JP4352492B2 - 液晶装置及び電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶装置の技術分野に属し、特に、反射型表示と透過型表示とを切り換えて表示することのできる液晶装置及びこの液晶装置を用いた電子機器の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、反射型液晶装置は消費電力が小さいために携帯機器や装置の付属的表示部などに多用されているが、外光を利用して表示を視認可能にしているため、暗い場所では表示を読みとることができないという問題点があった。このため、明るい場所では通常の反射型液晶装置と同様に外光を利用するが、暗い場所では内部の光源により表示を視認可能にした形式の液晶装置が提案されている。これは、特開昭57−049271号公報、特開昭57−049271号公報、特開昭57−049271号公報などに記載されているように、液晶パネルの観察側と反対側の外面に偏光板、半透過反射板、バックライトを順次配置した構成をしている。この液晶装置では、周囲が明るい場合には外光を取り入れて半透過反射板にて反射された光を利用して反射型表示を行い、周囲が暗くなるとバックライトを点灯して半透過反射板を透過させた光により表示を視認可能とした透過型表示を行う。
【0003】
別の液晶装置としては、反射型表示の明るさを向上させた特開平8−292413号公報に記載されたものがある。この液晶装置は、液晶パネルの観察側と反対側の外面に半透過反射板、偏光板、バックライトを順次配置した構成をしている。周囲が明るい場合には外光を取り入れて半透過反射板にて反射された光を利用して反射型表示を行い、周囲が暗くなるとバックライトを点灯して偏光板と半透過反射板を透過させた光により表示を視認可能とした透過型表示を行う。このような構成にすると、液晶セルと半透過反射板の間に偏光板がないため、前述した液晶装置よりも明るい反射型表示が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平8−292413号公報に記載された液晶装置では、液晶層と半透過反射板との間に透明基板が介在するため、二重映りや表示のにじみなどが発生してしまうという問題点がある。
【0005】
更に、近年の携帯機器やOA機器の発展に伴って液晶表示のカラー化が要求されるようになっており、反射型液晶装置を用いるような機器においてもカラー化が必要な場合が多い。ところが、上記公報に記載されている液晶装置とカラーフィルタを組み合わせた方法では、半透過反射板を液晶パネルの後方に配置しているため、液晶層やカラーフィルタと半透過反射板との間に液晶パネルの厚い透明基板が介在し、視差によって二重映りや表示のにじみなどが発生してしまい、十分な発色を得ることができないという問題点がある。
【0006】
この問題を解決するために、特開平9−258219号公報では、液晶層と接するように反射板を配置する反射型カラー液晶装置が提案されている。しかしながら、この液晶装置では、周囲が暗くなると表示を認識することができない。
【0007】
他方、特開平7−318929号公報では、液晶セルの内面に半透過反射膜を兼ねる画素電極を設けた半透過反射型の液晶装置が提案されている。しかしながら、この液晶装置では、同一の駆動装置(例えば、所謂Xドライバ回路やYドライバ回路)を用いて反射型表示時も透過型表示時も液晶駆動が行われ、同一の画像データに対応する駆動電圧は、反射型表示時でも透過型表示時でも一定である。しかしながら、本願発明者らの研究によれば、一般にこの種の半透過反射型の液晶装置においては反射型表示時における液晶駆動電圧に対する反射率の特性と透過型表示時における液晶駆動電圧に対する透過率の特性とは一致していない。この結果、特開平7−318929号公報等の液晶装置では、駆動装置において反射型表示時に良好なコントラストや表示濃度が得られるように画像データの階調に対する液晶駆動電圧の設定を行うと、透過型表示時には良好なコントラストや表示濃度は得られない。逆に、駆動装置において透過型表示時に良好なコントラストや表示濃度が得られるように画像データの階調に対する液晶駆動電圧の設定を行うと、今度は反射型表示時には良好なコントラストや表示濃度は得られないという問題点がある。
【0008】
本発明は上述の問題点に鑑みなされたものであり、反射型表示と透過型表示とを切換え可能な液晶装置において、視差による二重映りや表示のにじみなどが発生せず、反射型表示時にも透過型表示時にも高コントラストで高品位の画像表示が可能な半透過反射型の液晶装置及びその液晶装置を用いた電子機器を提供することを課題とする。
【0009】
本発明の第1の液晶装置は上記問題を解決するために、透明な一対の第1及び第2基板と、該第1及び第2基板間に挟持された液晶層と、前記第1基板の前記液晶層側の面に形成された透明な第1電極と、前記第2基板の前記液晶層側の面に形成された半透過反射層からなる第2電極と、前記第1基板の前記液晶層と反対側に配置された前方偏光板と、前記第2基板の前記液晶層と反対側に配置された照明装置と、前記第2基板と前記照明装置の間に配置された後方偏光板と、該照明装置の点灯時と非点灯時とで前記第1及び第2電極を介して前記液晶層に印加される液晶駆動電圧が同一画像に対して相異なるように前記第1及び第2電極を駆動する駆動手段とを備え、前記駆動手段は、前記照明装置の点灯時に透過型表示用信号の波高値に対応する電圧を、前記照明装置の非点灯時に反射型表示用信号の波高値に対応する電圧を前記第1電極に供給する第1供給手段と、前記照明装置の点灯時に階調データの示す階調レベルに応じた大きさの実効値を有する透過型表示用の設定電圧を、前記照明装置の非点灯時に階調データの示す階調レベルに応じた大きさの実効値を有する反射型表示用の設定電圧を前記第2電極に供給する第2供給手段とを備え、前記照明装置の点灯時には透過型表示時の透過率特性に適合した前記液晶駆動電圧を、前記照明装置の非点灯時には反射型表示時の反射率特性に適合した前記液晶駆動電圧を前記第1及び第2電極を介して前記液晶層に印加することを特徴とする。
【0010】
本発明の第1液晶装置によれば、反射型表示時には、半透過反射層(第2電極)は、第1基板側から入射した外光を液晶層側に反射する。この際、半透過反射層(第2電極)は、第2基板の液晶層側に配置されているため、液晶層と半透過反射層(第2電極)との間に間隙が殆どなく、そのため視差に起因する表示の二重映りや表示のにじみが発生しない。他方、透過型表示時には、照明装置から発せられ第2基板側から入射した光源光を、半透過反射層(第2電極)を介して液晶層側に透過する。従って、暗所では光源光を用いて明るい表示が可能となる。
【0011】
特に駆動手段により、照明装置の点灯時と非点灯時とでは、第1及び第2電極を介して液晶層に印加される液晶駆動電圧が同一画像に対して相異なるように第1及び第2電極が駆動される。第1電極には、第1供給手段により、電圧が供給されるが、この供給される電圧は、照明装置の非点灯に応じて、反射型表示用の設定に切り換えられ、他方で照明装置の点灯に応じて透過型表示用の設定に切り換えられる。第2電極には、第2供給手段により、階調レベルに応じた大きさの実効値を有する電圧が供給されるが、この供給される電圧は、照明装置の非点灯に応じて、反射型表示用の設定に切り換えられ、他方で照明装置の点灯に応じて透過型表示用の設定に切り換えられる。従って、反射型表示時及び透過型表示時に、駆動電圧に対する反射率特性及び透過率特性に夫々適合した駆動電圧により液晶を駆動できる。即ち、一般に半透過反射型の液晶装置では反射型表示時における液晶駆動電圧に対する反射率の特性と透過型表示時における液晶駆動電圧に対する透過率の特性とは一致していないため、本発明のように液晶駆動電圧を相異ならしめることにより、照明装置を非点灯した反射型表示時に当該反射型表示における駆動電圧に対する反射率特性に適合した駆動電圧により液晶を駆動しつつ、照明装置を点灯した透過型表示時に当該透過型表示における駆動電圧に対する透過率特性に適合した駆動電圧により液晶を駆動することが可能となる。特に、白表示と黒表示の中間調表示をするための液晶印加電圧のレベルを反射型表示と透過型表示で変えることは非常に有用である。
【0012】
本発明の第1の液晶装置は上記問題を解決するために、透明な一対の第1及び第2基板と、該第1及び第2基板間に挟持された液晶層と、前記第1基板の前記液晶層側の面に形成された透明な第1電極と、前記第2基板の前記液晶層側の面に形成された半透過反射層と、該半透過反射層と前記液晶層との間に形成された透明な第2電極と、前記第1基板の前記液晶層と反対側に配置された前方偏光板と、前記第2基板の前記液晶層と反対側に配置された照明装置と、前記第2基板と前記照明装置の間に配置された後方偏光板と、該照明装置の点灯時と非点灯時とで前記第1及び第2電極を介して前記液晶層に印加される液晶駆動電圧が同一画像に対して相異なるように前記第1及び第2電極を駆動する駆動手段とを備え、前記駆動手段は、前記照明装置の点灯時に透過型表示用の波高値に対応する電圧を、前記照明装置の非点灯時に反射型表示用の波高値に対応する電圧を前記第1電極に供給する第1供給手段と、前記照明装置の点灯時に階調データの示す階調レベルに応じた大きさの実効値を有する透過型表示用の設定電圧を、前記照明装置の非点灯時に階調データの示す階調レベルに応じた大きさの実効値を有する反射型表示用の設定電圧を前記第2電極に供給する第2供給手段とを備え、前記照明装置の点灯時には透過型表示時の透過率特性に適合した前記液晶駆動電圧を、前記照明装置の非点灯時には反射型表示時の反射率特性に適合した前記液晶駆動電圧を前記第1及び第2電極を介して前記液晶層に印加することを特徴とする。
【0013】
本発明の第2液晶装置によれば、反射型表示時には、半透過反射層は、第1基板側から入射した外光を液晶層側に反射する。この際、半透過反射層は、第2基板の液晶層側に配置されているため、液晶層と半透過反射層との間に間隙が殆どなく、そのため視差に起因する表示の二重映りや表示のにじみが発生しない。他方、透過型表示時には、照明装置から発せられ第2基板側から入射した光源光を、半透過反射層を介して液晶層側に透過する。従って、暗所では光源光を用いて明るい表示が可能となる。
【0014】
特に駆動手段により、照明装置の点灯時と非点灯時とでは、第1及び第2電極を介して液晶層に印加される液晶駆動電圧が同一画像に対して相異なるように第1及び第2電極が駆動される。これにより上述した本発明の第1の液晶装置の場合と同様に、照明装置を非点灯した反射型表示の際に当該反射型表示における駆動電圧に対する反射率特性に適合した駆動電圧により液晶を駆動しつつ照明装置を点灯した透過型表示の際に当該透過型表示における駆動電圧に対する反射率特性に適合した駆動電圧により液晶を駆動することが可能となる。
【0015】
なお、第1及び2液晶装置の駆動方式としては、パッシブマトリクス駆動方式、TFT(Thin Film Diode)アクティブマトリクス駆動方式、TFD(Thin Film Diode)アクティブマトリクス駆動方式、セグメント駆動方式等の公知の各種駆動方式を採用可能である。また、表示モードとしては、ノーマリーブラックモードでもノーマリーホワイトモードのいずれでもよいが、前者を採用すれば、非駆動時には液晶装置が暗状態となるように駆動するので、透過型表示時に液晶が駆動されない画素間またはドット間からの光漏れを抑えることができ、コントラストが高い透過型表示を得ることができる。また、反射型表示時に、画素間やドット間からの表示に不要な反射光を抑えることができるので、コントラストが高い表示を得ることができる。
【0016】
本発明の第1及び第2の液晶装置の一の態様では夫々、前記半透過反射層は、各画素内に前記照明装置からの光が透過可能な開口部が設けられた反射膜からなる。
【0017】
この態様によれば、半透過反射層に設けられた開口部を介して、照明装置からの光が各画素について透過可能であるので、照明装置を利用した透過型表示が可能となる。また、開口部から外れた反射膜部分により、液晶を介して外光を反射するので、外光を利用した反射型表示が可能となる。なお、このような開口部としては例えば、反射膜の表面に規則的に配列された又は不規則に点在された矩形のスリットや微細な開口、孔欠陥、凹入欠陥等でもよい。若しくは、反射膜をストライプ状や島状に複数形成して、相隣接する反射膜の間隙を開口部として光が透過するように構成してもよい。また、反射膜の材料としては、Al(アルミニウム)が主成分の金属が用いられるが、Cr(クロム)やAg(銀)などの可視光領域の外光を反射させることのできる金属であれば、その材料は特に限定されるものではない。例えば、95重量%以上のAlを含み、かつ層厚が10nm以上40nm以下であるように反射膜を構成すれば、透過率が1%以上40%以下であり、反射率が50%以上95%以下である半透過反射型の反射電極が作製できる。
【0018】
他方、開口部の径は、0.01μm以上20μm以下であることが好ましい。このようにすることで、人間が認識することが困難であり、開口部を設けたことで生じる表示品質の劣化を抑えつつ、反射型表示と透過型表示を同時に実現できる。また、開口部は反射膜に対して、5%以上30%以下の面積比で形成することが好ましい。このようにすることで、反射型表示の明るさの低下を抑えることができと共に、反射膜の開口部を介して液晶層に導入される光によって透過型表示が実現できる。このような開口部はレジストを用いたフォト工程/現像工程/剥離工程で容易に作製することができる。
【0019】
特に、本発明の第1の液晶装置の場合には、このような反射膜からなる半透過反射層(第2電極)が外光を反射する機能と液晶に電圧を印加する機能との両方を有するので、反射膜と画素電極とを別途形成する場合と比較して、装置構成上も製造上或いは設計上も有利であり、低コスト化を図れる。他方、本発明の第1の液晶装置の場合には、透明な第2電極に開口部を設ける必要がないため、当該第2電極についての装置信頼性や製造歩留まりが高まる。
【0020】
本発明の第1及び第2の液晶装置の他の態様では夫々、外光レベルを検出することにより、前記照明装置における点灯と非点灯とを切り換える点灯切換手段を更に備えており、前記駆動手段は、前記点灯切換手段から出力される点灯切換信号に基づいて、前記照明装置の点灯時には透過型表示時の透過率特性に適合した前記液晶駆動電圧を、前記照明装置の非点灯時には反射型表示時の反射率特性に適合した前記液晶駆動電圧を前記第1及び第2電極を介して前記液晶層に印加することを特徴とする。
【0023】
本発明の第1及び第2の液晶装置の他の態様では夫々、前記駆動手段は、前記点灯切換手段による切り換え動作に同期して、前記第1供給手段が供給する電圧を反射型表示用の設定又は透過型表示用の設定に切り換える第1制御手段を更に備えることを特徴とする。
【0024】
この態様によれば、第1制御手段による制御の下、第1供給手段により、第1電極に供給される電圧を、照明装置の非点灯に応じて、反射型表示用の設定に切り換えられ、他方で照明装置の点灯に応じて透過型表示用の設定に切り換えられる。
【0025】
本発明の第1及び第2の液晶装置の他の態様では夫々、前記駆動手段は、前記第2供給手段が供給する電圧を前記非点灯に応じて反射型表示用の設定に切り換え且つ前記点灯に応じて透過型表示用の設定に切り換えるように前記第2供給手段を制御する第2制御手段を備えたことを特徴とする。また、この様態では、前記第2制御手段は、各階調レベルに対する前記実効値の各大きさの設定を、前記非点灯に応じて反射型表示用の設定に切り換え且つ前記点灯に応じて透過型表示用の設定に切り換えるように前記第2供給手段を制御してもよい。
【0026】
このように構成すれば、第2制御手段による制御の下、各階調レベルに対する実効値の各大きさの設定は、非点灯に応じて反射型表示用の設定に切り換えられ、他方照明装置の点灯に応じて透過型表示用の設定に切り換えられる。そして、第2供給手段により階調データの示す階調レベルに応じた大きさの実効値を有する電圧が前記第2電極に供給される。従って、特に階調全域に渡って良好な駆動電圧により液晶を駆動できる。
【0027】
本発明の第1及び第2の液晶装置の他の態様では夫々、前記半透過反射層と前記第1基板との間に、カラーフィルタを更に備え、該カラーフィルタは、各着色層の可視領域における最低透過率が25〜50%になるよう淡色化され、反射型表示時の明るさを低下させないように構成されている。
【0028】
この態様によれば、外光による反射型カラー表示と照明装置を利用した透過型カラー表示を行うことができる。カラーフィルタは、380nm以上780nm以下の波長範囲のすべての光に対して25%〜50%の透過率を有しているのが好ましい。このようにすることで、明るい反射型カラー表示と透過型カラー表示を実現できる。特に、反射型表示時の明るさを低下させないカラー表示が実現できる。
【0029】
本発明の第1及び第2の液晶装置の他の態様では夫々、前記半透過反射層が凹凸を有する。
【0030】
この態様によれば、反射電極の鏡面感を凸凹によってなくし、散乱面(白色面)に見せることができる。また、凹凸による散乱によって、広視野角の表示が可能となる。この凹凸形状は、反射電極の下地に感光性のアクリル樹脂等を用いて形成したり、下地のガラス基板自身をフッ酸によって荒らしたりすることによって形成することができる。尚、反射電極の凹凸表面上に透明な平坦化膜を更に形成して、液晶層に面する表面(配向膜を形成する表面)を平坦化しておくことが液晶の配向不良を防ぐ観点から望ましい。また、本発明の第1及び第2の液晶装置の他の態様では夫々、前記液晶層は誘電異方性が負のネマティック液晶を用い、ノーマリーブラックモードで駆動される。このようにノーマリーブラックモードで駆動すれば、電界無印加時の表示状態は暗(黒)であり、液晶が駆動されない透明電極の間隙からの光漏れや不要な反射光を抑えることができる。
【0031】
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の液晶装置を備えたことを特徴とする。
【0032】
本発明の電子機器によれば、視差による二重映りや表示のにじみがなく、反射型表示と透過型表示とを切り換えて表示することのできる半透過反射型液晶装置や半透過反射型カラー液晶装置を用いた各種の電子機器を実現できる。このような電子機器は、明るい場所でも暗い場所でも、周囲の外光に関係なく特に高コントラストで高画質の表示を実現できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0034】
(第1実施形態)
本発明に係る液晶装置の第1実施形態を図1から図7を参照して説明する。図1(a)は、本発明の第1実施形態の構造を示す概略縦断面図であり、図1(b)は、図1(a)に示した第1実施形態の概略平面図であり、図2〜図6は夫々、第1実施形態における反射電極に設けられる開口部の各種の具体例を示す拡大平面図であり、図7は、第1実施形態の液晶装置における駆動電圧に対する反射型表示時の反射率Rの特性及び透過型表示時の透過率Tの特性を示す特性図である。図1(b)では、電極配置を見易くするために図1(a)に示したカラーフィルタ及びブラックマトリクス層を省略しており、また、説明の便宜上ストライプ状の電極についても縦横3本ずつのみ示してあるが、実際の液晶装置では遥かに多い数のストライプ状の電極が設けらる。尚、第1実施形態は基本的に単純マトリクス型の液晶表示装置に関するものであるが、同様の構成によりアクティブマトリクス型の装置や他のセグメント型の装置、その他の液晶装置にも適用することは可能である。
【0035】
図1(a)及び図1(b)に示すように、第1実施形態では、2枚の透明基板1及び2の間に液晶層3が枠状のシール材4によって封止された液晶セルが形成されている。液晶層3は、所定のツイスト角を持つネマチック液晶で構成されている。前方の透明基板1の内面上にはカラーフィルタ5が形成され、このカラーフィルタ5には、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色層が所定パターンで配列されている。カラーフィルタ5の表面上には透明な保護膜10が被覆されており、保護膜10の表面上に複数のストライプ状の透明電極6がITO(Indium Tin Oxide)膜などにより形成されている。透明電極6の表面上には配向膜9が形成され、所定方向にラビング処理が施されている。
【0036】
一方、後方の透明基板2の内面上には、上記カラーフィルタ5の着色層毎に形成されたストライプ状の反射電極7が上記透明電極6と交差するように複数配列されている。TFD素子やTFT素子を備えたアクティブマトリクス型の装置である場合には、各反射電極7は矩形状に形成され、アクティブ素子を介して配線に接続される。この反射電極7はCrやAlなどにより形成され、その表面は透明基板1の側から入射する光を反射する反射面となっている。反射電極7の表面上には上記と同様の配向膜19が形成される。反射電極7には、2μm径の開口部7b(図1(b)参照)が多数設けてあり、開口部7bの総面積は反射電極7の総面積に対して約10%の割合で設けてある。
【0037】
ここで図2〜図6を参照して、反射電極7及び開口部7bの各種の具体例について説明する。
【0038】
先ず図2に示すように、上側の透明基板に形成されたストライプ状の透明電極802(図1の透明電極6に対応)に対向して、下側の透明基板上に形成されたストライプ状の反射電極802(図1の反射電極7に対応)に、矩形のスリット803(図1の開口部7bに対応)が形成されてもよい。なお、矩形のスリット803は、正方形でも長方形でも、その他の多角形や円形でもよい。更に、配置や向きについても、各ドット(即ち図2中、透明電極801と反射電極802とが交差する領域)内に少なくとも一つの開口部が設けられていれば、規則正しく配列されてもよいし、不規則に点在されてもよい。
【0039】
図3に示すように、上側の透明基板に形成されたストライプ状の透明電極601(図1の透明電極6に対応)に対向して、下側の透明基板上に形成されたストライプ状の反射電極602(図1の反射電極7に対応)に、不規則に点在する孔欠陥、凹入欠陥等の微細な欠陥部603(図1の開口部7bに対応)が形成されてもよい。
【0040】
図4に示すように、上側の透明基板に形成されたストライプ状の透明電極301(図1の透明電極6に対応)に対向して、下側の透明基板上に形成されたストライプ状の反射電極303(図1の反射電極7に対応)を所定の間隙303(図1の開口部7bに対応)を隔てて配置してもよい。即ち、この間隙303を介してバックライト15からの光を液晶層3に導入する。
【0041】
ここで第1実施形態は単純(パッシブ)マトリクス型液晶装置に係るものであるが、例えば後述するTFDアクティブマトリクス駆動方式の半透過反射型の液晶装置の場合には、図4の具体例と同様の考え方から、図5に示すように、上側の透明基板に形成されたストライプ状の透明電極201(図1の透明電極6に対応)に対向して、下側の透明基板上に各ドット毎に形成された島状の反射電極204(図1の反射電極7に対応)を所定の間隙205(図1の開口部7bに対応)を隔てて配置してもよい。即ち、この間隙205を介してバックライト15からの光を液晶層3に導入する。尚、この場合には、下側透明基板上には走査線202が形成され、さらに各ドットに対応してTFD素子203が形成されて、TFD素子203を介して走査線202と反射電極204とが接続されている。
【0042】
更に、例えば後述するTFTアクティブマトリクス駆動方式の半透過反射型の液晶装置の場合には、図4の具体例と同様の考え方から、図6に示すように、上側の透明基板に形成された透明電極1401(図1の透明電極6に対応)に対向して、下側の透明基板上に各ドット毎に形成された島状の反射電極1405(図1の反射電極7に対応)を所定の間隙1406(図1の開口部7bに対応)を隔てて配置してもよい。即ち、この間隙1406を介してバックライト15からの光を液晶層3に導入する。尚、この場合には、下側透明基板上にはデータ線1402及び走査線1403が形成され、さらに各ドットに対応してTFT素子1404が形成されて、TFT素子1404を介してデータ線1402及び走査線1403と反射電極1405とが接続されている。
【0043】
再び図1(a)及び図1(b)に示すように、前方の透明基板1の外面上に偏光板11が配置され、偏光板11と透明電極1との間に位相差板13が配置されている。また、液晶セルの後方には、透明基板2の背後に位相差板14が配置され、この位相差板14の背後に偏光板12が配置されている。そして、偏光板12の後方には、白色光を発する蛍光管15aと、この蛍光管15aに沿った入射端面を備えた導光板15bとを有するバックライト15が配置されている。導光板15bは裏面全体に散乱用の粗面が形成され、或いは散乱用の印刷層が形成されたアクリル樹脂板などの透明体であり、光源である蛍光管15aの光を端面にて受けて、図の上面からほぼ均一な光を放出するように構成されている。その他のバックライトとしては、LED(発光ダイオード)やEL(エレクトロルミネセンス)などを用いることができる。
【0044】
第1実施形態では、透過型表示のときに各反射電極7の間の領域7aから光が漏れるのを防ぐために、カラーフィルタ5の各着色層の間に形成された遮光部であるブラックマトリクス層5aが平面的にほぼ対応して設けられている。ブラックマトリクス層5aはCr層を被着したり、感光性ブラック樹脂で形成する。
【0045】
次に以上のように構成された第1実施形態の動作について説明する。
【0046】
先ず、反射型表示について説明する。外光は図1における偏光板11、位相差板13、カラーフィルタ5をそれぞれ透過し、液晶層3を通過後、反射電極7によって反射され、再び偏光板11から出射される。このとき、液晶層3への印加電圧に応じて、偏光板11の透過(明状態)及び吸収(暗状態)並びにそれらの中間の明るさを制御する。
【0047】
次に、透過型表示について説明する。バックライト15からの光は偏光板12及び位相差板14によって所定の偏光となり、反射電極7の開口部7bより液晶層3に導入され、液晶層3を通過後、カラーフィルタ5、位相差板13をそれぞれ透過する。このとき、液晶層3への印加電圧に応じて、偏光板11の透過(明状態)及び吸収(暗状態)並びにそれらの中間の明るさを制御する。
【0048】
ここで、図7に示したように、第1実施形態の如き半透過反射型の液晶装置においては一般に、駆動電圧に対する反射型表示時の反射率Rの特性と透過型表示時の透過率Tの特性とは、相異なるものであることが本願発明者らによる研究及び実験の結果判明している。即ち、仮にバックライト15の点灯と非点灯とによらずに、同一画像に対して、一定の駆動電圧でこの種の半透過反射型の液晶装置を駆動しようとすれば、反射型表示時及び透過型表示時のどちらか一方についてしか、高階調表示を行うため或いはコントラストを高めるために図7に示した如き特性曲線のスロープを最大限に利用することができないことになる。しかるに、本実施形態では、バックライト15の点灯時と非点灯時とでは、透明電極6と反射電極7を介して液晶層3に印加される液晶駆動電圧が同一画像に対して相異なるように、透明電極6と反射電極7が駆動される。即ち、本実施形態では、バックライト15を非点灯した反射型表示時には、図7に示したような反射率Rの特性に適合した駆動電圧により液晶層3が駆動され、バックライト15を点灯した透過型表示時には、図7に示したような透過率Tの特性に適合した駆動電圧により液晶が駆動される。特に、白表示と黒表示の中間調表示をするための液晶印加電圧のレベルを反射型表示と透過型表示で変えることは非常に有用である。これらの反射率Rの特性に適合する駆動電圧の設定及び透過率Tの特性に適合する駆動電圧の設定は夫々、個々の液晶装置について各駆動電圧毎の反射率Rの特性及び透過率Tの特性を予め実験的、経験的、理論的に求めておくことにより比較的容易に行われる。尚、このような駆動を行う駆動装置の具体的な構成については第3実施形態として詳述する。
【0049】
上述した本実施形態によれば、二重映りや表示のにじみのない反射型表示と透過型表示とを切り換えて表示することができ、特に反射型表示と透過型表示とのいずれにおいても高コントラストで高品位のカラー液晶装置が実現できる。
【0050】
尚、第1実施形態によれば、偏光板11及び12により反射型表示と透過型表示とのいずれにおいても良好な表示制御ができる。そして、位相差板13により反射型表示時における光の波長分散に起因する色付きなどの色調への影響を低減すると共に、位相差板14により透過型表示時における光の波長分散に起因する色付きなどの色調への影響を低減することが可能となる。また、位相差板13及び14については、液晶セルの着色補償、もしくは視角補償によりそれぞれの位置に複数枚位相差板を配置することも可能である。
【0051】
更に、上述した本実施形態では、反射電極7を平坦ではなく、例えば高低差が約0.8μmの凹凸を有するように構成してもよい。このように構成すれば、反射電極17の鏡面感を凸凹によってなくし散乱面(白色面)に見せることができ、凹凸による散乱によって広視野角の表示が可能となる。他方、位相差板13と透明基板1との間に、アクリル樹脂などの透明基体中に屈折率の異なる透明な粒子を分散させた内部拡散形のものや、透明基体の表面上を粗面化(マット化)した表面拡散形のものからなる透過型の光拡散板を配置してもよい。このように構成すれば、反射電極7の直接反射による外光の映り込みを防止し、視認性を向上させることができる。更に、反射電極7に、蒸着やスパッタリング、フォトリソグラフィ工程等を利用して微細な細孔を多数形成してもよく、これにより透過型表示を行う際に表示を明るくでき、反射型表示を行う際に外光の映り込みを防止できる。
【0052】
(第2実施形態)
本発明に係る液晶装置の第2実施形態を図8及び図9を参照して説明する。図8は、本発明の第2実施形態の構造を示す概略縦断面図であり、図9(a)は、第2実施形態に係る反射電極の一例を示す拡大平面図であり、図9(b)は、この反射電極の他の例を示す拡大平面図である。図8中、図1に示した第1実施形態と同じ構成要素については同じ参照符号を付し、その説明は省略する。尚、この実施形態は基本的に単純マトリクス型の液晶表示装置に関するものであるが、同様の構成によりアクティブマトリクス型の装置や他のセグメント型の装置、その他の液晶装置にも適用することは可能である。
【0053】
図8に示すように、第2実施形態では、第1実施形態と比べると、下側基板上の第2電極が開口部を有する単一層の反射電極ではなく、開口部を有する半透過反射板上に設けられた透明電極からなる(即ち、第1電極は電極機能のみを果たし、別途設けられた反射膜が半透過反射機能を果たす)点が異なり、更に、カラーフィルタ及びブラックマトリクス層が下側基板上に設けられている点等が主に異なる。その他の構成については基本的に第1実施形態の場合と同様である。
【0054】
即ち図8に示すように、透明基板1側では、配向膜19には所定方向にラビング処理が施されており、液晶分子はラビング方向に約85度のプレティルト角を有している。TFD素子やTFT素子を備えたアクティブマトリクス型の装置である場合には、透明電極6は矩形状に形成され、アクティブ素子を介して配線に接続される。
【0055】
一方、下側の透明基板2の内面上には、感光性のアクリル樹脂によって高低さ約0.8μmの凹凸が形成されており、その表面上に1.0重量%のNdを添加したAlを25nmの厚みでスパッタし、半透過反射板411が形成されている。半透過反射板411上には、保護膜412を介して、カラーフィルタ414が形成され、このカラーフィルタ414には、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色層が所定パターンで配列されている。カラーフィルタ414の表面上には透明な保護膜が被覆されており、この保護膜の表面上に複数のストライプ状の透明電極416がITOなどにより形成されている。カラーフィルタ414の着色層毎に形成されたストライプ状の透明電極416が上記透明電極6と交差するように複数配列されている。透明電極416の表面上には上記と同様の配向膜19が形成される。なお、この配向膜19にはラビング処理を施さない。位相差板13及び14として、特に1/4波長板が夫々用いられる。
【0056】
更に第2実施形態では、偏光板11と偏光板12の透過軸P1及びP2は同方向に設定されている。これらの偏光板11及び12の透過軸P1及びP2に対して、位相差板(即ち、1/4波長板)13及び14の遅相軸C1及びC2の方向は夫々、θ=45度時計方向に回転した方向に設定されている。さらに、透明基板1の内面上の配向膜9のラビング処理の方向R1もまた、位相差板(即ち、1/4波長板)13及び14の遅相軸C1及びC2の方向と一致する方向に施されている。このラビング方向R1は、液晶層3の電界印加時における倒れる方向を規定する。液晶層3には、誘電異方性が負のネマティック液晶を用いる。
【0057】
更に第2実施形態では、透過型表示のときに各ドット間の領域から光が漏れるのを防ぐために、カラーフィルタ414の各着色層の間に形成された遮光部であるブラックマトリクス層413が平面的にほぼ対応して設けられている。ブラックマトリクス層413はCr層を被着したり、感光性ブラック樹脂で形成する。
【0058】
以上のように構成された第2実施形態の液晶装置における駆動電圧に対する反射型表示時の反射率Rの特性と透過型表示時の透過率Tの特性とは、図7に示した第1実施形態の場合と同様の傾向を示す。尚、第2実施形態の液晶装置を駆動する際には、電界無印加時の表示状態は暗(黒)である。このようにノーマリーブラックモードで駆動すれば、液晶が駆動されない透明電極416の間隙からの光漏れや不要な反射光を抑えることができるので、ブラックマトリクス層413を形成する必要がなくなる。
【0059】
次に以上のように構成された第2実施形態の動作について説明する。
【0060】
先ず、反射型表示について説明する。外光は図8における偏光板11、位相差板13をそれぞれ透過し、液晶層3を通過後、カラーフィルタ414を通過し半透過反射板411によって反射され、再び偏光板11から出射される。このとき、液晶層3への印加電圧に応じて、偏光板11の透過(明状態)及び吸収(暗状態)並びにそれらの中間の明るさを制御する。
【0061】
次に、透過型表示について説明する。バックライト15からの光は偏光板12及び位相差板14によって所定の偏光(円偏光、楕円偏光又は直線偏光)となり、半透過反射板411より液晶層3に導入され、液晶層3を通過後、位相差板13を透過する。このとき、液晶層3への印加電圧に応じて、偏光板11の透過(明状態)と吸収(暗状態)、及びその中間の明るさを制御することができる。
【0062】
ここで、第1実施形態の場合と同様に、第2実施形態においても、バックライト15の点灯時と非点灯時とでは、透明電極6と透明電極416を介して液晶層3に印加される液晶駆動電圧が同一画像に対して相異なるように、透明電極6と透明電極416が駆動される。即ち、本実施形態では、バックライト15を非点灯した反射型表示時には、図7に示したような反射率Rの特性に適合した駆動電圧により液晶層3が駆動され、バックライト15を点灯した透過型表示時には、図7に示したような透過率Tの特性に適合した駆動電圧により液晶が駆動される。尚、このような駆動を行う駆動装置の具体的な構成については第3実施形態として詳述する。
【0063】
上述した本実施形態によれば、二重映りや表示のにじみのない反射型表示と透過型表示とを切り換えて表示することができ、特に反射型表示と透過型表示とのいずれにおいても高コントラストで高品位のカラー液晶装置が実現できる。
【0064】
また、第2実施形態の半透過反射板411にはAlが主成分の金属層を用いて、この表面を保護膜で覆い、その上にカラーフィルタ層や保護膜、透明電極を形成している。このため、Al金属層が直接ITO現像液やカラーフィルタ現像液と触れることがないので、Al金属層が現像液で溶解することがない。さらに、傷がつきやすいAl金属層を取り扱いやすくすることができる。1.0重量%のNdを添加した25nm厚のAlは、反射率80%及び透過率10%の値を示し、半透過反射板411として十分に機能していることが確認できる。
【0065】
また、凹凸を付与した半透過反射板411は、反射光を広角に反射させることができるので、広視野角の液晶装置が実現できる。
【0066】
ここで、開口部を有する半透過反射板411及びこの上に設けられる透明電極416についての具体例を図9を参照して説明する。
【0067】
先ず第1の具体例では、図9(a)に示すように、上側の透明基板にITO等から形成されたストライプ状の透明電極602’(図8の透明電極6に対応)に対向して、下側の透明基板上にAl等からストライプ状で幅W1の反射板602’(図8の半透過反射板411に対応)が複数形成され、更にITO等からストライプ状で反射板602’よりも一回り大きい幅W2(即ち、W2>W1)の透明電極603’(図8の透明電極416に対応)が複数形成されている。この結果、各反射板602’毎に、W1−W1の幅の部分が開口部として機能する。即ち、このように平面的に見て反射板602’が形成されておらず且つ透明電極416が形成されている領域をバックライト15からの光が透過可能となり、この領域により透過型表示を行うことが可能となる。他方、このように平面的に見て反射板602’が形成されており且つ透明電極416が形成されている領域を外光が反射可能となり透過可能となり、この領域により反射型表示を行うことが可能となる。
【0068】
次に第2の具体例では、図9(b)に示すように、下側の透明基板上にAl等から島状の反射板503(図8の半透過反射板411に対応)が複数形成され、更にITO等から島状で反射板503よりも一回り大きいの透明電極504(図8の透明電極416に対応)が形成されている。この結果、各反射板503毎に、その周囲の部分が開口部として機能する。即ち、このように平面的に見て反射板503が形成されておらず且つ透明電極504が形成されている領域をバックライト15からの光が透過可能となり、この領域により透過型表示を行うことが可能となる。他方、このように平面的に見て反射板503が形成されており且つ透明電極504が形成されている領域を外光が反射可能となり透過可能となり、この領域により反射型表示を行うことが可能となる。尚、この具体例は、TFDアクティブ゛マトリクス駆動方式用のものであり、各透明電極504は、TFD素子502を介して各走査線501に接続されている。この変形例とほぼ同様に、TFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置の半透過反射板及び透明電極を下側透明基板上に形成可能である。
【0069】
図9を用いて説明した具体例では夫々、画素電極またはドット電極以外に入射した光は、表示に関係がなく、透過型表示のコントラストを低下させるだけであるので、遮光膜(ブラックマトリクス層)や液晶層の表示モードをノーマリーブラックとすることで、遮断することが好ましい。
【0070】
図9(a)の具体例におけるITOからなる透明電極601’のライン幅(L)を198μm、下側基板内面のAlからなる反射層602’のライン幅(W1)を46μm、その上に形成したITOからなる透明電極603’のライン幅(W2)を56μmとすると、液晶層に導入された外光のうち約70%を反射し、バックライトから出射し、下側の透明基板に導入された光のうち約10%を透過させることができる。
【0071】
また、本実施形態のAl反射層はその表面にITO透明電極を形成したので、Al反射層に傷がつきにくくすることができ、またAl反射層とITO透明電極の2つが電極ラインとなるので、電極ラインの低抵抗化が可能となる。
【0072】
(第3実施形態)
次に、上述した本発明の第1及び第2実施形態の液晶装置を駆動する駆動回路を含む液晶装置に係る第3実施形態について図10のブロック図を参照して説明する。
【0073】
図10において、液晶装置は、バックライト15を内蔵する液晶パネル(上述した第1及び第2実施形態における液晶装置に対応)103を駆動する駆動装置と、バックライト15を駆動する光源駆動装置108と、バックライト15の点灯・非点灯を切り換える点灯切換装置107とを備えて構成されている。
【0074】
駆動装置は特に、液晶パネル103に配線されたデータ線を駆動する第2供給手段の一例としてのXドライバ回路110、Xドライバ回路110の駆動電圧を制御する第2制御手段の一例としてのデータ線駆動制御回路110a、液晶パネル103に配線された走査線を駆動する第1供給手段の一例としてのYドライバ回路100及びYドライバ回路100における走査線駆動電圧を制御する第1制御手段の一例としての走査線駆動制御回路100aを備えて構成されている。データ線駆動制御回路110aは、画像信号Sv及び表示制御信号Ssが外部の画像信号処理回路から入力されると、これらの入力信号に基づいてXドライバ回路110に対してデータ線駆動制御信号S1を出力する。これを受けて、Xドライバ回路110は、画像信号を所定タイミングで各データ線に供給することにより、各データ線を駆動する。走査線駆動制御回路100aは、表示制御信号Ssが外部の画像信号処理回路から入力されると、この入力信号に基づいてYドライバ回路100に対して走査線駆動制御信号S2を出力する。これを受けて、Yドライバ回路100は、走査信号を所定タイミングで各走査線に供給することにより、各走査線を駆動する。
【0075】
バックライト15及び光源駆動装置108は、照明装置の一例を構成する。点灯切換装置107からの点灯切換信号SLを受けて、光源駆動装置102は、選択的に光源駆動電圧VLをバックライト15に供給する。これを受けてバックライト15は、前述のように液晶パネル103内の液晶層を半透過反射層を介して照射する。
【0076】
点灯切換装置107は、点灯切換手段の一例を構成しており、バックライト15の点灯・非点灯を操作者によるマニュアルスイッチ操作により或いは外光レベルを検出することにより点灯切換信号SLを光源駆動装置108に出力する。即ち、明所では、操作者によるマニュアル操作により又は外光レベルの検出で自動的に、バックライト15を非点灯させる旨の点灯切換信号SLが光源駆動装置108に出力され、バックライト15は点灯されることなく、外光による反射型表示が行われる。他方、暗所では、操作者によるマニュアル操作により又は外光レベルの検出で自動的に、バックライト15を点灯させる旨の点灯切換信号SLが光源駆動装置108に出力され、光源駆動電圧VLが供給され、バックライト15が点灯されて、透過型表示が行われる。
【0077】
本実施例では特に、上述に如きXドライバ回路110、データ線駆動制御回路110a、Yドライバ回路100及び走査線駆動制御回路110aからなる駆動装置は、バックライト15の点灯時と非点灯時とで、点灯切換装置107から出力される点灯切換信号SLに基づいて、走査線及びデータ線を介して液晶層に印加される液晶駆動電圧が同一画像に対して相異なるように、走査線及びデータ線を駆動するように構成されている。
【0078】
より具体的には、データ線駆動制御回路110aは、点灯切換装置107から出力される点灯切換信号SLが入力されると、その信号レベルに基づいて、バックライト15の非点灯時には、画像信号Svにより指定される階調レベル(或いは白及び黒レベル)に対してXドライバ回路110がデータ線に供給する画像信号の電圧設定を、例えば図7の如き反射率Rの特性に基づいて、予め設定された反射型表示用に最適化された電圧設定に切り換える。これに代えて又は加えて、走査線駆動制御回路100aは、点灯切換装置107から出力される点灯切換信号SLが入力されると、その信号レベルに基づいて、バックライト15の非点灯時には、Yドライバ回路100が走査線に供給する走査信号の電圧設定を、例えば図7の如き反射率Rの特性に基づいて、予め設定された反射型表示用に最適化された電圧設定に切り換える。更に、データ線駆動制御回路110aは、点灯切換装置107から出力される点灯切換信号SLに基づいて、バックライト15の点灯時には、Xドライバ回路110がデータ線に供給する画像信号の電圧設定を、例えば図7の如き透過率Tの特性に基づいて、予め設定された透過型表示用に最適化された電圧設定に切り換える。これに代えて又は加えて、走査線駆動制御回路100aは、点灯切換装置107から出力される点灯切換信号SLに基づいて、バックライト15の点灯時には、Yドライバ回路100が走査線に供給する走査信号の電圧設定を、例えば図7の如き透過率Tの特性に基づいて、予め設定された透過型表示用に最適化された電圧設定に切り換える。これらの反射型表示用に最適化されたXドライバ回路110における電圧設定、反射型表示用に最適化されたYドライバ回路100における電圧設定、透過型表示用に最適化されたXドライバ回路110における電圧設定及び透過型表示用に最適化されたYドライバ回路100における電圧設定は夫々、液晶装置の種類により定まるものであるため、各液晶装置について予め実験的、理論的、シュミレーション等により求められる。そして、例えば最適化された電圧設定で画像信号及び/又は走査信号を出力可能なように、Xドライバ回路110、データ線駆動制御回路110a、Yドライバ回路100及び走査線駆動制御回路110のハードウエア設計がなされ、これらの回路内の単純な切り換え動作により反射型表示用又は透過型表示用に最適化された電圧設定で液晶駆動が行われる。
【0079】
以上説明したように第3実施形態によれば、半透過反射型の液晶装置においては一般に駆動電圧に対する反射型表示時の反射率Rの特性と透過型表示時の透過率Tの特性とは、相異なるものであるにも係わらず、図7に示した如き反射率R及び透過率Tの特性曲線夫々のスロープを最大限に利用して、反射型表示にも透過型表示にも高階調表示を行うことができ、コントラストを高めることできる。特に、白表示と黒表示の中間調表示をするための液晶印加電圧のレベルを反射型表示と透過型表示で変えることは非常に有用である。
【0080】
上述した本実施形態によれば、二重映りや表示のにじみのない反射型表示と透過型表示とを切り換えて表示することができ、特に反射型表示と透過型表示とのいずれにおいても高コントラストで高品位のカラー液晶装置が実現できる。
【0081】
(第4実施形態)
本発明に係る液晶装置の第4実施形態を図11から図14を参照して説明する。第4実施形態は、本発明が好適に適用されるTFDアクティブマトリクス液晶装置の実施形態である。
【0082】
先ず、本実施形態に用いられる2端子型非線形素子の一例としてのTFD駆動素子付近における構成について図11及び図12を参照して説明する。ここに、図11は、TFD駆動素子を画素電極等と共に模式的に示す平面図であり、図12は、図11のB−B’断面図である。尚、図12においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0083】
図11及び図12において、TFD駆動素子40は、透明基板2上に形成された絶縁膜41を下地として、その上に形成されており、絶縁膜41の側から順に第1金属膜42、絶縁層44及び第2金属膜46から構成され、TFD構造(Thin Film Diode)或いはMIM構造(Metal Insulator Metal構造)を持つ。そして、TFD駆動素子40の第1金属膜42は、透明基板2上に形成された走査線61に接続されており、第2金属膜46は、第2電極の他の一例である導電性の反射膜からなる画素電極62に接続されている。尚、走査線61に代えてデータ線(後述する)を透明基板2上に形成し、画素電極62に接続して、走査線61を対向基板側に設けてもよい。
【0084】
透明基板2は、例えばガラス、プラスチックなどの絶縁性及び透明性を有する基板等からなる。下地をなす絶縁膜41は、例えば酸化タンタルからなる。但し、絶縁膜41は、第2金属膜46の堆積後等に行われる熱処理により第1金属膜42が下地から剥離しないこと及び下地から第1金属膜42に不純物が拡散しないことを主目的として形成されるものである。従って、透明基板2を、例えば石英基板等のように耐熱性や純度に優れた基板から構成すること等により、これらの剥離や不純物の拡散が問題とならない場合には、絶縁膜41は省略することができる。第1金属膜42は、導電性の金属薄膜からなり、例えば、タンタル単体又はタンタル合金からなる。絶縁膜44は、例えば化成液中で第1金属膜42の表面に陽極酸化により形成された酸化膜からなる。第2金属膜46は、導電性の金属薄膜からなり、例えば、クロム単体又はクロム合金からなる。
【0085】
本実施形態では特に、画素電極62は、上述した各実施形態のように長方形や正方形のスリット、微細な開口等の光が透過する領域が設けられているか或いは、画素毎に対向基板上の透明電極よりも小さく形成されてその間隙を介して光が透過可能に構成されている。また、画素電極62は、単一の反射膜から構成されてもよいし、反射層と透明電極層との積層体から構成されてもよい。
【0086】
更に、画素電極62、TFD駆動素子40、走査線61等の液晶に面する側(図中上側表面)には、透明絶縁膜29が設けられており、その上に例えばポリイミド薄膜などの有機薄膜からなりラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜19が設けられている。
【0087】
以上、2端子型非線形素子としてTFD駆動素子の幾つかの例について説明したが、ZnO(酸化亜鉛)バリスタ、MSI(Metal Semi-Insulator)駆動素子、RD(Ring Diode)などの双方向ダイオード特性を有する2端子型非線形素子を本実施形態の反射型液晶装置に適用可能である。
【0088】
次に、以上にように構成されたTFD駆動素子を備えて構成される第4実施形態であるTFDアクティブマトリクス駆動方式の半透過反射型液晶装置の構成及び動作について図13及び図14を参照して説明する。ここに、図13は、液晶素子を駆動回路と共に示した等価回路図であり、図14は、液晶素子を模式的に示す部分破断斜視図である。
【0089】
図13において、TFDアクティブマトリクス駆動方式の半透過反射型液晶装置は、透明基板2上に配列された複数の走査線61が、第1供給手段の一例を構成するYドライバ回路100に接続されており、その対向基板上に配列された複数のデータ線60が、第2供給手段の一例を構成するXドライバ回路110に接続されている。尚、Yドライバ回路100及びXドライバ回路110は、透明基板2又はその対向基板上に形成されていてもよく、この場合には、駆動回路内蔵型の半透過反射型液晶装置となる。或いは、Yドライバ回路100及びXドライバ回路110は、半透過反射型液晶装置とは独立した外部ICから構成され、所定の配線を経て走査線61やデータ線60に接続されてもよく、この場合には、駆動回路を含まない半透過反射型液晶装置となる。
【0090】
マトリクス状の各画素領域において、走査線60は、TFD駆動素子40の一方の端子に接続されており(図11及び図12参照)、データ線60は、液晶層3及び画素電極62を介してTFD駆動素子40の他方の端子に接続されている。従って、各画素領域に対応する走査線61に走査信号が供給され、データ線60にデータ信号が供給されると、当該画素領域におけるTFD駆動素子40がオン状態となり、TFD駆動素子40を介して、画素電極62及びデータ線60間にある液晶層3に駆動電圧が印加される。そして、明所では外光を画素電極62が反射することにより反射型表示が行われ、暗所ではバックライトからの光源光を画素電極62の開口部が透過することにより透過型表示が行われる。
【0091】
図14において、半透過反射型液晶装置は、透明基板2と、これに対向配置される透明基板(対向基板)1とを備えている。透明基板1は、例えばガラス基板からなる。透明基板2には、マトリクス状に画素電極62が設けられており、各画素電極62は、走査線61に接続されている。透明基板1には、走査線61と交差する方向に伸びており、短冊状に配列された透明電極としての複数のデータ線60が設けられている。データ線60は、例えばITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明導電性薄膜からなる。データ線60の下側には、例えばポリイミド薄膜などの有機薄膜からなりラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜9が設けられている。更に、透明基板1には、その用途に応じて、ストライプ状、モザイク状、トライアングル状等に配列された色材膜からなる不図示のカラーフィルタが設けられる。
【0092】
以上説明したように、第4実施形態のTFDアクティブマトリクス駆動方式の半透過反射型液晶装置によれば、二重映りや表示のにじみのない反射型表示と透過型表示とを切り換えて表示することのできるカラー液晶装置が実現でき、画像データの階調レベルに対する駆動電圧の設定を反射型表示時と透過型表示時とで切り換えることにより、反射型表示時にも透過型表示時にも高コントラストで高品位の画像表示が行える。特に駆動手段の一例を構成するX及びYドライバ回路110及び100における電圧制御により半透過反射型液晶装置をノーマリーブラックモードで駆動できる。
【0093】
(第5実施形態)
次に、図13に示したYドライバ回路110及びXドライバ回路110を含み、上述したTFDアクティブマトリクス駆動方式の半透過反射型の液晶装置を駆動する駆動装置に係る一の実施形態における構成及び動作について図15から図19を参照して説明する。尚、図15は、駆動装置の具体的構成を示すブロック図であり、図16は、第1GCP信号及び第2GCP信号の波形図であり、図17は、Xドライバ回路における一本のデータ線を駆動する部分のブロック図であり、図18は、駆動装置における各種信号の波形及び時間的関係を示すタイミングチャートである。図19は、各階調レベルに対する1H期間中の一画素への印加信号パルスのオン幅の変化を示す特性図である。
【0094】
図15に示すように、駆動装置は、階調データ(表示データ)の示す階調レベルに応じた大きさの実効値を有する印加電圧を液晶素子(駆動回路を除く液晶装置の本体部分)に供給する第1及び第2供給手段の夫々一例たるYドライバ回路110及びXドライバ回路110を備える。駆動装置は、Xドライバ回路110における各階調レベルに対するデータ信号の各パルス幅の設定を切り換えることにより、各階調レベルに対する印加電圧の実効値の各大きさの設定を光源ランプ212aの非点灯に応じて反射型表示用の設定に切り換え、且つ光源ランプ212aの点灯に応じて透過型表示用の設定に切り換える第2制御手段の一例を構成するドライバコントロール回路310と、Yドライバ回路100及びXドライバ回路110に所定の高電位、低電位、基準電位の制御電圧を供給する制御電力供給回路320と、光源ランプ212bの点灯及び非点灯(消灯)を制御する点灯制御回路330とを更に備える。
【0095】
ドライバコントロール回路310は、後述のようにXドライバ回路110における階調レベルに応じたパルス幅のデータ信号を生成する際のパルス幅変調の基礎となる第1GCP(グレースケールコントロールパルス)信号及び第2GCP信号を夫々生成する第1GCP生成回路311及び第2GCP生成回路312と、RGBの階調データが入力されると所定フォーマットのデータ信号に変換してXドライバ回路110に出力するデータコントロール回路313と、Xクロック信号、垂直同期信号、水平同期信号等の各種の制御信号、タイミング信号等が入力され、第1及び第2GCP生成回路311及び312における第1及び第2GCP信号の生成タイミングを制御するLCD駆動信号を生成するLCD駆動信号生成回路314とを備えて構成される。
【0096】
第1GCP生成回路311は、上述の反射型表示用のパルス幅の設定の基準となる、階調レベルの刻みに対応して配列された複数のパルスからなる第1GCP信号を生成する。
【0097】
第2GCP生成回路312は、上述の透過型表示用のパルス幅の設定の基準となる、階調レベルの刻みに対応して配列された複数のパルスからなる第2GCP信号を生成する。
【0098】
図16に示すように、第1及び第2GCP信号は、相互に異なるパルス配列を有しており、第1GCP信号に基づいてXドライバ回路110から供給されるデータ信号と第2GCP信号に基づいてXドライバ回路110から供給されるデータ信号とでは、同一の階調データに対するパルス幅が異なる。第1及び第2GCP信号は、N階調の階調データの場合に、夫々階調レベル(1)を表示するためのデータ信号のパルス幅に対応するパルスから階調レベル(N−1)を表示するためのデータ信号のパルス幅に対応するパルスまで、合計N−2本のパルスからなり、パルス間隔が階調レベルの刻みに対応するように夫々配列されている。
【0099】
このような第1及び第2GCP生成回路311及び312は夫々、例えば、複数個の比較回路及びこれらの比較結果の論理和を演算する論理和回路から構成されており、これらの比較回路により、LCD駆動信号の電圧値を、予め各階調レベルの刻みに対するパルス幅の変化幅に基いて反射型表示用又は透過型表示用に設定された複数通りの電圧値と比較する。そして、これらの比較回路の比較結果の論理和を演算することにより、その演算出力として、各階調レベルの刻みに応じたパルス幅の変化幅に対応して間隔が異なる1選択期間当たりN−2個のパルスの列からなる図16に示したような第1及び第2GCP信号を生成するように構成されている。
【0100】
再び、図15において、ドライバコントロール回路310は、このような第1及び第2GCP信号のうちのいずれかを選択的にXドライバ回路110に供給するパルス信号スイッチ315を更に備える。そして、パルス信号スイッチ315は、点灯制御回路330による点灯スイッチ331を用いた非点灯(消灯)制御に同期して、第1GCP信号を供給すると共に、点灯制御回路330による点灯スイッチ331を用いた点灯制御に同期して、第2GCP信号を供給するように、パルス信号スイッチ315を切り換える。尚、点灯制御回路330による点灯及び非点灯制御は、例えば、使用者によるマニュアルスイッチ操作や、外光強度を検出して、その検出結果に基づく自動スイッチ操作により行われる。すると、この点灯及び非点灯の制御に同期して、パルス信号スイッチ315が切り換られる。従って、光源ランプ212aの非点灯(消灯)及び点灯に応じて、確実に且つ遅延無く反射型表示用の設定と透過型表示用の設定とに切り換えることができる。
【0101】
尚、このようなパルス信号スイッチ315における切り換え動作は、図15に示したように点灯制御回路330から点灯スイッチ331に送られる点灯制御信号Smodeに基づいて行うように構成してもよいが、光源ランプ212aが点灯又は消灯されたことを検出する検出器からの検出信号に基づいて行うように構成してもよい。
【0102】
図15において、制御電力供給回路320は、Xドライバ回路110がデータ信号生成のために用いる高電位の電圧(VHX)、低電位の電圧(VLX)、基準電位の電圧(VCX)などの制御電圧を供給するX側電力供給回路321と、Yドライバ回路100が走査信号生成のために用いる高電位の電圧(VHY)、低電位の電圧(VLY)、基準電位の電圧(VCY)などの制御電圧を供給するY側電力供給回路322とを備えて構成される。
【0103】
図17に示すように、Xドライバ回路110の一本のデータ線にデータ信号を供給するXドライバ回路部分110aには、ドライバコントロール回路310のデータコントロール回路313(図15参照)から、例えば64通りの階調レベル(階調レベル0〜63)のうちの一つのレベルを示す6ビット等の所定数ビットからなるデジタル信号の形式の表示データが各画素について夫々入力される。また、表示データの水平同期信号HSYNCと、Xドライバ回路110用の基準クロックXCKと、1選択期間毎に発せられるパルス信号であるRES信号と、1選択期間の開始時点及び終了時点で夫々電圧レベルが反転する2値信号であるFR信号とが入力される。また、データ信号生成用の電源として制御電力供給回路330(図15参照)から電圧VHX、VCX及びVLXが供給される。更に、本実施の形態では特に、ドライバコントロール回路310のパルス信号スイッチ315からGCP信号(第1又は第2GCP信号)が供給される。
【0104】
図17において、Xドライバ回路部分110aは、シフトレジスタ401、ラッチ回路402、グレースケールコントロール回路403、GCPデコーダ回路404、FRデコーダ回路405、レベルシフタ回路406及びLCDドライバ408を備えて構成されている。
【0105】
Xドライバ回路部分110aは、表示データが入力されると、所定数のビット毎にシフトレジスタ401に順次保持して行く。ラッチ回路402は、複数のデータ線と一対一対応に対応したラッチ部を有しており、表示データのシフトレジスタ401への転送を順次行うことにより、1水平ライン分の表示データが全て保持されたところで改めて、このラッチ回路402にラッチされることになる。
【0106】
ここで、GCPデコーダ404は、1選択期間当たり所定個数のパルスの列からなるGCP信号に従って、グレースケールコントロール回路403による制御を受けて、ラッチ回路402内の所定数ビットの各表示データ(デジタル値)が示す階調レベルに対応したパルス幅を持つ信号を生成する。
【0107】
FRデコーダ405は、選択期間毎に電圧レベルが変わる2値信号であるFR信号を用いて、GCPデコーダ回路404の信号出力の電圧極性を選択期間毎に反転させた波形を持つデータ信号を出力する。より具体的には、ラッチされた表示データ(デジタル値)のMSBに応じて、各選択期間について、LCDドライバ408を構成する各トランジスタのオン/オフ信号を生成する。このように選択期間(1H期間)毎にオンに対応するデータ信号の電圧レベルを反転させるのは、液晶を交流駆動するためであり、走査信号のオン/オフ電圧も、1H期間毎に反転される。
【0108】
このように生成されたLCDドライバ408内の各トランジスタのオン/オフ信号は、レベルシフタ回路406により、各データ線に対応した電圧レベルにシフトされている。そして、電圧レベルがシフトされたオン/オフ信号が各ゲートに入力されると、LCDドライバ回路408の各トランジスタは夫々、オン/オフされ、各パルスの電圧値が、各ソース又はドレインに接続された複数の電圧VHX、VCX及びVLXの組み合わせにより規定される電圧値とされる。
【0109】
以上のように構成されたXドライバ回路部分110aを複数含んでなるXドライバ回路110(図15参照)により、1水平ライン分のデジタル信号が全て保持され、複数のデータ線14に同時に供給されることになる。
【0110】
以上の動作を図18のタイミングチャートを参照して更に説明する。
【0111】
図18に示すように、Xドライバ回路110には、各選択期間毎にRES信号が入力され、これと並行して、1選択期間に例えば62個(=N−2個:64階調の場合)のパルスの列からなるGCP信号が入力され、更に、例えば、特定の画素について階調レベル2、階調レベル5及び階調レベル0を示す表示データ(デジタル信号)がフィールド単位で入力される。すると、GCP信号に基いて、GCPデコーダ404により、その2番目や5番目のパルスのタイミングでデータ信号のレベルはオンとされる。そしてFR信号に基いて、FRデコーダ405により、選択期間毎にデータ信号のオン電圧又はオフ電圧の極性が反転され、更に、所定の波高値をとるデータ信号が、出力される。
【0112】
この際、データ信号が1選択期間(1H期間)中の2値を取る時間的な割合と液晶パネルの透過率とは、一般にリニアな関係とはならない。例えば64階調の場合、1H期間中のオンを取る幅を変化させた場合に得られる各階調レベル0(例えば黒)、1、2、…、63(例えば白)と当該オン幅とは、液晶の特性及び液晶パネルの特性等により図19のグラフに示すような関係を持つ。このため、本実施の形態における階調表示は、このような関係に基づいて、入力データの示す階調レベルに応じてデータ信号のオン幅を変化させている。即ち、階調レベル0側から階調レベル63側へ近付く程に、オン幅の変化率は減少して行くので、より僅かなオン幅の差を制御するため、図16或いは図18の上から2段目に示したように、階調レベルの差に応じたデータ信号のオン幅の差に対応して間隔が異なるように、“階調数−2”個(例えば、64階調の場合には62個)のパルスの列からなるGCP信号を生成しているのである。即ち、図19のような関係の下では、第1及び第2GCP生成回路311及び312では、階調レベルが上がるに従って間隔が徐々に狭くなる62個のパルスの列からなる第1及び第2GCP信号を夫々生成している。
【0113】
このような性質を持つGCP信号(第1又は第2GCP信号)に基づいて、例えば、図18において、階調レベル2に対して、対応する1H期間のうちGCP信号中の2番目のパルスから当該1H期間の終了までの期間だけデータ信号はオン(例えば、高電圧レベル)とされる。次に、階調レベル5に対して、対応する1H期間のうちGCP信号中の5番目のパルスから当該1H期間の終了までの期間だけデータ信号はオン(例えば、低電圧レベル)とされる。また、次に階調レベル0に対して、対応する1H期間の最後までデータ信号はオフ(例えば、高電圧レベル)とされる。
【0114】
そして、図18の最下段に示したように、一つの画素電極(即ち、図示の表示データが供給される一つのデータ線と、走査線(N行目)との間に接続された画素電極)に印加される印加信号(=走査信号−データ信号)が、対応するデータ信号のオン幅に対応した期間だけTFD駆動素子のしきい値を越えて当該TFD駆動素子をオン状態(低抵抗状態)とする。この結果、データ信号のオン幅に対応した実効電圧が当該画素電極とデータ線又は走査線に挟持された液晶層部分に加えられる。
【0115】
このように、データ信号のオン幅が液晶パネルの各画素における透過率を決定し、液晶パネル全体として表示データに対応する表示が行われるのである。
【0116】
以上の結果、本実施の形態の駆動装置により、光源ランプ212a非点灯時には、反射型表示を行うことができ、光源ランプ212a点灯時には、透過型表示を行うことができる。
【0117】
ここで本実施の形態では特に、ドライバコントロール回路310のパルス信号スイッチ315(図15参照)により、Xドライバ回路110における各階調レベルに対する印加電圧の実効値の各大きさの設定が、光源ランプ212aの非点灯に応じて反射型表示用の設定に切り換えられるか、又は光源ランプ212aの点灯に応じて透過型表示用の設定に切り換えられる。
【0118】
従って、階調レベルと反射型表示時における反射率との関係を、図7に示した駆動電圧に対する透過率Tの特性に適合した関係、即ち、透過率Tの特性曲線のスロープを最大限に利用する関係とするように各階調レベルに対するデータ信号の各パルス幅の設定(具体的には、図16に示した第1GCP信号における各階調レベルの刻みに対する各パルスの間隔の設定)を行えば、透過型表示時のコントラストを効率的に高められる。同時に、図7に示した駆動電圧に対する反射率Rの特性に適合した関係、即ち、反射率Rの特性曲線のスロープを最大限に利用する関係とするように各階調レベルに対するデータ信号の各パルス幅の設定(具体的には、図16に示した第1GCP信号における各階調レベルの刻みに対する各パルスの間隔の設定)を行えば、反射型表示時のコントラストを効率的に高められる。
【0119】
以上説明したように、第5実施形態の液晶装置によれば、視差による二重映りや表示のにじみなどが発生せず、反射型表示時にも透過型表示時にも高コントラストで高品位の画像表示が可能となる。
【0120】
また本実施の形態では、パルス信号スイッチ315による比較的簡単な切り換え動作により、反射型表示モードと透過型表示モードとの切り換えを迅速且つ確実に行うことができるので実用上便利である。
【0121】
(第6実施形態)
次に、図13に示したYドライバ回路110及びXドライバ回路110を含み、上述したTFDアクティブマトリクス駆動方式の半透過反射型の液晶装置を駆動する駆動装置に係る他の実施形態における構成及び動作について図20から図21を参照して説明する。尚、図20は、駆動装置の具体的構成を示すブロック図であり、図21は、2種類の走査信号の波形を示す概念図であり、図21は、走査信号の波高値(DC電圧)に対する透過率(T)の特性図である。尚、図20において、図15に示した第5実施形態の場合と同じ構成要素については同じ参照符号を付し、その説明は省略する。
【0122】
図20に示すように、駆動装置は、第5実施形態における第1及び第2GCP生成回路311及び312並びにパルス信号スイッチ315に代えて、単一のGCP生成回路311’を備えたドライバコントロール回路310’を備える。駆動装置は、第5実施形態における制御電力供給回路320に代えて、第1及び第2Y側電力供給回路323及び324と、第1及び第2Y側電力供給回路323及び324からの制御電圧をYドライバ回路100に選択的に供給する制御電圧スイッチ325とを含む制御電力供給回路320’を備える。この制御電圧スイッチ325は、点灯制御回路330から供給される点灯制御信号Smodeに基づいて切換動作を行う。その他の構成については、図15に示した第5実施形態の場合と同様である。
【0123】
ここで特に、制御電力供給回路320’は、第2制御手段の一例を構成しており、第1Y側電力供給回路323は、反射型表示用の走査信号の波高値の設定の基準となる高電位の電圧(VHY1)、低電位の電圧(VLY1)、基準電位の電圧(VCY1)を一組の第1制御電圧として供給する。他方、第2Y側電力供給回路324は、第2制御電圧の一例として、透過型表示用の走査信号の波高値の設定の基準となる高電位の電圧(VHY2)、低電位の電圧(VLY2)、基準電位の電圧(VCY2)を一組の第2制御電圧として供給する。そして、制御電圧スイッチ325は、光源ランプ212aの非点灯に応じて第1制御電圧をYドライバ回路100に選択的に供給し、光源ランプ212aの点灯に応じて第2制御電圧をYドライバ回路100に選択的に供給するように構成されている。
【0124】
従って、第6実施形態では、Xドライバ回路110により、階調レベルに応じたパルス幅を有するデータ信号が、データ線に供給される。これと並行して、Yドライバ回路100により、所定幅を有すると共に第1又は第2制御電圧に対応する波高値を持つ走査信号が走査線に供給される。
【0125】
図21は、このように生成された2種類の走査信号の一例の波形図である。
【0126】
図21において、第1制御電圧に基づいて生成される反射型表示用に設定された走査信号(図中、左側)と、第2制御電圧に基づいて生成される透過型表示用に設定された走査信号(図中、右側)とでは、後者の波高値が、前者の波高値よりも、ΔVだけ高い。従って、ノーマリーホワイトモードでは、透過型表示時の走査信号により駆動した場合の方が、印加電圧の電圧値がΔVだけ大きいため、表示の明るさは暗くなる。即ち、反射型表示時の走査信号により駆動した場合の方が、印加電圧の電圧値がΔVだけ小さいため、表示の明るさは明るくなる。
【0127】
従って、階調レベルと反射型表示時における反射率との関係を、図7に示した駆動電圧に対する透過率Tの特性に適合した関係、即ち、透過率Tの特性曲線のスロープを最大限に利用する関係とするように各階調レベルに対する第2の制御電圧の設定(具体的には、電圧VHY2、VLY2、VCH2の値の設定)を行えば、透過型表示時のコントラストを効率的に高められる。同時に、図7に示した駆動電圧に対する反射率Rの特性に適合した関係、即ち、反射率Rの特性曲線のスロープを最大限に利用する関係とするように各階調レベルに対する第1の制御電圧の設定(具体的には、電圧VHY1、VLY1、VCH1の値の設定)を行えば、反射型表示時のコントラストを効率的に高められる。
【0128】
以上説明したように、第6実施形態の液晶装置によれば、視差による二重映りや表示のにじみなどが発生せず、反射型表示時にも透過型表示時にも高コントラストで高品位の画像表示が可能となる。尚、具体的な第1及び第2制御電圧を構成する電圧VHY1、VLY1、VCY1、VHY2、VLY2及びVCY2の各値については、液晶装置について予め実験的、理論的、シュミレーション等により求められる。また、選択期間毎に印加電圧を反転させる駆動方式を採用する場合には、高電位の電圧VHY1(VHY2)と低電位の電圧VLY1(VLY2)と基準電位の電圧VCY1(VCY2)が必要であるが、図21に示したように波高値を切り換えられる限りにおいて、第1の制御電圧と第2の制御電圧との間で、3つの電圧のうち一つ又は二つは同じ電位としてもよい。即ち、実際にスイッチで切り換える電圧は3つではなく、2つ又は1つでもよい。また、上述の反転駆動をしなければ、第1及び第2制御電圧は夫々、一対の電圧からなってもよい。
【0129】
本実施の形態では特に、制御電圧スイッチ325による比較的簡単な切り換え動作により、反射型表示モードと透過型表示モードとの切り換えを迅速且つ確実に行うことができるので実用上便利である。
【0130】
以上の第5及び第6実施形態では、所謂“4値駆動法”に基づいて、データ信号をなすパルスの幅及び波高値により規定される電気量を階調レベルに対応させて変調することにより階調制御を行うようにしたが、本発明によれば、例えば特開平2−125225号公報等に開示された充放電駆動法に基づいて、このような階調制御を行うことも可能である。
【0131】
(第7実施形態)
本発明に係る液晶装置の第7実施形態を図22から図24を参照して説明する。第7実施形態は、本発明が好適に適用されるTFTアクティブマトリクス液晶装置の実施形態である。図22は、液晶装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路であり、図23は、データ線、走査線、画素電極等が形成された透明基板の相隣接する複数の画素群の平面図であり、図24は、図23のC−C’断面図である。尚、図24においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0132】
図22において、第7実施形態のTFTアクティブマトリクス方式の半透過反射型液晶装置では、マトリクス状に配置された第2電極の他の一例である画素電極62を制御するためのTFT130がマトリクス状に複数形成されており、画像信号が供給されるデータ線135がTFT130のソースに電気的に接続されている。データ線135に書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線135同士に対して、グループ毎に供給するようにしても良い。また、TFT130のゲートに走査線131が電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線131にパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極62は、TFT130のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT130を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線135から供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。画素電極62を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板(後述する)に形成された対向電極(後述する)との間で一定期間保持される。ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極62と対向電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量170を付加する。
【0133】
図23において、TFTアレイ基板としての透明基板2上には、マトリクス状に反射膜からなる画素電極62(その輪郭62aが図中点線で示されている)が設けられており、画素電極62の縦横の境界に各々沿ってデータ線135、走査線131及び容量線132が設けられている。データ線135は、コンタクトホール85を介してポリシリコン膜等からなる半導体層81aのうちソース領域に電気的接続されている。画素電極62は、コンタクトホール88を介して半導体層81aのうちドレイン領域に電気的接続されている。容量線132は、絶縁膜を介して半導体層1aのうちのドレイン領域から延設された第1蓄積容量電極に対向配置しており、蓄積容量170を構成する。また、半導体層81aのうち図中右上がりの斜線領域で示したチャネル領域81a’に対向するように走査線131が配置されており、走査線131はゲート電極として機能する。このように、走査線131とデータ線135との交差する個所には夫々、チャネル領域81a’に走査線131がゲート電極として対向配置されたTFT130が設けられている。
【0134】
図24に示すように、液晶装置は、透明基板2と、これに対向配置される透明基板(対向基板)1とを備えている。これらの透明基板1及び2は夫々、例えば石英、ガラス、プラスチックなどの絶縁性及び透明性を有する基板等からなる。
【0135】
本実施形態では特に、画素電極62は、上述した各実施形態のように長方形や正方形のスリット、微細な開口等の光が透過する領域が設けられているか或いは、画素毎に対向基板上の透明電極よりも小さく形成されてその間隙を介して光が透過可能に構成されている。また、画素電極62は、単一の反射膜から構成されてもよいし、反射層と透明電極層との積層体から構成されてもよい。
【0136】
更に、画素電極62、TFT130等の液晶に面する側(図中上側表面)には、透明絶縁膜29が設けられており、その上に例えばポリイミド薄膜などの有機薄膜からなりラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜19が設けられている。
【0137】
他方、透明基板1には、そのほぼ全面に透明電極の他の一例としての対向電極121が設けられており、各画素の非開口領域に、ブラックマスク或いはブラックマトリクスと称される第2遮光膜122が設けられている。対向電極121の下側には、例えばポリイミド薄膜などの有機薄膜からなりラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜9が設けられている。更に、透明基板1には、その用途に応じて、ストライプ状、モザイク状、トライアングル状等に配列された色材膜からなる不図示のカラーフィルタが設けらる。
【0138】
透明基板2には、各画素電極62に隣接する位置に、各画素電極62をスイッチング制御する画素スイッチング用TFT130が設けられている。
【0139】
このように構成され、画素電極62と対向電極121とが対面するように配置された一対の透明基板1及び2との間には、第1実施形態の場合と同様にシール材により囲まれた空間に液晶が封入され、液晶層3が形成される。
【0140】
更に、複数の画素スイッチング用TFT30の下には、第1層間絶縁膜112が設けられている。第1層間絶縁膜112は、透明基板2の全面に形成されることにより、画素スイッチング用TFT30のための下地膜として機能する。第1層間絶縁膜112は、例えば、NSG(ノンドープトシリケートガラス)、PSG(リンシリケートガラス)、BSG(ボロンシリケートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケートガラス)などの高絶縁性ガラス又は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等からなる。
【0141】
図24において、画素スイッチング用TFT130は、コンタクトホール85を介してデータ線135に接続されたソース領域、走査線131にゲート絶縁膜を介して対向配置されたチャネル領域81a’及びコンタクトホール88を介して画素電極62に接続されたドレイン領域を含んで構成されている。データ線131は、Al等の低抵抗な金属膜や金属シリサイド等の合金膜などの遮光性且つ導電性の薄膜から構成されている。また、その上には、コンタクトホール85及び88が開孔された第2層間絶縁膜114が形成されており、更に、その上には、コンタクトホール88が開孔された第3層間絶縁膜117が形成されている。これら第2及び第3層間絶縁膜114及び117についても、第1層間絶縁膜112と同様に、NSG、PSG、BSG、BPSGなどの高絶縁性ガラス又は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等からなる。
【0142】
画素スイッチング用TFT130は、LDD構造、オフセット構造、セルフアライン構造等いずれの構造のTFTであってもよい。更に、シングルゲート構造の他、デュアルゲート或いはトリプルゲート以上でTFT130を構成してもよい。
【0143】
以上の如く構成された第7実施形態のTFTアクティブマトリクス駆動方式の半透過反射型の液晶装置は、Xドライバ回路により走査線131が駆動され、Yドライバ回路によりデータ線135が駆動されるが、この際、照明装置の点灯時と非点灯時とでは、対向電極121及び画素電極62(図24参照)を介して液晶層3に印加される液晶駆動電圧が同一画像に対して相異なるように、これらの対向電極121及び画素電極62が駆動される。即ち、データ線135に供給される画像信号及び走査線131に供給される走査信号のうち少なくとも一方の電圧設定を駆動回路において照明装置の点灯と非点灯に応じて切り換えることにより、反射型表示時に当該反射型表示における駆動電圧に対する反射率特性に適合した駆動電圧により液晶層3を駆動しつつ、透過型表示時に当該透過型表示における駆動電圧に対する反射率特性に適合した駆動電圧により液晶層3を駆動することが可能となる。この場合更に、反射型表示時と透過型表示時とのコントラストを高めるだけでなく、ガンマ補正を同時に行うようにすることも可能である。
【0144】
以上説明したように、第7実施形態のTFTアクティブマトリクス駆動方式の半透過反射型液晶装置によれば、画素電極62と対向電極121との間で、各画素電極62における液晶部分に電界を順次印加することにより各液晶部分の配向状態を制御可能となり、明所では外光を画素電極62が反射することにより反射型表示が行われ、暗所ではバックライトからの光源光を画素電極62の開口部が透過することにより透過型表示が行われる。この結果、二重映りや表示のにじみのない反射型表示と透過型表示とを切り換えて表示することのできるカラー液晶装置が実現でき、反射型表示時にも透過型表示時にも高コントラストで高品位の画像表示が行える。
【0145】
特に、TFT130を介して各画素電極62に電力を供給するため、画素電極62間におけるクロストークを低減でき、より高品位の画像表示が可能となる。
【0146】
尚、透明基板1上に対向電極を設けることなく、透明基板2上の画素電極62間における基板に平行な横電界で駆動してもよい。
【0147】
ここで、以上説明した第1から第7実施形態に用いるカラーフィルタ5の着色層について図25を参照して説明する。図25は、カラーフィルタ5の各着色層の透過率を示す特性図である。各実施形態においては、反射型表示を行う場合、入射光が一旦カラーフィルタ5のいずれかの着色層を透過した後、液晶層3を通過して反射電極7等によって反射され、再び着色層を透過してから放出される。したがって、通常の透過型の液晶装置とは異なり、カラーフィルタを二回通過することになるため、通常のカラーフィルタでは表示が暗くなり、コントラストが低下する。そこで、各実施形態では、図25に示すように、カラーフィルタ5のR、G、Bの各着色層の可視領域における最低透過率61が25〜50%になるように淡色化して形成している。着色層の淡色化は、着色層の膜厚を薄くしたり、着色層に混合する顔料若しくは染料の濃度を低くしたりすることによってなされる。このことによって、反射型表示を行う場合に表示の明るさを低下させないように構成することができる。
【0148】
このカラーフィルタ5の淡色化は、透過型表示を行う場合にはカラーフィルタ5を一回しか透過しないため、表示の淡色化をもたらすが、各実施形態では反射電極によってバックライトの光が多く遮られることが多いため、表示の明るさを確保する上でむしろ好都合である。
【0149】
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態を図26を参照して説明する。第8実施形態は、以上説明した第1から第7実施形態のいずれか一つを備えた電子機器の実施形態である。即ち、第8実施形態は、上述した第1から第7実施形態に示した液晶装置を様々な環境下で低消費電力が必要とされる携帯機器の表示部として好適に用いた各種電子機器に係わる。図26に本発明の電子機器の例を3つ示す。
【0150】
図26(a)は、携帯電話を示し、本体71の前面上方部に表示部72が設けられる。携帯電話は、屋内屋外を問わずあらゆる環境で利用される。特に自動車内で利用されることが多いが、夜間の車内は大変暗い。従って携帯電話に利用される表示装置は、消費電力が低い反射型表示をメインに、必要に応じて補助光を利用した透過型表示ができる半透過反射型液晶装置が望ましい。上記した第1実施形態乃至第7実施形態に記載の液晶装置を携帯電話の表示部72として用いれば、反射型表示でも透過型表示でも従来より明るく、コントラスト比が高い形態電話が得られる。
【0151】
図26(b)は、ウォッチを示し、本体の中央73に表示部74が設けられる。ウォッチ用途における重要な観点は、高級感である。本発明の第1実施形態乃至第14実施形態に記載の液晶をウォッチの表示部74として用いれば、明るくコントラストが高いことはもちろん、光の波長による特性変化が少ないために色づきも小さい。従って、従来のウォッチと比較して、大変に高級感あるカラー表示が得られる。
【0152】
図26(c)は、携帯情報機器を示し、本体75の上側に表示部76、下側に入力部77が設けられる。また表示部76の前面にはタッチ・キーを設けることが多い。通常のタッチ・キーは表面反射が多いため、表示が見づらい。従って、従来は携帯型と言えども透過型液晶装置を表示部として利用することが多い。ところが透過型液晶装置は、常時バックライトを利用するため消費電力が大きく、電池寿命が短かい。このような場合にも上記した第1実施形態乃至第7実施形態の液晶装置を携帯情報機器の表示部76として用いれば、反射型でも半透過反射型でも、透過型でも表示が明るく鮮やかな携帯情報機器を得ることができる。
【0153】
本発明の液晶装置は、上述した各実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう液晶装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶装置の第1実施形態の概略構造を示す概略縦断面図(図1(a))及び概略平面図(図1(b))である。
【図2】第1実施形態における開口部の一具体例を示す平面図である。
【図3】第1実施形態における開口部の他の具体例を示す平面図である。
【図4】第1実施形態における開口部の他の具体例を示す平面図である。
【図5】第1実施形態における開口部の他の具体例を示す平面図である。
【図6】第1実施形態における開口部の他の具体例を示す平面図である。
【図7】第1実施形態の液晶装置における駆動電圧に対する反射型表示時の反射率Rの特性及び透過型表示時の透過率Tの特性を示す特性図である。
【図8】本発明に係る液晶装置の第2実施形態の概略構造を示す概略縦断面図である。
【図9】第2実施形態における画素電極の概略構造を示す概略縦平面図である。
【図10】本発明に係る液晶装置の第3実施形態における液晶装置のブロック図である。
【図11】本発明の液晶装置に係る第4実施形態のTFD駆動素子を画素電極等と共に模式的に示す平面図である。
【図12】図11のB−B’断面図である。
【図13】第4実施形態における液晶素子を駆動回路と共に示した等価回路図である。
【図14】第4実施形態における液晶素子を模式的に示す部分破断斜視図である。
【図15】本発明の液晶装置に係る第5実施形態における液晶パネルのブロック図である。
【図16】第5実施形態において生成される第1及び第2GCP信号の波形図である。
【図17】第5実施形態に備えられた駆動装置に含まれるXドライバ回路の一部分のブロック図である。
【図18】第5実施形態に備えられた駆動装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図19】第5実施形態における、階調レベルに対する1H期間中のデータ信号駆動用のパルスのオン幅の変化を示す特性図である。
【図20】本発明に係る第6実施形態における液晶パネルと駆動装置とからなる液晶装置のブロック図である。
【図21】第6実施形態において生成される2種類の走査信号の波形図である。
【図22】本発明に係る第7実施形態の液晶装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路である。
【図23】第7実施形態におけるデータ線、走査線、画素電極等が形成された透明基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。
【図24】図23のC−C’断面図である。
【図25】第1から第7実施形態におけるカラーフィルタの着色層毎の光透過率を示すグラフである。
【図26】本発明に係る第8実施形態の各種の電子機器の概略斜視図である。
Claims (11)
- 透明な一対の第1及び第2基板と、
該第1及び第2基板間に挟持された液晶層と、
前記第1基板の前記液晶層側の面に形成された透明な第1電極と、
前記第2基板の前記液晶層側の面に形成された半透過反射層からなる第2電極と、
前記第1基板の前記液晶層と反対側に配置された前方偏光板と、
前記第2基板の前記液晶層と反対側に配置された照明装置と、
前記第2基板と前記照明装置の間に配置された後方偏光板と、
該照明装置の点灯時と非点灯時とで前記第1及び第2電極を介して前記液晶層に印加される液晶駆動電圧が同一画像に対して相異なるように前記第1及び第2電極を駆動する駆動手段と
を備え、
前記駆動手段は、前記照明装置の点灯時に透過型表示用信号の波高値に対応する電圧を、前記照明装置の非点灯時に反射型表示用信号の波高値に対応する電圧を前記第1電極に供給する第1供給手段と、前記照明装置の点灯時に階調データの示す階調レベルに応じた大きさの実効値を有する透過型表示用の設定電圧を、前記照明装置の非点灯時に階調データの示す階調レベルに応じた大きさの実効値を有する反射型表示用の設定電圧を前記第2電極に供給する第2供給手段とを備え、前記照明装置の点灯時には透過型表示時の透過率特性に適合した前記液晶駆動電圧を、前記照明装置の非点灯時には反射型表示時の反射率特性に適合した前記液晶駆動電圧を前記第1及び第2電極を介して前記液晶層に印加することを特徴とする液晶装置。 - 透明な一対の第1及び第2基板と、
該第1及び第2基板間に挟持された液晶層と、
前記第1基板の前記液晶層側の面に形成された透明な第1電極と、
前記第2基板の前記液晶層側の面に形成された半透過反射層と、
該半透過反射層と前記液晶層との間に形成された透明な第2電極と、
前記第1基板の前記液晶層と反対側に配置された前方偏光板と、
前記第2基板の前記液晶層と反対側に配置された照明装置と、
前記第2基板と前記照明装置の間に配置された後方偏光板と、
該照明装置の点灯時と非点灯時とで前記第1及び第2電極を介して前記液晶層に印加される液晶駆動電圧が同一画像に対して相異なるように前記第1及び第2電極を駆動する駆動手段と
を備え、
前記駆動手段は、前記照明装置の点灯時に透過型表示用の波高値に対応する電圧を、前記照明装置の非点灯時に反射型表示用の波高値に対応する電圧を前記第1電極に供給する第1供給手段と、前記照明装置の点灯時に階調データの示す階調レベルに応じた大きさの実効値を有する透過型表示用の設定電圧を、前記照明装置の非点灯時に階調データの示す階調レベルに応じた大きさの実効値を有する反射型表示用の設定電圧を前記第2電極に供給する第2供給手段とを備え、前記照明装置の点灯時には透過型表示時の透過率特性に適合した前記液晶駆動電圧を、前記照明装置の非点灯時には反射型表示時の反射率特性に適合した前記液晶駆動電圧を前記第1及び第2電極を介して前記液晶層に印加することを特徴とする液晶装置。 - 前記半透過反射層は、各画素内に前記照明装置からの光が透過可能な開口部が設けられた反射膜からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶装置。
- 外光レベルを検出することにより、前記照明装置における点灯と非点灯とを切り換える点灯切換手段を更に備えており、
前記駆動手段は、前記点灯切換手段から出力される点灯切換信号に基づいて、前記照明装置の点灯時には透過型表示時の透過率特性に適合した前記液晶駆動電圧を、前記照明装置の非点灯時には反射型表示時の反射率特性に適合した前記液晶駆動電圧を前記第1及び第2電極を介して前記液晶層に印加することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の液晶装置。 - 前記駆動手段は、前記点灯切換手段による切り換え動作に同期して、前記第1供給手段が供給する電圧を反射型表示用の設定又は透過型表示用の設定に切り換える第1制御手段を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の液晶装置。
- 前記駆動手段は、前記第2供給手段が供給する電圧を前記非点灯に応じて反射型表示用の設定に切り換え且つ前記点灯に応じて透過型表示用の設定に切り換えるように前記第2供給手段を制御する第2制御手段を備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 前記第2制御手段は、各階調レベルに対する前記実効値の各大きさの設定を、前記非点灯に応じて反射型表示用の設定に切り換え且つ前記点灯に応じて透過型表示用の設定に切り換えるように前記第2供給手段を制御することを特徴とする請求項6に記載の液晶装置。
- 前記半透過反射層と前記第1基板との間に、カラーフィルタを更に備え、該カラーフィルタは、各着色層の可視領域における最低透過率が25〜50%になるよう淡色化され、反射型表示時の明るさを低下させないように構成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 前記半透過反射層が凹凸を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 前記液晶層は誘電異方性が負のネマティック液晶を用い、ノーマリーブラックモードで駆動されることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 請求項1から10のいずれか一項に記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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