JP4343337B2 - 光学装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光学系の開口数を実効的に切り替える可変開口技術及び回折限界で決定される光学系の理論解像度を実効的に切り替え、等価的に光源の波長を切り替える効果を持つ超解像光学技術に関し、更には超解像特有のサイドローブの成分を除去する光学装置に属する。特には最近の光ディスク装置において光ピックアップの実効的な開口数と実効的な光源波長を切り替え、DVD(デジタルバーサタイルディスク)とCD−ROM、CD−R(書き込み型CD)及びCD−RW(書き換え型CD)用といった異なる開口数の集光光学系と異なる発振波長のレーザー光源を必要とする光ピックアップを、一種の集光レンズと一種の波長のレーザー光源から構成可能な光ピックアップを提供する光学装置に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術の理解を容易にするため、光学系の開口数について簡単に説明する。幾何光学的にほぼ無収差で設計された光学系においては点像は無限小のスポットで結像するが、実際は光の波動性による回折の影響でスポットは有限の広がりを持つ。この時、結像もしくは集光に寄与する光学系の開口数をNAとすると、スポットの広がりの物理的定義はk×λ÷NAで表される。ここでλは光の波長、kは光学系に定まる定数で普通は1から2前後の値をとる。NAは光学系の有効入射瞳直径D(一般的には有効光束の直径)と焦点距離fの比D/fに比例する。この式で表されるスポットの広がりが理論解像限界となり回折限界といわれる。
【0003】
先の式から明らかなように、光学系の理論解像度は開口数に大きく左右される。一般に光ディスクの場合、光ピックアップの集光光学系(対物レンズ)の開口数はCDやCD−ROM用では0.45程度、より解像度が要求されるDVD用では0.6程度である。また光ディスク基盤の厚さはCD用が1.2mm、DVD用が0.6mmと異なりかつ各厚みに対して収差が最適化されて集光光学系が設計されているため、CDとDVDとでは同一の開口数を持つ集光光学系は共用不可能である。この事はより高い開口数を持つDVD用の集光レンズもそのままではCD用に使用できない事を意味する。
【0004】
また更にCD−R(書き込み型CD)やCD−RW(書き換え型CD)の場合はディスクの感光特性の関係から波長が780nm程度のレーザーを使用しなければならない制約があり、DVD用の650nmから670nm程度のレーザーを用いる事は不可能である。またDVDはCDより高い解像度を要求されるため現状ではCD用の780nmのレーザー光源を用いる事ができない。従って最近主流になりつつあるDVD、CD、CD−Rに対応する光ディスク装置においては、異なる二種の対物レンズと異なる二種の波長のレーザー光源を用意する必要がある。
【0005】
そこでこの問題を解決するため、一台の機器の中に2種類の光ピックアップを設置する方法や、見かけ上は一台のピックアップだが、中に二つのレーザー光源と二つの対物レンズを設置する方法、または二つのレーザー光源と波長フィルタを設置し波長フィルタによって一方の光源に対する対物レンズの実効的な開口を変える方法が用いられていた。従来例の一つを図10に示す。これは光ディスクへの適用を前提としたものである。簡単のため検出光学系の部分は省いた。
【0006】
波長670nmの第1のレーザ光源1001から出射しハーフミラー1002を透過後コリメートレンズ1003で平面波にされた第1のレーザー光1004は波長フィルタ1005を透過し集光レンズ1006により光ディスク1007に集光される。波長フィルタ1005は中央部が丸くくり貫かれ、かつ波長670nm付近の光だけを選択的に透過する。この状態でDVD用あるいはDVD−ROM(RAM)用の光学系として機能する
【0007】
次に波長780nmの第2のレーザー光源1008から出射し、ハーフミラー1002で反射後コリメートレンズ1003で平面波にされた第2のレーザー光1009は波長フィルタ1005のくり貫かれ部分のみを透過して集光レンズ1006により光ディスク1007に集光される。この時、図7から明らかなように第2のレーザー光1009は第1のレーザー光1004より細い光束径となって集光レンズ1006に入射する。すなわち集光レンズ1006の実効的な開口数が小さくなる。この状態でCDやCD−ROMあるいはCD−R(RW)用として機能する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら一台の機器に2つのピックアップを設置する事は機器構成が複雑になり且つスペースの点でも不利になる。また一台のピックアップに二つのレーザー光源と二つの対物レンズを設置する事や、二つのレーザー光源と波長フィルタを設置するのは光学系の構成や光軸等の位置合わせも複雑になり、かつ一般にハーフミラー等を用いて二つの光源からの光軸を合成するため光利用率の大幅な低減になる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明における光学装置では、入射する直線偏光を変調する空間光変調素子と空間光変調素子で変調された直線偏光を透過する偏光ビームスプリッタと、偏光ビームスプリッタを透過した直線偏光を位相変調する1/4波長板と、1/4波長板を透過した光束を反射部材へ集光する第1の集光レンズと、反射部材で反射し第1の集光レンズを逆行し偏光ビームスプリッタで分離された分離光束を集光する第2の集光レンズと、第2の集光レンズで集光された光束を検出する光検出器を備え、空間光変調素子は少なくとも回折型レンズ素子として機能する部位と位相変調素子として機能する部位とから構成され、かつ回折型レンズ素子及び位相変調素子としての機能は電気信号で制御され、かつ位相変調素子として機能する部位は該第1の集光レンズで集光される光束の光軸を中心としたほぼ円形領域に作用することを特徴とする。
【0010】
また空間光変調素子として液晶素子を用いた事を特徴とし、更には液晶素子はホモジェニアス型液晶素子から構成され、直線偏光の偏光軸方向は平行配向型液晶素子の液晶分子配向軸の方向とほぼ一致した事を特徴とする。
【0011】
また更には平行配向型液晶素子の位相変調量は使用する直線偏光の波長の半波長程度あるいは半波長プラス波長の整数倍程度で制御される事を特徴とする。
【0012】
また、入射する直線偏光を変調する空間光変調素子と空間光変調素子で変調された直線偏光を透過する偏光ビームスプリッタと、偏光ビームスプリッタを透過した直線偏光を位相変調する1/4波長板と、1/4波長板を透過した光束を反射部材へ集光する第1の集光レンズと、反射部材で反射し該第1の集光レンズを逆行し偏光ビームスプリッタで分離された分離光束を集光する第2の集光レンズと、第2の集光レンズで集光された光束を検出する光検出器を備え、空間光変調素子は少なくとも回折型レンズ素子として機能する部位と旋光光学素子として機能する部位とから構成され、かつ回折型レンズ素子及び旋光光学素子としての機能は電気信号で制御され、かつ旋光光学素子として機能する部位は第1の集光レンズで集光される光束の光軸を中心としたほぼ円形領域に作用することを特徴とする。
【0013】
また空間光変調素子として液晶素子を用い、更には回折型レンズ素子はホモジェニアス型液晶素子から構成され、旋光光学素子は90度ツイストネマティック型液晶素子から構成され、直線偏光の偏光軸方向はホモジェニアス型液晶素子及び90度ツイストネマティック型液晶素子の入射光側の液晶分子配向軸の方向とほぼ一致した事を特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
本発明の実施形態の理解を容易にするために、超解像の理論的解釈について文献1を参考にして解説する。図5に示す用に光軸501を中心として半径rの遮蔽マスク502で集光レンズ503の開口を遮蔽した場合を考える。このときrは有効光束504の半径dよりは小さいとする。また図5は簡単のため断面図で描いたが実際は光軸501を回転軸とした回転対称形である。
【0015】
このとき、集光レンズ503の焦点であるP点での光スポット601は図6のように考えることができる。すなわち有効光束504による光スポット602から遮蔽マスク502による仮想の光スポット603を差し引いたものとなる。このときP点での光スポット601は、有効光束504による光スポット602より細くなりまたサイドローブ604(すなわち図6で負の部分)が発生しているのがわかる。またサイドローブ604は負の値となっているが、これは光学的に考えれば正の部分であるメインローブ605と比べ光波の位相が180度シフト、すなわち位相が反転したことを意味する。またこれと同じ現象は遮蔽マスク502の代わりに、使用する光の波長に対し半波長あるいは半波長プラス波長の整数倍位相を変調する素子を挿入しても生じる事が知られる。
【0016】
また超解像により光スポット径が細くなる割合は、遮蔽マスク502の半径rと有効光束504の半径dの比であるr/dに比例する。有効光束504の空間的な光強度分布により変化するので一概には言えないが、普通はr/dの値が0.2位の時に生じる超解像スポットは通常解像に比べて15%から20%程度細くなる。すなわち波長が変わるわけではないが光スポット径のみを考えるなら光源の波長を15%から20%短くしたのと同じ効果が得られる。
【0017】
次に本発明による第1の実施形態について図1を用いて説明する。DVD(RAM)、CD、CD−R(W)すべてに対応可能な光ピックアップ用の光学装置を前提としたものである。簡単のため断面図で描いたが、基本的には光軸101を回転軸とした回転対称形である。また光源及び光源からの光を平行光にするコリメートレンズは省いた。光源が半導体レーザーのような発散光源で、集光レンズが有限系の場合は必ずしもコリメートレンズは必要ない事は公知である。波長780nm程度のY軸方向の直線偏光102が空間光変調素子103に入射する。空間光変調素子103は回折型レンズ素子104として機能する部位と位相変調素子105として機能する部位(斜線表示)から構成され、それぞれの機能が電気信号により制御される。また回折型レンズ素子104として機能する部位は焦点距離f1のレンズとして機能し、位相変調素子105として機能する部位は他の部位と比べ入射直線偏光の位相を半波長あるいは半波長プラス波長の整数倍変調する機能を持つ。また位相変調素子105として機能する部位は光軸101を中心としたほぼ円形領域に作用する。
【0018】
最初にDVDのディスクを読み書きする場合を考える。すなわち超解像効果を用いて光源の波長を780nmから等価的に650nm程度に変える。まず回折型レンズ素子104の機能は停止する。そして位相変調素子105の機能を有効とし、入射直線偏光の位相を部分的に半波長だけシフトする。その結果、先の公知例で説明したように超解像現象が生じる条件を満たす。空間光変調素子103で変調された直線偏光は偏光ビームスプリッタ106に入射する。このとき偏光ビームスプリッタ106はY軸方向の直線偏光を透過し、それと直交するX軸方向の直線偏光を反射分離する方位に設置される。偏光ビームスプリッタ106を透過したY軸方向の直線偏光は1/4波長板107で右回り円偏光に変換される。このとき右回り円偏光になるか左回り円偏光になるかは直線偏光102の方位と1/4波長板107の方位との相対方位で決まる事が知られる。すなわち、この例の場合はX軸方向の直線偏光ならば左回り円偏光に変換される事になる。
【0019】
右回り円偏光した光束は第1の集光レンズ108により光ディスク109に集光される。このとき先に説明したように超解像光スポットが生じる。集光された光束は光ディスク109で反射されるが、このとき反射部材が位相供役素子のような特殊な素子の場合を除き反射するさいは位相が半波長シフトする事が知られる。すなわち右回り円偏光が反射すると左回り円偏光となる。ここで図6に再び注目すると、サイドローブ604はサイドローブ以外の部分であるメインローブ605に比べ位相が反転している。すなわち光ディスク107に集光した超解像光スポットのメインローブは右回り円偏光であるから反射により左回り円偏光に変換されるが、サイドローブは反射前は左回り円偏光であるため反射により右回り円偏光となる。
【0020】
光ディスク109により反射された光束は再び第1の集光レンズ108を通り1/4波長板107を逆行する。このときメインローブの成分は左回り円偏光であるから1/4波長板107を通過するとX軸方向の直線偏光に変換される。したがって偏光ビームスプリッタ106で反射分離される。この分離光束110は第2の集光レンズ111により光検出器112に集光される。他方、サイドローブの成分は右回り円偏光であるため1/4波長板107を通過するとY軸方向の直線偏光に変換される。したがって偏光ビームスプリッタ106をそのまま透過し光検出器112には集光されない。したがって、仮にサイドローブが光ディスク上の目的外のピットを読み取ったとしても、サイドローブの成分を持つ光は光検出器112には入射しないため問題にはならない。また入射光の一部を不必要に分離してしまう普通のビームスプリッタではなく、偏光ビームスプリッタ106を用いる事で不必要に光を分離していないため光利用効率も良い。
【0021】
次に位相変調素子105の機能は停止し、回折型レンズ素子104の機能を有効とする。この状態では超解像は生じなくなる。またこのとき、この光学装置の焦点距離は回折型レンズ素子104と第1の集光レンズ108の合成焦点距離となり、第1の集光レンズ108のみの場合と比較して開口数を変えたことになる。あるいは回折型レンズ素子104を補正用のレンズと考えれば球面収差の発生量を変えた事にもなる。この状態をCDの読み取りに用いる。厳密に言えば、回折型レンズ素子104の中心部分は位相変調素子105であるためレンズとしての作用はほとんどない。しかしDVDディスクとCDディスクのための開口数切り替えに必要な回折型レンズ素子の焦点距離は数十mmから数百mmであるため、もともと中心付近はレンズとしての作用はあまり必要ない。また先に述べたように15%から20%程度の超解像を行う場合は、位相変調素子105が中心付近にしめる断面割合は20%程度のためあまり影響がない。
【0022】
今までの説明で明らかなように、回折型レンズ素子104の機能と位相変調素子105の機能を制御することで光学装置の実効的な開口数を切り替え、光源の実効的な波長を切り替え可能となる。
【0023】
(第2の実施形態)
次に本発明における第2の実施形態をあげる。基本的には図1に示した第1の実施形態と同様であるが、電気信号で容易に制御可能な回折型レンズ素子及び位相変調素子として平行配向型液晶素子から構成される液晶素子を用いている。最初に本実施形態の理解を容易にするため、ホモジェニアス型液晶素子及び90度ツイストネマティック型液晶素子の動作、回折現象等について簡単に説明する。
【0024】
図7(a)(b)は電気的に制御可能な一般的なホモジェニアス型液晶素子と90度ツイストネマティック型液晶素子の構造と作用を模式的に表したものである。透明電極がコートされたガラス基板701に液晶分子702が挟まれている。入射側のガラス基板は配向軸703の方向がY軸方向で出射側ガラス基板は配向軸703の方向が上半分がY軸方向、下半分はX軸方向となっている。液晶分子702はその長軸方向を配向軸方向にそろえる性質と、連続体として振る舞う性質とから図7(a)に示す様に、上側半分の液晶分子702は平行に並びこれをホモジェニアス配向もしくは平行配向といい、下側半分の液晶分子702は90度捻れこれを90度ツイストネマティック配向という。
【0025】
この液晶素子に直線偏光704が入射すると、その偏光軸が配向軸703と同方向のときは、液晶分子702の誘電異方性のため直線偏光704は直線偏光を保ったまま液晶分子702の長軸方向に沿って伝搬する。したがって90度ツイストネマティック配向領域では出射直線偏光はX軸方向に90度回転し、ホモジェニアス配向領域では出射直線偏光は回転せずY軸方向のままである。このさい液晶分子702の長軸方向の屈折率をn1、液晶層厚をLとすると液晶層内を進む直線偏光304の光路長は供にn1×Lとなる。
【0026】
次にガラス基板701にコートされた透明電極を介して液晶分子にZ軸方向の電界を加えると、図7(b)に示す様に液晶分子702の長軸が電界の方向であるZ軸方向に並んで静止する。この状態をホメオトロピックという。このときは液晶層内を進む直線偏光704は直線偏光を保持したまま伝搬する。また90度ツイストネマティック領域の旋光性は失われる。このとき液晶分子702の短軸方向の屈折率をn2とすると液晶層内を進む直線偏光704の光路長はn2×Lとなる事がわかる。すなわち電圧を加える前後で直線偏光704に対する屈折率をn1からn2に、よって光路長を(n1-n2)×Lだけ変えたことになる。また加える電圧を制御することでこれらの中間状態をつくる事も可能である。また理想的に近いホモジェニアス配向、及び90度ツイストネマティック配向状態にするには液晶層に液晶が電界で動き始める直前の微小な電圧を加えておくと良いことも知られている。
【0027】
図8は一般的なバイナリー型のおよそ透明な位相型回折格子による光の回折現象を表したもので、簡単なため平面に投影した断面図で描いてある。ピッチPで繰り返しn1とn2の異なる屈折率を持った厚さdの位相型回折格子801にレーザー光802が入射すると、回折効果により出射レーザー光が回折を起こす。ここでは簡単のためレーザー光802は位相型回折格子801に対して垂直に入射するとする。このとき普通はそのまま素通りする光である0次光803と、それぞれθ方向及び−θ方向に回折する1次光804及び−1次光805が発生する(より回折角の大きい高次の回折光も発生するが、割合が小さいため無視した)。このとき回折角θはsin(θ)=λ/Pで決定される。ここでλはレーザー光802の波長である。
【0028】
このときレーザー光802に対するn1とn2の領域の面積がほぼ等しく、光路長差(n1-n2)×Lがλ/2であるときこれをロンキー格子といい0次光803は消滅する事が知られている。また光路長差(n1-n2)×LがλでかつピッチPで繰り返して屈折率をn1からn2まで連続的に滑らかに変化させたとき、これをブレーズド格子といい1次光804のみが発生する事が知られている。また実際はn1からn2まで16ステップ以上で段階的に変化させればほぼ理想的なブレーズド格子になる事も知られ、これをマルチレベルバイナリー格子という。また一般に位相型回折格子は不透明な部分のある振幅型回折格子より光利用効率が高く有利である。一般的に知られるように、この回折格子のピッチを連続的に変えていけば、凸レンズや凹レンズなどの様々なレンズ効果すなわち開口数切り替え効果や球面収差補正効果を持たせることが可能で、その代表的なものはフレネルレンズである。
【0029】
図9(a)(b)は電気的に制御可能な液晶回折光学素子901の断面構造を描いたものである。液晶分子902はその長軸方向がY軸方向に一致してホモジェニアス配向され、長軸方向の屈折率をn1、短軸方向の屈折率をn2とする。また片側のガラス基盤にはストライプ状の透明電極903がピッチPで形成されている。またもう片方のガラス基盤には透明電極がほぼ全面にコートされている。このときこの液晶回折光学素子901にY軸方向の直線偏光904が入射する。
【0030】
このとき図9(a)に示すように液晶回折光学素子901に電圧が加えられていないときは直線偏光904に対して屈折率が一様にn1となる。従って回折は起こらず直線偏光904は素通りして出射光908になる。厳密には透明電極903によりわずかな回折を生じてしまうが、透明電極903の屈折率と液晶分子902の長軸方向の屈折率とが同じになるようにすれば透明電極903による回折は生じない。
【0031】
次に図9(b)に示すように、透明電極903に電源から十分な電圧を加えるとその透明電極部分の液晶分子902はZ軸方向の電界によりホメオトロピック状態となる。その結果、直線偏光904に対しピッチPで屈折率がn1とn2を繰り返す構造となる。従って図8とまったく同等なバイナリー型の位相型回折格子として機能し、0次光905、1次光906、及び−1次光907が発生する。この際、前述したロンキー格子の条件を満たせば0次光905は発生しない。また前述したマルチレベルバイナリー格子の条件を満たせば1次光906しか発生しない。しかしマルチレベル化のためには透明電極903をより細かなピッチで刻み、かつ段階的に電圧を変化させて加える必要がある。ここでストライプ状の電極形状を公知であるフレネルの輪帯形状にすれば、回折型レンズ素子の代表例であるフレネルレンズ素子として機能しかつその機能を電気信号で制御可能な事がわかる。
【0032】
ここから本発明の第2の実施形態について図2を用いて説明する。DVD(RAM)、CD、CD−R(W)すべてに対応可能な光ピックアップ用の光学装置を前提としたものである。簡単のため断面図で描いたが、基本的には光軸201を回転軸とした回転対称形である。また光源及び光源からの光を平行光にするコリメートレンズは省いた。光源が半導体レーザーのような発散光源で、集光レンズが有限系の場合は必ずしもコリメートレンズは必要ない事は公知である。波長780nm程度のY軸方向の直線偏光202がホモジェニアス配向された液晶素子203に入射する。このとき液晶素子203の電界による光路長変調能力すなわち図7で説明した(n1−n2)×Lが入射光の波長の半波長程度あるいは半波長プラス波長の整数倍程度とする。また液晶素子203は回折型レンズ素子204として機能する部位と位相変調素子205として機能する部位(斜線表示)から構成され、それぞれの機能が電気信号により制御される。また回折型レンズ素子204として機能する部位は焦点距離f1のレンズとして機能し、位相変調素子205として機能する部位は他の部位と比べ入射直線偏光の位相を半波長あるいは半波長プラス波長の整数倍変調する機能を持つ。また位相変調素子205として機能する部位は光軸201を中心としたほぼ円形領域に作用する。
【0033】
最初にDVDのディスクを読み書きする場合を考える。すなわち超解像効果を用いて光源の波長を780nmから等価的に650nm程度に変える。まず回折型レンズ素子204の部位には電気信号を与えず機能を停止する。そして位相変調素子205の部位に電気信号を与え機能を有効とする。その結果、回折型レンズ素子204の部位はホモジェニアス配向を保ち、位相変調素子205の部位はホメオトロピック状態になるため、入射直線偏光の位相を回折型レンズ素子204の部位と比べ半波長あるいは半波長+波長の整数倍だけシフトする事で、先に説明した公知例による超解像の条件を満たす。液晶素子203で変調された直線偏光は偏光ビームスプリッタ206に入射する。このとき偏光ビームスプリッタ206はY軸方向の直線偏光を透過し、それと直交するX軸方向の直線偏光を反射分離する方位に設置される。偏光ビームスプリッタ206を透過したY軸方向の直線偏光は1/4波長板207で右回り円偏光に変換される。
【0034】
右回り円偏光した光束は第1の集光レンズ208により光ディスク209に集光される。このとき先に説明したように超解像光スポットが生じる。集光された光束は光ディスク209で反射されるが、図1の場合とまったく同様に、メインローブは右回り円偏光であるから反射により左回り円偏光に、サイドローブは反射前は左回り円偏光であるため反射により右回り円偏光となる。
【0035】
光ディスク209により反射された光束は再び第1の集光レンズ208を通り1/4波長板207を逆行する。このときメインローブの成分は左回り円偏光であるから1/4波長板207を通過するとX軸方向の直線偏光に変換される。したがって偏光ビームスプリッタ206で反射分離される。この分離光束210は第2の集光レンズ211により光検出器212に集光される。他方、サイドローブの成分は右回り円偏光であるため1/4波長板207を通過するとY軸方向の直線偏光に変換される。したがって偏光ビームスプリッタ206をそのまま透過し光検出器212には集光されない。したがって、仮にサイドローブが光ディスク上の目的外のピットを読み取ったとしても、サイドローブの成分を持つ光は光検出器212には入射しないため問題にはならない。また入射光の一部を不必要に分離してしまう普通のビームスプリッタではなく、偏光ビームスプリッタ206を用いる事で不必要に光を分離していないため光利用効率も良い。
【0036】
次に位相変調素子205の部位には電気信号を与えず機能は停止し、回折型レンズ素子204の部位に電気信号を与え機能を有効とする。この状態では超解像は生じなくなる。またこのとき、この光学装置の焦点距離は回折型レンズ素子204と第1の集光レンズ208の合成焦点距離となり、第1の集光レンズ208のみの場合と比較して開口数を変えたことになる。この状態をCDの読み取りに用いる。厳密に言えば、回折型レンズ素子204の中心部分は位相変調素子205であるためレンズとしての作用はほとんどない。しかしDVDディスクとCDディスクのための開口数切り替えに必要な回折型レンズ素子の焦点距離は数十mmから数百mmであるため、もともと中心付近はレンズとしての作用はあまり必要ない。また先に述べたように15%から20%程度の超解像を行う場合は、位相変調素子205が中心付近にしめる断面割合は20%程度のためあまり影響がない。また先に述べたように液晶素子203の光路変調能力は入射光の半波長程度あるいは半波長プラス波長の整数倍程度としているため、先に説明したロンキー格子の条件を満たし、0次光が発生しにくくまた回折効率も高くなる利点がある。
【0037】
今までの説明で明らかなように、回折型レンズ素子204の機能と位相変調素子205の機能を制御することで光学装置の実効的な開口数を切り替え、光源の実効的な波長を切り替え可能となる。
【0038】
(第3の実施形態)
次に本発明による第3の実施形態について図3を用いて説明する。基本的には第2の実施形態と同じであるが、第2の実施形態で位相変調素子205として機能する部位が、第3の実施形態においては入射直線偏光を90度回転して出射する旋光光学素子として機能する点が異なる。図3はDVD(RAM)、CD、CD−R(W)すべてに対応可能な光ピックアップ用の光学装置を前提としたもので簡単のため断面図で描いたが、基本的には光軸301を回転軸とした回転対称形である。また光源及び光源からの光を平行光にするコリメートレンズは省いた。光源が半導体レーザーのような発散光源で、集光レンズが有限系の場合は必ずしもコリメートレンズは必要ない事は公知である。波長780nm程度のY軸方向の直線偏光302が液晶素子303に入射する。液晶素子303は回折型レンズ素子304として機能する部位と旋光光学素子305として機能する部位(斜線表示)から構成され、それぞれの機能が電気信号により制御される。回折型レンズ素子304として機能する部位はホモジェニアス型液晶素子から構成され、旋光光学素子305として機能する部位は90度ツイストネマティック型液晶素子から構成される。また回折型レンズ素子304として機能する部位は焦点距離f1のレンズとして機能し、旋光光学素子305として機能する部位は入射する直線偏光の方位を90度回転して出射する機能を持つ。また旋光光学素子305として機能する部位は光軸301を中心としたほぼ円形領域に作用する。
【0039】
最初にDVDのディスクを読み書きする場合を考える。すなわち超解像効果を用いて光源の波長を780nmから等価的に650nm程度に変える。まず回折型レンズ素子304及び旋光光学素子305の部位にも電気信号を与えない。その結果、回折型レンズ素子304の部位はホモジェニアス配向を保ち回折光学素子としての機能は停止し、旋光光学素子305の部位は90度ツイストネマティック配向を保つ。従って旋光光学素子305は入射直線偏光を90度旋光する。液晶素子303を通過した直線偏光は偏光ビームスプリッタ306に入射する。このとき偏光ビームスプリッタ306はY軸方向の直線偏光を透過し、それと直交するX軸方向の直線偏光を反射分離する方位に設置される。従って旋光光学素子305の部位を通過した直線偏光は偏光方向が90度回転してX軸方向となるため偏光ビームスプリッタ306を通過できない。従って旋光光学素子305の部位は遮蔽マスクされた事と同じであり、先の公知例と同じように超解像の条件を満たす。
【0040】
回折型レンズ素子304の部位を通過したY軸方向の直線偏光は1/4波長板307で右回り円偏光に変換される。右回り円偏光した光束は第1の集光レンズ308により光ディスク309に集光される。このとき先に説明したように超解像光スポットが生じる。集光された光束は光ディスク309で反射されるが、図1の場合とまったく同様に、メインローブは右回り円偏光であるから反射により左回り円偏光に、サイドローブは反射前は左回り円偏光であるため反射により右回り円偏光となる。
【0041】
光ディスク307により反射された光束は再び第1の集光レンズ308を通り1/4波長板307を逆行する。このときメインローブの成分は左回り円偏光であるから1/4波長板307を通過するとX軸方向の直線偏光に変換される。したがって偏光ビームスプリッタ306で反射分離される。この分離光束310は第2の集光レンズ311により光検出器312に集光される。他方、サイドローブの成分は右回り円偏光であるため1/4波長板307を通過するとY軸方向の直線偏光に変換される。したがって偏光ビームスプリッタ306をそのまま透過し光検出器312には集光されない。したがって、仮にサイドローブが光ディスク上の目的外のピットを読み取ったとしても、サイドローブの成分を持つ光は光検出器312には入射しないため問題にはならない。また入射光の一部を不必要にに分離してしまう普通のビームスプリッタではなく、偏光ビームスプリッタ306を用いる事で不必要に光を分離していないため光利用効率も良い。
【0042】
次に回折型レンズ素子304及び旋光光学素子305の部位供に電気信号を与える。その結果、部分的にホメオトロピック配向となる回折型レンズ素子304の回折機能を有効とし、全体がホメオトロピック配向となる旋光光学素子305の機能は停止する。この状態では超解像は生じなくなる。またこのとき、この光学装置の焦点距離は回折型レンズ素子304と第1の集光レンズ308の合成焦点距離となり、第1の集光レンズ308のみの場合と比較して開口数を変えたことになる。この状態をCDの読み取りに用いる。厳密に言えば、回折型レンズ素子304の中心部分は旋光光学素子305であるためレンズとしての作用はほとんどない。しかしDVDディスクとCDディスクのための開口数切り替えに必要な回折型レンズ素子の焦点距離は数十mmから数百mmであるため、もともと中心付近はレンズとしての作用はあまり必要ない。また先に述べたように15%から20%程度の超解像を行う場合は、旋光光学素子305が中心付近にしめる断面割合は20%程度のためあまり影響がない。
【0043】
また本発明における第1から第3の実施形態において、超解像や回折現象を発生させるためには、コヒーレント光である事が重要である。その代表的なものは半導体レーザー光やガスレーザー光である。また白色光に干渉フィルターを通し、更には空間周波数フィルターを通しても比較的よいコヒーレント光が得られる事が知られている。
【0044】
図4に参考として本発明に用いた液晶素子203及び液晶素子303の透明電極形状を示す。中心の円形部分401が位相変調素子あるいは90度旋光光学素子として機能する部位で、周辺部に中心を円形部分401と同じくする同心円状の複数の輪帯が配置された輪帯部分402がある。図4ではフレネルゾーンプレートの輪帯形状を表している。模式的に表したため輪帯は4本しか描かれていないが実際は数十から数百本の輪帯があり回折型レンズ素子として機能する部位である。液晶素子203においては液晶分子の配向が全面ホモジェニアス配向となり、液晶素子303においては円形部分401が90度ツイストネマティック配向でフレネル輪帯部分402はホモジェニアス配向となり、光入射側の配向はすべてY軸方向にそろう。そして互いに独立した引き出し電極線403、引き出し電極線404によりそれぞれ円形部分401及びフレネル輪帯部分402が電気信号で制御される。
【0045】
液晶素子203の場合においては、引き出し電極線403を介して円形部分に電気信号を加え、引き出し電極線404を介して輪帯部分402に電気信号を加えない事で位相変調素子として機能する。またこの逆の状態で回折型レンズ素子として機能する。液晶素子303の場合においては引き出し電極線403、404を介して円形部分401及び輪帯部分402に同時に電気信号を加えることで回折型レンズ素子として機能する。すなわち円形部分401に電気信号を加える事で90度ツイストネマティック配向がホメオトロピックとなり旋光性は消失する。逆に引き出し電極線403、引き出し電極線404を介して円形部分401及び輪帯部分402供に電気信号を加えない事で円形部分401が旋光光学素子として機能し、輪帯部分402は回折型レンズ素子として機能しない。従って液晶素子303の場合は引き出し電極線403、引き出し電極線404は共通にしてもよい。この方が構造が簡単で都合が良い。
【0046】
また引き出し電極403、404によりフレネル輪帯部分402のパターンが一部欠けてしまう。しかし回折現象においては回折格子に部分的に極端に大きな傷や欠けが無い限り、効率に多少影響するだけで問題にはならない事が知られる。これは回折格子の一種である立体表示用のホログラムにおいて、傷や欠けがあっても再生像に傷や欠けが発生しない事と同じである。また液晶素子203、303は偏光板等を必要としない位相型回折素子として用いているため、原理的には光量ロスは生じない。実際の測定においては光量ロスは15%程度であったが、液晶ガラス基盤に無反射コートを施せば10%以下にする事は可能である。
【0047】
【発明の効果】
今までの説明から明らかなように、本発明による光学装置においては簡単な構成で反射光から超解像特有のサイドローブの成分を除去する事が可能で、これはスリットなどのサイドローブを遮蔽するマスクを設置する場合に比べ位置合わせも容易である。また電気信号で超解像と通常解像を簡単に切り替え可能で、かつ電気信号で簡単に光学系の開口数も切り替え可能である。更には偏光ビームスプリッタを用いる事で不必要に入射光を分離してしまわないため光利用効率も良い。
【0048】
また空間光変調素子として液晶を用いているため数ボルト程度の実効電圧で駆動可能で、CMOS型の低電力ICからの出力で簡単に駆動できる利点がある。これは駆動電圧が数百ボルトから数千ボルト必要なPLZTなどの電気光学セラミクスやニオブ酸リチウムなどの固体結晶を用いた場合に比べて有利である。更には光源の波長が揺らいだり、温度変化により液晶の位相変調特性が変化したりしても液晶に加える電圧を制御することで位相変調量等を変えて補正する事も簡単である。また液晶素子そのものの構造も、現在の表示素子用の液晶と比べ構造が極めて簡単で大きさも1cm程度であり製造も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における光学装置の構成例である。
【図2】本発明の第2の実施形態における光学装置の構成例である。
【図3】本発明の第3の実施形態における光学装置の構成例である。
【図4】本発明おける液晶素子の透明電極形状を表す図である。
【図5】公知である超解像光学装置の動作を説明する図である。
【図6】公知である超解像光学装置の集光スポットの形状を説明する図である。
【図7】一般的な液晶素子の構造と作用を表す図である。
【図8】一般的な位相型回折格子の作用を表す図である。
【図9】液晶回折光学素子の構造と動作を表す図である。
【図10】従来技術による光学装置の構成例である。
【符号の説明】
101、201、301、501、光軸
102、202、302、704、904、直線偏光
103、空間光変調素子
104、204、304、回折型レンズ素子
105、205、位相変調素子
106、206、306、偏光ビームスプリッタ
107、207、307、1/4波長板
108、208、308、第1の集光レンズ
109、209、309、1007、光ディスク
110、210、310、分離光束
111、211、311、第2の集光レンズ
112、212、312、光検出器
203、303、液晶素子
305、旋光光学素子
401、円形部分
402、輪帯部分
403、404、引き出し電極線
502、遮蔽マスク
503、集光レンズ
504、有効光束
601、光スポット
602、有効光束504による光スポット
603、遮蔽マスク502による仮想の光スポット
604、サイドローブ
605、メインローブ
701、ガラス基板
702、902、液晶分子
703、配向軸
801、位相型回折格子
802、レーザー光
803、905、0次光
804、906、1次光
805、907、−1次光
901、液晶回折光学素子
903、透明電極
908、出射光
1001、第1のレーザー光源
1002、ハーフミラー
1003、コリメートレンズ
1004、第1のレーザー光
1005、波長フィルタ
1006、集光レンズ
1008、第2のレーザー光源
1009、第2のレーザー光

Claims (7)

  1. 入射する直線偏光を変調する空間光変調素子と該空間光変調素子で変調された直線偏光を透過する偏光ビームスプリッタと、該偏光ビームスプリッタを透過した直線偏光を位相変調する1/4波長板と、該1/4波長板を透過した光束を反射部材へ集光する第1の集光レンズと、該反射部材で反射し該第1の集光レンズを逆行し該偏光ビームスプリッタで分離された分離光束を集光する第2の集光レンズと、該第2の集光レンズで集光された光束を検出する光検出器を備え、該空間光変調素子は少なくとも回折型レンズ素子として機能する部位と位相変調素子として機能する部位とから構成され、かつ該回折型レンズ素子及び該位相変調素子としての機能は電気信号で制御され、かつ該位相変調素子として機能する部位は該第1の集光レンズで集光される光束の光軸を中心としたほぼ円形領域に作用することを特徴とする光学装置。
  2. 前記空間光変調素子として液晶素子を用いたことを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 前記液晶素子はホモジェニアス型液晶素子から構成され、前記直線偏光の偏光軸方向と該ホモジェニアス型液晶素子の液晶分子配向軸の方向とをほぼ一致させたことを特徴とする請求項2記載の光学装置。
  4. 前記ホモジェニアス型液晶素子の位相変調量は前記直線偏光の波長の半波長程度または半波長プラス波長の整数倍程度で制御されることを特徴とする請求項3記載の光学装置。
  5. 入射する直線偏光を変調する空間光変調素子と該空間光変調素子で変調された直線偏光を透過する偏光ビームスプリッタと、該偏光ビームスプリッタを透過した直線偏光を位相変調する1/4波長板と、該1/4波長板を透過した光束を反射部材へ集光する第1の集光レンズと、該反射部材で反射し該第1の集光レンズを逆行し該偏光ビームスプリッタで分離された分離光束を集光する第2の集光レンズと、該第2の集光レンズで集光された光束を検出する光検出器を備え、該空間光変調素子は少なくとも回折型レンズ素子として機能する部位と旋光光学素子として機能する部位とから構成され、かつ該回折型レンズ素子及び該旋光光学素子としての機能は電気信号で制御され、かつ該旋光光学素子として機能する部位は該第1の集光レンズで集光される光束の光軸を中心としたほぼ円形領域に作用することを特徴とする光学装置。
  6. 前記空間光変調素子として液晶素子を用いたことを特徴とする請求項5記載の光学装置。
  7. 前記回折型レンズ素子として機能する部位はホモジェニアス型液晶素子から構成され、前記旋光光学素子として機能する部位は90度ツイストネマティック型液晶素子から構成され、前記直線偏光の偏光軸方向と該ホモジェニアス型液晶素子及び該90度ツイストネマティック型液晶素子の入射光側の液晶分子配向軸の方向とをほぼ一致させたことを特徴とする請求項6記載の光学装置。
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