JP4363699B2 - 浸炭層の検出方法及びその厚さの測定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、石油化学プラントの炉内配管等の金属管の内,外面の浸炭層の検出及びその厚さの測定を非破壊試験で行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、石油化学プラントの代表例であるエチレン製造装置,重油脱硫装置,BTX装置等の加熱炉や反応塔の配管(加熱炉管等)は、外側からの加熱や内側の高温流体の通流等によって高温加熱されるため、低合金鋼9Cr−1MO,2(1/2)Cr−1MO,インコロイ800,SUS321HTF等の金属管で形成される。
【0003】
そして、これらの高温加熱される金属管にあっては、使用によって管の内,外面に浸炭層が発生し、次第にその層が厚くなって劣化するため、定期的な検査等で浸炭層の発生(有無)及びその厚さを監視し、その結果に応じて管の取換え等の措置をとる必要がある。
【0004】
ところで、この種の金属管は長く、しかも、プラント内等に多数配設されるため、それらの浸炭状況を、1本ずつ切断,研削等して破壊検査することは、検査効率や費用の面から極めて不経済である。
【0005】
そこで、従来はこの種の金属管の浸炭状況を、とりあえず電磁誘導式の浸炭計で計測して非破壊検査し、その結果に基づき、疑わしい場合に切断,研削等して浸炭層の発生の検出及びその厚さの測定を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の電磁誘導式の浸炭計は、浸炭層が磁性層であることに着目して浸炭状況を計測するものであり、計測可能な金属管がインコロイやSUS等の非磁性体の金属管に限られ、いわゆる鋼管等の磁性体の金属管については計測することができない。
【0007】
しかも、浸炭計の計測では磁性層の厚さを知ることは困難であり、内側にフィンを付けた押出管のような内径の不均一な金属管や溶接部分を有する金属管の計測も困難である。
【0008】
すなわち、従来は磁性管や内径が不均一な管等の浸炭層の発生を、非破壊試験で知ることができず、しかも、浸炭層の厚さについては、磁性管,非磁性管を問わず、非破壊検査で知ることができない問題点がある。
【0009】
本発明は、石油化学プラント等のこの種の金属管につき、磁性管,非磁性管を問わず、その内,外面の浸炭層の発生の検出及び厚さの測定が、非破壊試験で行えるようにすることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、本発明のベースになる浸炭層の検出方法においては、金属管の外面に間隔をとって超音波斜角探傷試験用の送信側探触子と受信側探触子とを設け、
超音波V透過法の試験により、送信側探触子から出射されて金属管の管面等で反射し、受信側探触子に反射パルスとして受信された超音波の受信レベル及び路程長を測定し、
受信側探触子が受信する反射パルスのうちの金属管の内面で反射した最も大きい内面反射パルスの受信レベルが最大になるように、両探触子の間隔を初期間隔に設定した後、
両探触子の間隔を初期間隔より狭くし、
金属管の内面側の浸炭層と,この浸炭層より金属管の外面側の非浸炭層との界面で反射した内面反射パルスの短路程側の隣接反射パルスの受信の有無を検出し、
短路程側の隣接反射パルスの受信により、金属管の内面側の浸炭層の発生を検出する。
【0011】
この場合、超音波V透過法の試験により、金属管の外面の送信側探触子から内面側に斜めに出射された超音波は、金属管の内面で反射するだけでなく、内面側に浸炭層が発生していると、この浸炭層とその外面側の非浸炭層との界面でも反射する。
【0012】
そして、これらの超音波の反射パルスにおいては、内面反射パルスが他の反射パルスより著しく大きく、また、内面側の浸炭層と非浸炭層との界面での反射パルスの管内の路程長(伝播距離)は内面反射パルスの路程長より短くなる。
【0013】
そのため、最初に受信側又は送信側の探触子を、最も大きい内面反射パルスの受信レベルが最大になる位置に移動し、両探触子の間隔を初期間隔に設定すると、受信側探触子が内面反射パルスの受信点(到達点)に位置する。
【0014】
そして、受信側又は送信側の探触子をその間隔が狭くなるように移動すると、内面側に浸炭層が発生し、この層とその外面側の非浸炭層との界面での反射パルスがあるときに、この反射パルスが内面反射パルスの短路程側の隣接反射パルスとして受信側探触子に受信される。
【0015】
したがって、この短路程側の隣接反射パルスの受信により、金属管の内面側に浸炭層が発生していることを、切断,研削等することなく、現場の非破壊試験で検出することができ、この場合金属管が磁性管や内径が不均一な管等であっても、確実に内面側の浸炭層の発生を検出することができる。
【0016】
つぎに、本発明のベースになる浸炭層の厚さの測定方法においては、送信側探触子と受信側探触子との間隔を初期間隔にして内面反射パルスの路程長を求めた後、
両探触子の間隔を初期間隔より狭くし、
金属管の内面側の浸炭層と,この浸炭層より金属管の外面側の非浸炭層との界面で反射した内面反射パルスの短路程側の隣接反射パルスを受信したときに、短路程側の隣接反射パルスの受信レベルが最も大きくなる路程長を内側浸炭層反射パルスの路程長として求め、
内面反射パルスの路程長と内側浸炭層反射パルスの路程長との差の1/2に超音波の屈折角の余弦関数値の係数を乗算して金属管の内面側に発生した浸炭層の厚さを測定する。
【0017】
この場合、内面反射パルスの路程長及びその短路程側の隣接反射パルスの路程長の1/2に超音波の屈折角の余弦関数値の係数を乗算すると、それぞれ反射面から金属管の外面までの距離(長さ)になる。
【0018】
そして、内面反射パルスの路程長の1/2に前記の余弦関数値の係数を乗算した長さは金属管の内面から外面までの厚さになり、短路程側の隣接反射パルスの路程長の1/2に前記の余弦関数値の係数を乗算した長さは金属管の浸炭層より外面側の非浸炭層の厚さになる。
【0019】
したがって、両反射パルスの路程長の差の1/2に前記の余弦関数値の係数を乗算した長さから、金属管の内面側の浸炭層の厚さを求めて測定することができ、このとき、金属管が非磁性管等であっても正確に内面側の浸炭層の厚さを測定することができる。
【0020】
つぎに、請求項1の本発明の浸炭層の検出方法においては、両探触子の間隔を初期間隔に設定した後、
両探触子の間隔を初期間隔より広くし、
金属管の内面で反射して外面で再反射し、金属管の外面側の浸炭層と,該浸炭層より内面側の非浸炭層との界面で再々反射した内面反射パルスの長路程側の隣接反射パルスの受信の有無を検出し、
長路程側の隣接反射パルスの受信により、金属管の外面側の浸炭層の発生を検出する。
【0021】
この場合、金属管の外面側に浸炭層が発生すると、金属管の内面反射パルスは金属管の外面で再反射し、その再反射パルスが前記界面で外面側に再々反射し、この再々反射の反射パルスが内面反射パルスの長路程側の隣接反射パルスとして受信側探触子で受信される。
【0022】
そのため、両探触子の間隔を初期間隔に設定した後、受信側探触子又は送信側探触子をその間隔が広くなるように移動すると、外面側に浸炭層が発生しているときに、金属管の内面で一旦反射し、外面で再反射した後、浸炭層とその内面側の非浸炭層との界面で再々反射した超音波の反射パルスが内面反射パルスの長路程側の隣接反射パルスとして受信側探触子に受信される。
【0023】
したがって、この長路程側の隣接反射パルスの受信により、金属管の外面側に浸炭層が発生していることを非破壊試験で検出することができ、この場合、金属管が磁性管や内径が不均一な管であっても、確実に外面側の浸炭層の発生を検出することができる。
【0024】
つぎに、請求項2の本発明の浸炭層の厚さの測定方法においては、両探触子の間隔を初期間隔にして内面反射パルスの路程長を求めた後、
両探触子の間隔を初期間隔より広くし、
金属管の内面で反射して外面で再反射し、金属管の外面側の浸炭層と,該浸炭層より金属管の内面側の非浸炭層との界面で再々反射した内面反射パルスの長路程側の隣接反射パルスを受信したときに、長路程側の隣接反射パルスの受信レベルが最も大きくなる路程長を外面側浸炭層反射パルスの路程長として求め、
この外面側浸炭層反射パルスの路程長と内面反射パルスの路程長との差の1/2に超音波の屈折角の余弦関数値の係数を乗算して金属管の外面側に発生した浸炭層の厚さを測定する。
【0025】
この場合、両探触子が初期間隔のときの内面反射パルスの路程長及びその長路程側の隣接反射パルスの路程長の1/2に超音波の屈折角の余弦関数値の係数を乗算すると、内面から金属管の外面までの距離(長さ),この距離に外面側の浸炭層の厚さを加えた距離になる。
【0026】
したがって、長路程側の隣接反射パルスと内面反射パルスとの路程長の差の1/2に前記の余弦の係数を乗算した長さから、金属管の外面側の浸炭層の厚さを求めて測定することができ、このとき、金属管が非磁性管等であっても正確に内面側の浸炭層の厚さを測定することができる。
【0027】
つぎに、請求項3の本発明の浸炭層の検出方法においては、両探触子の間隔を初期間隔に設定した後、
金属管の内面側の浸炭層の発生の検出により、両探触子の間隔を初期間隔より狭くし、
金属管の内面側の浸炭層と,該浸炭層より前記金属管の外面側の非浸炭層との界面で反射した内面反射パルスの短路程側の隣接反射パルスの受信の有無を検出し、
短路程側の隣接反射パルスの受信により、金属管の内面側の浸炭層の発生を検出し、
金属管の外面側の浸炭層の発生の検出により、両探触子の間隔を初期間隔より広くし、
金属管の内面で反射して外面で再反射し、金属管の外面側の浸炭層と,該浸炭層より金属管の内面側の非浸炭層との界面で再々反射した内面反射パルスの長路程側の隣接反射パルスの受信の有無を検出し、
長路程側の隣接反射パルスの受信により、金属管の外面側の浸炭層の発生を検出する。
【0028】
したがって、この場合はベースになる検出方法と請求項1の検出方法とを組合わせた検出方法により、金属管の内面側及び外面側の浸炭層の発生を非破壊試験で正確に検出することができる。
【0029】
つぎに、請求項4の浸炭層の厚さの測定方法においては、両探触子の間隔を初期間隔にして内面反射パルスの路程長を求めた後、
金属管の内面側に発生した浸炭層の厚さの測定により、両探触子の間隔を初期間隔より狭くし、
金属管の内面側の浸炭層と,該浸炭層より金属管の外面側の非浸炭層との界面で反射した内面反射パルスの短路程側の隣接反射パルスを受信したときに、短路程側の隣接反射パルスの受信レベルが最も大きくなる路程長を内面側浸炭層反射パルスの路程長として求め、
内面反射パルスの路程長と内面側浸炭層反射パルスの路程長との差の1/2に超音波の屈折角の余弦関数値の係数を乗算して金属管の内面側に発生した浸炭層の厚さを測定し、
金属管の外面側に発生した浸炭層の厚さの測定により、両探触子の間隔を初期間隔より広くし、
金属管の内面で反射して外面で再反射し、金属管の外面側の浸炭層と,該浸炭層より金属管の内面側の非浸炭層との界面で再々反射した内面反射パルスの長路程側の隣接反射パルスを受信したときに、長路程側の隣接反射パルスの受信レベルが最も大きくなる路程長を外面側浸炭層反射パルスの路程長として求め、
外面側浸炭層反射パルスの路程長と内面反射パルスの路程長との差の1/2に超音波の屈折角の余弦関数値の係数を乗算して金属管の外面側に発生した浸炭層の厚さを測定する。
【0030】
したがって、この場合はベースになる測定方法と請求項2の測定方法とを組合わせた測定方法により、金属管の内面側及び外面側に発生した浸炭層の厚さを非破壊検査で正確に測定することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態につき、図1ないし図10を参照して説明する。
図1は例えばBTX装置の加熱炉の鋼管等の金属管1の管軸方向(長手方向)の断面図であり、図中の2は金属管1の内面側に発生した浸炭層(内面側浸炭層)、3は金属管1の外面側に発生した浸炭層(外面側浸炭層)、4は浸炭層2,3間の金属管1の非浸炭層である。
【0032】
5,6は金属管1の外面1′に管軸方向に間隔をとって設けられた超音波斜角探傷試験用の送信側探触子,受信側探触子である。
【0033】
そして、金属管1の浸炭状況の検査(保守点検)はBTX装置の運転が停止等されて金属管1に熱が加わらないときに現地で実施される。
【0034】
このとき、金属管1は加熱炉等に縦向き又は横向きに配設され、探触子5,6が1組の場合、図1に実線及び破線で示したように、探触子5,6の設置位置を金属管1の各検査部位の外面1′に順に移動して検査が行われる。
【0035】
つぎに、具体的な検査について説明する。
まず、探触子5,6を用いた超音波V透過法の試験により、反射パルスと呼ばれる超音波の反射エコーの計測から、金属管1の内面側浸炭層2の検出及び厚さの測定を行う。
【0036】
この場合、図1の一部の拡大図である図2に示すように、探触子5,6の間隔を、最初に、金属管1の内面1″で反射した超音波の反射パルス(内面反射パルスV0)の受信レベルが最大になる初期間隔Y0に調整して設定する。
ところで、送信側探触子5は超音波を図2の屈折角θで出射する。
【0037】
そして、この屈折角θは30°,45°,60°,70°等に適当に設定してよいが、いわゆるU字管等の場合も考慮して種々実験したところ、45°にすることが汎用性等の面から最も好ましいことが判明した。
【0038】
なお、検出及び測定を精度よく行うため、屈折角θはいわゆる公称屈折角でなく、予め実験等で測定した実測角である。
【0039】
また、探触子5,6は図示省略された本体装置の制御,監視により、超音波の送受信が制御,監視される。
【0040】
そして、その送受信結果に基づく本体装置のマイクロコンピュータ等の演算処理により、斜角探傷法のうちのタンデム法を変形した周知のV透過法で反射パルスを測定し、金属管1の音速及びその超音波の出射(送信)から受信までの時間計測等に基づき、例えば図2の矢印線に示す送信側探触子5から受信側探触子6に至るまでの超音波の伝播路の長さを、反射パルスの路程長として求める。
【0041】
さらに、この路程長と受信レベルとの関係を示す図3のような波形のグラフを、モニタ表示器等に画面表示する。
【0042】
図3は内面反射パルスV0の場合の画面表示を示し、路程長L0の1/2の往路又は復路の路程長をビーム路程長W0 とし、ビーム路程長を横軸,受信レベルを表わす任意単位のエコー高さ(%)を縦軸にして内面反射パルスV0 を画面表示したものである。
【0043】
そして、送信側探触子5から出射された超音波は、実際には、内面1″だけでなく、浸炭層2,3と非浸炭層4との界面F1,F2でも反射するが、内面1″で反射した内面反射パルスV0 のレベルが他のパルスより著しく大きくなる。
【0044】
そこで、初期間隔Y0 に調整する場合、モニタ表示器の画面表示をみながら、受信ゲインを調整しつつ送信側探触子5,受信側探触子6のいずれか一方又は両方を、表示された最も大きい反射パルスが最大レベルになるように、すなわち図3のように内面反射パルスV0 が最も大きく表示されるように、近づく方向又は離れる方向に少しずつ移動して超音波の送受信をくり返し、位置決めする。
【0045】
なお、図3においては内面反射パルスV0 の受信レベルが最大であることが分り易いように、最大レベルのときに100%でなく、80%になるように表示したものであり、この場合、他の反射パルスについてはレベルが小さく、画面には現れない。
【0046】
つぎに、内面側浸炭層2が発生している場合、この浸炭層2とその外面側の非浸炭層4との界面F1 でも超音波が反射し、その反射パルス(短路程側の隣接反射パルスV1)の路程長L1は、図4からも明らかなように内面反射パルスV0 の路程長L0 より浸炭層2の厚さに相当する数ミリメートル程度の微小な長さだけ短くなる。
【0047】
そこで、モニタ表示器の表示画面をみながら、受信ゲインを調整しつつ探触子5,6のいずれか一方又は両方を近づく方向に移動して両探触子5,6の間隔を初期間隔Y0 から少しずつ狭くし、図5に示すように、表示画面の内面反射パルスV0の短路程側近傍に隣接反射パルスV1が明瞭に分離して出現し、反射パルスV1 が検出されるか否かを観察する。
【0048】
なお、本発明の反射パルスV0,V1等は横波のパルスであるが、実際には横波のパルスの他に、縦波のパルス等の疑似エコーと呼ばれる反射パルスも発生し、これらの反射パルスもモニタ表示等に画面表示される場合がある。
【0049】
しかし、横波の反射パルスV0,V1等と疑似エコーの反射パルスとは探触子5,6の間隔を変えたときの表示変化等から区別することができ、しかも、疑似エコーの反射パルスは反射パルスV1 より短路程側に群パルス状に発生する。
【0050】
そこで、図5等にあっては、本発明を分り易くするため、疑似エコーの反射パルスは省略して表している。
【0051】
そして、隣接反射パルスV1 が明瞭に分離して検出されると、この検出によって内面側浸炭層2の発生が検出される。
【0052】
つぎに、本形態ではその厚さを検出するため、隣接反射パルスV1 が最大レベルになるように探触子5,6の間隔を初期間隔Y0から狭くして間隔Y1にする。
【0053】
このとき、図2からも明らかなように、内面反射パルスV0の路程長L0の1/2をW0とすると、その余弦関数値W0・cosθが金属管1の内面1″から外面1′までの厚さt0になる。
【0054】
さらに、図4からも明らかなように、隣接反射パルスV1の路程長L1の1/2をW1とすると、その余弦関数値W1・cosθが界面F1から外面までの厚さ(t0−t1)になる。
【0055】
したがって、内面側浸炭層2の厚さt1 は、路程長L0,L1の差の1/2に屈折角θの余弦関数値cosθの係数Kを乗算するつぎの数1の式から求められて測定される。
【0056】
【数1】
t1=((L0−L1)/2)・K=(W0−W1)・cosθ
【0057】
そして、金属管1の端面を示した図6の内面側浸炭層2の厚さt1 につき、数1の式から求めた測定値の精度を確かめたところ、実際に切断して確認した値(検証厚)と、数1の式から求めた値(測定厚)とにつき、図7の各○印の結果が得られた。
【0058】
この図7によると、例えば実測の検証厚0.5mmに対して数1の式から求めた測定厚はその+0.3mm〜−0.2mmの範囲になり、誤差が少なく、数1の式から金属管1の内面側浸炭層2の厚さt1 を非破壊試験で精度よく求めて測定できることが確かめられた。
【0059】
つぎに、探触子5,6を用いた金属管1の外面側浸炭層3の検出及び厚さの測定について説明する。
【0060】
ところで、金属管1等にあっては、管内の高温流体の通流によって浸炭層が内面側に発生し、加熱炉管等の管外から熱が加わるものについては、内面側だけでなく、外面側にも浸炭層(外面側浸炭層3)が発生する。
【0061】
そして、この外面側浸炭層3の有無を検出する場合も、最初に内面反射パルスV0の受信に基づき、探触子5,6の設置間隔を初期間隔Y0に設定する。
【0062】
つぎに、外面側浸炭層3が発生している場合、探触子5から出射された超音波は、図8に示すように一部は外面側浸炭層3と非浸炭層4との界面F2 ,非浸炭層4と内面側浸炭層2との界面F1 で反射するが、大部分は金属管1の内面1″で反射する。
【0063】
そして、界面F2で反射した超音波は金属管1の外面1′で再反射し、その後、界面F2での反射と外面1′での反射とをくり返し、探触子6に到達するまでに著しく減衰する。
【0064】
また、界面F1で反射した超音波(内面側浸炭層反射パルスV1)は外面1′の内面反射パルスV0の到達点より探触子5に近い地点で受信される。
【0065】
一方、内面1″で反射した超音波は内面反射パルスV0であることから他の反射パルスより著しく大きく、この内面反射パルスV0が外面1′で再反射して界面F2で再々反射すると、内面1″の内面反射パルスV0の到達点より外面側浸炭層3の厚さに応じた路程(距離)離れた地点で十分な大きさの反射パルスとして受信することができる。
【0066】
そして、この反射パルスが内面反射パルスV0 の長路程側の隣接反射パルスV2であり、探触子5,6を初期間隔Y0 に設置した後、モニタ表示器の表示画面をみながら、受信ゲインを調整しつつ探触子5,6のいずれか一方又は両方を離れる方向に移動して両探触子5,6の間隔を初期間隔から少しずつ広くし、図9に示すように、モニタ表示器の表示画面の内面反射パルスV0 の長路程側近傍に隣接反射パルスV2が明瞭に分離して出現し、反射パルスV2が検出されるか否かを観察する。
【0067】
そして、隣接反射パルスV2 が明瞭に分離して検出されることにより、外面側浸炭層3の発生が検出される。
【0068】
つぎに、外面側浸炭層3の厚さを検出するため、隣接反射パルスV2 が最も大きく受信されるように、探触子5,6の間隔を初期間隔Y0から広くして間隔Y2にする。
【0069】
このとき、隣接反射パルスV2の出射から受信までの全路程長L2は、図8からも明らかなように、内面反射パルスV0の路程長L0(=2・W0=2・W2a)に、外面1′で再反射して界面F2で再々反射する路程長2・W2bを加算した長さL0+2・W2b(=2(W2a+W2b))になる。
【0070】
そして、金属管1の厚さt0は(L0/2)・cosθ(=W0・cosθ=W2a・cosθ)であり、外面側浸炭層3の厚さt2は(2・W2b/2)・cosθ(=W2b・cosθ)である。,
【0071】
そのため、外面側浸炭層3の厚さt2 は、路程長L2,L1の差の1/2に係数K(=cosθ)を乗算するつぎの数2の式から求められて測定される。
【0072】
【数2】
t2=((L2−L0)/2)・K=(W2−W0)・cosθ=W2b・cosθ
【0073】
そして、図6の外面側浸炭層3の厚さt2 につき、数2の式から求めた測定値の精度を確かめたところ、図7と同様の図10の結果が得られ、この図10から明らかなように、数2の式から外面側浸炭層3の厚さt2 を精度よく求めて測定できる。
【0074】
したがって、探触子5,6を用いた超音波V透過法の試験により、金属管1の内面側浸炭層2,外面側浸炭層3の発生の検出及びその厚さの測定が、金属管1を切断,研削等することなく確実に精度よく行える。
【0075】
そして、従来の電磁誘導式の浸炭計を用いた場合のような金属管1の材質や内面形状等による制限がなく、磁性管,非磁性管を問わず、どのような金属管であっても、現場での非破壊試験で精度よく、しかも、経済的に効率よく浸炭層2,4の発生を検出し、その厚さを測定することができる。
【0076】
なお、浸炭層の有無が表示画面から容易に分かり、しかも、その厚さが数1,数2の式から簡単に求められるため、浸炭層2,3の検出や厚さの測定に超音波の反射エコーについての高度の熟練等を要しない利点もある。
【0077】
ところで、金属管によっては内面側浸炭層2又は外面側浸炭層3についてのみ、浸炭層の発生の検出又はこの検出とその厚さの測定を行うようにしてもよい。また、探触子5,6を複数組用いて複数の金属管の検出,測定又は1本の金属管の複数個所の検出,測定を一度に行うようにしてもよい。
【0078】
さらに、探触子5,6が送受する超音波の屈折角θは45°に限られるものでなく、30°,45°,60°,70°等の種々の角度であっても、同様に適用できるのは勿論である。
【0079】
そして、本発明は熱が加わる種々の金属管の浸炭層の発生の検出及びその厚さの測定に適用できる。
【0080】
【発明の効果】
本発明は、以下に記載する効果を奏する。
まず、ベースになる検出方法の場合は、最初に受信側又は送信側の探触子6,5を、金属管1の内面1″の内面反射パルスV0の受信レベルが最大になる位置に移動し、両探触子5,6の間隔を初期間隔Y0に設定すると、受信側探触子6が内面反射パルスV0の受信点(到達点)に位置し、つぎに受信側又は送信側の探触子6,5をその間隔が狭くなるように移動すると、内面側に浸炭層2が発生し、この層2とその外面側の非浸炭層4との界面F1での反射パルスがあるときに、この反射パルスを内面反射パルスV0の短路程側の隣接反射パルスV1として受信側探触子6で受信することができる。
【0081】
そして、この短路程側の隣接反射パルスV1 の受信により、金属管1の内面側に浸炭層2が発生していることを、切断,研削等することなく、現場の非破壊試験で検出することができ、この場合、金属管1が磁性管や内径が不均一な管等であっても、確実に内面側の浸炭層2の発生を検出して浸炭状況を把握することができる。
【0082】
また、ベースになる測定方法の場合は、内面側の浸炭層2の検出時、反射パルスV0,V1の路程長L0,L1の差の1/2(W0−W1)に屈折角θの余弦関数値の係数を乗算した長さ(W0−W1)cosθから金属管1の浸炭層2の厚さt1 を求めて測定することができ、このとき、金属管1が非磁性管等であっても正確に内面側の浸炭層2の厚さを測定して浸炭状況を一層正確に把握することができ、その結果に基づいて管の取換え等の必要な補修等を適切に行うことができる。
【0083】
そして、請求項1の検出方法の場合は、探触子5,6の間隔を初期間隔Y0に設定した後、受信側又は送信側の探触子6,5をその間隔が広くなるように移動すると、外面側に浸炭層3が発生しているときに、金属管1の内面1″で一旦反射し、外面1′で再反射した後、浸炭層3とその内面側の非浸炭層4との界面F2で再々反射した超音波の反射パルスが内面反射パルスV0の長路程側の隣接反射パルスV2として受信側探触子6で受信することができる。
【0084】
したがって、この長路程側の隣接反射パルスV2 の受信により、金属管1の外面側に浸炭層3が発生していることを切断,研削等することなく、現場の非破壊試験で検出することができ、この場合、金属管1が磁性管や内径が不均一な管であっても、確実に外面側の浸炭層3の発生を検出して浸炭状況を把握することができる。
【0085】
また、請求項2の測定方法の場合は、外面側の浸炭層3の検出時、長路程側の隣接反射パルスV2と内面反射パルスV0との路程長L2,L0の差の1/2((W2−W0)に屈折角θの余弦関数値の係数を乗算した長さ(W2−W0)cosθから金属管1の外面側の浸炭層3の厚さt2を求めて測定することができ、このとき、金属管1が非磁性管等であっても正確に外面側の浸炭層3の厚さを測定して浸炭状況を一層正確に把握することができる。
【0086】
つぎに、請求項3の検出方法の場合は、ベースになる検出方法と請求項1の検出方法とを組合わせた検出方法により、金属管1の内面側及び外面側の浸炭層2,3の発生を現場の非破壊試験で確実に検出して浸炭状況を把握することができる。
【0087】
また、請求項4の測定方法の場合は、ベースになる測定方法と請求項2の測定方法とを組合わせた測定方法により、金属管1の内面側及び外面側に発生した浸炭層2,3の厚さt1,t2を非破壊試験で正確に測定して内面側及び外面側の浸炭状況を一層正確に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の1形態の金属管の管軸方向の切断面図である。
【図2】図1の金属管の内面反射パルスの反射の説明図である。
【図3】図2の内面反射パルスの受信波形の説明図である。
【図4】図1の金属管の内面側浸炭層反射パルスの反射の説明図である。
【図5】図4の内面側浸炭層反射パルスの受信波形図である。
【図6】図1の金属管の端面図である。
【図7】図1の金属管の内面側浸炭層の厚さの測定結果の1例の説明図である。
【図8】図1の金属管の外面側浸炭層反射パルスの反射の説明図である。
【図9】図8の外面側浸炭層反射パルスの受信波形図である。
【図10】図1の金属管の外面側浸炭層の厚さの測定結果の1例の説明図である。
【符号の説明】
1 金属管
1′ 外面
1″ 内面
2 内面側浸炭層
3 外面側浸炭層
5 送信側探触子
6 受信側探触子
F1,F2 界面
L0,L1,L2 路程長
V0 内面反射パルス
V1 内面側浸炭層反射パルス
V2 外面側浸炭層反射パルス
Y0 初期間隔
t0,t1,t2 厚さ
θ 屈折角
Claims (4)
- 加熱炉,反応塔の配管等の熱が加わる金属管の外面側の浸炭層の発生を検出する浸炭層の検出方法において、
前記金属管の外面に間隔をとって超音波斜角探傷試験用の送信側探触子と受信側探触子とを設け、
超音波V透過法の試験により、前記送信側探触子から出射されて前記金属管の管面等で反射し、前記受信側探触子に反射パルスとして受信された超音波の受信レベル及び路程長を測定し、
前記受信側探触子が受信した反射パルスのうちの前記金属管の内面で反射した最も大きい内面反射パルスの受信レベルが最大になるように、前記両探触子の間隔を初期間隔に設定した後、
前記両探触子の間隔を前記初期間隔から広くし、
前記金属管の内面で反射して外面で再反射し、前記金属管の外面側の浸炭層と,該浸炭層より前記金属管の内面側の非浸炭層との界面で再々反射した前記内面反射パルスの長路程側の隣接反射パルスの受信の有無を検出し、
前記長路程側の隣接反射パルスの受信により、前記金属管の外面側の浸炭層の発生を検出する
ことを特徴とする浸炭層の検出方法。 - 加熱炉,反応塔の配管等の熱が加わる金属管の外面側に発生した浸炭層の厚さを測定する浸炭層の厚さの測定方法において、
前記金属管の外側面に間隔をとって超音波斜角探傷試験用の送信側探触子と受信側探触子とを設け、
超音波V透過法の試験により、前記送信側探触子から出射されて前記金属管の管面等で反射し、前記受信側探触子に反射パルスとして受信された超音波の受信レベル及び路程長を測定し、
前記受信側探触子が受信した反射パルスのうちの前記金属管の内面で反射した最も大きい内面反射パルスの受信レベルが最大になるように、前記両探触子の間隔を初期間隔にして内面反射パルスの路程長を求めた後、
前記両探触子の間隔を前記初期間隔から広くし、
前記金属管の内面で反射して外面で再反射し、前記金属管の外面側の浸炭層と,該浸炭層より前記金属管の内面側の非浸炭層との界面で再々反射した前記内面反射パルスの長路程側の隣接反射パルスを受信したときに、前記長路程側の隣接反射パルスの受信レベルが最も大きくなる路程長を外面側浸炭層反射パルスの路程長として求め、
前記外面側浸炭層反射パルスの路程長と前記内面反射パルスの路程長との差の1/2に超音波の屈折角の余弦関数値の係数を乗算して前記金属管の外面側に発生した浸炭層の厚さを測定する
ことを特徴とする浸炭層の厚さの測定方法。 - 加熱炉,反応塔の配管等の熱が加わる金属管の内面側及び外面側の浸炭層の発生を検出する浸炭層の検出方法において、
前記金属管の外面に間隔をとって超音波斜角探傷試験用の送信側探触子と受信側探触子とを設け、
超音波V透過法の試験により、前記送信側探触子から出射されて前記金属管の管面等で反射し、前記受信側探触子に反射パルスとして受信された超音波の受信レベル及び路程長を測定し、
前記受信側探触子が受信した反射パルスのうちの前記金属管の内面で反射した最も大きい内面反射パルスの受信レベルが最大になるように、前記両探触子の間隔を初期間隔に設定した後、
前記金属管の内面側の浸炭層の発生の検出により、前記両探触子の間隔を前記初期間隔から狭くし、
前記金属管の内面側の浸炭層と,該浸炭層より前記金属管の外面側の非浸炭層との界面で反射した前記内面反射パルスの短路程側の隣接反射パルスの受信の有無を検出し、
前記短路程側の隣接反射パルスの受信により、前記金属管の内面側の浸炭層の発生を検出し、
前記金属管の外面側の浸炭層の発生の検出により、前記両探触子の間隔を前記初期間隔から広くし、
前記金属管の内面で反射して外面で再反射し、前記金属管の外面側の浸炭層と,該浸炭層より前記金属管の内面側の非浸炭層との界面で再々反射した前記内面反射パルスの長路程側の隣接反射パルスの受信の有無を検出し、
前記長路程側の隣接反射パルスの受信により、前記金属管の外面側の浸炭層の発生を検出する
ことを特徴とする浸炭層の検出方法。 - 加熱炉,反応塔の配管等の熱が加わる金属管の内面側及び外面側に発生した浸炭層の厚さを測定する浸炭層の厚さの測定方法において、
前記金属管の外面に間隔をとって超音波斜角探傷試験用の送信側探触子と受信側探触子とを設け、
超音波V透過法の試験により、前記送信側探触子から出射されて前記金属管の管面等で反射し、前記受信側探触子に反射パルスとして受信された超音波の受信レベル及び路程長を測定し、
前記受信側探触子が受信した反射パルスのうちの前記金属管の内面で反射した最も大きい内面反射パルスの受信レベルが最大になるように、前記両探触子の間隔を初期間隔にして内面反射パルスの路程長を求めた後、
前記金属管の内面側に発生した浸炭層の厚さの測定により、前記両探触子の間隔を前記初期間隔より狭くし、
前記金属管の内面側の浸炭層と,該浸炭層より前記金属管の外面側の非浸炭層との界面で反射した前記内面反射パルスの短路程側の隣接反射パルスを受信したときに、前記短路程側の隣接反射パルスの受信レベルが最も大きくなる路程長を内面側浸炭層反射パルスの路程長として求め、
前記内面反射パルスの路程長と前記内面側浸炭層反射パルスの路程長との差の1/2に超音波の屈折角の余弦関数値の係数を乗算して前記金属管の内面側に発生した浸炭層の厚さを測定し、
前記金属管の外面側に発生した浸炭層の厚さの測定により、前記両探触子の間隔を前記初期間隔より広くし、
前記金属管の内面で反射して外面で再反射し、前記金属管の外面側の浸炭層と,該浸炭層より前記金属管の内面側の非浸炭層との界面で再々反射した前記内面反射パルスの長路程側の隣接反射パルスを受信したときに、前記長路程側の隣接反射パルスの受信レベルが最も大きくなる路程長を外面側浸炭層反射パルスの路程長として求め、
前記外面側浸炭層反射パルスの路程長と前記内面反射パルスの路程長との差の1/2に超音波の屈折角の余弦関数値の係数を乗算して前記金属管の外面側に発生した浸炭層の厚さを測定する
ことを特徴とする浸炭層の厚さの測定方法。
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