JP4364662B2 - 繊維凸状構造転写形成用シート - Google Patents

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本発明は、表面に繊維凸状構造部を有する基材を作製するためのシートとして用いられる繊維凸状構造転写形成用シートに関する。
粘着テープ又はシートを、各種被着体に接着させる際には、被着体の所定の位置に容易に且つ強固に接着させることが求められており、そのため、粘着テープ又はシートには、仮止め及び貼り直しが可能な特性(いわゆる「リワーク性」)や、貼り付け位置の修正が可能な特性(貼付位置修正作業性)を有していることが求められている。例えば、所定の位置に接着させる作業としては、フローリング材を床に貼り合わせる作業などが挙げられる。該フローリング材の床への貼り合わせ作業では、フローリング材の差し込みを行わなければならず、そのためには、フローリング材の差し込み後に、フローリング材を床に沿って、かなりの距離を移動させなければならない。このような作業において、通常の粘着剤による粘着剤層を有する粘着テープ又はシートを用いた場合、粘着剤のタックと初期接着性のために、フローリング材の差し込み後に、フローリング材を床に沿って移動させることが不可能である。そのため、水や有機溶剤を用いて粘着力を一時的に低下させた粘着テープ又はシートを用いる方法、粘着剤層の表面と、被着体との界面に吸水性ポリマーの水膨潤粒状物を介在させる方法(特許文献1参照)、粘着剤層の表面に凹凸構造を設けた粘着テープ又はシートを用いて、初期の接着面積を低下させる方法(特許文献2参照)、粘着剤層の表面に固形状の非粘着性物質を凸部状に形成させた粘着テープ又はシートを用いて、初期の接着力をコントロールする方法(特許文献3参照)などが提案されている。
特許第3296769号公報 特開2002−121503号公報 特開平7−310057号公報
しかしながら、例えば、特許第3296769号公報に記載されているように、粘着剤層の表面と、被着体との界面に吸水性ポリマーの水膨潤粒状物を介在させる方法では、水が用いられており、水は本質的には接着を阻害するものであり、接着の信頼性からは用いることが望ましいものではない。
また、特開2002−121503号公報に記載されているように、粘着剤層の表面に凹凸構造を設けた粘着テープ又はシートを用いて、初期の接着面積を低下させる方法では、粘着テープ又はシートの表面には、粘着剤層が存在するために、仮置きした位置より修正できる位置の幅が限られており、貼付位置修正作業性が十分であるとはいえない。
さらにまた、特開平7−310057号公報に記載されているように、粘着剤層の表面に固形状の非粘着性物質を凸部状に形成させた粘着テープ又はシートを用いて、初期の接着力をコントロールする方法では、非粘着性物質は粘着剤層表面に貼り合わされているに過ぎず、非粘着性物質の構造は制御されていないので、貼付位置修正作業性の機能を十分にするためには、必然的に非粘着性物質の使用量が多くなり、粘着特性上、望ましいとは言えない。
なお、本発明者らは、粘着剤層(例えば、粘着テープ又はシートの粘着剤層)の表面に繊維凸状構造部を形成して、表面に繊維凸状構造部を有する基材(例えば、表面に繊維凸状構造部を有するシート)を開発した。このような表面に繊維凸状構造部を有する基材は、その粘着剤層表面に、繊維凸状構造部が部分的に形成されていてもよく、全面的に形成されていてもよい。表面に繊維凸状構造部を有する基材は、表面に部分的に形成されている場合は、繊維凸状構造部が形成されている表面は粘着性を発揮することができるので、該粘着性を利用した用途などで用いることができ、例えば、粘着テープ又はシートにリワーク性や貼付位置修正作業性が求められる用途や、繊維凸状構造部を利用した用途などで用いることができる。また、全面的に形成されている場合は、繊維凸状構造部が形成されている表面は全面的に繊維凸状構造部となっており、その全面的に形成された繊維凸状構造部を利用した用途などで用いることができる。
従って、本発明の目的は、表面に繊維凸状構造部を有する基材を作製するためのシートとして用いられる繊維凸状構造転写形成用シートを提供することにある。
本発明の他の目的は、リワーク性や貼付位置修正作業性が優れている粘着テープ又はシートを製造する際に用いられる繊維凸状構造転写形成用シートを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、フローリング材貼付用粘着テープ又はシートとして有用な粘着テープ又はシートを製造する際に用いられる繊維凸状構造転写形成用シートを提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意検討した結果、粘着テープ又はシートの粘着剤層(粘着テープ又はシート用粘着剤層)の表面に、繊維による特定の構造部を設けると、粘着テープ又はシートを被着体の所定の位置に接着させる際には、仮止め及び貼り直しを行うことができ、また、貼り付け位置の修正も行うことができることを見出した。また、前記粘着テープ又はシート(繊維による特定の構造部を粘着剤層表面に有する粘着テープ又はシート)は、特定の構成を有するシートを用いることにより容易に製造することができることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、粘着剤層の表面に繊維凸状構造部を転写形成させることが可能な繊維凸状構造転写形成用シートであり、少なくとも一方の面側に剥離処理層が形成されており、該剥離処理層の表面に直接に、粘着剤層表面に繊維凸状構造部を転写形成させるための転写形成用繊維凸状構造部を有している繊維凸状構造転写形成用シートを製造する方法であって、繊維凸状構造転写形成用シートにおける基材の少なくとも一方の面に、剥離処理剤を塗布して、未硬化の剥離処理層を形成した後、未硬化の剥離処理層の表面に、孔部を有する剥離ライナーを重ね合わせた状態で、未硬化の剥離処理層の表面に植毛加工を施し、さらに、未硬化の剥離処理層を硬化させることにより、剥離ライナーの孔部に対応した剥離処理層の表面の部位に、粘着剤層表面に繊維凸状構造部を転写形成させるための転写形成用繊維凸状構造部を形成することを特徴とする繊維凸状構造転写形成用シートの製造方法である。
本発明によれば、表面に繊維凸状構造部を有する基材を作製するためのシートとして用いられる繊維凸状構造転写形成用シートが得られる。前記繊維凸状構造転写形成用シートによれば、リワーク性や貼付位置修正作業性が優れている粘着テープ又はシートを製造することができる。特に、フローリング材貼付用粘着テープ又はシートとして有用な粘着テープ又はシートを製造することができる。
本発明の繊維凸状構造転写形成用シートは、各種の粘着剤層(例えば、粘着テープ又はシートの粘着剤層)の表面に繊維凸状構造部を転写形成させることが可能な構成を有しており、少なくとも一方の面側に剥離処理層が、少なくとも部分的に形成されており、該剥離処理層の表面に直接に、粘着剤層表面に繊維凸状構造部を転写形成させるための転写形成用繊維凸状構造部を有している。すなわち、本発明の繊維凸状構造転写形成用シートを用いると[具体的には、繊維凸状構造転写形成用シートを、粘着剤層の表面に貼り合わせて転写させることにより]、各種粘着剤層の表面に繊維凸状構造部を形成させることができる。
(繊維凸状構造部)
このような繊維凸状構造部としては、繊維によって凸状に形成されている構造部であれば特に制限されないが、例えば、繊維が粘着剤層(例えば、粘着テープ又はシートの粘着剤層)の表面から起立している構造を有している繊維起毛部、繊維の固まりが粘着剤層の表面に設けられたような構造の繊維凸状構造部などが挙げられる。繊維凸状構造部は、単一の構造よりなるものであってもよく、複数の構造が組み合わされた構造よりなるものであってもよい。
なお、1つの繊維凸状構造部は、通常、複数の繊維により構成されている。1つの繊維凸状構造部を構成する繊維の数や密度は、特に制限されない。例えば、転写形成用繊維凸状構造部を粘着剤層表面に部分的に転写形成させる場合、1つの繊維凸状構造部を構成する繊維の数や密度は、目的とするリワーク性や貼付位置修正作業性、被着体の種類などに応じて適宜選択することができる。
繊維凸状構造部としては、繊維が粘着剤層(特に、粘着テープ又はシートの粘着剤層)の表面から起立している構造を有している繊維起毛部が好ましい。
図1は、本発明における繊維凸状構造転写形成用シートを粘着剤層の表面に貼り合わせて、繊維凸状構造部を転写形成する状態の一例を部分的に示す概略断面図であり、図1(a)は繊維凸状構造転写形成用シートを粘着テープ又はシート用粘着剤層の表面に貼り合わせた状態を示し、図1(b)は、繊維凸状構造転写形成用シートを貼り合わせ後に剥がして、繊維凸状構造部を粘着テープ又はシート用粘着剤層の表面に転写形成させている状態を示している。図1において、1は繊維凸状構造転写形成用シート、2は繊維凸状構造転写形成用シート1における剥離ライナー(繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナー)、2aは繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナー2における孔部、3は繊維凸状構造転写形成用シート1における剥離処理層(繊維凸状構造転写形成用シート用剥離処理層)、4は繊維凸状構造転写形成用シート1における基材(繊維凸状構造転写形成用シート用基材)、5は粘着テープ又はシート用粘着剤層に転写形成された繊維起毛部、6は粘着テープ又はシート、6aは粘着テープ又はシート6における粘着剤層(粘着テープ又はシート用粘着剤層)、6a1は粘着テープ又はシート用粘着剤層6aの表面、6bは粘着テープ又はシート6における基材(粘着テープ又はシート用基材;単に「基材」と称する場合がある)である。
繊維凸状構造転写形成用シート1は、繊維凸状構造転写形成用シート用基材4の片面に繊維凸状構造転写形成用シート用剥離処理層3が形成され、該繊維凸状構造転写形成用シート用剥離処理層3上に、孔部2aを有し且つ両面が剥離面となっている繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナー2が積層されており、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナー2における孔部2a内の繊維凸状構造転写形成用シート用剥離処理層3の表面に、粘着テープ又はシート用粘着剤層6aに転写形成するための繊維起毛部5が形成されている。一方、粘着テープ又はシート6は、支持体としての粘着テープ又はシート用基材6bの片面に粘着テープ又はシート用粘着剤層6aが形成されている。そして、図1(a)で示されるように、繊維凸状構造転写形成用シート1を、粘着テープ又はシート6に貼り合わせることにより(特に、貼り合わせ後に、圧着させることにより)、繊維起毛部5を粘着テープ又はシート用粘着剤層6aの表面6a1に転写させることができる。
なお、図1(b)で示されるように、繊維凸状構造転写形成用シート1を、粘着テープ又はシート6から剥離させると、図2で示されるような、繊維起毛部5が粘着テープ又はシート用粘着剤層6aの表面6a1に転写された粘着テープ又はシートが得られる。
図2は、図1の繊維起毛部5が転写形成された粘着テープ又はシートを上面から見た概略平面図である。図2において、5、6、6a、6a1は前記に同じである。
なお、図1では、前記繊維起毛部5は、図2で示されるように、全体として、複数のラインを形成するような形状で設けられており、各ラインの間隔(各ラインの中心部の間隔)は10mmとなっており、1つのライン内に含まれる各繊維起毛部間の間隔(各繊維起毛部の中心部の間隔)は10mmとなっている。また、1つの繊維起毛部の粘着テープ又はシート用粘着剤層表面における形状は、半径が約0.5mmの略円形状(面積は約0.8mm2)となっている。さらにまた、隣り合ったラインでは、一方のラインにおける各繊維起毛部間の中央部に位置する部位に、他方のラインにおける各繊維起毛部が形成された構成となっている。
また、図3は、本発明における繊維凸状構造転写形成用シートを粘着剤層の表面に貼り合わせて、繊維凸状構造部を転写形成する状態の他の例を部分的に示す概略断面図であり、図3(a)は繊維凸状構造転写形成用シートを粘着テープ又はシート用粘着剤層の表面に貼り合わせた状態を示し、図3(b)は、繊維凸状構造転写形成用シートを貼り合わせ後に剥がして、繊維凸状構造部を粘着テープ又はシート用粘着剤層の表面に転写形成させている状態を示している。図3において、11は繊維凸状構造転写形成用シート、31は繊維凸状構造転写形成用シート11における剥離処理層(繊維凸状構造転写形成用シート用剥離処理層)、41は繊維凸状構造転写形成用シート11における基材(繊維凸状構造転写形成用シート用基材)、51は粘着テープ又はシート用粘着剤層に転写形成された繊維起毛部、61は粘着テープ又はシート、61aは粘着テープ又はシート61における粘着剤層(粘着テープ又はシート用粘着剤層)、61a1は粘着テープ又はシート用粘着剤層61aの表面、61bは粘着テープ又はシート61における基材(粘着テープ又はシート用基材)である。
繊維凸状構造転写形成用シート11は、繊維凸状構造転写形成用シート用基材41の片面に繊維凸状構造転写形成用シート用剥離処理層31が形成され、該繊維凸状構造転写形成用シート用剥離処理層31の表面に、全面的に、粘着テープ又はシート用粘着剤層61aに転写形成するための繊維起毛部51が形成されている。一方、粘着テープ又はシート61は、支持体としての粘着テープ又はシート用基材61bの片面に粘着テープ又はシート用粘着剤層61aが形成されている。そして、図3(a)で示されるように、繊維凸状構造転写形成用シート11を、粘着テープ又はシート61に貼り合わせることにより(特に、貼り合わせ後に、圧着させることにより)、繊維起毛部51を粘着テープ又はシート用粘着剤層61aの表面61a1に転写させることができる。
なお、図3(b)で示されるように、繊維凸状構造転写形成用シート11を、粘着テープ又はシート61から剥離させると、繊維起毛部51が粘着テープ又はシート用粘着剤層61aの表面61a1に全面的に転写された粘着テープ又はシートが得られる。
このように、粘着剤層の表面に繊維凸状構造部(特に、繊維起毛部)を転写形成させるための転写形成用繊維凸状構造部は、剥離処理層の表面に、全面的に形成されていてもよく、部分的に形成されていてもよい。なお、前記剥離処理層は、少なくとも一方の面側に、少なくとも部分的に形成されている。すなわち、前記剥離処理層は、少なくとも一方の面側に、全面的に形成されていてもよく、部分的に形成されていてもよい。剥離処理層が一方の面側に全面的に形成されており、転写形成用繊維凸状構造部が、前記剥離処理層の表面に、全面的に形成されている場合、粘着剤層表面には、全面的に、繊維凸状構造部を転写形成することができる。一方、剥離処理層が一方の面側に全面的に形成されており、転写形成用繊維凸状構造部が、前記剥離処理層の表面に、部分的に形成されている場合や、剥離処理層が一方の面側に部分的に形成されており、転写形成用繊維凸状構造部が、前記剥離処理層の表面に、全面的に又は部分的に形成されている場合、粘着剤層表面には、部分的に、繊維凸状構造部を転写形成することができる。繊維凸状構造部が、粘着剤層の表面に、全面的に形成されている場合、粘着剤層の表面が露出していないので、粘着性を有していない基材(「繊維面非粘着性基材」と称する場合がある)として利用することができる。なお、繊維面非粘着性基材における繊維凸状構造部が形成されていない面は、粘着面となっていてもよく、この場合、背面側に粘着性を有している繊維面非粘着性基材として利用することができる。
一方、繊維凸状構造部が、粘着剤層の表面に、部分的に形成されている場合、粘着剤層の表面は部分的に露出することができるので、粘着性を有している基材(「繊維面粘着性基材」と称する場合がある)として利用することができる。なお、図1では、前記繊維起毛部5は、全体として、複数のラインを形成するような形状で設けられている。このように、本発明の繊維凸状構造転写形成用シートを用いて得られる繊維面粘着性基材では、繊維起毛部等の繊維凸状構造部は、全体として、複数のラインを形成するような形状で設けられていてもよい。
なお、本発明では、前記繊維凸状構造部としては、例えば、粘着剤層が下記に示されるように粘着テープ又はシート用粘着剤層であり、繊維凸状構造部が粘着テープ又はシート用粘着剤層表面に部分的に形成されている場合、粘着テープ又はシートを被着体に仮接着させることができ、その後、圧着により、被着体に強固に接着させることができるような構成を有していることが好ましい。
このような繊維起毛部の構造としては、例えば、(1)1本の繊維の一方の端部が粘着剤層表面に接着されて固定され、他方の端部が固定されていない(自由となっている)状態で、粘着剤層表面から繊維が略I字型に起立している構造(図1や3で示されている構造)、(2)1本の繊維の中央部が粘着剤層表面に接着され、繊維の両端部が固定されていない(自由となっている)状態で、粘着剤層表面から繊維が略V字型に起立している構造、(3)1本の繊維の両端部が粘着剤層表面に接着されて固定され、繊維の中央部が固定されていない(自由となっている)状態で、粘着剤層表面から繊維が逆略U字型に起立している構造の他、粘着剤層表面から繊維が略W字型、略M字型、略N字型、略O字型などの形状で起立している構造、さらには、これらの構造が組み合わされた構造などが挙げられる。繊維起毛部の構造としては、前記(1)の構造(粘着剤層表面から繊維が略I字型に起立している構造)が好適である。もちろん、繊維起毛部は、粘着剤層表面から繊維が、I字型などのように直線状に起立した状態であってもよく、ギザギザ状、波線状、ループ状などの形態を有する状態で、全体的に起立した状態であってもよい。
繊維凸状構造部は、粘着剤層の表面に部分的に設けられている場合、その全体としての形状としては、特に制限されず、所定のパターン形状を有していてもよい。
本発明の繊維凸状構造転写形成用シートを用いて、表面に繊維凸状構造部が転写形成された粘着剤層を有する基材を、繊維凸状構造部が形成されている粘着剤層表面を粘着面として、粘着性を有している基材(繊維面粘着性基材)として利用する場合、前述のように、繊維凸状構造部は、粘着剤層に部分的に形成されていることが重要である。このような場合、繊維凸状構造部は、粘着剤層の表面に部分的に、パターン形状で形成されていることが好ましい。例えば、繊維凸状構造部が、全体として、図2で示されるようなパターン形状で形成されている場合、すなわち、繊維凸状構造部が、全体として、複数のラインを形成するような形状で設けられている場合、各ラインの間隔は、特に制限されないが、粘着性等の観点から、例えば、1〜100mm(好ましくは3〜50mm、さらに好ましくは5〜40mm)程度の範囲から選択することができる。また、1つのライン内に含まれる各繊維凸状構造部間の間隔は、特に制限されないが、粘着性等の観点から、例えば、1〜100mm(好ましくは3〜50mm、さらに好ましくは5〜40mm)程度の範囲から選択することができる。さらにまた、隣り合ったラインにおける各繊維凸状構造部の位置関係は、特に制限されず、全体として格子状となる位置関係であってもよく、全体として不定形状となる位置関係であってもよい。
なお、繊維凸状構造部が粘着剤層表面に部分的に形成されている場合、1つの繊維凸状構造部について、粘着剤層表面における形状としては、特に制限されず、例えば、略円形状や略多角形状であってもよく、不定形状であってもよい。また、粘着剤層の表面に転写形成する繊維凸状構造部の数は、特に制限されない。
また、繊維凸状構造部が粘着剤層表面に部分的に形成されている場合、粘着剤層表面において、繊維凸状構造部を転写形成する部位の全面積(全繊維凸状構造部の面積)としては、特に制限されないが、粘着性等の観点から、例えば、粘着剤層の全表面積に対して0.001〜20%(好ましくは0.005〜15%、さらに好ましくは0.01〜10%)の割合となる面積であることが望ましい。全繊維凸状構造部の粘着剤層表面における面積が、粘着剤層の全表面積に対して0.001%未満であると、初期接着力の低減効果が低下し、リワーク性や貼付位置修正作業性が低下する。一方、全繊維凸状構造部の粘着剤層表面における面積が、粘着剤層の全表面積に対して20%を越えると、リワーク性や貼付位置修正作業性は向上するが、繊維面粘着性基材の被着体への接着力が低下する。
さらに、各繊維凸状構造部の面積としては、特に制限されず、例えば、0.1〜10mm2(好ましくは0.3〜5mm2、さらに好ましくは0.5〜3mm2)程度の範囲から選択することが好ましいが、0.1mm2未満であってもよく、10mm2を越えていてもよい。
さらにまた、例えば、各繊維凸状構造部の粘着剤層表面における面積が0.1〜10mm2であるように、繊維凸状構造部が複数転写形成されている場合、各繊維凸状構造部間の最短の間隔としては、例えば、1〜100mm(好ましくは3〜50mm、さらに好ましくは5〜40mm)程度であってもよい。
なお、繊維凸状構造部の粘着剤層表面における面積としては、繊維凸状構造部により囲まれた部分の面積とすることができる。
このような繊維凸状構造部を構成する繊維としては、特に制限されず、天然繊維、半合成繊維、合成繊維のいずれであってもよい。より具体的には、繊維としては、例えば、綿繊維、レーヨン繊維、ポリアミド系繊維[脂肪族ポリアミド繊維、芳香族ポリアミド繊維(いわゆるアラミド繊維)など]、ポリエステル系繊維(商品名「テトロン」など)、ポリアクリロニトリル系繊維、炭素繊維(炭素系繊維)、アクリル系繊維、ポリビニルアルコール繊維(いわゆるビニロン繊維)、ポリエチレン系繊維、ポリイミド系繊維、フッ素系樹脂繊維などが挙げられる。繊維としては、綿繊維、レーヨン繊維、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維が好適である。
繊維は、1種のみが用いられていてもよく、2種以上が組み合わせられて用いられていてもよい。
このような繊維としては、短繊維を好適に用いることができる。繊維の長さが長くなると、繊維凸状構造部が形成されている面が粘着性を有している基材(繊維面粘着性基材)の被着体への接着力が低下するため好ましくない。繊維としては、その長さが0.1〜5mm(好ましくは0.3〜5mm、さらに好ましくは0.3〜2mm)程度であることが望ましい。なお、繊維の長さが短すぎると、製造が難しく、高価になるため、コスト的な観点からも好ましくない。また、繊維面粘着性基材として利用する場合、繊維の長さが短すぎると、粘着剤層を被着体に接着させる際にかける圧力が低くてもよくなるので、これによりリワーク性や貼付位置修正作業性が低下するため好ましくない。
また、繊維の太さとしては、特に制限されないが、例えば、0.1〜30デニール(好ましくは0.5〜20デニール、さらに好ましくは1〜16デニール)程度の範囲から選択することができる。繊維の太さが太すぎると、柔軟性の低下により、粘着剤層を被着体に接着させる際にかける圧力が高くなるので好ましくない。一方、繊維の太さが細すぎると、初期接着力の低減効果が低下し、リワーク性や貼付位置修正作業性が低下する。
(繊維凸状構造転写形成用シート)
前記繊維凸状構造転写形成用シートとしては、粘着剤層の表面に貼り合わせることにより、繊維凸状構造部が転写される構成を有しており、少なくとも一方の面側に剥離処理層が形成されており、該剥離処理層の表面に直接に、粘着剤層表面に繊維凸状構造部を転写形成させるための転写形成用繊維凸状構造部を有している。すなわち、本発明の繊維凸状構造転写形成用シートでは、転写形成用繊維凸状構造部が、剥離処理層の表面に粘着剤層を介さずに形成されていることが重要である。なお、前記剥離処理層は、少なくとも一方の面側に、少なくとも部分的に形成することができる。また、前記転写形成用繊維凸状構造部は、前記剥離処理層の表面に、直接に、且つ少なくとも部分的に、形成することができる。
前記転写形成用繊維凸状構造部は、前記繊維凸状構造部に対応した構造を有している。もちろん、転写形成用繊維凸状構造部における繊維の種類、長さ、太さなどは、繊維凸状構造部と同じである。なお、繊維凸状構造転写形成用シートに、転写形成用繊維凸状構造部を(特に、転写形成用繊維起毛部)を形成する方法としては、特に制限されないが、下記に示されるように、植毛加工方法(特に、静電植毛加工方法)を好適に利用することができる。前記静電植毛加工方法としては、アップ法、ダウン法、サイド法のいずれであってもよい。
このような繊維凸状構造転写形成用シートとしては、(i)一方の面側に全面的に形成された剥離処理層の表面に、全面的に転写形成用繊維凸状構造部を有している構成の繊維凸状構造転写形成用シート、(ii)一方の面側に全面的に形成された剥離処理層の表面に、部分的に転写形成用繊維凸状構造部を有している構成の繊維凸状構造転写形成用シート、(iii)一方の面側に部分的に形成された剥離処理層の表面に、少なくとも部分的に(全面的又は部分的に)転写形成用繊維凸状構造部を有している構成の繊維凸状構造転写形成用シートなどが挙げられる。このように、本発明では、転写形成用繊維凸状構造部が剥離処理層の表面に直接に形成されているので、転写形成用繊維凸状構造部を、粘着剤層に容易に転写形成させることができる。なお、前記(i)の構成の繊維凸状構造転写形成用シートでは、転写形成用繊維凸状構造部は、少なくとも一方の面側に全面的に形成されており、前記(ii)や(iii)の構成の繊維凸状構造転写形成用シートでは、転写形成用繊維凸状構造部は、少なくとも一方の面側に部分的に形成されている。
繊維凸状構造転写形成用シートが、前記(i)の構成の繊維凸状構造転写形成用シート(すなわち、一方の面側に全面的に形成された剥離処理層の表面に、全面的に転写形成用繊維凸状構造部を有している構成の繊維凸状構造転写形成用シート)である場合、該繊維凸状構造転写形成用シートとしては、(1a)剥離処理層が、支持体としての基材の両面に全面的に形成されており、前記基材の少なくとも一方の面側の剥離処理層の表面に、全面的に転写形成用繊維凸状構造部を有している構成の繊維凸状構造転写形成用シート、(1b)剥離処理層が、支持体としての基材の片面に全面的に形成されており、前記剥離処理層の表面に、全面的に転写形成用繊維凸状構造部を有している構成の繊維凸状構造転写形成用シートなどを例示できる。なお、繊維凸状構造転写形成用シートが、このような構成を有している場合、前記(1a)の構成の繊維凸状構造転写形成用シートは、両面又は片面に全面的に転写形成用繊維凸状構造部を有することができ、片面にのみ転写形成用繊維凸状構造部を有している場合、他方の面は剥離処理層表面(剥離面)となっている。また、前記(1b)の構成の繊維凸状構造転写形成用シートは、片面にのみ全面的に転写形成用繊維凸状構造部を有しており、他方の面は基材表面又は他の層(粘着剤層など)の表面とすることができる。
一方、繊維凸状構造転写形成用シートが、前記(ii)の構成の繊維凸状構造転写形成用シート(すなわち、一方の面側に全面的に形成された離処理層の表面に、部分的に転写形成用繊維凸状構造部を有している構成の繊維凸状構造転写形成用シート)である場合、該繊維凸状構造転写形成用シートとしては、(2a)剥離処理層が、支持体としての基材の両面に全面的に形成されており、前記基材の少なくとも一方の面側の剥離処理層の表面に、部分的に転写形成用繊維凸状構造部を有している構成の繊維凸状構造転写形成用シート、(2b)剥離処理層が、支持体としての基材の片面に全面的に形成されており、前記剥離処理層の表面に、部分的に転写形成用繊維凸状構造部を有している構成の繊維凸状構造転写形成用シートなどを例示できる。なお、繊維凸状構造転写形成用シートが、このような構成を有している場合、前記(2a)の構成の繊維凸状構造転写形成用シートは、両面又は片面に部分的に転写形成用繊維凸状構造部を有することができ、部分的に転写形成用繊維凸状構造部が形成されている面は、部分的に剥離処理層表面が露出しており、転写形成用繊維凸状構造部が形成されていない面は、全面的に剥離処理層表面(剥離面)となっている。また、前記(2b)の構成の繊維凸状構造転写形成用シートは、片面にのみ部分的に転写形成用繊維凸状構造部を有しており、他方の面は基材表面又は他の層(粘着剤層など)とすることができる。
また、繊維凸状構造転写形成用シートが、前記(iii)の構成の繊維凸状構造転写形成用シート(すなわち、一方の面側に部分的に形成された離処理層の表面に、少なくとも部分的に転写形成用繊維凸状構造部を有している構成の繊維凸状構造転写形成用シート)である場合、該繊維凸状構造転写形成用シートとしては、(3a)剥離処理層が、支持体としての基材の両面に部分的に形成されており、前記基材の少なくとも一方の面側の剥離処理層の表面に、全面的又は部分的に転写形成用繊維凸状構造部を有している構成の繊維凸状構造転写形成用シート、(3b)剥離処理層が、支持体としての基材の片面に部分的に形成されており、前記剥離処理層の表面に、全面的又は部分的に転写形成用繊維凸状構造部を有している構成の繊維凸状構造転写形成用シートなどを例示できる。なお、繊維凸状構造転写形成用シートが、このような構成を有している場合、前記(3a)の構成の繊維凸状構造転写形成用シートは、両面又は片面に部分的に転写形成用繊維凸状構造部を有することができ、部分的に転写形成用繊維凸状構造部が形成されている面は、部分的に剥離処理層表面が露出しており、転写形成用繊維凸状構造部が形成されていない面は、全面的に剥離処理層表面(剥離面)となっている。また、前記(3b)の構成の繊維凸状構造転写形成用シートは、片面にのみ部分的に転写形成用繊維凸状構造部を有しており、他方の面は基材表面又は他の層(粘着剤層など)とすることができる。
本発明では、前記(ii)や(iii)の構成の繊維凸状構造転写形成用シートとしては、剥離処理層側の表面に部分的に凹部が形成され、且つ該凹部内には剥離処理層が形成されており、該凹部内の剥離処理層の表面に直接に、転写形成用繊維凸状構造部を有している構成の繊維凸状構造転写形成用シートを好適に用いることができる。具体的には、(a)図4(a)で示されているように、基材と、基材上に少なくとも部分的に形成された剥離処理層と、両面が剥離面であり且つ孔部を有する剥離ライナーとにより形成されているとともに、転写形成用繊維凸状構造部が、剥離ライナーの孔部内で且つ剥離処理層表面に形成されている構成の繊維凸状構造転写形成用シート(「繊維凸状構造転写形成用シート(a)」と称する場合がある)、(b)図4(b)で示されているように、凹凸構造を有する基材と、該基材の凹部内の底面及び/又は壁面に形成された剥離処理層と、基材の凸部に形成された剥離面(剥離処理層など)とにより形成されているとともに、転写形成用繊維凸状構造部が、基材の凹部内で且つ剥離処理層表面に形成されている構成の繊維凸状構造転写形成用シート(「繊維凸状構造転写形成用シート(b)」と称する場合がある)などが挙げられる。
図4は本発明の繊維凸状構造転写形成用シートの例を示す概略断面図である。図4(a)において、7は繊維凸状構造転写形成用シート[繊維凸状構造転写形成用シート(a)]、7aは両面が剥離面であり且つ孔部を有する剥離ライナー、7a1は剥離ライナー7aにおける孔部、7bは剥離処理層、7cは基材、7dは粘着剤層に転写形成させるための繊維起毛部である。繊維凸状構造転写形成用シート7は、図1で示される繊維凸状構造転写形成用シート1と同様の構成を有している。具体的には、繊維凸状構造転写形成用シート7は、基材7cの片面に全面的に剥離処理層7bが形成され、該剥離処理層7b上に、両面が剥離面であり且つ孔部2aを有する剥離ライナー7aが積層されており、剥離ライナー7aにおける孔部7a1内の剥離処理層7bの表面に、粘着剤層に転写形成するための繊維起毛部7dが形成されている。
また、図4(b)において、71は繊維凸状構造転写形成用シート[繊維凸状構造転写形成用シート(b)]、71aは凹凸構造を有する基材、71a1は凹凸構造を有する基材71aの凸部、71a2は凹凸構造を有する基材71aの凹部、71bは凹凸構造を有する基材71aの凸部71a1の表面に形成された剥離処理層、71cは凹凸構造を有する基材71aの凹部71a2の底面に形成された剥離処理層、71dは粘着剤層に転写形成させるための繊維起毛部である。繊維凸状構造転写形成用シート71は、凹凸構造を有する基材71aにおける凸部71a1に剥離処理層71bが形成されているとともに、凹部71a2の底面に剥離処理層71cが形成されており、凹部71a2内の剥離処理層71cの表面に、粘着剤層に転写形成するための繊維起毛部71dが形成されている。
具体的には、前記構成(a)の繊維凸状構造転写形成用シート(a)は、図1や図4(a)で示されているように、基材(繊維凸状構造転写形成用シート用基材)と、剥離処理層(転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層)と、孔部を有する剥離ライナー(繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナー)と、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーの孔部内で且つ転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層表面に形成された転写形成用繊維凸状構造部とを有している。このような繊維凸状構造転写形成用シート(a)において、繊維凸状構造転写形成用シート用基材としては、プラスチックのフィルムやシートなどのプラスチック系基材;金属箔、金属板などの金属系基材;紙(上質紙、和紙、クラフト紙、グラシン紙、合成紙、トップコート紙等)などの紙系基材;布、不織布、ネットなどの繊維系基材;ゴムシートなどのゴム系基材;発泡シートなどの発泡体等の適宜な薄葉体を用いることができる。繊維凸状構造転写形成用シート用基材は、単層の形態を有していてもよく、積層された形態を有していてもよい。例えば、繊維凸状構造転写形成用シート用基材としては、ラミネートや共押し出しなどにより、プラスチック系基材と他の基材(紙系基材など)とを複層化したもの(2〜3層の複合体)などであってもよい。
繊維凸状構造転写形成用シート用基材としては、プラスチックのフィルムやシートが好ましい。このようなプラスチックのフィルムやシートの素材(プラスチック材)としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のα−オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC);酢酸ビニル系樹脂;ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などが挙げられる。プラスチック材は単独で用いられていてもよく、2種以上組み合わせられた混合状態で用いられていてもよい。なお、プラスチックのフィルムやシートは、無延伸タイプであってもよく、1軸または2軸の延伸処理が施された延伸タイプであってもよい。
なお、繊維凸状構造転写形成用シート用基材には、必要に応じて、無機質充填剤(例えば、酸化チタン、酸化亜鉛など)、老化防止剤(例えば、アミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤、ヒドロキノン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、リン系老化防止剤、亜リン酸エステル系老化防止剤など)、酸化防止剤、紫外線吸収剤(例えば、サリチル酸誘導体、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤など)、滑剤、可塑剤、着色剤(例えば、顔料、染料など)等の各種添加剤が配合されていてもよい。
繊維凸状構造転写形成用シート用基材の表面(片面または両面)には、コロナ処理やプラズマ処理等の物理的処理、下塗り剤等の化学的処理などの適宜な表面処理が施されていてもよい。
繊維凸状構造転写形成用シート用基材の厚さとしては、例えば、10〜300μm、好ましくは30〜200μm程度の範囲から選択することができる。
また、前記繊維凸状構造転写形成用シート(a)において、転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層としては、公知の剥離処理剤により構成することができる。剥離処理剤としては、特に制限されず、例えば、シリコーン系剥離処理剤、フッ素系剥離処理剤、長鎖アルキル系剥離処理剤などを用いることができる。剥離処理剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
剥離処理剤としては、剥離性やコストなどの観点より、シリコーン系剥離処理剤が好適である。シリコーン系剥離処理剤は、ポリシロキサン系ポリマーを主成分とする公知のポリシロキサン系剥離処理剤(シリコーン系剥離処理剤)から適宜選択して用いることができる。シリコーン系剥離処理剤としては、なかでも、付加反応型のポリシロキサン系剥離処理剤を好適に用いることができる。付加反応型のポリシロキサン系剥離処理剤は、付加反応型の架橋(硬化反応)により硬化して剥離性被膜を形成し、有用な剥離特性を発現することができる。
付加反応型のポリシロキサン系剥離処理剤は、分子中に、Si−H結合を有する基に対して反応性を有する基(具体的には、ビニル基やヘキセニル基等のアルケニル基が含まれる。;以下、「Si−H結合を有する基に対して反応性を有する基」のことを、単に「アルケニル基」と称する場合がある)を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーと、分子中にケイ素原子に結合している水素原子を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマー(特に、分子中にSi−H結合を有するケイ素原子を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマー)とを含有するポリシロキサン系剥離処理剤組成物を用いることができる。なお、「Si−H結合」とは、「ケイ素原子(Si)と水素原子(H)との結合」を意味している。
また、アルケニル基を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーにおいて、主鎖又は骨格を形成しているポリシロキサン系ポリマーとしては、例えば、ポリジメチルシロキサン系ポリマー、ポリジエチルシロキサン系ポリマー、ポリメチルエチルシロキサン系ポリマー等のポリアルキルアルキルシロキサン系ポリマーや、ポリアルキルアリールシロキサン系ポリマーの他、ケイ素原子含有モノマー成分が複数種用いられている共重合体[例えば、ポリ(ジメチルシロキサン−ジエチルシロキサン)など]などが挙げられ、ポリジメチルシロキサン系ポリマーが好適である。
一方、分子中にSi−H結合を有するケイ素原子を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーにおいて、Si−H結合を有するケイ素原子としては、主鎖中のケイ素原子、側鎖中のケイ素原子のいずれであってもよく、すなわち、主鎖の構成単位として含まれていてもよく、あるいは、側鎖の構成単位として含まれていてもよい。なお、Si−H結合のケイ素原子(水素原子が結合しているケイ素原子)の数は、2個以上であれば特に制限されない。
分子中にSi−H結合を有するケイ素原子を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーとしては、分子中にモノマー単位として「−Si(R)(H)O−」(Rは炭化水素基)を少なくとも2個有しているポリシロキサン系ポリマーが好ましく、なかでも、ポリジメチルハイドロジェンシロキサン系ポリマー[例えば、ポリ(ジメチルシロキサン−メチルシロキサン)等]が好適である。
なお、ポリシロキサン系剥離処理剤において、分子中にSi−H結合を有するケイ素原子を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーは、架橋剤としての機能を有している。
分子中にSi−H結合のケイ素原子を2個以上有するポリシロキサン系ポリマーの使用量としては、特に制限されないが、例えば、分子中にSi−H結合のケイ素原子を2個以上有するポリシロキサン系ポリマーにおけるSi−H結合のケイ素原子のモル数(「モル数(X)」と称する場合がある)と、アルケニル基を2個以上有するポリシロキサン系ポリマーにおけるアルケニル基のモル数(「モル数(Y)」と称する場合がある)とが、モル数(X)>モル数(Y)となる割合が好ましいが、モル数(X)/モル数(Y)が0.8〜3.0(好ましくは1.1〜1.8)程度となる割合の範囲から選択してもよい。
分子中にアルケニル基を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマーを、分子中にSi−H結合を有するケイ素原子を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマー(架橋剤)により硬化させる際には、触媒を用いることができ、該触媒としては、白金系触媒(例えば、白金微粒子、塩化白金酸又はその誘導体等の白金系化合物など)を好適に用いることができる。触媒の使用量としては、特に制限されないが、例えば、分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサン系ポリマーに対して0.1〜1000ppm(好ましくは1〜100ppm)の範囲から選択することができる。
本発明における転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層では、ポリシロキサン系剥離処理剤としては、分子中にアルケニル基としてビニル基を2個以上有しているポリジメチルシロキサン系ポリマーと、分子中にモノマー単位として「−Si(R)(H)O−」(Rは炭化水素基)を2個以上有しているポリジメチルハイドロジェンシロキサン系ポリマーとによるポリジメチルシロキサン系剥離剤を好適に用いることができる。
ポリシロキサン系剥離処理剤は、前記構成成分(例えば、分子中にアルケニル基を2個以上有しているポリジメチルシロキサン系ポリマー、分子中にSi−H結合を有するケイ素原子を2個以上有しているポリシロキサン系ポリマー、必要に応じて触媒や各種添加剤など)を、必要に応じて有機溶剤を用いて混合することにより調製することができる。なお、ポリシロキサン系剥離処理剤は、ポリシロキサン系ポリマー等のポリマー成分が有機溶剤に溶解された状態で用いることができる。なお、ポリシロキサン系剥離処理剤には、公知乃至慣用の添加剤(例えば、充填剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、着色剤(染料や顔料等)など)が配合されていてもよい。
このようなポリシロキサン系剥離処理剤としては、例えば、商品名「TPR6600」(GE東芝シリコーン社製)、商品名「KS−778」(信越化学社製)などが市販されている。
転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層は、剥離処理剤を繊維凸状構造転写形成用シート用基材の所定の面(少なくとも一方の面)に塗布した後、乾燥や硬化反応等ための加熱工程を経て形成することができる。なお、乾燥や硬化反応等ための加熱工程では、公知乃至慣用の加熱方法(例えば、熱風式乾燥機を用いる方法など)を利用することができる。なお、付加反応型のポリシロキサン系剥離処理剤は、繊維凸状構造転写形成用シート用基材の所定の面に塗布した後、乾燥工程又は硬化反応工程などで、付加反応型の硬化反応を行って剥離性皮膜を形成させることができる。
また、剥離処理剤は、適正な塗布量で塗布することが重要である。剥離処理剤の塗布量が、少なすぎると、剥離力(剥離に要する力)が大きくなって実用上問題が生じる場合があるし、また、植毛される繊維を保持することができなくなる場合がある。一方、多すぎると、コストが高くなって経済的に不利になり、また、繊維が粘着剤層に移行しにくくなる。剥離処理剤としては、例えば、0.01〜5g/m2(好ましくは0.05〜3g/m2、さらに好ましくは0.2〜1g/m2)の塗布量(固形分)で用いることができる。
転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層の厚さとしては、特に制限されず、例えば、1〜100μm(好ましくは10〜50μm)程度の範囲から選択することができる。
さらにまた、前記繊維凸状構造転写形成用シート(a)において、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーとしては、図1や4(a)では、孔部を有しているとともに、両面が剥離面となっている剥離ライナーが用いられているが、本発明では、孔部を有しているとともに、片面のみが剥離面となっている剥離ライナーを用いることができる。すなわち、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーとしては、孔部を有しているとともに、少なくとも一方の面が剥離面となっている剥離ライナーを用いることができる。繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーとしては、片面のみが剥離面となっている場合、繊維凸状構造転写形成用シート(a)の利用方法などに応じて、その剥離面が、転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層側となるように用いられていてもよく、粘着剤層と貼り合わせる側(外側)となるように用いられていてもよい。なお、両面が剥離面となっている繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーが用いられている場合、転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層に転写形成用繊維凸状構造部を形成した後、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーを転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層から剥離させてから、粘着剤層に転写形成用繊維凸状構造部を転写形成させてもよく、また、転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層に転写形成用繊維凸状構造部を形成した後、粘着剤層に転写形成用繊維凸状構造部を転写形成させてから、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーを転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層から剥離させてもよく、さらまた、転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層に転写形成用繊維凸状構造部を形成した後は、繊維凸状構造転写形成用シート自体や繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーを、粘着剤層に対する剥離ライナーとして利用してもよい。一方、片面が剥離面となっている繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーを、粘着剤層と貼り合わせる側(外側)が剥離面となるように用いている場合、転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層に転写形成用繊維凸状構造部を形成した後、粘着剤層に転写形成用繊維凸状構造部を転写形成させてから、繊維凸状構造転写形成用シート又は繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーを転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層から剥離させてもよく、また、転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層に転写形成用繊維凸状構造部を形成した後は、繊維凸状構造転写形成用シート自体又は繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーを、粘着剤層に対する剥離ライナーとして利用してもよい。また、片面が剥離面となっている繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーを、粘着剤層と貼り合わせる側(外側)が剥離面とならないように用いている場合、転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層に転写形成用繊維凸状構造部を形成した後、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーを転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層から剥離させてから、粘着剤層に転写形成用繊維凸状構造部を転写形成させることができる。
より具体的には、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーとしては、例えば、剥離処理剤による剥離処理層を少なくとも一方の表面に有する基材(転写形成用シート用剥離ライナー基材)の他、フッ素系ポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体等)からなる低接着性基材や、無極性ポリマー(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂など)からなる低接着性基材などを用いることができる。
繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーとしては、例えば、転写形成用シート用剥離ライナー基材の少なくとも一方の面に剥離処理層が形成されている剥離ライナーを好適に用いることができる。このような転写形成用シート用剥離ライナー基材としては、ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム等)、オレフィン系樹脂フィルム(ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等)、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム(ナイロンフィルム)などのプラスチック系基材フィルム(合成樹脂フィルム)や、紙類(上質紙、和紙、クラフト紙、グラシン紙、合成紙、トップコート紙など)の他、これらを、ラミネートや共押し出しなどにより、複層化したもの(2〜3層の複合体)などが挙げられる。
一方、剥離処理層を構成する剥離処理剤としては、特に制限されず、前記繊維凸状構造転写形成用シート(a)における転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層を構成する剥離処理剤として例示の剥離処理剤(例えば、シリコーン系剥離処理剤、フッ素系剥離処理剤、長鎖アルキル系剥離処理剤など)を用いることができる。剥離処理剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。剥離処理剤としては、前記繊維凸状構造転写形成用シート(a)における転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層の剥離処理剤と同様に、剥離性やコストなどの観点より、シリコーン系剥離処理剤が好適であり、なかでも、前記例示の付加反応型のポリシロキサン系剥離処理剤を好適に用いることができる。
剥離処理層は、剥離処理剤を転写形成用シート用剥離ライナー基材の所定の面(少なくとも一方の面)に塗布した後、乾燥や硬化反応等ための加熱工程を経て形成することができる。なお、乾燥や硬化反応等ための加熱工程では、公知乃至慣用の加熱方法(例えば、熱風式乾燥機を用いる方法など)を利用することができる。なお、付加反応型のポリシロキサン系剥離処理剤は、転写形成用シート用剥離ライナー基材の所定の面に塗布した後、乾燥工程又は硬化反応工程などで、付加反応型の硬化反応を行って剥離性皮膜を形成させることにより、優れた剥離特性を発揮させることができる。
また、剥離処理剤は、適正な塗布量で塗布することが重要である。剥離処理剤の塗布量が、少なすぎると、剥離力(剥離に要する力)が大きくなって実用上問題が生じ、一方、多すぎると、コストが高くなって経済的に不利になる。剥離処理剤の適正な塗布量(固形分)としては、適宜選択することができるが、例えば、0.01〜5g/m2(好ましくは0.05〜3g/m2、さらに好ましくは0.2〜1g/m2)である。
なお、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーの厚み、転写形成用シート用剥離ライナー基材の厚みや、剥離処理層の厚みなどは特に制限されず、転写形成用繊維凸状構造部の形状などに応じて適宜選択することができる。
特に、前記繊維凸状構造転写形成用シート(a)において、転写形成用繊維凸状構造部は、剥離ライナーの孔部内で且つ転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層表面に形成されているので、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーとしては、転写形成用繊維凸状構造部の繊維が倒れないように保護するため、少なくとも孔部の外周領域部の厚みが、転写形成用繊維凸状構造部の高さと同程度またはそれ以上となっていることが好ましい。
なお、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーの孔部を形成する方法としては、例えば、公知乃至慣用の孔部形成機[なかでも、各種形状の凸部構造(突起状構造)と、該凸部構造に相対する凹部構造とを有する穿孔形成機]を用いた穿孔加工方法、熱や光線による穿孔加工方法(例えば、サーマルヘッド、ハロゲンランプ、キセノンランプ、フラッシュランプ、レーザー光線などにより穿孔する方法)、金型(例えば、凸部を有する金型など)を用いた成型加工方法などが挙げられる。
なお、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーにおいて、孔部を形成する部位としては、粘着テープ又はシート用粘着剤層表面に部分的に転写形成させる繊維凸状構造部に対応する部位であることが重要である。
前記繊維凸状構造転写形成用シート(a)には、前述のように、転写形成用繊維凸状構造部が、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーの孔部内で且つ転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層表面に形成されている。該転写形成用繊維凸状構造部は、前述のように、繊維凸状構造部に対応した構造を有しており、また、その組成(繊維の種類、長さ、太さなど)は、繊維凸状構造部と同じである。
前記転写形成用繊維凸状構造部は、例えば、植毛加工方法を利用して、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーの孔部内の転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層表面に形成することができる。なお、植毛加工は、剥離処理剤を塗布した後、硬化する前に行うことが望ましい。すなわち、未硬化状態の剥離処理層に対して、植毛加工を施すことが重要である。
このような植毛加工方法としては、特に静電植毛加工方法が好適である。なお、静電植毛加工方法としては、例えば、1つの電極に対し、粘着剤層を有する被植毛物を対電極となるようにセットして、これに直流高電圧を印加し、この電極間にフロック(繊維)を供給して、クーロン力によって、フロックを電気力線に沿って飛翔させて、被植毛物の表面(粘着剤層の表面)に突きさせることにより、植毛を行う加工方法などが挙げられる。このような静電植毛加工方法としては、公知の静電植毛方法であれば特に制限されず、例えば、「繊維」第34巻 第6号(1982−6)において「静電植毛の原理と実際」などで記載されているようなアップ法、ダウン法、サイド法のいずれであってもよい。
具体的には、繊維凸状構造転写形成用シート用基材と、未硬化状態の転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層と、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナー(孔部を有する剥離ライナー)とが、この順で積層された積層体に、未硬化状態の転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層の表面に植毛加工(特に、静電植毛加工)を施した後、未硬化状態の転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層を乾燥又は硬化処理を施して硬化させることことにより、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーの孔部に対応した未硬化状態の転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層の表面の部位に、転写形成用繊維凸状構造部を形成することができる。
なお、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーとしては、粘着剤層(例えば、粘着テープ又はシート用粘着剤層)の表面に部分的に転写形成させる繊維凸状構造部に対応する部位に孔部を有している剥離ライナーを用いることが重要である。
このように、繊維凸状構造転写形成用シートとして、前記繊維凸状構造転写形成用シート(a)を用いる場合、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーの孔部を形成する位置や、孔部の大きさ及び数によって、粘着剤層表面における繊維凸状構造部を形成する位置や、繊維凸状構造部の大きさや数をコントロールすることができる。
一方、前記構成(b)の繊維凸状構造転写形成用シート(b)は、図4(b)で示されているように、凹凸構造を有する基材(凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材)と、該凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材の凹部の底面及び/又は壁面に形成された転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層と、該凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材の凸部に形成された剥離面(剥離処理層の表面など)と、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材の凹部内で且つ転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層表面に形成された転写形成用繊維凸状構造部とを有している。
このような繊維凸状構造転写形成用シート(b)において、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材としては、凹凸構造(凹凸部)を有する基材であれば特に制限されない。前記凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材としては、前記繊維凸状構造転写形成用シート(a)における繊維凸状構造転写形成用シート用基材と同様の薄葉体(プラスチック系基材、金属系基材、紙系基材、繊維系基材、ゴム系基材、発泡体等の適宜な薄葉体)により構成することができる。凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材は、単層の形態を有していてもよく、積層された形態を有していてもよい。例えば、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材としては、ラミネートや共押し出しなどにより、プラスチック系基材と他の基材(紙系基材など)とを複層化したもの(2〜3層の複合体)などであってもよい。
凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材を構成する基材としては、前記繊維凸状構造転写形成用シート(a)における繊維凸状構造転写形成用シート用基材と同様に、プラスチックのフィルムやシートが好ましく、プラスチックのフィルムやシートの素材(プラスチック材)としても同様のものを好適に用いることができる。
なお、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材には、繊維凸状構造転写形成用シート(a)における繊維凸状構造転写形成用シート用基材と同様に、必要に応じて、無機質充填剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、着色剤等の各種添加剤が配合されていてもよい。
なお、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材には、繊維凸状構造転写形成用シート(a)における繊維凸状構造転写形成用シート用基材と同様に、その表面には、コロナ処理やプラズマ処理等の物理的処理、下塗り剤等の化学的処理などの適宜な表面処理が施されていてもよい。
凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材において、凸部における厚さとしては、例えば、10〜300μm、好ましくは30〜200μm程度の範囲から選択することができる。
また、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材において、凹部の深さとしては、特に制限されず、転写形成用繊維凸状構造部の形状などに応じて適宜選択することができる。凹部の深さとしては、転写形成用繊維凸状構造部の繊維が倒れないように保護するため、転写形成用繊維凸状構造部の高さと同程度またはそれ以上となっていることが好ましい。
凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材の凹凸部を形成する方法としては、特に制限されない。なお、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材としては、凹凸部を有していない平滑な面を有する基材に、凹部を形成させることにより得られる凹凸部を有している基材を用いることができる。従って、例えば、前記繊維凸状構造転写形成用シート(a)における繊維凸状構造転写形成用シート用基材と同様の基材に、公知乃至慣用の凹部形成機を用いて凹部を形成する方法、熱や光線により凹部を形成する方法(例えば、サーマルヘッド、ハロゲンランプ、キセノンランプ、フラッシュランプ、レーザー光線などにより凹部を形成する方法)、金型(例えば、凸部を有する金型など)を用いた成型加工による方法などにより、表面の所定の部位に凹部を形成することにより、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材を作製することができる。
なお、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材において、凹部を形成する部位としては、粘着剤層表面に部分的に転写形成させる繊維凸状構造部に対応する部位であることが重要である。
また、前記繊維凸状構造転写形成用シート(b)において、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材の凹部の底面及び/又は壁面に形成された剥離処理層や、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材の凸部に形成された剥離面としての剥離処理層などの剥離処理層を構成する剥離処理剤としては、前記繊維凸状構造転写形成用シート(a)における転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層を構成する剥離処理剤等で例示されている剥離処理剤(例えば、シリコーン系剥離処理剤、フッ素系剥離処理剤、長鎖アルキル系剥離処理剤など)を用いることができる。剥離処理剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。剥離処理剤としては、繊維凸状構造転写形成用シート(a)における転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層の剥離処理剤や、繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナーの剥離処理層を構成する剥離処理剤等の場合と同様に、剥離性やコストなどの観点より、シリコーン系剥離処理剤が好適であり、なかでも、前記例示の付加反応型のポリシロキサン系剥離処理剤を好適に用いることができる。
なお、剥離処理層の形成方法や、剥離処理剤の塗布量などは、繊維凸状構造転写形成用シート(a)の場合と同様である。例えば、剥離処理層は、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材の凹部や凸部、または表面全体に、剥離処理剤を塗布する方法により形成することができる。
剥離処理剤は、適正な塗布量で塗布することが重要である。凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材の凹部で用いられる剥離処理剤の塗布量が、少なすぎると、剥離力(剥離に要する力)が大きくなって実用上問題が生じる場合があるし、また、植毛される繊維を保持することができなくなる場合がある。一方、多すぎると、コストが高くなって経済的に不利になり、また、繊維が粘着剤層に移行しにくくなる。剥離処理剤としては、例えば、0.01〜5g/m2(好ましくは0.05〜3g/m2、さらに好ましくは0.2〜1g/m2)の塗布量(固形分)で用いることができる。
また、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材の凸部で用いられる剥離処理剤の適正な塗布量(固形分)は、前記と同様に、適宜選択することができるが、例えば、0.01〜5g/m2(好ましくは0.05〜3g/m2、さらに好ましくは0.2〜1g/m2)である。なお、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材自体に、剥離処理機能を有する材料(例えば、低密度ポリエチレン等の低接着性基材の材料など)が使用されている場合には、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材の凸部に剥離処理層を形成しなくてもよい場合がある。
前記繊維凸状構造転写形成用シート(b)には、前述のように、転写形成用繊維凸状構造部が、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材の凹部内で且つ転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層表面に形成されている。該転写形成用繊維凸状構造部は、繊維凸状構造転写形成用シート(a)における転写形成用繊維凸状構造部と同様に、例えば、植毛加工方法(特に静電植毛加工方法)を利用して形成することができる。なお、、繊維凸状構造転写形成用シート(a)の場合と同様に、植毛加工は、剥離処理剤を塗布した後、硬化する前に行うことが望ましい。すなわち、未硬化状態の剥離処理層に対して、植毛加工を施すことが重要である。
具体的には、例えば、凹凸部を有しているとともに、凹部の底面及び/又は壁面(特に底面)に未硬化状態の転写形成用繊維凸状構造部剥離処理層が形成された凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材に、凹部内の未硬化の転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層の表面に植毛加工(特に、静電植毛加工)を施した後、未硬化状態の転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層を乾燥又は硬化処理を施して硬化させることにより、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材の凹部内で且つ転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層の表面の部位に、転写形成用繊維凸状構造部を形成することができる。この際、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材における凸部は、予め剥離面(硬化された剥離処理層)となっていてもよく、未硬化状態の剥離処理層が形成されていてもよい。なお、凹部内の未硬化の転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層の表面への植毛加工に際して、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材における凸部に、未硬化状態の剥離処理層が形成されている場合、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材は、前記凹部に対応する部位に孔部を有している剥離ライナーが積層され、前記凸部の表面に形成された未硬化状態の剥離処理層が剥離ライナーにより保護されていてもよい。
このように、繊維凸状構造転写形成用シートとして、前記繊維凸状構造転写形成用シート(b)を用いる場合、凹凸部含有繊維凸状構造転写形成用シート用基材の凹部を形成する位置や、凹部の大きさ及び数によって、粘着剤層表面における繊維凸状構造部を形成する位置や、繊維凸状構造部の大きさや数をコントロールすることができる。
本発明では、前記繊維凸状構造転写形成用シート(a)や、前記繊維凸状構造転写形成用シート(b)を用いて、粘着剤層表面に繊維凸状構造部を形成した後は、繊維凸状構造転写形成用シート(a)や、繊維凸状構造転写形成用シート(b)は剥離させてもよいが、前述のように、そのまま、剥離ライナーとして用いることもできる。
なお、前記繊維凸状構造転写形成用シート(a)や、前記繊維凸状構造転写形成用シート(b)では、凹部内で繊維凸状構造部を形成しているため、繊維凸状構造部として、繊維が起毛した状態となっている繊維起毛部を容易に形成することができる。従って、繊維凸状構造部転写形成用シートとして、前記繊維凸状構造転写形成用シート(a)や、前記繊維凸状構造転写形成用シート(b)を用いると、容易に、繊維を起毛した状態で粘着剤層表面に転写することができる。そのため、粘着剤層表面に、起毛した状態の繊維を効果的に転写形成することができ、より少ない繊維の量で、粘着剤層の接着力をコントロールすることが可能である。
(繊維凸状構造部を転写形成させる基材)
このような繊維凸状構造転写形成用シートは、粘着剤層の表面に繊維凸状構造部を転写形成させることができる。前記繊維凸状構造転写形成用シートにより繊維凸状構造部を転写形成させる基材(「繊維凸状構造部の転写形成材」と称する場合がある)としては、粘着剤層を有していれば特に制限されず、例えば、粘着剤層単体のみにより構成された繊維凸状構造部の転写形成材であってもよく、粘着剤層が各種基材又は支持体上に形成されたものにより構成された繊維凸状構造部の転写形成材であってもよい。繊維凸状構造部の転写形成材における粘着剤層が形成される基材又は支持体としては、特に制限されず、例えば、各種形態を有していてもよいが、シート状の形態を有していることが好ましい。すなわち、繊維凸状構造部の転写形成材としては、粘着テープ又はシートを好適に用いることができる。このような粘着テープ又はシートとしては、支持体の少なくとも一方の面に粘着剤層(粘着テープ又はシート用粘着剤層)が形成されている粘着テープ又はシートを用いることができる。具体的には、粘着テープ又はシートとしては、(1)粘着テープ又はシート用粘着剤層が、支持体としての基材(粘着テープ又はシート用基材)の両面に形成されている基材付きタイプの両面粘着テープ又はシート、(2)粘着テープ又はシート用粘着剤層が、支持体としての粘着テープ又はシート用基材の片面に形成されている基材付きタイプの粘着テープ又はシート(片面粘着テープ又はシート)、(3)粘着テープ又はシート用粘着剤層の両面が1つ又は2つの剥離ライナー(粘着テープ又はシート用剥離ライナー)で保護されている基材レスタイプの両面粘着テープ又はシートなどを例示できる。このように、粘着テープ又はシートは、片面のみが粘着面となっている粘着テープ又はシートの形態を有していてもよく、両面が粘着面となっている粘着テープ又はシートの形態を有していてもよい。また、両面粘着テープ又はシートの場合、片面の粘着面のみに繊維凸状構造部を形成してもよく、両面の粘着面に繊維凸状構造部を形成してもよい。
さらにまた、粘着テープ又はシートは、ロール状に巻回した形態の粘着テープ(巻回体または巻重体)であってもよく、単層又はシートを積層した形態の粘着シートであってもよい。
(粘着テープ又はシート用粘着剤層)
粘着テープ又はシート用粘着剤層を構成する粘着剤としては、特に制限されず、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、エポキシ系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、フッ素系粘着剤などの公知の粘着剤を用いることができる。また、粘着剤は、ホットメルト型粘着剤であってもよい。粘着剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。粘着剤は、エマルジョン系粘着剤、溶剤系粘着剤、オリゴマー系粘着剤、固型粘着剤などのいずれの形態の粘着剤であってもよい。
なお、粘着剤は、粘着性成分(ベースポリマー)等のポリマー成分の他に、粘着剤の種類等に応じて、架橋剤(例えば、ポリイソシアネート系架橋剤、アルキルエーテル化メラミン化合物系架橋剤など)、粘着付与剤(例えば、ロジン誘導体樹脂、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、フェノール樹脂など)、可塑剤、充填剤、老化防止剤などの適宜な添加剤を含んでいてもよい。粘着テープ又はシート用粘着剤層を形成する際に粘着剤を架橋する場合は、加熱による加熱架橋方法、紫外線照射による紫外線架橋方法(UV架橋方法)、電子線照射による電子線架橋方法(EB架橋方法)、室温等で自然に硬化させる自然硬化方法のいずれであってもよい。
粘着剤としては、天然ゴムや各種の合成ゴム(例えば、ポリイソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体ゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体ゴム、再生ゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレンなど)をベースポリマーとしたゴム系粘着剤;(メタ)アクリル酸アルキルエステルの1種又は2種以上を単量体成分として用いたアクリル系重合体(単独重合体又は共重合体)をベースポリマーとするアクリル系粘着剤を好適に用いることができる。
なお、前記アクリル系粘着剤における(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどの(メタ)アクリル酸C1-20アルキルエステル[好ましくは(メタ)アクリル酸C4-18アルキル(直鎖状又は分岐鎖状のアルキル)エステル]などが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、目的とする粘着性などに応じて適宜選択することができる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
また、前記アクリル系粘着剤において、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとともに、必要に応じて前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な他のモノマー(共重合性モノマー)が併用されていてもよい。このような共重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸などのカルボキシル基含有単量体又はその無水物;ビニルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基含有単量体;スチレン、置換スチレンなどの芳香族ビニル化合物;アクリロニトリルなどのシアノ基含有単量体;エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのオレフィン類;酢酸ビニルなどのビニルエステル類;塩化ビニル;アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有単量体;(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレートなどの水酸基含有単量体;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリロイルモルホリンなどのアミノ基含有単量体;シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミドなどのイミド基含有単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのエポキシ基含有単量体;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有単量体などが挙げられる。また、共重合性単量体としては、例えば、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンなどの多官能性の共重合性単量体(多官能モノマー)などが挙げられる。共重合性モノマーは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
粘着テープ又はシート用粘着剤層の形成方法としては、公知乃至慣用の形成方法を採用することができ、例えば、粘着テープ又はシート用基材を有している基材付き粘着テープ又はシートの場合、支持体としての粘着テープ又はシート用基材上に、粘着剤を塗布する方法(塗布方法)、剥離ライナーなどの剥離フィルム上に、粘着剤を塗布して粘着テープ又はシート用粘着剤層を形成した後、該粘着テープ又はシート用粘着剤層を粘着テープ又はシート用基材上に転写する方法(転写方法)などが挙げられる。また、粘着テープ又はシート用基材を有していない基材レス粘着テープ又はシートの場合、粘着テープ又はシート用粘着剤層の形成方法としては、支持体としての粘着テープ又はシート用剥離ライナーの剥離面上に、粘着剤を塗布する方法(塗布方法)などが挙げられる。
粘着テープ又はシート用粘着剤層の厚さとしては、特に制限されず、例えば、1〜1000μm(好ましくは10〜500μm)程度の範囲から選択することができる。
なお、粘着テープ又はシート用粘着剤層は、基材付きタイプの両面粘着テープ又はシートにおける粘着剤層の場合、少なくとも一方の粘着剤層が繊維凸状構造転写形成用シートにより繊維凸状構造部を転写形成させる粘着剤層として用いられ、基材付きタイプの片面粘着テープ又はシートにおける粘着剤層の場合や基材レスタイプの両面粘着テープ又はシートにおける粘着剤層の場合、該粘着剤層が繊維凸状構造転写形成用シートにより繊維凸状構造部を転写形成させる粘着剤層として用いられる。
(粘着テープ又はシートの支持体)
粘着テープ又はシート用粘着剤層が形成される支持体(粘着剤層を支持する支持体)としては、粘着テープ又はシートが、基材付きタイプの片面又は両面が粘着剤層となっている粘着テープ又はシートの場合、粘着テープ又はシート用基材を用いることができ、一方、基材レスタイプの両面粘着テープ又はシートの場合、粘着テープ又はシート用剥離ライナー(セパレータ)を用いることができる。なお、粘着テープ又はシートが、基材付きタイプの片面又は両面が粘着テープ又はシート用粘着剤層となっている粘着テープ又はシートの場合、支持体としての粘着テープ又はシート用基材の片面又は両面に粘着テープ又はシート用粘着剤層が形成されており、前記粘着テープ又はシート用粘着剤層の表面は、粘着テープ又はシート用基材の背面側の剥離面や、粘着テープ又はシート用剥離ライナーにより保護されていてもよい。このような粘着テープ又はシート用剥離ライナーは、繊維凸状構造部を形成させる粘着テープ又はシート用粘着剤層表面に積層されている場合は、粘着テープ又はシート用粘着剤層表面に繊維凸状構造部を形成させる際には、剥がして除去することができる。
一方、粘着テープ又はシートが、基材レスタイプの両面粘着テープ又はシートの場合、粘着テープ又はシート用剥離ライナーが粘着テープ又はシート用粘着剤層の支持体となっており、該支持体としての粘着テープ又はシート用剥離ライナーは、粘着テープ又はシートを使用するまでの間、粘着テープ又はシート用粘着剤層を支持しているとともに、粘着剤層の表面を保護している。なお、粘着テープ又はシート用剥離ライナーが、繊維凸状構造部を形成させる粘着テープ又はシート用粘着剤層表面に積層されている場合は、粘着テープ又はシート用粘着剤層表面に繊維凸状構造部を形成させる際には、剥がして除去してもよい。
(粘着テープ又はシート用基材)
前記粘着テープ又はシート用基材としては、例えば、プラスチックのフィルムやシートなどのプラスチック系基材;金属箔、金属板などの金属系基材;紙(上質紙、和紙、クラフト紙、グラシン紙、合成紙、トップコート紙等)などの紙系基材;布、不織布、ネットなどの繊維系基材;ゴムシートなどのゴム系基材;発泡シートなどの発泡体等の適宜な薄葉体を用いることができる。粘着テープ又はシート用基材は、単層の形態を有していてもよく、積層された形態を有していてもよい。例えば、粘着テープ又はシート用基材としては、ラミネートや共押し出しなどにより、プラスチック系基材と他の基材(紙系基材など)とを複層化したもの(2〜3層の複合体)などであってもよい。
粘着テープ又はシート用基材としては、プラスチックのフィルムやシートが好ましい。このようなプラスチックのフィルムやシートの素材(プラスチック材)としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のα−オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC);酢酸ビニル系樹脂;ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などが挙げられる。プラスチック材は単独で用いられていてもよく、2種以上組み合わせられた混合状態で用いられていてもよい。なお、プラスチックのフィルムやシートは、無延伸タイプであってもよく、1軸または2軸の延伸処理が施された延伸タイプであってもよい。
なお、粘着テープ又はシート用基材には、必要に応じて、無機質充填剤(例えば、酸化チタン、酸化亜鉛など)、老化防止剤(例えば、アミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤、ヒドロキノン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、リン系老化防止剤、亜リン酸エステル系老化防止剤など)、酸化防止剤、紫外線吸収剤(例えば、サリチル酸誘導体、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤など)、滑剤、可塑剤、着色剤(例えば、顔料、染料など)等の各種添加剤が配合されていてもよい。
粘着テープ又はシート用基材の片面または両面には、粘着テープ又はシート用粘着剤層との密着力の向上等を目的に、コロナ処理やプラズマ処理等の物理的処理、下塗り剤等の化学的処理などの適宜な表面処理が施されていてもよい。
粘着テープ又はシート用基材の厚さとしては、例えば、10〜300μm、好ましくは30〜200μm程度の範囲から選択することができる。
(粘着テープ又はシート用剥離ライナー)
前記粘着テープ又はシート用剥離ライナーとしては、例えば、剥離処理剤による剥離処理層を少なくとも一方の表面に有する基材の他、フッ素系ポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体等)からなる低接着性基材や、無極性ポリマー(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂など)からなる低接着性基材などを用いることができる。
粘着テープ又はシート用剥離ライナーとしては、例えば、剥離ライナー用基材の少なくとも一方の面に剥離処理層が形成されている剥離ライナーを好適に用いることができる。このような剥離ライナー用基材としては、ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム等)、オレフィン系樹脂フィルム(ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等)、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム(ナイロンフィルム)などの合成樹脂フィルムや、紙類(上質紙、和紙、クラフト紙、グラシン紙、合成紙、トップコート紙など)の他、これらを、ラミネートや共押し出しなどにより、複層化したもの(2〜3層の複合体)などが挙げられる。
一方、剥離処理層を構成する剥離処理剤としては、特に制限されず、前記繊維凸状構造転写形成用シート(a)における転写形成用繊維凸状構造部保持剥離処理層を構成する剥離処理剤等で例示されている剥離処理剤(例えば、シリコーン系剥離処理剤、フッ素系剥離処理剤、長鎖アルキル系剥離処理剤など)を用いることができる。剥離処理剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。剥離処理剤としては、繊維凸状構造転写形成用シート(a)や繊維凸状構造転写形成用シート(b)などの場合と同様に、剥離性やコストなどの観点より、シリコーン系剥離処理剤が好適であり、なかでも、前記例示の付加反応型のポリシロキサン系剥離処理剤を好適に用いることができる。
なお、剥離処理剤(特に、付加反応型のポリシロキサン系剥離処理剤)は、適正な塗布量で塗布することが重要である。剥離処理剤の塗布量が、少なすぎると、剥離力(剥離に要する力)が大きくなって実用上問題が生じ、一方、多すぎると、コストが高くなって経済的に不利になる。剥離処理剤の適正な塗布量(固形分)としては、用いる粘着剤の種類などに応じて適宜選択することができるが、例えば、0.01〜5g/m2(好ましくは0.05〜3g/m2、さらに好ましくは0.2〜1g/m2)である。
なお、粘着テープ又はシート用剥離ライナーにおいて、その厚み、剥離ライナー用基材の厚みや、剥離処理層の厚みなどは特に制限されない。
(表面に繊維凸状構造部を有する基材)
本発明の繊維凸状構造転写形成用シートを用いると、繊維凸状構造部の転写形成材(例えば、粘着テープ又はシートなど)の粘着剤層の表面に、少なくとも部分的に(全面的又は部分的に)繊維凸状構造部を転写により形成させることできる。このような転写形成により得られる、繊維凸状構造部を有する基材(例えば、繊維凸状構造部を有する粘着テープ又はシートなど)は、粘着剤層の表面に、少なくとも部分的に繊維凸状構造部を有しているので、該繊維凸状構造部を利用した用途で用いることができる。例えば、粘着剤層の表面に全面的に繊維凸状構造部が形成されている繊維凸状構造部を有する基材は、繊維凸状構造部が形成されている表面は、粘着性を発揮することができないので、粘着性は関係なく、繊維凸状構造部を利用した用途で用いることができ、例えば、家具の装飾材、クッション材、保護材、剥離材などとして用いることができる。
一方、粘着剤層の表面に部分的に繊維凸状構造部が形成されている繊維凸状構造部を有する基材は、繊維凸状構造部が形成されている表面は、粘着性を発揮することができるので、粘着性を利用した用途、繊維凸状構造部を利用した用途や、粘着性及び繊維凸状構造部を利用した用途で用いることができる。例えば、粘着性を利用した用途では、繊維凸状構造部が形成されている面を、被着体に、小さな荷重をかけて貼り合わせた際には、仮接着をすることができ、貼り直しや貼付位置を修正した後、大きな荷重をかけることにより、強固に接着させることができるので、粘着テープ又はシートにリワーク性や貼付位置修正作業性が求められる用途で用いることができる。
なお、このように、仮接着を行う場合、仮接着の際にかける荷重の大きさとしては、特に制限されず、繊維凸状構造部の高さ、繊維凸状構造部の繊維の太さや素材の種類などによりコントロールすることができる。すなわち、繊維凸状構造部により、粘着テープ又はシートの貼り付け直後の接着力を所望の大きさにコントロールすることができる。
前記繊維凸状構造転写形成用シートは、繊維凸状構造部の転写形成材(特に粘着テープ又はシート)に、繊維凸状構造部を形成した後は、繊維凸状構造部の転写形成材から剥離させてもよいが、前述のように、そのまま、剥離ライナーとして用いることが好ましい。なお、繊維凸状構造転写形成用シートを、繊維凸状構造部を形成した後に剥離させて除去する場合は、粘着剤層の繊維凸状構造部が形成されている表面は、凹部を有する剥離ライナー(特に、粘着剤層の表面の繊維凸状構造部に対応した部位に凹部を有する剥離ライナー)により保護してもよい。
このように、繊維凸状構造転写形成用シートを用いて、繊維凸状構造部を転写形成させて得られる繊維凸状構造部を有する基材(特に、繊維凸状構造部を有する粘着テープ又はシート)として、例えば、粘着剤層の表面に繊維凸状構造部が部分的に形成されている場合、前述のように、被着体に重ね合わせた後、小さな荷重をかけて仮接着を行うことができ、しかも、仮接着後に、貼り直しや、貼り付け位置の修正を十分に且つ容易に行うことができるので、該繊維凸状構造部を有する基材(特に、繊維凸状構造部を有する粘着テープ又はシート)は、被着体を接着させる際のリワーク性や貼付位置修正作業性が優れている。
従って、繊維凸状構造部を有する基材として、例えば、繊維凸状構造部を有する粘着テープ又はシートは、仮接着後に、貼り直しや、貼り付け位置の修正を行うことが求められる用途の粘着テープ又はシートとして好適に用いることができ、なかでも、フローリング材を床に貼り合わせる際に用いられる粘着テープ又はシート(フローリング材貼付用粘着テープ又はシート)として有用である。なお、フローリング材貼付用粘着テープ又はシートとして用いる場合、繊維凸状構造部を有する粘着テープ又はシートとしては、粘着テープ又はシート用基材の両面に粘着テープ又はシート用粘着剤層を有し、且つ粘着テープ又はシート用基材の一方の面の粘着テープ又はシート用粘着剤層の表面に部分的に繊維凸状構造部を有している基材付きタイプの両面粘着テープ又はシート[すなわち、粘着テープ又はシート用基材の一方の面に、表面に部分的に繊維凸状構造部を有する粘着テープ又はシート用粘着剤層(繊維凸状構造部形成粘着剤層)が形成され、粘着テープ又はシート用基材の他方の面に、表面に繊維凸状構造部を有していない粘着テープ又はシート用粘着剤層(繊維凸状構造部非形成粘着剤層)が形成された基材付きタイプの両面粘着テープ又はシート]を好適に用いることができるので、繊維凸状構造部を形成するための粘着テープ又はシートとしては、基材付きタイプの両面粘着テープ又はシートを好適に用いることができる。
なお、繊維凸状構造部を有する粘着テープ又はシートを用いて、フローリング材を床に貼り合わせる方法としては、繊維凸状構造部を有する粘着テープ又はシートを介してフローリング材を床に貼り合わせる方法であれば特に制限されないが、例えば、次のような貼り合わせ方法が好適である。
[フローリング材の床への貼り合わせ方法]
繊維凸状構造部を有する粘着テープ又はシートとして、例えば、粘着テープ又はシート用基材の一方の面に繊維凸状構造部形成粘着剤層を有し、且つ粘着テープ又はシート用基材の他方の面に繊維凸状構造部非形成粘着剤層を有している基材付きタイプの両面粘着テープ又はシートを用い、該粘着テープ又はシートにおける繊維凸状構造部非形成粘着剤層側の粘着面をフローリング材に貼り合わせた後、フローリング材を所定の場所に差し込み、繊維凸状構造部形成粘着剤層の粘着面を床に貼り合わせて仮接着させ、さらに、フローリング材を床に沿って所定の場所まで移動させた後、強い圧着により、繊維凸状構造部を有する粘着テープ又はシートを介してフローリング材を床に強固に貼り合わせる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、以下の実施例や比較例では、繊維を正の電荷に帯電させた状態で噴霧することができ、且つ一方の側から他方の側に長尺帯状のシートを負の電荷に帯電させた状態で流すことができるラインが設けられたボックス(サイズ:ラインの流れ方向の長さ:2.5m×幅:1.3m×高さ:1.4m)を用いて、静電植毛加工を施した。具体的には、繊維を前記ボックス内の上部(1カ所)より噴霧し、印加電圧:30kVで噴霧した状態で、該ボックス内に、長尺帯状のシートを、植毛する面が上面となる形態で、ライン速度:5m/分で導入してライン上を移動させることにより、静電植毛加工を施した。
(実施例1)
ポリエステルフィルム(商品名「ルミラー#38」東レ社製;厚み38μm)の片面に、ポリジメチルシロキサン系のシリコーン系剥離処理剤(商品名「KS−778」(信越化学社製)の1重量%ヘプタン溶液を、塗工した後、120℃で2分間乾燥を行って、剥離ライナー(剥離紙;「剥離ライナーA1」と称する場合がある)を作製した。なお、この剥離ライナーA1において、シリコーン系剥離処理剤の塗布量は、0.05g/m2であった。
前記剥離ライナーA1に対して、直径が1.0mm(1.0mmφ)の打抜き刃を、12mm間隔で有する金型を用いて穿孔加工を行い、直径が1mmの穿孔部が12mm間隔で形成されたパターン形状を有する剥離ライナーA1(「穿孔部を有する剥離ライナーA1」と称する場合がある)を作製した。
一方、ポリエチレンをラミネートしたクラフト紙(「ライナー用基材A2」と称する場合がある)の上に、ポリジメチルシロキサン系のシリコーン系剥離処理剤(商品名「TPR6600」GE東芝シリコーン社製)の1重量%ヘプタン溶液を、0.05g/m2の塗布量で塗工して、未硬化状態のポリジメチルシロキサン系のシリコーン系剥離処理剤層(「未硬化状態の剥離処理層A2」と称する場合がある)を形成した。その後、未硬化状態の剥離処理層A2上に、前記穿孔部を有する剥離ライナーA1を、穿孔部を有する剥離ライナーA1の非剥離処理面(シリコーン系剥離処理剤が塗工されていない面)が、未硬化状態の剥離処理層A2と接触する形態で、貼り合わせた。次いで、アクリル系繊維(繊維太さ3.0デニール、繊維長さ0.5mm)を用いて、穿孔部を有する剥離ライナーA1側の面より静電植毛加工を施し、未硬化状態の剥離処理層A2における穿孔部を有する剥離ライナーA1の穿孔部に位置している表面に前記アクリル系繊維を植毛させた後、120℃で2分間乾燥を行って、未硬化状態の剥離処理層A2を硬化させて、硬化状態の剥離処理層A2を形成することにより、硬化状態の剥離処理層A2の表面に直接に繊維起毛部を有する繊維凸状構造転写形成用シート(「繊維凸状構造転写形成用シートA1」と称する場合がある)を作製した。すなわち、該繊維凸状構造転写形成用シートA1は、「ライナー用基材A2/表面に繊維起毛部を有する剥離処理層A2/穿孔部を有する剥離ライナーA1」の層構成を有している。
また、ポリエチレンをラミネートしたクラフト紙の上に、ポリジメチルシロキサン系のシリコーン系剥離処理剤(商品名「TPR6600」GE東芝シリコーン社製)の1重量%ヘプタン溶液を、0.5g/m2の塗布量で塗工した後、120℃で2分間乾燥を行って、剥離ライナー(「剥離ライナーA3」と称する場合がある)を作製した後、該剥離ライナーA3の剥離処理面に、アクリル系粘着剤(ベースポリマーがアクリル酸ブチル−アクリル酸共重合体であるアクリル系粘着剤)を、乾燥後の厚みが30μmとなるように塗工して、粘着剤層(「粘着剤層A1」と称する場合がある)を形成して、基材レスタイプの両面粘着シート(「両面粘着シートA1」と称する場合がある)を作製した。
前記繊維凸状構造転写形成用シートA1の穿孔部を有する剥離ライナーA1側の面と、両面粘着シートA1の粘着剤層A1の表面とが接触する形態で、両面粘着シートA1に繊維凸状構造転写形成用シートA1を貼り合わせて圧着させた。貼り合わせ後、繊維凸状構造転写形成用シートA1を両面粘着シートA1から剥がすことにより、繊維起毛部が両面粘着シートA1における粘着剤層A1の表面に転写された両面粘着シートA1(「繊維起毛部を有する両面粘着シートA1」と称する場合がある)を作製した。すなわち、該繊維起毛部を有する両面粘着シートA1は、「剥離ライナーA3/表面に繊維起毛部を有する粘着剤層A1」の層構成を有している。
(実施例2)
ポリエステルフィルム(商品名「ルミラー#38」東レ社製;厚み38μm)の片面に、ポリジメチルシロキサン系のシリコーン系剥離処理剤(商品名「KS−778」(信越化学社製)の1重量%ヘプタン溶液を、塗工した後、120℃で2分間乾燥を行って、剥離ライナー(剥離紙;「剥離ライナーB1」と称する場合がある)を作製した。なお、この剥離ライナーB1において、シリコーン系剥離処理剤の塗布量は、0.05g/m2であった。
前記剥離ライナーB1に対して、直径が1.5mm(1.5mmφ)の打抜き刃を、6mm間隔で有する金型を用いて穿孔加工を行い、直径が1.5mmの穿孔部が6mm間隔で形成されたパターン形状を有する剥離ライナーB1(「穿孔部を有する剥離ライナーB1」と称する場合がある)を作製した。
一方、坪量70g/cm2の上質紙(「ライナー用基材B2」と称する場合がある)の片面に、ポリジメチルシロキサン系のシリコーン系剥離処理剤(商品名「KNS−320」信越化学社製)の1重量%ヘプタン溶液を、0.4g/m2の塗布量で塗工して、未硬化状態のポリジメチルシロキサン系のシリコーン系剥離処理剤層(「未硬化状態の剥離処理層B2」と称する場合がある)を形成した。その後、未硬化状態の剥離処理層B2上に、前記穿孔部を有する剥離ライナーB1を、穿孔部を有する剥離ライナーB1の非剥離処理面(シリコーン系剥離処理剤が塗工されていない面)が、未硬化状態の剥離処理層B2と接触する形態で、貼り合わせた。次いで、ポリアミド系繊維(繊維太さ3デニール、繊維長さ0.5mm)を用いて、穿孔部を有する剥離ライナーB1側の面より静電植毛加工を施し、未硬化状態の剥離処理層B2における穿孔部を有する剥離ライナーB1の穿孔部に位置している表面に前記ポリアミド系繊維を植毛させた後、120℃で2分間乾燥を行って、未硬化状態の剥離処理層B2を硬化させて、硬化状態の剥離処理層B2を形成することにより、硬化状態の剥離処理層B2の表面に直接に繊維起毛部を有する繊維凸状構造転写形成用シート(「繊維凸状構造転写形成用シートB1」と称する場合がある)を作製した。すなわち、該繊維凸状構造転写形成用シートB1は、「ライナー用基材B2/表面に繊維起毛部を有する剥離処理層B2/穿孔部を有する剥離ライナーB1」の層構成を有している。
また、ポリエチレンをラミネートしたクラフト紙の上に、ポリジメチルシロキサン系のシリコーン系剥離処理剤(商品名「TPR6600」GE東芝シリコーン社製)の1重量%ヘプタン溶液を、0.5g/m2の塗布量で塗工した後、120℃で2分間乾燥を行って、剥離ライナー(「剥離ライナーB3」と称する場合がある)を作製した後、該剥離ライナーA3の剥離処理面に、アクリル系粘着剤(ベースポリマーがアクリル酸ブチル−アクリル酸共重合体であるアクリル系粘着剤)を、乾燥後の厚みが30μmとなるように塗工して、粘着剤層(「粘着剤層B1」と称する場合がある)を形成して、基材レスタイプの両面粘着シート(「両面粘着シートB1」と称する場合がある)を作製した。
前記繊維凸状構造転写形成用シートB1の穿孔部を有する剥離ライナーB1側の面と、両面粘着シートB1の粘着剤層B1の表面とが接触する形態で、両面粘着シートB1に繊維凸状構造転写形成用シートB1を貼り合わせて圧着させた。貼り合わせ後、繊維凸状構造転写形成用シートB1を両面粘着シートB1から剥がすことにより、繊維起毛部が両面粘着シートB1における粘着剤層B1の表面に転写された両面粘着シートB1(「繊維起毛部を有する両面粘着シートB1」と称する場合がある)を作製した。すなわち、該繊維起毛部を有する両面粘着シートB1は、「剥離ライナーB3/表面に繊維起毛部を有する粘着剤層B1」の層構成を有している。
(実施例3)
ポリエステルフィルム(商品名「ルミラー#38」東レ社製;厚み38μm)の片面に、ポリジメチルシロキサン系のシリコーン系剥離処理剤(商品名「KS−778」(信越化学社製)の1重量%ヘプタン溶液を、塗工した後、120℃で2分間乾燥を行って、剥離ライナー(剥離紙;「剥離ライナーC1」と称する場合がある)を作製した。なお、この剥離ライナーC1において、シリコーン系剥離処理剤の塗布量は、0.05g/m2であった。
前記剥離ライナーC1に対して、直径が1.0mm(1.0mmφ)の打抜き刃を、15mm間隔で有する金型を用いて穿孔加工を行い、直径が1.0mmの穿孔部が15mm間隔で形成されたパターン形状を有する剥離ライナーC1(「穿孔部を有する剥離ライナーC1」と称する場合がある)を作製した。
一方、坪量70g/cm2の上質紙(「ライナー用基材C2」と称する場合がある)の片面に、ポリジメチルシロキサン系のシリコーン系剥離処理剤(商品名「TPR6600」GE東芝シリコーン社製)の1重量%ヘプタン溶液を、0.5g/m2の塗布量で塗工して、未硬化状態のポリジメチルシロキサン系のシリコーン系剥離処理剤層(「未硬化状態の剥離処理層C2」と称する場合がある)を形成した。その後、未硬化状態の剥離処理層C2上に、前記穿孔部を有する剥離ライナーC1を、穿孔部を有する剥離ライナーC1の非剥離処理面(シリコーン系剥離処理剤が塗工されていない面)が、未硬化状態の剥離処理層C2と接触する形態で、貼り合わせた。次いで、レーヨン繊維(繊維太さ3デニール、繊維長さ0.5mm)を用いて、穿孔部を有する剥離ライナーC1側の面より静電植毛加工を施し、未硬化状態の剥離処理層C2における穿孔部を有する剥離ライナーC1の穿孔部に位置している表面に前記レーヨン繊維を植毛させた後、120℃で2分間乾燥を行って、未硬化状態の剥離処理層C2を硬化させて、硬化状態の剥離処理層C2を形成することにより、硬化状態の剥離処理層C2の表面に直接に繊維起毛部を有する繊維凸状構造転写形成用シート(「繊維凸状構造転写形成用シートC1」と称する場合がある)を作製した。すなわち、該繊維凸状構造転写形成用シートC1は、「ライナー用基材C2/表面に繊維起毛部を有する剥離処理層C2/穿孔部を有する剥離ライナーC1」の層構成を有している。
また、ポリエチレンをラミネートしたクラフト紙の上に、ポリジメチルシロキサン系のシリコーン系剥離処理剤(商品名「TPR6600」GE東芝シリコーン社製)の1重量%ヘプタン溶液を、0.5g/m2の塗布量で塗工した後、120℃で2分間乾燥を行って、剥離ライナー(「剥離ライナーC3」と称する場合がある)を作製した後、該剥離ライナーC3の剥離処理面に、アクリル系粘着剤(ベースポリマーがアクリル酸ブチル−アクリル酸共重合体であるアクリル系粘着剤)を、乾燥後の厚みが30μmとなるように塗工して、粘着剤層(「粘着剤層C1」と称する場合がある)を形成して、基材レスタイプの両面粘着シート(「両面粘着シートC1」と称する場合がある)を作製した。
前記繊維凸状構造転写形成用シートC1の穿孔部を有する剥離ライナーC1側の面と、両面粘着シートC1の粘着剤層C1の表面とが接触する形態で、両面粘着シートC1に繊維凸状構造転写形成用シートC1を貼り合わせて圧着させた。貼り合わせ後、繊維凸状構造転写形成用シートC1を両面粘着シートC1から剥がすことにより、繊維起毛部が両面粘着シートC1における粘着剤層C1の表面に転写された両面粘着シートC1(「繊維起毛部を有する両面粘着シートC1」と称する場合がある)を作製した。すなわち、該繊維起毛部を有する両面粘着シートC1は、「剥離ライナーC3/表面に繊維起毛部を有する粘着剤層C1」の層構成を有している。
(比較例1)
ポリエチレンをラミネートしたクラフト紙の上に、ポリジメチルシロキサン系のシリコーン系剥離処理剤(商品名「TPR6600」GE東芝シリコーン社製)の1重量%ヘプタン溶液を、0.5g/m2の塗布量で塗工した後、120℃で2分間乾燥を行って、剥離ライナー(「剥離ライナーD1」と称する場合がある)を作製した。
前記剥離ライナーD1の剥離処理面に、アクリル系粘着剤(ベースポリマーがアクリル酸ブチル−アクリル酸共重合体であるアクリル系粘着剤)を、乾燥後の厚みが30μmとなるように塗工して、粘着剤層(「粘着剤層D1」と称する場合がある)を形成して、両面粘着シート(「両面粘着シートD1」と称する場合がある)を作製した。すなわち、該両面粘着シートD1は、「剥離ライナーD1/粘着剤層D1」の層構成を有している。
(評価)
実施例、比較例により得られた両面粘着シート(繊維起毛部を有する両面粘着シートA1〜繊維起毛部を有する両面粘着シートC1、両面粘着シートD1)を、実施例1〜3では表面に繊維起毛部を有する粘着剤層(表面に繊維起毛部を有する粘着剤層A1〜表面に繊維起毛部を有する粘着剤層C1)、比較例1では粘着剤層D1)の粘着面を、アクリル板に、剥離ライナー側から、25g/22.5cm2の荷重をかけて仮接着させた後、両面粘着シートを貼り付けた位置より6mm移動させてから、強く圧着させ、この時の移動が容易であるかどうかによって、貼付位置修正作業性を評価した。
また、貼り付けた後、24時間、室温(23℃)で放置した後、テンシロン引張試験機を用いて、アクリル板に対する接着力を測定し、比較例1の両面粘着シートの接着力に対する割合により、表面に繊維起毛部を有する粘着剤層による接着力を評価した。
これらの評価結果は、それぞれ、表1の「貼付位置修正作業性」、「接着力回復率(%)」の欄に示した。
Figure 0004364662
表1より明らかなように、実施例に係る繊維凸状構造転写形成用シートを用いて繊維凸状構造部を転写させることにより、粘着剤層の表面に、全面的に又は部分的に繊維起毛部を有する粘着シートを得ることができることが確認された。しかも、粘着剤層の表面に繊維起毛部を有する粘着シートとして、粘着剤層の表面に部分的に繊維起毛部を有する粘着シートは、初期貼り付け後の位置修正が容易であり、強く貼り付けた後の接着力は良好であることが確認された。
本発明における繊維凸状構造転写形成用シートを粘着剤層の表面に貼り合わせて、繊維凸状構造部を転写形成する状態の一例を部分的に示す概略断面図であり、図1(a)は繊維凸状構造転写形成用シートを粘着テープ又はシート用粘着剤層の表面に貼り合わせた状態を示し、図1(b)は、繊維凸状構造転写形成用シートを貼り合わせ後に剥がして、繊維凸状構造部を粘着テープ又はシート用粘着剤層の表面に転写形成させている状態を示している。 図1の繊維起毛部5が転写形成された粘着テープ又はシートを上面から見た概略平面図である。 本発明における繊維凸状構造転写形成用シートを粘着剤層の表面に貼り合わせて、繊維凸状構造部を転写形成する状態の他の例を部分的に示す概略断面図であり、図3(a)は繊維凸状構造転写形成用シートを粘着テープ又はシート用粘着剤層の表面に貼り合わせた状態を示し、図3(b)は、繊維凸状構造転写形成用シートを貼り合わせ後に剥がして、繊維凸状構造部を粘着テープ又はシート用粘着剤層の表面に転写形成させている状態を示している。 本発明の繊維凸状構造転写形成用シートの例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 繊維凸状構造転写形成用シート
2 繊維凸状構造転写形成用シート1における剥離ライナー
2a 繊維凸状構造転写形成用シート用剥離ライナー2における孔部
3 繊維凸状構造転写形成用シート1における剥離処理層
4 繊維凸状構造転写形成用シート1における基材
5 粘着テープ又はシート用粘着剤層に転写形成された繊維起毛部
6 粘着テープ又はシート
6a 粘着テープ又はシート6における粘着剤層
6a1 粘着テープ又はシート用粘着剤層6aの表面
6b 粘着テープ又はシート6における基材
11 繊維凸状構造転写形成用シート
31 繊維凸状構造転写形成用シート11における剥離処理層
41 繊維凸状構造転写形成用シート11における基材
51 粘着テープ又はシート用粘着剤層に転写形成された繊維起毛部
61 粘着テープ又はシート
61a 粘着テープ又はシート61における粘着剤層
61a1 粘着テープ又はシート用粘着剤層61aの表面
61b 粘着テープ又はシート61における基材
7 繊維凸状構造転写形成用シート
7a 両面が剥離面であり且つ孔部を有する剥離ライナー
7a1 剥離ライナー7aにおける孔部
7b 剥離処理層
7c 基材
7d 粘着剤層に転写形成させるための繊維起毛部
71 繊維凸状構造転写形成用シート
71a 凹凸構造を有する基材
71a1 基材71aの凸部
71a2 基材71aの凹部
71b 基材71aの凸部71a1の表面に形成された剥離処理層
71c 基材71aの凹部71a2の底面に形成された剥離処理層
71d 粘着剤層に転写形成させるための繊維起毛部

Claims (1)

  1. 粘着剤層の表面に繊維凸状構造部を転写形成させることが可能な繊維凸状構造転写形成用シートであり、少なくとも一方の面側に剥離処理層が形成されており、該剥離処理層の表面に直接に、粘着剤層表面に繊維凸状構造部を転写形成させるための転写形成用繊維凸状構造部を有している繊維凸状構造転写形成用シートを製造する方法であって、繊維凸状構造転写形成用シートにおける基材の少なくとも一方の面に、剥離処理剤を塗布して、未硬化の剥離処理層を形成した後、未硬化の剥離処理層の表面に、孔部を有する剥離ライナーを重ね合わせた状態で、未硬化の剥離処理層の表面に植毛加工を施し、さらに、未硬化の剥離処理層を硬化させることにより、剥離ライナーの孔部に対応した剥離処理層の表面の部位に、粘着剤層表面に繊維凸状構造部を転写形成させるための転写形成用繊維凸状構造部を形成することを特徴とする繊維凸状構造転写形成用シートの製造方法。
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