JP4323058B2 - ウェーハのノッチの研摩装置 - Google Patents

ウェーハのノッチの研摩装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4323058B2
JP4323058B2 JP2000122965A JP2000122965A JP4323058B2 JP 4323058 B2 JP4323058 B2 JP 4323058B2 JP 2000122965 A JP2000122965 A JP 2000122965A JP 2000122965 A JP2000122965 A JP 2000122965A JP 4323058 B2 JP4323058 B2 JP 4323058B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber wheel
notch
wafer
polishing
chamfered
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000122965A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001300837A (ja
Inventor
治雄 尾崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
M Tec Co Ltd
Original Assignee
M Tec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by M Tec Co Ltd filed Critical M Tec Co Ltd
Priority to JP2000122965A priority Critical patent/JP4323058B2/ja
Publication of JP2001300837A publication Critical patent/JP2001300837A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4323058B2 publication Critical patent/JP4323058B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウェーハのノッチの研摩装置に係り、特に研摩剤を含んだ1つの薄いゴムホイール(RBW=Rubber Bonded Wheel)を適切に移動させながら研摩を行うことで、前工程の研削によりウェーハのノッチの面取り面に形成された条痕等の傷を取り除くことができ、またノッチの上側及び下側の面取り面、端面、該端面と上側及び下側の面取り面との間の夫々の角部を、極めて均一で表面粗さの小さい連続的な世界最高水準の鏡面に研摩することができるようにし、ウェーハの品質を著しく高めることを可能とする画期的なウェーハのノッチの研摩装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコンウェーハには、シリコンの結晶軸の方向を示す目印として、直線上にカットされたOF(オリエンテーションフラット)又はV溝状に切り欠かれたノッチが形成されている。該ノッチは、主に直径200mmφ以上のシリコンウェーハに形成され、ウェーハの外周のエッジと同様に、面取り研削及び研摩がなされて鏡面に仕上げられるようになっている。
【0003】
ノッチの研削は、直径の小さなメタルボンドホイールで例えば上側の面取り面、端面及び下側の面取り面が夫々形成されるように行うが、この際に砥粒の摩耗や脱落により、図14に示すように、ウェーハ1のノッチ1aの上側の面取り面1bに不良箇所である、例えば条痕1cが形成されてしまうことがあり、また多量のウェーハ1を生産すると、この条痕1cの大きさや位置が経時的に変化してしまい、対応が非常に難しかった。
【0004】
ノッチを鏡面に仕上げるためには、この条痕を研摩工程において完全に取り除く必要がある。特開2000−52210で開示されているように、研摩剤を含んだゴムホイールを研摩に用いると、スラリーを全く用いずに良好な研摩を行うことができるので、ノッチよりも幅広でかつ比較的柔らかいゴムホイールを使用してノッチの面取り面及び端面を研摩することが検討されていた。
【0005】
ところが、これではノッチの最深部にまでゴムホイールが届きにくく、また軟らかいゴムホイールでは、研摩時の接触圧力が小さいことから研摩力も小さくなってしまい、条痕がなくなるまで研摩するのに多くの時間を要するという不具合があった。
【0006】
一方ウェーハを平面的に見た場合のノッチの端面がなすV溝の角度は90°前後であるのに対し、面取り研削後のノッチの面取り面がなす角度は146°程度に広がっており、このため端面を研摩するゴムホイールと、面取り面を研摩するゴムホイールとでは、その外周面の形状を若干変えなければならず、最低2つのゴムホイールが必要であった。
【0007】
また従来の研摩方法は、まず上側の面取り面、次に下側の面取り面、最後に端面の順に研摩するものであったが、研摩後の端面の表面粗さは研摩後の面取り面に比べて粗くなる傾向があり、該端面の表面粗さを小さくして表面粗さを均一化するための方策が必要とされていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来技術の欠点を除くためになされたものであって、その目的とするところは、ウェーハの面と垂直な方向に回転し該ウェーハのノッチの最深部にまで余裕をもって入り込むことができる程度に薄く形成されかつ研摩剤を含有するゴムホイールを、ウェーハの面方向にトラバースさせながらノッチの面取り面から端面に沿って移動させて該面取り面及び該端面を連続的に研摩し、該端面の研摩完了後そのまま該端面方向にゴムホイールを逃がすことにより、粗くなり易い端面を少なくとも2度研摩し、かつ面取り面と連続した極めて表面粗さの小さい鏡面に研摩できるようにすることである。
【0009】
また他の目的は、ウェーハの面と垂直な方向に回転し該ウェーハのノッチの最深部にまで余裕をもって入り込むことができる程度に薄く形成されかつ研摩剤を含有するゴムホイールを、ウェーハの面方向に一定振幅又は漸増振幅でトラバースさせ、かつノッチとの接触状態を維持しながらノッチの面取り面を研摩することによって、前工程の研削で形成された条痕を速やかに除去できるようにすることである。
【0010】
更に他の目的は、上記方法に加えて、上側の面取り面と端面との間の角部及び下側の面取り面と端面との間の角部を夫々研摩することによって、面取り面に形成された条痕を容易に除去すると共に、面取り面と端面とがなす上下の角部を研摩により除去できるようにすることである。
【0011】
また他の目的は、上記したゴムホイールによるウェーハのノッチの面取り面の研摩と、該ゴムホイールにより面取り面から端面まで連続的に行う研摩とを組み合わせて行うことによって、上側及び下側の面取り面だけでなく、上側及び下側の面取り面と端面とが夫々なす上下の角部を丸めることができるようにすることであり、またこれによって1つのゴムホイールにより上側及び下側の面取り面と端面とを連続した鏡面に研摩できるようにすることである。
【0012】
更に他の目的は、上記したゴムホイールによるウェーハのノッチの上側及び下側の面取り面、端面、上側及び下側の面取り面と端面との間の夫々の角部の研摩と、該ゴムホイールにより面取り面から端面まで連続的に行う研摩とを組み合わせて行うことによって、1つのゴムホイールにより上側及び下側の夫々の面取り面と端面とを、極めて均一で表面粗さの小さい連続的な世界最高水準の鏡面(表面粗さ200オングストローム)に研摩できるようにすることである。
【0013】
また他の目的は、ウェーハのノッチの幅よりも薄く形成されかつ研摩剤を含んだゴムホイールをウェーハの面と直角方向に回転させるスピンドル部と、該スピンドル部が固定されノッチへゴムホイールを押圧付勢する弾性体の押圧力を調節する研摩力調節機構が設けられた浮動部と、該浮動部をリニアガイドを介して支持するテーブル部と、該テーブル部をゴムホイールの回転軸方向に一定振幅又は漸増振幅でトラバースさせると同時に研摩中はゴムホイールを浮動部によりノッチの形状に追従させながら直進往復動させる駆動機構とを備え、テーブル部に対して浮動部をゴムホイールとノッチとが接近又は離脱する方向にわずかに摺動自在に構成すると共に、ゴムホイールを駆動機構により該ゴムホイールの回転軸方向に一定振幅又は漸増振幅でトラバースさせながらノッチの上側の面取り面、下側の面取り面、端面、前記上側の面取り面と端面との間の角部及び前記下側の面取り面と端面との間の角部を夫々研摩可能に構成し、ゴムホイールを同様にトラバースさせながら上側の面取り面又は下側の面取り面から端面に沿って移動させて該面取り面から該端面までを連続的に研摩するように構成することによって、非常に取扱いの困難なスラッジの使用を不要としながら非常に表面粗さの小さいウェーハのノッチを得ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
【0019】
要するに本発明は、ウェーハのノッチの幅よりも薄く形成されかつ研摩剤を含んだゴムホイールを前記ウェーハの面と直角方向に回転させるスピンドル部と、該スピンドル部が固定され前記ノッチへ前記ゴムホイールを押圧付勢する弾性体の押圧力を調節する研摩力調節機構が設けられた浮動部と、該浮動部をリニアガイドを介して支持するテーブル部と、該テーブル部を前記ゴムホイールの回転軸方向に一定振幅又は漸増振幅でトラバースさせると同時に研摩中は前記ゴムホイールを前記浮動部により前記ノッチの形状に追従させながら直進往復動させる駆動機構とを備え、前記テーブル部に対して前記浮動部を前記ゴムホイールと前記ノッチとが接近又は離脱する方向にわずかに摺動自在に構成すると共に、前記ゴムホイールを前記駆動機構により該ゴムホイールの回転軸方向に一定振幅又は漸増振幅でトラバースさせながら前記ノッチの上側の面取り面、下側の面取り面、端面、前記上側の面取り面と前記端面との間の角部及び前記下側の面取り面と前記端面との間の角部を夫々研摩可能に構成し、前記ゴムホイールを同様にトラバースさせながら前記上側の面取り面又は前記下側の面取り面から前記端面に沿って移動させて該面取り面から該端面までを連続的に研摩するように構成したことを特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面に示す実施例に基いて説明する。本発明に係るウェーハのノッチの研摩装置2は、図において、スピンドル部3と、浮動部4と、テーブル部5と、駆動機構6とを備えている。
【0021】
スピンドル部3は、図2から図4に示すように、ウェーハ1のノッチ1aの最深部1dまで余裕をもって入り込むことができる程度にノッチ1aの幅よりも薄く形成され、かつ研摩剤(図示せず)を含んだゴムホィール8をウェーハ1の面1eと直角方向に回転させるためのものであって、浮動部4の浮動板10に挿通し、ゴムホィール8が下方に突き出るようにブロック11及びブロック12によって挟持されている。該スピンドル部3は縦型スピンドルであり、先端部3aで回転方向が横軸回転に変換されるようになっており、該先端部3aにゴムホィール8を取り付けて、その軸8aを中心としてウェーハ1の面1eと直角方向に回転させることかできる構造になっている。
【0022】
浮動部4は、スピンドル部3が固定され、ウェーハ1のノッチ1aへゴムホイール8を押圧付勢する弾性体(図示せず)の押圧力を調節する研摩力調節機構9が設けられたものであって、水平に配置された断面コの字形の浮動板10にスピンドル部3と、研摩力調節機構9とが取り付けられたものである。
【0023】
浮動部4は、リニアガイド1を介してテーブル部5に取り付けられており、研摩時にテーブル部5に対してゴムホイール8とノッチ1aとが接近又は離脱する方向にわずかに摺動自在となるように構成されている。
【0024】
研摩力調節機構9は、図示しない弾性体の研摩力をウェーハ1の材質に応じて調節するためのものであって、浮動板10の上面10aに固定されたブロック14内に弾性体を収納し、該弾性体のばね力を調節する調節ねじ15と、浮動部4の後退時にテーブル部5の垂直テーブル20に当接し、ブロック14内に押し込まれることによって弾性体を押し縮めて研摩力を発生させるピン16とを弾性体と同軸上に配設してなっており、調節ねじ15によって弾性体を予め変形させることによって、研摩力を変化させることができるようになっている。
【0025】
テーブル部5は、浮動部4をリニアガイド18を介して支持するための土台となる部分であって、断面凸の字形の水平テーブル19を上に凸に水平に配置し、該水平テーブル19と直角に配設された垂直テーブル20に固定してなるもので、上下動も可能に構成されている。また水平テーブル19には、スピンドル部3が貫通する図示しない長穴が穿孔されており、浮動部4の浮動時にスピンドル部3が水平テーブル19に干渉しないようになっている。垂直テーブル20には、例えば4個のガイドブロック21が固着され、該ガイドブロック21はベース板22に取り付けられたガイドレール23上を摺動するようになっている。
【0026】
駆動機構6は、テーブル部5をゴムホイール8の回転軸方向に一定振幅又は漸増振幅でトラバースさせると同時に研摩中はゴムホイール8を浮動部4によりノッチ1aの形状に追従させながら直進往復動させるためのものであって、垂直テーブル20をボールねじ24と図示しないサーボモータによりゴムホイール8の回転軸方向、即ち矢印A又はB方向に直進往復動させることができるようになっている。
【0027】
垂直テーブル20を矢印A又はB方向に直進往復動させることによって、ゴムホイール8もそれに伴って直進往復動するので、研摩時には該機構を用いてゴムホイール8をトラバースさせながら研摩できるようになっている。
【0028】
また駆動機構6は、図3に示すように、ゴムホイール8をウェーハ1に対して相対的に上下方向、即ち矢印C又はD方向に往復動させることができるようになっている。ウェーハ1は、図示しない機構によりゴムホイール8と接近又は離間する方向、即ち矢印E又はF方向に移動できるようになっている。
【0034】
本発明は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。まず図4において、ゴムホイール8は、スピンドル部3の回転方向により、矢印G又はH方向に回転し、駆動機構6により矢印A又はB方向にトラバースすることができ、またウェーハ1はゴムホイール8と接近又は離脱するように矢印E又はF方向に移動することができる。
【0035】
ウェーハ4のノッチ1aを研摩する際には、特定の場所が集中的に研摩されて掘れてしまうことを防ぐために、ゴムホイール8を常にトラバースさせておくようにしている。その振幅は、図5に示す振幅線図Lのような漸増振幅の場合と、図6に示す振幅線図Lのような一定振幅の場合とがある。
【0036】
漸増振幅の場合には、回転するゴムホイール8をノッチ1aの最深部1dに接触させ次第にトラバースの振幅を増加させながら、例えば2乃至4往復研摩を行い、一定振幅の場合には、回転するゴムホイール8をノッチ1aの最深部1dに接触させトラバースの振幅を一定に保ちながら、例えば2乃至4往復研摩を行う。
【0037】
なお、図5及び図6において、振幅線図L,Lは、単にトラバース中の振幅を示しているものであり、ゴムホイール8とノッチ1aとの距離を示しているものではない。従ってトラバースの回数の増加と共にゴムホイール8がノッチ1aから離間して行くわけではなく、ゴムホイール8は常にノッチ1aに接触した状態で研摩が行われる。
【0038】
ノッチ1aは、V溝であるので、トラバース時には浮動部4と共にゴムホイール8が適切に移動し、該ノッチ1aの形状に追従しながら研摩が行われる。またこれによりウェーハ1を折損することなく研摩することが可能である。
【0039】
次に実際の研摩工程における作用について説明する。ウェーハ1のノッチ1aは前工程で面取り研削されて、図7及び図14に示すように、上側の面取り面1b、下側の面取り面1f及び端面1gが形成された状態になっているが、研削工程で上側の面取り面1b等に条痕1cが残ってしまっているものとする。
【0040】
上側の面取り面1b及び下側の面取り面1fを夫々研摩する2面研摩では、ゴムホイール8を矢印G方向に回転させながら、高さを一定にしたまま矢印I方向に移動させて上側の面取り面1bに接触させ、上記した一定振幅又は漸増振幅のトラバースを行いながら例えば2乃至4往復させて研摩を行う。これにより上側の面取り面1bに残っていた条痕1cを消すことができる。研摩後はゴムホイール8が矢印J方向に引かれ、ウェーハ1から離間する。
【0041】
下側の面取り面1fの研摩においては、ゴムホイール8の回転方向が矢印H方向となるだけで、その他の作用は上側の面取り面1bの研摩における作用と同様であり、下側の面取り面1fの条痕(図示せず)も容易に消すことができる。
【0042】
なお、矢印I方向及び矢印J方向は、ゴムホイール8を移動させる場合の方向を示しており、ゴムホイール8とウェーハ1との接近及び離間はあくまで相対的なものである。従って、図3において、ウェーハ1を移動させる場合には、矢印I方向が矢印E方向に相当し、矢印J方向が矢印F方向に相当する。
【0043】
上記の2面研摩が終了した後、半軌跡研摩を行う。図5及び図6、図10及び図11に示すように、ゴムホイール8を矢印G方向に回転させ、ウェーハ1の面1e方向に一定振幅又は漸増振幅でトラバースさせながら、まずノッチ1aの上側の面取り面1bから端面1gに沿って移動させて該面取り面1b及び該端面1gを連続的に研摩し、そのまま矢印K方向、即ち下方向にゴムホイール8を逃がすことにより、図11に示すように、上側の面取り面1bと端面1gとの間の角部1hが丸められ、極めて表面粗さの小さい連続した鏡面に研摩される。
【0044】
次に図5及び図6、図12及び図13に示すように、ゴムホイール8を矢印H方向に回転させ、同様にトラバースさせながら、ノッチ1aの下側の面取り面1fから端面1gに沿って移動させて該面取り面1b及び該端面1gを連続的に研摩し、そのまま矢印M方向、即ち上方向にゴムホイール8を逃がすことにより、図13に示すように、下側の面取り面1fと端面1gとの間の角部1iが丸められ、極めて表面粗さの小さい連続した鏡面に研摩される。ここで端面1gについても2回の研摩が行われたことになる。
【0045】
このように、2面研摩と半軌跡研摩を行うことにより、図13に示すように、上側の面取り面1b、端面1g及び下側の面取り面1fが極めて均一で表面粗さの小さい連続的な世界最高水準の鏡面(表面粗さ200オングストローム)に研摩される。
【0046】
一方上側の面取り面1b、下側の面取り面1f、端面1g、上側の面取り面1bと端面1gとの間の角部1h及び下側の面取り面1fと端面1gとの間の角部1iを夫々研摩する5面研摩では、図8に示すように、まずゴムホイール8を矢印G方向に回転させながら、高さを一定にしたまま矢印I方向に移動させて上側の面取り面1bに接触させ、上記した一定振幅又は漸増振幅のトラバースを行いながら例えば2乃至4往復させて研摩を行う。これにより上側の面取り面1bに残っていた条痕1cを消すことができる。研摩後はゴムホイール8が矢印J方向に引かれ、ウェーハ1から離間する。
【0047】
次にゴムホイール8を矢印H方向に回転させ、同様にゴムホイール8を移動させて、トラバースを行いながら下側の面取り面1fの研摩を行い、更にゴムホイール8を矢印G又はH方向に回転させ、同様にゴムホイール8を移動させて、トラバースを行いながら端面1gの研摩を行う。
【0048】
そしてゴムホイール8を夫々矢印G,H方向に回転させ、同様にゴムホイール8を移動させて、トラバースを行いながら角部1h及び角部1iの研摩を行う。
【0049】
5面研摩を行うと、角部1h,1iも面取りされたような形状となるため、図9に示すように、ノッチ1aの断面が5角形となる。そこで図10から図12に示す上記した半軌跡研摩をあわせて行うと、図13に示すように、上側の面取り面1b、端面1g及び下側の面取り面1fが極めて均一で表面粗さの小さい連続的な世界最高水準の鏡面(表面粗さ200オングストローム)に研摩される。端面1gについては、3回の研摩が行われ、2面研摩よりも更に良好な仕上がりとなる。
【0050】
【発明の効果】
本発明は、上記のようにウェーハの面と垂直な方向に回転し該ウェーハのノッチの幅よりも薄く形成されかつ研摩剤を含んだゴムホイールを、ウェーハの面方向にトラバースさせながらノッチの面取り面から端面に沿って移動させて該面取り面及び該端面を連続的に研摩し、該端面の研摩完了後そのまま該端面方向にゴムホイールを逃がすようにしたので、粗くなり易い端面を少なくとも2度研摩し、かつ面取り面と連続した極めて表面粗さの小さい鏡面に研摩できるという効果がある。
【0051】
またウェーハの面と垂直な方向に回転し該ウェーハのノッチの最深部にまで余裕をもって入り込むことができる程度に薄く形成されかつ研摩剤を含有するゴムホイールを、ウェーハの面方向に一定振幅又は漸増振幅でトラバースさせ、かつノッチとの接触状態を維持しながらノッチの面取り面を研摩するようにしたので、前工程の研削で形成された条痕を速やかに除去できるという効果がある。
【0052】
更には、上記方法に加えて、上側の面取り面と端面との間の角部及び下側の面取り面と端面との間の角部を夫々研摩するようにしたので、面取り面に形成された条痕を容易に除去することができると共に、面取り面と端面とがなす上下の角部を研摩により除去できるという効果が得られる。
【0053】
また上記したゴムホイールによるウェーハのノッチの面取り面の研摩と、該ゴムホイールにより面取り面から端面まで連続的に行う研摩とを組み合わせて行うようにしたので、上側及び下側の面取り面だけでなく、上側及び下側の面取り面と端面とが夫々なす上下の角部を丸めることができ、またこの結果1つのゴムホイールにより上側及び下側の面取り面と端面とを連続した鏡面に研摩できるという効果がある。
【0054】
更には、上記したゴムホイールによるウェーハのノッチの上側及び下側の面取り面、端面、上側及び下側の面取り面と端面との間の夫々の角部の研摩と、該ゴムホイールにより面取り面から端面まで連続的に行う研摩とを組み合わせて行うようにしたので、1つのゴムホイールにより上側及び下側の夫々の面取り面と端面とを、極めて均一で表面粗さの小さい連続的な世界最高水準の鏡面(表面粗さ200オングストローム)に研摩できるという優れた効果が得られる。
【0055】
また、ウェーハのノッチの最深部にまで余裕をもって入り込むことができる程度にノッチの幅よりも薄く形成されかつ研摩剤を含んだゴムホイールをウェーハの面と直角方向に回転させるスピンドル部と、該スピンドル部が固定されノッチへゴムホイールを押圧付勢する弾性体の押圧力を調節する研摩力調節機構が設けられた浮動部と、該浮動部をリニアガイドを介して支持するテーブル部と、該テーブル部をゴムホイールの回転軸方向に一定振幅又は漸増振幅でトラバースさせると同時に研摩中はゴムホイールを浮動部によりノッチの形状に追従させながら直進往復動させる駆動機構とを備え、テーブル部に対して浮動部をゴムホイールとノッチとが接近又は離脱する方向にわずかに摺動自在に構成すると共に、ゴムホイールを駆動機構により該ゴムホイールの回転軸方向に一定振幅又は漸増振幅でトラバースさせながらノッチの上側の面取り面、下側の面取り面、端面、前記上側の面取り面と端面との間の角部及び下側の面取り面と前記端面との間の角部を夫々研摩可能に構成し、ゴムホイールを同様にトラバースさせながら上側の面取り面又は下側の面取り面から端面に沿って移動させて該面取り面から該端面までを連続的に研摩するように構成したので、非常に取扱いの困難なスラッジの使用を不要としながら非常に表面粗さの小さいウェーハのノッチを得ることができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1から図13は、本発明の実施例に係り、図1は、ノッチ及びOFが形成され、面取り研削がされたウェーハの斜視図である。
【図2】ウェーハのノッチに対するゴムホイールの位置を示す要部平面図である。
【図3】ウェーハのノッチの研摩装置の斜視図である。
【図4】ゴムホイールの回転方向、移動方向、及びウェーハの移動方向を示す要部斜視図である。
【図5】ノッチ研摩時にゴムホイールを漸増振幅でトラバースさせる場合の、振幅の変化を示す平面図である。
【図6】ノッチ研摩時にゴムホイールを一定振幅でトラバースさせる場合の振幅の変化を示す平面図である。
【図7】2面研摩時のゴムホイールの回転方向及び移動方向、並びにウェーハとの位置関係を示す縦断面図である。
【図8】5面研摩時のゴムホイールの回転方向及び移動方向、並びにウェーハとの位置関係を示す縦断面図である。
【図9】5面研摩により角部が面取り状態となり、断面が5角形となったウェーハのノッチ部の縦断面図である。
【図10】ウェーハのノッチの上側の面取り面から端面までを半軌跡研摩により研摩する状態を示す縦断面図である。
【図11】半軌跡研摩により上側の面取り面と端面との間の角部が丸く研摩され、上側の面取り面から端面までが連続的な鏡面に研摩された状態を示すウェーハのノッチの縦断面図である。
【図12】ウェーハのノッチの下側の面取り面から端面までを半軌跡研摩により研摩する状態を示す縦断面図である。
【図13】半軌跡研摩により下側の面取り面と端面との間の角部が丸く研摩され、上側の面取り面、端面及び下側の面取り面までが連続的な鏡面に研摩された状態を示すウェーハのノッチ部の縦断面図である。
【図14】従来例に係り、面取り研削により面取り面に条痕が残されたウェーハのノッチの斜視図である。
【符号の説明】
1 ウェーハ
1a ノッチ
1b 上側の面取り面
1c 条痕
1d 最深部
1e 面
1f 下側の面取り面
1g 端面
1h 角部
1i 角部
2 ウェーハのノッチの研摩装置
3 スピンドル部
4 浮動部
5 テーブル部
6 駆動機構
8 ゴムホイール
9 研摩力調節機構

Claims (1)

  1. ウェーハのノッチの幅よりも薄く形成されかつ研摩剤を含んだゴムホイールを前記ウェーハの面と直角方向に回転させるスピンドル部と、該スピンドル部が固定され前記ノッチへ前記ゴムホイールを押圧付勢する弾性体の押圧力を調節する研摩力調節機構が設けられた浮動部と、該浮動部をリニアガイドを介して支持するテーブル部と、該テーブル部を前記ゴムホイールの回転軸方向に一定振幅又は漸増振幅でトラバースさせると同時に研摩中は前記ゴムホイールを前記浮動部により前記ノッチの形状に追従させながら直進往復動させる駆動機構とを備え、前記テーブル部に対して前記浮動部を前記ゴムホイールと前記ノッチとが接近又は離脱する方向にわずかに摺動自在に構成すると共に、前記ゴムホイールを前記駆動機構により該ゴムホイールの回転軸方向に一定振幅又は漸増振幅でトラバースさせながら前記ノッチの上側の面取り面、下側の面取り面、端面、前記上側の面取り面と前記端面との間の角部及び前記下側の面取り面と前記端面との間の角部を夫々研摩可能に構成し、前記ゴムホイールを同様にトラバースさせながら前記上側の面取り面又は前記下側の面取り面から前記端面に沿って移動させて該面取り面から該端面までを連続的に研摩するように構成したことを特徴とするウェーハのノッチの研摩装置。
JP2000122965A 2000-04-24 2000-04-24 ウェーハのノッチの研摩装置 Expired - Lifetime JP4323058B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000122965A JP4323058B2 (ja) 2000-04-24 2000-04-24 ウェーハのノッチの研摩装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000122965A JP4323058B2 (ja) 2000-04-24 2000-04-24 ウェーハのノッチの研摩装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001300837A JP2001300837A (ja) 2001-10-30
JP4323058B2 true JP4323058B2 (ja) 2009-09-02

Family

ID=18633374

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000122965A Expired - Lifetime JP4323058B2 (ja) 2000-04-24 2000-04-24 ウェーハのノッチの研摩装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4323058B2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003007657A (ja) * 2001-06-18 2003-01-10 Speedfam Co Ltd ウェハノッチの鏡面研磨装置及び鏡面研磨方法
US7559825B2 (en) 2006-12-21 2009-07-14 Memc Electronic Materials, Inc. Method of polishing a semiconductor wafer
JP2009004765A (ja) * 2007-05-21 2009-01-08 Applied Materials Inc 基板研磨のためにローリングバッキングパッドを使用する方法及び装置
JP2009045679A (ja) * 2007-08-16 2009-03-05 Ebara Corp 研磨装置
JP5491273B2 (ja) 2010-05-11 2014-05-14 ダイトエレクトロン株式会社 ウェーハの面取り装置
CN109848826B (zh) * 2019-03-04 2024-04-30 天通日进精密技术有限公司 晶圆多工位边缘抛光设备
CN109926911A (zh) * 2019-03-04 2019-06-25 天通日进精密技术有限公司 晶圆凹口抛光装置及晶圆凹口抛光方法
JP7286596B2 (ja) * 2020-09-08 2023-06-05 ダイトロン株式会社 ウェーハのノッチの加工方法及び砥石
KR102358688B1 (ko) * 2021-05-25 2022-02-08 (주)미래컴퍼니 웨이퍼 가공 방법
KR102543395B1 (ko) * 2020-10-13 2023-06-15 (주)미래컴퍼니 웨이퍼 가공 방법
TWI824314B (zh) * 2020-10-13 2023-12-01 南韓商未來股份有限公司 晶片加工方法、系統及裝置
KR102358687B1 (ko) * 2020-10-13 2022-02-08 (주)미래컴퍼니 웨이퍼 가공 방법 및 시스템
WO2022219955A1 (ja) 2021-04-12 2022-10-20 信越半導体株式会社 半導体ウェーハの製造方法
JP7131724B1 (ja) 2022-02-03 2022-09-06 信越半導体株式会社 半導体ウェーハの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001300837A (ja) 2001-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4323058B2 (ja) ウェーハのノッチの研摩装置
JP4008586B2 (ja) ワークのエッジの研摩装置
CN111203775B (zh) 一种钢化玻璃生产制造边缘打磨机械及打磨方法
CN110860971B (zh) 一种陶瓷自动磨胚机
CN1296562C (zh) 磨削钢轨的方法及实施该方法的设备
CN212600901U (zh) 一种浮动打磨机构
CN210818913U (zh) 半轴套管精密抛光装置
JP2000317787A (ja) ワークのエッジの研摩装置
CN115555977B (zh) 一种钻石薄片打磨抛光机
CN115008297B (zh) 一种双面且高效的玻璃生产用磨边抛光机
JP2000042916A (ja) 均一摩耗の研磨装置
CN215510305U (zh) 一种摩擦盘打磨装置
JPH09174401A (ja) ワ−クの面取・外周加工装置
CN115533542A (zh) 一种标识牌切割加工装置
US4980995A (en) Method of faceting gemstones
CN220279171U (zh) 一种聚乙烯片材边缘倒角装置
CN219444683U (zh) 一种钢材抛光设备
JP3099029B2 (ja) 複合研削盤
CN219044014U (zh) 一种地坪施工开槽设备
CN209774241U (zh) 一种镜面加工用打磨装置
JP2851924B2 (ja) 板状金属部材の表面研磨装置
CN215432977U (zh) 一种建筑工程用钢材打磨装置
CN212886717U (zh) 一种用于玻璃加工的磨边装置
CN110744405B (zh) 一种圆柱体自动打磨机
KR101522001B1 (ko) 연삭숫돌의 흡인 고정 절단장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080319

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080805

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090602

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090604

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4323058

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130612

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130612

Year of fee payment: 4

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130612

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term