JP4329401B2 - 記録装置、記録方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の情報記録層を含む記録媒体に対応する記録装置、記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平11−167725
光学的に情報の記録または再生が可能な光記録媒体としては、光ディスク、光カード等が知られている。これらの光記録媒体に対しては、半導体レーザ等のレーザ光を光源として用い、レンズを介して微小に集光した光ビームを照射することで、情報の記録あるいは再生を行う。
【0003】
これら光記録媒体においては、さらに記録容量を高めるための技術開発が盛んに行われている。そして従来の光ディスクの情報記録の高密度化は、当該ディスク記録面における記録密度を上げることを主眼にしてきた。例えば記録ビームを発射する光源の短波長化や再生系の信号処理と組み合わせて、トラックピッチを詰めたり、記録及び読み取り走査における線速方向に記録密度を上げる試みがなされてきた。
【0004】
しかしながら、光源の短波長化にしても、紫外領域までが限界であることや、ピットサイズについてはカッティングの際にディスクに転写できるサイズまでにしか縮小することができないことなどから、記録密度向上のための試みは、ディスクの2次元の領域ではいずれ限界がくるものである。
そこで大容量化の手法を3次元的に考えることも行われている。すなわちディスクの厚さ方向へ記録情報の高密度化を進めるために情報記録層を積層して形成された多層ディスクが注目されている。
【0005】
記録層を積層した多層記録媒体は、記録層の数に応じて記録容量を倍増することが可能であり、さらに他の高密度記録技術と組み合わせることが容易であるという特徴を有する。多層記録媒体としては、すでに例えば再生専用光ディスクであるDVD(Digital Versatile Disc)−ROMなどにおいて実用化されている。
例えば上記特許文献1ではDVD−ROM等において2層の記録層とされた場合に適用できる技術が開示されている。
そして今後は、ROMタイプディスクだけではなく、相変化材料、光磁気材料、色素材料などの記録可能な記録層を積層した、記録可能な多層記録媒体の実用化が期待されている。例えばDVD方式のディスクで言えば、DVD−R、DVD+Rなどと呼ばれるライトワンス型のディスク、或いはDVD−RW、DVD+RWなどと呼ばれるリライタブル型のディスクなどでも、多層記録層の実現が想定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが記録可能タイプの多層記録媒体の場合、次のような問題点が想定される。
【0007】
記録装置でデータ記録が行われたディスクについては、再生専用装置でデータ読出が可能であることが求められる。即ち互換性である。
再生専用装置ではディスク盤面に記録したピットを読むので、ピットの無い領域ではサーボもかからずデータを安定して読み出す事ができない。その為にガードとなる領域が必要になる。同様にリードイン/リードアウトと呼ばれる領域も必要である。
このため、記録装置では、ユーザーデータをディスクに記録した後、リードイン/リードアウトの記録を行い、またユーザーデータの記録が行われなかった領域(余った領域)については、例えばダミーデータ(リードアウト)で埋め尽くすようにすることになる。つまり再生専用装置がデータ読出の際にピットの無い領域に達してしまうことがないようにする。例えばDVD−R、DVD+Rなどにおいてディスククローズ(或いはファイナライズ)と呼ばれている処理の際に、このような処理が行われる。
しかしながら、このようにダミーデータを記録してディスク盤面上に未記録領域が発生しない様に全面をピットで埋める処理は、記録動作全体を長時間化させる大きな要因となる。
特に複数記録層によって大容量化されたディスクでは、これ以上記録を行わないとしてクローズ処理を行う際に、余っている領域が多くなりやすく、ダミーデータの記録に要する時間が長時間化する傾向にある。
【0008】
また多層構造を持つ光ディスクでは、光ピックアップから遠い記録層ほど、高精度な記録レーザパワー調整が要求される。
即ち、多層構造の光ディスクでは、記録層が幾層にも重なっていることもあり、光ピックアップに近い方(レーザ入射面に近い方)の記録層ほど、透過率が高く設定されている。そのため、光ピックアップから遠い記録層に対して情報の記録を行なう場合、正しい記録マークが形成できるように記録時のレーザパワーをより高精度に調整しなくてはならない。
記録レーザの最適記録パワー制御(OPC:Optimum Power Control)が正確に行なわれていないと、情報の記録を行なった後に光ディスクに記録した情報を再生する際、ジッタが大きくなり、正確な情報の再生が行なわれない可能性も出てくる。
【0009】
また、光ディスクの様な記録媒体では光ディスク用基板を貼り合わせて光ディスクを製造する際に、反り等の変形が外周で起き易いし、記録膜成形むら(不均一性)等もあり、情報の記録を行なった後に光ディスクに記録した情報を再生する際、ジッタが大きくなり、正確な情報の再生が行なわれない可能性も出てくる。特にディスク外周側では、これらの影響が大きい。
また光ディスクがカートリッジなどで保護されたものでなければ、ユーザーの取り扱い方により、ディスク外周側に傷が付く事が多い。
これは多層構造のディスクに限られた問題ではないが、多層構造ディスクにおいても、なんらかの対処法が要求される。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明はこれらの事情を考慮し、記録可能タイプであって、多層とされた記録層を有する記録媒体について、記録時間を短縮し、また、多層構造により大容量化されたことを有効利用して、信頼性の高い記録動作が実現されるようにすることを目的とする。
【0011】
本発明の記録装置は、データ書き込み可能な複数の記録層を有するとともに、データ書き込みによって、主データを含むデータエリアと、上記データエリアに先行する位置とされる先行エリアと、上記データエリアに後続する終端エリアとして該データエリアの最後、或いは途中に付加されるリードアウトエリア、又はミドルエリアが形成されるDVD方式のディスク状記録媒体に対する記録装置において、上記各記録層に対してデータ記録を行う記録手段と、記録媒体に記録しようとする全データ量を検出するデータ量検出手段と、上記データ量検出手段により検出された全データ量に基づいて、再生互換のために形成される上記終端エリアの記録量が最小限となるように、上記各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲を設定し、データ書き込み動作を制御する制御手段と、を備え、上記制御手段は、各記録層については、上記主データが直径68mm未満の位置まで記録される場合は、リードアウトエリアもしくはリードアウトエリアに代わるミドルエリアを、少なくとも直径70mmの位置まで形成するという第1の条件と、上記主データが直径68mmから直径115mmの間の位置にまで記録される場合は、上記主データの記録終端から径方向に2mmの範囲に、上記リードアウトエリアもしくは上記ミドルエリアを形成するという第2の条件と、上記主データが、直径115mmから直径116mmの間の位置にまで記録される場合は、上記主データの記録終端から少なくとも直径117mmまでの範囲に、上記リードアウトエリアもしくは上記ミドルエリアを形成するという第3の条件のいずれかを満たすように、上記各記録層においてデータ書き込みを行う領域範囲を設定し、上記各記録層での記録レーザパワー調整のための制御を行うとともに、上記データ量検出手段により検出された全データ量と、上記記録レーザパワー調整の結果とに基づいて、上記各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲を設定する。
又は、上記制御手段は、記録動作中において、記録媒体からのアドレス読出状態を監視するとともに、上記データ量検出手段により検出された全データ量と、上記アドレス読出状態の監視状況とに基づいて、上記各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲を設定する。
又は、上記制御手段は、上記データ量検出手段により検出された全データ量と、記録媒体から読み出された予め記録されている当該記録媒体のメディア情報とに基づいて、上記各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲を設定する。
【0012】
本発明の記録方法は、データ書き込み可能な複数の記録層を有するとともに、データ書き込みによって、主データを含むデータエリアと、上記データエリアに先行する位置とされる先行エリアと、上記データエリアに後続する終端エリアとして該データエリアの最後、或いは途中に付加されるリードアウトエリア、又はミドルエリアが形成されるDVD方式のディスク状記録媒体に対する記録方法として、記録媒体に記録しようとする全データ量を検出し、検出された全データ量に基づいて、再生互換のために形成される上記終端エリアの記録量が最小限となるように、上記各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲を設定してデータ書き込みを行うとともに、上記検出された全データ量と、上記各記録層での記録レーザパワー調整の結果とに基づいて上記各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲の設定を行い、上記領域範囲は、上記主データが直径68mm未満の位置まで記録される場合は、リードアウトエリアもしくはリードアウトエリアに代わるミドルエリアを、少なくとも直径70mmの位置まで形成するという第1の条件と、上記主データが直径68mmから直径115mmの間の位置にまで記録される場合は、上記主データの記録終端から径方向に2mmの範囲に、上記リードアウトエリアもしくは上記ミドルエリアを形成するという第2の条件と、上記主データが、直径115mmから直径116mmの間の位置にまで記録される場合は、上記主データの記録終端から少なくとも直径117mmまでの範囲に、上記リードアウトエリアもしくは上記ミドルエリアを形成するという第3の条件のいずれかを満たすように、上記各記録層において設定する。
又は、上記データ書き込みを行う領域範囲の設定は、上記検出された全データ量と、記録動作中における記録媒体からのアドレス読出状態の監視状況とに基づいて行われる。
又は、上記データ書き込みを行う領域範囲の設定は、上記検出された全データ量と、記録媒体から読み出された予め記録されている当該記録媒体のメディア情報とに基づいて行われる。
【0014】
即ち本発明では、多層構造の記録媒体に記録しようとする全データ量に基づいて、各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲を設定することで、適切なデータ書き込み動作を実現する。
例えば再生互換のために形成される終端エリアの記録量が最小限となるようにすれば、終端エリアの記録に要する時間が短縮できる。
また、大容量化されている多層記録媒体の場合、必要がない場合(即ちフルに容量を用いない記録を行う場合)には、なるべく再生する際に正確な情報再生が行なわれる可能性が高い場所から記録していく方が良い。換言すれば、再生に不利な状況となる位置において無理に記録を行う必要はない。このような観点から、有効な記録処理が考えられる。
即ち、例えば、検出された全データ量と、各記録層での記録レーザパワー調整の結果とに基づいてデータ書き込みを行う領域範囲を設定すれば、例えば記録レーザパワー調整が困難な記録層を避けるような記録が実行できる。
また、検出された全データ量と、記録動作中における記録媒体からのアドレス読出状態の監視状況とに基づいて、データ書き込みを行う領域範囲の設定することは、記録中において、良好な動作が遂行できない記録層があった際に、その記録層での記録継続を避けるような記録が実行できる。
また、検出された全データ量と、記録媒体から読み出された付加情報とに基づいてデータ書き込みを行う領域範囲を設定すれば、記録媒体の個別の事情に応じてフレキシブルに記録層を利用した記録が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、次の順序で説明する。
1.ディスク
1−1 記録層のエリア構造
1−2 2層ディスク
1−3 記録動作方式
2.ディスクドライブ装置
2−1 装置構成
2−2 ユーザーデータ記録量の判断処理
2−3 記録データ量に基づく記録領域範囲設定
2−4 記録データ量とOPC結果による記録領域範囲設定
2−5 記録データ量とアドレス読出状況による記録領域範囲設定
2−6 記録データ量と付加情報による記録領域範囲設定
3.変形例
【0016】
1.ディスク
1−1 記録層のエリア構造
本実施の形態では、大容量ディスク記録媒体としてDVD(Digital Versatile Disc)を例に挙げ、また後述するディスクドライブ装置は、DVDとしてのディスクに対して記録再生を行う装置とする。
【0017】
DVD方式のディスクにおいて、記録可能タイプとしては、DVD+R、DVD−R、DVD−RW、DVD−RW、DVD−RAMなどの複数の規格が存在する。ここでは、ライトワンスメディアであるDVD+Rを例に挙げて説明していく。
【0018】
例えば、DVD+Rとしてのディスクがディスクドライブ装置(記録装置)にローディングされた時には、記録面上のウォブリンググルーブに刻まれたADIP(Address in pre-groove)情報からディスクに固有な情報が読み出されて、DVD+Rディスクであることが認識される。認識されたディスクは記録され、やがて記録装置から排出され、再び記録装置に装填されることもある。この時、再び同じ記録装置に装填される事もあれば、データ交換の為に他の記録装置や再生装置に装填される事もある。
このような使用形態を考慮し、DVDの論理フォーマットは装置間の記録互換、再生互換を円滑にする為に策定されている。
【0019】
まず図1に、DVD+Rの記録層のレイアウトを示す。
図示するように、DVD+Rの記録層における論理的なデータレイアウトとしては、ディスク内周側から外周側にかけて、インフォメーションゾーン(Information Zone)が形成される。このインフォメーションゾーンは、データの記録互換、再生互換を確保するために必要な情報を全て含んでいる領域である。
インフォメーションゾーンは、1つ或いは複数のセッションを含むものとなる。
【0020】
インフォメーションゾーンは主に以下の5つの領域から構成される。
▲1▼インナードライブエリア
▲2▼リードインゾーン(リードインエリアともいう)
▲3▼データゾーン(データエリアともいう)
▲4▼リードアウトゾーン(リードアウトエリアともいう)
▲5▼アウタードライブエリア
【0021】
ここで、リードインゾーン、データゾーン、リードアウトゾーンは、再生専用装置でも支障なくアクセスできる領域にある。
インナードライブエリアとアウタードライブエリアは記録装置専用の領域である。情報の記録を行う時には、正しい記録マークが形成できるように記録時のレーザーパワーを調整しなくてはならない。このため、最適記録条件を求めるためのテスト記録に使用できるテストゾーンと記録条件にかかわる管理情報を記録できる領域が、インナードライブエリアとアウタードライブに形成される。そしてテストゾーンはテスト記録により記録状態が不均一になることから、再生専用装置で支障なくアクセスできる保障はないので、再生専用装置がアクセスできないところに配置されている。
【0022】
フィジカルセクターナンバ(PSN:物理セクターナンバ)は、ディスク上の絶対位置情報として付与されている。
図示するように、例えばディスク内周側から外周側に掛けてフィジカルセクターナンバの値は増加されていく。DVD+Rの場合、PSN=2FFFFh(hを付した数値は16進表現)がリードインゾーンの終端とされ、PSN=30000hからデータゾーンが開始される。
データゾーンは、基本的にはユーザーデータの書込が行われる領域であり、またリードインゾーンは、管理情報の書込が行われる。またリードアウトゾーンは例えば再生専用ディスクとの互換維持などの目的からダミーデータの書込が行われるが、管理情報の書込が行われる場合もある。
【0023】
再生専用ディスクとの互換性を望む場合、リードインゾーン、未記録部分が残っていないデータゾーン、及びリードアウトゾーンから成るセッション構成で記録を完結する必要がある。
ライトワンスメディアの場合は、既に知られているとおり、データゾーンへのユーザーデータの書込を行った後、セッション(或いはディスク全体)をクローズする際に、リードインゾーンに適切な管理情報を記録すること、及びデータゾーンにおいてユーザーデータの書込が行われなかった領域をダミーデータ(リードアウト)で埋め尽くすことで、当該メディアについて他の再生装置でも再生できるようにする。換言すれば、クローズしていない状態(オープン状態)では、リードインゾーンに適切な管理情報が未だ書かれていないため、その時点では再生互換性は無い。また、データエリアにおいてピットが形成されていない未記録領域があると、再生装置において適切なトレースができなくなることからダミーデータの書込が行われる。
つまり、必要なユーザーデータの書込を完了し、新たな書込を行わない時点でクローズ処理することで再生互換性が得られる。そしてその場合は、新たな書込はできないものとなる。一方、オープン状態は、再生互換性は得られていないものの、まだ新たなデータ書込が可能な状態にあるものである。
そして上記の、リードインゾーン、未記録部分が残っていないデータゾーン、及びリードアウトゾーンから成るセッション構成で記録を完結するということは、クローズ処理を行うことを意味する。
【0024】
ところで、DVD方式のディスクとしては、規格上、ユーザーデータの最後、或いは途中に付加されるリードアウトエリア、ミドルエリアについては以下の条件1〜条件3のいずれかが満たされることが必要となる。なお、ミドルエリアとは後述する2層ディスクにおいて、各層に設けられる領域であり、各層においてリードアウトに似た機能をもつ領域である。
【0025】
条件1:ディスクに記録されたユーザーデータエリアが直径68mm未満である場合には、リードアウトエリア或いはミドルエリアがディスクの直径70mmの位置まで記録される。
条件2:ディスクに記録されたユーザーデータエリアが、直径68mmから直径115mmまでとなる場合、リードアウトエリア或いはミドルエリアがユーザーデータの終りから2mmの直径区間において記録される。
条件3:ディスクに記録されたユーザーデータが、直径115mmから直径116mmまでの位置までである場合、リードアウトエリア或いはミドルエリアが直径117mmまで記録される。
【0026】
1−2 2層ディスク
ここで、記録可能型のDVDにおいて、2つの記録層を有する2層DVDを考えると、色素変化記録膜もしくは相変化記録膜としての記録層を比較的小さな間隔を置いて2層積層した構造を有するものとなる。
図2には、ディスク1において、2つの記録層としてレイヤ0、レイヤ1を積層した状態を模式的に示している。
このような2層ディスクの記録時においては、ディスクドライブ装置の光ピックアップ3から対物レンズ3aを介して出射するレーザ光をいずれかの記録層に絞り込み、その記録層に信号を記録する。
対物レンズ3側から見て、レイヤ0が近い方の記録層、レイヤ1が遠い方の記録層となる。
【0027】
2層ディスクの場合、パラレルトラックパスとオポジットトラックパスという2つの記録方式が考えられる。
図3にパラレルトラックパスの場合を示す。
なお、上記したように物理セクターナンバPSN(Physical Sector Number)はディスク盤面上に記録されている実アドレスである。これに対して論理ブロックアドレスLBA(Logical Block Number)はコンピューターで扱う論理的なデータの並びに対して付けられるアドレスである。このPSNとLBAは一対一に対応される。
【0028】
図3(a)に示すパラレルトラックパスの場合、レイヤ0、1ともに、内周側から外周側にかけてリードインエリア、データエリア、リードアウトエリアが形成される。
そしてデータの記録はレイヤ0の内周のStart PSN(=30000h)から始まりレイヤ0のデータエリアの最終であるEnd PSN(0)まで記録される。その、続きはレイヤ1の内周側のStart PSN(=30000h)から外周側のEnd PSN(1)までという記録順序で記録が行われる。
論理ブロックアドレスLBAは、図3(b)に示すように、レイヤ0の内周側から外周側まで、さらにレイヤ1の内周側から外周側までという方向性で、順番に連続に割り振られる。
【0029】
オポジットトラックパスの場合は図4に示される。オポジットトラックパスとされるディスクでは、レイヤ0の内周から始まりレイヤ0の終わりまで記録した後に、レイヤ1の外周から内周へ向かう記録順序となる。
図4(a)に示すように、オポジットトラックパスの場合、レイヤ0では内周側から外周側にかけてリードインエリア、データエリア、ミドルエリアが形成される。またレイヤ1では外周側から内周側にかけて、ミドルエリア、データエリア、リードアウトエリアが形成される。
そしてデータの記録はレイヤ0の内周のStart PSN(=30000h)から始まりレイヤ0のデータエリアの最終であるEnd PSN(0)まで記録される。その続きはレイヤ1のデータエリアの外周側(反転End PSN(0))から内周側のEnd PSN(1)までという記録順序となる。
論理ブロックアドレスLBAは、図4(b)に示すように、レイヤ0の内周側から外周側まで連続に割り振られた後、レイヤ1では折り返すように外周側から内周側までという方向性で、順番に連続に割り振られる。
【0030】
このようにパラレルトラックパスとオポジットトラックパスでは、データの物理的な格納方法(順番)の違いがある。
また、オポジットトラックパスの場合、層間折り返し部分より外周にはミドルエリアが付加される。これは次の理由による。オポジットトラックパスの場合は、レイヤ0にリードインエリアが形成され、レイヤ1にリードアウトエリアが形成される。このためデータエリアの外周側には、リードインエリア/リードアウトエリアが形成されない。一方で、再生専用装置ではディスク盤面に記録したピットを読むので、ピットの無い領域ではサーボもかからずデータを安定して読み出す事ができない。その為にガードとなる領域が必要になる。この必要性から、外周側にミドルエリアが形成され、例えばダミーデータが記録されて、リードアウトエリアと同様の機能が持たされるものとしている。
【0031】
1−3 記録動作方式
本実施の形態では、上記のような2層ディスクに対する記録動作として、以下に述べるように層間移行位置(レイヤ0からレイヤ1に移行するポイント)を設定し、レイヤ0,1に対して記録を行う領域範囲を設定することで、記録時間の短縮や、信頼性の高い記録を実現するものである。
【0032】
上記図3,図4の例では、ユーザーデータがディスク容量いっぱいまで記録された状態を示したが、実際には、必ずしもフル容量が用いられてユーザーデータが記録されるものではない。実使用上では、まだディスク上に記録可能な領域が余っていても、クローズ処理が行われることが多い。
【0033】
上述したように、余った領域(ピットが形成されていない領域)は、そのままでは再生互換に支障が出るため、オールゼロのダミーデータによるリードアウトを形成することになる。
図5(a)、図6(a)に、それぞれオポジットトラックパス、パラレルトラックパスの場合での、通常の記録動作を示す。
図5,図6において、「UA」はピットが存在しない領域(Unrecorded Area)、「DA1」〜「DA12」は記録されたユーザーデータ、「LI0」はレイヤ0のリードイン、「LI1」はレイヤ1のリードイン、「LO0」はレイヤ0のリードアウト、「LO1」はレイヤ1のリードアウト、「MA0」はレイヤ0のミドルエリア、「MA1」はレイヤ1のミドルエリアを示している。
【0034】
図5(a)は、オポジットトラックパスのディスクについて、ユーザーデータDA1〜DA12を記録した後、クローズ処理した状態を示している。
この場合、例えばレイヤ0にはユーザーデータDA1〜DA10が記録され、レイヤ1にはユーザーデータDA11〜DA12が記録されたとしている。
そしてレイヤ0では、ユーザーデータDA1〜DA10に先行した位置にリードインLI0が形成され、またユーザーデータDA1〜DA10に後続する位置にミドルエリアMA0が形成される。
レイヤ1では、ユーザーデータDA11〜DA12より外周側にミドルエリアMA1が形成され、ユーザーデータDA11〜DA12より内周側にリードアウトLO1が形成される。
この場合、上述したようにピットが存在しないエリアをなくすため、図示するようにリードアウトLO1(ダミーデータ)が長い区間記録されるものとなる。
【0035】
また図6(a)ではパラレルトラックパスのディスクについて、ユーザーデータDA1〜DA12を記録した後、クローズ処理した状態を示している。
この場合も、例えばレイヤ0にはユーザーデータDA1〜DA10が記録され、レイヤ1にはユーザーデータDA11〜DA12が記録されたとしている。
そしてレイヤ0では、ユーザーデータDA1〜DA10に先行した位置にリードインLI0が形成され、またユーザーデータDA1〜DA10に後続する位置にリードアウトLO0が形成される。
レイヤ1では、ユーザーデータDA11〜DA12に先行した位置にリードインLI1が形成され、またユーザーデータDA11〜DA12に後続する位置にリードアウトLO1が形成される。
この場合も、上述したようにピットが存在しないエリアをなくすため、図示するようにリードアウトLO1(ダミーデータ)が長い区間記録されるものとなる。
【0036】
このように記録するユーザーデータが2層の記録可能領域の全てを必要としない場合、ディスク上の長い区間でのダミーデータ記録が必要とされる。
つまり、2層ディスクを用いた記録において、必要なユーザーデータを全て記録しても、余った領域が多い場合は、ダミーデータ記録に長時間を要する。換言すれば、記録するユーザーデータが少ないのであれば、その分、記録動作(ユーザデータ記録及びクローズ処理)に要する時間を短くできるはずが、ダミーデータ記録の必要性から時間短縮ができない。
ところが、さらにいえば、ダミーデータの記録領域を最小化できれば、時間短縮が実現できるものとなる。
【0037】
なお、ユーザーデータが1層(レイヤ0のみ)で記録できてしまった場合は、その終端をリードアウトとして1層ディスクとして使用できるのであれば問題ないが、例えばレイヤ1をすべてダミーデータ記録が必要とされるのであれば、同様に記録時間が長時間化する。
【0038】
本実施の形態では、ダミーデータ(リードアウト)の記録を最小化できるような記録方式を実行する。
図5(b)に、オポジットトラックパスのディスクに対する本例での記録動作を示す。
図5(a)と同じく、ユーザーデータDA1〜DA12を記録した場合である。この場合、レイヤ0にはユーザーデータDA1〜DA6を記録するようにし、レイヤ1にはユーザーデータDA7〜DA12を記録するようにする。
レイヤ0では、ユーザーデータDA1〜DA6に先行した位置にリードインLI0が形成され、またユーザーデータDA1〜DA6に後続する位置にミドルエリアMA0が形成される。
レイヤ1では、ユーザーデータDA7〜DA12より外周側にミドルエリアMA1が形成され、ユーザーデータDA11〜DA12より内周側にリードアウトLO1が形成される。
そして図からわかるように、ユーザーデータDA1〜DA12の記録が、その半分のデータ量でレイヤ0からレイヤ1に移行されていることで、ダミーデータの記録として形成されるリードアウトLO1は、最小限の領域となる。
【0039】
また図6(b)に、パラレルトラックパスのディスクに対する本例での記録動作を示す。
図6(a)と同じく、ユーザーデータDA1〜DA12を記録した場合である。この場合、レイヤ0にはユーザーデータDA1〜DA6を記録するようにし、レイヤ1にはユーザーデータDA7〜DA12を記録するようにする。
レイヤ0では、ユーザーデータDA1〜DA6に先行した位置にリードインLI0が形成され、またユーザーデータDA1〜DA6に後続する位置にリードアウトLO0が形成される。
レイヤ1では、ユーザーデータDA7〜DA12に先行した位置にリードインLI1が形成され、またユーザーデータDA7〜DA12に後続する位置にリードアウトLO1が形成される。
そして図からわかるように、ユーザーデータDA1〜DA12の記録が、その半分のデータ量でレイヤ0からレイヤ1に移行されていることで、ダミーデータの記録として形成されるリードアウトLO1は、最小限の領域となる。
【0040】
即ち、予め記録しようとするユーザーデータ量がわかっていることを条件として、各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲を、各記録層にユーザーデータが半分づつ記録されるように設定する。具体的には、レイヤ0からレイヤ1へ移行する層間移行位置としてのレイヤ0でのアドレスを、ユーザデータの約半分の記録が完了するポイントに設定する。そしてその設定に基づいて、各記録層にユーザーデータを約半分に振り分けて記録することで、リードアウトを形成しなければならない領域を最小化できる。
これによって、記録時間(クローズ処理時間)の短縮が実現される。
もちろん、ユーザーデータ量がレイヤ0のみで全て記録できる量であった場合も、半分づつレイヤ0とレイヤ1に振り分けて記録することが、リードアウトエリア(ダミーデータ記録エリア)の最小化に有効である。
【0041】
なお、DVD+R等、DVD方式のディスクにおいて、図5(b)の場合のミドルエリアMA0、MA1を形成する範囲、或いは図6(b)の場合のリードアウトLO0、LO1を形成する範囲は、上記した条件1〜条件3のいずれかに合致するようにされればよい。
【0042】
ところで、上記図5,図6の例は、主に記録時間の短縮(リードアウトエリアの最小化)を目的とするものとして説明したが、予め記録しようとするユーザーデータ量がわかっている場合に、他の条件に応じて、各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲を設定することで、信頼性の高い記録が実現される。ここでいう他の条件とは、例えばOPC(レーザパワー調整)結果、ディスク付加情報、記録時のアドレス読出状況などである。これらを用いた領域範囲の設定、即ちレイヤ0、レイヤ1をどのように用いて記録するかについては、ディスクドライブ装置の処理として後述するが、それぞれ信頼性向上の点から好適な記録が可能となる。
【0043】
例えばレイヤ0、レイヤ1では、レイヤ1の方が精密な記録レーザパワー調整が要求され、場合によっては最適な記録レーザパワーに調整できないこともある。この場合、ユーザーデータ量が1つのレイヤに収まる量であれば、レイヤ0のみを使用するようにすることが好適である。
また、ディスクの反りなどにより外周側が不安定なディスクが、付加情報により判別できれば、その場合は外周側を使用しない記録が適切である。
さらに、記録時にアドレス読出が悪化すれば、その記録層は不安定であることになるため、それに応じて他方の層を使用するようにすれば、信頼性の高い記録が実現できる。
【0044】
なお、本例では、ディスクドライブ装置がユーザーデータ量や、上記各条件に基づいて、層間移行位置、より具体的にはレイヤ0のユーザーデータのエンドポイントを決めることになる。
記録可能タイプのディスクにおいては、記録するユーザーデータ量によってエンドポイントが決まるものであり、そのエンドポイントを示す情報(図3,図4のEnd PSN(0)のアドレス)は、リードイン内の管理情報として記録される。このため、層間移行位置(記録層のエンドポイント)は、ディスクドライブ装置が任意に設定できるものである(規格上、固定的なものではない)。
【0045】
2.ディスクドライブ装置
2−1 装置構成

上記のような2層ディスク(2層DVD+R等)に対応する本実施の形態のディスクドライブ装置を図7で説明する。
図7は本例のディスクドライブ装置の要部のブロック図である。
ディスク1は、図示しないターンテーブルに積載され、記録再生動作時においてスピンドルモータ2によって一定線速度(CLV)もしくは一定角速度(CAV)で回転駆動される。そしてピックアップ3によってディスク1にエンボスピット形態、色素変化ピット形態、或いは相変化ピット形態などで記録されているデータの読み出しが行なわれることになる。
【0046】
ピックアップ3内には、レーザ光源となるレーザダイオードや、反射光を検出するためのフォトディテクタ、レーザ光の出力端となる対物レンズ、レーザ光を対物レンズを介してディスク記録面に照射し、またその反射光をフォトディテクタに導く光学系、対物レンズをトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持しり二軸機構などが形成される。
またピックアップ3全体はスライド駆動部4によりディスク半径方向に移動可能とされている。
【0047】
ディスク1からの反射光情報はフォトディテクタによって検出され、受光光量に応じた電気信号とされてRFアンプ8に供給される。
RFアンプ8には、ピックアップ3内の複数のフォトディテクタからの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。例えば再生データであるRF信号、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEなどを生成する。
RFアンプ8から出力される再生RF信号は再生信号処理部9へ、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEはサーボ制御部10へ供給される。
【0048】
RFアンプ8で得られた再生RF信号は再生信号処理部9において、2値化、PLLクロック生成、EFM+信号(8−16変調信号)に対するデコード処理、エラー訂正処理等が行われる。
再生信号処理部9は、DRAM11を利用してデコード処理やエラー訂正処理を行う。なおDRAM11は、ホストインターフェース13から得られたデータを保存したり、ホストコンピューターに対してデータ転送する為のキャッシュとしても用いられる。
そして信号処理部9は、デコードしたデータをキャッシュメモリとしてのDRAM11に蓄積していく。
このディスクドライブ装置からの再生出力としては、DRAM11にバファリングされているデータが読み出されて転送出力されることになる。
【0049】
また信号処理部9では、RF信号に対するEFM+復調並びにエラー訂正により得られた情報の中から、サブコード情報やアドレス情報(ATIP情報、LPP情報、ADIP情報、セクターID情報など)、さらには管理情報や付加情報を抜き出しており、これらの情報をコントローラ12に供給する。
コントローラ12は、例えばマイクロコンピュータで形成され、装置全体の制御を行う。
【0050】
ホストインターフェース13は、外部のパーソナルコンピュータ等のホスト機器と接続され、ホスト機器との間で再生データやリード/ライトコマンド等の通信を行う。
即ちDRAM11に格納された再生データは、ホストインターフェース13を介してホスト機器に転送出力される。
またホスト機器からのリード/ライトコマンドや記録データ、その他の信号はホストインターフェース13を介してDRAM11にバッファリングされたり、コントローラ12に供給される。
【0051】
ホスト機器からライトコマンド及び記録データが供給されることでディスク1に対する記録が行われる。
データの記録時においては、DRAM11にバッファリングされた記録データは、変調部14において記録のための処理が施される。即ちエラー訂正コード付加、EFM+変調などの処理が施される。
そしてこのように変調された記録データがレーザ変調回路15に供給される。レーザ変調回路15は、記録データに応じてピックアップ3内の半導体レーザを駆動し、記録データに応じたレーザ出力を実行させ、ディスク1にデータ書込を行う。
【0052】
この記録動作時においては、コントローラ12は、ディスク1の記録領域に対してピックアップ3から記録パワーでレーザー光を照射するように制御される。ディスク1が色素変化膜を記録層としたライトワンス型のものである場合は、記録パワーのレーザ照射により、色素変化によるピットが形成されていく。
またディスク1が相変化記録層のリライタブルディスクは、レーザー光の加熱によって記録層の結晶構造が変化し、相変化ピットが形成されていく。つまりピットの有無と長さを変えて各種のデータが記録される。また、ピットを形成した部分に再度レーザー光を照射すると、データの記録時に変化した結晶状態が加熱によって元に戻り、ピットが無くなってデータが消去される。
【0053】
サーボ制御部10は、RFアンプ8からのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEや、再生信号処理部9もしくはコントローラ12からのスピンドルエラー信号SPE等から、フォーカス、トラッキング、スレッド、スピンドルの各種サーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
即ちフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEに応じてフォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号を生成し、フォーカス/トラッキング駆動回路6に供給する。フォーカス/トラッキング駆動回路6は、ピックアップ3における二軸機構のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することになる。これによってピックアップ3、RFアンプ8、サーボ制御部10、フォーカス/トラッキング駆動回路6、二軸機構によるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
【0054】
なおフォーカスサーボをオンとする際には、まずフォーカスサーチ動作を実行しなければならない。フォーカスサーチ動作とは、フォーカスサーボオフの状態で対物レンズを強制的に移動させながらフォーカスエラー信号FEのS字カーブが得られる位置を検出するものである。公知の通り、フォーカスエラー信号のS字カーブのうちのリニア領域は、フォーカスサーボループを閉じることで対物レンズの位置を合焦位置に引き込むことのできる範囲である。従ってフォーカスサーチ動作として対物レンズを強制的に移動させながら、上記の引込可能な範囲を検出し、そのタイミングでフォーカスサーボをオンとすることで、以降、レーザースポットが合焦状態に保持されるフォーカスサーボ動作が実現されるものである。
【0055】
また本例の場合、ディスク1は、上述のようにレイヤ0,レイヤ1としての2層構造となっている場合がある。
当然ながら、レイヤ0に対して記録再生を行う場合はレーザ光はレイヤ0に対して合焦状態となっていなければならない。またレイヤ1に対して記録再生を行う場合はレーザ光はレイヤ1に対して合焦状態となっていなければならない。
このようなレイヤ0,1間でのフォーカス位置の移動はフォーカスジャンプ動作により行われる。
フォーカスジャンプ動作は、一方のレイヤで合焦状態にあるときに、フォーカスサーボをオフとして対物レンズを強制的に移動させ、他方のレイヤに対するフォーカス引込範囲内に到達した時点(S字カーブが観測される時点)でフォーカスサーボをオンとすることで実行される。
【0056】
サーボ制御部10はさらに、スピンドルモータ駆動回路7に対してスピンドルエラー信号SPEに応じて生成したスピンドルドライブ信号を供給する。スピンドルモータ駆動回路7はスピンドルドライブ信号に応じて例えば3相駆動信号をスピンドルモータ2に印加し、スピンドルモータ2の回転を実行させる。またサーボ制御部10はコントローラ12からのスピンドルキック/ブレーキ制御信号に応じてスピンドルドライブ信号を発生させ、スピンドルモータ駆動回路7によるスピンドルモータ2の起動、停止、加速、減速などの動作も実行させる。
【0057】
またサーボ制御部10は、例えばトラッキングエラー信号TEの低域成分として得られるスライドエラー信号や、コントローラ12からのアクセス実行制御などに基づいてスライドドライブ信号を生成し、スライド駆動回路5に供給する。スライド駆動回路5はスライドドライブ信号に応じてスライド駆動部4を駆動する。スライド駆動部4には図示しないが、ピックアップ3を保持するメインシャフト、スレッドモータ、伝達ギア等による機構を有し、スライド駆動回路5がスライドドライブ信号に応じてスライド駆動部4を駆動することで、ピックアップ3の所要のスライド移動が行なわれる。
【0058】
レーザー変調回路15は、上述のように記録時には記録データに応じたレーザ光がピックアップ3内のレーザダイオードから出力されるように駆動を行うが、記録時にはハイレベルのレーザパワーにおいて、記録レーザによって変調されたレーザ出力を実行させ、再生時にはローレベルのレーザパワーで継続的なレーザ出力を実行させる。
このためレーザ変調回路15内は、記録データに応じてレーザ変調信号や波形整形を行うライトストラテジ回路と、レーザダイオードを駆動するレーザ駆動回路と、さらにレーザパワーを一定に制御するパワーコントロール回路を有する。
【0059】
再生時及び記録時のレーザパワーとしては、所定の再生レーザパワー及び記録レーザパワーが安定して出力されるようにレーザパワー制御が行われる。即ち図示していないが、ピックアップ内のモニタディテクタからはレーザ変調回路15内のパワーコントロール回路にはレーザパワーのモニタ信号が供給され、パワーコントロール回路は、モニタ信号を基準レベル(再生レーザパワー或いは記録レーザパワーとしての設定レベル)と比較することでレーザ駆動回路の出力を制御し、レーザダイオードから出力されるレーザパワーを安定化する。
また、再生レーザパワー及び記録レーザパワーはディスク1に応じて最適値に設定されなければならない。このためコントローラ12は、例えばディスク1が装填された際などには、ディスク1に対して試し書き記録/再生を行い、レーザパワー最適値を探索する処理を実行させる。例えばレーザパワーを段階的に変化させながらジッターやエラーレートを調べ、最適なレーザパワーを探索する。そして探索された最適値としての記録レーザパワー、再生レーザパワーを、レーザ変調回路15内のパワーコントロール回路に、上記の基準レベルとしてセットする。これによって記録時及び再生時において、最適なレーザパワー制御が行われる。
なお、2層ディスクにおいては、最適なレーザパワーは記録層毎に設定される。従って、最適なレーザパワー設定のための処理は、各記録層毎に行われる。
【0060】
2−2 ユーザーデータ記録量の判断処理
本例のディスクドライブ装置は、2層構造のディスク1に対して、上記図5(b)又は図6(b)で説明したような記録を行う。即ち、記録しようとするユーザーデータ量が既知であることを前提として、記録時間の短縮や信頼性を向上できる記録を実行するものである。
但し記録しようとするユーザーデータ量がわからない場合は、図5(a)又は図6(a)のような通常の記録が行われる。
このため、記録動作に際しては、ディスク1に記録しようとする全てのユーザーデータ量が確認できるか否かの判断が必要となる。このための処理の一例を図8で説明する。
【0061】
記録しようとするユーザーデータ量については、ホスト機器からのコマンドによって確認できる。
コントローラ12は、ホスト機器からの記録コマンドを受信した場合、図8のような処理により、ユーザーデータ量を確認できるか、或いはユーザーデータ量は未確定と判断できる。
【0062】
コントローラ12は、ステップF101で、記録コマンドによってセッションアットワンスもしくはディスクアットワンス方式での記録が指示されたか否かを確認する。既に公知の通り、セッションアットワンスもしくはディスクアットワンス方式での記録では、ユーザーデータの記録後にクローズ処理が行われてディスク内容が確定され、その後の追記はできない。従って、セッションアットワンスもしくはディスクアットワンス方式での記録であることが、予めユーザーデータ量を知ることができる条件の1つとなる。
セッションアットワンスもしくはディスクアットワンス方式での記録ではない場合は、後の追加記録の可能性が残されているため、ステップF106に進み、ユーザーデータ量は確定できないとして処理を終える。
【0063】
セッションアットワンスもしくはディスクアットワンス方式での記録指示であった場合は、ステップF102で、セッション追記が許可されているか否かを判断する。セッションアットワンスの場合、いわゆるマルチセッション記録が行われる可能性がある。即ちマルチセッション記録では、今回の記録を1つのセッションとしてクローズしても、次のセッションとして新たなデータ書込が可能である。そのような場合は、ディスク1に記録するユーザーデータ量は確定できない。そこで、ステップF102ではセッション追記が許可されているか(つまりマルチセッション記録)否かを判断する。許可されていない場合は、シングルセッション記録であり、この場合、今回の記録後に新たなデータ記録はできないものであるため、これも予めユーザーデータ量を知ることができる条件の1つとなる。マルチセッション記録が許されている場合は、後の追加記録の可能性が残されているため、ステップF106に進み、ユーザーデータ量は確定できないとして処理を終える。
【0064】
ディスクアットワンス方式、又はセッションアットワンス方式の記録であって、しかもセッション追記が許可されていなければ、ディスク1に対する記録は今回の記録で完結される。従って、今回記録しようとするユーザーデータ量が、ディスク1に記録される全ユーザーデータ量となる。
ステップF103では、記録コマンドの1つとしてホスト機器からリザベーションサイズのコマンドが受信されているか否かを判断する。リザベーションサイズのコマンドとは、今回の記録動作に必要な容量を指定するコマンドである。
このコマンドが受信されていたらステップF104で、リザベーションサイズのコマンドとして有効な値が指定されているか否かを確認し、指定されていればステップF105でユーザーデータ量が確定される。つまりディスク1上でユーザーデータの記録のために必要な記録範囲(容量)が確定される。
【0065】
ホスト機器からリザベーションサイズのコマンドが発行されていない場合、或いは発行されていても有効な値が指示されていない場合は、全ユーザーデータ量を知ることはできないため、ステップF106に進み、ユーザーデータ量は確定できないとして処理を終える。
【0066】
このようにしてコントローラ12は、ホスト機器からの記録コマンドの内容によってディスク1に記録しようとする全ユーザーデータ量を確定することができ、或いは未確定となる。
なお、このようなコマンドは、例えばMMC(Multi-Media Commands)やM’tFujiに代表される標準コマンドであるMode Slectコマンドとして公知である。
例えば図9には記録コマンドを構成する1つのページとしてのライトパラメータモードページを示している。このページには、バイト位置2において、4ビットの「Write Type」の情報が規定されており、これは、記録方式として、パケットライト(インクリメンタルライト)、トラックアットワンス、セッションアットワンス/ディスクアットワンスなどを指定する情報である。
この情報内容により、ステップF101の判断が可能となる。
また図9のバイト位置3には2ビットで「Multi-Session/Border 」の情報が規定されており、これは次のセッションの許可/不許可を指定する情報である。この情報内容により、ステップF102の判断が可能となる。
【0067】
さらに図10は、リザーブトラックコマンドを示している。
このリザーブトラックコマンドには、バイト位置5〜8にリザベーションサイズが記述できる。ホスト機器は、このリザベーションサイズとして有効な値を記述して当該コマンドを発行することで、ディスクドライブ装置に必要な容量の予約を行うことができる。
このリザベーションサイズのコマンドが発行されることで、ステップF103,F104,F105の処理が可能となる。
なお、以上の例はあくまで一例であり、他の手法で判断しても良い。
【0068】
2−3 記録データ量に基づく記録領域範囲設定
以下、記録時の処理例を各種説明していく。まず図11は、上記図5,図6で述べたように、リードアウトを最小化し、記録時間短縮を実現する記録動作のためのコントローラ12の処理を示している。即ち、ホスト機器から記録コマンドが発行された場合の処理である。なお、以下の図11〜図14で説明する各例ではオポジットトラックパスのディスク記録動作を例に挙げるが、全て同様にパラレルトラックパスの場合にも適用できるものである。
【0069】
図11の例の場合、記録コマンドが発行されると、コントローラ12はステップF201として、記録するユーザーデータ量が予測可能であるか否かを判断する。即ち上記図8の処理を行ってユーザーデータ量の確定/未確定を判断する。
【0070】
ユーザーデータ量が未確定の場合は、ステップF204に進んで、層間折り返し位置(層間移行位置)はレイヤ0の最大記録可能位置に設定する。そしてステップF205でディスク1への記録を開始する。これは図5(a)のように通常(従来と同様)の記録が行われることを意味する。
【0071】
図12を参照する。図12におけるSTR0はレイヤ0のデータ記録開始位置を示し、END0はレイヤ0内で記録可能な最大位置を示している。またLIMIT0はレイヤ0のユーザーデータ以外のミドルエリアを記録する位置を示す。同様にLIMIT1もレイヤ1のミドルエリアの開始位置を示し、STR1はレイヤ1のユーザーデータ記録開始位置、END1はレイヤ1のユーザーデータ記録の最終位置を示す。
この場合、STR0からEND0の範囲であるCAP0と、STR1からEND1の範囲であるCAP1を足したものが、ディスク1に記録できる最大記録容量となる。
ステップF204で層間折り返し位置(層間移行位置)をレイヤ0の最大記録可能位置に設定することによれば、ユーザーデータの記録は、レイヤ0ではEND0において終了され、以降はレイヤ1のSTR1から継続されることになる。つまり、層間折り返し位置(層間移行位置)をレイヤ0の最大記録可能位置に設定するとは、レイヤ0,レイヤ1についてデータ記録を行う領域範囲を、その最大に設定するものとなる。
【0072】
ステップF201でユーザーデータ量が確定されていると判断された場合は、コントローラ12はステップF202で、その全ユーザーデータ量がレイヤ0のみに収納できるか否かを判断する。つまり図12のSTR0からEND0の範囲であるCAP0内で全て記録可能か否かの判断である。
そしてレイヤ0のみで収納できるデータ量であったなら、ステップF204に進んで、層間折り返し位置(層間移行位置)はレイヤ0の最大記録可能位置に設定する。そしてステップF205でディスク1への記録を開始する。つまり、1層ディスクとして扱って記録を行うものである。
【0073】
ところが全ユーザーデータ量の記録のために両方の記録層を使用する必要がある場合は、ステップF202からF203に進み、記録するユーザーデータ量の略半分づつが、レイヤ0とレイヤ1に分けられて記録されるように、層間折り返し位置を設定する。
このステップF203での層間折り返し位置の設定は、換言すれば、レイヤ0、レイヤ1において記録を行う領域範囲を、それぞれユーザーデータ量の略半分に対して必要な領域として設定するものとなる。
【0074】
そしてその設定に従って、ステップF205で記録が実行される。この場合、レイヤ0ではその最大記録可能位置まで記録が行われるものではなく、ユーザーデータ量の半分を記録したポイント、つまり図12のSTR0からEND0の範囲におけるEND0より前の或るポイントが層間折り返し位置とされて、引き続いてはレイヤ1への記録が行われることになる。
これによって図5(b)に示したような記録が実行される。
そしてこのようにステップF203での設定に基づく図5(b)のような記録が行われることで、上記もしたように、リードアウトエリアが最小化され、記録時間短縮が実現できる。
【0075】
なお、この図11の例では、ステップF202の判断を行ったが、全ユーザーデータの記録をレイヤ0で可能である場合も、あえてステップF203の設定を行い、レイヤ0とレイヤ1でユーザーデータを略半分づつ記録するようにしても良い。
【0076】
2−4 記録データ量とOPC結果による記録領域範囲設定
次に、記録データ量に加え、OPC結果も考慮して記録領域範囲を設定する記録処理を説明する。これは、主に記録動作の信頼性を向上させるという観点からの処理である。なお、この例の場合は、ディスク1が装填された際、或いはその後、少なくとも記録動作に先立って、各記録層に対する記録レーザパワー調整処理(OPC)が行われていることを前提とする。
【0077】
図13に処理例を示す。記録コマンドが発行されると、コントローラ12はステップF301として、記録するユーザーデータ量が予測可能であるか否かを判断する。即ち上記図8の処理を行ってユーザーデータ量の確定/未確定を判断する。
ユーザーデータ量が未確定の場合は、ステップF306に進んで、層間折り返し位置(層間移行位置)はレイヤ0の最大記録可能位置に設定する。そしてステップF307でディスク1への記録を開始する。この場合図5(a)のように通常の記録が行われる。
【0078】
ステップF301でユーザーデータ量が確定されていると判断された場合は、コントローラ12はステップF302で、その全ユーザーデータ量がレイヤ0のみに収納できるか否かを判断する。
この場合、ユーザーデータ量が、レイヤ0のみで収納できるデータ量を越えていたら、ステップF306に進んで、層間折り返し位置(層間移行位置)はレイヤ0の最大記録可能位置に設定する。そしてステップF307でディスク1への記録を開始する。この場合も図5(a)のように通常の記録が行われる。
【0079】
一方、全ユーザーデータ量がレイヤ0のみで収納できるものであった場合は、本来レイヤ1を用いないですむものであるが、ステップF303に進み、レイヤ1でのOPC結果を確認する。そしてレイヤ1におけるOPC結果が良好であれば、ステップF303からF305に進み、記録するユーザーデータ量の略半分づつが、レイヤ0とレイヤ1に分けられて記録されるように、層間折り返し位置を設定する。
このステップF305での層間折り返し位置の設定は、レイヤ0、レイヤ1において記録を行う領域範囲を、それぞれユーザーデータ量の略半分に対して必要な領域として設定するものとなる。
【0080】
そしてその設定に従って、ステップF307で記録が実行される。この場合、レイヤ0ではその最大記録可能位置まで記録が行われるものではなく、ユーザーデータ量の半分を記録したポイント、つまり図12のSTR0からEND0の範囲におけるEND0より前の或るポイントが層間折り返し位置とされて、引き続いてはレイヤ1への記録が行われることになる。
これによって図5(b)に示したような記録が実行される。
【0081】
なお、ステップF303でレイヤ1におけるOPC結果が良好でないとされた場合は、ステップF304に進み、レイヤ0のみを用いた記録が想定され、ステップF306で層間折り返し位置(層間移行位置)はレイヤ0の最大記録可能位置に設定する。そしてステップF307でディスク1への記録を開始する。この場合図5(a)のように通常の記録が行われる。
【0082】
このような処理によれば、全ユーザーデータの記録が1つの記録層でまかなえる場合において、レイヤ1でのOPCが良好であれば、記録するデータの半分をレイヤ0に、残り半分をレイヤ1に振り分けて記録する。一方、レイヤ1のOPC結果が良好でなければ、レイヤ0のみでユーザーデータの記録を行う。
つまり、この処理は、レイヤ1の記録状態(OPC結果)を考慮して、レイヤ0内記録を行うか、層間折り返し記録を行うかの処理を適切に切り換えることを特徴とする。
そして、全ユーザーデータの記録が1つの記録層でまかなえる場合においてレイヤ0,1の両方を使用することによれば、なるべくディスク外周側での記録を避けるという意味も持つものである。即ち、ディスク外周側はディスクの反りの影響が大きく、また傷が付きやすいものであり、ディスク外周側を避けることは記録データの信頼性を向上させることにもなる。
その一方で、レイヤ1のOPC結果が良好でない場合は、レイヤ1を用いないことにより、記録動作の信頼性が向上される。つまり情報を記録する際に照射するレーザの最適記録パワー制御(OPC)が最適に行なわれていないと、その後に光ディスクに記録した情報を再生する際、ジッタが大きくなり、正確な情報の再生が行なわれない可能性も出てくるが、本処理を用いれば、この様な問題を未然に回避できる。
【0083】
なお、OPC結果を条件に加えたが、OPCに限らず、試し書きデータを再生した際のジッタやエラーレートにより、レイヤ1が記録に良好であるか否かを判断しても良い。
また、図13の例では、記録する全ユーザーデータ量が1つのレイヤ内に収まる場合において、2つの層を用いた記録が行われるようにしたが、例えば全ユーザーデータ量の記録に両記録層が必要な場合においても、図5(a)(b)のいずれの記録を行うかの判断を行い、その際に、レイヤ1のOPC結果を利用する処理も考えられる。
即ち、レイヤ1のOPC結果が良好であれば、ステップF305の処理を経て図5(b)のように記録し、一方レイヤ1のOPC結果が良好でなければ、なるべくレイヤ1での記録量を少なくするという意図により、ステップF306の処理を経て図5(a)のような記録が行われるようにしてもよい。
【0084】
2−5 記録データ量とアドレス読出状況による記録領域範囲設定
次に、記録データ量に加え、記録時のアドレス読出状況を考慮して記録領域範囲を設定(記録中に層間折り返し位置を設定)する記録処理を説明する。これも、記録動作の信頼性を向上させるという観点に重きを置いた処理である。
【0085】
図14に処理例を示す。この図14の処理は、記録コマンドが発行され、コントローラ12がそれに応じて記録動作を開始した後の処理であるとしている。例えば記録動作中に周期的な割込処理として図14の処理が行われる。
記録中において、コントローラ12はステップF401として、アドレス情報の読み易さが悪化したか否かを監視している。上述したようにコントローラ12に対しては再生信号処理部9からATIPデータなどとしてアドレスが供給されるが、コントローラ12はそのアドレスのエラーレートやエラー訂正結果、アドレスの欠落状況などを監視するものとなる。
【0086】
アドレス読出状況が悪化していなければ、通常に記録を進める。例えば図5(a)の方式での記録を続行する。例えば記録開始前の時点では、層間折り返し位置は、レイヤ0の最大記録可能な位置とされているとする。
【0087】
ある時点でステップF401でアドレス読出状況の悪化が確認されたら、コントローラ12はステップF402に進み、記録するユーザーデータ量が既知であるか否かを確認する。即ち、ホスト機器からの記録コマンドから、上記図8の処理によりユーザーデータ量が確定されていたか否かを判断する。
ユーザーデータ量が確定されていなければ、ステップF406にに移行して、レイヤ0の最大記録位置を層間移行位置とみなして、ステップF407でデータの記録動作を継続する。つまり、図5(a)のような記録動作を継続する。
【0088】
一方、ステップF402で記録するユーザーデータ量が既知であると判断した時には、ステップF403に移行して、記録するユーザーデータ量の半分をレイヤ0に記録し、残り半分をレイヤ1に記録する事を想定して層間移行位置Xを求める。
図5のようにユーザーデータDA1〜DA12を記録することを例に挙げれば、層間移行位置Xは、データ量N[DA12..DA1]= 12、図12に示したレイヤ0の記録開始位置STR0を考慮すると、
X = STR0 + N[DA12..DA1]/2−1となる。
【0089】
次にステップF404では、この層間移行位置Xと現在記録中の位置Yを比較する。既に層間移行位置Xより先の位置まで記録済みであり、かつレイヤ0の最大記録容量以内であれば、ステップF405に移行する。これは、既に全ユーザーデータ量の半分以上をレイヤ0において記録し、かつまだレイヤ0内の記録を実行中である場合である。
この場合は、ステップF405で現在位置Yを層間移行位置とみなして、ステップF407で記録を継続する。即ち、レイヤ0での記録を現時点で終了し、引き続きレイヤ1での記録を継続するものとなる。
【0090】
ステップF404で、現在の記録位置Yが層間移行位置Xを超えていない場合、或いは既にレイヤ1の記録中である場合は、ステップF406を介してF407に進み、図5(a)のような記録動作を継続する。現在の記録位置Yが層間移行位置Xを超えていない場合にステップF406に進むのは、その時点では全ユーザーデータ量の半分までの記録も行っておらず、その時点でレイヤ1に折り返すと、全ユーザーデータの記録ができなくなるためである。
【0091】
以上の処理によれば、レイヤ0での記録中にアドレス読出状況が悪化した場合、可能であるならレイヤ0での記録継続をやめて、続きをレイヤ1に記録するものとなる。光ディスクの様な記録媒体では光ディスク用基板を貼り合わせて光ディスクを製造する際に、反り等の変形が外周で起き易いし、記録膜成形むら(不均一性)等もあり、情報の記録を行なった後に光ディスクに記録した情報を再生する際、ジッタが大きくなり、正確な情報の再生が行なわれない可能性も出てくる。光ディスクがカートリッジなどで保護されたものでなければ、ユーザーの取り扱い方により外周で傷が付く事が多い。
そして光ディスクに記録する情報は、必要が無い限り再生する際に正確な情報の再生が行なわれる可能性が高い場所から記録していく方が良い。
図15の処理は、このような観点から、アドレス読出状況を基準にして、外周側が記録に適さない場合には外周側への記録継続をやめ、レイヤ1を用いてなるべく内周側のみで記録が完結するようにするものとなる。
これにより、信頼性の高い記録が実行される。
【0092】
なお、ステップF404において、現在の記録位置Yが層間移行位置Xを超えていないと判別された場合は、ステップF406に進むとしたが、この場合、ステップF403で想定した層間折り返し位置Xを、新たな層間折り返し位置として決定して、その層間折り返し位置Xまで記録が進んだ時点で、レイヤ1に移行するような処理も考えられる。
【0093】
2−6 記録データ量と付加情報による記録領域範囲設定
次に、記録データ量に加え、ディスク1から読み出した付加情報を考慮して記録領域範囲を設定する記録処理を説明する。これは、主に記録動作の信頼性を向上させるという観点からの処理である。なお、付加情報とは、ディスクにおいて例えば再生専用の管理情報として予め記録されているメディア情報のことである。メディア情報としては、製造者を識別するメーカーコードや製造者ID、製品コード、製造工場ID、シリアルナンバ、製造国/地域コードなどを含む。
【0094】
図15に処理例を示す。記録コマンドが発行されると、コントローラ12はステップF501として、記録するユーザーデータ量が予測可能であるか否かを判断する。即ち上記図8の処理を行ってユーザーデータ量の確定/未確定を判断する。
ユーザーデータ量が未確定の場合は、ステップF507に進んで、層間折り返し位置(層間移行位置)はレイヤ0の最大記録可能位置に設定する。そしてステップF508でディスク1への記録を開始する。この場合図5(a)のように通常の記録が行われる。
【0095】
ステップF501でユーザーデータ量が確定されていると判断された場合は、コントローラ12はステップF502で、その全ユーザーデータ量がレイヤ0のみに収納できるか否かを判断する。
この場合、ユーザーデータ量が、レイヤ0のみで収納できるデータ量を越えていた場合は、ステップF507に進んで、層間折り返し位置(層間移行位置)はレイヤ0の最大記録可能位置に設定する。そしてステップF508でディスク1への記録を開始する。この場合も図5(a)のように通常の記録が行われる。
【0096】
一方、全ユーザーデータ量がレイヤ0のみで収納できるものであった場合は、本来レイヤ1を用いないですむものであるが、場合によってはレイヤ1も使用するようにする。
このためステップF503に進み、ディスク1から読み出したメディア情報を確認する。
この場合コントローラ12は、例えばディスクの製造メーカー、製品種別、製造地域など、メディア情報に含まれる項目により、信頼性、特にディスク外周での反りや記録膜の成形むらなどの点で、比較的程度が悪いとされるディスクや、当該ディスクドライブ装置で保障していないディスクとして、リストアップした情報を予め備えている。例えば、市場に流通している各種ディスクの品質調査などにより、品質の悪いディスクの可能性が高いものとしてリスト(ブラックリスト)を作成し、それをリスト情報としてコントローラ12内のフラッシュメモリ等に記憶させておく。ステップF503では、このようなリスト情報を参照し、ディスク1から読み出された付加情報、即ちメディア情報を参照し、現在装填されているディスク1が、上記リスト情報に挙げられている品質の低いディスクの可能性が高いか否かを判断するものとなる。
【0097】
ステップF504では、現在装填されているディスク1が、外周側での記録に適しているか否かを判断する。即ち、上記ステップF503でリスト情報に該当するディスクであれば、適していないと判断する。
適していない、つまり粗悪なディスクの可能性が高いと判断した場合は、ステップF504からF506に進み、記録するユーザーデータ量の略半分づつが、レイヤ0とレイヤ1に分けられて記録されるように、層間折り返し位置を設定する。
即ちこのステップF506での層間折り返し位置の設定は、レイヤ0、レイヤ1において記録を行う領域範囲を、それぞれユーザーデータ量の略半分に対して必要な領域として設定するものとなり、その設定に従って、ステップF508で記録が実行される。
この場合、レイヤ0ではその最大記録可能位置まで記録が行われるものではなく、ユーザーデータ量の半分を記録したポイント、つまり図12のSTR0からEND0の範囲におけるEND0より前の或るポイントが層間折り返し位置とされて、引き続いてはレイヤ1への記録が行われることになる。
これによって図5(b)に示したような記録が実行される。
【0098】
なお、ステップF504で外周側の記録に適していると判断された場合は、ステップF505に進み、レイヤ0のみを用いた記録が想定され、ステップF507で層間折り返し位置(層間移行位置)はレイヤ0の最大記録可能位置に設定する。そしてステップF508でディスク1への記録を開始する。この場合図5(a)のように通常の記録が行われる。
【0099】
このような処理によれば、全ユーザーデータの記録が1つの記録層でまかなえる場合において、外周側の品質が低いディスクの可能性があるとされた場合は、記録するデータの半分をレイヤ0に、残り半分をレイヤ1に振り分けて記録する。一方、外周側の記録に問題がなければ、レイヤ0のみでユーザーデータの記録を行う。
つまり、この処理は、ディスクの統計的な品質を考慮して、外周側の記録に不安があるか否かを判断し、レイヤ0内記録を行うか、層間折り返し記録を行うかの処理を適切に切り換えることを特徴とする。
そして、品質に不安があるディスクについては、レイヤ0,1の両方を使用して記録することで、なるべくディスク外周側での記録を避けることができ、程度の低いディスクであっても、なるべく信頼性を持たせた記録が可能となる。
【0100】
なお、図15の例では、記録する全ユーザーデータ量が1つのレイヤ内に収まる場合において、品質に不安があるとされる場合に、2つの層を用いた記録が行われるようにしたが、例えば全ユーザーデータ量の記録に両記録層が必要な場合においても、図5(a)(b)のいずれの記録を行うかの判断を行い、その際に、ディスクから読み出した付加情報を利用する処理も考えられる。
即ち、ステップF502の判断を無くし、1つの記録層に全ユーザーデータ量が記録できるか否かに関わらず、品質に不安のあるディスクではステップF506の処理を経て図5(b)のように記録し、一方品質に不安の無いディスクについては、ステップF507の処理を経て図5(a)のような記録が行われるようにしてもよい。
【0101】
3.変形例
以上、実施の形態を説明してきたが、本発明としての変形例や適用例は各種考えられる。
まずDVD方式の2層の記録可能タイプのディスクとしてDVD+Rを挙げて述べたが、もちろん同様にDVD−R、DVD+RW、DVD−RW、DVD−RAMなどとしての2層ディスクについても、上述のように層間移行位置(つまり、層間移行位置によって決定される各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲)を、記録するユーザデータ量や上記OPC結果、アドレス読出状況、付加情報などに応じて設定することが好適である。
【0102】
また、DVD方式のディスクに限らず、CD方式、ブルーレイディスク方式など、他の種のディスク、さらにはディスク以外のメディアでも、複数記録層の記録媒体として、本発明は有用である。
さらに、実施の形態では2層ディスクとしたが、3層以上の記録層を有する記録媒体においても、本発明が好適であることは言うまでもない。
【0103】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、本発明では、多層構造の記録媒体に記録しようとする全データ量に基づいて、各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲を設定することで、適切なデータ書き込み動作を実現することができるという効果がある。
特に、データ書き込みを行う領域範囲を再生互換のために形成される終端エリア(リードアウト)の記録量が最小限となるように設定すれば、終端エリアの記録に要する時間が短縮できる。これは、記録動作時間の短縮という点で非常に有効なものであり、特に大容量化された多層記録媒体により、余り領域が多く生ずる状況において顕著な効果としてあらわれる。
【0104】
また、大容量化されている多層記録媒体の場合、必要がない場合(即ちフルに容量を用いない記録を行う場合)には、なるべく再生する際に正確な情報再生が行なわれる可能性が高い場所から記録していく方が良いが、記録しようとする全データ量に基づいて、各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲を設定することで、信頼性の高いデータ書き込み動作を実現できる。
【0105】
即ち、検出された全データ量と、各記録層での記録レーザパワー調整の結果とに基づいてデータ書き込みを行う領域範囲を設定すれば、例えば記録レーザパワー調整が困難な記録層を避けるような記録が実行できる。
多層記録媒体の場合、各記録層での記録レーザパワー調整には繊細な調整が要求されるが、このため場合によっては、レーザパワー最適値を見つけられない記録層が発生することも有り得る。その様な状態では、レーザパワー最適値を見つけられない記録層を避けるようにデータ記録が行われることが、記録及びその後の再生動作の安定性、信頼性の向上に適切である。
【0106】
また、検出された全データ量と、記録動作中における記録媒体からのアドレス読出状態の監視状況とに基づいて、データ書き込みを行う領域範囲の設定することは、記録中において、良好な動作が遂行できない記録層があった際に、その記録層での記録継続を避けるような記録が実行できる。従って安定した領域を用いた記録継続を行うことができ、これも記録及びその後の再生動作の安定性、信頼性の向上に適切である。
【0107】
さらに、検出された全データ量と、記録媒体から読み出された付加情報とに基づいてデータ書き込みを行う領域範囲を設定すれば、記録媒体の個別の事情に応じてフレキシブルに記録層を利用した記録が可能となる。例えば低品質のディスクにおけるディスクの反りや記録膜成形むら、或いはユーザーの取り扱いによる傷などは、ディスク外周側において影響が大きいものとなるが、このようなディスクについては外周側を使用しないような記録が可能となり、これも記録及びその後の再生動作の安定性、信頼性の向上に適切である。
【0108】
また、ディスク状記録媒体の場合、各記録層においては、主データ(ユーザーデータ)が直径68mm未満の位置まで記録される場合は、リードアウトエリアもしくはリードアウトエリアに代わるミドルエリアを、少なくとも直径70mmの位置まで形成するという第1の条件と、主データが直径68mmから直径115mmの間の位置にまで記録される場合は、主データの記録終端から径方向に2mmの範囲にリードアウトエリアもしくはミドルエリアを形成するという第2の条件と、主データが直径115mmから直径116mmの間の位置にまで記録される場合は、主データの記録終端から少なくとも直径117mmまでの範囲に、リードアウトエリアもしくはミドルエリアを形成するという第3の条件のいずれかを満たすように、各記録層においてデータ書き込みを行う領域範囲が設定されることにより、記録可能なDVD方式のディスクに対して互換性を維持でき、本発明を有効に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスクのエリア構造及びPSNの説明図である。
【図2】2層ディスクの説明図である。
【図3】パラレルトラックパスの説明図である。
【図4】オポジットトラックパスの説明図である。
【図5】実施の形態のオポジットトラックパスの場合の記録動作の説明図である。
【図6】実施の形態のパラレルトラックパスの場合の記録動作の説明図である。
【図7】実施の形態の記録再生装置のブロック図である。
【図8】実施の形態のユーザーデータ記録量の判断処理のフローチャートである。
【図9】ライトパラメータのコマンドの説明図である。
【図10】リザベーションサイズのコマンドの説明図である。
【図11】実施の形態の記録データ量に基づく領域範囲設定によるデータ記録処理のフローチャートである。
【図12】実施の形態の記録データ量と記録層容量の比較の説明図である。
【図13】実施の形態の記録データ量とOPC結果に基づく領域範囲設定によるデータ記録処理のフローチャートである。
【図14】実施の形態の記録データ量とアドレス読出状況に基づく領域範囲設定によるデータ記録処理のフローチャートである。
【図15】実施の形態の記録データ量と付加情報に基づく領域範囲設定によるデータ記録処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 ディスク、2 スピンドルモータ、3 光ピックアップ、8 RFアンプ、9 再生信号処理部、10 サーボ制御部、11 DRAM、12 コントローラ、13 ホストインターフェース、14 変調部、15 レーザ変調回路

Claims (7)

  1. データ書き込み可能な複数の記録層を有するとともに、データ書き込みによって、主データを含むデータエリアと、上記データエリアに先行する位置とされる先行エリアと、上記データエリアに後続する終端エリアとして該データエリアの最後、或いは途中に付加されるリードアウトエリア、又はミドルエリアが形成されるDVD方式のディスク状記録媒体に対する記録装置において、
    上記各記録層に対してデータ記録を行う記録手段と、
    記録媒体に記録しようとする全データ量を検出するデータ量検出手段と、
    上記データ量検出手段により検出された全データ量に基づいて、再生互換のために形成される上記終端エリアの記録量が最小限となるように、上記各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲を設定し、データ書き込み動作を制御する制御手段と、
    を備え、
    上記制御手段は、各記録層については、
    上記主データが直径68mm未満の位置まで記録される場合は、リードアウトエリアもしくはリードアウトエリアに代わるミドルエリアを、少なくとも直径70mmの位置まで形成するという第1の条件と、
    上記主データが直径68mmから直径115mmの間の位置にまで記録される場合は、上記主データの記録終端から径方向に2mmの範囲に、上記リードアウトエリアもしくは上記ミドルエリアを形成するという第2の条件と、
    上記主データが、直径115mmから直径116mmの間の位置にまで記録される場合は、上記主データの記録終端から少なくとも直径117mmまでの範囲に、上記リードアウトエリアもしくは上記ミドルエリアを形成するという第3の条件のいずれかを満たすように、上記各記録層においてデータ書き込みを行う領域範囲を設定し、
    上記各記録層での記録レーザパワー調整のための制御を行うとともに、
    上記データ量検出手段により検出された全データ量と、上記記録レーザパワー調整の結果とに基づいて、上記各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲を設定する
    記録装置。
  2. 上記終端エリアはリードアウトエリアであることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 上記制御手段は、記録動作中において、記録媒体からのアドレス読出状態を監視するとともに、
    上記データ量検出手段により検出された全データ量と、上記アドレス読出状態の監視状況とに基づいて、上記各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲を設定することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. 上記制御手段は、上記データ量検出手段により検出された全データ量と、記録媒体から読み出された予め記録されている当該記録媒体のメディア情報とに基づいて、上記各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲を設定することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  5. データ書き込み可能な複数の記録層を有するとともに、データ書き込みによって、主データを含むデータエリアと、上記データエリアに先行する位置とされる先行エリアと、上記データエリアに後続する終端エリアとして該データエリアの最後、或いは途中に付加されるリードアウトエリア、又はミドルエリアが形成されるDVD方式のディスク状記録媒体に対する記録方法として、
    記録媒体に記録しようとする全データ量を検出し、
    検出された全データ量に基づいて、再生互換のために形成される上記終端エリアの記録量が最小限となるように、上記各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲を設定してデータ書き込みを行うとともに、上記検出された全データ量と、上記各記録層での記録レーザパワー調整の結果とに基づいて上記各記録層を対象としてデータ書き込みを行う領域範囲の設定を行い、
    上記領域範囲は、
    上記主データが直径68mm未満の位置まで記録される場合は、リードアウトエリアもしくはリードアウトエリアに代わるミドルエリアを、少なくとも直径70mmの位置まで形成するという第1の条件と、
    上記主データが直径68mmから直径115mmの間の位置にまで記録される場合は、上記主データの記録終端から径方向に2mmの範囲に、上記リードアウトエリアもしくは上記ミドルエリアを形成するという第2の条件と、
    上記主データが、直径115mmから直径116mmの間の位置にまで記録される場合は、上記主データの記録終端から少なくとも直径117mmまでの範囲に、上記リードアウトエリアもしくは上記ミドルエリアを形成するという第3の条件のいずれかを満たすように、上記各記録層において設定する
    記録方法。
  6. 上記データ書き込みを行う領域範囲の設定は、上記検出された全データ量と、記録動作中における記録媒体からのアドレス読出状態の監視状況とに基づいて行われることを特徴とする請求項5に記載の記録方法。
  7. 上記データ書き込みを行う領域範囲の設定は、上記検出された全データ量と、記録媒体から読み出された予め記録されている当該記録媒体のメディア情報とに基づいて行われることを特徴とする請求項5に記載の記録方法。
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