JP4365304B2 - 内燃機関の可変サイクル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば機関運転状態に応じて燃焼サイクルを変更することのできる可変サイクル型内燃機関に関する。
この種の従来のサイクル変更可能な内燃機関としては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
概略を説明すれば、この可変サイクル型内燃機関は、機関運転状態に応じて吸気弁及び排気弁の開閉タイミングを2ストローク(サイクル)用のタイミングあるいは4ストローク(サイクル)用のタイミングに選択的に切り換え可能な可変タイミング機構を備え、機関の高負荷域で2ストローク運転に切り換え、実用運転領域である低中負荷域で4ストローク運転に切り換えるようになっている。
これによって、機関運転状態に拘わらず良好な機関運転を確保することができる。
実開昭64−51737号公報
ところで、前記従来の可変サイクル型内燃機関にあっては、前述のように、機関運転状態に応じて2サイクルと4サイクルとに選択的に切り換えできるものの、この切り換えが行われても、スロットルバルブの開度量には何ら変化がない。
このため、実用運転域において4サイクル運転に切り換っても機関の吸気管内での負圧の大きさに変化がなく、ポンピングロス(ポンプ損失)がサイクルを変更できない内燃機関と何ら変わることがない。したがって、機関の低中負荷域での燃費の低減化などを図ることができない。
本発明は、前記従来の技術の実情に鑑みて案出されたもので、請求項1に記載の発明は、低負荷時に燃焼サイクルが排気行程から吸入行程、圧縮行程、爆発工程、圧縮行程、膨張行程、圧縮行程を経て膨張行程で構成される8サイクルに切り換えると共に、高負荷時には燃焼サイクルを排気行程から吸入行程、圧縮行程を経て爆発行程で構成される4サイクルに切り換えるサイクル変更機構と、
燃焼室内に供給される吸気量を調整し、燃焼サイクルが前記8サイクルに変更された際に、燃焼サイクルが前記4サイクルのときに比べて開度が大きくなるように制御されるスロットルバルブと、
を備え、
前記8サイクル運転時において、前記爆発行程から前記排気行程の間で、筒内ガスを排気管に一部逃がして減圧することを特徴としている。
請求項1及び2の各発明によれば、燃焼サイクルが前記8サイクルに変更された際に、燃焼サイクルが前記4サイクルのときに比べてスロットルバルブの開度が大きくなるように制御されることから、爆発行程時における燃焼エネルギーを大きくすることが可能になると共に、燃焼サイクルが多くなっても機関のポンピングロスが小さくなってポンプ損失を低減することができる。この結果、燃費の向上が図れる。
しかも、8サイクル運転時には、前記第3駆動カムによって、間欠燃焼の膨張行程から圧縮行程に移行する間での筒内ガスを排気管に一部逃がして減圧することから、次の圧縮行程での圧縮圧が低下してピストンなどの摺動部のフリクションを十分に低減できる。この結果、燃費をさらに向上させることが可能になる。
請求項に記載の発明にあっては、前記サイクル変更機構は、カムリフトの異なる複数のカムを切り換えることによって燃焼サイクルを変更するように構成したことを特徴としている。
この発明によれば、単にカムリフトの異なる複数のカムを切り換えるだけであるから、従来の既存の可変サイクル型内燃機関の構造を利用することが可能になり、したがって、コストの高騰を抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、前記スロットルバルブの開度量を電気によって制御するように構成し、前記サイクル変更機構によって燃焼サイクルが多い方に変更された際に、前記スロットルバルブの制御ゲインを変更することを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、クランクシャフトの1回転当たり4分の1回転する吸気側カムシャフト及び排気側カムシャフトに設けられ、互いに同一基円上の径方向の反対側の位置にそれぞれ突設されたカム山が形成された一対の第1駆動カムと、前記両カムシャフトの前記一対の第1駆動カムのいずれか一方の軸方向側部に設けられ、カム山が第1駆動カムのカム山よりも低い第2駆動カムと、前記両カムシャフトのうちの少なくともいずれか一方側の前記第2駆動カムと径方向の反対側の位置に設けられ、カム山が前記第2駆動カムのカム山よりも低い第3駆動カムと、機関高負荷時には、前記第1駆動カムに切り換えて、燃焼サイクルを排気行程から吸入行程、圧縮行程を経て爆発行程で構成される4サイクルに切り換えると共に、機関低負荷時には、前記第2駆動カムと第3駆動カムに切り換えて、燃焼サイクルを排気行程から吸入行程、圧縮行程、爆発行程、圧縮行程、膨張行程、圧縮行程を経て膨張行程で構成される8サイクルに切り換えるサイクル変更機構と、燃焼室内に供給される吸気量を調整し、前記第2駆動カムと第3駆動カムに切り換えられて8サイクルに変更された際に、前記第1駆動カムのときの4サイクルのときに比べて開度が大きくなるように制御されるスロットルバルブと、を備え、前記8サイクル運転時において、前記爆発行程から前記排気行程の間で、筒内ガスを排気管に一部逃がして減圧することを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、前記第3駆動カムを、前記排気側カムシャフトに設けたことを特徴としている。
以下、本発明に係る可変サイクル型内燃機関の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、内燃機関は、図1に示すように、直列型の多気筒機関であって、図中1はシリンダブロック、2はシリンダヘッド、3は燃焼室、4はシリンダブロック1内に形成されたシリンダボア、5はシリンダボア4内を摺動してコンロッド6を介してクランクシャフト7を回転駆動するピストン、8は吸気マニフォルド9の各ブランチを介して前記シリンダヘッド2内の吸気ポート10に連通する吸気管、11は前記シリンダヘッド2内の排気ポート12が連通する排気管、13はシリンダヘッド2に取り付けられた点火栓、14,15は前記吸気ポート10及び排気ポート12の開口端を開閉する一気筒当たりそれぞれ2つの吸気弁及び排気弁である。
前記シリンダヘッド2の上端部には、吸気側カムシャフト16と排気側カムシャフト17が機関前後方向に平行に配設されており、この両カムシャフト16,17は、前記クランクシャフト7の駆動スプロケット7aとアイドルスプロケット18との間に巻回された駆動チェーン19と、前記アイドルスプロケット18と前記各カムシャフト16,17の端部に設けられた従動スプロケット20、21との間に巻回された従動チェーン22の2重の減速チェーンによってクランクシャフト7の1回転あたり4分の1回転するように設定されている。
前記吸気側カムシャフト16と排気側カムシャフト17には、図1〜図3に示すように、前記吸気弁14と排気弁15をそれぞれバルブスプリング23,24のばね力に抗して開作動させる2つの4サイクル用の第1駆動カム25、26と、該第1駆動カム25,26の側部に配置された1つの8サイクル用の第2駆動カム27がそれぞれ設けられていると共に、機関運転状態に応じて第1駆動カム25,26と第2駆動カム27とを切り換える吸気側、排気側サイクル変更機構28,29がそれぞれ設けられている。
以下、便宜上、吸気側のみを説明すれば、前記第1駆動カム25,26は、そのカム山(カムプロフィール)がほぼ同じ大きさに設定されていると共に、それぞれが前記第2駆動カム27のカム山よりも大きく設定されており、したがって、前記各駆動カム25,26、27による各吸気弁14,14及び各排気弁15,15のバルブリフトは、図6に示すように、4サイクル用の第1駆動カム25,26では実線で示すように大きな特性になるの対して、8サイクル用の第2駆動カム7では破線で示すように、4サイクル用よりも小さな特性になる。
前記サイクル変更機構28は、前記両吸気弁14,14を直接作動させるメインロッカアーム30と、該メインロッカアーム30の両側に配置されて、前記各駆動カム25,26、27に摺接する第1、第2サブロッカアーム31,32と、該第1、第2サブロッカアーム31,32を前記メインロッカアーム30に対して選択的に連結あるいは連結を解除する連結切換部33とから構成されている。
前記メインロッカアーム30は、基端部30aがロッカシャフト34に揺動自在に支持され、二股状の先端部30b、30bの下面が前記2つの吸気弁14,14のバルブステムのステムエンドに当接している。なお、このメインロッカアーム30のロッカ比は通常の内燃機関に用いられているものより大きく設定されている。
一方、前記第1、第2サブロッカアーム31,32は、各基端部31a、32aが同じ前記ロッカシャフト34にそれぞれ独立して揺動自在に支持され、各先端部に設けられたローラ31b、32bに前記各第1,第2駆動カム25,26、27が転動するように配置されている。
前記連結切換部33は、図4及び図5に示すように、前記各ロッカアーム30〜32の下部に形成されたボス部30c〜32c内に前記ロッカシャフト34の軸方向へ跨って形成された第1〜第3連結用穴35a〜35cと、該各連結用穴35a〜35c内にそれぞれ摺動自在に収容された第1〜第3連結ピン36a〜36cと、前記第1連結用穴35aの後端部内(受圧室)に油圧を供給して各連結ピン36a〜36cを一方向へ移動させて、前記メインロッカアーム30と第1サブロッカアーム31とを連結する油圧回路37と、前記第3連結用穴35c内に弾装されて、前記各連結ピン36a〜36cを他方向へ移動させて、前記メインロッカアーム30と第2サブロッカアーム32とを連結させるコイルスプリング38とから構成されている。
前記油圧回路37は、前記ロッカシャフト34の内部軸方向に形成され、図外のオイルポンプからメインオイルギャラリーを介して潤滑油が導入される油通路39と、該ロッカシャフト34の径方向及び第1サブロッカアーム31のボス部31c内にそれれぞれ連通状態に形成され、前記油通路39と第1連結用穴35aの受圧室とを連通する油孔40と、前記油通路39と図外のドレン通路とを切り換える図外の電磁切換弁とから構成されている。
前記電磁切換弁は、図外の電子コントローラから出力される電流のオン、オフによって内部のスプール弁が前記流路を切り換え作動するようになっている。
また、前記吸気管8の内部には、図1に示すように、該吸気管8内を通流する吸気を絞るスロットルバルブ41が設けられている。このスロットルバルブ41は、図外の電動モータなどの電気的な制御機構を介して機関運転状態に応じてその開度量が調整され、その開度量を前記4サイクル運転領域の場合よりも前記8サイクルの運転領域の方が大きくなるように制御されるようになっており、前記制御機構は、前記電子コントローラから出力された制御電流に基づいて前記スロットルバルブ41の制御ゲインを変更するようになっている。
前記電子コントローラは、クランク角センサやエアフローメータ、水温センサ、燃料噴射量センサなどの各種のセンサ類に基づいて現在の機関運転状態を検出し、この運転状態に応じて前記電磁切換弁やスロットルバルブ41の制御機構に制御電流を出力している。
以下、前記構成の本実施形態の作用について説明する。まず、前記サイクル変更機構28の動作について説明すれば、前記電磁切換弁に対して電子コントローラからの電流がオフされた場合は、前記油通路39と油孔40を介して第1連結用穴35aの受圧室内に油圧が供給される。
これによって、各連結ピン36a〜36cは、図4に示すように、コイルスプリング38のばね力に抗して図示のように最大左方向へ摺動して、第1連結ピン36aが第1、第2連結用穴35a、35bに跨って配置されメインロッカアーム30と第1サブロッカアーム31を連結する。同時に、第2連結ピン36bと第3連結ピン36cの当接面が第2連結用穴35bと第3連結用穴35cとの間に位置し、メインロッカアーム30と第2サブロッカアーム32との連結が解除される。
したがって、各吸気弁14,14は、前記第1駆動カム25,26のカムプロフィールにしたがって開閉作動して、燃焼サイクルが図7(A)に示すように、4サイクル運転に切り換えられる。すなわち、1回の燃焼までの行程が通常の排気行程−吸入行程−圧縮行程−(点火)−膨張(爆発)行程の4サイクルで行われると共に、各吸気弁14,14(各排気弁15,15)のバルブリフトが大きな特性となる(図6実線参照)。
また、前記メインロッカアーム30のロッカ比は通常の内燃機関に用いられているものより大きく設定されていることから、カムの最大リフト量が小さくても、それによるつまり最大バルブリフト量を通常のものの最大バルブリフト量と同じ大きさにすることができる。ここで、カム最大リフト量が小さいというのは、第1駆動カム25,26が、1つの基円上に180°間隔で2つ形成されているため、180°の半周内で弁リフト期間と弁休止期間が必要になり(例えば前者で60°、後者で120°を合わせて半周の180°になる)、弁リフト期間が60°と狭いため、大きなカムリフトを形成できないことを意味する。
一方、前記電磁切換弁に電子コントローラから電流が供給(オン)された場合は、流路が切り換えられて前記油通路39がドレン通路に連通され、第1連結用穴35aの受圧室内の油圧が外部に排出される。
これにより、各連結ピン36a〜36cは、図5に示すように、コイルスプリング38のばね力によって図示のように最大右方向へ摺動して、第3連結ピン36cが第3、第2連結用穴35a、35bに跨って配置されメインロッカアーム30と第2サブロッカアーム32を連結する。同時に、第1連結ピン36aと第2連結ピン36bの当接面が第1連結用穴35aと第2連結用穴35bとの間に位置し、メインロッカアーム30と第1サブロッカアーム31との連結が解除される。
したがって、各吸気弁14,14は、前記第2駆動カム27のカムプロフィールにしたがって開閉作動して、燃焼サイクルが図7(B)に示すように、8サイクル運転に切り換えられる。すなわち、1回の燃焼までの行程が排気行程−吸入行程−圧縮行程−(点火)−膨張(爆発)行程−再び圧縮行程−再び膨張行程−圧縮行程を経てここで再び点火(丸破線)されるが、この時点では先に吸入が行われないため、爆発は行われない。さらに膨張行程−排気行程−吸入行程−圧縮行程が繰り返し行われて8サイクル運転となる。つまり、1回の4行程(燃焼)の後の行程では作動休止状態(間欠燃焼)となる。また、この運転状態での各吸気弁14,14(各排気弁15,15)のバルブリフトは小さな特性となる。これは、8サイクル運転は中負荷域より低負荷域で行われるため、吸入空気量も少なくなる。よって、小さなバルブリフトでも十分吸気ができるため、バルブリフトを小さくして、バルブ駆動フリクションを低減する効果が得られる。
なお、この8サイクル運転時には、前記スロットルバルブ41は、前述のように、4サイクル運転時の場合よりも開度量が大きくなるように制御されている。なぜなら、4サイクルから8サイクルに切り換えたときに、エンジンのトルクショックを防止したり、所定のトルクを維持するには、爆発回数が半分に減った分、1回当たりの吸入空気量をほぼ倍に増加させる必要がある。そのためには、スロットルバルブによる絞りを減じて吸入空気量を増加させる必要がある。
次に、前記電子コントローラによる制御を図8のフローチャート図に基づいて説明する。
まず、ステップ1では、前記クランク角センサから出力された現在の機関回転数信号Nと、エアフロメータから出力された機関の負荷信号Q及び水温センサから出力された現在の機関水温信号Tを読み込む。
次に、ステップ2において、現在の機関回転数が約800rpm以上か否かを判断し、以上であればステップ3に移行するが、以下であればステップ6に移行する。
このステップ6では、前述のように、電磁切換弁に対する電流をオフして4サイクル運転に切り換える処理を行う。
前記ステップ3では機関水温が例えば60℃以上か否かを判断し、以下である場合はステップ6に移行するが、以上であればステップ4に移行する。
このステップ4では、今度は機関負荷が所定以下か否かを判断し、以上であれば、つまり高負荷域であると判断した場合はステップ6に移行して前記4サイクル運転の処理を行うが、実用運転領域である低中負荷域であると判断した場合は、ステップ5に移行する。
このステップ5では、前述したように、電磁切換弁へ通電して8サイクル運転に切り換える処理を行う。
以上のように、この実施形態によれば、例えば機関が低中負荷域になって8サイクル運転に切り換えられた場合には、スロットルバルブ41の開度を大きするように制御されることから、爆発行程時における燃焼エネルギーを大きくすることが可能になると共に、燃焼サイクルが多くなっても機関のポンピングロスが小さくなってポンプ損失を低減することができる。この結果、燃費の向上が図れる。
また、この運転域ではバルブリフト量が小さくなることから、動弁系のフリクションも低減できる。
しかも、この実施形態では、機関運転状態に応じてサイクル変更機構28が、連結切換部33により単にカムリフトの異なる第1駆動カム25,26と第2駆動カム27を切り換えるだけであるから、従来の既存の内燃機関の構造を利用することが可能になり、したがって、コストの高騰を抑制することができる。
さらに、前述のように8サイクル運転域では、8サイクルにつき一回の燃焼と間欠燃焼を行うため、燃焼時の平均有効圧が大きくなることから、スロットルバルブ41の絞りが減少し、この点でもポンプ損失が低減する。
また、この8サイクル運転では、一部気筒を休止した場合と同様な効果が得られるが、個々の気筒内での間欠運転となるため、機関振動のバランスが良くなる。このため、気筒休止方式に比べて8サイクル運転領域を低回転域まで拡大でき、燃費も向上する。さらに、8サイクル運転域では、爆発膨張後も燃焼ガスが2回の圧縮と2回の膨張作用の間に気筒内に留めおかれるため、十分に燃焼反応が進み、COやHCの未燃ガス成分を低減する効果が得られる。
また、機関高負荷域では4サイクル運転となるので、ガス交換効率が良好になり、高出力走行域でも燃費、排気の改善が図れる。
さらに、各カムシャフト16,17は、クランクシャフト7の1回転あたり4分の1回転となるので、前記各駆動カム25〜27やカムジャーナル部などの摺動フリクションを低減できる。この結果、機関の出力や耐久性の向上が図れる。
以上のように、燃焼サイクルを機関運転状態に応じて変更できることから、燃費重視あるいは出力重視などの運転領域に利用することが可能になり、これによって機関の要求に応じた最適な運転状態が得られる。
前記8サイクル運転時において、吸気弁14,14の閉弁時期を、図9に示すように、4サイクル運転時の吸気弁14,14の閉弁時期よりも早くなるように制御した場合(イ)や遅くした場合(ロ)には、ポンプ損失を低減できると共に、8サイクル運転時の筒内圧力の上昇を抑制できることから各部のフリクションロスを低減できる。
すなわち、筒内圧力と行程容積の関係を示す図10をみると、8サイクル運転時に各吸気弁14,14の閉弁時期を早くした場合には、同図(A)に示すように、筒内圧力が4サイクル運転の場合に比較して十分に小さくなことが明らかである。また、閉弁時期を遅くした場合には、同図(B)に示すように、この場合も筒内圧力が小さくなっていることが明らかである。
したがって、各部のフリクションロスを大きく低減でき、燃費の向上が図れる。
図11は本発明の第2の実施形態を示し、排気側サイクル変更機構29において4サイクル側の第1駆動カム25,26のカムプロフィールは、第1の実施形態と同様であるが、8サイクル側の第2駆動カム27と径方向の反対側の位置に第3駆動カム27aを設けたものである。この第3駆動カム27aは、カム山が第2駆動カム27のカム山よりも低く設定されている。
したがって、8サイクル運転時のサイクル特性は、図12(B)に示すように、間欠燃焼(休止)の領域Xでのバルブリフトが十分に小さくなると共に、前記第3駆動カム27aによって、間欠燃焼の膨張行程から圧縮行程に移行する間(a矢印)での筒内ガスを排気管11に一部逃がして減圧する。このため、次の圧縮行程での圧縮圧が低下してピストン5などの摺動部のフリクションを十分に低減できる。この結果、燃費をさらに向上させることが可能になる。
前記実施形態から把握される前記請求項に記載した発明以外の技術的思想について以下に説明する。
請求項(1) 前記サイクル変更機構は、燃焼サイクルを4サイクルと8サイクルに切り換えるものであることを特徴とする請求項1に記載の可変サイクル型内燃機関。
請求項(2) 前記サイクル変更機構を、機関運転状態に応じて前記複数のカムを切り換えるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の可変サイクル型内燃機関。
燃焼サイクルを機関運転状態に応じて変更できることから、燃費重視あるいは出力重視などの運転領域に利用することが可能になり、これによって機関の要求に応じた最適な運転状態が得られる。
請求項(3) 前記カムリフトが異なるカムとは、カムシャフトの1回転分のカム山の数が異なるものであることを特徴とする請求項2に記載の可変サイクル型内燃機関。
請求項(4) 前記複数のカムが設けられたカムシャフトは、クランクシャフト1回転あたり4分の1回転となるように設定され、サイクル変更機構によって前記カムシャフト1回転分のカム山の数が1つのものと2つのものに切り換えることにより、燃焼サイクルを変更することを特徴とする請求項(1)に記載の可変サイクル型内燃機関。
請求項(5) 前記サイクル変更機構は、前記カムリフトの異なる複数のカムが当接する複数のロッカアームを備え、機関運転状態に応じて前記各ロッカアームを連結あるいは連結を解除する構成としたことを特徴とする請求項2に記載の可変サイクル型内燃機関。
本発明の第1の実施形態に係る可変サイクル型内燃機関を縦断面して示す概略図である。 本実施形態に供されるサイクル変更機構の断面図である。 同サイクル変更機構の吸気側カムシャフトと各ロッカアームを分離して示す平面図である。 本実施形態に供される連結切換部の作用を示す断面図である。 同連結切換部の作用を示す断面図である。 本実施形態における4サイクル運転域と8サイクル運転域のバルブリフト特性図である。 Aは4サイクル運転域における筒内圧力特性を示す特性図、Bは8サイクル運転域における筒内圧力特性を示す特性図である。 本実施形態に供される電子コントローラの制御フローチャート図である。 8サイクル運転時において吸気弁の閉時期を変化させた場合のバルブリフト特性図である。 Aは8サイクル運転時の吸気弁の閉時期を早めた際の筒内圧力特性を示し、Bは吸気弁の閉時期を遅くした際の筒内圧力特性図である。 第2の実施形態に供される駆動カムを示す断面図である。 Aは本実施形態の4サイクル運転域における筒内圧力を示す特性図、Bは8サイクル運転域における筒内圧力を示す特性図である。
符号の説明
1…シリンダブロック
2…シリンダヘッド
3…燃焼室
7…クランクシャフト
14…吸気弁
15…排気弁
16・17…吸気側、排気側カムシャフト
25・26…第1駆動カム
27…第2駆動カム
28・29…サイクル変更機構
41…スロットルバルブ

Claims (6)

  1. 低負荷時に燃焼サイクルが排気行程から吸入行程、圧縮行程、爆発工程、圧縮行程、膨張行程、圧縮行程を経て膨張行程で構成される8サイクルに切り換えると共に、高負荷時には燃焼サイクルを排気行程から吸入行程、圧縮行程を経て爆発行程で構成される4サイクルに切り換えるサイクル変更機構と、
    燃焼室内に供給される吸気量を調整し、燃焼サイクルが前記8サイクルに変更された際に、燃焼サイクルが前記4サイクルのときに比べて開度が大きくなるように制御されるスロットルバルブと、
    を備え、
    前記8サイクル運転時において、前記爆発行程から前記排気行程の間で、筒内ガスを排気管に一部逃がして減圧することを特徴とする内燃機関の可変サイクル装置
  2. 前記8サイクル運転時における筒内の減圧は、前記爆発行程から該爆発行程直後の圧縮行程との間に行われることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変サイクル装置
  3. 前記サイクル変更機構は、カムリフトの異なる複数のカムを切り換えることによって前記燃焼サイクルを変更するように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の可変サイクル装置
  4. 前記スロットルバルブの開度量を電気によって制御するように構成し、前記サイクル変更機構によって燃焼サイクルが多い方に変更された際に、前記スロットルバルブの制御ゲインを変更することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の可変サイクル装置
  5. クランクシャフトの1回転当たり4分の1回転する吸気側カムシャフト及び排気側カムシャフトに設けられ、互いに同一基円上の径方向の反対側の位置にそれぞれ突設されたカム山が形成された一対の第1駆動カムと、
    前記両カムシャフトの前記一対の第1駆動カムのいずれか一方の軸方向側部に設けられ、カム山が第1駆動カムのカム山よりも低い第2駆動カムと、
    前記両カムシャフトのうちの少なくともいずれか一方側の前記第2駆動カムと径方向の反対側の位置に設けられ、カム山が前記第2駆動カムのカム山よりも低い第3駆動カムと、
    機関高負荷時には、前記第1駆動カムに切り換えて、燃焼サイクルを排気行程から吸入行程、圧縮行程を経て爆発行程で構成される4サイクルに切り換えると共に、機関低負荷時には、前記第2駆動カムと第3駆動カムに切り換えて、燃焼サイクルを排気行程から吸入行程、圧縮行程、爆発行程、圧縮行程、膨張行程、圧縮行程を経て膨張行程で構成される8サイクルに切り換えるサイクル変更機構と、
    燃焼室内に供給される吸気量を調整し、前記第2駆動カムと第3駆動カムに切り換えられて8サイクルに変更された際に、前記第1駆動カムのときの4サイクルのときに比べて開度が大きくなるように制御されるスロットルバルブと、
    を備え、
    前記8サイクル運転時において、前記爆発行程から前記排気行程の間で、筒内ガスを排気管に一部逃がして減圧することを特徴とする内燃機関の可変サイクル装置
  6. 前記第3駆動カムを、前記排気側カムシャフトに設けたことを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の可変サイクル装置
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