JP4359302B2 - 大黒柱を用いた通気システムを備えた家屋 - Google Patents

大黒柱を用いた通気システムを備えた家屋 Download PDF

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Description

本発明は、建物構造全体にわたる大黒柱を用いた通気システムを備えた家屋に関する。特に、大黒柱が立設される家屋に適用されるものに関する。
なお本発明において「家屋」とは、個人向け邸宅、いわゆる一軒家を基本とするが、小規模な集合住宅も含まれるものとする。家屋の種類は木造、鉄筋コンクリート造など多様なものがあり得る。
日本の伝統的家屋は木造で縁側を持ち、障子やふすまなどで間仕切りをしたものが多く通気性が極めて良いことが特徴であった。
しかし、近年、美観や低コスト建築などを目的とし、工場等で予め製造された壁パネル、床パネル、屋根パネル等を用いて組立て製造するパネル工法による家屋が普及している。このような家屋は、在来工法に比して家屋の気密性が向上する。この気密性がかえって問題となっている。特に寒冷地にあっては、冬季には暖房の頻度が高く換気性能の向上が望まれる。
このため、例えば図18に示すように、部屋内の換気を促進するために、家屋内部の間仕切り壁に自然換気を行う「通気ガラリ」を設けることが行なわれている。なお最終的に空気を外気に排気するために外壁にも「通気ガラリ」が同時に付設される必要がある。
通気ガラリは、図19に示したように、壁の開口部Da、Db、Ddなどに設けられて通気孔や換気孔として使用され、屋根上付近に設けられる強制換気装置から構成される。通気ガラリを介して空気を各部屋間に流し、外壁の一部から排気、吸気を行なう仕組みとなっているが、このままでは空気の流れは確保されない。そこで強制換気装置は通気ガラリの必須の構成となっている。強制換気装置の吸排気能力により空気が各部屋の間を通気し、外気との間で換気が行なわれる(特開2002−266565号公報、特開2002−266433号公報、特開2002−22221号公報など)
また、他の換気方法としては、図20に示したような放熱器を用いた強制換気装置を用いた換気システムも知られている。この換気システムは電気エネルギーなどを使い、放熱器により床下の空気を温めて空気を循環させる仕組みと、屋内に巡らせた空気の通り道を確保することにより部屋全体の換気を行なう構成なっている(特開2002−194827号公報など)。
特開2002−266565号公報 特開2002−266433号公報 特開2002−022221号公報 特開2002−194827号公報 特開2002−227316号公報
上記の従来の換気システムを採用した家屋では、一定程度の換気は可能と考えられる。しかし、以下の問題がある。
通気ガラリを用いた換気システムを採用した家屋の場合、第1の問題として、各通気ガラリに強制換気装置を設ける必要がありコストが高くなる点が挙げられる。強制換気装置のコストに加え、常に電気を消費しつつ換気を行なうのでランニングコストがかかってしまい節電ができにくい。また、第2の問題として、強制換気装置はファンの回転を伴うので騒音が気になることがある。
次に、放熱器を用いた換気システムを採用した家屋の場合、第1の問題として、大きなコストが高くなる点が挙げられる。常に電気を消費しつつ換気を行なうのでランニングコストがかかってしまい節電ができにくい。また、第2の問題として、都会でのヒートアイランド現象が進む中、夏場の暑いときに家屋の温度を如何に下げ、エアコンなどを使用しない環境でも過ごしやすい家屋が求められるところ、この従来技術では放熱器により発熱する仕組みを基本としており、夏場の暑いときはもちろん春や秋にも使用することはできないという問題がある。
従来技術において強制換気装置を用いずに自然の力で換気を行なうことを目的としたものがあるが(特開2002−227316号公報など)、空気を循環させるための力(換気能力)が不十分であるために十分な換気を行なうことはできなかった。
上記問題点に鑑み、本発明は、強制換気装置などを用いることなく外気と家屋内の換気能力を高く発揮することができる大黒柱を用いた通気システムを備えた家屋を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明の大黒柱を用いた通気システムを備えた家屋は、
基礎層と、前記基礎層の上に設けられた土台と床下空間を備えた土台層と、前記基礎層から二階梁下まで貫く大黒柱と、前記大黒柱の上端口と屋根上まで貫く屋根裏筒体とを備え、
前記大黒柱の内部において上下方向に貫く複数の空洞を設け、前記複数の空洞のうち、一階において遮断壁を設け前記一階において上下方向の導通を塞いだものを第1の空洞とし、屋根上まで導通させたものを第3の空洞とし、
前記大黒柱の側面に、
前記土台層の空間とそれぞれの前記空洞とをつなげる土台通気孔と、
一階において、前記一階空間と前記第1の空洞とをつなげ、空気を前記土台層の空間から前記一階空間へ導く一階通気孔と、
一階天井付近において、前記一階空間と前記第3の空洞とをつなげ、空気を前記一階空間から前記屋根上へ導く一階換気孔を設け、
空気の流れを前記大黒柱内につくり、家屋内の通気・換気を大黒柱を用いて行なうことを特徴とする。
上記構成により、土台層から屋根上までを大黒柱により貫き、土台層と屋根上との温度差により大黒柱の空洞内に土台層の空間から屋根上に吹き抜ける空気の流れをつくることができ、大黒柱の側面に家屋内に導通する通気孔および換気孔を設けて家屋内における空気の流れを制御することができる。
また、2階建ての家屋に関する本発明の大黒柱を用いた通気システムを備えた家屋は、
基礎層と、前記基礎層の上に設けられた土台と床下空間を備えた土台層と、前記基礎層から二階梁下まで貫く大黒柱と、前記大黒柱の上端口と屋根上まで貫く屋根裏筒体とを備え、
前記大黒柱の内部において上下方向に貫く複数の空洞を設け、前記複数の空洞のうち、一階の天井付近において遮断壁を設け前記一階天井付近において上下方向の導通を塞いだものを第1の空洞とし、二階の天井付近において遮断壁を設け前記二階の天井付近において上下方向の導通を塞いだものを第2の空洞とし、屋根上まで導通させたものを第3の空洞および第4の空洞とし、
前記大黒柱の側面に、
前記土台層の空間とそれぞれの前記空洞とをつなげる土台通気孔と、
一階の天井付近において、前記一階空間と前記第1の空洞とをつなげ、空気を前記土台層の空間から前記一階空間へ導く一階通気孔と、
二階の天井付近において、前記二階空間と前記第2の空洞とをつなげ、空気を前記土台層の空間から前記二階空間へ導く二階通気孔と、
一階の天井付近において、前記一階空間と前記第3の空洞とをつなげ、空気を前記一階空間から前記屋根上へ導く一階換気孔と、
二階の天井付近において、前記二階空間と前記第4の空洞とをつなげ、空気を前記二階空間から前記屋根上へ導く二階換気孔とを設け、空気の流れを前記大黒柱内につくり、家屋内の通気・換気を大黒柱を用いて行なうことを特徴とする。
また、本発明の大黒柱を用いた通気システムでは、前記大黒柱に隣接する壁面に空気改良剤を充填できる小空間を設け、前記大黒柱の側面に前記小空間の下部付近に空気流入孔と上部付近に空気排出孔を設け、前記大黒柱内の空気の流れにより前記空気改良剤により改良された空気により家屋内の通気・換気を行なうこととすれば、空気を改良する工夫を併せることが可能となり、家屋の居住環境が向上する。
次に、大黒柱内の空気の流れの勢いを増すため、屋根上を流れる風の働きを利用することも可能である。
風の働きを利用する構成とする場合、例えば、下端が下方向で上端が水平方向に向くように曲がり、前記柱の軸の周回方向に回転可能とした回転筒体を前記屋根上の前記大黒柱の上方に設け、回転筒体の上端口が風下に位置するように前記回転筒体を回転させれば良い。
回転筒体の上端口が風下に位置しているので風の流れにより、回転筒体内部の空気圧が下がり、大黒柱の空洞内から空気を勢い良く吸い上げるという効果が得られる。
なお、大黒柱の上方に回転筒体を設けた場合、雨水が回転筒体の中および大黒柱の中に流入しないように工夫することが好ましい。例えば、回転筒体の上端口付近に、前記回転筒体の上端からの水の流入を防ぐ水返しと、前記回転筒体の外部に水を逃がす水抜き孔とを設けておけば雨水の流入を防ぐことができる。
本発明の大黒柱を用いた通気システムを備えた家屋によれば、土台層から屋根上までを大黒柱により貫き、土台層と屋根上との温度差により大黒柱の空洞内に土台層の空間から屋根上に吹き抜ける空気の流れをつくることができ、大黒柱の側面に家屋内に導通する通気孔および換気孔を設けて家屋内における空気の流れを制御することができる。
また、本発明の大黒柱を用いた通気システムを備えた家屋によれば、大黒柱内の空気の流れの勢いを増すため、屋根上を流れる風の働きを利用することも可能であり、風の流れにより、回転筒体内部の空気圧を下げ、大黒柱の空洞内から空気を勢い良く吸い上げるという効果が得られる。
また、本発明の大黒柱を用いた通気システムを備えた家屋によれば、基礎層における大黒柱の周囲にゴムを注入することにより大黒柱の免震構造を持たせることができ、また、家屋全体の構造強度を向上することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について実施例により具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明の大黒柱を用いた通気システムを備えた家屋の一例として二階建の一軒家を取り上げて説明する。本発明において「大黒柱」とは、基本的には大黒柱とは、木造建築物の中央部にあるか中心的な存在として家を支える柱のことであり、例えば、通し柱も含まれるものである。通し柱とは、二階建て以上の建物で、基礎から二階梁下まで切れ目なく通った柱のことである。素材は鉄筋材、木材などが挙げられるが、新素材が開発された場合は当該素材もその構成や用途に応じて本発明の技術的範囲に含むものである。
図1は、本発明の大黒柱を用いた通気システムを備えた家屋の基本構成を側面から模式的に示した図である。10は大黒柱、20は大黒柱の空洞、30は回転筒体、40は基礎層、50は土台層、70は屋根である。
大黒柱10は基礎層40から二階梁下まで貫くように構成されている。大黒柱10の各部には適宜付番がつけられており、大黒柱の床下部分11、大黒柱の一階天井裏付近12、大黒柱の二階梁下付近13、大黒柱の屋根裏付近14となっている。
大黒柱10の内部は基礎層40から二階梁下まで上下方向に貫く空洞20となっており、また、大黒柱10の上端口には中空の屋根裏筒体15が配され、土台層50の空間から大黒柱10内の空洞20と屋根裏筒体15内の空洞を通って屋根上71に吹き抜ける空気の流れをつくる構造となっている。
実施例1の例では、大黒柱10が四本の柱10a、10b、10c、10dの複数本を束ねて構成されており、各柱は上下方向に貫く一つの空洞を備えている。それぞれの空洞が第1の空洞20a、第2の空洞20b、第3の空洞20c、第4の空洞20dとなっている。
ここで、空洞20のうち途中で遮蔽壁21により空気の通り道が塞がれているものがある。この例では、第1の空洞20aは一階の天井付近12において遮断壁21aが設けられて一階天井付近12において上下方向の導通が塞がれている。第2の空洞20bは二階の天井付近13において遮断壁21bが設けられて二階の天井付近13において上下方向の導通が塞がれている。第3の空洞20cおよび第4の空洞20dは途中に遮蔽壁が設けられておらず、屋根裏筒体15を介して屋根上71まで導通したものとなっている。
後述するように、空洞20の途中に遮蔽壁21を設けておく理由は、当該遮蔽壁21の部分で空気の上下方向の流れを止めて側方に変えて各階の部屋や天井裏に導くためである。
大黒柱10の側面には、土台層50の床下空間と大黒柱10の空洞20とをつなげる土台通気孔(後述する図2では土台通気孔111〜118)と、空気を大黒柱の空洞20から家屋内に導く通気孔(後述する図2では通気孔121、122、131、132)と、空気を家屋内から大黒柱の空洞20へ導く換気孔(後述する図2では換気孔123、124、133、134、141、142、143、144)が設けられており、大黒柱の空洞、遮蔽壁、通気孔および換気孔の組み合わせにより家屋内の通気・換気を行う仕組みとなっている。
上記した大黒柱の空洞、遮蔽壁、通気孔および換気孔の構造、空気の流れの様子を順に追って示す。
図2は、大黒柱10の床下部分11の横断面を上面方向から見た模式図である。図2に示すように大黒柱10は4つの単柱10a〜10dが束ねられた構造となっており、大黒柱10の底部は基礎層40にしっかりと固定されている。各柱10a〜10dには空洞20a,20b,20c,20dが設けられている。なお、後述するように大黒柱10の底部には空洞20の底面に湿気などによる水が溜まることを防ぐために水抜き機構41(図3)を設けておくことも好ましい。
大黒柱10の床下部分は土台層50に位置し、その周囲は土台51が設けられている。土台51の間隙が床下空間52となっている。床下空間52は温度が外気よりも低くなっていることが多く、例えば夏場でも20度〜25度ぐらいである。
図2に示すように、大黒柱10の床下部分の側面には土台層50の床下空間52と大黒柱10の空洞20とをつなげる土台通気孔111〜118が設けられている。各土台通気孔の形は特に限定されない。図2の平面視では点線の丸印として存在を表わしているが、図3のように大黒柱10の側面に孔として設けられているものとする。また土台通気孔を設ける位置や数も後述する通気が確保される位置であれば良い。この例では円形の孔であり、空洞20aには土台通気孔111と112、空洞20bには土台通気孔113と114、空洞20cには土台通気孔115と116、空洞20dには土台通気孔117と118がそれぞれ設けられている。図2の矢印に示したようにこれら土台通気孔111〜118を介して床下空間52の冷えた空気が流れ込み、土台層の床下空間52から後述するように屋根上71に吹き抜ける空気の流れが大黒柱内につくられる。
図3は大黒柱の床下部分11を側面方向から見た模式図である。大黒柱10の側面に設けられた土台通気孔111、118を介して床下空間52の冷えた空気が流れ込み、土台層の床下空間52から大黒柱の空洞に流れ込む空気の流れが生じる様子が示されている。
次に、図4は、大黒柱10の一階天井裏付近12を上面方向から見た模式図である。また、図5は、大黒柱10の一階天井裏付近12を側面方向から見た模式図である。
図4に示すように、この実施例1では第1の空洞20aは遮蔽壁21aが設けられて途中で遮蔽されている。つまり、床下部分11から第1の空洞20a内を上昇してきた空気の流れは一階天井裏付近12付近で遮られ、上方への行き場がなく側方へ導かれるようになっている。例えば、図5に示すように大黒柱10の側面に一階通気孔121が遮蔽壁21aよりも下に設けられており、大黒柱の第1の空洞20aを上昇してきた空気の流れが遮蔽壁21aにより遮られ、通気孔121を介してダクト621を介して一階の屋内に導かれている。
また、図4に示すように、この実施例1では第3の空洞20cにおいて大黒柱の一階天井裏付近12付近に一階換気孔123および124が設けられている。一階換気孔123および124は、一階天井と二階床との間の梁において、一階空間61と第3の空洞20cとをつなげ、空気を一階空間61から屋根上71へ導くものである。第3の空洞20cには遮蔽壁などは設けられていないので床下部分11から第3空洞20c内を上昇してきた空気の流れはそのまま上昇し続ける。図5に示すように、その途中である一階天井裏付近12付近に一階換気孔123が設けられているので大黒柱10の第3の空洞20c内に生じる上昇気流によって空気を吸い上げる力が発生し、ダクト623を介して一階屋内61の空気が吸い上げられる(換気される)。
次に、図6は、二階梁下の大黒柱の上端面を上面方向から見た模式図である。また、図7(a)は、大黒柱10の二階梁下付近13を側面方向から見た模式図、図7(b)は大黒柱10の二階梁下付近13を上面方向から見た模式図である。
図6に示すように、この実施例1では第2の空洞20bは遮蔽壁21bが設けられて途中で遮蔽されている。つまり、床下部分11から第2の空洞20b内を上昇してきた空気の流れは二階梁下で遮られ、上方への行き場がなく側方へ導かれるようになっている。例えば、図7に示すように大黒柱10bの側面に二階通気孔131が遮蔽壁21bよりも下に設けられており、大黒柱の第2の空洞20bを上昇してきた空気の流れが遮蔽壁21bにより遮られ、通気孔131を介してダクト641を介して二階の屋内63に導かれている。
図7には二階梁下を支える大黒柱10と大黒柱10の上につながる屋根裏筒体15との間を導通するダクト16a,16b,16c,16dが示されている。ダクト16a,16bは大黒柱10dの上端に位置し、空洞20dの空気をさらに上方に導く働きをする。ダクト16c,16dは大黒柱10cの上端に位置し、空洞20cの空気をさらに上方に導く働きをする。例えば、大黒柱10dの空洞20dを通ってきた空気がダクト16a,16bを介して屋根裏筒体15に導かれ、屋根上71に抜ける仕組みとなっている。
ここで、第4の空洞20dにおいて大黒柱の二階梁下付近13付近に二階換気孔133および134が設けられている。二階換気孔133および134は、二階天井と屋根裏床との間の梁において、二階空間63と第4の空洞20dとをつなげ、空気を二階空間63から屋根上71へ導くものである。このように二階梁下付近13付近に二階換気孔133および134が設けられているので、大黒柱10dの第4の空洞20d内に生じる上昇気流によって空気を吸い上げる力が発生し、ダクト643を介して二階屋内63の空気が吸い上げられる(換気される)。なお、第3の空洞20cには遮蔽壁などは設けられていないので床下部分11から第3空洞20c内を上昇してきた空気の流れはそのまま上昇し続ける。
なお、空洞20dの上端付近に1つのダクトではなく2つのダクト16a,16bを設け、空洞20cの上端付近にも1つのダクトではなく2つのダクト16c,16dを設けた理由は、空洞の上端面には梁が存在し、空洞20c、20dの一部が塞がれた形となり、上に導通する空間が長方形となる一方、ダクトはコストの面からその断面が円形のものが好ましいため、複数本並べ置けば効率的に空気を上方に導通できるからである。この例では2つのダクトを設けている。
次に、図8(a)は、屋根裏筒体15の屋根裏付近14を上面方向から見た模式図である。また、図8(b)は、屋根裏筒体15の屋根裏付近14を側面方向から見た模式図である。
上記したようにこの構成例では空洞20のうち第3の空洞20cおよび第4の空洞20dには遮蔽壁などは設けられていないので、床下空間52から第3の空洞20cおよび第4の空洞20d内を上昇してきた空気の流れはダクト16a,16b,16c,16dから屋根裏筒体15を介して屋根上71まで導かれるようになっている。なお、大黒柱10cの側面には一階換気孔123および124が設けられており、ダクト623を介して一階屋内61の空気が吸い込まれたり、大黒柱10dの側面には二階換気孔133および134が設けられており、ダクト643を介して二階屋内63の空気が吸い込まれたりするが、床下空間52から屋根上71へ抜ける上昇気流に与える影響は小さく、第3の空洞20cおよび第4の空洞20d内には屋根裏付近14においても屋根裏筒体15を介して屋根上71に抜ける上昇気流は十分な強さがある。
ここで、図8に示すように、この実施例1では屋根裏筒体15において屋根裏換気孔141〜144が設けられている。屋根裏換気孔141〜144は、屋根裏付近において屋根裏空間66と第3の空洞20cおよび第4の空洞20dとをつなげ、空気を屋根裏空間66から屋根上71へ導くものである。このように屋根裏空間66の空気も換気される。なお、この例では屋根裏換気孔141〜144は屋根裏筒体15の壁面に直接孔が開けられ、さらにその周りに筒状体17を設けた構成となっている。
筒状体17を設けた理由は以下のとおりである。屋根裏空間は屋根上と比較的近く、万が一屋根上付近から後述する回転筒体30および屋根裏筒体15を伝って雨水が浸入してきた場合に直接屋根裏換気孔141〜144から屋根裏筒体15内の空洞に雨水が入り込むおそれがある。屋根裏筒体15内の空洞に雨水が入り込むと大黒柱10の中に伝わってゆくため家の中心である大黒柱の中に水が入り込むこととなるのは好ましくない。そこで、筒状体17を屋根裏換気孔141〜144の周囲に設けておくことで雨水の浸入を防止するために設けている。
次に、図9は、屋根上71において大黒柱10の先端に設けられている回転筒体30の構造の一例を模式的に示した図である。図9(a)が側面から見た様子、図9(b)が上面から見た様子を模式的に示した図である。
図9(a)に示すように、回転筒体30の筐体は、下端口30aが下方向、上端口30bが水平方向に向くように曲がっている形状となっている。また、回転筒体30はその下端付近において大黒柱10の軸の周回方向に回転可能なように大黒柱の上方に設けられている。
回転筒体30を回転自在とした理由は、回転筒体30の上端30bが屋根上71において吹いている風下の方向を向くようにするためである。つまり、上端口30bが風下に位置するように回転筒体30全体を回転させることにより風の流れを利用して大黒柱10内の上昇気流を高めるためである。回転筒体の上端口30bが風下に位置している場合、風の流れにより上端口30b付近の空気が流れ、気圧が下がる。回転筒体30は下端口30aが大黒柱10の上端付近に位置しているので大黒柱10の上端の気圧が下がっていることとなり、大黒柱10内に生じる上昇気流を向上せしめる効果が得られる。
図9の例では回転筒体30には回転筒体の上端口30bが風下の方向に向きやすいように風切羽31がついている。風切羽31により風の方向に応じて回転筒体30が回転し、回転筒体の上端口30bが風下の方向に向くように工夫されている。
図10は、上記に説明した大黒柱の空洞、遮蔽壁、通気孔および換気孔の組み合わせにより家屋内の通気・換気を行う仕組みおよび空気の流れの様子をまとめて模式的に示した図である。空気の流れを矢印で示している。上記してきたように床下空間11から大黒柱の空洞20内に生じる上昇気流と当該上昇気流を用いた一階屋内との通気および換気、二階屋内との通気および換気、屋根裏の換気が行なわれる様子が示されている。
なお、図10中に書かれた温度はエアコンなどを使用しない場合の夏場の自然温度の実測例であり、床下空間で24度、一階屋内の床面付近で26度、一階屋内の天井付近で28度、二階屋内の床面付近で30度、一階屋内の天井付近で33度、屋根裏空間で42度程度と計測された。この実測結果は一例であり、家屋の建てられている地域条件(都道府県の別など)、家屋の建てられている土地条件(山沿いなのか海沿いなのか、北向きなのか南向きなのかなどの土地に依存する条件)、外壁の種類など多様な条件により変動するものであることは言うまでもない。
以上、大黒柱の側面に、土台通気孔、家屋内に導通する通気孔および換気孔を設けることにより、家屋内の通気・換気を大黒柱を用いて行なう通気システムを備えた家屋の構成の一例を示したが、本発明の技術思想の範囲内において種々の設計変形などが可能であることは言うまでもない。
実施例2として、実施例1に示した各部の工夫について述べる。
まず、基礎層における大黒柱の周囲にゴムを注入する工夫について述べる。
図11は、基礎層40と基礎層40の大黒柱10を上面から見た様子を模式的に示した図である。図11に示すようにこの構成例では大黒柱10の周囲にゴム41を注入することにより大黒柱を固定している。大黒柱10の周囲をゴム41で囲むことにより基礎層40と大黒柱10の間をしっかり固定することができるとともにゴムの弾力性により大黒柱10に免震機能を持たせることができる。免震構造には様々な方式があるが、地震による地面の揺動の大きさを緩衝するように小さく抑える工夫は有効である。大黒柱という支持部材の周りにゴムという弾性体で包んでおくことにより地震による地面の揺動の大きさを緩衝することが可能となり免震機能を得ることができる。
ゴムの注入に関するコストはあまり大きくないので低い家屋の建築コストで現実的な免震機能を付与することができるメリットがある。
次に、大黒柱として複数本の柱を寄せ集めて構成した工夫について述べる。
既に実施例1でも同様の工夫を施した大黒柱を紹介したが、ここで今一度説明しておく。大黒柱は日本の伝統的家屋では支持部材の中心であり、太い背の高い木材が使用されていた。本願発明では大黒柱として空洞を持つものを想定しており、材質は限定されないが例えば鉄柱が想定される。鉄柱は支持部材としての構造強度は高いがその重量が問題である。施工時にはクレーンなども用いるが大黒柱のように太い鉄柱は重過ぎるため施工は容易ではない。そこで、細い柱を複数本寄せ集めて一つの大黒柱として利用することを考える。実施例1の構成では大黒柱を4本の柱を寄せ集めて束ねていたので、一本一本は概ね1/4の太さの細い柱となっている。太い一本の鉄柱製の大黒柱よりも細い鉄柱製の柱であれば施工は比較的容易となる。本発明では内部の空洞として複数の空洞が設けられることとなっており、実施例1では4つの空洞(第1の空洞20a、第2の空洞20b、第3の空洞20c、第4の空洞20d)が設けられている。この空洞の数に応じた数の細い鉄柱を用いれば施工の容易さと空洞の用意が同時に達成することができる。
次に、大黒柱10として複数本の柱を寄せ集めた場合にその隙間に緩衝材(例えばゴム板)を挿入する工夫について述べる。一日の寒暖の変化などにより柱が微妙に伸縮する変化が想定されるところ、大黒柱10として単柱を複数本寄せ集めた場合に何らの緩衝材も挟みこんでおかないと単柱同士が擦れあったり軋んだりすることにより音が発生することがあり得る。特に単柱が鉄柱など金属材であれば発生する音は高い金属音となり夜間の就寝中などに気になるおそれがある。
そこで、図12のように単柱の間に緩衝材11を挟みこむ工夫を加えておくことが好ましい。例えばゴム板11を単柱10a〜dの間に挟みこんでおけば単柱a〜dが温度変化などにより伸縮しても直接擦れあうことはなく、一時的な位置のずれもゴム板の可撓性・弾力性により吸収され、音がなることはない。図12(a)は単柱の横断面を模式的に示した図、図12(b)は単柱10の内面に挟み込まれているゴム板を側面から模式的に示した図である。ゴム板は単柱10の内面の全面に挟み込むものでも良く、小片を適度に分散して挟み込むものでも良い。
次に、床下空間52において土台通気孔111〜118に空気の流れを集める集風体53を設ける工夫について述べる。本発明では床下空間52から屋根上71にまで抜ける空気の流れを生じさせるが、空気の流れが生じやすいように床下空間52に空気の流れを土台通気孔に集中しやすくするように工夫したものである。図13は空気の流れが生じやすいように床下空間52に集風体53を設けた例を示す図である。集風体53は、例えばプラスチック製の大きな漏斗のごとく一方の口(入口)は広く開口し、他方の口(出口)は狭く絞られ、当該出口が土台通気孔111〜118に接続されている。床下空間52から屋根上71にまで抜ける空気の流れが生じれば吸い上げ効果により床下空間52から空気が吸い上げられるところ、集風体53により床下空間52の空気が土台通気孔111〜118に集まりやすいようになる。
次に、大黒柱に隣接する壁面に空気改良剤を充填できる小空間を設ける工夫について述べる。本発明では大黒柱の空洞20内には上昇気流が生じており図11に示したように空気が屋内全体に行き渡るので、その循環経路に空気改良剤を置くと屋内全体の空気が改良されるので有効である。
図14は、大黒柱10および隣接する壁面の縦断面を模式的に示した図である。図14に示すように、大黒柱10内には空洞20が設けられており、隣接する壁面にポケット状の小空間80が設けられている。この小空間80の下部付近に空気流入孔80aと上部付近に空気排出孔80bが設けられており、さらに、風受け板82が設けられており、下方から上方へ吹き上がる風が小空間80内を流れるように導かれる。この小空間80の内部には空気改良剤封入体81が詰められている。空気改良剤封入体81は空気改良剤が封入されたものであれば特に限定されないが、たとえば、空気改良剤が活性炭であり封入体として網袋を用いたものが挙げられる。このように空気の通り道に空気改良剤81を置くことにより改良された空気により家屋内の通気・換気を行なうことができる。
次に、回転筒体30の工夫について述べる。
第1の工夫は水返し32を設ける工夫である。回転筒体30は屋根上に設けられているため雨風にさらされている。雨は斜めに振り込むこともあり回転筒体の上端口30bから入り込むことも予想される。回転筒体の上端口30bから入り込んだ雨は大黒柱10に導かれ、大黒柱の空洞20を通じて基礎層まで入り込むと家屋基礎や家屋内に湿気が溜まり家屋の環境を阻害する。
そこで、図15に示したように、水返し32を回転筒体の上端口30b近くに設けておく工夫が有効である。水返し32を設けることにより雨水の浸入を防ぐ効果がある。なお、水返し32の高さは適宜工夫しておく必要がある。水返し32の高さを高くするほど防水効果は大きくなるが、水返し32の高さを高くしすぎると本来の効果である大黒柱の空洞20内の上昇気流を高める効果が小さくなってしまう。そこで水返し32の高さは適切な高さとする必要がある。家屋の立っている位置の地形や、雨の降りやすい土地であるか否かなどの条件を加味して調整すれば良い。
第2の工夫は水返し32の手前(回転筒体上端口近く)に水抜き孔33を設ける工夫である。水返し32を用いると回転筒体の上端口30bから入り込む雨水の浸入を止めることができる。しかし、そのままにしておくと水返し32付近に水が溜まることとなり、水返し32を超えるおそれもある。
そこで、図15に示したように、水返し32の手前(回転筒体上端口近く)に水抜き孔33を設ける工夫が有効である。水抜き孔33から回転筒体30の外に雨水を逃がす構造とすれば雨水が溜まることはない。
図16は、一階屋根裏付近12のダクト621、623の中に設けられた水返し650、二階梁下付近13のダクト641、643の中に設けられた水返し650を示した図である。また、図17は、屋根裏空間66に設けられた屋根裏換気孔141〜144を囲む筒状体17内に設けられた水返し650の構成例を示したものである。水返しの働きは図15の水返し32と同様である。
次の工夫は屋根上の回転筒体30の上端口に防虫網34を設ける工夫である。回転筒体の上端口30bは屋根上に開放されているので虫などが入り込むおそれがある。回転筒体の上端口30bから大黒柱の空洞20を通じて家屋の内部に通じているので虫が侵入すると家屋の内部にまで侵入してしまうこととなる。例えば、蜂などの虫が巣を作ったり、鳥やコウモリなどの小動物が巣をつくったりするおそれもある。
そこで、図15に示したように、回転筒体の上端口30bに網戸状の防虫網34を設けておく工夫が有効である。防虫網34を設けておくことによりそれら虫や小動物の侵入を防ぐ効果が得られる。
次に、回転筒体30が回転しやすいように屋根裏筒体15との接続箇所において磁石の力による回転摩擦低減の工夫について述べる。回転筒体30は回転筒体の上端口30bが風下に向くように風により回転する必要があるが、風力が弱い状体でも回転筒体30が回転するように工夫を行なうものである。回転筒体30は屋根裏筒体15との接続箇所において回転摩擦が生じる。そこで回転摩擦を小さくする工夫の一例として磁石を用いる。回転筒体30は屋根裏筒体15との接続箇所において、屋根裏筒体15の内周側に帯磁石を貼り付けておき、回転筒体30の外周側にも帯磁石を貼り付けておく。ここで帯磁石を同極同士が向き合うようにして反発させあえば、両者間には空隙が生じることとなる。このように両者の間に空隙がある場合、回転摩擦は極めて小さくなる。このように回転摩擦を小さく低減する工夫を施しておけば、弱い風力の風であっても回転筒体30が容易に回転し、回転筒体の上端口30bが風下に向くようになる。
以上、本発明の通気構造を備えた家屋の構成例における好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明の通気構造を備えた家屋は、大黒柱が立設される家屋に適用される。本発明において「家屋」とは、個人向け邸宅、いわゆる一軒家を基本とするが、小規模な集合住宅も含まれる。家屋の種類は木造、鉄筋コンクリート造など多様なものがあり得る。
本発明の大黒柱を用いた通気システムを備えた家屋の基本構成を側面から模式的に示した図 大黒柱10の床下部分11の横断面を上面方向から見た模式図 大黒柱の床下部分11を側面方向から見た模式図 大黒柱10の一階天井裏付近12を上面方向から見た模式図 大黒柱10の一階天井裏付近12を側面方向から見た模式図 二階梁下の大黒柱の上端面を上面方向から見た模式図 大黒柱10の二階梁下付近13を上面方向から見た模式図および側面方向から見た模式図 大黒柱10の屋根裏付近14を上面方向から見た模式図および側面方向から見た模式図 屋根上71において大黒柱10の先端に設けられている回転筒体30の構造の一例を模式的に示した図 大黒柱の空洞、遮蔽壁、通気孔および換気孔の組み合わせにより家屋内の通気・換気を行う仕組みおよび空気の流れの様子をまとめて示した図 基礎層40と基礎層40の大黒柱10を上面から見た様子を模式的に示した図 単柱の間に緩衝材11を挟みこむ工夫を加えた様子を示す図 床下空間52に集風体53を設けた例を示す図 大黒柱および隣接する壁面の縦断面を模式的に示した図 回転筒体30の工夫について示す図 通気孔または換気孔に通ずるダクトに設けられた水返し650の例を示す図 屋根裏換気孔の筒状体に設けられた水返し650の例を示す図 従来技術の通気ガラリの例を示す図 従来の通気ガラリの構造例を示す図 従来技術の強制換気装置とダクトを用いたダクト方式による換気システムを示す図
符号の説明
10 大黒柱
15 屋根裏筒体
16 ダクト
17 筒状体
111〜118 土台通気孔
121、122、131、132 通気孔
123、124、133、134、141、142、143、144 換気孔
20 空洞
30 回転筒体
31 風切板
40 基礎層
41 ゴム
50 土台層
61 一階の部屋
62 一階の天井裏
63 二階の部屋
64 二階の天井裏
65 二階の梁下
66 屋根裏
621,623,641,643 ダクト
70 屋根
71 屋根上
80 小空間
81 空気改良剤封入体
82 風受け板

Claims (5)

  1. 基礎層と、前記基礎層の上に設けられた土台と床下空間を備えた土台層と、前記基礎層から二階梁下まで貫く大黒柱と、前記大黒柱の上端口と屋根上まで貫く屋根裏筒体とを備え、
    前記大黒柱の内部において上下方向に貫く複数の空洞を設け、前記複数の空洞のうち、一階において遮断壁を設け前記一階において上下方向の導通を塞いだものを第1の空洞とし、屋根上まで導通させたものを第3の空洞とし、
    前記大黒柱の側面に、
    前記土台層の空間とそれぞれの前記空洞とをつなげる土台通気孔と、
    一階において、前記一階空間と前記第1の空洞とをつなげ、空気を前記土台層の空間から前記一階空間へ導く一階通気孔と、
    一階天井付近において、前記一階空間と前記第3の空洞とをつなげ、空気を前記一階空間から前記屋根上へ導く一階換気孔を設け、
    空気の流れを前記大黒柱内につくり、家屋内の通気・換気を大黒柱を用いて行なうことを特徴とする、大黒柱を用いた通気システムを備えた家屋。
  2. 基礎層と、前記基礎層の上に設けられた土台と床下空間を備えた土台層と、前記基礎層から二階梁下まで貫く大黒柱と、前記大黒柱の上端口と屋根上まで貫く屋根裏筒体とを備え、
    前記大黒柱の内部において上下方向に貫く複数の空洞を設け、前記複数の空洞のうち、一階の天井付近において遮断壁を設け前記一階天井付近において上下方向の導通を塞いだものを第1の空洞とし、二階の天井付近において遮断壁を設け前記二階の天井付近において上下方向の導通を塞いだものを第2の空洞とし、屋根上まで導通させたものを第3の空洞および第4の空洞とし、
    前記大黒柱の側面に、
    前記土台層の空間とそれぞれの前記空洞とをつなげる土台通気孔と、
    一階天井付近において、前記一階空間と前記第1の空洞とをつなげ、空気を前記土台層の空間から前記一階空間へ導く一階通気孔と、
    二階天井付近において、前記二階空間と前記第2の空洞とをつなげ、空気を前記土台層の空間から前記二階空間へ導く二階通気孔と、
    一階天井付近において、前記一階空間と前記第3の空洞とをつなげ、空気を前記一階空間から前記屋根上へ導く一階換気孔と、
    二階天井付近において、前記二階空間と前記第4の空洞とをつなげ、空気を前記二階空間から前記屋根上へ導く二階換気孔とを設け、空気の流れを前記大黒柱内につくり、家屋内の通気・換気を大黒柱を用いて行なうことを特徴とする、大黒柱を用いた通気システムを備えた家屋。
  3. 前記大黒柱に隣接する壁面に空気改良剤を充填できる小空間を設け、前記大黒柱の側面に前記小空間の下部付近に空気流入孔と上部付近に空気排出孔を設け、前記大黒柱内の空気の流れにより前記空気改良剤により改良された空気により家屋内の通気・換気を行なうことを特徴とする請求項1または2に記載の大黒柱を用いた通気システムを備えた家屋。
  4. 下端が下方向で上端が水平方向に向くように曲がり、前記柱の軸の周回方向に回転可能とした回転筒体を前記屋根上の前記大黒柱の上方に設け、
    前記回転筒体の上端口が風下に位置するように前記回転筒体を回転させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の大黒柱を用いた通気システム備えた家屋。
  5. 前記回転筒体の上端口付近に、前記回転筒体の上端からの水の流入を防ぐ水返しと、前記回転筒体の外部に水を逃がす水抜き孔とを設けたことを特徴とする請求項に記載の大黒柱を用いた通気システムを備えた家屋。
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