JP4361120B2 - 撮像レンズ - Google Patents
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Description
本発明は、撮像レンズ、特に、高画素CCDやCMOSなどの固体撮像素子を使用した小型撮像装置、光センサー、携帯用モジュールカメラ、WEBカメラなどに好適な撮像レンズに関する。
近年、CCDやCMOSなどの固体撮像素子を使用した各種撮像装置が広く普及している。これら撮像素子の小型化、高性能化にともない、撮像装置に使用される撮像レンズは、小型、軽量で、高性能な光学特性を有するものが求められている。
撮像レンズの小型化、軽量化に関し、従来、1枚構成のレンズ系や2枚構成のレンズ系の撮像レンズが提案されている。しかし、これらのレンズ系は、小型化、軽量化には有利であるが、像面湾曲などの収差の補正が困難で、良好な光学特性を望めないことは良く知られている。そのため、良好な高性能の光学特性を有する撮像レンズを得るには、3枚以上のレンズで構成されることが必要とされている。
しかし、3枚構成の撮像レンズ系であっても、高画素CCD、例えば200万画素以上の高画素CCDに使用した場合、3枚のレンズを全て非球面形状としても、周辺部の収差補正が不十分となることがある。そのため、3枚レンズより、諸収差の補正が容易で、良好な光学特性が得られる4枚のレンズで構成される撮像レンズに関する技術開発が進められており、種々の4枚レンズ構成の撮像レンズに関する提案がされている。
特許文献1には、物体側から順に、絞り、正のパワーを有する両凸形状の第1レンズ、負のパワーを有する両凹形状の第2レンズ、正のパワーを有する像側に凸面を向けた第3レンズ及び負のパワーを有する物体面に凸面を向けた第4レンズが配列された撮像レンズが提案されている。この方法によれば、撮像レンズの小型化を図るため、第1レンズおよび第2レンズのパワーを強く設計されている。しかし、第2レンズに高屈折率のレンズが使用されているため、他のレンズとのパワーのバランス配分が難しくなることがあり、撮像レンズ全体の焦点距離を短くすることや収差の補正が不十分となることがあった。
特許文献2には、物体側から順に、絞り、正のパワーを有する両凸形状の第1レンズ、負のパワーを有する両凹形状の第2レンズ、正のパワーを有する像側に凸面を向けた第3レンズ及び負のパワーを有する物体面に凸面を向けた第4レンズが配列された撮像レンズが提案されている。この方法によれば、撮像レンズの小型化を図るため、第1レンズおよび第2レンズのパワーを強く設計されている。しかし、第2レンズの屈折率が比較的小さいため、撮像レンズ全体のパワーの配分が難しくなることがあり、撮像レンズ全体の焦点距離を短くすることや収差の補正が不十分となることがあった。
特許文献3には、正のパワーを有する第1レンズ群と、負のパワーを有する第2レンズ群と、正又は負のパワーを有する第3レンズと、正又は負のパワーを有する第4レンズとを含む撮像レンズが開示されている。この方法によれば、第2レンズに高屈折率のレンズが使用されているため、他のレンズ、特に、第1レンズとのパワーバランスをとることが難しくなることがある。そのため、撮像レンズの小型化と良好な光学特性とを両立させた撮像レンズを得ることが困難という課題がある。又、実施例では、レンズ群間に光の一部を制限する薄膜フィルターあるいは光学フィルターが組込まれた撮像レンズを開示している。これらは、撮像レンズの部品点数が多くなり、生産工数も増加するという課題もある。
本発明の目的は、諸収差が好適に補正された良好な光学特性を有する、小型化された、4枚のレンズで構成される撮像レンズの提供である。
上記目的を達成するため、撮像レンズのサイズや光学特性に対し、第1レンズと第2レンズのパワーバランス、第1レンズ、第3レンズ、第4レンズの焦点距離と中心厚みの比を鋭意検討した結果、従来技術の課題が改善された撮像レンズを得ることを見出し、本発明に到達した。
請求項1の発明の撮像レンズは、物体側から順に、絞り、両凸形状で正のパワーを有する第1レンズ、物体側に凸面を向けた負のパワーを有するメニスカス形状の第2レンズ、像側へ凸面を向けた正のパワーを有するメニスカス形状の第3レンズ、物体側へ凸面を向けた負のパワーを有するメニスカス形状の第4レンズを配置し、下記条件式を満足することを特徴とする撮像レンズ。
−0.95<f1/f2≦−0.65 (1)
4.00<f1/d1<10.00 (2)
2.80<f3/d5<5.20 (3)
−10.00<f4/d7≦−5.98 (4)
−0.45<R1/R2<−0.05 (5)
2.50<R3/R4<10.00 (6)
ただし、
f1:第1レンズの焦点距離、
f2:第2レンズの焦点距離、
f3:第3レンズの焦点距離、
f4:第4レンズの焦点距離、
d1:第1レンズの中心厚、
d5:第3レンズの中心厚、
d7:第4レンズの中心厚、
R1:第1レンズ物体側面の曲率半径
R2:第1レンズ像側面の曲率半径
R3:第2レンズ物体側面の曲率半径
R4:第2レンズ像側面の曲率半径
である。
−0.95<f1/f2≦−0.65 (1)
4.00<f1/d1<10.00 (2)
2.80<f3/d5<5.20 (3)
−10.00<f4/d7≦−5.98 (4)
−0.45<R1/R2<−0.05 (5)
2.50<R3/R4<10.00 (6)
ただし、
f1:第1レンズの焦点距離、
f2:第2レンズの焦点距離、
f3:第3レンズの焦点距離、
f4:第4レンズの焦点距離、
d1:第1レンズの中心厚、
d5:第3レンズの中心厚、
d7:第4レンズの中心厚、
R1:第1レンズ物体側面の曲率半径
R2:第1レンズ像側面の曲率半径
R3:第2レンズ物体側面の曲率半径
R4:第2レンズ像側面の曲率半径
である。
請求項1の発明の撮像レンズは、絞りを第1レンズより物体側に配置することにより、入射瞳位置を像面から遠い位置にとることができ、像面に対する入射角が好適化されている。また、撮像レンズを構成する4枚のレンズを特定面形状として、レンズのパワー配列を正、負、正、負とするとともに、第1レンズと第2レンズのパワー配分と第1レンズ、第3レンズ、第4レンズのそれぞれの焦点距離とレンズの中心厚との関係を特定範囲とすることにより、諸収差が好適に補正され、良好な光学特性を有すると共に、小型化された撮像レンズを得ることができる。なお、本発明記載のパワーは、焦点距離の逆数で表される値のことである。
更に、請求項1の発明において、第1レンズおよび第2レンズの形状を特定範囲とすることにより、両レンズのパワーバランスを好適化している。これにより、撮像レンズの小型化がより有利となる。
本発明で得られる撮像レンズは、搭載される携帯電話など各種デジタル入力機器の高機能化、高性能化、小型化に寄与する。
本発明に係る撮像レンズの一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本発明の一実施形態に係る撮像レンズの構成図を図1に示す。この撮像レンズLAは、物体(図示せず)側から像面に向かって順に、絞りS1、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4が配列された4枚構成のレンズ系である。第4レンズL4と像面との間に、ガラス平板GFが配置される。このガラス平板GFとしては、カバーガラス、又は、IRカットフィルタ、又は、ローパスフィルタなどの機能を有するものを使用することができる。
絞りS1を第1レンズL1よりも物体側に配置することにより、入射瞳位置を像面から遠い位置にとることができる。これにより、高いテレセントリック性を確保することが可能となり、像面に対する入射角を好適にすることができる。
第1レンズL1は、両凸形状で正のパワーを有するレンズであり、第2レンズL2は物体側へ凸面を向けたメニスカス形状の負のパワーを有するレンズであり、第3レンズL3は像側へ凸面を向けたメニスカス形状の正のパワーを有するレンズであり、第4レンズL4は物体側へ凸面を向けたメニスカス形状の負のパワーを有するレンズである。撮像レンズLAの小型化を図るため、レンズのパワー配列を正、負、正、負の、いわゆる、テレフォトタイプとして、第1レンズL1および第2レンズL2に大きいパワーを配置している。これにより、撮像レンズLAの小型化を図るとともに、主に、軸上の諸収差を補正しており、軸外の収差は、主に、第3レンズL3、第4レンズL4により補正している。これら4枚のレンズの表面は、諸収差をより好適に補正するため、全面を非球面形状とすることが好ましい。
撮像レンズLAの小型化や色収差などの収差を補正に対する第1レンズL1および第2レンズL2の役割は重要である。撮像レンズLAの小型化を図る場合、第1レンズL1の正パワーを大きくすることは、主点が物体側となるので、撮像レンズLAの小型化には有利である。しかし、第1レンズL1のパワーが大きくなりすぎると、高次収差が発生しやすくなり、又、他のレンズとのパワーバランスをとることも難しくなり、収差の補正が困難となる。本発明では、第1レンズL1を正パワーの両凸レンズとする。両凸レンズは両面共に収斂作用をもつため、第1レンズL1に比較的大きな正のパワーを与えても、高次収差の発生を抑えることが可能であり、かつ、光学系の主点を物体側に位置させることも可能であるため、撮像レンズの小型化を図ることが容易となっている。
第2レンズL2は、第1レンズL1の正のパワーを制御し、かつ、第3及び第4のレンズへのパワー負荷を少なくさせるように設計される。第2レンズL2は、第1レンズL1の大きな正のパワーとのバランスを考慮して、物体側へ凸面を向けた負のパワーを有するメニスカス形状とする。第2レンズL2を、物体側へ凸面を向け、一方の面に収斂作用、他方の面に発散作用を有するメニスカス形状とすることにより、第1レンズL1とのパワーバランスの好適化が容易となり、収差の補正を容易としている。
第1レンズL1、第2レンズL2は前記の形状、パワー配列であって、第1レンズL1の焦点距離f1と第2レンズL2の焦点距離f2との関係は条件式(1)の範囲にあることが好ましい。第1レンズL1の焦点距離f1と中心厚d1との関係は条件式(2)の範囲にあることが好ましい。これらの条件式は、第1レンズL1と第2レンズL2のパワーのバランスを好適化して、軸上色収差を含む軸上収差を良好に補正すると共に、撮像レンズLAの小型化に関係する。条件式(1)あるいは(2)の範囲外では、撮像レンズLAの小型化が難しくなることがある。
−0.95<f1/f2≦−0.65 (1)
4.00<f1/d1<10.00 (2)
ただし、
f1:第1レンズの焦点距離、
f2:第2レンズの焦点距離、
d1:第1レンズの中心厚、
である。
−0.95<f1/f2≦−0.65 (1)
4.00<f1/d1<10.00 (2)
ただし、
f1:第1レンズの焦点距離、
f2:第2レンズの焦点距離、
d1:第1レンズの中心厚、
である。
第3レンズL3は、第1レンズL1と共に、本発明の撮像レンズLAの正のパワーを負担している。小型化のため、第1レンズL1は強い正のパワーで設計される。第1レンズL1のパワーが強すぎると、諸収差の補正が難しくなるため、第3レンズL3は第1レンズL1のパワーが過剰となることを制御するように設計される。又、第3レンズL3では、第1レンズL1及び第2レンズL2での補正が難しい軸外の収差補正を行う必要がある。そのため、第3レンズL3には像側に凸面を向けたメニスカス形状の比較的弱い正のパワーを有するレンズとされる。第3レンズL3はこの形状をとることで、第1レンズL1のパワーを好適化すると共に、第4レンズL4との組合せにより、主に軸外の収差補正を可能としている。
第3レンズL3の焦点距離f3と中心厚d5の関係は、条件式(3)の範囲にあることが好ましい。この範囲を満足することで、撮像レンズLAの小型化で、軸外の色収差を含む諸収差を補正することができる。
2.80<f3/d5<5.20 (3)
ただし、
f3:第3レンズL3の焦点距離、
d5:第3レンズL3の中心厚
である。
2.80<f3/d5<5.20 (3)
ただし、
f3:第3レンズL3の焦点距離、
d5:第3レンズL3の中心厚
である。
第4レンズL4は、第2レンズL2と共に、本発明の撮像レンズLAの負のパワーを負担している。第1レンズL1の正のパワーが比較的強いため、第2レンズL2のパワーも必然的に高くなる傾向にある。第2レンズL2のパワーが強くなりすぎると、撮像レンズLA全体のパワーバランスをとることが難しくなり、良好な撮像レンズLAを得ることが困難となる。そのため、第4レンズL4は、物体側へ凸面を向けたメニスカス形状の比較的弱い負のパワーを有するレンズとして、第2レンズL2とのパワーバランスを好適化している。
第4レンズL4の焦点距離f4と中心厚d7の関係は、条件式(4)の範囲にあることが好ましい。この範囲を満足することで、撮像レンズLAを小型化で、軸外の色収差を含む諸収差を補正と、像面に対する入射角を好適にすることができる。
−10.00<f4/d7≦−5.98 (4)
ただし、
f4:第4レンズの焦点距離、
d7:第4レンズの中心厚、
である。
−10.00<f4/d7≦−5.98 (4)
ただし、
f4:第4レンズの焦点距離、
d7:第4レンズの中心厚、
である。
第1レンズL1の物体側面と像側面の曲率半径の関係は、条件式(5)の範囲にあることが好ましい。条件式(5)の範囲外では、撮像レンズLAの小型化に伴う高次収差の補正が困難となることがある。 −0.45<R1/R2<−0.05 (5)
R1:第1レンズ物体側面の曲率半径
R2:第1レンズ像側面の曲率半径
である。
R1:第1レンズ物体側面の曲率半径
R2:第1レンズ像側面の曲率半径
である。
第2レンズL2の物体側面と像側面の曲率半径の関係は、条件式(6)の範囲にあることが好ましい。条件式(6)の範囲外では、撮像レンズLAの小型化に伴い、第2レンズL2のパワーを制御することが困難となり、軸上色収差の補正が不十分となることがある。
2.50<R3/R4<10.00 (6)
ただし、
R3:第2レンズ物体側面の曲率半径
R4:第2レンズ像側面の曲率半径
である。
2.50<R3/R4<10.00 (6)
ただし、
R3:第2レンズ物体側面の曲率半径
R4:第2レンズ像側面の曲率半径
である。
撮像レンズLAを構成する4枚のレンズが、それぞれ前記の構成および条件式を満たすことにより、小型で、諸収差が補正された良好な光学特性を有する撮像レンズを得ることが可能となる。
第1レンズL1〜第4レンズL4はガラスあるいは樹脂のいずれかの材料で形成される。レンズ材料としてガラスを使用する場合、ガラス転移温度が、400℃以下のガラス材料を使用することが好ましい。これにより、金型の耐久性を向上させることが可能となる。
樹脂材料は複雑な面形状のレンズを効率よく製造することが可能であり、生産性の面から、ガラス材料より好ましい材料である。レンズ材料として樹脂材料が使用される場合、ASTM D542法に準じて測定されたd線の屈折率が1.500〜1.650の範囲にありかつ、波長450〜600nmの範囲での光線透過率が80%以上、より好ましくは85%以上の樹脂材料であれば、熱可塑性樹脂であっても、熱硬化性樹脂であっても使用可能である。第1レンズL1、第3レンズL3、第4レンズL4は同一の樹脂材料であっても良く、異なる材料であっても良い。第2レンズL2は、通常、第1レンズL1と異なる樹脂材料が使用される。樹脂材料によるレンズの製造は、射出成形、圧縮成形、注型成形、トランスファー成形など公知の成形加工法により、行うことができる。以下、第1レンズL1〜第4レンズL4に使用される樹脂の具体例を示す。
第1レンズL1には、市販の透明性樹脂の使用が可能で、ASTM D542法に準じて測定されたd線の屈折率n1が1.500〜1.600、アッベ数υ1が50.0〜60.0である透明性樹脂が使用される。好ましく使用される透明性樹脂の具体例としては、シクロ環や、その他の環状構造を有する非結晶性のポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂やエポキシ系樹脂が挙げられる。
第2レンズL2には、市販の透明性樹脂の使用が可能で、ASTM D542法に準じて測定されたd線の屈折率n2が、1.580〜1.650、アッベ数υ2が、20.0〜35.0の透明性樹脂が好ましく使用される。好ましく使用される透明性樹脂の具体例としては、9,9−ビス(4−ヒドロキシンフェニル)フルオレンなどの構造を含むポリエステル系樹脂、特殊ポリカーボネート(SPシリーズ、テイジン製)やエポキシ系樹脂、熱硬化系樹脂などが挙げられる。
第3レンズL3には、市販の透明性樹脂の使用が可能で、ASTM D542法に準じて測定されたd線の屈折率n3が1.500〜1.650、アッベ数υ3が50.0〜60.0である透明性樹脂が使用される。好ましく使用される透明性樹脂の具体例としては、シクロ環や、その他の環状構造を有する非結晶性のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂やエポキシ系樹脂が挙げられる。
第4レンズL4には、市販の透明性樹脂の使用が可能で、ASTM D542法に準じて測定されたd線の屈折率n4が、1.500〜1.650、アッベ数υ4が20.0〜60.0の透明性樹脂が好ましく使用される。好ましく使用される樹脂の具体例としては、シクロ環や、その他の環状構造を有する非結晶性のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、9,9−ビス(4−ヒドロキシンフェニル)フルオレンなどの構造を含むポリエステル系樹脂、特殊ポリカーボネート(SPシリーズ、テイジン製)エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂などが挙げられる。
なお、樹脂材料は温度変化により屈折率が変動することは良く知られている。この変動を抑えるため、平均粒子径100nm以下、より好ましくは50nm以下のシリカ、酸化ニオブ、酸化チタン、酸化アルミなどの微粒子が分散混合された前記の透明性を有する樹脂材料をレンズ材料として使用することができる。
樹脂で形成される第1レンズL1〜第4レンズL4はレンズの外周部にコバ及びリブを設けることができる。コバ及びリブの形状は、レンズの性能を損なわなければ、特に制約は無い。レンズの成形加工性の面から、コバの厚さはレンズ外周部の厚さの70〜130%の範囲にあることが好ましい。レンズ外周部にコバを設けた場合、コバ部に光が入射すると、ゴーストやフレアの原因となることがある。その場合は、必要に応じて、レンズ間に入射光を制限する射光マスクを設けることができる。
撮像レンズLAは、撮像モジュールなどに利用される前に、第1レンズL1〜第4レンズL4のそれぞれのレンズの物体側及び像面側のレンズ表面に、反射防止膜、IRカット膜や表面硬化など公知の処理を施してもよい。本発明の撮像レンズLAを使用した撮像モジュールは、携帯用モジュールカメラ、WEBカメラ、パソコン、デジタルカメラ、自動車や各種産業機器の光センサー、モニターなどに使用される。
以下、本発明の撮像レンズLAについて、実施例および比較例を用いて説明する。各実施例、比較例に記載されている記号は以下のことを示す。なお、距離、半径及び中心厚の単位はmmである。
f :撮像レンズLA全体の焦点距離
f1 :第1レンズL1の焦点距離
f2 :第2レンズL2の焦点距離
f3 :第3レンズL3の焦点距離
f4 :第4レンズL4の焦点距離
Fno :Fナンバー
S1 :絞り
R :光学面の曲率半径、レンズの場合は中心曲率半径
R1 :第1レンズL1の物体側面の曲率半径
R2 :第1レンズL1の像側面の曲率半径
R3 :第2レンズL2の物体側面の曲率半径
R4 :第2レンズL2の像側面の曲率半径
R5 :第3レンズL3の物体側面の曲率半径
R6 :第3レンズL3の像側面の曲率半径
R7 :第4レンズL4の物体側面の曲率半径
R8 :第4レンズL4の像側面の曲率半径
R9 :ガラス平板GLの物体側面の曲率半径
R10 :ガラス平板GLの像側面の曲率半径
d :レンズの厚み又はレンズ間距離
d1 :第1レンズL1の中心厚
d2 :第1レンズL1の像面側と第2レンズL2の物体側面との間の距離
d3 :第2レンズL2の中心厚
d4 :第2レンズL2の像面側と第3レンズL3の物体側面との間の距離
d5 :第3レンズL3の中心厚
d6 :第3レンズL3の像面側と第4レンズの物体側面との間の距離
d7 :第4レンズL4の中心厚
d8 :第4レンズL4の像面側とガラス平板GFの物体側面との間の距離
d9 :ガラス平板GFの中心厚
nd :d線の屈折率
n1 :第1レンズL1の屈折率
n2 :第2レンズL2の屈折率
n3 :第3レンズL3の屈折率
n4 :第4レンズL4の屈折率
νd :d線でのアッベ数
ν1 :第1レンズL1のアッベ数
ν2 :第2レンズL2のアッベ数
ν3 :第3レンズL3のアッベ数
ν4 :第4レンズL4のアッベ数
ν5 :ガラス平板GFのアッベ数
f :撮像レンズLA全体の焦点距離
f1 :第1レンズL1の焦点距離
f2 :第2レンズL2の焦点距離
f3 :第3レンズL3の焦点距離
f4 :第4レンズL4の焦点距離
Fno :Fナンバー
S1 :絞り
R :光学面の曲率半径、レンズの場合は中心曲率半径
R1 :第1レンズL1の物体側面の曲率半径
R2 :第1レンズL1の像側面の曲率半径
R3 :第2レンズL2の物体側面の曲率半径
R4 :第2レンズL2の像側面の曲率半径
R5 :第3レンズL3の物体側面の曲率半径
R6 :第3レンズL3の像側面の曲率半径
R7 :第4レンズL4の物体側面の曲率半径
R8 :第4レンズL4の像側面の曲率半径
R9 :ガラス平板GLの物体側面の曲率半径
R10 :ガラス平板GLの像側面の曲率半径
d :レンズの厚み又はレンズ間距離
d1 :第1レンズL1の中心厚
d2 :第1レンズL1の像面側と第2レンズL2の物体側面との間の距離
d3 :第2レンズL2の中心厚
d4 :第2レンズL2の像面側と第3レンズL3の物体側面との間の距離
d5 :第3レンズL3の中心厚
d6 :第3レンズL3の像面側と第4レンズの物体側面との間の距離
d7 :第4レンズL4の中心厚
d8 :第4レンズL4の像面側とガラス平板GFの物体側面との間の距離
d9 :ガラス平板GFの中心厚
nd :d線の屈折率
n1 :第1レンズL1の屈折率
n2 :第2レンズL2の屈折率
n3 :第3レンズL3の屈折率
n4 :第4レンズL4の屈折率
νd :d線でのアッベ数
ν1 :第1レンズL1のアッベ数
ν2 :第2レンズL2のアッベ数
ν3 :第3レンズL3のアッベ数
ν4 :第4レンズL4のアッベ数
ν5 :ガラス平板GFのアッベ数
撮像レンズLAの第1レンズL1〜第4レンズL4のそれぞれのレンズ面の非球面形状は、yを光の進行方向を正とした光軸に、xを光軸と直交する方向とした軸として、下記の非球面多項式で表される。
y=(x2/R)/[1+{1−(k+1)(x/R2)}1/2]
+A4x4+A6x6+A8x8+A10x10+A12x12 (7)
+A4x4+A6x6+A8x8+A10x10+A12x12 (7)
ただし、Rは光軸上の曲率半径、kは円錐係数、A4、A6、A8、A10、A12は非球面係数である。
各レンズ面の非球面は、便宜上、式(7)で表される非球面を使用している。しかしながら、特に、この式(7)の非球面多項式に限定するものではない。
(実施例1)
図2は、実施例1の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例1の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1〜第4レンズL4のそれぞれの物体側及び像面側の曲率半径r、レンズ中心厚又はレンズ間の距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表1に、円錐係数k、非球面係数を表2に示す。
図2は、実施例1の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例1の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1〜第4レンズL4のそれぞれの物体側及び像面側の曲率半径r、レンズ中心厚又はレンズ間の距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表1に、円錐係数k、非球面係数を表2に示す。
実施例1の条件では、表9に示すように、条件式(1)〜(6)を満足している。
実施例1の撮像レンズLAの球面収差(軸上色収差)を図3に、倍率色収差を図4に、非点収差及び歪曲収差を図5に示す。以上の結果より、実施例1の撮像レンズLAは、4枚レンズ構成であるが、撮像レンズLA全体の焦点距離fが短く、小型化されており、良好な光学特性を有していることがわかる。なお、図3〜図5の収差図は、486nm、588nm、656nmの3波長に対する収差結果を示しており、各図では左から順に、波長486nm、波長588nm、波長656nmにおける収差結果である。又、非点収差のSはサジタル像面にたいする収差、Tはタンジェンシャル像面に対する収差である。収差図の測定波長などは実施例2〜4においても、同様である。
(実施例2)
図6は、実施例2の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例2の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1〜第4レンズL4のそれぞれの物体側及び像面側の曲率半径r、レンズ中心厚又はレンズ間の距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表3に、円錐係数k、非球面係数を表4に示す。
図6は、実施例2の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例2の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1〜第4レンズL4のそれぞれの物体側及び像面側の曲率半径r、レンズ中心厚又はレンズ間の距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表3に、円錐係数k、非球面係数を表4に示す。
実施例2の条件では、表9に示すように、条件式(1)〜(6)を満足している。
実施例2の撮像レンズLAの球面収差(軸上色収差)を図7に、倍率色収差を図8に、非点収差及び歪曲収差を図9に示す。以上の結果より、実施例2の撮像レンズLAは、4枚レンズ構成であるが、撮像レンズLA全体の焦点距離fが短く、小型化されており、良好な光学特性を有していることがわかる。
(実施例3)
図10は、実施例3の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例3の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1〜第4レンズL4のそれぞれの物体側及び像面側の曲率半径r、レンズ中心厚又はレンズ間の距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表5に、円錐係数k、非球面係数を表6に示す。
図10は、実施例3の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例3の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1〜第4レンズL4のそれぞれの物体側及び像面側の曲率半径r、レンズ中心厚又はレンズ間の距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表5に、円錐係数k、非球面係数を表6に示す。
実施例3の条件では、表9に示すように、条件式(1)〜(6)を満足している。
実施例3の撮像レンズLAの球面収差(軸上色収差)を図11に、倍率色収差を図12に、非点収差及び歪曲収差を図13に示す。以上の結果より、実施例3の撮像レンズLAは、4枚レンズ構成であるが、撮像レンズLA全体の焦点距離fが短く、小型化されており、良好な光学特性を有していることがわかる。
(実施例4)
図14は、実施例4の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例4の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1〜第4レンズL4のそれぞれの物体側及び像面側の曲率半径r、レンズ中心厚又はレンズ間の距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表7に、円錐係数k、非球面係数を表8に示す。
図14は、実施例4の撮像レンズLAの配置を示す構成図である。実施例4の撮像レンズLAを構成する第1レンズL1〜第4レンズL4のそれぞれの物体側及び像面側の曲率半径r、レンズ中心厚又はレンズ間の距離d、屈折率nd、アッベ数νdを表7に、円錐係数k、非球面係数を表8に示す。
実施例4の条件では、表9に示すように、条件式(1)〜(6)を満足している。
実施例4の撮像レンズLAの球面収差(軸上色収差)を図15に、倍率色収差を図16に、非点収差及び歪曲収差を図17に示す。以上の結果より、実施例4の撮像レンズLAは、4枚レンズ構成であるが、撮像レンズLA全体の焦点距離fが短く、小型化されており、良好な光学特性を有していることがわかる。
表9に各数値実施例の諸値及び条件式(1)〜(6)で規定したパラメータに対応する値をしめす。尚、表9に示す諸値単位は、f(mm)、f1(mm)、f2(mm)、f3(mm)、f4(mm)である。
LA :撮像レンズ
S1 :絞り
L1 :第1レンズ
L2 :第2レンズ
L3 :第3レンズ
L4 :第4レンズ
GF :ガラス平板
R1 :第1レンズL1の物体側面の曲率半径
R2 :第1レンズL1の像側面の曲率半径
R3 :第2レンズL2の物体側面の曲率半径
R4 :第2レンズL2の像側面の曲率半径
R5 :第3レンズL3の物体側面の曲率半径
R6 :第3レンズL3の像側面の曲率半径
R7 :第4レンズL4の物体側面の曲率半径
R8 :第4レンズL4の像側面の曲率半径
R9 :ガラス平板GFの物体側面の曲率半径
R10 :ガラス平板GFの像側面の曲率半径
d1 :第1レンズL1の中心厚
d2 :第1レンズL1の像側面と第2レンズL2の物体側面との間の距離
d3 :第2レンズL2の中心厚
d4 :第2レンズL2の像側面と第3レンズL3の物体側面との間の距離
d5 :第3レンズL3の中心厚
d6 :第3レンズL3の像側面と第4レンズL4の物体側面との間の距離
d7 :第4レンズL4の中心厚
d8 :第4レンズL4の像側面とガラス平板GFの物体側面との間の距離
d9 :ガラス平板GFの厚み
d10 :ガラス平板GFの像側面と像面との間の距離
S1 :絞り
L1 :第1レンズ
L2 :第2レンズ
L3 :第3レンズ
L4 :第4レンズ
GF :ガラス平板
R1 :第1レンズL1の物体側面の曲率半径
R2 :第1レンズL1の像側面の曲率半径
R3 :第2レンズL2の物体側面の曲率半径
R4 :第2レンズL2の像側面の曲率半径
R5 :第3レンズL3の物体側面の曲率半径
R6 :第3レンズL3の像側面の曲率半径
R7 :第4レンズL4の物体側面の曲率半径
R8 :第4レンズL4の像側面の曲率半径
R9 :ガラス平板GFの物体側面の曲率半径
R10 :ガラス平板GFの像側面の曲率半径
d1 :第1レンズL1の中心厚
d2 :第1レンズL1の像側面と第2レンズL2の物体側面との間の距離
d3 :第2レンズL2の中心厚
d4 :第2レンズL2の像側面と第3レンズL3の物体側面との間の距離
d5 :第3レンズL3の中心厚
d6 :第3レンズL3の像側面と第4レンズL4の物体側面との間の距離
d7 :第4レンズL4の中心厚
d8 :第4レンズL4の像側面とガラス平板GFの物体側面との間の距離
d9 :ガラス平板GFの厚み
d10 :ガラス平板GFの像側面と像面との間の距離
Claims (1)
- 物体側から順に、絞り、両凸形状で正のパワーを有する第1レンズ、物体側に凸面を向けた負のパワーを有するメニスカス形状の第2レンズ、像側へ凸面を向けた正のパワーを有するメニスカス形状の第3レンズ、物体側へ凸面を向けた負のパワーを有するメニスカス形状の第4レンズを配置し、下記条件式を満足することを特徴とする撮像レンズ。
−0.95<f1/f2≦−0.65 (1)
4.00<f1/d1<10.00 (2)
2.80<f3/d5<5.20 (3)
−10.00<f4/d7≦−5.98 (4)
−0.45<R1/R2<−0.05 (5)
2.50<R3/R4<10.00 (6)
ただし、
f1:第1レンズの焦点距離、
f2:第2レンズの焦点距離、
f3:第3レンズの焦点距離、
f4:第4レンズの焦点距離、
d1:第1レンズの中心厚、
d5:第3レンズの中心厚、
d7:第4レンズの中心厚、
R1:第1レンズ物体側面の曲率半径
R2:第1レンズ像側面の曲率半径
R3:第2レンズ物体側面の曲率半径
R4:第2レンズ像側面の曲率半径
である。
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-
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