JP4343679B2 - 防犯サムターン - Google Patents

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Description

本発明は、扉の屋内面に突出させた摘みの回転を規制することで、不正な解錠操作を阻止する防犯サムターンに関する。
マンションや住宅等に設けられる玄関扉には錠箱が設けられ、錠箱は扉木口から進退させたデッドボルトを扉枠に係合・係合解除させて、扉を施解錠する施解錠機構を内蔵している。錠箱は、屋外側からのシリンダー錠による施解錠操作力、或いは屋内側からのサムターンによる施解錠操作力の入力によって施解錠動作される。すなわち、屋外側からはシリンダー錠の合鍵による操作が必要になる一方、屋内側からは合鍵を用いずに摘みのみの回転操作で施解錠が簡便に行えるようになっている。
この種のサムターンは、下記特許文献1にも開示されるように、扉の屋内面側に垂直に突出した板状の摘みを有する。この摘みは、サムターン軸を介して錠箱の施解錠機構に連結される。従って、屋内側からは、この摘みを指で摘んで正逆回転操作することで、回転操作力がサムターン軸を介して直接錠箱へ伝達され、施解錠機構によりデッドボルトが進退されて、簡便な施解錠操作が可能となる。
ところが、近年、ポスト口や、機械工具によって扉等に開けた小さな穴から棒や針金等を挿入し、回転操作の容易なサムターンに係止して回転させ、施錠装置を解錠する不正解錠が増えている。このようなサムターンに針金等を係止して回転させることを防止するものに例えば下記特許文献2に開示されるサムターン用防犯カバーがある。
この防犯カバーは、サムターンが嵌入する嵌入孔が形成されるとともに、回転時に円状軌跡を描くサムターンの外面を覆う部分が、円状軌跡に沿う円形状に形成されている。そして、嵌入孔内に螺入してサムターンの側面に当接し、両側から挟持するセットスクリューが設けられる。この防犯カバーは、嵌入孔にサムターンを挿入し、サムターンに防犯カバーを覆うように被せ、その後セットスクリューを螺入させて締め付けることで、サムターンに固定する。従って、サムターンに被せた防犯カバーによって、針金等を係止させて回転させることが難しくなる。
また、上記した防犯カバーの別態様として、防犯カバーを、取付部と本体部とから構成したものが開示されている。取付部は、上記の防犯カバーの外形を手での操作が容易となるように形成し、本体部が係止する係止突部を備えている。取付部は、サムターンに被せた状態で、サムターンを容易に回転させることができる。また、本体部は、係止突部に係止可能な係止部を有し、係止作業という簡単な作業で、防犯カバーの着脱が行える。さらに係止部で本体部が空転することから、針金等を係止させて回転させることが不可能となっていた。
特公平2−15715号公報(第1図b,第1図c) 実公平4−40362号公報
しかしながら、上記した従来の防犯カバーは、円形状の防犯カバーをサムターンに被せた場合、本来小判形状であることからその回転位置によって視認できたサムターンの施錠状態又は非施錠状態を視認不能にしてしまい、これによって誤操作が生じ易くなって、施解錠の操作性を低下させる問題があった。
また、サムターンを回転操作可能にする取付部と、この取付部に対し空転し、且つ着脱可能となる本体部とから構成されているため、脱着した本体部の保管管理が煩雑となり、操作性が低下するとともに、本体部を紛失する虞もあった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、挿入した針金や棒等を摘みに引っ掛ける等するサムターン摘みの不正解錠が阻止可能になるとともに、良好な操作性が確保でき、しかも、一般的なサムターンと同様に、摘みの垂直・水平姿勢が視認可能となる防犯サムターンを得ることを目的とする。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載の防犯サムターン100は、扉1に固定される基板3と、
該基板3に固定される固定筒21と、
該固定筒21に回転自在に内設され前記基板3に設けられる入出力部材11に連結されるコア軸35と、
前記固定筒21に回転自在に内設されるサムターン筒43と、
該サムターン筒43に軸線直交方向で摺動自在に内設され該サムターン筒43の外周から突出して前記固定筒21に係合することで該サムターン筒43の回転を阻止する一対のストッパー49,51と、
前記サムターン筒43に所定の遊び角αを許容して連動回転し該ストッパー49,51を進入させて前記係合を解除する方向の該ストッパー49,51の移動を可能にするストッパー退避凹部38aを外周に有したサムターンボス38と、
前記固定筒21の外周に配設され、前記サムターンボス38に取り付けられて屋内側へ突出する筒状の摘み41と、
脚部63a,65aを有し、前記摘み41の外周面から突出され、同時に押し込まれることで摘み41の半径方向内側へスライドされ該脚部63a,65aを介して前記ストッパー49,51の係合を解除する一対のボタン63,65と、
該一対のボタン63,65を離反方向に付勢することで前記脚部63a,65aを介して前記ストッパー49,51を係合方向に付勢するボタン付勢手段66と、
前記サムターン筒43に軸線直交方向で摺動自在に内設され、付勢手段71によって離間された一端部67b,69b同士の間隙で前記一対のストッパー49,51を挟むとともに、他端部67c,69c同士が接近方向に配置される一対の解除交差部材67,69と、
前記サムターン筒43に揺動自在に支持され前記コア軸35に突設された突起板39を軸線直交方向の両側から挟持し前記コア軸35の回転入力で前記突起板39によって開脚され、該開脚動作によって前記一対の解除交差部材67,69の他端部67c,69c同士を離反方向に移動して前記一端部67b,69b同士で前記一対のストッパー49,51を係合解除方向に摺動させる二対の挟持板73a,73b,75a,75bと、
を具備したことを特徴とする。
請求項2記載の防犯サムターン100は、前記摘みには、回転位置確認手段、例えば印刷や成形などのマークなどが設けられていることを特徴とする。
なお、上記基板3としては、扉面に突設されるように固定され機構部を内蔵するサムターンケースなどとしても良く、或いは、扉に内蔵される錠箱機構部の一部、例えば錠箱側板として構成されて扉に固定される構造としても良い。
この防犯サムターン100では、ボタン63,65を押下しながらの回転力が摘み41に加えられなければ、摘み41による操作が行えず、これにより、挿入した針金や棒等を摘みに引っ掛ける等して、摘み41を回転することによる不正解錠が阻止される。また、一般的なサムターンと同様に、摘み41を摘んで回動操作が行えるとともに、屋外からのシリンダー錠による合鍵操作時にはボタン63,65による規制が自動解除されて、摘み41が回転される。さらに、従来の防犯カバーが被せられる構成と異なり、摘み41に回転位置確認手段を設けることで、垂直・水平姿勢が視認可能となる。また、突起板39を上下で挟む二対の挟持板73a,73b,75a,75bが、コア軸35の突起板39を軸線直交方向の左右両側から合計二対で、すなわち、4枚の挟持板73a,73b,75a,75bで挟持するので、コア軸35の右回転、左回転の何れの回転でも等しいモーメントで挟持板73a,73b,75a,75bが開脚される。これに加え、摘み41がボタン63,65の押し込みより先に回されると、ストッパー退避凹部38aがストッパー49,51から位置ずれし、ストッパー49,51がストッパー退避凹部38aに退避できなくなり、ストッパー49,51の解除が不能となる。
本発明に係る防犯サムターンによれば、ボタン押下による規制解除によって摘みが回転可能となるので、ボタンを押下しながら摘みに回転力を加えなければ摘みによる操作は行えず、これにより、挿入した針金や棒等を摘みに引っ掛ける等して、サムターン摘みを回転することによる不正解錠を阻止でき、防犯性を向上させることができる。
また、摘みに回転位置確認手段を設けることで、従来の防犯カバーを被せるのと異なり、垂直・水平姿勢が視認でき、一般的なサムターンと同様に、室内側からの施解錠状態を容易に確認することができる。
さらに、二対の挟持板で、コア軸の突起板を軸線直交方向の両側から挟持するので、コア軸の右回転、左回転の何れの回転でも等しいモーメントで挟持板を開脚でき、シリンダー錠の左右勝手に関わらずスムースな合鍵操作を可能にすることができる。
これに加え、摘みがボタンの押し込みより先に回されると、ストッパー退避凹部がストッパーから位置ずれし、ストッパーの解除が不能となるので、挿入した針金や棒等を摘みに引っ掛ける等した、サムターン摘みの回転が一層行い難くなり、防犯性をさらに向上させることができる。
以下、本発明に係る防犯サムターンの好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る防犯サムターンの縦断面図、図2は本発明に係る防犯サムターンの水平断面図、図3は図1のA−A矢視図、図4は図1のB−B矢視図である。
本実施の形態による防犯サムターン100が取付けられる扉1には、図1,図2に示すように、基板としてのサムターンケース3が台座5を介して設けられる。すなわち、扉1には台座5がビス7によって螺着され、サムターンケース3はこの台座5にビス9によって螺着される。本実施の形態ではサムターンケース3は略箱状に形成され扉1の屋内側の面に露出して固定される。防犯サムターン100は、所謂ワンドア・ツーロックを実現させるための後付け用の錠として好適に用いることができる。すなわち、既にサムターン付きの錠箱が設けられている扉1の第2のサムターンとして、既存の錠とは別体で後付けすることができる。この場合、図示しないが、扉枠側の屋内面には後述するデッドバーの係止具が必要となる。
また、この防犯サムターン100は、上記のように単体で扉1に設けても良く、或いは扉1に内蔵された錠箱と連動可能に設けることもできる。通常、錠箱は、ラッチボルト,デッドボルト,及びこれらを扉1の木口から進退させる錠箱機構部を内設している。錠箱のデッドボルトは、扉の屋外側の面に設けたシリンダー錠を合鍵(キー)によって回動することで扉1の木口から進退される。防犯サムターン100は、このような錠箱に連動させて用いた場合、後に詳述するようにシリンダー錠の解錠操作によっても、摘み操作の規制が解除されることになる。
本実施の形態では、防犯サムターン100が、錠箱機構部が、サムターンケース3に内設される構成とし、この錠箱機構部と連動して取り付けられる場合を例に説明する。また、図示しないが、錠箱機構部には、扉1の屋外面に鍵穴が露出するシリンダー錠が連結される。
サムターンケース3には防犯サムターン100の後述するコア軸35に固定される入出力部材11が設けられ、入出力部材11は図4に示すピン13を介してデッドバー15に係合している。デッドバー15は、防犯サムターン100の摘み41が回動されると、コア軸35,入出力部材11,ピン13を介して図3,図4に示すように、サムターンケース3の左側又は右側から突出される。したがって、突出されたデッドバー15の先端が、扉枠側に固設された係止具に係止することで、扉1の開放を規制する施錠が可能となる。
なお、本実施の形態では、防犯サムターン100が扉の屋外側のシリンダー錠と連動するため、ピン13の先端には接続プレート17の一端が固定され、接続プレート17の他端には図示しないシリンダー錠に連動連結されるジョイント軸19が固定されている。したがって、コア軸35からの回転力は、デッドバー15をスライドさせるとともに、ピン13、接続プレート17、ジョイント軸19を介してシリンダー錠側へ伝達されるとともに、シリンダー錠側による操作力はジョイント軸19,接続プレート17,ピン13,入出力部材11を介してコア軸35へ伝達されるようになっている。なお、図1中、図4中の16は、デッドバー15をスライド方向両端へ付勢するつるまきバネを示す。
図5は図1に示した防犯サムターンの分解図、図6は図5に示したストッパー近傍部材の分解斜視図、図7は図5に示したサムターンボスの拡大斜視図、図8は図5に示した摘み近傍部材の分解斜視図である。
サムターンケース3には固定筒21が固定される。固定筒21の内部にはコア軸35が回転自在に内設され、コア軸35は上述のように後部がサムターンケース3内の入出力部材11に連結されている。コア軸35は、先端面に図6に示す突起板39を突設している。従って、サムターンケース3の入出力部材11が回転されれば、突起板39も回転される。
固定筒21の後端側内部には、図5に示すサムターン筒43が回転自在に内設される。また、固定筒21の先端側内部には、摘み41の取り付けられるサムターンボス38が回転自在に内設される。サムターンボス38は、サムターン筒43に所定の遊び角を許容して連動回転する。図7に示すように、このサムターンボス38のコア軸35側の面には半径方向外側に開放される一対のストッパー退避凹部38aが形成され、ストッパー退避凹部38aは後述するストッパーを進入させて、ストッパーの係合を解除する方向の移動を可能にする。また、サムターンボス38のコア軸35側の面には一対の干渉部83が突設され、この干渉部83には後述のクリックボールが当接する凹溝91が形成されている。さらに、サムターンボス38には、後述するストッパーの脚部が貫通する透孔29が穿設されている。
摘み41は、例えば図8に示すような円筒状に形成されている。これにより、針金を摘み41に引っ掛けようとしたり、棒を当てて押し回ししようとしても、角部がないため針金や棒が滑り易く、これら不正な回転操作力が印加され難くなっている。また、角部がなくなることで、手指によるフィット感も良好となる。そして、摘み41の屋内側端面に近接した外周には直径方向の両側で一対の凹み部31が形成され、この凹み部31には後述するボタンの押下部が配置される。
図6に示すように、サムターン筒43は筒状部45を有し、筒状部45には直径方向の両端に開口する切欠47が形成されている。筒状部45の後端面からは後述の挟持板を支持する一対の軸45a,45aがコア軸35へ向かって突設されている。この筒状部45の内部には、筒状部45の軸線直交方向で摺動自在となる一対のストッパー49,51が内設されている。ストッパー49には脚部係合部49aと、解除面49bが形成されている。また、ストッパー51には図6に示す脚部係合部51aと、解除面51bが形成されている。さらに、ストッパー49,51には、サムターン筒43の半径方向外側に位置する係合部49c,51cが設けられ、この係合部49c,51cは上記のストッパー退避凹部38aに進入可能となっている。
一対のストッパー49,51は、後述のボタンに設けられた脚部が脚部係合部49a,51aに係合されることで、筒状部45の半径方向外側へ摺動され、切欠47から突出し、固定筒21に形成された係合溝55,56に係合するようになっている。ストッパー49,51が係合溝55,56に係合することで、サムターン筒43の回動は不能となる。また、ストッパー49,51は、半径方向内側へ摺動されることで、係合部49c,51cが係合溝55,56から抜け、図7に示したサムターンボス38のストッパー退避凹部38aに進入することで、係合が解除されるようになっている。
図8に示すように、摘み41は、固定筒21の屋内側端面から回転自在に外挿される。固定筒21はサムターンケース3に固定されるので、摘み41はこの固定筒21に対して回動自在となる。摘み41の屋内側端面には直径方向のボタン収容溝22が形成される。ボタン収容溝22の長手方向中央部にはボタン脚部貫通穴23が穿設される。ボタン脚部貫通穴23は固定筒21の端面開口穴24を介して固定筒21の内部に連通する。摘み41の屋内側端面には、ボタン収容溝22に後述のボタンを収容した状態で、ストッパー保持板25が固定される。ストッパー保持板25は、位置決め突起26を摘み41の位置決め孔28に嵌入して位置決めされる。ストッパー保持板25は、この位置決めされた状態で、爪穴30が係止孔32に一致する。ストッパー保持板25にはネジ貫通孔33が穿設され、ストッパー保持板25はネジ貫通孔33に挿通されたビス34がサムターンボス38の固定ネジ部36に螺合することでサムターンボス38に固定される。つまり、摘み41は、固定筒21に回転自在に外挿されてサムターンボス38に固定される。
ストッパー保持板25の屋内側面にはビス34の頭部が表出し、この頭部はストッパー保持板25に係止されるビスカバー37によって覆われる。ビスカバー37は、ストッパー保持板25の爪穴30に挿通した係止爪37aを、摘み41の係止孔32に係止することで摘み41に固定される。これにより、ビスカバー37は、摘み41の屋内側端面に表出するビス頭部を覆う。このビスカバー37の屋内側の面には、摘み41の回転位置を視認できるようにした図示しない回転位置確認手段としての回転位置確認用マークが設けられている。回転位置確認用マークは、印刷の他、微少な凸部或いは凹部で形成されてもよい。この回転位置確認用マークは、板状サムターンの先端面を表すように、例えば−字状、矩形状に形成される。
摘み41のボタン収容溝22には溝方向に摺動自在となった一対のボタン63,65が収容される。ボタン63,65は、摘み41の凹み部31内で押下部44が突出されている。ボタン63,65は、コア軸35の方向へ向かって突出する脚部63a,65aを有しており、略T字状に形成されている。この脚部63a,65aは、上記したストッパー49,51の脚部係合部49a,51aへと係合される。
また、ボタン63,65同士の間にはボタン付勢手段としてのボタン付勢バネ66,66が挟入され、ボタン付勢バネ66は、ボタン63,65を離反方向へ付勢している。ボタン63,65は、ボタン付勢バネ66によって離反方向へ配置されることで、脚部63a,65aが水平に並ぶようになっている。そして、この脚部63a,65aを脚部係合部49a,51aに係合させた一対のストッパー49,51は、脚部63a,65aがこのように水平配置されることで図1に示すように、筒状部45から突出して係合溝55に係合する。
一方、ボタン63,65は、ボタン付勢バネ66の付勢力に抗して接近方向へ押し込まれることで、脚部63a,65aが互い違いに作動して開く。これにより、後に詳述するように、一対のストッパー49,51を、筒状部45の半径方向内側へ摺動させて、係合溝55との係合を解除させるよう作動する。
固定筒21の内部には、サムターン筒43の軸線直交方向で摺動自在な図6に示す一対の解除交差部材67,69が内設されている。解除交差部材67は、縦軸67aの上端で摘み41側へ向かって突出する一端部としてのストッパー挟持片67bと、縦軸67aの下端で錠箱側へ向かって突出する他端部としての離間片67cとを有している。また、解除交差部材69は、縦軸69aの下端で摘み41側へ向かって突出する一端部としてのストッパー挟持片69bと、縦軸67aの上端で錠箱側へ向かって突出する他端部としての離間片69cとを有している。
解除交差部材67,69は、ストッパー挟持片67b,69bの間に挟入された付勢手段としての圧縮バネ71によって、離間されたストッパー挟持片67b,69b同士の間隙で、一対のストッパー49,51を挟むとともに、離間片67c,69c同士が接近方向に配置される。この離間片67c,69c同士の間には、後述の挟持板が配置される。
サムターン筒43の軸45a,45aには、二対の挟持板73a,73b,75a,75bが揺動自在に支持されている。挟持板73a,73b,75a,75bは、上記したコア軸35の突起板39を軸線直交方向の両側から挟持する。例えば挟持板73a,73bが右側から、挟持板75a,75bが左側からの如くである。突起板39を挟持した挟持板73a,73b,75a,75bは、シリンダー錠が合鍵によって回転され、これに伴ってコア軸35が回転されることで、この突起板39によって開脚される。挟持板73a,73b,75a,75bは、この開脚動作によって、一対の解除交差部材67,69の他端部同士である離間片67c,69c同士を離反方向に移動して、一端部同士であるストッパー挟持片67b,69b同士で、一対のストッパー49,51を係合解除方向に摺動させる。
次に、上記の構成を有する防犯サムターン100の作用を説明する。
図9はボタン押下状態の摘みの正面図、図10は図9に示した摘みの縦断面図、図11は図1のC−C断面における施錠状態を(a)、シリンダー錠回転状態を(b)に表した動作説明図、図12は図1のD−D断面における施錠状態を(a)、シリンダー錠回転状態を(b)に表した動作説明図、図13は図1のD−D断面における施錠状態を(a)、ボタン押し込み状態を(b)に表した動作説明図、図14は図1のE−E断面における施錠状態を(a)、ボタンを押し込まずに摘みを回転させた状態を(b)に表した動作説明図である。
防犯サムターン100は、施錠状態において、摘み41の回転位置確認用マークが水平方向に位置し、サムターン筒43に内設されたストッパー49,51がボタン付勢バネ66の付勢力により切欠47から突出して図12(a),図13(a)に示すように係合溝55に係合している。
防犯サムターン100の施錠状態を解除するには、図9に示すように、摘み41の凹み部31で突出しているボタン63,65の押下部44を押下する。
ボタン63,65が押し込められると、図10に示すように、脚部63a,65aが水平に並んだ状態から開脚される。これにより、図13(b)に示すように、一対のストッパー49,51は、筒状部45の半径方向内側へと摺動され、係合溝55から抜脱される。
その結果、ストッパー49,51と係合溝55との係合が解除され、サムターン筒43は回転が可能となって、摘み41が垂直方向へと回転される。この際、摘み41の垂直位置では、図5に示すように固定筒21の内周に係合溝56が形成されるため、ストッパー49,51が今度は係合溝56に係合する。これにより、ボタン63,65は、押下部44が再び凹み部31で突出状態となる。
防犯サムターン100では、このように係合溝55,56を90度の角度で配設しているので、摘み41の垂直・水平状態のいずれにおいても、ストッパー49,51によって摘み41を回転規制できる。つまり、施錠状態、解錠状態の双方で摘み41が回転規制されることとなる。そして、このことから、この防犯サムターン100の左右勝手をなくして、防犯サムターン100の後付け性を高めている。
一方、解錠状態から施錠状態にするには、ボタン63,65を押下しながら、摘み41を水平状態となるまで回転操作する。すなわち、垂直状態から水平状態へと摘み41が回転されれば、その回転力がサムターン筒43、解除交差部材67,69、挟持板73a,73b,75a,75bを介してコア軸35へ伝達されるとともに、ストッパー49,51が係合溝55に一致し、ボタン付勢バネ66の付勢力により係合溝55に進入し、再び図12(a)、図13(a)に示した状態となり、ボタン63,65が突出して施錠が完了する。
また、施錠状態において、屋外側からシリンダー錠が合鍵によって操作されると、ジョイント軸19が回転し、その回転に連動してコア軸35が回転される。コア軸35が回転されると、突起板39が傾き、これにより図11(a)から図11(b)に示すように、挟持板73a,73b,75a,75bが開脚する。挟持板73a,73b,75a,75bが開脚されると、解除交差部材67,69の離間片67c,69cが開かれ、その結果、解除交差部材67,69のストッパー挟持片67b,69bが図12(b)に示すように、一対のストッパー49,51を挟持する方向に挟み込み、係合溝55から抜脱される方向へストッパー49,51を移動させる。
これにより、施錠状態においても、シリンダー錠の操作によって、ストッパー49,51の規制が解除され、摘み41が回転されることになる。
さらに、例えば挿入された針金や棒等によって、摘み41がボタン63,65の押し込みより先に回されることが起きた場合、ストッパー退避凹部38aが、図14(a)に示した状態から図14(b)に示した状態へと、ストッパー49,51から位置ずれし、ストッパー49,51がストッパー退避凹部38aに退避できなくなり、ストッパー49,51の解除が不能となる。この場合、ボタン63,65は、摺動不能となったストッパー49,51によって押し込み不能となる。
ここで、通常操作時には、ボタン63,65の押し込みが容易となるように、ストッパー49,51がストッパー退避凹部38aへ進入可能に、摘み41の位置が水平保持されることが好ましい。このような水平保持機構は、サムターン筒43とサムターンボス38とにクリック機構を設けることで実現できる。すなわち、図14に示すように、サムターン筒43とサムターンボス38とは、所定の遊び角αを有して相対回転可能とする。この遊び角αは、サムターン筒43とサムターンボス38との干渉部81,83によって形成される間隙85によって設定することができる。そして、サムターン筒43側の干渉部81に付勢バネ87によって半径方向外側へ付勢されるクリックボール89を設け、サムターンボス38側の干渉部83に、このクリックボール89の当接する凹溝91を形成する。これにより、摘み41が正確に水平保持され、ストッパー退避凹部38aへストッパー49,51が進入可能となって、通常操作時でのボタン63,65の押し込みを容易にすることができる。
なお、解錠状態において、屋外側からシリンダー錠を介して施錠状態とする場合は、ストッパー49,51が係合状態となっているが、上記の解錠状態の場合と同様に係合解除され通常の施錠操作となる。また、挟持板73a,73b,75a,75bは、傾斜した突起板39によって開脚された後には、サムターン筒43と共に回転されることになる。
この防犯サムターン100によれば、ボタン63,65を押下しながらの回転力が摘み41に加えられなければ、特に、一対の各ボタン63,65をそれぞれ同時に押下した状態で摘み、回転を行わなければ、摘み41による解錠操作が行えず、これにより、挿入した針金や棒等を摘み41に引っ掛ける等して、摘み41を回転することによる不正解錠が阻止される。また、一般的なサムターンと同様に、摘み41を摘んで回動操作が行えるとともに、屋外からのシリンダー錠による合鍵操作時にはストッパー49,51が自動解除されて摘み41が回転されるので、良好な操作性が確保される。さらに、従来の防犯カバーが被せられる構成と異なり、回転位置確認用マークによって摘み41の垂直・水平姿勢が視認可能となるので、一般的なサムターンと同様に、室内側からの施解錠状態が容易に確認できるようになる。
また、この防犯サムターン100によれば、二対の挟持板73a,73b,75a,75bで、コア軸35の突起板39を軸線直交方向の両側から挟持するので、コア軸35の右回転、左回転の何れの回転でも等しいモーメントで挟持板39を開脚でき、シリンダー錠の左右勝手に関わらずスムースな合鍵操作を可能にすることができる。
さらに、この防犯サムターン100によれば、摘み41がボタン63,65の押し込みより先に回されると、ストッパー退避凹部38aがストッパー49,51から位置ずれし、ストッパー49,51の解除が不能となるので、挿入した針金や棒等を摘み41に引っ掛ける等した、サムターン摘み41の回転が一層行い難くなり、防犯性をさらに向上させることができる。
また、この防犯サムターン100では、ボタン63,65が、摘み41に形成したボタン収容溝22内で、直径方向の溝長手方向に沿ってスライドされる機構を採用したので、脚部63a,65aの全長を短くでき、固定筒21の軸線方向の長さ、すなわち摘み41の突出長さを短くすることができる。
なお、上述した実施の形態では、摘み41の形状を円筒状に形成した例について述べたが、これに限ることはなく、楕円状に中途部分が膨出形状とされている形状としてもよく、或いは錐状や角柱状などの形状としてもよい。
また、各ストッパー49,51が係合する係合溝55,56を固定筒21に90度の角度で配設し、摘み41の垂直・水平状態のいずれの状態においても、摘み41の回転規制を行うよう構成した例について述べたが、180度の位置で、すなわち、係合溝55の位置か係合溝56の位置のどちらかのみで構成することとしてもよく、その場合は、施錠状態において各ストッパー49,51が係合し、回転の規制を行うようにする。このような構成とすると、解錠状態では、ストッパー49,51は筒状部45の半径方向内側に摺動したままの状態で保たれ、このことから、施錠操作時には、ボタン63,65を押し込まなくても操作が可能となる。
本発明に係る防犯サムターンの縦断面図である。 本発明に係る防犯サムターンの水平断面図である。 図1のA−A矢視図である。 図1のB−B矢視図である。 図1に示した防犯サムターンの分解図である。 図5に示したストッパー近傍部材の分解斜視図である。 図5に示したサムターンボスの拡大斜視図である。 図5に示した摘み近傍部材の分解斜視図である。 ボタン押下状態の摘みの正面図である。 図9に示した摘みの縦断面図である。 図1のC−C断面における施錠状態を(a)、シリンダー錠回転状態を(b)に表した動作説明図である。 図1のD−D断面における施錠状態を(a)、シリンダー錠回転状態を(b)に表した動作説明図である。 図1のD−D断面における施錠状態を(a)、ボタン押し込み状態を(b)に表した動作説明図である。 図1のE−E断面における施錠状態を(a)、ボタンを押し込まずに摘みを回転させた状態を(b)に表した動作説明図である。
符号の説明
1…扉
3…基板(サムターンケース)
11…入出力部材
21…固定筒
35…コア軸
38…サムターンボス
38a…ストッパー退避凹部
39…突起板
41…摘み
43…サムターン筒
49,51…ストッパー
63,65…ボタン
63a,65a…脚部
66…ボタン付勢手段(ボタン付勢バネ)
67,69…解除交差部材
67b,69b…一端部(ストッパー挟持片)
67c,69c…他端部(離間片)
71…付勢手段(圧縮バネ)
73a,73b,75a,75b…挟持板
100…防犯サムターン

Claims (2)

  1. 扉に固定される基板と、
    該基板に固定される固定筒と、
    該固定筒に回転自在に内設され前記基板に設けられる入出力部材に連結されるコア軸と、
    前記固定筒に回転自在に内設されるサムターン筒と、
    該サムターン筒に軸線直交方向で摺動自在に内設され該サムターン筒の外周から突出して前記固定筒に係合することで該サムターン筒の回転を阻止する一対のストッパーと、
    前記サムターン筒に所定の遊び角を許容して連動回転し該ストッパーを進入させて前記係合を解除する方向の該ストッパーの移動を可能にするストッパー退避凹部を外周に有したサムターンボスと、
    前記固定筒の外周に配設され、前記サムターンボスに取り付けられて屋内側へ突出する筒状の摘みと、
    脚部を有し、前記摘みの外周面から一部が突出され、同時に押し込まれることで摘みの半径方向内側へスライドされ該脚部を介して前記ストッパーの係合を解除する一対のボタンと、
    該一対のボタンを離反方向に付勢することで前記脚部を介して前記ストッパーを係合方向に付勢するボタン付勢手段と、
    前記サムターン筒に軸線直交方向で摺動自在に内設され、付勢手段によって離間された一端部同士の間隙で前記一対のストッパーを挟むとともに、他端部同士が接近方向に配置される一対の解除交差部材と、
    前記サムターン筒に揺動自在に支持され前記コア軸に突設された突起板を軸線直交方向の両側から挟持し前記コア軸の回転入力で前記突起板によって開脚され、該開脚動作によって前記一対の解除交差部材の他端部同士を離反方向に移動して前記一端部同士で前記一対のストッパーを係合解除方向に摺動させる二対の挟持板と、
    を具備したことを特徴とする防犯サムターン。
  2. 前記摘みには、回転位置確認手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の防犯サムターン。
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