JP4333473B2 - 金属錯体含有フルオレン化合物およびその製造方法 - Google Patents

金属錯体含有フルオレン化合物およびその製造方法 Download PDF

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本発明は、金属錯体含有フルオレン化合物およびその製造方法に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」ともいう。)は、直流電圧によって駆動することが可能であること、自己発光素子であるため視野角が広くて視認性が高いこと、応答速度が速いことなどの優れた特性を有することから、次世代の表示素子として期待されており、その研究が活発に行われている。
このような有機EL素子における発光層を構成する機能性有機材料は、高い発光輝度が得られるものであることが要求されている。そして、最近においては、高い発光輝度を実現するために、有機EL素子の発光に、励起状態である三重項状態の分子などのエネルギーを利用することが試みられている。具体的には、このような構成を有する有機EL素子によれば、従来から有機EL素子の外部量子効率の限界値と考えられていた5%を超え、8%の外部量子効率が得られることが報告されている(例えば、非特許文献1参照。)。
しかしながら、この有機EL素子を構成する機能性有機材料は低分子量のものであることから、物理的耐久性および熱的耐久性が小さい、という問題がある。
「アプライドフィジックスレターズ(Applied Physics Letters)」,1999年,第75巻,p.4
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、優れた発光特性および耐久性を有する機能性有機材料を得るための単量体について研究を重ねた結果、完成されたものであり、その目的は、新規な金属錯体含有フルオレン化合物を提供することにある。
本発明の他の目的は、以上のような新規な金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法を提供することにある。
本発明の金属錯体含有フルオレン化合物は、下記一般式(1)で表される構造を有することを特徴とする。
一般式(1)において、X1 およびX2 は、それぞれ独立にハロゲン性官能基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およびフェニル基よりなる群から選ばれた1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R3 およびR4 は、単結合または、炭素原子数1〜8のアルコキシル基から水素原子が1つ失われて形成される2価の基、炭素原子数1〜8のアルキレン基および1〜3環の2価の芳香族基よりなる群から選ばれた2価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R5 およびR6 は、少なくとも一方が下記一般式(2)または一般式(3)に示される金属錯体部位を示すと共に、他方がメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およびフェニル基よりなる群から選ばれた1価の有機基よりなる置換基を1〜5個有するフェニル基、あるいは下記一般式(2)または一般式(3)に示される金属錯体部位を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。n1は0〜3の整数であり、n2は0〜3の整数である。
一般式(2)において、R7 およびR8 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、これらは環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。Mは、2〜4価の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。m1は0〜4の整数であり、m2は0〜3の整数であり、wは1〜3の整数である。
一般式(3)において、R7 およびR8 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、これらは環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。Mは、2〜4価の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。m3は0〜3の整数であり、m4は0〜4の整数であり、wは1〜3の整数である。〕
本発明の金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法は、上記の金属錯体含有フルオレン化合物を製造する方法であって、
下記一般式(4)で示されるフェニルピリジン化合物と、下記一般式(5)で示されるジフェニル化合物とを反応させて中間反応生成物(1)を得、
この中間反応生成物(1)と、下記一般式(6)で示される金属錯体化合物とを反応させることを特徴とする。
一般式(4)において、X3 は、ハロゲン原子を示す。R7 およびR8 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、これらは環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。m1は0〜4の整数であり、m2は0〜3の整数である。
一般式(5)において、X1 およびX2 は、それぞれ独立にハロゲン性官能基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およびフェニル基よりなる群から選ばれた1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。RLVメチル基を示す。n1は0〜3の整数であり、n2は0〜3の整数である。
一般式(6)において、R11は、2個の配位原子を有する二座のキレート配位子を示し、Mは、2〜4価の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。wは1〜3の整数である。
本発明の金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法は、上記の金属錯体含有フルオレン化合物を製造する方法であって、
下記一般式(7)で示されるフェニルピリジン誘導体と、下記一般式(8)で示されるフルオレン誘導体とを反応させて中間反応生成物(2−1)を得、
この中間反応生成物(2−1)と、ハロゲンとを反応させて中間反応生成物(2−2)を得、
この中間反応生成物(2−2)と、上記一般式(6)で示される金属錯体化合物とを反応させることを特徴とする。

一般式(7)において、R7 およびR8 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、これらは環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。X4 は、反応性のハロゲン性官能基、若しくは、ボロン酸基、ボロン酸エステル基およびボラン基よりなる群から選ばれた反応性のホウ素誘導体官能基を示す。m1は0〜4の整数であり、m2は0〜3の整数である。
一般式(8)において、X5 は、反応性のハロゲン性官能基、若しくは、ボロン酸基、
ボロン酸エステル基およびボラン基よりなる群から選ばれた反応性のホウ素誘導体官能基を示し、上記一般式(7)におけるX4 と互いに異なるものである。R1 およびR2 は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およびフェニル基よりなる群から選ばれた1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R12およびR13は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およびフェニル基よりなる群から選ばれた1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。n1は0〜3の整数であり、n2は0〜3の整数であり、q1は0〜4の整数であり、q2は0〜4の整数である。
本発明の金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法は、上記の金属錯体含有フルオレン化合物を製造する方法であって、
上記一般式(4)で示されるフェニルピリジン化合物と、下記一般式(9)で示されるフルオレノン化合物とを反応させて中間反応生成物(3−1)を得、
この中間反応生成物(3−1)と、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およびフェニル基よりなる群から選ばれた1価の有機基よりなる置換基を1〜5個有するベンゼンとを反応させて中間反応生成物(3−2)を得、
この中間反応生成物(3−2)と、上記一般式(6)で示される金属錯体化合物とを反応させることを特徴とする。
一般式(9)において、X1 およびX2 は、それぞれ独立にハロゲン性官能基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およびフェニル基よりなる群から選ばれた1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。n1は0〜3の整数であり、n2は0〜3の整数である。
本発明の金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法は、上記の金属錯体含有フルオレン化合物を製造する方法であって、
下記一般式(10)で示されるフェノールピリジン化合物と、その主鎖の両端にハロゲン原子を有する、炭素原子数1〜8のアルキレン基および1〜3環の2価の芳香族基よりなる群から選ばれた有機基のジハロゲン化物とを反応させて中間反応生成物(4−1)を得、
この中間反応生成物(4−1)と、下記一般式(11)で示されるフルオレン化合物と
を反応させて中間反応生成物(4−2)を得、
この中間反応生成物(4−2)と、下記一般式(6)で示される金属錯体化合物とを反応させることを特徴とする。
一般式(10)において、式中、R7 およびR8 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、これらは環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。m1は0〜4の整数であり、m2は0〜3の整数である。
一般式(11)において、X1 およびX2 は、それぞれ独立にハロゲン性官能基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およびフェニル基よりなる群から選ばれた1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。n1は0〜3の整数であり、n2は0〜3の整数である。
本発明の金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法は、上記の金属錯体含有フルオレン化合物を製造する方法であって、
下記一般式(12)で示されるヒドロキシピリジン誘導体と、その主鎖の両端にハロゲン原子を有する、炭素原子数1〜8のアルキレン基および1〜3環の2価の芳香族基よりなる群から選ばれた有機基のジハロゲン化物とを反応させて中間反応生成物(5−1)を得、 この中間反応生成物(5−1)と、下記一般式(13)で示されるベンゼン誘導体とを反応させて中間反応生成物(5−2)を得、
この中間反応生成物(5−2)と、上記一般式(11)で示されるフルオレン化合物とを反応させて中間反応生成物(5−3)を得、
この中間反応生成物(5−3)と、上記一般式(6)で示される金属錯体化合物とを反応させることを特徴とする。
一般式(12)において、R7 は、フッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し環構造を形成していてもよい。X6 は、反応性のハロゲン性官能基、若しくは、ボロン酸基、ボロン酸エステル基およびボラン基よりなる群から選ばれた反応性のホウ素誘導体官能基を示す。m3は0〜3の整数である。
一般式(13)において、R8 は、フッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し環構造を形成していてもよい。X7 は、反応性のハロゲン性官能基、若しくは、ボロン酸基、ボロン酸エステル基およびボラン基よりなる群から選ばれた反応性のホウ素誘導体官能基を示し、上記一般式(12)におけるX6 と互いに異なるものである。m4は0〜4の整数である。
本発明によれば、2つのハロゲン性官能基を有する芳香族化合物に、フェニルピリジン構造を有する金属錯体含有基が結合している金属錯体含有化合物、並びに、2つのハロゲン性官能基および金属錯体部位を有するフルオレンに由来する骨格構造を有する新規な金属錯体含有フルオレン化合物が提供される。そして、本発明の新規な金属錯体含有化合物、並びに金属錯体含有フルオレン化合物は、例えば有機エレクトロルミネッセンス素子の発光層を形成する、発光特性および耐久性に優れた機能性有機材料としての重合体の合成に用いられる単量体として、好適に用いることができる可能性がある。
本発明の金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法によれば、新規な金属錯体含有フルオレン化合物を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
<金属錯体含有フルオレン化合物>
本発明の金属錯体含有フルオレン化合物は、上記一般式(1)で示される構造を有する化合物である。
上記一般式(1)において、X1 およびX2 は、それぞれ独立にハロゲン性官能基であって、互いに同一のものであっても異なるものであってもよいが、同一のものであることが好ましい。ハロゲン性官能基の具体例としては、例えば−Cl基、−Br基、−I基、トリフレート(CF3 SO3 - )に由来する基、トシラートに由来する基またはメシラートに由来する基などが挙げられ、これらの中では、特に、−Br基または−I基を好ましく挙げることができる。
ここで、上記一般式(1)において、X1 およびX2 は、それぞれ位置番号2および7の炭素原子に結合されていることが好ましい。
1 およびR2 は、それぞれ独立に1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよいが、同一のものであることが好ましい。R1 およびR2 に係る1価の有機基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、フェニル基などが挙げられる。
n1およびn2は、それぞれ独立に0〜3の整数を示し、特に、n1およびn2が共に0であることが好ましい。n1またはn2が0であるときは、置換基がなくて水素原子が結合していることを意味する。
3 およびR4 は、単結合または2価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよいが、同一のものであることが好ましい。2価の有機基としては、具体的には、例えば炭素原子数1〜8のアルコキシル基から水素原子が1つ失われて形成される2価の基、炭素原子数1〜8のアルキレン基および、置換基を有するまたは有さない1〜3環の2価の芳香族基(例えば、フェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基またはキシリレン基等)が挙げられる。以上において、R3 およびR4 は、単結合、炭素原子数1〜8の特定のアルコキシル基から水素原子が1つ失われて形成される2価の基、フェニレン基であることが好ましい。
5 およびR6 は、少なくとも一方が上記一般式(2)または一般式(3)に示される金属錯体部位を示すと共に、他方が1価の有機基または、上記一般式(2)または一般式(3)に示される金属錯体部位を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。
そして、上記一般式(2)および一般式(3)において、R7 およびR8 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基(環構造を形成する場合には、これらに由来する基)を示し、置換されていてもいなくてもよく、環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよいが、R7 およびR8 は、共に置換されておらず、環構造を形成せず、また、互いに同一のものであることが好ましい。
ここで、R7 およびR8 が、各々、ベンゼン環またはピリジン環を形成する炭素原子の複数に結合して多環構造が形成されていてもよい。
7 およびR8 に係るアルキル基の具体例としては、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、オクチル基などを挙げることができる。
アリール基の具体例としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基などを挙げることができる。
m1は0〜4の整数を示し、m2は0〜3の整数を示し、また、m3は0〜3の整数を示し、m4は0〜4の整数を示し、特に、m1、m2、m3およびm4のすべてが0であることが好ましい。
ここで、m1、m2、m3およびm4のいずれか一つが0であるときは、置換基がなくて水素原子が結合していることを意味する。
上記一般式(2)および一般式(3)において、Mは、原子価が2〜4の金属原子である。この金属原子としては、イリジウム原子、白金原子、パラジウム原子、ルビジウム原子、オスミウム原子、レニウム原子などが挙げられるが、これらの中ではイリジウム原子が好ましい。
また、Lは有機配位子である。この有機配位子は、上記Mである金属原子に対して配位性を有する有機化合物によって形成されてなるものである。有機配位子の数wは1〜3の整数であり、用いられている金属原子の原子価および当該金属原子による中性錯体の安定配位数などを考慮して選択される。
ここで、有機配位子としては、オルトメタル化錯体を形成し得るものが挙げられ、例えば含窒素ヘテロ環誘導体が用いられる。具体的には、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、ピリダジン誘導体、キノリン誘導体、フェナントロリン誘導体、ピロール誘導体、イミダゾール誘導体、ピラゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、ベンズオキサゾール誘導体、ベンズチアゾール誘導体などが挙げられる。
ここに、「オルトメタル化錯体」とは、例えば山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」150頁、232頁、裳華房社(1982年発行)や、H. Yersin著「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」71〜77頁、135〜146頁、Springer−Verlag社(1987年発行)等に記載されている化合物群の総称である。
また、有機配位子としては、ハロゲン、カルボニル基、シアノ基などの単座有機配位子となる有機化合物により形成されるもの、アセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、5, 5−ジメチル−2, 4−ヘキサジオンなどのβ−ジケトン類、エチレンジアミン、ジピリジルなどのジアミン類、9−ヒドロキシキノリン、ピコリン酸、サリチル酸などの多座有機配位子となる有機化合物により形成されるものなどが挙げられる。これらの有機配位子を形成する有機化合物は、1種単独で若しくは2種以上組み合わせて用いることができる。
以上において、本発明の金属錯体含有フルオレン化合物の好ましい具体例としては、下記構造式(1)〜構造式(5)に示される構造を有する金属錯体含有フルオレン化合物を挙げることができる。
ここで、上記構造式(3)に示される金属錯体含有フルオレン化合物において、R3 およびR4 が単結合であると共に、R5 は一般式(2)で示される金属錯体部位であり、R6 はメチルフェニル基である。
以上のような金属錯体含有フルオレン化合物を製造するための方法を下記に説明する。
<第1の製造方法>
第1の金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法は、例えば上記構造式(1)で示される構造を有する金属錯体含有フルオレン化合物を得ることができるものである。
すなわち、第1の製造方法において、本発明の金属錯体含有フルオレン化合物は、上記一般式(4)で示されるフェニルピリジン化合物(以下、単に「特定のフェニルピリジン化合物」ともいう。)と、上記一般式(5)で示されるジフェニル化合物(以下、単に「特定のジフェニル化合物」ともいう。)とを反応させることにより中間反応生成物(1)を得(以下、この反応工程を「反応工程(1−1)」ともいう。)、次いで、中間反応生成物(1)と、上記一般式(6)で示される金属錯体化合物(以下、単に「特定の金属錯体化合物」ともいう。)とを反応させること(以下、この反応工程を「反応工程(1−2)」ともいう。)により、製造することができる。
〔反応工程(1−1)〕
反応工程(1−1)に用いられる特定のフェニルピリジン化合物を示す一般式(4)において、X3 は、例えば臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子であって、好ましくは臭素原子を挙げることができる。
このような特定のフェニルピリジン化合物の具体例としては、例えば上記一般式(4)において、m1およびm2が共に0であり、X3 が臭素原子であるものを特に好ましく挙げることができる。
また、反応工程(1−1)に用いられる特定のジフェニル化合物を示す一般式(5)において、RLVは、1価の有機基よりなる脱離基であり、好ましくはメチル基を挙げることができる。
このような特定のジフェニル化合物の具体例としては、例えば上記一般式(5)において、X1 およびX2 が、それぞれ、形成されるフルオレン骨格における位置番号2および位置番号7となる炭素原子に結合する臭素原子であり、n1およびn2が共に0であり、RLVがメチル基であるものを特に好ましく挙げることができる。
以上の反応工程(1−1)は、前反応処理および後反応処理の二つの処理工程からなるものである。
具体的には、前反応処理は、特定のフェニルピリジン化合物をリチオ化試剤の存在下において処理することによって、X3 である臭素原子がリチウム原子に置換されたものと、特定のジフェニル化合物との反応を行うものである。
前反応処理において用いられるリチオ化試剤としては、具体的には、例えばn−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムを挙げることができ、特にn−ブチルリチウムが好ましく用いられる。
前反応処理においては極性溶剤が用いられ、通常、テトラヒドロフランが好ましく用いられる。
後反応処理は、酸性条件下で行われ、例えば硫酸と酢酸の組み合わせが好ましく用いられる。
〔反応工程(1−2)〕
反応工程(1−2)に用いられる特定の金属錯体化合物を示す一般式(6)において、R11は、2個の配位原子を有すると共に、当該配位原子によって中心金属である金属に結合する、二座の特定の反応性キレート配位子を示す。特定の反応性キレート配位子としては、具体的には、アセチルアセトナト配位子、反応性の置換基を有するフェニルピリジン配位子などが好ましく用いられる。
以上のような特定の反応性キレート配位子を有する特定の金属錯体化合物の具体例としては、例えば上記一般式(6)において、R11がアセチルアセトナト配位子であり、Mがイリジウム原子であり、Lが、フェニルピリジンから水素原子が失われて形成される2価のピリジン誘導体であるものを特に好ましく挙げることができる。
反応工程(1−2)においては、適宜の溶剤が用いられる。斯かる溶剤の具体例としては、例えばグリセリン、メトキシエタノール、エトキシエタノールなどを挙げることができ、これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中では、グリセリンを用いることが好ましい。
反応工程(1−2)における種々の反応条件としては、例えば反応温度は、150〜300℃、好ましくは200〜250℃とされる。
また、反応時間は、10〜50時間、好ましくは15〜30時間とされる。
<第2の製造方法>
第2の金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法は、例えば上記構造式(2)で示される構造を有する金属錯体含有フルオレン化合物を得ることができるものである。
すなわち、第2の製造方法において、本発明の金属錯体含有フルオレン化合物は、上記一般式(7)で示されるフェニルピリジン誘導体(以下、単に「特定のフェニルピリジン誘導体」ともいう。)と、上記一般式(8)で示されるフルオレン誘導体(以下、単に「特定のフルオレン誘導体」ともいう。)とを反応させることにより中間反応生成物(2−1)を得(以下、この反応工程を「反応工程(2−1)」ともいう。)、次いで、中間反応生成物(2−1)と、ハロゲンとを反応させて中間反応生成物(2−2)を得(以下、この反応工程を「反応工程(2−2)」ともいう。)、更に、中間反応生成物(2−2)と、特定の金属錯体化合物とを反応させること(以下、この反応工程を「反応工程(2−3)」ともいう。)により、製造することもできる。
〔反応工程(2−1)〕
反応工程(2−1)に用いられる特定のフェニルピリジン誘導体を示す一般式(7)において、X4 は、反応性のハロゲン性官能基、若しくはホウ素誘導体官能基を示し、上記一般式(8)におけるX5 と互いに異なるものである。
ハロゲン性官能基の具体例としては、例えば−Cl基、−Br基、−I基、トリフレート(CF3 SO3 - )に由来する基、トシラートに由来する基またはメシラートに由来する基などが挙げられ、これらの中では、特に、−Br基または−I基を好ましく挙げることができる。
ホウ素誘導体官能基としては、式−B(OH) 2 で表されるボロン酸基、ボロン酸エステル基、ボラン基が挙げられる。
ボロン酸エステル基としては、式−B(OR20)(OR21)で表される基、または式−B(OR22O)で表される基が好ましい。
ボラン基としては、式−BR2324で表される基が好ましい。
ここに、ボロン酸エステル基に係るR20は、炭素数が1〜6のアルキル基であり、置換されていてもいなくてもよい。
21は、水素原子または炭素数が1〜6のアルキル基であり、置換されていてもいなくてもよい。
22は、式中の(OR22O)が5員環または6員環のエステル環となるような2価の炭化水素基であり、具体的には、炭素数が2または3のアルキレン基、オルトフェニレン基またはメタフェニレン基であることが好ましい。なお、これらアルキレン基およびフェニレン基は置換されていてもいなくてもよい。
このような構成のボロン酸エステル基として好ましい基には、例えば炭素数が1〜6のアルコール、ピナコール等のエタンジオール、プロパンジオールまたは1,2−ジヒドロキシベンゼン等のオルト芳香族ジオールと、対応するボロン酸とのエステル化による生成物に由来の基が含まれる。
ボラン基に係るR23およびR24は、それぞれ独立に炭素数が1〜6のアルキル基であり、置換されていてもいなくてもよい。
このような特定のフェニルピリジン誘導体の具体例としては、例えば上記一般式(7)において、m1およびm2が共に0であり、X4 が臭素原子であるものを特に好ましく挙げることができる。
また、当該反応工程(2−1)に用いられる特定のフルオレン誘導体を示す一般式(8)において、X5 は、反応性のハロゲン性官能基、若しくはホウ素誘導体官能基を示し、上記一般式(7)におけるX4 と互いに異なるものである。
ハロゲン性官能基の具体例としては、上記X4 として挙げたものと同じものを挙げることができ、特に、−Br基または−I基を好ましく挙げることができる。
また、ホウ素誘導体官能基としては、上記X4 として挙げたものと同じものを挙げることができ、特に、式−B(OR22O)で表される基を好ましく挙げることができる。
12およびR13は、それぞれ独立に1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよいが、同一のものであることが好ましい。R12およびR13に係る1価の有機基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、フェニル基などが挙げられる。
q1およびq2は、それぞれ独立に0〜4の整数を示し、特に、q1およびq2両方が0であることが好ましい。q1およびq2のいずれかが0であるときは、置換基がなくて水素原子が結合していることを意味する。
このような特定のフルオレン誘導体の具体例としては、例えば上記一般式(8)において、X5 が、R22が式−C(CH3 2 C(CH3 2 −で表されるアルキレン基である、式−B(OR22O)で表される基であり、n1、n2、q1およびq2のすべてが0であるものを特に好ましく挙げることができる。
以上の反応工程(2−1)は、Organometallics3,1261(1984)において開示されている方法(以下、「スズキ法」ともいう。)を利用するものであって、具体的には、スズキ法は、反応溶媒中において、塩基化合物およびパラジウム触媒の存在下においてカップリング反応を行うものである。
反応溶媒としては、水、不活性有機溶剤または水と不活性有機溶剤との混合物を用いることができ、これらの中では水と不活性有機溶剤との混合物を用いることが好ましい。
不活性有機溶剤としては、例えばジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテルおよびtert−ブチルメチルエーテル等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエンおよびキシレン等の炭化水素類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコールおよびエチレングリコール等のアルコール類、エチルメチルケトンおよびイソブチルメチルケトン等のケトン類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよびN−メチルピロリドン等のアミド類、およびそれらの混合物などが挙げられる。これらの不活性有機溶剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中では、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、およびそれらの混合物を用いることが好ましい。
反応溶媒の好ましい具体例としては、水とトルエンとの混合物、水とトルエンとテトラヒドロフランとの混合物、水とトルエンとエタノールとの混合物を好適に用いることができる。
また、塩基化合物としては、例えばアルカリ金属ヒドロキシド、アルカリ土類金属ヒドロキシド、アルカリ金属カーボネート、アルカリ土類金属カーボネート、アルカリ金属アセテート、アルカリ土類金属アセテート、アルカリ金属ハイドロジェンカーボネート、アルカリ土類金属ハイドロジェンカーボネート、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ土類金属アルコキシド、一級アミン、二級アミン、および三級アミンなどを用いることができる。
これらの中では、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等のアルカリ金属ヒドロキシド、炭酸リチウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウム等のアルカリ金属カーボネート、アルカリ金属ハイドロジェンカーボネートを用いることが好ましい。
塩基化合物の使用量は、反応に供する特定のフェニルピリジン誘導体または特定のフルオレン誘導体に係るホウ素誘導体官能基の合計のモル数に対して、好ましくは150〜400mol%、特に好ましくは180〜250mol%である。
パラジウム触媒としては、パラジウム(0)錯体、パラジウム(II)塩を用いることができるが、パラジウム(0)錯体を用いることが好ましい。
これらの中では、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh3 4 )を用いることが好ましい。
パラジウム触媒の使用量は、通常、反応に供される単量体の合計のモル数に対して、0.05〜3mol%、好ましくは0.1〜1.5mol%である。
反応工程(2−1)における種々の反応条件としては、例えば反応温度は、30〜200℃、好ましくは60〜120℃とされる。
また、反応時間は、5〜150時間、好ましくは10〜100時間とされる。
〔反応工程(2−2)〕
反応工程(2−2)において用いられるハロゲンとしては、例えば臭素、ヨウ素などを挙げることができ、臭素を特に好ましく挙げることができる。
反応工程(2−2)においては、ハロゲン系の溶剤が用いられ、好ましくはクロロホルムが用いられる。
また、反応工程(2−2)は、酸化剤の存在下において行うことが好ましい。酸化剤としては、塩化鉄が好ましく用いられる。
反応工程(2−2)における種々の反応条件としては、例えば反応温度は、30〜150℃、好ましくは50〜100℃とされる。
また、反応時間は、5〜30時間、好ましくは10〜20時間とされる。
〔反応工程(2−3)〕
反応工程(2−3)は、前記反応工程(1−2)と同様に行うことができる。
<第3の製造方法>
第3の金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法は、例えば上記構造式(3)で示される構造を有する金属錯体含有フルオレン化合物を得ることができるものである。
すなわち、第3の製造方法において、本発明の金属錯体含有フルオレン化合物は、特定のフェニルピリジン化合物と、上記一般式(9)で示されるフルオレノン化合物(以下、単に「特定のフルオレノン化合物」ともいう。)とを反応させることにより中間反応生成物(3−1)を得(以下、この反応工程を「反応工程(3−1)」ともいう。)、次いで、中間反応生成物(3−1)と、1価の有機基よりなる置換基を1〜5個有するベンゼンとを反応させて中間反応生成物(3−2)を得(以下、この反応工程を「反応工程(3−2)」ともいう。)、更に、中間反応生成物(3−2)と、特定の金属錯体化合物とを反応させること(以下、この反応工程を「反応工程(3−3)」ともいう。)により、製造することもできる。
〔反応工程(3−1)〕
反応工程(3−1)において用いられる特定のフェニルピリジン化合物の具体例としては、例えば上記一般式(4)において、m1およびm2が共に0であり、X3 が臭素原子であるものを特に好ましく挙げることができる。
また、反応工程(3−1)において用いられる特定のフルオレノン化合物の具体例としては、例えば上記一般式(9)において、X1 およびX2 が、それぞれ、フルオレン骨格における位置番号2および位置番号7の炭素原子に結合する臭素原子であると共に、n1およびn2が共に0であるものを特に好ましく挙げることができる。
反応工程(3−1)は、特定のジフェニル化合物の代わりに特定のフルオレノン化合物を用いたこと以外は前記反応工程(1−1)の前反応処理と同様に行うことができる。
〔反応工程(3−2)〕
反応工程(3−2)において用いられる、1価の有機基よりなる置換基を1〜5個有するベンゼンにおいて、置換基である1価の有機基の具体例としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、フェニル基などを挙げることができ、特にトルエンを好ましく挙げることができる。
反応工程(3−2)は、酸性条件下で行われ、例えば硫酸が好ましく用いられる。
〔反応工程(3−3)〕
反応工程(3−3)は、前記反応工程(1−2)と同様に行うことができる。
<第4の製造方法>
第4の金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法は、例えば上記構造式(4)で示される構造を有する金属錯体含有フルオレン化合物を得ることができるものである。
すなわち、第4の製造方法において、本発明の金属錯体含有フルオレン化合物は、上記一般式(10)で示されるフェノールピリジン化合物(以下、単に「特定のフェノールピリジン化合物」ともいう。)と、その主鎖の両端にハロゲン原子を有する、有機基のジハロゲン化物(以下、単に「特定のジハロゲン化物」ともいう。)とを反応させることにより中間反応生成物(4−1)を得(以下、この反応工程を「反応工程(4−1)」ともいう。)、次いで、中間反応生成物(4−1)と、上記一般式(11)で示されるフルオレン化合物(以下、単に「特定のフルオレン化合物」ともいう。)とを反応させて中間反応生成物(4−2)を得(以下、この反応工程を「反応工程(4−2)」ともいう。)、更に、中間反応生成物(4−2)と、特定の金属錯体化合物とを反応させること(以下、この反応工程を「反応工程(4−3)」ともいう。)により、製造することもできる。
〔反応工程(4−1)〕
反応工程(4−1)において用いられる特定のフェノールピリジン化合物としては、例えば上記一般式(10)において、m1およびm2が共に0であるものを特に好ましく挙げることができる。
反応工程(4−1)に用いられる特定のジハロゲン化物は、2価の有機基と、2つのハロゲン原子とよりなるものであり、2価の有機基としては、例えば炭素原子数1〜8のアルキレン基および、置換基を有するまたは有さない1〜3環の2価の芳香族基(例えば、フェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基またはキシリレン基等)が挙げられ、好ましくは、炭素原子数1〜8のアルキレン基である。
このような特定のジハロゲン化物としては、例えばジブロモブタンを特に好ましく挙げることができる。
反応工程(4−1)においては、適宜の溶剤が用いられる。斯かる溶剤の具体例としては、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができ、これらの中では、ジメチルスルホキシドを用いることが好ましい。
また、反応工程(4−1)は、塩基化合物の存在下において行うことが好ましい。その具体例としては、例えばアルカリ金属ヒドロキシド、アルカリ土類金属ヒドロキシド、アルカリ金属カーボネート、アルカリ土類金属カーボネート、アルカリ金属アセテート、アルカリ土類金属アセテート、アルカリ金属ハイドロジェンカーボネート、アルカリ土類金属ハイドロジェンカーボネート、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ土類金属アルコキシド、一級アミン、二級アミン、および三級アミンなどを用いることができる。
以上において、炭酸カリウムを好ましく用いることができる。
このような塩基化合物は、例えば1〜10mol、好ましくは3〜7molの範囲で用いられる。
反応工程(4−1)は、反応の活性を高めるため、触媒量のヨウ化カリウムの存在下で行うことが好ましい。
反応工程(4−1)における種々の反応条件としては、例えば反応温度は、20〜100℃、好ましくは30〜60℃とされる。
また、反応時間は、5〜30時間、好ましくは10〜20時間とされる。
〔反応工程(4−2)〕
反応工程(4−2)において用いられる特定のフルオレン化合物としては、例えば上記一般式(11)において、X1 およびX2 が、それぞれ、フルオレン骨格における位置番号2および位置番号7の炭素原子に結合する臭素原子であると共に、n1およびn2が共に0であるものを特に好ましく挙げることができる。
ここで、反応工程(4−2)は前記反応工程(4−1)と同様に行うことができる。
〔反応工程(4−3)〕
反応工程(4−3)は、前記反応工程(1−2)と同様に行うことができる。
<第5の製造方法>
第5の金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法は、例えば上記構造式(5)で示される構造を有する金属錯体含有フルオレン化合物を得ることができるものである。
すなわち、第5の製造方法において、本発明の金属錯体含有フルオレン化合物は、上記一般式(12)で示されるヒドロキシピリジン誘導体(以下、単に「特定のヒドロキシピリジン誘導体」ともいう。)と、特定のジハロゲン化物とを反応させることにより中間反応生成物(5−1)を得(以下、この反応工程を「反応工程(5−1)」ともいう。)、次いで、中間反応生成物(5−1)と、上記一般式(13)で示されるベンゼン誘導体(以下、単に「特定のベンゼン誘導体」ともいう。)とを反応させて中間反応生成物(5−2)を得(以下、この反応工程を「反応工程(5−2)」ともいう。)、更に、中間反応生成物(5−2)と、特定のフルオレン化合物とを反応させて中間反応生成物(5−3)を得(以下、この反応工程を「反応工程(5−3)」ともいう。)、更に、中間反応生成物(5−3)と、特定の金属錯体化合物とを反応させること(以下、この反応工程を「反応工程(5−4)」ともいう。)により、製造することもできる。
〔反応工程(5−1)〕
反応工程(5−1)において用いられる特定のヒドロキシピリジン誘導体を示す一般式(12)において、X6 は、反応性のハロゲン性官能基、若しくはホウ素誘導体官能基を示し、上記一般式(13)におけるX7 と互いに異なるものである。
ハロゲン性官能基の具体例としては、上記反応工程(2−1)で用いられる特定のフェニルピリジン誘導体におけるX4 として挙げたものと同じものを挙げることができ、特に、−Br基または−I基を好ましく挙げることができる。
また、ホウ素誘導体官能基としては、上記反応工程(2−1)で用いられる特定のフェニルピリジン誘導体におけるX4 として挙げたものと同じものを挙げることができ、特に、式−B(OH2 )で表されるボロン酸基を好ましく挙げることができる。
このような特定のヒドロキシピリジン誘導体としては、例えば上記一般式(12)において、m3が0であると共に、X6 が臭素原子であるものを特に好ましく挙げることができる。
反応工程(5−1)に用いられる特定のジハロゲン化物としては、例えばジブロモブタンを特に好ましく挙げることができる。
以上の反応工程(5−1)は、前記反応工程(4−1)と同様に行うことができる。
〔反応工程(5−2)〕
また、反応工程(5−2)において用いられる特定のベンゼン誘導体を示す一般式(13)において、X7 は、反応性のハロゲン性官能基、若しくはホウ素誘導体官能基を示し、上記一般式(12)におけるX6 と互いに異なるものである。
ハロゲン性官能基の具体例としては、上記X6 として挙げたものと同じものを挙げることができ、特に、−Br基または−I基を好ましく挙げることができる。
また、ホウ素誘導体官能基としては、上記X6 として挙げたものと同じものを挙げることができ、特に、式−B(OH) 2 で表される基を好ましく挙げることができる。
このような特定のベンゼン誘導体の具体例としては、例えば上記一般式(13)において、X7 が、式−B(OH) 2 で表されるボロン酸基であり、m4が0であるものを特に好ましく挙げることができる。
以上の反応工程(5−2)は、スズキ法を利用するものであって、前記反応工程(2−1)と同様に行うことができる。
〔反応工程(5−3)〕
反応工程(5−3)において用いられる特定のフルオレン化合物としては、例えば上記一般式(11)において、X1 およびX2 が、それぞれ、フルオレン骨格における位置番号2および位置番号7の炭素原子に結合する臭素原子であると共に、n1およびn2が共に0であるものを特に好ましく挙げることができる。
反応工程(5−3)においては、適宜の溶剤が用いられる。斯かる溶剤の具体例としては、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができ、これらの中では、ジメチルスルホキシドを用いることが好ましい。
反応工程(5−3)は、適宜の触媒の存在下において行うことが好ましく、例えばトリエチルベンジルアンモニウムクロライドが好ましく用いられる。
また、反応工程(5−3)は、アルカリ性とされた溶液中において行うことが好ましく、例えば水酸化ナトリウムの水溶液、水酸化カリウムの水溶液、水酸化バリウムの水溶液が好ましく用いられ、特に水酸化ナトリウムの水溶液が好ましく用いられる。
反応工程(5−3)における種々の反応条件としては、例えば反応温度は、20〜100℃、好ましくは30〜60℃とされる。
また、反応時間は、5〜70時間、好ましくは10〜50時間とされる。
〔反応工程(5−4)〕
反応工程(5−4)は、前記反応工程(1−2)と同様に行うことができる。
以上に、金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法を説明したが、本発明に係る金属錯体含有フルオレン化合物は、上記の製造方法によって製造されたものに限定されるものではなく、他の製造方法によって製造されたものであってもよい。
本発明によれば、2つのハロゲン性官能基および特定の金属錯体部位を有するフルオレン骨格構造を有する、新規な金属錯体含有フルオレン化合物、およびその製造方法が提供される。そして、このような金属錯体含有フルオレン化合物は、例えば有機EL素子の形成に用いられる優れた発光特性および耐久性を有する機能性有機材料としての重合体の合成に用いられる単量体として好適に用いることができる可能性がある。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(フェニルピリジン化合物の合成)
2- ブロモピリジン24.5g(155mmol) を脱水ジエチルエーテル400mlに溶解した系をアセトン−ドライアイスバスを用いて−78℃に冷却した後、当該系にn−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液) 97mlを滴下し、その後、30分間撹拌した。次いで、トリメトキシボラン32.2g(310mmol)を滴下した後、当該系を、アセトン−ドライアイスバスから外して室温にまで上昇させ、その後、24時間撹拌した。得られた反応溶液を水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留することにより、中間体(1)を得た。
上記において得られた中間体(1)の全量(155mmol)、ジブロモベンゼン146.3g(620mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィンパラジウム)5g(4.3mmol) を、トルエン600mlおよび2NのNa2 CO3 水溶液300mlの混合溶剤に添加した系を90℃に加熱し、30時間撹拌した。そして、原料の消費を確認後、1Nの塩酸を滴下して反応を終了した。その後、当該系をトルエンによって抽出処理し、得られたトルエン溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、ブロモフェニルピリジン25g(107mmol)を得た。
<反応工程(1−1)>
(前反応処理)
得られたブロモフェニルピリジン20g (85.4mmol)をテトラヒドロフラン150mlに溶解した系をアセトン−ドライアイスバスを用いて−78℃に冷却した後、当該系にn−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液) 53.3mlを滴下し、その後、60分間撹拌した。次いで、4, 4’−ジブロモビフェニルカルボキシルエキシドメチルエステル(JACS, 1956, 78, 3196)15.5g(42mmol)をテトラヒドロフラン40mlに溶解した溶液を滴下した後、当該系を、アセトン−ドライアイスバスから外して室温にまで上昇させ、その後、24時間撹拌した。得られた反応溶液を水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留した。
(後反応処理)
得られた生成物を、硫酸4mlを添加した酢酸200mlと混合し、白色の沈殿物が生成するまで加熱還流した。
得られた沈殿物をフィルターにより濾過し、カラムクロマトグラフィーにより精製することにより、中間反応生成物(1)20gを得た。
<反応工程(1−2)>
中間反応生成物(1)2.0g(3mmol)およびビス(2−フェニルピリジン)イリジウムアセチルアセトナート3.7g(6.2mmol)をグリセリン50mlに溶解した系を200℃に加熱し、3時間撹拌した。その後、室温に冷却した当該系にクロロホルムを添加し、得られたクロロホルム溶液を飽和食塩水で洗浄した。次いで、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧蒸留した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、最終反応生成物(1)2.5gを得た。
得られた最終反応生成物(1)を飛行時間型質量分析法により分析した結果、当該最終反応生成物(1)は、上記構造式(1)で示される金属錯体含有フルオレン化合物であった。
以上の実施例1に係る反応工程(1−1)および反応(1−2)は、下記反応式(1)に係るものである。
(フルオレン誘導体の合成)
1,4−ジブロモベンゼン24.1g(94.3mmol)をテトラヒドロフラン150mlに溶解した系をアセトン−ドライアイスバスを用いて−78℃に冷却した後、当該系にt−ブチルリチウム(1.5Mヘキサン溶液)126mlを滴下し、その後、1時間撹拌した。次いで、メチル2−フェニルベンゾエイト10g(48mmol)をテトラヒドロフラン50mlに溶解した溶液を滴下した後、当該系を、アセトン−ドライアイスバスから外して室温にまで上昇させ、その後、12時間撹拌した。得られた反応溶液を飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留した。得られた生成物を100gのポリりん酸中に添加した系を80℃に加熱し、白色の沈殿物が生成されるまで加熱を続けた。その後、当該系にエーテルを添加して抽出処理し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧蒸留した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製することによりフルオレン誘導体前躯体20gを得た。
フルオレン誘導体前躯体9.5g(20mmol)をテトラヒドロフラン(THF)200mlに溶解した系をアセトン−ドライアイスバスを用いて−78℃に冷却した後、n−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液)26.2mlを滴下し、その後、2時間撹拌した。次いで、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン11.2g(60mmol)を滴下した後、当該系を、アセトン−ドライアイスバスから外して室温にまで上昇させ、その後、24時間撹拌した。得られた反応溶液を水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留した。得られた固体状の生成物をメタノールで再結晶することにより精製して、フルオレン誘導体8.5gを得た。
<反応工程(2−1)>
フルオレン誘導体2.8g(5mmol)と、実施例1において得られたブロモフェニルピリジン2.6g(11mmol)と、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.2g(0.15mmol)とを、トルエン15mlおよび2NのNa2 CO3 水溶液7.5mlの混合溶剤に添加した系を90℃に加熱し、24時間撹拌した。原料が反応に消費されたのを確認した後、1Nの塩酸を滴下して当該反応を終了した。得られた反応溶液をトルエンで抽出処理し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより中間反応生成物(2−1)2.0gを得た。
<反応工程(2−2)>
中間反応生成物(2−1)2.0g(3.3mmol)および塩化鉄(III)0.05g(0.3mmol)をクロロホルム5mlに溶解した系に、臭素0.4ml(7.2 mmol)を室温にて滴下した。その後、当該系を8時間撹拌し、次いで、チオ硫酸ナトリウム水溶液を滴下した。得られた反応溶液を水で3回洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧蒸留した。
得られた粗生成物を、カラムクロマトグラフィーにより精製することにより中間反応生成物(2−2)2.2gを得た。
<反応工程(2−3)>
中間反応生成物(2−2)2.0g(2.6mmol)およびビス(2−フェニルピリジン)イリジウムアセチルアセトナート3.4g(5.6mmol)をグリセリン50mlに溶解した系を用いたこと以外は実施例1の反応工程(1−2)と同様に反応処理を行うと共に、得られた粗生成物の精製を行うことにより、最終反応生成物(2)1.5gを得た。
得られた最終反応生成物(2)を飛行時間型質量分析法により分析した結果、当該最終反応生成物(2)は、上記構造式(2)で示される金属錯体含有フルオレン化合物であった。
以上の実施例2に係る反応工程(2−1)〜反応工程(2−3)は、下記反応式(2)に係るものである。

<反応工程(3−1)>
実施例1において得られたブロモフェニルピリジン2.3g (10mmol)をテトラヒドロフラン20mlに溶解した系をアセトン−ドライアイスバスを用いて−78℃に冷却した後、当該系にn−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液) 6.8mlを滴下し、その後、60分間撹拌した。次いで、2, 7−ジブロモフルオレノン3.4g(10mmol)をテトラヒドロフラン5mlに溶解した溶液を滴下した後、当該系を、アセトン−ドライアイスバスから外して室温にまで上昇させ、その後、24時間撹拌した。得られた反応溶液にクロロホルムを添加し、得られたクロロホルム溶液を水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、中間反応生成物(3−1)3.6gを得た。
<反応工程(3−2)>
中間反応生成物(3−1)3.5g(7.1mmol)をトルエン50mlに溶解した系に硫酸2mlを添加し、白色の沈殿物が生成するまで加熱還流した。
得られた沈殿物をフィルターにより濾過し、展開溶媒としてクロロホルムを用いたカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、中間反応生成物(3−2)2.9gを得た。
<反応工程(3−3)>
中間反応生成物(3−2)3.0g(6.3mmol)およびビス(2−フェニルピリジン)イリジウムアセチルアセトナート3.9g(6.5mmol)をグリセリン65mlに溶解した系を用いたこと以外は実施例1の反応工程(1−2)と同様に反応処理を行うと共に、得られた粗生成物の精製を行うことにより、最終反応生成物(3)2.7gを得た。
得られた最終反応生成物(3)を飛行時間型質量分析法により分析した結果、当該最終反応生成物(3)は、上記構造式(3)で示される金属錯体含有フルオレン化合物であった。
実施例3に係る反応工程(3−1)〜反応工程(3−3)は、下記反応式(3)に係るものである。
(フェノールピリジン化合物の合成)
ブロモテトラヒドロピラニルオキシベンゼン10g(38.9mmol)をテトラヒドロフラン80mlに溶解した系をアセトン−ドライアイスバスを用いて−78℃に冷却した後、当該系にn−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液) 26mlを滴下し、その後、2時間撹拌した。次いで、トリメトキシボラン5ml(44.6mmol)を滴下した後、当該系を、アセトン−ドライアイスバスから外して室温にまで上昇させ、その後、8時間撹拌した。得られた反応溶液を水で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留して中間体(4−1)6.9gを得た。
中間体(4−1)6.9g(28mmol)と、2−ブロモピリジン(3.9ml,40mmol)と、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)2.3g(2.16mmol)とを、トルエン160mlおよび2NのNa2 CO3 水溶液80mlの混合溶剤に溶解した系を110℃に加熱し、30時間撹拌した。その後、当該系をトルエンで抽出処理し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、中間体(4−2)5.1gを得た。
中間体(4−2)5.1gを75%エタノール水溶液50mlに溶解した系に濃塩酸1mlを添加し、当該系を6時間加熱還流させた。次いでエタノールを減圧留去し、残留した溶液にエーテルと水酸化カリウム水溶液を添加して抽出処理し、有機層を除去した。その後、得られた水層のpHを、塩酸を添加することにより酸性にし、更にエーテルを添加して抽出処理し、有機層を除去すると共に、得られた水層のpHを、炭酸ナトリウム水溶液を添加することにより中性にし、更にクロロホルムを添加して抽出処理した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧蒸留することにより、フェノールピリジン3.2gを得た。
<反応工程(4−1)>
フェノールピリジン3.0g(17.5mmol)と、ヨウ化カリウム0.01gと、炭酸カリウム6.9g(50mmol)とを、ジメチルスルホキシド50mlに溶解した系に、ジブロモブタン19.3gをジメチルスルホキシド30mlに溶解した溶液を滴下し、当該系を50℃に加熱し、12時間撹拌した。その後、得られた反応溶液に水5mlを滴下して反応を終了し、当該反応溶液をクロロホルムによって抽出処理し、得られたクロロホルム溶液を水で3回洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留して中間反応生成物(4−1)3.7gを得た。
<反応工程(4−2)>
中間反応生成物(4−1)3.1g(10mmol)と、2,7−ジブロモフルオレン1.5g(4.5mmol)と、炭酸カリウム10g(72mmol) とを、ジメチルスルホキシド50mlに溶解した系を80℃に加熱し、12時間攪拌した。得られた反応溶液を室温まで冷却し、クロロホルムと水を添加して抽出処理した。更に水、飽和食塩水の順で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧蒸留した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、中間反応生成物(4−2)4.3gを得た。
<反応工程(4−3)>
中間反応生成物(4−2)1.0g(1.3mmol)およびビス(2−フェニルピリジン)イリジウムアセチルアセトナート1.5g (2.6mmol)をグリセリン5mlに溶解した系を用いたこと以外は実施例1の反応工程(1−2)と同様に反応処理を行うと共に、得られた粗生成物の精製を行うことにより、最終反応生成物(4)2.7gを得た。
得られた最終反応生成物(4)を飛行時間型質量分析法により分析した結果、当該最終反応生成物(4)は、上記構造式(4)で示される金属錯体含有フルオレン化合物であった。
以上の実施例4に係る反応工程(4−1)〜反応工程(4−3)は、下記反応式(4)に係るものである。
<反応工程(5−1)>
2−ブロモ−3−ヒドロキシピリジン17.4g(100mmol)と、ヨウ化カリウム0.82g(5mmol)と、炭酸カリウム 41.4g(300mmol)とを、ジメチルスルホキシド200mlに溶解した系に、ジブロモブタン54ml(448mmol)をジメチルスルホキシド100mlに溶解した溶液を滴下し、50℃で24時間撹拌した。原料の消費を確認した後、反応溶液を、クロロホルムと水とを添加することにより抽出処理した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、中間反応生成物(5−1)26.0gを得た。
<反応工程(5−2)>
中間反応生成物(5−1)26g(84mmol)と、フェニルボロン酸15.2g(126mmol)と、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)2.9g(2.51mmol)とを、トルエン100mlおよび2NのNa2 CO3 50mlの混合溶剤に溶解した系を110℃に加熱し、48時間撹拌した。得られた反応溶液を室温まで冷却し、トルエンと水とを添加することにより抽出処理した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧蒸留した。
得られた粗生成物を、展開溶媒としてクロロホルムを用いたカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、中間反応生成物(5−2)4.1gを得た。
<反応工程(5−3)>
2,7−ジブロモフルオレン3.2g(10mmol)およびトリエチルベンジルアンモニウムクロリド4.5g(20mmol)をジメチルスルホキシド20mlに溶解した系に50%水酸化ナトリウム10ml水溶液を滴下し、その後、当該系に中間反応生成物(5−2 )4.1g(13mmol)をジメチルスルホキシド20mlに溶解した溶液を滴下し、50℃で24時間撹拌した。得られた反応溶液を室温まで冷却し、クロロホルムと水とを添加することにより抽出処理した。次いで飽和食塩水で洗浄し、得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、更に、溶媒を減圧蒸留した。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、中間反応生成物(5−3)6.7gを得た。
<反応工程(5−4)>
中間反応生成物(5−3)7.0g(9mmol)およびビス(2−フェニルピリジン)イリジウムアセチルアセトナート12.0 g (20mmol)をグリセリン150mlに溶解した系を用いたこと以外は実施例1の反応工程(1−2)と同様に反応処理を行うと共に、得られた粗生成物の精製を行うことにより、最終反応生成物(5)4.0gを得た。
得られた最終反応生成物(5)を飛行時間型質量分析法により分析した結果、当該最終反応生成物(5)は、上記構造式(5)で示される金属錯体含有フルオレン化合物であった。
以上の実施例5に係る反応工程(5−1)〜反応工程(5−4)は、下記反応式(5)に係るものである。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表される構造を有することを特徴とする金属錯体含有フルオレン化合物。

    〔式中、X1 およびX2 は、それぞれ独立にハロゲン性官能基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およびフェニル基よりなる群から選ばれた1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R3 およびR4 は、単結合または、炭素原子数1〜8のアルコキシル基から水素原子が1つ失われて形成される2価の基、炭素原子数1〜8のアルキレン基および1〜3環の2価の芳香族基よりなる群から選ばれた2価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R5 およびR6 は、少なくとも一方が下記一般式(2)または一般式(3)に示される金属錯体部位を示すと共に、他方がメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およびフェニル基よりなる群から選ばれた1価の有機基よりなる置換基を1〜5個有するフェニル基、あるいは下記一般式(2)または一般式(3)に示される金属錯体部位を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。n1は0〜3の整数であり、n2は0〜3の整数である。〕

    〔式中、R7 およびR8 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、これらは環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。Mは、2〜4価の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。m1は0〜4の整数であり、m2は0〜3の整数であり、wは1〜3の整数である。〕

    〔式中、R7 およびR8 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、これらは環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。Mは、2〜4価の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。m3は0〜3の整数であり、m4は0〜4の整数であり、wは1〜3の整数である。〕
  2. 請求項1に記載の金属錯体含有フルオレン化合物を製造する方法であって、
    下記一般式(4)で示されるフェニルピリジン化合物と、下記一般式(5)で示されるジフェニル化合物とを反応させて中間反応生成物を得、
    この中間反応生成物と、下記一般式(6)で示される金属錯体化合物とを反応させることを特徴とする金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法。

    〔式中、X3 は、ハロゲン原子を示す。R7 およびR8 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、これらは環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。m1は0〜4の整数であり、m2は0〜3の整数である。〕

    〔式中、X1 およびX2 は、それぞれ独立にハロゲン性官能基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およびフェニル基よりなる群から選ばれた1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。RLVメチル基を示す。n1は0〜3の整数であり、n2は0〜3の整数である。〕

    〔式中、R11は、2個の配位原子を有する二座のキレート配位子を示し、Mは、2〜4価の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。wは1〜3の整数である。〕
  3. 請求項1に記載の金属錯体含有フルオレン化合物を製造する方法であって、
    下記一般式(7)で示されるフェニルピリジン誘導体と、下記一般式(8)で示されるフルオレン誘導体とを反応させて中間反応生成物(1)を得、
    この中間反応生成物(1)と、ハロゲンとを反応させて中間反応生成物(2)を得、
    この中間反応生成物(2)と、下記一般式(6)で示される金属錯体化合物とを反応させることを特徴とする金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法。

    〔式中、R7 およびR8 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、これらは環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。X4 は、反応性のハロゲン性官能基、若しくは、ボロン酸基、ボロン酸エステル基およびボラン基よりなる群から選ばれた反応性のホウ素誘導体官能基を示す。m1は0〜4の整数であり、m2は0〜3の整数である。〕

    〔式中、X5 は、反応性のハロゲン性官能基、若しくは、ボロン酸基、ボロン酸エステル基およびボラン基よりなる群から選ばれた反応性のホウ素誘導体官能基を示し、上記一般式(7)におけるX4 と互いに異なるものである。R1 およびR2 は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およびフェニル基よりなる群から選ばれた1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R12およびR13は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およびフェニル基よりなる群から選ばれた1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。n1は0〜3の整数であり、n2は0〜3の整数であり、q1は0〜4の整数であり、q2は0〜4の整数である。〕

    〔式中、R11は、2個の配位原子を有する二座のキレート配位子を示し、Mは、2〜4価の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。wは1〜3の整数である。〕
  4. 請求項1に記載の金属錯体含有フルオレン化合物を製造する方法であって、
    下記一般式(4)で示されるフェニルピリジン化合物と、下記一般式(9)で示されるフルオレノン化合物とを反応させて中間反応生成物(1)を得、
    この中間反応生成物(1)と、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およびフェニル基よりなる群から選ばれた1価の有機基よりなる置換基を1〜5個有するベンゼンとを反応させて中間反応生成物(2)を得、
    この中間反応生成物(2)と、下記一般式(6)で示される金属錯体化合物とを反応させることを特徴とする金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法。

    〔式中、X3 は、ハロゲン原子を示す。R7 およびR8 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、これらは環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。m1は0〜4の整数であり、m2は0〜3の整数である。〕

    〔式中、X1 およびX2 は、それぞれ独立にハロゲン性官能基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およびフェニル基よりなる群から選ばれた1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。n1は0〜3の整数であり、n2は0〜3の整数である。〕

    〔式中、R11は、2個の配位原子を有する二座のキレート配位子を示し、Mは、2〜4価
    の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。wは1〜3の整数である。〕
  5. 請求項1に記載の金属錯体含有フルオレン化合物を製造する方法であって、
    下記一般式(10)で示されるフェノールピリジン化合物と、その主鎖の両端にハロゲン原子を有する、炭素原子数1〜8のアルキレン基および1〜3環の2価の芳香族基よりなる群から選ばれた有機基のジハロゲン化物とを反応させて中間反応生成物(1)を得、
    この中間反応生成物(1)と、下記一般式(11)で示されるフルオレン化合物とを反応させて中間反応生成物(2)を得、
    この中間反応生成物(2)と、下記一般式(6)で示される金属錯体化合物とを反応させることを特徴とする金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法。

    〔式中、R7 およびR8 は、それぞれ独立にフッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し、これらは環構造を形成していてもよく、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。m1は0〜4の整数であり、m2は0〜3の整数である。〕

    〔式中、X1 およびX2 は、それぞれ独立にハロゲン性官能基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およびフェニル基よりなる群から選ばれた1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。n1は0〜3の整数であり、n2は0〜3の整数である。〕

    〔式中、R11は、2個の配位原子を有する二座のキレート配位子を示し、Mは、2〜4価の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。wは1〜3の整数である。〕
  6. 請求項1に記載の金属錯体含有フルオレン化合物を製造する方法であって、
    下記一般式(12)で示されるヒドロキシピリジン誘導体と、その主鎖の両端にハロゲン原子を有する、炭素原子数1〜8のアルキレン基および1〜3環の2価の芳香族基よりなる群から選ばれた有機基のジハロゲン化物とを反応させて中間反応生成物(1)を得、
    この中間反応生成物(1)と、下記一般式(13)で示されるベンゼン誘導体とを反応させて中間反応生成物(2)を得、
    この中間反応生成物(2)と、下記一般式(11)で示されるフルオレン化合物とを反応させて中間反応生成物(3)を得、
    この中間反応生成物(3)と、下記一般式(6)で示される金属錯体化合物とを反応させることを特徴とする金属錯体含有フルオレン化合物の製造方法。

    〔式中、R7 は、フッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し環構造を形成していてもよい。X6 は、反応性のハロゲン性官能基、若しくは、ボロン酸基、ボロン酸エステル基およびボラン基よりなる群から選ばれた反応性のホウ素誘導体官能基を示す。m3は0〜3の整数である。〕

    〔式中、R8 は、フッ素原子、アルキル基またはアリール基を示し環構造を形成していてもよい。X7 は、反応性のハロゲン性官能基、若しくは、ボロン酸基、ボロン酸エステル基およびボラン基よりなる群から選ばれた反応性のホウ素誘導体官能基を示し、上記一般式(12)におけるX6 と互いに異なるものである。m4は0〜4の整数である。〕

    〔式中、X1 およびX2 は、それぞれ独立にハロゲン性官能基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。R1 およびR2 は、それぞれ独立に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およびフェニル基よりなる群から選ばれた1価の有機基を示し、互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。n1は0〜3の整数であり、n2は0〜3の整数である。〕

    〔式中、R11は、2個の配位原子を有する二座のキレート配位子を示し、Mは、2〜4価の金属原子を示し、Lは有機配位子を示す。wは1〜3の整数である。〕
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