JP4350960B2 - 4,4″−ジ−(アリール)−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル誘導体、それよりなるホスト材料およびそれを用いたエレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
4,4″−ジ−(アリール)−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル誘導体、それよりなるホスト材料およびそれを用いたエレクトロルミネッセンス素子 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な4,4″−ジ−(アリール)−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル誘導体、それよりなるホスト材料およびそれを用いたエレクトロルミネッセンス素子に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、青色の色素に対応するホスト材料は、ゲストの青色蛍光の波長が440〜450nmと短波長側に存在するため、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリノラト)−4−フェニルフェノキシアルミニウム錯体(BAlq2)や4−(2,2−ジフェニルビニル)−1−〔4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル〕ベンゼン(DPVBi)など限られたものしかないため、新しい青色用ホスト材料の開発が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、今日一般に用いられているエレクトロルミネッセンス素子の青色色素に対するホスト材料の豊富化を計るため、緑色から青色にわたるいろいろの色素用ホスト材料として有用な新しい化合物を開発する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、下記一般式(1)
【化2】
(式中、R1〜R28およびR48〜R57は、水素、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基およびアリーロキシカルボニル基よりなる群からそれぞれ独立して選ばれた基であり、また前記R1とR2、R2とR3、R3とR4、R4とR5、R6とR7、R7とR8、R8とR9、R9とR10、R11とR12、R12とR13、R13とR14、R14とR15、R16とR17、R17とR18、R18とR19、R19とR20、R21とR22、R23とR24、R25とR26、R27とR28、R48とR49、R49とR50、R50とR51、R51とR52、R53とR54、R54とR55、R55とR56、R56とR57はそれぞれ独立的に3〜8員の炭素環を形成してもよく、またR52とR57が1つの結合手であってもよいし、R52とR57が一体になって5〜8員の炭素環を形成することができ、これらの3〜8員の炭素環には、置換基として水酸基、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリール基、アリールアミノ基、アラルキル基、ハロゲン、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基およびアリーロキシカルボニル基よりなる群から選ばれた基をもつことができる。)
で示される4,4″−ジ−(アリール)−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル誘導体に関する。
本発明の第2は、請求項1記載の4,4″−ジ−(アリール)−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル誘導体を含有することを特徴とするホスト材料に関する。
本発明の第3は、請求項1記載の4,4″−ジ−(アリール)−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル誘導体を含有する層を有することを特徴とするエレクトロルミネッセンス(EL)素子に関する。
【0005】
本発明におけるR 1 〜R 28 およびR 48 〜R 57 におけるアルキル基はとくに制限はないが、通常炭素数1〜20の直鎖または分岐アルキル基、とくに好ましくは炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基である。
本発明におけるR 1 〜R 28 およびR 48 〜R 57 におけるアルコキシ基は、酸素原子に前記アルキル基が結合した形のものである。
本発明におけるR 1 〜R 28 およびR 48 〜R 57 におけるアルキルアミノ基は、アミノ基の水素の1部またはすべてが前記アルキル基で置換したタイプのものである。
本発明におけるR 1 〜R 28 およびR 48 〜R 57 におけるアリール基は、ベンゼン環が1個のもの(フェニル基)または2〜8個が一体化した多環のもの(たとえばナフチル基、アンスラニル基)あるいはこれに必要に応じて、水酸基、前記アルキル基、アルコキシル基、アルキルアミノ基、アミノ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基などを置換基として有するものであってもよい。
本発明におけるR 1 〜R 28 およびR 48 〜R 57 におけるアラルキル基は、そのアリール部分が前記アリール基と同様であることができ、アルキレン部分は直鎖または分岐のアルキレンであればよく、通常炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜6のものである。
本発明におけるR 1 〜R 28 およびR 48 〜R 57 におけるアルコキシカルボニル基は、そのアルキル部分が前記アルキル基と同様であることができる。
本発明におけるR 1 〜R 28 およびR 48 〜R 57 におけるアリーロキシカルボニル基は、そのアリール部分は前記アリール基と同様であることができる。
前記3〜8員の炭素環は、脂肪族であってもよいが、好ましくは芳香族系のものであり、3〜8員環のなかでも5員環または6員環が好ましい。なお、R 1 〜R 28 およびR 48 〜R 57 については水素が最も好ましいが、それについで好ましいものとしてはジメチルアミノ基があげられる。R 1 〜R 28 およびR 48 〜R 57 のうち水素以外の基があることが比較的好ましい位置としてはR 1 〜R 20 である。
【0006】
本発明の化合物は、下記の方法により製造することができる。すなわち、下記一般式(2)
【化3】
(式中、R1〜R28は、水素、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基およびアリーロキシカルボニル基よりなる群からそれぞれ独立して選ばれた基であり、また前記R1とR2、R2とR3、R3とR4、R4とR5、R6とR7、R7とR8、R8とR9、R9とR10、R11とR12、R12とR13、R13とR14、R14とR15、R16とR17、R17とR18、R18とR19、R19とR20、R21とR22、R23とR24、R25とR26、R27とR28はそれぞれ独立的に3〜8員の炭素環を形成してもよく、Xはハロゲンである。)
で示される4,4″−ジハロゲノ−2′,3′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル誘導体と一般式(3)
【化4】
(式中、R48〜R57は、水素、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリール基、アリールアミノ基、アラルキル基、ハロゲン、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基およびアリーロキシカルボニル基よりなる群からそれぞれ独立して選ばれた基であり、また前記R48とR49、R49とR50、R50とR51、R51とR52、R53とR54、R54とR55、R55とR56、R56とR57はそれぞれ独立的に3〜8員の炭素環を形成してもよく、またR52とR57が1つの結合手であってもよいし、R52とR57が一体になって5〜8員の炭素環を形成することができる。)
で示されるN,N′−ジアリールアミンとを反応させることにより、本発明の4,4″−ジ−(アリール)−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル誘導体を製造することができる。
【0007】
また、本発明化合物の具体例としては、
4,4″−ジ−(N,N−ジフェニルアミノ)−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(p−トルイル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(m−トルイル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(o−トルイル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(m−キリシル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(o−キリシル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(o−クロロフェニル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(m−クロロフェニル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(p−クロロフェニル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(o−ジクロロフェニル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(m−ジクロロフェニル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(o−メトキシフェニル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(m−メトキシフェニル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(p−メトキシフェニル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(1−アントラニル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(2−アントラニル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(9−アントラニル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(1−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(9−フルオレニル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(2−ピリジル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(2−キノリル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(9−アクリジニル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(2−チオフェニル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−〔N−(2−フラニル)−N−フェニルアミノ〕−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
などが挙げられる。
【0008】
前記一般式(2)で示される4,4″−ジハロゲノ−2′,3′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル誘導体の具体例としては、
4,4″−ジ−クロロ−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−ブロモ−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
4,4″−ジ−ヨード−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル、
3,3″−ジメチル−4,4″−ジ−クロロ−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル
3,3″−ジメチル−4,4″−ジ−ブロモ−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル
3,3″−ジメチル−4,4″−ジ−ヨード−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル
などが挙げられる。
【0009】
前記一般式(3)で示されるN,N−ジアリールアミンの具体例としては、N,N−ジフェニルアミン、N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミン、N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミン、N−(p−トルイル)−N−フェニルアミン、N−(m−トルイル)−N−フェニルアミン、N−(o−トルイル)−N−フェニルアミン、N−(m−キシリル)−N−フェニルアミン、N−(o−キシリル)−N−フェニルアミン、N−(m−クロロフェニル)−N−フェニルアミン、N−(p−クロロフェニル)−N−フェニルアミン、N−(o−クロロフェニル)−N−フェニルアミン、N−(o−ジクロロフェニル)−N−フェニルアミン、N−(m−ジクロロフェニル)−N−フェニルアミン、N−(o−メトキシフェニル)−N−フェニルアミン、N−(m−メトキシフェニル)−N−フェニルアミン、N−(p−メトキシフェニル)−N−フェニルアミン、N−(1−アントラニル)−N−フェニルアミン、N−(2−アントラニル)−N−フェニルアミン、N−(9−アントラニル)−N−フェニルアミン、N−(1−フェナントレニル)−N−フェニルアミン、N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミン、N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミン、N−(1−フルオレニル)−N−フェニルアミン、N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミン、N−(9−フルオレニル)−N−フェニルアミン、N−(2−ピリジル)−N−フェニルアミン、N−(2−キノリル)−N−フェニルアミン、N−(9−アクリジニル)−N−フェニルアミン、N−(2−チオフェニル)−N−フェニルアミン、N−(2−フラニル)−N−フェニルアミン、などが挙げられる。
【0010】
本発明化合物の製造方法に用いる反応触媒としては、一般にトリアルキルホスフィンと有機パラジウムを組み合わせて使用するが、とくにトリ−tert−ブチルホスフィンと酢酸パラジウムの組み合わせが好ましい。また、反応溶媒は反応成分に対して不活性な溶剤であればとくに制限はないが、通常トルエンやキシレンのような芳香族炭化水素を使用することができる。反応温度については、室温から還流温度までの範囲が使用できるが、反応時間を考慮した場合は還流温度で反応させることが好ましい。
【0011】
本発明の化合物を用いて、有機EL素子を作る場合には、通常、種々のゲスト色素に対して本発明化合物をホスト材料として使用する点に特徴があることになるから、この特徴点以外については格別の制限はない。
本発明においてゲスト色素として好ましく使用できるものとしては、ジスチリルアミン誘導体(BCzVBi:青)、テトラフェニルブタジエン(青)、ペリレン(青)、9,10−ジフェニルアントラセン(青)、アゾメチン亜塩錯体(青)などがある。
【0012】
したがって、EL素子の構造についても特別の制限はないが、ゲスト色素としてBCzVBiをホスト材料として参考例1で得られた4,4″−ジ−(9−アンスリル)−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル(DATT)を用いた場合の好ましい素子構成の例3つを下記に示す。
【0013】
陽極/α−NPD/BCzVBi doped DATT(発光層)/DATT(電子輸送層)/LiF(電子注入層)/陰極
陽極/α−NPD/BCzVBi doped DATT(発光層)/Alq3(電子輸送層)/LiF(電子注入層)/陰極
陽極/α−NPD/BCzVBi doped DATT(発光層)/BCP(電子輸送層)/LiF(電子注入層)/陰極
【0014】
【実施例】
以下に、実施例をあげて本発明を説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
【0015】
合成例1
1,3−ビス(p−ブロモフェニル)−2−プロパノン〔1,3−bis(p−bromophenyl)−2−propanone〕(BBPP)の合成
【化5】
p−ブロモフェニル酢酸、酸化マグネシウムを丸底フラスコに入れ、マントルヒーターを用い、減圧下(10〜12mmHg)、240℃で40分間加熱し、水を除去した。その後、さらにゆっくり昇温し、減圧下(2〜3mmHg)、335℃で30分加熱した。反応終了後、クロロホルムで抽出し、エタノールで再結晶を行い無色の板状結晶を得た。同定は、1H−NMR、IRにより行った。
【0016】
合成例2
2,5−ビス(p−ブロモフェニル)−3,4−ジフェニルシクロペンタジエノン〔2,5−bis(p−bromophenyl)−3,4−diphenylcyclopentadienone〕(BB−4PK)の合成
【化6】
BBPP、ベンジル、エタノールを三口フラスコに入れ、75℃ウォーターバス中で撹拌し、溶解させた。系が均一になったところで、KOHの20%エチルアルコール溶液をゆっくり滴下した。その後、15分間還流し、濾別により回収した。精製は、カラムクロマトグラフィー法(展開溶媒;クロロホルム)を行い、黒色の粉末状固体を得た。同定は、1H−NMR、IRにより行った。
【0017】
参考例1
(1)4,4″−ジブロモ−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル(DTT)の合成
【化7】
BB−4PK、ジフェニルアセチレン、ベンゾフェノンを試験管に入れ、ガスバーナーで加熱、溶解させた。さらに加熱していき、溶液の色が褪せてきたところで加熱を止めて室温にて10分間放置した。その後、ジフェニルエーテルを少量加え、沸騰するまで再び加熱した。反応終了後、濾過により回収した。精製は、ジフェニルエーテル(融点28℃、沸点259℃)で再結晶を行い、無色の板状結晶を得た。同定は、1H−NMR、IR、元素分析により行った。
【0018】
(2)2−(9−アンスリル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロン(DOB−Anth)の合成
【化8】
9−ブロモアンスラセン(Br−Anth)を窒素雰囲気下、精製THFに撹拌、溶解させた。次に、−78℃アイスバス中で冷却し、n−ブチルリチウムヘキサン溶液(1.56M)をゆっくりと滴下し0℃で30分間撹拌した。その後、再び−78℃に冷却し、30分間撹拌したあと2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロン(DOB)を加え、室温までゆっくり昇温し24時間反応させた。反応終了後、ジエチルエーテルで抽出し、抽出液を飽和食塩水により洗浄した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(展開溶媒;トルエン)とメチルアルコールによる再結晶を行い、白色の結晶を得た。同定は、1H−NMR(図1)、IR(図2)、MASS(図3)により行った。
【0019】
(3)4,4″−ジ−(9−アンスリル)−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル〔4,4″−Di−(9−anthryl)−3′,4′,5′,6′−tetraphenyl−p−terphenyl〕(DATT)の合成
【化9】
DTT、炭酸カリウム、Pd(O)〔(PPh3)4〕を窒素雰囲気下室温で、THFに撹拌、分散させた。次に、70℃オイルバスで加熱、撹拌し、20分後THFに溶解させたDOB−Anthを加え、次に脱イオン水を加えた。その後、約24時間反応させた。反応の進行はThin Layer Chromatograph(TLC)(薄層クロマトグラフ)により撹拌しながら行った。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(展開溶媒;n−ヘキサン:トルエン=1:1)を4回行い、淡黄色の粉末を得た。同定は、1H−NMR(図4)(図5)、IR(図6)、元素分析(C:94.48%、H:5.23%、N:0.02%)により行った。
【0020】
参考例2
ゲスト色素としてジスチリルアミン誘導体(BCzVBi:青)を用いたEL素子
図7(素子A)、図8〔電子輸送層(ETL)としてトリス(8−ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム(錯体)(Alq3)を用いた場合の素子をBとし、電子輸送層(ETL)としてBCPを用いた場合の素子をCとした〕に示す3つの素子、A、B、Cを作った。
図7の素子Aは、ITOガラス電極の上にホール輸送層(HTL)としてホール輸送材料のα−NPDを500Å真空蒸着を行い、発光層(EML)としてDATTを7wt%共蒸着したBCzVBiを200Åの膜厚で積層し、ついで電子輸送層(ELT)としてDATTを300Åの厚みで蒸着し、さらに電子注入層としてフッ化リチウムを5Åの厚みで蒸着し、最後に背面電極としてAl金属を1000Åの厚みで蒸着することにより作成したものである。
すなわち、素子Aの構成は下記のとおりである。
〔ITO(1300Å)/α−NPD(500Å)/BCzVBi〔7wt%〕doped DATT(200Å)/DATT(300Å)/LiF(5Å)/Al(1000Å)〕
図8の素子BまたはCは、ITOガラス電極の上にホール輸送層(HTL)としてホール輸送材料のα−NPDを400Å真空蒸着を行い、発光層(EML)としてDATTを7wt%共蒸着をしたBCzVBiを400Åの膜厚で積層し、ついで電子輸送層(ETL)としてAlq3あるいはBCPを200Åの厚みで蒸着し、さらに電子注入層としてフッ化リチウムを5Åの厚みで蒸着し、最後に背面電極としてAl金属を1000Åの厚みで蒸着することにより作成したものである。
すなわち、素子BおよびCの構成は下記のとおりである。
素子B〔ITO(1300Å)/α−NPD(400Å)/BCzVBi〔7wt%〕doped DATT(400Å)/Alq3(200Å)/LiF(5Å)/Al(1000Å)〕
素子C〔ITO(1300Å)/α−NPD(400Å)/BCzVBi〔7wt%〕doped DATT(400Å)/BCP(200Å)/LiF(5Å)/Al(1000Å)〕
なお、Alq3、BCP、BCzVBiは下記式で示される。
【化10】
【0021】
前記DATT、BCPおよびBCzVBiの電気化学的性質は下記表のとおりである。
【表1】
【0022】
前記素子A、B、CのELスペクトルを図9に示す。これにより発光層の膜厚と電子輸送層の膜厚の変化が色と輝度にどのような影響を与えているかがわかる。参考として、BCzVBi溶液(chloroform、1.0×10−5mol/L)の励起・蛍光スペクトルおよびDATT溶液(chloroform、1.0×10−5mol/L)、薄膜の蛍光スペクトルを図10に示す。図10中、BCzVBi Ex.は励起スペクトルであり、BCzVBi Em.、DATT sol.、DATT filmはいずれも蛍光スペクトルである。
素子A、B、Cのもつ輝度−電圧、電流密度−電圧、輝度−電流密度、視感効率−電圧、電流効率−電圧特性を図11〜15に示す。
図中、素子Aは黒丸、素子Bは白丸、素子Cは灰色丸で示す。
【0023】
比較例1
素子構造が〔ITO(1300Å)/α−NPD(400Å)/DATT(400Å)/Alq3(200Å)/LiF(5Å)/Al(1000Å)〕であるノンドープ素子(イ)を比較例とし、素子A、B、Cと同様の特性を測定し、図11〜15に◇印により表示した。
【0024】
素子A、B、Cおよび前記比較例素子(イ)のEL特性を下記表に示す。
【表2】
【0025】
素子A、B、Cから得られたEL素子スペクトルは、いずれも450nmにサブピーク、470nmに主ピークを有するBCzVBiに由来する青色発光が観測された。素子Aについては、電子輸送層にDATTを用いているため、発光開始電圧が9Vと他の素子に比べて高いけれども、高電圧(15V以上)をかけても素子が破壊されることなく、安定である。素子B、Cとノンドープ素子(イ)(比較例)を比較すると、CIE色度座標において色純度が改善され、素子特性においても素子B、Cの方が最高輝度、最大電流効率、最大外部量子効率においていずれも3倍以上高い値を示した。
比較例1のノンドープ素子において、無放射失活過程で緩和していた再結合エネルギーが、BCzVBiをドープすることにより蛍光として得ることができたためであると考えられる。
素子Cでは、電子輸送層をAlq3から電子輸送性ホールブロック層として知られているBCPに置き換えた素子を作製した。この素子は、DATT層で生成した励起子をブロックする、またはDATT層にホールを閉じ込め、さらなる特性かつ色純度の向上をねらい作製した。しかし、作製した素子の特性は素子Bに比べ最高輝度、最大外部量子効率等は同等の値を示すものの、駆動電圧が高くなってしまった。これは、BCPに比べAlq3の方が陰極からの電子の注入が容易であるためと考えられる。
これまでDATTをホスト材料として素子作製してきたが、これら結果より、素子Bが最も優れた特性を示した。このため、さらなる特性の向上を目指し発光層の膜圧、BCzVBiのドープ濃度の最適化を行った。
【0026】
参考例3
前記特性向上のためにテストした素子(3種)の構造を図16に示す。
1番目(素子D)は発光層の膜厚400Å、ドープされた層の膜厚200Å
2番目(素子E)は発光層の膜厚300Å、ドープされた層の膜厚300Å
3番目(素子Bと同一)は発光層の膜厚200Å、ドープされた層の膜厚400Åとした。
素子D:ITO(1300Å)/α−NPD(400Å)/BCzVBi〔7wt%〕doped DATT(200Å)/Alq3(400Å)/LiF(5Å)/Al(1000Å)}
素子E:ITO(1300Å)/α−NPD(400Å)/BCzVBi〔7wt%〕doped DATT(300Å)/Alq3(300Å)/LiF(5Å)/Al(1000Å)}
素子B:ITO(1300Å)/α−NPD(400Å)/BCzVBi〔7wt%〕doped DATT(400Å)/Alq3(200Å)/LiF(5Å)/Al(1000Å)}
素子D、EおよびBのELスペクトルを図17に示し、輝度−電圧、電流密度−電圧、輝度−電流密度、視感効率−電圧、電流効率−電圧特性を図18〜22に示す。下記表にこれら特性をまとめたものを示す。
図中、白丸は素子D、黒丸は素子E、灰色の丸は素子Bを示す。
【表3】
【0027】
素子DとEの特性を素子B{ITO/α−NPD(400Å)/BCzVBi〔7wt%〕dopedDATT(400Å)/Alq3(200Å)/LiF(5Å)/Al(1000Å)}と対比しながら、図18〜22および前記表3に示した。図中、素子Bは灰色丸で示す。
【0028】
素子Dから得られたELスペクトルは、470nmに主ピークを有し、500nm付近に大きな肩を持つ水色発光が観測された。これは、発光層(DATTを7wt%ドープしたBCzVBi層)が200Åと薄くなることにより、発光領域がAlq3層にまで広がり、発光したためであると考えられる。素子Eから得られたELスペクトルは、450nmにサブピーク、470nmに主ピークを有するBCzVBiに由来する青色発光が観測された。素子特性は、発光領域がAlq3層まで広がった素子Dは素子Bに比べて下回るものであった。しかし、素子Eでは最高輝度で約40%、最大外部量子効率においては約15%ほど高い値を示した。これは、キャリアバランスの向上に起因するものと考えられる。この結果より、発光層の最適膜厚は300Åであることが判る。
【0029】
参考例4
最適のドープ濃度を求めて、図23に示す構造の素子を作った。
ドープ濃度3wt%の素子を素子F
ドープ濃度7wt%の素子を素子E(前記素子Eと同一)
ドープ濃度10wt%の素子を素子G
とした。
素子FとGから得られたELスペクトルを図24に示し、輝度−電圧、電流密度−電圧、輝度−電流密度、視感効率−電圧、電流効率−電圧特性を図25〜29に示す。下記表にこれら特性をまとめたものを示す。
【0030】
【表4】
【0031】
素子F、Gから得られたELスペクトルは、いずれも450nmにサブピーク、470nmに主ピークを有するBCzVBiに由来する青色系発光が観測された。素子特性は、素子F、G両者とも素子Eを下回るものであった。素子Gでは、450nmのサブピークが小さくなり、ややブロードになっていることから濃度消光が起きていると考えられる。この結果よりDATTにおけるBCzVBiの最適ドープ濃度は7wt%であることがわかった。
つぎに、この最適化したBCzVBiドープ型素子:素子Eにおいて、青色ホスト材料として知られているDPVBiと比較する。
【0032】
比較例2
青色ホスト材料として公知の下記式、
【化11】
で示される4−(2,2−ジフェニルビニル)−1−〔4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル〕ベンゼン(DPVBi)5.6重量%(最適量)を用いて共蒸着した厚さ300ÅのBCzVBi層よりなる発光層をもつ図30に示す有機EL素子(ロ){ITO(1300Å)/α−NPD(400Å)/BCzVBi〔5.6wt%DPVBiドープ〕(300Å)/Alq3(300Å)/LiF(5Å)/Al(1000Å)}を作成した。
【0033】
前記有機EL素子(ロ)と本発明の有機EL素子E{ITO(1300Å)/α−NPD(400Å)/BCzVBi〔7wt%DATTドープ〕(300Å)/Alq3(300Å)/LiF(5Å)/Al(1000Å)}を対比し、DATTとDPVBiの電気特性を調べた結果を下記表に示す。
【0034】
【表5】
【0035】
素子Eと素子(ロ)のそれぞれのELスペクトルを図31に、輝度−電圧特性を図32に、電流密度−電圧特性を図33に、輝度−電流密度特性を図34に、発光効率−電圧特性を図35に電流効率−電圧特性を図36に示す。
【0036】
さらに、素子Eと素子(ロ)のEL特性を下記表に示す。
【表6】
【0037】
これらのデータからみると、素子Eの方が素子(ロ)より発光効率−電圧特性、電流効率−電圧特性、最大外部量子効率の点で優れており、とくに最大外部量子効率で30%以上優れていることが分る。これはDPVBiのガラス転移温度が63.6℃と低く、高電圧下において安定な膜状態を維持できないためと考えられる。
【0038】
参考例化合物の1つであるDATTは、従来公知のホスト材料であるDPVBiに充分対抗できる材料であり、ホスト材料としての選択範囲を拡大することができた。図37には、BCzVBiの励起、蛍光スペクトルおよびDPVBi溶液のPLスペクトル、DATT溶液のPLスペクトルを示す。BCzVBiが発光するメカニズムは、ホストのDPVBiあるいはDATTがそれぞれ特有の励起波長によって蛍光を発し、その蛍光がBCzVBiの励起光となってBCzVBiが蛍光スペクトルを発する。したがってホスト材料の蛍光スペクトルの位置とゲスト材料の励起スペクトルの位置の重なりが大きい方がエネルギー移動量が大きくなり、ホスト材料とゲスト材料の組み合わせが良いということになる。この点から図37の注目点は、BCzVBiの励起スペクトル曲線とDATT溶液の蛍光スペクトルの重なり具合ということになる。図38には、DATTフィルム(λex=394nm,λem=448nm)とDATTをドープしたBCzVBiフィルム(λex=394nm,λem=474nm)のPLスペクトルを示し、図39にはDPVBiフィルム(λex=348nm,λem=461nm)とDPVBiをドープしたBCzVBiフィルム(λex=348nm,λem=474nm)のPLスペクトルを示す、これにより素子Eも素子(ロ)も共にエネルギー移動が主な発光機構であることが分る。以上の点を総合すると本発明のDATTは、熱安定性に優れ、長寿命青色発光素子の形成材料として有用であるこ。とくにDATTはDPVBiと比較すると、BCzVBiドープ型素子において約35%もの高効率化を達成でき、青色ホスト材料として有用であることが分る。
【0039】
実施例1{4,4″−N,N′−ジカルバゾール−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル〔4,4″−N,N′−Dicarbazole−3′,4′,5′,6′−tetraphenyle−p−terphenyle(CzTT)〕}の合成
【化12】
4,4″−ジブロモ−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル〔4,4″−Dibromo−3′,4′,5′,6′−tetraphenyle−p−terphenyle(DTT)〕、カルバゾール(Carbazole)、NaOtBuを窒素気流下室温で、トルエンに撹拌、分散させた。次にトルエン溶解させたPd(OAc)2、P(t−Bu)3を加え、130℃24時間反応させた。各成分の使用割合は下記表7に示す。反応の進行はTLCにより確認しながら行った。反応終了後、飽和食塩水により洗浄しクロロホルムにより抽出した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(展開溶媒;クロロホルム)、昇華精製(高温部:370℃、低温部:120℃、窒素流量:50[cc/min])を行い、無色の針状結晶を得た。同定は、1H−NMRスペクトル(図40)、IRスペクトル(図41)、Massスペクトル(図42)により行った。
【0040】
【表7】
IR(KBr,cm−1):3500,3400(N−H,disappeared),3056,1596,1519(aromatic ring),1232(C−N)
1H−NMR(270MHz,CDCl3,TMS):δ(ppm)=7.05〜7.20(28H,aromatic ring),7.31〜7.31,7.43〜7.50,8.17〜8.22(16H,carbazoleunit)
【0041】
実施例2〔ジフェニルアミン含有 ヘキサフェニルベンゼン誘導体(TATT)の合成〕
【化13】
4,4″−ジブロモ−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル〔4,4″−Dibromo−3′,4′,5′,6′−tetraphenyle−p−terphenyle(DTT)〕、ジフェニルアミン〔Diphenylamine(DAM)〕、NaOtBuを窒素気流下室温で、トルエンに撹拌、分散させた。次にトルエン溶解させたPd(OAc)2、P(t−Bu)3を加え、130℃24時間反応させた。各成分の使用割合は下記表8に示す。反応の進行はTLCにより確認しながら行った。反応終了後、飽和食塩水により洗浄しクロロホルムにより抽出した。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー法(展開溶媒;クロロホルム)、白色の粉末を得た。同定は、1H−NMRスペクトル(図43)、IRスペクトル(図44)、Massスペクトル(図45)により行った。
【0042】
【表8】
IR(KBr,cm−1):3500,3400(N−H,disappeared),3058,1589,1492(aromatic ring),1276(C−N)
1H−NMR(270MHz,CDCl3,TMS):δ(ppm)=6.58〜6.72,6.80〜6.86,6.88〜7.00,7.12〜7.20(6H,6H,28H,8H,aromatic ring),
【0043】
参考例5〔ゲスト色素としてクマリン545T(C545T:緑)を用いた素子の作成〕
図46〜48に作成した素子J、K、Lの素子構造を示す。また、DATTおよびC545Tの電気化学特性を表9に示す。
【0044】
【表9】
【0045】
素子J:ITO(1300Å)/α−NPD(500Å)/C545T〔1wt%〕doped DATT(200Å)/DATT(300Å)/LiF(5Å)/Al(1000Å)}
素子K:ITO(1300Å)/α−NPD(400Å)/C545T〔1wt%〕doped DATT(400Å)/Alq3(200Å)/LiF(5Å)/Al(1000Å)}
素子L:ITO(1300Å)/α−NPD(400Å)/C545T〔1wt%〕doped Alq3(400Å)/Alq3(200Å)/LiF(5Å)/Al(1000Å)}
比較として、
ノンドープ素子(ハ):ITO(1300Å)/α−NPD(400Å)/DATT(400Å)/Alq3(200Å)/LiF(5Å)/Al(1000Å)}より得られたELスペクトルを図49に示す。参考としてC545T溶液(クロロホルム 1.0×10−5[mol/L])の励起・蛍光スペクトルおよびDATT溶液(クロロホルム 1.0×10−5[mol/L])、薄膜の蛍光スペクトルを図50に示す。輝度−電圧、電流密度−電圧、輝度−電流密度、視感効率−電圧、電流効率−電圧特性を図51〜55に示す。表10にこれら特性をまとめたものを示す。
図中、素子Lは黒丸、素子Jは白丸、素子Kは灰色丸、ノンドープ素子(ハ)は◇印で示す。
【0046】
【表10】
【0047】
素子J、Kより得られたELスペクトル(図49)は、それぞれ500nm、520nmにピークを有するC545Tに由来する緑色発光が観測された。素子J、Kから得られたELスペクトルは450nm付近に肩を有していた。これは、ホスト材料であるDATTからの発光ではないかと推測される。C545Tドープ型素子の発光機構がエネルギー移動型と仮定すると、ホストからのエネルギー移動がゲストであるC545Tに十分起こらず、ホスト材料の発光も観測されたと考えられる。また素子Kとノンドープ素子(ハ)を比較すると、素子Kの方が最大外部量子効率において約2倍近い値を示した。これは、ノンドープ素子(ハ)において、無放射失活過程で緩和していた再結合エネルギーが、C545Tをドープすることにより蛍光として得ることができたためと考えられる。ここでは、素子Kとノンドープ素子(ハ)において発光色の違いにより、輝度、視感効率などの考察は行わない。
また、素子Kに比べ素子Lの方が視感効率、最大外部量子効率において約3倍以上高い値を示した。これはDATTよりAlq3の方がキャリア輸送性に優れ、かつC545Tにエネルギー移動しやすいためであると考えられる。
【0048】
【発明の効果】
(1)本発明により緑色から青色にわたるいろいろの色素用ホスト材料として有用な新規化合物を提供することができた。
(2)本発明化合物は、しばしば用いられている青色色素を色どりよく発光させるとともに、耐熱性がよく、350℃を越える温度でも分解することがなく、安定であるため、すぐれたエレクトロルミネッセンス素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 2−(9−アンスリル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロン(DOB−Anth)の1H−NMRスペクトルを示す
【図2】 2−(9−アンスリル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロン(DOB−Anth)のIRスペクトルを示す
【図3】 2−(9−アンスリル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロン(DOB−Anth)のMASSスペクトルを示す
【図4】 4,4″−ジ−(9−アンスリル)−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル(DATT)の1H−NMRスペクトルを示す
【図5】 図4の部分拡大図である。
【図6】 4,4″−ジ−(9−アンスリル)−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル(DATT)のIRスペクトルを示す
【図7】 参考例2で用いたエレクトロルミネッセンス素子Aの積層構造を示す。なお、図中、ELTは電子輸送層、EMLは電子移動層、HTLはホール輸送層を示す。
【図8】 参考例2で用いたエレクトロルミネッセンス素子Bの積層構造を示す。なお、図中、ELTは電子輸送層、EMLは電子移動層、HTLはホール輸送層を示す。
【図9】 素子A、B、Cの各エレクロトロルミネッセンススペクトルを示す。
【図10】 参考例1で得られた4,4″−ジ−(9−アンスリル)−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル(DATT)の溶液とフィルムおよびゲスト色素のジスチリルアミン誘導体(BCzVBi:青色色素)の溶液に関する励起・蛍光スペクトルを示す。
【図11】 前記素子A、B、Cおよび比較例の素子(イ)のそれぞれの輝度−電圧特性を示すグラフである。
【図12】 前記素子A、B、Cおよび比較例の素子(イ)のそれぞれの電流密度−電圧特性を示すグラフである。
【図13】 前記素子A、B、Cおよび比較例の素子(イ)のそれぞれの輝度−電流密度特性を示すグラフである。
【図14】 前記素子A、B、Cおよび比較例の素子(イ)のそれぞれの視感効率−電圧特性を示すグラフである。
【図15】 前記素子A、B、Cおよび比較例の素子(イ)のそれぞれの電流効率−電圧特性を示すグラフである。
【図16】 参考例3に用いたエレクトロルミネッセンス素子の積層構造を示す。なお、図中、ELTは電子輸送層、EMLは電子移動層、HTLはホール輸送層を示す。
【図17】 エレクトロルミネッセンス素子B、D、EそれぞれのELスペクトルを示す。
【図18】 エレクトロルミネッセンス素子B、D、Eそれぞれの輝度−電圧特性を示す。
【図19】 エレクトロルミネッセンス素子B、D、Eそれぞれの電流密度−電圧特性を示す。
【図20】 エレクトロルミネッセンス素子B、D、Eそれぞれの輝度−電流密度特性を示す。
【図21】 エレクトロルミネッセンス素子B、D、Eそれぞれの視感効率−電圧特性を示す。
【図22】 エレクトロルミネッセンス素子B、D、Eそれぞれの電流効率−電圧特性を示す。
【図23】 参考例4のエレクトロルミネッセンス素子の積層構造を示す。なお、図中、ELTは電子輸送層、EMLは電子移動層、HTLはホール輸送層を示す。
【図24】 エレクトロルミネッセンス素子E、F、Gおよび本発明のDATTをドープしなかった素子のそれぞれのELスペクトルを示す。
【図25】 エレクトロルミネッセンス素子E、F、Gのそれぞれの輝度−電圧特性を示す。
【図26】 エレクトロルミネッセンス素子E、F、Gのそれぞれの電流密度−電圧特性を示す。
【図27】 エレクトロルミネッセンス素子E、F、Gのそれぞれの輝度−電流密度特性を示す。
【図28】 エレクトロルミネッセンス素子E、F、Gのそれぞれの視感効率−電圧特性を示す。
【図29】 エレクトロルミネッセンス素子E、F、Gのそれぞれの電流効率−電圧特性を示す。
【図30】 比較例2の有機EL素子(ロ)の構成を示す。
【図31】 素子Eと素子(ロ)のそれぞれのELスペクトルを示す。
【図32】 素子Eと素子(ロ)のそれぞれの輝度−電圧特性を示すグラフである。
【図33】 素子Eと素子(ロ)のそれぞれの電流密度−電圧特性を示すグラフである。
【図34】 素子Eと素子(ロ)のそれぞれの輝度−電流密度特性を示すグラフである。
【図35】 素子Eと素子(ロ)のそれぞれの発光効率−電圧特性を示すグラフである。
【図36】 素子Eと素子(ロ)のそれぞれの電流効率−電圧特性を示すグラフである。
【図37】 BCzVBiの励起、蛍光スペクトルおよびDPVBi溶液のPLスペクトル、DATT溶液のPLスペクトルを示す。
【図38】 DATTフィルムとDATTをドープしたBCzVBiフィルムのPLスペクトルを示す。
【図39】 DPVBiフィルムとDPVBiをドープしたBCzVBiフィルムのPLスペクトルを示す。
【図40】 4,4″−N−N′−ジ−カルバゾール−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル(CzTT)の1H−NMRスペクトルを示す。
【図41】 4,4″−N−N′−ジ−カルバゾール−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル(CzTT)のIRスペクトルを示す。
【図42】 4,4″−N−N′−ジ−カルバゾール−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル(CzTT)のMASSスペクトルを示す。
【図43】 ジフェニルアミン含有ヘキサフェニルベンゼン誘導体(TATT)の1H−NMRスペクトルを示す。
【図44】 ジフェニルアミン含有ヘキサフェニルベンゼン誘導体(TATT)のIRスペクトルを示す。
【図45】 ジフェニルアミン含有ヘキサフェニルベンゼン誘導体(TATT)のMASSスペクトルを示す。
【図46】 素子Jの積層構造を示す断面図である。
【図47】 素子Kの積層構造を示す断面図である。
【図48】 素子Lの積層構造を示す断面図である。
【図49】 素子J、K、Lおよびドープをしていない素子(ハ)の規格化強度および波長との関係を示すグラフである。
【図50】 ゲスト色素クマリン545Tの励起スペクトル(Ex)と蛍光スペクトル(Em)および4,4″−ジ−9−アンスリル−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル(DATT)の溶液とフィルムのPLスペクトルを示す。
【図51】 前記素子J、K、Lおよびドープしていない素子(ハ)のそれぞれの輝度−電圧特性を示すグラフである。
【図52】 前記素子J、K、Lおよびドープしていない素子(ハ)のそれぞれの電流密度−電圧特性を示すグラフである。
【図53】 前記素子J、K、Lおよびドープしていない素子(ハ)のそれぞれの輝度−電流密度特性を示すグラフである。
【図54】 前記素子J、K、Lおよびドープしていない素子(ハ)のそれぞれの視感効率−電圧特性を示すグラフである。
【図55】 前記素子J、K、Lおよびドープしていない素子(ハ)のそれぞれの電流効率−電圧特性を示すグラフである。
Claims (3)
- 下記一般式(1)
で示される4,4″−ジ−(アリール)−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル誘導体。 - 請求項1記載の4,4″−ジ−(アリール)−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル誘導体を含有することを特徴とするホスト材料。
- 請求項1記載の4,4″−ジ−(アリール)−3′,4′,5′,6′−テトラフェニル−p−ターフェニル誘導体を含有する層を有することを特徴とするエレクトロルミネッセンス(EL)素子。
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