JP3417180B2 - 電子写真用トナー及びその製造方法 - Google Patents

電子写真用トナー及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法等において静電潜像、磁気潜像を現像するための、結
着樹脂、着色剤及び離型剤を含有する電子写真用トナ
ー、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真用トナーは、結着樹脂、着色
剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤などを溶融混練
し、冷却固化した後、粉砕分級して得られる。さらに必
要に応じて、流動性付与剤、帯電制御剤、クリーニング
助剤、転写助剤などをトナー表面に付着・固着する混合
工程や、粗大粉を除去するための篩分工程をさらに設け
ている。また、篩分工程などの後に、トナーの付着力低
減、即ち粉体流動性向上や現像性、転写性向上のため
に、球形化工程を設ける場合もある。
【0003】トナーにおいて、着色剤、離型剤、帯電制
御剤などの成分が結着樹脂中に均一にしかも細かく分散
していることが不可欠であり、近年のフルカラー化や高
画質化の要求により、前記高分散化がより一層求められ
るようになった。トナー内部の着色剤や離型剤などの混
合度及び分散性は、トナーの製造の中で溶融混練工程に
おいてほぼ決定される。そして、この分散性は、流動
性、帯電性、定着性、感光体へのインタラクション等の
トナーの品質を左右する最も重要でかつ本質的なパラメ
ータである。
【0004】例えば、分散不良や均一に分散しているが
分散単位が大きいなどにより、上記の構成成分が結着樹
脂中に偏在すると、溶融混練後の粉砕工程で着色剤、離
型剤、帯電制御剤などが偏在したまま、或いは分散単位
が大きいままトナーが粉砕されるため、成分構成が不均
一なトナーが作製される。また、分散が顕著に悪い場合
には、単一成分のみか組成偏在の粒子がトナーに混在
し、帯電分布のブロード化、さらには逆極化を招く。ま
た、トナー表面への露出や遊離を起こした状態で微粉化
されるため、トナーの粉体流動性が著しく低下し、感光
体へのフィルミングなどを引き起こす要因となる。
【0005】前記偏在粒子が離型剤であるときには、帯
電性が著しく異なるばかりか、複写機内部で転写されな
いため、クリーニングブレードにより擦られ、感光体上
にフィルミング化したり、現像ロールと帯電ブレート間
で擦られて、現像ロール上に繊維状の傷を付ける原因と
なる。また、分散が非常に悪い場合、トナー表面への離
型剤の露出が多くなり、粉体流動性を悪化させ、トナー
ディスペンス不良による低濃度再現、さらには、アドミ
ックス不良(現像機内部における既存の現像剤と追加ト
ナーとの混合不良や帯電不良などの追加性不良)が生じ
てトナーのぼた落ち、機内汚れなどを引き起こす。
【0006】前記偏在粒子が着色剤であるときには、帯
電分布が非常にブロードになるばかりか、アドミックス
不良を生じ、カブリや機内汚れなどを引き起こす。ま
た、カラートナーでは、彩度の低下のみならず、目的と
する色調が得られず、また、透明性の悪化を来す。フル
カラーでは、色再現性、粒状性は致命的な画質欠陥とな
る。さらに、着色剤が磁性粉である場合には、磁性粉の
凝集体及び磁性粉偏在部分から遊離磁性粉が発生し、複
写機内において感光体表面に傷を与えたり、現像剤担持
体上に保持されたまま蓄積され、徐々に濃度ムラを起こ
すなどの欠点を招く恐れがある。
【0007】最近、コピーやプリンターなど全てにおい
て、高画質化、高信頼性、高速化が主流となっており、
トナーに対する要求も小粒径化、粒度分布のシャープ化
が挙げられる。トナーが小粒径化されると、各構成成分
の分散単位、均一性、さらには粒度分布も、従来のトナ
ーよりも一層優れたものが求められている。
【0008】これらの着色剤や離型剤を結着樹脂中に分
散するための混練装置としては、スクリュー、ロータ、
ロールなどの回転軸が1又は2以上のバンバリーミキサ
ー、加圧ニーダー、エクストリューダーなどが使用され
るが、高生産性、低コスト化などの連続生産性を上げる
観点から連続式スクリュー型混練機(押出機)が主に使
用される。
【0009】通常、トナーの製造に用いる連続式スクリ
ュー型混練機は、主に、原材料を搬送する送りスクリュ
ー部と主に混練を行うニーディング部が組み合わされた
もので、2本のスクリューシャフトが配置され、その周
囲をバレル又はチャンバと呼ばれる筒状の内壁が囲って
いる。加熱・冷却両用のバレルはヒーターや水、油など
で加熱・冷却を行い、また、冷却専用のチャンバは水な
どで冷却することができる。
【0010】連続式スクリュー型混練機は、通常2つの
スクリューを有しており、該スクリューが同じ方向に回
転するものと、異方向に回転するものがある。特に、着
色剤や離型剤を高分散するときには、高シェアをかける
ことができるので、冷却式チャンバと異方向回転型スク
リューを備えた原材料自己発熱型溶融混練機が好ましく
使用される。同方向回転型スクリューを用いる装置で
は、原材料の粘度が低くなりすぎるために、高シェアを
与えることができず、高分散させることができない。
【0011】原材料の粘度を上げて高シェアを得る方法
としては、混練時に水を添加する方法がある(特開昭6
1─50624号公報参照)。この方法によれば、混練
中の樹脂温度を約10〜60°F(約5.6〜〜33.
3℃)低下させることができ、分散を向上させることが
できる。しかし、この方法を採用しても、冷却式チャン
バ及び異方向回転型スクリューを備えた原材料自己発熱
型溶融混練機と比較して、水を添加させるだけで原材料
の分散性を十分に向上させることができない。
【0012】冷却式チャンバ及び異方向回転型スクリュ
ーを備えた原材料自己発熱型溶融混練機において、トナ
ー原料はフィード口から供給され、送りスクリューによ
りニーディング部に送られる。ニーディング部は、原材
料を排出側に送ろうとする送り翼と、戻そうとする戻し
翼からできており、この戻そうとする圧力と、ニーディ
ングスクリューとチャンバのクリアランス部における剪
断力により、原材料は高いシェアを受け、自己発熱、溶
融、混練が行われ、その後排出される。
【0013】この時の混練温度がトナー中の着色剤及び
離型剤の分散品質に大きな影響を与える。混練温度が高
いと、原材料の粘度が低くなりすぎて十分な剪断(シェ
ア)をかけることができない。その結果、着色剤及び離
型剤はともに分散単位が大きくなり、混練温度が低すぎ
ると、結着樹脂の濡れ性が悪くなるため、着色剤及び離
型剤を十分に濡らすことができない。その結果、凝集体
のまま或いは結着樹脂中に偏在した状態で混練機から排
出されることになる。それ故、冷却式チャンバ及び異方
向回転型スクリューを備えた原材料自己発熱型溶融混練
機においても、高分散を得るために、また、狙いとする
分散単位にするために、最適な混練温度を保って混練す
る必要がある。
【0014】混練温度の調整には、従来から、スクリュ
ーの回転数、原材料の混練時間、供給量、冷却水量、冷
却温度や混練時に添加する水の量などが用いられる。従
来のトナーは、冷却式チャンバ及び異方向回転型スクリ
ューを備えた原材料自己発熱型溶融混練機を用いて上記
の調整を行うことにより、他の混練機では得られない高
い分散性を得ることができる。しかし、着色剤を一次粒
子近傍まで分散させることはできず、離型剤においても
分散単位に限界があった。
【0015】このように、従来の方法では、小粒径トナ
ーに対応可能な離型剤の均一微分散や、着色剤などを均
一微細分散(特に、一次粒子近傍まで)させることは依
然として難しい状況にある。さらに、これらの混練品質
をスケールの大きな混練機に展開するときに、その分散
は一層難しいものとなる。混練機のスケールアップにお
いて、小スケールで目的とする特性が仮に得られた場合
でも、大スケールでその特性を得ることができないのが
現状である。
【0016】特に、近年のフルカラー化、高画質化の要
求により、着色剤の分散はより一次粒子に近い状態で存
在することが望まれる。他方、着色剤の粒径がより小粒
径でかつ難分散性の着色剤が使用され始めているため、
それらの原材料を使用するときには、高分散が比較的得
られる小スケールの混練機でさえも、1次粒子までの分
散はできないし、大スケールの混練機での分散は一層困
難な状況にある。
【0017】これらの原材料を使用して分散性を高める
試みとしては、フラッシング色材を使用したり、マスタ
ーバッチ混練をしたり、分散剤を添加することが行われ
ているが、1次粒子までの分散はできず、逆に品質の低
下や原材料の高騰、生産コストの高騰を招くという問題
を引き起こしている。以上のように、溶融混練工程にお
いて、特に難分散型の着色剤を1次粒子近くまで分散さ
せること、さらに、それらの生産性を高めるためのスケ
ールアップすることなど、従来の混練技術ではいずれも
難しい状況にある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記の欠点を解消し、着色剤及び離型剤を結着樹脂中に均
一に微細に分散させることのできる電子写真用トナーの
製造方法を提供しようとするものである。また、この方
法は、現状では難しいとされている高生産性を目的とし
た大スケールの混練機への適用を可能にする方法であ
る。さらに、本発明は、結着樹脂中に着色剤、離型剤、
帯電制御剤などを全て均一に微細に分散することによ
り、濃度の安定した画像が得られ、感光体への障害のな
い電子写真用トナーを提供しようとするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、下記の構成
を採用することにより、その解決を可能にした。 (1) 結着樹脂と着色剤を溶融混練して電子写真用トナー
を製造する方法において、異方向に回転する複数のニー
ディングスクリューを有し、かつ、チャンバ内壁を冷却
する手段を備えた混練機を使用し、チャンバ内壁からの
溶融原材料単位重量当たりの熱交換量が、4.2×10
5 〜12.6×105 J/kgに調整して溶融混練する
ことを特徴とする電子写真用トナーの製造方法。
【0020】(2) 前記ニーディングスクリューが、送り
翼と戻し翼からなることを特徴とする上記(1) 記載の電
子写真用トナーの製造方法。 (3) 前記混練機のニーディングスクリューとチャンバ内
壁とのクリアランスを2.0〜4.8mmの範囲で調節
し、混練供給量に対して水を0.1〜7.0重量%の範
囲で添加することにより、前記の熱交換量を調整するこ
とを特徴とする上記(1) 又は(2) 記載の電子写真用トナ
ーの製造方法。
【0021】(4) 前記混練機における原料搬送部とニー
ディング部とからなるニーディングスクリューの長さ
M、ニーディング部の長さL、ニーディング部の直径D
との間に、L=0.4M〜0.7M、及び、L/D=3
〜8の関係を有することを特徴とする上記(1) 又は(2)
又は(3) 記載の電子写真用トナーの製造方法。
【0022】(5) 前記混練機のニーディングスクリュー
の翼の山(最大径部分の半径)と腹(最小径部分の半
径)の間に、山:腹=1:0.50〜0.75の関係を
有することを特徴とする上記(1) 〜(4) のいずれか1つ
に記載の電子写真用トナーの製造方法。(図4参照)
【0023】(6) 前記混練機を下記に定義される剪断速
度γが200〜1200の範囲に入るように調整し、か
つ、下記に定義されるシェアストレインSが5000〜
30000の範囲に入るように調整することを特徴とす
る上記(1) 〜(5) のいずれか1つに記載の電子写真用ト
ナーの製造方法。 γ=(π・D・N)/h×60 (式中、Dはニーディング部の直径、Nはニーディング
スクリューの回転数、hはニーディングスクリューとチ
ャンバ内壁とのクリアランスを示す) S=γ×H (式中、Hは混練時間)
【0024】(7) 上記(1) 〜(6) のいずれか1 つに記載
の製造方法で作製された電子写真用トナー。
【0025】
【発明の実施の態様】図1は本発明で使用される異方向
回転スクリューを備えた原材料自己発熱型混練機の全体
説明図でり、図2は図1の断面図であり、図3はニーデ
ィングスクリューとチャンバの関係を説明するための図
である。ニーディングスクリューは、原材料を搬送する
スクリュー部と、主に原材料に強い剪断力を与えて混練
するニーディング部からなり、ニーディング部は原材料
を排出側に送り出そうとする送り翼と、原材料を戻そう
とする戻し翼からなり、それらの周囲をチャンバと呼ば
れる筒状の内壁で包まれている。図1の混練機では、ニ
ーディングスクリューを2本組み合わせて使用され、互
いに反対方向に回転させる。このニーディング部のスク
リュー先端とチャンバの内壁との間に隙間が存在し、チ
ップクリアランス部と呼ばれる。また、チャンバの内部
には、水又はブライン冷却水などを流す構造になってお
り、溶融された原材料を冷却できるようになっている。
【0026】トナー原材料は、図1のようにフィード口
から供給され、送りスクリューによりニーディング部に
送られ、戻し翼による強い圧力と、スクリューの回転に
よる強い剪断力を受け、自己発熱で溶融される。溶融さ
れた原材料は、さらに送り翼後半から戻し翼部におい
て、チップクリアランス部でスクリューの回転による強
い剪断を受け、着色剤、離型剤などが均一でしかも微細
に分散されることになる。この際の混練樹脂の温度は、
剪断による発熱とチャンバ及びスクリューからの吸熱に
よって一定に保たれる。本発明者等は、この混練樹脂温
度、特に、チャンバからの吸熱量が着色剤及び離型剤の
分散に大きな影響を与えていることを見出し、本発明を
完成した。
【0027】混練樹脂温度としては、結着樹脂の溶融温
度に対して+20℃〜+100℃の範囲にすることが好
ましい。結着樹脂の溶融温度+20℃未満の場合、樹脂
の粘度が高すぎるため、着色剤、離型剤が濡れにくい状
態となるため、分散が不十分となる。一方、結着樹脂の
溶融温度+100℃を超える高い温度の場合は、樹脂の
粘度が低くなりすぎるため、混練剪断力がかかりにく
く、着色剤、離型剤の分散が進まず、樹脂そのものが分
解を起こす恐れがある。また、次の段階で混練物温度の
調整の際に、所望の温度まで冷却する操作が不経済とな
る。
【0028】チャンバからの吸熱量は、混練する原材料
の単位重量当たりの熱交換量に置き換えると、4.2×
105 〜12.6×105 J/kgの範囲に調整するこ
とにより、着色剤と離型剤の分散が特に良好であること
を見出した。上記のように、チャンバからの吸熱量を調
整することにより、結着樹脂の粘度を適度に高く保持で
き、着色剤、離型剤を1次粒子近傍まで分散させるのに
十分なシェアを与えることができる。吸熱量が上記の範
囲を外れると、上記の分散を与えることができない。熱
交換量が大きいということは、チップクリアランス部に
おける微小部分を考えると、その部分の樹脂粘度は大き
くなり、より強い剪断がかかるからであると推定され
る。
【0029】原材料1kg当たりの熱交換量Qは、冷媒
の供給口の温度と排出口の温度差、冷媒の比熱、比重、
その流量、原材料の供給量を測定し、下記の式から算出
することができる。 Q=C×W×ρ×Δt×(1/H) ここで、C:冷媒比熱〔g/kg℃〕 W:冷媒流量〔m3 /hr〕 ρ:冷媒比重〔kg/m3 〕 Δt:チャンバ入口、出口の冷媒の温度差〔℃〕 H:原材料供給量〔kg/hr〕
【0030】本発明では、上記のチャンバからの熱交換
量に対して、チップクリアランスと、混練樹脂温度を低
下させるための水添加量の調整が有効であることを見出
した。即ち、本発明で使用されるチャンバ内壁とニーデ
ィングスクリュー部とのチップクリアランスは、2.0
〜4.8mm、好ましくは2.4〜4.2mmの範囲に
するのが適当である。チップクリアランスが2.0mm
を小さいと、樹脂温度が高くなりすぎ、フィードネック
が起きやすくなる。また、4.8mmより大きくなる
と、スクリュー回転数、混練時間、添加水量、チャンバ
冷却水の流量及び温度を変化させても上記の熱交換量の
範囲にすることはできない。チップクリアランスが4.
8mmより大きくなると、混練機内部におけるスクリュ
ーの攪拌力が低下し、混練される樹脂とチャンバ内壁と
の接触確率が低下するため、内壁近傍の樹脂が十分に熱
交換されず、樹脂温度が高くなるため、チップクリアラ
ンス部の樹脂の粘度が低くなり、強いシェアをかけるこ
とができないものと推定される。
【0031】このチップクリアランスは、ニーディング
スクリューの直径の拡大を初め、混練機のスケールアッ
プにおいても上記と同様の意味を有している。通常、ス
ケールの大きな混練機にする場合は、チップクリアラン
スも比例して拡大されるが、そのようなクリアランスで
は、チャンバの上記熱交換量の範囲に調整することはで
きない。
【0032】本発明において、混練時に水を添加して蒸
発潜熱を利用して混練樹脂温度を下げることが好まし
い。水の添加量は、混練樹脂温度、着色剤及び離型剤の
分散単位によりある程度変化するが、混練供給量に対し
て0.1〜7.0wt%、好ましくは0.3〜3.0w
t%の範囲が適している。添加水の量が7.0wt%を
超えると、完全に蒸発されず、混練後のスラブの中に水
粒子として残るため、混練移行の破砕工程、さらには粉
砕工程で、付着、固着、搬送トラブルなどの不都合が生
じ、混練機内部においても、水蒸気の量が多くなるた
め、樹脂の見かけ上の粘度が低下して強力なシェアをか
けることができなくなる。また、この水蒸気の排気が困
難となり、供給側への戻りが生じてフィードネックが発
生しやすくなる。また、0.1wt%未満では、水の添
加効果が得られない。この水添加の効果は、蒸発潜熱に
より混練樹脂の温度を低下させ、樹脂の攪拌力を向上さ
せ、かつ、樹脂とチャンバとの熱交換を円滑にし、チッ
プクリアランス部の微小部分において十分なシェアを与
えることができるものと推測される。
【0033】ニーディングスクリューの直径Dは、一般
に生産スケールにより決定される。ニーディング部の長
さLは、全スクリュー長さMに対して、混練樹脂に対し
て十分な剪断力を与え、分散させるために、L=0.4
M〜0.7Mの範囲で選択する必要がある。0.7Mを
超えると、原材料送りスクリュー部の長さが短くなり、
原材料をニーディング部に送る能力が不足し、供給部詰
まり即ちフィードネックを発生するので好ましくない。
また、0.4M未満にすると、剪断される時間が短くな
り、目的とする高分散を得ることができない。
【0034】また、ニーディングスクリューのニーディ
ング部の長さLとニーディングスクリューの直径Dとの
比L/Dは、3〜8の範囲、好ましくは4〜6の範囲が
適当である。L/Dが3より小さいと、混練時間が短く
なりすぎ、L/Dが8より大きくなると、フィードネッ
クが起きやすくなる。ニーディング部は送り翼と戻し翼
からなるが、送り翼と戻し翼の長さの比は送り翼を1と
すると、戻し翼は0.5〜2.0の範囲が適当であり、
特に0.75〜1.5の範囲がより好ましい。
【0035】本発明で使用するニーディングスクリュー
は、2翼又は3翼のものが適しているが、翼の山部と腹
部の中心からの長さの比は、山部を1とすると腹部は
0.3〜0.8、特に0.5〜0.75の範囲が着色剤
の1次粒子近傍までの分散に対して有効である。
【0036】本発明において、下記式で定義される混練
時の剪断速度γ(sec-1)が、200<γ<1200
の範囲になるように調整することが望ましい。 γ=(π・D・N)/(h×60) 〔式中、Dはニーディングスクリューの直径(mm)、
Nはスクリューの回転数(rpm)、hはニーディング
スクリューとチャンバ内壁とのチップクリアランス(m
m)を意味する。〕
【0037】本発明の混練では、下記式で定義されるシ
ェアストレインSが、5000<S<30000、好ま
しくは7000<S<18000の範囲になるように調
整することがよい。 S=γ×H 〔式中、Hは混練時間(sec)を意味し、原材料がニ
ーディングスクリュー部における滞留時間を意味す
る。〕
【0038】また、ニーディング部の前には、ベント口
を設けてトナー原材料中のエアを抜いて充填率を高める
ことが好ましい。このエア抜きにより、ニーディング部
における剪断をより効果的に行うことができ、フィード
ネックの防止にもなる。
【0039】本発明では、1成分トナー、2成分トナー
の両方に適用することがてきる。トナーの結着樹脂とし
ては、通常トナーに使用される熱可塑性樹脂を使用する
ことができる。具体的には、スチレン、クロロスチレン
等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イ
ソブチレン等のモノオレフィン、酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエ
ステル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリ
ル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)
アクリル酸フェニル等のαメチレン脂肪族モノカルボン
酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエ
ーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、
ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイ
ソプロペニルケトン等のビニルケトン類、それらの単独
重合体、又は共重合体を挙げることができる。
【0040】特に、代表的な結着樹脂としては、ポリス
チレン、スチレン・アクリル酸アルキル共重合体、スチ
レン・メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン・アク
リルニトリル共重合体、スチレン・ブタジエン共重合
体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等を挙げることができる。さらに、
ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコー
ン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス
等を挙げることができる。
【0041】以上のような結着樹脂としては、溶融温度
が80〜150℃の範囲となるような構造、分子量のも
のが適している。特に、スチレン・アクリル系樹脂やポ
リエステル系樹脂が好ましく積極的に使用されている。
溶融温度は、温度見かけ粘度曲線上で、溶融粘度が1×
104 Pasのときの温度をいう。溶融粘度の測定は、
島津製作所製のフローテスターCFT−500F型を用
い、下記の条件の下で温度見かけ粘度曲線を求めた。 昇温速度 3.0℃/分 開始温度 80.0℃ 到達温度 150.0℃ 測定間隔 3.0秒 予熱時間 300.0秒 シリンダ圧力 10.0kgf/cm2 ダイ穴径 1.0mm ダイ長さ 1.0mm
【0042】離型剤としては、炭素数8以上のパラフィ
ン、ポリオレフィン等が好ましく、例えば、パラフィン
ワックス、パラフィンラテックス、マイクロクリステリ
ンワックス、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエ
チレン等が挙げられ、これらを単独又は併用して使用す
ることができる。離型剤の軟化点の範囲は、110〜1
50℃である。本発明において、離型剤を2種以上使用
する場合は、最も軟化点の低い離型剤に対して温度の調
整、設定を行うことが好ましい。なお、軟化点の測定
は、JISK2207軟化点試験方法(環球法)によっ
た。
【0043】本発明のトナーの着色剤としては、カーボ
ンブラック、フタロシアニン銅系シアン色材、アゾ系イ
エロー色材、アゾ系マゼンタ色材、キナクリドン系マゼ
ンタ色材等の公知の着色材を挙げることができる。具体
的には、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイ
エロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッ
ド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタ
ロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、
ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメントレッ
ド48:1、C.I.ピグメントレッド12:2、C.I.ピグメントレ
ッド57:1、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメント
イエロー12、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメン
トブルー15:3等を挙げることができる。
【0044】なお、磁性トナーとして用いる場合には、
上記着色剤の全部又は一部を磁性粉に置き換えることが
できる。磁性粉としては、鉄、コバルト、ニッケル等の
金属単体及びその合金、Fe3 4 、γFe2 3 、コ
バルト添加酸化鉄等の金属酸化物、Mn−Znフェライ
ト、Ni−Znフェライト等の各種フェライトにより形
成されるものが使用される。
【0045】磁性粉の使用量は、20〜80wt%、好
ましくは40〜60wt%の範囲が適している。また、
磁性粉の平均粒径は、0.05〜0.5μmの範囲が適
している。なお、帯電性や分散性を付与するために、チ
タネートカップリング剤やシランカップリング剤などで
表面処理を施したものも使用可能であるが、本発明では
表面未処理の磁性粉の方が効果がより大きい。
【0046】また、必要に応じて、フッ素系界面活性
剤、サリチル酸金属錯体、アゾ系金属化合物等の含金属
染料、マレイン酸を単量体成分として含む共重合体など
の高分子酸、四級アンモニウム塩、ニグロシン等のアゾ
系染料等を添加することができる。
【0047】本発明は、上記の結着樹脂と着色剤と離型
剤、必要に応じて帯電制御剤等を混合機で予備混合し、
上記混練方法で混練した後、圧延、冷却、粗砕、破砕等
の工程を経て粉砕、分級される。圧延は通常ゴム業界、
トナー業界で使用されるロールタイプのものが用いら
れ、ロールを冷却水や水、ブライン等で冷却できるタイ
プのものが付着や分散の観点から使用される。圧延され
るスラブの厚さは、生産スケールにより異なるが、一般
的には1〜20mmになるようにロールギャップなどが
調整される。
【0048】混練スラブの冷却は、冷却空気をあてるタ
イプ、冷却水中に浸すタイプ、ベルトで圧延されたスラ
ブを挟みこみ、ベルトの上下面を冷却水等で冷却するタ
イプなどがある。ベルト式の冷却タイプは特に離型剤の
分散の観点より広く使用される。粉砕は、ジェット式粉
砕機、機械式粉砕機等を使用できるが、その種類は問わ
ない。内部に衝突機構を設けたり、粗粉分級機等で閉回
路を構成するものも使用することができる。分級工程で
は、遠心式分級機や、慣性式分級機を使用することがで
きる。粉砕分級により粒子の大きさは3〜15μmの体
積平均粒径を有するように調整される。
【0049】本発明のトナーは、分級した後、チタニ
ア、シリカ、アルミナ等の無機微粉末を流動特性向上、
帯電制御・現像転写性向上などの目的で添加混合するこ
とができる。上記のシリカ、チタニア等は、その表面を
シランカップリング剤、界面活性剤、4級アンモニウム
塩等で処理することができる。また、必要に応じて、カ
ーボンブラック、酸化錫等の電荷交換向上を目的とした
物質を使用することができる。大粒径のシリカ、チタニ
ア等を用いて転写・現像性を向上させることも可能であ
る。
【0050】さらに、必要に応じてポリスチレン微粒
子、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリフッ化ビニ
リデン微粒子等のクリーニング助剤を添加してもよい。
使用される混合機は、公知の混合機を全て使用すること
ができるが、例えば、V型ブレンダー、ヘンシェルミキ
サー、レディゲミキサー等を挙げることができる。ま
た、本発明のトナーは、必要に応じて粗大粉除去を目的
とした篩分工程を設けることができる。使用される篩分
機としては、ジャイロシフター、電動篩分機、ハイボル
ター等を挙げることができる。
【0051】本発明のトナーは、磁性粉を含有した磁性
一成分現像剤として、又はキャリアを用いる磁性二成分
現像剤として用いることができる。又は、磁性粉を含有
させないで、着色剤を用いた非磁性一成分現像剤とし
て、又は、キャリアを用いる非磁性二成分現像剤として
用いることができる。なお、二成分現像剤として使用す
る場合、キャリアとしては、鉄粉、ガラスビーズ、フェ
ライト粉、ニッケル粉、マグネタイト粉、或いは、それ
らに樹脂コーティングを施したもの、樹脂と帯電制御剤
等を磁性材料と練りこみ粉砕し、分級して樹脂分散型キ
ャリアを用いることもできる。
【0052】
【実施例】以下、本発明の実施例を用いて詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。 〔実施例1〕 結着樹脂(スチレン・n-ブチルアクリレート共重合体、共重合比85/15 、 Mw=130,000 、Tg=60℃、溶融温度= 108℃) 84重量部 カーボンブラック(1次粒子径=0.02μm) 10重量部 離型剤A(ポリプロピレンワックス、軟化点=146℃) 5重量部 離型剤B(ポリエチレンワックス、軟化点=134℃) 1重量部
【0053】上記組成物を、図1に示す、チャンバ冷却
式ニーディングスクリュー異方向回転型の原材料自己発
熱型連続混練機を用い、表1に示す条件で混練した。排
出口における混練物温度は133℃であり、原材料単位
重量当たりのチャンバとの熱交換量は9.3×105
/kgであった。得られた混練物を水冷タイプの冷却コ
ンベアで圧延冷却した後、粉砕分級し、体積平均粒径が
約9μmのトナー粒子を得た。このトナー粒子に外添剤
として、トナー重量に対して平均粒径16nmのヘキサ
メチルジシラザン処理されたシリカ0.5%、及び、平
均粒径0.3μmのポリメチルメタクリレート樹脂を
0.4%を加え、5リットルのヘンシェルミキサー(三
井三池加工機社製)で10分間混合し、実施例1のトナ
ーを得た。なお、粒度分布の測定はコールターエレクト
ロニクス社のコールターマルチサイザーIIで測定した。
【0054】〔実施例2〜6〕及び〔比較例1〜5〕実
施例1と同じトナー組成物を用い、表1に示す混練機及
び混練条件で混練し、実施例1と同じ条件で粉砕、分
級、混合して実施例2〜6のトナー、及び比較例1〜5
のトナーを得た。
【0055】
【表1】
【0056】〔実施例7〕 結着樹脂(ポリエステル樹脂、Mw=130,000 、Tg=60℃、 溶融温度= 108℃) 83重量部 着色剤(P.I.Blue15:3、1次粒子径=0.05μm) 8重量部 離型剤(ポリエチレンワックス、軟化点=140℃) 5重量部
【0057】上記組成物を75リットルのヘンシェルミ
キサーで混合攪拌した後、図1に示す、チャンバ冷却式
ニーディングスクリュー異方向回転型の原材料自己発熱
型連続混練機を用い、表2に示す条件で混練した。得ら
れた混練物を水冷タイプの冷却コンベアで圧延冷却した
後、粉砕分級し、体積平均粒径が約7μmのトナー粒子
を得た。このトナー粒子に外添剤として、トナー重量に
対して平均粒径30nmのイソブチルトリメトキシシラ
ン処理されたチタニア0.8%を加え、5リットルのヘ
ンシェルミキサー(三井三池加工機社製)で10分間混
合し、さらに、振動式篩分機で篩分し、実施例7のトナ
ーを得た。
【0058】〔実施例8〜9〕及び〔比較例6〜8〕実
施例7と同じトナー組成物を用い、表2に示す混練機及
び混練条件で混練し、実施例7と同じ条件で粉砕、分
級、混合して実施例8〜9のトナー、及び比較例6〜8
のトナーを得た。
【0059】〔比較例9〕実施例1と同じトナー組成物
を用い、2軸のスクリューを有し、互いに同方向に回転
する連続式スクリュー押出機(東芝機械社製、TEM−
35)を用い、その他の条件は表2に示す混練条件で混
練し、実施例1と同じ条件で粉砕、分級、混合して比較
例9のトナーを得た。
【0060】〔比較例10〜11〕実施例7と同じトナ
ー組成物を用い、比較例9と同じ連続式スクリュー押出
機(東芝機械社製、TEM−35)を用い、その他の条
件は表2に示す混練条件で混練し、実施例7と同じ条件
で粉砕、分級、混合して比較例10〜11のトナーを得
た。
【0061】
【表2】
【0062】(現像剤の調製)平均粒径50μmのフェ
ライトコアの0.8重量%に当たるシリコーン樹脂を用
い、ニーダー装置で混練してコートキャリアを得た。こ
のキャリア93重量部と実施例1〜9及び比較例1〜1
1で得たトナー7重量部をVブレンダーで混合し現像剤
を調製した。
【0063】(トナーの着色剤分散試験)トナー混練後
のスラブをミクトロームのようなカッターで0.3μm
程度の厚さに切り、透過型電子顕微鏡で5000倍の写
真を撮り、40μm×80μmの視野を有する画像解析
装置で20cm×40cmの範囲の着色剤の凝集体の面
積%を測定した。ここで、凝集体は0.05μm以上の
粒径のものをカウントした。測定結果は表3、4に記載
した。凝集体が少なく、面積%の値が2.5%以下のも
のを、1次分散径近傍まで分散している判定した。
【0064】(トナーの離型剤分散径(μm)の測定)
トナー混練後のスラブをミクトロームのようなカッター
で0.2μm程度の厚さに切り、透過型電子顕微鏡で5
000倍の写真を撮り、40μm×80μmの視野を有
する画像解析装置で20cm×40cmの範囲の離型剤
の粒径(面積より換算される円相当径)を測定した。こ
こで、離型剤としては、0.05μm以上の粒径のもの
をカウントした。測定結果は表3、4に記載した。円相
当径の値が0.5μm以下のものを、良分散と判定し
た。
【0065】(現像剤の帯電特性試験)上記のように調
製された現像剤を富士ゼロックス社製のA−Color
635M/Cに適用して20万枚複写後に、帯電分布測
定器を用いて現像剤の帯電量とその分布を測定した。測
定結果は表3、4に記載した。
【0066】(画質試験、感光体表面観察)上記のよう
に調製された現像剤を富士ゼロックス社製のA−Col
or635M/Cを用いて20万枚複写して画質試験を
行った。画質試験は、20万枚複写後の画像濃度、背景
部のカブリの程度、について評価した。画像濃度は、マ
クベス濃度計を用いた。表中の1.0GSは、オリジナ
ル原稿の濃度が1.0ものもを使用したことを示す。
【0067】背景部のカブリの評価基準は、◎はカブリ
なし、○はカブリがほとんどなし、△はカブリが若干あ
り、×はカブリがあり、××はガブリがかなりひどい状
態にあることを示す。また、2万枚複写後の感光体表面
を観察して、現像剤付着により感光体の傷を目視で評価
した。◎は感光体表面が非常に良好であり、○は良好で
あり、×は表面状態が悪いことを示す。
【0068】
【表3】
【0069】
【表4】
【0070】(評価結果)本発明の混練条件を満たす実
施例1〜9で得たトナーは、着色剤分散の面積%及び離
型剤の分散径がいずれも小さく、それらの現像剤は帯電
量が高く、帯電分布が狭いため、実機特性において、感
光体表面に傷を付けることもなく、画像濃度が高く保持
され、背景部にガフリのない良好な画像を得ることがで
きた。一方、比較例1〜11のトナーは、着色剤分散の
面積%及び離型剤の分散径がいずれも大きく、それらの
現像剤は帯電量が低く、帯電分布も広いため、実機特性
において、画像濃度が低く、背景部にガフリを有する低
画質の画像が形成された。また、感光体表面に傷が発生
するものが多かった。
【0071】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、トナー製造の混練工程において原材料の粘度を適
度に高く保持することができ、強い原材料攪拌力を付与
できるところから、着色剤及び離型剤を確実に分散し、
微細化することができ、その結果、高い帯電量を保持す
ることができ、帯電分布をシャープにでき、長期に渡り
高い画像濃度を保持することができ、背景部カブリのな
い良好な高画質を安定して得ることができるようになっ
た。また、本発明による現像剤は、感光体への障害のな
い、優れた現像剤を提供できるようになった。さらに、
フルカラーにおける透明性は着色剤の分散面積を小さく
することができので、一段と向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する異方向回転スクリューを2軸
備えた原材料自己発熱型混練機の全体説明図である。
【図2】図1の断面図である。
【図3】ニーディングスクリューとチャンバの関係を示
した説明図である。
【図4】本発明に使用する混練機のニーディングスクリ
ューの翼の山(最大径部分の半径)と腹(最小径部分の
半径)の関係を示したスクリュウーの説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−269765(JP,A) 特開 平5−72806(JP,A) 特開 昭58−24406(JP,A) 実開 平2−76020(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂と着色剤を溶融混練して電子写
    真用トナーを製造する方法において、異方向に回転する
    複数のニーディングスクリューを有し、かつ、チャンバ
    内壁を冷却する手段を備えた混練機を使用し、チャンバ
    内壁からの溶融原材料単位重量当たりの熱交換量が、
    4.2×105 〜12.6×105 J/kgに調整して
    溶融混練することを特徴とする電子写真用トナーの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記混練機のニーディングスクリューと
    チャンバ内壁とのクリアランスを2.0〜4.8mmの
    範囲で調節し、混練供給量に対して水を0.1〜7.0
    重量%の範囲で添加することにより、前記の熱交換量を
    調整することを特徴とする請求項1記載の電子写真用ト
    ナーの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の製造方法で作製
    された電子写真用トナー。
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