JP4362570B2 - 両面粘着テープ及びそれを用いるタッチパネル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘着テープ用の粘着剤樹脂組成物に関し、より詳細には、ガラス基材とプラスチックフィルム基材のような外部加熱や、外部荷重に対する応接物性が著しく異なる対向基材間に、貼り合わせ間材として用いられ、しかも、その対向させて貼り合わせる両被着体の接着下地面に、明確な段差を有する被着体間に用いても、その対向基材のプラスチックフィルムに撓み、皺、剥がれ等の障害発生に対して、充分に追従できる粘着剤樹脂組成物を粘着剤層とする両面粘着テープに関する。
また、このような両面粘着テープの特徴を有効に発揮させて貼り合わせ間材として用いてなるタッチパネルにも関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からあらゆる分野において、対向する2枚の平面基材を貼り合わせるに、その取り扱い性、作業性、貼り合わせ接着性等に優れていることから、基材フィルムの両面に粘着材が塗布されてなる両面粘着テープが広く用いられている。特に近年においては、LCD等のパソコン表示部、携帯電話等の携帯情報端末の表示部、その他の液晶パネル、有機ELパネル、PDPパネル等のパネル型表示装置等の表示部、電話器、複写機、ファクシミリ、プリンター及び広告・情報表示プレート等に設けられる表示部には、対向する2枚の基板が設けられ貼り合わせ間材として両面粘着テープが用いられている。
【0003】
また、POS端末機のように、このような表示装置の表示部の上に、画像を入力させる入力装置として、透明画面を有するタッチパネルを備えた画像入力型表示装置が広く利用されている。このタッチパネルには、その動作原理から静電容量方式、抵抗膜方式、超音波方式等の種々の方式がある。中でも、抵抗膜方式のタッチパネルは、透明導電性フィルムと透明導電性ガラス(又は透明導電性フィルム)とを対向させスペーサーで微少間隙を設け、その周辺部に低抵抗体の電極を形成し、入力時の外部指示応接で適宜その電極が互いに重ねあうように、この対向する両基材面は、その周辺部に設ける両面粘着テープで貼り合わされている。
【0004】
その動作原理は、この低抵抗の4本の電極から信号を取り出す構造で、一方の透明電極に電位勾配を与え入力荷重により接触した位置の電位を他方の基板から検出し、次いで反対側の透明電極に電位勾配を与え同様にして電位を検出し、それより位置を検出するものである。
【0005】
このように抵抗変化量で入力座標を検知する抵抗膜方式は、そのタッチパネルとしての構造が単純で、しかも、他の方式に比べて安価で最も普及している所謂アナログ抵抗膜方式である。しかしながら、この単純なパネル構造は、通常、異質の物性を有する対向する入力側の透明プラスチィックフィルムと透明ガラス基板とが微小間隙を設けて両面粘着テープで貼り合わされている。従って、入力時には高い入力荷重が、対向する異質の物性を有する基板部材に及ぼすことになる。従って、このように著しく異なる応接応力を発揮する対向基材間に、貼り合わせ間材として両面粘着テープが用いられている。
【0006】
そこで、例えば、【特許文献1】には、両面粘着テープで対向基板を貼り合わせた抵抗膜方式のタッチパネルが記載され、額縁状の両面粘着テープが使用されている。上部の厚さ175μmである透明樹脂フィルム基板の下面に設けるITO透明電極の両端部には銀ペーストの電極端子及び引き回し電極が設けられている。また、下部の厚さ0.7mmであるガラス基板の上面に設けるITO透明電極の両端部には銀ペーストの電極端子が設けられている。また、【特許文献1】に記載するタッチパネルの構造図を参照すると、用いられている額縁状の両面粘着テープが接着当接する被着体の接着下地面には、電極端子及び引き回し電極による段差が形成されている。
【0007】
また、【特許文献2】には、アクリル系の両面粘着テープ用の粘着剤が開示され、アクリル共重合体を主剤として架橋性官能基としての不飽和カルボン酸系モノマー成分を導入し、粘着3物性であるタック、粘着力、凝集力のバランスに支障を来さぬような範囲で、アクリル共重合体中、特に20重量%以上で、40重量%を超えない量でアセトアセチル基を含有させて、イソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、アルデヒド系化合物、金属塩、金属アルコキシド、アンモニア塩、ヒドラジン化合物等なる硬化剤を選択使用させてなる両面テープ用の粘着剤が提案されている。また、このアセトアセチル基の存在で分子中のカルボン酸量が低減されて、例えば、被接着体の接着下地面に金属面があっても粘着材による金属面の腐蝕が防止されると記載されている。
【0008】
また、【特許文献3】には、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルを主成分にカルボキシル基含有モノマーとの重量平均分子量(Mw)60万以上の高分子量ポリマーと、メタアクリル酸アルキルエステル等を主成分にアミノ基含有モノマーとの重量平均分子量(Mw)5万以下の低分子量ポリマーと、架橋剤とを含有する粘着剤を用いた、高温高湿下に失透しないディスプレイ用粘着テープが記載されている。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−242561号公報
【特許文献2】
特開平01−178566号公報
【特許文献3】
特開2002−327160号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来から多くの分野で、多くの用途に、対向する2枚の平面部材を貼り合わせるために、粘着テープが広く用いられている。その対向する部材の多くが、通常、[プラスチックフィルム]−[ガラス板(又はセラミック板)]、[プラスチックフィルム]−[硬質プラスチックシート]及び[プラスチックフィルム(又はプラスチックシート)]―[金属プレート板]等のように、例えば、加温下の熱的応力及び外部荷重下の機械的応力等が著しく異なる組み合わせ対向部材間である場合が一般的である。
【0011】
また、このような対向部材間の貼り合わせ間材としての両面粘着テープが接着する被着体であるこれら対向部材の接着下地面は、必ずしも平滑で、また、平坦な面ではない。例えば、ITO等のような異種成分の薄膜が形成されていたり、また、既に上述した【特許文献1】にも記載されているように、貼り合わせ間材としての粘着テープが接着する対向被着体の接着下地面には、透明電極面上に設ける電極端子及び引き廻し電極が設けられて明確な段差面を形成されている被着体面であったりする。
【0012】
そこで、このような被着体にあって、タッチパネルに代表される如く、通常、貼り合わせ対向部材は、熱的応接応力や、機械的応接応力等を著しく異なっているのが一般的である。例えば、一方面がガラス基材で、他方面がプラスチックフィルム基材である場合には、本願明細書に記載する図4(a)に図示するような[E0→E1]等で説明するような熱収縮、撓み、皺や、図4(b)に図示するような[S0→S1]等で説明するような剥がれや、図4(c)に図示するような[剥がれ9´]等で説明するような障害発生を挙げることができる。また、本願明細書の図4(a)に図示する如く、このような接着下地面における両面粘着テープ2は、その段差の高さと共に、粘着テープ2と被着体の透明ガラス基板3と間に接着されない非接着のデット空隙9を生じさせる。従って、既に上述する如くの状況下にある通常の対向部材間にあって、粘着テープと貼り合わせ対向部材とが熱的又は機械的な応力変化下に置かれた場合には、この非接着のデット空隙9を介して剥がれ等の障害を発生させる傾向にある。
【0013】
以上の状況にあって、従来から、上述した【特許文献1】〜【特許文献3】を含め、各種の用途に用いられる両面粘着テープ及び両面粘着テープを貼り合わせ間材に用いるタッチパネルが提案されている。例えば、【特許文献1】に提案されているタッチパネルに見られるように、被着体に形成された電極端子等による明確な段差面上を粘着テープの接着下地面となるように使用することができれば、粘着テープが占める領域を適宜狭めて貼り合わせ使用できて、限られたタッチパネルの操作面をより有効により広く活用させることができる。
【0014】
しかるに、例えば、本願明細書の図1に図示するように、電極端子5(5a,5b)及び電極端子6(6a,6b)や、引き廻し電極7(7a,7b)の如く明確な段差部上に粘着テープ2を貼り合わせて使用するに際して、従来から、上記する種々の障害を適宜効果的に防止又は抑制できる粘着テープが強く望まれているが、未だ充分に満足できる粘着テープが見出されていないのが実状である。
【0015】
従って、本発明の目的は、加熱下及び/又は外部荷重下において、熱的又は機械的な応接応力が著しく異なる組み合わせ対向部材間に貼り合わせ使用しても、また、その貼り合わせ被着体の接着下地面に明確な段差を有する対向部材間に貼り合わせ使用しても、既に上述した如く、従来から一般的に発生しがちな熱膨張、撓み、皺や、剥がれ等の障害発生に対して充分に追従できる粘着剤樹脂組成物を粘着剤層として有する粘着テープを提供することである。
【0017】
更に、本発明の他の目的は、このような両面粘着テープを設けてなるタッチパネルであって、特に、対向透明基材の貼り合わせ被着体に、貼り合わせ間材として使用する額縁状の両面粘着テープが、電極端子や、引き廻し電極等によって明確な段差が形成されている接着下地面上に設けられて、限られたスペースのタッチパネル面の操作性を向上させてなるタッチパネルを提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を鋭意検討するに際して、間隙を有する向透明基材の[フィルム厚190μmのPETフィルム]−[ガラス板]間を、25μm厚のPETフィルムを基材とするテープ幅5mmの両面粘着テープで接着貼り合わせ、加温下におけるフィルムの熱収縮や、外部荷重下におけるフイルムの応接応力等の変化状況において、両面粘着テープが充分に緩和・追従して種々なる障害発生に対処できるかを種々検討した。
【0019】
そこで、本発明者は、両面粘着テープの粘着剤層を介して、高分子量ポリマー成分と低分子量ポリマー成分との両粘着剤成分の架橋度に着目して、粘着剤層中で混和状態にある両粘着剤成分の架橋度が同程度になるように粘着剤樹脂組成物を調製した結果、粘着剤層中の架橋度の均一性が高まり、低架橋度でも弾性変形性を高められ、ポリマーの弾性変形性を大きく、粘性変形性を小さくされることを見出して、本発明を完成させるに至った。
【0020】
すなわち、本発明によれば、粘着テープの粘着剤層に用いるアクリル系粘着剤樹脂組成物であって、その粘着剤樹脂組成物100重量部当たり、重量平均分子量(Mw1)が80万〜150万であるアクリル系高分子量ポリマー成分(A)と、重量平均分子量(Mw2)が10万〜25万であるアクリル系低分子量ポリマー成分(B)とが、それぞれ50〜90重量部と、50〜10重量部との配合割合で混和されている。また、アクリル系高分子量ポリマー成分(A)およびアクリル系低分子量ポリマー成分(B)はヒドロキシル基含有モノマーの共重合体であり、アクリル系高分子量ポリマー成分(A)のヒドロキシル基含有モノマーがアクリル系低分子量ポリマー成分(B)のヒドロキシル基含有モノマーに比べ、架橋剤との反応性が低いか、または共重合量が少ないか、または架橋剤との反応性が低く共重合量が少ないものである。また、アクリル系高分子量ポリマー成分(A)の重量平均分子量とアクリル系低分子量ポリマー成分(B)の重量平均分子量との比で表される(Mw 1 )/(Mw 2 )値は、3.2以上12未満である。また、このような混和状態で含有されているアクリル系高分子量ポリマー成分(A)とアクリル系低分子量ポリマー成分(B)との架橋度が略同一の両粘着成分である粘着剤樹脂組成物を粘着剤層として有する粘着テープを提供する。
【0021】
また、本発明によれば、このような両面粘着テープを貼り合わせ間材として用いることで、互いに対向する四辺形状の両透明対向基板には、互いに対向する四辺形状の透明電極が施され、所定の間隙を設けて額縁状の両面粘着テープを貼り合わせ間材として用いているタッチパネルにおいて、この両面粘着テープの粘着剤層には非カルボン酸系の粘着剤樹脂組成物が施し、被着体である透明対向基板における対向面側の接着下地面には、少なくとも明確な段差を有し、この段差が、透明電極面上に設ける電極端子及び引き廻し電極によって形成されている。しかも、この段差部の少なくとも一部が額縁状の両面粘着テープの接着下地面であることを特徴とするタッチパネルを提供する。
【0022】
(作用)
以上から、両面粘着テープの粘着剤層に用いる本発明による粘着剤樹脂組成物は、加熱下及び/又は外部荷重下において、熱的又は機械的な応接応力が著しく異なる組み合わせ対向部材間に貼り合わせても、また、その貼り合わせ被着体の接着下地面に明確な段差を有する対向部材間に貼り合わせても、従来の両面粘着テープの粘着剤層では対処でき得なかった熱収縮、撓み、皺や、剥がれ等の障害発生下に、充分に追従して貼り合わせ使用できる。
このような作用を発揮する本発明による両面粘着テープに粘着剤層として施されている粘着剤樹脂組成物は、重量平均分子量がMw1=50万〜150万の範囲にあるアクリル系高分子量ポリマー成分(A)と、重量平均分子量がMw2=10万〜70万の範囲にあるアクリル系低分子量ポリマー成分(B)との両成分が混和状態で組み合わせられている。しかも、この粘着剤組成物を構成する高分子量ポリマー成分(A)と低分子量ポリマー成分(B)とに係わって、既に上述する理由から、この両成分の架橋度が同程度になるように調製されていることが特徴である。
【0023】
また、本発明においては、このような特徴を有する両成分が混和状態に組み合わせてなるアクリル系重合物を以下のように調製することができる。
(1)反応性の低い官能基モノマーの共重合体である重量平均分子量がMw1の高分子量ポリマー成分(A)と、反応性の高い官能基モノマーの共重合体である重量平均分子量がMw2の低分子量ポリマー成分(B)との組み合わせにする。
(2)官能基モノマーの共重合量が少なめである高分子量ポリマー成分(A)と、官能基モノマー共重合量が多めである低分子量ポリマー成分(B)との組み合わせにする。
(3)反応性の低い官能基モノマーの共重合体で、その共重合量が少なめである高分子量ポリマー成分(A)と、反応性の高い官能基モノマーの共重合体で、その共重合量が多めである低分子量ポリマー成分(B)との組み合わせにする。このように調製される粘着剤組成物を粘着層に設ける本発明による両面粘着テープの特徴として、その粘着剤層に係わってJIS Z0237法に準拠させて表せる回復率(R)=(L1−L2)100/L1なる関係式[式中、L1はJIS Z0237法に準拠する40℃の保持力で表される粘着層の凝集力を示し、L2は粘着層の戻りズレ応力を示す。]を用いて説明することができる。
本発明による粘着剤組成物を設ける両面粘着テープにおいては、この回復率(R)が20%以下では、粘着層の塑性(又は粘性)変形性が大き過ぎて凝集破壊による剥がれや、熱収縮による皺発生や、凝集力が低過ぎて糸引き剥がれ等を起こす傾向にある。また、この回復率(R)が90%以上では、粘着剤層の弾性変形性が大き過ぎて接着面での界面破壊による剥がれや、また、凝集力が高くフイルムに及ぼす応接応力を緩和させ難く皺発生を起こす傾向にある。
従って、本発明による粘着剤組成物を設けてなる両面粘着テープにおいては、この回復率(R)が20〜90%の範囲を満たす関係にあって、その粘着剤層の凝集力(L1)が0.1〜1.0mmの範囲にあり、しかも、この粘着層の戻りズレ応力(L2)が0.05〜0.5mmの範囲にあることが極めて重要である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明による粘着テープ用の粘着剤樹脂組成物、その粘着剤樹脂組成物を用いる粘着テープ及びその粘着テープを用いてなるタッチパネルについて、その実施の形態を更に説明する。
【0025】
既に上述した如く、本発明による両面粘着テープには、粘着層に設けるアクリル系粘着剤組成物が、重量平均分子量(Mw1)が50万〜150万のアクリル系高分子量ポリマー成分(A)と、重量平均分子量(Mw2)が10万〜70万のアクリル系低分子量ポリマー成分(B)とを混和状態で組み合わせ含有させ、且つこの組成物中の高分子量ポリマー成分(A)と低分子量ポリマー成分(B)との両成分の架橋度を略同一であるように調製されていることを特徴とする粘着剤組成物である。
【0026】
そこで、本発明によれば、上記するアクリル系高分子量ポリマー成分(A)の重量平均分子量のMw1が下限値の50万以下では、凝集力を調整することが困難で、また、実装においても両面粘着テープとフィルム又はガラス界面で、低凝集力の場合は凝集破壊での剥がれが、又は、高凝集力の場合には界面破壊での剥がれが発生する。また、上限値の150万を超えると両面粘着テープの凝集力が高すぎ、タッチパネルの段差部分でのデッド空隙が大きくなり接着下地面積が小さくなる。実装時における接着強度が不足して剥がれを充分に抑制することができず好ましくない。一方、組み合わせ含有させるアクリル系低分子量ポリマー成分(B)の重量平均分子量のMw2が上記する範囲から外れると、特に、70万を超えると両面粘着テープの凝集力が高すぎて、タッチパネルの段差部分でのデッド空隙が大きくなって接着面積を小さくさせて、接着強度が不足する。また、10万以下では、両面粘着テープの凝集力の低下を著しく、実装において凝集破壊による剥がれを抑制させる観点から好ましくない。また、本発明においては、このような高分子量ポリマー成分(A)と低分子量ポリマー成分(B)とを組み合わせ含有する粘着剤樹脂組成物において、特に両成分の架橋度が同レベルであることが極めて重要である。粘着剤樹脂組成物中において、両成分が物理的なレベルでの混和状態にある粘着組成物系ではあるが、両成分の架橋度を同レベルにすることにより組成的においても、より均一化の傾向にある粘着剤樹脂組成物系となって、その結果、混和状態にある粘着剤樹脂組成物における見掛けの架橋度の均一性を高めて、低架橋度でも弾性変形性が高められる。その結果、粘着テープに設ける粘着剤層のポリマーとしての弾性変形性を大きく、且つ粘性変形性を小さくすることができて、フィルムの熱収縮や、外部荷重下におけるフィルムの応接応力に、充分に緩和・追従できる粘着層を付与することができる。従って、本発明においては、この両者の架橋度は、単に高くある必要がなく、架橋度が大きく(又はゲル分率を大きく)するだけでは、粘着層の凝集力(L1)が零となり、充分に緩和・追従できない。また、逆に架橋度を小さくすると粘着層の凝集力(L1)と粘着層の戻りズレ応力(L2)とが同等になり充分に緩和・追従できなくなる。
【0027】
また、既に上述した如く、本発明において、このような特徴を有する粘着剤樹脂組成物を基材フィルムに10〜50μmの膜厚で設けてなる両面粘着テープにおいて、この粘着剤層に係わって、引張り加重試験における加重1kg時の回復率(R)を、JIS Z0237法に準拠させて下記式(1)で表すことができる。
R=(L1−L2)100/L1 ・・・・・・・・・・(1)
[式中、L1はJIS Z0237法に準拠する40℃の保持力で表される粘着剤層の凝集力を示し、L2は粘着剤層の戻りズレ応力を示す。]
この回復率(R)が20〜90%を満たす関係において、本発明による両面粘着テープにあっては、既に説明した如く、好ましくは、この凝集力(L1)が0.1〜1.0mmの範囲にあり、且つ粘着剤層の戻りズレ応力(L2)が0.05〜0.5mmの範囲にあることが本発明の粘着剤樹脂組成物の特徴とするものである。
【0028】
また、このような特徴を有する本発明による両面粘着テープにおいて、粘着剤層に設ける粘着剤樹脂組成物中のアクリル系高分子量ポリマー成分(A)とアクリル系低分子量成分(B)に係わって、好ましくは、この(A)の重量平均分子量とこの(B)の重量平均分子量との比で表されるMw1/Mw2値が1.2以上であることが好適である。この比が、1.2未満である場合には、高分子量ポリマー成分(A)と低分子量ポリマー成分(B)との差が小さくなることで、高分子量ポリマー成分(A)の低分子量側の未架橋部分が多くなり、実装時において凝集破壊による剥がれを発生させることから好ましくない。また、特に、Mw1/Mw2値が12以上では、高分子量ポリマー成分(A)と低分子量ポリマー成分(B)との差が大きくなることから、高分子量ポリマー成分(A)の架橋が、優先的に起こるため、低分子量ポリマー成分(B)が未架橋状態になり、本願発
明の特徴である同程度に調製することができない。従って、実装において、高分子量ポリマー成分(A)の含有量が多い場合には、界面破壊による剥がれが発生させることから好ましくない。
【0029】
また、本発明による両面粘着テープを貼り合わせ接着させる被着体の接着下地面が、特に粘着剤層の酸性質によって腐蝕を起こすような場合には、本発明に用いるアクリル系粘着剤において、後述するアクリル系モノマーの中から、特にカルボン酸基を有さぬ非カルボン酸系アクリル系粘着剤樹脂組成物になるように適宜モノマー種を選んで調製することができる。
【0030】
また、本発明によれば、両面粘着テープにおける粘着剤層の100重量部当たり、アクリル系高分子ポリマー成分(A)が50〜90重量部の範囲で、アクリル系低分子ポリマー成分(B)が50〜10重量部の範囲で、適宜組み合わせ含有させることができる。本発明において、アクリル系高分子ポリマー成分(A)の含有量が、下限値の50重量部以下では、低分子量ポリマーの含有量が多くなることから、凝集力を調整することが困難になり実装において、両面粘着テープとフィルム又はガラス界面では、低凝集力の場合では凝集破壊による剥がれが、また、高凝集力の場合では界面破壊による剥がれが発生して好ましくない。また、上限値の90重量部を超えると、架橋度が上がり易く両面粘着テープの凝集力が高すぎて、タッチパネルの段差部分でのデッド空隙が大きくなって接着面積が小さくなり、凝集破壊による剥がれが実装において発生するから好ましくない。一方、アクリル系低分子ポリマー成分(B)が、上記する組み合わせ含有量の範囲から外れる組み合わせでは、50部を超えると低分子量ポリマー成分(B)の低分子量側の未架橋部分が多くなり、凝集力を調整させることが困難になり実装において両面粘着テープとフィルム又はガラス対向基材との界面で凝集破壊による剥がれを発生させる。また、10部未満では高分子量ポリマー成分(A)の含有量が多くなって、架橋度が上がり易くなって両面粘着テープの凝集力が高すぎて、タッチパネルの段差部分でのデッド空隙が大きくなって接着強度(又は接着面積)が小さくなって界面破壊による剥がれを発生させることから好ましくない。
【0031】
また、本発明による両面粘着テープは、貼り合わせ接着させる対向部材の接着下地面の少なくとも片側面には、明確な段差を有する被着体上に適宜好適に貼り合わせ使用することができるのである。例えば、図2及び図3には、明確な段差を有するタッチパネルに、本発明の両面粘着テープを貼り合せ間材に用いた実施例が図示されている。図2(a)及び(b)に図示する如く、[透明プラスチックフィルム基板1]と[透明ガラス基板3]とが対向する基板間に、額縁状に切断された本発明による両面粘着テープ2が、貼り合わせ間材として用いられている。ここで、図2(a)及び(b)は[G1----G2]、[G3----G4]、[G5----G6]及び[G7----G8]として図示する作図線に沿って、それぞれ垂直方向に図面を切断する説明図が示されている。その切断面である図3(a)、(b)、(c)及び(d)を参照して、額縁状に切断された本発明による両面粘着テープ2の各四辺の上下両面を説明する。そこで、図3(a)には、切断方向[G1----G2]における垂直断面であって、上面は引き廻し電極7a、7bの段差面を接着下地面とし、下面は電極端子6a、6bの段差面を接着下地面であることを示している。また、同様にして図3(b)には、切断方向[G3----G4]の垂直断面であって、上面は電極端子5a、5bの段差面を接着下地面であることを示している。また、図3(c)には、切断方向[G5----G6]の垂直断面であって、上面は電極端子5bの段差面を接着下地面とし、下面は電極端子6a、6bの段差面を接着下地面であることを示している。更には、図3(d)には、切断方向[G7----G8]の垂直断面であって、上面は引き廻し電極8a、8bを接着下地面とし、下面は電極端子6aの段差面を接着下地面であることを示している。
【0032】
以上から、既に上述した如く、このような特徴を発揮させることができる本発明による両面粘着テープは、所定の間隙を設けて互いに対向する透明電極を有する透明対向基板間の貼り合わせ間材として設けてなるタッチパネルを提供することができる。しかも、既に上述した特徴を効果的に発揮させることができ、従来の両面粘着テープでは対処することが困難であった、両面粘着テープを接着させる下地面が電極端子や引き廻し電極等の明確な段差上であっても、既に上述した各種の障害を防止又は抑制されてなるタッチパネルを提供することができる。
【0033】
本発明においては、貼り合わせ間材としての両面粘着テープの形状は、特に限定することなく適宜好適に使用される。例えば、タッチパネル等に用いた場合に、好ましくは、額縁状に切断した両面粘着テープによって、対向する四辺形の透明対向基板に、互いに対向する四辺形状に透明電極が設けられた両基板間に貼り合わせ間材として用いられているタッチパネルを挙げることができる。しかも、透明対向基板である被着体の接着下地面は、透明電極面上に設ける電極端子及び引き廻し電極によって形成された明確な段差面であってもよい。従って、本発明において、図1に図示するように、四角四辺の額縁状の両面粘着テープ2は、透明対向基板である被着体1及び3に接着されている。従って、図1から明らかなように、この被着体1及び3の互いに対向する面が、接着下地面となり、その部位は、透明電極4面上に設ける電極端子5(5a,5b)、6(6a,6b)及び引き廻し電極7(7a,7b)等によって形成される明確な段差面である。従って、既に図3を参照して説明した如く、貼り合わせ接着されている額縁状に切断された両面粘着テープ2の四辺状の四辺の何れのかの辺も、この段差面上にあって、しかも、この四辺の粘着テープの片側面又はその両側面がこの段差面に対応して貼り合わさることができるのである。
【0034】
また、本発明においては、この段差部の全てが、好ましくは、透明対向基板1及び3上に施されている透明電極4の四方周辺沿いの近傍部位に形成されていて、しかも、その段差面上に四角四辺の額縁状の両面粘着テープ2が貼り合わせられているタッチパネルを適宜提供することができる。従って、このように両面粘着テープ2を設けることにより、限られるタッチパネル面の操作面(又は入力面)をより有効に拡張させて、タッチパネル面の操作性をより向上させることができる。
【0035】
また、本発明による両面粘着テープにおいては、その段差の高さの下限値が0.5μm以上において、既に上述した如くの効果を発揮させることができる。本発明において、好ましくは、このような接着下地面における段差の高さが0.5〜70μmの範囲において、適宜両面粘着テープを貼り合わせ使用したタッチパネルを提供することができる。
【0036】
そこで、本発明による両面粘着テープに用いる粘着剤樹脂組成物の調製方法について、その実施形態を以下に説明する。
【0037】
以上のような特徴を発揮させることができる本発明による両面粘着テープに用いるアクリル系の粘着剤樹脂組成物は、既に上述する如く、重量平均分子量のMw1が50万〜150万の範囲にあるアクリル系重合体の高分子量ポリマー成分(A)と、重量平均分子量のMw2が10万〜70万の範囲にあるアクリル系重合体の低分子量ポリマー成分(B)との両成分を、粘着剤層の100重量部当たり、アクリル系高分子ポリマー成分(A)が50〜90重量部の範囲で、アクリル系低分子ポリマー成分(B)が50〜10重量部の範囲で、混和状態で適宜組み合わせ含有させ、しかも混和状態にある両成分の架橋度を略同一に調製されていることを特徴とする粘着剤樹脂組成物である。
【0038】
そこで、本発明において、両成分となるアクリル系重合体を調製するに用いるアクリル系モノマーとして、例えば、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするポリマーを、従来公知の重合法により、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする単量体混合物を重合して得られたポリマーである。この単量体混合物としては、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするが、官能基含有モノマーを配合することが好ましく、その他のビニル系モノマーを配合してもよい。
【0039】
上記する主成分として用いる(メタ)アクリル酸エステルの例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、iso-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、iso-オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシメチル(メタ)アクリレートおよびフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
【0040】
また、共重合可能な官能基含有モノマーの例としては、(メタ)アクリル酸、β-カルボキシエチルアクリレート、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸および無水マレイン酸などのようなカルボキシル基を有するモノマー、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、クロロ-2-ヒドロキシプロピルアクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートおよびアリルアルコールなどのヒドロキシル基含有モノマー、グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有モノマー、アミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのアミノ基を含有するモノマー、アクリルアミド、メチロール(メタ)アクリルアミド、メトキシエチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有モノマー、メタクリロキシプロピルメトキシシランなどのアルコキシ基含有モノマーおよびアセトアセトキシエチル(メタ)アクリレートなどのアセトアセチル基を有するモノマーなどを挙げることができる。これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
【0041】
その他のモノマーとしては、スチレン、メチルスチレン及びビニルトルエン等の芳香族ビニルモノマー、酢酸ビニル、塩化ビニル、(メタ)アクリロニトリルなどを挙げることができる。これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
【0042】
また、本発明の粘着剤樹脂組成物を構成する架橋剤としては、エポキシ化合物系架橋剤、イソシアネート化合物系架橋剤、金属キレート化合物系架橋剤、アジリジン化合物系架橋剤及びアミノ樹脂系架橋剤を挙げることができる。中でも、分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物系架橋剤、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物系架橋剤、及びアジリジン化合物系架橋剤が好ましく、特に、エポキシ化合物系架橋剤が好ましい。
【0043】
この分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物系架橋剤としては、1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N',N'-テトラグリジル-m-キシリレンジアミン、N,N,N',N'-テトラグリジルアミノフェニルメタン、トリグリシジルイソシアネート、m-N,N-ジグリシジルアミノフェニルグリシジルエーテル、N,N-ジグリシジルトルイジン、N,N-ジグリシジルアニリン、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等のエポキシ基を2個以上有する化合物が好ましい。
【0044】
また、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物系架橋剤の例としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、クロルフェニレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添されたジフェニルメタンジイソシアネートなどのイソシアネートモノマー及びこれらイソシアネートモノマーをトリメチロールプロパンなどと付加したイソシアネート化合物やイソシアネート化物、ビュレット型化合物、さらには公知のポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオールなど付加反応させたウレタンプレポリマー型のイソシアネート等を挙げることができる。
【0045】
さらに、アジリジン化合物系架橋剤の例としては、トリメチロールプロパントリ-β-アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパントリ-β-(2-メチルアジリジン)プロピオネート、テトラメチロールメタントリ-β-アジリジニルプロピオネート、トリエチレンメラミン等を挙げることができる。
【0046】
そこで、本発明においては、このような特徴を有する高分子量ポリマー成分(A)と低分子量ポリマー成分(B)の両成分のアクリル系重合物を以下の第1〜第3の調製方法によって調製することができる。
<第1の調製方法>
反応性の低い官能基モノマーの共重合体である重量平均分子量がMw1(50万〜150万)の高分子量ポリマー成分(A)と、反応性の高い官能基モノマーの共重合体である重量平均分子量がMw2(10万〜70万)の低分子量ポリマー成分(B)との組み合わせにする。
<第2の調製方法>
官能基モノマーの共重合量が少なめである高分子量ポリマー成分(A)と、官能基モノマー共重合量が多めである低分子量ポリマー成分(B)との組み合わせにする。
<第3の調製方法>
反応性の低い官能基モノマーの共重合体で、その共重合量が少なめである高分子量ポリマー成分(A)と、反応性の高い官能基モノマーの共重合体で、その共重合量が多めである低分子量ポリマー成分(B)との組み合わせにする。
【0047】
そこで、本発明においては、上記する第1〜第3の調製方法において、両成分は以下のような事実状況から略同一の架橋度に調製されていることが判る。
すなわち、アクリルポリマーを架橋させた場合、高分子量体側から架橋、ゲル化していくという特徴がある。そのため耐熱性を上げるため架橋度を上げると、ゾル分が少なくなり、かつ、ゾル分の重量平均分子量は低分子量体側へシフトするため、流動性やタックの低下が見られる。このような事実から、「架橋前の重量平均分子量」と「架橋後のゾル分の重量平均分子量」との差が大きい結果となっている。このような特性のアクリルポリマーを、例えば、タッチパネルのような粘着剤に耐熱性が必要で、かつ、例えば、段差のある部分に用いた場合、耐熱性を重視すると段差部分の接着不良が発生し、逆に、段差部分の接着性を重視すると耐熱性が低下するという状況になる。そこで、このような障害(問題)を解決するには、高分子量体側と低分子量体側の架橋度を同程度とし、耐熱性を実現するための高分子量体側の架橋構造と流動性を発揮させるための低分子量体の存在が必要となる。このような事実から、「架橋前の重量平均分子量」と「架橋後のゾル分の重量平均分子量」の差を小さくなる結果となっている。
以上から、相互の反応性を調整した高分子量体と低分子量体とをブレンドする第1〜第3の調製であれば、両成分の架橋度が略同一に調製されていることになる。
【0048】
また、本発明における粘着テープにおいて、厚さ10〜500μmの樹脂フィルムの少なくとも片面に、好ましくは、上述する粘着剤樹脂組成物からなる膜厚10〜50μmの粘着剤層を形成したものである。この樹脂フィルムの例としては、トリアセチルセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフトレート、ポリイミド、ポリアラミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルアミド、ポリフェニルスルファイド、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート等のアクリル系樹脂等が挙げられる。
【0049】
また、必要に応じて、本発明による粘着剤樹脂組成物は、粘着シート、被覆形成剤、コート剤、積層フィルム等の接着及び接合剤に用いられ、その用途にもよるが、必要に応じて、粘着剤の粘着性特性等を損なわせぬ範囲内で、それ自体公知の配合剤、例えば、可塑剤、滑剤、硬化促進剤、増感剤、被膜形成助剤、剥離剤、充填剤、消泡剤、増粘剤、耐熱性付与剤、難燃性付与材剤、帯電防止剤、導電性付与剤、紫外線吸収剤、防曇剤、抗菌・防カビ剤、染料、顔料、無機・有機の球状微粒子又は繊維等を適宜配合させることができる。
【0050】
また、本発明による両面粘着テープを貼り合せ間材として接着させることができる被着体としては、特に限定されることなく適材され、例えば、鉄、銅、アルミニウム、ステンレス等の金属及び合金、各種のプラスチック(シート、フィルム、成形物、積層体)、ガラス、コンクリート、セラミックス等の無機材、木材、紙、布(織布、不織布)等のセルロース系材、皮革等が挙げられる。
【0051】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これらの実施例にいささかも限定されるものではない。
【0052】
<各種性能評価>
ゲル分率;測定用試料を酢酸エチルに浸漬させ、1昼夜放置後の不溶分を重量%で表示する。
分子量;GPC法により求めた重量平均分子量(Mw)で、GPCには、カラムに東ソー(株)製のGMH−HT、GMH−HTLを用い、溶媒にはオルソジクロロベンゼンを用いた。GPC測定条件、装置名:東ソー(株)製、HLC-8120カラム:東ソー(株)製、G7000HXL 7.8mmID×30cm 1本GMHXL 7.8mmID×30cm 2本、G2000HXL 7.0mmID×30cm 1本、サンプル濃度:1.5mg/mlになるようにテトラヒドロフランで希釈、移動相溶媒:テトロヒドロフラン、流量:1.0ml/min、カラム温度:40℃。
回復率;JIS Z0237法に準拠させて、保持力を測定し保持力試験のズレ長さL1測定後の試料を23℃/65%Rh雰囲気に1時間放置後のズレ長さL2を測定し、次式により求める。回復率(R)=(L1−L2)100/L1
実装試験;70mm×150mmサイズのガラス板に、外寸70mm×150mm、内寸64mm×144mm(テープ幅3mm)の両面粘着シートを貼り、さらに、70mm×150mmサイズの188μmPETを貼り合わせる。188μmPETの撓みを解消するため130℃×30分加熱処理後、80℃環境に120時間放置し、外観の変化を観察する。
分子量;GPC法により求めた重量平均分子量(Mw)。高分子量ポリマー、低分子量ポリマー、その混合状態と両面粘着シートでの分子量を測定する。
架橋度の判定;架橋前重量平均分子量/架橋後の重量平均分子量の算出による。
【0053】
(実施例1)
<高分子量ポリマー成分(A)の調製>
4口フラスコにブチルアクリレート79部、メチルアクリレート20部、2ヒドロキシエチルアクリレート1部、酢酸エチル120部、トルエン30部を仕込み、65℃の窒素ガス気流中でアゾビスイソブチロニトリル0.15部を加え8時間重合反応を行った。反応終了後、酢酸エチルを150部加えて希釈し、固形分25%に調整した。この溶液のポリマーの重量平均分子量は80万であった。
<低分子量ポリマー成分(B)の調製>
4口フラスコにブチルアクリレート79部、メチルアクリレート20部、4ヒドロキシブチルアクリレート1部、酢酸エチル50部トルエン50部を仕込み、65℃の窒素ガス気流中でアゾビスイソブチロニトリル0.3部を加え8時間重合反応を行った。この溶液の固形分は50%で、ポリマーの重量平均分子量は20万であった。
<両面粘着テープの作成>
上記高分子量ポリマーと低分子量ポリマーを固形分比で70:30で混合し、さらに、硬化剤としてコロネートLを0.5部追加混合する。剥離PETフィルムに乾燥後粘着剤厚が25μmとなるように塗工を行い、25PETフィルムの両面に貼り合わせ、1週間23℃/65%環境で1週間熟成し、保持力、回復率、実装試験、分子量の測定を行う。その結果、保持力(L1)0.4mm、回復率(R)50%、実装試験での外観変化なし、架橋前の重量平均分子量は65万、架橋後の重量平均分子量は45万、架橋度1.4であった。
【0054】
(実施例2)
<高分子量ポリマー成分(A)の調整>
実施例1の2ヒドロキシエチルアクリレートを2ヒドロキシプロピルアクリレートに換え重合を行った。この溶液のポリマーの重量平均分子量は80万であった。
<低分子量ポリマー成分(B)の調整>
実施例1の4ヒドロキシブチルアクリレート1部を2ヒドロキシエチルアクリレートに換え重合を行った。この溶液のポリマーの重量平均分子量は20万であった。
<両面粘着テープの作成>
試験は実施例1と同様に行った。その結果、保持力(L1)0.6mm、回復率(R)60%、実装試験外観変化なし、架橋前の重量平均分子量は65万、架橋後の重量平均分子量は50万、架橋度1.3であった。
【0055】
(実施例3)
高分子量ポリマーの調整 実施例1と同様に行った。また、低分子量ポリマーの調整として、4口フラスコにブチルアクリレート78部、メチルアクリレート20部、2ヒドロキシエチルアクリレート2部、とし実施例1と同様に行った。ポリマーの重量平均分子量は25万であった。また、両面粘着テープの作成と試験は実施例1と同様に行った。その結果、保持力(L1)0.3mm、回復率(R)30%、実装試験外観変化なし、架橋前の重量平均分子量は68万、架橋後の重量平均分子量は52万、架橋度1.3であった。
【0056】
(比較例1)
実施例1の高分子量ポリマー固形分100部に対してコロネートLを0.4部混合し、両面粘着テープの作成と試験は実施例1と同様に行った。その結果、保持力(L1)0.2mm、回復率(R)100%、実装試験では188μmPETフィルムと粘着剤層間で界面破壊による剥がれが発生し、架橋前の重量平均分子量は80万、架橋後の重量平均分子量は20万、架橋度4.0であった。
【0057】
(比較例2)
実施例1の低分子量ポリマー固形分100部に対してコロネートLを0.6部混合し、両面粘着テープの作成と試験は実施例1と同様に行った。その結果、保持力(L1)0.9mm、回復率(R)10%、実装試験では188μmPETフィルムと粘着剤層間で凝集破壊による剥がれが発生し、架橋前の重量平均分子量は20万、架橋後の重量平均分子量は7万、架橋度2.9であった。
【0058】
【発明の効果】
以上から、本発明による粘着テープ用に使用される粘着剤樹脂組成物は、架橋度が同程度であるMw50万〜150万のアクリル系高分子量ポリマー成分と、Mw10万〜70万のアクリル系低分子量ポリマー成分とを混和せてなることを特徴とする粘着剤樹脂組成物である。
このような特徴を有する本発明による粘着剤樹脂組成物を設ける粘着テープは、熱的、外部荷重に対する応接物性が著しく異なる対向する被着体間に、また、その被着体の接着下地面に、明確な段差を有する被着体間に貼り合わせ間材として使用して、これらの被着体に発生する撓み、皺、剥がれ等の障害を効果的に防止、抑制させて使用できる両面粘着テープ及びこのような粘着テープを設けてなるタッチパネル面の操作性を向上させるタッチパネルを提供することができる。
【0059】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による両面粘着テープを用いたタッチパネル実施例の分解組み立て概念図を表し、額縁状粘着テープの接着下地面が被着体に有する段差部に貼り合わされているタッチパネル例である。
【図2】図1に示すタッチパネル実施例の概念斜視図を用いて、その各切断方向を説明する図である。
【図3】図2に示す各切断方向[G1---G2]、[G3---G4]、[G5---G6]、[G7---G8]による各切断の拡大概念断面図を表す。
【図4】従来の両面粘着テープの実施時に生ずる剥がれ、撓み等の障害例を説明する拡大概念図を示す。
【符号の説明】
1 透明プラスチックフィルム
2 額縁状両面粘着テープ
3 透明ガラス基板
4 透明電極
5(5a,5b),6(6a,6b) 電極端子
7(7a,7b),8(8a,8b) 引き回し電極
9 非接着のデッド空隙
9´ 剥がれ
Claims (4)
- 粘着剤層にアクリル系粘着剤を用いてなる両面粘着テープにおいて、
前記粘着剤層には、
粘着剤樹脂組成物100重量部当たり、重量平均分子量(Mw 1 )が80万〜150万であるアクリル系高分子量ポリマー成分(A)の50〜90重量部と、重量平均分子量(Mw 2 )が10万〜25万であるアクリル系低分子量ポリマー成分(B)の50〜10重量部とを含有し、
前記アクリル系高分子量ポリマー成分(A)および前記アクリル系低分子量ポリマー成分(B)はヒドロキシル基含有モノマーの共重合体であり、
前記アクリル系高分子量ポリマー成分(A)のヒドロキシル基含有モノマーが前記アクリル系低分子量ポリマー成分(B)のヒドロキシル基含有モノマーに比べ、架橋剤との反応性が低いか、または共重合量が少ないか、または架橋剤との反応性が低く共重合量が少ないものであり、
前記アクリル系高分子量ポリマー成分(A)の重量平均分子量と前記アクリル系低分子量ポリマー成分(B)の重量平均分子量との比で表される(Mw 1 )/(Mw 2 )値が、3.2以上12未満であり、
かつ、前記アクリル系高分子量ポリマー成分(A)と前記アクリル系低分子量ポリマー成分(B)の架橋度が略同一である粘着剤樹脂組成物が
膜厚10〜50μmの範囲で設けられていることを特徴とする両面粘着テープ。 - 互いに対向する四辺形状の両透明対向基板には、互いに対向する四辺形状の透明電極が施され、所定の間隙を設けて額縁状の両面粘着テープを貼り合わせ間材として用いてなるタッチパネルにおいて、
前記両面粘着テープの粘着剤層には、
粘着剤樹脂組成物100重量部当たり、重量平均分子量(Mw 1 )が80万〜150万であるアクリル系高分子量ポリマー成分(A)の50〜90重量部と、重量平均分子量(Mw 2 )が10万〜25万であるアクリル系低分子量ポリマー成分(B)の50〜10重量部とを含有し、
前記アクリル系高分子量ポリマー成分(A)および前記アクリル系低分子量ポリマー成分(B)はヒドロキシル基含有モノマーの共重合体であり、
前記アクリル系高分子量ポリマー成分(A)のヒドロキシル基含有モノマーが前記アクリル系低分子量ポリマー成分(B)のヒドロキシル基含有モノマーに比べ、架橋剤との反応性が低いか、または共重合量が少ないか、または架橋剤との反応性が低く共重合量が少ないものであり、
前記アクリル系高分子量ポリマー成分(A)の重量平均分子量と前記アクリル系低分子量ポリマー成分(B)の重量平均分子量との比で表される(Mw 1 )/(Mw 2 )値が、3.2以上12未満であり、
かつ、前記アクリル系高分子量ポリマー成分(A)と前記アクリル系低分子量ポリマー成分(B)の架橋度が略同一である粘着剤樹脂組成物が施され、
被着体である前記両透明対向基板における対向面側の接着下地面には、少なくとも明確な段差を有し、
前記段差が、前記透明電極面上に設ける電極端子及び引き廻し電極によって形成され、
且つ前記段差部の少なくとも一部が前記額縁状の両面粘着テープの接着下地面であることを特徴とするタッチパネル。 - 前記段差部の全てが、前記透明電極の四方周辺沿いの近傍部位に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のタッチパネル。
- 前記段差の高さが0.5〜70μmの範囲にあることを特徴とする請求項2または3の何れかに記載のタッチパネル。
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