JP4314358B2 - 走行車両のブレーキ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、HST式変速装置により変速するようにした走行車両において、エンジンを停止すると、自動的に制動するようにするための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ミッションケース内に油圧式操向クラッチと油圧式操向ブレーキを装備し、その操向装置の更に上流側の駆動側に駐車ブレーキを配置した構成は公知となっており、エンジンを停止しても駐車ブレーキを制動できるように、油圧式操向クラッチはスプリングによって「接」となるように構成していた。例えば、特公平3−69750号公報の技術である。また、油圧ポンプと油圧モータを装備した走行車両において、油圧モータの出力軸、または、出力軸に連結した駆動軸を制動する制動機構を設けて、操作具を中立操作すると油圧ポンプを中立位置にして出力軸を制動するようにした技術は公知となっている。例えば、特開平6−321089号公報に記載の技術の如くである。この従来の技術において、出力軸の回転を中立位置で制動するネガティブブレーキは、操作具の操作位置を検出する位置センサーを設けて、中立位置に操作されていることを検知すると、作動油を抜いて制動するように構成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の技術は、油圧式操向クラッチを「接」とするためのスプリングをミッションケースの中央部に配置するので、ミッションケースの幅が広くなってしまい、また、駐車ブレーキはエンジンの停止とは無関係の構成であり、坂道で停止した場合に駐車ブレーキレバーの引きが緩いと動いてしまうのである。また、後者の技術のように、操作具の位置をセンサーによって検知する構成であると、センサーと制御回路が必要となりコストアップとなってしまう。また、シリンダーに一体的にバネを設けているので、バネ圧を調整することができず、制動板の近傍にシリンダーを配置して直接制動する構成なので、従来の駐車ブレーキをそのまま使うことはできず、新たに、ブレーキの取付空間と制動機構が必要となるのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明が解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
油圧モータ(25)と可変容量油圧ポンプ(30)により構成したHST式変速装置により変速し、ステップ(13)の前後中央部に支持柱(1)を立設し、該支持柱(1)の上端に座席(15)を、前後に回転させて向きを変更可能に配置し、該座席(15)の前後のステップ(13)上に、前後のブレーキ操作具としてのブレーキペダル(7F・7R)を配設した走行車両のブレーキ装置において、走行ミッション装置(17)の左右両側に設けた機械式ブレーキ装置のブレーキアーム(65L・65R)を設け、前記ステップ(13)上に設けた前後のブレーキペダル(7F・7R)とリンク機構を介して連動連結し、該前後のブレーキペダル(7F・7R)の一方の踏込みにより機械式ブレーキ装置を制動操作し、該ブレーキペダル(7F・7R)を操作するリンク機構と、HST式変速装置を中立側に戻す戻しバルブ(59)の操作レバー(60)とを、ワイヤー(57)を介して連動連結し、該戻しバルブ(59)は、回転方向切換バルブ(36)への圧油を停止する方向に作用するバルブであり、該回転方向切換バルブ(36)は、前記可変容量油圧ポンプ(30)の斜板を傾転する傾転シリンダー(37)への圧油の切換えを行なうバルブであり、該回転方向切換バルブ(36)への圧油の送油停止により、該傾転シリンダー(37)はシリンダーチューブ内に設けた戻しバネの付勢力によって中立位置まで戻し、走行車両の走行駆動を停止し、更に、前記ブレーキペダル(7F・7R)を操作するリンク機構の連動経路途中に、制動解除シリンダー(39)と、該制動解除シリンダー(39)と並設した制動バネ(69)を配置し、エンジン(14)により駆動される他の油圧ポンプ(34)からの圧油を第1油路(28)を介して、該制動解除シリンダー(39)に供給し、該エンジン(14)が停止することにより、制動解除シリンダー(39)は縮小して非作動となり、制動バネ(69)の付勢力により制動するように構成し、前記他の油圧ポンプ(34)から制動解除シリンダー(39)への第一油路(28)を、該他の油圧ポンプ(34)から、前記戻しバルブ(59)と回転方向切換バルブ(36)を経て傾転シリンダー(37)に至り、該可変容量油圧ポンプ(30)の斜板を傾動させる油路(27)と並列に接続配置し、該エンジン(14)の停止により、該回転方向切換バルブ(36)に至る圧油を停止し、前記傾転シリンダー(37)により、HST式変速装置を中立に戻し、かつ前記制動バネ(69)により、機械式ブレーキ装置を制動するように構成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を説明する。図1は走行車両の全体側面図、図2はエンジンの周囲の装置の配置を示す平面図、図3は走行車両の油圧回路図、図4は前後のブレーキペダルを連結するリンク機構と可変容量油圧ポンプとの連結を示す側面図、図5は同じく平面図、図6は後側のブレーキペダルと制動解除シリンダーと制動バネの取付部を示す側面図、図7は同じく平面図、図8は連結部の拡大側面図、図9同じく平面断面図である。
【0007】
図1において、走行車両を運搬車とした場合について全体的な構成から説明する。機体フレーム11にクローラ式走行装置12が装備されており、該クローラ式走行装置12はHST式変速装置により駆動変速され、該HST式変速装置よりミッション装置17を介して前部の駆動スプロケット8が駆動される。該機体フレーム11の上部に、前部からフロントコラム21、ステップ13、エンジン14を配置したエンジン室と座席15が配置されている。該エンジン14と座席15とは左右方向に併置されている。これらの後部には作業機としてのダンプ荷台16が配置されており、油圧シリンダー9により昇降すべく構成されている。
【0008】
前記ステップ13の前後中央部に支持柱1を立設し、該支持柱1上端に前記座席15を前後に回転させて向きを変更可能に配置され、該座席15の側部には駐車ブレーキレバー2が付設されている。該座席15の側部にサイドコラム3が立設され、該サイドコラム3上に操向操作レバー4、走行設定レバー5、昇降レバー6が配置されている。前記操向操作レバー4は左右に傾倒することでサイドクラッチ、サイドブレーキを作動させて所望の方向に旋回することができる。前記走行設定レバー5は基部に前進検出スイッチと後進検出スイッチと一速検出スイッチが配置されて、それぞれ回動して選択することで、後述する回転方向切換バルブ36及び一速固定バルブ31が切り換えられる。前記昇降レバー6を回動すると、後述する作業機昇降バルブ33が切り換えられて油圧シリンダー9を伸縮して、ダンプ荷台16を昇降回動することができる。そして、前記座席15の前後のステップ13上に図示しないアクセルペダルと、ブレーキ操作具としてのブレーキペダル7F・7Rが配設されている。
【0009】
次に図2において、ミッション装置17と油圧機構の全体構成を説明する。エンジン14の前部にはラジエータ19が配置され、該ラジエータ19の前面又は下方の前面の位置に、オイルクーラー22・23が配置されている。該オイルクーラー22・23は、ミッション装置17内の潤滑油を作動油として使用した後の冷却を行うものと、HST式変速装置の作動油タンク24に戻す圧油を冷却するものと2台が配置されている。これらオイルクーラー22・23は、ラジエータ19のファンによる冷却風の一部を使用して冷却されるように構成している。
【0010】
該オイルクーラー22・23の更に前部で、ラジエータ19の下方の位置に、HST式変速装置を構成する可変容量型油圧モータ25が配置されている。該可変容量型油圧モータ25の側壁には、回転速度を制御するバルブとして一速固定バルブ31を一体的に付設している。該可変容量型油圧モータ25のモーター軸(出力軸)をミッション装置17の内部に挿入し、該ミッション装置17で減速して左右の駆動スプロケット8に動力を伝える。更に、該ミッション装置17の上面には、フローデバイダー26が配置されて、該フローデバイダー26の上に操向バルブ機構32が配置されている。該操向バルブ機構32によって、ミッション装置17内に収納したサイドクラッチとサイドブレーキを作動できるようにしている。
【0011】
また、前記エンジン14の側面位置に作業機昇降バルブ33が配置され、該作業機昇降バルブ33により前記油圧シリンダー9への圧油の供給を制御して、ダンプ荷台16を昇降できるようにしている。前記エンジン14の後部には、HST式変速装置を構成する可変容量油圧ポンプ30、油圧ポンプ34、油圧ポンプ35と前後方向に直列に配置されて、エンジン14のクランク軸の延長上に連設されて、可変容量油圧ポンプ30、油圧ポンプ34、油圧ポンプ35それぞれが同時に駆動される。
【0012】
次に、走行車両の油圧機構を、図3の油圧回路図より説明する。前記可変容量油圧ポンプ30と油圧ポンプ34と油圧ポンプ35はエンジン14によって駆動され、該油圧ポンプ34の圧油は、作動油タンク24から吸引して、作業機昇降バルブ33を介して油圧シリンダー9に供給されて、油圧シリンダー9からの戻り油が、油路27を介して回転方向切換バルブ36と傾転シリンダー37に送油され、更に、並列に接続した油路28を介してHST式変速装置の回路のチャージ油路と、一速固定バルブ31及び本発明の制動解除シリンダー39に供給される。
【0013】
このようにして、アクセルペダルを踏んでエンジン14の回転数を上昇させると、その回転数の増加と共に、傾転シリンダー37が大きく回動して、可変容量油圧ポンプ30の吐出量を増すように構成している。つまり、この可変容量油圧ポンプ30の斜板は直接的に変速レバー等によって操作されるものではなく、アクセル操作部(アクセルペダルまたはレバー)がそのまま変速レバーの役目をしているのである。
【0014】
このように、アクセルペダルの踏み込みにより、エンジン14の回転数が上下され、そのエンジン14の回転数に比例して、油圧ポンプ34からの送油量も増減し、この圧油が回転方向切換バルブ36を介して送油される傾転シリンダー37も伸縮され、可変容量油圧ポンプ30の吐出量はエンジン14の回転数に比例することになり、該可変容量油圧ポンプ30に流体接続された可変容量油圧モータ25の回転数の増減となるのである。
【0015】
また、前記油圧ポンプ35の圧油はミッション装置17内の潤滑油を吸入して、フローデバイダー26で分流して、該操向バルブ機構32を介して油圧式操向クラッチ装置40と油圧式操向ブレーキ装置41に供給される。油圧式操向クラッチ装置40はエンジン14が駆動されて油圧ポンプ35からの圧油によってサイドクラッチが「接」となり、エンジン14が停止されると駆動軸はフリーとなる。また、旋回時にはこの操向バルブ機構32によって油圧式操向クラッチ装置40が切れた後に、油圧式操向ブレーキ装置41を制動する方向に作用するようにしている。
【0016】
前記油圧式操向クラッチ装置40と油圧式操向ブレーキ装置41で使用された後の作動油は、オイルクーラー22を通過して冷却された後に、ミッション装置17に戻るように構成されている。また、前記HST式変速装置と油圧シリンダー9と制動解除シリンダー39からの戻り油は、オイルクーラー23で冷却した後に作動油タンク24に戻すように構成している。
【0017】
次に、ブレーキペダルのリンク機構の構成を図4〜図9より説明する。図4、図5において、前記前後のブレーキペダル7F・7Rは機体フレーム11に枢軸42F・42Rによって回動自在に支持され、バネ43F・43Rによって上方へ回動するように付勢されて、ストッパー44F・44Rで止められている。該ブレーキペダル7F・7Rの基部のボスにはアーム45F・45Rが突設され、該アーム45F・45Rに連結リンク46F・46Rが枢結され、該連結リンク46F・46Rの他端は長孔46Fa・46Raが形成されて、回動軸50より突出したアーム47F・47Rに連結されている。従って、いずれか一方のブレーキペダル7F・7Rを踏むと、他方は長孔46Fa・46Ra内を摺動して回動されず、そのペダルの回動で回動軸50が回転されて、後述するミッション装置17内のブレーキが作動されるのである。
【0018】
前記回動軸50は、図8、図9に示すように、パイプ51を介して機体フレーム11又はブレーキフレーム49に回転自在に支持され、該回動軸50の一端にアーム52が固設されて、該アーム52に一端に長孔を設けたリンク53を連結して、該リンク53の他端は、アームやリンク等を介して前記座席15に設けた駐車ブレーキレバー2と連結されている。こうして、駐車ブレーキレバー2を引っ張って回動すると回動軸50が回転されて、後述するブレーキが作動するのである。このとき、前記長孔によってブレーキペダル7F・7Rは回動されず、また、ブレーキペダル7F・7Rの回動によっても駐車ブレーキレバー2は回動されない。
【0019】
また、前記回動軸50の他端にはボス54が固設されて、該ボス54に前記アーム47Rとアーム55が固設され、該アーム55には連結プレート56と連結部材としてワイヤー57の一端がそれぞれ連結されている。該ワイヤー57の他端には図4、図5に示すように、リンク機構58を介して可変容量油圧ポンプ30のポンプ斜板を中立に戻す戻しバルブ59の操作レバー60と接続されている。
【0020】
前記戻しバルブ59は図3に示すように、作業機昇降バルブ33と回転方向切換バルブ36の間に配置されており、前記ワイヤー57が戻されると、操作レバー60が回動されて戻しバルブ59が閉じられ、回転方向切換バルブ36側に圧油が送油されなくなる。すると、傾転シリンダー37はシリンダーチューブ内に設けた戻しバネの付勢力によって中立位置まで戻され、該傾転シリンダー37に連結された可変容量油圧ポンプ30の斜板も中立に戻されて、可変容量型油圧モータ25に圧油が送油されなくなり、走行駆動が停止されるのである。
【0021】
また、前記連結プレート56の他端は、図8、図9に示すように、連結軸61に固定したアーム62に連結され、該連結軸61の左右両側にはアーム63L・63R(図5)が固設され、該アーム63L・63Rに、連結ロッド64L・64Rを介してミッション装置17の左右両側に設けたブレーキアーム65L・65Rと連結され、前記駆動スプロケット8を固設した走行駆動軸を制動可能としている。
【0022】
そして、前記回動軸50上に外嵌したパイプ51とボス54の間にパイプ66が回転自在に外嵌され、該パイプ66よりアーム67が突設され、該アーム67に前記制動解除シリンダー39のピストンロッド39a先端と制動バネ69の一端が連結されている。
図6、図7に示すように、該制動解除シリンダー39の基部側端は前記ブレーキフレーム49に固設したブラケット70に枢結され、制動バネ69の他端にはネジ杆71が連結され、該ネジ杆71はブレーキフレーム49より突設したステー72に貫通させて、ネジ杆71に螺装したナット73・73によってステー72を挟持して、該ナット73・73を回動してネジ杆71の位置を調節することで制動バネ69の張力を調整できるようにしている。
【0023】
また、前記アーム67の側面より当接体74を突設し、一方、前記ボス54より当接プレート75を突設し、制動解除シリンダー39が非作動となったエンジン停止時には、制動バネ69の付勢力によりアーム67が回動されて、当接体74も回動して当接プレート75に当接し、その回動によってボス54を回動し、回動軸50、アーム55、連結プレート56、アーム62、アーム63、連結ロッド64を介してブレーキアーム65を回動し、制動する構成としている。
【0024】
このような構成において、走行車両のエンジンを始動すると、油圧ポンプ34からの圧油が制動解除シリンダー39に送油されて、制動を解除する。次に、走行させるために走行設定レバー5を回動して回転方向切換バルブ36を前進または後進に切り換えて、アクセルペダルを踏むと、エンジン14の回転数の上昇とともに、油圧ポンプ34からの油量が増加して、傾転シリンダー37へ圧油が送油されて、可変容量油圧ポンプ30の斜板を傾倒させて、可変容量型油圧モータ25に送油して、クローラ式走行装置12を駆動して走行させる。
【0025】
そして、走行車両を停止させるために、アクセルペダルを離して、ブレーキペダル7Fまたは7Rを踏むと、前述のように、連結リンク46が引っ張られて、アームやリンク等を介してブレーキアーム65を回動して制動すると同時に、ワイヤー57を押して戻しバルブ59が作動され、傾転シリンダー37への送油が停止されて、可変容量油圧ポンプ30が中立になり走行駆動力が発生されなくなる。また、坂道で駐車するときに、駐車ブレーキをかけ忘れた場合、エンジン停止直後は油圧式操向クラッチ装置40の圧油がアクチュエーターより抜けきっていないためにHST式変速装置が逆駆動されて動かず、操向クラッチ装置40が切れてフリーとなるころには、油圧ポンプ34からの圧油が送油されずに、制動解除シリンダー39が制動バネ69の引っ張り力によって、アーム67が制動側に回動され、制動された状態となり、坂道を移動することかない。
【0026】
また、坂道で停止してエンジンも止めたときに、ブレーキペダル7Fまたは7Rを離しても、制動バネ69の引っ張り力によって制動した状態に維持することができるのである。よって坂道で停止しても、ブレーキペダルを踏み続ける必要はなくその場で停止することができるのである。そして、駐車ブレーキレバー2を引っ張るときにも、その引き上げる力は、予め制動バネ69でブレーキをかけているので、その操作力は小さくても良いのである。
【0027】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するものである。
油圧モータ(25)と可変容量油圧ポンプ(30)により構成したHST式変速装置により変速し、ステップ(13)の前後中央部に支持柱(1)を立設し、該支持柱(1)の上端に座席(15)を、前後に回転させて向きを変更可能に配置し、該座席(15)の前後のステップ(13)上に、前後のブレーキ操作具としてのブレーキペダル(7F・7R)を配設した走行車両のブレーキ装置において、走行ミッション装置(17)の左右両側に設けた機械式ブレーキ装置のブレーキアーム(65L・65R)を設け、前記ステップ(13)上に設けた前後のブレーキペダル(7F・7R)とリンク機構を介して連動連結し、該前後のブレーキペダル(7F・7R)の一方の踏込みにより機械式ブレーキ装置を制動操作し、該ブレーキペダル(7F・7R)を操作するリンク機構と、HST式変速装置を中立側に戻す戻しバルブ(59)の操作レバー(60)とを、ワイヤー(57)を介して連動連結し、該戻しバルブ(59)は、回転方向切換バルブ(36)への圧油を停止する方向に作用するバルブであり、該回転方向切換バルブ(36)は、前記可変容量油圧ポンプ(30)の斜板を傾転する傾転シリンダー(37)への圧油の切換えを行なうバルブであり、該回転方向切換バルブ(36)への圧油の送油停止により、該傾転シリンダー(37)はシリンダーチューブ内に設けた戻しバネの付勢力によって中立位置まで戻し、走行車両の走行駆動を停止し、更に、前記ブレーキペダル(7F・7R)を操作するリンク機構の連動経路途中に、制動解除シリンダー(39)と、該制動解除シリンダー(39)と並設した制動バネ(69)を配置し、エンジン(14)により駆動される他の油圧ポンプ(34)からの圧油を第1油路(28)を介して、該制動解除シリンダー(39)に供給し、該エンジン(14)が停止することにより、制動解除シリンダー(39)は縮小して非作動となり、制動バネ(69)の付勢力により制動するように構成し、前記他の油圧ポンプ(34)から制動解除シリンダー(39)への第一油路(28)を、該他の油圧ポンプ(34)から、前記戻しバルブ(59)と回転方向切換バルブ(36)を経て傾転シリンダー(37)に至り、該可変容量油圧ポンプ(30)の斜板を傾動させる油路(27)と並列に接続配置し、該エンジン(14)の停止により、該回転方向切換バルブ(36)に至る圧油を停止し、前記傾転シリンダー(37)により、HST式変速装置を中立に戻し、かつ前記制動バネ(69)により、機械式ブレーキ装置を制動するように構成したので、ブレーキペダルを踏んで制動して走行車両を停止させ、エンジンを停止すると、ブレーキペダルから足を離しても、制動バネの張力で制動状態が維持され、坂道で停止した場合でも、ブレーキペダルから足を離しても走行車両は動くことはなく、余分な踏み込み操作を不要として操作が楽に行えるようになり、暴走も防止することができたのである。
【0028】
また、駐車ブレーキをかけ忘れても制動バネで制動し、この状態から駐車ブレーキレバーを引き上げるときも、制動バネで制動しているので、その操作力は小さくてよいのである。また、制動バネはリンク機構の連動経路途中に配置されるので、バネ圧の調整が可能となり、また、ミッション装置に設けたブレーキ装置のそのまま利用できて、ミッション装置の設計変更は不要で安価なブレーキ装置を得ることができる。
【0029】
また、前記戻しバルブ(59)は、回転方向切換バルブ(36)への圧油を停止すべく構成し、該回転方向切換バルブ(36)は、前記可変容量油圧ポンプ(30)の斜板を傾転する傾転シリンダー(37)への圧油の切換えを行なうバルブであり、該回転方向切換バルブ(36)への圧油の送油停止により、該傾転シリンダー(37)はシリンダーチューブ内に設けた戻しバネの付勢力によって中立位置まで戻し、走行車両の走行駆動を停止するので、ブレーキ操作によってHST式変速装置を中立側に戻り、変速装置を中立側へ戻す操作が不要となり、また、ブレーキ操作部と戻しバルブ(59)とを連動連結しているので、HST式変速装置の油圧式の変速装置との連携が容易に行える。
【0030】
また、前記他の油圧ポンプ(34)から制動解除シリンダー(39)の駆動油路(28)を、可変容量油圧ポンプ(30)の斜板を傾動させる油路(27)と並列に接続したので、従来の配管途中から分岐させて、制動解除シリンダーと接続するだけでよく、油圧回路の大幅な変更を必要とせず、新たなバルブも必要なく、容易に安価にブレーキ装置を構成することができたのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 走行車両の全体側面図である。
【図2】 エンジンの周囲の装置の配置を示す平面図である。
【図3】 走行車両の油圧回路図である。
【図4】 前後のブレーキペダルを連結するリンク機構と可変容量油圧ポンプとの連結を示す側面図である。
【図5】 同じく平面図である。
【図6】 後側のブレーキペダルと制動解除シリンダーと制動バネの取付部を示す側面図である。
【図7】 同じく平面図である。
【図8】 連結部の拡大側面図である。
【図9】 同じく平面断面図である。
【符号の説明】
7 ブレーキペダル
13 ステップ
14 エンジン
17 ミッション装置
25 可変容量油圧モータ
30 可変容量油圧ポンプ
34 油圧ポンプ
39 制動解除シリンダー
69 制動バネ
Claims (1)
- 油圧モータ(25)と可変容量油圧ポンプ(30)により構成したHST式変速装置により変速し、ステップ(13)の前後中央部に支持柱(1)を立設し、該支持柱(1)の上端に座席(15)を、前後に回転させて向きを変更可能に配置し、該座席(15)の前後のステップ(13)上に、前後のブレーキ操作具としてのブレーキペダル(7F・7R)を配設した走行車両のブレーキ装置において、走行ミッション装置(17)の左右両側に設けた機械式ブレーキ装置のブレーキアーム(65L・65R)を設け、前記ステップ(13)上に設けた前後のブレーキペダル(7F・7R)とリンク機構を介して連動連結し、該前後のブレーキペダル(7F・7R)の一方の踏込みにより機械式ブレーキ装置を制動操作し、該ブレーキペダル(7F・7R)を操作するリンク機構と、HST式変速装置を中立側に戻す戻しバルブ(59)の操作レバー(60)とを、ワイヤー(57)を介して連動連結し、該戻しバルブ(59)は、回転方向切換バルブ(36)への圧油を停止する方向に作用するバルブであり、該回転方向切換バルブ(36)は、前記可変容量油圧ポンプ(30)の斜板を傾転する傾転シリンダー(37)への圧油の切換えを行なうバルブであり、該回転方向切換バルブ(36)への圧油の送油停止により、該傾転シリンダー(37)はシリンダーチューブ内に設けた戻しバネの付勢力によって中立位置まで戻し、走行車両の走行駆動を停止し、更に、前記ブレーキペダル(7F・7R)を操作するリンク機構の連動経路途中に、制動解除シリンダー(39)と、該制動解除シリンダー(39)と並設した制動バネ(69)を配置し、エンジン(14)により駆動される他の油圧ポンプ(34)からの圧油を第1油路(28)を介して、該制動解除シリンダー(39)に供給し、該エンジン(14)が停止することにより、制動解除シリンダー(39)は縮小して非作動となり、制動バネ(69)の付勢力により制動するように構成し、前記他の油圧ポンプ(34)から制動解除シリンダー(39)への第一油路(28)を、該他の油圧ポンプ(34)から、前記戻しバルブ(59)と回転方向切換バルブ(36)を経て傾転シリンダー(37)に至り、該可変容量油圧ポンプ(30)の斜板を傾動させる油路(27)と並列に接続配置し、該エンジン(14)の停止により、該回転方向切換バルブ(36)に至る圧油を停止し、前記傾転シリンダー(37)により、HST式変速装置を中立に戻し、かつ前記制動バネ(69)により、機械式ブレーキ装置を制動するように構成したことを特徴とする走行車両のブレーキ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP30869197A JP4314358B2 (ja) | 1997-11-11 | 1997-11-11 | 走行車両のブレーキ装置 |
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JP30869197A JP4314358B2 (ja) | 1997-11-11 | 1997-11-11 | 走行車両のブレーキ装置 |
Publications (2)
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