JP4309041B2 - 細胞増殖抑制薬およびコレステロール低下剤としての置換ベンゼン化合物 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は置換ベンゼン誘導体およびその類縁体、および血漿コレステロール値を低下させ異常細胞増殖を阻害することができる薬理学的活性を有する薬剤としてのその使用に関する。
【0002】
【背景技術】
動脈硬化症はアメリカ合衆国における主たる死因の一つである。この疾病は動脈壁に過剰なコレステロールが蓄積し、血流を阻害し血餅形成を促進するプラークを形成することにより発症し、ついには心臓発作、脳卒中および跛行を引き起こす。これらのコレステロール沈着の主たる供給源は、血中に存在する低密度リポタンパク(LDL)粒子である。動脈中のLDL濃度とプラーク形成の間には、直接的な相関関係がある。LDL濃度は、LDL粒子に結合し、LDL粒子を血中から細胞内部に移す働きがある活性LDL細胞表面受容体の供給により主に調節されている。依って、LDL受容体発現をアップ・レギュレーションすることは重要な治療上の標的となる。
リポタンパク障害は、以前は高リポタンパク血症と呼ばれ、正常値より高いリポタンパク濃度の上昇として定義されていた。高リポタンパク血症はコレステロール、トリグリセリド、あるいは両者の上昇を起こし、それらの動脈硬化症や膵臓炎への関与により臨床的に重要である。
【0003】
リポタンパクは脂質とプロテインの球面生体高分子複合体である。リポタンパクの脂質構成分子はエステル化、あるいは非エステル化(遊離)コレステロール、トリグリセリド、およびリン脂質である。リポタンパクはコレステロールとトリグリセリドを吸収・合成場所から利用場所に運ぶ。コレステロールエステルおよびトリグリセリドは非極性であり、様々な割合でリポタンパクの疎水性コアを構成する。リポタンパクの表面膜は、遊離コレステロール、リン脂質、アポリポタンパクなどの極性構成分子を含み、これらの粒子の血漿中での混和を可能にする。
【0004】
コレステロールは肝臓での胆汁酸の合成、細胞膜の製造・補修、およびステロイドホルモンの合成に用いられる。コレステロールには外因性および内因性両者の供給源がある。平均的アメリカ人は一日約450mgのコレステロールを摂取し、さらに肝臓や他の組織で500mg〜1,000mgを作り出す。もうひとつの供給源として、腸管に毎日分泌される500から1,000mgの胆汁性コレステロールがあり、その約50パーセントは再吸収(腸肝循環)される。内因性コレステロール合成の律速酵素は3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル補酵素A(HMG−CoA)還元酵素である。グリセロールの基幹と様々な長さと様々な飽和度の3つの脂肪酸から構成される非極性脂質であるトリグリセリドは、脂肪組織での貯蔵とエネルギーに用いられる。
【0005】
リポタンパクは大きさ、密度、電気泳動性、脂質およびプロテイン組成により分類される。超低密度リポタンパク(VLDL)は大きなトリグリセリドが豊富なリポタンパクで、肝細胞により合成・分泌される。VLDLは毛細管内皮内でリポタンパクリパーゼと相互反応し、基幹トリグリセリドは加水分解されて、脂肪および筋肉組織に脂肪酸を供給する。分解されたVLDL粒子の約半分は、肝臓LDL受容体により捕獲され、他の半分は血漿中に残り、中程度密度リポタンパク(IDL)となる。IDLはトリグリセリドに比してコレステロールエステルを多く含み、さらに小さく、さらに密度が高い、コレステロールエステルの豊富なLDLに、肝臓トリグリセリドリパーゼにより徐々に変換される。IDLがLDLに変換されるのにつれて、アポリポタンパクEは解離となり、ただ一つのアポリポタンパク、apo B−100が残る。
【0006】
LDLは通常約75パーセントの循環系コレステロールを運ぶ。細胞によるLDL取り込みは、apo B−100に結合する糖タンパク受容体分子により媒介される。LDLの約70パーセントは受容体取り込みにより消費され、残りは非受容体メカニズムを用いたスカベンジャー細胞経路により除かれる。LDL受容体は細胞の形質膜にまたがり、細胞膜がコーテッドピット(coated pit)と呼ばれるくぼみを形成する特定の領域に群がっている。これらのピットは陥入して被覆小胞を形成し、そこでLDLは受容体から脱離し、リソソームに運ばれ、消化酵素がコレステロールエステルを曝し、エステル結合を切断し、遊離コレステロールを形成する。受容体は細胞表面に再循環される。
【0007】
LDLから離された遊離コレステロールは細胞内で蓄積される為、3つの重要な代謝結果が生じる。第一に、細胞による新たな(de novo)コレステロール生合成速度を調節する酵素:HMG−CoA還元酵素の合成が減少する。第2に、遊離コレステロールをコレステロールの細胞内貯蔵形態であるコレステロールエステルにエステル化する、アシルコレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)酵素が活性化される。第3に、コレステロール蓄積により新しいLDL受容体の細胞合成が抑制される。このフィードバック機構は循環系から細胞へのLDLの取り込みを減少させる。
【0008】
リポタンパクは動脈硬化症において中心的役割を担う。先進国での最も一般的な死因との関連は、高リポタンパク血症の主たる臨床的重要性を明らかにする。高いコレステロール値を持つ個人は動脈硬化症発症の危険が高い。疫学的、解剖学的、動物実験および臨床試験を含む種々の系統の証拠により、LDLはアテローム発生原因であり、LDL値が高ければ高いほど、動脈硬化症とその臨床症状の発症の危険が多くなることが証明されている。或るレベルのLDL上昇は、その経過は他の無数の因子(例えば、血圧、喫煙習慣、血糖値、抗酸化剤値、および血液凝固因子)の影響を受けるけれども、動脈硬化の増悪の必須因子である。急性膵臓炎はリポタンパク異常のもう一つの主たる臨床徴候である。それは高カイロミクロン血症と上昇したVLDL値を伴う。急性膵臓炎のほとんどの患者は2,000mg/dL以上のトリグリセリド値を持っているが、1983NIH合同開発会議(1983 NIH consensus development conference)は、絶食時の値が500mg/dLを超えれば高トリグリセリド血症の予防的治療を開始すべきであると推奨した。高カイロミクロン血症と上昇したVLDL値が膵臓炎を起こすメカニズムは不明である。膵臓リパーゼが膵臓毛細管でトリグリセリドに作用し、炎症を起こす毒性の脂肪酸の形成を起こすのかも知れない。
【0009】
多くの証拠が、高リポタンパク血症の治療は動脈硬化性合併症を除去あるいは予防するであろうと示唆している。正常な体重を保持し、血漿中の脂質濃度を最小に保つ食事療法のほかに、リポタンパクの合成を減少させることにより、あるいはそれらの血漿中からの除去率を上げることにより、リポタンパクの血漿内濃度を低くする治療剤が臨床的に重要である。
高リポタンパク血症あるいは高コレステロール血症の治療に現在可能な薬剤の中で最も効果の期待できるクラスの薬剤は、内因性コレステロール合成の律速酵素であるHMG−CoA還元酵素を阻害することにより作用する。このクラスの薬剤は拮抗的に酵素の活性を阻害する。ついには、この阻害によりコレステロールの内因性合成が減少し、正常な恒常的メカニズムにより、血漿コレステロールはLDL受容体により取り込まれ、細胞内コレステロール均衡が復元される。
【0010】
LDLの前駆体の放出と血清からの受容体によるLDL取り込みを通じて、肝臓細胞は血清コレステロール恒常性の保持に重要な役割を果たす。ヒトおよび動物の両モデルにおいて、肝臓LDL受容体発現レベルとLDL結合血清コレステロール値との間に反比例の相関性があるようである。一般に、高い肝細胞LDL受容体数はさらに低いLDL結合血清コレステロール値となる。肝細胞中に放出されたコレステロールはコレステロールエステルとして貯蔵され、胆汁酸に変換されて、胆汁管に放出されるか、あるいはオキシコレステロールプールに貯蔵される。LDL受容体遺伝子およびコレステロール合成経路に関与する酵素の両者の最終生成物抑制に関与すると信じられているのは、このオキシコレステロールプールである。
【0011】
おそらくオキシコレステロールの形で、細胞がコレステロールを過剰供給されると、LDL受容体遺伝子の転写が抑制されることは知られている。ステロール調節エレメント(SRE)として知られているLDL受容体プロモーター領域に存在するDNA配列は、このステロール最終生成物抑圧に関与しているように見える。このエレメントはさらに奥深く研究されている(ブラウン、ゴールドスタインおよびラッセル、米国特許第4745060号および第4935363号)。SREはコレステロールと通常は反応しない遺伝子に挿入され、キメラ遺伝子のステロール最終生成物抑圧を起こす。この抑圧の正確なメカニズムは解明されていない。ブラウンとゴールドスタインは、細胞を刺激してLDL受容体を合成させる能力のある薬剤のスクリーニングにSREを用いる方法を開示している(米国特許第4935363号)。LDL受容体の合成が遺伝子発現のレベルでアップ・レギュレーションされ得るならばそれは非常に望ましいことである。このレベルでのLDL受容体合成のアップ・レギュレーションにより、血清コレステロール値をさらに低く、臨床的にさらに望ましいレベルにまで再設定することを可能にする。しかしながら、現在のところ、遺伝子発現のレベルで作用すると知られているコレステロール低下剤はない。本発明はLDL受容体遺伝子の抑圧を直接的あるいは間接的に阻害し、肝臓細胞の表面にLDL受容体を誘導し、LDL取り込み、コレステロール代謝物を除く胆汁酸合成と分泌、よってLDL結合血清コレステロール値を低くするのを容易にする方法および化合物を開示する。
【0012】
多くのヒト疾病は統率できない、あるいは異常な細胞増殖に由来する。これらのなかで最も一般的なものは、統制されない成長、分化の欠如、および局所組織への侵害、転移を特徴とする、広範囲の細胞悪性腫瘍の一般的名称である、癌である。これらの新生物の悪性腫瘍は種々の程度の罹患率で、身体の各組織および器官に影響する。多くの治療剤が種々の型の癌の治療に、過去数十年に亘って開発されている。最も一般的に用いられる抗癌剤の型としては、DNA−アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、イホスファミド)、代謝拮抗剤(例えば、メトトレキサート、葉酸拮抗剤、および5−フルオロウラシル、ピリミジン拮抗剤)、微小管破裂剤(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、パクリタキセル)、DNA挿入剤(例えば、ドキソルビシン、ダウノマイシン、シスプラチン)、およびホルモン療法(例えば、タモキシフェン、フルタミド)がある。理想的な抗腫瘍剤は、非悪性腫瘍細胞への毒性に対する広い治療係数を持つ、選択的に癌細胞を殺すものである。また、理想的な抗腫瘍剤は、悪性腫瘍細胞がその薬剤に長時間曝された後でも、その効力を保持するものである。生憎、現状の化学療法剤にはそのような理想的プロフィルを持つものはない。それらの多くは、非常に狭い治療係数を持ち、わずかなほとんど致死量に近い濃度の化学療法剤に曝すと、実際にはその度に、癌性細胞はその薬剤に対して耐性を持つようになり、非常にしばしば他のいくつかの抗腫瘍剤に対しても交叉耐性を示すようになる。
【0013】
乾燥した鱗片と斑(プラーク)の存在を特徴とする一般的に慢性皮膚病である乾癬は、異常な細胞増殖によるものだと一般的に考えられている。この疾病は表皮の過増殖とケラチン生成細胞の不完全な分化によるものである。乾癬はしばしば頭皮、肘、膝、背中、臀部、爪、眉、生殖部位に発病し、”軽度”から”非常に衰弱”まで重篤度をランク付けされ、乾癬関節炎、膿疱乾癬、および剥離乾癬皮膚病となる。乾癬の治療法はない。軽度のケースでは、しばしば局所コルチコステロイドで治療するが、もっと重篤なケースは抗細胞増殖剤、たとえば代謝拮抗剤メトトレキサート、DNA合成阻害剤オキシ尿素、および微小管破裂剤コルヒチンで治療する。
【0014】
異常に高レベルの細胞増殖を伴う他の疾病として、血管平滑筋細胞が関与する再狭窄、内皮細胞、炎症細胞および腎糸球体細胞が関与する炎症性疾病、心筋細胞が関与する心筋梗塞、腎臓細胞が関与する糸球体腎炎、内皮細胞が関与する移植拒絶反応、ある種の免疫細胞および/または他の感染細胞が関与するHIV感染やマラリアなどの感染症、等が挙げられる。感染源および寄生虫源そのもの(例えばバクテリア、トリパノソーマ、真菌、など)もまた本組成物および本化合物を用いた選択的増殖統制の対象となる。
【0015】
従って、本発明の目的は、直接的あるいは間接的にLDL受容体合成を遺伝子発現レベルでアップ・レギュレーションし、高コレステロール血症や高リポタンパク血症の治療に有用な化合物を供給することである。
本発明のさらなる目的は、該病状の治療の為の治療組成物を供給することである。
本発明のもうひとつの目的は、膵臓炎の治療の為の治療組成物を供給することである。
さらには、血清LDLコレステロール値を低下させ、動脈硬化症を予防・治療するための、LDL受容体合成をアップ・レギュレーションする方法を供給することである。
さらに本発明の目的のひとつとしては、活性***細胞に対して直接的あるは間接的に毒性であり、癌、ウィルス性および細菌感染症、血管再狭窄、炎症性疾患、自己免疫疾患、および乾癬の治療に有用な化合物を提供することである。
さらなる目的は、該病状の治療の為の治療用組成物を供給することである。
もうひとつの目的は、癌細胞、細菌性細胞、上皮細胞などの活性増殖細胞を殺し、およびすべての型の癌、感染症、炎症疾患および一般的な細胞増殖状態を治療する方法を供給することである。本発明のさらなる目的は、乾癬や他の皮膚疾患などの、急速に増殖する細胞の存在を特徴とする他の医学的症状を治療する方法を提供することである。
本発明の他の目的、特徴および利点は下記の明細書および請求の範囲から当業者に明らかになるであろう。
【0016】
発明の概略
本発明は新規な置換ベンゼン誘導体およびその類縁体に関する方法および組成物、および薬理学的活性製剤としてその使用に関する。本発明の組成物は疾病、特に高コレステロール血症、動脈硬化症、癌、細菌感染、および乾癬の治療における医薬品として有用であり、あるいはそのような薬剤の開発のためのリード化合物として有用である。本発明は、本組成物のひとつあるいは複数の有効製剤を患者に投与することを特徴とする、高コレステロール血症、動脈硬化症、膵臓炎、および高リポタンパク血症などの病状の、新規な治療方法を提供する。
【0017】
ひとつの態様として、本発明は一般式Iの化合物あるいはその薬理学的に許容される塩を提供する。
【化7】
Figure 0004309041
(式中、下付nは1あるいは2;
1、R2、R4およびR5はそれぞれ独立して水素原子、低級アルキル、ハロゲン、OCF3、CF3、NO2、CO2H、CN、SO2−N(R6)(R7)、SO2−R8、CO2−R8、およびCO−R8から選ばれる基;
3は脱離基、例えばハロゲン、NO2、OCF3、S(O)−Ar、SO2−R8、SO2−Ar、N3、N(R6)−SO2−CF3、N(R6)−SO2−(R8)、N(R6)−SO2−Ar、N(R6)−CO−R8、N(R6)−CO−Ar、N[CO−R8]2、N(R8)3 +、N(R8)2(Ar)+、O−SO2−Ar、O−SO2−R8、O−SO2−CF3、O−CO−(R8)、O−CO−Ar、O−Ar、O−R8、およびO−CO−CF3から選ばれる基;
Yは単結合、−O−、−N(R9)−、−N(R9)−CH2−あるいは−CH(R9)−;
およびArは置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリール基;
(R6およびR7はそれぞれ独立して水素原子、低級アルキル、および低級ヘテロアルキルから選ばれる基;
8は低級アルキルおよび低級ヘテロアルキルから選ばれる基;および
9は水素原子、置換または非置換(C1−C10)アルキル、置換または非置換(C1−C10)アルコキシ、置換または非置換(C3−C6)アルケニル、置換または非置換(C2−C6)ヘテロアルキル、置換または非置換(C3−C6)ヘテロアルケニル、置換または非置換(C3−C6)アルキニル、置換または非置換(C3−C8)シクロアルキル、置換または非置換(C5−C7)シクロアルケニル、置換または非置換(C5−C7)シクロアルカジエニル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールオキシ、置換または非置換アリール−(C3−C8)シクロアルキル、置換または非置換アリール−(C5−C7)シクロアルケニル、置換または非置換アリールオキシ−(C3−C8)シクロアルキル、置換または非置換アリール−(C1−C4)アルキル、置換または非置換アリール−(C1−C4)アルコキシ、置換または非置換アリール−(C1−C4)ヘテロアルキル、置換または非置換アリール−(C3−C6)アルケニル、置換または非置換アリールオキシ−(C1−C4)アルキル、置換または非置換アリールオキシ−(C2−C4)ヘテロアルキル、置換または非置換ヘテロアリール、置換または非置換ヘテロアリールオキシ、置換または非置換ヘテロアリール−(C1−C4)アルキル、置換または非置換ヘテロアリール−(C1−C4)アルコキシ、置換または非置換ヘテロアリール−(C1−C4)ヘテロアルキル、置換または非置換ヘテロアリール−(C3−C6)アルケニル、置換または非置換へテロアリールオキシ−(C1−C4)アルキル、および置換または非置換へテロアリールオキシ−(C2−C4)ヘテロアルキルから選ばれる基;
およびYが−N(R9)−である場合は、R9およびArは連結基Eを介して結合して式:
【化8】
Figure 0004309041
(式中Eは結合手、(C1−C4)アルキレン、あるいは(C1−C4)ヘテロアルキレンであり、R9、E、Arおよび窒素原子で形成される環は8個を超えない原子を含む)
で示される置換基を形成してもよく、あるいは好ましくはR9およびArは共有結合して、窒素原子と共に5員あるいは6員複素環を形成していてもよい)、
但し、R1、R2、R4およびR5のうち少なくともひとつは水素原子または低級アルキル以外の基であり;
1、R2、R3、R4およびR5がFである場合は、Yは単結合あるいは−CH(R9)−であり;
1、R2、R3、R4およびR5がCl、nが2、およびYが−NH−である場合は、Arは非置換フェニルあるいは非置換p−ビフェニル以外の基であり;
1、R2、R3、R4およびR5がBr、nが2、およびYが−NH−である場合は、Arは非置換フェニル以外の基であり;
3がハロゲン、nが2、Yが−NH−あるいは−N(R9)−、およびR1、R2、R4およびR5のうち少なくともひとつがハロゲンである場合は、R1、R2、R4およびR5のうち少なくともひとつは水素原子以外の基であり;
1がH、nが2、およびYが−NH−である場合は、R2、R3、R4およびR5のうち少なくともひとつはクロロ以外の置換基であり;
1およびR5がH、nが2、およびYが−N(R9)−である場合は、R2、R3およびR4のうち少なくともひとつはクロロ以外の置換基であり;
1およびR5がハロゲン、R2およびR4がH、nが2、およびYが−N(R9)−である場合は、R3はクロロまたはブロモ以外の基であり;
1およびR2がハロゲン、R4およびR5がH、nが2、およびYが−N(R9)−である場合は、R3はクロロまたはブロモ以外の基であり;
1およびR4がハロゲン、R2およびR5がH、およびnが2である場合は、R3はクロロまたはブロモ以外の基であり;
1およびR5がハロゲン、R2およびR4がH、およびYが−O−である場合は、Arはキノリニル以外の環状基であり;
1がF、R3およびR4がCl、およびYが−NH−である場合は、Arは1,3,4−チアジアゾリル以外の環状基であり;
1およびR3がF、R4がCl、およびYが−NH−あるいは−O−である場合は、Arは非置換フェニル以外の環状基であり;
1、R3およびR5がBr、およびYが−NH−である場合は、Arは低級アルキルで置換されたフェニル以外の環状基であり;
1、R3およびR5がCl、Yが−NH−、およびR9がHあるいはメチルである場合は、Arはハロゲン、OH、OR'、NH2、NHR'、およびNR'R”から独立して選ばれる1〜4個の基で置換されたフェニル基であり(R'およびR”は以下の定義通り);
2、R3およびR4がCl、Yが−NH−、およびR9がプロパルギルである場合は、Arは非置換環状基、あるいはトリフルオロメチルまたはニトロ以外の基で置換された環状基であり;
1およびR3がCl、およびYが−N(R9)−である場合は、R2およびR4は両者共クロロ以外の基であり;
2がCF3、R3がCl、およびYが−N(R9)−である場合は、Arはトリフルオロメチル、ニトロ、クロロ、あるいは低級アルキル基で置換されたフェニル環ではなく、あるいは2−ベンゾチアゾリル環でもなく;
2がCO2HあるいはNO2、R3がCl、およびYが−N(R9)−である場合は、Arは非置換フェニルあるいはCO2HあるいはCO2−R'以外の置換基で置換されたフェニルであり;
1がNO2、R3がCl、およびYが−NH−である場合は、ArはBrあるいはNO2で置換されたフェニル以外の環状基である)。
【0018】
アルキル、アルコキシ、アルケニル、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびシクロアルカジエニル基の置換基としては、それぞれ独立して、−H、−OH、−O−(C1−C10)アルキル、=O、−NH2、−NH−(C1−C10)アルキル、−N[(C1−C10)アルキル]2、−SH、−S−(C1−C10)アルキル、−ハロ、および−Si[(C1−C10)アルキル]3から選ばれる、0から(2N+1)個の基であり、Nはその基の総炭素数である。
【0019】
アリールおよびヘテロアリール基の置換基としては、それぞれ独立して、−ハロ、−OH、−O−R'、−O−C(O)−R'、−NH2、−NHR'、−NR'R”、−SH、−SR'、−R'、−CN、−NO2、−CO2H、−CO2−R'、−CONH2、−CONH−R'、−CONR'R”、−O−C(O)−NH−R'、−O−C(O)−NR'R”、−NH−C(O)−R'、−NR”−C(O)−R'、−NH−C(O)−OR'、−NR”−C(O)−R'、−NH−C(NH2)=NH、−NR'−C(NH2)=NH、−NH−C(NH2)=NR'、−S(O)−R'、−S(O)2−R'、−S(O)2−NH−R'、−S(O)2−NR'R”、−N3、−CH(Ph)2、置換または非置換アリールオキシ、置換または非置換アリールアミノ、置換または非置換ヘテロアリールアミノ、置換または非置換ヘテロアリールオキシ、置換または非置換アリール−(C1−C4)アルコキシ、置換または非置換ヘテロアリール−(C1−C4)アルコキシ、パーフルオロ(C1−C4)アルコキシ、およびパーフルオロ(C1−C4)アルキルから選ばれる基であり、その数は0から芳香環系における開放原子価の総数の間の数である。R'およびR”はそれぞれ独立して、置換または非置換(C1−C8)アルキル、置換または非置換(C1−C10)ヘテロアルキル、置換または非置換(C2−C6)アルケニル、置換または非置換(C2−C6)ヘテロアルケニル、置換または非置換(C2−C6)アルキニル、置換または非置換(C3−C8)シクロアルキル、置換または非置換(C3−C8)ヘテロシクロアルキル、置換または非置換(C5−C6)シクロアルケニル、置換または非置換(C5−C6)シクロアルカジエニル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリール−(C1−C4)アルキル、置換または非置換アリール−(C1−C4)ヘテロアルキル、置換または非置換アリール−(C2−C6)アルケニル、置換または非置換アリールオキシ−(C1−C4)アルキル、置換または非置換アリールオキシ−(C1−C4)ヘテロアルキル、置換または非置換ヘテロアリール、置換または非置換ヘテロアリール−(C1−C4)アルキル、置換または非置換ヘテロアリール−(C1−C4)ヘテロアルキル、置換または非置換ヘテロアリール−(C2−C6)アルケニル、置換または非置換ヘテロアリールオキシ−(C1−C4)アルキル、および置換または非置換ヘテロアリールオキシ−(C1−C4)ヘテロアルキルから選ばれる基である。
【0020】
アリールまたはヘテロアリール環の隣接する原子上の置換基の2個は、式−T−C(O)−(CH2)n−U−(TおよびUは独立してN、O、およびCから選ばれる基であり、nは0〜2である)で示される置換基と置き換わっていてもよい。あるいは、アリールまたはヘテロアリール環の隣接する原子上の置換基の2個は、式−A−(CH2)p−B−(AおよびBは独立してC、O、N、S、SO、SO2、およびSO2NR'から選ばれる基であり、pは1〜3である)で示される置換基と置き換わっていてもよい。かくして形成される新しい環の単結合中のひとつは、二重結合で置き換わってもよい。あるいは、アリール環またはヘテロアリール環の隣接する原子上の置換基の2個は、式−(CH2)q−X−(CH2)r−(qおよびrはそれぞれ独立して1〜3、XはO、N、S、SO、SO2、およびSO2NR'から選ばれる基、SO2NR'の置換基R'は水素原子あるいは(C1−C6)アルキルである)で示される置換基と置き換わっていてもよい。
【0021】
別の態様として、本発明は一般式Iの化合物あるいはその薬理学的に許容される塩の薬理学的使用、および一般式Iの化合物あるいはその薬理学的に許容される塩の薬理学的組成物を提供する。
【化9】
Figure 0004309041
(式中、下付nは1あるいは2;
1、R2、R4およびR5はそれぞれ独立して水素原子、低級アルキル、ハロゲン、OCF3、CF3、NO2、CO2H、CN、SO2−N(R6)(R7)、SO2−R8、CO2−R8、およびCO−R8から選ばれる基;
3は脱離基、例えばハロゲン、NO2、OCF3、S(O)−Ar、SO2−R8、SO2−Ar、N3、N(R6)−SO2−CF3、N(R6)−SO2−R8、N(R6)−SO2−Ar、N(R6)−CO−(R8)、N(R6)−CO−Ar、N[CO−R8]2、N(R8)3 +、N(R8)2(Ar)+、O−SO2−Ar、O−SO2−R8、O−SO2−CF3、O−CO−(R8)、O−CO−Ar、O−Ar、O−R8、およびO−CO−CF3から選ばれる基である;
Yは単結合、−O−、−N(R9)−、−N(R9)−CH2−あるいは−CH(R9)−;
およびArは置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリール基;
(R6およびR7はそれぞれ独立して水素原子、低級アルキル、および低級ヘテロアルキルから選ばれる基;
8は低級アルキルおよび低級ヘテロアルキルから選ばれる基;および
9は水素原子、置換または非置換(C1−C10)アルキル、置換または非置換(C1−C10)アルコキシ、置換または非置換(C3−C6)アルケニル、置換または非置換(C2−C6)ヘテロアルキル、置換または非置換(C3−C6)ヘテロアルケニル、置換または非置換(C3−C6)アルキニル、置換または非置換(C3−C8)シクロアルキル、置換または非置換(C5−C7)シクロアルケニル、置換または非置換(C5−C7)シクロアルカジエニル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールオキシ、置換または非置換アリール−(C3−C8)シクロアルキル、置換または非置換アリール−(C5−C7)シクロアルケニル、置換または非置換アリールオキシ−(C3−C8)シクロアルキル、置換または非置換アリール−(C1−C4)アルキル、置換または非置換アリール−(C1−C4)アルコキシ、置換または非置換アリール−(C1−C4)ヘテロアルキル、置換または非置換アリール−(C3−C6)アルケニル、置換または非置換アリールオキシ−(C1−C4)アルキル、置換または非置換アリールオキシ−(C2−C4)ヘテロアルキル、置換または非置換ヘテロアリール、置換または非置換ヘテロアリールオキシ、置換または非置換ヘテロアリール−(C1−C4)アルキル、置換または非置換ヘテロアリール−(C1−C4)アルコキシ、置換または非置換ヘテロアリール−(C1−C4)ヘテロアルキル、置換または非置換ヘテロアリール−(C3−C6)アルケニル、置換または非置換へテロアリールオキシ−(C1−C4)アルキル、および置換または非置換へテロアリールオキシ−(C2−C4)ヘテロアルキルから選ばれる基;
およびYが−N(R9)−である場合は、R9およびArは連結基Eを介して結合して式:
【化10】
Figure 0004309041
(式中Eは結合手、(C1−C4)アルキレン、あるいは(C1−C4)ヘテロアルキレンであり、R9、E、Arおよび窒素原子で形成される環は8個を超えない原子を含む)
で示される置換基を形成してもよく、あるいは好ましくはR9およびArは共有結合して、窒素原子と共に5員あるいは6員複素環を形成していてもよい)、
但し、R1、R2、R4およびR5のうち少なくともひとつは水素原子または低級アルキル以外の基であり;
1、R2、R3、R4およびR5がFである場合は、Yは単結合あるいは−CH(R9)−であり;
1、R2、R3、R4およびR5がCl、nが2、およびYが−NH−である場合は、Arは非置換フェニルあるいは非置換p−ビフェニル以外の基であり;
1、R2、R3、R4およびR5がBr、nが2、およびYが−NH−である場合は、Arは非置換フェニル以外の基であり;
3がハロゲン、nが2、Yが−NH−あるいは−N(R9)−、およびR1、R2、R4およびR5のうち少なくともひとつがハロゲンである場合は、R1、R2、R4およびR5のうち少なくともひとつは水素原子以外の基であり;
1がH、nが2、およびYが−NH−である場合は、R2、R3、R4およびR5のうち少なくともひとつはクロロ以外の置換基であり;
1およびR5がH、nが2、およびYが−N(R9)−である場合は、R2、R3およびR4のうち少なくともひとつはクロロ以外の置換基であり;
1、R3およびR5がCl、Yが−NH−、およびR9がHあるいはメチルである場合は、Arはハロゲン、OH、OR'、NH2、NHR'、およびNR'R”から独立して選ばれる1〜4個の基で置換されたフェニル基であり(R'およびR”は以下の定義通り);
1およびR3がCl、およびYが−N(R9)−である場合は、R2およびR4は両者共クロロ以外の基であり;および
2がCF3、R3がCl、およびYが−N(R9)−である場合は、Arはトリフルオロメチル、ニトロ、クロロ、あるいは低級アルキル基で置換されたフェニル環ではなく、あるいは2−ベンゾチアゾリル環でもない。
【0022】
さらに別の態様として、本発明は前記一般式Iの化合物を含有する医薬組成物の新規な使用方法に関する。本発明は本組成物の1つまたは複数の有効な製剤を患者に投与することを特徴とする、癌、細菌感染症、乾癬、高コレステロール血症、動脈硬化症、膵臓炎、および高リポタンパク血症などの疾病の新規な治療方法に関する。
【0023】
発明の詳細な説明
単独、あるいは他の置換基の一部としての用語「アルキル」は、特に言及しない限り、指定の数(例えばC1−C10は1から10個の炭素原子を意味する)の炭素原子を持つ直鎖または分岐鎖の、二価および多価の基を含む炭化水素基を意味し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、sec−ブチルや、n−ペンチル、n−ヘキシル、2−メチルペンチル、1,5−ジメチルヘキシル、1−メチル−4−イソプロピルヘキシル等の同族体および異性体などの直鎖または分岐鎖基を意味する。単独、あるいは他の置換基の一部としての用語「アルキレン」は、アルカンから誘導される二価の基、例えば−CH2CH2CH2CH2−を意味する。「低級アルキル」とは比較的短い鎖のアルキルを意味し、一般的には6あるいはそれ以下の炭素原子のものを意味する。
【0024】
単独、あるいは他の用語と組み合わされて用いられる用語「ヘテロアルキル」は、特に言及しない限り、規定の数の炭素原子およびO、N、Sから選ばれる1または2個のヘテロ原子から構成される安定な直鎖または分岐鎖の基を意味し、窒素原子およびイオウ原子は酸化されていてもよく、窒素へテロ原子は4級化されていてもよい。該へテロ原子は、ヘテロアルキル基の最末端の炭素原子に結合することのみならず、ヘテロアルキル基が結合する断片とヘテロアルキル基の残りの部分の間も含め、ヘテロアルキル基のどの位置にあってもよい。例として、−O−CH2−CH2−CH3、−CH2−CH2−O−CH3、−CH2−CH2−CH2−OH、−CH2−CH2−NH−CH3、−CH2−CH2−N(CH3)−CH3、−CH2−S−CH2−CH3、−CH2−CH2−S(O)−CH3、−O−CH2−CH2−CH2−NH−CH3、および−CH2−CH2−S(O)2−CH3が含まれる。2個までのヘテロ原子が、例えば、−CH2−NH−OCH3のように連続していてもよい。単独、あるいは他の置換基の一部としての用語「ヘテロアルキレン」は、例えば−CH2−CH2−S−CH2−CH2−、−CH2−S−CH2−CH2−NH−等のヘテロアルキルから誘導される二価の基を意味する。
【0025】
単独で、あるいは他の用語と組み合わされて用いられる用語「シクロアルキル」および「ヘテロシクロアルキル」とは、特に言及しない限り、それぞれ「アルキル」および「ヘテロアルキル」の環状形を意味し、例えば、シクロアルキルの例としてはシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等が挙げられ、ヘテロシクロアルキルの例としては1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−モルホリニル、3−モルホリニル、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロチエン−2−イル、テトラヒドロチエン−3−イル、1−ピペラジニル、2−ピペラジニル等が挙げられる。
【0026】
単独で、あるいは他の用語と組み合わされて用いられる用語「アルケニル」とは、特に言及しない限り、安定な直鎖または分岐鎖のモノ不飽和またはジ不飽和の、規定の数の炭素原子を持つ炭化水素基を意味し、例えば、ビニル、プロペニル(アリル)、クロチル、イソペンテニル、ブタジエニル、1,3−ペンタジエニル、1,4−ペンタジエニル、およびより高級な同族体および異性体が挙げられる。アルケンから誘導される二価の基としては−CH=CH−CH2−が例示される。
【0027】
単独、あるいは他の用語と組み合わされて用いられる用語「ヘテロアルケニル」は、特に言及しない限り、安定な直鎖または分岐鎖の、モノ不飽和またはジ不飽和の、規定の数の炭素原子と、O、NおよびSから選ばれる1個あるいは2個のヘテロ原子からなる炭化水素基を意味し、該窒素原子およびイオウ原子は酸化されていてもよく、窒素へテロ原子は4級化されていてもよい。2個までのヘテロ原子は隣接して位置していてもよい。例としては、−CH=CH−O−CH2−、−CH=CH−CH2−OH、−CH2−CH=N−OCH3、−CH=CH−N(CH3)−CH3、および−CH2−CH=CH−CH2−SH等が挙げられる。
【0028】
単独で用いられる、あるいは他の用語と組み合わされて用いられる用語「アルキニル」とは、特に言及しない限り、安定な直鎖または分岐鎖の、規定の数の炭素原子を持つ、1個または2個の炭素−炭素間3重結合を含む炭化水素基を意味し、例えばエチニル、1−および3−プロピニル、4−ブト−1−イニル、およびより高級な同族体および異性体が挙げられる。
【0029】
単独で、あるいは他の用語と組み合わされて用いられる用語「アルコキシ」とは、特に言及しない限り、酸素原子を介して分子の残りと結合した上記のアルキル基を意味し、例えば、メトキシ、エトキシ、1−プロポキシ、2−プロポキシ、およびより高級な同族体および異性体が挙げられる。
【0030】
単独で、あるいは他の置換基の一部として用いられる用語「ハロ」あるいは「ハロゲン」とは、特に言及しない限り、フッ素、塩素、臭素あるいはヨウ素原子を意味する。
【0031】
単独で、あるいは他の用語と組み合わされて用いられる用語「アリール」とは、特に言及しない限り、フェニル、1−ナフチル、あるいは2−ナフチル基を意味し、これら環状基の置換基の最大数は、おのおの5、7および7である。置換基は上記で列挙した許容される置換基から選ばれる。
【0032】
単独、あるいは他の置換基の一部として用いられる用語「ヘテロアリール」とは、特に言及しない限り、非置換または置換された、4〜10個の炭素原子とN、OおよびSから選ばれる1〜4個のヘテロ原子からなる、安定な単環または二環の芳香族複素環基をいい、窒素原子およびイオウ原子は酸化されていてもよく、窒素原子は4級化されていてもよい。複素環系は特に言及しない限り化学的に安定な構造を形成できるいずれのヘテロ原子または炭素原子に結合していてもよい。複素環系は上記の許容される芳香族置換基から選ばれる、それぞれ独立して1〜4個の置換基で置換されていてもよい。そのような複素環基の例としては、例えば、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、3−ピラゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、ピラジニル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジル、4−ピリミジル、5−ベンゾチアゾリル、プリニル、2−ベンゾイミダゾリル、5−インドリル、1−イソキノリニル、5−イソキノリル、2−キノキサリニル、5−キノキサリニル、3−キノリニル、および6−キノリニルが挙げられる。
【0033】
単独であるいは他の用語と一緒になって用いられる用語「低級」とは、該基または置換基が総数が1から10の重原子(炭素、酸素、窒素、等)を含有することを意味する。
【0034】
「脱離基」とは、溶媒、pH、イオン強度および温度などの様々な条件下で、ヘテロ求核原子(特にスルフヒドリル基)により置き換えることができる、芳香環上の置換基として定義される。芳香脱離基が求核原子で置き換わる化学反応は、「芳香置換」あるいは「SNAr」反応として知られている。SNAr型の反応はしばしば付加脱離反応と呼ばれ、マイゼンハイマー錯体として呼ばれるσ−錯体を介して溶液内で進行する。脱離基の本質に基づき、マイゼンハイマー錯体は中間体あるいは変移体であり得る。SNAr反応における脱離基の概念は、ジェリー・マーチによる、Advanced Organic Chemistry, 2 ed., マグロウ・ヒル、ニューヨーク、1997、594−595頁、および同じテキストの13章、脚注2の引例に詳述されている。脱離基の例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨード、ニトロ、トリフルオロメトキシ、Ph−S(O)−、アジド、CF3SO2NH−、PhSO2NH−、トリメチルアンモニウム、PhOSO2−、およびトリフルオロアセテートが挙げられる。本発明の明細書に例示した脱離基に加えて、式Iの化合物の、チオレート求核分子とSNAr反応を行う能力を評価するために数学的計算を行うことにより、追加の脱離基を同定することは可能であり、それらは本発明範囲に包含するものである。反応中間体および錯体において、最初にアブイニシオ量子機械計算をまず行い、幾何最適化を行うことにより達成できる。ついで、それらのエネルギーおよび熱力学的性質を計算する。アブイニシオ計算は、ガウシアン社、ピッツバーグ、PAのGAUSSIAN 94などのプログラムを用いてHF/6−31+G**理論レベルで行う。溶媒和遊離エネルギーは、溶媒効果をモデル化したプログラムを用いてアブイニシオ結果から計算する。これはPS−GVBなどの市販のプログラムを用いて行う。SNAr反応の総合的遊離エネルギーは、気体層と溶液遊離エネルギープロファイルを加えることにより得られる。この方法を用いて、水溶液中でのチオレートイオンとSNAr反応を行う為の、式Iの特殊な化合物の自由エネルギー障壁を計算することができる。ゼン(Zheng)およびオーンスタイン(Ornstein)(J. Am. Chem. Soc., 1997, 119, 648-355)は1−クロロ−2,4−ジニトロベンゼンとチオレートイオン間のSNAr反応の評価にこの方法を開発して用い、HF/6−31+G**の理論レベルにおいて、理論的および実験的エネルギー価は良好に一致することを発見した。
【0035】
式Iの化合物の薬理学的に許容される塩とは、比較的非毒性の酸あるいは塩基とこれらの化合物との塩を意味し、それは式Iの特定の化合物に見られる特殊な置換基に依存する。式Iの化合物が相対的に酸性の官能基を持っている場合は、フリー体の化合物Iを十分量の所望の塩基と、不活性溶媒中あるいは溶媒非存在下で接触させることにより、塩基付加塩が得られる。薬理学的に許容される塩基付加塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、有機アミノ塩、あるいはマグネシウム塩、あるいは同様の塩が挙げられる。式Iの化合物が相対的に塩基性の官能基を持っている場合は、フリー体の化合物Iを十分量の所望の酸と、不活性溶媒中あるいは溶媒非存在下で接触させることにより、酸付加塩が得られる。薬理学的に許容される酸付加塩としては塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸モノ水素酸、リン酸、リン酸モノ水素酸、リン酸ジ水素酸、硫酸、硫酸モノ水素酸、ヨウ化水素酸、亜リン酸等の無機酸から得られる塩や、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、蓚酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸等の相対的非毒性の有機酸から得られる塩が含まれる。アミノ酸との塩、例えば、アルギニン塩や、有機酸との塩、例えば、グルコン酸あるいはガラクツロン酸との塩等も含まれる(バージェ、S.M.ら、”薬理学的塩”、ジャーナル オブ ファーマシューティカル サイエンス、66巻、1−19頁(1977)参照)。塩基性および酸性官能基を両方持つ式Iのある特殊な化合物は、塩基付加塩あるいは酸付加塩の両方に変換できる。
【0036】
遊離塩基は、塩を塩基あるいは酸と接触させて、常法により親化合物を単離することにより再生成できる。化合物の親形態は種々の塩形態とは、ある物理学的性状、例えば極性溶媒への溶解性等が異なるが、それ以外では、塩は本発明の目的にとっては化合物の親形態と同等である。
【0037】
本発明のある化合物は水和物を含めた溶媒和物と同様に非溶媒和物としても存在し得る。一般的には、溶媒和物は非溶媒和物と同等であり、本発明範囲に包含されるものである。
【0038】
本発明のある化合物は不斉炭素原子(光学中心)を持ち、ラセミ体、ジアステレオマー体、および個々の異性体もすべて本発明範囲に包含されるものである。
【0039】
本発明化合物は、そのような化合物を構成している1つまたは複数の原子上に、不自然な割合の原子同位体を含んでいてもよい。例えば、化合物は、例えば、トリチウム(3H)や炭素−14(14C)のような、放射性同位体を用いて標識できる。本発明化合物のすべてのアイソトープ異性体は、放射活性にしろ非活性にしろ、本発明範囲に包含されるものである。
【0040】
本薬理学的方法の化合物および医薬組成物の例示は下記のとおりである:
4−フルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4−フルオロ−1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4−フルオロ−1−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
1−ブロモ−3,4,5,6−テトラフルオロ−2−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−3,4,5,6−テトラフルオロ−2−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−クロロ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1,3−ジクロロ−2,4,6−トリフルオロ−5−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1,3−ジクロロ−2,4,6−トリフルオロ−5−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−4,5,6−トリフルオロ−2−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−4,5,6−トリフルオロ−3−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−4,5,6−トリフルオロ−2−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−3,4,5−トリフルオロ−2−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−3,4,5−トリフルオロ−2−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,4−トリフルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−3,4,5−トリフルオロ−2−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,4−トリフルオロ−1−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−[(3−クロロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−2,3,4−トリフルオロベンゼン;
2,3,4−トリフルオロ−1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
3,4,6−トリフルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,4,6−テトラフルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,4,5−テトラフルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,4,5−テトラフルオロ−1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,4,5−テトラフルオロ−1−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
3,4,5−トリフルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
3,4,5−トリフルオロ−1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
3,4,5−トリフルオロ−1−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−3,4,5,6−テトラフルオロ−2−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−クロロ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−クロロ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1,3−ジクロロ−2,4,6−トリフルオロ−5−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−4,5,6−トリフルオロ−3−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
4−フルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)メチルスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
2−フルオロ−5−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−フルオロ−5−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−フルオロ−5−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
4,5−ジフルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4,5−ジフルオロ−1−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4,5−ジフルオロ−1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4−トリフルオロメチルスルホンアミド−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4−トリフルオロメチルスルホンアミド−1−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4−トリフルオロメチルスルホンアミド−1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4−(ジアセチルアミノ)−2,3−ジフルオロ−1−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−5−ニトロベンゼン;
2,3,4−トリフルオロ−5−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2,3,4−トリフルオロ−5−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2,3,4−トリフルオロ−5−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
1−クロロ−4−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−2−ニトロベンゼン;
1−クロロ−4−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−2−ニトロベンゼン;
1−クロロ−4−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−2−ニトロベンゼン;
4−フルオロ−1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)メチルスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4−フルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)スルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4−フルオロ−1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)スルホニル]−3−ニトロベンゼン;
1−ブロモ−3,4,5,6−テトラフルオロ−2−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)メチルスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)スルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(4−メトキシフェニル)スルフェニル]ベンゼン;
1,3−ジクロロ−2,4,6−トリフルオロ−5−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)メチルスルホニル]ベンゼン;
2,3,4,5−テトラフルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)スルホニル]ベンゼン;
2,3,4,6−テトラフルオロ−1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)メチルスルホニル]ベンゼン;
2−フロオロ−5−[(4−メトキシフェニル)スルホニル]ベンゾニトリル;
2−フロオロ−5−[(3,4−ジメトキシフェニル)メチルスルホニル]ベンゾニトリル;
2,3,4−トリフルオロ−5−[(4−ジメチルアミノフェニル)スルホニル]安息香酸エチルエステル;
2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(4−ジメチルアミノフェニル)スルフェニル]安息香酸エチルエステル;
1−クロロ−4− [(4−メトキシフェニル)メチルスルホニル]−2−ニトロベンゼン;
1−クロロ−4− [(4−ジメチルアミノフェニル)スルホニル]−2−ニトロベンゼン;
2−クロロ−5−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−クロロ−5−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−クロロ−5−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
4−フルオロ−1−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4−フルオロ−1−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4,5−ジフルオロ−1−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;および
4,5−ジフルオロ−1−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン。
【0041】
本発明にはいくつかの好ましい態様がある。そのような態様の一つに、一般式Iの化合物あるいはその薬理学的許容される塩において、R1、R2、R4およびR5がそれぞれ独立して水素原子、F、Cl、Br、OCF3、CF3、SO2−低級アルキル、NO2、CN、およびSO2−N(R6)(R7)から選ばれる基;R3がハロゲンあるいはOCF3;nが2;Yが単結合、−N(R9)−、あるいは−CH(R9);Arが置換されていてもよいアリールあるいはヘテロアリール基;およびR6、R7およびR9がそれぞれ独立して水素原子、低級アルキル、および低級ヘテロアルキルから選ばれる基である化合物が挙げられる。
【0042】
あるいはR9とArの間に連結基Eが存在しない、式Iの化合物もまた好ましい。
式Iの化合物において、最も好ましい化合物は、R1、R2、R4およびR5がそれぞれ独立して水素原子、F、Cl、Br、OCF3、CF3、NO2、およびCNから選ばれる基;R3がハロゲンあるいはOCF3;Yが−NH−;nが2;Arが置換されていてもよいアリール基;R6およびR7がそれぞれ独立して低級アルキルから選ばれる基;およびR9が水素原子である化合物が挙げられる。
【0043】
本発明のこの態様の好ましい化合物および組成物は特異的な薬理作用を持つ。本発明のこの態様の最も好ましい化合物および組成物の例として以下のものが挙げられる。
4−フルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4−フルオロ−1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4−フルオロ−1−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4−フルオロ−1−(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4−フルオロ−1−[(4−アミノフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
2−フルオロ−5−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−フルオロ−5−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−フルオロ−5−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−フルオロ−5−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
5−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]−2−フルオロベンゾニトリル;
4,5−ジフルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4,5−ジフルオロ−1−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4,5−ジフルオロ−1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4,5−ジフルオロ−1−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4,5−ジフルオロ−1−[(4−アミノフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
2,3,4−トリフルオロ−5−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2,3,4−トリフルオロ−5−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2,3,4−トリフルオロ−5−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2,3,4−トリフルオロ−5−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2,3,4−トリフルオロ−5−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
1−ブロモ−3,4,5,6−テトラフルオロ−2−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−3,4,5,6−テトラフルオロ−2−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−3,4,5,6−テトラフルオロ−2−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1,3−ジクロロ−2,4,6−トリフルオロ−5−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1,3−ジクロロ−2,4,6−トリフルオロ−5−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1,3−ジクロロ−2,4,6−トリフルオロ−5−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−4,5,6−トリフルオロ−2−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−4,5,6−トリフルオロ−2−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−4,5,6−トリフルオロ−2−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−4,5,6−トリフルオロ−2−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ−5−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ−5−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ−5−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ−5−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−3,4,5−トリフルオロ−2−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−3,4,5−トリフルオロ−2−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−3,4,5−トリフルオロ−2−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,4,5−テトラフルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,4,5−テトラフルオロ−1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,4,5−テトラフルオロ−1−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,4,5−テトラフルオロ−1−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,4,5−テトラフルオロ−1−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
3,4,5−トリフルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
3,4,5−トリフルオロ−1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
3,4,5−トリフルオロ−1−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
3,4,5−トリフルオロ−1−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
3,4,5−トリフルオロ−1−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−クロロ−4−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−2−ニトロベンゼン;
1−クロロ−4−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−2−ニトロベンゼン;
1−クロロ−4−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−2−ニトロベンゼン;
1−クロロ−4−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]−2−ニトロベンゼン;
1−クロロ−4−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]−2−ニトロベンゼン;
2−クロロ−5−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−クロロ−5−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−クロロ−5−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−クロロ−5−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−クロロ−5−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−クロロ−5−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2−クロロ−5−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2−クロロ−5−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2−クロロ−5−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2−クロロ−5−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
1−クロロ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−クロロ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−クロロ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−クロロ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−クロロ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−クロロ−2,3,6−トリフルオロ−4−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−クロロ−2,3,6−トリフルオロ−4−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−クロロ−2,3,6−トリフルオロ−4−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−クロロ−2,3,6−トリフルオロ−4−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−クロロ−2,3,6−トリフルオロ−4−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−4−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−2−ニトロベンゼン;
1−ブロモ−4−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−2−ニトロベンゼン;
1−ブロモ−4−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−2−ニトロベンゼン;
1−ブロモ−4−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]−2−ニトロベンゼン;
1−ブロモ−4−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]−2−ニトロベンゼン;
2−ブロモ−5−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−ブロモ−5−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−ブロモ−5−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−ブロモ−5−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−ブロモ−5−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−ブロモ−5−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2−ブロモ−5−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2−ブロモ−5−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2−ブロモ−5−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2−ブロモ−5−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
1−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,3,6−トリフルオロ−4−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,3,6−トリフルオロ−4−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,3,6−トリフルオロ−4−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,3,6−トリフルオロ−4−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
1−ブロモ−2,3,6−トリフルオロ−4−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
4−トリフルオロメトキシ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4−トリフルオロメトキシ−1−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4−トリフルオロメトキシ−1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4−トリフルオロメトキシ−1−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
4−トリフルオロメトキシ−1−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン;
2−トリフルオロメトキシ−5−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−トリフルオロメトキシ−5−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−トリフルオロメトキシ−5−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−トリフルオロメトキシ−5−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−トリフルオロメトキシ−5−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]ベンゾニトリル;
2−トリフルオロメトキシ−5−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2−トリフルオロメトキシ−5−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2−トリフルオロメトキシ−5−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2−トリフルオロメトキシ−5−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]安息香酸エチルエステル;
2,3,5,6−テトラフルオロ−1−トリフルオロメトキシ−4−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,5,6−テトラフルオロ−1−トリフルオロメトキシ−4−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,5,6−テトラフルオロ−1−トリフルオロメトキシ−4−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,5,6−テトラフルオロ−1−トリフルオロメトキシ−4−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,5,6−テトラフルオロ−1−トリフルオロメトキシ−4−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,6−トリフルオロ−1−トリフルオロメトキシ−4−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,6−トリフルオロ−1−トリフルオロメトキシ−4−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,6−トリフルオロ−1−トリフルオロメトキシ−4−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;
2,3,6−トリフルオロ−1−トリフルオロメトキシ−4−[(4−ジメチルアミノフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン;あるいは
2,3,6−トリフルオロ−1−トリフルオロメトキシ−4−[(3,4−ジメトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン。
【0044】
合成
本発明は目的化合物および組成物の調製方法を提供する。一般的態様のひとつとして、反応工程式1に略述したように、適当なスルホニルクロリド(iii)と適当なアニリン(iv)を結合させて、スルホンアミド(v)を得る方法がある。必要なスルホニルクロリド(iii)は適当な置換芳香族化合物(i)を発煙硫酸でスルホン化し、ついでPCl5、POCl3のような塩化剤で処理して得ることができる(反応工程式1)。スルホンアミドがある種の基、例えばクロロあるいはブロモなどを包含している場合は、そのような基は接触還元して他の類縁体スルホンアミド(vi)を得ることができる。
【0045】
反応工程式1
【化11】
Figure 0004309041
【0046】
所望のスルホニルクロリド(iii)を調製する他の方法としては、出発物質芳香族化合物(i)を反応工程式2に示すように、クロロスルホン酸と加熱する方法がある。
【0047】
反応工程式2
【化12】
Figure 0004309041
【0048】
別法として、所望のスルホニルクロリド(iii)は、その対応するアニリン(vii)からそのアニリンをHClなどの酸性水溶液中に溶解し、硝酸ナトリウム水溶液を常温以下、一般的には−20〜+5℃の間で加えることにより調製できる。所望のジアゾニウム塩を含む得られた混合液をついで二酸化イオウの塩化銅(I)を含む氷酢酸飽和溶液中に、−10〜+10℃の間の温度下で加えて得る(反応工程式3参照)。
【0049】
反応工程式3
【化13】
Figure 0004309041
【0050】
所望のスルホニルクロリド(iii)は、反応工程式4に示すように、それぞれのチオフェノール(ix)を塩素および過酸化水素と酢酸中で酸化して得ることができる。
【0051】
反応工程式4
【化14】
Figure 0004309041
【0052】
本特許に開示するスルフィンアミドは、反応工程式5に示すように、所望のスルフィニルクロリド(xiii)を適当なアミン(iv)と反応させて合成できる。必要なスルフィニルクロリド(xiii)は適当なアリールブロミド、クロリドあるいはヨージド(x)を、ブチル−リチウムなどのアルキルリチウム試薬で、あるいは金属マグネシウムで、金属−ハロゲン交換反応させて、ついで得られたアリール有機金属化合物(xi)を二酸化イオウで処理してリチウムスルフィネート(xii)を得、これをさらにチオニルクロリドと反応させて得ることができる。
【0053】
反応工程式5
【化15】
Figure 0004309041
【0054】
この特許で開示するスルホキシド(xviii)およびスルホン(xix)は、反応工程式6に示すように、所望の置換チオフェノール(xv)を誘導したベンジルハライド(xvi)と反応させて対応するスルフィド(xvii)を得、これをさらに酸化して得られる。
【0055】
別法として、チオフェノール(xv)は、反応工程式7に示すように、ジアゾニウム塩(viii)をエチルキサントゲン酸カリウムで処理し、得られたキサントゲン酸塩をサポニン化して得られる。所望の置換チオフェノール(xv)の他の合成法は化学文献に開示されており、有機合成分野に精通した技術者にはよく知られたものである。
【0056】
反応工程式6
【化16】
Figure 0004309041
【0057】
反応工程式7
【化17】
Figure 0004309041
【0058】
式Iの所望の化合物が臭素、塩素あるいはヨウ素原子を1個あるいは複数個を持っている場合は、これらはパラジウム炭素などの触媒存在下で水素添加し、対応する脱ハロゲン化化合物にすることができる。この工程は反応工程式1に略述する。本発明で初期出発物質として用いる化合物は市販品か、あるいはこの分野の技術者によく知られた標準的工程により容易に合成できる。
【0059】
式Iの化合物のいくつかは構造異性体として存在し、本発明はこれら化合物のすべての活性構造異性体も包含するものである。光学活性異性体は、対応する光学活性前駆体より、上記の方法あるいはラセミ混合物を光学分割することにより得られる。分割はクロマトグラフィー、誘導された不斉塩の繰り返し再結晶、誘導体化(derivatization)等の、この分野の技術者によく知られた種々の技法により行うことができる。
【0060】
本発明化合物は様々の方法で標識できる。例えば、化合物は3H(トリチウム)と14C(炭素14)などのアイソトープなどの放射性同位体として供給される。同様に、本化合物は、共有結合または非共有結合で、それによりプロドラッグとして、また担体、標識、アジュバンド、共活性体、安定剤等として機能する、広範囲の他の化合物と直接的にあるいは連結分子を介して有利に結合することができる。そのような標識および結合化合物は本発明範囲内に包含される。
【0061】
化合物の分析
本化合物および組成物がインビトロおよびインビボ分析で薬理活性を示すこと、つまり細胞性生理学を特異的に調節して付随する病変を減少し、あるいはその予防処置を提供、あるいは増強することが立証された。
ある種の好ましい化合物および組成物はLDL受容体遺伝子発現を特異的に調節することが出来る。化合物は、ウエスタン・ブロット法を用いて、例えば、タムら、(1991)J. Biol. Chem.、266巻、16764頁に記載のように、LDL受容体発現増強能でインビトロで評価される。化合物のコレステロール低下能を評価するための確立された動物モデルは当業者に既知である。例えば、本明細書で開示の化合物は高コレステロール食餌で飼育されたハムスターのコレステロール値を低くすることが、スパディーら、(1988)、J. Clin. Invest.、81巻、300頁;エバンスら、(1994)、J. Lipid. Res.、35巻、1634頁;リンら、(1995)、J. Med. Chem.、38巻、277頁に記載の方法に類似の工程を用いて示される。
【0062】
好ましい化合物および組成物は種々の型の細胞に対して、特異的毒性を発揮する。本発明のある化合物および組成物は細胞性チューブリンと相互反応してその細胞毒性作用を発揮する。本発明のある好ましい化合物および組成物にとっては、この相互反応は共有的および不可逆的である。化合物および組成物は、例えばS.A.アーメドら(1994)、J. Immunol. Methods 170:211に記載のように、細胞成長阻害能でインビトロで評価することができる。さらに、化合物の抗増殖作用を評価するために確立された動物モデルは当業者に既知である。例えば、本明細書で開示のいくつかの化合物は、免疫不能マウスに移植されたヒト腫瘍の成長を阻害能で、リガードおよびポブルセン、Acta Pathol. Microbiol. Scand., 1969, 77,758、およびジオバネラおよびJ. ホー Adv. Cancer Res., 1985, 44,69 に開示の方法と同様の方法を用いて、評価される。
【0063】
製剤および化合物および医薬組成物の投与
本発明は、細胞内のLDL受容体遺伝子発現をアップ・レギュレーションし、ホストの血中コレステロール濃度を減少し、腫瘍の成長を遅延させ、および/または低下させる、本化合物と組成物を用いて疾病を治療する方法あるいは医薬的予防法を提供する。これらの方法は一般的に本化合物あるいはその薬理学的に許容される組成物の有効量を、細胞に接触させるか、ホストに投与することを含む。
【0064】
本発明の組成物、化合物およびその薬理学的に許容される塩は、経口投与、非経口投与、あるいは局所投与等いずれの有効な方法によっても投与できる。一般的に、変更・調整は対象疾病、患者、および投与方法により必要ではあるが、化合物は一日あたり約2mgから約2,000mgの範囲の投与量で投与できる。好ましい投与量は、経口投与の場合、一日あたり体重1kgあたり、約0.05mg/kgから約20mg/kgの範囲であり、さらに好ましくは、約0.05mg/kgから約2mg/kgの範囲であり、最も好ましくは約0.05mg/kgから約0.2mg/kgの範囲である。
【0065】
ひとつの態様として、本発明は無菌食塩水や他の溶媒、水、ゼラチン、油等の薬理学的に許容される賦形剤と一緒になって、薬理学的に許容される組成物を形成する本化合物を提供するものである。組成物および/または化合物は単独で、あるいは他の通常の担体、希釈剤等と一緒に投与でき、一回あるいは複数個の投与単位に分けて投与される。利用できる担体としては、固体、半固体、あるいは水や非毒性有機溶媒を含む液体溶媒が含まれる。
【0066】
他の態様として、本発明はプロドラッグの形の本化合物を提供し、それは投与されたホストにより代謝されて本化合物に変換される。広範囲のプロドラッグ製剤が本分野では知られている。
組成物は錠剤、カプセル剤、ロゼンジ剤、トローチ剤、硬キャンディ剤、粉剤、スプレー剤、クリーム剤、坐剤等を含む通常の製剤として提供される。組成物そのものは、薬理学的許容される投与単位あるいはバルクの状態で、広範囲から選ばれる容器に封入される。例えば、投与単位はカプセル剤、丸剤等を含む広範囲の容器に封入される。
【0067】
組成物は本化合物とは異なった、他のコレステロール低下および/または脂質低下治療剤、他の増殖抑制治療薬あるいは予防剤と有利に混合され、および/または一緒に用いられる。多くのケースでは、本組成物との共に投与することにより、そのような薬剤の効果は高められる。そのような増殖抑制薬の例としては、シクロフォスファミド、メトトレキセート、アドリアマイシン、シスプラチン、ダウノマイシン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンアレルビン、パクリタキセル、ドセタキセル、タモキシフェン、フルタミド、オキシ尿素、およびこれらの混合物が挙げられる。またコレステロール低下剤および/または脂質低下剤の例としては、4級アミン(コレスチラミンやコレスチポール)のような胆汁酸金属イオン封鎖剤;ニコチン酸およびその誘導体;メバスタチン、プラバスタチン、およびシンバスタチン等のHMG−CoA還元酵素阻害剤;ゲムフィブロジルおよびゲムフィブロジル、クロフィブラート、フェノフィブラート、ベンザフィブラート、およびシポフィブラート等の他のフィブリン酸;プロブコール;ラロキシフェンおよびその誘導体;およびこれらの混合物が挙げられる。
【0068】
化合物および組成物はまた診断試験を含む種々のインビトロおよびインビボ試験に有用である。例えば、種々のアロタイプLDL受容体遺伝子発現工程は本化合物、組成物、あるいはそのパネル体の感度実験で顕著である。ある種の試験およびインビトロ分散試験、例えば放射性リガンド置換試験等では、本化合物と組成物の標識したものを使用することが望ましい。依って、本発明は、光学分析可能な(例えば蛍光)、放射活性な探知可能標識を含んだ本発明化合物および組成物も提供する。
下記の実施例は例示の為に記述したものであり、本発明を限定するものではない。
【0069】
実施例
1H−NMRスペクトルはバリアン ジェミニ 400MHz NMR分光計で記録した。有意なピークは次の順で表にする:プロトン数、多重度(s、一重線;d、2重線;t、三重線;q、四重線、m、多重線)、ヘルツで示す結合定数。電子衝突イオン化(EI)質量スペクトルはヒュレット パッカード 5989A質量分析計で記録した。質量分析結果は電荷に対する質量割合として記録し、各イオンの比存在度はカッコ内に示す。
【0070】
合成中間体の調製
本発明の実施例の合成に用いる出発物質の多くは市販品か、あるいは出版文献に記載の既知化合物である。以下の実施例に参照として一般的に用いる文献は以下に示す。
1) Organic Synthesis, Coll. Vol. VII; 1990, Jeremiah P. Freeman 編、John Wiley & Sons, 508-511;
2) Robson, P., Smith, T.A., Stephens, R., Tatlow, J., J. Chem. Soc., 1963, 3692-3703;
3) Synthesis of Fluorooraganic Compounds; 1985, Knunyants, I.および Yakobson, G., Springer-Verlag, 190
先に開示していない選ばれた一群の出発物質の合成は以下に例示する。
【0071】
実施例A
【化18】
Figure 0004309041
4−フルオロ−3−ニトロフェニルスルホニルクロリド:
2−フルオロニトロベンゼン10.0g(70.9ミリモル)をクロロスルホン酸10.0ml(150ミリモル)に65℃で加えた。85℃で18時間攪拌後、反応混合物を室温まで冷却し、氷片上に注ぎ、CH2Cl2(2×250ml)で抽出した。集めた有機抽出液を飽和NaHCO3溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥した。室温で濃縮し、ついで高圧下100℃で濃縮して、標記化合物2.40g(14%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3):δ 8.76 (1H, dd, J=2.4, 6.5 Hz), 8.33 (1H, ddd, J=2.4, 3.8, 9.2 Hz), 7.61 (1H, t, J=9.2 Hz)
MS (EI): 239 (15, M+), 204 (100)
【0072】
実施例B
【化19】
Figure 0004309041
3,5−ジクロロ−2,4,6−トリフルオロフェニルスルホニルクロリド:
1,3−ジクロロ−2,4,6−トリフルオロベンゼン5.0g(25ミリモル)およびクロロスルホン酸10.0ml(150ミリモル)を常温で窒素雰囲気下混合し、反応液を80℃で24時間加熱した。混合物を常温まで放冷し、破砕氷12g上に注いだ。ついで生成物をジエテルエーテルで抽出し、MgSO4で乾燥し、蒸発留去して標記化合物4.9gを得、これはさらに精製することなく次の工程に用いた。
MS(EI): 300 (30, M+), 298 (28), 263 (100), 199 (80)
【0073】
実施例C
【化20】
Figure 0004309041
2,4,6−トリフルオロフェニルスルホニルクロリド:
標記化合物を1,3,5−トリフルオロベンゼンから実施例Bに記載の方法と同様にして合成した。
MS (EI): 2300 (20, M+), 195 (80), 131 (50), 81 (100)
【0074】
実施例DおよびE
【化21】
Figure 0004309041
5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロフェニルスルホニルクロリド(実施例D)および2−ブロモ−3,4,5−トリフルオロフェニルスルホニルクロリド(実施例E):
標記化合物を1−ブロモ−2,3,4−トリフルオロベンゼンから、実施例Bで用いた方法と同様の方法により混合物として得た。
【0075】
実施例F
【化22】
Figure 0004309041
2−ブロモ−3,4,5,6−テトラフルオロフェニルスルホニルクロリド:
1−ブロモ−2,3,4,5−テトラフルオロベンゼン5.0g(21.8ミリモル)を常温で20%発煙硫酸20mlと混合した。混合物を40℃で3時間攪拌し、ついで110℃で2時間攪拌した。反応混合物を常温まで放冷し、破砕氷12g上に注いだ。主に2−ブロモ−3,4,5,6−テトラフルオロフェニルスルホン酸から成る固体が形成するまで、混合物に濃HCl 2mlを滴下して酸性とした。該固体を濾過し、12N HClで洗浄し、高真空乾燥して2−ブロモ−3,4,5,6−テトラフルオロフェニルスルホン酸5.3gを白色の吸湿性固体として得、これをさらに精製することなく用いた。スルホン酸3.0g(9.7ミリモル)についで5塩化リン8.0g(38.4ミリモル)を、常温下で少量ずつ加えた(注意:HClのかなりの放出を伴う発熱反応)。最後に5塩化リン添加後20分間攪拌して、反応を進めた。反応混合物をついで粉砕氷上に注ぎ、生成した白色固体を濾過し、乾燥して標記化合物2.8gを得、これをさらに精製することなく用いた。
MS (EI):328 (30, M+), 293 (70), 229 (30), 148 (100)
【0076】
実施例G
【化23】
Figure 0004309041
3−ブロモ−2,4,5,6−テトラフルオロフェニルスルホニルクロリド:
標記化合物を1−ブロモ−2,3,4,6−テトラフルオロベンゼンから実施例Fと同様の方法にて合成した。
MS (EI):328 (20, M+), 293 (70), 229 (50), 148 (100)

【0077】
実施例H
【化24】
Figure 0004309041
4−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロフェニルスルホニルクロリド:
標記化合物を1−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゼンから実施例Fと同様の方法にて合成した。
MS (EI): 328 (20, M+), 293 (70), 229 (50), 148 (100)
【0078】
実施例1
【化25】
Figure 0004309041
4−フルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン:
p−アニシジン760mg(6.18ミリモル)を4−フルオロ−3−ニトロフェニルスルホニルクロリド740mg(3.09ミリモル)のMeOH10ml溶液に常温で加えた。室温で15分間攪拌後、反応混合液を減圧濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶解し、シリカゲルパッドで濾過した。濾液を濃縮し、クロマトグラフィーにて標記化合物603mg(60%収率)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ 8.42 (1H, dd, J=2.3, 6.8 Hz), 7.88 (1H, ddd, J=2.4, 4.0, 8.8 Hz), 7.33 (1H, dd, J=8.8, 9.9 Hz), 6.98 (2H, m), 6.81 (2H, m), 6.45 (1H, s), 3.77 (3H, s)
MS (EI): 326 (11, M+), 122 (100)
元素分析:
計算値(C13H11FN2O5Sとして):C, 47.85; H, 3.40; N, 8.59; S, 9.83
実測値:C, 47.68; H, 3.44; N, 8.54; S, 9.88
【0079】
実施例2
【化26】
Figure 0004309041
4−フルオロ−1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−3−ニトロベンゼン:
標記化合物を、p−アニシジンの代わりに3−ヒドロキシ−4−メトキシアニリンを用いる以外は、実施例1の方法と同様にして合成した。
1H-NMR (CDCl3):δ 8.41 (1H, dd, J=2.4, 6.7 Hz), 7.92 (1H, m), 7.14 (1H, ddd, J=2.4, 4.0, 9.0 Hz), 7.35 (1H, dd, J=9.6, 9.0 Hz), 6.72 (1H, d, J=8.5 Hz), 6.62 (1H, d, J=2.5Hz), 6.58 (1H, dd, J=2.5, 8.5Hz), 6.44 (1H, s), 5.64 (1H, s), 3.85 (3H, s)
元素分析:
計算値(C13H11FN2O6Sとして):C, 45.62; H, 3.24; N, 8.18; S, 9.37
実測値:C, 45.71; H, 3.25; N, 8.17; S, 9.29
【0080】
実施例3
【化27】
Figure 0004309041
1−ブロモ−3,4,5,6−テトラフルオロ−2−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
標記化合物を、p−アニシジンの代わりに3−ヒドロキシ−4−メトキシアニリンを用い、また4−フルオロ−3−ニトロフェニルスルホニルクロリドの代わりに、2−ブロモ−3,4,5,6−テトラフルオロフェニルスルホニルクロリド(実施例F)を用いる以外は、実施例1の方法と同様にして合成した。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.28 (br s, 1H), 6.69 (m, 3H), 5.72 (s, 1H), 3.82 (s, 3H)
MS (EI): 431 (20), 429 (20), 138 (100)
元素分析:
計算値(C13H8BrF4NO4Sとして):C, 36.30; H, 1.87; N, 3.26; S, 7.45
実測値:C, 36.20; H, 1.90; N, 3.31; S, 7.39
【0081】
実施例4
【化28】
Figure 0004309041
1−ブロモ−3,4,5,6−テトラフルオロ−2−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
標記化合物を、4−フルオロ−3−ニトロフェニルスルホニルクロリドの代わりに2−ブロモ−3,4,5,6−テトラフルオロフェニルスルホニルクロリド(実施例F)を用いる以外は、実施例1の方法と同様にして合成した。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.23 (1H, br s), 7.07 (2H, dd, J=9.0 および 2.0Hz), 6.78 (2H, dd, J=9.0 および 2.0 Hz), 3.75 (3H, s)
MS (EI): 415/413 (10, M+), 122 (100)
元素分析:
計算値(C13H8BrF4NO3Sとして):C, 37.70; H, 1.95; N, 3.38; S, 7.74
実測値:C, 37.60; H, 1.92; N, 3.30; S, 7.71
【0082】
実施例5
【化29】
Figure 0004309041
1−ブロモ−2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
標記化合物を、4−フルオロ−3−ニトロフェニルスルホニルクロリドの代わりに3−ブロモ−2,4,5,6−テトラフルオロフェニルスルホニルクロリド(実施例G)を用いる以外は、実施例1の方法と同様にして合成した。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.10 (2H, dd, J=9.0 および 2.0Hz), 7.07 (1H, br s), 6.82 (2H, dd, J=9.0 および 2.0 Hz), 3.77 (3H, s)
MS (EI): 415/413 (10, M+), 122 (100)
元素分析:
計算値(C13H8BrF4NO3Sとして):C, 37.70; H, 1.95; N, 3.38; S, 7.74
実測値:C, 37.66; H, 1.94; N, 3.33; S, 7.67
【0083】
実施例6
【化30】
Figure 0004309041
1−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
標記化合物を、4−フルオロ−3−ニトロフェニルスルホニルクロリドの代わりに4−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロフェニルスルホニルクロリド(実施例H)を用いる以外は、実施例1の方法と同様にして合成した。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.16 (1H, br s), 7.11 (2H, dd, J=9.0 および 2.0Hz), 6.82 (2H, dd, J=9.0 および 2.0 Hz), 3.77 (3H, s)
MS (EI): 415/413 (10, M+), 122 (100)
元素分析:
計算値(C13H8BrF4NO3Sとして):C, 37.70; H, 1.95; N, 3.38; S, 7.74
実測値:C, 37.62; H, 1.95; N, 3.34; S, 7.66
【0084】
実施例7
【化31】
Figure 0004309041
1−クロロ−2,3,5,6−テトラフルオロ−4−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
標記化合物を、4−フルオロ−3−ニトロフェニルスルホニルクロリドの代わりに4−クロロ−2,3,5,6−テトラフルオロフェニルスルホニルクロリドを用いる以外は、実施例1の方法と同様にして合成した。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.12 (2H, d, J=9.0 Hz), 6.90 (1H, br s), 6.83 (2H, J=9.0 Hz), 3.78 (3H, s)
MS (EI): 369 (20, M+), 122 (100)
【0085】
実施例8
【化32】
Figure 0004309041
1,3−ジクロロ−2,4,6−トリフルオロ−5−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
標記化合物を、4−フルオロ−3−ニトロフェニルスルホニルクロリドの代わりに3,5−ジクロロ−2,4,6−トリフルオロフェニルスルホニルクロリド(実施例B)を用いる以外は、実施例1の方法と同様にして合成した。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.09 (2H, d, J=9.0Hz), 6.85 (1H, br s), 6.82 (2H, d, J=9.0 Hz), 3.77 (3H, s)
MS (EI): 386 (15, M+), 385 (20), 122 (100)
元素分析:
計算値(C13H8Cl2F3NO3Sとして):C, 40.43; H, 2.09; N, 3.63; S, 8.30
実測値:C, 40.34; H, 2.06; N, 3.70; S, 8.22
【0086】
実施例9
【化33】
Figure 0004309041
1,3−ジクロロ−2,4,6−トリフルオロ−5−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
標記化合物を、p−アニシジンの代わりに3−ヒドロキシ−4−メトキシアニリンを用い、4−フルオロ−3−ニトロフェニルスルホニルクロリドの代わりに3,5−ジクロロ−2,4,6−トリフルオロフェニルスルホニルクロリド(実施例B)を用いる以外は、実施例1の方法と同様にして合成した。
1H-NMR (CDCl3):δ 6.88 (1H, br s), 6.7-6.8 (3H, m), 5.66 (1H, s), 3.85 (3H, s)
MS (EI): 402 (15, M+), 401 (20), 138 (100)
元素分析:
計算値(C13H8Cl2F3NO4Sとして):C, 38.83; H, 2.00; N, 3.48; S, 7.97
実測値:C, 38.66; H, 1.97; N, 3.39; S, 7.86
【0087】
実施例10
【化34】
Figure 0004309041
1−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ−5−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
1−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ−5−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン(実施例10)および1−ブロモ−4,5,6−トリフルオロ−2−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン(実施例11)を用い、4−フルオロ−3−ニトロフェニルスルホニルクロリドの代わりに5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロフェニルスルホニルクロリド(実施例D)と2−ブロモ−3,4,5−トリフルオロフェニルスルホニルクロリド(実施例E)の混合物を用いる以外は、実施例1の方法と同様にして合成した。2個の異性体はカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;酢酸エチル:ヘキサン=1:4)で分離した。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.76 (1H, m), 7.04 (2H, d, J=9.0Hz), 6.82 (1H, br s), 6.80 (2H, d, J=9.0Hz), 3.75 (3H, s)
MS (EI): 397/395 (20, M+), 122 (100)
元素分析:
計算値(C13H9BrF3NO3Sとして):C, 39.41; H, 2.29; N, 3.54; S, 8.08
実測値:C, 39.34; H, 2.23; N, 3.47; S, 7.99
【0088】
実施例11
【化35】
Figure 0004309041
1−ブロモ−4,5,6−トリフルオロ−2−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
1H-NMR (CDCl3):δ 7.69 (1H, m), 7.08 (1H, br s), 7.03 (2H, dd, J=9.0 および 2.0Hz), 6.76 (2H, dd, J=9.0 および 2.0Hz), 3.75 (3H, s)
MS (EI): 397/395 (20, M+), 122 (100)
元素分析:
計算値(C13H9BrF3NO3Sとして):C, 39.41; H, 2.29; N, 3.54; S, 8.08
実測値:C, 39.32; H, 2.31; N, 3.44; S, 7.99
【0089】
実施例12
【化36】
Figure 0004309041
1−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ−5−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
1−ブロモ−2,3,4−トリフルオロ−5−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン(実施例12)および1−ブロモ−4,5,6−トリフルオロ−2−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン(実施例13)を用い、4−フルオロ−3−ニトロフェニルスルホニルクロリドの代わりに5−ブロモ−2,3,4−トリフルオロフェニルスルホニルクロリド(実施例D)と2−ブロモ−3,4,5−トリフルオロフェニルスルホニルクロリド(実施例E)の混合物を用い、p−アニシジンの代わりに3−ヒドロキシ−4−メトキシアニリンを用いる以外は、実施例1の方法と同様にして合成した。二個の異性体はカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;酢酸エチル:ヘキサン=1:4)で分離した。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.79 (1H, m), 6.72-6.62 (4H, m), 5.65 (1H, s), 3.85 (3H, s)
【0090】
実施例13
【化37】
Figure 0004309041
1−ブロモ−4,5,6−トリフルオロ−2−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
1H-NMR (CDCl3):δ 7.73 (1H, m), 6.94 (1H, br s), 6.72-6.62 (3H, m), 5.63 (1H, s), 3.83 (3H, s)
【0091】
実施例14
【化38】
Figure 0004309041
2,3,4−トリフルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
標記化合物を、4−フルオロ−3−ニトロフェニルスルホニルクロリドの代わりに2,3,4−トリフルオロフェニルスルホニルクロリドを用いる以外は、実施例1の方法と同様にして合成した。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.51 (1H, m), 7.02 (3H, m), 6.78 (2H, dd, J=9.0 および 2.0Hz), 6.65 (1H, br s), 3.76 (3H, s)
MS (EI): 317 (20, M+), 122 (100)
元素分析:
計算値(C13H10F3NO3Sとして):C, 49.21; H, 3.18; N, 4.41; S, 10.10
実測値:C, 49.10; H, 3.14; N, 4.32; S, 9.99
【0092】
実施例15
【化39】
Figure 0004309041
2,3,4−トリフルオロ−1−[(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
標記化合物を、4−フルオロ−3−ニトロフェニルスルホニルクロリドの代わりに2,3,4−トリフルオロフェニルスルホニルクロリドを用い、p−アニシジンの代わりに3−フルオロ−4−メトキシアニリンを用いる以外は、実施例1の方法と同様にして合成した。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.52 (1H, m), 7.00 (1H, m), 6.93 (1H, m), 6.80 (2H, m), 6.70 (1H, br s), 3.80 (3H, s)
【0093】
実施例16
【化40】
Figure 0004309041
1−[(3−クロロ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−2,3,4−トリフルオロベンゼン:
標記化合物を、4−フルオロ−3−ニトロフェニルスルホニルクロリドの代わりに2,3,4−トリフルオロフェニルスルホニルクロリドを用い、p−アニシジンの代わりに3−クロロ−4−メトキシアニリンを用いる以外は、実施例1の方法と同様にして合成した。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.56 (1H, m), 7.17 (1H, d, J=2.0Hz), 7.02 (1H, m), 6.98 (1H, dd, J=9.0 および 2.0Hz), 6.78 (1H, d, J=9.0 Hz), 6.72 (1H, br s), 3.83 (3H, s)
MS (EI): 352 (7, M+), 351 (20), 156 (100)
元素分析:
計算値(C13H9ClF3NO3Sとして):C, 44.39; H, 2.58; N, 3.98; S, 9.11
実測値:C, 44.31; H, 2.58; N, 3.96; S, 9.08
【0094】
実施例17
【化41】
Figure 0004309041
1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]−2,3,4−トリフルオロベンゼン:
標記化合物を、4−フルオロ−3−ニトロフェニルスルホニルクロリドの代わりに2,3,4−トリフルオロフェニルスルホニルクロリドを用い、p−アニシジンの代わりに3−ヒドロキシ−4−メトキシアニリンを用いる以外は、実施例1の方法と同様にして合成した。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.55 (1H, m), 7.00 (1H, m), 6.70 (2H, m), 6.60 (2H, m), 5.61 (1H, s), 3.83 (3H, s)
元素分析:
計算値(C13H10F3NO4Sとして):C, 46.85; H, 3.02; N, 4.20; S, 9.62
実測値:C, 46.79; H, 3.03; N, 4.24; S, 9.53
【0095】
実施例18
【化42】
Figure 0004309041
2,4,6−トリフルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
標記化合物を、4−フルオロ−3−ニトロフェニルスルホニルクロリドの代わりに2,4,6−トリフルオロフェニルスルホニルクロリド(実施例C)を用いる以外は、実施例1の方法と同様にして合成した。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.08 (2H, dd, J=9.0 および 2.0Hz), 6.8-6.7 (5H, m), 3.75 (3H, s)
元素分析:
計算値(C13H10F3NO3Sとして):C, 49.21; H, 3.18; N, 4.41; S, 10.10
実測値:C, 49.13; H, 3.20; N, 4.39; S, 10.01
【0096】
実施例19
【化43】
Figure 0004309041
2,3,4,6−テトラフルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
1−ブロモ−2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン250mg(0.6ミリモル)(実施例5)をメタノール25mlに溶解し、密閉容器に入れた。10%Pd炭素の触媒量(25mg)を加え、混合物を60psi水素圧下4時間水素添加した。混合物をセライト濾過し、溶媒を留去し、残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル;EtOAc/ヘキサン=1:4)で精製して、標記化合物82mgを得た。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.10 (2H, dd, J=9.0 および 2.0Hz), 6.94 (1H, br s), 6.85 (1H, m), 6.79 (2H, dd, J=9.0 および 2.0Hz), 3.75 (3H, s)
MS (EI): 335 (20, M+), 122 (100)
元素分析:
計算値(C13H9F4NO3Sとして):C, 46.57; H, 2.71; N, 4.18; S, 9.56
実測値:C, 46.46; H, 2.67; N, 4.17; S, 9.52
【0097】
実施例20
【化44】
Figure 0004309041
2,3,4,5−テトラフルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
標記化合物を、1−ブロモ−2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼンの代わりに、1−ブロモ−3,4,5,6−テトラフルオロ−2−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン(実施例4)を用いる以外は、実施例19の方法と同様にして合成した。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.40 (1H, m), 7.05 (2H, dd, J=9.0 および 2.0Hz), 6.80 (2H, dd, J=9.0 および 2.0Hz), 3.76 (3H, s)
MS (EI): 335 (20, M+), 122 (100)
元素分析:
計算値(C13H9F4NO3Sとして):C, 46.57; H, 2.71; N, 4.18; S, 9.56
実測値:C, 46.44; H, 2.67; N, 4.13; S, 9.47
【0098】
実施例21
【化45】
Figure 0004309041
2,3,4,5−テトラフルオロ−1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
標記化合物を、1−ブロモ−2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼンの代わりに、1−ブロモ−3,4,5,6−テトラフルオロ−2−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン(実施例3)を用いる以外は、実施例19の方法と同様にして合成した。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.43 (1H, m), 6.80 (1H, br s), 6.73-6.60 (3H, m), 5.67 (1H, s), 3.84 (3H, s)
MS (EI): 351 (20, M+), 138 (100)
元素分析:
計算値(C13H9F4NO4Sとして):C, 44.45; H, 2.58; N, 3.99; S, 9.13
実測値:C, 44.39; H, 2.59; N, 3.94; S, 9.24
【0099】
実施例22
【化46】
Figure 0004309041
3,4,5−トリフルオロ−1−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
標記化合物を、1−ブロモ−2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼンの代わりに、1−ブロモ−4,5,6−トリフルオロ−2−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン(実施例11)を用いる以外は、実施例19の方法と同様にして合成した。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.35 (2H, t, J=6.0Hz), 7.00 (2H, d, J=9.0Hz), 6.81 (2H, d, J=9.0Hz), 3.78 (3H, s)
MS (EI): 317 (20, M+), 122 (100)
元素分析:
計算値(C13H10F3NO3Sとして):C, 49.21; H, 3.18; N, 4.41; S, 10.10
実測値:C, 49.09; H, 3.15; N, 4.37; S, 10.03
【0100】
実施例23
【化47】
Figure 0004309041
3,4,5−トリフルオロ−1−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン:
標記化合物を、1−ブロモ−2,4,5,6−テトラフルオロ−3−[(4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼンの代わりに、1−ブロモ−4,5,6−トリフルオロ−2−[(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)アミノスルホニル]ベンゼン(実施例13)を用いる以外は、実施例19の方法と同様にして合成した。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.38 (2H, t, J=6.0Hz), 6.74 (1H, d, J=9.0Hz), 6.64 (1H, d, J=2.0Hz), 6.58 (1H, dd, J=9.0 および 2.0Hz), 5.64 (1H, s), 3.88 (3H, s)
元素分析:
計算値(C13H10F3NO4Sとして):C, 46.85; H, 3.02; N, 4.20; S, 9.62
実測値:C, 46.75; H, 3.01; N, 4.20; S, 9.56
【0101】
実施例24
生物学的活性の評価:
化合物は、可能性のある治療剤の細胞毒性を評価するために一般的に用いられる、ヒト子宮頸癌から誘導された不朽のセルラインである、ヒーラー細胞の成長に対するインビトロでの阻害能により評価した。下記のデータは本発明の選ばれた例示の細胞毒性を表す。得られた値は、培養細胞における細胞代謝の総合的なレベルに直接相関し、一般的に細胞成長に適したマーカーとして認められているアラマールブルー(Alamar Blue;バイオソース インターナショナル、カマリロ、CA)のヒーラー細胞による取込みを50%阻害するのに必要な試験化合物の濃度を表す。試験はアーメドら(1994)、J. Immunol. Methods 170:211の方法に従って行った。下記の選ばれた例示は、0.05μMから5.0μMの間のIC50で、この実験において強力な細胞毒性活性を発揮する。
【0102】
【表1】
Figure 0004309041
【0103】
ある種の化合物は、タムら、J. Biol. Chem.,266, 16764 (1991)に記載の、ウエスタン・ブロット法を用い、Hep G2細胞におけるLDL受容体発現増加能により評価した。得られたデータ(ECmax)はLDL受容体レベルの最大誘導が観察される各化合物の最小濃度を表す。すべてのケースで、試験化合物非存在下、無脂質条件下(活性化系)で観察されたものより、誘導レベルは大きかった。
【0104】
【表2】
Figure 0004309041
【0105】
本明細書に引用されたすべての出版物および特許出願は、あたかも各出版物あるいは特許出願が特別にまた個別的にそれぞれ参照により組み込まれると示されているかの如く、参照により本明細書に組み込まれる。理解を鮮明にするために、上記発明はある程度詳細に例示や実施例で説明しているが、添付の請求の範囲の意図や範囲から離れることなくいくらかの変更や修正がなされることは、本発明の示すところに鑑みれば当業者にとっては容易に自明のことであろう。

Claims (22)

  1. 式Iの化合物あるいはその薬理学的に許容される塩。
    Figure 0004309041
    (式中、下付nは2;
    およびRはそれぞれ独立して水素原子、F、Cl、Br、OCF、CF
    NOおよびCNから選ばれる基;
    は、NO、CNおよびCO−Rから選ばれる基;
    は、F、Cl、BrおよびOCFから選ばれる基;
    は、水素原子、F、Cl、Br、OCF、CF、NO、CNおよびCO−Rから選ばれる基;
    Yは−NH−;
    およびArは置換または非置換フェニル基であって、その置換基は独立して水酸基、ハロゲン、NH、NH(C1−C6)アルキル、N((C1−C6)アルキル)、(C1−C6)アルキル、および(C1−C6)アルコキシから選ばれる基;
    は、(C1−C6)アルキル;
    但し、RとRがFで、RがClである場合は、Arは非置換フェニル以外の基であり;
    、RおよびRがBrである場合は、Arは(C1−C6)アルキルで置換されたフェニル以外の基であり;
    、RおよびRがClである場合は、Arはハロゲン、OH、OR'、NH、NHR'、およびNR'R”から独立して選ばれる1〜4個の基で置換されたフェニル基であり(式中R'およびR”は、それぞれ独立してC1−C8アルキル基から選ばれる基である);
    および、
    およびRがClである場合は、Rはクロロ以外の基である。)
  2. がOCFである、請求項1記載の化合物。
  3. がF、Cl、またはBrである、請求項1記載の化合物。
  4. が水素原子、F、Cl、Br、OCF、CF、NO、およびCNから選ばれる基である、請求項3記載の化合物。
  5. がF、Cl、Br、OCF、およびCFから選ばれる基である、請求項3または4記載の化合物。
  6. 薬理学的に許容される賦形剤および式Iの化合物あるいはその薬理学的に許容される塩を含有する医薬組成物。
    Figure 0004309041
    (式中、下付nは2;
    およびRはそれぞれ独立して水素原子、F、Cl、Br、OCF、CF、NO、およびCNから選ばれる基;
    は、NO、CNおよびCO−Rから選ばれる基;
    は、F、Cl、BrおよびOCFから選ばれる基;;
    は、水素原子、F、Cl、Br、OCF、CF、NO、CNおよびCO−Rから選ばれる基;
    Yは−NH−;
    およびArは置換または非置換フェニル基であって、その置換基は独立して水酸基、ハロゲン、NH、NH(C1−C6)アルキル、N((C1−C6)アルキル)、(C1−C6)アルキル、および(C1−C6)アルコキシから選ばれる基;
    は、(C1−C6)アルキル;
    但し、R、RおよびRがClである場合は、Arはハロゲン、OH、OR'、NH、NHR'、およびNR'R”から独立して選ばれる1〜4個の基で置換されたフェニル基であり(式中R'およびR”はそれぞれ独立してC1−C8アルキル基から選ばれる基である);および
    およびRがClである場合は、Rはクロロ以外の基である。)
  7. がOCFである、請求項6記載の組成物。
  8. がF、Cl、あるいはBrである、請求項6記載の組成物。
  9. が水素原子、F、Cl、Br、OCF、CF、NO、およびCNから選ばれる基である、請求項8記載の組成物。
  10. がF、Cl、Br、OCF、およびCFから選ばれる基である、請求項7または8記載の組成物。
  11. 式IIで示される化合物あるいはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする、異常な高レベルの細胞増殖を示す疾病の治療用あるいは予防用医薬組成物。
    Figure 0004309041
    (式中、下付nは2;
    、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素原子、(C1−C6)アルキル、ハロゲン、OCF、CF、NO、CN、およびCO−Rから選ばれる基;
    はF、Cl、Br、I、NO、OCF、S(O)−フェニル、アジド、−NHSOCF、−NHSOフェニル、トリメチルアンモニウム、−SOOフェニル、およびトリフルオロアセテートから選ばれる脱離基;
    Yは−NH−;
    Arは置換されていてもよいアリール基(該置換基は独立して水酸基、ハロゲン、NH、NH(C1−C6)アルキル、N((C1−C6)アルキル)、(C1−C6)アルキル、および(C1−C6)アルコキシから選ばれる基であり、該アリールはフェニル、1−ナフチルまたは2−ナフチルを意味する);および
    は(C1−C6)アルキル、および(C1−C6)ヘテロアルキルから選ばれる基(該ヘテロアルキルは、1〜6個の炭素原子およびO、N、Sから選ばれる1または2個のヘテロ原子から構成される安定な直鎖または分岐鎖の基を意味し、窒素原子およびイオウ原子は酸化されていてもよく、窒素へテロ原子は4級化されていてもよい。)であり;
    (但し、R、R、R、RおよびRのうち、少なくとも1つはF以外の基である。)
  12. がハロゲン、NO、OCF、S(O)−Ar、SO−R、SO−Ar、N、N(R)−SO−CF、N(R)−SO−(R)、N(R)−SO−Ar、N(R)−CO−(R)、N(R)−CO−Ar、N[CO−R]、N(R) 、N(R)(Ar)、O−SO−Ar、O−SO−R、O−CO−R、O−CO−Ar、O−Ar、O−R、およびO−CO−CFから選ばれる基であり、Rが水素原子、(C1−C6)アルキルあるいは(C1−C6)ヘテロアルキル(該ヘテロアルキルは、1〜6個の炭素原子およびO、N、Sから選ばれる1または2個のヘテロ原子から構成される安定な直鎖または分岐鎖の基を意味し、窒素原子およびイオウ原子は酸化されていてもよく、窒素へテロ原子は4級化されていてもよい。)である、請求項11記載の組成物。
  13. およびRがそれぞれ独立して水素原子、F、Cl、Br、OCF、CF、NO、CN、およびCO−Rから選ばれる基である、請求項12記載の組成物。
  14. がハロゲンあるいはOCFである、請求項13記載の組成物。
  15. がNO、N、O−SO−Ar、O−SO−R、およびSO−Arから選ばれる基である、請求項13記載の組成物。
  16. がN(R)−SO−CF、N(R)−SO−(R)、N(R)−SO−Ar、N(R)−CO−(R)、N(R)−CO−Ar、N[CO−R]、およびO−CO−CFから選ばれる基である、請求項13記載の組成物。
  17. 細胞増殖性疾病が癌あるいは癌性症状、微生物の感染症、乾癬または血管狭窄である、請求項11〜16のいずれか1項記載の組成物。
  18. 式Iまたは式IIで示されない他の腫瘍増殖阻害剤、化学療法剤、あるいは細胞毒剤の治療有効量と共に投与する、請求項11〜17のいずれか1項記載の組成物。
  19. 該化合物をプロドラッグとして投与する請求項11〜18のいずれか1項記載の組成物。
  20. 該化合物を標的細胞に選択的に向かわせる標的分子と結合させてなる、請求項11〜18のいずれか1項記載の組成物。
  21. 経口投与用組成物である、請求項11〜20のいずれか1項記載の組成物。
  22. 静脈内あるいは筋肉内投与用組成物である、請求項11〜20のいずれか1項記載の組成物。
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