JP4352037B2 - 検体検査装置の前処理操作機構および検体装着ユニット - Google Patents

検体検査装置の前処理操作機構および検体装着ユニット Download PDF

Info

Publication number
JP4352037B2
JP4352037B2 JP2005285408A JP2005285408A JP4352037B2 JP 4352037 B2 JP4352037 B2 JP 4352037B2 JP 2005285408 A JP2005285408 A JP 2005285408A JP 2005285408 A JP2005285408 A JP 2005285408A JP 4352037 B2 JP4352037 B2 JP 4352037B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
sample
serum
blood collection
blood
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005285408A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007093482A (ja
Inventor
豊美 宮川
肇 須藤
健 金原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2005285408A priority Critical patent/JP4352037B2/ja
Publication of JP2007093482A publication Critical patent/JP2007093482A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4352037B2 publication Critical patent/JP4352037B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Description

本発明は、血液の成分などを検査分析する検体検査装置に連携して、同装置での検査工程の前処理をおこなう前処理操作機構とそれに用いる検体保管カセットに関する。
検体検査である血液検査は健康診断や疾患の治療経過を診断する手段として広く用いられている。血液検査をおこなう検体検査装置では、人間の体内を循環している血液は、臓器で異常が生じると血液中の糖や蛋白質、脂質、酵素などの濃度が変化することを利用して、これらの血液中の成分を酵素反応や化学的発色反応を用いて分析している。血液中の成分の分析方式は、採血した血液から血清のみを取り出し、これに試薬を加え、反応させて、反応生成物の吸光度または単位時間当たりの吸光度の変化量を測定し、更にこの測定結果を演算処理し、血清中の各種成分の濃度値または活性値を得ている。
検体検査装置では、採決した血液の血清を用いて測定を行うために、採決した血液から血清を分離する工程が必要である。この血清を分離する工程は通常、前処理操作と呼ばれている。
前処理操作は、大別すると、(イ)採決した血液から血清を分離する工程と、(ロ)分離した血清を検査分析用に複数の検体に仕分けを行う工程との2種類に分類できる。
通常、検体検査に使用する血清の量は数10μL程度であり、これらはガラス管に入れた状態で、ピペットを用いて分取などの操作を行っている。また、試薬と血清の混合は、同様にガラス管に、それぞれをピペットを用いて注入し、ガラス管の内部で攪拌によって反応させている。
前処理操作での血清の分離は、ガラス管に採血した血液を入れ、それを遠心分離装置によって、血清と血餅の分離処理を行っている。次に、ガラス管の中でそれぞれが分離されたものから、血清のみをピペットを用いて分取し、別のガラス管に一定量を入れ、栓をして検体として保管している。なお、1本の検体からは1項目の検査しかできないので、検体は検査したい項目の数だけ作成する必要がある。
一般に、検体検査装置では、採血とこの採血を用いた血清分離処理は、人(有資格者)が直接操作して行い、その後の工程である検査用の分析装置(血清の分取、試薬の添加、反応、検査測定)を自動化したものが普及している。
つまり、血清分離処理の作業では、検査に供される血清は、通常、有底の管状容器からなる血液検査用容器に血液を採取し、血液を凝固させて血餅(フィブリンと血球が混合したゲル状の塊状物)を生成させた後、遠心分離することによって比重の重い血餅から分離して得ている。また、血漿は、血液検査用容器に血液を採取した後、遠心分離することによって比重の重い赤血球や白血球等の血球成分と分離して得ている。
血清または血漿を分離するにあたって、簡便に且つ高収率で血清または血漿を得るために、血液検査用容器にチクソトロピー性を有するゲル状物質からなる血清または血漿分離用組成物を底部に収容しておき、これに血液を採取する方法が広く採用されている。
なお、チクソトロピー性を有するゲル状物質からなる血清または血漿分離用組成物とは、例えば、シリコーン、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系物質またはシクロペンタジェン樹脂等の樹脂に、シリカ及び必要に応じてプロピレングリコールのような構造形成剤を配合した組成物であり、このものが底部に収容された血液検査用容器に血液を採取した後、適当時間静置後に遠心分離を行うと、その遠心力によってゲル状物質からなる血清または血漿分離用組成物は流動性となる。また、血清または血漿分離用組成物は、血清または血漿成分の比重と血餅または血球成分のそれとの中間の比重に予め設定されているため、遠心分離の進行にしたがって、採取した血液中を管底部から次第に上昇し、血清または血漿層と血餅または血球層の中間に位置して隔壁を形成するようになり、血清または血漿成分と血餅または血球成分とを分離している。
このように血餅または血球成分から分離された血清または血漿成分は、血液検査用容器から容易に取り出されて各種の検査に付すことができ、また、他の容器に移すことなくそのまま保存することもできる(例えば、特許文献1を参照)。
なお、近年、分析装置の精度向上にともなって、微量の血漿又は血清で従来の血液検査を行うことが可能になり、更に全血から血漿又は血清を簡便に分離する手法が開発されてきた。
例えば、血液濾過ユニットを用いた生化学分析装置が開示されている。血液濾過ユニットによれば血液中の血漿または血清がフィルタにより濾過される。未使用の化学分析スライドに血清等の試料液を点着し、測定手段に移送して呈色度合等を検出する技術が開示されている(例えば、特許文献2を参照)。
同様に、多層の不織布フィルタを用いて全血から血漿を分離する手法が報告されている。
また、指先をランセット等の針で傷つけて得られる微量の血液をペーパークロマトの原理で血球と血漿または血清に分離する方法も報告されている。
その他に中空糸を用いて全血から血漿を分離する方法が報告されている(例えば、特許文献3を参照)。
特開平8−271505号公報 特開平11−211721号公報 特開2004−3920号公報
従来の検体検査装置の前処理操作は、人手により操作対象の血液の量が数mL程度であるためにガラス管とピペットを用いて、遠心分離や分離処理の操作が可能である。しかしながら、操作対象の血液量が数十μL程度で、血清量が1μL以下になると現行の方式では作業が困難になる。そのため、より高精度の方式を開発する必要がある。また、試薬と血清の混合工程においても、ガラス管にそれぞれを溶液に入れて攪拌し、混合させることは、極めて微量であるのために、人手では作業をおこなうことは困難である。
したがって、分離処理して得られた血清を1μL以下に秤量し、それを検体として保管することと、検体と試薬の反応工程手段に効率よく移動させることができる装置が前処理操作機構として必要になる。
なお、上述の例えば、多層の不織布フィルタ等のフィルタを用いて全血から血漿を分離する手法では、微量の血漿量を得るために3mL以上の全血が必要で検査を受ける側の負担は変わらず、またこのフィルタは特定の分析装置仕様であるため他の分析装置には使用できないため広く汎用するには至っていない。
また、指先をランセット等の針で傷つけて得られる微量の血液をペーパークロマトの原理で血球と血漿または血清に分離する方法では、分離後展開した血漿または血清の成分を界面活性剤等で抽出する必要があり、実際の測定に至るまでの工程が煩雑であるうえ、抽出等で影響を受ける成分の測定は困難で、やはり広く汎用するには至っていない。
また、中空糸を用いて全血から血漿を分離する方法では、測定可能な量の血漿を得るためにはある程度の血液量が必要で、この方法でも受ける側の人に負担が生じるのを回避することはできない。
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、簡便な機構で構成して効率よく検体の秤量と保管ができ、かつ、次工程である検体を試薬と反応させる反応工程へ、検体の移設を容易におこなうことができる検体検査装置の前処理操作機構および検体装着ユニットを提供することを目的としている。
本発明の一態様によれば、採血した血液から分離された血清を収納する採血管を固定保持する採血管ユニットと、この採血管ユニットを案内機構で案内して移動させる駆動体を有し、この駆動体によって移動してきた前記採血管の内部に細径管を挿入させて該採血管内の血清を吸引して血清容器に収納させる血清分離処理ユニットと、前記血清容器に複数の細管を挿入して、収納されている血清を吸引し、該細管に連通している複数の単位細管に血清を秤量して分注する検体秤量ユニットと、この検体秤量ユニットで分注された前記単位細管をそれぞれ検体保管カセットに装着するカセット装着ユニットとを有し、前記検体秤量ユニットは、移動ホルダに装着され所定方向にスライドし、複数の前記単位細管を収納する保持部材を有する検体秤量筐体と、前記移動ホルダに装着自在に接合し、前記検体秤量筐体の前記保持部材と対応する位置に空間部が形成された検体保管カセットとを具備していることを特徴とする検体検査装置の前処理操作機構が提供される。
また本発明の一態様によれば、前記血清分離処理ユニットは、前記駆動体によって移動してきた前記採血管の内部に前記細径管を挿入させて該採血管内の血清を吸引する際に、前記採血管と前記細径管は所定範囲内の同心度が維持されて、相互に接触しないことを特徴とする検体検査装置の前処理操作機構である。
また本発明の一態様によれば、前記検体保管カセットは、空間部が形成された弾性部材で形成されたホルダ部を有し、かつ、検体モジュールに分離するための分離可能な切り込み溝が刻設されていることを特徴とする検体検査装置の前処理操作機構である。
また本発明によれば、前記検体モジュールは、外部からの押圧により前記単位細管をのみを取り出すための切り込みを有することを特徴とする検体検査装置の前処理操作機構である。
また本発明の別の一態様によれば、前処理機構により形成された検体モジュールを検査装置の混合反応部に装着する検体装着ユニットであって、前記混合反応部に連通する案内管路内で前記検体モジュールに対して単位細管を押出すシリンジを具備する送液機構と、前記案内管路内に前記検体モジュールを装着する装着機構とを有することを特徴とする検体装着ユニットである。
本発明によれば、簡便な機構で効率よく、検体の分取、保管、搬出、反応装置への装着が可能な検体検査装置の前処理操作機構および検体装着ユニットを提供することができる。
以下、本発明の実施形態に係る検体検査装置の前処理操作機構について、図面を参照して説明する。各図において、同一箇所には同一の符合を付し、重複した説明は省略する。
図1(a)は、本発明の実施形態に係る検体検査装置用の前処理操作をおこなう前処理操作機構の模式正面図である。また、図1(b)〜(d)は、前処理操作機構での検体保持部材の移動案内の部分説明図である。
検体検査装置(図示せず)へ検体を装着するための前処理をおこなう前処理操作機構1は、立設したベースプレート2に各部が配置されている。それらは大別すると、ベースプレート2の下方から上方に向かって、採血した血液を血清等に層状に分離された状態で収納する採血管3を固定している採血管ユニット4、採血管3の中から血清のみを吸引して血清を検体として分離する血清分離処理ユニット5、血清分離処理ユニット5に蓄えられた検体(血清)を吸引して、検体の秤量と分取を行って単位細管7に収納している検体秤量ユニット8、および、単位細管7を検体保管カセット9に装着するカセット装着ユニット11が、それぞれ相互に所定の位置関係で配設されている。
採血管ユニット4は、図2(a)に模式図を示したように、スライドプレート12の下方に、採血管3を固定する凹状の固定用孔13が孔設された弾性構造体からなる固定部14がスライドプレート12に一体化されて形成されている。固定部14の固定用孔13は、採血された採血管3が挿入された際に所定範囲内の垂直度が保障されるための、所定の深さと孔径の寸法精度に加工されている。
採血管3は、図2(b)に示すように、注射器の針部に該当する構造で、金属製で形成され、鋭利な針部位17とそれに連通して採血した血液20を溜める容器部位18が一体化して形成されている。採血の際には、医者、看護婦や臨床検査技師といった有資格者が、採血管3の針部位17を指先等の毛細血管に刺すことによって血液20を採取する。採取する血液20の量はおおよそ5μL程度の微量である。
また、採血管ユニット4は、採血後に採血管3をセットした状態で採血管ユニット4の固定部14の底部側の方向(図2の矢印A方向)に遠心力が作用するように、遠心分離装置(不図示)に装着して遠心分離を行う。
図2(a)に示すように、採血された血液が遠心分離された採血管3の内部は遠心力が作用した側に血餅21が、その反対側に血清6がそれぞれ分離される。
図3(a)および(b)に、採血管ユニットと血清処理分離ユニット5との関係を模式図で示したように、血清処理分離ユニット5は、採血管ユニット4により、採血管3内に血清6と血餅21が分離されている状態のものから、血清6のみを採取する装置である。ユニットベース22の上に、採血管ユニット4を支持して直線案内する一対のガイド24a、24bと採血管ユニット4をガイド24a、24bに沿ってスライドさせる駆動体25を装着している。
図1(b)および(c)に正面図を、図1(d)に側面図を示したように、一対のガイド24a、24bには、採血管ユニット4のスライドプレート12の側部に係合して、スライドプレート12を案内するスライドプレート案内溝26a、26bと、駆動体25を案内する駆動体案内溝27a、27bおよび駆動体25に設けられた後述するピニオン31が噛合するラック32が刻設されている。なお、スライドプレート案内溝26a、26bは、下部の位置で、採血管ユニット4のスライドプレート12を着脱自在になるように縁部26cが巾小に形成されている。
図1(c)に示したように、駆動体25はパルスモータ35を内蔵した自走機構で、パルスモータ35のモータ軸にはギア36が固定され、このギア36にはアイドルギア37を介して駆動体25の一端に設けられたピニオン31とそれぞれ噛合して歯車伝動機構を形成している。なお、ピニオン31は、ガイド27bに刻設されラック32と噛合している。また、駆動体25の他端は、一対のローラ38a、38bが、ガイド24aのローラ案内溝27aに係合している。
したがって、駆動体25は、パルスモータ35の回転方向に応じて上下方向に所定量移動する。その際、駆動体25の上面に係合した採血管ユニット4もガイド24a、24bに沿って上下方向に所定距離だけ移動する。
また、図3(a)および(b)に模式図で示したように、一対のガイド24a、24bの上方で、装着された採血管ユニット4の採血管3の対向位置には、同軸状に血清容器41に接続された細径管42が、吸入口42aを採血管3に向けて、採血管3と同軸に設定され位置関係で配設されている。なお、血清容器41には管路を介して定量ポンプ43が接続されている。
これらの構造により、図3(a)に示される状態から、駆動体25のパルスモータ35が所定方向に回転すると、駆動体25が一対のガイド24a、24bに案内されて上昇し、駆動体25の上部に係合している採血管ユニット4も上昇する。図3(b)に示したように、採血管ユニット4は、ストッパ44の近傍まで上昇し、ストッパ44に設けられた近接スイッチ等の位置センサ(図示せず)により検出されて所定位置で停止する。この停止位置は、細径管42の先端の吸入口42aが採血管3の内部に入り込み、しかも、分離された血清6のほぼ中央部の位置で停止している状態である。その状態で、採血管3の血清6は細径管42を介して、血清容器41に定量ポンプ43の駆動により吸い上げられる。
すなわち、図4に採血管3と細径管42の位置決めの拡大模式図を示すように、採血管3の内部の管壁部3aには大気中の不純物45aが付着している。また、遠心分離時に血液20中の不純物45bなども管壁部3aに付着している。
つまり、血清処理分離ユニット5による血清6の採取では、管壁部3aの不純物45a、45bは管壁部3aの全周に付着しているので、細径管42がその不純物45a、45bと接触しないで、血清6のみを採取することが厳密に要求される。したがって、血清6の採取の際は、細径管42と採血管3との相互の軸心が、ほぼ同軸状に所定の範囲内の同心度で挿入配置できることが必要不可欠である。それにより、細径管42により不純物45a、45bの影響が少ない血清6のみを吸引して血清容器41に溜めることが可能となる。
図5に模式図を示したように、細径管42で血清6を血清容器41に吸い上げた後に、駆動体25を駆動して下降させる。それによって、採血管ユニット4も下降させて元の位置に戻し、その位置で細径管42の先端部に栓46を装着する。
次に、検体秤量ユニット8について、図6(a)乃至(c)に示した検体秤量筐体56の模式図、図7に示した検体保管カセットの模式図。および、図8(a)および(b)に示した検体秤量筐体56と検体保管カセット9との位置関係を示す模式図を参照して説明する。
図1に示したように、検体秤量ユニット8は、移動ホルダ55に装着されて所定方向にスライドする。この検体秤量ユニット8は、複数の単位細管7を収納する保持部材を有する検体秤量筐体56と、移動ホルダ55に装着自在に接合している検体秤量筐体56の保持部材と対応する位置に空間部が形成された検体保管カセット9とを具備している。それらは、駆動源51と直線案内52を備えたスライド機構53によって矢印B方向に移動する移動ホルダ55の上に、矢印C方向に移動自在な検体秤量筐体56が形成されている。図6(a)および(b)に示したように、検体秤量筐体56は、弾性体からなる保持部材60を固定したベース57に上蓋58と下蓋59とが着脱自在に組み合って筐体構造を形成している。上蓋58は着脱自在に形成されていることによって、検体秤量に用いる単位細管7を保持部材60に装着操作ができるようになっている。また、保持部材60は、単位細管7を弾性的に装着自在に保持するための弾性体からなる凹状の保持部61が形成されている。なお、この保持部61は升目状に複数個配置されている。単位細管同士は、保持部61を介して連通している。
升目状に配置された保持部61の両端の各々には、血清6を秤量するための流路62、63、63a、64が形成されている。流路62の各々他端には血清容器41から分取するための細管65がそれぞれ連通して接続されている。
また、移動ホルダ55に設けられた検体秤量筐体56の上方の位置には、検体秤量筐体56に密接して吸入した血清6の余分の液を廃棄するための廃棄用流路67が連通接続されている。
したがって、血清容器41から分取するための細管65を通過した血清6は、細管65に連通している検体秤量筐体56の流路62を通過して単位細管7に流入し、以下、流路63→単位細管7→流路63a→単位細管7の順に進み、各単位細管7の内部に収納される。更に、余分の血清6は、流路64を介して廃棄用流路67に導かれて廃棄される。
上蓋58には、単位細管7を固定するためのロッド66が単位細管7の位置に対応してそれぞれ装着されている。このロッド66は、後述するように、カセット装着ユニット11で制御される三次元アーム81を作動させて、検体秤量筐体56に収納された単位細管7を下方に押し出し、検体保管カセット9の空間部73に移動させて挿入する際に、三次元アーム81の先端が直接に単位細管7に当たらないように、クッションの役割を果たすものである。したがって、検体秤量筐体56に収納された単位細管7を全て検体保管カセット9の空間部73に収納した後、検体秤量筐体56を元の位置に戻し、単位細管7を収納した検体保管カセット9の上面にシート82を装着させる際に除去する。 図7に模式図を示したように、検体保管カセット9は、ホルダ部72と枠部74から成る。ホルダ部72は弾性体で、検体秤量筐体56の単位細管7を弾性的に装着自在に保持するための凹状の保持部61と同じピッチで、同形状の空間部73が形成されている。ホルダ部72の底部には枠部74の底板75(図8で示される)が対応している。
図8(a)の正面模式図と(b)の平面模式図で示されるように、検体秤量筐体56と検体保管カセット9は、図示の位置関係で、検体保管カセット9は、検体秤量筐体56と共に移動ホルダ55の装着部(不図示)に着脱自在に装着されている。
すなわち、検体保管カセット9と検体秤量筐体56との位置関係は、図8(a)(b)の平面模式図で示すように、平面が階段状の移動ホルダ55に検体保管カセット9が下段に検体秤量筐体56がその上段に階段状に配置されており、検体保管カセット9の上面が、検体秤量筐体56の上面と摺動するように配置されている。
また、検体秤量筐体56は図示しないスライド機構により、矢印C方向である検体保管カセット9の上方の位置への移動が可能な構造である。
カセット装着ユニット11は、図1に示したように制御により屈曲自在な3次元アーム81を具えている。図9に模式図を示したように、検体秤量筐体56が検体保管カセット9の上方に所定位置で重なった状態で、3次元アーム81によって、検体秤量筐体56から単位細管7を押し出し、検体保管カセット9の空間部73に挿入する。
図10(a)に正面図、(b)に平面図を示したように、シート82付の検体保管カセット9の作成は、検体秤量筐体56を検体保管カセット9の上方から退避させた後に、検体6が保管された検体保管カセット9の上面にシート82を装着させて作成する。
次に、図11、図12および図1を参照して、上述した構成に係る前処理操作機構1の動作について説明する。
まず、予め遠心分離装置(図示せず)で、下方に血餅、その上方に血清6に分離された血液20を収納した採血管3を有する採血管ユニット4を、血清処理分離ユニット5のガイド24a、24bに装着する。この装着により、採血管ユニット4のスライドプレート12の両側はガイド24a、24bに案内され、また、スライドプレート12の下部は駆動体25の上に装着される。
また、検体秤量ユニット8の移動ホルダ55に、検体秤量筐体56と検体保管カセット9を装着する。なお、検体秤量筐体56には単位細管7が予め装着されている。また、血清処理分離ユニット4の細径管42の先端部の栓46を取り外す。
この状態で、図12に示したように、駆動体25を作動させてガイド24a、24bに沿って所定位置まで上昇させて停止させる。この駆動体25の上昇により、駆動体25の上面に密接して載置された採血管ユニット4も上昇して、所定位置で停止する。この停止した位置は、細径管42の先端42aが採血管3に収納された血清6のほぼ中央位置で、しかも、細径管42の外壁は採血管3の内壁に接触しないように、同心関係が高精度に維持されている。
次に、定量ポンプ43を作動させると、採血管3の内部の血清6が所定量だけ細径管42を介して血清容器41に吸引されて移動する。定量ポンプ43を停止後に、駆動体25を下降させて、採血管ユニット4も下降させて退避させる。その後、細径管42の先端部42aに栓46を装着する。
次に、スライド機構53の駆動源51を作動させて、検体秤量ユニット8の移動ホルダ55を直線案内52に沿って下方に所定の位置までスライドさせ停止させる。この停止位置で移動ホルダ55に装着された検体秤量筐体56から延出した細管65の先端が、血清6を収納した血清容器41の内部の底部近傍に位置するようになる。
その位置の状態で、定量ポンプ43を作動させると、血清容器41の内部の血清6は細管65を経由して検体秤量筐体56の内部に設けられた流路62、63、64と単位細管7の管内部へ注入する。
すべての単位細管7の管内部に血清6が注入されたかを確認するために廃棄用流路67が設けられているので、廃棄用流路67の内部まで血清6が注入したことで、すべての単位細管7の管内部に血清6を注入されたことを確認することができる。
なお、単位細管7の管内部の直径と長さが予め管理されているので、血清6が単位細管7の管内部を満たす状態にすることで一定量の秤量が可能となる。この操作で血清6の分取秤量作業が完了する。以降の操作ではこの一つの単位細管7を一つの検体として取り扱うため、検体秤量ユニット8から個別の単位細管7のみを取り出すことが必要となる。
次に、検体秤量ユニット8から単位細管7のみを取り出す操作について説明する。
図9に模式図を示したように、検体秤量筐体56を検体保管カセット9側に移動させる。この移動により、検体保管カセット9の空間部73と検体秤量筐体56に収納された単位細管7の位置およびピッチが上下関係で一致する。
次に、検体秤量筐体56の下蓋59のみを抜き取る方向にスライドさせる。このスライドにより、検体保管カセット9の空間部73と検体秤量筐体56に収納された単位細管7とは連通状態になる。その連通状態で、カセット装着ユニット11で制御される三次元アーム81を作動させて、検体秤量筐体56に収納された単位細管7を下方に押し出し、検体保管カセット9の空間部73に移動させて挿入する。以後、この動作を順次、各単位細管7に対して行い、検体秤量筐体56に収納された単位細管7を全て検体保管カセット9の空間部73に収納する。その後、検体秤量筐体56を元の位置に戻し、単位細管7を収納した検体保管カセット9の上面にシート82を装着させて、検体6が保管された検体保管カセット9を作成する。
図13(a)に正面図、図13(b)に平面図を示したように、検体保管カセット9は、弾性体部材からなるホルダ部72に単位細管7が収納され、底蓋75とシート82によって密閉構造に形成されている。また、後の工程で用いる際に、一個ずつの単位細管7が検体保管カセット9から容易に切り離しができるように、切り込み用の溝92が形成されている。
一つに単位細管7が検体保管カセット9から切り離した形態を、図14(a)に正面図、図14(b)に平面図で示したように、切り離された検体モジュール95は、後述する検体装着ユニットに装着できる単位で切り離しを行うものである。その単位は検体装着ユニットの装着部の構造に対応して、1個あるいは複数個の場合がある。
検体モジュール95の個別の取り出しは、検体保管カセット9のシート82を剥がして切り込み用の溝92で分離して外部に取り出す。取り出された検体モジュール95は、枠部74とホルダ部72で単位細管7を固定した状態になっている。
また、枠部74の底板75には、次工程の血清6と試薬との混合反応機構に装着する際に必要な十字の切り込み96を入れる。
次に、取り出した検体モジュール95を、次工程の血清6と試薬との混合反応機構の装着部である検体装着ユニット120に装着する手順について説明する。
図15は、混合反応機構の検体装着ユニット120の断面図である。検体装着ユニット120は、混合反応部111に案内管路121の一方である出力側121aが接続している。案内管路121の他方には、送液機構122が形成されている。この送液機構122は、案内管路121の内側に、案内管路121に対して外周が摺動して移動自在のシリンジ123が形成されている。シリンジ123の端部は案内管路121の端部より所定量だけ外側に延出している。
シリンジ123の内部には、先端に封止部124が形成されたピストン125が係合している。なお、案内管路121の内径は、単位細管7の外径よりも僅かに大きく形成されている。ピストン125の先端の封止部124は、単位細管7の内径に略内接する寸法に設定されている。
案内管路121の途中には、案内管路121に対して直角方向に装着機構126が連通して設けられている。装着機構126は、検体モジュール95の装着部127と、装着部127に装着した検体モジュール95から単位細管7のみを取り出して、混合反応部111にセットするための案内管路121の内空121bに移動させるための押し下げロッド125を具えている。
案内管路121の下方には、案内管路121の軸方向と平行に移動するスライド機構129が設けられている。スライド機構129は、ピン130が立設した移動テーブル131により形成されている。立設したピン130は移動テーブル131が移動した際に、シリンジ123の端部を係合して移動させる。
なお、図17に示すように、案内管路121は、シリンジ123の移動の際にピン130が干渉しないように、ピン130の移動路になる円周の一部の軸方向に切り欠き部134が形成されている。
これらの構造により、まず、検体装着ユニット120の装着機構126の内部に検体モジュール95を切り込み113側を押し下げロッド125側にしてセットする。
次に、図16に示したように、押し下げロッド128を下降させる。押し下げロッド128が切り込み113を破って通過させて、押し下げロッド128の先端が単位細管7に接触する位置まで押し下げる。
さらに、押し下げロッド128を押し込み、単位細管7を案内管路121の内空121bに入れ、案内管路121の内部に収納する。
その状態で、図17に示したように、スライド機構129により単位細管7を移動させ、混合反応部111の図示しない所定に位置に装着する。さらに、ピストン125を作動させて、単位細管7の血清6を混合反応部111の所定箇所に注入する。それにより、混合反応部111で所定の血清6と試薬との混合処理を行う。
上述したように、本発明によれば、簡便な機構で構成して効率よく検体の秤量と保管ができ、かつ、次工程である検体を試薬と反応させる反応工程へ、検体の移設を容易に行うことができる。
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
(a)は、本発明の前処理操作機構の模式正面図、(b)〜(d)は、前処理操作機構での検体保持部材の移動案内の部分説明図。 (a)採血管ユニットの模式図。(b)採血管の模式図。 (a)および(b)は、本発明の前処理操作機構の採血管ユニットと血清処理分離ユニットとの関係を示す模式図。 採血管と細径管との位置決めの拡大模式図。 本発明の前処理操作機構の採血管ユニットと血清処理分離ユニットとの動作模式図。 (a)乃至(c)は、検体秤量筐体の模式図。 検体保管カセットの模式図。 (a)および(b)は、検体秤量筐体と検体保管カセットとの位置関係を示す模式図。 検体秤量筐体と検体保管カセットとの動作説明図。 (a)は、シート付の検体保管カセットの正面図、(b)は、同平面図。 本発明の前処理操作機構の動作説明図。 本発明の前処理操作機構の動作説明図。 (a)は、検体保管カセットの正面図、(b)は、同平面図。 (a)は、検体モジュールの正面図、(b)は、同平面図。 混合反応機構の検体装着ユニットの断面図。 混合反応機構の検体装着ユニットの動作説明図。 混合反応機構の検体装着ユニットの動作説明図。
符号の説明
1…前処理操作機構、2…ベースプレート、3…採血管、4…採血管ユニット、5…血清分離処理ユニット、6…検体(血清)、7…単位細管、8…検体秤量ユニット、9…検体保管カセット、11…カセット装着ユニット、12…スライドプレート、14…固定部、20…血液、21…血餅、25…駆動体、41…血液容器、42…細径管、55…移動ホルダ、56…検体秤量筐体、65…細管、95…検体モジュール

Claims (6)

  1. 採血した血液から分離された血清を収納する採血管を固定保持する採血管ユニットと、この採血管ユニットを案内機構で案内して移動させる駆動体を有し、この駆動体によって移動してきた前記採血管の内部に細径管を挿入させて該採血管内の血清を吸引して血清容器に収納させる血清分離処理ユニットと、前記血清容器に複数の細管を挿入して、収納されている血清を該細管に連通している複数の単位細管に分注する検体秤量ユニットと、この検体秤量ユニットで分注された前記単位細管をそれぞれ検体保管カセットに装着するカセット装着ユニットとを有し、前記検体秤量ユニットは、移動ホルダに装着され所定方向にスライドし、複数の前記単位細管を収納する保持部材を有する検体秤量筐体と、前記移動ホルダに装着自在に接合し、前記検体秤量筐体の前記保持部材と対応する位置に空間部が形成された検体保管カセットとを具備していることを特徴とする検体検査装置の前処理操作機構。
  2. 前記血清分離処理ユニットは、前記駆動体によって移動してきた前記採血管の内部に前記細径管を挿入させて該採血管内の血清を吸引する際に、前記採血管と前記細径管は所定範囲内の同心度が維持されて、相互に接触しないことを特徴とする請求項1記載の検体検査装置の前処理操作機構。
  3. 前記保持部材は弾性体で形成されていることを特徴とする請求項記載の検体検査装置の前処理操作機構。
  4. 前記検体保管カセットは、空間部が形成された弾性部材で形成されたホルダ部を有し、かつ、検体モジュールに分離するための分離可能な切り込み溝が刻設されていることを特徴とする請求項記載の検体検査装置の前処理操作機構。
  5. 前記検体モジュールは、外部からの押圧により前記単位細管をのみを取り出すための切り込みを有することを特徴とする請求項記載の検体検査装置の前処理操作機構。
  6. 請求項1乃至のいずれかに記載された前処理機構により形成された検体モジュールを検査装置の混合反応部に装着する検体装着ユニットであって、
    前記混合反応部に連通する案内管路内で前記検体モジュールに対して単位細管を押出すシリンジを具備する送液機構と、前記案内管路内に前記検体モジュールを装着する装着機構とを有することを特徴とする検体装着ユニット。
JP2005285408A 2005-09-29 2005-09-29 検体検査装置の前処理操作機構および検体装着ユニット Expired - Fee Related JP4352037B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005285408A JP4352037B2 (ja) 2005-09-29 2005-09-29 検体検査装置の前処理操作機構および検体装着ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005285408A JP4352037B2 (ja) 2005-09-29 2005-09-29 検体検査装置の前処理操作機構および検体装着ユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007093482A JP2007093482A (ja) 2007-04-12
JP4352037B2 true JP4352037B2 (ja) 2009-10-28

Family

ID=37979373

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005285408A Expired - Fee Related JP4352037B2 (ja) 2005-09-29 2005-09-29 検体検査装置の前処理操作機構および検体装着ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4352037B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7024461B2 (ja) * 2018-02-01 2022-02-24 株式会社島津製作所 マイクロ流路内に保持された検体の前処理方法、その前処理方法を実行するための前処理装置及びその前処理装置を備えた分析システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007093482A (ja) 2007-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101811786B1 (ko) 일체화된 반응 및 검출 수단을 구비한 시험 장치에 사용되는 스테이션
EP1186893B1 (en) Analyzer with sample quality measurement, and method
KR101646549B1 (ko) 일체화된 반응 및 검출 수단을 구비한 시험 장치용 시스템
CN107073470B (zh) 护理点分析处理***
US20190302097A1 (en) A urine analysis system and a method for urine analysis
US5470534A (en) Analytical system useful in diagnosis of the condition of a disease
JP4477398B2 (ja) 固定多機能プローブを有する分析装置
WO2018009920A1 (en) Automated microscopic cell analysis
KR20070006904A (ko) 시료채취 및 분석 기구
WO2006025608A1 (ja) 体液移送具及び体液検査システム
WO2004055522A1 (en) Analyzer and analysing method and a fluid cartridge
CN114152770B (zh) 样本分析仪及其检测流程
JP2008542753A (ja) 自動化臨床分析機において少量の液体試料中の妨害因子を確認するための方法
JP4819324B2 (ja) 同心のロータを備えたアナライザ
JP2005172828A (ja) 試料採取装置および試料液を検査するためのシステム
KR101363200B1 (ko) 측정장치 및 측정방법
JP4352037B2 (ja) 検体検査装置の前処理操作機構および検体装着ユニット
JP6570522B2 (ja) 体外自動診断方法
KR102458032B1 (ko) Rt-pcr 디바이스
US20220250060A1 (en) Integrated, point of sale, blood testing systems and methods
US4152939A (en) Micro-sampling device
WO2015198097A1 (en) System and method for analysis of analytes in samples
JP3206502U (ja) 試料滴下台
JP3052267B2 (ja) 分析用容器およびその使用方法
JPH0454179B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080619

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090317

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090518

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090630

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090727

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees