JP4344968B2 - 画像処理装置および画像処理方法、並びにデータ処理装置およびデータ処理方法 - Google Patents

画像処理装置および画像処理方法、並びにデータ処理装置およびデータ処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置および画像処理方法、並びにデータ処理装置およびデータ処理方法に関し、特に、例えば、動画像等のデータに含まれるノイズの除去を、より効果的に行うことができるようにする画像処理装置および画像処理方法、並びにデータ処理装置およびデータ処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、伝送や再生等された画像データや音声データなどのデータには、一般に、時間的に変動するノイズが含まれているが、データに含まれるノイズを除去する方法としては、従来より、入力データ全体の平均(以下、適宜、全平均という)や、入力データの局所的な平均である移動平均を求めるものなどが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、全平均を計算する方法は、データに含まれるノイズの度合い、即ち、データのS/N(Signal/Noise)が一定である場合は有効であるが、データのS/Nが変動する場合には、S/Nの悪いデータが、S/Nの良いデータに影響し、効果的にノイズを除去することが困難となることがある。
【0004】
また、移動平均を計算する方法では、入力されたデータから時間的に近い位置にあるデータの平均が求められるため、その処理結果は、データのS/Nの変動の影響を受ける。即ち、データのS/Nの良い部分については、処理結果のS/Nも良くなるが、S/Nの悪い部分については、処理結果のS/Nも悪くなる。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、データに含まれるノイズの度合いが一定の場合だけでなく、時間的に変動する場合であっても、そのノイズを、効果的に除去することができるようにするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面の画像処理装置は、入力画素を処理し、その処理結果としての出力画素を出力する画像処理装置であって、前記入力画素の動きを判定する動き判定手段と、前記入力画素の動きの判定結果に基づいて、その入力画素の静止している部分のノイズ量を推定する推定手段と、前記ノイズ量に基づいて、前記ノイズ量が小さいほど大きくなる値を、前記入力画素の信頼性を表す入力信頼度として計算する入力信頼度計算手段と、前記入力信頼度の積算値を、前記出力画素の信頼性を表す出力信頼度として計算する出力信頼度計算手段と、前記入力信頼度に比例する重み、および、前記出力信頼度に比例する重みを用いた、前記入力画素と、1画面前に得られた出力画素との重み付け加算により、現在時刻の出力画素を求める処理手段とを含む画像処理装置である。
【0007】
本発明の第1の側面の画像処理方法は、入力画素を処理し、その処理結果としての出力画素を出力する画像処理方法であって、前記入力画素の動きを判定する動き判定ステップと、前記入力画素の動きの判定結果に基づいて、その入力画素の静止している部分のノイズ量を推定する推定ステップと、前記ノイズ量に基づいて、前記ノイズ量が小さいほど大きくなる値を、前記入力画素の信頼性を表す入力信頼度として計算する入力信頼度計算ステップと、前記入力信頼度の積算値を、前記出力画素の信頼性を表す出力信頼度として計算する出力信頼度計算ステップと、前記入力信頼度に比例する重み、および、前記出力信頼度に比例する重みを用いた、前記入力画素と、1画面前に得られた出力画素との重み付け加算により、現在時刻の出力画素を求める処理ステップとを含む画像処理方法である。
【0008】
本発明の第2の側面のデータ処理装置は、入力画素を処理し、その処理結果としての出力画素を出力するデータ処理装置であって、前記入力画素のノイズ量が小さいほど大きくなる値を、前記入力画素の信頼性を表す入力信頼度として計算する入力信頼度計算手段と、前記入力信頼度の積算値を、前記出力画素の信頼性を表す出力信頼度として計算する出力信頼度計算手段と、前記入力画素の動きベクトルの信頼性を表すベクトル信頼度を、前記出力信頼度の補正に用いる出力補正項として算出する出力補正項算出手段と、前記出力信頼度を、前記出力補正項に基づいて補正する出力補正手段と、前記入力信頼度に比例する重み、および補正された前記出力信頼度に比例する重みを用いた、前記入力画素と、1画面前に得られた出力画素との重み付け加算により、現在時刻の出力画素を求める処理手段とを含むデータ処理装置である。
【0009】
本発明の第2の側面のデータ処理方法は、入力画素を処理し、その処理結果としての出力画素を出力するデータ処理方法であって、前記入力画素のノイズ量が小さいほど大きくなる値を、前記入力画素の信頼性を表す入力信頼度として計算する入力信頼度計算ステップと、前記入力信頼度の積算値を、前記出力画素データの信頼性を表す出力信頼度として計算する出力信頼度計算ステップと、前記入力画素の動きベクトルの信頼性を表すベクトル信頼度を、前記出力信頼度の補正に用いる出力補正項として算出する出力補正項算出ステップと、前記出力信頼度を、前記出力補正項に基づいて補正する出力補正ステップと、前記入力信頼度に比例する重み、および補正された前記出力信頼度に比例する重みを用いた、前記入力画素と、1画面前に得られた出力画素との重み付け加算により、現在時刻の出力画素を求める処理ステップとを含むデータ処理方法である。
【0010】
本発明の第1の側面においては、前記入力画素の動きが判定され、前記入力画素の動きの判定結果に基づいて、その入力画素の静止している部分のノイズ量が推定される。さらに、前記ノイズ量に基づいて、前記ノイズ量が小さいほど大きくなる値が、前記入力画素の信頼性を表す入力信頼度として計算され、前記入力信頼度の積算値が、前記出力画素の信頼性を表す出力信頼度として計算される。そして、前記入力信頼度に比例する重み、および、前記出力信頼度に比例する重みを用いた、前記入力画素と、1画面前に得られた出力画素との重み付け加算により、現在時刻の出力画素が求められる。
【0011】
本発明の第2の側面においては、前記入力画素のノイズ量が小さいほど大きくなる値が、前記入力画素の信頼性を表す入力信頼度として計算され、前記入力信頼度の積算値が、前記出力データの信頼性を表す出力信頼度として計算される。さらに、前記入力画素の動きベクトルの信頼性を表すベクトル信頼度が、前記出力信頼度の補正に用いる出力補正項として算出され、前記出力信頼度が、前記出力補正項に基づいて補正される。そして、前記入力信頼度に比例する重み、および補正された前記出力信頼度に比例する重みを用いた、前記入力画素と、1画面前に得られた出力画素との重み付け加算により、現在時刻の出力画素が求められる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用したノイズ除去装置について説明するが、その前に、本発明によるノイズ除去の原理について説明する。
【0013】
いま、説明を簡単にするために、図1(A)に示すような、真値が一定で、かつ時間的に変動するノイズが重畳された入力データについて、その足し込み(積算)を行うことで、時間的に変動するノイズを除去することを考えると、ノイズの度合いとしての、例えば、ノイズのレベルが大きい入力データ(従って、S/Nの悪いデータ)については、その重みを小さくし(あまり考慮しないようにする)、ノイズのレベルの小さい入力データ(従って、S/Nの良いデータ)については、その重みを大きくして足し込みを行うことにより、ノイズを効果的に除去することができる。
【0014】
従って、入力データの評価値として、例えば、図1(B)に示すような、入力データの、真値に対する近さ、即ち、入力データが真値であることの信頼性を表す信頼度を求め、その信頼度に対応した重み付けを入力データに対して行いながら、その平均(重み付け加算値)を計算することで、ノイズを効果的に除去することができる。
【0015】
そこで、いま、時刻tにおける入力データ、出力データ、入力データの信頼度を、それぞれx(t),y(t),αx(t)と表すと、次式にしたがい、入力データx(t)について、その信頼度αx(t)に対応した重みを用いた重み付け加算を行うことで、ノイズを効果的に除去した出力データy(t)を得ることができる。
【0016】
【数1】
Figure 0004344968
・・・(1)
ここで、式(1)では、入力データx(t)には、その信頼度αx(t)が大きいほど、大きな重みが与えられる。
【0017】
式(1)から、現在時刻tから1サンプル前の出力データy(t−1)は、次式で求められる。
【0018】
【数2】
Figure 0004344968
・・・(2)
【0019】
また、出力データy(t)についても、その出力データy(t)の評価値として、真値に対する近さ、即ち、出力データy(t)が真値であることの信頼性を表す信頼度αy(t)を導入し、現在時刻tから1サンプル前の出力データy(t−1)の信頼度αy(t−1)を、次式で定義する。
【0020】
【数3】
Figure 0004344968
・・・(3)
ここで、式(3)によれば、出力データy(t−1)の信頼度αy(t−1)は、それまでに処理された入力データx(i)の信頼度αx(i)の積算値で与えられており(i=0,1,2,・・・,t−1)、従って、出力データy(t−1)の信頼度αy(t−1)は、いままでに入力された入力データが真値に近いものが多ければ大きくなり、少なければ小さくなることになる。即ち、出力データy(t−1)の信頼度αy(t−1)には、いままでに入力された入力データの真値に対する近さ(信頼性)が反映される。そして、いままでに入力された入力データが真値に近いということは、出力データy(t−1)も真値に近いということになり、逆に、いままでに入力された入力データが真値から離れているということは、出力データy(t−1)も真値から離れているということになる。従って、式(3)で表される信頼度αy(t−1)は、出力データy(t−1)の真値に対する近さを表すことになる。
【0021】
式(1)乃至(3)から、出力データy(t)と、その信頼度αy(t)は、式(4)と(5)でそれぞれ表される。
【0022】
【数4】
Figure 0004344968
・・・(4)
αy(t)=αy(t−1)+αx(t)
・・・(5)
【0023】
また、時刻tにおいて、出力データy(t)を求めるのに用いる重みを、w(t)と表し、これを、次式で定義する。
【0024】
w(t)=αy(t−1)/(αy(t−1)+αx(t))
・・・(6)
【0025】
式(6)から、次式が成り立つ。
【0026】
1−w(t)=αx(t)/(αy(t−1)+αx(t))
・・・(7)
【0027】
式(6)および(7)を用いると、式(4)における出力データy(t)は、次のような乗算と加算による重み付け平均(重み付け加算)によって表すことができる。
【0028】
y(t)=w(t)y(t−1)+(1−w(t))x(t)
・・・(8)
【0029】
なお、式(8)で用いる重みw(t)(および1−w(t))は、式(6)から、1サンプル前の出力データy(t−1)の信頼度αy(t−1)と、現在の入力データx(t)の信頼度αx(t)とから求めることができる。また、式(5)における現在の出力データy(t)の信頼度αy(t)も、その1サンプル前の出力データy(t−1)の信頼度αy(t−1)と、現在の入力データx(t)の信頼度αx(t)とから求めることができる。
【0030】
ここで、入力データx(t)の信頼度αx(t)、または出力データy(t)の信頼度αy(t)として、それぞれの時間的近傍にある幾つかの入力データまたは出力データの分散σx(t)2、またはσy(t)2の逆数を用いることとすると、即ち、信頼度αx(t),信頼度αy(t)を、式
αx(t)=1/σx(t)2
αy(t)=1/σy(t)2
・・・(9)
とおくと、式(8)における重みw(t)は、次式で求めることができる。
【0031】
w(t)=σx(t)2/(σy(t−1)2+σx(t)2)
・・・(10)
【0032】
この場合、式(8)における1−w(t)は、次式で求めることができる。
【0033】
w(t)=σy(t−1)2/(σy(t−1)2+σx(t)2)
・・・(11)
【0034】
また、σy(t)2は、次式で求めることができる。
【0035】
σy(t)2=w(t)2σy(t−1)2+(1−w(t))2σx(t)2
・・・(12)
【0036】
式(4)と(5)から導かれる式(8)は、式(4)から明らかなように、入力データx(t)に対して、その信頼度αx(t)に相当する重み付けをするとともに、1サンプル前の出力データy(t−1)に対して、その信頼度αy(t−1)に相当する重み付けをし、これらを加算したものを、入力データx(t)からノイズを除去した出力データy(t)とするものである。
【0037】
そして、入力データx(t)に対する重みに相当する信頼度αx(t)は、その入力データx(t)の真値への近さを表しており、1サンプル前の出力データy(t−1)に対する重みに相当する信頼度αy(t−1)は、その出力データy(t−1)の真値への近さを表している。いまの場合、真値が一定としているから、入力データx(t)と出力データy(t−1)のうちの、より真値に近い方に重みをおいて加算を行う式(8)により出力データy(t)を求めれば、この出力データy(t)は、より真値に近いものとなることになる。
【0038】
即ち、式(1)から導かれる(式(1)と等価な)式(8)によって求められる出力データy(t)は、過去に入力された入力データのうち、信頼度の小さいものには小さな重み付けをするとともに、信頼度の大きいものには大きな重み付けをし、このような重み付けを行った過去の入力データを積算したものである。より直感的には、出力データy(t)は、ノイズを多く含む入力データの影響が小さくなり、かつノイズの少ない入力データの影響が大きくなるように、入力データの加算を行ったものである。
【0039】
従って、単に平均をとる全平均の場合には、S/Nの悪い入力データも、また良い入力データも、出力データに対して、同等の影響を与えるが、式(8)によれば、S/Nの悪い入力データは、出力データに対して、ほとんど影響を与えず、また、S/N良い入力データは、出力データに対して、大きな影響を与える。その結果、単に平均をとる全平均の場合に比較して、より効果的にノイズが除去された出力データを得ることができる。
【0040】
さらに、移動平均をとる場合には、時間的に離れた入力データは、S/Nの良いものであっても、出力データに対して、まったく影響を与えず、時間的に近い入力データは、S/Nの悪いものであっても、出力データに対して大きな影響を与える。これに対して、式(8)によれば、上述のように、入力データの時間的な近さは関係なく、S/Nの良し悪しによって、出力データに対する影響力が異なる。その結果、移動平均をとる場合に比較して、より効果的にノイズが除去された出力データを得ることができる。
【0041】
以上から、式(8)によれば、出力データは、信頼度の高い(真値に近い)入力データによる影響によって、真値に近いものとなる。従って、信頼度の高い入力データが処理されるにつれて、出力データは、真値に近づいていくことになる。即ち、出力データのS/Nは、時間の経過とともに改善されていく。
【0042】
なお、上述の場合においては、真値が一定であると仮定したが、真値が変化するデータの系列については、例えば、真値が一定であるとみなせる区間に区切り、その区間ごとに、処理を行うようにすれば良い。
【0043】
また、上述の場合においては、入力データの信頼度(以下、適宜、入力信頼度という)として、その時間的近傍にある幾つかの入力データの分散を用いることとしたため、その幾つかの入力データの入力があるまでは、入力信頼度、さらには、出力データ、およびその信頼度(以下、適宜、出力信頼度という)を求めることができないが、入力信頼度を求めることができる入力データの入力があるまでは、例えば、入力信頼度および出力信頼度のいずれも計算せず、また、出力データとしては、いままで入力された入力データの単純な平均値を求めて出力するようにすることができる。但し、入力信頼度を求めることができる入力データの入力があるまでの対処方法は、これに限定されるものではない。
【0044】
次に、入力データx(t)が、例えば、音声データのような、いわば1次元のデータの系列である場合には、出力データy(t−1)は、入力データx(t)の1サンプル前の入力データx(t−1)の処理結果となるが、入力データx(t)が、例えば、画像データのような、いわば2次元のデータの系列である場合、出力データy(t−1)は、入力データx(t)の、例えば1フレーム(またはフィールド)前の入力データx(t−1)の処理結果となる。
【0045】
即ち、いま、第tフレームの画素(正確には、画素の画素値)をx(t)と表し、この画素x(t)を、入力画素として、式(8)によってノイズの除去を行い、その結果得られる出力画素を出力する場合には、入力画素x(t−1)は、第tフレームの入力画素x(t)に対応する、第t−1フレームの入力画素を表し、従って、y(t−1)は、その入力画素x(t−1)からノイズを除去した出力画素を表す。
【0046】
そして、画像には、一般に動きがあるから、入力画素x(t)の位置と、その1フレーム前の出力画素y(t−1)の位置とは、一致していないことがあり、従って、式(8)によってノイズの除去を行う場合には、入力画素x(t)に対応する出力画素y(t−1)を検出する必要がある。
【0047】
入力画素x(t)に対応する出力画素y(t−1)は、入力画素x(t)の動きベクトル(ここでは、入力画素x(t)を基準とし、出力画素x(t−1)の位置を表すようなベクトルとする)を検出し、その動きベクトルに基づいて行うことが可能であるが、動きベクトルが必ずしも正しく求められるとは限らない。従って、そのような動きベクトルに基づいて、出力画素y(t−1)を検出しても、その出力画素y(t−1)が、入力画素x(t)に真に対応する、前のフレームの画素からずれたものである場合がある。
【0048】
このような出力画素y(t−1)は、式(8)の計算において本来用いるべき値からずれた値となるから、そのずれの分だけ、出力画素y(t−1)の出力信頼度αy(t−1)は低下するものと考えられる。
【0049】
即ち、入力画素x(t)に動きがある場合には、その動きが、出力画素y(t−1)の出力信頼度αy(t−1)に影響を与える。
【0050】
そこで、ここでは、動きベクトルの信頼性(真値への近さ)を表す信頼度(以下、適宜、ベクトル信頼度という)mを導入し、これを補正項として、出力信頼度αy(t−1)を、m×αy(t−1)に補正することとする。
【0051】
この場合、式(5)により求めることとした出力信頼度αy(t)は、次式により求められることになる。
【0052】
αy(t)=mαy(t−1)+αx(t)
・・・(13)
【0053】
また、式(6)により求めることとした重みw(t)は、次式により求められることになる。
【0054】
w(t)=mαy(t−1)/(mαy(t−1)+αx(t))
・・・(14)
【0055】
ところで、ここでは、上述のように、出力信頼度αy(t−1)は、ベクトル信頼度mを乗算することで補正されるから、ベクトル信頼度mは、動きベクトルが真値に近いほど1に近く、真値から離れるほど、1未満の小さいあたいにする必要がある。そこで、ここでは、ベクトル信頼度mを、例えば、次式で定義するものとする。
【0056】
m=N(t)/D(t)
・・・(15)
ここで、N(t)は、入力画素x(t)のノイズ量(の推定値)を表す。また、D(t)は、入力画素x(t)について求められた動きベクトルによる動き補償後の残差を表す。なお、この残差としては、ここでは、例えば、入力画素x(t)と、その入力画素x(t)に対応する1フレーム前の出力画素y(t−1)(その入力画素x(t)の位置を基準として、動きベクトル分だけ移動した位置にある1フレーム前の出力画素y(t−1))との差分の絶対値を用いることとする。
【0057】
この場合、D(t)は、ノイズを含む入力画素x(t)と、ノイズが除去された出力画素y(t−1)とを用いて計算されるから、そこには、真の残差の他、ノイズも含まれる。従って、式(15)によれば、ベクトル信頼度mは、[ノイズ量]/([ノイズ量]+[真の残差])という計算で求められることになるから、真の残差が0に近づけば、1に近づき、真の残差が大きければ、1未満の小さな値になることになる。
【0058】
次に、図2は、以上のような原理により画像からノイズを除去するノイズ除去装置の一実施の形態の構成例を示している。即ち、このノイズ除去装置においては、入力画素x(t)の動きベクトルが検出され、式(15)によって、そのベクトル信頼度mが求められる。そして、そのベクトル信頼度mを補正項として、出力信頼度αy(t−1)を補正しながら、式(14)によって、重みw(t)を求め、最終的には、式(8)を計算することによって、入力画素x(t)からノイズを効果的に除去した出力画素y(t)が出力されるようになっている。
【0059】
即ち、ノイズ除去の対象である入力画像を構成する入力画素は、ME(動き検出)部1、ノイズ量推定部2、およびノイズリダクション部3に供給されるようになっている。
【0060】
ME部1には、入力画素の他、メモリ5に記憶された1フレーム前の出力画素が供給されるようになっており、ME部1は、入力画素の動きベクトルを検出して、ノイズ量推定部2およびノイズリダクション部3に供給するようになっている。ノイズ量推定部2は、そこに入力される入力画像のノイズ量を、例えば、1フレーム単位で推定し、ノイズリダクション部3に供給するようになっている。
【0061】
ノイズリダクション部3には、上述したように、入力画素、その動きベクトル、およびノイズ量が供給される他、メモリ4から1フレーム前の出力画素の出力信頼度が供給されるとともに、メモリ5から1フレーム前の出力画素が供給されるようになっている。そして、ノイズリダクション部3は、入力画素の入力信頼度を計算し、さらに、式(8),(13)乃至(15)にしたがって、入力画素を処理し、それからノイズを除去した出力画素を出力するようになっている。この出力画素は、入力画素の処理結果として出力される他、メモリ5に供給されるようにもなっている。また、ノイズリダクション部3では、上述したように、式(14)にしたがって処理が行われることにより、出力画像の出力信頼度が求められるが、この出力信頼度は、メモリ4に供給されるようになっている。
【0062】
メモリ4または5は、ノイズリダクション部3が出力する出力信頼度または出力画素を、それぞれ記憶するようになっている。
【0063】
次に、図3のフローチャートを参照して、図1のノイズ除去装置の処理について説明する。
【0064】
ME部1に対して、あるフレームの入力画素の入力が開始されると、メモリ5において、そこに記憶されている1フレーム前の出力画素が読み出され、ME部1に供給される。ME部1では、ステップS1において、そこに供給される入力画素と1フレーム前の出力画素とを用いて、その入力画素の動きベクトルが、例えば、後述する可変ブロックサイズブロックマッチングを行うことにより検出され、ノイズ量推定部2およびノイズリダクション部3に供給される。
【0065】
ノイズ量推定部2では、ステップS2において、入力画素の動きベクトルに基づいて、その入力画素を有するフレーム(以下、適宜、注目フレームという)の静止している部分(静止部分)が判定され、その静止部分の入力画素を用いて、注目フレームのノイズ量が推定される。このノイズ量の推定結果は、ノイズリダクション部3に供給される。
【0066】
ノイズリダクション部3では、ノイズ量推定部2からのノイズ量に基づいて、入力画素x(t)の入力信頼度αx(t)が求められ、さらに、メモリ4または5それぞれに記憶された1フレーム前の出力信頼度αy(t−1)または出力画素y(t−1)を用いて、式(8),(13)乃至(15)が計算される。これにより、入力画素x(t)からノイズを除去した出力画素y(t)およびその出力信頼度αy(t)が求められる。そして、この出力画素y(t)または出力信頼度αy(t)は、それぞれ、メモリ5または4に供給されて記憶される。
【0067】
以上のようにして、注目フレームを構成するすべての入力画素の処理が終了すると、ステップS4に進み、次のフレームが存在するかどうかが判定され、存在すると判定された場合、ステップS1に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。また、ステップS4において、次のフレームが存在しないと判定された場合、処理を終了する。
【0068】
次に、図4は、図2のME部1の構成例を示している。
【0069】
現フレームメモリ11には、注目フレームを構成する入力画素x(t)が順次供給されるようになっており、現フレームメモリ11は、その入力画素x(t)を順次記憶するようになっている。また、現フレームメモリ11は、そこに記憶された入力画素x(t)のうちの、所定の注目入力画素を中心とする所定のサイズのブロック(以下、適宜、参照ブロックという)を構成するものを、アドレス出力部21が出力するアドレスにしたがって読み出し、差分絶対値和演算部13に供給するようにもなっている。
【0070】
前フレームメモリ12には、メモリ5に記憶された、注目フレームの1フレーム前のフレームを構成する出力画素y(t−1)が順次供給されるようになっており、前フレームメモリ12は、この前フレーム(注目フレームの1フレーム前のフレーム)の出力画素y(t−1)を順次記憶するようになっている。また、前フレームメモリ12は、そこに記憶された出力画素y(t−1)のうちの、参照ブロックと同一のサイズのブロック(以下、適宜、検出ブロックという)を構成するものを、アドレス出力部21が出力するアドレスにしたがって読み出し、差分絶対値和演算部13に供給するようにもなっている。
【0071】
差分絶対値和演算部13は、現フレームメモリ11からの参照ブロックを構成する入力画素と、前フレームメモリ12からの検出ブロックを構成する出力画素とについて、それぞれのブロック内で同一位置にあるものどうしの差分を演算し、さらに、その絶対値和を求め、これを残差として、残差メモリ14に供給するようになっている。残差メモリ14は、差分絶対値和演算部13からの残差を記憶するようになっている。
【0072】
最小値検出部15は、残差メモリ14に記憶された残差のうちの最小値(以下、適宜、最小残差という)を検出し、差分演算部17に供給するようになっている。さらに、最小値検出部15は、最小残差が残差メモリ14に記憶されていたアドレスを、コントローラ20に供給するようにもなっている。
【0073】
次点検出部16は、残差メモリ14に記憶された残差のうちの2番目に小さいもの(以下、適宜、次点残差という)を検出し、差分演算部17に供給するようになっている。差分演算部17は、次点検出部16より供給される次点残差と、最小値検出部15より供給される最小残差との差分値を演算し、即ち、次点残差から最小残差を減算し、その差分値を、判定部18に供給するようになっている。
【0074】
判定部18は、差分演算部17からの差分値に基づいて、参照ブロックおよび検出ブロックのブロックサイズを拡大するかどうかを判定し、その判定結果を、ブロックサイズ拡大指示部19に供給するようになっている。また、判定部18は、その判定結果にしたがい、コントローラ20から供給される候補ベクトルを、入力画素の動きベクトルとして出力するようにもなっている。
【0075】
ブロックサイズ拡大指示部19は、判定部18の判定結果にしたがい、参照ブロックおよび検出ブロックのブロックサイズの拡大を、コントローラ20に指示するようになっている。
【0076】
コントローラ20は、現フレームメモリ11に記憶された注目フレームの各入力画素を、順次、注目入力画素とし、その注目入力画素を中心とする参照ブロック内にある入力画素が現フレームメモリ11に記憶されているアドレスを出力するように、アドレス出力部21を制御するようになっている。さらに、コントローラ20は、入力画素の動きベクトルの候補となる複数のベクトル(候補ベクトル)を順次設定し、注目入力画素から、その候補ベクトルの分だけずれた位置にある出力画素を中心とする検出ブロック内にある出力画素が前フレームメモリ12に記憶されているアドレスを出力するように、アドレス出力部21を制御するようになっている。なお、この場合における参照ブロックおよび検出ブロックのブロックサイズは、ブロックサイズ拡大指示部19からの指示に基づいて設定されるようになっている。
【0077】
さらに、コントローラ20は、最小値検出部15からの、最小残差が残差メモリ14に記憶されていたアドレスに基づいて、その最小残差が得られたときの候補ベクトルを認識し、その候補ベクトルを、判定部18に供給するようになっている。
【0078】
アドレス出力部21は、コントローラ20の制御にしたがい、現フレームメモリ11または前フレームメモリ12それぞれに対して、読み出すべき入力画素または出力画素のアドレスを供給するようになっている。
【0079】
以上のように構成されるME部1では、可変ブロックサイズブロックマッチングを行うことにより、注目フレームを構成する各入力画素の動きベクトルが検出されるようになっている。
【0080】
即ち、例えば、いま、ある程度大きな物体が動いている画像が表示された第n−1および第nフレームについて、第nフレームを注目フレームとして動き検出を行う場合に、検出ブロックおよび参照ブロックが、図5(A)に示すように、大きな物体に包含されてしまうようなブロックサイズであるときには、検出ブロックおよび参照ブロックが、物体内からはみ出さないような位置にあれば、いずれの位置における残差(ここでは、差分絶対値和演算部13で計算される差分絶対値和)も、それほど大きな違いがないため、精度の高い動きベクトルを検出することが困難となる。
【0081】
そこで、このような場合には、図5(B)に示すように、検出ブロックおよび参照ブロックのブロックサイズを大きくする(拡大する)。検出ブロックおよび参照ブロックのブロックサイズが拡大されることにより、検出ブロックおよび参照ブロックは、物体に包含されず、はみ出すようになるので、残差は、検出ブロックが、参照ブロックに対応する位置にある場合と、ない場合とで、大きく異なるようになり、その結果、精度の高い動きベクトルを検出することが可能となる。
【0082】
以上のように、必要に応じて、ブロックサイズを変更して、ブロックマッチング(最小残差の検出)を行うのが、可変ブロックサイズブロックマッチングである。
【0083】
次に、図6のフローチャートを参照して、図4のME部1による動きベクトル検出処理について説明する。
【0084】
現フレームメモリ11には、入力画素x(t)が順次供給されて記憶され、また、前フレームメモリ12には、メモリ5に記憶された出力画素y(t−1)が順次供給されて記憶される。
【0085】
そして、動きベクトル検出処理では、まず最初に、ステップS11において、ブロックサイズ拡大指示部19が、ブロックサイズを所定の初期値に設定し、コントローラ20に供給する。コントローラ20は、ブロックサイズ拡大指示部19から指示のあったブロックサイズ(以下、適宜、指示サイズという)の参照ブロックまたは検出ブロックの画素を、現フレームメモリ11または前フレームメモリ12からそれぞれ読み出すためのアドレスを出力するように、アドレス出力部21を制御する。
【0086】
即ち、コントローラ20は、現フレームメモリ11に記憶された注目フレームのある入力画素を、注目入力画素とし、その注目入力画素を中心とする、指示サイズの参照ブロック内にある入力画素が現フレームメモリ11に記憶されているアドレスを出力するように、アドレス出力部21を制御する。さらに、コントローラ20は、入力画素の動きベクトルの候補となる複数の候補ベクトルを順次設定し、注目入力画素から、その候補ベクトルの分だけずれた位置にある出力画素を中心とする、指示サイズの検出ブロック内にある出力画素が前フレームメモリ12に記憶されているアドレスを出力するように、アドレス出力部21を制御する。
【0087】
これにより、現フレームメモリ11からは、注目入力画素を中心とする参照ブロック内にある入力画素が読み出され、差分絶対値和演算部13に供給される。さらに、前フレームメモリ12からは、注目入力画素から、複数の候補ベクトルそれぞれの分だけずれた位置にある出力画素を中心とする検出ブロック内にある出力画素が、順次読み出され、差分絶対値和演算部13に供給される。そして、現フレームメモリ11からの参照ブロックと、前フレームメモリ12からの、複数の候補ベクトルに対応する検出ブロックそれぞれとのブロックマッチングが行われる。
【0088】
即ち、差分絶対値和演算部13では、ステップS12において、参照ブロックと、複数の候補ベクトルに対する検出ブロックそれぞれとについて、対応する画素どうしの差分絶対値和が演算される。これらの差分絶対値和は、複数の候補ベクトルそれぞれに対する残差として、残差メモリ14に供給される。残差メモリ14では、差分絶対値演算部13からの複数の候補ベクトルそれぞれに対する残差が、その対応するアドレスに記憶される。
【0089】
そして、ステップS13に進み、最小値検出部15において、残差メモリ14に記憶された残差のうちの最小残差ε1が検出されるとともに、次点検出部16において、次点残差ε2が検出される。この最小残差ε1および次点残差ε2は、いずれも、差分演算部17に供給され、その差分値ε2−ε1が演算される。差分演算部17で求められた差分値ε2−ε1は、判定部18に供給され、判定部18では、ステップS14において、差分値ε2−ε1が所定の閾値εより大きいかどうかが判定される。
【0090】
ステップS14において、差分値ε2−ε1が所定の閾値εより大きくないと判定された場合、即ち、最小残差ε1と次点残差ε2との間に、あまり差がなく、従って、図5(A)に示したように、ブロックサイズが小さいと考えられる場合、ステップS15に進み、ブロックサイズ拡大指示部19は、コントローラ20に対して、ブロックサイズの拡大を指示する。この場合、コントローラ20は、ブロックサイズ拡大指示部19からの指示にしたがってブロックサイズを拡大した参照ブロックおよび検出ブロックについて、上述した場合と同様のアドレスを出力するように、アドレス出力部21を制御する。
【0091】
これにより、現フレームメモリ11から、注目入力画素を中心とする、拡大された参照ブロック内にある入力画素が読み出されるとともに、前フレームメモリ12から、注目入力画素を基準として、複数の候補ベクトルそれぞれの分だけずれた位置にある出力画素を中心とする、拡大された検出ブロック内にある出力画素が、順次読み出され、ステップS12に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。即ち、大きいブロックサイズの参照ブロックおよび検出ブロックを用いて、ブロックマッチングが行われる。
【0092】
一方、ステップS14において、差分値ε2−ε1が所定の閾値εより大きいと判定された場合、即ち、最小残差ε1と次点残差ε2との間に、大きな差があり、従って、図5(B)に示したように、ブロックサイズが適切な大きさであると考えられる場合、ステップS16に進み、判定部18において、最小残差ε1が得られた候補ベクトルが、注目入力画素の動きベクトルとして出力される。
【0093】
即ち、この場合、最小値検出部15は、最小残差ε1が記憶されていた残差メモリ14のアドレスを、コントローラ20に出力し、コントローラ20は、このアドレスから最小残差ε1が得られた候補ベクトルを認識する。そして、コントローラ20は、この候補ベクトルを、判定部18に供給し、判定部18は、コントローラ20からの候補ベクトルを、注目入力画素の動きベクトルとして出力する。
【0094】
そして、ステップS17に進み、現フレームメモリ11に記憶されたフレームの入力画素すべてを、注目入力画素として、その動きベクトルを検出したかどうかが判定される。ステップS17において、現フレームメモリ11に記憶されたフレームの入力画素すべてを、まだ、注目入力画素としていないと判定された場合、ステップS11に戻り、まだ注目入力画素とされていない入力画素が、新たに注目入力画素とされ、以下、同様の処理が繰り返される。
【0095】
また、ステップS17において、現フレームメモリ11に記憶されたフレームの入力画素すべてを、注目入力画素としたと判定された場合、ステップS18に進み、次に処理すべきフレームが存在するかどうかが判定される。ステップS18において、次に処理すべきフレームが存在すると判定された場合、即ち、現フレームメモリ11に、次のフレームが供給された場合、ステップS11に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0096】
一方、ステップS18において、次に処理すべきフレームが存在しないと判定された場合、動きベクトル検出処理を終了する。
【0097】
なお、ここでは、可変ブロックサイズブロックマッチングによって、動きベクトルの検出を行うようにしたが、動きベクトルの検出は、参照ブロックおよび検出ブロックのブロックサイズを固定にして行うことも可能である。
【0098】
次に、図7は、図2のノイズ量推定部2の構成例を示している。
【0099】
処理すべき入力画素x(t)は、遅延回路31および分散計算部39に入力されるようになっている。また、ME部1で検出された入力画素x(t)の動きベクトルは、遅延回路35および静止判定部42に供給されるようになっている。
【0100】
遅延回路31は、そこに入力される入力画素x(t)を1フレーム分の時間だけ遅延し、入力画素x(t−1)として、遅延回路32および分散計算部39に供給するようになっている。遅延回路32は、遅延回路31からの入力画素x(t−1)を1フレーム分の時間だけ遅延し、入力画素x(t−2)として、遅延回路33および分散計算部39に供給するようになっている。遅延回路33は、遅延回路32からの入力画素x(t−2)を1フレーム分の時間だけ遅延し、入力画素x(t−3)として、遅延回路34および分散計算部39に供給するようになっている。遅延回路34は、遅延回路33からの入力画素x(t−3)を1フレーム分の時間だけ遅延し、入力画素x(t−4)として、分散計算部39に供給するようになっている。
【0101】
遅延回路35乃至38それぞれは、動きベクトルについて、遅延回路31乃至34における場合と同様の遅延処理を行うようになっている。従って、例えば、いま、入力画素x(t)の動きベクトルを、v(t)と表すと、遅延回路35乃至38は、動きベクトルv(t−1)乃至v(t−4)を、それぞれ出力する。この動きベクトルv(t−1)乃至v(t−4)は、静止判定部43乃至46にそれぞれ供給されるようになっている。
【0102】
分散計算部39は、そこに供給される入力画素x(t)乃至x(t−4)の分散を演算し、分散積算メモリ40に供給するようになっている。分散積算メモリ40は、メモリコントローラ48の制御の下、分散計算部39から供給される分散の積算を行うようになっている。分散値フレーム平均計算部41は、分散積算メモリ40において積算された分散の平均値を演算し(分散の積算値を、その積算された分散の数で除算し)、それを、入力画素x(t)のノイズ量として出力するようになっている。
【0103】
静止判定部42は、そこに入力される動きベクトルv(t)に基づいて、入力画素x(t)が静止している部分のものであるかどうかを判定し、その判定結果を、連続静止位置検出部47に供給するようになっている。静止判定部42乃至46も、静止判定部42と同様に、遅延回路35乃至38から供給される動きベクトルv(t−1)乃至v(t−4)に基づいて、入力画素x(t−1)乃至x(t−4)が静止している部分のものであるかどうかを、それぞれ判定し、その判定結果を、連続静止位置検出部47に供給するようになっている。
【0104】
連続静止位置検出部47は、静止判定部42乃至46からの判定結果に基づいて、連続したフレームにおいて、静止している部分の画素の位置を検出するようになっている。即ち、連続静止位置検出部47は、静止判定部42乃至46からの判定結果が、いずれも静止しているものとなっている位置の入力画素x(t)を検出し、その位置を、メモリコントローラ48に供給するようになっている。
【0105】
メモリコントローラ48は、分散計算部39が出力する分散のうち、連続静止位置検出部47から供給された、静止している位置にある画素から求められたもののみを積算するように、分散積算メモリ40を制御するようになっている。さらに、メモリコントローラ48には、新たなフレームの入力画素の供給が開始されることを示すフレームリセット信号が供給されるようになっており、メモリコントローラ48は、このフレームリセット信号を受信すると、分散値フレーム平均計算部41に、分散積算メモリ40に記憶された分散の積算値の平均値を計算させるとともに、分散積算メモリ40の記憶値を0にリセットするようになっている。
【0106】
以上のように構成されるノイズ量推定部2では、いま処理(ノイズを除去する処理)の対象となっているフレーム(注目フレーム)を構成する入力画素のうちの、静止している部分だけを用いて、入力画素のノイズ量を推定するノイズ量推定処理が行われるようになっている。
【0107】
即ち、図8は、ノイズ量推定処理を説明するためのフローチャートである。
【0108】
ノイズ量推定処理では、まず最初に、ステップS21において、注目フレームを構成する所定の入力画素を、注目入力画素x(t)として、その注目入力画素x(t)と、それと同一位置にある、過去4フレームの入力画素x(t−1)乃至x(t−4)との5画素を用いて、分散が計算されるとともに、その5画素x(t)乃至x(t−4)それぞれが、静止している部分の画素(静止画素)であるかどうかの静止判定が行われる。
【0109】
即ち、遅延回路31および分散計算部39には、注目フレームを構成する入力画素x(t)が供給され、また、遅延回路35および静止判定部42には、ME部1で検出された入力画素x(t)の動きベクトルv(t)が供給される。
【0110】
そして、遅延回路31乃至34それぞれでは、そこに入力される入力画素が、1フレーム分の時間だけ遅延され、分散計算部39に供給される。即ち、これにより、分散計算部39には、入力画素x(t)乃至x(t−4)が供給される。分散計算部39では、入力画素x(t)乃至x(t−4)の分散が求められ、分散積算メモリ40に供給される。
【0111】
一方、遅延回路35乃至38それぞれでは、そこに入力される動きベクトルが、1フレーム分の時間だけ遅延され、静止判定部43乃至46に供給される。従って、静止判定部42乃至46には、入力画素x(t)乃至x(t−4)の動きベクトルv(t)乃至v(t−4)がそれぞれ供給される。そして、静止判定部42乃至46では、そこに入力される動きベクトルv(t)乃至v(t−4)に基づいて、入力画素x(t−1)乃至x(t−4)が静止している部分のものであるかどうかが、それぞれ判定され、その判定結果が、連続静止位置検出部47に供給される。
【0112】
連続静止位置検出部47では、静止判定部42乃至46それぞれにおける静止判定結果に基づき、注目入力画素x(t)の位置が、連続したフレーム(ここでは、第t−4フレームから第tフレームまでの5フレーム)において、静止している部分となっているかどうかが検出される。この検出結果は、メモリコントローラ48に供給される。
【0113】
メモリコントローラ48では、ステップS22において、連続静止位置検出部47の出力に基づいて、注目入力画素x(t)の位置が、連続したフレームで、静止している部分となっているかどうかが判定される。ステップS22において、注目入力画素x(t)の位置が、連続したフレームで、静止している部分となっていないと判定された場合、即ち、注目入力画素x(t)と同一位置にあるx(t−1)乃至x(t−4)のうちのいずれかが動きを有するものである場合、メモリコントローラ48は、分散積算メモリ40に、分散計算部39からの分散を破棄するように指令し、ステップS23をスキップして、ステップS24に進む。従って、この場合、分散積算メモリ40では、分散計算部39からの分散、即ち、動きを有する画素から求められた分散は積算されずに破棄される。
【0114】
一方、ステップS22において、注目入力画素x(t)の位置が、連続したフレームで、静止している部分となっていると判定された場合、即ち、注目入力画素x(t)と同一位置にあるx(t−1)乃至x(t−4)のうちのいずれも動きを有しないものである場合、ステップS23に進み、メモリコントローラ48は、分散積算メモリ40に、分散計算部39からの分散を積算するように指令し、ステップS24に進む。従って、この場合、分散積算メモリ40では、分散計算部39からの分散、即ち、静止している画素から求められた分散が、既に記憶されている分散に積算され、その積算値が、新たに記憶される。
【0115】
ステップS24では、注目フレームのすべての入力画素を、注目入力画素として、処理を行ったかどうかが判定され、まだ、行っていないと判定された場合、ステップS21に戻り、注目フレームを構成する入力画素のうちの、まだ注目入力画素とされていないものを、新たに注目入力画素として、ステップS21以下の処理が繰り返される。
【0116】
また、ステップS24において、注目フレームのすべての入力画素を、注目入力画素として、処理を行ったと判定された場合、ステップS25に進み、分散値フレーム平均計算部41において、注目フレームを構成する各入力画素に含まれるノイズ量が求められる。
【0117】
即ち、注目フレームのすべての入力画素についての処理が終了すると、メモリコントローラ48には、フレームリセット信号が入力される。メモリコントローラ48は、フレームリセット信号を受信すると、分散値フレーム平均計算部41に、分散積算メモリ40に記憶された分散の積算値の平均値を計算させるとともに、分散積算メモリ40の記憶値を0にリセットする。
【0118】
分散値フレーム平均計算部41では、メモリコントローラ48の制御にしたがい、分散積算メモリ40に記憶された分散の積算値の平均値が計算される。分散積算メモリ40では、上述したことから、静止している画素から求められた分散のみが積算され、その積算値が記憶されており、従って、分散値フレーム平均計算部41では、そのような静止している画素(ここでは、5フレーム連続して静止している画素)から求められた分散の平均値が求められる。この平均値は、注目フレーム(第tフレーム)の入力画素に含まれるノイズ量N(t)として出力される。
【0119】
そして、ステップS26に進み、次のフレームの入力画素およびその動きベクトルが存在するかどうかが判定され、存在すると判定された場合、ステップS21に戻り、そのフレームを、新たに注目フレームとして、以下、同様の処理が繰り返される。
【0120】
また、ステップS26において、次のフレームの入力画素およびその動きベクトルが存在しないと判定された場合、ノイズ量推定処理を終了する。
【0121】
以上のように、ノイズ量推定部2では、注目フレームから、5フレーム前までの5フレームの間静止し続けている同一位置の5つ画素が検出され、そのような5画素の分散の平均値が、注目フレームの入力画素に含まれるノイズ量であると推定される。従って、この場合、ノイズ量の推定に、動きのある画素が用いられないため、画像の動きの影響が、推定されたノイズ量に反映されることを防止することができる。即ち、画像の動きの影響がほとんどないノイズ量(真のノイズ量に近いノイズ量)を推定することができる。
【0122】
なお、上述の場合においては、注目フレームから、5フレーム前までの間静止し続けている同一位置の5つ画素から分散を求めるようにしたが、分散を求める対象とする画素は5画素に限定されるものではない。
【0123】
次に、図9は、図2のノイズリダクション部3の構成例を示している。このノイズリダクション部3においては、入力画素x(t)からノイズを除去するノイズリダクション処理が行われるようになっている。
【0124】
即ち、メモリコントローラ51または52には、ME部1で検出された入力画素x(t)の動きベクトルv(t)が供給されるようになっており、メモリコントローラ51または52は、その動きベクトルv(t)に基づいて、メモリ4または5の読み出しアドレスを設定し、それぞれから、1フレーム前の出力画素y(t−1)の出力信頼度αy(t−1)または出力画素y(t−1)を読み出すようになっている。さらに、メモリコントローラ51は、メモリ4から読み出した出力信頼度αy(t−1)を、重み/信頼度算出部55に供給し、メモリコントローラ52は、メモリ5から読み出した出力画素y(t−1)を、フレーム間差分演算部53および重み付き平均演算部56に供給するようになっている。
【0125】
フレーム間差分演算部53には、上述したように、メモリコントローラ52から出力画素y(t−1)が供給される他、入力画素x(t)が供給されるようになっている。そして、フレーム間差分演算部53は、入力画素x(t)と、それに対応する1フレーム前の出力画素y(t−1)との差分の絶対値、即ち、入力画素x(t)について検出された動きベクトルv(t)の残差D(t)を演算し、ベクトル信頼度算出部54に供給するようになっている。
【0126】
ベクトル信頼度算出部54には、上述したように、フレーム間差分演算部53から残差D(t)が供給される他、ノイズ量推定部2から入力画素x(t)のノイズ量N(t)が供給されるようになっている。そして、ベクトル信頼度算出部54は、残差D(t)とノイズ量N(t)とを用い、式(15)にしたがって、動きベクトルv(t)の信頼性を表すベクトル信頼度mを演算し、重み/信頼度算出部55に供給するようになっている。
【0127】
重み/信頼度算出部55には、上述したように、メモリコントローラ51から出力信頼度αy(t−1)が供給されるとともに、ベクトル信頼度算出部54からベクトル信頼度mが供給される他、ノイズ量推定部2から入力画素x(t)のノイズ量N(t)が供給されるようになっている。そして、重み/信頼度算出部55は、ノイズ量N(t)に基づいて、入力画素x(t)の入力信頼度αx(t)を求め、その入力信頼度、メモリコントローラ51からの出力信頼度αy(t−1)、およびベクトル信頼度算出部54からベクトル信頼度mを用いて、式(13)または(14)にしたがい、入力画素x(t)に対する出力画素y(t)の出力信頼度αy(t)、または出力画素y(t)を求めるための重みw(t)をそれぞれ求めるようになっている。重み/信頼度算出部55で求められた出力信頼度αy(t)は、メモリ4に供給されて記憶され、重みw(t)は、重み付き平均演算部56に供給されるようになっている。
【0128】
重み付き平均演算部56は、そこに供給される入力画素x(t)、出力画素y(t−1)、および重みw(t)を用いて、式(8)にしたがい、重み付き平均(重み付け加算値)を演算し、その結果得られる値を、入力画素x(t)からノイズを除去した出力画素y(t)(入力画素x(t)に対する出力画素y(t))として出力するようになっている。
【0129】
次に、図10のフローチャートを参照して、図9のノイズリダクション部3が行うノイズリダクション処理について説明する。
【0130】
処理すべき入力画素x(t)である注目入力画素x(t)は、フレーム間差分演算部53および重み付き平均演算部56に供給され、このとき、ステップS31において、その注目入力画素x(t)に対応する、1フレーム前の出力画素y(t−1)が、フレーム間差分演算部53および重み付き平均演算部56に供給されるとともに、その出力信頼度αy(t−1)が、重み/信頼度算出部55に供給される。
【0131】
即ち、注目入力画素x(t)が、フレーム間差分演算部53および重み付き平均演算部56に供給されるのと同時に、その注目入力画素x(t)の動きベクトルv(t)が、メモリコントローラ51および52に供給される。
【0132】
メモリコントローラ51は、動きベクトルv(t)に基づき、メモリ4において、注目入力画素x(t)に対応する1フレーム前の出力画素y(t−1)の出力信頼度αy(t−1)が記憶されているアドレスを算出し、そのアドレスから、出力信頼度αy(t−1)を読み出して、重み/信頼度算出部55に供給する。また、メモリコントローラ52にも、動きベクトルv(t)に基づき、メモリ5において、注目入力画素x(t)に対応する1フレーム前の出力画素y(t−1)が記憶されているアドレスを算出し、そのアドレスから、出力画素y(t−1)を読み出して、フレーム間差分演算部53および重み付き平均演算部56に供給する。
【0133】
そして、ステップS32に進み、フレーム間差分演算部53において、メモリコントローラ52から出力画素y(t−1)と、入力画素x(t)との差分の絶対値、即ち、注目入力画素x(t)について検出された動きベクトルv(t)の残差D(t)が演算される。この残差D(t)は、ベクトル信頼度算出部54に供給される。
【0134】
ベクトル信頼度算出部54には、注目入力画素x(t)のフレーム(注目フレーム)についての処理が開始されるときに、ノイズ量推定部2からノイズ量N(t)が供給されるようになっており、ベクトル信頼度算出部54では、ステップS33において、残差D(t)とノイズ量N(t)とを用い、式(15)にしたがって、動きベクトルv(t)の信頼性を表すベクトル信頼度mが演算される。そして、このベクトル信頼度mが、重み/信頼度算出部55に供給され、ステップS34に進む。
【0135】
ステップS34では、重み/信頼度算出部55において、注目入力画素x(t)の入力信頼度αx(t)が計算され、さらに、入力画素x(t)に対する出力画素y(t)の出力信頼度αy(t)と、その出力画素y(t)を求めるための重みw(t)が求められる。
【0136】
即ち、重み/信頼度算出部55では、ノイズ量N(t)を用いて、次式にしたがい、注目入力画素x(t)の入力信頼度αx(t)が求められる。
【0137】
αx(t)=1/N(t)
・・・(16)
ここで、N(t)は、上述したように、画像の動きの影響がほとんどないノイズ量(真のノイズ量に近いノイズ量)であるから、式(16)に示したように、これを用いて、入力信頼度αx(t)を規定することで、注目入力画素x(t)の信頼性を、精度良く表す入力信頼度が得られることになる。なお、ノイズ量N(t)は、上述したように、注目フレームから、5フレーム前までの間静止し続けている同一位置の5つ画素の分散の平均値であり、従って、注目フレームについて、1つだけ得られる。その結果、そのようなノイズ量N(t)から求められる入力信頼度αx(t)も、注目フレームについて、1つだけ得られる。即ち、ここでは、注目フレームの各入力画素に含まれるノイズ量は、すべてN(t)であるとして、入力信頼度αx(t)が求められる。
【0138】
さらに、重み/信頼度算出部55では、式(16)によって求められた入力信頼度αx(t)の他、メモリコントローラ51からの出力信頼度αy(t−1)、およびベクトル信頼度算出部54からベクトル信頼度mを用いて、式(13)または(14)にしたがい、入力画素x(t)に対する出力画素y(t)の出力信頼度αy(t)、または出力画素y(t)を求めるための重みw(t)がそれぞれ求められる。そして、出力信頼度αy(t)は、メモリ4に供給されて記憶され、重みw(t)は、重み付き平均演算部56に供給される。
【0139】
重み付き平均演算部56では、ステップS35において、注目入力画素x(t)、メモリコントローラ52からの出力画素y(t−1)、および重み/信頼度算出部55からの重みw(t)を用いて、式(8)にしたがい、重み付き平均が演算される。即ち、重み付き平均演算部56は、1−w(t)とw(t)を重みとして、注目入力画素x(t)と、その注目入力画素x(t)に対応する、1フレーム前の出力画素y(t−1)との重み付け加算値を演算し、その加算値を、入力画素x(t)からノイズを除去した出力画素y(t)として出力する。この出力画素y(t)は、メモリ5に供給されて記憶される。
【0140】
その後、ステップS36に進み、注目フレームの画素すべてについて処理を行ったか否かが判定され、まだ行っていないと判定された場合、ステップS31に戻り、まだ、注目フレームの入力画素のうち、まだ、注目入力画素とされていないものを、新たに注目入力画素として、ステップS31以下の処理が繰り返される。
【0141】
また、ステップS36において、注目フレームの画素すべてについて処理を行ったと判定された場合、ステップS37に進み、次に処理すべきフレームが存在するか否かが判定される。ステップS37において、次に処理すべきフレームが存在すると判定された場合、ステップS31に戻り、次に処理すべきフレームを、新たに注目フレームとして、以下、同様の処理が繰り返される。
【0142】
一方、ステップS36において、次に処理すべきフレームが存在しないと判定された場合、ノイズリダクション処理を終了する。
【0143】
以上のように、静止している部分の画素のみを用いて、入力画素x(t)に含まれるノイズ量を推定し、そのノイズ量から、入力信頼度αx(t)を求め、また、動きベクトルv(t)のベクトル信頼度mを求め、そのベクトル信頼度mを補正項として、出力信頼度αy(t−1)を補正するようにしたので、動画像からのノイズの除去を、より効果的に行うことが可能となる。
【0144】
ところで、上述の場合には、ベクトル信頼度mによって、出力信頼度を補正するようにしたが、このように出力信頼度を補正する他、入力信頼度も補正するようにすることが可能である。
【0145】
即ち、上述の場合には、ノイズ量推定部2において、時間方向において連続して静止している入力画素の分散の平均値を計算し、その逆数を、入力画素x(t)の入力信頼度αx(t)とするようにしたが、この場合、その静止している入力画素の平均値を真値としていることになる。しかしながら、この平均値は、入力画素の真値に一致するとは限らず、従って、入力画素x(t)が真値であることの信頼性を表す入力信頼度αx(t)としては、例えば、式(17)で表されるような、入力画素x(t)の、その真値Xに対する誤差を直接反映する値を用いるのが理想的である(式(17)では、入力画素x(t)の、真値Xに対する自乗誤差の逆数を、入力信頼度αx(t)としており、これは、入力画素x(t)に含まれるノイズのパワーの自乗の逆数である)。
【0146】
αx(t)=1/(x(t)−X)2
・・・(17)
【0147】
式(17)において、入力画素x(t)の真値Xは不明であるから、真値Xを用いずに、入力信頼度αx(t)を求める必要があり、このため、上述の場合においては、静止している入力画素の平均値を、入力画素の真値とみなして、入力信頼度αx(t)を求めている。
【0148】
従って、静止している入力画素の平均値が、入力画素の真値からずれている場合には、そのずれている分、入力信頼度αx(t)が表す入力画素の信頼性は、いわば当てにならないものとなる。
【0149】
即ち、いま、入力画素の真値とみなす、静止している入力画素の平均値を、仮の真値X’とし、その仮の真値X’に対する入力画素x(t)の自乗誤差の逆数を、入力信頼度αx(t)として用いることを考えると、この入力信頼度αx(t)は、次式で与えられる。
【0150】
αx(t)=1/△x(t)2
=1/(x(t)−X’)2
・・・(18)
【0151】
式(18)における△x(t)2は、入力画素x(t)の、仮の真値X’に対する自乗誤差((x(t)−X’)2)であるから、入力画素x(t)に含まれるノイズを概ね見積もることができるが、この自乗誤差△x(t)2には、真値に対する仮の真値X’の誤差が含まれていないため、真値Xに対する入力画素x(t)の自乗誤差(x(t)−X)2とは、図11に示すように、基本的に異なる値となる。
【0152】
そこで、仮の真値X’に対する入力画素x(t)の自乗誤差△x(t)2が、真値Xに対する入力画素x(t)の自乗誤差(x(t)−X)2に等しいことの信頼性、即ち、仮の真値X’が真値Xに等しいことの信頼性を表す仮真値信頼度を、入力信頼度αx(t)の補正に用いる補正項(補正値)σX’2として導入し、これによって、仮の真値X’に対する入力画素x(t)の自乗誤差△x(t)2の逆数として表される入力信頼度αx(t)を補正することにより、より信頼性の高い入力信頼度αx(t)(入力画素x(t)が真値であることの信頼性を、より正確に表す入力信頼度αx(t))を求めるようにすることができる。
【0153】
即ち、いま、仮の真値X’として、例えば、式(19)に示すような、入力画素x(t)を含む、過去N個の入力画素x(t)乃至x(t−(N−1))の平均値(移動平均)を用いることとする。
【0154】
【数5】
Figure 0004344968
・・・(19)
なお、式(19)において、xの上にバー(−)を付したものが、入力画素x(t)乃至x(t−(N−1))の平均値を表すが、本明細書中では、このxの上にバー(−)を付したものを、以下、適宜、x〜と表す。
【0155】
この場合、補正項σX’2としては、例えば、次式に示すような、入力画素x(t)を含む、過去N個の入力画素x(t)乃至x(t−(N−1))の分散の平均値σx〜2を用いることができる。
【0156】
【数6】
Figure 0004344968
・・・(20)
ここで、式(20)における右辺の分子を、N−1で除算したものが、入力画素x(t)乃至x(t−(N−1))の分散であり、式(20)では、これを、Nで除算することにより、入力画素x(t)乃至x(t−(N−1))の分散の平均値σx〜2を求めている。なお、式(20)により求められるσx〜2は、統計学上は、「平均値の分散」と呼ばれるが、意味的には、分散をNで除算することから、「分散の平均値」の方が分かりやすいので、ここでは、「分散の平均値」と呼ぶこととする。
【0157】
この場合、入力信頼度αx(t)は、例えば、次式にしたがって補正することができる。
【0158】
αx(t)=1/(△x(t)2+σX’2)
・・・(21)
【0159】
式(21)においては、仮の真値X’に対する入力画素x(t)の自乗誤差△x(t)2(補正前の入力信頼度の逆数)が、補正項σX’2によって補正され、その逆数が補正された入力信頼度αx(t)として求められている。即ち、自乗誤差△x(t)2と、補正項σX’2との加算値の逆数が、補正された入力信頼度αx(t)として求められている。
【0160】
統計的には、仮の真値X’に対する入力画素x(t)の自乗誤差△x(t)2は、真値Xに対する入力画素x(t)の自乗誤差(x(t)−X)2よりも小さく見積もられることが多いことから、式(21)に示すように、自乗誤差△x(t)2と、補正項σX’2とを加算し、その加算値の逆数を、入力信頼度αx(t)とすることで、入力画素x(t)が真値であることの信頼性を、より正確に表す入力信頼度αx(t)を得ることができる。
【0161】
ここで、式(17)乃至(21)では、仮の真値X’と入力データx(t)との自乗誤差の逆数で定義される入力信頼度αx(t)を補正するようにしたが、式(16)で表される入力信頼度αx(t)も、上述の場合と同様に補正することが可能である。
【0162】
なお、本発明は、画像データや、音声データ、その他のデータからのノイズの除去を行う場合に適用可能である。
【0163】
また、本実施の形態では、本発明について、ノイズの除去という観点から説明を行ったが、本発明においては、上述したように、出力データが時間の経過とともに改善されるように、入力データが処理されることから、例えば、入力データの波形整形(波形等化)などを行う場合にも適用可能である。
【0164】
【発明の効果】
本発明の第1の側面によれば動画像のデータに含まれるノイズの除去を、より効果的に行うことが可能となる。
【0165】
本発明の第2の側面によれば例えば、出力画素が真値であることの信頼性を、より正確に表す出力信頼度を得ることが可能となり、これを用いることで、より効果的なノイズの除去等が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】入力データと、その信頼度とを示す図である。
【図2】本発明を適用したノイズ除去装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図3】図2のノイズ除去装置の処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】図2のME部1の構成例を示すブロック図である。
【図5】可変ブロックサイズブロックマッチングを説明するための図である。
【図6】図4のME部1の処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】図2のノイズ量推定部2の構成例を示すブロック図である。
【図8】図7のノイズ量推定部2の処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】図2のノイズリダクション部3の処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】図9のノイズリダクション部3の処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】仮の真値X’と、真値Xとの関係を示す図である。
【符号の説明】
1 ME部, 2 ノイズ量推定部, 3 ノイズリダクション部, 4,5メモリ, 11 現フレームメモリ, 12 前フレームメモリ, 13 差分絶対値和演算部, 14 残差メモリ, 15 最小値検出部, 16 次点検出部, 17 差分演算部, 18 判定部, 19 ブロックサイズ拡大指示部, 20 コントローラ, 21 アドレス出力部, 31乃至38 遅延回路, 39 分散計算部, 40 分散積算メモリ, 41 分散値フレーム平均計算部, 42乃至46 判定部, 47 連続静止位置検出部, 48 メモリコントローラ, 51,52 メモリコントローラ, 53 フレーム間差分演算部, 54 ベクトル信頼度算出部, 55 重み/信頼度算出部, 56 重み付き平均演算部

Claims (10)

  1. 入力画素を処理し、その処理結果としての出力画素を出力する画像処理装置であって、
    前記入力画素の動きを判定する動き判定手段と、
    前記入力画素の動きの判定結果に基づいて、その入力画素の静止している部分のノイズ量を推定する推定手段と、
    前記ノイズ量に基づいて、前記ノイズ量が小さいほど大きくなる値を、前記入力画素の信頼性を表す入力信頼度として計算する入力信頼度計算手段と、
    前記入力信頼度の積算値を、前記出力画素の信頼性を表す出力信頼度として計算する出力信頼度計算手段と、
    前記入力信頼度に比例する重み、および、前記出力信頼度に比例する重みを用いた、前記入力画素と、1画面前に得られた出力画素との重み付け加算により、現在時刻の出力画素を求める処理手段と
    を含画像処理装置。
  2. 前記入力画素の動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段をさらに含み、
    前記動き判定手段は、前記入力画素の動きを、前記動きベクトルに基づいて判定する
    求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記動きベクトルの信頼性を表すベクトル信頼度を計算するベクトル信頼度計算手段と、
    前記ベクトル信頼度に基づいて、前記出力信頼度を補正する補正手段と
    をさらに含み、
    前記処理手段は、前記入力信頼度に比例する重み、および補正された前記出力信頼度に比例する重みを用いた、前記入力画素と、1画面前に得られた出力画素との重み付け加算により、現在時刻の出力画素を求める
    請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記ベクトル信頼度計算手段は、前記ノイズ量と、前記動きベクトルの残差とに基づいて、前記ベクトル信頼度を計算する
    請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 入力画素を処理し、その処理結果としての出力画素を出力する画像処理方法であって、
    前記入力画素の動きを判定する動き判定ステップと、
    前記入力画素の動きの判定結果に基づいて、その入力画素の静止している部分のノイズ量を推定する推定ステップと、
    前記ノイズ量に基づいて、前記ノイズ量が小さいほど大きくなる値を、前記入力画素の信頼性を表す入力信頼度として計算する入力信頼度計算ステップと、
    前記入力信頼度の積算値を、前記出力画素の信頼性を表す出力信頼度として計算する出力信頼度計算ステップと、
    前記入力信頼度に比例する重み、および、前記出力信頼度に比例する重みを用いた、前記入力画素と、1画面前に得られた出力画素との重み付け加算により、現在時刻の出力画素を求める処理ステップと
    を含画像処理方法。
  6. 入力画素を処理し、その処理結果としての出力画素を出力するデータ処理装置であって、
    前記入力画素のノイズ量が小さいほど大きくなる値を、前記入力画素の信頼性を表す入力信頼度として計算する入力信頼度計算手段と、
    前記入力信頼度の積算値を、前記出力画素の信頼性を表す出力信頼度として計算する出力信頼度計算手段と、
    前記入力画素の動きベクトルの信頼性を表すベクトル信頼度を、前記出力信頼度の補正に用いる出力補正項として算出する出力補正項算出手段と、
    前記出力信頼度を、前記出力補正項に基づいて補正する出力補正手段と、
    前記入力信頼度に比例する重み、および補正された前記出力信頼度に比例する重みを用いた、前記入力画素と、1画面前に得られた出力画素との重み付け加算により、現在時刻の出力画素を求める処理手段と
    を含データ処理装置。
  7. 前記入力画素の動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段をさらに含み、
    前記出力補正項算出手段は、前記動きベクトルの信頼性を表すベクトル信頼度を求め、そのベクトル信頼度を、前記出力補正項として出力する
    請求項6に記載のデータ処理装置。
  8. 前記入力画素のノイズ量を推定する推定手段をさらに含み、
    前記出力補正項算出手段は、前記ノイズ量と、前記動きベクトルの残差とに基づいて、前記ベクトル信頼度を求める
    請求項に記載のデータ処理装置。
  9. 前記入力信頼度の補正に用いる入力補正項を算出する入力補正項算出手段と、
    前記入力信頼度を、前記入力補正項に基づいて補正する入力補正手段と
    をさらに含み、
    前記処理手段は、補正された前記入力信頼度に比例する重み、および補正された前記出力信頼度に比例する重みを用いた、前記入力画素と、1画面前に得られた出力画素との重み付け加算により、現在時刻の出力画素を求める
    請求項6に記載のデータ処理装置。
  10. 入力画素を処理し、その処理結果としての出力画素を出力するデータ処理方法であって、
    前記入力画素のノイズ量が小さいほど大きくなる値を、前記入力画素の信頼性を表す入力信頼度として計算する入力信頼度計算ステップと、
    前記入力信頼度の積算値を、前記出力画素の信頼性を表す出力信頼度として計算する出力信頼度計算ステップと、
    前記入力画素の動きベクトルの信頼性を表すベクトル信頼度を、前記出力信頼度の補正に用いる出力補正項として算出する出力補正項算出ステップと、
    前記出力信頼度を、前記出力補正項に基づいて補正する出力補正ステップと、
    前記入力信頼度に比例する重み、および補正された前記出力信頼度に比例する重みを用いた、前記入力画素と、1画面前に得られた出力画素との重み付け加算により、現在時刻の出力画素を求める処理ステップと
    を含データ処理方法。
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