JP4310151B2 - 携帯端末装置 - Google Patents
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Description
このような携帯端末装置では、2つの筐体を相互に回動させる際にケーブルが回動方向に捻れるため、この捩れに基づくケーブルの断線防止を目的として、2つの筐体の相対的な回動範囲を規制している。また、回転軸は、一方の筐体に設けられた軸受部により他方の筐体に対して回転可能に支持されている。
なお、上記の問題点を解決する方法としては、軸受部を設ける筐体の肉厚を厚く形成することが考えられるが、近年では、携帯端末装置の携行性を向上させることを目的として携帯端末装置の小型化や薄型化が要求されているため、この解決方法は好ましくない。
本発明に係る携帯端末装置は、第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1の筐体と前記第2の筐体の重ね合わせ方向に延びる軸線を中心線とする回転軸と前記回転軸を回転可能に軸支する軸受部を有し、前記第1の筐体及び前記第2の筐体とを相互に回動可能に連結する連結手段と、前記第1の筐体内に固定された回路基板と、を備え、前記連結手段は、前記回転軸の一端が前記第2の筐体に取着され、他端が前記第1の筐体における前記第2の筐体に対向する壁部に前記軸受部を介して取着されると共に前記第1の筐体内に前記軸線に沿って延設されており、前記延設部位が前記回路基板に形成された切欠部又は貫通孔に挿通され、前記延設部位の外周面と前記切欠部又は前記貫通孔の内周壁面とは、前記回転軸に対する外力に応じて互いに当接可能に相互に近接することを特徴とする。
さらに、本発明に係る携帯端末装置は、前記磁気センサを、前記回転軸を挟んで対称な位置に一対設けたことを特徴とする。
この実施の形態に係る携帯電話機(携帯端末装置)1は、図1に示すように、第1の筐体2と、この第1の筐体2の厚さ方向に重ね合わせ可能な第2の筐体3と、これら2つの筐体2,3を、その重ね合わせ方向に延びる基準軸線L1を中心として回動可能に連結する連結手段5とを備えている。なお、連結手段5は、2つの筐体2,3の各端部2b,3b(以下、基端部2b,3bと呼ぶ。)同士を連結するようになっている。
電気音響変換部15は、2つの筐体2,3を相互に開いた状態(図1の状態)において第1の筐体2のマイクロフォン部9と共に通話に使用する受話スピーカーとして機能する。また、この電気音響変換部15は、2つの筐体2,3を開いた状態から基準軸線L1を中心に相互に180°回動して、図2に示すように、重ね合わせて閉じた状態おいて、スピーカー部13と共に通話に使用するマイクロフォンとして機能する。これら表示部11、スピーカー部13及び電気音響変換部15は、2つの筐体2,3の開閉状態にかかわらず、外方に露出している。
なお、この第2の筐体3は、2つの筐体2,3を相互に開いた状態において、第1の筐体2に対して基準軸線L1を中心とする時計回り(A方向)のみに回動可能となっている。また、2つの筐体2,3を相互に閉じた状態において、第2の筐体3は第1の筐体2に対して基準軸線L1を中心とする反時計回り(B方向)のみに回動可能となっている。すなわち、第1の筐体2に対する第2の筐体3の回動可能な範囲は180°となっている。
また、符号8は、第1の筐体側面に設けられたジョグダイヤル等の補助操作部を示しており、2つの筐体2,3を相互に閉じた状態で着信を受けた場合、補助操作部8を筐体2内に押圧することで着信を受けることができる。また、上記閉じた状態で携帯電話機1が有するアプリケーションを起動させる場合、補助操作部8を筐体2内に押圧することで表示部11のメニュー画面が表示され、その後、補助操作部8を回転させて所定のアプリケーションを選択したあと、再度、補助操作部8を押圧することにより、前記所定のアプリケーションを起動させ、表示部11に表示させることができるようになっている。
第1の筐体2の基端部2b側に位置する第1の回路基板23の端部には、基準軸線L1を略中心する円弧を含むU字状に切り欠かれた切欠部23cが形成されている。また、操作キー基板21を配した第1の回路基板23の前面23aには、磁気抵抗素子、ホールIC素子等からなる3つの磁気センサ24a〜24cが搭載されている。これら磁気センサ24a〜24cは、基準軸線L1を中心とする同一円周上、かつ、切欠部23cの周囲近傍に配されている。
なお、この第1の回路基板23には、通話機能やメール機能等の各種機能を制御する複数の電子部品からなる制御部29も設けられている。
また、第1の筐体2の内部にはバッテリー(不図示)が設けられており、このバッテリーは、操作部7、表示部11等の携帯電話機1に搭載された各種電気部品・電子部品に電力を供給するものである。
また、第1の筐体2の内面2aに対向する第2の筐体3の内面3dには、基準軸線L1方向に窪む凹部33が形成されており、この凹部33には磁石35が嵌め込まれて固定されている。磁石35は、その磁力線Φを基準軸線L1に沿って第1の筐体2側に向けるように配され、2つの筐体2,3を相互に回動させた際に、図2に示すように、3つの磁気センサ24a〜24cを通過する移動軌跡C,Dに沿って移動するようになっている。
これら3つの磁気センサ24a〜24c及び磁石35により、2つの筐体2,3の相対的な位置を検出する位置検出手段100が構成されている。
また、この状態から第2の筐体3をさらにB方向に回動させて、図1に示すように、2つの筐体2,3を相互に開いた場合には、位置検出手段100の検出結果に基づき、表示部11における情報Iの表示方向を、2つの筐体2,3を閉じた状態における表示方向に対して180°逆向きに変更させる。
第2の筐体3の基端部3bには、その内面3dから内部空間に貫通する貫通孔3eを有し、この貫通孔3eに回転軸41が嵌入され、その一端に備えるフランジ部41bを第2の筐体3と共にネジ等を用いて取着することで第2の筐体3に一体的に形成するようになっており、回転軸41の他端は第2の筐体3の外面3aの背面側に位置する内面3dから基準軸線L1方向に突出するようになっている。
第1の筐体2の基端部2bには、その内面2aから内部空間に貫通する貫通孔2dを有し、この貫通孔2dに軸受部43が嵌入され、その一端に備えるフランジ部43bを第1の筐体2と共にネジ等を用いて取着することで第1の筐体2に一体的に形成するようになっている。そして、上記軸受部43の中央に備える挿通孔43a内に前記回転軸41が回転可能に挿通されることで軸支するようになっている。
即ち、回転軸41の外周面には段差部41cを有し、この段差部41cを軸受部43の頂面43cに当接させることにより、回転軸41が軸受部43により基準軸線L1方向に支持されることになる。
また、回転軸41の他端は軸受部43を超えて延設されており、第1の回路基板23に形成された切欠部23c内に挿通され、回転軸41の外周面と切欠部23cの内周壁面とは相互に近接して位置するようになっている。
ケーブル42は、2つの回路基板23,31間において電気信号による情報伝達を行うと共に、第1及び第2の回路基板23,31を介してバッテリー(不図示)の電力を第2の筐体3に搭載された表示部11、スピーカー部13、電気音響変換部15や各種電子部品等に供給可能とするものである。なお、このケーブル42は、上記貫通孔41aの他に、第1の回路基板23の切欠部23cにも挿通されており、第1の回路基板23の裏面23b側に備えるコネクタ(不図示)に接続されるようになっている。
この携帯電話機1を鞄や衣服のポケットに収容して携行する場合には、図2に示すように、2つの筐体2,3を閉じた状態とする。この状態において、例えば、通話の着信があった場合には、補助操作部8を押下して回線接続を行い、受話器として機能するスピーカー部13及び送話器として機能する電気音響変換部15により通話を行う。また、例えば、着信したメールやインターネットを閲覧する場合には、表示部11に表示される各種情報を視認する。
また、例えば、メール等の文章を作成したり、電話番号を入力する場合には、操作部7を操作するため、図2に示す状態から、第2の筐体3を第1の筐体2に対して基準軸線L1を中心に180°回動させ、操作部7を外方に露出させるように2つの筐体2,3を相互に開く。
また、位置検出手段100は磁石35と3つの磁気センサ24a〜24cとにより構成される、所謂非接触型の検出手段であるため、接触型の検出手段と比較して摩擦等による検出手段の劣化を防止できる。
さらに、この位置検出手段100を構成する磁石35は、2つの筐体2,3の開閉状態に関わらず第1の筐体2により覆い隠される第2の筐体3の基端部3b側に配されるため、磁石35が第2の筐体3外方に露出することがなく、良好な外観意匠を有する携帯電話機1を提供できる。
さらに、位置検出手段100は、磁気センサ24a〜24cを第1の回路基板23に実装すると共に、磁石35を第2の筐体3の凹部33に嵌め込む構成となっているため、リード線の配線等が不要となり、携帯電話機1の製造を容易に行うことができる。
また、3つの磁気センサ24a〜24cを用いて、2つの筐体2,3の開閉状態、及び2つの筐体2,3が相互に90°の角度をなしている状態を検出するとしたが、これに限ることはなく、少なくとも2つの筐体2,3の開閉状態が検出できればよい。したがって、位置検出手段100は、例えば、第2の磁気センサ24bを除いた構成としてもよい。
また、磁石35は、第2の筐体3に固定することに限らず、少なくとも移動軌跡C,D上を移動するように第2の筐体3側に固定されていればよい。すなわち、例えば、第2の筐体3の内部に、板状に形成されたマグネシウム合金、アルミニウム合金等の金属材料やエンジニアプラスチック等からなる補強板を固定し、この補強板に磁石35を接着して固定するとしても良い。また、例えば、この補強板に凹部を形成し、この凹部に磁石35を圧入して固定するとしても構わない。
ただし、金属材料の補強板を使用する場合には、磁石35と磁気センサ24a〜24cとの間にこの補強板が介在しないように、磁石35を固定することが好ましい。
また、第1の筐体2に軸受部43を設け、この軸受部43により第2の筐体3側に設けられた回転軸41を回転自在に軸支するとしたが、これに限ることはなく、例えば、回転軸を第1の筐体2側に設けると共に、第2の筐体3に軸受部を設けるとしても良い。
また、回転軸を軸支する軸受部は、筐体に設けることに限らず、例えば、第2の筐体3内部に板状の補強板を固定し、この補強板に回転軸を軸支する軸受部を設けるとしても構わない。
また、携帯電話機1に限ることはなく、例えば、PDAやノートパソコンのように、2つの筐体を連結手段により互いに回動可能、かつ開閉自在に連結した携帯端末装置であればよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
2 第1の筐体
3 第2の筐体
5 連結手段
23 第1の回路基板
23a 前面
23c 切欠部
24a 第1の磁気センサ
24b 第2の磁気センサ
24c 第3の磁気センサ
35 磁石
41 回転軸
43 軸受部
100 位置検出手段
C,D 移動軌跡
L1 基準軸線
Claims (3)
- 第1の筐体と、
第2の筐体と、
前記第1の筐体と前記第2の筐体の重ね合わせ方向に延びる軸線を中心線とする回転軸と前記回転軸を回転可能に軸支する軸受部を有し、前記第1の筐体及び前記第2の筐体とを相互に回動可能に連結する連結手段と、
前記第1の筐体内に固定された回路基板と、
を備え、
前記連結手段は、前記回転軸の一端が前記第2の筐体に取着され、他端が前記第1の筐体における前記第2の筐体に対向する壁部に前記軸受部を介して取着されると共に前記第1の筐体内に前記軸線に沿って延設されており、
前記延設部位が前記回路基板に形成された切欠部又は貫通孔に挿通され、前記延設部位の外周面と前記切欠部又は前記貫通孔の内周壁面とは、前記回転軸に対する外力に応じて互いに当接可能に相互に近接することを特徴とする携帯端末装置。 - 前記第1の筐体及び前記第2の筐体の相対的な位置を検出する位置検出手段を備え、
前記位置検出手段は、
前記回転軸の周囲近傍に位置して前記第2の筐体に固定される磁石と、
前記回転軸を中心とする前記磁石の移動軌跡の所定位置に対向するように前記回路基板上に設けられ、前記磁石の磁気を検出する磁気センサと
を有することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。 - 前記磁気センサは、前記回転軸を挟んで対称な位置に一対設けられていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の携帯端末装置。
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