JP4345478B2 - 拡張カテーテル - Google Patents
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Description
技術分野
本発明は体内通路の拡張操作を目的とする手術に使用される拡張カテーテルに関するものである。特に拡張する部分に対し切り込みを入れながら拡張することにより無作為な体内通路壁の破断や損傷を防ぐ拡張カテーテルに関するものである。
【0002】
背景技術
拡張カテーテルは主に狭窄、又は閉塞した血管などの体内通路に対しての体内通路形成治療に用いられている。一般に拡張カテーテルは、内部に複数のルーメンを有するチューブ状のカテーテルシャフトの先端部分に、圧力流体を供給する拡張用ルーメンに連通した拡張体を有すると共に、基端部に各ルーメンに連通したポートを有する構造の物であり、通常の状態では前記拡張体はカテーテルシャフトに対して折り畳まれている。そして、この治療において拡張カテーテルの拡張体部は、例えば患者の大動脈を経て冠状動脈の狭窄部位中に挿入され、そこで圧力流体を拡張体の内部に導入することにより拡張され、狭窄、又は閉塞した患部を拡げる。
【0003】
しかし、この拡張治療においては同時に血管等の体内通路の組織に過度の傷をつける事があり問題となる場合があった。すなわち、この拡張治療は血管等の体内通路を内部からの加圧により引き裂きながら拡張するが、その時に体内通路壁の組織に過剰な応力、摩擦が加わる事である。その場合、過度の傷が原因で拡張直後に急性の閉塞や血栓症のような状態、または慢性期には傷によって引き起こされる組織の増殖による再閉塞等の結果を生ずることがあった。
【0004】
この欠点を改善するために、拡張治療時の血管等の体内通路壁の組織にかかる応力を軽減することを目的として拡張体とその拡張体の外面に取付けられた複数のアテローム切開器(ポリウレタン接着剤で拡張体に取り付けられた金属の刃)から構成される拡張カテーテルが特許第2591573号に示されており実際の臨床で効果を上げている。
【0005】
しかし、この拡張体と拡張体の外面に取付けられた複数のアテローム切開器からなる拡張カテーテルは、その構造的欠点により拡張体の膨張特性に制限が有る、拡張体部分の柔軟性に劣り病変通過性が悪い、等の問題があった。
【0006】
詳細に述べると、拡張体は表面に接着剤によりアテローム切開器を固定されるため、その圧力に対する直径の関係である膨張特性(コンプライアンス)は非常に小さいものでなくてはならない。なぜならば膨張特性(コンプライアンス)が大きい場合、膨張による拡張体表面の伸び(変形)によって、接着によるアテローム切開器の固定が不安定になるからである。したがって、適用される拡張体としては膨張特性の低いものを選択しなければならなく、そのような膨張特性の拡張体は必然的に肉厚で硬い拡張体である。
【0007】
また、拡張体に接着剤により直接アテローム切開器を固定する方法も拡張体部分の柔軟性には悪影響を与える。固定には刃を常に円周方向外側に向けて保持するため、安全性を確保するために十分な強度が必要であり接着剤自体に有る程度の硬度が必要であり、上述のような硬い拡張体、硬い接着剤、複数のアテローム切開器が一体となって固定されることでカテーテルの拡張体部分はプロファイル的に大きくなるのと共に非常に硬くなる。一方で、体内通路の拡張治療では多くの場合において、特に血管系において治療目的のため挿入口から病変部、所定部位まで血管に沿って挿入することが必要であり、そのためのカテーテルの操作性が重要である。操作性について、カテーテルは一般に筒状の細長い部材から構成されており、挿入口より体外側からカテーテルを操作して体内の屈曲した部位や、狭窄して狭くなった部位を通過させねばならず、カテーテル自身の細さ、特に先端の細さが非常に重要である。とりわけ、カテーテルの遠位端であるところの拡張体部分とその近傍の細さ、柔軟性が重要である。この部分は細く、柔らかいことはもちろん、屈曲部分に挿入されることが多く、また、内部に挿入されるガイドワイヤーの最も柔らかい部分と摺動することから、その柔軟性に不連続性が無いことが求められる。従来の切開器を備えた拡張カテーテルは拡張体部分の柔軟性に劣り、屈曲病変、手前に屈曲が有る病変、石灰化病変、ステント再狭窄病変、等への適用に際し改善が求められていた。
【0008】
また、拡張治療の内、特にこの拡張する部分に対し切り込みを入れながら拡張する方法については、超音波内視鏡等を用いて拡張部分の径、プラークの性状、偏心性、石灰化の程度、位置等を考慮しながら拡張部分に対する拡張体サイズの決定をすることが大切であるが、従来の切開器を備えた拡張カテーテルでは拡張体として膨張特性(コンプライアンス)としては非常に小さい拡張体を選択せざるを得ず、加圧程度により拡張体サイズの微調整が困難であるという問題も存在した。
【0009】
更に、特許第2591573号に記載された拡張カテーテルは、切り刃が剥き出しになっていることから別の問題が生じる場合もあった。切り刃を拡張目的の病変部まで進入させる際には、健常な体内通路及び併用他器具、自身の拡張体を傷つけないように切り刃を保護することが必要で、さらに拡張後に抜去する際にも同様に保護されていることが必要である。上記従来技術の切り刃が剥き出しになっている拡張カテーテルは第9図に示されるように切り刃を保護する目的で拡張体を嵩張らせるような特殊な拡張体の折り畳み形状、方法が必要であるが、拡張体の嵩張り折り畳み形状による保護のため、拡張後に折り畳み形状が保持されないと切り刃の保護が失われ、健常な体内通路及び併用他器具、自身の拡張体を傷つけるという問題があった。また、その嵩張り折り畳み形状を効果的に保持するために拡張体自身をある程度硬くしなければならないため拡張体部分の柔軟性に劣り病変通過性が悪い、または拡張体の膨張特性に制限が有る、等の問題があった。
【0010】
発明の開示
前記の目的を達成するため、第1発明は、体内通路の拡張操作を目的とする手術に使用される拡張カテーテルのうち、特に拡張する部分に対し切り込みを入れながら拡張することにより無作為な体内通路壁の破断や損傷を防ぐ拡張カテーテルに関するもので、優れた病変部への通過性、自由な拡張体の膨張特性を備えた拡張カテーテルを提供することを目的とする。
【0011】
先述したように、拡張カテーテルの先端部分、拡張体部分にかけての部分を細く、柔軟に、カテーテルの他の部分と堅さの差が大きくないようにすることは操作性、病変部への通過性に重要である。また、拡張する部分に対し切り込みを入れながら拡張する方法については、拡張体が拡張部分に対しサイズを微調整可能な方が好ましい場合がある。従来の切開器を備えた拡張カテーテルは、拡張体に金属製の刃を直接アテローム切開器として接着剤で取り付ける構造であるため拡張体部分の柔軟性に劣り操作性、病変部への通過性が悪く、拡張体の膨張特性は選択困難であった。本発明が解決しようとする課題は、改善された拡張体部分の柔軟性を有し、自由な拡張体の膨張特性を備えることを可能とし、操作性に優れた拡張カテーテルを提供する。
【0012】
上記課題を解決するため、本発明は拡張する部分に切り込みを入れながら拡張を行う構造を有する拡張カテーテルにおいて、構造変更、選択された材料配置と組立方法により、拡張体部分の細径化、柔軟性向上、更にカテーテル中のカテーテル拡張体近傍の硬度差を極力低減し、操作性に優れた拡張カテーテルを提供するものである。
【0013】
即ち、本発明の拡張カテーテルは、複数の管状部材と拡張体からなる拡張カテーテルにおいて、好ましくはカテーテルの遠位端近傍で拡張体の両端が管状部材に固定されている構造の拡張カテーテルで、拡張体近傍の管状部材に取り付けられた切り刃構造体を有することを特徴とする拡張カテーテルである。
【0014】
更に、切り刃構造体の切り刃体が拡張体の表面に位置するように切り刃構造体が拡張体の両端の管状部材にとりつけられていることを特徴とする上記の拡張カテーテルである。
【0015】
更に、切り刃構造体に軸方向の張力が発生しているように固定されていることを特徴とする上記の拡張カテーテルである。
【0016】
更に、切り刃構造体が切り刃体と切り刃体を支持する支持部分から構成されており、切り刃構造体の切り刃体の刃先が拡張された拡張体の表面に垂直を向くように取り付けられており、かつ支持部分のカテーテル軸方向に垂直な断面形状がバルーンの円周接線方向に長い扁平形状であることを特徴とする拡張カテーテルである。また、切り刃構造体の遠位側支持部分の材質は、近位側支持部分の材質に比べ硬度が低いことが好ましい。
【0017】
更に、拡張体膨張特性(コンプライアンス)が、1気圧あたり0.80%(0.78%/MPa)以上である上記拡張カテーテルである。
【0018】
以上の構造により、カテーテルの拡張体部分を充分に細く、柔軟にすることが可能で、拡張体の膨張特性(コンプライアンス)を自由にコントロール可能でき、上記課題を解決するものである。
【0019】
また、第2発明は、体内通路の拡張操作を目的とする手術に使用される拡張カテーテルのうち、特に拡張する部分に対し切り込みを入れながら拡張することにより無作為な体内通路壁の破断や損傷を防ぐ拡張カテーテルに関するもので、切り込みを入れるための切り刃の保護性を向上させた安全性に優れた拡張カテーテルを提供することを目的とする。また、拡張体部分の柔軟性に対する選択の幅を広げ、優れた病変部への通過性、自由な拡張体の膨張特性を備えた拡張カテーテルを提供可能とすることを目的とする。
【0020】
先述したように、拡張する部分に対し切り込みを入れながら拡張する拡張カテーテルにおいては、健常な体内通路及び併用他器具、自身の拡張体を傷つけないように切り刃の保護性を向上させることは安全性の面で重要である。また、拡張カテーテルの先端部分、拡張体部分にかけての部分を細く、柔軟に、カテーテルの他の部分と堅さの差が大きくないようにすることは操作性、病変部への通過性に重要であり、さらに拡張する部分に対し切り込みを入れながら拡張する方法については、拡張部分に対する拡張体サイズを微調整可能な方が好ましい場合がある。
【0021】
既存の切開器を備えた拡張カテーテルは、切り刃を保護する目的で拡張体を嵩張らせるような特殊な拡張体の折り畳み形状、方法が必要であり、その嵩張り折り畳み形状を効果的に保持するために拡張体自身をある程度硬くしなければならないため拡張体に拡張体部分の柔軟性に劣り操作性、病変部への通過性が悪く、拡張体の膨張特性は選択困難であった。本発明が解決しようとする課題は、改善された切り刃の保護性を有した、安全性に優れた拡張カテーテルを提供するものであり、また、拡張体部分の柔軟性に対する選択の幅を広げ、優れた病変部への通過性、自由な拡張体の膨張特性を備えた拡張カテーテルを提供可能とすることである。
【0022】
上記課題を解決するための手段は、切り刃を有し、切り刃によって拡張する部分に切り込みを入れながら拡張を行える構造を有する拡張カテーテルにおいて、切り刃の保護性を向上させることで安全性に優れた拡張カテーテルを提供することである。
【0023】
即ち、本発明の拡張カテーテルは、複数の管状部材と拡張体と拡張体近傍に配置された切り刃体から構成された拡張カテーテルにおいて、切り刃体の刃部分を保護する保護部材を備えたことを特徴とする拡張カテーテルであり、または、複数の管状部材と拡張体と拡張体近傍に配置された切り刃体から構成された拡張カテーテルにおいて、切り刃体の刃部分を保護し、かつ切り刃体が拡張体の半径方向外側に押圧された際には切り刃体の刃部分が露出される機能を有する保護部材を備えたことを特徴とする拡張カテーテルである。
【0024】
また、切り刃体の刃部分を保護する保護部材が、少なくとも切り刃体の片側に切り刃体の刃部分と平行に配置された、刃先が実質的に他物体と接触することを妨害する構造であることを特徴とする上記拡張カテーテル、更に切り刃体の刃部分を保護する保護部材が、切り刃体の刃部分と平行に配置された一部が平板状の構造体で、かつ平板状部分が切り刃体の刃先部分とほぼ同じ高さであることから刃先が他物体と接触することを妨げる構造であることを特徴とする上記拡張カテーテルである。
【0025】
また、切り刃体が拡張体に固定されていることを特徴とする上記拡張カテーテル、または、切り刃体を有する切り刃構造体が、拡張体近傍の管状部材に取り付けられていることを特徴とする上記拡張カテーテルであることから切り刃の保護性に優れ、拡張体部分の柔軟性に対する選択の幅を広げ、上記課題を解決するものである。
【0026】
そして、第3発明は、体内通路の拡張操作を目的とする手術に使用される拡張カテーテルのうち、特に拡張する部分に対し切り込みを入れながら拡張することにより無作為な体内通路壁の破断や損傷を防ぐ拡張カテーテルに関するもので、優れた切開性能および病変部への通過性、自由な拡張体の膨張特性を備えた拡張カテーテルを提供することを目的とする。また、切り込みを入れるための切り刃の保護性を向上させた安全性に優れた拡張カテーテルを提供することを目的とする。
【0027】
先述したように、拡張カテーテルの先端部分、拡張体部分にかけての部分を細く、柔軟に、カテーテルの他の部分と堅さの差が大きくないようにすることは操作性、病変部への通過性に重要である。また、拡張する部分に対し切り込みを入れながら拡張する方法については、拡張部分に対する拡張体サイズを微調整可能な方が好ましい場合がある。既存の切開器を備えた拡張カテーテルは、拡張体に金属製の刃を直接アテローム切開器として接着剤で取り付ける構造であるため拡張体部分の柔軟性に劣り操作性、病変部への通過性が悪く、拡張体の膨張特性は選択困難であった。本発明が解決しようとする課題は、優れた切開性能、改善された拡張体部分の柔軟性を有し、自由な拡張体の膨張特性を備えることを可能とし、操作性に優れた拡張カテーテルを提供する。また、切り刃によって拡張する部分に対し切り込みを入れながら拡張する拡張カテーテルは、切り刃を保護する手段が必要で、既存技術ではその目的で拡張体を嵩張らせるような特殊な拡張体の折り畳み形状、方法が必要であり、その嵩張り折り畳み形状を効果的に保持するために拡張体自身をある程度硬くしなければならないため拡張体に拡張体部分の柔軟性に劣り操作性、病変部への通過性が悪く、拡張体の膨張特性は選択困難であったり、折り畳み形状が保持されないと切り刃の保護が失われ、切り刃がカテーテル軸に対し垂直方向へ突き出た形になるため、健常な体内通路及び併用他器具、自身の拡張体を傷つけるという問題があった。本発明が解決しようとする課題は、改善された切り刃の保護性を有した、安全性に優れた拡張カテーテルを提供するものでもある。
【0028】
上記課題を解決するための手段は、新しい拡張カテーテルの構造、選択された材料配置、組立方法により拡張する部分に切り込みを入れながら拡張を行える構造を有する拡張カテーテルの切開性能を向上させ、拡張体部分の細径化、柔軟性を向上させ、カテーテル中のカテーテル拡張体近傍の硬度差を極力低減することで操作性に優れた拡張カテーテルを提供することである。
【0029】
即ち、本発明の拡張カテーテルは、複数の管状部材と拡張体からなる拡張カテーテルにおいて、カテーテルの遠位端近傍で拡張体の両端が管状部材に固定されている構造の拡張カテーテルで、切り刃体と切り刃体を支持する支持部分から構成された切り刃構造体が支持部分で拡張体近傍の管状部材に取り付けられており、支持部分の少なくとも一部が金属材料より構成されていることを特徴とする拡張カテーテルである。
【0030】
ここで、金属材料の最小厚さが、0.03mm〜0.40mmの範囲であることが好ましい。また、支持部分のカテーテル軸方向に垂直な断面形状が拡張体の円周接線方向に長い扁平形状であることも好ましい。また、金属材料が、ステンレス鋼または超弾性合金である。更に、金属材料が樹脂に埋入された状態で配置されていることがより好ましい。
【0031】
また、金属材料が切り刃体と接続されているまたは、切り刃体に設けられた穴部分を通過して配置されていること、切り刃構造体の支持部分が拡張体近傍両側で管状部材に取り付けられており、近位側の支持部分のみ、少なくとも一部が金属材料より構成されていることが好ましい。
【0032】
また、複数の管状部材と拡張体からなる拡張カテーテルにおいて、カテーテルの遠位端近傍で拡張体の両端が管状部材に固定されている構造の拡張カテーテルで、切り刃体と切り刃体を支持する支持部分から構成された切り刃構造体が支持部分で拡張体近傍の管状部材に取り付けられており、支持部分と切り刃体のカテーテル軸に対し垂直方向高さの差が0.15mm以下であること、あるいは切り刃体と切り刃体を支持する支持部分から構成された切り刃構造体が支持部分で拡張体近傍の管状部材に取り付けられており切り刃構造体のテーテル軸に対し垂直方向高さ最大値が、0.50mm以下であることを特徴とする拡張カテーテルであることから、優れた切開性能、安全性を有した上で、カテーテルの拡張体部分を充分に細く、柔軟にすることが可能で、拡張体の膨張特性(コンプライアンス)を自由にコントロール可能であることから、上記課題を解決するものである。
【0033】
発明を実施するための最良の形態
以下、添付の図面に従って、本発明をより詳細に説明する。
先ず、第1図〜第10図に基づいて第1発明に係る拡張カテーテルの実施形態を説明する。本発明は複数の管状部材から構成された拡張カテーテルであり、好ましくはカテーテルの遠位端近傍で拡張体の両端が管状部材に固定されている構造の拡張カテーテルで、拡張体近傍の管状部材に取り付けられた切り刃構造体を有する拡張カテーテルである。ここで、本発明の拡張カテーテルにおける切り刃構造体4が取り付けられる管状部材とは、本発明の目的から拡張カテーテルを構成する拡張体1以外の各種管状部材が可能であり、例えば、ガイドワイヤーを通過させるための管状部材2,カテーテルの外面を構成する管状部材3,カテーテル先端で拡張体1とガイドワイヤーを通過させるための管状部材2が同心状に固定されて形成されるチップ部分等が可能である。また、切り刃構造体4と各種管状部材は必ずしも直接取り付けられている必要はなく、間に各種構成を介して間接的に取り付けられていても良い。
【0034】
第1図は、本発明に係る拡張カテーテルの遠位部分である拡張体近傍の一例を示した簡略断面図で、拡張体1、ガイドワイヤーを通過させるための管状部材2,カテーテルの外面を構成する管状部材3、および切り刃構造体4から構成されている。第1図においては、ガイドワイヤーを通過させるための管状部材2は拡張体1の内部を通して配置され、カテーテル最先端で拡張体1と同心状に固定されてチップ部分を形成している。拡張体1は他端でカテーテルの外面を構成する管状部材3と接続されている。ガイドワイヤーを通過させるための管状部材2上にはX線不透リング5が固定されている場合もある。切り刃構造体4は切り刃体6と遠位側の支持部分7と近位側の支持部分9から構成されており、遠位側の支持部分7は接続部分8でガイドワイヤーを通過させるための管状部材2からなるチップ部分に固定され、また接続部分11で切り刃体6に固定されており、近位側の支持部分9は接続部分10でカテーテルの外面を構成する管状部材3に固定され、また接続部分12で切り刃体6に固定されている。
【0035】
第2図は第1図を拡張カテーテル軸方向遠位側から観た簡略正面図である。第2図においては、ガイドワイヤーを通過させるための管状部材2は、カテーテル最先端で拡張体1と同心状に固定されてチップ部分を形成しており、切り刃構造体4の遠位側の支持部分7は接続部分8でガイドワイヤーを通過させるための管状部材2からなるチップ部分に固定されている。切り刃構造体4は拡張体1の両端に固定された管状部材の一方に固定されていてもかまわないが切り刃構造体4を安定的に保持するために第1図のように両端の管状部材2,3に取り付けられることが好ましい。
【0036】
また、切り刃構造体4の切り刃体6は、第1図のように拡張体部分に配置することが拡張時に病変部分を切開する目的から好ましく、さらに拡張体1の中央円筒部分に配置されることが切り刃構造体4を安定的に保持しやすいことからより好ましい。その場合、X線不透リング5,5は切り刃体6の遠位端と近位端の位置を示すように管状部材2に固定されることが好ましい。
【0037】
また、切り刃構造体4の構造は一つの部品、例えば切り刃体6からのみ構成されていてもかまわないが、拡張カテーテルへの固定を行いやすくする為に、例えば第1図,第3図に示されるように切り刃構造体4が、切り刃体6と該切り刃体6を支持する支持部分7,9から構成されていることが好ましい。
【0038】
切り刃構造体4は、切り刃体6の刃先が拡張された拡張体1の表面に垂直を向くように取り付けられていることが好ましく、そのためには支持部分7,9のカテーテル軸方向に垂直な断面形状がバルーンの円周接線方向に長い扁平形状であること、即ち第4図に示す様に支持部分7のA方向の長さに対しB方向の長さが比較的大きいことが好ましい。この様な構造とすることにより、支持部分7,9が拡張体1表面に対して接する表面積が大きくなり、結果的に切り刃体6の角度を拡張時に安定的に保てることが可能となる。
【0039】
切り刃構造体4のカテーテルへの取り付けに際しては、切り刃構造体4にカテーテル軸方向の張力が発生する様に固定しておくことが好ましい。この様な構造により、切り刃構造体4をカテーテル軸に沿わせ、プロファイルを小さくすること、更に拡張体1拡張時に切り刃構造体4を拡張体1に沿わせて配置させることが可能となる。張力の発生方法としては、切り刃構造体4を軸方向への弾性変形を可能なようにある程度の弾性を有した材料から構成しておき、軸方向に伸ばして弾性変形させた状態で固定しても良い。別の方法では、例えば第5図に示す様に切り刃構造体4がコイル状弾性体13を介して間接的に、管状部材接続部分14にてカテーテルの外面を構成する管状部材3に接続されており、コイル状弾性体13にかかる応力により切り刃構造体4に軸方向の張力が発生しているように固定されても良い。
【0040】
取り付けられる切り刃構造体4の数については特に制限が無く、複数の切り刃構造体4を取り付けても良い。例として第6図に3体の切り刃構造体4を取り付けた拡張カテーテルを軸方向遠位側から観た簡略正面図で示す。ガイドワイヤーを通過させるための管状部材2は、カテーテル最先端で拡張体1と同心状に固定されてチップ部分を形成しており、3体の切り刃構造体4が拡張体1の円周上に均等な距離を持って配置されるように、接続部分8でガイドワイヤーを通過させるための管状部材2からなるチップ部分に固定されている。第6図に示すように切り刃構造体4を複数配置する際には、拡張体1を拡張した際に、各切り刃構造体4が円周上に均等な距離で配置されるように取り付けられることが好ましい。
【0041】
切り刃構造体4の切り刃体6の材質は樹脂でも目的達成は可能であるが、刃部分15を鋭利にかつ好ましい硬度に調整できることから金属がより好ましい場合があり、金属ではステンレス鋼が好ましい。また、その形状には特に規制はないが、第7図に示すように、刃部分15の反対側に柔軟性を増す為に略楕円形の欠如部分16を複数構築しておいても良い。更に、切り刃体6を支持する支持部分7,9との接続を強固にするために端部に、穴17を構築しておくことが好ましい。
【0042】
切り刃構造体4が切り刃体6と支持部分7,9から構成されている場合は、支持部分7,9の材質が樹脂であることが切り刃構造全体を柔軟に構成可能でかつ、加工性、組立性にも優れていることから好ましい。特に支持部分7,9の材質がカテーテルの管状部材2,3と溶着可能な樹脂であることが加工性、組立性に優れる上、固定部のプロファイルを小さく成形可能であることからより好ましい。この場合、カテーテルの管状部材2,3の、少なくとも切り刃構造体4と固定される部分の一部を、最外層に切り刃構造体4と溶着可能な材料を配置した2層以上の多層構造にすると、カテーテルに必要な他の性質を保持したまま溶着成形可能であることからより好ましい場合がある。例えば、ガイドワイヤーを通過させるための管状部材2の全体を、ガイドワイヤー摺動性を良好に保つためポリエチレンで構成し、少なくとも先端チップを形成する部分の最外層に切り刃構造体4の支持部分7と溶着可能な樹脂を配置した場合、摺動性を保持したまま溶着可能となることから好ましい。
【0043】
更に、切り刃構造体4の遠位側支持部分7の材質を、近位側支持部分9の材質に比べ硬度が低くなるように選択することにより、先端に向かうに従い徐々に柔軟性が向上する拡張カテーテルとすることが可能となる。拡張体1の膨張特性(コンプライアンス)は、加圧に対する直径の増加率で表され、測定方法としては使用圧力範囲の加圧に対する直径の増加率を計算すれば良いが、例えば、公称圧力における直径と最大推奨圧における直径の増加率を最大推奨圧と公称圧力の差圧で割って1気圧あたりの増加率を求める方法が誤差が少なく計算可能である。拡張体1の膨張特性(コンプライアンス)としては、1気圧あたり0.80%(0.78%/MPa)以上であることが治療時に加圧によって適宜拡張体1の径を変化させやすいことから好ましい。
【0044】
(第1発明の実施例)
以下に本発明に係るより具体的な実施例と比較例について詳説するが、以下の実施例は本発明を何ら限定するものではない。
【0045】
(実施例1)
ステンレス製の切り刃体6に、遠位側の支持部分7(ショア硬度40Dのポリアミドエラストマーからなり、第4図におけるA方向の長さが0.20mm、B方向の長さが0.50mmの断面形状を有する)と近位側の支持部分9(ショア硬度72Dのポリアミドエラストマーからなり、第4図におけるA方向の長さが0.20mm、B方向の長さが0.50mmの断面形状を有する)を接続して形成した3体の切り刃構造体4を、膨張特性(コンプライアンス)が1気圧あたり0.80%(0.78%/MPa)である公称拡張径3.0mmのポリアミドエラストマー製拡張体1を使用した拡張カテーテルの拡張体近傍管状部材2,3に取り付け、第5図に示す様なカテーテル遠位部分を有する高速交換型の冠状動脈用拡張カテーテルを作製した。
【0046】
尚、管状部材2,3への切り刃構造体4の取り付けは、遠位側ではガイドワイヤーを通過させるための管状部材2の最外層をポリアミドエラストマーにより形成しておき、遠位側の支持部分7をチップ部分でかつガイドワイヤーを通過させるための管状部材2の最外層由来の外面に溶着することで固定した。また、近位側では近位側の支持部分9をコイル状弾性体13に接続し、コイル状弾性体13とカテーテルの外面を構成する管状部材3を管状部材接続部分14にて固定することで、結果として切り刃構造体4に軸方向の張力が発生するように切り刃構造体4とカテーテルの外面を構成する管状部材3を固定した。
【0047】
治療開始時には、拡張体1は内部を通過している管状部材2の周辺に折り畳まれ、折り畳まれた拡張体1外周に近接して切り刃構造体4が配置される形で提供される。第8図に、拡張体1が折り畳まれた際の本実施例の拡張体中央部分のカテーテル軸方向に垂直な簡略断面図を示す。本実施例の拡張体部分の最大直径は1.35mm、3点曲げ評価による曲げ剛性は、57N・mm2であった。
【0048】
(実施例2)
ステンレス製の切り刃体6に、遠位側の支持部分7(ショア硬度40Dのポリアミドエラストマーからなり、第4図におけるA方向の長さが0.20mm、B方向の長さが0.50mmの断面形状を有する)と近位側の支持部分9(ショア硬度72Dのポリアミドエラストマーからなり、第4図におけるA方向の長さが0.20mm、B方向の長さが0.50mmの断面形状を有する)を接続して形成された3体の切り刃構造体4を、膨張特性(コンプライアンス)が1気圧あたり1.25%(1.23%/MPa)である公称拡張径3.0mmのポリアミドエラストマー製拡張体1を使用した拡張カテーテルの拡張体近傍管状部材2,3に取り付け、第5図に示す様なカテーテル遠位部分を有する高速交換型の冠状動脈用拡張カテーテルを作製した。
【0049】
尚、管状部材2,3への切り刃構造体4の取り付けは、遠位側ではガイドワイヤーを通過させるための管状部材2の最外層をポリアミドエラストマーにより形成しておき、遠位側の支持部分7をチップ部分でかつガイドワイヤーを通過させるための管状部材2の最外層由来の外面に溶着することで固定した。また、近位側では近位側の支持部分9をコイル状弾性体13に接続し、更にコイル状弾性体13とカテーテルの外面を構成する管状部材3を管状部材接続部分14にて固定することで、結果として切り刃構造体4に軸方向の張力が発生するように切り刃構造体4とカテーテルの外面を構成する管状部材3を固定した。
【0050】
治療開始時には、拡張体1は内部を通過している管状部材2の周辺に折り畳まれ、折り畳まれた拡張体1外周に近接して切り刃構造体4が配置される形で提供される。第8図に、拡張体1が折り畳まれた際の本実施例の拡張体中央部分のカテーテル軸方向に垂直な面の簡略断面図を示す。本実施例の拡張体部分の最大直径は1.35mm、3点曲げ評価による曲げ剛性は、55N・mm2であった。
【0051】
(比較例1)
比較例1は、拡張体18の外面に取付けられた3枚のアテローム切開器19(ポリウレタン接着剤で拡張体に取り付けられた金属の刃)から構成される市販の拡張カテーテルである。第9図に拡張体18が折り畳まれた際の本比較例の拡張体中央部分のカテーテル軸方向に垂直な面の簡略断面図を示す。比較例1の拡張体部分の膨張特性(コンプライアンス)は、1気圧あたり0.67%(0.66%/MPa)、最大直径は、1.52mm、3点曲げ評価による曲げ剛性は、383N・mm2であった。
【0052】
(評価)
実施例1、2と比較例1を第10図に模式的に示すような評価系、即ち、内部にガイドワイヤー21が配置され、37□に温調された生理食塩水中が循環された、曲率7mm、90度に屈曲した内径2.0mmのポリエチレン製チューブで作られた模擬体内屈曲通路24中に、拡張カテーテル20をガイドワイヤー21に沿わせて一定速度で進め、拡張体部分が屈曲部分を通過するときの拡張カテーテル20にかかる荷重を測定した。それには、スライドテーブル22に直線移動可能に設けたフォースゲージ23に、拡張カテーテル20のシャフトを装着し、一定速度で進めたときのフォースゲージ23の指値を読みとった。結果を表1に示すが、本発明の実施例1、2は、屈曲模擬体内通路24を拡張体部分が通過する荷重が比較例よりも小さく、拡張体部分が柔軟であり操作性に優れた拡張カテーテルであることが示された。
【0053】
【表1】
【0054】
次に、第11図〜第22図に基づいて第2発明に係る拡張カテーテルの実施形態を説明する。本発明は複数の管状部材と拡張体と拡張体近傍に配置された切り刃体から構成された拡張カテーテルにおいて、切り刃体の刃部分を保護する保護部材を備えたことを特徴とする拡張カテーテルである。
【0055】
第11図は本発明に係る拡張カテーテルの第1の実施形態を示した簡略断面図であり、拡張体101とガイドワイヤー通過用のルーメンを有した管状部材102、拡張体への圧力導入用のルーメンを有し、カテーテルの外表面を構成する管状部材103、および拡張体近傍に接着剤6で拡張体に接着される形で固定されて取り付けられた切り刃体104と切り刃体の刃部分107を保護する保護部材108を備えた拡張体近傍の実施形態を示している。第11図においては、ガイドワイヤー通過用のルーメンを有する管状部材102は拡張体101の内部を通して配置され、カテーテル最先端で拡張体と同心状に固定されてチップ部分を形成している。拡張体101は他端でカテーテルの外面を構成する管状部材103と接続されている。管状部材102上にはX線不透リング105が固定されていても良い。更に切り刃体104と切り刃体の刃部分107を保護する平板状の保護部材108が接着剤106で拡張体101上に固定されている。
【0056】
第12図は第11図を拡張カテーテル軸方向遠位側から観た簡略正面図である。第12図においては、ガイドワイヤー通過用のルーメンを有する管状部材102は、カテーテル最先端で拡張体と同心状に固定されてチップ部分を形成している。切り刃体104の刃部分107を保護する平板状の保護部材108は切り刃体104と密接して切り刃体104に平行に配置された状態で接着剤106によって拡張体上に固定されている。ここで切り刃体104に対して平行に配置するとは、拡張カテーテルの軸方向に切り刃体104と保護部材108の間隔がほぼ一定に保たれていることを意味する。但し、この間隔がなく密接していることがより好ましい。
【0057】
第13図は本発明に係る拡張カテーテルの第2の実施形態を示す簡略断面図であり、本発明に係る拡張カテーテルの拡張体101とガイドワイヤー通過用のルーメンを有した管状部材102、拡張体101への圧力導入用のルーメンを有し、カテーテルの外表面を構成する管状部材103、および切り刃構造体109から構成されたカテーテル遠位部分である拡張体近傍の1例を示している。ここで、本実施形態では切り刃体104と保護部材116は直接拡張体101に取り付けられておらず、拡張体101近傍の管状部材102,103に取り付けられた構造であり、切り刃体104と保護部材116を含みこれらを拡張体近傍の管状部材に取り付けるために構成された部材全体を、切り刃構造体109と呼ぶ。
【0058】
第13図においては、ガイドワイヤー通過用のルーメンを有する管状部材102は拡張体101の内部を通して配置され、カテーテル最先端で拡張体101と同心状に固定されてチップ部分を形成している。拡張体101は他端でカテーテルの外面を構成する管状部材103と接続されている。管状部材102上にはX線不透リング105が固定されていても良い。切り刃構造体109は切り刃体104と遠位側の支持部分110と近位側の支持部分113から構成されており、遠位側の支持部分110は、接続部分111で管状部材102からなるチップ部分に固定されるとともに、接続部分112で切り刃体104に固定され、近位側の支持部分113は、接続部分114で管状部材103に固定されるとともに、接続部分115で切り刃体104に固定されている。切り刃体104の刃部分107を保護する平板状の保護部材116は切り刃体104を両側から挟み込む形で切り刃体104に固定されている。
【0059】
第14図は第13図を拡張カテーテル軸方向遠位側から観た簡略正面図である。第14図においては、ガイドワイヤー通過用のルーメンを有する管状部材102は、カテーテル最先端で拡張体と同心状に固定されてチップ部分を形成しており、切り刃構造体109の遠位側の支持部分110は接続部分111で管状部材102からなるチップ部分に固定されている。保護部材116の形状とその配置は刃部分107を好適に保護可能であれば特に制限される事はないが、切り刃体104が拡張体101の半径方向外側に押圧された際には刃部分107が露出される機能を有する形状、配置であることが好ましい。
【0060】
以下に切り刃体104と保護部材116を、第16図の断面図を用いて詳細に説明する。切り刃体104の両側に刃部分107を保護する平板状の保護部材116が切り刃体104を両側から挟み込む形で平行に切り刃体104に固定されている。拡張前の状態において刃部分107は保護部材116によって他の物体が近づかないように保護されているため目的以外の物を傷つけることはない。目的部分で拡張体101を拡張させると、この保護部材116で保護された切り刃体104は拡張体101の半径方向外側に体内通路の壁に強く押圧されるが、第18図に示すように保護部材116は折れ曲がり、刃部分107が露出されて体内通路119に切り込みを入れることが可能となる。上記のように、切り刃体104の刃部分107を保護する保護部材116が少なくとも切り刃体104の片側に刃部分107と平行に配置され、刃先が実質的に他物体と接触することを妨害する構造であることが、比較的簡単に上記機能を発現可能であることから好ましく、保護部材116の硬さは拡張前の状態では刃部分107に他物体への接近を妨げ、押圧された時には折れ曲がって刃部分107を露出させるようなバランスを有していることが好ましい。従って保護部材116の材質としてはゴム材料を含む樹脂製であることが好ましく、ポリアミドエラストマーのような熱可塑性エラストマー材料であることがより好ましい。尚、前述の保護部材108の材質についても保護部材116と同様である。また、保護部材108,116の高さは、保護部材108,116を形成する材料と形状を考慮し、拡張体拡張時に切り刃体104が拡張体101の半径方向外側に押圧された際に切り刃体104が露出されるが、未拡張時に単に体内通路の壁面に接触した程度では露出しない様に高さを調整しておくことが好ましい。一方、保護部材108,116は単純な長方体の平板状の構造が考えられるが、必ずしも単純形状でなくても良く、例えば保護部材108,116の一部をジグザグ状等にカットした平板でも良い。この場合、切り刃体104と保護部材108,116と拡張体101からなる拡張カテーテルの遠位部分をより柔軟に形成することが可能となる。
【0061】
また、切り刃体104の配置については特に規制されないが、上記第1の実施形態に示されるように拡張体101へ固定されていても良いし、第2の実施形態に示されるように、切り刃体104が切り刃構造体109の一部として構成されており、切り刃構造体109が拡張体近傍の管状部材102,103に取り付けられていても良い。但し、後者の方がより柔軟に形成できることから更に好ましい。
【0062】
第2の実施形態の場合、切り刃構造体109は拡張体101の一方の管状部材に固定されていてもかまわないが切り刃構造体109を安定的に保持するため、第13図に示されるように拡張体101の両端の管状部材102,103に取り付けられることが好ましい。また、切り刃構造体109の切り刃体104は第13図に示されるように拡張体部分に配置されることが拡張時に病変部分を切開する目的から好ましく、さらに拡張体101の中央円筒部分に配置されることが切り刃構造体109を安定的に保持しやすいことからより好ましい。その場合、X線不透リング105は切り刃体104の遠位端と近位端の位置を示すように管状部材102に固定されることが好ましい。切り刃構造体109の取り付けは拡張体101が拡張された際、切り刃体104の刃先が拡張された拡張体101の軸線から半径方向外向に対しておよそ垂直になるように取り付けられることが好ましく、また、その状態で安定的に存在することが好ましい。そのためには第16図に示すように切り刃構造体109の切り刃体104の底部分の幅Dが切り刃体104の高さCの少なくとも1/2以上であることが刃部分107の角度を拡張時に安定的に保てることから好ましく、第17図に示すように保護部材118が底部で幅方向へ大きくなった構造であることがより好ましい。
【0063】
更に、第2の実施形態では、切り刃構造体109のカテーテルへの取り付けに際して、切り刃構造体109にカテーテル軸方向の張力が発生しているように固定されていることが、切り刃構造体109をカテーテル軸に沿わせ、プロファイルを小さくする助けになることから、また、拡張体拡張時には切り刃構造体109を拡張体101に沿わせて配置させる助けになることから好ましい。張力の発生方法としては、切り刃構造体109を軸方向への弾性変形を可能なようにある程度の弾性を有した材料から構成しておき、軸方向に伸ばして弾性変形させた状態で固定しても良い。別の方法では例えば、第1発明の実施形態で説明したように、切り刃構造体109がコイル状弾性体13、コイルと管状部材接続部分14を介してカテーテル管状部材103に接続され、コイル状弾性体13にかかる応力により切り刃構造体109に軸方向の張力が発生しているように固定されても良い。
【0064】
拡張カテーテルに取り付けられる切り刃体104の数は複数でも良く、第19図に、3枚の切り刃体104が拡張体101に固定されている拡張カテーテルを軸方向遠位側から観た簡略正面図を、また、第20図に切り刃体104が切り刃構造体109の一部として構成されており、3体の切り刃構造体109が拡張体近傍の管状部材102,103に取り付けられている拡張カテーテルを軸方向遠位側から観た簡略正面図で示す。第19図では、ガイドワイヤー通過用のルーメンを有する管状部材102は、カテーテル最先端で拡張体101と同心状に固定されてチップ部分を形成しており、3枚の切り刃体104が拡張体101の円周上に均等な距離を持って配置されるように、接着剤106で拡張体101に固定されている。第20図ではガイドワイヤー通過用のルーメンを有する管状部材102は、カテーテル最先端で拡張体101と同心状に固定されてチップ部分を形成しており、3体の切り刃構造体109が拡張体101の円周上に均等な距離を持って配置されるように、接続部分111で管状部材102からなるチップ部分に固定されている。第19図、第20図に示すように切り刃体104または切り刃体104を含む切り刃構造体109を複数配置する際には、拡張体101を拡張した際に、各切り刃体104または切り刃体104を含む切り刃構造体109が円周上に均等な距離で配置されるように取り付けられることが好ましい。
【0065】
切り刃体104の材質は樹脂でも目的達成は可能であるが、刃部分107を鋭利にかつ好ましい硬度に調整できることから金属がより好ましい場合があり、金属ではステンレス鋼が好ましい。また、その形状には特に規制はないが、第15図に示すように、保護部材116を固定しやすくするため、柔軟性を増すために、刃部分107の反対側に略楕円形の欠如部分117を複数構築しておいても良い。また、切り刃体104を切り刃構造体109に接続するために、また刃部分107を支持する支持部分110,113との接続を強固にするために、前述の第7図に示すように端部に穴を構築しておくことが好ましい。切り刃構造体109が切り刃体104と切り刃体104を支持する支持部分110,113から構成されている場合は、支持部分110,113の材質が樹脂であることが、切り刃構造体109全体をできる限り柔軟に構成可能でかつ、加工性、組立性にも優れていることから好ましい。特に支持部分110,113の材質がカテーテルの管状部材102,103と溶着可能な樹脂であることが加工性、組立性に優れる上、固定部のプロファイルを小さく成形可能であることからより好ましい。
【0066】
(第2発明の実施例)
以下に本発明に係るより具体的な実施例と比較例について詳説するが、以下の実施例は本発明を何ら限定するものではない。
【0067】
(実施例3)
ステンレス製の切り刃体104をその両側にショア硬度40Dであるポリアミドエラストマー材料から構成された平板状の保護部材108と一緒に配置するように、保護部材108を切り刃体104の刃部分107と平行に、保護部材108の円周方向高さを刃先と実質的に同じ程度にして、公称拡張径3.0mmのポリアミドエラストマー製拡張体101の円筒部分に接着剤106で3枚固定し、第11図に示されるようなカテーテル遠位部分を有する高速交換型の冠状動脈用拡張カテーテルを作製した。治療時には拡張体101は、最初に内部を通過している管状部材102の周辺に折り畳まれるが、拡張体101による刃先の保護が必要ないために、拡張体101は管状部材外周に近接して折り畳まれた状態で提供される。第21図に拡張体101が折り畳まれた際の本実施例の拡張体中央部分の軸方向に垂直な面の簡略断面図を示す。本実施例の拡張体部分の最大直径は1.39mm、3点曲げ評価による曲げ剛性は、320N・mm2であった。
【0068】
(実施例4)
ステステンレス製の切り刃体104の両側にショア硬度40Dであるポリアミドエラストマー材料から構成された平板状の保護部材116を切り刃体104の刃部分107と平行に、保護部材116の円周方向高さを刃先と実質的に同じ程度に固定し、切り刃体104とそれに接続された、ショア硬度40Dであるポリアミドエラストマーからから構成され、カテーテル軸垂直方向0.20mm、軸水平方向0.50mmの断面形状である遠位側の支持部分110と、ショア硬度72Dであるポリアミドエラストマーからから構成され、カテーテル軸垂直方向0.20mm、軸水平方向0.50mmの断面形状である近位側の支持部分113からなる切り刃構造体109を3体、公称拡張径3.0mmのポリアミドエラストマー製拡張体101近傍の管状部材102,103に取り付けて第13図に示されるようなカテーテル遠位部分を有する高速交換型の冠状動脈用拡張カテーテルを作製した。切り刃構造体109の取り付けは、遠位側では管状部材102の最外層をポリアミドエラストマーから構成しておき、遠位側の支持部分110をチップ部分に溶着固定した。近位側では近位側の支持部分113を管状部材103に対し切り刃構造体109に軸方向の張力が発生するように固定した。治療時には拡張体101は、最初に内部を通過している管状部材102の周辺に折り畳まれ、折り畳まれた拡張体外周に近接して切り刃構造体109が配置される形で提供される。第22図に拡張体101が折り畳まれた際の本実施例の拡張体中央部分の軸方向に垂直な面の簡略断面図を示す。本実施例の拡張体部分の最大直径は1.37mm、3点曲げ評価による曲げ剛性は、71N・mm2であった。
【0069】
(比較例2)
比較例2は、市販の公称拡張径3.0mmの拡張体18の外面に取付けられた3枚のアテローム切開器19(ポリウレタン接着剤で拡張体に取り付けられた金属の刃)から構成される拡張カテーテルであり、第9図に示した比較例1と同様である。比較例2の拡張体部分の最大直径は、1.52mm、3点曲げ評価による曲げ剛性は、383N・mm2であった。
【0070】
次に、第23図〜第27図に基づいて、第3発明に係る拡張カテーテルの実施形態を説明する。本発明は、複数の管状部材と拡張体からなる拡張カテーテルにおいて、カテーテルの遠位端近傍で拡張体の両端が管状部材に固定されている構造の拡張カテーテルで、切り刃体と切り刃体を支持する支持部分から構成された切り刃構造体が支持部分で拡張体近傍の管状部材に取り付けられており、支持部分の少なくとも一部が金属材料より構成されていることを特徴とする拡張カテーテルである。
【0071】
第23図は第3発明に係る拡張カテーテルの拡張体201とガイドワイヤー通過用のルーメンを有した管状部材202、拡張体への圧力導入用のルーメンを有し、カテーテルの外表面を構成する管状部材203、および切り刃構造体204から構成されたカテーテル遠位部分である拡張体近傍の1例を示した簡略断面図である。第23図においては、ガイドワイヤー通過用のルーメンを有する管状部材202は拡張体201の内部を通して配置され、カテーテル最先端で拡張体と同心状に固定されてチップ部分を形成している。拡張体201は他端でカテーテルの外面を構成する管状部材203と接続されている。管状部材202上にはX線不透リング205が固定されている場合もある。切り刃構造体204は切り刃体206と遠位側の支持部分207と近位側の支持部分209から構成されており、遠位側の支持部分207は接続部分208で管状部材202からなるチップ部分に、接続部分213で切り刃体206に、近位側の支持部分209は接続部分211で管状部材203に、接続部分212で切り刃体206に固定されている。
【0072】
図23図では近位側の支持部分209は内側が金属材料210、外側が樹脂で構成されている。金属材料210の配置については特に制限はなく、拡張体201が拡張され、切開対象に押しあてられる場合に切開に充分な角度保持性を発揮するような、捻れに対する強度を支持部分207,209が有するように支持部分207,209の少なくとも一部に配置されれば良いが、第23図のように金属材料210が樹脂に埋入された状態で配置されていることが好ましい。本発明に示されるように、支持部分207,209の少なくとも一部が金属材料210から構成されていないと、切り刃構造体204が捻れやすく、充分な切開能力が発揮されない場合がある。切り刃構造体204は拡張体201の一端のみで管状部材202,203に固定されていてもかまわないが切り刃構造体204を安定的に保持するために第23図のように両端に取り付けられることが好ましい。また、図23図では近位側の支持部分209のみが金属材料210より構成されているが、遠位側の支持部分207も金属材料より構成されてもかまわない。しかし、カテーテルは遠位側、特に最遠位がより柔軟性が必要な場合が多く、金属材料210より構成された近位側の支持部材209により充分な切り刃構造体204の支持が得られる場合は、遠位側の支持部分207には金属材料を構成材料として用いない場合が好ましい場合がある。
【0073】
さらに、切り刃構造体204のカテーテルへの取り付けに際しては、切り刃構造体204にカテーテル軸方向の張力が発生しているように固定されていることが、切り刃構造体204をカテーテル軸に沿わせ、プロファイルを小さくする助けになることから、また、拡張体拡張時には切り刃構造体204を拡張体201に沿わせて配置させる助けになることから好ましい。ここで、遠位側の支持部分207をある程度柔軟な樹脂材料で構成した場合には、遠位側支持部分207が弾性変形をしやすくなるので、切り刃構造体204にカテーテル軸方向の張力を発生させて取り付けやすいことから好ましい場合がある。
【0074】
金属材料210の最小厚さに関しては、厚いとカテーテル全体の外径が大きくなりすぎ、小さいと捻れに対する充分な強度を付与することが出来ないので、0.03mm〜0.40mmの範囲にすることが好ましく、0.07mm〜0.15mmの範囲であることが更に好ましい。支持部分207,209の形状は、切り刃構造体204に充分な捻れに対する強度を付与でき、カテーテルの外径をなるべく小さく出来ることからも、そのカテーテル軸方向に垂直な断面形状が、第26図に示すように支持部分209のカテーテル軸方向断面形状において軸垂直方向Gに対し軸水平方向Hの方が比較的大きい、つまり拡張体201の円周方向(接線方向)に長い扁平形状であることが好ましい。金属材料210の材質については特に制限されないが、ステンレス鋼、超弾性合金が剛性と弾性のバランスに優れ、医療用具への使用実績が多いことからも好ましい。
【0075】
第24図は第23図を拡張カテーテル軸方向遠位側から観た簡略正面図である。第24図においては、ガイドワイヤー通過用のルーメンを有する管状部材202は、カテーテル最先端で拡張体201と同心状に固定されてチップ部分を形成しており、切り刃構造体204の遠位側の支持部分207は接続部分208で管状部材202からなるチップ部分に固定されている。また、切り刃構造体204の切り刃体206は第23図のように拡張体部分に配置されることが拡張時に病変部分を切開する目的から好ましく、さらに拡張体201の中央円筒部分に配置されることが切り刃構造体204を安定的に保持しやすいことからより好ましい。その場合、X線不透リング205,205は切り刃体206の両端位置を示すように管状部材202に固定されることが好ましい。
【0076】
第25図は第3発明に係る切り刃構造体204の説明図である。切り刃体206は、刃部分206Aの側面に沿って、樹脂製の切り刃保護部材214が配置されている。切り刃体206に近接した支持部分207,209のカテーテル軸に対する垂直方向高さEと、切り刃体206のカテーテル軸に対する垂直方向高さFの差は、体内通路及び併用他器具への引っ掛かりを少なくするために小さい方が良く、0.15mm以下であることが好ましく、0.10mm以下であることが更に好ましい。この場合、Fの高さは保護部材214の高さである。また、切り刃構造体204のカテーテル軸に対する垂直方向高さ最大値は、カテーテルの外径を小さくする、柔軟性を増す、ことから、0.50mm以下であることが好ましく、0.35mm以下であることが更に好ましい。取り付けられる切り刃構造体204の数については特に制限が無く、複数の切り刃構造体204を取り付けても良い。切り刃構造体204を複数配置する際には、拡張体201を拡張した際に、各切り刃構造体204が円周上に均等な距離で配置されるように取り付けられることが好ましい。切り刃構造体204の切り刃体206の材質は樹脂でも目的達成は可能であるが、刃部分206Aを鋭利にかつ好ましい硬度に調整できることから金属がより好ましい場合があり、金属ではステンレス鋼が好ましく、特にSUS400番系列、更に好ましくはSUS440系が好ましい。また、切り刃体206の形状には特に規制はないが、第25図に示すように保護部材214を固定するための穴215を側面に複数個設けることが好ましい場合がある。
【0077】
また、第27図に示すように、切り刃体206と支持部分207,209との接続を強固にするために、切り刃体206の支持部分207,209と接続する端部に穴216を設けておくことが好ましい場合があり、更に接続強度を固めるために金属材料210をその穴216を通過して配置しても良い。この例では、切り刃体206の端部に穴216を設け、金属材料210の環状部分217をその穴を通過するように配置し、その周囲を樹脂218で覆っている。また、この例に限らず、切り刃体206と金属材料210を接続しても良い。金属材料210を樹脂に埋入された状態で配置する際には、金属材料210に穴218を開けておくと接続強度が増して好ましい場合がある。
【0078】
(第3発明の実施例)
以下に第3発明に係るより具体的な実施例と比較例について詳説するが、以下の実施例は本発明を何ら限定するものではない。
【0079】
(実施例5)
ステンレス製の刃部分206Aの両側に、ショア硬度25Dであるポリアミドエラストマー材料から構成された平板状の保護部材214を、刃部分と平行に、保護部材214の円周方向高さを刃先と実質的に同じ程度にして固定し、円周方向高さ0.35mmの切り刃体206を作製した。その切り刃体206とそれに接続された、ショア硬度25Dであるポリアミドエラストマーからから構成され、カテーテル軸垂直方向0.35mm、軸水平方向0.45mmの断面形状で、カテーテル軸垂直方向最大値が切り刃体206に近接した支持部分207で0.35mmである遠位側の支持部分207と、ショア硬度72Dであるポリアミドエラストマーから外層を構成され、内層に最小厚さ0.07mmのSUS304ステンレス製板状材料(金属材料210)を配置し、カテーテル軸垂直方向0.35mm、軸水平方向0.45mmの断面形状で、カテーテル軸垂直方向最大値が切り刃体206に近接した支持部分209で0.35mmである近位側の支持部分209からなる切り刃構造体204を3体、公称拡張径3.0mmのポリアミドエラストマー製拡張体201近傍の管状部材202,203に取り付けて第23図に示されるようなカテーテル遠位部分を有する高速交換型の冠状動脈用拡張カテーテルを作製した。切り刃構造体204の取り付けは、両端を管状部材202,203の最外層を構成するポリアミドエラストマーへ溶着固定した。治療時には拡張体201は、最初に内部を通過している管状部材202の周辺に折り畳まれ、折り畳まれた拡張体外周に近接して切り刃構造体204が配置される形で提供され、一旦拡張された後は、拡張体201は切り刃構造体204の間に翼状に存在する。
【0080】
(実施例6)
ステンレス製の刃部分206Aの両側に、ショア硬度25Dであるポリアミドエラストマー材料から構成された平板状の保護部材214を、刃部分と平行に、保護部材の円周方向高さを刃先と実質的に同じ程度にして固定し、円周方向高さ0.35mmの切り刃体206を作製した。その切り刃体206とそれに接続された、ショア硬度25Dであるポリアミドエラストマーから構成され、カテーテル軸垂直方向0.35mm、軸水平方向0.45mmの断面形状で、カテーテル軸垂直方向最大値が切り刃体206に近接した支持部分207で0.35mmである遠位側の支持部分207と、ショア硬度72Dであるポリアミドエラストマーから外層を構成され、内層に最小厚さ0.40mmのSUS304ステンレス製板状材料(金属材料210)を配置し、カテーテル軸垂直方向0.50mm、軸水平方向0.50mmの断面形状で、カテーテル軸垂直方向最大値が切り刃体206に近接した支持部分209で0.50mmである近位側の支持部分209からなる切り刃構造体204を3体、公称拡張径3.0mmのポリアミドエラストマー製拡張体201近傍の管状部材202,203に取り付けて第23図に示されるようなカテーテル遠位部分を有する高速交換型の冠状動脈用拡張カテーテルを作製した。切り刃構造体204の取り付けは、両端を管状部材202,203の最外層を構成するポリアミドエラストマーへ溶着固定した。治療時には拡張体201は、最初に内部を通過している管状部材202の周辺に折り畳まれ、折り畳まれた拡張体外周に近接して切り刃構造体204が配置される形で提供され、一旦拡張された後は、拡張体201は切り刃構造体204の間に翼状に存在する。
【0081】
(実施例7)
ステンレス製の刃部分206Aの両側に、ショア硬度25Dであるポリアミドエラストマー材料から構成された平板状の保護部材214を、刃部分と平行に、保護部材214の円周方向高さを刃先と実質的に同じ程度にして固定し、円周方向高さ0.35mmの切り刃体206を作製した。その切り刃体206とそれに接続された、ショア硬度25Dであるポリアミドエラストマーから構成され、カテーテル軸垂直方向0.25mm、軸水平方向0.40mmの断面形状で、カテーテル軸垂直方向最大値が切り刃体206に近接した支持部分207で0.30mmである遠位側の支持部分207と、ショア硬度72Dであるポリアミドエラストマーから外層を構成され、内層に最小厚さ0.03mmのSUS304ステンレス製板状材料(金属材料210)と、切り刃体206の端部穴216を通過してステンレス材料(金属材料210)に溶接された外径0.09mmのSUS304ステンレス棒状材料(環状部分117)を配置し、カテーテル軸垂直方向0.25mm、軸水平方向0.40mmの断面形状で、カテーテル軸垂直方向最大値が切り刃体206に近接した支持部分209で0.30mmである近位側の支持部分209からなる切り刃構造体204を3体、公称拡張径3.0mmのポリアミドエラストマー製拡張体201近傍の管状部材202,203に取り付けて第23図に示されるようなカテーテル遠位部分を有する高速交換型の冠状動脈用拡張カテーテルを作製した。切り刃構造体204の取り付けは、両端を管状部材202,203の最外層を構成するポリアミドエラストマーへ溶着固定した。治療時には拡張体201は、最初に内部を通過している管状部材202の周辺に折り畳まれ、折り畳まれた拡張体外周に近接して切り刃構造体204が配置される形で提供され、一旦拡張された後は、拡張体201は切り刃構造体204の間に翼状に存在する。
【0082】
(比較例3)
ステンレス製の刃部分206Aの両側に、ショア硬度25Dであるポリアミドエラストマー材料から構成された平板状の保護部材214を、刃部分と平行に、保護部材214の円周方向高さを刃先と実質的に同じ程度にして固定し、円周方向高さ0.35mmの切り刃体206を作製した。その切り刃体206とそれに接続された、ショア硬度25Dであるポリアミドエラストマーから構成され、カテーテル軸垂直方向0.15mm、軸水平方向0.30mmの断面形状で、カテーテル軸垂直方向最大値が切り刃体206に近接した支持部分207で0.15mmである遠位側の支持部分207と、ショア硬度72Dであるポリアミドエラストマーから構成され、カテーテル軸垂直方向0.15mm、軸水平方向0.40mmの断面形状で、カテーテル軸垂直方向最大値が切り刃体206に近接した支持部分209で0.15mmである近位側の支持部分209からなる切り刃構造体204を3体、公称拡張径3.0mmのポリアミドエラストマー製拡張体201近傍の管状部材202,203に取り付けて第23図に示されるようなカテーテル遠位部分を有する高速交換型の冠状動脈用拡張カテーテルを作製した。切り刃構造体204の取り付けは、両端を管状部材202,203の最外層を構成するポリアミドエラストマーへ溶着固定した。治療時には拡張体201は、最初に内部を通過している管状部材202の周辺に折り畳まれ、折り畳まれた拡張体外周に近接して切り刃構造体204が配置される形で提供され、一旦拡張された後は、拡張体201は切り刃構造体204の間に翼状に存在する。
【0083】
(比較例4)
比較例4は、市販の拡張体18の外面に取付けられた3枚のアテローム切開器19(ポリウレタン接着剤で拡張体に取り付けられた金属の刃)から構成される拡張カテーテルであり、第9図に示した比較例1と同様である。比較例4の場合、刃は根本部分を接着剤で固定されており、刃が露出している円周方向高さは約0.18mmであった。
【0084】
(評価)
実施例5、6、7と比較例3を種々の硬度のシリコン樹脂で作製した模擬狭窄体内通路中の狭窄部位で拡張した。比較例3は、高硬度シリコン模擬狭窄体内通路中で拡張した場合、切り刃構造体に捻れが発生し、狭窄部の切開がうまくいかない場合があった。本発明の実施例5、6、7については何れの場合も良好な切開が行われた。また、ブタの冠状動脈左前下行枝に留置した金属ステント部分およびその遠位側で拡張を行い、抜去する際の抵抗値を荷重計で測定し、引っ掛かりが発生した場合はその部位をX線造影で確認しながら実験を行った。実施例5、6、7では金属ステント部分およびその他血管部分、ガイディングカテーテル(外径6F(2mm)、内径0.070インチ(1.78mm))内でカテーテルおよび切り刃構造体に引っ掛かりは起こらず抵抗値としては約0.3Nであった。比較例3はステント部分、ガイディングカテーテル先端で引っ掛かりが発生する場合があり、その時の抵抗値としては約1.0Nを越える場合があった。比較例4もステント部分、ガイディングカテーテル先端で引っ掛かりが発生する場合があり、抵抗値としては約1.0Nを越える場合があった。また、ガイディングカテーテル先端に切れ目が入る場合があった。
【0085】
産業上の利用可能性
以上のように、第1発明の医療用拡張カテーテルは、拡張する部分に切り込みを入れながら体内通路の拡張を行う拡張カテーテルであるが、従来品と異なり拡張体部分が細く、柔軟性に優れるため操作性、特に狭窄病変、屈曲部病変への進入性に優れている。更に、拡張体の膨張特性(コンプライアンス)を自由にコントロールすることが可能である。
【0086】
また、第2発明の医療用拡張カテーテルは、拡張する部分に切り込みを入れながら拡張を行える拡張カテーテルであり、切り込みを入れるための切り刃の保護性を向上させた安全性に優れた拡張カテーテルを提供できる。また、拡張体部分の柔軟性が向上した拡張する部分に切り込みを入れながら拡張を行える拡張カテーテルを提供可能とする。
【0087】
また、第3発明の医療用拡張カテーテルは、拡張する部分に切り込みを入れながら拡張を行える拡張カテーテルであり、優れた切開性能を有し、安全性に優れた拡張カテーテルを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】第1図は、第1発明に係る拡張カテーテルの拡張体と拡張体近傍の管状部材に取り付けられた切り刃構造体を含む拡張カテーテル遠位部分を示す簡略断面図である。
【図2】第2図は、第1発明に係る拡張カテーテルの拡張体と拡張体近傍の管状部材に取り付けられた切り刃構造体を含む拡張カテーテル遠位部分を示す、第1図を軸方向遠位側より観察した簡略正面図である。
【図3】第3図は、第1発明に係る切り刃構造体の一例を示す簡略断面図である。
【図4】第4図は、第3図を軸方向遠位側から観た図であり、第1発明に係る切り刃構造体の1例を示す簡略正面図である。
【図5】第5図は、第1発明に係る拡張カテーテルの拡張体と拡張体近傍の管状部材に取り付けられた切り刃構造体を含む拡張カテーテル遠位部分の別の一例を示す簡略断面図である。
【図6】第6図は、第1発明に係る拡張カテーテルの別の一例を示す簡略正面図である。
【図7】第7図は、第1発明に係る切り刃構造体の切り刃体の一例を示し、(a)は切り刃体の簡略側面図、(b)は切り刃体の簡略正面図である。
【図8】第8図は、第1発明に係る拡張カテーテルの拡張体を折り畳んだ状態の拡張体部分の一例を示す簡略断面図である。
【図9】第9図は、比較例の拡張カテーテルの拡張体を折り畳んだ状態の拡張体部分を示す簡略断面図である。
【図10】第10図は、第1発明の効果を示す為の測定系を模式的に示す説明図である。
【図11】第11図は、第2発明の第1実施形態に係る拡張体と拡張体近傍に配置された切り刃体と、切り刃体の刃部分を保護する保護部材を備えた拡張カテーテル遠位部分を示す簡略断面図である。
【図12】第12図は、第2発明に係る拡張体と拡張体近傍に配置された切り刃体と、切り刃体の刃部分を保護する保護部材を備えた拡張カテーテル遠位部分を示す、第11図を軸方向遠位側より観察した簡略正面図である。
【図13】第13図は、第2発明の第2実施形態に係る拡張体と拡張体近傍に配置された切り刃体を含む切り刃構造体と、切り刃体の刃部分を保護する保護部材を備えた拡張カテーテル遠位部分を示す簡略断面図である。
【図14】第14図は、第2発明に係る拡張体と拡張体近傍に配置された切り刃体を含む切り刃構造体と、切り刃体の刃部分を保護する保護部材を備えた拡張カテーテル遠位部分を示す、第13図を軸方向遠位側から観た簡略正面図である。
【図15】第15図は、第2発明に係る切り刃構造体の一例を示す簡略断面図である。
【図16】第16図は、第2発明に係る切り刃構造体の切り刃体を示す簡略断面図である。
【図17】第17図は、第2発明に係る切り刃構造体の別の一例である切り刃体を示す簡略断面図である。
【図18】第18図は、第2発明に係る拡張カテーテルによる体内通路への切り込みを入れる様子を示した説明図である。
【図19】第19図は、第2発明の第1実施形態に係る拡張カテーテルの別の一例を示す簡略正面図である。
【図20】第20図は、第2発明の第2実施形態に係る拡張カテーテルの別の一例を示す簡略正面図である。
【図21】第21図は、第2発明の第1実施形態に係る拡張カテーテルの拡張体を折り畳んだ状態の拡張体部分の1例を示す簡略断面図である。
【図22】第22図は、第2発明の第2実施形態に係る拡張カテーテルの拡張体を折り畳んだ状態の拡張体部分の1例を示す簡略断面図である。
【図23】第23図は、第3発明に係る拡張カテーテルの拡張体と拡張体近傍の管状部材に取り付けられた切り刃構造体を含む拡張カテーテル遠位部分を示す簡略断面図である。
【図24】第24図は、第3発明に係る拡張カテーテルの拡張体と拡張体近傍の管状部材に取り付けられた切り刃構造体を含む拡張カテーテル遠位部分を示す、第23図を軸方向遠位側より観察した簡略正面図である。
【図25】第25図は、第3発明に係る切り刃構造体の一例を示す簡略断面図である。
【図26】第26図は、第3発明に係る切り刃構造体の支持部分の一例を示す簡略断面図である。
【図27】第27図は、第3発明に係る切り刃構造体の一例を示し、(a)は切り刃構造体の部分簡略平面図、(b)は切り刃構造体の部分簡略側面図である。
Claims (24)
- 複数の管状部材と拡張体からなる拡張カテーテルにおいて、拡張体の外側に位置するように配された切り刃体と、前記切り刃体の刃部分を保護する保護部材と、前記切り刃体および保護部材の近位側で支持する近位側支持部分と遠位側で支持する遠位側支持部分とから構成された切り刃構造体が、前記遠位側支持部分を介して拡張体の遠位側に配された管状部材に、前記近位側支持部分を介して拡張体の近位側に配された管状部材に取り付けられており、前記保護部材が、前記切り刃体の片側又は両側に切り刃体の刃部分と平行に配置され、かつ切り刃体の刃先部分とほぼ同じ高さであることを特徴とする拡張カテーテル。
- 前記保護部材が、切り刃体の刃部分を保護し、かつ切り刃体が拡張体の半径方向外側に押圧された際には切り刃体の刃部分が露出される機能を有することを特徴とする請求項1に記載の拡張カテーテル。
- 前記保護部材が、切り刃体の刃部分と平行に配置された少なくとも一部が平板状の構造体で、かつ平板状部分が切り刃体の刃先部分とほぼ同じ高さである請求項1または2に記載の拡張カテーテル。
- 前記保護部材が樹脂製である請求項1〜3の何れか1項に記載の拡張カテーテル。
- 前記切り刃体の底部分の幅が切り刃体の高さの少なくとも1/2以上ある請求項1〜4の何れか1項に記載の拡張カテーテル。
- 拡張体拡張時に前記切り刃体の刃先が拡張された拡張体の表面に垂直を向くように切り刃構造体に取り付けられており、かつ前記支持部分のカテーテル軸方向に垂直な断面形状が拡張体の円周接線方向に長い扁平形状である請求項1〜5の何れか1項に記載の拡張カテーテル。
- 前記切り刃構造体が軸方向の張力が発生するように固定されている請求項1〜6の何れか1項に記載の拡張カテーテル。
- 前記切り刃構造体の近位側支持部分がコイル状弾性体の一端に接続されており、該コイル状弾性体の他端が前記拡張体の遠位側に配された管状部材に接続されており、前記コイル状弾性体にかかる応力により切り刃構造体に軸方向の張力が発生しているように固定されている請求項1〜7の何れか1項に記載の拡張カテーテル。
- 前記切り刃構造体の切り刃体の刃部分の材質が金属である請求項1〜8の何れか1項に記載の拡張カテーテル。
- 前記切り刃構造体の切り刃体の刃部分の材質がステンレス鋼である請求項9に記載の拡張カテーテル。
- 前記支持部分の材質が樹脂である請求項1〜10の何れか1項に記載の拡張カテーテル。
- 前記支持部分の材質がカテーテルの前記管状部材と溶着可能な樹脂である請求項11に記載の拡張カテーテル。
- 前記管状部材の少なくとも前記切り刃構造体と固定される部分の一部が2層以上の多層構造である請求項12に記載の拡張カテーテル。
- 前記切り刃構造体の遠位側支持部分の材質が、近位側支持部分の材質に比べ、硬度を低く設定している請求項11〜13の何れか1項に記載の拡張カテーテル。
- 拡張体膨張特性(コンプライアンス)が、1気圧あたり0.80%(0.78%/MPa)以上である請求項1〜14の何れか1項に記載の拡張カテーテル。
- 複数の管状部材と拡張体からなる拡張カテーテルにおいて、拡張体の外側に位置するように配された切り刃体と、前記切り刃体の刃部分を保護する保護部材と、前記切り刃体および保護部材の近位側で支持する近位側支持部分と遠位側で支持する遠位側支持部分とから構成された切り刃構造体が、前記遠位側支持部分を介して拡張体の遠位側に配された管状部材に、前記近位側支持部分を介して拡張体の近位側に配された管状部材に取り付けられており、前記保護部材が、前記切り刃体の片側又は両側に切り刃体の刃部分と平行に配置され、かつ切り刃体の刃先部分とほぼ同じ高さであり、前記支持部分の少なくとも一部が金属材料より構成されていることを特徴とする拡張カテーテル。
- 前記金属材料の最小厚さが、0.03mm〜0.40mmの範囲である請求項16に記載の拡張カテーテル。
- 前記支持部分のカテーテル軸方向に垂直な断面形状が、前記拡張体の円周接線方向に長い扁平形状である請求項16又は17に記載の拡張カテーテル。
- 前記金属材料が、ステンレス鋼または超弾性合金である請求項16〜18の何れか1項に記載の拡張カテーテル。
- 前記金属材料が樹脂に埋入された状態で配置されている請求項16〜19の何れか1項に記載の拡張カテーテル。
- 前記金属材料の環状部分が前記切り刃体の端部に設けられた穴部分を通過して配置されている請求項16〜20の何れか1項に記載の拡張カテーテル。
- 前記切り刃構造体の支持部分が拡張体近傍両側で管状部材に取り付けられており、近位側の支持部分のみ、少なくとも一部が金属材料より構成されている請求項16〜21の何れか1項に記載の拡張カテーテル。
- 複数の管状部材と拡張体からなる拡張カテーテルにおいて、拡張体の外側に位置するように配された切り刃体と、前記切り刃体の刃部分を保護する保護部材と、前記切り刃体および保護部材の近位側で支持する近位側支持部分と遠位側で支持する遠位側支持部分とから構成された切り刃構造体が、前記遠位側支持部分を介して拡張体の遠位側に配された管状部材に、前記近位側支持部分を介して拡張体の近位側に配された管状部材に取り付けられており、前記保護部材が、前記切り刃体の片側又は両側に切り刃体の刃部分と平行に配置され、かつ切り刃体の刃先部分とほぼ同じ高さであり、切り刃体に近接した支持部分のカテーテル軸に対する垂直方向高さと切り刃体のカテーテル軸に対する垂直方向高さの差が0.15mm以下であることを特徴とする拡張カテーテル。
- 複数の管状部材と拡張体からなる拡張カテーテルにおいて、拡張体の外側に位置するように配された切り刃体と、前記切り刃体の刃部分を保護する保護部材と、前記切り刃体および保護部材の近位側で支持する近位側支持部分と遠位側で支持する遠位側支持部分とから構成された切り刃構造体が、前記遠位側支持部分を介して拡張体の遠位側に配された管状部材に、前記近位側支持部分を介して拡張体の近位側に配された管状部材に取り付けられており、前記保護部材が、前記切り刃体の片側又は両側に切り刃体の刃部分と平行に配置され、かつ切り刃体の刃先部分とほぼ同じ高さであり、切り刃構造体のカテーテル軸に対する垂直方向高さ最大値が、0.50mm以下であることを特徴とする拡張カテーテル。
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