JP4323797B2 - 最適化した接着特性を有する親水性感圧接着剤の調製 - Google Patents
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Description
(技術分野)
本発明は、接着組成物の調製に関する。さらに特定すると、本発明は、接着特性を最適にした親水性感圧接着剤(PSA)組成物の調製に関し、これらの組成物は、例えば、皮膚または他の体表面に付着する経皮薬剤送達システムおよび他の医療品、医薬品および化粧品で有用である。本発明は、非常に多くの分野で有用性があり、これらには、経皮薬剤送達、イオン泳動システム、医用電極製作、創傷治癒、およびスキンケア製品および化粧品が挙げられる。
【0002】
(背景技術)
感圧接着剤は、周知であり、種々の工業用途、消費者用途および医療用途で長年使用されている。感圧接着剤は、通常は粘着性であって基質に塗布すると瞬間的な粘着性を示すことに特徴がある。感圧接着剤を製造するために、多くの重合体が使用されており、これらには、例えば、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル単一重合体または共重合体、ブチルゴムベースの系、シリコーン、ウレタン、ビニルエステルおよびアミド、オレフィン共重合体材料、天然ゴムおよび合成ゴムなどがある。全てのPSAは、エラストマーであり、すなわち、ゴムに典型的な粘弾性を示す。
【0003】
感圧接着剤は、使用中に皮膚または粘膜組織に付着する経皮薬剤送達装置または「パッチ」で、広範囲にわたって使用される。高分子複合材料の接着性、輸送性、貯蔵性および生物学的特性は、以下のようにして、経皮薬剤送達システムでのそれらの応用の基礎をなす:
接着性:最適なスリップ−スティック(slip−stick)転移点と相まった高い粘着性。
【0004】
輸送性:装置の経皮送達速度および機能寿命の点で制御された薬剤放出動態。
【0005】
貯蔵性:対象含入薬剤に対して改造された安定形態で保存される薬剤適合性および性能。
【0006】
生物学的特性:毒性、皮膚刺激および感作なし。
このような多様な必要条件は、単一のシステムで組み合わせるのが困難である。
【0007】
経皮薬剤送達システムで使用することが提案されている感圧接着剤の例には、ポリシロキサン(例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサンおよびシロキサンブレンド)、ポリイソブチレン、ポリアクリレート、アクリル酸−アクリレート共重合体(例えば、アクリル酸とアクリル酸2−エチルヘキシルまたはアクリル酸イソオクチルとの共重合体)、および粘着性ゴム(例えば、ポリイソブテン、ポリブタジエン、ポリスチレン−イソプレン共重合体、ポリスチレン−ブタジエン共重合体、およびネオプレン(ポリクロロプレン))が挙げられる。これらのPSAの全ては、疎水性重合体であり、それらの共通の欠点には、含水基質に対する接着性の損失がある。
【0008】
「生体接着性(bioadhesion)」は、非常に多くの水を含んだ生体組織(例えば、粘膜組織)に対する感圧接着性として、定義される。主に乾燥基質に付着する従来のPSA(ゴム、ポリシロキサンおよびアクリレート)とは対照的に、生体接着剤(BA)は、含水した生体基質に付着するとき、良好な粘着性を示す。生体接着性であるためには、水は、重合体に対して可塑効果を与えるべきであり、すなわち、この重合体は、親水性であるべきである。例えば、典型的なBAの種類には、僅かに架橋したポリアクリル酸およびポリメタクリル酸(EP 0371 421)、ならびに親水性セルロース誘導体(40〜95%)とポリエチレングリコール(PEG)とのブレンド(米国特許第4,713,243号)が含まれる。
【0009】
生体接着剤は、相当量の水の中で架橋重合体が膨潤するにつれて、粘着性となる。非常に膨潤した親水性重合体の凝集力は、一般に、低く、BAは、それゆえ、この点で、PSAとは異なる。
【0010】
多くの実用的な目的のためには、異なる親水性(それゆえ、水、または皮膚や粘膜から分泌される液体(例えば、汗、鼻汁、唾液など)での異なる溶解性)の一定範囲のPSAおよびBAを有することは、非常に有用であり得る。
【0011】
PSAとBAとの特性を組み合わせる試みは、Biegajskiらの米国特許第5,700,478号で記述されており、この場合、95〜40%のポリビニルピロリドン(PVP)と0〜50%のヒドロキシプロピルセルロース(HPC)および11〜60%のグリセロールとをブレンドすることにより、水溶性感圧粘膜接着剤が得られた。PSAの特性とBAの特性とを結び付けた親水性重合体ブレンドの他の例には、ポリアクリル酸−ポリビニルアルコール(PAA−PVA)インターポリマー錯体(これらは、その相補的重合体鎖のモノマー単位間で水素結合することにより形成され、そしてPEG−200、グリセロールまたはポリプロピレングリコール(PPG)で可塑化されている)(分子量425g/mol)が含まれる(独国特許出願DE 42 19 368)。
【0012】
ヒトの皮膚および/または粘膜組織で使用することが意図される接着剤の理想的な性能特性には、困難かつ競合する技術的な必要条件がある。最初に、もちろん、この感圧接着剤は、長期的な皮膚接触に適当であるべきであり、存在している活性剤および任意の浸透向上剤または他のビヒクルまたは添加剤に浸透性であり、また、それらと物理的かつ化学的に適合性であるべきである。理想的な接着剤はまた、非刺激性、非面皰性および非感作性であるべきであり、さらに、目的使用部位で、非常に僅かな圧力を使って、皮膚または粘膜組織に迅速に結合すべきである。この接着剤は、必要な限りできるだけ長い時間にわたって結合を維持すべきであり、また、不注意による剥がれに抵抗すべきであり、さらに、皮膚を剥がしたり残留物を残したりすることなく、容易に取り除けるべきである(皮膚との適当な接着結合力は、180度剥離試験下にて、約200〜400N/mの範囲である)。高い粘着性(すなわち、約50g/cm2より高い)は、接着性から凝集性不全への最適な転移点と組み合わされるべきである。さらにこの接着剤は、水分または高湿度に晒すことによって弱くなったり破壊されたりするべきではない。最後に、創傷を保護し電極または他の装置の配置の完全性を維持するために、この接着剤は、皮膚の移動に耐えるべきであり、機械的な負荷を接着剤から皮膚へと移動できるべきである。
【0013】
多くの医薬品には、経皮薬剤送達装置のレザバでの活性剤の溶解性は、決定的に重要である。溶解性が高いと、経皮送達速度(すなわち、その活性剤が装置から皮膚または粘膜組織へと移動する速度)を高めることが可能となる。多くの治療薬は、親油性媒体よりも親水性媒体での溶解性が高いイオノゲン有機物質であるので、親水性重合体をベースにした接着剤レザバは、疎水性重合体をベースにした接着剤レザバよりも汎用性が高い。さらに、上述のように、粘膜組織に塗布する感圧接着剤は、含水した基質によく付着すべきであり、従って、親水性接着剤は、理想的である。
【0014】
親水性接着剤の一般的な長所は、以下のとおりである:
1.親水性接着剤の表面エネルギーの方が、典型的には、より高く、そして生体基質(例えば、皮膚および粘膜)の表面エネルギーにより近いので、親水性接着剤は、親水性接着剤と比較して、高い接着性を与えることができる。
【0015】
2.親水性接着剤は、多種多様な薬剤、賦形剤および添加剤と適合性である。
【0016】
3.含水した皮膚または粘膜組織から親水性接着剤により吸収される水の可塑化効果は、疎水性接着剤とは対照的に、接着性を高める。
【0017】
4.親水性接着剤中での薬剤の高い溶解性により、薬剤放出動態が制御し易くなる。
【0018】
5.親水性重合体をベースにした親水性接着剤を使うと、その接着性−凝集性のバランスを制御し操作する性能が高まる。
【0019】
6.親水性重合体の接着性は、親水性接着剤内での特定の分子内および分子間相互作用の結果として、疎水性重合体の接着性よりも、それらの分子量にそれ程影響を受けない。
【0020】
接着組成物の親水性を高めるために、疎水性PSAは、疎水性接着剤に非粘着性親水性重合体および充填剤を取り込むことにより、「親水化」されている。それゆえ、ポリイソブチレン(PIB)PSAは、セルロースおよびセルロース誘導体(米国特許第4,231,369号)、ポリビニルアルコール(PVA)、ペクチンおよびゼラチン(米国特許第4,367,732号および第4,867,748号)、およびSiO2(米国特許第5,643,187号)を取り込むことにより、親水化されている。ゴム接着剤もまた、両親媒性界面活性剤を充填することにより、またはそのPSA重合体をプラズマ−酸素放電で処理することにより、変性されている。アクリルPSAは、PVPを取り込むことにより、親水化できる(米国特許第5,645,855号)。疎水性接着剤の親水化は、ある程度は効果的ではあるものの、部分的な接着性の損失を生じる傾向がある。
【0021】
従って、当該技術分野では、多種多様な状況(例えば、局所塗布薬剤送達システム)で使用するのに適当な新規な親水性接着剤組成物であって、上記規準の全てを満たし、また、本質的に親水性、イオン性または親油性のいずれであろうと、任意の活性剤に効果的な送達速度を与える組成物が必要とされている。
【0022】
本発明は、当該技術分野における前記必要性を検討し、また、前記規準の全てを満たすだけでなく他の長所をまた与える広範囲の親水性感圧接着剤の開発を可能にする。例えば、この接着組成物は、感圧接着剤の特性と生体接着剤の特性とを組合せ、多数の状況(これらには、経皮、経粘膜および局所薬剤送達システムだけでなく、創傷治癒製品、医用電極、イオン泳動システム、生体接着剤クッションなどが挙げられる)で使用できる。また、これらの接着組成物は、親水性、疎水性および分子構造には関係なく、多数の活性剤と併用できる。本発明の組成物を使用する接着剤製品の製造は、簡単な押出工程により容易に達成され、有機溶媒および従来の時間のかかるブレンドおよび注型方法が必要ではなくなる。最後に、この接着組成物は、吸湿性、所望の親水度、接着力および凝集力、および薬剤送達動態に関して、製造中に容易に改造され得る。
【0023】
(発明の開示)
従って、主要な目的は、経皮薬剤送達システム、イオン泳動システム、創傷治癒製品、医用電極、および生体接着剤が必要な他の装置およびシステムで有用な親水性感圧接着剤組成物を製造する方法を提供することにより、当該技術分野における上記必要性を検討することにある。
【0024】
本発明の別の目的は、接着力、凝集力および親水性に関して最適化された親水性感圧接着剤を提供することにある。
【0025】
本発明の別の目的は、薬理学的活性剤の局所または経皮投与用の治療システムを提供することにあり、ここで、このシステムは、その中に親水性感圧接着剤組成物から構成された接着手段を備えている。
【0026】
本発明のさらに他の目的、利点および新規な特徴は、一部には、以下に続く記述で述べられており、また、一部には、以下を検討すると、当業者に明らかとなるか、または本発明を実施することにより、習得され得る。
【0027】
従って、本発明の1局面では、接着度を最適にした接着組成物を調製する方法が提供され、該方法は、以下の工程を包含する:
(a)親水性重合体を可塑剤と混合してそれぞれ構成した複数の組成物を調製する工程であって、該親水性重合体は、Tg polのガラス転移温度を有し、そして該可塑剤は、Tg plのガラス転移温度を有し、そして該親水性重合体を共有結合的または非共有結合的に架橋でき、ここで、各組成物中の該親水性重合体の重量割合は、wpolであり、そして各組成物中の該可塑剤の重量割合は、wplである、工程;
(b)以下のFox等式(1)を使用して、各組成物に対する予想ガラス転移温度Tg predictedを計算し、各組成物についてTg predicted対wplをプロットする工程:
【0028】
【数3】
(c)各組成物のガラス転移温度Tg actualを決定し、各組成物についてTg actual対wplをプロットする工程;
(d)(b)および(c)のプロットのうち、Tg actualがTg predictedより低くなりTg predictedから負の偏位がある領域を確認する工程;
(e)(d)において確認した該領域内で、Tg predictedからの負の偏位が最大である可塑剤の最適重量wpl optimumを確認する工程;および
(f)重合条件下にて、該親水性重合体および該可塑剤にモノマー状前駆体を混合して、最適接着度を有する接着組成物を提供する工程であって、ここで、該組成物中の該可塑剤の重量割合は、wpl optimumであり、そして該組成物の該親水性重合体の重量割合は、1−wpl optimumである、工程。
【0029】
ある場合には、例えば、より低い接着度が望ましいとき、前記可塑剤の選択した重量パーセントは、Tg predictedからのTg actualの最大負偏位には相当せず、Tg predictedからのTg actualの他の所定の偏位に相当している。従って、本発明の他の局面では、所定の接着度を有する接着組成物を調製する方法が提供され、該方法は、以下の工程を包含する:
(a)親水性重合体を可塑剤と混合してそれぞれ構成した複数の組成物を調製する工程であって、該親水性重合体は、Tg polのガラス転移温度を有し、そして該可塑剤は、Tg plのガラス転移温度を有し、そして該親水性重合体を共有結合的または非共有結合的に架橋でき、ここで、各組成物中の該親水性重合体の重量割合は、wpolであり、そして各組成物中の該可塑剤の重量割合は、wplであり、wpolは、1−wplに等しくされる、工程;
(b)以下のFox等式(1)を使用して、各組成物に対する予想ガラス転移温度Tg predictedを計算し、各組成物についてTg predicted対wplをプロットする工程:
【0030】
【数4】
(c)各組成物のガラス転移温度Tg actualを決定し、各組成物についてTg actual対wplをプロットする工程;
(d)(b)および(c)のプロットのうち、Tg actualがTg predictedから所定の偏位を有する領域を確認する工程;および
(e)重合条件下にて、該親水性重合体および該可塑剤にモノマー状前駆体を混合して、所定の接着度を有する接着組成物を提供する工程であって、ここで、該組成物中の該可塑剤の重量割合は、(d)項で確認した領域中の値に相当する。
【0031】
本発明の別の局面では、以下の(a)および(b)を含有する親水性感圧接着組成物が提供される:(a)Tg polのガラス転移温度を有する、親水性重合体;(b)ヒドロキシル末端またはカルボキシル末端を有する相補的な短鎖可塑剤であって、該可塑剤は、Tg plのガラス転移温度を有し、そして該親水性重合体を水素結合または静電結合でき、ここで、該親水性重合体と該相補的短鎖可塑剤との重量比は、(b)Fox等式を使用して該組成物について計算した予想ガラス転移温度Tg predictedからの(a)該組成物の実際のガラス転移温度Tg actualの所定偏位を与えるように選択される。最大の接着性を得るためには、前記所定偏位は、Tg predictedからのTg actualの最大の負の偏位である。好ましくは、Tg polとTg plとの間の差は、少なくとも約50℃であり、各組成物に対するTg actualが、単に、Tg plにより決定される。
【0032】
本発明の関連した局面では、以下の(a)および(b)を含有する親水性感圧接着組成物が提供される:(a)親水性重合体および(b)ヒドロキシル末端またはカルボキシル末端を有する相補的な短鎖可塑剤であって、該可塑剤は、該親水性重合体と水素結合または静電結合でき、ここで、該水素結合と該架橋度との比および/または該親水性重合体と該可塑剤との比は、該組成物の親水性、接着力および凝集力を最適にするように選択される。
【0033】
本発明のさらに他の局面では、薬理学的活性剤を局所投与または経皮投与する薬剤送達システムが提供される。該システムは、以下の(A)および(B)を含有する:
(A)薬剤レザバであって、該薬剤レザバは、以下の(1)および(2)を含有する:(1)親水性重合体およびヒドロキシル末端またはカルボキシル末端を有する相補的な短鎖可塑剤の実質的に非水性の感圧接着剤マトリックスであって、該親水性重合体は、Tg polのガラス転移温度を有し、該可塑剤は、Tg plのガラス転移温度を有し、そして該親水性重合体を水素結合または静電結合でき、ここで、該親水性重合体と該相補的短鎖可塑剤との重量比は、Fox等式を使用して該組成物について計算した(b)予想ガラス転移温度Tg predictedからの(a)該組成物の実際のガラス転移温度Tg actualの所定偏位を与えるように選択される;および(2)治療有効量の該活性剤;ならびに
(B)裏打ち層であって、該裏打ち層は、該薬剤レザバに積層され、使用中にて、装置の外面として働く。
【0034】
本明細書中の接着組成物はまた、別の用途(例えば、絆創膏、創傷および火傷用包帯、オストミー装置、プロテーゼ固定手段、顔面マスク、音吸収材料、振動吸収材料または衝撃吸収材料など)のホストで有用である。これらの組成物は、水および/または他の導電性材料を取り込むことにより導電性にされ得、それゆえ、個体の体表面に導電性物品(例えば、電極(例えば、経皮電気神経刺激電極、すなわち、「TENS」電極、電気外科リターン電極またはEKGモニタリング電極))を付着させるのに使用され得る。
【0035】
(本発明を実施する様式)
本発明を詳細に記述する前に、他に指示がなければ、本発明は、特定の治療剤、高分子材料、薬剤送達装置などには限定されず、このようなものは、変わり得ることが理解できるはずである。本明細書中で使用する術語は、特定の実施形態のみを記述する目的のためにあり、限定するとは解釈されない。
【0036】
本明細書および添付の請求の範囲で使用する単数形「a」、「an」および「the」は、その文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数の対象を含むことに注目しなければならない。それゆえ、例えば、「a hydrophilic polymer」との言及は、2種またはそれ以上のこのような重合体の混合物を含み、「a cross−linking agent」との言及は、2種またはそれ以上の架橋剤の混合物を含み、以下同様である。
【0037】
本発明を記述し請求する際に、以下の専門用語は、以下で述べる定義に従って、使用される。
【0038】
「活性剤」、「薬剤」および「治療剤」との用語は、経皮または経粘膜投与に適切で所望の効果を誘発する化学物質または化合物を意味するように、本明細書中にて、交換可能に使用される。これらの用語には、治療上有効な試薬、予防上有効な試薬または化粧品として有効な試薬が含まれる。また、これらの化合物の誘導体または類似物、または所望の効果を誘発する種類の詳細に述べた化合物も、含まれる。
【0039】
「経皮」薬剤送達とは、その薬剤が皮膚組織を通って個体の血流に入るように、個体の皮膚表面に薬剤を投与することを意味する。「経皮」との用語は、「経粘膜」薬剤投与、すなわち、その薬剤が粘膜組織を通って個体の血流に入るように、個体の粘膜(例えば、舌下、口腔、膣、直腸)表面に薬剤を投与することを含むと解釈される。
【0040】
「局所投与」との用語は、その通常の意味では、例えば、種々の皮膚疾患の予防または治療における局所薬剤投与、化粧品(モイスチャライザー、マスク、日焼け止め剤などを含めて)の塗布などのように、皮膚または粘膜に活性剤を送達することを意味するように使用される。局所投与は、経皮投与とは対照的に、全身効果よりもむしろ局所効果を与える。
【0041】
「体表面」との用語は、皮膚または粘膜組織(粘膜裏層を有する体腔の内面を含めて)を意味するように使用される。「皮膚」との用語は、「粘膜組織」を含むと解釈すべきであり、逆の場合も同じである。
【0042】
同様に、本明細書中にて、「経皮薬剤投与」および「経皮薬剤送達システム」のように、「経皮」との用語が使用されるとき、それとは反対の意味が明示されていなければ、「経粘膜」および「局所」投与およびシステムも同様に、意図されていることが理解できるはずである。
【0043】
「疎水性」重合体および「親水性」重合体とは、本明細書中にて、Zaikovら(1987)、「Diffusion of electrolytes in polymers」 VSP(Utrecht Tokyo)で提案されているように定義される。それは、100%相対湿度で重合体が吸収する水蒸気の量に基づいている。この分類によれば、疎水性重合体は、100%相対湿度(「rh」)で、1重量%までの水を吸収するのにすぎないのに対して、中程度に親水性の重合体は、100%rhで、1〜10重量%の水を吸収する。親水性重合体は、10重量%よりも多い水を吸収できるのに対して、吸湿性重合体は、20重量%よりも多い水を吸収する。
【0044】
本明細書中の「架橋した」との用語は、共有結合または非共有結合のいずれを介して生じようと、分子内および/または分子間架橋を含有する組成物を意味する。「非共有」結合には、水素結合、静電(イオン)結合、および吸収が挙げられる。
【0045】
「粘着性(tackまたはtacky)」との用語は、定性的である。しかしながら、本明細書中で使用する「実質的に非粘着性」、「僅かに粘着性」および「粘着性」との用語は、以下のようにして、RKIまたはTRBT粘着性決定方法で得られる値を使用して、提供され得る。「実質的に非粘着性」との用語は、約25g−cm/秒未満の粘着値を有する組成物を意味し、「僅かに粘着性」との用語は、約25g−cm/秒〜約100g−cm/秒の範囲の粘着値を有する組成物を意味し、そして「粘着性」との用語は、少なくとも100g−cm/秒の粘着値を有するヒドロゲルを意味する。
【0046】
他に指示がなければ、本明細書中で示した全ての分子量値は、重量平均分子量である。
【0047】
第一実施形態では、本発明は、特定量の選択した親水性重合体と特定量の選択した相補的短鎖可塑剤(これは、この親水性重合体と水素結合できる)とを混合することにより、親水性PSAsを得る方法を提供する。適切な親水性重合体は、N−ビニルラクタムモノマー、カルボキシビニルモノマー、ビニルエステルモノマー、カルボキシビニルモノマーのエステル、ビニルアミドモノマーおよび/またはヒドロキシビニルモノマーの繰り返し単位を含有する。このような重合体には、一例として、ポリ(N−ビニルラクタム)、ポリ(N−ビニルアクリルアミド)、ポリ(N−アルキルアクリルアミド)、置換および非置換アクリル酸およびメタクリル酸重合体、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルアミン、それらの共重合体、および他の種類の親水性モノマー(例えば、酢酸ビニル)との共重合体が挙げられる。
【0048】
本明細書中で有用なポリ(N−ビニルラクタム)には、好ましくは、N−ビニルラクタムモノマー単位の非架橋単一重合体またはそれとN−ビニルラクタムモノマー単位(これは、ポリ(N−ビニルラクタム)共重合体の全モノマー単位の大部分を占める)との共重合体がある。本発明と併用するのが好ましいポリ(N−ビニルラクタム)は、1種またはそれ以上の以下のN−ビニルラクタムモノマーを重合することにより、調製される:N−ビニル−2−ピロリドン;N−ビニル−2−バレロラクタム;およびN−ビニル−2−カプロラクタム。N−ビニルラクタムモノマー単位と共に有用な非N−ビニルラクタムコモノマーの非限定的な例には、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸またはその塩、および酢酸ビニルが挙げられる。
【0049】
ポリ(N−アルキルアクリルアミド)には、一例として、ポリ(メタクリルアミド)およびポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAM)が挙げられる。
【0050】
カルボキシビニルモノマーの重合体は、典型的には、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、イタコン酸およびその無水物、1,2−ジカルボン酸(例えば、マレイン酸またはフマル酸、無水マレイン酸、またはそれらの混合物)から形成され、この種類に入る好ましい親水性重合体には、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸が挙げられ、ポリアクリル酸が最も好ましい。
【0051】
本明細書中で好ましい親水性重合体には、以下が挙げられる:ポリ(N−ビニルラクタム)、特に、ポリビニルピロリドン(PVP)およびポリ(N−ビニルカプロラクタム)(PVC);ポリ(N−ビニルアセトアミド)、特に、ポリアセトアミドそれ自体;カルボキシビニルモノマーの重合体、特に、ポリアクリル酸およびポリメタクリル酸;およびそれらの共重合体およびブレンド。PVPおよびPVCは、特に好ましい。
【0052】
この親水性重合体の分子量は、重要ではない;しかしながら、この親水性重合体の重量平均分子量は、一般に、約100,000〜2,000,000の範囲、さらに典型的には、約500,000〜1,500,000の範囲である。この親水性重合体は、非接着性親水性重合体が所定量の可塑剤と混合すると接着性となるので、本質的に接着性であり得るかまたは接着性であり得ない。
【0053】
この相補的短鎖可塑剤は、ヒドロキシル基、アミノ基またはカルボキシ基で終わり、典型的には、モノマー状またはオリゴマー状物質であり、この物質は、約−100℃〜約−30℃の範囲のガラス転移温度Tgおよび約20℃より低い融解温度Tmを有する。この可塑剤はまた、非晶質であり得る。重合体と可塑剤との間のTg値の差は、この重合体−可塑剤ブレンドの接着挙動に関して、決定的に重要である。好ましくは、この差は、約50℃より大きく、好ましくは、約100℃より大きく、最も好ましくは、約150℃〜約300℃の範囲である。この親水性重合体および相補的短鎖可塑剤は、相溶性であるべきであり、すなわち、ブレンド前の成分のTgの中間の単一のTgを示す均一ブレンドを形成できるべきである。一般に、この可塑剤は、約45〜約800の範囲、好ましくは、約45〜約600の範囲の分子量を有する。適切な可塑剤の例には、低分子量ポリアルコール(例えば、グリセロール)、モノマー状またはオリゴアルキレングリコール(例えば、エチレングリコールおよびプロピレングリコール)、エーテルアルコール(例えば、グリコールエーテル)、ブタンジオールからオクタンジオールのアルカンジオール(ポリアルキレングリコール(例えば、ポリエチレングリコール)のカルボキシ末端誘導体およびアミノ末端誘導体を含めて)、および二炭酸(carbonic diacids)が挙げられるが、これらに限定されない。ポリアルキレングリコール(これは、必要に応じて、カルボキシル末端である)は、本明細書中では、好ましく、約300〜600の範囲の分子量を有するポリエチレングリコールは、最適な可塑剤である。
【0054】
この親水性重合体および可塑剤は、互いに対して混和性であって異なる鎖長(上記のことから推測され得るように)を有するべきである。短鎖可塑剤の重量平均分子量に対する親水性重合体の重量平均分子量の比は、約200および200,000以内、好ましくは、約1,250および20,000以内であるべきである。また、この重合体および可塑剤は、互いに水素結合または静電結合できる相補的官能基を含有するべきである。理想的には、この重合体の相補的官能基は、その重合体構造の全体にわたって位置しているのに対して、この可塑剤の官能基は、好ましくは、直鎖分子の2個の末端に位置しており、この可塑剤が重合体またはオリゴマーである場合、その骨格に沿って存在していない。この可塑剤の2末端官能基と対応する官能基(これは、この親水性重合体の骨格に沿って含まれている)との間で水素結合またはイオン結合を形成すると、非共有結合的に連結した超分子ネットワーク構造が得られ、これは、図1で、簡単な図として概説されている。この可塑剤の相補的基と親水性重合体との間の強力な相互作用は、このネットワークに凝集力を与える。同時に、この可塑剤分子の長さおよび可撓性のために、それらは、スペーサとして挙動し、この親水性重合体の凝集的に相互作用している高分子の間で、自由空間を作り出す。このようにして、感圧接着剤の以下の明らかに競合している性能特性が、共に達成される:接着剤接合不全の状態で剥離エネルギーを分散するのに必要な剪断変形に対するゴム様抵抗と相まって、接着剤結合に必要な液体様の流動性。
【0055】
それに加えて、この可塑剤は、この親水性重合体/可塑剤組成物のガラス転移温度を、Fox等式(これは、等式(1)で示される)で予想される値よりも大きい程度まで低下させる:
【0056】
【数5】
ここで、Tg predictedは、この親水性重合体/可塑剤組成物の予想ガラス転移温度であり、wpolは、この組成物中の親水性重合体の重量割合であり、wplは、この組成物中の可塑剤の重量割合であり、Tg polは、この親水性重合体のガラス転移温度であり、そしてTg plは、この可塑剤のガラス転移温度である。本発明者は、たとえ各成分が個々に非粘着性であっても、Tg predictedからの所定偏位を与えるように成分およびそれらの相対量を選択することにより、親水性重合体および相補的可塑剤から、最適(例えば、最大)接着度を有する接着組成物が調製できることを発見した。一般に、Tg predictedからの所定偏位は、最大負偏位であり、これは、接着力が最大になる点である。
【0057】
すなわち、親水性重合体 対 可塑剤との重量比は、非粘着性親水性重合体と短鎖相補的可塑剤とのブレンドで接着性が現れるように、特定の値であるべきである。図2で図示しているように、PEG−400とのPVPブレンドでは、Fox等式(1)により予想されるTg値からの負偏位を示す組成物においてのみ、接着性が本来備わっている。この負偏位が大きくなる程、その接着性が高くなる。この発見は、一般に適用でき、PVP−PEG−400ブレンドには限定されない。好ましくは、この負偏位は、約30℃〜約150℃、好適には、約50℃〜約120℃の範囲内である。この負Tg偏位の程度は、ブレンド成分のTg間の差、すなわち、Tg polとTg plとの間の差に依存している。一般に、この負Tg偏位は、未ブレンド重合体と可塑剤との間のTg値の差の約20〜40%であるべきである。
【0058】
重合体中の感圧接着剤挙動の他の一般的な予測指標は、ΔCpTg積であり、ここで、ΔCpは、その重合体がガラス状態から粘弾性状態へと転移する点での熱容量の変化である。この積は、熱量の1尺度の特徴となり、これは、その重合体がガラス状態から粘弾性状態へと転移して重合体セグメントに並進運動移動度を与えるように、拡大するはずである。PVPとPEG−400との混合が起こるにつれて、そのΔCpTg積は、ブレンド接着性の最大値に対応する最小値を通過して、低下する(図3)。これらのPSAを非接着性重合体から際立たせるのは、積ΔCpTgである(表1)。接着性PVP−PEGブレンドおよび疎水性PSA(PDMS、PIBおよび天然ゴム)に付随したΔCpTg値は、45.0〜92.0J/gの範囲、主に、65〜80J/g付近の狭い領域内で、特に分類される。非接着性重合体は、より大きなΔCpTg値を示す。
【0059】
【表1】
ΔCpTg値は、重合体における空隙率と凝集相互作用エネルギーとの間の微妙なバランスの輪郭を示す(Feldsteinら(1999),Polym Mater.Sci.Eng.81:467〜468)。一般に、接着性が現れるためには、高い空隙率は、高い引力相互作用エネルギーで相殺されなければならない。空隙率が高いと、分子移動度が大きくなり、PSA重合体の液体様流動性が高くなるのに対して、相当な凝集相互作用エネルギーは、凝集靱性およびゴム様流れ抵抗をもたらす。
【0060】
本発明の接着組成物に対する実際のガラス転移温度Tg actualが、一般に、Fox等式で予想される値よりも相当に低い場合、特に、本明細書中での好ましい接着剤の組成は、Tg predictedからのTg actualの最大負偏位に対応するように選択されるので、ガラス状重合体ブレンドを粘弾性組成物に変換するのに必要な熱は、最小となる。
【0061】
最も基本的な分子レベルに縮小するとき、高分子材料の全ての性能特性は、関与している高分子の構造および相互作用によって、相互に関係づけられる。このことは、また、感圧接着剤の拡散率と粘着性との間の相互関係にも当てはまる。最近明らかになったように(Feldsteinら(2000),Proceed.23rd Annual Meeting Adhesion Soc.,pp.54〜56)、凝集型の接着剤デボンディング(debonding)(これは、種々のPSA重合体および重合体ブレンドに典型的である)を使うと、その接着剤の結合を裂くのに必要な剥離力Pは、等式(2)により、PSA重合体セグメントの自己拡散係数と関連している:
【0062】
【数6】
ここで、bは、接着剤の幅であり、lは、接着剤層の厚さであり、aは、重合体セグメントが拡散するサイズであり、Nは、アボガドロ数であり、τは、セグメント緩和時間であり、そしてσfは、剥離張力下での接着性重合体の割れの限界応力である。等式(2)により、PSA重合体の分子移動度(D)および凝集靱性(σf)の測定値に対する接着力の一般的な関係が確立される。
【0063】
理論に束縛されることを望まないが、等式(2)は、親水性重合体を短鎖可塑剤(これは、その鎖末端で、相補的反応性官能基を持っている)と混合すると、何故、接着性が最大になるのかを説明していると本発明者は考えている。この可塑剤の両方の末端基を介して水素結合または静電結合を形成すると、この親水性重合体鎖が重合体ブレンドの超分子ネットワーク構造へと非共有結合的に架橋を提供する。可塑剤鎖が相当に長く可撓性であるために、このネットワーク構造は、高い凝集力と相まって高い空隙率および分子移動度(すなわち、重合体ブレンドの接着挙動を支配する特性)をもたらす。可塑剤の濃度を高くすると、分子移動度(D)が高くなるのに対して、凝集力(σf)は、反対のパターンに従う。この理由のために、親水性重合体の割合が低いと(すなわち、低い相対量の親水性重合体)、液状または半液状の組成物が得られるのに対して、親水性重合体の割合が高いと(すなわち、高い相対量の親水性重合体)、凝集力が高い材料が生じる。高い凝集力は、順に、機械的な特性の劣化を引き起こし得、薬剤送達システムでは、また、薬剤放出速度を低くし得る。
【0064】
図4のデータから明らかなように、水の吸収は、短鎖テレケリック(telechelic)可塑剤を過小に装填した(27.3%)親水性重合体のブレンドおよびこのような可塑剤を過大に装填した(45.8%および52.9%)親水性重合体のブレンドの接着性に対して、逆の効果を引き起こす。水蒸気の吸収は、親水性重合体のガラス転移温度の著しい低下により反映されるように、水の著しい可塑化作用と関連している。図3の曲線の左手(上昇)部分は、そのガラス転移に近い組成物に相当しており、水は、そこでは、そのPSAの粘弾性状態への転移を促進して接着性を高めることにより、可塑剤として挙動する。対照的に、このプロットの右手(下降)部分でのゴムブレンドについては、水は、共溶媒として働く、ヒドロゲルの凝集力を低くすることにより、接着剤の堅牢性の低下に寄与する(等式(2))。このようにして、この可塑剤と親水性重合体との比を変えることにより、組成物は、生体接着剤から感圧接着剤へと変換され得る。
【0065】
このPVP−PEGシステムは、ここでは、モデルと考えられているが、本発明は、このことに関して限定されず、多数の親水性重合体および可塑剤がそれぞれPVPおよびPEGと置き換えられ得ることが理解できるはずである。本発明の広く適用性は、主に、これらの親水性重合体の特性よりもむしろ可塑剤の特性から生じる。この基本的な結論もまた、理論的に確認されている。実施例1〜67から明らかなように、このブレンドのTgの特定型の組成的な挙動は、Fox等式(1)を使って得られる重量平均量からの負偏位−ΔTgとΔCpTg量との両方により概説されるが、因子制御接着性(factor controlling adhesion)である。何年にもわたって、混和性重合体ブレンドおよび可塑化システムのTg−組成依存性を表わすために、多数の等式が提案されている(Aubin(1988),Prud’homme R.E.「Analysis of the glass transition temperature of miscible polymer blends」 Macromolecules 21:2945〜2949を参照)。一般に、Tgは、組成の関数として単調に変わり、可塑剤を添加したときの応答として、急速な初期低下に続いて徐々に横ばいになることが観察されている。測定されたTg値と関連した等式を使って予測された値との間の差は、通常、関与している成分の分子間での相互作用の強度の尺度と考えられている。以下のKovacsの等式(3)は、もし、PEG可塑剤成分のガラス転移温度とPVP重合体のガラス転移温度との間のTg差(および混和性親水性重合体と相補的可塑剤との間)が約50℃より高いなら、適用できる。
【0066】
【数7】
ここで、fgは、TgでのPVPの部分空隙率であり、Δαは、PEGに対する熱膨張係数であり、そしてφは、このブレンド中の重合体容量割合である。このfg因子は、全ての重合体について同じ普遍的な量、すなわち、約0.025であることが見出されている(Ferry(1970).Viscoelastic Properties of Polymers,第2版、Wiley:N.Y.,11章を参照)。理論的には、Kovacs等式(3)は、PVP−PEG系の特異的な挙動がPEG特性に起因することを明らかにする。実際には、普遍的なfg値(これは、この場合もやはり、異なる重合体に共通した量である)以外は、PVPに関連した他の因子は、いずれもブレンドのTgを制御しない。それゆえ、このPVP−PEGシステムに対するKovacs等式の有効性は、親水性重合体のTgと短鎖相補的可塑剤のTgとの間の差が、この重合体と可塑剤とをブレンドすると感圧接着性が現れるように、50℃より高くするべきであることを暗示している。
【0067】
等式(3)はまた、いずれの所定の短鎖テレケリック可塑剤についても、Tg predicted からのTg actualの最大負偏位(結果的に、最大接着性)に対応するブレンド組成物が、それよりTgが高い親水性相補的重合体の構造により実際に影響を受けないことを示している。言い換えれば、もし、PVP−PEGでは、36重量%のPEG濃度において、最も高い接着力が現れるなら、他の相補的親水性重合体とのPEGブレンドもまた、その親水性重合体のTgが可塑剤のTgよりも50℃より高いという条件で、36重量%近傍の可塑剤では、最大接着度を示す。
【0068】
この親水性重合体および可塑剤は、接着力および凝集力だけでなく親水性(それゆえ、薬剤送達システムでは、薬剤送達の動態)を最適にするように設計した比で、ブレンドされる。この比は、上記のとおりであり、すなわち、親水性重合体と可塑剤との好ましい重量比は、Fox等式(1)を使用した計算された重量−平均量からの負Tg偏位の最大値により規定される範囲またはΔCpTg規準の最大値により概説される範囲であるべきである(図2および3)。
【0069】
重合体組成物の空隙率および凝集エネルギーは、組成物が感圧接着性を示すためには、特定の割合でなければならない。Feldsteinら(1999),「Quantitative relationship between molecular structure and adhesion of PVP−PEG hydrogels」、Polym.Mater.Sci.Eng.81:465〜466;Feldsteinら(1999),「Contribution of molecular mobility to debonding of pressure sensitive adhesive hydrogels」、Polym.Mater.Sci.Eng.81:465〜466;Feldsteinら(1999),「A structure−property relationship and quantitative approach to the development of universal transdermal drug delivery system」in:T.Sohn and V.A.Voicu(著),NBC(Nuclear,Biological,and Chemical)Risks−Current Capabilities and Future Perspectives for Protection,Kluwer Academic Publishers,NATO Science Series:1.Disarmament Technologies,25巻、Dordrecht−Boston−London,(1999),441〜458ページ;およびFeldsteinら(2000),「Molecular insight into rheological and diffusion determinants of pressure sensitive adhesion」Proceed.23rd Annual Meeting Adhesion Soc.2000,54〜56ページを参照。
【0070】
一般に、高い接着性を得るためには、実質的な凝集相互作用は、高い空隙率により相殺されなければならない。接着剤ゲル中での凝集相互作用のエネルギーは、親水性重合体/短鎖可塑剤の比および架橋剤/親水性重合体の比の両方により、制御される。接着性の1の尺度として、Kotominら(2000),「Durability and fracture of some viscoelastic adhesives」Proceed.23rd Annual Meeting Adhesion Soc.,413〜415ページで記述された締め付け−反跳(squeeze−recoil)試験を使って、一定剥離力下での接着接合部の持続時間t*(秒)が使用され得る。持続時間が長くなる程、従来の剥離試験による接着度が高いことを示している。
【0071】
この組成物は、所望の用途に依存して、含水され得るか含水され得ない。例えば、経皮および経粘膜薬剤送達システムは、一般に、0〜約7重量%の水を含有するのに対して、顔面マスク、導電性接着剤製品、化粧品、局所製薬処方、およびゲル型接着剤(すなわち、ヒドロゲル接着剤)が望ましい他の製品は、一般に、約7重量%〜約40重量%の水を含有する。最適な含水度は、その親水性重合体および短鎖可塑剤の性質および吸湿性に依存している。例えば、殆どの用途に最適なPVP−PEG−400システムは、2〜20重量%、好ましくは、2〜12重量%、最も好ましくは、6重量%と10重量%の残留水を含有する。PEG鎖長の低下に伴う可塑剤吸湿性の上昇により、最適な含水度が上がるのに対して、吸湿性の高いPVPを吸湿性の低いPVCapで置き換えると、最適な接着性を与える水和が低下することが分かる。しかしながら、一部の水和は、この接着組成物を皮膚または他の体表面に塗布すると、起こる。ある場合には、使用前に、ヒドロゲルを生じるために、この接着組成物に水または有機溶媒(例えば、エタノール)を添加することが望まれ得る。ヒドロゲルは、多くの状況で有利であり得る。
【0072】
この組成物は、自己接着性であり、通常、粘着付与剤の添加を必要としない。しかしながら、本発明の接着組成物には、その組成物に決して有害できない限り、他の添加剤が取り込まれ得る。例えば、以下の任意の成分は、しばしば、接着剤処方で存在しているが、ここでは、例示の目的にのみ提示し、これらの接着組成物を決して限定することを意味しない。これらの任意の成分には、充填剤、分子量を制御するための連鎖移動剤(例えば、四臭化炭素、メルカプタンまたはアルコール)、顔料、染料、屈折粒子、防腐剤、安定剤、堅牢剤(toughening agents)、抗菌剤(例えば、マーキュロクロム、スルファジアジン銀、ポビジンヨード、ヨード)、化粧剤(例えば、グリセリン、尿素、アラントイン、イオウ、アントラキノン、ヒドロキノン)、モイスチャライザー、湿潤剤、麻酔剤(例えば、ベンゾカイン)、癒合剤(例えば、コラーゲン)などが挙げられる。不溶性繊維充填剤は、その接着剤が皮膚または他の体表面にあるとき、その含水度を調節するために、有利に取り込まれ得る。このような充填剤には、国際特許公開第WO89/03859号で記述されたセルロース性材料(例えば、織物の紙材料および綿材料ならびに不織の紙材料および綿材料)を挙げることができる。他の適切な充填剤は、不活性(すなわち、実質的に非吸着性)であり、これには、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン−ポリエーテルアミド共重合体、ポリエステルおよびポリエステル共重合体、ナイロンおよびレーヨンが挙げられる。これらの添加剤およびそれらの量は、その最終接着剤の重合、架橋または所望の化学的および物理的特性を著しく妨げないような様式で、選択される。
【0073】
これらの接着組成物は、生体医用電極および他の電気療法の状況で使用するために(すなわち、電極または他の導電性部材を体表面に取り付けるために)、導電性にされ得る。例えば、これらの接着組成物は、患者の皮膚または粘膜組織に、経皮神経刺激電極、電気外科リターン電極またはEKGモニタリング電極を取り付けるのに使用され得る。一般に、これらの応用には、導電性種を含むように、この接着組成物を変性することが関与しており、それにより、その接着組成物を全体的に導電性にする。適切な導電性種には、イオン導電性電解質(これは、通例、皮膚または他の体表面に塗布するのに使用される)が挙げられ、また、イオン化可能な無機塩、有機化合物または両方の組合せが挙げられる。イオン導電性電解質の例には、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、モノエタノールアミンアセテート、ジエタノールアミンアセテート、乳酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸カルシウム、塩化リチウム、過塩素酸リチウム、クエン酸ナトリウムおよび塩化カリウム、およびレドックスカップル(例えば、第二鉄塩と第一鉄塩(例えば、硫酸塩およびグルコン酸塩)との混合物)が挙げられるが、これらに限定されない。好ましい塩には、塩化カリウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウムおよび酢酸マグネシウムがあり、塩化カリウムが、EKG用途には最も好ましい。本発明の接着組成物には、事実上、任意の量の電解質が存在し得るものの、任意の水溶性電解質は、その混合物の約0.1〜約15重量%の範囲の濃度で存在しているのが好ましい。Nielsenの米国特許第5,846,558号で記述された生体医用電極を製作する手順は、本発明の接着組成物を使用するのに適合され得る。他の適切な製作手順は、当業者が認識しているように、同様に使用され得る。
【0074】
特定の用途には、特に、高い凝集力が望ましいとき、この接着組成物は、共有結合的に架橋されるべきである。その親水性重合体は、分子内または分子間のいずれかで、共有結合的に架橋され得、および/または親水性重合体および可塑剤が共有結合的に架橋され得る。前者の場合、この親水性重合体を可塑剤に連結する共有結合は存在しないのに対して、後者の場合、その親水性重合体を可塑剤に結合する共有結合架橋が存在している。この親水性重合体、または親水性重合体と可塑剤とは、熱、照射または化学硬化(架橋)剤を使用して、共有結合的に架橋され得る。
【0075】
この接着組成物を熱的に架橋するためには、その重合体ブレンド、すなわち、この親水性重合体と可塑剤との混合物には、遊離ラジカル重合開始剤を添加すべきである。この遊離ラジカル重合開始剤は、ビニル重合で従来使用されている公知の遊離ラジカル発生開始剤のいずれかであり得、好ましくは、有機過酸化物またはアゾ化合物である。これらの開始剤は、通常の量、一般に、その重合可能物質の0.01〜15重量%、好ましくは、0.05〜10重量%、さらに好ましくは、約0.1重量%〜約5重量%、特に、約0.5重量%〜約4重量%で、使用できる。適切な有機過酸化物には、過酸化ジアルキル(例えば、過酸化t−ブチルおよび過酸化2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)プロパン)、過酸化ジアシル(例えば、過酸化ベンゾイルおよび過酸化アセチル)、パーエステル(例えば、t−ブチルパーベンゾエートおよびt−ブチルパー−2−エチルヘキサノエート)、パージカーボネート(例えば、ジセチルパーオキシジカーボネートおよびジシクロヘキシルパーオキシジカーボネート)、過酸化ケトン(過酸化ヘキサノンおよび過酸化メチルエチルケトン)ならびにヒドロペルオキシド(例えば、クメンヒドロペルオキシドおよび第三級ブチルヒドロペルオキシド)が挙げられる。適切なアゾ化合物には、アゾビス(イソブチロニトリル)およびアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)が挙げられる。この接着組成物を熱的に架橋する温度は、その現実に存在している成分に依存しており、当業者により容易に推測できるが、典型的には、約80℃〜約200℃の範囲である。
【0076】
この親水性重合体、または親水性重合体と可塑剤とは、また、典型的には、光開始剤の存在下にて、照射により架橋され得る。この照射は、紫外線、α線、β線、γ線、電子線およびX線の照射であり得るが、紫外線照射が好ましい。有用な光増感剤には、「水素抽出(hydrogen abstraction)」型の三重項増感剤があり、これには、ベンゾフェノンおよび置換ベンゾフェノンおよびアセトフェノン(例えば、ベンジルジメチルケタール、4−アクリルオキシベンゾフェノン(ABP)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジエトキシアセトフェノンおよび2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン)、置換α−ケトール(例えば、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン)、ベンゾインエーテル(例えば、ベンゾインメチルエーテルおよびベンゾインイソプロピルエーテル)、置換ベンゾインエーテル(例えば、アニソインメチルエーテル)、芳香族スルホニルクロライド(例えば、2−ナフタレンスルホニルクロライド)、光活性オキシム(例えば、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)−オキシム)、チオキサントン(アルキル置換および水素置換チオキサントン(例えば、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントンおよび2,4−ジエチルチオキサントン)を含めて)、ならびにアシルホスフィンオキシドが挙げられる。200〜800nm、好ましくは、200〜500nmの波長を有する放射線は、本明細書中で使用するのに好ましく、殆どの場合、架橋を誘発するには、低強度紫外光が十分である。しかしながら、この水素抽出型の光増感剤を使うと、十分な架橋を達成するのに、より高い強度のUV露光が必要であり得る。このような露光は、水銀灯プロセッサ(例えば、PPG、Fusion、Xenonおよび他社から入手できるものに)により、行うことができる。架橋はまた、γ線または電子線を照射することにより、誘発され得る。適切な照射パラメータ、すなわち、架橋を起こすのに使用される放射線の種類および線量は、当業者に明らかである。
【0077】
化学架橋「促進剤」とも呼ばれている適切な化学硬化剤には、ポリメルカプタン、例えば、2,2−ジメルカプトジエチルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサ(3−メルカプトプロピオネート)、エチレンビス(3−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラ(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート、ポリエチレングリコールジメルカプトアセテート、ポリエチレングリコールジ(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタントリ(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリ(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ジチオエタン、ジ−またはトリチオプロパンおよび1,6−ヘキサンジチオールが挙げられるが、これらに限定されない。この架橋促進剤は、未架橋親水性重合体に添加されて、その共有結合架橋を促進するか、または未架橋親水性重合体と可塑剤とのブレンドに添加されて、それらの2成分間で架橋を生じる。
【0078】
この親水性重合体はまた、この可塑剤と混合する前に、架橋され得る。このような場合、この重合体に対するモノマー前駆体を多官能性コモノマーと混合して共重合することにより、その重合体を架橋形状で合成するのが好まれ得る。モノマー状前駆体および対応する重合体生成物の例には、以下がある:ポリ(N−ビニルアミド)生成物に対するN−ビニルアミド前駆体;ポリ(N−アルキルアクリルアミド)生成物に対するN−アルキルアクリルアミド;ポリアクリル酸生成物に対するアクリル酸;ポリメタクリル酸生成物に対するメタクリル酸;ポリ(アクリロニトリル)生成物に対するアクリロニトリル;およびポリビニルピロリドン生成物に対するN−ビニルピロリドン(NVP)。重合は、バルク、懸濁液中、溶液中または乳濁液中にて、実行され得る。溶液重合が好ましく、極性有機溶媒(例えば、酢酸エチルおよび低級アルカノール(例えば、エタノール、イソプロピルアルコールなど))は、特に好ましい。親水性ビニル重合体を調製するには、合成は、典型的には、上記のような遊離ラジカル開始剤の存在下にて、遊離ラジカル重合方法によって、行われる。この多官能性コモノマーには、例えば、ビスアクリルアミド、ジオール(例えば、ブタンジオールおよびヘキサンジオール)のアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル(1,6−ヘキサンジオールジアクリレートが好ましい)、他のアクリル酸エステル(例えば、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、および1,2−エチレングリコールジアクリレート、および1,12−ドデカンジーオールジアクリレート)が挙げられる。他の有用な多官能性架橋モノマーには、オリゴマー状および重合体状の多官能性(メタ)アクリレート(例えば、ポリ(エチレンオキシド)ジアクリレートまたはポリ(エチレンオキシド)ジメタクリレート);ポリビニル性架橋剤(例えば、置換および非置換ジビニルベンゼン);および二官能性ウレタンアクリレート(例えば、EBCRYL(登録商標)270およびEBCRYL(登録商標)230(それぞれ、1500の重量平均分子量および5000の重量平均分子量のアクリル化ウレタンであり、両方とも、Smyrna,Ga.のUCBから入手できる))、ならびにそれらの組合せが挙げられる。もし、化学架橋剤を使用するなら、使用量は、好ましくは、架橋剤と親水性重合体との重量比が約1:100〜1:5の範囲であるようにされる。より高い架橋密度を達成するためには、もし望ましいなら、化学架橋は、放射線硬化と組み合わされる。
【0079】
本発明の接着組成物は、押出可能であり、それゆえ、簡単なブレンドおよび押出工程を使用して調製され得る。この組成物の成分は、秤量され、次いで、例えば、一般に(必ずしもそうする必要はないが)、高温(例えば、約35℃〜約90℃)で、Baker Perkins Blenderを使用して混合される。もし望ましいなら、溶媒が添加され得る。好ましい溶媒には、水性溶媒またはアルコール(例えば、エタノール、メタノール、イソプロパノールなど)がある。引き続いて、何らかの架橋が実行される。得られた組成物は、シングルまたはツイン押出機を使用して押し出すことができるか、またはペレット化できる。
【0080】
経皮(または経粘膜)薬剤送達システムの製造では、その接着組成物は、このようなシステムの裏打ち層または放出ライナー上へと調製されるか押し出され得る。すなわち、このような薬剤送達システムは、一般に、以下を含む:(A)薬剤レザバであって、該薬剤レザバは、治療有効量の活性剤を含有する;(B)該システムを体表面との活性剤透過関係で維持する接着手段;および(C)裏打ち層であって、該裏打ち層は、使用中にて、装置の外面として働き、ここで、(D)放出ライナーは、一般に、保存中および使用前に、露出した接着剤を覆う。
【0081】
本発明の薬剤送達システムを使用して、任意数の活性剤が投与できる。適切な活性剤には、体表面および膜を通って通常送達される広範な種類の化合物が挙げられる;これらの活性剤には、一般に、以下が挙げられる:興奮薬;鎮痛薬;麻酔薬;抗関節炎薬;呼吸器薬(抗喘息薬を含めて);抗癌薬(抗悪性腫瘍薬を含めて);抗コリン薬;抗痙攣薬;抗うつ薬;抗糖尿病薬;下痢止め薬;駆虫薬;抗ヒスタミン薬;抗高脂血症薬;降圧薬;抗感染薬(例えば、抗生物質および抗菌剤);抗炎症薬;抗片頭痛製剤;制嘔吐剤;抗パーキンソン症薬;鎮痒薬;抗精神病薬;解熱剤;鎮痙薬;抗結核薬;抗潰瘍薬;抗ウイルス薬;抗不安薬;食欲抑制剤;注意欠陥障害(「ADD」)および多動症候群(「ADHD」)薬剤;心血管製剤(カルシウムチャンネル遮断薬、抗狭心症薬、中枢神経系(「CNS」)剤、β−遮断薬および抗不整脈薬を含めて);中枢神経系刺激薬;咳止め薬および風邪薬(充血防止剤を含めて);利尿薬;遺伝物質;薬草療法;ホルモン療法(hormonolytics);睡眠薬;血糖降下薬;免疫抑制薬;ロイコトリエン阻害剤;有糸***阻害剤;筋弛緩剤;麻薬拮抗薬;ニコチン;栄養剤(例えば、ビタミン、必須アミノ酸および脂肪酸);眼科薬(例えば、抗緑内障薬);副交感神経遮断薬;ペプチド剤;覚醒剤;鎮静薬;ステロイド(プロゲストゲン、エストロゲン、コルチコステロイド、アンドロゲンおよび蛋白同化薬を含めて);禁煙薬;交感神経興奮剤;精神安定薬;および血管拡張薬(一般冠血管、末梢血管および脳血管を含めて)が挙げられる。本発明の接着組成物と共に有用な具体的な活性剤には、アナバシン、カプサイチン、イソソルビドジニトラート、アミノスチグミン(aminostigmine)、グリセリルトリニトラート、ベラパミル、プロプラノロール、シラボリン(silabolin)、フォリドン(foridone)、クロニジン、シチシン、フェナゼパム(phenazepam)、ニフェジピン、フルアシジン(fluacizin)およびサルブタモールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0082】
ある種の活性剤を使うと、皮膚を通る治療に有効な流れを達成するために、その薬剤を浸透向上剤と共に投与する必要があり得る。適切な向上剤には、例えば、以下が挙げられる:スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)およびデシルメチルスルホキシド(C10MSO));エーテル(例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(これは、Transcutol(登録商標)として入手できる)およびジエチレングリコールモノメチルエーテル);界面活性剤(例えば、乳酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、塩化ベンズアルコニウム、Poloxamer(231,182,184)、Tween(20、40、60、80)およびレシチン(米国特許第4,783,450号));1−置換アザシクロヘプタン−2−オン、特に、1−n−ドデシルシクロアザシクロヘプタン−2−オン(これは、Nelson Research & Development Co.,Irvine,Calif.から、Azone(登録商標)の商標で入手できる;米国特許第3,989,816号、第4,316,893号、第4,405,616号および第4,557,934号を参照);アルコール(例えば、エタノール、プロパノール、オクタノール、デカノール、ベンジルアルコールなど);脂肪酸(例えば、ラウリン酸、オレイン酸および吉草酸);脂肪酸エステル(例えば、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、プロピオン酸メチルおよびオレイン酸エチル);ポリオールおよびそれらのエステル(例えば、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセロール、ブタンジオール、ポリエチレングリコールおよびポリエチレングリコールモノラウレート(「PEGML」;例えば、米国特許第4,568,343号を参照));アミドおよび他の窒素性化合物(例えば、尿素、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルホルムアミド(DMF)、2−ピロリドン、1−メチル−2−ピロリドン、エタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミン);テルペン;アルカノン;および有機酸(特に、サリチル酸およびサリチレート、クエン酸およびコハク酸)。2種またはそれ以上の向上剤の混合物もまた、使用され得る。好ましい向上剤は、エタノールであり、これは、浸透向上剤として働くだけでなく、多くの対象活性剤を溶解し、それに加えて、接着性を改良する。エタノール−水混合物もまた、使用され得る。ある範囲の上述の皮膚浸透性向上剤は、同時に、この接着組成物中にて、適切な可塑剤、例えば、ポリオール(例えば、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセロール、ブタンジオール、ヘキサンジオールおよびポリエチレングリコール)として働く。
【0083】
この経皮薬剤送達装置の裏打ち層は、その経皮システムの主要な構造要素として機能し、その装置に、可撓性、ドレープ、および必要に応じて、閉塞性を与える。この裏打ち層に使用される材料は、不活性であるべきであり、また、薬剤、向上剤、またはその装置内の製薬組成物の他の成分を吸収できなくすべきである。この裏打ち層に使用する材料は、その装置が皮膚の輪郭に従って皮膚の領域(例えば、関節または他の湾曲地点(通常、機械的な歪みを受ける)に快適に装着され、その装置と皮膚との可撓性および弾性に差があるために、装置が皮膚からはずれる可能性がないか殆どなくするべきである。この裏打ち層に有用な材料の例には、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタンおよびポリエーテルアミドがある。この層は、好ましくは、厚さが約15ミクロン〜約250ミクロンの範囲であり、もし望ましいなら、顔料化、金属化されるか、または筆記に適切なマット仕上げを備え付け得る。この層は、好ましくは、非閉塞性(または「通気性」)であり、すなわち、好ましくは、水分を透過させる。
【0084】
保存中および使用前に、積層した構造体は、放出ライナーを含む。使用直前には、この層は、そのシステムが皮膚に固着され得るように、この装置から取り除かれる。この放出ライナーは、薬剤/ビヒクル不浸透性材料から製造すべきであり、使い捨て要素(これは、塗布前に、この装置を保護するためにのみ働く)である。典型的には、この放出ライナーは、この装置の部品およびその中に含有される製薬組成物に不浸透性の材料から形成される。
【0085】
これらの薬剤送達システムのいずれかには、また、追加層(例えば、中間繊維層および/または速度制御膜)も存在し得る。繊維層は、この装置の製作を容易にするのに使用され得るのに対して、速度制御膜は、装置から成分がしみ出す速度を制御するのに使用され得る。この成分は、薬剤、浸透向上剤、またはこの薬剤送達システムに含有されているある種の他の成分であり得る。
【0086】
これらの経皮システムのいずれかでは、その薬剤レザバの皮膚側にて、このシステムに速度制御膜を含ませることが望まれ得る。このような膜を形成するのに使用される材料は、その薬剤処方に含有される1種またはそれ以上の成分の流れを制限するように選択され、この膜は、微小多孔質または緻密のいずれかであり得る。速度制御膜を形成するのに有用な代表的な材料には、ポリオレフィン、例えば、ポリエチレンおよびポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、エチレン−エタクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチル酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチル酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピル酢酸ビニル共重合体、ポリイソプレン、ポリアクリロニトリル、エチレン−プロピレン共重合体、ポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共重合体などが挙げられる。
【0087】
本発明の接着組成物は、体表面への製品の接着が要求されるか望ましい多くの別の状況で有用である。これらの用途には、例えば、足に適用する圧力軽減クッションが挙げられ、これらのクッションは、経皮または局所送達用の薬剤(例えば、サリチル酸など)を含有し得るか含有し得ない。このようなクッションは、一般に、可撓性で弾力性の外層から構成され、発泡パッド、織物などから製作され、皮膚表面に塗布するために、そこに、本発明の接着組成物の層が積層される。この実施形態では、この製品が圧力軽減クッションとして機能するためには、凝集力が重要であり、この親水性重合体は、従って、必要な凝集力を与えるのに十分な程度まで、共有結合的に架橋されるべきである。
【0088】
本発明の接着剤の他の用途には、創傷包帯製品および他の医用皮膚被覆(例えば、接着剤テープなど)がある。このような接着組成物は、薬を含ませ得るか薬を含ませ得ない;もし、薬を含ませるなら、それらは、一般に、抗感染薬および/または他の種類の薬理学的に活性な試薬を含有する。医用皮膚被覆(例えば、絆創膏および創傷包帯)は、通常の製造技術(米国特許第5,985,990号で記述した手順)を使用して、容易に製作され得る。
【0089】
これらの接着組成物はまた、体表面に固着する医療用具、体表面に固着する診断システムまたは装置、および体表面への接着が必要であるか望ましい任意の他の用途と併用して、有用である。
【0090】
従って、本発明は、感圧接着剤(特に、生体接着剤)の分野において、重要な進歩に相当する。これらの新規の接着組成物は、含水表面(例えば、粘膜組織)によく付着し、長期間の皮膚接触に適切であり、そして非刺激性、非面皰性および非感作性であり、種々の薬剤および薬剤タイプに浸透性であり、それらと物理的および化学的に適合性であり、活性剤が体表面に移動する速度を高めることができる。さらに、本発明の接着組成物は、種々の状況で使用でき、製造中にて、吸湿性および所望程度の親水性、接着力および凝集力に関して、容易に改造できる。
【0091】
本発明の実施には、他に指示がなければ、通常の薬剤送達技術およびそれに付随した製造技術を使用するが、これらは、当該技術分野の範囲内である。このような技術は、文献で詳細に説明されている。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(上で引用)、ならびにGoodman & Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,9版(New York:McGraw−Hill,1996)を参照せよ。
【0092】
本発明は、それらの特定の好ましい実施形態に関連して記述されているものの、前述の記載、ならびに以下の実施例は、例示であると解釈され、本発明の範囲を限定するものではないと理解される。他の局面、利点および改良は、本発明が属する当業者に明らかとなる。
【0093】
以下の実施例は、本発明の化合物をいかにして製造し使用するかの完全な開示および記述を当業者に提供するために提案されており、本発明者が本発明と見なすものの範囲を限定するとは解釈されない。数値(例えば、量、温度など)に関して精度を保証する努力がなされているものの、一定の誤差および偏差は、考慮すべきである。他に指示がなければ、部は、重量部であり、温度は、摂氏であり、そして圧力は、大気圧またはそれに近い。
【0094】
(実施例1〜16)
(PVPとPEG−400とをブレンドすることによるPSAマトリックスの調製:組成物、水和、および接着層の厚さの効果)
親水性重合体およびPEG(Mw=400)を共通溶媒(エチルアルコール)に溶解させることに続いてその溶液を裏打ちフィルムに注型し乾燥することにより、厚さが250〜300μmの接着剤フィルムを調製した。関連した溶液を放出ライナーに注型することに続いて室温で乾燥することにより、支持していないPVP−PEGヒドロゲルを得た。
【0095】
これらの接着剤ヒドロゲルの標準ポリエチレン(PE)フィルム(厚さ100m)に対する接着接合強度を、10mm/分の剥離速度で、Instron 1221 Tensile Strength Testerを使う180°剥離試験により、評価した。標準基板として、低密度PEフィルム(結晶化度45%、接触角105°、表面エネルギー28.5mJ/m2)を使用した。これらの接着剤を、室温で、6〜7日間にわたって、水蒸気50%の制御した圧力を使って、デシケーター中で平衡化することにより、飽和させた。この基板と接触する接着剤の最大強度に達する時間は、15〜20分間であった。接着剤接合不全の特徴は、IBMコンピューターと連動したテレビカメラで観察し、そして顕微鏡で写真撮影した。接合不全の位置は、剥離した基板表面の接触角測定により、確認した。
【0096】
Metter TA 4000/DSC−30示差走査熱量計(これは、インジウムおよびガリウムで較正した)を使用して、示差走査熱量測定(DSC)により、全組成範囲にわたるPEG−400との親水性重合体ブレンドの相挙動を調べた。DSC装置では、その試料は、まず、2〜3分間にわたって、室温から−100℃まで、液体窒素で急冷し、次いで、20℃/分の速度で、220℃まで加熱した。これらのブレンドについて、加熱すると、通常、熱容量の急上昇に続いて、対称吸熱(symmetric endotherm)を伴う1回の発熱と、高温吸熱とが観察された。これらの4つの遷移は、それぞれ、ガラス転移、PEGの冷結晶化、融解および水の熱脱離に起因している(Feldsteinら(2000),「Coherence of thermal transitions in poly(N−vinyl pyrrolidone)−poly(ethylene glycol) compatible blends」、Polymer 41(14):5327〜5359を参照)。そのガラス転移温度Tgは、DSCの示差熱図において、関連熱容量急上昇のハーフハイト(half−height)で記録した。報告された全ての値は、反復実験の平均値であり、これらは、1〜2%未満で変わる。重量が5〜15mgの試料を、吸収された水分が加熱すると蒸発できるように、穴をあけた蓋付きの標準アルミニウム鍋に密封した。そのセンサでの結露を避けるために、アルゴンパージ(50mL/分)を使用した。これらのブレンドで吸収された水の含量は、±0.01mgの精度で、Mettler Analytical Balance,AE 240を使用して、DSCの前後で、これらの試料を秤量することにより、決定した。この試料の走査後の重量損失を、脱離した水の量(これは、DSCにより、その試料からの水の蒸発に付随したエンタルピー変化から評価した)と比較した。
【0097】
水蒸気の吸収:接着剤フィルムを、室温で、デシケーターにて、密度を制御したH2SO4水溶液(これは、10〜90%の範囲の必要相対湿度で維持した)で平衡化した。平衡水分吸収は、そしてクオーツスプリング微量天秤を含む真空アセンブリで、重量測定で測定し、確認した。
【0098】
接着剤ヒドロゲルの接着接合部の粘弾性および耐久性は、Kotominら(1999),「Squeeze−recoil analysis of adhesive hydrogels and elastomers」 Polym Mater.Sci.Eng.81:425〜426およびKotominら(2000),「Durability and fracture of some viscoelastic adhesives」 Proceed.23rd Adhesion Soc.Annual Meeting,Myrtle Beach,S.C.,pp.413〜415で記述されているように、DTDM熱機械分析機器(マイクロ膨張計)上で、締め付け−反跳技術を使用して調べた。その重合体試料を、2つの平坦なシリカ表面(これらは、ロッドを装填しプレートを支持することにより、形成した)間に配置し、そして固定圧縮負荷の作用にかけ、続いて、その圧縮負荷を除いて、この試料を緩和させた。
【0099】
表2は、PEG−400とのPVP接着剤ブレンドの特性を報告している。実施例1〜4と図2および3とは、接着剤特性に対するPVP−PEGブレンド組成物の効果を示している。PVP−PEGブレンドの相挙動に対する接着剤の関係もまた示されており、これは、重量平均量からの負のTg偏位(−ΔTg)の点から記述されており、Fox等式(1)およびΔCpTg値を使って見出される。PVP−PEGブレンドでは、その接着性は、狭い濃度範囲で現れる。その最大接着性は、最大−ΔTg値および最小ΔCpTg値に対応している。理論で束縛することを望むものではないが、先の発見から、この接着性は、化学量論的に水素結合したネットワークPVP−PEG錯体の形成により得られると思われる。この結論は、接着剤組成的プロフィールを、Feldsteinら(2001),「Relation of glass transition temperature to the hydrogen bonding degree and energy in poly(N−vinyl pyrrolidone)blends with hydroxyl containing plasticizers:2.Effects of poly(ethylene−glycol) chain length」 Polymer 42:981〜990で提示されたPVP−PEG水素結合のデータと比較することにより、証明できる。後者の観察から、この接着性は、混合した成分(高分子量PVPおよび短鎖PEG高分子(これは、両方の鎖末端に反応性基を持っている))間での強力で好ましい相互作用に対する高い空隙率の一定の相殺により制御されることが暗示されている(Feldsteinら(1999),「Contribution of molecular mobility to debonding of pressure−sensitive adhesive hydrogels」 Polym Mater.Sci.Eng.81:467〜468)。
【0100】
実施例1、5〜9および図4は、PVP−PEGブレンドの接着挙動に対する周囲の環境の相対湿度(RH)の影響を明らかにしている。PVPは、吸湿性重合体であり、これは、高いRHに晒すと、25%より多い水を吸収する(図9)。PVPを装填し過ぎたブレンド(これは、高いガラス転移温度を有し、この場合、接着機構を介して、デボンディング(debonding)が進行する)を使うと、そのブレンドの水分量は、接着剤の結合を破るのに必要な力を大きくした。対照的に、PEGを装填し過ぎた可塑化ブレンドを使うと、追加可塑剤の効果により、その接着性が低くなる。この親水性複合材料の高い流動性および低い凝集力の結果として、接着剤接合不全で、その基板界面には、接着剤の残留が起こる(表1)。
【0101】
実施例1、10および11は、接着剤接合強度に対する親水性重合体(PVP)の鎖長の効果を示す。一般に、接着剤接合剥離強度は、分子量の低下と共に低くなる傾向があった。実施例12〜16は、接着剤接合強度に対する接着剤層の厚さの影響を示している。等式2によれば、接着剤接合を破るのに必要な剥離力は、この接着剤層の厚さの増加に伴って、大きくなることが分かった。
【0102】
【表2】
(実施例17〜47)
(PVPと異なる短鎖可塑剤とをブレンドすることによるPSAマトリックスの調製;組成物の効果および相状態に対する接着剤の関係)
実施例1で記述した調製手順および評価試験を使用して、種々の可塑剤とブレンドしたPVP K−90試料を得、50%RHおよび室温で試験した。これらの結果を、表3に示す。これらの粘着性ブレンドは、PVPとヒドロキシル末端(実施例17〜41)またはカルボキシル末端(実施例42〜47)短鎖可塑剤とを混合することにより、得ることができる。短鎖可塑剤としては、以下が挙げられる:エチレングリコール(実施例17〜19)およびその重合体(PEG)(これは、200〜600g/molの分子量範囲である)(実施例20〜23);低分子量1,3−および1,2−プロピレングリコール(PG)(実施例24、25);およびプロパンジオールからペンタンジオール(PD)およびヘキサンジオール(HD)(これらを含めて)までのアルカンジオール(実施例27〜39)。ポリプロピレングリコール(PPG)は、PVPに対する良好な可塑剤であることが分かっているが、接着性または粘着性のいずれも発現しない(実施例26)。検査した可塑剤のガラス転移温度は、−59℃〜−116℃の範囲内であった。接着性を誘導するために、この可塑剤は、非晶質または結晶質のいずれかでなければならないが、適当な可塑剤の融解温度Tmは、通常、50℃より低い(その値は、1,6−ヘキサンジオール(HD)(実施例33〜37)について見出される)。この接着力は、最大−ΔTg値および最小ΔCpTg値と相関している。グリセロールとのPVPブレンド(実施例41)(これは、1分子あたり、高い水酸基密度を有する)について、最も高い剥離力が見られる。厳密に言えば、表3および実施例44〜47の二炭酸は、可塑剤として作用せず、むしろ、非共有結合架橋剤および凝集性相互作用向上剤として作用する。適当な接着剤に対して、二炭酸は、TgをPSAに固有の値まで低下させるために、可塑剤と組み合わせて使用できる。このような方法は、Plastoid接着剤ブレンド(米国特許第5,730,999号および第5,993,849号、EP 848960 A3)で使用されており、この場合、EUDRAGIT E−100は、コハク酸により架橋され、そしてクエン酸トリブチルで可塑化された。50%の二炭酸とのPVPの乾燥ブレンドは、高いTg値(SA、MA、GAおよびAAに対して、それぞれ、28℃、−34℃、−43℃および24℃)を示すことが分かり、従って、接着性を発現しない。しかしながら、一旦、これらのブレンドが水和すると、それらのガラス転移温度は、約−55℃〜−65℃まで低下し、接着性が現れる(実施例44〜47を参照)。末端カルボキシル基のPEG−600(実施例42、43)は、架橋剤および可塑剤の両方として働き、PVPブレンドに接着性を与える。
【0103】
(実施例48〜64)
(異なる親水性重合体を相補的短鎖可塑剤と混合することにより調製したPSA組成物)
これらの実施例は、PVPだけでなく一定範囲の異なる親水性重合体が、その鎖末端に相補的反応性基を有する短鎖可塑剤との混合物で粘着性となることを示している。適当な親水性重合体には、ポリ(N−ビニルアミド)(例えば、PVP(実施例1〜47))、ポリ(N−ビニルカプロラクタム)(PVCap)(実施例48〜52)およびポリ(N−ビニルアセトアミド)(PVAA、実施例53)、ポリ(N−アルキルアクリルアミド)(これは、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAM、実施例54)により例示される)、ポリメタクリル酸およびポリアクリル酸(PMA、PAA、実施例55〜60)、および表4で例示したそれらの共重合体(Luviscols VAP(登録商標)(これは、BASFから市販されている);実施例61〜64)が挙げられる。Luviscol VAP 37は、ビニルピロリドン(VP、30%)と70%酢酸ビニル(VA)との共重合体である。Luviscol VAP 73は、70%のVPおよび30%のVAを含有する。
【0104】
表4の重合体のうち、最も良好な性能特性は、PVCapとのPEG−400ブレンドで見られた。図9〜11で提示されたデータを、PVPCap−PEG−400およびPVP−PEG−400ブレンドの吸湿性および接着性と比較する。図10のデータの通り、PVPCapは、同程度の条件下にて、PVPよりもほぼ4分の1の水しか吸収しない。重合体の吸湿性のZaikov−Iordanskii−Markin分類によれば、PVPは、吸湿性であるのに対して、PVCapは、適度に親水性の重合体である。36重量%のPEG−400とのPVPブレンドと比較すると、同量のPEG−400で可塑化したPVCapは、ずっと高い接着性を示した。図11の曲線の左手は、接着剤のデボンディングに対応しているのに対して、その右手は、雑多型および凝集型の接着剤結合不全に対応している。実施例1、10および11の通り、重合体の分子量が高くなると、凝集堅牢性および接着性が高くなる。PVCap−PEGヒドロゲルの吸着特性および接着特性は、それゆえ、製薬用途に理想的である。また、PVCapは、約35℃の低臨界共溶温度(LCST)を示すこともまた注目される(Kirsh Y.E.,Water soluble poly(N−vinylamides),Wiley,N.Y.,1998を参照)。この温度より低いと、PVCapは、水に容易に溶解して適度に親水性の重合体のように挙動するのに対して、LCSTより高いと、PVCapは、水に不溶な親水性重合体となる。この特性は、熱応答性(thermoresponsive)、すなわち、いわゆる「スマートな」接着剤ヒドロゲルの開発に非常に有用である。
【0105】
(表3.短鎖可塑剤とブレンドしたPVPの接着剤特性および相挙動)
【0106】
【表3】
1)ΔCp値は、高いブレンド結晶化度のために、低下することが分かっている。
【0107】
2)このブレンドは、不均質である。2つのガラス転移が観察される。このデータは、その低いガラス転移温度と関連している。
【0108】
3)このデータは、それぞれ、乾燥ブレンドと25%の水を含有するものとを示している。
【0109】
(表4.種々の親水性重合体と混和ブレンドしたPEG−400の接着剤特性)
【0110】
【表4】
*PMMAは、ガラス転移を示さない;従って、重量平均量からの負偏位は、評価できない。
**接着性は、非常に強力であるが、このブレンドがシリコン処理放出ライナーとの分離不能接着接合を生じるので、測定できない。
【0111】
感圧接着剤に加えて、本発明の接着剤ヒドロゲルは、多くの有用な粘弾性を示し、これらは、硬化したゴムの特性と類似している(図6〜8)。実際、接着剤ヒドロゲルは、親水性で水溶性のゴムであり、これは、それらの主要な性能特性の1つとして、ゴム様の弾性に特徴がある。本発明の接着剤ヒドロゲルのレオロジーに対するゴム様弾性および粘性の両方の寄与は、図6のデータにより図示される。
【0112】
一定圧縮力下では、ヒドロゲルの締め付けが起こり、このPVP−PEG接着剤ヒドロゲルの瞬間的な圧縮(Hookeの弾性)は、加えた圧縮負荷と比例している(図6)。Hookeの圧縮に続いて、締め付け流れ(クリープ)が起こり、これは、ヒドロゲルのレオロジーに対する粘性流れ寄与を反映している。圧縮が発生するにつれて、この接着剤重合体内での応力は、徐々に低下し、そのヒドロゲルが流れなくなって締め付け流れが停止する降伏応力の臨界値に達する。降伏応力の発生は、架橋した構造または非常に規則正しい超分子構造の特徴的な機構であり、これは、液状結晶性重合体の重合体ネットワークの特色を示している。商品となる重合体は、降伏応力を示さない。このPVP−PEG接着剤ヒドロゲル中の降伏応力は、図7で示した流れ曲線の剪断応力の臨界量と関連しており、この図では、その見かけずり粘度は、無限に上昇し、その変形速度は、0まで低下する傾向にある。この降伏応力は、凝集力の積分尺度であり、これは、等式(2)のσf値に関連していることが明らかであり、接着剤重合体の接着特性を支配する(Feldsteinら(2000),「Molecular insight into rheological and diffusion determinants of pressure sensitive adhesion」 Proceed.23rd Annual Meeting Adhesion Soc.,54〜56ページ)。
【0113】
圧縮負荷を取り除くと、重合体変形の緩和が起こり、これは、変形がそのサインを変化させるとき、「遅延」と呼ばれ、この重合体は、多少、その初期形状に戻る。この場合もやはり、この接着剤ヒドロゲルは、瞬間的な(Hookの)遅延を示した(図6)のに続いて、クリープ反跳が起こった。Hookの弾性遅延値は、圧縮力に比例しており(図6)、この線形関係の傾きは、接着剤ヒドロゲルの弾性緩和剛性率G=2・105Paの概要を述べている。PVP−PEG接着剤ヒドロゲルに見出されたこの値はまた、種々のPSA重合体および僅かに架橋したゴムで固有であることが周知である。
【0114】
圧縮結合力を取り除くと、この接着剤ヒドロゲルは、緩和されて、クリープ回復が起こり、これは、クリープコンプライアンスの穏やかな成長を伴う(図8)。PVP−PEGヒドロゲルクリープ回復の動態は、クリープ−反跳機能S(t)で記述されているが、僅かに架橋したゴムの緩和を示すために開発したモデルに基づいて、現象学的なDickie−Ferry等式(4)に従う:
【0115】
【数8】
ここで、S(t)は、反跳コンプライアンスであり、そしてSeは、平衡張力コンプライアンスであり、t=時間であり、τは、特徴的な(遅延)時間であり、nは、Chasset−Thirion指数を示す。図8における反跳機能動態プロフィールのコンピューターシミュレーションにより、PVP−PEGヒドロゲル平衡クリープ反跳コンプライアンスSe=1.56・10−5Pa−1、遅延時間τ=1.8・103秒およびChasset−Thirion指数n=0.99の評価が得られる。得られたSe量は、絡み合い間の重合体鎖の平均分子量Mc〜130,000g/molに対応しており、これは、僅かに架橋したゴムの特色を示すのに対して、n値は、高密度ネットワークの特徴となっている。それゆえ、得られたSe値およびτ値は、PVP鎖の絡み合いにより形成されるネットワークの寄与を最もよく示しそうであるのに対して、n指数は、ずっと密で速く緩和するH結合ネットワークの寄与に関連している。PVP−PEGヒドロゲルおよびPBゴムに対する反跳コンプライアンスプロフィール(図8)を重ね合わせると、ヒドロゲル遅延特性がエラストマーの特色を示す徴候が得られる。従って、記述した接着剤ヒドロゲルは、本質的に、水溶性ゴムに相当している。
【0116】
(実施例65〜82)
(親水性PSAマトリックスに基づいた治療システム)
調製:最初に、PEG400(可塑剤)およびエチルアルコール(溶媒)の混合物に、治療剤(薬剤)を溶解した。薬剤が完全に溶解すると、先に調製した混合物に、このPVPおよび他の親水性重合体を溶解して、注型溶液を形成し、これを、厚さ0.02mmのポリエチレンテレフタレート裏打ちフィルム上に注型し、そして20〜60℃の温度で乾燥した。
【0117】
水溶性PSAマトリックスからのインビトロ薬剤送達速度の決定は、ヒトの死体の皮膚、または皮膚を模倣したCarbosil膜(これは、これらのマトリックスがレセプタ溶液に溶解することから保護する)を使用して実行した。そのパッチは、その面積の2倍のCarbosil膜シートの中心に付着した。次いで、試料を、その膜の縁で包み込んだ。このパケットの裏側を、鋼板ホルダーに密に取り付けて、このマトリックスがレセプタ溶液と直接接触しないようにした。類似の様式で、Carbosil膜に代えて、死体の皮膚表皮を使用できる。次いで、包んだ試料を付けたホルダーを、水溶性シンクに浸け、USP回転シリンダー方法(ディスク上のパドル)を使用して、インビトロ薬剤送達速度を測定した。35.0±0.5℃でのレセプタ溶液(0.15M NaCl)中での薬剤出現速度を、分光光度的に測定した。
【0118】
そのマトリックス密度(1.10±0.12g/cm3)を考慮しつつ、ドナービヒクル中の薬剤濃度で正規化した親水性PSAマトリックスから送達される薬剤の流動として、皮膚表皮(Ps)およびCarbosil膜(Pm)を通る薬剤透過係数を測定した。
【0119】
(結果)
調製した治療システムの組成および特性を、表5で提示する。
【0120】
(表5.薬剤を装填した親水性マトリックスの特性)
【0121】
【表5】
表5のデータのとおり、PVPおよびPVCapブレンド(PEG−400とのブレンドであり、ブレンド中の可塑剤36重量%)の両方に基づいた親水性PSAマトリックスにより、皮膚を模倣したCarbosil膜およびヒトの皮膚表皮の両方を通る高い送達速度が得られる。表6の比較データから分かるように、これらの親水性PSAマトリックスにより、公知の疎水性PSAs(例えば、PIB、PDMSおよびスチレン−ブタジエンゴム)と比較して、その薬剤送達速度がかなり高くできる。次に、PVCap−PEGの薬剤送達速度は、PVP−PEGマトリックスと比較して、高くなる(実施例66および67、71および72、80および81を比較)。
【0122】
(表6.親水性PVP−PEGマトリックスと従来の疎水性マトリックスとのインビトロ薬剤送達速度(μg/cm2h)の比較研究)
【0123】
【表6】
全身経皮送達だけでなく、局所送達においても、薬剤の標的化が必要である。それゆえ、角質層および表皮は、抗真菌剤および殺菌剤の標的となる。軟膏は、しばしば、使用には不便であることが分かっており、毎日、何回も繰り返し塗布する必要がある。使用に便利で週に2回投与すればいいパッチが開発されており、それにより、患者は、これまでより満足するようになる。局所皮膚パッチ(TDP)をヒトの皮膚に塗布すると、傷害を受けた皮膚に薬剤濃度が局在化でき、身体全体を巻き込まない。さらに、損傷組織に連続して薬剤を接触させると、病気の皮膚または創傷を受けた皮膚の回復が加速される。この目的のために、パッチは、非閉塞性であるべきである。親水性PSAマトリックスは、裏打ちとして水分透過性織物材料で覆われているため、この必要条件を最もよく満たす。
【0124】
実施例82は、PVP−PEG PSAマトリックスをベースにした抗菌局所皮膚パッチを示す。このパッチは、薬剤装填PVP−PEG接着剤マトリックスの一面にある非閉塞性綿織物裏打ちおよび他面にある保護層(これは、パッチを皮膚に塗布する前に、取り除かれる)から構成される。このパッチは、真菌症の局所標的化療法に合わせて設計されており、抗真菌剤として、3%のチノゾール(8−ヒドロキシキノリン硫酸塩)を含有する。この塩形態の薬物は、全身循環への経皮的吸収を減少させる働きをする。結果として、ボランティアにおけるChinosive TDPからのインビボチノゾール放出速度は、皮膚から除去したパッチにある薬剤残留物から評価したところ、平均わずか0.42μg/cm2である。ボランティアを使った臨床研究から明らかなように、このチノゾール含有パッチを使った局所抗真菌単独療法の結果、クロトリマゾール(clotrimazol)で治療した対照群と比較して、その治療が大きく促進される。
【0125】
それゆえ、本発明で概説した親水性PSAマトリックスは、経皮および皮膚薬剤送達に向けて設計した塗布投薬形態で有用な性能特性を生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、長鎖親水性重合体および短鎖可塑剤により形成された水素結合または静電結合したネットワーク複合体の分子設計の概略図を示す。
【図2】 図2は、ブレンド中のガラス転移温度Tgの組成挙動に関するPVP−PEG(分子量400g/mol)ブレンドの接着特性を図示しているグラフであり、これは、10mm/分のデボンディング速度で、ポリエチレン(PE)基板との接着剤結合を破るのに必要な180°剥離強度によって、評価した。点は、実験データを示しているのに対して、PVPおよびPEG−400のTgを連結する線は、Fox等式を使用して得た。
【図3】 図3は、PEG−400とのPVPブレンドの組成に対するΔCpTgのプロットである。
【図4】 図4は、PEG−400で可塑化したPVPの接着性に対する可塑剤−親水性重合体の割合および周囲の環境の相対湿度の効果を示し、これは、180°剥離力によって評価される。
【図5】 図5は、混和性PVP−PEGブレンドのKovacsプロットを示す。
【図6】 図6は、一定圧力負荷およびそれを取り除いた際の締め付け反跳の下でのPVP−PEG接着剤ヒドロゲルの締め付け動態を図示している。そのh値は、締め付け−反跳試験機の上部および下部プレート間の距離(mm)であり、これは、試験片の厚さに等しい。
【図7】 図7は、20℃で1Nの圧縮負荷におけるPVP−PEG接着剤ヒドロゲル流れ曲線である。
【図8】 図8は、ポリブタジエン(PB)ゴムおよびポリイソプレン(PI)ゴムと比較したPVP−PEG接着剤ヒドロゲルのクリープ−反跳機能を概説している。
【図9】 図9は、室温でのPVPおよびPEG−400とのそのブレンドに対する水蒸気吸収等温線を示す。
【図10】 図10は、室温でのポリビニルカプロラクタム(PVCap)およびPVPによる水蒸気吸収の等温線を示す。
【図11】 図11は、PVP−PEGおよびPVCap−PEGヒドロゲルの接着性に対する相対湿度(RH)の効果を概説している。
Claims (28)
- 最適化した剥離強度を有する接着組成物を調製する方法であって、該方法は、以下の工程:
(a)複数の組成物を調製する工程であって、該複数の組成物は、それぞれが親水性重合体をそれと混和性の可塑剤と混合して構成され、該親水性重合体は、Tg polのガラス転移温度を有し、そして該可塑剤は、Tg plのガラス転移温度を有し、そして該親水性重合体を共有結合的または非共有結合的に架橋し得、ここで、各組成物中の該親水性重合体の重量割合がwpolであり、そして各組成物中の該可塑剤の重量割合がwplであり、該親水性重合体が、ポリ(N−ビニルラクタム)、ポリ(N−ビニルアミド)、ポリ(N−アルキルアクリルアミド)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルアミン、ならびにそれらの共重合体およびブレンドからなる群より選択され、そして、該可塑剤が、ポリアルコール、モノマー状およびオリゴマー状のアルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、カルボキシル末端ポリアルキレングリコール、アミノ末端ポリアルキレングリコール、エーテルアルコール、アルカンジオールならびに二炭酸からなる群より選択される、工程;
(b)以下のFox等式(1):
(c)各組成物についてのガラス転移温度Tg actualを決定し、そして各組成物についてTg actual対wplをプロットする工程;
(d)(b)および(c)のプロットのうち、Tg predictedから負の偏位があるように、Tg actualがTg predicted未満である領域を同定する工程;
(e)(d)において同定した該領域内で、Tg predictedからの負の偏位が最大である可塑剤の最適重量割合wpl optimumを同定する工程;ならびに
(f)重合条件下にて、該親水性重合体および該可塑剤にモノマー状前駆体を混合して、最適化した剥離強度を有する接着組成物を提供する工程であって、ここで、該組成物中の該可塑剤の重量割合がwpl optimumであり、そして該組成物中の該親水性重合体の重量割合が1−wpl optimumである、工程、
を包含する、方法。 - 最適化した剥離強度を有する接着組成物を調製する方法であって、該方法は、以下の工程:
(a)複数の組成物を調製する工程であって、該複数の組成物は、それぞれ親水性重合体をそれと混和性の可塑剤と混合して構成され、該親水性重合体は、Tg polのガラス転移温度を有し、そして該可塑剤は、Tg plのガラス転移温度を有し、そして該親水性重合体を共有結合的または非共有結合的に架橋し得、ここで、各組成物中の該親水性重合体の重量割合がwpolであり、そして各組成物中の該可塑剤の重量割合は、wpolが1−wplに等しくなるようなwplであり、該親水性重合体が、ポリ(N−ビニルラクタム)、ポリ(N−ビニルアミド)、ポリ(N−アルキルアクリルアミド)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルアミン、ならびにそれらの共重合体およびブレンドからなる群より選択され、そして、該可塑剤が、ポリアルコール、モノマー状およびオリゴマー状のアルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、カルボキシル末端ポリアルキレングリコール、アミノ末端ポリアルキレングリコール、エーテルアルコール、アルカンジオールならびに二炭酸からなる群より選択される、工程;
(b)以下のFox等式(1):
(c)各組成物についてのガラス転移温度Tg actualを決定し、そして各組成物についてTg actual対wplをプロットする工程;
(d)(b)および(c)のプロットのうち、Tg actualがTg predictedから所定の偏位を有する領域を同定する工程;ならびに
(e)重合条件下にて、該親水性重合体および該可塑剤にモノマー状前駆体を混合して、所望の剥離強度を有する接着組成物を提供する工程であって、ここで、該組成物中の該可塑剤の重量割合は、(d)項で同定した該領域内の値に相当する、工程、
を包含する、方法。 - 前記可塑剤が、前記親水性重合体を共有結合的に架橋し得る、請求項1または2に記載の方法。
- 前記可塑剤が、前記親水性重合体を非共有結合的に架橋し得る、請求項3に記載の方法。
- 前記可塑剤が、そこへの水素結合により前記親水性重合体を架橋し得る、請求項4に記載の方法。
- Tg polとTg plとの間の差が少なくとも50℃である、請求項1または2に記載の方法。
- 前記親水性重合体が、ポリ(N−ビニルラクタム)、ポリ(N−ビニルアミド)、ポリ(N−アルキルアクリルアミド)、ならびにそれらの共重合体およびブレンドからなる群より選択される、請求項1または2に記載の方法。
- 前記親水性重合体が、ポリ(N−ビニルラクタム)である、請求項7に記載の方法。
- 前記親水性重合体が、ポリ(N−ビニルラクタム)単一重合体である、請求項8に記載の方法。
- 前記ポリ(N−ビニルラクタム)が、ポリビニルピロリドン、ポリビニルカプロラクタム、およびそれらのブレンドからなる群より選択される、請求項9に記載の方法。
- 前記ポリ(N−ビニルラクタム)が、ポリビニルピロリドンである、請求項10に記載の方法。
- 前記ポリ(N−ビニルラクタム)が、ポリビニルカプロラクタムである、請求項10に記載の方法。
- 前記親水性重合体が、100,000〜2,000,000の範囲の重量平均分子量を有する、請求項1または2に記載の方法。
- 前記親水性重合体が、500,000〜1,500,000の範囲の重量平均分子量を有する、請求項13に記載の方法。
- Tg plが、−100℃〜−30℃の範囲である、請求項1または2に記載の方法。
- 前記可塑剤の融解温度が、50℃未満である、請求項1または2に記載の方法。
- 前記可塑剤が、45〜800の範囲の分子量を有する、請求項1または2に記載の方法。
- 前記可塑剤が、45〜600の範囲の分子量を有する、請求項17に記載の方法。
- 前記可塑剤が、300〜600の範囲の分子量を有する、請求項18に記載の方法。
- 前記可塑剤が、ポリアルキレングリコールおよびカルボキシル末端ポリアルキレングリコールからなる群より選択される、請求項1または2に記載の方法。
- 前記可塑剤が、ポリエチレングリコールおよびカルボキシル末端ポリエチレングリコールからなる群より選択される、請求項20に記載の方法。
- 前記可塑剤が、ポリエチレングリコールである、請求項21に記載の方法。
- 前記接着組成物が、さらに、光開始剤を含有し、工程(e)に続いて、該接着組成物が、照射を使用して架橋される、請求項1または2に記載の方法。
- 工程(e)が、さらに、前記親水性重合体および前記可塑剤を、前記接着組成物を共有結合的に架橋する少なくとも1種の化学架橋剤と混合する工程を包含し、該可塑剤が、該親水性重合体を非共有結合的に架橋し得る、請求項1または2に記載の方法。
- 前記少なくとも1種の化学架橋剤が、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、エチレングリコールジメタクリレートおよびトリエチレングリコールジメタクリレートからなる群より選択される、請求項24に記載の方法。
- 前記親水性重合体に対する前記化学架橋剤の重量比が、1%〜5%の範囲である、請求項25に記載の方法。
- 前記モノマー状前駆体を重合条件下にて前記親水性重合体および前記可塑剤と混合することに続いて、得られた接着組成物が、熱を使用して架橋される、請求項1に記載の方法。
- 前記架橋した接着組成物の架橋密度が、20〜60の範囲の膨張比を与える、請求項23〜27のいずれか1項に記載の方法。
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