JP4342334B2 - 顕微鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、紫外光などの短波長光をほとんど扱うことなく、可視域の光を利用しても高い分解能が得られ、観測可能な対象の選択肢も広い顕微鏡に関する。
光学顕微鏡は、観測対象と非接触で、観測対象の導電性を必要とせず、観測対象の光学応答(吸収、散乱、発光など)の波長依存を利用した構造解析が可能であるという優れた特長を持つ。しかし一方、空間分解能が光の波長λ程度に制限されるという重大な欠点がある。
従来の光学顕微鏡において分解能を向上する方法としては、(1)短波長の光を利用する、(2)多光子吸収を利用する、の2つが知られている。しかし、(1)の方法では、200nmより短波長の光は空気中を伝播せず、さらに105nmより短波長では透過(屈折)を利用する光学系(レンズ、プリズムなど)が利用できなくなることが問題になる。このため、短波長の光を利用して分解能を向上させるのは、100〜200nmが限界である。また、(2)の方法では、観測対象が特にn光子吸収に強く共鳴する準位を有することが必要であり、観測対象が非常に限定されるという問題がある。すなわち波長限界を大きく超える空間分解能の達成は困難であった。
また近年、互いに量子力学的なもつれ合った状態(エンタングルメント)にある多光子を用いて、観測の空間分解能を向上する提案がなされている(非特許文献1参照)。しかし、この提案は観測対象の多光子吸収を利用しているので、(2)の場合と同様の問題がある。
このように、光学顕微鏡の分解能を向上するために提案されている従来の方法には、観測対象を大幅に限定することなく分解能を大きく改善することが困難であるという問題点があり、これらの問題を解決する現実的な方法は知られていなかった。
M. C. Teich and B. E. A. Saleh; Ces. cas. fyz. 47(1997)3-8.
本発明の目的は、観測対象との間の多光子過程を必要とせず、観測対象に対して非接触であるにもかかわらず、波長限界を大きく超えた空間分解能を有し、従って紫外光などの短波長光をほとんど扱うことなく、可視域の光を利用しても高い分解能が得られ、観測可能な対象の選択肢も広い顕微鏡を提供することにある。
本発明の一態様に係る顕微鏡は、2個以上の光子i(iは1からnまでの整数、nは2以上の整数)からなる量子力学的なもつれ合いの状態にある光子の組を順次発生する部位と;互いに量子力学的なもつれ合いを形成している光子iをそれぞれ別の方向に分離する部位と;分離された光子iをそれぞれ集光するレンズiと;レンズiのそれぞれに対し光子が集光される集光位置iの近傍に設置された同じ構造を持つn個の観測対象iに対し、観測対象の位置iと前記集光位置iとの相対位置iを微小量変化させる手段と;前記観測対象iを透過してきた光子または前記観測対象iに散乱された光子を検出する検出器iと;前記相対位置iをそれぞれ変化させながら検出器による光子の同時検出を計数する手段とを有する。
本発明の他の態様に係る顕微鏡は、2個以上の光子i(iは1からnまでの整数、nは2以上の整数)からなる量子力学的なもつれ合いの状態にある光子の組を順次発生する部位と;発生した光子の集団を集光するレンズと;レンズにより光子が集光される集光位置の近傍に設置された観測対象に対し、前記観測対象の位置と前記集光位置との相対位置を微小量変化させる手段と;前記観測対象を透過してきた光子または前記観測対象により散乱された光子を検出する検出器と;前記相対位置を変化させながら、光子検出数の任意設定した割合以上が前記量子力学的なもつれ合いの状態にある光子の単一の組に属するようにゲート時間が設定され、そのゲート時間内での前記検出器によるn光子の同時検出を計数する手段とを有する。
本発明によれば、観測対象との間の多光子過程を必要とせず、観測対象に対して非接触であるにもかかわらず、波長限界を大きく超えた空間分解能を有し、従って紫外光などの短波長光をほとんど扱うことなく、可視域の光を利用しても高い分解能が得られ、観測可能な対象の選択肢も広い光学顕微鏡を提供することができる。
以下においては、まず本発明の実施形態に係る顕微鏡の動作原理を説明する。
本発明の実施形態に係る顕微鏡はエンタングルメントの興味深い性質を利用している。その性質とは、エンタングルメントで結ばれた波長λのn個の光子を観測対象と相互作用させて別々に測定して相関をとると、あたかも波長λ/nの光子で観測対象を測定したかのような振る舞いを示す、というものである。説明を簡単にするために、n=2の場合、すなわちエンタングルメントで結ばれた2個の光子の場合を例として、観測波長が短くなったかのように振舞う機構を詳細に説明する。
図1に示すようにエンタングルメントで結ばれた光子対(以降、エンタングルド光子対と呼ぶ。)の片割れそれぞれを、2重スリットを透過させスリットから十分離れた位置で光子を検出することを考える。このような状況は、エンタングルメントで結ばれた光子のリソグラフィーの微細化への応用を提案したM. D'Angeloらによって解析されている(M. D'Angelo et. al., Phys. Rev. Lett., 87(1), 013602(2001))。
図1に示すように、非線形結晶10の両側にそれぞれ2重スリット11および12が設けられ、2重スリット11および12から十分離れた位置に光子検出器1、2が設けられている。
ここでは非線形結晶10はパラメトリック・ダウン・コンバージョンに利用する。この非線形結晶10に励起光を照射すると、エンタングルド光子対が発生する。図1ではエンタングルド光子対の発生箇所のうち2点を点Aおよび点Bで表す。2重スリット11および12のうちスリットA1とスリットA2を通過する光子対は、非線形結晶10中の点Aで発生した光子対であり、その点Aで発生する光子対の2光子がそれぞれスリットB1とスリットB2を通過するということはない。同様に、2重スリット11および12のうちスリットB1とスリットB2を通過する光子対は、非線形結晶10中の点Bで発生した光子対であり、その点Bで発生する光子対の2光子がそれぞれスリットA1とスリットA2を通過するということはない。ただし、点Aで発生した光子対をなす2光子のうち1つがスリットB1もしくはスリットB2を通過するか、または点Bで発生した光子対をなす2光子のうち1つがスリットA1もしくはスリットA2を通過する可能性はある。
これは、パラメトリック・ダウン・コンバージョンで発生したエンタングルメント光子対は以下の式(1)、(2)のように表されるためである。
Figure 0004342334
ここでωl、kl(l=s, i, p)は発生したエンタングルド光子対と光子対のもとになる励起光の角周波数と波数ベクトルである。光子対の片方はシグナル光と呼ばれ、ここでは下付添え字sで表し、もう片方はアイドラー光と呼ばれ、ここでは下付添え字iで表す。a0s +とa0i +は、それぞれシグナル光とアイドラー光の生成演算子である。また励起光は下付添え字pで表す。式(1)、(2)が示すように、発生する光子対の角周波数ωs、ωiおよび波数ベクトルks、kiの間にはωs+ωi=ωp、ks+ki=kpの強い相関がある。従って、それぞれがスリットA1、A2を透過するような光子対を発生した点(A)で発生する別の光子対が、それぞれスリットB1、B2を透過するということはない。また同じことがスリットB1、B2を透過する光子対とその発生点についてもいえる。
この光子対を、2重スリット11、12のそれぞれから等距離Zだけ離れた検出器1と検出器2の位置で検出し、同時計測により光子対の計数を行なうと、以下のような結果が得られる。
検出器1と検出器2における同時計測の確率は式(3)のように表される。
P12=〈Ψd|E1 (-)E2 (-)E2 (+)E1 (+)d〉=|〈0|E2 (+)E1 (+)d〉|2 …(3)
ここでE1 (±)、E2 (±)はそれぞれ検出器1、検出器2における光子による電場であり、以下のように表される。
E1 (+)=asexp(ikrA1)+bs(ikrB1) …(4)
E2 (+)=aiexp(ikrA2)+bi(ikrB2) …(5)
(E1 (-)、E2 (-)は、E2 (+)、E1 (+)のエルミート共役。)
ここでrAm、rBmはそれぞれ光子対発生点A、Bから検出器mまでの光路長である。またas、aiはそれぞれスリットA1、A2を通る光子対の消滅演算子、bs、biはそれぞれスリットB1、B2を通る光子対の消滅演算子である。〈Ψd|はスリット通過後の光子を表し、式(6)のようにスリットA1、A2を通る光子対とスリットB1、B2を通る光子対の重ね合わせの状態で書ける。
〈Ψd|=|0〉+ε[as +ai +exp(iψA)+bs +bi +exp(iψB)]|0〉 …(6)
ただし、as +、ai +はそれぞれスリットA1、A2を通る光子対の生成演算子、bs +、bi +はそれぞれスリットB1、B2を通る光子対の生成演算子である。これにより、同時計測の確率P12を計算すると(7)のようになる。
P12∝1+cos{k(rA-rB)} …(7)
ただし、rA=rA1+rA2、rB=rB1+rB2である。すなわち、rAは検出器2、スリットA2、スリットA1、検出器1を結ぶ光路長、rBは検出器2、スリットB2、スリットB1、検出器1を結ぶ光路長である。
式(7)は、エンタングルド光子対をなす光子の検出器1、2による同時計測を、各検出器の位置の関数として行なうことは、あたかも以下のような観察を行っていることと等価である、ということを意味する。すなわち、図1の検出器の1つ(例えば検出器2)の代わりにその位置に光源をおき、スリットA1、A2の組またはスリットB1、B2の組のいずれかを通ることしかできない“2重スリット”透過後に、もう1つの検出器(例えば検出器1)で“2重スリット”による光子の干渉効果を検出する場合と同様の位置依存(干渉パタン)が得られるということである。
図2を参照して、上記式(7)で表される、エンタングルメントで結ばれた光子対の同時計測の意味をより詳細に説明する。
図2(a)は、図1の構成において、検出器2を固定し検出器1の位置x1を掃引しながら同時計測を行ない、2光子干渉パタンを観測することを表している。図2(b)は、検出器2の代わりに光源3を置き、光源3を固定し、検出器1の位置を掃引しながら、干渉パタンを観測することを表している。両者は等価な観測であるので、2重スリット13からZだけ離れたところに光源を置き、反対側にZだけ離れたところで観測する通常のヤングの2重スリット干渉実験と同じ干渉パタンが得られる。
また、図3(a)は、図1の構成において、検出器1を固定し検出器2の位置x2を掃引しながら同時計測を行ない、2光子干渉パタンを観測することを表している。図3(b)は、検出器2の代わりに光源3を置き、検出器1を固定し、光源3の位置を掃引しながら、光源の移動により移動する干渉パタンを観測することを表している。
図2の観測でも図3の観測でも、得られる2光子干渉パタンは同じになる。このように同じ結果が得られることは系の対称性から明らかである。
次に、検出器1と検出器2を、x1=x2を保ちながら同時に掃引する場合を考える。上記と同様に、検出器2の代わりに光源3を置いて検出器1で検出したと考えると、光源3の移動により移動するヤングの干渉パタンを、干渉パタンと逆向きに同じ距離だけ移動する検出器で検出する場合と同じ干渉パタンが得られることになる。この場合、x1に対する同時計測の強度は、検出器1(または検出器2)だけを掃引した場合の干渉パタンに対して、ちょうどx1方向に1/2縮小したものとなる。
つまり、2つの光子からなるエンタングルメント光子対の同時計測を行なうことにより、あたかも波長が1/2になったかのような干渉パタンが得られることになる。
スリットA1、B1からなる2重スリットおよびスリットA2、B2からなる2重スリットをレンズに替えた場合にも、同時計測を行なうことで上記同様の理由により、レンズの集光位置での干渉(回折)パタンはあたかも波長が1/2になったかのようなパタンの縮小を示す。これは十分小さな検出器を用意できれば、検出器を掃引しながら同時計測することにより測定される“集光エリア”の大きさが、波長によって決まる回折限界の1/2になることを意味する。さらに、エンタングルメントで結ばれたn光子の同時計測を行なえば、干渉(回折)パタンは1/nになる。
M. D'Angeloらは、この性質を使い、エンタングルメントで結ばれたn個の光子を同一の集光位置に集光し、n光子の同時計測に相当する物質のn光子吸収過程により、回折限界を超えた高い分解能でn光子吸収した箇所を変化させ、高分解能のリソグラフィーに応用することを提案している(M. D'Angelo et al., Phys. Rev. Lett., 87(1), 013602(2001))。
本発明の実施形態においては、上記の性質を、多光子吸収を用いた微細加工ではなく、微細な空間的構造を調べる顕微鏡に使用する。次にその方法、機構を、エンタングルメントで結ばれた2個の光子の場合を例にして説明する。
まず、レンズの集光位置がエンタングルメントで結ばれた2つの光子で異なる場合に用いられる本発明の顕微鏡について、図4を参照して説明する。
この顕微鏡は、微細な構造を知りたい同種の観測対象が複数個ある場合に適用する。またここでは2つの観測対象101、102の微細な構造の向きがわかる場合を考える。エンタングルメントで結ばれた2つの光子が集光する場所をそれぞれ集光位置1、集光位置2とすると、同種の観測対象2つをそれぞれの集光位置近傍に設置する。この集光位置で観測対象により散乱された光子または観測対称を透過してきた光子を観測するための光子検出器を設置する。次に集光位置に対して、観測対象101、102の位置を掃引する。その際、観測対象を掃引する向きは、2つの観測対象101、102のそれぞれに固定したある点を2つの測定器の位置と考えた場合に、式(7)のrA−rBに相当する距離の差が、掃引によってなるべく大きく変化するような向きに設定する。それぞれの掃引方向に対する観測対象の向きは、それぞれの掃引方向の向きをそろえた場合に掃引方向の軸の周りに回転した関係にする。観測対象中で位置を区別したい2つの部位31、32において特異的に散乱または透過する波長が異なり(それぞれ31ではλ1、32ではλ2)、またその2箇所31、32はちょうど照射波長程度の距離Lだけ離れているとする。
このような2つの観測対象101、102に波長λ1の光子対の片割れをそれぞれ集光して照射し、観測対象101、102の位置を掃引すると、図5のカーブaに示すような同時計測の測定結果が得られる。また波長λ2の光子対の片割れをそれぞれ集光して照射し、観測対象101、102の位置を掃引すると、図5のカーブbに示すような同時計測の測定結果が得られる。位置の測定精度がほぼ倍になり、波長程度しか離れていない測定対象の特定部位の構造を分解できることになる。
エンタングルメントで結ばれた光子がq光子(qは3以上の整数)の場合も、上記と同様の方法で高分解能の測定ができる。
次に、レンズの集光位置がエンタングルメントで結ばれた2つの光子で一致する場合に用いられる本発明の顕微鏡について説明する。この場合、構造を知りたい観測対象を集光位置近傍に設置する。この集光位置で観測対象により散乱された光子または観測対称を透過してきた光子を観測するための光子検出器を設置する。次に集光位置に対して、観測対象の位置を掃引する。その際、観測対象の掃引により、観測対象に固定したある点を2つの測定器の位置と考えた場合に、式(7)のrA−rBに相当する距離の差が、掃引によってなるべく大きく変化するように光路を設定し、エンタングルド光子対の集光位置を合わせる。
観測対象で散乱された光子または観測対象を透過してきた光子を検出器で検出し、エンタングルド光子対を計数するために、基本的には以下の4つの方法がある。これらの4つの方法は、組み合わせてもよい。
第1の方法は、非線形結晶に励起光を照射してパラメトリック・ダウン・コンバージョンによって発生させたエンタングルド光子対などを、それぞれの光路に行路差をつけることなく、そのままレンズで集光し観測対象に照射する場合に用いる方法である。
この実施形態の顕微鏡は、2個以上の光子i(iは1からnまでの整数、nは2以上の整数)からなる量子力学的なもつれ合いの状態にある光子の組を順次発生する部位と;発生した光子の集団を集光するレンズと;レンズにより光子が集光される集光位置の近傍に設置された観測対象に対し、観測対象の位置と前記集光位置との相対位置を微小量変化させる手段と;観測対象を透過してきた光子または観測対象により散乱された光子を検出する検出器と;相対位置を変化させながら、光子検出数の任意設定した割合以上が量子力学的なもつれ合いの状態にある光子の単一の組に属するようにゲート時間が設定され、そのゲート時間内での検出器によるn光子の同時検出を計数する手段とを有する。
この場合、観測対象の特定部位を透過または散乱してきたエンタングルド光子対はほぼ同時刻に検出器に達する。従って、検出器からの光子検出信号のうち、その検出時刻の差が、あるゲート時間τg以下である2つの信号がエンタングルメントで結ばれた光子対の検出であると見なせる程度に、τgと照射するエンタングルド光子対の強度を調整すれば、τg以下の時間間隔で検出された光子対をエンタングルド光子対として計数することができる。なお、通常の検出器では、検出器によって決まるある時間τd内に2つの光子が検出器に入射しても1光子分の検出信号しか出力されず、ほぼ同時に検出器に到達するエンタングルド光子対の検出が困難になる。そこで、検出器としては、同時に2光子が入射した際にも信号強度などで2光子の検出であることがわかるVisible light photon counter (J. Kim, et. al., Appl. Phys. Lett. 74(7), 902(1999))などを利用することが好ましい。
第2の方法は、複数の検出器で散乱光または透過光を検出する方法である。この実施形態の顕微鏡は、観測対象を透過してきた光子または観測対象により散乱された光子を検出する複数個の検出器と;それぞれの検出器からの出力を合計し、合計した光子検出数の任意設定した割合以上が前記量子力学的なもつれ合いの状態にある光子の単一の組に属するようにゲート時間が設定され、そのゲート時間内での前記検出器による光子検出数の和としてn光子の同時検出を計数する手段とを有する。複数の検出器からの検出信号を時間電圧変換器(Time to amplitude converter)で処理すれば、エンタングルメント光子対の光子がそれぞれたまたま別の検出器に入射した場合には、入射時刻の差が検出器のτd以下でも光子対の検出が可能になる。検出器の数を増やせば、それだけ光子対が異なる検出器に入射する確率は増え、同時計測の効率を上げることができる。
第3の方法は、入射する光子対をなす2光子をそれぞれ異なる光路長をもつ光路を経由させるなどして、検出器への到達時刻に決まった遅延時間を設定する方法である。この場合、検出器からの出力信号を時間電圧変換器で処理し、検出時刻がその遅延時間だけ異なる1組の光子検出をエンタングルメント光子対の検出として計数すればよい。
この実施形態の顕微鏡としては、たとえば2個以上の光子i(iは1からnまでの整数、nは2以上の整数)からなる量子力学的なもつれ合いの状態にある光子の組を順次発生する部位と、発生した光子の集団を集光するレンズとの間に、集光位置に光子iが到達する時刻にずれが生じるように光子iのそれぞれに対して設けられた遅延路と、量子力学的なもつれ合いの状態にある光子の組の中で最初に到達する光子の到達時刻に対してj番目に到達する光子の遅れ時間をτ(j)として(jは1からnまでの整数、nは2以上の整数)、相対位置を変化させながら、光子検出数の任意設定した割合以上が量子力学的なもつれ合いの状態にある光子の単一の組に属するように時刻測定の許容範囲が設定され、時間的に隣接して到達する光子間の到達時刻の差がそれぞれτ(k+1)−τ(k)(kは1からn−1までの整数)となるn光子の検出を計数する手段とを有するものが挙げられる。
第4の方法では、エンタングルメント光子対を発生させる非線形結晶を光共振器の中に設置し、共振器モードに光子対を放出させる。そして、共振器モードに放出された光子対を光共振器の外へ取り出してレンズで集光することにより、集光位置へのそれぞれの到達時刻にずれを持つ、量子力学的なもつれ合いの状態にある光子iを生じさせる。共振器から出てくる光子対は、共振器長に依存した離散的な時間差を持つ。その時間差は、光速をcとすると、共振器長Lcのファブリペロー型共振器の場合2Lc/cの整数倍となり、リング型共振器の場合Lc/cの整数倍となる(H. Goto,et. al., Phys. Rev. A 68, 015803(2003))。この方法では、第3の方法と同様、その時間差での光子検出をエンタングルド光子対の検出として計数すればよい。
エンタングルメントで結ばれた光子がq光子(qは3以上の整数)の場合にも、上記と同様の方法でエンタングルメントにより結ばれたq光子の計数を行なうことができる。
(実施例1)
図6を参照して本実施例の顕微鏡を説明する。本実施例では、アルゴンイオンレーザー51から約10mWの励起光を、厚さ約5mmのβ−バリウムボレート(BBO)結晶52(type−II)に照射し、エンタングルメントで結ばれた光子対を発生させた。BBO結晶52は回転可能であり、それぞれ位相整合をとりながら、励起光として458nmの光を入射して916nmの光子対を発生させること、および励起光として351nmの光を照射して702nmの光子対を発生させることが可能である。また結晶の入力側と出力側は円筒面に研磨され、結晶から出射する光子対が916nmの場合と702nmの場合とで出射位置と方向が変わらないようになっている。
BBO結晶52の光子対出力側には微小な偏光ビームスプリッター53を設置し、分離されたシグナル光の光子およびアイドラー光の光子をそれぞれビームスプリッター53の出力側に隣接して設けた色消しレンズ54、54で集光した。それぞれの集光点には、観測対象となる試料101、102がそれぞれ置かれ、ピエゾ素子で試料の位置を微小量変化させることが可能になっている。試料101、102の位置は図中に矢印で示した座標軸x1、x2方向に掃引する。また試料101、102を透過した光子を検出するためのアバランシェ・フォトダイオード55、55がそれぞれ設置され、その出力信号が時間電圧変換器56に入力されている。
図7に試料の構造を示す。試料は石英基板201上に厚さ100nmのアルミニウム蒸着膜202に、中心間距離が800nm離れた直径300nmの2つの穴を開けたものである。片方の穴には916nmの光をほとんど透過し、702nmの光を吸収する吸収材203を塗布し、もう片方の穴に702nmの光をほとんど透過し916nmの光を吸収する吸収材204を塗布している。
この試料を2個用意し、試料101をシグナル光の焦点位置に、試料102をアイドラー光の焦点位置にそれぞれ設置した。その際、試料101、102の方向は両者とも、吸収材204を始点、吸収材203を終点するベクトルが、試料101、102の掃引方向と一致する向きになるように設定した。
このような装置を組み、916nmの光子対を照射しながら、それぞれの試料101、102の位置座標x1(t)、x2(t)を、x1(t)=x2(t)の条件を満足させつつ掃引し、試料位置の関数として、2つのアバランシェ・フォトダイオード55、55による光子検出の同時計測を行なった。ゲート時間を−50ns〜+50nsの100nsに設定し測定したところ、図8のカーブ1で示すようなデータが得られた。これは、この顕微鏡で吸収材(穴)の位置を波長限界の約1/2で測定できたことを意味する。
次に702nmの光子対を試料に照射し、同様の測定を行なったところ、図8のカーブ2で示すようなデータが得られた。これは、この顕微鏡によれば、通常分解できない波長以下の構造を分解できることを示している。
(実施例2)
図9を参照して本実施例の顕微鏡を説明する。本実施例でも、アルゴンイオンレーザー51とBBO結晶52からなる、実施例1と同様の光子対発生部を用いている。ただし結晶の光子出力側にはビームスプリッターを設置せず、色消しレンズ54を近接して設置してある。色消しレンズ54の集光点には実施例1と同様の観測対象となる試料101が設置され、ピエゾ素子で試料の位置を微小量変化させることが可能になっている。試料の位置は図中に矢印で示した座標軸方向x1に掃引される。
試料101を透過した光子を検出するために、2光子が同時に検出器に到達した場合に、1光子の検出と区別できるVisible light photon counter 61が設置されている。この検出器61では、2光子が同時に入射した場合の出力電圧が、1光子入射の場合の約2倍になるため、1光子の入射と区別して2光子入射を検出することが可能である。
試料101の向きを、吸収材204を始点、吸収材203を終点するベクトルが試料の掃引方向と一致するように設定した。まず、916nmの光子対を試料に照射しながら、試料のx1座標を掃引し、試料位置の関数としてVisible light photon counter 61からの2光子同時検出の出力を計数することにより同時計測を行ったところ、図8のカーブ1で示すようなデータが得られた。次に、702nmの光子対を試料に照射し、同様の測定を行なったところ、図8のカーブ2で示すようなデータが得られた。これらのデータは、この顕微鏡によれば、通常分解できない波長以下の構造を分解できることを示している。
(実施例3)
実施例2において、試料を透過した光子を検出する検出部を、5個のアバランシェ・フォトダイオードに置き換えた。各アバランシェ・フォトダイオードの出力を時間電圧変換器に入力し、10mWのアルゴンイオンレーザーによる励起で発生する光子対を試料に照射しながら、ゲート時間−50ns〜+50nsの100nsで同時計測を行なった。実施例2と同様に916nmと702nmの光子対で測定をしたところ、図8に示すような、波長分解能以下の構造を分解して観測したデータが得られた。
(実施例4)
実施例2のBBO結晶の光子出力側に、微小な偏光ビームスプリッターを設置し、シグナル光とアイドラー光を分離し、偏光ビームスプリッターで反射したアイドラー光の光路に60cmの遅延路を設け、再びシグナル光と合わせた。また、検出器としてVisible light photon counter 61の代わりにアバランシェ・フォトダイオードを設置した。アバランシェ・フォトダイオードの出力を時間電圧変換器に入力し、2nsの検出時刻差をもつ光子検出を計数することによってエンタングルド光子対を測定した。その他は実施例2と同様にして、図8に示すような、波長分解能以上の構造を分解して観測したデータが得られた。
(実施例5)
実施例4の光子対発生部と遅延路の変わりに、30cmの共振器長をもつファブリペロー型光共振器を用意し、その中にBBO結晶を設置した。アルゴンイオンレーザーによる励起で916nmおよび702nmの光子対を発生させた場合のいずれにおいても、光子対が共振器モードと共鳴するように、共振器長をピエゾ素子で微調整できるようにした。
この共振器中のBBO結晶から発生し、共振器外に出てきた光子対を利用し、実施例4と同様の測定を行なったところ、図8に示すような、波長分解能以上の構造を分解して観測したデータが得られた。
本発明の顕微鏡における、エンタングルメントで結ばれた光子対の同時計測の原理を説明するための模式図。 本発明の顕微鏡の機構における、エンタングルメントで結ばれた光子対の同時計測の意味を説明するための模式図。 本発明の顕微鏡の機構における、エンタングルメントで結ばれた光子対の同時計測の意味を説明するための模式図。 本発明の顕微鏡において、それぞれの観測対象の向きとそれぞれの観測対象の位置を掃引する方向との関係を示す図。 本発明の顕微鏡により得られる観測データを示す図。 本発明の実施例1における顕微鏡を概略的に示す構成図。 本発明の実施例1で使用された試料の構造を示す平面図。 本発明の実施例1の顕微鏡により得られる観測データを示す図。 本発明の実施例2における顕微鏡を概略的に示す構成図。
符号の説明
1、2…光検出器、3…光源、10…非線形結晶、101、102…観測対象、11、12、13…2重スリット、51…アルゴンイオンレーザー、52…BBO結晶、53…偏光ビームスプリッター、54…レンズ、55…アバランシェ・フォトダイオード、56…時間電圧変換器、61…Visible light photon counter、201…石英基板、202…アルミニウム蒸着膜、203、204…吸収材。

Claims (8)

  1. 2個以上の光子i(iは1からnまでの整数、nは2以上の整数)からなる量子力学的なもつれ合いの状態にある光子の組を順次発生する部位と、
    互いに量子力学的なもつれ合いを形成している光子iをそれぞれ別の方向に分離する部位と、
    分離された光子iをそれぞれ集光するレンズiと、
    レンズiのそれぞれに対し光子が集光される集光位置iの近傍に設置された同じ構造を持つn個の観測対象iに対し、観測対象の位置iと前記集光位置iとの相対位置iを微小量変化させる手段と、
    前記観測対象iを透過してきた光子または前記観測対象iに散乱された光子を検出する検出器iと、
    前記相対位置iをそれぞれ変化させながら検出器による光子の同時検出を計数する手段と
    を有することを特徴とする顕微鏡。
  2. 2個以上の光子i(iは1からnまでの整数、nは2以上の整数)からなる量子力学的なもつれ合いの状態にある光子の組を順次発生する部位と、
    発生した光子の集団を集光するレンズと、
    レンズにより光子が集光される集光位置の近傍に設置された観測対象に対し、前記観測対象の位置と前記集光位置との相対位置を微小量変化させる手段と、
    前記観測対象を透過してきた光子または前記観測対象により散乱された光子を検出する検出器と、
    前記相対位置を変化させながら、光子検出数の任意設定した割合以上が前記量子力学的なもつれ合いの状態にある光子の単一の組に属するようにゲート時間が設定され、そのゲート時間内での前記検出器によるn光子の同時検出を計数する手段と
    を有することを特徴とする顕微鏡。
  3. 前記観測対象を透過してきた光子または前記観測対象により散乱された光子を検出する複数個の検出器と、
    それぞれの検出器からの出力を合計し、合計した光子検出数の任意設定した割合以上が、前記量子力学的なもつれ合いの状態にある光子の単一の組に属するようにゲート時間が設定され、そのゲート時間内での前記検出器による光子検出数の和としてn光子の同時検出を計数する手段と
    を有することを特徴とする請求項2に記載の顕微鏡。
  4. 2個以上の光子i(iは1からnまでの整数、nは2以上の整数)からなる量子力学的なもつれ合いの状態にある光子の組を順次発生する部位と、発生した光子の集団を集光するレンズとの間に、前記集光位置に光子iが到達する時刻にずれが生じるように光子iのそれぞれに対して設けられた遅延路と、
    前記量子力学的なもつれ合いの状態にある光子の組の中で最初に到達する光子の到達時刻に対してj番目に到達する光子の遅れ時間をτ(j)として(jは1からnまでの整数、nは2以上の整数)、前記相対位置を変化させながら、光子検出数の任意設定した割合以上が前記量子力学的なもつれ合いの状態にある光子の単一の組に属するように時刻測定の許容範囲が設定され、時間的に隣接して到達する光子間の到達時刻の差がそれぞれτ(k+1)−τ(k)(kは1からn−1までの整数)となるn光子の検出を計数する手段と
    を有することを特徴とする請求項2または3に記載の顕微鏡。
  5. 前記光子iのそれぞれに対して設けられた遅延路の代わりに、前記量子力学的なもつれ合いの状態にある2個の光子からなる光子対を順次発生する部位を内包する光共振器であって、共振器モードに放出された前記光子対を前記光共振器の外へ取り出してレンズで集光することにより、前記集光位置へのそれぞれの到達時刻にずれを持つ、量子力学的なもつれ合いの状態にある光子iを生じさせる光共振器を有することを特徴とする請求項4に記載の顕微鏡。
  6. 前記観測対象の一部で特異的に吸収または散乱される光子エネルギーを持つ光子を検出することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  7. 前記観測対象の複数部位のそれぞれで吸収または散乱される光子エネルギーを持つ複数の光子を検出することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  8. 複数の波長の光子に関して量子力学的なもつれ合いの状態にある光子の組を順次発生する部位を有し、複数の波長に関して前記相対位置を変化させながら検出器による光子の同時検出を計数するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の顕微鏡。
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