JP4357269B2 - ドラムブレーキのケーブルガイド - Google Patents

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本発明は、ドラムブレーキにおいて制動力を発生させるブレーキケーブルをドラムブレーキの内外に挿通させるケーブルガイドに関するものである。
バッキングプレートに配設されたブレーキシューがブレーキケーブルにより機械的に回転ドラムに押圧されて制動力を発生するドラムブレーキが、車両用パーキングブレーキなどに用いられている。また、同様なドラムブレーキをブレーキディスクのハット部に組み込んで車両用パーキングブレーキを構成したドラムインディスクブレーキと称されるものもある。このようなドラムブレーキにおいて、ブレーキケーブルは、バッキングプレートの背後からこれに設けられている挿通孔を通してドラムブレーキの内部に導入され、そのバッキングプレートに取り付けられたケーブルガイドによって所定の位置に固定されると共に、その先端がパーキングブレーキレバーに係合させられている(例えば特許文献1等を参照)。
図6は、ドラムブレーキに組付けられたケーブルガイド100の一例を示す平面図であり、図7はそのVII−VII視断面、図8はそのVIII−VIII視断面をそれぞれ表した図である。このケーブルガイド100は、金属板にプレス加工や孔明け加工等が施されたものであって、平坦な固定部102,104においてバッキングプレート106に取り付けられ、それらの上方に設けられた案内部108においてブレーキケーブル(インナーワイヤ)110を所定の方向に案内するようになっている。固定部104の略中央部には長孔112が備えられており、ブレーキケーブル110は、バッキングプレート106の裏面(図における下面)からこの長孔112に刺し通されることでドラムブレーキの内部に導入される。また、案内部108は、その幅方向における両側縁が上方に向かって折り曲げられることにより形成された側壁114,114を備えており、ブレーキケーブル110の外形に応じた略U字状或いは略半円形の断面を成している。
ブレーキケーブル110は、バッキングプレート106と略平行に配設されて図示しないブレーキレバーに連結され、引張り力が作用させられることによりブレーキレバーを回動させて制動力を発生させるもので、その周囲には、ブレーキレバーを原位置に戻すリターンスプリング116が略同心に配設され、その一端がケーブルガイド100の案内部108に着座させられている。案内部108は、固定部102側の部分が固定部104側の部分よりも開口幅寸法を小さくされており、その細幅部分でブレーキケーブル110を保持し、広幅部分でリターンスプリング116の端部を収容している。
実開平5−62748号公報
ところで、ブレーキケーブル110は、ブレーキドラム内において、一端がブレーキレバーに、他端側の一部がバッキングプレート106の裏面等にそれぞれ係合或いは取付けられ、且つその中間部がケーブルガイド100で支持されて所定の張力が付与されることにより、ドラムブレーキの所定の位置に固定される。しかしながら、その中間部は、案内部108のU字状部分に嵌め入れられただけであるので、適当な張力が付与されていない状態では容易にそこから離脱し得る。そのため、ブレーキケーブル110に十分な張力が作用していない取付け前では、弛んだブレーキケーブル110の自重や人の手の接触等に起因して、案内部108上から脱落し或いは位置ずれして引っ掛かった状態となり、組付け作業性を悪化させる問題があった。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、組付け前のブレーキケーブルの位置ずれや脱落を好適に防止し得るケーブルガイドを提供することにある。
かかる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、ブレーキケーブルに引張力が加えられることによりバッキングプレートに配設されたブレーキシューが機械的に回転ドラムに押圧されて制動力を発生するドラムブレーキにおいて、前記バッキングプレートに一体的に固設されて前記ブレーキケーブルを所定の張力を付与して支持すると共にそのドラムブレーキの内外に挿通させるケーブルガイドであって、(a)前記ブレーキケーブルを前記バッキングプレートから離隔する方向に押圧する支持面を備えた支持部と、その支持面に対向する対向面を備えた対向部と、それら支持部および対向部をそれらの端部で連結する連結部とを有し、前記ブレーキケーブルの長手方向における所定範囲の外周面をそのブレーキケーブルの周方向の一部がその直径よりも大きい開口幅寸法の開放部を側方に形成するコ字状断面で取り囲むケーブル保持部と、(b)前記ブレーキケーブルの長手方向に沿って前記ケーブル保持部から所定距離だけ離隔してそのブレーキケーブルの側方に位置させられることによりそのケーブル保持部内に収容されたそのブレーキケーブルの前記開放部からの脱出を抑制し且つそのケーブル保持部との間にそのブレーキケーブルが湾曲させられた状態でその径方向に通過可能な隙間を形成する脱出抑制部とを、含むことにある。
このようにすれば、ケーブル保持部は、長手方向の所定範囲が収容されたブレーキケーブルがその開放部を通して入出可能に構成されるが、そのケーブル保持部から所定距離だけ離隔した位置のブレーキケーブルの側方にはその開放部からのブレーキケーブルの脱出を抑制する脱出抑制部が備えられるので、ドラムブレーキの組付け前においても、ブレーキケーブルがケーブルガイド上で位置ずれし或いは脱落することが好適に抑制される。このとき、ケーブル保持部と脱出抑制部との間には、ブレーキケーブルがその径方向に通過可能な隙間が設けられていることから、ブレーキケーブルが真っ直ぐに保たれた状態ではその側方に位置する脱出抑制部でそのブレーキケーブルの脱落等を抑制しながら、そのブレーキケーブルを彎曲させることでケーブル保持部と脱出抑制部との隙間を通して容易にそのケーブル保持部内に入出させ得る。なお、「ブレーキケーブルの側方」は、脱出抑制部によってブレーキケーブルの開放部からの脱出を抑制できる位置であり、例えば、ケーブル保持部がコ字状を成す場合においては、その開放部からブレーキケーブルの長手方向に沿ってそのケーブル保持部から所定距離だけ離隔した位置である。また、前記ケーブル保持部は、前記ブレーキケーブルを前記バッキングプレートから離隔する方向に押圧する支持面を備えた支持部と、その支持面に対向する対向面を備えた対向部と、それら支持部および対向部をそれらの端部で連結する連結部とを備えたコ字状断面を成すものであることから、脱出抑制部を支持部および対向部の一方から他方に向かって突設し得るため、ケーブル保持部をバッキングプレートとは反対側に開放部が備えられるように設けた場合に比較して脱出抑制部の形成が容易になる。
ここで、ケーブル保持部が上記のようなコ字状断面を成す場合において、好適には、前記脱出抑制部は、前記対向部の前記連結部とは反対側に位置する端部において前記ブレーキケーブルの長手方向に沿い且つ前記支持部に向かって傾斜する向きに突設されることによりその先端部においてそのケーブルの脱出を抑制する突起であり、前記支持部は、前記突起に対向する位置が前記対向部に対向する位置よりも低くされた段付形状を成すものである。このようにすれば、対向部の先端部を折り曲げ加工するだけで容易に脱出抑制部を形成でき、ブレーキケーブルの脱落や位置ずれが突起の先端部によって好適に抑制されると共に、ブレーキケーブルの保持または取外し時には、ブレーキケーブルを上方(すなわちドラムブレーキの組立状態におけるバッキングプレートとは反対側)に凸に彎曲させることで突起と支持部との隙間からブレーキケーブルを容易に入出させ得る。
また、ケーブル保持部が上記のようなコ字状断面を成す場合において、好適には、前記脱出抑制部は、前記支持部に前記バッキングプレートから離隔する向きに突設された突片である。このようにすれば、支持部の一部に折り曲げ加工を施すだけで容易に脱出抑制部を形成でき、ブレーキケーブルの脱落や位置ずれが突片によって好適に抑制されると共に、ブレーキケーブルの保持または取外し時には、ブレーキケーブルを下方(すなわちドラムブレーキの組立状態におけるバッキングプレート側)に凸になるように彎曲させることで突片と支持部との隙間からブレーキケーブルを容易に入出させ得る。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用された車両用のパーキングブレーキ装置2を示す概略構成図で、車輪の近傍に配設されるリーディング・トレーリング型のドラムブレーキ4と、運転席の近傍に配設される操作レバー6と、それ等を連結するブレーキケーブル8とを備えており、操作レバー6が引き上げ操作されることにより、ブレーキケーブル8に引張力が加えられてドラムブレーキ4が機械的に作動させられ、図示しない車輪に制動力を付与する。
ドラムブレーキ4は、パーキングブレーキおよび常用ブレーキとして用いられるもので、車輪を回転可能に支持している車体側部材に固設されるバッキングプレート10を備えているとともに、そのバッキングプレート10には、円弧状を成す一対のブレーキシュー12、14がシューホールドダウン装置16、18により互いに拡開可能に設けられている。バッキングプレート10は、一対のブレーキシュー12、14が接近離間するドラムブレーキ4の基準平面(図1の紙面と平行な平面)と平行な円板形状の平坦面部分を主体として構成されている。一対のブレーキシュー12、14の一端部(上端部)は、バッキングプレート10に固定されたホイールシリンダ26の両端部とそれぞれ係合させられて、常用ブレーキの制動時、すなわち常用ブレーキ操作部材であるブレーキペダルの踏込み操作時には、そのホイールシリンダ26によってそれぞれ離間する方向へ拡開させられ、車輪と共に回転する回転ドラム27に押圧されて制動力を発生する。ホイールシリンダ26の近傍であってバッキングプレート10の内周側の位置には、ブレーキシュー12、14に跨がってリターンスプリング(実施例では引張コイルスプリング)28が張設され、互いに接近する方向へ付勢されているとともに、リターンスプリング28の内部を挿通するようにストラット30が配設され、非制動時にリターンスプリング28の付勢力に従って接近させられる一対のブレーキシュー12、14の接近位置(待機位置)が規定されるようになっている。なお、ブレーキシュー12、14の他端部(下端部)は、バッキングプレート10に固定されたアンカ32にそれぞれ当接させられている。
一方のブレーキシュー12のホイールシリンダ26側の端部には、バッキングプレート10に対して略垂直な取付軸36の軸心まわりに回動可能にブレーキレバー34が取り付けられており、前記ストラット30は、このブレーキレバー34と他方のブレーキシュー14とに跨がって配設されている。ブレーキレバー34の先端部(下端部)にはブレーキケーブル8が連結されており、操作レバー6が操作されてブレーキケーブル8が図1の右方向へ引っ張られると、ブレーキレバー34が取付軸36の左まわりに回動させられ、ストラット30を介してブレーキシュー14が右方向へ移動させられることにより、回転ドラム27に押圧されて制動力を発生するとともに、反作用で取付軸36と共にブレーキシュー12が左方向へ移動させられ、回転ドラム27に押圧されて制動力を発生する。ブレーキレバー34は、パーキングブレーキの非作動時にはリターンスプリング28および38の作用で係合突起34aがブレーキシュー12のシューリムに当接する一定の原位置に保持され、ブレーキシュー12はブレーキレバー34を介してストラット30により接近位置が規定される。ストラット30は、中間部に設けられたアジャスタホイール40がシュー間隙自動調節機構42によって一方向へ回転させられることにより、ねじの作用で伸長させられるようになっており、非制動時における一対のブレーキシュー12、14の接近位置が離間させられて、ライニングの摩耗に拘らずブレーキシュー12、14と回転ドラム27との間のシュー間隙(両方の合計)が略一定に維持されるようになっている。
ブレーキケーブル8は、前記ブレーキレバー34に連結された第1ケーブル50と、前記操作レバー6に連結された第2ケーブル52とから構成されており、それ等の第1ケーブル50および第2ケーブル52は、ドラムブレーキ4の近傍でケーブル連結具54により一体的に連結されている。第1ケーブル50は、バッキングプレート10に設けられたケーブルガイド56を挿通させられ、アウタケーシング無しでバッキングプレート10の裏側(外側)へ延び出している一方、第2ケーブル52は、図示しないアウタケーシング内を挿通させられてドラムブレーキ4の近傍まで導かれている。第1ケーブル50は、ドラムブレーキ4を車両に組み付ける前に、連結側端部がケーブルガイド56から裏側へ延び出す状態で他端部がブレーキレバー34に連結され、ドラムブレーキ4を車両に組み付けた後に、ケーブル連結具54を介して第2ケーブル52と連結されるようになっている。なお、第1ケーブル50にはナイロンコーティングが施されている。
図2は、上記のケーブルガイド56の一例を示す平面図で、図3は、図2におけるIII−III視断面図である。ケーブルガイド56は、金属板にプレス加工や孔明け加工等が施されたものであって、平坦な固定部58,60においてバッキングプレート10に取り付けられ、それらの上方に設けられた案内部62においてケーブル8を所定の方向に案内するようになっている。固定部58は、略菱形形状を成し、その固定部60側の一角が上方に向かって例えば60〜80°程度の角度で折り曲げられている。固定部58の略中央部には、ケーブル8が刺し通された長孔66が備えられており、その長孔66の短径方向の両側には、バッキングプレート10の主体を成す平坦面部分に固定するための丸孔68,68が備えられている。一方、固定部60は、略矩形を成し、その固定部58側の一辺が上方に向かって例えば略直角に折り曲げられている。
上記の案内部62は、固定部58,60のそれぞれ上方に向かって折り曲げられた部分の間に形成されているが、それら折り曲げ部分の先端高さ位置は図3に示されるように相互に異なるものとなっており、固定部60側の方が例えばリターンスプリング38の線径に略等しい大きさだけ低くなっている。この部分に形成された段差は、リターンスプリング38の図における左端部を受けるために設けられたものである。また、ケーブル8は、案内部62のうち相対的に高い位置にある支持部70に支持されることにより、バッキングプレート10から離隔する方向に押し上げられている。
また、案内部62のケーブル8の長手方向における中間部には、そのケーブル8に沿った一方の辺(図2における上側の一辺)から図3における上方に向かって略直角に曲げられることにより形成された側壁部72が立設されており、支持部70によって支持されているケーブル8の図2における上方向への移動を制限している。この側壁部72の固定部58側の一部(例えば略半分)には、ケーブル8よりも上側において側壁上端から案内部62の他方の辺側に向かって水平に伸びる対向部74が、支持部70の平坦な支持面76にその一面(対向面)78が対向するように形成されている。そのため、案内部62には、支持部70,側壁部72,および対向部74により構成されるコの字状のケーブル保持部が備えられており、ケーブル8は、そのコの字の開放部82のみから出入り可能な状態でそのケーブル保持部内に収容されている。すなわち、ケーブルガイド56には、支持部70と対向部74との間にケーブル8の直径よりも大きい開口幅寸法でその周方向の一部を開放する開放部82が備えられている。本実施例においては、上記の側壁部72が連結部に相当する。
また、上記の対向部74は、固定部60側における案内部62の一辺から他辺に向かう方向における長さ寸法が固定部58側におけるそれよりも長くされており、その先端が支持部70よりも図2における下方に突き出して位置する。この突出し部分には、リターンスプリング38よりも外側位置において固定部60に向かって突き出した突起80が設けられている。突起80は、図3に示されるように先端に向かうに従ってバッキングプレート10に接近するように下方に傾斜させられており、その先端部は、対向部74の固定部60側端面から所定距離だけ離れた位置において、ケーブル8の側方に位置する。突起80の先端部は、案内部62のうち支持部70よりも相対的に低いスプリング受け部84の上方に位置させられており、突起80とスプリング受け部84との間には、ケーブル8の直径よりも十分に大きい隙間が形成されている。なお、突起80はリターンスプリング38よりも外側位置から突設されているため、ケーブル8およびリターンスプリング38と干渉すること無く、これに隣接して位置させられている。
このように構成されたケーブルガイド56は、ケーブル8が出入り可能なように、ケーブル保持部の開放部82がそのケーブル8の直径よりも大きい開口幅寸法(図3における上下方向の寸法)に構成されているが、ケーブル8が真っ直ぐに保たれたままの出入りは、その側方に先端が位置させられた突起80によって妨げられる。しかしながら、突起80とスプリング受け部84との間にはケーブル8の出入り可能な大きさの隙間が形成されているので、ケーブル8を僅かに彎曲させてその隙間を通過させることが可能である。すなわち、突起80の先端がケーブル保持部から固定部60側に僅かに離隔した位置においてケーブル8の側方に位置すると共に、その位置には支持部70よりも高さが低いスプリング受け部84が形成されているので、突起80が設けられているにも拘わらずケーブル8を出入りさせることが可能となる。突起80の曲げ角度およびその先端位置は、このようなケーブル8の出入りが容易となるように定められている。本実施例においては、突起80が脱出抑制部に相当する。
要するに、本実施例によれば、支持部70、側壁部72、および対向部74によって構成されるケーブル保持部は、長手方向の一部が収容されたケーブル8がその開放部82を通して入出可能に構成されるが、そのケーブル保持部から所定距離だけ離隔した位置におけるケーブル8の側方にはその開放部82からの脱出を抑制する突起80が備えられているので、ドラムブレーキ4の組付け前においても、ブレーキケーブル8がケーブルガイド56上で位置ずれし或いは脱落することが好適に抑制される。このとき、ケーブル保持部と突起80との間には、ケーブル8がその径方向に通過可能な隙間が設けられていることから、突起80でそのケーブル8の脱落等を抑制しながら、これを彎曲させることでその隙間を通して容易にそのケーブル保持部内に入出させ得るので、組付け性は何ら阻害されていない。
図4、図5は、本発明の他の実施例のケーブルガイド86を説明するための前記図2、図3に対応する図である。これらの図において、ケーブルガイド86は、案内部88が案内部62と異なる他はケーブルガイド56と同様に構成されている。案内部88は、ケーブルガイド56と同様に構成された支持部70および側壁部72と、その側壁72の固定部58側先端から支持部70の他辺側すなわち図4における下側に向かって伸びる対向部90とから成るケーブル保持部を備えている。対向部90は、略矩形を成すものであって、その先端は支持部70の他辺近傍の上方に位置する。本実施例においても、これら支持部70,側壁72,および対向部90から、その対向部90の形状が対向部74と僅かに相違するに過ぎないケーブル保持部が構成されている。
また、このケーブル保持部の固定部60側近傍には、スプリング受け部84の側壁部72とは反対側の辺からこれに垂直を成して図5における上方に向かって伸びる突片92が設けられている。この突片92の先端(上端)と対向部90との間には、ケーブル8の直径よりも十分に大きい隙間が形成されている。そのため、本実施例においても、ブレーキケーブル8は、真っ直ぐに保たれたままではケーブル保持部からの脱落がその突片92に妨げられている一方、僅かに彎曲させてその隙間を通すことにより、ケーブル保持部からの出入りが可能である。したがって、前述した図1〜図3に示される実施例と同様に、組付け性を何ら阻害することなく、組付け前におけるブレーキケーブル8の位置ずれや脱落が好適に抑制される。
以上、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明したが、本発明は、更に別の態様でも実施し得る。
例えば、実施例においては、本発明が常用ブレーキとしても用いられるドラムブレーキ4に適用された場合について説明したが、常用ブレーキとしてディスクブレーキが備えられたドラムインディスクブレーキのドラムブレーキのケーブルガイドにも本発明は同様に適用される。
また、実施例においては、支持部70と対向部74,90との間に開放部82が備えられていたが、支持部70の2辺から互いに平行な一対の側壁部が立設されることにより、それら側壁部の先端間に開放部が設けられたケーブルガイドにも本発明は同様に適用される。このような態様では、例えば、一方の側壁から他方の側壁に向かってそれらの中間位置まで伸びる突片を設けて、その突片によってケーブル8の脱落を防止すればよい。
また、実施例においては、ケーブル保持部がコの字状断面に形成されていたが、くの字状断面等の適宜の形状でも形成され得る。
また、固定部58,60の形状やケーブルガイド56,86の全体形状等は、実施例で示した形状に限られず、配置位置や製造コスト等を考慮して適宜変更される。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加え得るものである。
本発明の一実施例のケーブルガイドが適用されたドラムブレーキの構成を説明するための平面図である。 図1のケーブルガイドを拡大して組付け状態で示す平面図である。 図2のケーブルガイドの断面図である。 本発明の他の実施例のケーブルガイドを組付け状態で示す平面図である。 図4のケーブルガイドの断面図である。 従来のケーブルガイドを説明するための平面図である。 図6のケーブルガイドの縦断面図である。 図6のケーブルガイドの横断面図である。
符号の説明
2:パーキングブレーキ装置、4:ドラムブレーキ、8:ブレーキケーブル、10:バッキングプレート、12、14:ブレーキシュー、56:ケーブルガイド、{70:支持部、72:側壁部、74:対向部}(ケーブル保持部)、80:突起(脱出抑制部)

Claims (3)

  1. ブレーキケーブルに引張力が加えられることによりバッキングプレートに配設されたブレーキシューが機械的に回転ドラムに押圧されて制動力を発生するドラムブレーキにおいて、前記バッキングプレートに一体的に固設されて前記ブレーキケーブルを所定の張力を付与して支持すると共にそのドラムブレーキの内外に挿通させるケーブルガイドであって、
    前記ブレーキケーブルを前記バッキングプレートから離隔する方向に押圧する支持面を備えた支持部と、その支持面に対向する対向面を備えた対向部と、それら支持部および対向部をそれらの端部で連結する連結部とを有し、前記ブレーキケーブルの長手方向における所定範囲の外周面をそのブレーキケーブルの周方向の一部がその直径よりも大きい開口幅寸法の開放部を側方に形成するコ字状断面で取り囲むケーブル保持部と、
    前記ブレーキケーブルの長手方向に沿って前記ケーブル保持部から所定距離だけ離隔してそのブレーキケーブルの側方に位置させられることによりそのケーブル保持部内に収容されたそのブレーキケーブルの前記開放部からの脱出を抑制し且つそのケーブル保持部との間にそのブレーキケーブルが湾曲させられた状態でその径方向に通過可能な隙間を形成する脱出抑制部と
    を、含むことを特徴とするドラムブレーキのケーブルガイド。
  2. 前記脱出抑制部は、前記対向部の前記連結部とは反対側に位置する端部において前記ブレーキケーブルの長手方向に沿い且つ前記支持部に向かって傾斜する向きに突設されることによりその先端部においてそのブレーキケーブルの脱出を抑制する突起であり、
    前記支持部は、前記突起に対向する位置が前記対向部に対向する位置よりも低くされた段付形状を成すものである請求項のドラムブレーキのケーブルガイド。
  3. 前記脱出抑制部は、前記支持部に前記バッキングプレートから離隔する向きに突設された突片である請求項のドラムブレーキのケーブルガイド。
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