JP4354575B2 - オゾン含有浄化液及びレジスト除去方法 - Google Patents

オゾン含有浄化液及びレジスト除去方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レジスト除去や素子の洗浄等に使用する電子機器の洗浄液、及び該浄化液をレジスト除去方法に関する。
【0002】
【従来技術】
オゾンは強力でクリーンな酸化剤として注目されつつあり、特に分解生成物が酸素であり従来から使用されている塩素系のものと比較して残留物が被処理水中に残留しないこと、分解速度が速くオゾンがそれ自身残留せず二次公害の問題も全くないこと等の理由から水処理用としての使用が増加している。
このように酸化剤として有用なオゾンを発生させるために従来から主として放電法及び電解法が採用され、酸素とオゾンの混合ガスであるオゾン含有ガスとして得られている。前者の放電法は放電用電極物質の混入や空気中の窒素の放電酸化物であるNOxの混入があり、特に高純度を要求される電子機器洗浄用としては不適切で、他の用途としても不純物が多いため望ましくなく、現在では高純度オゾン含有ガスの製法としては実質上使用されていない。
【0003】
後者の電解法は、水の電気分解によりオゾン含有ガスを製造する方法で、この電解生成オゾン含有ガスは、水を原料とし、二酸化鉛、金、白金等を電極として使用しあるいはこれら電極物質を固体電解質(SPE)の隔膜に付着させた構造体いわゆるSPE型電極構造体を使用して電解を行い、陽極側から水電解生成物であるオゾンを酸素との混合物として得ることができる。該電解オゾンは液体系で製造されるため完全な湿潤ガスであり、15%以上の高濃度で得られる等の特徴を有している。
このオゾン含有ガスを使用して対象物の洗浄を行う場合、洗浄対象が廃水やプール水であるとオゾン含有ガスを直接洗浄対象物に吹き込んで有害不純物の分解や殺菌を行うことができる。又洗浄対象が半導体素子等の電子機器であると、電解で生成したオゾン含有ガスを純水等の高純度水に溶解してオゾン水として洗浄用に使用される(特公平8−13356 号公報)。
【0004】
前記半導体素子の製造の一工程であるシリコン基板上の微細金属配線やパターン形成工程、あるいはLCDガラス基板上のパターン形成工程では、頻繁にリソグラフィー技術が用いられる。このリソグラフィーが使用される工程は、有機高分子系の感光性樹脂から成るレジストの塗布→ベイキング→マスク露光→エッチング→レジスト除去の順に行われる。前記オゾン水は、個々の半導体素子の洗浄やレジスト除去に使用され、その酸化剤としての優秀性から電子機器の素子洗浄用及びレジスト除去用として幅広く使用されている。
現在では、多層配線化や線幅の狭小化等の配線の高密度化が急速に進み、製品完成までの間のリソグラフィーを使用する工程の数が増加している。現在リソグラフィーを使用する工程で使用されるレジストの除去方法としては、レジスト種専用の有機系剥離液によりレジストを溶解させる方法、酸素等のプラズマアッシングによりエッチングで除去する方法、120 ℃程度の高温高濃度硫酸と過酸化水素から成る無機系の剥離液を併用する酸化的除去方法等がある。
【0005】
このレジスト剥離後の洗浄液としては、トリクロロエチレン、1、1、1−トリクロロエタン、テトラクロロエチレン、塩化メチレン等の塩素系溶剤、フロン112 、フロン113 等のフロン系溶剤、及び芳香族系溶剤が使用されている。更にこれらの溶剤で洗浄後に、ケトン系又はアルコール性溶剤を組み合わせて洗浄を行うこともあり、例えば剥離液でレジストを剥離した後、前記塩素系溶剤又はフロン系溶剤で洗浄し、次いでメチルエチルケトン、アセトン等で洗浄し、更にイソプロパノール等で洗浄するレジスト除去方法が用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
現在電子機器用素子の洗浄の殆どの工程には、前述のオゾン水が使用されている。該オゾン水は電解法により生成させた高純度オゾン含有ガスを使用して生成させたものであるため、電子機器洗浄に要求される純度要求に応じられる純度を有し、純度面では問題は生じていない。
しかしながら洗浄対象となる電子機器の数の増加から、単なる洗浄効果の維持及び向上だけでなく、より高速度で洗浄することが望まれているが、現在のオゾン水を使用する洗浄方法では、この要望には十分に応じているとは言えない。
【0007】
又前述のレジスト除去方法は、剥離力及び洗浄力は優れているが、それぞれに取扱い上の問題点がありレジスト種に応じて使い分ける必要がある。つまりそれぞれレジスト残渣の発生、有機系廃液の発生、濃厚硫酸の発生等の問題点があり、特に近年のリソグラフィーを使用する工程の増加に伴って、廃液量が増大し、処理系統への負担増や生活環境への悪影響が危惧されている。
又オゾン水によるレジスト除去あるいは洗浄方法には、(1)高濃度オゾン水が得られにくく、レジストのような強固な有機物の除去にはエッチングレートが小さく適切でない、(2)オゾンは水中では分解速度が比較的速く溶存オゾンが効果的に利用されない、(3)オゾン水中では温度を60℃以上に上げるとオゾンの分解速度が上昇し水蒸気圧の上昇によりオゾン濃度が下がり効果的でない、といった問題点が指摘されている。この他にも、オゾン水等をはじめとする各種浄化液による洗浄等の浄化が行われているが、より一層の浄化効果の向上が望まれている。
本発明は、このような電子機器のレジスト除去をより効果的にかつ不純物や廃液を発生させることなく行い得るオゾン含有浄化液、及び該浄化液を使用する浄化方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、オゾン含有ガスをパーフルオロカーボン溶媒に溶解させたことを特徴とするレジスト除去用オゾン含有浄化液であり、該浄化液は電子機器のレジスト除去用として使用する。この浄化液は、オゾン含有ガスを、散気ボールを使用してパーフルオロカーボン溶媒中に吹き込み溶解させることにより、又はパーフルオロカーボン溶媒を陽極液として使用するオゾンの電解生成により製造できる。又該浄化液を使用するスピン洗浄法又は超音波照射を伴う浸漬法により効率良く製造できる。
【0009】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明に係る、オゾン含有ガスをパーフルオロカーボン溶媒に溶解させて成るオゾン含有浄化液は次のような特徴を有している。
(1)オゾンの有機溶媒に対する溶解度が水に対する溶解度より格段に高いため、浄化液特に洗浄液として洗浄能力が高くなる。
(2)パーフルオロカーボン溶媒自体にも浄化能力があるため、更に一層の浄化能力の向上が達成できる。
(3)パーフルオロカーボン溶媒の選択、特に沸点を好適に選択すると、オゾン水では行い得ない100℃を越える温度でのレジスト除去が可能になる。
(4)パーフルオロカーボン溶媒中でのオゾン分解が水中でのオゾン分解より進行しにくいため、浄化液としての寿命が長くなる。
【0010】
本発明では、溶媒としてパーフルオロカーボン化合物の溶媒を使用し、この溶媒が好ましいのは、フッ素を含む有機溶媒は殆どオゾンと反応せず、対象浄化物の処理工程中に安定に維持され、再生等を行うことなく繰り返し使用できるからであり、パーフルオロカーボン化合物を使用すると一層の耐性向上が達成できる。塩素、臭素あるいは沃素を含有する有機溶媒の中にはオゾンと反応して分解したり劣化したりする溶媒があり、分解物による汚染も考えられるため、フッ素以外のハロゲンを含有する有機溶媒は使用しない。
【0011】
更に本発明のパーフルオロカーボン溶媒は、室温付近で液体であることが望ましく、例えば沸点が30℃以上、融点が20℃以下のパーフルオロカーボン溶媒であることが好ましい。沸点が100 ℃を越える有機溶媒を選択すると前述の通りオゾン水では不可能な温度での洗浄等が可能になり、従来のオゾン処理では成し得なかった操作が可能になる。該パーフルオロカーボン溶媒は単独の化合物でも混合物でも良い。所望の沸点のパーフルオロカーボン溶媒が見出せない場合には2以上のパーフルオロカーボン溶媒を混合して見掛け上の沸点を調節することができる。
【0012】
本発明のパーフルオロカーボン溶媒としては、パーフルオロカーボン(PFC、炭化水素の全ての水素をフッ素で置換した化合物)がある。
【0013】
オゾンに対する耐食性という面からも、パーフルオロカーボンやパーフルオロエーテルの使用が望ましい。本発明に使用するパーフルオロカーボン溶媒に対するオゾンの溶解度は、純水や水道水に対するオゾンの溶解度の数倍から数十倍に達し、溶解度の上昇に伴って浄化能力も上昇する。これらのパーフルオロカーボン溶媒は通常モノマーが重合した高分子化合物で、低分子量の場合ほど同一重量の有機溶媒に対するオゾンの溶解度は高く、高分子量の場合ほど同一重量の有機溶媒に対するオゾンの溶解度は低くなる。該有機溶媒にオゾン含有ガスを溶解させるには、通常のオゾン水製造の場合のように散気板や散気ボールを使用して行うことが望ましく、つまりオゾン含有ガスを散気板や散気ボールを通して有機溶媒中にバブリングすることにより容易にオゾン含有浄化液が得られる。
【0014】
この他に、オゾン製造とパーフルオロカーボン溶媒への溶解を一回の操作で行うこともできる。つまり隔膜を使用して陽極室及び陰極室に区画された電解槽の陽極室にオゾン発生用陽極を設置し、かつ陽極液としてパーフルオロカーボン溶媒を使用して電解を行うと陽極室で生成するオゾン含有ガスがそのまま陽極液である前記パーフルオロカーボン溶媒に溶解して本発明のオゾン含有浄化液が得られる。
本発明の浄化液のオゾン濃度は、使用するパーフルオロカーボン溶媒や温度にも依存するが通常室温で300 〜500 mg/lであり、前述の通り通常のオゾン水のオゾン濃度の数倍〜数十倍に達する。本発明のパーフルオロカーボン溶媒にオゾン含有ガスが溶解させて成る浄化液は、前述した通り、電子機器製造時のリソグラフィーを使用する工程におけるレジスト除去に使用できる。
【0015】
ウェハ表面に被覆されたレジスト除去は、単に該ウェハを本発明のオゾン含有浄化液に浸漬するだけでも良いが、単なる浸漬だけではオゾン含有浄化液によりウェハ表面から剥離されたレジストがウェハ表面に残って未剥離のレジストとオゾン含有浄化液の接触を阻害しやすくなるため、浸漬と同時に超音波照射して剥離レジストの表面からの脱離を促進することが好ましい。
更に回転(スピン)しているウェハ表面にオゾン含有浄化液を噴射してレジスト除去を試みても、超音波照射と同様に剥離したレジストがウェハ表面から脱離するため、処理効率が上昇する。
【0018】
本発明におけるレジスト除去は、この浄化液のみによる操作に限定されず、例えば紫外線照射や前述した超音波照射を併用し、あるいはオゾン以外のガスや液体を同時に使用しても良い。又溶剤についても前述のハロゲンを含有する有機溶媒以外に特定の成分の除去に効果のあるハロゲンを含有しない溶媒を前記パーフルオロカーボン溶媒と混合して使用しても良い。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に添付図面に基づいて本発明のオゾン含有浄化液によるレジスト除去の実施形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は本発明に係るオゾン含有浄化液によるレジスト除去の一実施形態(浸漬法)を示す概略正面図である。
オゾン含有ガス製造用電解槽本体1は、固体電解質である陽イオン交換膜2により陽極室3と陰極室4に区画され、前記イオン交換膜2の陽極室3側にはオゾン含有ガス発生に対する触媒能を有する陽極物質粉末5が、又陰極室4側には陰極物質粉末6がそれぞれ付着してSPE型電解槽1となっている。
【0020】
この電解槽1の陽極室3及び陰極室4に純水を満たし両極間に通電すると、陽極室3側でオゾンと酸素の混合ガスであるオゾン含有ガスが発生する。
一方この電解槽1の近傍には、超音波洗浄槽7が設置され、該洗浄槽7内には純水8が満たされている。この洗浄槽7内に、底面が丸く成形された石英製るつぼ9が設置され、該るつぼ9中にはフッ素含有有機溶媒10が満たされかつ該有機溶媒10に浸漬するようにレジスト付ウェハ11が配置されてる。
前記電解槽1の陽極室3側で発生したオゾン含有ガスは供給ライン12を通って前記有機溶媒10中に導入され、該有機溶媒10中の散気ボール13表面から有機溶媒10中に溶解し、オゾン含有浄化液が作製される。作製されたオゾン含有浄化液は該浄化液中のウェハ11に接触し溶解しているオゾン及び有機溶媒自身の酸化力によりウェハ11上のレジストを除去するとともにウェハ11表面を浄化する。この際に超音波が印加され、更にレジスト除去及び表面浄化効果が顕著になる。
【0021】
図2は本発明に係るオゾン含有浄化液によるレジスト除去の他の実施形態(スピン洗浄法)を示す概略正面図であり、電解槽本体1及びその部材は図1と同様であるため同一符号を付して説明を省略する。
オゾン含有ガス製造用電解槽本体1で発生したオゾン含有ガスは供給ライン12aから混合ポンプ14に供給され、フッ素を含有する有機溶媒の貯留槽15に貯留された有機溶媒10aと混合され、混合ポンプ14中でオゾン含有浄化液が生成する。このオゾン含有浄化液は気液分離槽16に供給され、未溶解オゾンが分離除去された後、スピン洗浄器17に供給される。このスピン洗浄器17は、受皿18の中心に回転自在に設置された軸19に固定されたレジスト付ウェハ11aを有している。
【0022】
このスピン洗浄器16のウェハ11aを回転させながらオゾン含有浄化液を該ウェハ11aの中心に供給もくしは噴射すると、ウェハ11a上のレジストがオゾン含有浄化液の流束により剥離し、その後剥離したレジストはウェハ11a表面から除去される。その後オゾン含有浄化液の供給を停止しかつ回転数を維持したままそのまま又は回転数を増加しながら回転軸19の回転を継続すると、ウェハ11a表面の前記洗浄液が飛散してウェハ11aの乾燥が行われる。
使用後のオゾン含有浄化液はPTFEフィルター20を通して混入したレジスト等の不純物を除去した後、前記貯留槽15に循環される。
【0023】
(実施例)
次に本発明に係るオゾン含有浄化液を使用するレジスト浄化等の浄化操作の実施例を記載するが、該実施例は本発明を限定するものではない。
実施例1
まずオゾン含有ガスのフッ素含有有機溶媒への溶解度を測定した。
電解有効面積90cm2 の電解槽に、陽極面に二酸化鉛粉末を、陰極面に白金粉末をそれぞれ付着させた固定電解質であるナフィオン(商品名)製隔膜を装着してSPE型電解槽とし、前記隔膜により該電解槽を陽極室と陰極室に区画し、該電解槽内には純水1リットルを満たした。この電解槽に100 A/dm2 となるように通電することにより、オゾンを12重量%含有するオゾンと酸素の混合ガス(オゾン含有ガス)が10g/時の割合で得られた。
【0024】
このオゾン含有ガスを、住友スリーエム株式会社製のフッ素含有有機溶媒であるフロリナートFC−77(沸点97℃)100 mlを満たしたパイレックスガラス製の円筒形ガス洗浄瓶に0.7 リットル/分の割合で導入し、多孔質石英製の散気ボールを通して前記有機溶媒中に溶解させた。
このオゾン含有有機溶媒5mlを採取し、20重量%の沃化カリウム水溶液5mlと混合しかつ激しく震盪して十分に接触させて、沃素イオンをオゾンにより酸化させて黄色く発色させた。
次に1/10N硫酸水溶液5mlを添加して沃素を遊離させた後、1/50Nチオ硫酸ナトリウム溶液を用いて発色が消えるまで滴定を行った。
同様にして有機溶媒の液温を変えてそれぞれオゾン溶解度を測定してオゾン溶解度の温度依存性を調べた。その結果を表1に示す。
【0025】
比較例1
ガス洗浄瓶中にフロリナートFC−77の代わりに純水を満たし、実施例1と同一条件でオゾンを溶解させ、同様にして純水中へのオゾン溶解度の温度依存性を測定した。その結果を表1中に示した。
表1から、フロリナートは純水と比較して極めて高いオゾン溶解性を示し、50℃以下の温度では供給したオゾン含有ガスより高濃度のオゾン含有フロリナートが得られたことが分かる。
【0026】
【表1】
Figure 0004354575
【0027】
実施例2
実施例1の電解槽を使用して図1に示すようなレジスト除去装置を組み立てた。この装置の超音波洗浄槽に純水を満たし、更にこの中に上面が開口する石英るつぼを設置した。このるつぼ中に実施例1と同じフロリナートFC−77を入れ、更にこのフロリナートに浸漬するように多孔質石英製の散気ボールを配置した。
実施例1で得たオゾンを12重量%含むオゾン含有ガスを散気ボールを通してフロリナート中に0.7 リットル/分の割合で供給し、供給開始20分後にオゾン濃度を測定したところ460 mg/lであった。このオゾン含有フロリナートにポジ型レジストTSMRV90(東京応化工業株式会社製)を厚さ1.2 μmで塗布した6インチシリコンウェハをフロリナート中に浸漬させた。3分後に取り出して120 ℃で乾燥させ、SEMによる断面観察により、レジストの残留膜厚からエッチング速度を算出した。その結果を表2に示した。
同じ条件でウェハ浸漬時に超音波照射を併用して、同様にしてエッチング速度を算出した。その結果も表2に示した。
【0028】
比較例2
フロリナートの代わりに純水を使用したこと以外は実施例2と同様にしてオゾン水を作製したところオゾン濃度は60mg/lであった。実施例2と同様にして(超音波照射なし)エッチング速度を算出した。その結果を表2に示した。
実施例2及び比較例2の結果を示す表2から、オゾン溶解の溶媒としてフッ素を含有する有機溶媒を使用すると、純水が溶媒の場合と比較して溶解オゾン濃度が7倍以上になることが分かる。オゾン含有浄化液とオゾン水(超音波照射なし)によるレジスト除去のエッチング速度を比較すると前者を使用すると約2.5 倍のエッチング速度が得られ、ウェハの製造、ひいては該ウェハを有する半導体製造の迅速化が達成でき、電子機器製造の高速化及び高密度化に対応できる。
更に超音波を照射しながらレジスト除去を行うと、同じオゾン含有浄化液を使用した場合でもレジスト除去速度は4倍に達する。これはオゾン含有浄化液によりウェハから剥離したレジストが超音波によりウェハ表面から浄化液とともに流れ去り、未剥離レジストと浄化液との接触を好適に行い得るからであると推測できる。
【0029】
【表2】
Figure 0004354575
【0030】
実施例3
図2に示した電解槽及びスピン洗浄器を使用してレジスト付ウェハからのレジスト除去を行った。
実施例1と同様にしてオゾンを12重量%含むオゾン含有ガスを生成させ、混合ポンプにより実施例1と同じフロリナートFC−77と混合し、気液分離器で未溶解オゾンを分離してオゾン含有浄化液とした。このオゾン含有浄化液中のオゾン濃度を測定したところ、460 mg/lであり、液温は20℃であった。
【0031】
スピン洗浄器に実施例2と同じシリコンウェハを回転自在に設置し、300rpmで回転させた。この回転しているウェハ中心に前記オゾン含有浄化液を0.1 リットル/分の割合で3分間噴射して洗浄を行った。オゾン含有浄化液の供給を停止した後、回転数を1000rpm に上昇して1分間スピン乾燥を行った。
その後、SEMによるウェハの断面観察により、残留膜厚を測定しエッチング速度を算出した。その結果を表3に示した。
【0032】
【表3】
Figure 0004354575
【0033】
比較例3
オゾン含有浄化液の代わりに比較例2で使用したオゾン濃度は60mg/lのオゾン水(オゾン水1)を使用したこと以外は実施例3と同じ操作を行い、SEMによるウェハの断面観察により、残留膜厚を測定しエッチング速度を算出した。その結果を表3に示した。
更にオゾン濃度を30mg/lに調整したオゾン水(オゾン水2)を作製し、同様にウェハの洗浄を行い、エッチング速度を算出した。その結果を表3に示した。
表3から実施例3のスピン洗浄法によると実施例2の超音波照射のない浸漬法と比較して4倍のエッチング速度が得られ、この値は超音波照射を伴う浸漬法と同じ速度があることが分かる。これも超音波照射の場合と同じように、ウェハから剥離したレジストがウェハの回転とウェハ表面に噴射されるオゾン含有浄化液の流束によりウェハ表面から浄化液とともに流れ去り、未剥離レジストと浄化液との接触を好適に行い得るからであると推測できる。
【0034】
実施例4
染料の1種であるキノリンイエローS40mgを純水100 mlに溶解し、室温下でオゾンを440 mg/l溶解した10mlのフロリナートFC−43(住友スリーエム株式会社製、沸点174 ℃)と混合し、前記染料の褪色を観察し色度を測定した。表4に示す通り、色度は0.5 であった。なおキノリンイエローS40mgを純水100 mlに溶解した原液の色度は大き過ぎて測定できなかったため、5000倍に希釈し測定し、色度20が得られた。
【0035】
比較例4
フロリナートFC−43の代わりにオゾンを60mg/l溶解したオゾン水を使用して同様に褪色処理を行い、処理後の色度を測定した。その結果は表4に示す通り、200 倍希釈で20であった。
【0036】
【表4】
Figure 0004354575
【0037】
実施例5
表面に二酸化鉛めっきを施したチタン繊維焼結体を陽極、表面に白金めっきを施したステンレス繊維焼結体を陰極、塩酸中で煮沸したナフィオン117 (デュポン社製)膜を電解質として、それぞれ用いてオゾン発生用電解槽を構成した。陽極及び陰極の電解面積は共に5cm2 とした。
この電解槽の陽極室にフロリナートFC−70(住友スリーエム株式会社製、沸点215 ℃)を満たし、陰極室には超純水を加え、電流密度0.5 A/dm2 で3時間電解を行った。
3時間経過後の陽極発生ガス中のオゾン濃度は10容量%、陽極室のフロリナートに含有されるオゾンの濃度は450 mg/lであった。
【0038】
【発明の効果】
本発明は、オゾン含有ガスをパーフルオロカーボン溶媒に溶解させたことを特徴とするオゾン含有浄化液である。パーフルオロカーボン溶媒は純水と比較してオゾン溶解度が格段に高く、本発明のオゾン含有浄化液は高濃度オゾン含有溶液として、電子機器の素子のレジスト除去等に効果的に使用できる。
更にパーフルオロカーボン溶媒はそれ自身が浄化作用を有するため、オゾンの浄化作用と溶媒の浄化作用を合わせ持つ浄化液が提供できる。又オゾン水は沸点が100 ℃であるため、従来のオゾン水洗浄では100 ℃を越える温度での浄化操作は行い得なかったが、本発明ではパーフルオロカーボン溶媒の沸点を好適に選択すると、100 ℃を越える温度での洗浄や殺菌等が可能になり、従来はオゾン洗浄の対象となりえなかったレジスト除去に対応できる。
【0039】
ッ素の有する浄化能力は他のハロゲンより高いだけでなく、パーフルオロカーボン溶媒は殆どオゾンと反応しないため劣化することがなく、長期間に亘って交換や再生を行うこと使用を継続できる。ーフルオロカーボン溶媒浄化能力が高く、かつ劣化がほぼ完全に防止できる。
又本発明のオゾン含有浄化液は、電子機器のウェハからレジストを除去する際に使用すると効果的で、前述の飛躍的洗浄力及び温度調節により予期できない浄化効果が得られる。
【0040】
前記オゾン含有浄化液は、一般的にはオゾン含有ガスを、散気ボールを使用してハロゲンを含有する有機溶媒中に吹き込み溶解させることにより製造できるが、特殊な製造手段として、SPE型オゾン製造用電解槽の陽極液としてパーフルオロカーボン溶媒を使用すると、該電解槽の陽極室で本発明のオゾン含有浄化液が得られる。これにより別個の溶解手段が不要になり、作業性が向上する。
前述のレジスト除去は、レジストを被覆したウェハを回転させながらオゾン含有浄化液を供給し、あるいは超音波照射しながらウェハをオゾン含有浄化液に浸漬して行うことができ、いずれの方法でも除去効率が向上する。これはオゾン含有浄化液が流束としてウェハ表面と衝突してウェハ表面から剥離したレジストを浄化液とともにウェハ表面から流し去り、あるいは超音波がウェハ表面から剥離したレジストを浄化液とともにウェハ表面から流し去るため、未剥離レジストの浄化液との接触が好適に行い得るからであると推測できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオゾン含有浄化液によるレジスト除去の一実施形態を示す概略正面図。
【図2】同じく他の実施形態を示す概略正面図。
【符号の説明】
1 電解槽本体
2 イオン交換膜
3 陽極室
4 陰極室
5 陽極物質粉末
6 陰極物質粉末
7 超音波洗浄槽
8 純水
9 るつぼ
10、10a フッ素含有有機溶媒
11、11a レジスト付ウェハ
12、12a 供給ライン
13 散気ボール
14 混合ポンプ
15 貯留槽
16 気液分離槽
17 スピン洗浄器
18 受皿
19 軸
20 フィルター

Claims (3)

  1. オゾン含有ガスをパーフルオロカーボン溶媒に溶解させたことを特徴とするレジスト除去用オゾン含有浄化液。
  2. オゾン含有ガスをパーフルオロカーボン溶媒に溶解させたオゾン含有浄化液を、レジストが被覆された回転するウエハ表面に供給してレジストを除去することを特徴とするレジスト除去方法。
  3. オゾン含有ガスをパーフルオロカーボン溶媒に溶解させたオゾン含有浄化液中に超音波照射を行いながら、レジストが被覆されたウエハを浸漬してレジストを除去することを特徴とするレジスト除去方法。
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