JP4322339B2 - パーキングブレーキのアシスト装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はパーキングブレーキのアシスト装置に関する。さらに詳しくは、自動車、とくにトラックやトレーラーなどの大型の自動車のセンターブレーキ(センターパーキングブレーキ)などに好適に用いられるアシスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トラックなどの大型車両では、パーキングブレーキとして、トランスミッションの後方にドライブシャフトの回転を摩擦板で機械的に拘束するためのセンターブレーキが設けられている。このようなセンターブレーキは、運転席に設けたブレーキ操作レバーとセンターブレーキのブレーキレバーをケーブルで機械的に連結し、操作レバーを引き上げることによりケーブルを引き操作してブレーキレバーを回動させ、ブレーキ作用を奏させるようにしている。また操作レバーには逆戻り防止のラチェット機構が設けられ、操作レバーの上端に設けたラチェット解除用の押しボタンなどでラチェットを解除するように構成している。
【0003】
このようなパーキングブレーキは、とくに大型のトラックなどでは強力なブレーキ力が必要なため、操作レバーのストローク終盤では大きい力が必要である。この問題を解消するため、たとえば操作レバーのレバー比を大きくとることも考えられるが、その場合は操作レバーの回動ストロークが大きくなり、かえって操作がしにくくなる。
【0004】
他方、通常の自動車のパーキングブレーキのアシスト装置としては、たとえば実公平6−2848号公報に記載されているものがある。このものは図11に示すように、操作レバー101からのケーブル102の端部と、モータ駆動のアクチュエータ103と連結したケーブル104とを並列状に配索し、それらの端部をバランスレバー105の両端に連結している。そしてバランスレバー105の中心部を連結部材106に回動自在に連結し、イコライザ107で2本の従動側ケーブル108に連結し、ホイール109aのブレーキレバーに連結している。
【0005】
さらに連結部材106の傾きを相対変位検出スイッチ109で検出して、操作レバー101による操作量にアクチュエータ103による操作を追従させるようにしている。なお符号110は制御回路である。また、フェールセーフのため、操作レバー101のみでバランスレバー105を引き操作できるように、バランスレバー105の角度を所定以下に規制するストッパを設け、さらにアクチュエータ側のケーブル103が邪魔しないように、そのケーブル104の頭部104aがバランスレバー105の係合穴105aから抜け出るようにしている。
【0006】
また、特開平6−48290号公報には、基本的には手動により操作するものであって、パーキングブレーキの操作状態を反力スイッチおよび反力検出器で検出し、ブレーキ状態が充分でないときだけ、操作ケーブルの張力を増大させるパーキングブレーキの操作装置が開示されている。さらに特開平6−144211号公報には、駆動ボスの周囲に分割したリールを設け、ブレーキ操作ケーブルの途中をそのリールに巻き掛けて、ブレーキ操作ケーブルにいくらかの張力を加えると、リールと駆動ボスとの摩擦でリールにトルクが伝わるという一種の摩擦クラッチを用いたパワーアシスト装置が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述の実公平6−2848号公報のパワーアシスト装置は、操作用のケーブル102と連結部材106とが偏心して配列されているため、手動操作の場合は連結部材をスムーズに移動させることができない。また、アクチュエータ103で連結部材106を操作する場合も、偏心しているので、動きがスムーズでない。さらにアクチュエータ103は操作レバー側のケーブル102とアクチュエータ側のケーブル104の相対変位(移動量の差)が所定以上の場合のみ作動するので、操作レバー101の操作が遅れると停止し、速すぎると重くなる。しかもバランスレバー105の傾きを検出する場合にいくらかの不感帯があるので、操作力が最も必要とされる操作の最終段階で操作力を充分に軽減させることができない場合がある。したがってトラックなどのセンターパーキングに採用するのは適切でない。
【0008】
また特開平6−48290号公報の操作装置は、最終的なブレーキ状態が不充分な場合はブレーキ力を補償することができるが、操作途中では操作力をアシストすることができない。また特開平6−144211号公報のアシスト装置は、手動による操作力により摩擦クラッチにトルク伝達力を発生させる利点はあるが、摩擦部に滑りがあるので、効率が低い。
【0009】
本発明は手動操作の場合でも操作がスムーズで、操作途中および操作の終盤でも充分なアシスト力を得ることができ、機械効率が高く、トラックのセンターブレーキなどに好適に採用しうるパーキングブレーキのアシスト装置を提供することを技術課題としている。さらに本発明は、手動操作とパワーアシスト操作を容易に切り換えることができ、かつ、電動操作のみによる操作にも対応させることができるアシスト装置を提供することを技術課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のパーキングブレーキのアシスト装置は、中間近辺で回動自在に支持されている伝達レバーと、その伝達レバーの一端に回動自在に連結され、伝達レバーとブレーキ操作レバーとの間を接続する操作ケーブルと、伝達レバーの他端に回動自在に連結され、伝達レバーとパーキングブレーキとの間を接続する従動ケーブルと、前記伝達レバーを回転駆動するためのアクチュエータとを備えており、前記操作ケーブルおよび従動ケーブルにそれぞれ引き力センサが設けられており、操作ケーブルの引き力センサが所定以上の引き力を検出したとき、従動ケーブルを引く方向にアクチュエータを駆動させ、さらに従動ケーブルの引き力センサが所定以上の引き力を検出したとき、アクチュエータを停止させる制御回路を備えていることを特徴としている。
【0011】
このようなアシスト装置では、アクチュエータ側と伝達レバー側の間で、アクチュエータ側から伝達レバー側にトルク伝達できる状態と、伝達レバー側からアクチュエータ側へのトルク伝達を不能にする状態とを選択できるクラッチ機構を設けるのが好ましい
【0012】
前記クラッチ機構は、アクチュエータ側と伝達レバー側との間でトルク伝達を入り切りする電磁クラッチとすることができる。また、アクチュエータ側から見た場合に、伝達レバーを従動ケーブルを引く方向に回転させるときに伝達レバー側にトルクを伝達し、逆方向でフリーとなる一方向クラッチとすることもできる。さらに伝達レバーに回動中心を中心とする円弧状の歯列を設け、その歯列にアクチュエータにより駆動されるピニオンを噛み合わせてもよい。
【0013】
本発明のアシスト装置の第2の態様は、中間近辺で回動自在に支持されている伝達レバーと、その伝達レバーの一端に回動自在に連結され、伝達レバーとブレーキ操作レバーとの間を接続する操作ケーブルと、伝達レバーの他端に回動自在に連結され、伝達レバーとパーキングブレーキとの間を接続する従動ケーブルと、前記伝達レバーを回転駆動するためのアクチュエータとを備えており、前記伝達レバーを回動自在に支持する支持部材を、ケーブルの移動方向と略平行の方向に移動自在に設けると共に、前記アクチュエータがその支持部材をケーブルの引き方向に駆動することにより、伝達レバーが操作ケーブルの連結部を中心として回動するように構成されていることを特徴としている。
【0014】
その場合、前記支持部材を、伝達レバーと操作ケーブルとの連結部を挟んで支持部の反対側に回動中心を有する支持レバーとし、前記アクチュエータをその支持レバーを回動駆動するように構成するのが好ましい。さらに前記アクチュエータにより駆動される駆動レバーと、その駆動レバーと前記支持レバーとを連結する連結レバーとを設け、それらの駆動レバー、連結レバーおよび支持レバーにより、駆動レバーが従動ケーブルを引く方向に回動したとき、その駆動レバーと連結レバーの角度が一直線に近くなるようにトグル機構を構成するのが好ましい。
【0015】
【作用】
本発明のアシスト装置では、手動操作の場合、操作ケーブルと従動ケーブルとが伝達レバーの両端に連結されているので、操作ケーブルを引くと伝達レバーが回動し、それにより従動ケーブルを引くことができる。また操作ケーブルを引く力を緩めると、従動ケーブルの戻りの力で、操作ケーブルを送り出すことができる。このように本発明の装置では、伝達レバーを介して操作ケーブルと従動ケーブルが実質的に連結されているので、偏心した連結の場合に比して動きがスムーズであり、摩擦を利用したトルク伝達に比して機械効率が高い。
【0016】
アシスト操作の場合は、アクチュエータが伝達レバーを回転駆動させると、それに応じて従動ケーブルが引き操作される。そのため、偏心駆動させる場合に比して、機械効率が高い。さらに操作の終盤まで充分なアシストを受けることができる。
さらに手動でブレーキ操作を始めると、操作ケーブルの引き力が上昇していく。そして操作ケーブルの引き力センサが所定の値以上の引き力を検出したとき、アクチュエータが駆動してアシスト操作が開始する。ついでブレーキ操作が完了すると、従動ケーブルの引き力が大きくなるので、従動ケーブルの引き力センサがそのことを検出し、アクチュエータを停止させる。このようにこのアシスト装置の場合は、手動操作とアクチュエータによる動力操作とが自然と連続する。
【0017】
前記クラッチ機構を設けたアシスト装置では、アクチュエータ側から伝達レバー側にトルク伝達ができる状態にした上でアクチュエータを回転させると、伝達レバーを回動させて、従動ケーブルを引き操作することができる。それにより、パーキングブレーキを楽に掛けることができる。他方、伝達レバー側からアクチュエータ側へのトルク伝達が不能な状態にする場合は、アクチュエータ側の抵抗が少ない状態で、容易に手動操作をすることができる。
【0018】
前述の引き力センサを設けたアシスト装置の場合は、手動でブレーキ操作を始めると、操作ケーブルの引き力が上昇していく。そして操作ケーブルの引き力センサが所定の値以上の引き力を検出したとき、アクチュエータが駆動してアシスト操作が開始する。ついでブレーキ操作が完了すると、従動ケーブルの引き力が大きくなるので、従動ケーブルの引き力センサがそのことを検出し、アクチュエータを停止させる。このようにこのアシスト装置の場合は、手動操作とアクチュエータによる動力操作とが自然と連続する。
【0019】
クラッチ機構を電磁クラッチとする場合は、アクチュエータでブレーキを掛けるときに電磁クラッチをONにし、ブレーキを外すとき、および手動操作の時など、他の操作状態では電磁クラッチをOFFにする。このようにこの装置では、電気回路による制御で伝達レバーとアクチュエータ側とを自由に連結・切断することができるので、アクチュエータによる操作と手動操作の切り換えなど、種々の操作パターンを比較的自由に設定することができる。
【0020】
クラッチ機構を一方向クラッチとしたアシスト装置の場合は、アクチュエータをブレーキを掛ける方向に駆動させるときに、アクチュエータ側から伝達レバー側へのトルク伝達が可能であるので、アシスト操作によりブレーキを掛けることができる。手動操作でブレーキを掛ける場合は、伝達レバー側からアクチュエータ側へのトルク伝達が不能であるので、アクチュエータ側に邪魔されずに操作することができる。ブレーキを外す場合は、そのままではクラッチがトルク伝達可能な方向であるので、アクチュエータを逆方向に駆動させることにより、クラッチを常時トルク伝達不能な状態にする。それにより手動でブレーキを解除することができる。
【0021】
伝達レバーに円弧状の歯列を設け、ピニオンと噛み合わせる場合は、この部分でも減速作用を行わせることができるので、機構がコンパクトになる。
【0022】
本発明のアシスト装置の第2の態様(請求項)では、アクチュエータを駆動させない状態では、伝達レバーを介して操作ケーブルと従動ケーブルとが連結された状態である。そのため手動操作をすることができる。アクチュエータ駆動の場合は、支持部材をケーブルを引く方向に移動させると、伝達レバーが操作ケーブルとの連結部を中心として回動し、従動ケーブルを引き操作することができる。アクチュエータを逆方向に駆動させて支持部材を逆方向に移動させる場合は、伝達レバーが操作ケーブルとの連結部を中心として逆方向に回動するので、従動ケーブルを引く力を弱めることができ、ブレーキが解除される。このようにこのアシスト装置では、クラッチ機構を用いずに、手動操作とアシスト操作を容易に切り換えることができる。
【0023】
前述の支持部材を伝達レバーと操作ケーブルとの連結部を挟んで支持部の反対側に回動中心を有する支持レバーとしたアシスト装置では、アクチュエータから伝達レバーの回動までが回転運動の伝達で行われるので、一層機械効率が高い。また、トグル機構を利用する装置では、ブレーキを掛ける操作の終盤に大きい操作力を発揮することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明のアシスト装置の実施の形態を説明する。図1は本発明のアシスト装置の一実施形態を示す平面図、図2は図1のII-II 線断面図、図3は本発明のアシスト装置の他の実施形態を示す平面図、図4は図3のIV-IV 線断面図、図5は図3の装置の作動説明図、図6は図3の装置の配置状態の一実施形態を示す斜視図、図7は6の装置の制御回路の一実施形態を示す電気回路図、図8および図9は図7の制御回路によるブレーキ操作のフローチャート、図10aは図3の装置の配置状態の他の実施形態を示す斜視図、図10bは図10aの装置の制御回路の一実施形態を示す電気回路図、図10cおよび図10dは図10bの制御回路によるブレーキ操作のフローチャートである。
【0025】
図1および図2に示すアシスト装置Aは、台板1と、その上にスペースを空けて設けられる支持板2と、その支持板の下にスペーサロッド3などで吊られる吊り板4とを備えている。支持板2の上には、減速機G付きのモータMが取り付けられている。この減速機付きのモータは請求項1のアクチュエータである。さらにモータMを含めて、支持板2の周囲には、箱状のカバー5が被せられている。モータMは両方向に回転できる直流モータであり、減速機Gはたとえばウオーム減速機が用いられる。
【0026】
図2に示すように、減速機Gの出力軸7は支持板2の下方に貫通しており、その出力軸7にシャフト8がトルク伝達可能に連結されている。吊り板4の上にはシャフト8を入力軸とする電磁クラッチ9が取り付けられている。さらにシャフト8の周囲には、第1ギヤ10が回転自在に設けられ、その第1ギヤ10は電磁クラッチ7の出力回転板11にネジ12で固定された円盤状の固定部10aと、それより小径のギヤ部10bとを備えている。
【0027】
支持板2と吊り板4の間に固定された第1固定シャフト14の周囲にはアイドラギヤ15が回転自在に設けられている。アイドラギヤ15は大径ギヤ15aと小径ギヤ15bとを有する。大径ギヤ15aは第1ギヤ10のギヤ部10bと噛み合っている。さらに支持板2と吊り板4の間に固定された第2固定シャフト16の周囲には、伝達レバー17が回転自在に設けられている。伝達レバー17は図1に示すように半円状の形態を有し、円弧状の周縁には、アイドラギヤ15の小径ギヤ15bと噛み合う歯列17aが形成されている。
【0028】
伝達レバー17の両端には、それぞれピン18を介してU字状の連結部材19が回動自在に取り付けられており、それらの連結部材19には、操作ケーブル20と従動ケーブル21の端部に固定したケーブルエンド20a、21aがそれぞれ係合されている。操作ケーブル20および従動ケーブル21は引き方向の力を伝達するプルケーブルであり、数本の金属ワイヤを撚り合わせた可撓性を有するものが使用される。それらのケーブル20、21は、導管22、23で摺動自在に案内されており、各導管22、23の端部は公知のケーブルキャップ24を介して支持板2の側壁に連結されている。導管22、23としては、通常は金属線を螺旋状に巻き、合成樹脂を被覆した可撓性を有するものが用いられる。しかし金属パイプなどの可撓性を有しないものでもよい。
【0029】
操作ケーブル20およびその導管22は、ブレーキ操作レバー25側に連結されており、その途中に操作ケーブル20の引き力を検出する引き力センサ26が設けられている。従動ケーブル21およびその導管24は、センターブレーキ27に連結されており、その途中に従動ケーブル21の引き力を検出する引き力センサ28が設けられている。各引き力センサ26、28は、引き力の大きさを数値として検出するものでもよいが、ここでは所定の設定値を超えたときに接点信号などを出すスイッチタイプのセンサとしている。
【0030】
ブレーキ操作レバー25は、従来公知の自動車のパーキングブレーキの操作用のレバーであればよく、たとえば図6に示すような床面に取り付けたブラケットに対して回動自在に設けた手動式の操作レバーが用いられる。しかし足踏み式のレバーや、手で引き出すタイプのレバーなどであってもよい。それらの操作レバーは、操作ケーブル20に対し、引き操作ができるように連結されている。また、操作ケーブル20を引いてブレーキをかけた状態を維持できるように、ラチェット機構31を備えている。
【0031】
そのラチェット機構31はたとえば操作レバー25に回動自在に設けたラチェット爪32と、そのラチェット爪と噛み合うラチェット歯列33とから構成されている。さらに操作レバー25には、ラチェット解除のためのロッド34が設けられている。なお、足踏み式のレバーでは、ラチェット解除用のレバーを別個に設けたものもあり、手で引き出すタイプの操作レバーでは、その操作レバーを一方向に回動させてラチェットを有効にし、逆方向に回動させてラチェット解除するものがある。なお図6における符号ENはエンジンであり、符号TMはトランスミッションであり、符号27はセンターブレーキであり、符号DSはドライブシャフトである。また、この実施形態においては、操作レバー25用のラチェット爪32が解除状態にあることを検出するリミットスイッチLS1を設けている。
【0032】
上記のごとく構成されるアシスト装置Aにおいては、図1の電磁クラッチ9を「切り」の状態にしているときは、伝達レバー17はモータM側から切り離されている。そのため、操作ケーブル20と従動ケーブル21とは伝達レバー17を介して直接連結されているのと同じである。そのため操作レバー25を引いて操作ケーブル20を引き操作すると、従動ケーブル21が引かれ、センターブレーキ27にブレーキを掛ける作用を奏する。逆にラチェット機構を解除した上で操作レバー25を緩めると、従動ケーブル21の引き力が弱められるので、センターブレーキ27側のリターンスプリングの作用によりブレーキ作用が解除される。
【0033】
他方、電磁クラッチ9が「入り」の状態では、手動操作では操作レバー25を自由には操作できない。その場合はモータMを一方向に回転させると、減速機Gで減速された上で、シャフト8および第1ギヤ10が矢印P方向に回転する。そのためアイドラギヤ15を介して伝達レバー17が矢印Q方向に回動する。それにより従動ケーブル21が矢印S方向に引き操作される。そのとき第1ギヤ10のギヤ部10bよりもアイドラギヤ15の大径ギヤ15aの方が歯数が多く、アイドラギヤ15の小径ギヤ15よりも伝達レバー17の有効半径の方が大きいため、順に減速されていく。したがって従動ケーブル21をかなり強い力で引くことができる。なおこのとき、操作ケーブル20が緩んでいくので、その速さに合わせて操作レバー25を操作することができる。
【0034】
上記のように電磁クラッチを入り切り操作しながらブレーキを掛ける操作および解除操作をすることができるが、本実施形態では電磁クラッチの入り切りのタイミングを、ケーブルの引き力センサ26、28およびリミットスイッチLS1の検出で半自動的に行うようにしている。すなわち操作ケーブル20の引き力センサ26は、たとえば7kgf以上の引き力を検出したときにONとなり、モータMを従動ケーブルを引く正転方向に回転させるようにする。そしてさらにリミットスイッチLS1がラチェット機構が解除されたことを検出したとき、電磁クラッチ9が「入り」となり、モータMが従動ケーブルを引く方向に回転するようにする。また、従動ケーブルの引き力センサ28は操作ケーブルより大きい力、たとえば100kgf程度の力でONになり、電磁クラッチ9を切るようにしている。
【0035】
上記のことから、センターブレーキ27の操作の全体は、つぎのようになる。
[引き操作](1)ラチェットを解除せずに操作レバー25を引く。ラチェットは噛み合い方向でないので、そのまま引くことができる。操作ケーブル20が所定の引き力に達するまでは、電磁クラッチ9が「切り」であるので、手動操作で従動ケーブル21を引くことになる。
【0036】
(2)操作ケーブル20の引き力が所定の値に達すると、電磁クラッチ9が「入り」になり、モータMが回転し、電動操作で従動ケーブル21を引くことができる。そのため、操作する者は、単に操作ケーブル20の弛みを取る程度で操作レバー25を引けばよい。
【0037】
(3)従動ケーブル21の引き力が所定の値に達すると、パーキングブレーキがしっかりと掛けられたことになるので、モータMを停止する。そのとき操作レバー25は操作ケーブル20にいくらか張力を加える程度に引き、ラチェット機構31を係合させておく。それによりブレーキ力は維持される。
【0038】
[保持動作]なお、この状態では電磁クラッチ9は「入り」の状態であるが、エンジンを切ったときに「切り」になるようにしてもよく、またタイマーあるいは別個のスイッチで事前に「切り」にしてもよい。さらに電磁クラッチ9は常時「入り」にしておき、何らかの原因でパーキングブレーキの作用が弱くなったとき、自動的にモータMを再度作動させて所定のブレーキ力を回復するようにしてもよい。
【0039】
[戻し操作]操作レバー25をいくらか引きながらラチェット機構31の噛み合いを解除する。それにより電磁クラッチ9が「切り」の状態になるので、そのまま操作レバー25を元の状態(図6の場合は床面に平行な状態)まで手動操作で戻す。従動ケーブル21の荷重は直ちに減少するので、パーキングブレーキ作用が解除される。なお電磁クラッチ9が「入り」の状態のとき、伝達レバー17は停止状態のアクチュエータに保持されて、従動ケーブル21の引き力の大半を保持しており、操作ケーブル20に掛かる引き力は弱い。そのため容易にラチェットを外すことができ、パーキングブレーキ作用を楽に解除することができる。
【0040】
上記の実施形態ではクラッチとして電磁クラッチを採用しているが、一方向クラッチを採用することもできる。その場合は、モータM側(シャフト8側)から見た場合に、モータMを従動ケーブルを引く方向に回転させるときに第1ギヤ10側にトルクを伝達し、逆方向ではフリーになるように一方向クラッチの向きを設定する。引き力センサ26、28はモータMを回転させるために使用する。リミットスイッチLS1についても、モータMの回転の条件としておく。この実施形態の作用は以下の通りである。
【0041】
[引き操作](1)ラチェットを解除せずに操作レバー25を引く。第1ギヤ10側から見れば、一方向クラッチはフリーの方向の回転であるので、そのまま操作レバー25を引くことができる。この場合も操作ケーブル20が所定の引き力に達するまでは、モータMが回転せず、手動操作で従動ケーブル21を引くことになる。
【0042】
(2)操作ケーブル20の引き力が所定の値に達すると、モータMが従動ケーブルを引く方向に回転する。このとき、モータ側から第1ギヤ側へはトルクが伝達される。それにより、モータMによる電動操作で従動ケーブル21を引くことができる。
【0043】
(3)従動ケーブル21の引き力が所定の値に達すると、パーキングブレーキがしっかりと掛けられたことになるので、モータMを停止する。
【0044】
[保持動作]そのとき従動ケーブルの反力で一方向クラッチはロック状態となっており、ブレーキ力は維持される。なお、操作レバー25は操作ケーブル20にいくらか張力を加える程度に引き、ラチェット機構31を係合させておく。この実施形態の場合でも、何らかの原因でパーキングブレーキの作用が弱くなったとき、自動的にモータMを再度作動させて所定のブレーキ力を回復するようにすることもできる。
【0045】
[戻し操作]操作レバー25をいくらか引きながらラチェット機構31の噛み合いを解除する。ついでモータMを逆回転(操作ケーブルを引く方向に回転)させる。それにより一方向クラッチはフリーの状態となるので、手動操作で操作レバー25を元の状態に戻すことができる。従動ケーブル21の荷重は直ちに減少するので、パーキングブレーキ作用が解除される。なおモータMが停止している状態のときは、伝達レバー17は停止状態のアクチュエータに保持されて、従動ケーブル21の引き力の大半を保持しており、操作ケーブル20に掛かる引き力は弱い。そのため容易にラチェットを外すことができ、パーキングブレーキ作用を楽に解除することができる。
【0046】
つぎに図3〜10を参照してアシスト装置の他の実施形態を説明する。図3および図4に示すアシスト装置Bではクラッチ機構を採用せず、伝達レバー17をの回動中心をケーブルの引き方向に移動自在に構成している。すなわちこの実施形態では、伝達レバー17の中心部はL字状の支持レバー40の一端に回動自在に支持しており、支持レバー40の中心部(L字状のコーナ部)は、支持板を兼ねるカバー5と吊り板4との間に保持される第1固定シャフト41の周囲に回転自在に設けられている。そして支持レバー40の回動中心と伝達レバー17の支持部の間で、伝達レバー17の端部に、操作ケーブル20の端部を回動自在に連結している。
【0047】
さらに減速機Gの近辺に設けられた第2固定シャフト42の周囲には、半円状の駆動レバー43が回転自在に設けられており、その円弧状の周縁に設けた歯列43aは、減速機Gの出力軸7に形成した歯列と噛み合っている。そして駆動レバー43の一端に回動自在に連結した連結リンク44の他端が前記支持レバー40の他端と回動自在に連結されている。なお出力軸7と駆動レバー43の噛み合いは減速作用を奏する。出力軸7、駆動レバー43、連結リンク44、支持レバー40および伝達レバー17の上下関係は図に示されているが、各レバーの長さはデフォルメしている。
【0048】
前記の伝達レバー17の両端に回動自在に連結した操作ケーブル20および従動ケーブル21、それらの導管22、23などについては、前述の図1のアシスト装置Aと実質的に同じであるので、同じ符号を付して説明を省略する。
【0049】
上記のように構成されるアシスト装置Bは、モータMが停止しているときは、減速機Gの自己拘束作用で外部から回転させることができない。そのため、支持レバー40は、連結リンク44および駆動レバー43を介して拘束され、回動しない。したがって操作ケーブル20と従動ケーブル21は機械的には直接連結されている場合と実質的に同等であり、通常の手動操作によりパーキングブレーキをかけることができ、解除することができる。
【0050】
すなわちブレーキ操作レバーを引いて操作ケーブル20を引き操作すると、伝達レバー17が想像線のように回動し、従動ケーブル21を引き操作することができる。他方、操作レバーを戻して操作ケーブル20の引き力を弱めると、従動ケーブル21の引き力も弱まるので、センターブレーキはリターンスプリングの付勢力で直ちにブレーキを解除する。
【0051】
他方、モータMの駆動力でブレーキをかける場合は、減速機Gの出力軸7を図5の時計方向(矢印P)に回転させるようにモータMを駆動する。それにより、駆動レバー43は反時計方向に回動し、連結リンク44を介して支持レバー40を反時計方向に回動させる。それにより伝達レバー17の回動中心が矢印R1方向に引かれ、伝達レバー17は操作ケーブル20との連結部を中心として矢印Q方向に回動する。したがって従動ケーブル21も矢印R1方向に引かれ、ブレーキ操作が行われる。なお上記の操作中、操作ケーブル20は操作レバーがラチェット機構で係止されているため、戻り方向に操作されない。また、従動ケーブル21を引く操作の終盤では、駆動レバー43の支持点である第1固定シャフト14、駆動レバー43と連結リンク44の滑節および連結リンク44と支持レバー40の滑節が一直線に近い状態で並ぶ。このように駆動レバー43と連結リンク44とは、いわゆるトグル機構を構成しているので、支持レバー40を拘束するトルクが大きくなり、強い力でパーキングブレーキをかけることができる。
【0052】
ブレーキを解除する場合は上記と逆方向(反時計方向)にモータMを回転させる。そうすると支持レバー40が時計方向に回動し、従動ケーブル21を引く力を弱める。それによりパーキングブレーキが解除される。その間も操作ケーブル20については何ら操作せず、移動しない。
【0053】
上記のアシスト装置Bはたとえば図6のように、自動車の断面コ字状のサイドメンバー46内に配置する。操作ケーブル20の導管22はサイドメンバー46内を通って運転席の下部に至り、そこから上向きに立ち上がってパーキングブレーキのブレーキ操作レバー25近辺のブラケット47に固定される。操作ケーブル20の端部は操作レバー25に連結される。操作レバー25は下端近辺で運転室の床面に取り付けたブラケット(図示しない)に対し、水平軸線まわりに回動自在に取り付けられる。また操作レバー25に設けられるラチェット爪32および車体側に取り付けられるラチェット歯列33は、前述の場合と同様に、操作レバー25を引き起こすときにフリーで、戻す方向でラチェットが係止する向きである。また操作レバー25には、ラチェット解除用のロッド34が軸方向移動自在に内装されており、先端は押しボタンの形態にされている。
【0054】
またラチェット爪32の近辺には、ラチェット解除状態を検出するリミットスイッチLS1が設けられており、さらにこの実施形態では、操作ケーブル25を引いた状態か否かを検出するリミットスイッチLS2が床面に取り付けられている。
【0055】
従動ケーブルの導管23は、センターブレーキ27のケースに固定され、従動ケーブルの端部はセンターブレーキ27のブレーキレバー(図示しない)に連結されているいる。
【0056】
図7はこのアシスト装置Bの制御回路を示す回路図である。この回路図からわかるように、本実施形態では図1のアシスト装置Aとは異なり、ケーブルの引き力を検出するセンサを用いず、たとえば駆動レバーの回動角度を検出するエンコーダ50を採用し、その検出値をフリップフロップ・カウンタFFで積算してモータ制御回路51に送り、そのモータ制御回路51でモータの正転・逆転・停止の信号を出すようにしている。エンコーダ50は信号基板50aに設けた接点と、駆動レバーに設けたブラシ50bなどで構成している。なお、符号52は正転・逆転・ショート(回生ブレーキ)用のブリッジ回路である。また符号53は、駆動レバーがパーキングブレーキをかける方向にオーバーランしたことをエンコーダ50が検出したとき、緊急停止信号をモータ制御回路51に送るための信号線である。符号54は同じく駆動レバーがブレーキ解除方向にオーバーランしたとき、緊急停止信号をモータ制御回路51に送るための信号線である。
【0057】
図7の符号56はたとえば自動車の電源として使用されている24ボルトのバッテリーであり、符号57は5ボルトに減圧するためのレギュレータである。LS1は前述のラチェット解除検出用のリミットスイッチであり、その出力はモータ駆動禁止信号を送る信号線58により、モータ制御回路51に送られる。さらに符号LS2は操作ケーブルの操作検出用のリミットスイッチであり、その出力はパーキングブレーキスタート/解除信号を送る信号線59により制御回路51に送られる。またモータMを駆動する24ボルトの動力線60には、過負荷電流検知回路61が介在されている。この回路は、ブレーキを充分に掛けたとき、あるいは従動ケーブルなどに異常が生じたときに、モータに過負荷電流が流れたことを検出する。符号62はその過負荷電流が流れ始めてから所定時間が経過したときにモータ制御回路51に信号を送るためのタイマーである。
【0058】
なお別個に車速あるいは加速度を検出するセンサ63を設け、ブレーキが緩んだときにモータMを再スタートさせたり、タイマーの設定時間を延長させるようにしてもよい。なお符号64はブレーキ操作が完了したことを表示する緑色のLEDランプであり、符号65はブレーキ作用にオーバーランが生じたことを表示するための赤色のLEDランプである。
【0059】
上記のように構成される制御回路によりブレーキをかける操作を図8のフローチャートを参照しながら説明する。
[引き操作]まずラチェットが解除されていないことが確認される(ステップS1)。ついでラチェットが解除されていない状態で操作レバーを引き起こしていくと、ケーブルの操作状態を検出するリミットスイッチLS2がOFFからONに切り換わる(ステップS2)。この間は、たとえばラチェットの1歯分(ファーストラッチ)だけで切り換えるようにできる。ただし数歯分だけ回動した後に切り換わるようにすることもできる。
【0060】
リミットスイッチLS2の検出により、モータMを正転させる(ステップS3)。その場合、図3の伝達レバー17を介して操作ケーブル20も引かれるが、操作レバー25がラチェットの係合で戻されないため、図5のように従動ケーブル21のみが引き操作される。ついでパーキングブレーキがオーバーランしないかエンコーダで常時検出し(ステップS4)、検出した場合は直ちにモータを緊急停止させる(ステップS5)。さらに同時に異常警告表示のための赤色LEDを点灯させる(ステップS6)。
【0061】
モータMが正転して従動ケーブルを引き操作し、従動ケーブルに充分な張力が発生すると、モータMに過電流が流れる。そしてタイマー62により所定時間以上、過電流が流れたことを検知すると(ステップS7)、モータMを停止させる(ステップS8)。同時にパーキングブレーキをかける作業が完了したことを緑色のLEDを点灯させることで表示する(ステップS9)。
【0062】
[戻し操作]ブレーキを解除する場合は、操作レバー25のラチェットを解除して、いくらか戻す。そのことをケーブル操作検出用のリミットスイッチLS2が検出すると(図9のステップS10)、モータMを逆転させる(ステップS11)。それにより従動ケーブルを引く力が弱められ、パーキングブレーキは解除される。なおエンコーダで駆動レバーがオーバーランしないかを常時検出しておき(ステップS12)、オーバーランが生じた場合はモータMを緊急停止させ(ステップS13)、異常警告表示の赤色LEDを点灯させる(ステップS14)。
【0063】
モータMが逆転している状態では、エンコーダが所定のパルス数を検知し(ステップS15)、所定のステップ数に達したときにモータMを停止させる(ステップS16)。そのときブレーキ解除を表示するため、緑色のLEDを消灯させる(ステップS17)。
【0064】
なお図7の速度または加速度センサを備えたアシスト装置の場合は、パーキングブレーキをかけ終えた状態で自動車の速度センサあるいは加速度センサにより自動車がいくらか動いたことが検出されると、タイマー値を延長させるなどによりただちにモータMを正転させる。それにより従動ケーブルをさらに引き操作し、ブレーキを余分にかけるようにする。
【0065】
前述の操作では、ラチェットを解除しない状態で操作レバーを引き起こす場合を説明したが、ラチェットを解除するロッド(図6の符号34)を押し込みながら手動操作で操作レバー25を引き起こし、途中でロッドを離してラチェットを係合させるようにしてもよい。その場合はラチェットがONになった後、モータMが回転して従動ケーブル21を引き始める。このようにこの実施形態では、操作レバーの操作の仕方により、ほぼ全体の操作を電動で行うパターンと、途中まで手動操作するパターンとを選択することができる。
【0066】
つぎに図10a〜10cを参照して、図3〜4のアシスト装置Bの制御方法の他の実施形態を説明する。図10aに示すように、この実施形態ではラチェット機構の解除状態を検出するリミットスイッチを設けておらず、それに代えて切り換えスイッチからなる電動操作スイッチSW1を設けている。この電動操作スイッチSWは図10bに示すように図7の回路におけるリミットスイッチLS1と同じ位置に設け、電動スタート信号を送る信号線64と電動解除信号を送る信号線65とを選択してモータ制御回路51に送られる。さらに符号SW2は手動操作スイッチであり、実質的に前述のリミットスイッチLS1と同じものを用いることができ、図10bのように制御回路でも同じ位置に設ける。その出力はパーキングブレーキスタート/解除信号を送る信号線59によりモータ制御回路51に送られる。
【0067】
この制御回路を備えたアシスト装置においては、図10cのフローチャートに示すように、まず手動操作スイッチSW2のON/OFFを検出して(ステップS21)、操作レバー25が操作されたときにつぎのステップに移行する。そして電動操作スイッチSWを電動解除の信号線65から電動スタートの信号線64に切り換えると(ステップS22)、モータMが正転を始める。その後は図8の場合と同じである。また操作レバー25を戻す場合は、図10dに示すように、電動操作スイッチSW1を電動スタートの信号線64から電動解除の信号線65に切り換えると(ステップS23)、モータMが逆転を始める。その後は図9の場合と同じである。
【0068】
なお図10cにおいて、途中で電動スイッチSW1を切り換えず、そのまま操作レバー25を引き上げていくと、支持レバー40は元の位置で固定された状態で、操作ケーブル20が引かれ、伝達ケーブルのみが矢印Q方向に回動し、従動ケーブル21が引かれ、そのまま手動操作でパーキングブレーキをかけることができる。また、手動操作で解除する場合は、通常のパーキングブレーキと同様に操作レバー25のラチェットを解除して、操作ケーブル20を戻せば、伝達レバー17が矢印Qと反対方向に回動し、従動ケーブル21が戻り、パーキングブレーキを解除することができる。
【0069】
なお図3のアシスト装置Bにおいても、図1の場合と同じようにケーブルの引き力を検出するセンサを採用して、モータの制御を行うことができる。また、図1のアシスト装置Aにおいても図7の制御回路を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のアシスト装置の一実施形態を示す平面図である。
【図2】 図1のII-II 線断面図である。
【図3】 本発明のアシスト装置の他の実施形態を示す平面図である。
【図4】 図3のIV-IV 線断面図である。
【図5】 図3の装置の作動説明図である。
【図6】 図3の装置の配置状態の一実施形態を示す斜視図である。
【図7】 図6の装置の制御回路の一実施形態を示す電気回路図である。
【図8】 図7の制御回路によるブレーキ操作のフローチャートである。
【図9】 図7の制御回路によるブレーキ解除操作のフローチャートである。
【図10】 図10aは図3の装置の配置状態の他の実施形態を示す斜視図、図10bは図10aの装置の制御回路の一実施形態を示す電気回路図、図10cおよび図10dはそれぞれ図10bの制御回路によるブレーキ操作・ブレーキ解除操作のフローチャートである。
【図11】 従来のパーキングブレーキのアシスト装置の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
A アシスト装置
1 台板
2 支持板
3 スペーサロッド
4 吊り板
G 減速機
M モータ
5 カバー
7 出力軸
8 シャフト
9 電磁クラッチ
10 第1ギヤ
14 第1固定シャフト
15 アイドラギヤ
16 第2固定シャフト
17 伝達レバー
20 操作ケーブル
21 従動ケーブル
22、23 導管
24 ケーブルキャップ
25 操作レバー
26、28 引き力センサ
27 センターブレーキ
31 ラチェット機構
34 ロッド
EN エンジン
TM トランスミッション
DS ドライブシャフト
LS1 リミットスイッチ
40 支持レバー
43 駆動レバー
44 連結リンク
50 エンコーダ
51 モータ制御回路
56 バッテリー
57 レギュレータ
61 過負荷電流検知回路
62 タイマー
63 車速/加速センサ
64 赤色LED
65 緑色LED

Claims (8)

  1. 中間近辺で回動自在に支持されている伝達レバーと、その伝達レバーの一端に回動自在に連結され、伝達レバーとブレーキ操作レバーとの間を接続する操作ケーブルと、伝達レバーの他端に回動自在に連結され、伝達レバーとパーキングブレーキとの間を接続する従動ケーブルと、前記伝達レバーを回転駆動するためのアクチュエータとを備えており、
    前記操作ケーブルおよび従動ケーブルにそれぞれ引き力センサが設けられており、
    操作ケーブルの引き力センサが所定以上の引き力を検出したとき、従動ケーブルを引く方向にアクチュエータを駆動させ、さらに従動ケーブルの引き力センサが所定以上の引き力を検出したとき、アクチュエータを停止させる制御回路を備えている、パーキングブレーキのアシスト装置。
  2. 前記アクチュエータ側と伝達レバー側の間で、アクチュエータ側から伝達レバー側にトルク伝達できる状態と、伝達レバー側からアクチュエータ側へのトルク伝達を不能にする状態とを選択できるクラッチ機構を備えている請求項1記載のアシスト装置。
  3. 前記クラッチ機構が、アクチュエータ側と伝達レバー側との間でトルク伝達を入り切りする電磁クラッチである請求項2記載のアシスト装置。
  4. 前記クラッチ機構が、アクチュエータ側から見た場合に、伝達レバーを従動ケーブルを引く方向に回転させるときに伝達レバー側にトルクを伝達し、逆方向でフリーとなる一方向クラッチである請求項2記載のアシスト装置。
  5. 前記伝達レバーが回動中心を中心とする円弧状の歯列を有し、その歯列にアクチュエータによって駆動されるピニオンが噛み合っている請求項1記載のアシスト装置。
  6. 中間近辺で回動自在に支持されている伝達レバーと、その伝達レバーの一端に回動自在に連結され、伝達レバーとブレーキ操作レバーとの間を接続する操作ケーブルと、伝達レバーの他端に回動自在に連結され、伝達レバーとパーキングブレーキとの間を接続する従動ケーブルと、前記伝達レバーを回転駆動するためのアクチュエータとを備えており、
    前記伝達レバーを回動自在に支持する支持部材が、ケーブルの移動方向と略平行の方向に移動自在に設けられると共に、前記アクチュエータがその支持部材をケーブルの引き方向に駆動することにより、伝達レバーが操作ケーブルの連結部を中心として回動するように構成されているパーキングブレーキのアシスト装置。
  7. 前記支持部材が、伝達レバーと操作ケーブルとの連結部を挟んで支持部の反対側に回動中心を有する支持レバーであり、前記アクチュエータがその支持レバーを回動駆動するように構成されている請求項記載のアシスト装置。
  8. 前記アクチュエータにより駆動される駆動レバーと、その駆動レバーと前記支持レバーとを連結する連結レバーとを備えており、それらの駆動レバー、連結レバーおよび支持レバーが、駆動レバーが従動ケーブルを引く方向に回動したとき、その駆動レバーと連結レバーの角度が一直線に近くなるようにトグル機構を構成している請求項記載のアシスト装置。
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