JP4363298B2 - トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、外形が柱状(シリンダ状)の柱状トナー粒子を製造するトナーの製造方法に関する。
トナーの製造方法として、従来、バインダ樹脂、着色剤(顔料)、帯電制御剤、離型剤(ワックス)等からなるトナー原料を混合して溶融混練した後、ノズルから押し出し延伸してトナー径相当の断面の繊維状に形成したものをトナー相当の長さに切断して微粉体(柱状粒子に相当)を作製し、さらに攪拌型のミキ等を用いて当該柱状粒子にシリカを混合して、トナー粒子とする方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、トナー原料の溶融混練物の代わりに、溶剤に溶かしたバインダ樹脂等について、上記と同様にノズルから押し出し延伸し、切断して作製した柱状粒子にシリカを添加してトナー粒子とする方法も提案されている(特許文献2参照)。
特開平2−240664号公報 特許第3358015号公報
上記特許文献1,2に記載のトナー製造方法では、トナー原料の溶融混練物又は溶解物繊維状に形成したものを、切断して作製した柱状粒子にシリカ(外添剤の1種である流動性添加剤)を単に混合させてトナー粒子としているため、切断面の角部が尖った形状や角張った形状の柱状トナー粒子が製造される可能性がある。しかし、このような形状の柱状トナー粒子は、流動性が低いため、取扱いに不便であり、また、図5に模式的に示すように、カートリッジ内に収容して現像剤として使用する場合に角部が欠け易く、その結果、微粉が発生し、トナーの耐久性も低下するおそれがあった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、角部の欠けによる耐久性の低下及び流動性の低下が改善された柱状トナー粒子を簡単かつ確実に製造することができるトナーの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係るトナーの製造方法の第一特徴構成は、トナー原料を繊維状に形成した繊維状体を切断して柱状粒子を作製する粒子化工程と、前記粒子化工程で得られた柱状粒子に外添剤を混合し機械的な力を与え前記柱状粒子の表面に外添剤を結合させる外添処理及び前記柱状粒子の角部を丸くする角処理を行う外添角取工程とにより、柱状トナー粒子を製造する方法であって、前記外添角取工程では、攪拌部材を外周部に設けた略水平の回転軸と、前記攪拌部材に対して微小間隙を隔てて位置する内周部を有したケーシングとを備え、前記攪拌部材の一部が、前記回転軸の回転に伴って処理物を前記回転軸の軸方向の一方向に送る送り用攪拌部材に形成され、前記攪拌部材の他の一部が、前記回転軸の回転に伴って処理物を前記回転軸の軸方向の他方向に戻す戻し用攪拌部材に形成されている攪拌処理装置を用いて、前記外添処理と前記角取処理を行う点にある。
すなわち、トナー原料を繊維状に形成した繊維状体を切断して作製された柱状粒子に外添剤を混合し機械的な力を与えると、その機械的な力によって柱状粒子の表面に外添剤が結合されるとともに、柱状粒子の角部が削られて丸くなった柱状トナー粒子が得られる。ここで、機械的な力として、例えば、押圧力、剪断力、衝撃力、摩擦力等を単独で、あるいはこれらを任意に組み合わせた力を与えることができる。その結果、切断により柱状粒子の角部が尖った形状や角張った形状に形成されても、上記角処理によって角部が丸くなるので、流動性が向上し、また、現像剤として使用する場合に角部が欠けて耐久性が低下するおそれもなくなる。さらに、上記角取処理では柱状粒子の尖った角部が削れて微粉が発生するが、外添処理と同じ過程によってこの微粉も柱状粒子の表面に結合するので、微粉トナー粒子の発生が抑制される。しかも、外添処理と角処理を一つの装置によって行うので、製造工程が簡素化される。
従って、角部の欠けによる耐久性の低下及び流動性の低下が改善された柱状トナー粒子を簡単かつ確実に製造することができるトナーの製造方法が提供される。
かつ、前記外添角取工程では、攪拌部材を外周部に設けた略水平の回転軸と、前記攪拌部材に対して微小間隙を隔てて位置する内周部を有したケーシングとを備え、前記攪拌部材の一部が、前記回転軸の回転に伴って処理物を前記回転軸の軸方向の一方向に送る送り用攪拌部材に形成され、前記攪拌部材の他の一部が、前記回転軸の回転に伴って処理物を前記回転軸の軸方向の他方向に戻す戻し用攪拌部材に形成されている攪拌処理装置を用いて、前記外添処理と前記角処理を行う。
すなわち、記攪拌処理装置のケーシング内に前記外添剤と共に前記柱状粒子を投入すると、ケーシングの内周部と微小間隙を隔てた状態で相対移動する攪拌部材によって、ケーシングの内周部側に押し出された柱状粒子と外添剤が内周部で受け止められるので、攪拌部材からの機械的な力を柱状粒子と外添剤に有効に与えることができる
従って、外添処理と角処理を効率良く行うことができるトナーの製造方法が提供される。
さらに、複数の攪拌部材の一部が、回転軸の回転に伴って処理物を回転軸の軸方向の一方向に送る送り用攪拌部材形成され、複数の攪拌部材の他の一部が、回転軸の回転に伴って処理物を回転軸の軸方向の他方向に戻す戻し用攪拌部材に形成されているため、処理物は「送り」及び「戻り」という力を受け、一方向の力のみを受ける場合と比べて、ケーシング内における処理物の移動経路が複雑かつ長くなり、処理物は攪拌部材の力をさらに強く受けることとなる。
従って、外添処理及び角取処理を迅速に行うことができる。
同第特徴構成は、前記外添角取工程では、前記外添剤として、流動性添加剤、帯電制御剤、離型剤及び研磨剤のうちの1種以上を混合させる点にある。
すなわち、流動性添加剤を外添させることにより、柱状トナー粒子の流動性を高くして凝集等の発生を防止することができ、帯電制御剤を外添させることにより、柱状トナー粒子の帯電性を安定化させることができ、離型剤を外添させることにより、柱状トナー粒子の定着時における定着ローラ等へのオフセットを防止することができ、研磨剤を外添させることにより、感光体上に蓄積した付着物を除去させることができる。
従って、柱状トナー粒子に各種の機能を外添処理によって付加できるトナーの製造方法の好適な実施形態が提供される。
同第特徴構成は、前記トナー原料が所定極性の主帯電制御剤を含有し、前記外添角取工程では、極性が前記主帯電制御剤とは反対の副帯電制御剤を用いて前記外添処理を行う点にある。
すなわち、トナー原料に含有させた主帯電制御剤によってトナー粒子を帯電させたときに、電荷はトナー粒子の表面に現れるが、柱状トナー粒子は球状トナー粒子に比べて、質量(粒子体積)の増加に対して表面積の増加割合が大きいので、各柱状トナー粒子の質量ばらつきに起因する帯電のばらつき幅が大きくなりやすい。一方、副帯電制御剤を柱状トナー粒子に対して外添させると、表面積が広いトナー粒子(即ち、帯電量が大きいトナー粒子)ほど副帯電制御剤が多く外添されるので、主帯電制御剤と反対極性の副帯電制御剤が主帯電制御剤による帯電のばらつきを打ち消すように作用し、結果として、柱状トナー粒子における帯電のばらつき幅が小さくなる。
従って、柱状トナー粒子における帯電のばらつきを小さくすることができるトナーの製造方法の好適な実施形態が提供される。
同第特徴構成は、前記粒子化工程の前に、溶融状態又は溶解状態の前記トナー原料をノズルから押出して繊維状に形成する繊維化工程を有する点にある。
すなわち、溶融状態又は溶解状態のトナー原料をノズルから押出すことで、トナー原料を連続的に効率良く繊維状に形成することができ、本発明に係るトナーの製造方法の好適な実施形態が提供される。
本発明に係るトナーの製造方法の実施形態について、図面に基づいて説明する。
本発明のトナーの製造方法は、図1に示すように、バインダ樹脂、着色剤、離型剤等の複数の成分からなるトナー原料を溶融混合する溶融混合工程と、溶融混合工程で得られた溶融状態のトナー原料をノズルから押出して繊維状に形成する繊維化工程と、トナー原料を繊維状に形成した繊維状体を切断して柱状粒子を作製する粒子化工程と、前記粒子化工程で得られた柱状粒子に外添剤を混合し機械的な力を与え前記柱状粒子の表面に外添剤を結合させる外添処理及び前記柱状粒子の角部を丸くする角処理を行う外添角取工程とにより、柱状トナー粒子を製造する。尚必要により、粒子化工程の後や、外添角取工程の後に、分級工程を設けてもよい。
次に、上記各工程について、具体的な装置構成に基づいて説明する。
〔溶融混合工程と繊維化工程〕
溶融混合工程及び繊維化工程には、図2に示すように、予備混合装置(例えば、ホソカワミクロン(株)製:サイクロミックス)7、ホッパ1A付で内部に混練部材としての回転スクリュー15を有する一軸型エクストルー1、静止型ミキサ2、及び、静止型ミキサ2の出口から分岐した多段の分配流路3Aを有する流路構造体3などが設けられ、一軸型エクストルー1の出口と静止型ミキサ2の入口の間にはモータ5で駆動されるギアポンプ4が配置されている。なお、分配流路3Aの最終段の各流路出口には、押出し用のノズル6が設けられている。また、一軸型エクストルー1、静止型ミキサ2、流路構造体3、ギアポンプ4には、図示は省略するが、トナー原料をバインダ樹脂の融点以上の高温、例えば130℃〜240℃程度に加熱して低粘度にするためのヒータを備えている。
上記装置構成において、前記トナー原料は、ホッパ1Aから一軸型エクストルー1内に投入されると、ヒータによって加熱されて溶融状態となり混合されながら出口側に送られる。一軸型エクストルー1から送り出されたトナー原料の溶融混合物は、ギアポンプ4で圧力及び押し出し量を調整された後、静止型ミキサ2内の流路と多段の分配流路3Aを通流する間に混合が促進され、トナー原料の各成分が均一に細かく分散した状態になり、溶融状態のトナー原料は、複数のノズル6から下向きに繊維状に押し出される。尚、各ノズル6から押し出された複数の繊維状体12は、図示しない延伸用エアー吹き出し装置から吹き出す熱風によって延伸された後、送風ファンからの冷風によって急冷される。
尚、上記静止型ミキサ2は、公知の静止型ミキサを使用することができ、具体的には、図2に示すように、螺旋状の流路を形成するように捩られた曲面を有する羽根体14が、トナー原料の流れ方向に沿って隣接するもの同士で螺旋の捩れ角度を反転させながら複数個(図2の例では3個)設けられた構造である。
次に、図3に示すように、ノズル6から押し出された多数の繊維状体12はベルトコンベア11上に載置されて横向きに搬送され、搬送途中において室温下に放冷され、適度な粘度を持った略直線状の繊維状体12が横方向に整然と並んだ一層の集合体となって、次工程の繊維切断装置8に到達する。尚、繊維状体12を搬送する手段としては、ベルトコンベア11の他に、一定の流速と流れ方向を持った空気流などによる気体搬送手段を用いてもよい。
〔粒子化工程〕
粒子化工程では、図3に示すように、繊維状体12を切断する繊維切断装置8が、ベルトコンベア11上を搬送される繊維状体12の搬送方向と直交する方向に延びた固定刃9と、複数の切断刃10aが回転軸に取り付けられた回転刃10を有し、図示しないモータによって回転駆動される回転刃10の切断刃10aと固定刃9のエッジ9aとの間に繊維状体12が連続的に供給され、切断刃10aと固定刃エッジ9aとの間で生じる剪断作用によって繊維状体12が順次切断されて、柱状粒子13が連続的に作製される。ここで、繊維状体12の切断長(柱状粒子13の大きさ)は、繊維状体12の搬送速度と回転刃10の回転速度の比によって調節することができる。
〔外添角取工程〕
外添角取工程では、図4に示すような高速処理型の攪拌処理装置20を用いて、前記外添処理と前記角処理を行う。本攪拌処理装置20は、複数の攪拌部材21を外周部に設けた略水平の回転軸22と、攪拌部材21に対して微小間隙を隔てて位置する内周部を有した円筒形のケーシング23とを備え、回転軸22の回転に伴い移動する攪拌部材21によってケーシング23内の処理物を攪拌処理する。回転軸22は軸受部24によって片側で支持され、回転用の駆動部25に連結している。処理物投入口26はケーシング23の端部側の上部に、製品排出口27は処理物投入口26に対し反対の端部にあたるケーシング23の下部に設けられている。また、ケーシング23は冷却用媒体の流路であるジャケット28で包まれている。
そして、上記回転軸22を軸方向と直交する位置(図4の位置)から見た場合、各攪拌部材21は、回転軸22の軸方向と平行な方向における端部位置が、隣接する他の攪拌部材21の端部位置よりも当該他の攪拌部材21の内側に位置している(端部同士が重なっている)ため、処理物が各攪拌部材21で攪拌されたときに各攪拌部材21の端部から隣接する他の攪拌部材21の内側へ深く入り、攪拌部材21の力(衝撃力など)が強く処理物に伝わる。さらに、複数の攪拌部材21の一部が、回転軸22の回転に伴って処理物を回転軸22の軸方向の一方向に送る送り用攪拌部材21aに形成され、複数の攪拌部材21の他の一部が、回転軸22の回転に伴って処理物を回転軸22の軸方向の他方向に戻す戻し用攪拌部材21bに形成されている。具体的には、送り用攪拌部材21aと戻し用攪拌部材21bは回転軸22の軸方向に沿って交互に各3組、合計6組設けられているため、処理物は「送り→戻り→送り→戻り→送り→戻り」という力を交互に受け、一方向の力のみを受ける場合と比べて、ケーシング23内における処理物の移動経路が複雑かつ長くなり、処理物は攪拌部材21の力をさらに強く受けることとなる。上記のように構成した結果、外添処理及び角処理を迅速に行うことができる。
図6に、上記外添角取工程において、柱状粒子13(例えば円柱状粒子)に対して外添処理と角処理を行い、柱状トナー粒子13Aが作製される状態を模式的に示す。角処理では柱状粒子13の尖った角部が削れて微粉が発生するが、外添処理と同じ過程によってこの微粉も柱状粒子13の表面に結合するので、微粉トナー粒子の発生が抑制される。外添処理では、外添剤Gは柱状粒子13の表面(外周面と端面)に付着するが、特に柱状粒子13の長さが長い場合には端面よりも外周面に多く付着する。なお、図6には、判り易くするために、角処理れた柱状粒子13の表面に外添剤Gを結合させる場合を示すが、外添剤Gが結合した柱状粒子13に対して角処理を行う場合(この場合、角処理によって生じた外添剤G付きの微粉は外添処理によって柱状粒子13に再結合させることができる)、角処理と外添処理を同時平行的に行う場合など、種々の処理状態が考えられる。
上記外添角取工程では、外添剤Gとして、流動性添加剤、帯電制御剤、離型剤及び研磨剤のうちの1種以上を混合させる。具体的な材料を以下、例示すると、流動性添加剤には、粒径7nm〜50nm程度のシリカ、アルミナ、チタニア等を用いる。帯電制御剤は、ブラックトナーには、有色のサリチル酸亜鉛塩を用い、カラートナーには、無色のレシチンを用いる。離型剤は、定着ロール等へのオフセットを防止するためのもので、粒径50nm〜500nm程度のフッ素微粒子、乳化重合微粒子、各種のワックス類(例えば、カルナウバワックス)を用いる。研磨剤は、感光体上の付着物を除去するためのもので、アルミナ、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム等を用いる。
ところで、トナー原料に帯電制御剤を含有させる場合、外添角取工程で、極性がトナー原料中に含まれる主帯電制御剤の極性とは反対の副帯電制御剤を用いて外添処理を行うことが、柱状トナー粒子の帯電ばらつきを小さくするために有効である。以下具体的に説明する。
トナー原料に含有させた主帯電制御剤によって柱状トナー粒子13Aを帯電させたときに、電荷は柱状トナー粒子の表面に現れるが、柱状トナー粒子は球状トナー粒子に比べて、質量の増加に対して表面積の増加割合が大きいので、柱状トナー粒子の質量ばらつきに起因する帯電のばらつき幅が大きくなりやすい。例えば、球状トナーでは、質量が2倍になると表面積は22/3倍(約1.59倍)になるのに対し、柱状トナー粒子では、同じ径の繊維体を切断したとすれば質量が2倍になると粒子長さが2倍になり、表面積は約2倍になる(但し、粒子の切断面の面積は無視した)。
図7(イ)に負極性の主帯電制御剤による柱状トナー粒子の帯電量の分布状態の一例を示す。ここで、正極性の副帯電制御剤を柱状トナー粒子に外添させると、正極性の帯電量が大きい柱状トナー粒子(即ち、質量が大きくて表面積が広い柱状トナー粒子)ほど副帯電制御剤が多く外添されるので、主帯電制御剤とは反対極性の副帯電制御剤が主帯電制御剤による帯電のばらつきを打ち消すように作用し、結果として、図7(ロ)に示すように、柱状トナー粒子における帯電(負極性の)のばらつき幅が小さくなる。尚、図7において、横軸は粒子直径に対する電荷量の比(フェムトクーロン/10μm)を表し、縦軸は粒子の個数を表す。また本帯電特性は、ホソカワミクロン(株)製:イースパートアナライザによって測定することができる。
〔別実施形態〕
上記実施形態では、微細化工程において、溶融状態のトナー原料を繊維状に形成したが、これ以外に、バインダ樹脂等が溶剤に溶けた溶解状態のトナー原料をノズルから押出して繊維状に形成してもよい。
削除
上記実施形態では、粒子化工程において、回転刃式の繊維切断装置8を用いたが、これ以外の各種切断装置や各種粉砕装置(例えば、ピン型ミル等)を用いることができる。
次に、本発明に係るトナーの製造方法の実施例について説明する。
(ブラックトナーの例)
ポリエステル樹脂(Tg:64℃、流出開始温度(島津製作所製フローテスタにより測定):119℃)100重量部、カーボンブラック10重量部、負極性の主帯電制御剤としてサリチル酸亜鉛塩3重量部、及び、離型剤としてカルナウバワックス5重量部を、前記予備混合装置7で予備混合した後、一軸型エクストルー1に供給して溶融し、ギアポンプ4で圧力調整した後(ギアポンプ後段で約4.2MPa)、温度150℃の溶融状態で静止型ミキサ2に押し出し供給した。そして、静止型ミキサ2での溶融混合を経て、孔径300μmのノズル6から押し出しつつ熱風により線径5.0μmとなるように延伸した後冷却して、微粒子前駆体繊維を得た。尚、このときの繊維の生成速度は、押し出し量と繊維径から約40m/secと算出された。
次に、上記微粒子前駆体繊維を、分級機内蔵型粉砕機(例えば、ホソカワミクロン(株)製ACMパルペライザ)で粉砕処理し、その結果、体積平均径6.4μm、個数平均径5.3μmで、体積基準における12μm以上の粒子の割合が1.4%、16μm以上の粒子の割合が0%、個数基準における5μm未満の微粉粒子の割合が11.2%の粒度分布の柱状粒子を得た。
上記柱状粒子のSEMによる観察結果を図8に示すが、柱状粒子の角部に、切断により突起やバリが形成されていることが確認できる。また、本柱状粒子の帯電特性は、負極性の帯電電荷のばらつき幅が大きく、図7(イ)と同様の傾向を示すことを確認した。
次いで、上記トナー用粒子100重量部、負極性の帯電制御剤としてステアリン酸亜鉛(平均粒子径0.3μm)0.01重量部、正極性の帯電制御剤としてステアリン酸マグネシウム(平均粒子径1.2μm)0.01重量部、流動性添加剤としてシリカ1(比表面積から算出した粒子径20nm)0.75重量部とシリカ2(比表面積から算出した粒子径50nm)0.75重量部、及び研磨剤としてアルミナ(平均粒子径0.97μm)1.20重量部を、前記高速処理型の攪拌処理装置20により、単位重量当たりの原料粒子に与える動力を0.28kw/hとして攪拌混合し、現像剤を得た。尚、上記ステアリン酸亜鉛とステアリン酸マグネシウムは同量添加しているが、両者のうち正極性のステアリン酸マグネシウムの方が単位重量当たりの帯電能力が高いので、外添する副帯電制御剤の極性としては正極性になる。また、上記ステアリン酸亜鉛とステアリン酸マグネシウムは、帯電制御剤の機能とともに滑沢剤としての機能も有する。
本柱状トナー粒子のSEMによる観察結果を図9に示すが、切断後の柱状粒子の角部に形成されていた突起やバリが除去されるとともに、シリカ等の外添剤が柱状粒子の表面に結合していることが確認できる。また、本柱状トナー粒子の帯電特性は、外添処理によって帯電電荷のばらつき幅が減少し、図7(ロ)と同様の傾向を示すことを確認した。
そして、上記のようにして得た柱状トナー粒子からなる現像剤について、画像装置(セイコーエプソン株式会社製プリンタLP−2500)を用いて画像評価を行った。その結果、得られた画像は、画像濃度が高く安定しており、濃淡コントロール(階調)も良好で、かつ、解像度が高くシャープであった。また、地汚れや転写時のちり(飛点)等もなかった。また、1万枚印刷試験後も、現像ロールや感光体表面へのトナー粒子のフィルミングなどは認められなかった。
本発明に係るトナーの製造方法は、通常の球形トナー粒子に比べて特異な特性を有する柱状トナー粒子の製造に好適に使用できる。
本発明に係るトナーの製造方法の工程図 本発明の溶融混合工程及び繊維化工程の装置構成を示す図 本発明の粒子化工程の装置構成を示す図 本発明の外添角取工程の装置構成を示す図 従来技術の不具合を説明するための模式 本発明のトナーの製造方法による外添処理及び角取処理を説明する模式図 状トナー粒子の帯電制御状態を説明するグラフ 粒子化後の柱状粒子を示す写真 外添角処理後の柱状トナー粒子を示す写真
1 一軸型エクストルー
2 静止型ミキ
3 流路構造体
3A 流路
4 ギアポンプ
5 モータ
6 ノズル
7 予備混合装置
8 繊維切断装置
9 固定刃
9a 固定刃エッジ
10 回転刃
10a 切断刃
11 ベルトコンベア
12 繊維状体
13 柱状粒子
13A 柱状トナー粒子
14 羽根体
15 混練部材
20 攪拌処理装置
21 攪拌部材
22 回転軸
23 ケーシング
24 軸受部
25 駆動部
26 処理物投入口
27 製品排出口
28 ジャケット
G 外添剤

Claims (4)

  1. トナー原料を繊維状に形成した繊維状体を切断して柱状粒子を作製する粒子化工程と、
    前記粒子化工程で得られた柱状粒子に外添剤を混合し機械的な力を与え前記柱状粒子の表面に外添剤を結合させる外添処理及び前記柱状粒子の角部を丸くする角処理を行う外添角取工程とにより、柱状トナー粒子を製造するトナーの製造方法であって、
    前記外添角取工程では、攪拌部材を外周部に設けた略水平の回転軸と、前記攪拌部材に対して微小間隙を隔てて位置する内周部を有したケーシングとを備え、
    前記攪拌部材の一部が、前記回転軸の回転に伴って処理物を前記回転軸の軸方向の一方向に送る送り用攪拌部材に形成され、
    前記攪拌部材の他の一部が、前記回転軸の回転に伴って処理物を前記回転軸の軸方向の他方向に戻す戻し用攪拌部材に形成されている攪拌処理装置を用いて、前記外添処理と前記角取処理を行うことを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 前記外添角取工程では、前記外添剤として、流動性添加剤、帯電制御剤、離型剤及び研磨剤のうちの1種以上を混合させる請求項1記載のトナーの製造方法。
  3. 前記トナー原料が所定極性の主帯電制御剤を含有し、
    前記外添角取工程では、極性が前記主帯電制御剤とは反対の副帯電制御剤を用いて前記外添処理を行う請求項1又は2記載のトナーの製造方法。
  4. 前記粒子化工程の前に、溶融状態又は溶解状態の前記トナー原料をノズルから押出して繊維状に形成する繊維化工程を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
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