JP4347421B2 - プロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩との組合せ殺微生物剤 - Google Patents

プロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩との組合せ殺微生物剤 Download PDF

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Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、種々の支持体上および水性系中の微生物の生長を制御するための組成物に関する。さらに詳細には、本発明は、プロピコナゾール{(RS)-1-2-[(2,4-ジクロロフェニル)-2-プロピル-1,3-ジオキサラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾールとしても知られている}とドデシルアミンまたはドデシルアミン塩との組合せに関する。本発明は、殺微生物剤としてのこのような組合せの使用にも関する。
発明の背景
多種の商業用、工業用、農業用、および木材用の材料または製品はそれらの実用的価値を減少させるか破壊する微生物学的攻撃もしくは劣化を受ける。このような材料または製品の例には、表面被覆剤、製材、種子、植物、皮革およびプラスチック等がある。このような材料や製品を製造、貯蔵または使用する種々の温度、ならびに材料や製品の本質的な特性は、藻類、真菌類、酵母類および細菌類のような一般的な微生物による生長、攻撃および劣化をそれらの材料または製品にもたらす。これらの微生物は、製造またはその他の工業プロセスの間、空気、タンク、パイプ装置、およびヒトに露出させることにより導入されることがある。それらは、材料や製品を使用している間、例えば、包装を多数回開けたり閉めたりすることにより、または汚染された物で材料を撹拌したり移動させたりすることからも導入され得る。
水性系も、微生物の生長、攻撃および劣化に高い確率で受ける。水性系には、真水、汽水または塩水系であることができる。例えば、水性系には、ラテックス、界面活性剤、分散剤、安定剤、シックナー、接着剤、スターチ、ワックス、タンパク質、乳化剤、セルロース製品、金属工作液、冷却水、廃水、水性エマルション、水性洗浄剤、被覆用組成物、塗料組成物、および水性溶液、エマルションもしくは懸濁物中に配合された樹脂等があるが、これらに限定されない。これらの系は、しばしば、微生物の生長、したがって、攻撃および劣化に良く適した環境を当該系にもたらす比較的大量の水および有機材料を含有する。
水性系の微生物学的劣化は、粘度の損失、ガス発生、不快臭、pHの低下、乳化破壊、変色、およびゲル化のような種々の問題として現れることがある。さらに、水性系の微生物学的劣化は、冷却塔、ポンプ、熱交換器、およびパイプラインを含む得る関連水取り扱い系、熱系、洗浄系、ならびにその他の類似の系の汚染をもたらすことがある。
微生物学的劣化は、産業処理水、例えば、冷却水、金属工作液、または、製紙もしくはテキスタイル製造に使用される水系のようなその他の再循環水系中でこの劣化が起こるとき、実用的に直接悪影響を与えることがある。もしこれが制御されない場合、産業処理水の微生物学的劣化は、処理操作に悪影響を与え、処理効率を低下させ、エネルギーを浪費し、水取り扱い系を塞ぎ、そして製品の品質の劣化さえもたらす可能性がある。
例えば、発電所、精錬所、化学工場中で使用される冷却水系、エアコンデショニング系、およびその他の産業操作は、しばしば、微生物学的劣化問題に出会う。冷却塔から飛散した空中生物ならびに系の水供給からの水中生物は、一般にこれらの水系を汚染する。このような系中の水は、大概、これらの生物の優れた生長培地を提供する。好気性および向日性生物は冷却塔中で盛んに生長する。その他の生物は、塔の水溜、パイプライン、熱交換器等のような領域中で生長し、コロニーを形成する。もしこれが制御されない場合、コロニーを形成した微生物学的劣化は、これらの塔を詰まらせ、パイプラインを塞ぎ、そして、スライムの層やその他の生物学的マット様物で熱交換器の表面を覆うことがある。これは、適切な操作を妨げ、冷却効率を低下させ、そして、多分もっと重大なことは全体のプロセスの経費を増大させる。
微生物学的劣化を受ける産業処理には、製紙、パルプ、紙、板紙等の製造、およびテキスタイルの製造、特に水で形成する不織布テキスタイル等も含む。これらの産業処理は、大概、微生物学的劣化性生物の生長を好適にする条件下で大量の水を循環させる。
抄紙機は、例えば、いわゆる「白水系」と呼ばれる再循環系中で非常に大量の水を取り扱う。抄紙機に向かう完成紙料(furnish)は、典型的には、わずか約0.5%の繊維および非繊維製紙用固体しか含有せず、これは紙1トン当たり殆ど200トンの水がヘッドボックスを通過することを意味する。この水の殆どが白水系を再循環する。白水系は、微生物学的劣化性生物の優れた生長培地を提供する。その生長は、ヘッドボックス、透かし線(waterlines)、および製紙装置中にスライムの形成やその他の付着をもたらすことがある。このような微生物学的劣化は、水や貯水流に悪影響を与えることがあるばかりでなく、放置すると、紙中に斑点、孔および悪臭、ならびにウエブの破壊をももたらすことがあり、そのすべてが抄紙操作において経費的に破壊に転じる。
真水、汽水または塩水系を含むその他の水性系でスライム形成をもたらすことがある。スライムは微生物、繊維および屑(debis)のマット状になった沈積物から構成される。スライムは、粘質、ペースト状、ゴム状、タピオカ様もしくは硬質であり得、それが形成される水性系の臭いとは異なる望ましくない独特の臭いを持つことがある。スライム形成に関連する微生物は主に異種の胞子形成性および胞子を形成しない細菌、特に細胞を被覆する(envelop or encase)ゼラチン様物質を分泌する細胞のカプセル化形態の胞子を形成しない細菌である。スライム形成性微生物には、糸状体細菌、カビ型の糸状体真菌、酵母および酵母様生物等もある。スライムは、製品の収率を減少させ、詰まる原因となり、容積を増やし、産業水系中のその他の問題をもたらす。
産業用殺微生物剤として知られている種々の化学薬品は、産業系、原料および製品の微生物学的劣化(deterioration or degradation)を防止するのに使用されてきた。しかし、これらの殺生物剤のうちのあるものは、それらが望ましくない臭気を有し、価格が高く、効果の程度が低く、貯蔵、使用もしくは取り扱いに関して有害となるので、実際的な利用性が疑わしい。例えば、有機水銀化合物、有機錫化合物および塩素化フェノール類のような汎用されている産業用殺微生物剤の使用は、それらの高い毒性および環境に悪影響についての関心のために最近大きな規制の圧力を受けるようになりつつある。
プロピコナゾール{(RS)-1-2-[(2,4-ジクロロフェニル)-2-プロピル-1,3-ジオキサラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾールとしても知られている}は、適度に良好な毒性プロフールと殺微生物活性を有することが示されている市販殺微生物剤の一種である。しかし、プロピコナゾールは、低濃度で比較的狭い抗微生物スペクトルしか示さず、微生物の生長を完全には防止しないことがある。
現在の殺微生物剤の存在にかかわらず、業界の研究者達は、標準的な使用量で有効期間の長い殺生物効果を存在させながら、毒性の低い改良した殺微生物剤を求め続けている。このような改良した殺微生物剤は、好ましくは、低廉で低濃度で等しいかより良好な保護を提供する、より実用的で価格効率が良くもあるべきである。慣用的な殺微生物剤はの濃度およびこのような使用のための処置経費が相対的に高い。したがって、改良した殺微生物剤の研究に重要な因子には殺微生物剤の効果の期間、使用のし易さ、および単位重量当たりの殺微生物剤の効率等がある。
発明の概要
改良した殺微生物剤についての研究の産業見地から、本発明は現行の殺微生物剤および実際を超える改良を提供する。本発明の第一番目の実施態様は殺微生物剤組成物を提供をする。この組成物はプロピコナゾールおよびドデシルアミンまたはドデシルアミン塩を含む。この殺微生物剤組成物では、プロピコナゾールおよびドデシルアミンまたはドデシルアミン塩は少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に効果のある量で存在する。本発明ではこの組合せは、上述したような微生物攻撃または劣化に対してプロピコナゾール単独より低い濃度で優れた殺微生物攻撃ならびに低廉に到達する。
本発明の別の実施態様は、支持体上の微生物の生長を制御する方法を提供する。この方法は、支持体とプロピコナゾールおよびドデシルアミンまたはドデシルアミン塩とを接触させることを含む。プロピコナゾールおよびドデシルアミンまたはドデシルアミン塩は支持体上の少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に効果のある量で存在する。
本発明の別の実施態様は、微生物の生長を支持することのできる水性系中の微生物の生長を制御する方法を提供する。この方法は、この水性系をプロピコナゾールおよびドデシルアミンまたはドデシルアミン塩を用いて処置する工程を含み、ここで、プロピコナゾールおよびドデシルアミンまたはドデシルアミン塩は水性系中の少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に効果のある量で存在する。
プロピコナゾールおよびドデシルアミンまたはドデシルアミン塩の組合せは、皮革、テキスタイル、パルプ、紙および板紙、被覆剤、製材、のような種々の型の原料や製品、ならびに種子や作物のような農業製品の微生物学的攻撃、劣化を防止するのに有用である。有利なことに、この組合せは、これらの製品を準備または製造するのに使用される種々の産業処理に使用できる。したがって、本発明の別の実施態様は、このような産業製品、原料またはプロセス上または中の微生物の生長を制御するためにこの組合せを使用する。
本発明の特徴および利点は、下記に示す詳細な記述および好適な実施態様よりより明らかになるであろう。
本発明の詳細な記述
上で検討したように、本発明は、プロピコナゾール{(RS)-1-2-[(2,4-ジクロロフェニル)-2-プロピル-1,3-ジオキサラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾールとしても知られている}とドデシルアミンまたはドデシルアミン塩との組合せに関する。ドデシルアミンおよびその塩の混合物も使用できる。
ドデシルアミンまたはドデシルアミン塩のドデシル基は枝分かれしていても枝分かれしていなく(すなわち、直鎖)ても良い。好ましくは、ドデシル基は枝分かれしていない。ドデシル基は、置換されていなくてもまたは本発明の塩類の活性に悪影響を与えない1個以上の置換基で置換されていても良い。適当な置換基の例には、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシ基、オキソ基(ケトンを形成する)、酸基およびその誘導体、例えば、エステル類およびアミド類ならびにハロゲン原子等がある。好ましくは、ドデシル基は非置換である。
本発明で使用されるドデシルアミンの塩類は、下記の一般式:
C12H25NH3 +Z-
(式中、Zはアニオンまたはドデシルアミン中のカチオン電荷とバランスをとるのに足る多価対イオンの一部である。)を有する。Zは好ましくは有機酸の共役塩基であり、すなわち、Zは有機酸からイオン性プロトンの損失により誘導される。適当な有機酸の例にはモノまたはジカルボン酸がある。
好ましくは、Zは非環式、環式、または芳香族モノ-およびジカルボン酸から誘導される。カルボン酸は、好ましくは、10個までの炭素原子を有する。環式または芳香族の場合、環は、例えば、N、OまたはSのような1個以上のヘテロ原子を含有できる。カルボン酸は、本発明の組成物の活性に悪影響を与えない適当な置換基により置換されていても良い。適当な置換基の例には、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アミノ基、オキソ基、ハロゲン原子等がある。
有用なカルボン酸基の例証例には、アセチル、プロピオニル、ブチリル、シトラール、ラクチル、バレリル、フタリル、サクシニル、オクタノイル、ノナノイル、ホルミル、ソルビル、オキサリル、ラウリル、シクロヘキサノイルおよびベンゾイル等がある。当業者は、その他の有機酸基も本発明に使用できることを認めるであろう。
窒素原子に結合されている水素原子の1個以上を適当な置換基により置換し、ドデシルアミンの2級、3級または4級アミン塩を与えることができる。好ましくは、ドデシルアミンの1級アミン塩を使用する。
本発明の実際で、下記のドデシルアミンのカルボン酸塩が特に好適である。すなわち、ドデシルアミンアセテート、ドデシルアミンマレアート、ドデシルアミンマロネート、ドデシルアミンプロピオネート、ドデシルアミンプロピオネート、ドデシルアミンブチレート、ドデシルアミンシトレート、ドデシルアミンラクテート、ドデシルアミンバレレート、ドデシルアミンフタレート、ドデシルアミンサクシネート、ドデシルアミンヒドロキシサクシネート、ドデシルアミンオクタノエート、ドデシルアミンノナネート、ドデシルアミンホルメート、ドデシルアミンソルベート、ドデシルアミンオキサレート、ドデシルアミンラウレート、ドデシルアミンシクロヘキサノエート、ドデシルアミンベンゾエート、ドデシルアミン2-ヒドロキシベゾエート、ドデシルアミン3-ヒドロキシベゾエート、またはドデシルアミン4-ヒドロキシベゾエートである。これらの化合物のうちさらに特に好適なものはドデシルアミンアセテート、ドデシルアミンプロピオネート、およびドデシルアミンベンゾエートである。
ドデシルアミンの塩は、好ましくは、ドデシルアミンと所望の酸とを適当な溶媒の共存下で反応させることにより調製される。適当な酸基は、それらの酸または塩の形態のいずれかで実験室供給会社から商業的に入手でき、または文献周知の方法を使用して容易に入手できる出発物質から調製できる。アミン塩の合成は、大概、少なくとも一種の反応物に対する溶媒であることができるが、しかし、大概所望の生成物に対する溶媒である溶媒中で行うことができる。好適な溶媒系には、無機酸および有機酸またはアルコール等がある。最も好適なものは酢酸である。
反応温度は、使用する特定の反応物に依存して当業者により容易に決定できる。好ましくは、反応温度は40℃〜110℃またはそれ以上の間で変動し、より好ましくは反応温度は70℃〜100℃である。反応は、例えば、pHメーターにより示されるように終了するまで進行させる(反応は、pHメーターが制限反応物が中性となることを示すときに終了する)。大概、反応は30分ないし2時間、好ましくは約1時間〜2時間撹拌させる。
反応が完了した後、反応生成物は周知の方法を使用して仕上げてドデシルアミンの所望の塩を単離し精製できる。過剰の反応物および反応中に形成したを固体濾過して除くことができ、濾液を蒸発させて粗生成物を得ることができる。所望の塩が固体の場合、反応生成物を適切な溶媒から再結晶させることができ、より純粋な化合物を得ることができる。しかし、ドデシルアミンの精製したおよび粗生成塩の双方とも本発明の組成物および方法に使用できる。ドデシルアミン塩の製造は上述した正確な方法または工程に制限されない。所望の最終生成物を得る当業界で公知の手順のいずれも使用できる。
一実施態様では、本発明はプロピコナゾールおよびドデシルアミンまたはドデシルアミン塩を含む殺微生物剤組成物に関する。プロピコナゾールおよびドデシルアミンまたはドデシルアミン塩は少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に有効な量で存在する。
用途に依存して、本発明の殺微生物剤組成物は、当業界で公知の種々の形態で調製できる。例えば、当該組成物を、水性溶液、分散液、エマルションもしくは懸濁液、非溶媒中の分散液もしくは懸濁液として、またはプロピコナゾールおよびドデシルアミンもしくはドデシルアミン塩を単独の溶媒もしくは溶媒の組合せ中に溶解することによる溶液として液状で調製できる。適当な溶媒は、グリコール類のメチルエーテル類、M-pyrolもしくは石油留出物等があるが、これらに限定されない。殺微生物剤組成物を、使用しようとする前に希釈するための濃厚物として調製できる。界面活性剤、乳化剤、分散剤等ののような一般的な添加剤を、プロピコナゾール、ドデシルアミン、またはドデシルアミン塩の、水性組成物もしくは系のような液状組成物もしくは系中への可溶性を上昇させるために当業界で知られているように使用できる。多くの場合、本発明の殺生物剤は簡単な撹拌により可溶化させることができる。
本発明の殺微生物剤組成物は、当業界の公知の手段を使用して、例えば、粉末または錠剤のような固体状で調製することもできる。この調製のための好適な方法では、プロピコナゾールを含有する液状製品を珪藻土ゼオライト、カオリンのようなキャリアー上、または水溶性マトリックス上に沈積させ、液もしくは溶液の形態のドデシルアミンもしくはドデシルアミン塩と混合して粉末または錠剤を形成する。
プロピコナゾールおよびドデシルアミンまたはその塩を単一の組成物に合わせることができる。あるいは、プロピコナゾールおよびドデシルアミンまたはドデシルアミンの塩を、目的の用途のための組合せ量が少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に効果があるように別個の成分として使用できる。
上述したように、本発明の殺微生物剤組成物は、個々の成分、すなわちプロピコナゾールおよびドデシルアミンまたはドデシルアミン塩間の殺微生物効果を意外にも増強することを示す。すなわち、本発明の組合せは、いずれかの成分単独の殺微生物能力に比較して、微生物の生長を制御するためにより低濃度で優れた殺微生物活性に達する。したがって、この組合せは個々の成分の殺微生物効果を相乗的に増強する。このような優れた効果は顕著な実用的利点を提供し、単位重量当たりの殺微生物効果を向上させる。
本発明では、支持体上または水性系中の微生物の生長の制御は、特定の支持体または系について所望の期間の間に所望のレベルまたはそれ以下に制御することを意味する。これは、微生物の生長の完全な防止または阻止から、所望のレベルで所望の時間の間に制御するまで、変動できる。上述したように、プロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩との組合せは、多くの場合、検出できない限度まで総微生物数を減少させ、そのレベルに有意の期間の間その数を維持する。したがって、この組合せは支持体または系を保護するのに使用できる。
所望の結果を達成するのに必要なプロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩との組合せの有効量または百分率は、保護しようとする支持体または水性系、微生物生長の条件、および所望する保護の程度に依存していくらか変動する。特定の用途について、選択の量は、全体の影響される支持体または系の処理前に、種々の量の通常の試験により決定できる。通常、支持体上に使用される有効量は、約0.0001%〜約4%(w/w)、好ましくは約0.0001%〜約0.2%の範囲に及ぶ。水性系の場合、有効量は水性系を基準に約0.5〜約5000ppm、より好ましくは約5〜約1000ppm、最も好ましくは約10〜約25ppmの範囲であることができる。同様な量がスライム形成を有効に制御する。スライム制御について、有効量は、好ましくは、水性系を基準に約1〜約200ppm、より好ましくは約1〜約25ppmの範囲に及ぶ。
好適な実施態様では、プロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩との組合せは、約99:1〜約1:99の重量比を有するような組合せである。より好ましくは、その重量比は約60:10〜約10:60であり、最も好ましくは、約50:50〜約25:75である。この重量比は、目的の用途、出会う微生物、ならびに本発明の組合せを施用する特定の材料、製品、または系に依存して変動できる。
プロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩との組合せは、微生物制御のために種々の産業用途及びプロセスに適用できる。本発明の組合せは、特定の産業に使用されてきた伝統的なその他の殺微生物剤の代わりにおよびそれと同様な方法で使用できる。上で検討したように、このような産業には皮革産業、製材産業、製紙産業、繊維産業、農業、および被覆産業等があるが、これらに限定されない。プロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩との組合せは、微生物学的攻撃および劣化を受けると前で検討したような水性系でも使用できる。これらの種々の用途における微生物学的攻撃および劣化によってもたらされる問題は上述したとおりである。特定の例示した用途において微生物の生長を制御するための本発明の組合せの使用は下記に述べる。
本発明は、種々の支持体上の微生物の生長を制御するための方法にも関する。当該方法は、上述したように、微生物学的生長を受けると思われる支持体にプロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩とを接触させることを含む。プロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩とは支持体上の少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に有効な量で存在する。好ましくは、この方法は、支持体上の実質的にすべての微生物学的生長を排除するか防止するのに使用できる。上で検討したように、本発明の組合せの両成分は一緒にまたは別個の組成物として施用できる。この一般的な方法の好適な用途は以下で検討する。
皮革産業では、プロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩との組合せを、鞣し処理中に皮上の微生物の生長を制御するために使用できる。この制御を達成するために、皮を、当該皮上の少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に有効な量のプロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩とに接触させる。本発明の組合せは、鞣し処理において鞣し産業で使用されているその他の殺微生物剤を施用するのに使用されるのと同様な量で同様な方法で使用できる。皮の種類は鞣そうとする革または皮のいずれの種類、例えば、牛皮、蛇革、鰐革、羊皮等でも良い。使用量は、ある程度、要求される微生物学的抵抗の程度に依存し、当業者により容易に決定できる。
典型的な鞣し処理は、浸酸工程、クロム鞣し工程、植物タンニン鞣し工程、鞣し後洗浄工程、再鞣し工程、染色工程、および乳状加脂工程(fatliquoring stage)を含む(これらの工程に限定されない)多くの工程を含む。プロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩との組合せは、公知の微生物学的問題が起こる場合のような工程に加えて鞣し処理中の全処理の間に使用できる。各工程では、当該組合せは、鞣しを受ける皮革に施用される適切な鞣し液の成分であることができる。
鞣し液中にプロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩とを配合することは、鞣し処理中の微生物学的劣化から皮革を保護する。好ましくは、当該組合せは、鞣し処理中に使用しようとする適切な液中に、例えば、撹拌下で、均一に分散させる。典型的な鞣し液には、例えば、浸酸液、クロム鞣し液、植物タンニン鞣し液、鞣し後洗浄液、再鞣し液、染色液、および乳状加脂液等がある。この適用方法は、皮革に施用した組合せは微生物学的攻撃、劣化、またはその他の微生物学的劣化に対して保護することを確実にする。
いくらか類似の種類では、本発明の組合せは、テキスタイル製造処理中にテキスタイル支持体上の微生物の生長を制御するのにも使用され得る。テキスタイル支持体を本発明のプロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩とに接触させることはテキスタイル支持体上の微生物の生長を有効に制御する。テキスタイル処理では、当該組合せを、一般にこのような処理に使用されるその他の殺微生物剤と同様の量および同様の方法で使用できる。当業者が了解するように、具体的な量は、テキスタイル支持体および要求される微生物学的抵抗の程度に依存する。
テキスタイル支持体をプロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩とに接触させる工程は、当業界の公知の手段を使用して達成できる。微生物学的生長を制御するために、テキスタイル処理は、通常、殺微生物剤単独またはテキスタイル支持体を処理するのに使用されるその他の化学薬品との双方を含有する浴中に漬ける。あるいは、テキスタイル支持体を殺微生物剤を含有する製剤を用いて噴霧することができる。浴および噴霧では、プロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩とがテキスタイル支持体上の少なくとも一種の生長を制御のに相乗的に有効な量で存在する。好ましくは、浴および噴霧は水性系組成物である。
その原材料や製品の価値を保護するために、製材産業は、微生物学的劣化を防止するために微生物の生長も制御しなければならない。本発明のプロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩との組合せは製材上の微生物の生長を制御するのに有効である。
プロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩との組合せは、製材産業で使用されるその他の殺微生物剤のために使用される同様の量および同様の方法で製材を保護するのに使用できる。製材への有効量の当該組合せの接触は、例えば、製材に当該組合せを含有する水性配合物を噴霧することによる、製材を当該組合せを含有する浴に浸漬する、または当業界で公知のその他の手段により達成できる。水性浴中への製材の浸漬が好適である。
プロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩とを、好ましくは、製材を浴中に浸漬する前に、浴中で(例えば、撹拌により)均一に分散させる。概して、製材を浴中に浸漬し、引き上げ、ドリップドライさせ、次いで、風乾させる。浸漬時間は、当業界で公知のように、所望の微生物学的抵抗の程度、製材の水分、木材の種類や密度等のような種々の因子に依存する。処理しようとする製材中への当該組合せの浸透を促進させるために圧力をかける。製材の上表面に真空をかけることは製材を脱ガスし、当該殺微生物剤組合せを含有する浴により製材の向上した湿潤を促進するためにも使用できる。
本発明のプロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩との組合せは、農業における用途もある。種子や植物上の微生物の生長を制御するために、種子や植物を、当該種子や植物上の少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に有効な量のプロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩とに接触させることができる。この接触工程は、その他の殺微生物剤について農業界で公知の手段および量を使用して達成できる。例えば、種子または植物に本発明の組合せを含有する水性製剤を用いて噴霧するか、または種子または植物を当該組合せを含有する浴中に浸漬させることができる。噴霧または浸漬後、通常、種子または植物をドリップドライ、加熱乾燥、または風乾のような当業界で公知の手段により乾燥する。植物または穀物について、当該組合せを土壌浸液を使用しても施用できる。土壌浸液は、問題の微生物が植物を取り囲む土壌に存在するときに、特に有利である。
本発明のさらに別の態様は、微生物の生長を支持できる水性系中の微生物の生長を制御する方法である。水性系は、プロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩とを用いて、水性系中の少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗効果のある量で当該組合せが存在するようにして処理をする。これは、水性系中のスライム形成を制御、および好ましくは防止することを含む。
種々の水性系の例には、ラテックス、界面活性剤、分散剤、安定剤、シックナー、接着剤、スターチ、ワックス、タンパク質、乳化剤、セルロース製品、水性エマルション、水性洗浄剤、被覆用組成物、明礬組成物、および水性溶液、エマルションまたは懸濁液中の樹脂等があるが、これらに限定されない。金属工作液、冷却水(取水冷却水、流出冷却水、および再循環冷却水)、下水処理のような水中の廃水処理を受ける廃水または衛生設備水を含む廃水、ならびに、製紙またはテキスタイル製造に使用されるもののようなその他の再循環水系のような産業処理に使用される水性系においても使用される。
上で検討したその他の用途と同様、本発明の組合せは、これらの種々の水性系中で使用される伝統的な殺微生物剤と同量および同じ方法で使用できる。当該組合せは、使用前または貯蔵時の水性系を保護するのみならず、多くの場合、使用状態、または適切な応用状態のとき、水性系が乾燥した後でさえ水性系を保護する。塗料配合物中に使用されるとき、例えば、缶中の塗料を保護するのみならず、支持体に塗布後の塗膜でさえ保護する。
本発明の別の実施態様は、例えば、パルプまたはペーパースラリー中および板紙のような最終紙製品上のような紙上または紙製造プロセス中の微生物の生長を制御する方法である。紙、パルプまたはスラリーを、紙、パルプ上またはスラリー中の少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に有効な量のプロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩と接触させる。接触工程は、紙製造技術において公知の手段および量を使用して達成される。
本発明の本態様では、例えば、抄紙機上の形成性ウエブ(すなわちウエットラップパルプ:wet-lap pulp)を、パルプが抄紙処理中の各プレスを離れた後、パルプ上に本組合せを含有する水性分散液を噴霧することにより本発明の組合せを接触させることができる。あるいは、プロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩との組合せをウエットまたはサイズプレスにおいて使用される浴中に配合でき、ウエブをニップし、当該組合せをウエブ中に、プレスにおいて施用されるその他の試薬のいずれかと共に配合することによりウエブと接触させることができる。または、好ましくは、形成ワイヤにパルプが到着する前に、プロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩とをパルプ/白水混合物中に混合することにより、パルプを接触させることができる。
紙(板紙およびその他のセルロース製品または支持体を含む)を処理するとき、プロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩とを、ヘッドボックス中、支持体形成溶液中、または白水系中のパルプスラリー中に加え、水性系自身を処理または紙の本体中に配合することができる。あるいは、その他の公知の殺微生物剤と同様、本発明の組合せを最終紙を被覆するのに使用する被覆剤中に混合できる。
上で検討したように、本発明の組成物の施用様式および施用比率は目的とする用途に依存して変動し得る。当該組成物は、材料または製品上に噴霧または刷毛塗りをすることにより施用できる。問題の材料または製品は、当該組成物の適当な製剤中に浸漬することによっても処理できる。液状または液様媒質では、当該組成物をその媒質中に、適当な器具を用いて注ぐことにより、または計量して入れることにより加え、その結果、当該組成物の溶液または分散液を製造できる。
本発明のプロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミン塩との組合せの相乗活性を下記に示すような標準的な実験室的技術を使用して確認した。下記の実施例は本発明を例証する目的であり、本発明を制限するものではない。
実施例
2種類の化学殺微生物剤を一製品に合わせるかまたは別々に加えるとき、三種の結果が可能である。すなわち、
1)得られた製品は相加(中性)効果を生じる。
2)製品中のプロダクツは拮抗効果を生じる。または
3)製品中の化学薬品は相乗効果を生じる。
相加効果は個々の成分より何ら実用上利点はない。拮抗効果は負の影響を生じる。相乗効果のみがプラスの効果を生じ(相加または拮抗効果のいずれかよりも可能性が少ない)、それ故、実用上利点がある。
実際の試験を行う前に、2種類の殺生物剤を混合して配合物を得るとき、相加、拮抗または相乗効果を得るかどうかを知る見込みを与える理論的な方法はないことは、殺微生物剤に関する文献で周知である。
プロピコナゾールと、ドデシルアミンまたはそのカルボン酸塩、例えば、ドデシルアミンプロピオネート、ドデシルアミンベンゾエート、もしくはドデシルアミンアセテート、のいずれかとを合わせた殺微生物剤組成物は、個々の成分単独と比較して予期できない相乗効果を示すことができ、かくて卓越性を達成し、すなわち、広範囲の微生物に対して低濃度で相加的殺微生物活性よりも優れている。
真菌評価
無機酸の塩-グルコース培地を使用した。この培地を調製するために、下記の成分を1リットルの脱イオン水に加えた。すなわち、当該成分は、0.7gのKH2PO4、0.7gのMgSO4.7H2O、1.0gのNH4NO3、0.005gのNaCl、0.002gのFeSO4.7H2O、0.002gのZnSO4.7H2O、0.001gのMnSO4.7H2O、10gのグルコースである。培地のpHを1N NaOHを用いて6に調整した。5ミリリットル量の試験管に培地を分配し、20分間121℃のオートクレーブ処理をした。真菌TrichodermaharzianumおよびTrichoderma virideを7〜10日間ポテトデキストローズ寒天斜面上で生長させ、この斜面から胞子を滅菌塩水中に洗い落とすことにより胞子懸濁液を調製した。所望の濃度の殺生物剤を前記滅菌無機酸の塩-グルコース培地に加えた後、真菌胞子懸濁液を加えた。最終胞子濃度は約106cfu/mLだった。接種培地を28℃で14日間インキュベートした。
実施例1〜3中、プロピコナゾール(成分A)およびドデシルアミンまたはその塩(成分B)の組合せを上述した方法を使用して真菌Trichoderma harzianumおよびTrichoderma virideに対して比率および濃度の範囲を変化させて一連の試験をすることによる別々の実験で相乗効果を示した。2週間の間に真菌の成長を完全に防止した各混合物または化合物の最低濃度を相乗性の計算の終点として採用した。次いで、種々の混合物の終点を、同時に調製したフラスコまたは試験管中の純粋な活性成分単独の終点と比較した。
相乗作用は下記合計式を使用してKull,E.C.、Eisman,P.C.、Sylwestrwicz,H.D.、およびMayer,R.L.がApplied Microbiology9:538−541(1961)に記載した方法によって示した:
QA/Qa+QB/Qb
式中、
Qa=単独で作用する化合物Aが終点を生じる濃度ppm
Qb=単独で作用する化合物Bが終点を生じる濃度ppm
QA=終点を生じる混合物中の化合物Aの濃度ppm
QB=終点を生じる混合物中の化合物Bの濃度ppm
QA/QaおよびQB/Qbの合計が1よりも大きい場合には、拮抗作用が認められ、その合計が1に等しいときには相加性が示される。この値の合計が1よりも小さい場合には相乗作用が存在する。
本発明の組成物の相乗作用を実証するこの方法は広く用いられ、かつ受け入れられている方法である。より詳細な情報はKullらの論文に示されている。この方法に関するこれ以上の情報は米国特許第3,231,509号に含まれている。
実施例は、プロピコナゾールとドデシルアミンまたはドデシルアミンプロピオネート、ドデシルアミンベンゾエートもしくはドデシルアミンアセテートのようなドデシルアミンのカルボン酸塩の一種との組合せが、1よりも低い比率値により示された相乗結果を生じたことを示す。単独使用プロピコナゾールについての終点が決定されなかったので相乗結果が確定的でない、表1、1.25または<1.5のような二、三の試料がある。しかし、概して、有効な真菌および細菌応答は、相乗的組合せがプロピコナゾールを基準に約0.01〜5000ppm、好ましくは0.1〜3000ppm、そして最も好ましくは0.1ppm〜1000ppmの濃度範囲、ドデシルアミンまたはドデシルアミンプロピオネート、ドデシルアミンベンゾエートもしくはドデシルアミンアセテートのようなドデシルアミンのカルボン酸塩を基準に約0.1ppm〜約1%、好ましくは0.1〜5000ppm、そして最も好ましくは0.1〜2000ppmの濃度範囲で使用されるときに得ることができる。
実施例1:成分A=プロピコナゾール、成分B=ドデシルアミンプロピオネート
Figure 0004347421
実施例2:成分A=プロピコナゾール、成分B=ドデシルアミンベンゾエート
Figure 0004347421
実施例3:成分A=プロピコナゾール、成分B=ドデシルアミン
Figure 0004347421
実施例4:成分A=プロピコナゾール、成分B=ドデシルアミンアセテート
Figure 0004347421

Claims (28)

  1. (a)プロピコナゾールおよび(b)ドデシルアミンまたはドデシルアミン塩を含み、ここで、(a)成分および(b)成分が少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に有効な量で存在する、殺微生物剤組成物。
  2. ドデシルアミンまたはドデシルアミン塩が、ドデシルアミンアセテート、ドデシルアミンマレアート、ドデシルアミンマロネート、ドデシルアミンプロピオネート、ドデシルアミンブチレート、ドデシルアミンシトレート、ドデシルアミンラクテート、ドデシルアミンバレレート、ドデシルアミンフタレート、ドデシルアミンサクシネート、ドデシルアミンヒドロキシサクシネート、ドデシルアミンオクタノエート、ドデシルアミンノナネート、ドデシルアミンホルメート、ドデシルアミンソルベート、ドデシルアミンオキサレート、ドデシルアミンラウレート、ドデシルアミンシクロヘキサノエート、ドデシルアミンベンゾエート、ドデシルアミン2-ヒドロキシベンゾエート、ドデシルアミン3-ヒドロキシベゾエート、およびドデシルアミン4-ヒドロキシベゾエートからなる群から選択される少なくとも一種である請求の範囲第1項に記載の殺微生物組成物。
  3. (a)プロピコナゾールおよび(b)ドデシルアミンプロピオネートを含む請求の範囲第1項に記載の殺微生物剤。
  4. (a)プロピコナゾールおよび(b)ドデシルアミンベンゾエートを含む請求の範囲第1項に記載の殺微生物剤。
  5. (a)プロピコナゾールおよび(b)ドデシルアミンアセテートを含む請求の範囲第1項に記載の殺微生物剤。
  6. (a)プロピコナゾールおよび(b)ドデシルアミンを含む請求の範囲第1項に記載の殺微生物剤。
  7. (a)成分および(b)成分が、藻類、真菌、および細菌から選択される微生物の少なくとも一種の生長を制御するのに相乗的に有効な組合せ量で存在する、請求の範囲第1項に記載の殺微生物剤組成物。
  8. 組成物が水性製剤である請求の範囲第1項に記載の殺微生物剤組成物。
  9. 微生物類の生長を受け易い支持体に(a)プロピコナゾールおよび(b)ドデシルアミンまたはドデシルアミン塩を接触させる段階を含み、ここで、(a)成分および(b)成分が支持体上の少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に有効な量で存在する、支持体上の微生物類の生長を制御する方法。
  10. (a)プロピコナゾールおよび(b)ドデシルアミンプロピオネート、ドデシルアミンベンゾエート、ドデシルアミンアセテート、またはドデシルアミンを含む請求の範囲第9項に記載の方法。
  11. (a)成分および(b)成分が、藻類、真菌、および細菌から選択される微生物の少なくとも一種の生長を制御するのに相乗的に有効な組合せ量で存在する、請求の範囲第9項に記載の方法。
  12. 皮革に(a)プロピコナゾールおよび(b)ドデシルアミンまたはドデシルアミン塩を接触させる段階を含み、ここで、(a)成分および(b)成分が皮革上の少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に有効な量で存在する、皮革鞣し処理の間に皮革上の微生物類の生長を制御する方法。
  13. (a)プロピコナゾールおよび(b)ドデシルアミンまたはドデシルアミン塩を含む皮革鞣し処理に使用するための液であって、ここで、(a)成分および(b)成分が皮革上の少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に有効な量で液中に存在する、当該皮革鞣し処理に使用するための液。
  14. 前記液が、浸酸液、クロム鞣し液、植物タンニン鞣し液、鞣し後洗浄液、再鞣し液、染色液、および乳状加脂液から選択され、前記微生物が藻類、真菌または細菌である、請求の範囲第13項に記載の液。
  15. テキスタイル支持体に(a)プロピコナゾールおよび(b)ドデシルアミンまたはドデシルアミン塩を接触させる段階を含み、ここで、(a)成分および(b)成分がテキスタイル支持体上の少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に有効な量で存在する、テキスタイル製造プロセスにおけるテキスタイル支持体上の微生物類の生長を制御する方法。
  16. 製材に(a)プロピコナゾールおよび(b)ドデシルアミンまたはドデシルアミン塩を接触させる段階を含み、ここで、(a)成分および(b)成分が製材上の少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に有効な量で存在する、製材上の微生物類の生長を制御する方法。
  17. 前記接触段階が(a)成分および(b)成分を含有する浴中に製材を浸漬する段階を含む請求の範囲第16項に記載の方法。
  18. 前記接触段階が(a)成分および(b)成分からなる水性製剤を製材上に噴霧することを含む請求の範囲第16項に記載の方法。
  19. 種子または植物に(a)プロピコナゾールおよび(b)ドデシルアミンまたはドデシルアミン塩を接触させる段階を含み、ここで、(a)成分および(b)成分が少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に有効な量で存在する、種子または植物上の微生物類の生長を制御する方法。
  20. 前記接触段階が種子または植物の周りの土壌に(a)成分および(b)成分の水性製剤で浸す請求の範囲第19項に記載の方法。
  21. 前記接触段階が種子または植物上に(a)成分および(b)成分の水性製剤を噴霧することを含む請求の範囲第19項に記載の方法。
  22. 微生物類の生長を支持することのできる水性系を(a)プロピコナゾールおよび(b)ドデシルアミンまたはドデシルアミン塩で処理する段階を含み、ここで、(a)成分および(b)成分が少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に有効な量で存在する、前記水性系中の微生物の生長を制御する方法。
  23. 前記水性系が、ラテックス、金属工作液、水性エマルション、水性洗浄剤、冷却水、製紙再循環水系、テキスタイル製造再循環水系、白水系および水性樹脂製剤からなる群から選択される請求の範囲第22項に記載の方法。
  24. パルプまたは紙に(a)プロピコナゾールおよび(b)ドデシルアミンまたはドデシルアミン塩を接触させる段階を含み、ここで、(a)成分および(b)成分が少なくとも一種の微生物の生長を制御するのに相乗的に有効な量で存在する、パルプまたは紙上の微生物類の生長を制御する方法。
  25. ウェットラップパルプを、当該パルプが抄紙処理におけるプレスを離れた後パルプ上に(a)成分および(b)成分の水性製剤を噴霧することにより接触させる請求の範囲第24項に記載の方法。
  26. ウェットラップパルプを、抄紙処理中の形成ワイヤに到達する前に(a)成分および(b)成分をパルプ/白水混合物中に混合することにより接触させる請求の範囲第24項に記載の方法。
  27. (a)成分および(b)成分を紙の本体中に配合する請求の範囲第24項に記載の方法。
  28. 前記接触工程を、(a)成分および(b)成分を被覆用組成物中に混合し、得られた被覆用組成物を最終紙に塗布することにより行う、請求の範囲第24項に記載の方法。
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