JP4314561B2 - アイソレーション・ダンパプーリ - Google Patents
アイソレーション・ダンパプーリ Download PDFInfo
- Publication number
- JP4314561B2 JP4314561B2 JP2003146996A JP2003146996A JP4314561B2 JP 4314561 B2 JP4314561 B2 JP 4314561B2 JP 2003146996 A JP2003146996 A JP 2003146996A JP 2003146996 A JP2003146996 A JP 2003146996A JP 4314561 B2 JP4314561 B2 JP 4314561B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pulley
- isolation
- elastic body
- cover
- damper
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Pulleys (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車などの内燃機関のクランク軸に装着され、このクランク軸に発生する振動を低減するとともに、補機を駆動するプーリはクランク軸の回転変動を伝達せず、スムーズな回転を伝達することができる機能を有するアイソレーション・ダンパプーリに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は従来のアイソレーション・ダンパプーリの一部断面図、図4は同アイソレーション・ダンパプーリの側面図である。
図3および図4に示すように、アイソレーション・ダンパプーリは、クランク軸の振動を吸収する捩りダンパ部10と、補機駆動用のプーリを有するアイソレーションプーリ部20とを備えている。
捩りダンパ部10は、センターハブ11、慣性マス12および弾性体13から構成されている。
【0003】
センターハブ11は、内燃機関のクランク軸(不図示)に装着されるボス部(不図示)と、このボス部から放射方向に延出する連結部11Aと、この連結部11Aの周縁部に設けられた円筒状のハブ部11Bとから構成されており、ハブ部11Bの先端部には、慣性マス12の端面よりも軸方向に突出し、後述する円弧状の長孔に挿入されるストッパ14が形成されている。
慣性マス12は、小径部12Aおよび大径部12Bを有する円筒状をなし、この慣性マス12とセンターハブ11のハブ部11Bとの間には、加硫ゴムから構成され、クランク軸の振動を吸収する環状の弾性体13が装着されている。
【0004】
一方、アイソレーションプーリ部20は、支持部材21、プーリ部22および弾性体23から構成されている。
支持部材21は、フランジ21Aを有するリング状をなし、内燃機関のクランク軸と同軸的に配設される。
プーリ部22は、円筒部22Aと蓋部22Bを有する円筒状をなし、円筒面22Aには、補機駆動用のベルト(不図示)が掛け回されるプーリ溝24が形成されており、また、蓋部22Bには、ストッパ14が挿入される円弧状の長孔25が2箇所形成されており、プーリ部22の蓋部22Bと支持部材21のフランジ21Aとの間には、加硫ゴムから構成され、支持部材21とプーリ部22との間で捩り変形を受けることによってクランク軸のトルク変動を吸収する環状の弾性体23が装着されている。
【0005】
図3において、符号30は取付け用ストッパであり、この取付け用ストッパ30は、フランジ30Aを有する円筒状をなし、センターハブ11および支持部材21と溶接されて一体化されている。
また、符号40はジャーナルベアリングであり、このジャーナルベアリング40は、慣性マス12の小径部12Aの外周面とプーリ部22の円筒部22Aの内周面との間に装着されており、また、符号50はスラストベアリングであり、このスラストベアリング50は、プーリ部22の蓋部22Bの表面と取付け用ストッパ30のフランジ30Aの裏面との間に装着されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
登録実用新案第2605662号公報(第2頁、第3頁、第1図、第2図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のアイソレーション・ダンパプーリにあっては、プーリ溝に掛け回されたベルトで駆動される補機に不具合が生じ、過大なトルクがベルトを介してプーリ部に加わっても、長孔の端部がストッパに当接してプーリ部を捩りダンパ部と同期回転させるため、アイソレーションプーリ部の弾性体の破損を防止することができるが、円弧状の長孔からプーリ部の内部にダスト等が進入し易く、このため、ジャーナルベアリングの耐久性を低下させるといった問題点があった。
本発明は、上記問題点を解決するために成されたものであり、プーリ部の蓋部に形成した円弧状の長孔からプーリ部の内部にダスト等の進入することのないアイソレーション・ダンパプーリを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、捩りダンパ部とアイソレーションプーリ部とを備えたアイソレーション・ダンパプーリであって、前記捩りダンパ部は、内燃機関のクランク軸に装着される第1の支持体と、この第1の支持体の外方に同軸的に配設された慣性マスと、前記第1の支持体と前記慣性マスとの間に配設された第1の弾性体とを備え、前記アイソレーションプーリ部は、前記内燃機関のクランク軸と同軸的に配設される第2の支持体と、この第2の支持体の外方に同軸的に配設され、外周部にプーリ溝を有するプーリ部と、前記第2の支持体と前記プーリ部との間に配設された第2の弾性体とを備え、前記捩りダンパ部の側端面に軸方向に突出するストッパ部材を設け、前記アイソレーションプーリ部の側端面に前記ストッパ部材が挿入される円弧状の長孔を設けるとともに、この長孔を覆い、前記第2の弾性体と同一組成のカバーを設け、前記カバーと前記第2の弾性体を同時に加硫形成したことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記カバーの一部と前記第2の弾性体の一部は、前記長孔を介して一体化されていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係るアイソレーション・ダンパプーリの一部断面図、図2は同アイソレーション・ダンパプーリの側面図である。尚、図1および図2において、図3および図4と同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
図1および図2に示すように、本実施の形態に係るアイソレーション・ダンパプーリにあっては、プーリ部22の蓋部22Bには、2箇所の円弧状の長孔25、25を蓋部22Bの表面側から覆う環状のカバー60が設けられており、このカバー60は、環状の弾性体23と同一組成の加硫ゴムから構成され、カバー60の一部は、長孔25、25を介して弾性体23の一部と一体化されている。
また、カバー60の裏面とプーリ部22の蓋部22Bの表面とは略面一となっており、また、ストッパ14の先端部は、長孔25内に没しているため、カバー60がストッパ14と機械的に干渉することはない。
尚、図1において、符号60Aはカバー60の一部と弾性体23の一部が一体化された連続部を示す。また、図2において、ハッチングした部位がカバー60を示している。
【0011】
また、カバー60は、弾性体23と同時に加硫形成され、蓋部22Bの表面に加硫接着されており、弾性体23もその一端がプーリ部22の蓋部22Bの裏面に加硫接着され、他端も支持部材21のフランジ21Aの表面に加硫接着されている。
【0012】
本実施の形態に係るアイソレーション・ダンパプーリによれば、2箇所の円弧状の長孔25、25を蓋部22Bの表面側から覆う環状のカバー60を設けたため、長孔25、25からプーリ部22内へのダストなどの進入を防止することができ、これにより、ジャーナルベアリング40の耐久性の低下を招くことはない。
【0013】
また、カバー60は、アイソレーションプーリ部20の弾性体23と同時に加硫形成によって設けられるため、製造コストの上昇を可及的に抑えることができる。
さらに、アイソレーションプーリ部20の回転や振動よって、カバー60に遠心力や振動が作用するが、カバー60は、蓋部22Bの表面に加硫接着されるだけでなく、その一部が長孔25、25を介して弾性体23の一部と一体化されているため、カバー60の剥がれを防止することができる。
【0014】
尚、本実施の形態では、カバー60として環状のカバーを例示したが、カバーは必ずしも環状である必要はなく、長孔25、25の形状に合わせて円弧状としてもよい。また、カバー60は、必ずしも弾性体23と同時に加硫形成する必要もなく、また、カバー60の一部を長孔25、25を介して弾性体23の一部と一体化しなくてもよい。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、アイソレーションプーリ部の側端面に形成した円弧状の長孔を覆うカバーを設けたため、この長孔からプーリ部の内部にダスト等の侵入を防止することができ、ジャーナルベアリングの耐久性の低下を招くことはない。また、長孔を覆うカバーと第2の弾性体を同時に加硫形成するため、上記の効果に加えて、製造コストの上昇を可及的に抑えることができる。
請求項2の発明によれば、長孔を覆うカバーの一部と第2の弾性体の一部が長孔を介して一体化されているため、前記カバーの剥がれを防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るアイソレーション・ダンパプーリの一部断面図である。
【図2】図1に示すアイソレーション・ダンパプーリの側面図である。
【図3】従来のアイソレーション・ダンパプーリの一部断面図である。
【図4】図3に示すアイソレーション・ダンパプーリの側面図である。
【符号の説明】
10 … 捩りダンパ部
11 … センターハブ(第1の支持体)
12 … 慣性マス
13 … 弾性体(第1の弾性体)
14 … ストッパ
20 … アイソレーションプーリ部
21 … 支持部材(第2の支持体)
22 … プーリ部
23 … 弾性体(第2の弾性体)
24 … プーリ溝
25 … 長孔
60 … カバー
Claims (2)
- 捩りダンパ部とアイソレーションプーリ部とを備えたアイソレーション・ダンパプーリであって、
前記捩りダンパ部は、内燃機関のクランク軸に装着される第1の支持体と、この第1の支持体の外方に同軸的に配設された慣性マスと、前記第1の支持体と前記慣性マスとの間に配設された第1の弾性体とを備え、
前記アイソレーションプーリ部は、前記内燃機関のクランク軸と同軸的に配設される第2の支持体と、この第2の支持体の外方に同軸的に配設され、外周部にプーリ溝を有するプーリ部と、前記第2の支持体と前記プーリ部との間に配設された第2の弾性体とを備え、
前記捩りダンパ部の側端面に軸方向に突出するストッパ部材を設け、前記アイソレーションプーリ部の側端面に前記ストッパ部材が挿入される円弧状の長孔を設けるとともに、この長孔を覆い、前記第2の弾性体と同一組成のカバーを設け、前記カバーと前記第2の弾性体を同時に加硫形成したことを特徴とするアイソレーション・ダンパプーリ。 - 前記カバーの一部と前記第2の弾性体の一部は、前記長孔を介して一体化されていることを特徴とする請求項1記載のアイソレーション・ダンパプーリ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003146996A JP4314561B2 (ja) | 2003-04-17 | 2003-04-17 | アイソレーション・ダンパプーリ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003146996A JP4314561B2 (ja) | 2003-04-17 | 2003-04-17 | アイソレーション・ダンパプーリ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004316882A JP2004316882A (ja) | 2004-11-11 |
JP4314561B2 true JP4314561B2 (ja) | 2009-08-19 |
Family
ID=33475334
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003146996A Expired - Lifetime JP4314561B2 (ja) | 2003-04-17 | 2003-04-17 | アイソレーション・ダンパプーリ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4314561B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4572739B2 (ja) | 2005-05-20 | 2010-11-04 | 株式会社ジェイテクト | 回転変動吸収ダンパプーリ |
JP2007100852A (ja) * | 2005-10-05 | 2007-04-19 | Nok Corp | トルク変動吸収ダンパ |
JP2008144827A (ja) * | 2006-12-08 | 2008-06-26 | Fukoku Co Ltd | ダンパ付プーリ |
KR102441083B1 (ko) * | 2018-03-08 | 2022-09-06 | 현대자동차주식회사 | 크랭크샤프트용 댐퍼풀리 |
US11796046B2 (en) | 2021-01-08 | 2023-10-24 | American Axle & Manufacturing, Inc. | Isolated drive assembly with an isolator assembly and a torque limiter for limiting the transmission of torque through an elastomeric element of the isolator assembly |
-
2003
- 2003-04-17 JP JP2003146996A patent/JP4314561B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004316882A (ja) | 2004-11-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5809690B2 (ja) | 連結解除プーリー | |
JP2007139195A (ja) | トーショナルダンパ及びトーショナルダンパを備えた装置 | |
KR100266111B1 (ko) | 자동차용 비틀림 감쇠장치 | |
JP2007278417A (ja) | ダンパおよびアイソレーションダンパプーリ | |
JP4314561B2 (ja) | アイソレーション・ダンパプーリ | |
JP4232620B2 (ja) | アイソレーションプーリ | |
CN109538733B (zh) | 一种减振皮带轮 | |
JP4389106B2 (ja) | アイソレーションプーリ | |
JP2008075676A (ja) | プーリ | |
JPH0470499B2 (ja) | ||
JP2001159448A (ja) | アイソレーション・ダンパプーリ | |
JP4129155B2 (ja) | 内燃機関の始動用歯車伝動装置の防振構造 | |
JP3994278B2 (ja) | トルク変動吸収ダンパ | |
JPH08121187A (ja) | 遠心振り子式吸振器 | |
JP5039467B2 (ja) | ダンパ付プーリ | |
JPH0118923Y2 (ja) | ||
WO2017006621A1 (ja) | 回転変動吸収ダンパ | |
JPH059554Y2 (ja) | ||
JP3682783B2 (ja) | カップリング | |
JPH0231623Y2 (ja) | ||
KR101724880B1 (ko) | 회전전달장치 | |
JPH034847Y2 (ja) | ||
JP6607080B2 (ja) | プーリ | |
JPH0327780B2 (ja) | ||
JP3479854B2 (ja) | ダンパ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060324 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080724 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080729 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080926 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080929 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090414 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090507 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4314561 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120529 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140529 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |