JP4346465B2 - 受信方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、受信技術に関し、特にスペクトル拡散された信号を受信するための受信方法および装置に関する。
2.4GHz帯の無線周波数を使用したスペクトル拡散通信システムとして、IEEE802.11b規格の無線LAN(Local Area Network)が実用化されている。当該無線LANは、CCK(Complementary Code Keying)変調によって、11Mbpsの最大伝送速度を実現する。一方、無線LANの帯域幅は、電波法によって26MHzと定められているため、直接拡散方式におけるチップレートの上限も26Mcpsとなる。ただし、チップレート26Mcpsを理想ナイキストフィルタで帯域制限した場合、D/A変換器のサンプリング周波数が40MHzとなり、さらにD/A変換後の急峻な帯域制限も必要となるためあまり現実的でない。そのため、実際にはナイキストフィルタによる帯域制限でなく、D/A変換後のアナログフィルタでベースバンドの帯域制限を行っているため、最大11Mcps程度のチップレートとなっている。このようなCCK変調に対応した受信装置は、一般的に、送信された信号の波形のパターンを予め複数用意しており、受信した信号の波形に最も近い波形の送信信号を復調結果としている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−168999号公報
CCK変調された信号の復調では、FWT(Fast Walsh Transformation)演算によって、受信した信号から複数の相関値を計算する。さらに、複数の相関値から値の最も大きい相関値を選択し、当該相関値を与えるべき送信された信号の組み合わせを再生する。しかしながら、ノイズやマルチパス伝送路の影響によって、FWT演算によって得られた相関値に誤差が含まれると、送信されていない信号の組合せが誤って選択される場合もある。なお、無線LANの装置は、小型化される方が望ましいため、可能な限り内部処理を簡略化するべきである。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、高精度にウォルシュ変換した結果から送信した信号を推定する受信技術を提供することにある。
本発明のある態様は、受信装置である。この装置は、複数の位相信号からそれぞれ生成された複数チップのウォルシュ符号をひとつのシンボルとした信号を受信する受信部と、複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに近づくように、受信した信号の位相を補正する位相補正部と、補正した信号をひとつのシンボル単位でウォルシュ変換して、位相成分を有した複数の相関値をそれぞれ生成するウォルシュ変換部と、複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに近づくほど値が大きくなるような規則によって、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算する近似部と、計算した複数の相関値の大きさの近似値にもとづいて、ひとつの相関値を選択し、さらに当該選択した相関値に対応した複数の位相信号を出力する選択部とを備える。
以上の装置により、信号点が配置されるべき位相に近づくように、受信した信号の位相を補正してから、信号点が配置されるべき位相に近いほど値が大きくなるような近似を行ない、大きな値に対応した信号を選択するため、受信特性が向上する。
受信部で受信した信号に含まれたウォルシュ符号は、ウォルシュ符号の同相成分と直交成分の絶対値が等しくなる位相に配置されており、近似部は、相関値の同相成分と直交成分の絶対値が等しくなるほど大きくなるように、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算してもよい。
「ウォルシュ符号の同相成分と直交成分の絶対値が等しくなる位相」とは、具体的には、同相成分の軸を水平方向に、直交成分の軸を垂直方向に取り、かつ0を同相成分の軸上に定義すれば、π/4、3π/4、5π/4、7π/4になる。
位相補正部は、複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに対する選択部で選択されたひとつの相関値の位相の誤差を検出し、当該誤差を小さくするように受信した信号の位相を補正してもよい。位相補正部は、複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに対する受信した信号の誤差を検出し、当該誤差を小さくするように受信した信号の位相を補正してもよい。
位相補正部は、受信した信号に含まれた周波数オフセットを推定する周波数オフセット推定部と、受信した信号を所定の期間にわたって統計処理することによって、複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに対する受信した信号の位相の位相誤差を推定する誤差推定部と、統計処理した所定の期間に応じて推定した周波数オフセットから位相の回転量を導出し、導出した位相の回転量で推定した位相誤差を補正する誤差補正部と、補正した位相誤差にもとづいて、受信した信号の位相を補正する補正実行部とを備えてもよい。誤差推定部は、統計処理として受信した信号を所定の期間にわたって平均し、誤差補正部は、誤差推定部での所定の期間が終了してから補正実行部で補正を開始するまでの期間に、誤差推定部での所定の期間の半分の期間を加えた期間に応じて、推定した周波数オフセットから位相の回転量を導出してもよい。補正実行部は、補正した位相誤差で受信した信号を検波する検波部と、検波した信号を等化処理する等化部と、等化処理した信号に含まれた残留の位相誤差を推定する残留誤差推定部と、推定した残留の位相誤差にもとづいて、等化処理した信号の位相を補正する残留誤差補正部とを備えてもよい。
以上の装置により、残留の位相誤差の推定を開始する際において、予め位相誤差がある程度補正されているので、推定すべき残留の位相誤差が小さくなり、残留の位相誤差を推定するための期間が短くなる。また、位相誤差の推定と周波数オフセットの推定を並列に行うので、位相誤差の推定のための期間が短くなる。
近似部は、相関値の同相成分と直交成分の絶対値を加算させる規則によって、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算してもよい。近似部は、相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの小さい方に0.5を乗算し、さらに相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの大きい方を加算させる規則によって、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算してもよい。
「位相の誤差」の検出は、複素演算によって求められてもよいし、位相の演算によって求められてもよい。
近似部は、相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの小さい方に0.5を乗算し、さらに相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの大きい方を加算した値から、相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの大きい方と小さい方との差に所定の定数を乗算した値を減算させる規則によって、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算してもよい。近似部は、複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかと相関値の位相の誤差にもとづいて所定の係数を決定し、当該係数で相関値を重み付けして、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算してもよい。選択部は、計算した複数の相関値の大きさの近似値をふたつずつトーナメント方式で比較して、ひとつの相関値を選択してもよい。
本発明のさらに別の態様も、受信装置である。この装置は、信号を受信する受信部と、受信した信号に含まれた周波数オフセットを推定する周波数オフセット推定部と、受信した信号を所定の期間にわたって統計処理することによって、初期位相を推定する位相推定部と、統計処理した所定の期間に応じて推定した周波数オフセットから位相の回転量を導出し、導出した位相の回転量で推定した初期位相を補正する初期位相補正部と、補正した初期位相にもとづいて、受信した信号を復調する復調部とを備える。位相推定部は、統計処理として受信した信号を所定の期間にわたって平均し、初期位相補正部は、位相推定部での所定の期間が終了してから復調部で復調を開始するまでの期間に、位相推定部での所定の期間の半分の期間を加えた期間に応じて、推定した周波数オフセットから位相の回転量を導出してもよい。復調部は、補正した初期位相で受信した信号を検波する検波部と、検波した信号を等化処理する等化部と、等化処理した信号に含まれた残留の位相誤差を推定する残留誤差推定部と、推定した残留の位相誤差にもとづいて、等化処理した信号の位相を補正する残留誤差補正部とを備えてもよい。
「初期位相」とは、所定の時点における受信した信号と、当該時点において配置されるべき信号点の間の位相差である。信号がバースト信号の場合、所定の時点とは、一般的にバースト信号の先頭を指すが、ここでは先頭に限定されなくてもよい。
以上の装置により、残留の位相誤差の推定を開始する際において、予め初期位相がある程度補正されているので、推定すべき残留の位相誤差が小さくなり、残留の位相誤差を推定するための期間が短くなる。また、初期位相の推定と周波数オフセットの推定を並列に行うことによって、位相誤差の推定のための期間が短くなる。
本発明のさらに別の態様は、受信方法である。この方法は、複数の位相信号からそれぞれ生成された複数チップのウォルシュ符号をひとつのシンボルとした信号を受信するステップと、複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに近づくように、受信した信号の位相を補正するステップと、補正した信号をひとつのシンボル単位でウォルシュ変換して、位相成分を有した複数の相関値をそれぞれ生成するステップと、ウォルシュ符号が配置された位相に近づくほど値が大きくなるような規則によって、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算するステップと、計算した複数の相関値の大きさの近似値にもとづいて、ひとつの相関値を選択し、さらに当該選択した相関値に対応した複数の位相信号を出力するステップとを備える。
受信するステップで受信した信号に含まれたウォルシュ符号は、ウォルシュ符号の同相成分と直交成分の絶対値が等しくなる位相に配置されており、近似値をそれぞれ計算するステップは、相関値の同相成分と直交成分の絶対値が等しくなるほど大きくなるように、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算してもよい。位相を補正するステップは、複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに対する選択されたひとつの相関値の位相の誤差を検出し、当該誤差を小さくするように受信した信号の位相を補正してもよい。位相を補正するステップは、複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに対する受信した信号の誤差を検出し、当該誤差を小さくするように受信した信号の位相を補正してもよい。
位相を補正するステップは、受信した信号に含まれた周波数オフセットを推定するステップと、受信した信号を所定の期間にわたって統計処理することによって、複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに対する受信した信号の位相の位相誤差を推定するステップと、統計処理した所定の期間に応じて推定した周波数オフセットから位相の回転量を導出し、導出した位相の回転量で推定した位相誤差を補正するステップと、補正した位相誤差にもとづいて、受信した信号の位相を補正するステップとを備えてもよい。位相誤差を推定するステップは、統計処理として受信した信号を所定の期間にわたって平均し、推定した位相誤差を補正するステップは、位相誤差を推定するステップでの所定の期間が終了してから、受信した信号の位相を補正するステップで補正を開始するまでの期間に、位相誤差を推定するステップでの所定の期間の半分の期間を加えた期間に応じて、推定した周波数オフセットから位相の回転量を導出してもよい。受信した信号の位相を補正するステップは、補正した位相誤差で受信した信号を検波するステップと、検波した信号を等化処理するステップと、等化処理した信号に含まれた残留の位相誤差を推定するステップと、推定した残留の位相誤差にもとづいて、等化処理した信号の位相を補正するステップとを備えてもよい。
近似値をそれぞれ計算するステップは、相関値の同相成分と直交成分の絶対値を加算させる規則によって、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算してもよい。近似値をそれぞれ計算するステップは、相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの小さい方に0.5を乗算し、さらに相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの大きい方を加算させる規則によって、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算してもよい。
近似値をそれぞれ計算するステップは、相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの小さい方に0.5を乗算し、さらに相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの大きい方を加算した値から、相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの大きい方と小さい方との差に所定の定数を乗算した値を減算させる規則によって、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算してもよい。近似値をそれぞれ計算するステップは、複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかと相関値の位相の誤差にもとづいて所定の係数を決定し、当該係数で相関値を重み付けして、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算してもよい。複数の位相信号を出力するステップは、計算した複数の相関値の大きさの近似値をふたつずつトーナメント方式で比較して、ひとつの相関値を選択してもよい。
本発明のさらに別の態様も、受信方法である。この方法は、信号を受信するステップと、受信した信号に含まれた周波数オフセットを推定するステップと、受信した信号を所定の期間にわたって統計処理することによって、初期位相を推定するステップと、統計処理した所定の期間に応じて推定した周波数オフセットから位相の回転量を導出し、導出した位相の回転量で推定した初期位相を補正するステップと、補正した初期位相にもとづいて、受信した信号を復調するステップとを備える。
初期位相を推定するステップは、統計処理として受信した信号を所定の期間にわたって平均し、初期位相を補正するステップは、初期位相を推定するステップでの所定の期間が終了してから復調するステップで復調を開始するまでの期間に、初期位相を推定するステップでの所定の期間の半分の期間を加えた期間に応じて、推定した周波数オフセットから位相の回転量を導出してもよい。復調するステップは、補正した初期位相で受信した信号を検波するステップと、検波した信号を等化処理するステップと、等化処理した信号に含まれた残留の位相誤差を推定するステップと、推定した残留の位相誤差にもとづいて、等化処理した信号の位相を補正するステップとを備えてもよい。
本発明のさらに別の態様は、プログラムである。このプログラムは、無線ネットワークを介して、複数の位相信号からそれぞれ生成された複数チップのウォルシュ符号をひとつのシンボルとした信号を受信するステップと、複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに近づくように、受信した信号の位相を補正するステップと、補正した信号をひとつのシンボル単位でウォルシュ変換して、位相成分を有した複数の相関値をそれぞれ生成するステップと、メモリに記憶したウォルシュ符号が配置された位相に近づくほど値が大きくなるような規則によって、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算するステップと、計算した複数の相関値の大きさの近似値にもとづいて、ひとつの相関値を選択し、さらに当該選択した相関値に対応した複数の位相信号をメモリから出力するステップとをコンピュータに実行させる。
受信するステップで受信した信号に含まれたウォルシュ符号は、ウォルシュ符号の同相成分と直交成分の絶対値が等しくなる位相に配置されており、近似値をそれぞれ計算するステップは、相関値の同相成分と直交成分の絶対値が等しくなるほど大きくなるように、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算してもよい。位相を補正するステップは、複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに対する選択されたひとつの相関値の位相の誤差を検出し、当該誤差を小さくするように受信した信号の位相を補正してもよい。位相を補正するステップは、複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに対する受信した信号の誤差を検出し、当該誤差を小さくするように受信した信号の位相を補正してもよい。
位相を補正するステップは、受信した信号に含まれた周波数オフセットを推定してメモリに記憶するステップと、受信した信号を所定の期間にわたって統計処理することによって、複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに対する受信した信号の位相の位相誤差を推定してメモリに記憶するステップと、統計処理した所定の期間に応じてメモリに記憶した周波数オフセットから位相の回転量を導出し、導出した位相の回転量でメモリに記憶した位相誤差を補正するステップと、補正した位相誤差にもとづいて、受信した信号の位相を補正するステップとを備えてもよい。位相誤差をメモリに記憶するステップは、統計処理として受信した信号を所定の期間にわたって平均し、推定した位相誤差を補正するステップは、位相誤差をメモリに記憶ステップでの所定の期間が終了してから、受信した信号の位相を補正するステップで補正を開始するまでの期間に、位相誤差をメモリに記憶するステップでの所定の期間の半分の期間を加えた期間に応じて、メモリに記憶した周波数オフセットから位相の回転量を導出してもよい。受信した信号の位相を補正するステップは、補正した位相誤差で受信した信号を検波するステップと、検波した信号を等化処理するステップと、等化処理した信号に含まれた残留の位相誤差を推定してメモリに記憶するステップと、メモリに記憶した残留の位相誤差にもとづいて、等化処理した信号の位相を補正するステップとを備えてもよい。
近似値をそれぞれ計算するステップは、相関値の同相成分と直交成分の絶対値を加算させる規則によって、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算してもよい。近似値をそれぞれ計算するステップは、相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの小さい方に0.5を乗算し、さらに相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの大きい方を加算させる規則によって、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算してもよい。
近似値をそれぞれ計算するステップは、相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの小さい方に0.5を乗算し、さらに相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの大きい方を加算した値から、相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの大きい方と小さい方との差に所定の定数を乗算した値を減算させる規則によって、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算してもよい。近似値をそれぞれ計算するステップは、複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかと相関値の位相の誤差にもとづいて所定の係数を決定し、当該係数で相関値を重み付けして、生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算してもよい。複数の位相信号を出力するステップは、計算した複数の相関値の大きさの近似値をふたつずつトーナメント方式で比較して、ひとつの相関値を選択してもよい。
本発明のさらに別の態様は、プログラムである。このプログラムは、無線ネットワークを介して、信号を受信するステップと、受信した信号に含まれた周波数オフセットを推定してメモリに記憶するステップと、受信した信号を所定の期間にわたって統計処理することによって、初期位相を推定してメモリに記憶するステップと、統計処理した所定の期間に応じてメモリに記憶した周波数オフセットから位相の回転量を導出し、導出した位相の回転量でメモリに記憶した初期位相を補正するステップと、補正した初期位相にもとづいて、受信した信号を復調するステップとをコンピュータに実行させる。初期位相をメモリに記憶するステップは、統計処理として受信した信号を所定の期間にわたって平均し、初期位相を補正するステップは、初期位相をメモリに記憶ステップでの所定の期間が終了してから、復調するステップで復調を開始するまでの期間に、初期位相をメモリに記憶するステップでの所定の期間の半分の期間を加えた期間に応じて、メモリに記憶した周波数オフセットから位相の回転量を導出してもよい。復調するステップは、補正した初期位相で受信した信号を検波するステップと、検波した信号を等化処理するステップと、等化処理した信号に含まれた残留の位相誤差を推定してメモリに記憶するステップと、メモリに記憶した残留の位相誤差にもとづいて、等化処理した信号の位相を補正するステップとを備えてもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、高精度にウォルシュ変換した結果から送信した信号を推定できる。
(実施例1)
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明の実施例1は、IEEE802.11b規格の無線LANの受信装置に関する。受信装置は、受信した信号に含まれたCCK変調された信号をFWT演算する。さらに受信装置は、FWT演算して得られた複数の相関値の中から大きさが最大の相関値を選択し、当該選択した相関値に対応した位相信号の組合せをCCKに含まれた位相信号を再生する。ここで相関値は同相成分と直交成分を有した複素数であり、通常は、相関値の大きさの計算には、2乗和を計算するために、演算処理量が増大する。なお、CCKは差動符号化した信号にもとづいてチップ信号を生成しているため、通常は、受信装置において絶対的な位相の補正を必要としなかった。
本実施例に係る受信装置は、近似の誤差が、相関値が同相成分の軸と直交成分の軸から離れるほど大きくなるような近似を行う。一方、当該近似による誤差が大きい場合には、近似した値自体も大きくなる。そこで、受信装置は、受信した信号の絶対的な位相を補正してから、FWT演算する。その結果、最終的に選択されるべき相関値は、近似した値が大きくなるような位相に配置される。その結果、当該相関値が複数の相関値の中から、選択される可能性が向上して、信号の受信特性が向上する。
本実施例の前提として、IEEE802.11b規格におけるCCK変調の概略を説明する。CCK変調は、8ビットをひとつの単位(以下、この単位を「CCK変調単位」とする)とし、この8ビットを上位からd1、d2、・・・d8と名づける。CCK単位のうち、下位6ビットは、[d3,d4]、[d5,d6]、[d7,d8]単位でそれぞれQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)の信号点配置にマッピングされる。また、マッピングした位相をそれぞれ(φ2、φ3、φ4)とする。さらに、位相φ2、φ3、φ4から8種類の拡散符号P1からP8を以下の通り生成する。
Figure 0004346465
一方、CCK変調単位のうち、上位2ビットの[d1,d2]は、DQPSK(Differntial encoding Quadrature Phase Shift Keying)の信号点配置にマッピングされ、ここではマッピングした位相をφ1とする。なお、φ1が被拡散信号に相当する。さらに、被拡散信号φ1と拡散符号P1からP8より、以下の通り8通りのチップ信号X0からX7を生成する。
Figure 0004346465
図1は、実施例1に係る通信システムのバーストフォーマットを示す。このバーストフォーマットは、IEEE802.11b規格のShortPLCPに相当する。バースト信号は、図示のごとくプリアンブル、ヘッダ、データの領域を含む。さらに、プリアンブルは、DBPSKの変調方式で伝送速度1Mbpsで通信され、ヘッダは、DQPSKの変調方式で伝送速度2Mbpsで通信され、データは、CCKの変調方式で伝総則で11Mbpsで通信される。また、プリアンブルは、56ビットのSYNC、16ビットのSFDを含み、ヘッダは、8ビットのSIGNAL、8ビットのSERVICE、16ビットのLENGTH、16ビットのCRCを含む。一方、データに対応したPSDUの長さは、可変である。
図2は、実施例1に係る通信システム100の構成を示す。通信システム100は、受信装置10、送信装置12を含む。さらに、受信装置10は、受信用アンテナ14、無線部18、直交検波部20、AGC22、AD変換部24、ベースバンド処理部26、制御部28を含み、送信装置12は、送信用アンテナ16、無線部30、変調部32を含む。また信号としてデジタル受信信号200、出力信号202を含む。
変調部32は、上述の通り、送信すべき情報をCCK変調処理し、あるいは位相変調した信号を拡散処理する。無線部30は、変調部32から出力されるベースバンドの信号と無線周波数の信号間の周波数変換、増幅処理を行う。送信用アンテナ16は、無線周波数の信号を送信し、受信用アンテナ14は、無線周波数の信号を受信する。
無線部18は、受信した無線周波数の信号を中間周波数の信号に周波数変換する。直交検波部20は、中間周波数の信号を直交検波し、ベースバンドの信号を出力する。一般にベースバンドの信号は、同相成分と直交成分のふたつの成分によって示されるが、ここではそれらをまとめた形で図示する。AGC22は、ベースバンドの信号の振幅を後述のAD変換部24のダイナミックレンジ内の振幅にするために、利得を自動的に制御する。AD変換部24は、ベースバンドのアナログ信号をデジタル信号に変換し、複数ビットで構成されたデジタル受信信号200を出力する。ベースバンド処理部26は、デジタル受信信号200を逆拡散や復調して、出力信号202を出力する。制御部28は、受信装置10のタイミング等を制御する。
図3は、ベースバンド処理部26の構成を示す。ベースバンド処理部26は、位相回転部40、等化器42、相関器44、復調部46、第1位相誤差検出部48、FWT演算部50、最大値検索部52、φ1復調部54、第2位相誤差検出部56、補正量確定部58、スイッチ部60を含む。また信号として、逆拡散信号204、位相誤差信号206、φ1信号208、φ成分信号210、ウォルシュ変換値FWTを含む。
位相回転部40は、後述の補正量確定部58から出力される補正信号によって、デジタル受信信号200の位相を回転する。当該回転の結果、デジタル受信信号200の信号点が、同相成分の軸と直交成分の軸の中間の位相、すなわちπ/4、3π/4、5π/4、7π/4のいずれかの近傍に配置される。なお、位相回転部40での回転は、複素成分のベクトル演算によってなされてもよいし、位相成分のみの加減演算によってなされてもよい。
等化器42は、位相回転部40から出力された信号に含まれたマルチパス伝送路の影響を除去する。等化器42は、トランスバーサル型のフィルタによって構成される。なお、トランスバーサル型のフィルタにDFEが付加された構成であってもよい。なお、等化器42のタップ係数が設定されるまでは、等化器42は、入力された信号をそのまま出力してもよい。
相関器44は、図1のバーストフォーマットのプリアンブルとヘッダ領域のような所定の拡散符号で拡散された位相変調信号を逆拡散するために、等化器42から出力された信号を当該拡散符号で相関処理する。相関処理は、スライディング型の相関処理であってもよいし、マッチドフィルタ型の相関処理であってもよい。相関器44は、前述のごとく図1のバーストフォーマットにおいて、プリアンブルとヘッダでのみ動作するが、データが所定の拡散符号で拡散した位相変調信号である場合には、データの部分でも動作する。
復調部46は、相関器44で逆拡散した逆拡散信号204を復調する。逆拡散信号204の変調方式は、DBPSKあるいはDQPSKのため、復調は遅延検波で実行される。
第1位相誤差検出部48は、逆拡散信号204にもとづいて位相誤差を検出する。詳細は後述するが、検出した位相誤差は、位相誤差信号206として出力される。
FWT演算部50は、図1のバーストフォーマットのデータ領域のようなCCK変調された信号をFWT演算し、ウォルシュ変換値FWTを出力する。具体的には、CCK変調単位のチップ信号を入力して、チップ信号間の相関処理によって、64個のウォルシュ変換値FWT、すなわち相関値を出力する。
最大値検索部52は、64個のウォルシュ変換値FWTを入力し、それらの大きさにもとづいて、ひとつのウォルシュ変換値FWTを選択する。さらに、選択したひとつのウォルシュ変換値FWTに応じて、φ1の遅延検波される前の信号に相当したφ1信号208と、φ2からφ4の組合せをφ成分信号210として出力する。
φ1復調部54は、φ1信号208を遅延検波して、φ1を生成する。さらに、φ1からφ4の組合せから、伝送すべき情報信号のd1、d2、・・・d8を再生して出力する。
第2位相誤差検出部56は、φ1復調部54からの出力信号にもとづいて、位相誤差を検出する。検出は、第1位相誤差検出部48と同様の方法によってなされる。
補正量確定部58は、位相回転部40でデジタル受信信号200の位相を回転させるための信号を出力する。図1のバーストフォーマットのプリアンブルとヘッダ領域の区間では、第1位相誤差検出部48で検出した位相誤差を出力し、バーストフォーマットのデータ領域の区間では、第2位相誤差検出部56で検出した位相誤差を出力する。
スイッチ部60は、復調部46から出力された信号とφ1復調部54から出力された信号のいずれかを選択し、出力信号202として出力する。図1のバーストフォーマットのプリアンブルとヘッダ領域の区間では、復調部46から出力された信号を選択し、バーストフォーマットのデータ領域の区間では、φ1復調部54から出力された信号を選択し、選択した信号の反転信号を出力する。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリのロードされた予約管理機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
図4は、第1位相誤差検出部48の構成を示す。第1位相誤差検出部48は、記憶部74、判定部70、複素共役部72、スイッチ部76、乗算部78を含む。
記憶部74は、図1のバーストフォーマットのプリアンブル領域に対応した既知の信号を記憶し、プリアンブル領域に該当するタイミングで記憶した既知の信号を出力する。
判定部70は、図1のバーストフォーマットのヘッダ領域の区間において、予め定めた判定のしきい値にもとづいて、逆拡散信号204の値を判定する。当該判定は、逆拡散信号204の同相成分と直交成分に対してそれぞれ行う。
複素共役部72は、判定部70で判定した信号の複素共役を計算する。
スイッチ部76は、プリアンブルの区間で記憶部74からの信号を参照信号として出力し、ヘッダ領域の区間で複素共役部72からの信号を参照信号として出力する。
乗算部78は、スイッチ部76から出力される参照信号と、逆拡散信号204を乗算し、参照信号に対する逆拡散信号204の誤差を位相誤差信号206として出力する。
図5は、FWT演算部50の構成を示す。FWT演算部50は、φ2推定部80と総称される第1φ2推定部80a、第2φ2推定部80b、第3φ2推定部80c、第4φ2推定部80d、φ3推定部82と総称される第1φ3推定部82a、第2φ3推定部82b、φ4推定部84を含む。また信号として、第1相関値Yと総称されるY0−0、Y0−1、Y0−2、Y0−3、Y1−0、Y1−1、Y1−2、Y1−3、Y2−0、Y2−1、Y2−2、Y2−3、Y3−0、Y3−1、Y3−2、Y3−3、第2相関値Zと総称されるZ0、Z1、Z15、Z16、Z17、Z31、ウォルシュ変換値FWTと総称されるFWT0、FWT1、FWT63を含む。
φ2推定部80は、それぞれふたつのチップ信号X、例えば、X0とX1を入力し、X0の位相を0、π/2、π、3π/2回転させて、X1と回転させたX0をそれぞれ加算して、Y0−0からY0−3をそれぞれ出力する。ここでは、X0を回転させた位相とφ2の位相が等しい場合に、該当する第1相関値Yの大きさが大きくなる。その結果、φ2を推定できる。
φ3推定部82は、φ2推定部80と同様に動作し、例えば、Y0−0からY0−3とY1−0からY1−3を入力して、Z0からZ15をそれぞれ出力し、第2相関値Zの大きさよりφ3を推定できる。φ4推定部84は、φ2推定部80と同様に動作し、Z0からZ31を入力して、FWT0からFWT63を出力し、ウォルシュ変換値FWTの大きさよりφ4、さらにφ1を推定できる。
図6は、第1φ2推定部80aの構成を示す。第1φ2推定部80aは、0位相回転部86、π/2位相回転部88、π位相回転部90、3/2π位相回転部92、加算部94と総称される第1加算部94a、第2加算部94b、第3加算部94c、第4加算部94dを含む。
0位相回転部86、π/2位相回転部88、π位相回転部90、3/2π位相回転部92は、X0の位相をそれぞれ0、π/2、π、3π/2回転させる。それらの出力は、加算部94でX1と加算される。
図7は、最大値検索部52の構成を示す。最大値検索部52は、選択部110、近似部112、比較部114と総称される第1比較部114a、第2比較部114b、第3比較部114c、第4比較部114d、第5比較部114e、第6比較部114f、第7比較部114g、最大値比較部116、最大値格納部118、最大値Index格納部120を含む。
選択部110は、FWT0からFWT63の64個のデータを入力し、8個ずつのデータを出力する。例えば、最初のタイミングでFWT0からFWT7を出力し、次のタイミングでFWT8からFWT15を出力する。
近似部112は、ウォルシュ変換値FWTの大きさを近似によって求める。ここでは、ウォルシュ変換値FWTの同相成分と直交成分をそれぞれIとQとすれば、絶対値和によって大きさRを求める。
(数3)
R = |I|+|Q|
比較部114は、8個のRを比較し、最大の大きさをもつウォルシュ変換値FWTを選択する。
最大値比較部116は、FWT0からFWT63の中で、前回の8個のウォルシュ変換値FWTの最大値と比較し、大きいほうを選択する。最終的には、FWT0からFWT63の中で最大の大きさをもつウォルシュ変換値FWTを選択する。選択されたウォルシュ変換値FWTは最大値格納部118に格納される。
最大値Index格納部120は、最大値格納部118に最終的に格納された最大のウォルシュ変換値FWTに対応したφ2からφ4の組合せを出力する。
図8は、最大値検索部52で選択されるべきウォルシュ変換値FWTのコンスタレーションを示す。図中のI軸とQ軸は、それぞれ同相成分の軸と直交成分の軸を示し、図中の○印は、位相誤差のない場合の理想的なウォルシュ変換値FWTのコンスタレーションを示す。点線は、ウォルシュ変換値FWTの大きさを通常の2乗和で求めた場合の一定の大きさを示す。一方、図中に示した正方形は、点線に対応したウォルシュ変換値FWTを前述の絶対値和で求めた場合の大きさである。なお、図中のI軸とQ軸に示した「1」と「−1」の値は、ウォルシュ変換値FWTを正規化した場合の値であって、実際のウォルシュ変換値FWTはこれ以外の値であってもよい。正方形と点線のずれが、近似による誤差を示し、特にπ/4、3π/4、5π/4、7π/4で大きくなっている。しかしながら、図示のごとく、ウォルシュ変換値FWTのコンスタレーションが配置されるべき位相で近似した値が大きくなるため、当該ウォルシュ変換値FWTが選択されやすくなり、受信特性が向上する。一方、位相誤差があれば、ウォルシュ変換値FWTのコンスタレーションは、図中の×印となるため、当該ウォルシュ変換値FWTが選択されにくくなり、受信特性の劣化の可能性がある。これを防止するために、本実施例では、位相回転部40で位相を補正している。
以上の構成による受信装置10の動作を説明する。プリアンブルとヘッダ領域の区間において、相関器44は、等化器42で等化した信号を逆拡散し、復調部46は復調して出力信号202を出力する。また、第1位相誤差検出部48は、逆拡散信号204から位相誤差を検出して、位相回転部40は検出された位相誤差にもとづいてデジタル受信信号200の位相を補正する。一方、データの区間において、FWT演算部50は、等化器42で等化した信号をFWT演算してウォルシュ変換値FWTを求め、最大値検索部52は、ウォルシュ変換値FWTの大きさを絶対値和で求めて、最大のウォルシュ変換値FWTに対応したφ2からφ4の組合せを出力し、φ1復調部54はφ1を出力する。また、第2位相誤差検出部56は、φ1復調部54の出力信号から位相誤差を検出して、位相回転部40は検出された位相誤差にもとづいてデジタル受信信号200の位相を補正する。
本発明の実施例1によれば、FWT演算結果の相関値の大きさを絶対値和で求めるため、演算量を小さくできる。また、受信した信号の絶対的な位相を予め補正しているため、相関値の大きさの絶対値和による近似によって、受信特性を向上できる。
(実施例2)
本発明の実施例2は、実施例1と同様に、IEEE802.11b規格の無線LANの受信装置に関し、FWT演算結果の相関値の大きさを絶対値和で求める。しかしながら、受信した信号の絶対的な位相の補正方法が実施例1と異なる。
図9は、実施例2に係るベースバンド処理部26の構成を示す。図3のベースバンド処理部26と異なって、第1位相回転部130、第2位相回転部132を含む。
第1位相回転部130は、位相回転部40と同様にデジタル受信信号200の位相を回転させるが、第1位相誤差検出部48で検出された位相誤差によって、回転させる。なお、デジタル受信信号200の位相とウォルシュ符号が配置された位相のいずれかとの位相誤差によって、当該位相誤差が小さくなるように、デジタル受信信号200の位相を回転させてもよい。
第2位相回転部132は、等化器42で等化された信号を第2位相誤差検出部56で検出された位相誤差によって回転させる。
本発明の実施例2によれば、位相誤差を検出してから、信号を回転させるまでの処理遅延が小さいため、信号に含まれた残留周波数誤差が大きい場合でも位相誤差を補正可能である。
(実施例3)
本発明の実施例3は、実施例2と同様に受信した信号の絶対的な位相を補正するための方法に関する。前述のごとく、絶対的な位相を補正すればマルチパス環境下におけるCCK復調の受信特性が向上される。絶対的な位相の補正は、一般的に何らかの誤差信号をフィードバックする制御にもとづいて実行されるが、当該制御によって位相が目標の値に収束するまでの期間が長くなる場合がある。しかしながら、絶対的な位相の推定は、バースト信号のプリアンブル期間中にある程度収束しなければならないので、位相が目標の値に収束するまでの期間は短い方が望ましい。そのため、本実施例の目的は、位相の推定を高速に収束させる受信技術を提供することにある。
本実施例に係る受信装置は、受信した信号から周波数オフセットを推定する処理と並列に、受信した信号を平均して初期位相を推定する。初期位相の推定が終了した後に、周波数オフセットにもとづいて初期位相の値を補正して、当該補正した初期位相の値で受信した信号を検波する。さらに、検波した信号を等化器によって等化処理し、等化処理した信号に残留した位相誤差を推定する。最終的に、受信装置は、残留した位相誤差が補正された信号にもとづいて、CCK復調する。以上のような構成により、受信した信号から周波数オフセットの推定と初期位相の推定を並列して行うので、初期位相の推定の終了が早くなる。一方、残留の位相誤差の推定を開始する際には、既に初期位相がある程度補正されているので、残留の位相誤差の推定が高速になる。さらに、マルチパス信号の成分が低減された等化処理した信号にもとづいて残留した位相誤差を推定するので、残留した位相誤差の推定が高い精度でなされる。
図10は、実施例3に係るベースバンド処理部26の構成を示す。図10は、図9のベースバンド処理部26と異なって初期位相推定部150、周波数オフセット推定部152、補正量決定部154、残留位相推定部156を含む。
第1位相回転部130は、補正量決定部154からの補正された初期位相によって、デジタル受信信号200の位相を補正する。上記の動作は、補正量決定部154から出力された位相によってデジタル受信信号200を検波する動作に相当する。なお、補正された初期位相が補正量決定部154から出力されるまでは、入力したデジタル受信信号200をそのまま出力する。
周波数オフセット推定部152は、デジタル受信信号200に含まれた周波数オフセットを推定する。周波数オフセットの推定方法の具体例は後述するが、バースト信号のSYNCの期間において復調部46から出力された信号に対して、所定のチップ間での位相差を計測する。さらに、当該所定のチップ間に相当した期間によって、計測した位相差を除算して周波数オフセットを導出する。なお、SYNCの信号成分は既知のため、位相差を計測する際にSYNCの信号成分は除去されているものとする。また、SYNC期間終了後においても周波数オフセット推定部152は、バースト信号区間にわたって周波数オフセットを逐次推定する。バースト信号がCCK変調されている場合、復調部46から出力された信号あるいはφ1復調部54から出力された信号が使用される。
初期位相推定部150は、デジタル受信信号200の初期位相、すなわちSYNC信号が配置されるべき信号点とデジタル受信信号200の位相誤差を推定する。初期位相の推定方法の具体例は後述するが、初期位相推定部150はバースト信号のSYNCの期間において復調部46から出力された信号を入力する。入力した信号からSYNCの信号成分を除去した後に、雑音成分を低減するために平均等の統計処理を実行し、平均した結果を初期位相とする。複数チップで構成されたひとつのシンボル期間が、平均を実行する所定の期間とされた場合に、入力した信号には周波数オフセットが含まれているので、平均を開始したタイミングと終了したタイミングで位相差が生じる。そのため、平均した結果は所定の期間の中間の時点での位相に対応する。なお、ここで周波数オフセットは一定の値と想定する。
補正量決定部154は、周波数オフセット推定部152から周波数オフセットを入力し、初期位相推定部150から初期位相を入力する。前述のごとく、初期位相は平均を行った期間の中間の時点での位相に対応するので、周波数オフセットにもとづいて初期位相を補正し、補正した初期位相で初期位相を補正する。すなわち、初期位相をθS、周波数オフセットをΔω、初期位相に対応した時点からの時間をtとすれば、補正量決定部154によって補正される初期位相θS’は、次のように示される。
(数4)
θS’=θS+Δω・t
補正された初期位相θS’は、第1位相回転部130に出力される。ここで数4の時間tは、次のように決定される。初期位相推定部150で初期位相が推定された後、直ちに第1位相回転部130がデジタル受信信号200を補正する場合に対して、時間tは平均を行った期間の半分の期間とされる。一方、初期位相推定部150で初期位相が推定された後、所定の期間、例えば1シンボル経過後に第1位相回転部130がデジタル受信信号200を補正する場合に対して、時間tは平均を行った期間の半分の期間に1シンボルを加算した期間とされる。なお、ひとつのバースト信号において、初期位相は入力された値が保持されるが、周波数オフセットは、周波数オフセット推定部152からの出力にもとづいて逐次更新されるものとする。
残留位相推定部156は、第1位相回転部130でデジタル受信信号200の位相の補正が開始された後、等化器42から出力された信号に含まれた残留の位相誤差を推定する。ここでは、第2位相回転部132から出力された信号の位相と、当該信号が配置されるべき信号の位相との誤差を検出する。なお、残留位相推定部156によって残留の位相誤差の推定が開始される際、既に第1位相回転部130でデジタル受信信号200の位相は補正されているため、残留の位相誤差はある程度小さくなっていると予想される。
図11(a)−(h)は、動作シーケンスを示す。図11(a)は、受信したバースト信号のフォーマットを示す。これは、図1に示したものと同一である。図11(b)は、図11(a)のバースト信号のフォーマットに対するベースバンド処理部26の動作の状態を示す。「キャリア検出」は、図1の無線部18がバースト信号の存在を検出する状態を示す。「同期捕捉」は、図示しないタイミング検出部が、バースト信号のタイミング同期を捕捉する状態を示す。「周波数・位相推定」は、図10の初期位相推定部150と周波数オフセット推定部152が初期位相と周波数オフセットをそれぞれ推定する状態を示す。なお、以上の処理は、バースト信号中のSYNCの一部でなされる。「SFD検出」は、図示しない検出部がバースト信号に含まれたSFDを検出する状態であり、バースト信号のSYNCの一部とSFDでなされる。「ヘッダ復調」は、受信装置10がバースト信号に含まれたヘッダ信号を復調する状態であり、バースト信号のヘッダでなされる。「データ復調」は、受信装置10がバースト信号に含まれたデータ信号を復調する状態であり、バースト信号のデータでなされる。
図11(c)は、ベースバンド処理部26での復調処理の状態を示す。ベースバンド処理部26は、相関器44と復調部46でなされる「Barker逆拡散+DPSK復調」と、FWT演算部50、最大値検索部52、φ1復調部54でなされる「CCK復調」に対応している。ここでは、図示のごとくバースト信号のSYNC、SFD、ヘッダで「Barker逆拡散+DPSK復調」がなされ、バースト信号のデータで「CCK復調」がなされるものとする。図11(d)は、周波数オフセット推定部152の動作の状態を示す。周波数オフセット推定部152は、図11(b)の「周波数・位相推定」において、復調部46から出力された信号にもとづいて周波数オフセットを推定し、「周波数・位相推定」終了時に補正量決定部154に出力する。それ以後も周波数オフセット推定部152は周波数オフセットを推定し、補正量決定部154に逐次出力する。なお、図11(b)の「データ復調」において、周波数オフセット推定部152は、φ1復調部54から出力された信号にもとづいて周波数オフセットを推定する。図11(e)は、初期位相推定部150の動作の状態を示す。初期位相推定部150は、図11(b)の「周波数・位相推定」の一部の区間において、初期位相を出力し、「周波数・位相推定」終了時に補正量決定部154に出力する。
図11(f)は、補正量決定部154および第1位相回転部130の動作を示す。図11(b)の「周波数・位相推定」終了時に補正量決定部154は、周波数オフセット推定部152からの周波数オフセットと初期位相推定部150からの初期位相を入力し、それらにもとづいて、初期位相を補正する。その後、補正量決定部154は、周波数オフセット推定部152から逐次入力される周波数オフセットにもとづいて、補正した初期位相の値を更新する。第1位相回転部130は、補正量決定部154で生成された値にもとづいてデジタル受信信号200を補正する。図11(g)は、残留位相推定部156の動作の状態を示す。図11(b)の「ヘッダ復調」と「データ復調」において残留位相推定部156は、第2位相回転部132から出力された信号に含まれた残留位相誤差を推定する。前述のごとく、CCK復調は図11(b)の「データ復調」においてなされるので、残留位相誤差の推定は、「データ復調」だけでなされてもよいが、ここでは、受信特性を向上させるため、予め「ヘッダ復調」においても残留の位相誤差を推定する。図11(h)は、第2位相回転部132の動作の状態を示す。図11(g)に対応した動作を行う。
図12(a)−(b)は、図11の初期位相推定に関する動作シーケンスを示す。図12(a)−(b)は、図11(d)−(e)をより詳細にしたものである。図12(a)は、、周波数オフセット推定部152の動作を示すが、図中の「θ1」から「θ5」は、SYNCのうち、図11(b)の「周波数・位相推定」に対応したシンボルの位相を示す。ここでは、シンボルはスペクトル拡散されているため、ひとつの「θ1」で示された信号は複数のチップ信号でそれぞれ構成されている。また、ひとつのシンボルの期間を「T」で示す。周波数オフセット推定部152は、「θ1」に対応したシンボルと「θ2」に対応したシンボルから周波数オフセット「Δω1」を推定する。具体的には、「θ1」に対応したシンボルに含まれたひとつのチップ信号と、「θ2」に対応したシンボルに含まれたひとつのチップ信号との間の周波数オフセットを求め、当該周波数オフセットをシンボルの区間にわたって平均して、「Δω1」を導出する。さらに、それぞれ別個に導出した周波数オフセット「Δω1」から「Δω4」を平均して、「Δω」を求める。
図12(b)は、初期位相推定部150の動作を示す。初期位相推定部150は、図12(a)のうち「θ5」のみ、すなわち周波数オフセットを推定する期間のうちの一部、特に最後のシンボルで動作する。前述のごとく、「θ5」に対応したシンボルは、複数のチップ信号を含み、ここではそれらの位相を「θ5(1)」から「θ5(N)」で示す。ここで、Nはひとつのシンボルに含まれたチップ数である。初期位相推定部150は、「θ5(1)」から「θ5(N)」を平均して、「θS」を導出するが、これは平均処理の期間の中間、すなわち「θ5(N/2)」に対応した時点での初期位相に相当する。
補正量決定部154は、初期位相推定部150で導出した初期位相「θS」を補正する。図示のごとく、「θ5」終了時点の初期位相θS’を導出するために、以下の計算を実行する。
(数5)
θS’=θS+Δω・T/2
なお、補正量決定部154によって導出される初期位相が「θ5」終了時点でなくそれ以降の場合、数5のT/2が調節される。例えば、「θ5」終了時点から1シンボル経過後の場合、3T/2とされる。
以上の構成によるベースバンド処理部26の動作を説明する。周波数オフセット推定部152は、バースト信号のSYNCにおいて周波数オフセットを推定する。また、初期位相推定部150は、周波数オフセット推定部152が動作するバースト信号のSYNCの一部において初期位相を推定する。補正量決定部154は、初期位相推定部150での推定終了時に周波数オフセットにもとづいて、初期位相を補正する。第1位相回転部130は、補正した初期位相にもとづいて、デジタル受信信号200を検波して出力する。なお、周波数オフセット推定部152は、初期位相推定部150での推定終了以降も周波数オフセットを推定し、補正量決定部154は、周波数オフセット推定部152で新たに推定された周波数オフセットを反映した位相を第1位相回転部130に出力する。第1位相回転部130で検波された信号は、等化器42で等化され、第2位相回転部132と残留位相推定部156で残留周波数の推定と補正が行われる。
本発明の実施例3によれば、周波数オフセットの推定と初期位相の推定を並列に実行するので、初期位相の推定結果が、早いタイミングで得られる。また、初期位相が補正された信号の残留位相誤差を推定するので、残留位相誤差の推定が開始される際の位相誤差を小さくでき、残留位相誤差の推定を高速に収束させられる。また、等化された信号の残留位相誤差を推定するので、マルチパス信号の影響を軽減でき、残留位相誤差の推定を高精度に行える。また、初期位相推定部150、初期位相を保持するレジスタと加算器から構成されているので、回路規模の増加を抑えられる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の実施例1と3において、近似部112は、ウォルシュ変換値FWTの大きさの近似値Rを絶対値和によって求めている。しかしこれに限らず例えば、以下の通りにウォルシュ変換値FWTの大きさの近似値Rを求めてもよい。
(数6)
R = Max{|I|,|Q|}+0.5×Min{|I|,|Q|}
また、次のように求めてもよい。
(数7)
R = Max{|I|,|Q|}+0.5×Min{|I|,|Q|}−K×(Max{|I|,|Q|}−Min{|I|,|Q|})
また、ウォルシュ変換値FWTの位相とウォルシュ符号が配置された位相のいずれかとの誤差を計算し、誤差が小さくなればそれと反対に大きくなるような係数を計算する。ウォルシュ変換値FWTのIとQの2乗和に係数を乗算して、近似値Rを求めてもよい。
本変形例によれば、受信特性をより向上できる。つまり、ウォルシュ変換値FWTの位相が、ウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに近づくほど、近似値Rの大きさが大きくなればよい。
本発明の実施例1と2において、受信装置10は、受信した信号の位相誤差のみを補正している。しかしこれに限らず例えば、位相誤差とは別に周波数誤差を補正してもよい。本変形例によれば、位相誤差の検出範囲を狭くでき、それに応じて位相誤差の検出精度を高くできるため、受信特性を向上できる。すなわち、受信した信号の位相誤差が補正されていればよい。
本発明の実施例3において、初期位相推定部150で初期位相の推定が終了した後、所定の期間を経てから補正量決定部154は、補正した初期位相を出力している。しかしながらこれに限らず例えば、初期位相推定部150で初期位相の推定が終了して直ちに、補正量決定部154は、補正した初期位相を出力してもよい。本変形例によれば、初期位相の推定に必要な既知の信号を短くでき、バースト信号の利用効率を向上できる。つまり、ベースバンド処理部26が適用されるシステムのバーストフォーマットに応じて、初期位相の補正を開始するタイミングが決定されればよい。
本発明の実施例1から実施例3を組み合わせた実施例も有効である。本変形例によれば、これらを組み合わせた効果が得られる。
実施例1に係る通信システムのバーストフォーマットを示す図である。 実施例1に係る通信システムの構成を示す図である。 図2のベースバンド処理部の構成を示す図である。 図3の第1位相誤差検出部の構成を示す図である。 図3のFWT演算部の構成を示す図である。 図5の第1φ2推定部の構成を示す図である。 図3の最大値検索部の構成を示す図である。 図3の最大値検索部で選択されるべきウォルシュ変換した信号のコンスタレーションを示す図である。 実施例2に係るベースバンド処理部の構成を示す図である。 実施例3に係るベースバンド処理部の構成を示す図である。 図11(a)−(h)は、図10の動作シーケンスを示す図である。 図12(a)−(b)は、図11の初期位相推定に関する動作シーケンスを示す図である。
符号の説明
10 受信装置、 12 送信装置、 14 受信用アンテナ、 16 送信用アンテナ、 18 無線部、 20 直交検波部、 22 AGC、 24 AD変換部、 26 ベースバンド処理部、 28 制御部、 30 無線部、 32 変調部、 40 位相回転部、 42 等化器、 44 相関器、 46 復調部、 48 第1位相誤差検出部、 50 FWT演算部、 52 最大値検索部、 54 φ1復調部、 56 第2位相誤差検出部、 58 補正量確定部、 60 スイッチ部、 70 判定部、 72 複素共役部、 74 記憶部、 76 スイッチ部、 78 乗算部、 80 φ2推定部、 82 φ3推定部、 84 φ4推定部、 86 0位相回転部、 88 π/2位相回転部、 90 π位相回転部、 92 3/2π位相回転部、 94 加算部、 100 通信システム、 110 選択部、 112 近似部、 114 比較部、 116 最大値比較部、 118 最大値格納部、 120 最大値Index格納部、 130 第1位相回転部、 132 第2位相回転部、 150 初期位相推定部、 152 周波数オフセット推定部、 154 補正量決定部、 156 残留周波数推定部、 200 デジタル受信信号、 202 出力信号、 204 逆拡散信号、 206 位相誤差信号、 208 φ1信号、 210 φ成分信号、 FWT ウォルシュ変換値、 X チップ信号、 Y 第1相関値、 Z 第2相関値。

Claims (14)

  1. 複数の位相信号からそれぞれ生成された複数チップのウォルシュ符号をひとつのシンボルとした信号を受信する受信部と、
    前記複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに近づくように、前記受信した信号の位相を補正する位相補正部と、
    前記補正した信号をひとつのシンボル単位でウォルシュ変換して、位相成分を有した複数の相関値をそれぞれ生成するウォルシュ変換部と、
    前記複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに近づくほど値が大きくなるような規則によって、前記生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算する近似部と、
    前記計算した複数の相関値の大きさの近似値にもとづいて、ひとつの相関値を選択し、さらに当該選択した相関値に対応した複数の位相信号を出力する選択部と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  2. 前記受信部で受信した信号に含まれたウォルシュ符号は、ウォルシュ符号の同相成分と直交成分の絶対値が等しくなる位相に配置されており、
    前記近似部は、相関値の同相成分と直交成分の絶対値が等しくなるほど大きくなるように、前記生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記位相補正部は、前記複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに対する前記選択部で選択されたひとつの相関値の位相の誤差を検出し、当該誤差を小さくするように前記受信した信号の位相を補正することを特徴とする請求項1または2に記載の受信装置。
  4. 前記位相補正部は、前記複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに対する前記受信した信号の誤差を検出し、当該誤差を小さくするように前記受信した信号の位相を補正することを特徴とする請求項1または2に記載の受信装置。
  5. 前記位相補正部は、
    前記受信した信号に含まれた周波数オフセットを推定する周波数オフセット推定部と、
    前記受信した信号を所定の期間にわたって統計処理することによって、前記複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに対する前記受信した信号の位相の位相誤差を推定する誤差推定部と、
    前記統計処理した所定の期間に応じて前記推定した周波数オフセットから位相の回転量を導出し、前記導出した位相の回転量で前記推定した位相誤差を補正する誤差補正部と、
    前記補正した位相誤差にもとづいて、前記受信した信号の位相を補正する補正実行部と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の受信装置。
  6. 前記誤差推定部は、前記統計処理として前記受信した信号を所定の期間にわたって平均し、
    前記誤差補正部は、前記誤差推定部での所定の期間が終了してから前記補正実行部で補正を開始するまでの期間に、前記誤差推定部での所定の期間の半分の期間を加えた期間に応じて、前記推定した周波数オフセットから位相の回転量を導出することを特徴とする請求項5に記載の受信装置。
  7. 前記補正実行部は、
    前記補正した位相誤差で前記受信した信号を検波する検波部と、
    前記検波した信号を等化処理する等化部と、
    前記等化処理した信号に含まれた残留の位相誤差を推定する残留誤差推定部と、
    前記推定した残留の位相誤差にもとづいて、前記等化処理した信号の位相を補正する残留誤差補正部と、
    を備えることを特徴とする請求項5または6に記載の受信装置。
  8. 前記近似部は、相関値の同相成分と直交成分の絶対値を加算させる規則によって、前記生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の受信装置。
  9. 前記近似部は、相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの小さい方に0.5を乗算し、さらに相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの大きい方を加算させる規則によって、前記生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の受信装置。
  10. 前記近似部は、相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの小さい方に0.5を乗算し、さらに相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの大きい方を加算した値から、相関値の同相成分と直交成分の絶対値のうちの大きい方と小さい方との差に所定の定数を乗算した値を減算させる規則によって、前記生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の受信装置。
  11. 前記近似部は、前記複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかと相関値の位相の誤差にもとづいて所定の係数を決定し、当該係数で相関値を重み付けして、前記生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の受信装置。
  12. 前記選択部は、前記計算した複数の相関値の大きさの近似値をふたつずつトーナメント方式で比較して、ひとつの相関値を選択することを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の受信装置。
  13. 複数の位相信号からそれぞれ生成された複数チップのウォルシュ符号をひとつのシンボルとした信号を受信するステップと、
    前記複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに近づくように、前記受信した信号の位相を補正するステップと、
    前記補正した信号をひとつのシンボル単位でウォルシュ変換して、位相成分を有した複数の相関値をそれぞれ生成するステップと、
    前記ウォルシュ符号が配置された位相に近づくほど値が大きくなるような規則によって、前記生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算するステップと、
    前記計算した複数の相関値の大きさの近似値にもとづいて、ひとつの相関値を選択し、さらに当該選択した相関値に対応した複数の位相信号を出力するステップと、
    を備えることを特徴とする受信方法。
  14. 無線ネットワークを介して、複数の位相信号からそれぞれ生成された複数チップのウォルシュ符号をひとつのシンボルとした信号を受信するステップと、
    前記複数チップのウォルシュ符号が配置された位相のいずれかに近づくように、前記受信した信号の位相を補正するステップと、
    前記補正した信号をひとつのシンボル単位でウォルシュ変換して、位相成分を有した複数の相関値をそれぞれ生成するステップと、
    メモリに記憶した前記ウォルシュ符号が配置された位相に近づくほど値が大きくなるような規則によって、前記生成した複数の相関値の大きさの近似値をそれぞれ計算するステップと、
    前記計算した複数の相関値の大きさの近似値にもとづいて、ひとつの相関値を選択し、さらに当該選択した相関値に対応した複数の位相信号をメモリから出力するステップと、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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