JP4309196B2 - 擬似移動層クロマト分離方法 - Google Patents

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Description

この発明は、擬似移動層クロマト分離によって分離されるエクストラクトの再利用により、資源の効率的な利用、プロセス全体のエネルギーの低減を計るものである。例えば、木材、紙、繊維、食品などのセルロースまたはヘミセルロースを含む物質(以下、バイオマスと言う。)を硫酸などの酸によって糖化し、グルコースなどの糖を回収する方法において、糖化工程に用いられる硫酸などの酸の回収のためのエネルギーコストの低減を図ったものである。
バイオマスを硫酸などの強酸で加水分解して、糖と酸を含む加水分解液とし、この加水分解液からグルコース、キシロースなどの糖を回収する技術は、周知である。
特表平11−506934号公報や特表2001−511418号公報には、上記加水分解液を擬似移動層クロマト分離装置に送り、ここで糖を主体とする流出液と酸を主体とする流出液とに分離することが開示されている。
ここで使用される擬似移動層クロマト分離装置とは、例えば図6に示されるように、陰イオン交換樹脂などの充填材を充填した複数のカラムC1、C2・・・C8を、直列に、かつ閉回路として管路で接続したものである。この擬似移動層クロマト分離装置の初段のカラムC1に加水分解液を注入して、移動速度の速い糖を主体とする流出液(以下、ラフィネートと言う)を2段目のカラムC2から導出し、移動速度の遅い硫酸を主体とする流出液(以下、エクストラクトと言う)を溶離水の注入によって6段目のカラムC6から導出するもので、この移動速度の差によってラフィネートとエクストラクトとに分離するものである。
そして、上記先行発明では、擬似移動層クロマト分離装置で分離されたエクストラクトを全量硫酸濃縮装置9に送って、エクストラクト中の硫酸濃度を高めたのち、これをバイオマスの糖化工程用の硫酸として再利用している。
しかしながら、エクストラクトには、擬似移動層クロマト分離装置での溶離水が含まれるので、エクストラクト中の硫酸濃度は糖化工程で使用される硫酸濃度に比べて大幅に低下しており、硫酸濃縮工程での濃縮に膨大な熱エネルギーが必要となる欠点がある。
特表平11−506934号公報 特表2001−511418号公報
本発明における課題は、擬似移動層クロマト分離方法において、資源を効率的に利用し、さらにはプロセス全体のエネルギーの低減、エネルギーコストを低減化することにある。
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、流入液が、セルロースおよび/またはヘミセルロースを含む原料を酸により糖化する糖化工程から排出される酸と糖を含み、
この流入液を、糖を分画とする成分と酸を分画とする成分とに分離する擬似移動層クロマト分離方法であって、
酸を分画とする成分を高濃度分画液Aと低濃度分画液Bとに分画することを特徴とする擬似移動層クロマト分離方法である。
請求項2にかかる発明は、分画された酸のうち高濃度分画液Aが、原料の糖化工程で再利用されることを特徴とする請求項1記載の擬似移動層クロマト分離方法である。
請求項3にかかる発明は、分画された酸のうち低濃度分画液Bが、擬似移動層クロマト分離装置の溶離水および/または原料の糖化工程で再利用されることを特徴とする請求項1または2記載の擬似移動層クロマト分離方法である。
請求項4にかかる発明は、酸が硫酸であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の擬似移動層クロマト分離方法である。
請求項5にかかる発明は、高濃度分画液Aの硫酸濃度が20〜35wt%であり、低濃度分画液Bの硫酸濃度が1〜6wt%であることを特徴とする請求項4記載の擬似移動層クロマト分離方法である。
請求項6にかかる発明は、セルロースおよび/またはヘミセルロースを含む原料を酸により糖化する糖化装置と、
この糖化装置からの酸と糖を含む液を流入し、糖を分画とする成分と酸を分画とする成分とに分離する擬似移動層クロマト分離装置本体と、
この擬似移動層クロマト分離装置本体から分離された酸を分画とする成分を、酸濃度によって高濃度分画液Aと低濃度分画液Bとに分画する分画装置を備えたことを特徴とする糖化処理装置である。
請求項7にかかる発明は、高濃度分画液Aを濃縮する濃縮装置が設けられ、この濃縮装置で濃縮された酸が糖化装置に送られ、再利用されるようになっていることを特徴とする請求項6記載の糖化処理装置である。
請求項8にかかる発明は、低濃度分画液Bが擬似移動層クロマト分離装置に送られ、その溶離水として再利用されるようになっていることを特徴とする請求項6記載の糖化処理装置である。
請求項9にかかる発明は、低濃度分画液Bが糖化装置に送られ、再利用されるようになっていることを特徴とする請求項6記載の糖化処理装置である。
本発明によれば、酸を分画とする成分を、酸濃度が高い分画液Aと、酸濃度が低い分画液Bとに分画することで、酸濃度の高い分画液Aを回収でき、これの酸を濃縮することで濃縮に要する熱エネルギーを少なくすることができる。また、酸濃度が低い分画液Bは、擬似移動層クロマト分離装置の溶離水や加水分解用水として再利用することができ、無駄になることがない。
図1は、本発明の糖化処理装置の一例を示すもので、ここでは加水分解に硫酸を使用した例を示す。この例での糖化処理装置は、糖化装置と擬似移動層クロマト分離装置と硫酸濃縮装置から概略構成されている。
糖化装置は、バイオマス中のセルロース、ヘミセルロースを非晶質・可溶化する非晶質化装置1と、これを硫酸で加水分解する加水分解装置2と、加水分解された溶液から固形分を固液分離する固液分離装置3と、固液分離された固形分を洗浄処理する洗浄装置4とから構成され、糖化工程とは、これら装置による一連のプロセスを言う。
また、擬似移動層クロマト分離装置は、糖化工程で得られた酸と糖を含む流入液をラフィネートとエクストラクトに分離する擬似移動層クロマト分離装置本体5と、この装置本体5からのエクストラクトをエクストラクト濃度によって高濃度分画液Aと低濃度分画液Bとに分画する分画装置21から構成されている。
以下、この糖化処理装置による処理方法の一例について説明する。
まず、原料となるバイオマスを用意する。このバイオマスとしては、紙、木材、建材、草、わら、天然繊維、食品などのセルロースまたはヘミセルロースを含む物質が用いられ、これらは古紙、廃木材、廃建材、残飯などの産業廃棄物として排出されたものも使用できる。このバイオマスは、切断、粉砕されて適当な大きさとされ、必要に応じて水洗などによって異物を除去したものが好ましい。
このバイオマスは、まず非晶質化装置1に送られ、濃度50〜80wt%の硫酸と、温度20〜70℃の条件で接触せしめられ、セルロースまたはヘミセルロースの分子間結合が解離され、非晶質・可溶化される。この非晶質・可溶化により、次工程でのセルロースまたヘミセルロースの加水分解が容易に進行するようになされる。
この非晶質・可溶化工程を経た高粘度のゲル状の反応物は、加水分解装置2に送られ、別途供給される加水分解用水により濃度20〜50wt%の硫酸濃度の下で加水分解される。加水分解時の温度は、70〜100℃、時間は0.5〜8時間程度とされる。この加水分解により、セルロース、ヘミセルロースはグルコース、キシロースなどの糖に転化し、糖と硫酸とからなる溶液が得られる。
この溶液には、原料由来のシリカなどの無機物、リグニンなどの未加水分解物などの固形分が含まれているので、これを分離、除去するために、フィルタープレスなどの固液分離装置3に送り、固液分離を行う。
固液分離装置3において、分離されたケーキは、ついで洗浄装置4に送られ、水洗された後、系外に排出される。水洗後の水は回収されて加水分解用水の一部として加水分解装置2に送られる。
固液分離装置3において分離された濾液は、ついで擬似移動層クロマト分離装置本体5に、流入液として送られ、ここでラフィネートとエクストラクトとに分離される。
図2は、この擬似移動層クロマト分離装置本体5での分離の一例を示すもので、図中符号C1、C2・・・C8は、充填材として陽イオン交換樹脂または陰イオン交換樹脂のイオン交換樹脂を充填した8基のカラムを示す。この8基のカラムC1、C2・・・C8は、管路で直列に接続され、かつカラムC8の出口はカラムC1の入口に接続されて閉回路となっており、液がカラムC1から順次カラムC2、C3・・・カラムC8に流れ、さらにカラムC8からカラムC1に流れるようになって、この例の擬似移動層クロマト分離装置本体5が構成されている。
そして、この例では、陰イオン交換樹脂が充填されたカラムC1、C2、C3・・・C8が用いられ、そのうち、1番目のカラムC1の入口に、流入液が注入されるようになっている。流入液中の糖は、硫酸に比べて移動速度が速く、糖は2番目のカラムC2の出口からラフィネートの主成分として導出され、硫酸は、溶離水を5番目のカラムC5に注入することで、6番目のカラムC6の出口からエクストラクトの主成分として導出される。
ラフィネートは、次工程に送られる。
擬似移動層クロマト分離装置本体5から導出されるエクストラクトは、その硫酸濃度が経時的に変化し、導出初期は硫酸濃度が高く、次第に硫酸濃度が低下する。そこで、エクストラクトの硫酸濃度に応じて、硫酸濃度が高い分画液Aと硫酸濃度が低い分画液Bとに分画装置21によって分画する。
具体的には、図1に示すように、擬似移動層クロマト分離装置本体5から導出されるエクストラクトを二分する管路6A、6Bを設け、この管路6A、6Bにそれぞれ自動弁7A、7Bを設ける。また、タイマー8を設けて、このタイマー8からの開閉信号によりそれぞれの自動弁7A、7Bの開閉操作を行うことで分画が行われる。この例での分画装置21は、上記管路6A、6B、自動弁7A、7B、タイマー8から構成されている。
擬似移動層クロマト分離装置本体5からのエクストラクト中の硫酸濃度は、分離条件等の条件が一定であれば、導出開始からの時間によってほぼ定まるので、分画時点での硫酸濃度を定めておけば、タイマー8の開閉設定時間を適切に設定することで、所望の硫酸濃度の分画液Aと分画液Bとに分画できる。
タイマー8の開閉設定時間の設定は、ステップタイム(擬似移動層クロマト分離装置5への糖化液および溶離水の供給バルブと、ラフィネートおよびエクストラクトの導出バルブを流体移動と同じ方向に1カラム分移動させる切替時間間隔を言う。)に応じてなされ、例えばステップタイムが7分であれば、0〜4分の間では自動弁7Aを開とし、自動弁7Bを閉とし、4〜7分の間では自動弁7Aを閉とし、自動弁7Bを開とする。
これにより、硫酸濃度が高い分画液Aは、管路6Aから硫酸濃縮装置9に送られ、一方硫酸濃度が低い分画液Bは、管路6Bから水洗水、加水分解用水あるいは溶離水として、洗浄装置4、加水分解装置2あるいは擬似移動層クロマト分離装置本体5に送られる。なお、管路6A、6Bには、必要に応じて、ブリックス濃度計などの硫酸濃度を計測する酸濃度計を設けて、各分画液A、Bの硫酸濃度を測定するようにしてもよい。
また、分画装置21の他の形態として、擬似移動層クロマト分離装置本体5からのエクストラクトを導出する管路に硫酸濃度を測定する酸濃度計を設置し、この酸濃度計からの硫酸濃度信号を受け、この濃度信号によって自動弁7A、7Bを開閉操作する制御装置を設けて、分画液Aと分画液Bとを分画するようにしてもよい。
分画液Aから分画液Bに分画する時点での硫酸濃度は、厳密に定められるものではなく、1〜15wt%の範囲で、処理条件等に応じて決められ、分画液A全体としての硫酸濃度が20〜35wt%に、分画液B全体としての硫酸濃度が1〜6wt%になるように分画することが望ましい。分画液A全体の硫酸濃度を20〜35wt%とすることで、濃縮にかかる熱エネルギーを十分低減することが可能になる。
このように、分画液A全体としての硫酸濃度が20〜35wt%に、分画液B全体としての硫酸濃度が1〜6wt%になるように分画することは、換言するとエクストラクトの全量のうち、前半の約50〜80wt%が分画液Aとされ、後半の約20〜50wt%が分画液Bとされることになる。
硫酸濃縮装置9に送られた分画液Aは、ここで硫酸が濃縮され、この濃縮硫酸は非晶質化装置1に送られ、再利用される。
図3は、本発明での擬似移動層クロマト分離装置5本体での分離方法の他の例を示すもので、この例では、1番目のカラムC1の入口に流入液を注入し、2番目のカラムC1の出口からラフィネートを導出し、4番目のカラムC4の出口に溶離水を注入し、6番目のカラムC6の出口からエクストラクトを導出するものである。ただし、分画液Bを擬似移動層クロマト分離装置本体5の溶離水として再利用する際、分画液Bと新たな溶離水とを混合して擬似移動層クロマト分離装置本体5に供給すると、分画液B中の硫酸がラフィネートに混入することがある。このため、擬似移動層クロマト分離装置5本体には、初めに分画液Bを供給し、ついで新たな溶離水を供給するようにする必要があり、分画液Bおよび新たな溶離水の管路に自動弁10、11を設け、タイマー(図示せず)により設定された開閉信号に基づいて所定の流量を維持するように開閉操作を行うようになっている。
図4は、擬似移動層クロマト分離装置5本体での分離方法の他の例を示すもので、この例では、1番目のカラムC1の入口に流入液を注入し、2番目のカラムC1の出口からラフィネートを導出し、4番目のカラムC4の出口に新たな溶離水を注入し、5番目のカラムC5の出口に低濃度分画液Bを注入し、6番目のカラムC6の出口からエクストラクトを導出するものである。
図5は、擬似移動層クロマト分離装置5本体での分離方法の他の例を示すもので、この例では、1番目のカラムC1の入口に流入液を注入し、2番目のカラムC1の出口からラフィネートを導出し、3番目のカラムC3の出口に新たな溶離水を注入し、4番目のカラムC4の出口に低濃度分画液Bを注入し、6番目のカラムC6の出口からエクストラクトを導出するものである。
このような擬似移動層クロマト分離方法にあっては、擬似移動層クロマト分離装置本体5からのエクストラクトを硫酸濃度が高い分画液Aと硫酸濃度が低い分画液Bとに分画し、硫酸濃度が高い分画液Aのみを硫酸濃縮装置9に送って濃縮するようにしているので、硫酸濃縮に要する熱エネルギーが少なくて済み、エネルギーコストを低廉化でき、かつ硫酸濃縮装置9を小型化できる。
また、硫酸濃度の低い分画液Bを洗浄装置4の水洗水、加水分解装置2の加水分解用水あるいは擬似移動層クロマト分離装置本体5の溶離水として再利用しているので、これらの用水として新たに系外から補給する水を節約できる。
以下、具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
(1)糖化液(硫酸30wt%、グルコース10wt%、キシロース2wt%を含む)を、陰イオン交換樹脂を用いた擬似移動層クロマト分離装置本体により、ラフィネートとエクストラクトとに分離した。このエクストラクト100kgを分画1から分画10まで各10kgづつに分画した。各分画での硫酸濃度は以下の通りである。
分画 硫酸濃度(wt%)
1 31.1
2 31.1
3 31.1
4 29.4
5 22.6
6 11.2
7 6.05
8 3.80
9 3.28
10 3.28
分画1〜10までの全量をまとめて回収すると、その硫酸濃度は17.3wt%となる。
分画1〜6までを硫酸濃度が高い分画液Aとして回収すると、分画液A(60kg)の硫酸濃度は26.1wt%となる。また、分画7〜10までを硫酸濃度が低い分画液Bとして回収すると、分画液B(40kg)の硫酸濃度は4.1wt%となる。
分画1〜10までの全量100kg(硫酸濃度17.3wt%)を回収して硫酸濃度80wt%まで濃縮しようとすると、78.4kgの水分を蒸発させる必要がある。
一方、分画1〜6までを回収して得られた分画液A60kg(硫酸濃度26.1wt%)を硫酸濃度80wt%まで濃縮しようとすると、40.4kgの水分を蒸発させればよく、濃縮に要する熱エネルギーを51.6%節約できる。
(2)糖化液を擬似移動層クロマト分離装置本体でラフィネートとエクストラクトとに分離する際に、流入液に対して重量基準で1.5倍の溶離水を供給し、ラフィネートとエクストラクトとの抜き出し比率を1:1.6とし、流入液を100kgとしたとき、ラフィネートが95kg、エクストラクトが155kg回収される。エクストラクト155kgのうち、硫酸濃度の低い分画液B62kg(重量基準でエクストラクト全体の40wt%)を擬似移動層クロマト分離装置本体の溶離水として再利用すると、溶離水として使用する水を41.3%節約できる。
本発明の分離方法は、バイオマスから糖を回収し、この糖を発酵してエタノールを製造する新エネルギー開発などの分野に利用できる。
本発明の処理装置を示す概略構成図である。 本発明の処理方法における擬似移動層クロマト分離装置本体での分離の一例を示す概略構成図である。 本発明の処理方法における擬似移動層クロマト分離装置本体での分離の他の例を示す概略構成図である。 本発明の処理方法における擬似移動層クロマト分離装置本体での分離の他の例を示す概略構成図である。 本発明の処理方法における擬似移動層クロマト分離装置本体での分離の他の例を示す概略構成図である。 従来の処理方法における擬似移動層クロマト分離装置を示す概略構成図である。
符号の説明
2・・・加水分解装置、5・・・擬似移動層クロマト分離装置本体、6A、6B・・・管路、7A、7B・・・自動弁、8・・・タイマー、9・・・硫酸濃縮装置、21・・・分画装置

Claims (9)

  1. 流入液が、セルロースおよび/またはヘミセルロースを含む原料を酸により糖化する糖化工程から排出される酸と糖を含み、
    この流入液を、糖を分画とする成分と酸を分画とする成分とに分離する擬似移動層クロマト分離方法であって、
    酸を分画とする成分を高濃度分画液Aと低濃度分画液Bとに分画することを特徴とする擬似移動層クロマト分離方法。
  2. 分画された酸のうち高濃度分画液Aが、原料の糖化工程で再利用されることを特徴とする請求項1記載の擬似移動層クロマト分離方法。
  3. 分画された酸のうち低濃度分画液Bが、擬似移動層クロマト分離装置の溶離水および/または原料の糖化工程で再利用されることを特徴とする請求項1または2記載の擬似移動層クロマト分離方法。
  4. 酸が硫酸であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の擬似移動層クロマト分離方法。
  5. 高濃度分画液Aの硫酸濃度が20〜35wt%であり、低濃度分画液Bの硫酸濃度が1〜6wt%であることを特徴とする請求項4記載の擬似移動層クロマト分離方法。
  6. セルロースおよび/またはヘミセルロースを含む原料を酸により糖化する糖化装置と、
    この糖化装置からの酸と糖を含む液を流入し、糖を分画とする成分と酸を分画とする成分とに分離する擬似移動層クロマト分離装置本体と、
    この擬似移動層クロマト分離装置本体から分離された酸を分画とする成分を、酸濃度によって高濃度分画液Aと低濃度分画液Bとに分画する分画装置を備えたことを特徴とする糖化処理装置。
  7. 高濃度分画液Aを濃縮する濃縮装置が設けられ、この濃縮装置で濃縮された酸が糖化装置に送られ、再利用されるようになっていることを特徴とする請求項6記載の糖化処理装置。
  8. 低濃度分画液Bが擬似移動層クロマト分離装置に送られ、その溶離水として再利用されるようになっていることを特徴とする請求項6記載の糖化処理装置。
  9. 低濃度分画液Bが糖化装置に送られ、再利用されるようになっていることを特徴とする請求項6記載の糖化処理装置。
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