JP4326065B2 - アイアン型のゴルフクラブヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、打ち易さを高めかつ安価に製造しうるアイアン型のゴルフクラブヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来、アイアン型のゴルフクラブヘッド(以下、単に「ヘッド」ということがある。)には、軟鉄、ステンレス、亜鉛合金といった金属材料の他、繊維強化樹脂などの材料が一般的に用いられてきたが、近年では、スイートエリアを大きくし、ミスショット時の飛距離のロス等を最小限に抑えるため、低比重材料と高比重材料とを組み合わせたものが提案されている。例えば、特許第2850314号公報では、図10及びそのD−D断面である図11に示す如く、フェース面Fが形成されるフェース基部a1のヒール側にシャフトを装着するシャフト取付部a2を設けたヘッド本体aと、このヘッド本体aの背面(バックフェース)bに、高比重材料からなりかつ前記背面bの外周に沿って配された環状のウエイトcとからなるヘッドを開示している。
【0003】
このようなヘッドは、その重量をヘッド周辺やソールs側により多く配分することができ、慣性モーメントの増大や低重心化などによりスイートエリアを拡大し、またボールを高く上げやすくすることを可能とする。しかしながら、ウエイトcがヘッド本体a1の背面bの外周に沿って設けられているため、ヘッド本体a1とウエイトcとの境界線eが、ヘッド外周面、すなわちソールs、トウt及びトップ部gに亘って連続して形成されてしまう。従って、このようなヘッドでは、複雑な形状をなすヘッド外周面に現れる異なる部材(ヘッド本体a1とウエイトc)の各表面が段差を有することなく面一となるよう精度の高い仕上げ工程が必要となり、1種の材料からなるヘッドの外周面の仕上げ工程に比べると非常に多くの手間と時間を要し、生産性に劣る他、ヘッドの価格を上昇させてしまうなどの不具合がある。
【0004】
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、打ち易さを高めつつも、上述のようなヘッド本体とウエイトとの境界線がヘッド外周面に現れるのを極力減じてヘッド外周面の仕上げ工程を簡略化し安価に製造しうるアイアン型のゴルフクラブヘッドを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項1記載の発明は、フェース面が形成されるフェース基部のヒール側にシャフトを装着するシャフト取付部を設けたヘッド本体と、ウエイト部材とを有するアイアン型のゴルフクラブヘッドであって、前記フェース基部は、比重が5.0以下の低比重材料からなるとともに、前記フェース面をなす板状部と、該板状部の周縁でバックフェース側に突出しかつ該周縁に沿って環状にのびることにより環状中心側に面する内壁面を有ししかもソール側を切り欠いた1以上の切欠き部を有するリブとを含み、リブの前記板状部からの突出量は、トップ部gからソールsに向けて徐々に大となり、前記ウエイト部材は、比重が7.0以上の高比重材料からなるとともに、該ウエイト部材は、前記リブの前記内壁面に沿って環状をなす環状基体、この環状基体のソール側に形成され前記切欠き部に填め込まれてソールの表面の一部を形成するソールウエイト片、及び前記環状基体よりも小厚さかつその内周面から前記フェース基部の前記板状部に沿ってのびる裏当て材とを含み、しかも前記裏当て材は、環状基体の内部の少なくともソール側を覆うことを特徴としている。
【0006】
前記切欠き部は、トウ側寄りに設けたトウ側の切欠き部と、ヒール側寄りに設けたヒール側の切欠き部とを含むとともに、
前記ソールウエイト片は、前記トウ側の切欠き部に填め込まれるトウ側のソールウエイト片と、前記ヒール側の切欠き部に填め込まれるヒール側のソールウエイト片とを含み、 しかも前記板状部は、該板状体からバックフェース側に突出して前記ソールウエイト片に挿入されるゃとにより置決めする軸体を具えることをができる。又前記切欠き部は、トウ側寄りに設けたトウ側の切欠き部と、ヒール側寄りに設けたヒール側の切欠き部とを含むとともに、前記ソールウエイト片は、前記トウ側の切欠き部に填め込まれるトウ側のソールウエイト片と、前記ヒール側の切欠き部に填め込まれるヒール側のソールウエイト片とを含むことができる。
【0007】
前記切欠き部は、リブを前記板状体から完全に除去することにより、又はリブの突出量を少なくとも部分的を減じて切欠くことにより形成したすることができる。
【0008】
また、前記シャフト取付部の上端から該シャフト取付部の中心線が前記水平面に交わる点までの長さであるネック長さLを70mm以下とすることが望ましい。なおこのようにシャフト取付部を短くした場合には、シャフト取付部の上端での外径Dを13.2mm以上とすることが望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1は、本実施形態のアイアン型のゴルフクラブヘッド1をバックフェース側から見た斜視図、図2はその分解図、図3(A)には図1のA−A断面図、図3(B)には同B−B断面図をそれぞれ示している。図において、本実施形態のヘッド1は、ヘッド本体2とウエイト部材3とから構成される。
【0010】
前記ヘッド本体2は、ボールを打球する面となるフェース面Fが形成されるフェース基部2aのヒールh側に、シャフト(図示省略)を装着するシャフト取付部2bを設けて構成される。本実施形態においては、前記ヘッド本体2、すなわちフェース基部2aとシャフト取付部2bとが、いずれも比重5.0以下でしかも同一の低比重材料により一体形成されたものが例示される。
【0011】
このような低比重材料としては、例えば純チタン(比重約4.5)、チタン合金(比重約4.4〜4.7)、マグネシウム合金(比重約1.8〜2.3)、ジュラルミン(比重約2.8)又はアルミニウム−リチウム(Al−Li)合金(比重約2.6)などが挙げられる。なお過度に比重が小さすぎると、ヘッドに必要とされる最小限の重量を確保するためにヘッドの著しい大型化を招き芝との接触面積が増してヘッドの振り抜きが悪くなる傾向がある。このような観点より低比重材料としては、比重が1.5以上、より好ましくは3.0〜5.0のものが望ましく、また強度の点を考慮すると比強度が高いチタン合金を採用するのが特に好ましい。
【0012】
このようにフェース基部2aを低比重材料で構成することによりフェース基部2aを軽量化でき、その分、ヘッド周辺へより多く重量を配分することを可能とする。なおヘッド本体2は、2種以上の低比重材料を組み合わせて構成することも可能である。
【0013】
前記フェース基部2aは、図2、図3に示す如く、前記フェース面Fをなす板状部4と、その周縁でバックフェース側に突出しかつ該周縁に沿って環状にのびしかもソールs側を切り欠いた1以上の切欠き部6を有するリブ5とを含んでおり、本例ではこのリブ5の内側に凹所C(いわゆるキャビティ)を形成したものを例示している。このように、リブ5は環状中心側に面する内壁部5iを形成している。リブ5は前記板状部4は、例えば厚さT1が3〜5mm程度、本例では約4mmの略均一厚さで構成され、フェース面Fにはスコアラインなどが適宜凹設される。
【0014】
また、前記リブ5は、ソールsの前記切欠き部6を除いて、ヘッド1のトップ部g、トウt、及びソールs、ヒールhに形成される。本例ではリブ5の板状部4からの突出量は、トップ部gからソールsに向けて徐々に大となる。また本例の切欠き部6は、トウt側寄りに設けたトウ側の切欠き部6Aと、ヒールh側寄りに設けたヒール側の切欠き部6Bとを含む2つが形成されいる。
【0015】
なお、トウ側の切欠き部6Aとヒール側の切欠き部6Bとの間には小長さのリブ5が介在している。このような切欠き部6は、例えばリブ5を前記板状体4から完全に除去した図2の態様の他、リブ5の突出量を少なくとも部分的に減じることによって切り欠かれたものでも良い。また本例では、この切欠き部6に、前記板状部4からバックフェース側に例えば錐状で突出する軸体11を設けたものが例示される。
【0016】
前記ウエイト部材3は、比重が7.0以上の高比重材料から形成される。ここで、高比重材料としては、例えばステンレス(比重約7.8〜8.0)、ニッケル−銅合金(比重約8.9)、タングステン合金(比重約12〜15)又はタングステン(比重約18)、白金(比重約21.3)、銅合金(比重約8〜13)などを挙げることができる。なお加工性や経済性などを考慮すると、ステンレス鋼、ニッケル−銅合金、タングステン合金又はタングステンが特に好ましく、実用上の観点から、前記比重は7.0〜20.0程度とするのが良い。
【0017】
またウエイト部材3は、本例では前記リブ5の内壁面5iに沿って環状をなす環状基体7と、この環状基体7のソールs側に形成され前記切欠き部6に填め込まれてソールsの表面の一部を形成するソールウエイト片9と、前記環状基体7よりも小厚さかつその内周面から前記フェース基部2aの板状部4に沿ってのびる裏当て材10とを含む一体品を例示しており、本例ではバックフェース側に露出して配される。
【0018】
上述のような高比重材料からなる環状基体7は、ヘッド1の重心点G(図4(B)に示す)の周りを環状で配されている。このため、ヘッド1は、重量をヘッド1の周辺部分により多く配分され、慣性モーメントの増大を図ることができる。またウエイト部材3は、ソールs側でリブ5を切り欠いた切欠き部6に填め込まれてソールsの表面の一部を形成するソールウエイト片9を含んでいるため、ヘッド1の重量がソール側にもより多く配分されて低重心化が促進される。これによりヘッド1は、重心点Gからフェース面Fに引いた垂線の足であるスイートスポットSS(図4(B)に示す)の高さShが低くなり、ひいては打球が高打ち出し角、低バックスピン量となってボールを上げやすくするなど打ち易さを大幅に向上しうる。
【0019】
またウエイト部材3は、図1に示す如く、リブ5の内壁面5iに沿うものであるためヘッド1の外周面の例えばトップ部gやトウtには全く現れず、図4(C)の如くソールsの表面の一部にソールウエイト片9が現れるに過ぎない。これによりヘッド1は、低重心化を図りつつヘッド外周面の仕上げ工程が煩雑化するのを防止でき、安価にかつ能率良く生産しうる。なお、バックフェース側には、ヘッド本体2とウエイト部材3との境界線が形成されるが、トップ部g、トウtなどを含むヘッド外周面に比べるバックフェースは概ね単純な曲面で構成されるため、仕上げ作業は容易に行える。
【0020】
また本例のソールウエイト片9は、前記トウ側の切欠き部6Aとヒール側の切欠き部6Bとにそれぞれ個別に填り合うトウ側のソールウエイト片9Aと、ヒール側のソールウエイト片9Bとを含んでおり、ヘッド1のトウ、ヒールに重量をより効果的に分散して配分することが可能となる。また、各ソールウエイト片9A、9Bには、前記錐状の軸体11を挿入する挿入孔3a(図3(A)に示す)が夫々形成され、ヘッド本体2との位置決めを容易としつつその固着を強固とするのに役立つ。
【0021】
このようなヘッド1は、図4(A)、(B)に示すように、垂直面N内にシャフト取付部2bの中心線CLを位置させかつ設計ライ角αで該中心線CLを傾けて水平面Hにソールした基準状態において、ヘッド1のスイートスポットSSを通るフェース面に沿った水平軸であるX軸周りの慣性モーメントのみならず、これと直交する垂直軸であるY軸周りの慣性モーメントをも増大させることができ、例えばヒール寄り、又はトウ寄りでボールを打撃した際のフェースのY軸周りの動きを減じることができ、飛距離のロスや方向性の大きなずれを抑制しうる点で好ましい。
【0022】
なお図4(C)に示す如く、前記ソールウエイト片9のソールSに沿ったトウ−ヒール方向の長さU(ソールウエイト片が複数個のときはその各長さU1、U2、…の合計長さ)は、例えば10mm以上、より好ましくは30mm以上、さらに好ましくは45mm以上とするのがより低重心化を図りうる点で望ましい。また本例では、ソールsにおいてソールウエイト片9のソール巾方向の長さQが、前記板状部4の厚さT1よりも大としたものを例示している。
【0023】
また本例ではウエイト部材3は、裏当て材10を含むことによって、フェース部の厚さを確保でき、フェース部の剛性を高めるとともに、しっかりとした打球感を得ることができる。この裏当て材10の厚さT2は、例えば3〜6mm程度とするのが望ましい。なお、この裏当て材10は、環状基体7の内部を全て覆っても良く、また本例のようにそのソールS側を部分的に覆っても良い。
【0024】
また、本実施形態では、図4(A)に示した如く、前記基準状態において、ヘッド1は、前記シャフト取付部2bの上端2eから該シャフト取付部2bの中心線CLが前記水平面Hに交わる点Kまでの長さであるネック長さLを70mm以下の小長さ設定している。これによって、ヘッド1のさらなる低重心化を図ることが可能になる。ただし、このネック長さLが過度に小さくなると、シャフトとヘッド1の接着面積が減少する傾向があるため、好ましくは30mm以上、さらに好ましくは35〜70mmを確保するのが望ましい。
【0025】
また上述のようにネック長さLを小長さとした場合には、シャフト取付部2bの上端2eでの外径Dを13.2mm以上と従来に比して大径に設定することが望ましいものである。これにより小長さとしつつシャフト取付部2bの重量をある程度確保することができ、例えばヘッドの重心距離E(ヘッドのスイートスポットSSからシャフト取付部2bの中心線までの最短距離)が著しく大きくなるのを効果的に抑制しうる。これによりヘッド1の返りが悪くなるのを防止できる。なお前記外径Dは、少なくともシャフト取付部2bの上端2eからソール側へ少なくとも30mmの長さで連続していることが好ましい。なおこの外径Dが、大きすぎるとシャフト取付部2bの重量が過大となるため、好ましくは14.0〜15.0mm、より好ましくは14.0〜14.6mmとするのが望ましい。
【0026】
またヘッド1は、前記ヘッド本体2とウエイト部材3とを、例えば圧入してかしめ合わせて嵌合する他、接着剤による接着、溶接、ねじ止め、ロウ付けなどを単独ないし2種以上組み合わせて接合することができる。なお安定した接合強度が得られかつ外観上も美しいカシメと接着剤の併用などが特に望ましいものとなる。
【0027】
図5のヘッドは、フェース基部2aが、前記フェース面Fをなす板状部4と、その周縁でバックフェース側に突出しかつ該周縁に沿って環状にのびしかもソールs側を切り欠いた一つの切欠き部6を有するリブ5とを有するものを例示している。また、ウエイト部材3は、前記切欠き部6に填まり合う1つのソールウエイト片9と本例では、環状基体7の内部でかつトップ側に部分的に配された前記裏当て材10を含んでいる。
【0028】
以上本発明の実施形態について詳述したが、ヘッド本体やウエイト部材の形状、材料などは、例示の実施形態に限られるものではなく種々変更、組み合わせして実施しうる。例えば、ヘッド本体2aのリブ5の内側に膨出部を設け、ヘッド1のバックフェース側をフラットなものとしても良い。
【0029】
【実施例】
本発明の効果を確認するために、図1、図5に示すゴルフクラブヘッド(実施例1、比較例5)を表1の仕様により試作(いずれも5番I)し性能を測定した。また比較参考のために、図6〜9に示すゴルフクラブヘッド(比較例1〜4)についても同様の測定を行った。なお比較例1〜4のシャフト取付部の上端外径Dは、13.0mmに統一し、またネック長さLは、それぞれ71mm、48mm、71mm及び60mmとした。
【0030】
また測定値は、水平面からのスイートスポット高さ、X,Yの各軸周りの慣性モーメント(夫々実施例2を100とする指数値で、数値が大きいほど良好。)、重心距離、ネック長さ及びその上端での外径とした。また各ヘッドにシャフトを装着してゴルフクラブを試作し、スイングロボットと、平均的なゴルファー10名とによる試打テストを合わせて行った。
【0031】
スイングロボットにより試打テストでは、ボールのインパクト時のヘッドスピードを36m/s、かつ打ち出し後のボールのサイドスピン量が±200rpmとなるようにフェース角を設定して、住友ゴム工業(株)社製のTOUR SPECIAL SOFT & METAL ゴルフボールを打撃し、ボールの打ち出し角とバックスピン量とを測定した。またゴルファー10名による試打テストでは、ゴルフ場のフェアウエイの芝上から上記のボールを20球ずつ打撃してもらい、ボールの上がり易さ、ボールのばらつき度合いを5段階で評価し、各ゴルファの評価の平均値を示した。なお評価は、いずれも数値が大きいほどボールが上がりやすく、またボールがばらつきにくいことを示している。
【0032】
テスト結果などを表1、表2に示す。表から明らかなように、実施例のヘッドないしこれを用いたゴルフクラブでは、比較例に比べて打ち易さが向上しており、また生産性の悪化も防止していることが確認できる。
【0033】
【表1】
Figure 0004326065
【0034】
【表2】
Figure 0004326065
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明では、フェース面をなす板状部の周縁に形成されたリブに沿って高比重材料からなる環状のウエイト部材が配されるため、ヘッド重量をヘッドの周辺により多く配分することができ、慣性モーメントの増大を図ることができる。またウエイト部材は、ソール側でリブを切り欠いた切欠き部に填め込まれてソール部表面の一部を形成するソールウエイト片を含むものであるため、ヘッドの低重心化、ひいてはスイートスポット高さを減じ、ボールを上げやすくするなど打ち易さを向上できる。さらに、ウエイト部材は、リブの内壁面に沿って配されるためヘッドの外周面を形成するトップ部やトウ部には現れず、ソール部表面の一部にだけ現れるため、低重心化を図りつつヘッド外周面の仕上げ工程が煩雑化するのを防止でき、ヘッドを安価にかつ能率良く生産しうる。
【0036】
また、請求項2記載の発明では、ソールのトウ側及びヒール側夫々により多くの重量を配分することができる。これにより、ヘッドを水平面にソールした基準状態において、ヘッドのスイートスポットを通る垂直軸であるY軸周りの慣性モーメントをより増大させることができ、例えばヒール寄り、又はトウ寄りでボールを打撃した際のフェースのY軸周りの動きを減じることができ、飛距離のロス、方向性の大きなずれを抑制しうる。又前記板状部は、該板状体からバックフェース側に突出して前記ソールウエイト片に挿入されることにより置決めする軸体を具えるため、バックフェース側における前記ソールウエイト片を正しく位置合わせできる。
【0037】
また、請求項4記載の発明では、前記シャフト取付部の上端から該シャフト取付部の中心線が前記水平面に交わる点までの長さであるネック長さLを70mm以下と短くして、ヘッドのさらなる低重心化を図りつつ、シャフト取付部の上端での外径Dを13.2mm以上とすることにより、シャフト取付部の重量をある程度確保してヘッドの重心距離が著しく大きくなるのを効果的に抑制し、ヘッドの返り易さをも維持しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のヘッドをバックフェース側から見た斜視図である。
【図2】その分解図である。
【図3】(A)は図1のA−A断面図、(B)は同B−B断面図である。
【図4】(A)はヘッドの基準状態の正面図、(B)はその側面図である。
【図5】他の実施形態を示すヘッドをバックフェース側から見た分解斜視図である。
【図6】(A)は比較例1のヘッドの背面図、(B)はそのx−x’断面図である。
【図7】(A)は比較例2のヘッドの背面図、(B)はそのy−y’断面図である。
【図8】(A)は比較例3のヘッドの背面図、(B)はそのz−z’断面図である。
【図9】(A)は比較例4のヘッドの背面図、(B)はそのv−v’断面図である。
【図10】従来のヘッドの斜視図である。
【図11】そのD−D断面図である。
【符号の説明】
1 アイアン型のゴルフクラブヘッド
2 ヘッド本体
2a フェース基部
2b シャフト取付部
3 ウエイト部材
4 板状部
5 リブ
6 切欠き部
6A トウ側の切欠き部
6B ヒール側の切欠き部
7 環状基体
9 ソールウエイト片
9A トウ側のソールウエイト片
9B ヒール側のソールウエイト片
s ソール
t トウ
h ヒール
g トップ部

Claims (5)

  1. フェース面が形成されるフェース基部のヒール側にシャフトを装着するシャフト取付部を設けたヘッド本体と、ウエイト部材とを有するアイアン型のゴルフクラブヘッドであって、
    前記フェース基部は、比重が5.0以下の低比重材料からなるとともに、
    前記フェース面をなす板状部と、
    該板状部の周縁でバックフェース側に突出しかつ該周縁に沿って環状にのびることにより環状中心側に面する内壁面を有ししかもソール側を切り欠いた1以上の切欠き部を有するリブとを含み、
    リブの前記板状部からの突出量は、トップ部gからソールsに向けて徐々に大となり、
    前記ウエイト部材は、比重が7.0以上の高比重材料からなるとともに、
    該ウエイト部材は、前記リブの前記内壁面に沿って環状をなす環状基体、
    この環状基体のソール側に形成され前記切欠き部に填め込まれてソールの表面の一部を形成するソールウエイト片、
    及び前記環状基体よりも小厚さかつその内周面から前記フェース基部の前記板状部に沿ってのびる裏当て材とを含み、しかも
    前記裏当て材は、環状基体の内部の少なくともソール側を覆うことを特徴とするアイアン型のゴルフクラブヘッド。
  2. 前記切欠き部は、トウ側寄りに設けたトウ側の切欠き部と、ヒール側寄りに設けたヒール側の切欠き部とを含むとともに、
    前記ソールウエイト片は、前記トウ側の切欠き部に填め込まれるトウ側のソールウエイト片と、前記ヒール側の切欠き部に填め込まれるヒール側のソールウエイト片とを含み しかも前記板状部は、該板状体からバックフェース側に突出して前記ソールウエイト片に挿入されることにより置決めする軸体を具えることを特徴とする請求項1記載のアイアン型のゴルフクラブヘッド。
  3. 前記切欠き部は、リブを前記板状体から完全に除去することにより、又はリブの突出量を少なくとも部分的を減じて切欠くことにより形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のアイアン型ゴルフクラブヘッド。
  4. 前記シャフト取付部は、シャフトを挿入可能な筒状体をなしかつその中心線の上端での外径Dが13.2mm以上であるとともに、
    垂直面内に前記シャフト取付部の中心線を位置させかつ設計ライ角で該中心線を傾けて水平面にソールした基準状態において、前記シャフト取付部の上端から該シャフト取付部の中心線が前記水平面に交わる点までの長さであるネック長さLを70mm以下としてなる請求項1〜3のいずれかに記載のアイアン型のゴルフクラブヘッド。
  5. 前記低比重材料は、純チタン又はチタン合金からなり、前記高比重材料は、ステンレス、ニッケル−銅合金、タングステン合金又はタングステンからなる請求項1〜4のいずれかに記載のアイアン型のゴルフクラブヘッド。
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