JP4356144B2 - 二値化回路及びコード読取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力する信号を2値化する2値化回路に関する。また、本発明はこのような2値化回路を備えた光学的読取装置に関する。
【0002】
光学的読取装置の一例として、例えばバーコードを読み取るバーコード読取装置が存在する。バーコード読取装置では、入力した信号をアナログ回路を用いて2値化処理し、バーコードを構成する白バーと黒バーとを検出している。
【0003】
【従来の技術】
図13は従来のバーコード読取装置における2値化処理を説明するための図面である。レーザ光線などにより照明されたバーコードからの反射光は、ピンホトダイオードで受光される。ピンホトダイオードからは、受光光量に応じた電気信号が出力されるが、これが増幅部により増幅された後、微分部に入力する。微分部は、ピンホトダイオードから出力される信号の変化点を検出するために用いられている。
【0004】
微分部出力は、ゲート回路カ、キに入力するとともに、ピークホールド回路エに入力する。ピークホールド回路では、ノイズと信号との区別が行われる。そして、ピークホールド回路出力は分圧回路に入力する。分圧回路は、ピークホールド回路出力(微分信号)の振幅を所定の比率により分圧し、信号2値化のためのスライスレベルとなる信号を出力する。
【0005】
ゲート回路では、微分部出力信号と分圧回路から出力されるスライスレベル信号とが比較され、スライスレベル以上のレベルを持つ信号が有効な信号としてW−GATE、B−GATEとして出力される。また、スライスレベル以下のレベルの信号はノイズであると判断される。
【0006】
ここで、ゲート回路カは黒バー−白バー間のエッジを、ゲート回路キは白バー−黒バー間のエッジを、それぞれ検出するために使用される。
【0007】
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上記したスライスレベル信号は、微分信号の振幅ピークの固定比率によって生成されるのが一般的である。このような場合、下記のような問題が生じる可能性がある。
【0009】
バーコードは様々な媒体/用紙に印刷されている。そのため、バーコードは必ずしも表面が平坦な用紙に印刷されているとは限らない。
【0010】
例えば、卵のパック等に用いられているいわゆる「エッグカートン」などのように、段ボール地の媒体にバーコードが印刷されている例がある。このようなダンボール紙は、その表面が大きく凹凸している。このような媒体上をレーザ光線で走査した場合、レーザ光はバーコードの白黒バーのみならず、段ボール地の凹凸までも拾ってしまう。このような段ボールの凹凸を走査することによって、この部分がノイズとしてバーコード読取装置に読み取られてしまい、バーコードの白黒情報を正しく2値化することができなくなってしまう。
【0011】
このようなノイズの影響を防ぐために、スライスレベルの振幅比を増加させ、紙面ノイズを除去するという考え方が提案されている。しかし、’LOW PCS’と呼ばれる白黒差があまりないバーコードや、バーの幅が細いバーコードラベルに対しては、バーコード読取装置が読み取る信号の振幅がどうしても小さくなってしまう。このようなバーコードを読み取ることも想定すると、単純にスライスレベルの振幅比を増加させてしまうと、信号振幅がスライスレベルを下回ってしまい、バーコードの読取ができなくなってしまう可能性がでてしまう。
【0012】
本発明はこのような問題に鑑み、紙面の凹凸などにより発生する比較的振幅が大きいノイズが発生してもバーコードを正しく読み取ることができるようにするともに、白黒差が小さいバーコードや細いバーコードの読取も同時に可能とすることができる2値化回路並びにバーコード読取装置を実現することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の二値化回路は、入力信号を微分して得られる微分信号の振幅に対して固定の比率でスライスレベルを生成する第一のスライスレベル生成部と、前記微分信号の振幅の大小に応じた可変の比率でスライスレベルを生成する第二のスライスレベル生成部と、前記第一のスライスレベル生成部出力と前記第二のスライスレベル生成部出力との合成信号に基づいて前記入力信号を二値化する二値化部とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明のコード読取装置は、媒体からの反射光を受光して、前記媒体に付されたコードを読み取るコード読取装置において、前記反射光を受光する受光手段と、前記受光手段からの信号を微分して微分信号を出力する微分回路と、前記微分信号を受けて、前記微分信号の振幅に対して固定の比率により、前記微分信号のピークをホールドする第一のピークホールド回路と、前記微分信号を受けて、前記微分信号の振幅に応じた可変の比率により、前記微分信号のピークをホールドする第二のピークホールド回路と、前記第一のピークホールド回路出力と前記第二のピークホールド回路出力との合成信号に基づいて、前記受光手段出力を二値化する二値化部と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
また、コード読取装置は更に、分圧回路と、前記分圧回路の分圧比を変化させるスイッチとを備え、スイッチにより前記分圧回路の分圧比を変え、これにより前記第一及び第二のピークホールド回路出力の振幅を制御することを特徴とする。
【0017】
そして、前記スイッチは所定周期毎に切り替えられることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態によるバーコード読取装置の2値化部に関連する部分を示した図面である。図中(ク)乃至(ソ)のうち、(シ)を除く部分の基本的な構成は図13に図示された回路とほぼ同じである。図1に図示された回路は、図13に図示された回路に対して追加ピークホールド回路シが新たに追加されている。そして、ピークホールド回路サから出力される信号と追加ピークホールド回路シから出力される信号との合成により、新たなスライスレベル生成の比率を決定する。
【0019】
詳細は後述するが、図1に図示された追加ピークホールド回路シは従来のピークホールド回路とは異なる特性を持つ。
【0020】
ここで、紙面の凹凸によるノイズは、レーザ光の出射光量および紙面からの散乱光量に比例すると考えられる。そして、受光した信号の微分信号振幅にも比例すると考えられる。
【0021】
そして、受光光量に比例した紙面ノイズの除去については、追加ピークホールド回路が信号振幅の大きさに比例してスライス比率が上昇するようにすることにより実現できる。
【0022】
一方、LowPCSバーコードや縮尺倍率の小さい、細いバーコードの読取については、追加ピークホールド回路では信号振幅が小さくなることからスライス比率を上昇させないように動作させる。これによって、これらのバーコードについては低いスライス比率を設定できるようにしている。
【0023】
図2は、図3に図示されたバーコード読取装置要部の更に詳細な回路構成を図示する図面であり、AMPoutには増幅部出力が入力する。また+SLICE、−SLICEはそれぞれゲート回路セ、ソに入力するスライスレベル信号に相当する。なお、図2では特に微分回路からゲート回路セ、ソに直接入力する微分信号の経路については図示省略している。
【0024】
増幅部から入力する信号AMPoutは、微分回路に入力し、微分処理が行われる。微分回路出力DFoutは、従来型ピークホールド回路1と新規追加ピークホールド回路2とのそれぞれに入力する。
【0025】
従来型ピークホールド回路1はダイオードD5を通して微分回路出力が入力して、C2で充電、R1、R2放電されるというように動作する。充電・放電は、C2、R1、R2で組み合わされる時定数により行われる。
【0026】
一方、追加ピークホールド回路2については、入力端に複数のダイオードが直列に接続されている。図2の例ではD1〜D3の3つのダイオードが直列に接続される。また、追加ピークホールド回路2にはコンデンサC1、ダイオードD4が設けられる。
【0027】
ここで、入力する微分信号の振幅が大きい場合には、C1で充電され、R1、R2、C2で放電される。この時の時定数は、C1、C2、R1、R2の複合により決定される。
【0028】
一方、微分回路出力の振幅が小さい時には、ダイオードD1〜D3の作用により、C1への充電量が微分回路出力振幅が大きい時と比較して少なくなる。これによって、追加ピークホールド回路2は実質的に無効状態となる。
【0029】
このように、追加ピークホールド回路2からの出力の振幅は、入力する微分回路出力の振幅に応じて変化する。
【0030】
これらの従来型ピークホールド回路1及び追加ピークホールド回路2との出力は、バッファX131に入力する。バッファX131の出力はそのままプラス側のスライスレベル信号として使用される。また、バッファX131出力は更にバッファX133に入力し、ここで反転される。バッファX133により極性反転された信号は、マイナス側スライスレベル信号として使用される。
【0031】
なお、VLimitter、R3、R4、R5、R6により構成される回路はリミッタ回路を構成する。このリミッタ回路は、2値化回路が回路ノイズを拾って2値化しないようにすることを目的とした回路であり、スライスレベルがある固定値よりも下がらないように制限を加えるための回路である。
【0032】
図3は、図2に図示された回路から出力される信号に基づいて、バーコードを構成する白バー、黒バーのエッジを示す信号を出力する回路である。図3に図示される回路には、微分回路出力DFout、プラススライスレベル信号+SLICE、マイナススライスレベル信号−SLICEが入力する。
【0033】
図3に図示される回路には比較器COMP1、COMP2が設けられる。COMP1はプラス側(白バー側)の微分回路出力信号DFoutとプラススライスレベル信号+SLICEとの大小関係を比較するものであり、DFoutが+SLICEよりも大きい期間、W−GATE信号を出力する。同様に、COMP2はマイナス側(黒バー側)のDFoutとマイナススライスレベル信号−SLICEとの大小関係を比較するものであり、DFoutが−SLICEを下回る場合にB−GATE信号を出力する。W−GATE、B−GATEともにゲート信号である。
【0034】
また、DFoutは比較器COMP3に入力し、一時遅れのディレイ回路出力との比較が行われ、PKS信号として出力される。
【0035】
W−GATEとPKSとはゲート回路1に入力し、W−GATEが入力し、且つPKSが低レベルである場合*WEGを出力する。*WEGは、バーコードを構成する白バーが検出されたことを示す白エッジ信号である。
【0036】
同様に、B−GATEとPKSはゲート回路2に入力し、B−GATEが入力しており、且つPKSが高レベルである場合に*BEGを出力する。*BEGは、バーコードを構成する黒バーが検出されたことを示す黒エッジ信号である。
【0037】
これらの*WEG、*BEGは、この後のバーコード復調処理にて用いられるが、本発明の動作自体には特に関係がないことと、周知技術であることから、詳細説明は省略する。
【0038】
次に、上記した回路各部の出力波形を参照して、本実施形態による2値化回路の動作を説明する。
【0039】
図4及び図5は、紙面に凹凸がある媒体に印刷されたバーコードを読み取ったときの、図2及び図3に図示された回路各部の出力信号波形とそのタイミングを示した図面である。ここで、図4は従来のピークホールド回路のみを使用した例を、図5は追加ピークホールド回路を併用した場合の例を、それぞれ図示している。以下、主に図4を用いて説明する。
【0040】
紙面に凹凸がある場合には、増幅部出力の振幅は大きなものとなり、特に白部では紙面の凹凸による影響が大きく現れる。凹凸がある媒体上に印刷されたバーコードがレーザ光線により走査されると(図4a、図示斜線は凹凸を表現したもの)、ピンホトダイオードによりバーコードからの反射光が受光され、その受光量に対応した振幅を持つ電気信号が出力される。その後、増幅部に電気信号が入力し、増幅されて出力される。増幅部出力は、図4bに一例が図示される。この場合、紙面上が凹凸であるため、増幅部から出力される信号上には凹凸を走査することによる紙面ノイズが重畳している。なお、図4bにおいて、上側は白を、下側は黒を示す。
【0041】
図4bに図示される増幅部出力は続いて、微分回路に入力する。微分回路出力は図4(タ)に図示される。微分回路出力は、増幅部出力の変化量に比例した信号となるため、白と黒との境界部分では微分信号が大きく変化する。これと同時に、紙面の凹凸に対応する位置でも増幅部出力変化も大きくしてしまう。
【0042】
続いて、微分信号(タ)がピークホールド回路に入力する。図4(ツ)及び(ナ)はピークホールド回路出力を示す。これは前述の通り二値化処理のスライスレベルとして用いられる。ここで、+側(ツ)は+SLICE信号を、−側(ナ)は−SLICE信号をそれぞれ示す。
【0043】
微分信号(タ)およびスライスレベル信号(ツ)、(ナ)は、比較器により比較され、微分信号(タ)がスライスレベル(ツ)および(ナ)を超える期間、W−GATE/B−GATEが比較器より出力される。通常、白バーあるいは黒バーのエッジ部分では、微分信号がスライスレベルを超えるため、W−GATE、B−GATEが出力される。
【0044】
図4の例では、従来方式のスライスレベルが適用される。図4(ニ)あるいは(ヌ)の部分では、紙面の凹凸によるノイズが大きく、微分信号(タ)の振幅が大きくなっており、部分的にスライスレベル信号(ツ)、(ナ)を超えてしまう。上記(ニ)あるいは(ヌ)の部分はバーコードの白/黒境界部分ではないにも関わらず、微分信号振幅が大きいために図4の例ではW−GATE、B−GATEが出力されてしまう。
【0045】
一方、PKSは図4に図示されるように出力される。その結果、W−GATE/B−GATEとPKSとに基づいて、白エッジ信号*WEG、黒エッジ信号*BEGが図4に図示されるように出力される。これらの信号は本来バーコードの白バーあるいは黒バーのエッジ部分を指し示す信号であるが、図4の(ニ)あるいは(ヌ)の部分ではW−GATE/B−GATEが出力されているため、これらに対応する位置では*WEG、*BEGが出力されてしまう。その結果、図4の(テ−1)の部分のように本来存在しない黒バーが白バーに混じっていると誤認識されたり、(テ−2)の部分のように白バー/黒バーの幅が実際の幅とは異なって認識されてしまう可能性がある。バーコードの復調は、*WEG−*BEG間隔を計数することでバーの幅(相対値)を算出し、このバー幅値に基づいて行われるが、図4の例では実際のバーの境界部分以外の所で*WEG、*BEGが出力されるため、復調結果は実際のバーコードに記録された情報とは異なるものになってしまう。
【0046】
図5は追加ピークホールド回路を従来型ピークホールド回路と併用した場合の回路各部の出力信号を図示した図面である。図において、(チ)は追加ピークホールド回路出力と従来型ピークホールド回路出力とを合成した信号である(追加ピークホールド回路出力は(チ)から(ツ)を差し引いたものに相当する)。
【0047】
図5の例では、微分回路出力の振幅が大きくなることに対応して、追加ピークホールド回路出力の振幅が大きくなり、その結果スライスレベル(チ)が図4に図示された例よりも持ち上げられている。これによって、図5(ニ)あるいは(ヌ)の部分でも微分信号(タ)がスライスレベル(チ)を超えることがなくなるため、紙面の凹凸によるノイズをバーコードのエッジ部分と誤認識せず、バーコードの白と黒とを正しく再現でき、バーコードの誤読を防止することも可能となる。
【0048】
図6は、紙面ノイズが少なく、且つ白バーと黒バーとのコントラスト比(PCS比)が小さいバーコードを読み取った場合の、図2並びに図3に図示された回路各部の出力信号を示す図面である。図6の例では、微分回路出力の振幅が図4、5の例と比較して小さい。そのため、図6の場合には追加ピークホールド回路出力の振幅が小さくなり(あるいはほぼ'0'となり)、従来型ピークホールド回路出力(ノ)の振幅と、両者の出力信号を合成した信号(ネ)の振幅との差は小さくなる。
【0049】
このように微分信号振幅が全体的に小さい場合には、図6ではスライスレベルが持ち上がらず、従来のバーコード読取と同様に微分信号がスライスレベルに潜るようなことはなくなり、白と黒とを正しく再現することができる。
【0050】
図7は、微分信号とスライスレベルとの関係を説明した図面である。縦軸は信号の振幅を、横軸は時間tを示す。また、図中Vdfは微分信号の極大点における振幅を、Vsl(0s)はt=0におけるスライスレベルの振幅を、Vsl(2μs)はt=2μsにおけるスライスレベル振幅を、それぞれ示す。
【0051】
図7に図示される通り、微分信号の極大点(t=0)では、スライスレベルはピークホールド回路の充電により上昇するが、その後ピークホールド回路の放電によりスライスレベルが下降していく。
【0052】
t=0におけるスライス比は、
スライス比=Vsl(0s)/Vdf
で表される。
【0053】
一方、t=2μsにおけるスライス比は、
スライス比=Vsl(2μs)/Vdf
で表される。
【0054】
図8は、t=0における従来方式と本実施形態によるスライス比(スライスレシオ)と微分信号振幅との特性を図示した図面である。図において、横軸は微分信号振幅を、縦軸はスライス比を、それぞれ示す。
【0055】
図8に図示される通り、微分信号振幅が小さい領域では、いずれの方式によるスライス比もその値はあまり変わらない。一方、微分信号振幅が大きくなるに応じて、本実施形態によるスライス比は次第に大きくなるのに対し、従来方式によるスライス比はほぼ一定となる。
【0056】
図9は図8と同様にそれぞれの方式によるスライス比と微分信号振幅との特性を図示した図面であり、図9はt=2μsの時点のものを示している。
【0057】
図9においても、図8と同様に、微分信号振幅が小さい領域では双方のスライス比はあまり変わらないが、微分信号振幅が大きくなるに応じて本実施形態によるスライス比は大きくなっていく。一方、従来方式によるスライス比はほぼ一定の値を維持している。
【0058】
このように、本実施形態による二値化回路では、微分信号振幅が大きい領域ではそのスライス比が大きくなるため、紙面の凹凸ノイズ等の影響によるバーコードの誤認識を低減させることができる。一方、微分信号振幅が小さい領域では従来と同等のスライスレベルを生成しているため、スライス比を高めで固定する場合と比較して、コントラストが低いバーコード等の読取をより確実に行うことが可能である。
【0059】
なお、図2に図示された複数のピークホールド回路を構成したとき、時定数を決める要素である(C2、R1、R2)と(C1、C2、R1、R2)についてC2とC1とを独立に調整することにより、微分信号が大きいとき、つまり紙面ノイズが大きいときのスライスレベルの放電特性を調整することが可能となる。特に、C2の定数を変化させることによって、放電の速さが調整できる。
【0060】
ここで、図2に図示された追加ピークホールド回路では、3個のダイオードが直列接続されているが、このダイオードの個数を適宜増加させたり減少させたりしてもよい。
【0061】
図10は、ダイオードが3個の場合とダイオードが2個の場合の、微分信号振幅とスライス比との特性を図示した図面である。図10から、ダイオードの個数を増加すると、その分微分信号振幅が大きくないとピークホールド回路を構成するコンデンサC1への充電が開始されないという特徴があり、微分信号振幅を基準にして見ると、微分信号振幅が大きいところではスライス比が下がる。逆に、ダイオードの個数を減らすことで、スライス比を上げることも可能である。
【0062】
図11は、図2に図示された回路の一部分に改良を加えた回路例を示す図面である。図11の回路では、R2とR8によって構成される分圧回路が挿入されている。この分圧回路はスライス比決定回路として作用する。
【0063】
分圧回路には、制御信号CONT SWが入力し、更に抵抗R8と直列にCONT SWにより動作が制御されるアナログスイッチS1が設けられる。CONT SWがオンの場合には、アナログスイッチS1が閉じ、R8が有効となるため、図11に図示された回路は図2に図示された例と同じ特性となる。一方、CONT SWがオフとなり、アナログスイッチが開くと、R8が切り離されるためにスライス比が上昇し、これによってスライスレベルを更に上げることができる。
【0064】
ここで、CONT SWをオンとした場合のスライス比は32.7%、オフとした場合のスライス比は74.4%となっている。
【0065】
ここで、図示しないタイマを図11の回路に設け、タイマからの出力信号をCONT SWに接続するようにすればよい。タイマを作動させることによって、一定の周期毎にアナログスイッチS1のオン/オフを切り替えることができ、これによってスライス比率が変化する。
【0066】
また、他の方法としては、ポリゴンミラーを回転駆動するポリゴンモータの回転信号をCONT SWに接続し、ポリゴンモータの回転に同期してアナログスイッチS1のオン/オフを切り替えるようにしてもよい。
【0067】
バーコード読取時には、どのタイミングで、どのような物品が読み取られるかが判らない。例えば店舗において、顧客が購入する商品に付されたバーコードを読み取る場合、様々な商品が読取対象となる。そして、これらの商品の中には、紙面に大きな凹凸があるものも含まれる。また、同じ凹凸がある商品であっても、その凹凸の程度は商品毎に異なる可能性がある。この際に、どのような商品でもバーコード読取ができるようにするために、図11に図示される回路が使用される。
【0068】
上記のようにタイマ出力、あるいはポリゴンモータの回転信号に基づいてスイッチS1を周期的に切り替え、スイッチS1を閉じた場合には相対的に低く、スイッチS1を開いた場合には相対的に高く、スライスレベルが設定される。
図12は、微分回路出力信号を2系統に分配し、従来型のピークホールド回路と、図2に図示した第一の実施形態によるピークホールド回路とを並列に接続した回路例を示す図面である。図12の回路は、第一の実施形態によるピークホールド回路を補助的に使用し、一次的には従来型ピークホールド回路を使用することを目的としたものである。
【0069】
紙面ノイズが大きい場合には、第一の実施形態によるピークホールド回路を使用することは有効であるが、通常時には特に有効には働いていない。そのため、図12に図示された回路では紙面ノイズが大きい場合に第一の実施形態によるピークホールド回路を用いてバーコード読取を行い、紙面ノイズが小さい通常時の読取には従来型ピークホールド回路を用いてバーコード読取を行う。
【0070】
図12の例では、上段の従来型ピークホールド回路と、下段の従来型ピークホールド回路とは同一の回路を使用しているが(出力される信号の振幅が同一)、例えば上段の従来型ピークホールド回路に比較して、下段の従来型ピークホールド回路から出力される信号の振幅を小さいものとすることもできる。
【0071】
この場合、追加ピークホールド回路+上段従来型ピークホールド回路で大きいスライスレベル(微分信号振幅大)を、上段従来型ピークホールド回路で中間のスライスレベル(微分信号振幅小)を、下段の従来型ピークホールド回路で小さいスライスレベル(微分信号振幅更に小)を、それぞれ発生させる。これによって、更に広い範囲でのバーコード読取を行うことが可能となる。
【0072】
ここで、図2に図示された回路では追加ピークホールド回路と従来型ピークホールド回路とに2分配されているが、分配数は3、あるいはこれ以上としても構わない。
【0073】
また、必要に応じて操作者が手動でアナログスイッチS1のオン/オフを切り替えられるようにしても差し支えない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるバーコード読取装置の回路構成を示す図。
【図2】一実施形態によるスライスレベル生成の回路構成を示す図。
【図3】一実施形態による二値化部の構成を示す図。
【図4】従来型ピークホールド回路を用いた場合の本実施形態によるバーコード読取装置各部の出力信号波形を示す図。
【図5】追加ピークホールド回路を用いた場合の本実施形態によるバーコード読取装置各部の出力信号波形を示す図。
【図6】微分信号振幅が小さい場合の本実施形態によるバーコード読取装置各部の出力信号波形を示す図。
【図7】微分信号とスライスレベルとの関係を示す図。
【図8】t=0における微分信号とスライスレシオの関係を示す図。
【図9】t=2usにおける微分信号とスライスレシオとの関係を示す図。
【図10】ダイオード個数に応じた微分信号とスライスレシオとの関係を示す図。
【図11】第二の実施形態による閾値生成の回路構成を示す図。
【図12】第三の実施形態による閾値生成の回路構成を示す図。
【図13】従来のバーコード読取装置の構成を示す図。
Claims (4)
- 入力信号の二値化を行う二値化回路において、
前記入力信号を微分して得られる微分信号の振幅に対して固定の比率でスライスレベルを生成する第一のスライスレベル生成部と、
前記微分信号の振幅の大小に応じた可変の比率でスライスレベルを生成する第二のスライスレベル生成部と、
前記第一のスライスレベル生成部出力と前記第二のスライスレベル生成部出力との合成信号に基づいて前記入力信号を二値化する二値化部と、
を備えることを特徴とする二値化回路。 - 媒体からの反射光を受光して、前記媒体に付されたコードを読み取るコード読取装置において、
前記反射光を受光する受光手段と、
前記受光手段からの信号を微分して微分信号を出力する微分回路と、
前記微分信号を受けて、前記微分信号の振幅に対して固定の比率により、前記微分信号のピークをホールドする第一のピークホールド回路と、
前記微分信号を受けて、前記微分信号の振幅に応じた可変の比率により、前記微分信号のピークをホールドする第二のピークホールド回路と、
前記第一のピークホールド回路出力と前記第二のピークホールド回路出力との合成信号に基づいて、前記受光手段出力を二値化する二値化部と、
を備えたことを特徴とするコード読取装置。 - 前記コード読取装置は更に、分圧回路と、前記分圧回路の分圧比を変化させるスイッチとを備え、
前記スイッチにより前記分圧回路の分圧比を変え、これにより前記第一及び第二のピークホールド回路出力の振幅を制御することを特徴とする、請求項2記載のコード読取装置。 - 前記スイッチは所定周期毎に切り替えられることを特徴とする、請求項3記載のコード読取装置。
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