JP4333621B2 - インクジェット記録用水性顔料インク及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録用水性顔料インク及びインクジェット記録方法 Download PDF

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Description

本発明は、紙面乾燥性に優れるとともに、フェザリングや文字の白スジの発生を防止することが可能なインクジェット記録用水性顔料インク及びインクジェット記録方法に関するものである。
インクジェット記録方式は、例えば、静電吸引方式;圧電素子を用いてインクに機械的振動又は変位を与える方式;インクを加熱することにより気泡を発生させ、その時に発生する圧力を利用する方式等のインク吐出方式によりインク小滴を形成し、それらの一部又は全部を紙等の被記録材に付着させて記録を行うものである。
このようなインクジェット記録方式に使用するインクジェット記録用インクとしては、各種の水溶性の染料又は顔料を、水等からなる液媒体に溶解又は分散させたものが使用されている。このインクジェット記録用インクには、例えば、長期間使用されなくても沈澱や凝集を生じないこと、インクジェットプリンターのヘッドの先端部及びインク流路内で目詰まりしないこと、印字品質が良好なこと、耐候性が優れていること等が要求される。
ここで、染料と顔料とを比較すると、染料は水等からなるインク媒体中に完全に溶解するため耐水性が悪く、その化学構造上、耐光性もかなり劣る。これに対して、顔料はインク媒体中に溶解せずに分散させるので、耐水性を含めた耐候性は極めて良好である。特に顔料インクは水分の蒸発後に固化しやすく、一旦紙面上で固化すると、顔料と紙の間で強固な結合が生じるので、染料インクよりも紙への固着性に優れている。また、顔料インク中に分散剤やバインダーとして樹脂を含有させている場合には、更にこの作用が助長される。そのため近年のインクジェット記録用インクは染料インクから顔料インクへと移行しつつある。
また、近年では、印刷後の画像の輪郭がシャープで、フェザリングやブリーディング等のにじみを極力抑えた写真画像並の印字品質を有するインクジェット記録用顔料インクが望まれている。このような印字品質を実現するため、インクジェット記録用顔料インクには、インクを速やかに用紙の内部に浸透させ、フェザリングや紙面の乾燥性の問題を解決することを目的として、浸透剤と呼ばれる水溶性有機溶剤が添加されている。
このような浸透剤としては、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコール−n−ブチルエーテル、プロピレングリコール−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコール−n−ブチルエーテル等のグリコール系n−ブチルエーテル等が知られており、例えば、特許文献1には、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等を含有するインクジェット記録用インクが開示されている。
なお、フェザリングとは、表面をコーティングしていない普通紙等に印字を行った場合、不規則に存在する紙の繊維にそってインクが浸透し、毛羽立った不鮮明な画像となる現象のことをいう。
しかしながら、従来より用いられている浸透剤は、紙への浸透性が大きすぎることから、レーザープリンタと同程度のフェザリングの発生が極めて少ない印刷品質を実現するためには、浸透剤の添加量を少なくして紙への浸透性を抑制する必要があり、浸透剤の添加量が少なくすると、紙面での乾燥性が低下し、充分な紙面乾燥性を得られないという問題があった。また、浸透剤の添加量を少なくすると紙への浸透性が低下するため、印刷後の文字部分の白スジが発生するという問題があった。
従って、優れた紙面乾燥性を確保しつつ、フェザリングや文字の白スジが発生することのないインクが求められていた。
特開平8−283631号公報
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、紙面乾燥性に優れるとともに、フェザリングや文字の白スジの発生を防止すること可能なインクジェット記録用水性顔料インクを提供することを目的とする。
本発明は、顔料、飽和蒸気圧が2〜10hPaかつオクタノール−水分配係数logPが0〜1.35であるプロピレングリコール誘導体及びジプロピレングリコール−n−プロピルエーテルを含有するインクジェット記録用水性顔料インクであって、上記プロピレングリコール誘導体の含有量が0.25〜1.5重量%であり、かつ、上記ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテルの含有量が0.5〜1重量%であることを特徴とするインクジェット記録用水性顔料インクである。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、特定の飽和蒸気圧及び特定のオクタノール−水分配係数logPとを有するプロピレングリコール誘導体と、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテルとを併用することにより、紙面乾燥性に優れるとともに、フェザリングや文字部分の白スジの発生のないインクジェット記録用水性顔料インクが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。これは、性質の異なる複数の浸透剤を併用することにより、適度な浸透性と乾燥性とを両立できるためと考えられる。
本発明のインクジェット記録用水性顔料インクは、プロピレングリコール誘導体を含有する。上記プロピレングリコール誘導体は、主鎖に分枝構造を有しており、この分枝部分が立体障害となることにより、インク中で水和されにくくなることから、エチレン系のグリコール誘導体と比較して、水素結合力が小さいものとなる。その結果、疎水性が若干強くなり、インクに添加した場合、飽和蒸気圧が高いものとなる。また、上記プロピレングリコール誘導体は、主鎖に酸素分子と分枝構造とを有しており、分子内の疎水性部分と親水性部分とが局在化しておらず、疎水性と親水性とのバランスが良好であることから、フェザリングの発生を防止することができるとともに、ある程度の浸透性を付与することができる。
上記プロピレングリコール誘導体は、飽和蒸気圧が2〜10hPaである。
2hPa未満であると印刷後乾燥しにくくなり、紙面の乾燥性が悪化する。10hPaを超えると乾燥性が高くなり過ぎるため、インクジェットヘッドのノズル表面で目詰まりを起こしたり、有機溶剤特有の臭気が強くなったりする。
さらに、上記プロピレングリコール誘導体は、オクタノール−水分配係数logPが0〜1.35である。
上記オクタノール−水の分配係数logPは、その物質の無機性値(IV)と有機性値(OV)とから、下記式(1)により求められる。なお、上記無機性値及び有機性値は、水酸基の無機性値を100、炭素原子1個の有機性値を20として計算される値であり、物質の無機性値及び有機性値は、分子中に含まれる原子や置換基の無機性値や有機性値をそれぞれ合計することによって求めることができる。
また、上記無機性値及び有機性値は、親水性又は疎水性を表わす指標となるので、上記無機性値及び有機性値から求められたオクタノール−水の分配係数logPも親水性及び疎水性のバランスを示す値となる。従って、上記オクタノール−水の分配係数が大きいほど疎水性が強く、小さいほど親水性が強い。
Figure 0004333621
上記プロピレングリコール誘導体は、オクタノール−水分配係数logPが上述した範囲内であるため、親水性が比較的高い。通常、印刷に使用される用紙には、サイズ剤等の疎水性が高い物質が添加されていることから、親水性の高いインクほど紙となじみにくく、浸透性が低くなる。従って、上記オクタノール−水分配係数logPが上述した範囲内のプロピレングリコール誘導体を含有するインクを用いることで、フェザリングの発生を抑制することが可能となる。
一方、上記オクタノール−水分配係数logPが0未満であると、親水性が高くなり過ぎ紙への浸透性が悪化することから、にじみが不足して文字部分のドットマトリックスをきれいに埋めることができず、白スジを生じたり、紙面乾燥性が悪化したりする。また、上記オクタノール−水分配係数logPが1.35を超えると、疎水性が高くなり、インクと紙とがなじみ過ぎることから、紙への浸透性が過剰に大きくなりフェザリングが発生する。
上記飽和蒸気圧が2〜10hPaかつ上記オクタノール−水分配係数logPが0〜1.35であるプロピレングリコール誘導体の具体例としては、例えば、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコール−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等を挙げることができる。
上記プロピレングリコール誘導体の含有量は、本発明のインクジェット記録用水性顔料インクの全量に対して0.25〜1.5重量%である。0.25重量%未満であると紙面乾燥性が悪化したり、印刷後の記録部分に白スジが発生したりするおそれがあり、1.5重量%を超えるとフェザリングが発生しやすくなる。
本発明者らは、上記プロピレングリコール誘導体の含有量が上記範囲内である場合に、紙面乾燥性に優れるとともに、フェザリングや文字の白スジの発生を防止することができることを見出した。
本発明のインクジェット記録用水性顔料インクは、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテルを含有する。
上記ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテルは、主鎖がプロピレン構造であり、さらに上記プロピレングリコール誘導体よりも長い主鎖を有することから、オクタノール−水分配係数logPが1.87であり、疎水性が高くなっている。このため、上記ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテルを含有するインクは、紙への浸透性が良好となるため、紙面乾燥性に優れ、文字の白スジの発生を防止することが可能となる。
上記ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテルの含有量は、本発明のインクジェット記録用水性顔料インクの全量に対して0.5〜1重量%である。0.5重量%未満であると紙面乾燥性が悪化したり、印刷後の記録部分に白スジが発生したりするおそれがあり、1重量%を超えるとフェザリングが発生するおそれがある。好ましくは0.8〜1重量%である。
本発明のインクジェット記録用水性顔料インクは、顔料を含有する。
上記顔料は、分散剤なしでも安定した分散ができる自己分散型顔料であることが好ましい。上記自己分散型顔料は、顔料粒子の表面にカルボキシル基、カルボニル基、ヒドロキシル基、スルホン基等の親水性官能基及び/又はその塩が、直接又は多価の基を介して化学結合により導入されていることによって、分散剤なしでも水に分散可能なものである。
上記自己分散型顔料としては特に限定されず、例えば、特開平8−3498号公報、特表2000−513396号公報等に記載の方法によって表面処理された自己分散顔料を用いることができる。また、市販されているものとしては、例えば、CAB−O−JET(登録商標)200、CAB−O−JET(登録商標)300(キャボット社製)、ボンジェット(登録商標)CW1(オリエント化学工業社製)、LIOJET(登録商標) WD BLACK 002C(東洋インキ製造社製)等を挙げることができる。
上記自己分散型顔料に用いることができる顔料としては特に限定されず、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用することができる。また、上記表面処理を行うのに適した顔料としては、MA8及びMA100(以上、三菱化成(株)製)、カラーブラックFW200(デグサ社製)等のカーボンブラック等を挙げることができる。
上記自己分散型顔料の含有量は、所望の色や濃度に応じて決定されるが、本発明のインクジェット記録用水性顔料インクの全量に対して1〜15重量%であることが好ましく、より好ましくは1〜10重量%である。
本発明のインクジェット記録用水性顔料インクは、水を含有する。
上記水としては、種々のイオンを含有する一般の水ではなく、脱イオン水を使用することが好ましい。上記水の含有量は、水以外の溶剤成分の種類や組成及び所望されるインクの特性に応じて広い範囲で決定される。好ましくは本発明のインクジェット記録用水性顔料インク全量に対して10〜95重量%であり、より好ましくは10〜70重量%であり、更に好ましくは20〜70重量%である。
本発明のインクジェット記録用水性顔料インクは、上記プロピレングリコール誘導体及び上記ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテルの他に水溶性有機溶剤を含有することが好ましい。上記水溶性有機溶剤を含有することにより、インクジェットヘッドの先端部に於けるインクの乾燥を防止したり、印字濃度を高くしたり、鮮やかな発色を行うことが可能となる。
上記水溶性有機溶剤としては、水溶性グリコールを含有することが好ましい。上記水溶性グリコールは湿潤剤として作用し、インクジェットヘッドの目詰まりの発生、インク中の水分蒸発による析出発生、インクの乾固等を防止することができる。
上記水溶性グリコールとしては特に限定されず、例えば、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等を挙げることができる。
上記水溶性有機溶剤として水溶性グリコールを用いる場合、上記水溶性グリコールの含有量は、本発明のインクジェット記録用水性顔料インクの全量に対して5〜50重量%であることが好ましい。5重量%未満であると、湿潤作用が不充分となり析出、乾固等の問題を生じることがある。50重量%を超えると、必要以上に増粘して噴射不能となったり、紙面上での乾燥が極端に遅くなったりすることがある。より好ましくは、10〜40重量%であり、更に好ましくは15〜35重量%である。
上記水溶性グリコール以外の水溶性有機溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル;グリセリン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等を挙げることができる。これらの水溶性有機溶剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
本発明のインクジェット記録用水性顔料インクの基本構成は以上の通りであるが、吐出安定性、ヘッドやインクカートリッジ材料との適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、更に、従来公知の界面活性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、pH調整剤、金属防錆剤、比抵抗調整剤、膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防腐防カビ剤等を含有していてもよい。
本発明のインクジェット記録用水性顔料インクを熱エネルギーの作用によって噴射させるインクジェット方式に適用する場合には、比熱、熱膨張係数、熱伝導率等の熱的な物性値が調整されてもよい。
本発明のインクジェット記録用水性顔料インクを用いたインクジェット記録方法もまた本発明の1つである。
本発明は、従来技術の問題点が充分に解決されており、上記の要件を満たすようなプロピレングリコール誘導体とジプロピレングリコール−n−プロピルエーテルとを含有することにより、紙面乾燥性に優れるとともに、フェザリングや文字の白スジの発生を防止すること可能なインクジェット記録用水性顔料インク及びインクジェット記録方法を実現することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
水:40重量部、グリセリン:25.5重量部、プロピレングリコール−n−プロピルエーテル(PGPE):0.5重量部、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル(DPGPE):1重量部を撹拌混合し、インク用溶媒67重量部を調製した。
次いで、CAB−O−JET(登録商標)300(カーボンブラック濃度15%、キャボット社製):33重量部を撹拌しながら、調製したインク用溶媒67重量部を徐々に添加した。30分間撹拌した後に、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、インクを調製した。
(実施例2)
水:40重量部、グリセリン:25.7重量部、PGPE:0.5重量部、DPGPE:0.8重量部を撹拌混合し、インク用溶媒67重量部を調製した。
次いで、CAB−O−JET(登録商標)300(カーボンブラック濃度15%、キャボット社製):33重量部を撹拌しながら、調製したインク用溶媒67重量部を徐々に添加した。30分間撹拌した後に、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、インクを調製した。
(実施例3)
水:39重量部、グリセリン:26.2重量部、PGPE:1重量部、DPGPE:0.8重量部を撹拌混合し、インク用溶媒67重量部を調製した。
次いで、ボンジェット(登録商標)CW1(カーボンブラック濃度15%、オリエント化学工業(株)製):33重量部を撹拌しながら、調製したインク用溶媒67重量部を徐々に添加した。30分間撹拌した後に、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、インクを調製した。
(実施例4)
水:49重量部、グリセリン:24重量部、PGPE:1重量部、DPGPE:1重量部を撹拌混合し、インク用溶媒75重量部を調製した。
次いで、LIOJET(登録商標) WD BLACK 002C(カーボンブラック濃度20%、東洋インキ製造(株)製):25重量部を撹拌しながら、調製したインク用溶媒75重量部を徐々に添加した。30分間撹拌した後に、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、インクを調製した。
(実施例5)
水:40重量部、グリセリン:25.5重量部、PGPE:1重量部、DPGPE:0.5重量部を撹拌混合し、インク用溶媒67重量部を調製した。
次いで、CAB−O−JET(登録商標)300(カーボンブラック濃度15%、キャボット社製):33重量部を撹拌しながら、調製したインク用溶媒67重量部を徐々に添加した。30分間撹拌した後に、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、インクを調製した。
(実施例6)
水:40重量部、グリセリン:25重量部、プロピレングリコールメチルエーテル(PGME):1.5重量部、DPGPE:0.5重量部を撹拌混合し、インク用溶媒67重量部を調製した。
次いで、CAB−O−JET(登録商標)300(カーボンブラック濃度15%、キャボット社製)33重量部を撹拌しながら、調製したインク用溶媒67重量部を徐々に添加した。30分間撹拌した後に、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、インクを調製した。
(実施例7)
水:39重量部、グリセリン:25.7重量部、PGME:1.5重量部、DPGPE:0.8重量部を撹拌混合し、インク用溶媒67重量部を調製した。
次いで、ボンジェット(登録商標)CW1(カーボンブラック濃度15%、オリエント化学工業(株)製)33重量部を撹拌しながら、調製したインク用溶媒67重量部を徐々に添加した。30分間撹拌した後に、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、インクを調製した。
(実施例8)
水:40重量部、グリセリン:26重量部、プロピレングリコールエチルエーテル(PGEE):0.5重量部、DPGPE:0.5重量部を撹拌混合し、インク用溶媒67重量部を調製した。
次いで、CAB−O−JET(登録商標)300(カーボンブラック濃度15%、キャボット社製):33重量部を撹拌しながら、調製したインク用溶媒67重量部を徐々に添加した。30分間撹拌した後に、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、インクを調製した。
(実施例9)
水:40重量部、グリセリン:24.5重量部、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA):1.5重量部、DPGPE:1重量部を撹拌混合し、インク用溶媒67重量部を調製した。
次いで、CAB−O−JET(登録商標)300(カーボンブラック濃度15%、キャボット社製)33重量部を撹拌しながら、調製したインク用溶媒67重量部を徐々に添加した。30分間撹拌した後に、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、インクを調製した。
(実施例10)
水:40重量部、グリセリン:25.7重量部、PGPE:0.3重量部、DPGPE:1重量部を撹拌混合し、インク用溶媒67重量部を調製した。
次いで、CAB−O−JET(登録商標)300(カーボンブラック濃度15%、キャボット社製)33重量部を撹拌しながら、調製したインク用溶媒67重量部を徐々に添加した。30分間撹拌した後に、孔径1μmのメンブランフィルターで濾過を行い、インクを調製した。
(比較例1〜16)
顔料分散体として、CAB−O−JET(登録商標)300、ボンジェット(登録商標)CW1又はLIOJET(登録商標) WD BLACK 002Cを用い、プロピレングリコール誘導体としてPGPE、PGME、PGEE若しくはPGMEA、又は従来から使用されている浸透剤としてプロピレングリコール−n−ブチルエーテル(PGBE)若しくはトリプロピレングリコールメチルエーテル(TPGME)を用いて、表2に示した組成に従って、実施例1と同様にしてインクを調製した。
実施例及び比較例に用いたプロピレングリコール誘導体、プロピレングリコール−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル及びジプロピレングリコール−n−プロピルエーテルの略号、オクタノール−水分配係数logP及び飽和蒸気圧を表1に示した。
また、実施例及び比較例のインク組成を表2に示した。
Figure 0004333621
Figure 0004333621
(評価)
実施例1〜10及び比較例1〜16で調製したインクについて、以下の方法により評価を行った。なお、評価には、特開平2−150355号公報に開示されているせん断モード型のインクジェットヘッドを有するインクジェット記録装置を用いて、DATA COPY紙(m−real社製)に記録した記録サンプルを使用した。結果を表3に示す。
(1)フェザリング
実施例1〜10及び比較例1〜16で調製したインクを用いた記録サンプルのフェザリングについて目視により観察し、以下の基準にて評価した。
◎:フェザリングがほとんど認められない
○:フェザリングが目立たない
△:フェザリングが目立ち、実用上問題あり
×:フェザリングが明らかに目立ち、実用には向かない
(2)紙面乾燥性
実施例1〜10及び比較例1〜16で調製したインクを用いた記録サンプルについて、印字してから15秒後の記録サンプルを指で擦り、インクの擦れを目視により観察し、画像に与える影響を以下の基準にて評価した。なお、紙面乾燥性とは、印字後の紙面上におけるインクの乾燥性のことである
◎:インクの擦れがほとんど認められない
○:インク擦れが目立たない
△:インク擦れが目立ち、実用上問題あり
×:インク擦れが明らかに目立ち、実用には向かない
(3)文字の白スジ
実施例1〜10及び比較例1〜16で調製したインクを用いた記録サンプルについて、印字後の文字部分における白スジの発生を目視により観察し、画像に与える影響を以下の基準にて評価した。なお、文字の白スジとは、充分な浸透性を有していないインクを用いて印字した際に生じる隙間のことである。
◎:文字の白スジがほとんど認められない
○:文字の白スジが目立たない
△:文字の白スジが目立ち、実用上問題あり
×:文字の白スジが明らかに目立ち、実用には向かない
Figure 0004333621
表3から明らかなように、実施例1〜10で調製されたインクは、フェザリング、紙面乾燥性及び文字の白スジの全ての項目において良好な結果であった。
これに対し、比較例1〜13で調製されたインクは、フェザリング、紙面乾燥性及び文字の白スジのいずれかの項目において問題を有していた。これは、実施例で調製されたインクと比べて、プロピレングリコール誘導体やジプロピレングリコール−n−プロピルエーテルの含有量が適量でないためであると考えられた。
また、比較例14〜16で調製されたインクは、飽和蒸気圧が2hPa未満であり、オクタノール−水分配係数logPが1.35を超えるプロピレングリコール−n−ブチルエーテル(PGBE)又はトリプロピレングリコールメチルエーテル(TPGME)を含有するため、フェザリング、紙面乾燥性及び文字の白スジのいずれかの項目において問題を有していた。
本発明は、上述の構成よりなるので、紙面乾燥性に優れるとともに、フェザリングや文字の白スジの発生を防止することが可能なインクジェット記録用水性顔料インク及びインクジェット記録方法を提供することができる。

Claims (5)

  1. 顔料、飽和蒸気圧が2〜10hPaかつオクタノール−水分配係数logPが0〜1.35であるプロピレングリコール誘導体及びジプロピレングリコール−n−プロピルエーテルを含有するインクジェット記録用水性顔料インクであって、
    前記プロピレングリコール誘導体の含有量が0.25〜1.5重量%であり、かつ、
    前記ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテルの含有量が0.5〜1重量%であることを特徴とするインクジェット記録用水性顔料インク。
  2. 前記プロピレングリコール誘導体が、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコール−n−プロピルエーテル及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートからなる群から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用水性顔料インク。
  3. 前記ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテルの含有量が、0.8〜1重量%であることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録用水性顔料インク。
  4. 前記顔料が、自己分散型顔料であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用水性顔料インク。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録用水性顔料インクを使用することを特徴とするインクジェット記録方法。

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