JP4306238B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチング電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図23は、従来のスイッチング電源装置を示す構成図である。
このスイッチング電源装置は、直流出力電圧を発生する力率改善回路であり、交流電源1から交流信号を入力する全波整流回路2と、コイル5と、ダイオード6と、コンデンサ7と、Nチャネル型MOSFET(以下、NMOSという)8と、抵抗9とを備えている。
【0003】
交流電源1の発生する交流電圧が、全波整流回路2に入力される。全波整流回路2は、交流電源1の端子間にブリッジ接続されたダイオードで構成され、交流電圧を整流して脈流電圧を発生する。
ドライバ16は、セットされた状態で、高レベル(以下、“H”という)を出力してNMOS8をオンさせる。NMOS8がオンすると、全波整流回路2の正極からコイル5、NMOS8、抵抗9及び全波整流回路2の負極の順に、スイッチング電流が流れる。スイッチング電流は、脈流電圧に対応した傾斜の電流であり、時間経過と共に増加し、その傾斜が脈流電圧の電圧値に依存する。このスイッチング電流がコイル5に流れることにより、エネルギーが蓄えられる。
【0004】
抵抗9は、スイッチング電流に対応する電圧を発生し、比較器17に与える。比較器17は、抵抗9から与えられた電圧が基準値に到達したときに、“H”を出力し、ドライバ16のリセット端子(R)に与える。これにより、ドライバ16がリセットされ、ドライバ16が、低レベル(以下、“L”という)を出力する。ドライバ16が出力する“L”が、NMOS8のゲートに与えられ、NMOS8がオフする。
【0005】
NMOS8がオフすると、コイル5に蓄えられていたエネルギーが脈流電圧に加算されてダイオード6を通過する。これにより、コンデンサ7が充電される。コンデンサ7は、平滑化コンデンサであり、コンデンサ7には、全波整流回路2が発生する脈流電圧のピーク値よりも高く昇圧された電圧が、充電される。このコンデンサ7の充電電圧が、直流出力電圧Voとして図示しない負荷に供給される。
【0006】
コンデンサ7の両電極間に直列に接続された抵抗10,11は、直流出力電圧Voに対応する電圧信号を発生する。誤差増幅器18は、抵抗10,11が発生する電圧信号と電源19が発生する電圧とを比較し、その誤差に相当する電圧を出力する。誤差増幅器18が出力する電圧は、乗算回路20の一方の入力端子に入力される。
全波整流回路2の正極と負極との間に直列に接続された抵抗3,4は、全波整流回路2が出力する脈流電圧を分圧して、乗算回路20の他方の入力端子に与える。
【0007】
乗算回路20は、抵抗3,4から与えられた電圧と誤差増幅器18から与えられた電圧とを乗算し、乗算結果を比較器17へ与える。この乗算回路20の出力する乗算結果が、比較器17の基準値になる。
【0008】
コイル5に電磁結合するコイル12には、コイル5からのフライバックエネルギーの放出期間中にフライバック電圧が発生し、このコイル12に発生した電圧が比較器14の入力端子(+)に入力される。比較器14は、直流電源15が発生する基準電圧とコイル12に発生した電圧とを比較し、コイル12に発生した電圧がこの基準電圧以上のときに“H”を出力する。次に、コイル5からのフライバックエネルギーの放出が終了すると、コイル12に発生していた電圧が減衰し、比較器14は、コイル12の発生電圧が基準電圧以下のときに“L”を出力する。これにより、ドライバ16がセット状態になり、NMOS8が再びオンする。
【0009】
以降、同様の動作が繰り返され、コンデンサ7は一定の電圧に充電される。
即ち、直流出力電圧Voが一定になるように、NMOS8のオン、オフするタイミングが設定される。また、NMOS8に流れるスイッチング電流のピーク値の時間的推移が、全波整流回路2の発生する脈流電圧の波形の相似形になり、力率が改善される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来のスイッチング電源装置の課題を、図24を参照しつつ、説明する。
図24は、図23のスイッチング電源装置の入出力特性を示す図である。
従来の図23のスイッチング電源装置では、ドライバ16がセットされた状態でNMOS8がオンし、その期間にコイル5にエネルギーが蓄積される。このコイル5に蓄積されたエネルギーによって、直流出力電圧Voが設定される。そして、直流出力電圧Voが一定値になるように、NMOS8がオフするタイミングが設定される。
【0011】
ここで、交流電源1から入力される入力電圧が低い場合には、図24のように、全波整流回路2が出力する脈流電圧のピーク値Vipeakも低くなるが、スイッチング電源装置は、直流出力電圧Voが一定になるように制御する。そのため、直流出力電圧Voに昇圧するためのエネルギーが、大きくなる。よって、コイル5やNMOS8に流れるスイッチング電流が増大し、電力損失が大きくなって、効率が低下していた。
【0012】
本発明は、以上のような現状を鑑みてなされた発明であり、入力条件或いは出力条件が変化しても、効率の低下を防ぐことが可能なスイッチング電源装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係るスイッチング電源装置は、コイルと、交流を整流して脈流電圧を発生する整流回路に接続され、繰り返しオン、オフし、オンしているオン期間中に該脈流電圧に対応した傾斜の電流を前記コイルに流してエネルギーを蓄積し、オフしているオフ期間に該電流を遮断するスイッチング素子と、前記オン期間に前記コイルに蓄えられたエネルギーを、直流出力電圧に変換して負荷へ出力する出力回路と、前記コイルから前記エネルギーが放出されたことを検出して前記スイッチング素子をオンさせると共に該スイッチング素子のオン期間を設定する制御信号を生成する制御回路と、繰り返してオン、オフする前記スイッチング素子のスイッチング周波数を検出するスイッチング周波数検出部と、前記検出されたスイッチング周波数に応じて前記制御信号を変化させて前記直流出力電圧を変化させる出力変更部とを備え、前記制御回路は、前記出力回路が出力している直流出力電圧を反映させた帰還信号を生成する帰還回路と、前記帰還信号に基づき前記制御信号を発生する制御信号発生手段とを備え、前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数に応じて前記帰還信号を変化させて前記制御信号を変化させることを特徴とする。
【0014】
このような構成を採用したことにより、制御信号に基づきスイッチング素子が繰り返してオン、オフする。スイッチング素子がオンしたときに、コイルに脈流電圧に対応した傾斜の電流が流れ、スイッチング素子がオフしたときに、そのコイルに流れる電流が遮断される。コイルに電流が流れることにより、コイルにエネルギーが蓄積され、出力回路は、コイルに蓄積されたエネルギーから直流出力電圧を生成する。ここで、出力変更回路は、スイッチング素子のスイッチング周波数に応じて制御信号を変化させ、出力回路が生成する直流出力電圧を変化させる。
従って、入力条件や出力条件が変化してスイッチング素子のスイッチング周波数が変化したときに、そのスイッチング周波数の変化に応じて直流出力信号が変更される。そのため、必要以上の昇圧の回避が可能になる。また、スイッチング素子に流れる電流を低減することができ、効率の低下を防止できる。
【0016】
この場合、前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数に応じ、該スイッチング周波数が低いときよりも該スイッチング周波数が高いときのほうが前記直流出力電圧が高くなるように前記制御信号を変化させてもよい。このようにすると、例えば入力電圧の低下や負荷が重くなることによってスイッチング周波数が低下したときには、直流出力電圧が低くなり、入力電圧の上昇や負荷が軽くなることによってスイッチング周波数が高くなったときには、直流出力電圧が高くなる。即ち、入出力条件に応じて直流出力電圧が制御でき、効率を高めることが可能になる。
【0017】
一方、前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数の変化に応じて前記直流出力電圧を段階的に変化させてもよい。
逆に、前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数の変化に応じて前記直流出力電圧をなだらかに変化させてもよい。
この場合、前記直流出力電圧は、上限値及び下限値の両方、又は上限値或いは下限値のいずれか一方を有してもよい。
【0018】
また、前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数の変化に応じて前記直流出力電圧を所定の関数に沿って変化させてもよい。
さらに、前記出力変更部は、前記スイッチング周波数に応じて変化させる前記直流出力電圧にヒステリシスを持たせてもよい。
また、前記出力変更部は、前記直流出力電圧を変化させるタイミングを一定時間遅らせるタイマ手段をさらに備えてもよい。
【0019】
一方、前記スイッチング周波数検出部は、前記スイッチング素子がオンするごとに所定幅のパルスを発生するワンショットパルス発生回路と、前記ワンショットパルス発生回路が発生したパルスに基づき前記スイッチング周波数を検出して該スイッチング周波数を示す信号を生成する信号化回路と、を備えてもよい。
この場合、前記信号化回路は、前記ワンショットパルス発生回路が発生したパルスを平滑化することにより、前記スイッチング周波数を示す信号を生成してもよい。
【0020】
また、前記スイッチング周波数検出部は、前記スイッチング素子がオフしている期間を抽出して出力信号に示すオフ期間抽出回路と、前記オフ期間抽出回路の出力信号に応じて前記オフ期間であることを示す信号を生成する信号化回路と、を備えてもよい。
【0021】
この場合、前記信号化回路は、前記オフ期間抽出回路の出力信号を平滑化することにより、前記オフ期間であることを示す信号を生成してもよい。
【0022】
また、前記スイッチング周波数検出部は、前記脈流電圧の各周期における前記スイッチング素子のスイッチング周波数の平均値を検出し、前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数の平均値に応じて前記制御信号を変化させて前記直流出力電圧を変化させてもよい。
また、前記スイッチング周波数検出部は、前記脈流電圧の各周期における前記スイッチング素子のスイッチング周波数の最大値を検出し、前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数の最大値に応じて前記制御信号を変化させて前記直流出力電圧を変化させてもよい。
【0023】
また、前記スイッチング周波数検出部は、前記脈流電圧の各周期における前記スイッチング素子のスイッチング周波数の最小値を検出し、前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数の最小値に応じて前記制御信号を変化させて前記直流出力電圧を変化させてもよい。
【0024】
また、前記スイッチング周波数検出部は、前記脈流電圧の各周期における所定の位相での前記スイッチング素子のスイッチング周波数を検出し、前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数に応じて前記制御信号を変化させて前記直流出力電圧を変化させてもよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るスイッチング電源装置を示す構成図である。図2は、図1中のスイッチング周波数検出部46の構成例を示す回路図である。図3は、図1中の出力変更部52を示す回路図である。図4は、図1のスイッチング電源装置の入出力特性を示す図である。
【0029】
このスイッチング電源装置は、交流電源31に接続された全波整流回路32と、コイル33と、スイッチング素子であるNチャネル型MOSトランジスタ(以下、NMOSという)34と、ダイオード35と、抵抗36と、コンデンサ37と、スイッチング制御部40とを備えている。
【0030】
全波整流回路32は、交流電源31にブリッジ接続された4個のダイオード32a,32b,32c,32dから構成されている。全波整流回路32の正極に、コイル33の一端が接続され、コイル33の他端に、NMOS34のドレインとダイオード35のアノードとが接続されている。
全波整流回路32の負極とNMOS34のソースとの間に、抵抗36が接続されている。抵抗36は、NMOS34がオンしているときにコイル33に流れるスイッチング電流を電圧に変換し、NMOS34のソースと抵抗36との接続点NAから出力する。
【0031】
ダイオード35のカソードと全波整流回路32の負極との間に、コンデンサ37が接続されている。コンデンサ37は、図示しない負荷に供給する直流出力電圧Voを蓄える素子である。全波整流回路32の負極は、接地されている。このスイッチング電源装置は、力率改善回路であり、スイッチング制御部40が、NMOS34をオン、オフするタイミングを設定する。
【0032】
スイッチング制御部40には、抵抗41,42,43,44と、コイル45と、スイッチング周波数検出部46と、抵抗47と、比較器48と、直流電源49と、ドライバ50と、誤差増幅器51と、出力変更部52と、乗算回路53と、比較器54とが、設けられている。
【0033】
抵抗41及び抵抗42は、全波整流回路32の正極と負極との間に直列に接続されている。抵抗41,42は、抵抗41と抵抗42との接続点NBから、全波整流回路32が出力する脈流電圧を分圧した電圧信号を発生する。抵抗43及び抵抗44は、コンデンサ37の両電極間に直列に接続され、コンデンサ37で充電されている直流出力電圧Voを分圧した電圧信号を発生し、抵抗43と抵抗44との接続点NCから出力する。
【0034】
コイル45は、コイル33にコアを介して電磁結合する。コイル45の一端が接地され、コイル45の他端が抵抗47の一端に接続されている。抵抗47の他端は、比較器48の一方の入力端子(+)に接続されている。比較器48の他方の入力端子(−)には、直流電源49が接続されている。
【0035】
比較器48の出力端子は、例えばリセットセットフリップフロップで形成されたドライバ50のセット端子(S)に接続されている。ドライバ50の出力端子QがNMOS34のゲートに接続されている。ドライバ50は、コイル45、抵抗47、比較器48及び比較器54と相俟って制御回路40Aを構成し、NMOS34をオン、オフするタイミングを設定する制御信号S50を発生する。
【0036】
スイッチング周波数検出部46は、例えば図2のように、ドライバ50の出力端子Qに直列に接続された奇数段のインバータ46aと、2入力AND回路46bと、抵抗46cと、抵抗46dと、コンデンサ46eとを備えている。
奇数段のインバータ46aのうちの最終段のインバータ46aの出力端子が、AND回路46bの一方の入力端子に接続されている。AND回路46bの他方の入力端子には、ドライバ50の出力端子が直接に接続されている。AND回路46bの出力端子が、抵抗46cの一端に接続されている。
【0037】
抵抗46cの他端が、抵抗46dの一端とコンデンサ46eの一方の電極とに接続されている。コンデンサ46eの他方の電極及び抵抗46dの他端は、接地されている。このようなスイッチング周波数検出部46では、奇数段のインバータ46aが、遅延素子となり、AND回路46bは、ドライバ50が“H”の制御信号S50を発生するごとに、ワンショットのパルスを発生する。
【0038】
抵抗46c及び抵抗46dは、ワンショットのパルスの電圧を分圧するとともに、コンデンサ46eに平滑化して充電する。よって、スイッチング周波数検出部46は、NMOS34がオン、オフするスイッチング周波数に対応した電圧を充電する。コンデンサ46eと抵抗46cと抵抗46dとの接続点がスイッチング周波数検出部46の出力端子になり、コンデンサ46eの充電電圧をスイッチング周波数を示す周波数検出信号S46として出力する。
【0039】
出力変更部52は、図3に示すように、例えば直流電源52aと、加算器52bとで構成することができる。直流電源52aの正極が、加算器52bの一方の入力端子に接続されている。加算器52bの他方の入力端子は、スイッチング周波数検出部46の出力端子に接続されている。加算器52bの出力端子が、誤差増幅器51の一方の入力端子(−)に接続されている。
【0040】
抵抗41と抵抗42との接続点NBと、誤差増幅器51の出力端子とが、乗算回路53の各入力端子に接続されている。乗算回路53の出力端子は、比較器54の一方の入力端子(−)に接続されている。比較器54の他方の入力端子(+)は、NMOS34のソースと抵抗36との接続点NAに接続されている。比較器54の出力端子が、ドライバ50のリセット端子(R)に接続されている。
次に、図1〜図3に示されるスイッチング電源装置の動作を、図4を参照しつつ、説明する。
【0041】
交流電源31は、例えば正弦波の交流電圧を発生する。全波整流回路32は、交流電圧を全波整流して脈流電圧に変換する。スイッチング制御回路40中のドライバ50は、セットされた状態で、高レベル(以下、“H”という)の制御信号S50を発生し、NMOS34のゲートに与える。これにより、NMOS34がオンする。NMOS34がオンすると、全波整流回路32の正極から、コイル33、NMOS34、抵抗36、全波整流回路32の負極の順に、脈流電圧に対応した傾斜のスイッチング電流が流れる。このスイッチング電流がコイル33に流れることにより、エネルギーが蓄えられる。
【0042】
スイッチング電流は、時間の経過と共に増加するとともに、その傾きが脈流電圧の瞬時値に依存する。抵抗36は、スイッチング電流に対応する電圧を発生し、比較器54の入力端子(+)に与える。比較器54は、抵抗36から与えられた電圧が、その時点で入力端子(−)に入力されている判定用基準値に到達したときに“H”を出力し、ドライバ50のリセット端子(R)に与える。これにより、ドライバ50がリセットされる。リセットされたドライバ50は、制御信号S50を低レベル(以下、“L”という)にする。“L”の制御信号S50は、NMOS34のゲートに与えられ、NMOS34がオフする。
【0043】
NMOS46がオフすると、コイル33に蓄えられていたエネルギーが脈流電圧に加算されてダイオード35を通過する。これにより、コンデンサ37が充電される。コンデンサ37には、全波整流回路32が発生する脈流電圧のピーク値よりも高い、昇圧された電圧が充電される。このコンデンサ37の充電電圧が、直流出力電圧Voとして図示しない負荷に供給される。
【0044】
NMOS34がオフしてコイル33がフライバックエネルギーを放出している期間中に、コイル33に電磁結合するコイル45には、フライバック電圧が発生し、このコイル45に発生した電圧が比較器48の入力端子(+)に入力される。比較器48は、直流電源49が発生する基準電圧とコイル45に発生した電圧とを比較し、コイル45に発生した電圧が基準電圧以上のときに“H”を出力する。そして、コイル33からのフライバックエネルギーの放出が終了すると、コイル45に発生していた電圧が減衰する。比較器48は、コイル45に発生している電圧が直流電源49が発生する基準電圧以下になったときに“L”を出力する。これにより、ドライバ50がセットされ、NMOS34が再びオンする。
【0045】
以上のようにして、NMOS34はオン、オフを繰り返し、コンデンサ37には、昇圧された直流出力電圧Voが充電される。
【0046】
図1のスイッチング電源装置には、従来の図23のスイッチング電源装置とは異なり、スイッチング周波数検出部46と出力変更部52とが設けられている。スイッチング周波数検出部46には、ドライバ50の出力する制御信号S50が入力される。制御信号S50が“L”で、NMOS34がオフしている状態で、AND回路46bの一方の入力端子には、奇数段のインバータ46aのうちの最終段のインバータ46aから“H”が入力されると共に、“L”の制御信号S50が他方の入力端子に入力されている。よって、AND回路46bは、“L”を出力している。
【0047】
ドライバ50がセットされて制御信号S50が“H”に遷移すると、“H”の制御信号S50が入力されたAND回路46bの出力信号は、“L”から“H”に遷移する。奇数段のインバータ46aは、制御信号S50の遷移を遅延して伝搬する。よって、奇数段のインバータ46aのうちの最終段のインバータ46aの出力信号は、インバータ46aのトータルの遅延時間分遅れて、“L”に変化する。最終段のインバータ46aの出力信号が“L”に遷移したときに、AND回路46bの出力信号は、再び“L”になる。抵抗46c及び抵抗46dは、AND回路46bの出力信号を分圧すると共に、コンデンサ46eに平滑化して充電する。
【0048】
即ち、制御信号S50が“H”になるごとに、AND回路46bはワンショットのパルスを出力し、コンデンサ46eには、そのパルスの電圧が平滑化されて充電される。よって、スイッチング周波数検出部46は、繰り返しオン、オフするNMOS34のスイッチング周波数を検出し、そのスイッチング周波数に対応する電圧をコンデンサ46eに充電する。コンデンサ46eの充電電圧は、スイッチング周波数を示す周波数検出信号S46として出力変更部52へ与えられる。
【0049】
出力変更部52中の加算器52bは、スイッチング周波数検出部46のコンデンサ46eから与えられた周波数検出信号S46と直流電源52aから与えられた基準電圧との間の和を求め、この和を示す電圧信号S52を出力する。電圧信号S52は、その時点のスイッチング周波数と所定値とを比べた結果となる。
【0050】
出力変更部52の加算器52bから出力された電圧信号S52は、誤差増幅器51の入力端子(+)に入力される。誤差増幅器51の入力端子(−)には、抵抗43及び抵抗44が発生した電圧信号が、接続点NCから入力されている。抵抗43及び抵抗44が発生する電圧信号は、直流出力電圧Voに対応したものである。誤差増幅器51は、加算器52bから与えられた電圧信号S52と、接続点NCから与えられた電圧信号との差分を求め、その差分を帰還信号S51として乗算回路53へ与える。
【0051】
乗算回路53には、抵抗41及び抵抗42で分圧された脈流電圧が入力されている。乗算回路53は、誤差増幅器51から与えられた帰還信号S51と、分圧された脈流電圧とを乗算し、乗算結果の出力信号S53を比較器54の入力端子(−)に与える。乗算回路53の出力信号S53は、全波整流回路32が発生する脈流電圧に相似である。この出力信号S53が、比較器54の判定用基準値となる。
【0052】
以上のようなスイッチング周波数検出部46と出力変更部52とが設けられたスイッチング電源装置では、例えば入力電圧が変化したり、負荷の軽重が変わることによって、直流出力電圧Voが変化する。以下に、その理由を説明する。
例えば、交流電源31から入力される入力電圧が高くなると、全波整流回路32が出力する脈流電圧のピーク値Vipeakも高くなる。脈流電圧が上昇することにより、NMOS34がオンしたときに流れるスイッチング電流の傾斜が増加する。スイッチング電流の傾斜が増加すると、抵抗36が発生する電圧が速く判定用基準値に到達する。これにより、比較器54の出力信号が“H”に遷移するタイミングが速まる。よって、NMOS34のオフするタイミングが速くなる。
【0053】
NMOS34のスイッチング周波数が高くなると、それに比例してスイッチング周波数検出部46が出力する周波数検出信号S46が増加する。出力変更部52で出力する電圧信号S52も増加する。その結果、誤差増幅器51が出力する帰還信号S51が増加し、乗算回路53の出力信号のレベルが高くなる。乗算回路53の出力信号を判定用基準値として入力する比較器54では、出力信号が“H”に遷移するタイミングが遅れるようになる。これにより、ドライバ50がリセットされるタイミングが遅れ、NMOS34がオフするタイミングが遅れる。つまり、スイッチング電流が流れている時間が増加する。よって、コイル33に蓄えられるエネルギーが増加し、直流出力電圧Voが上昇する。
【0054】
逆に、交流電源31からの入力電圧が低くなると、NMOS34のスイッチング周波数が一旦低下する。これにより、スイッチング周波数検出部46が出力する周波数検出信号S46が降下し、出力変更部52で出力する電圧信号S52も減少する。その結果、誤差増幅器51が出力する帰還信号S51が減少し、乗算回路53の出力信号のレベルが低下する。乗算回路53の出力信号のレベルが低くなることにより、比較器54の出力信号が“H”に遷移するタイミングが速まり、NMOS34がオフされるタイミングが速まる。従って、スイッチング電流が流れている時間が減少する。よって、コイル33に蓄えられるエネルギーが低下し、直流出力電圧Voが降下する。
【0055】
従って、交流電源31から入力される入力電圧に応じて、全波整流回路32が出力する脈流電圧のピーク値Vipeakが直線的に変化し、直流出力電圧Voが、図4のように、直線的に変化する。入力電圧が低いときには、直流出力電圧Voが低く、入力電圧が高ければ、直流出力電圧Voは高くなる。
【0056】
一方、直流出力電圧Voの供給を受ける負荷が重くなったときには、放電により、直流出力電圧Voが低下しようとし、誤差増幅器51の出力する帰還信号S51が増加する。これにより、乗算回路53の出力信号のレベルが上昇し、比較器54の出力信号が“H”に遷移するタイミングが、遅くなる。よって、NMOS34のスイッチング周波数が低くなる。
スイッチング周波数が低くなると、スイッチング周波数検出部46の出力電圧が低くなり、出力変更部52の出力電圧も低くなる。そのため、誤差増幅器51の基準電圧が低くなって、直流出力電圧Voが低くなる。
【0057】
逆に、直流出力電圧Voの供給を受ける負荷が軽くなったときは、直流出力電圧Voが増加しようとし、誤差増幅器51の出力する帰還信号S51が減少する。これにより、乗算回路53の出力信号のレベルが低下し、比較器54の出力信号が“H”に遷移するタイミングが、速くなる。よって、NMOS34のスイッチング周波数が高くなる。
スイッチング周波数が高くなると、スイッチング周波数検出部46の出力電圧が高くなり、出力変更部52の出力電圧も高くなる。そのため、誤差増幅器51の基準電圧が高くなって、直流出力電圧Voが高くなる。
【0058】
以上のように、本実施形態のスイッチング電源装置には、次のような利点がある。
(1)スイッチング周波数検出部46、出力変更部52を設け、誤差増幅器51の入力端子(−)に与える基準値を、NMOS34のスイッチング周波数に応じて変化させるようにしたので、交流電源31が発生する交流電圧が低い場合には、直流出力電圧Voを低くでき、交流電圧が高い場合には、直流出力電圧Voを高くできる。同様に、負荷が軽い場合には、直流出力電圧Voを高くでき、負荷が重い場合には、直流出力電圧Voを低くできる。即ち、入出力条件に応じて直流出力電圧Voを調整できる。よって、昇圧エネルギーを抑制し、スイッチング電流を低減することができ、効率を向上できる。
(2)スイッチング周波数に応じて、直流出力電圧Voをなだらかに変化させることができる。
【0059】
[第2の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態に係るスイッチング電源装置を示す構成図であり、第1の実施形態を示す図1中の要素と共通する要素には、共通の符合が付されている。図6は、図5中の出力変更部61の構成例を示す回路図である。図7は、図5のスイッチング電源装置の入出力特性を示す図である。
【0060】
このスイッチング電源装置は、前述の第1の実施形態のスイッチング電源装置中のスイッチング制御部40をスイッチング制御部60に変更したものである。スイッチング制御部60は、スイッチング制御部40の出力変更部52を出力変更部61に置換したものであり、他はスイッチング制御部40と同様の構成になっている。
【0061】
出力変更部61は、直流電源61aと、加算器61bと、直流電源61cと、ツェナーダイオード61dと、抵抗61eと、ダイオード61f,61gとで構成されている。
直流電源61aは、加算器61bの一方の入力端子に接続されている。加算器61bの他方の入力端子には、スイッチング周波数検出部46から、NMOS34のスイッチング周波数を示す周波数検出信号S46が入力されるようになっている。加算器61bの出力端子は、抵抗61eの一端に接続されている。抵抗61eの他端が、ツェナーダイオード61dのカソードに接続されると共に,ダイオード61gのアノードに接続されている。直流電源61cは、ダイオード61fのアノードに接続されている。ダイオード61g,61fのカソードが、誤差増幅器51の入力端子(+)に接続されている。ツェナーダイオード61dのアノードは、接地されている。
【0062】
次に、このスイッチング電源装置の動作を、説明する。
交流電源31は、第1の実施形態と同様に、正弦波の交流電圧を発生し、全波整流回路32は、交流電圧を全波整流して脈流電圧に変換する。脈流電圧に対し、このスイッチング電源装置は、基本的に第1の実施形態のスイッチング電源装置と同様の動作をする。即ち、スイッチング制御部60中のドライバ50は、セットされた状態で“H”の制御信号S50を発生し、NMOS34をオンさせて、コイル33、NMOS34、抵抗36にスイッチング電流を流す。スイッチング電流がコイル33に流れることにより、エネルギーが蓄えられる。
【0063】
抵抗36が、スイッチング電流に対応する電圧を発生し、比較器54の入力端子(+)に与える。比較器54は、抵抗36から与えられた電圧が、その時点で入力端子(−)に入力されている判定用基準値に到達したときに“H”を出力し、ドライバ50のリセット端子(R)に与える。これにより、ドライバ50がリセットされる。リセットされたドライバ50は、制御信号S50を“L”にする。“L”の制御信号S50は、NMOS34のゲートに与えられ、NMOS34がオフする。
【0064】
NMOS46がオフすることにより、コイル33に蓄えられていたエネルギーが脈流電圧に加算されてダイオード35を通過し、コンデンサ37に充電される。コンデンサ37には、昇圧された直流出力電圧Voが充電される。
【0065】
コイル45には、コイル33がフライバックエネルギーを放出している期間中に、フライバック電圧が発生し、このコイル45が発生した電圧が比較器48の入力端子(+)に入力される。比較器48は、直流電源49が発生する基準電圧とコイル45に発生した電圧とを比較し、コイル45に発生した電圧が基準電圧以上のときに“H”を出力する。そして、コイル33からのフライバックエネルギーの放出が終了すると、コイル45に発生していた電圧が減衰する。比較器48は、コイル45に発生している電圧が、直流電源49の発生する基準電圧以下になったときに“L”を出力する。これにより、ドライバ50がセットされ、NMOS34が再びオンする。
【0066】
以上のようにして、NMOS34はオン、オフし、コンデンサ37には、昇圧された直流出力電圧Voが充電される。
一方、スイッチング周波数検出部46は、第1の実施形態と同様に動作し、ドライバ50の出力する制御信号S50に基づき、NMOS34のスイッチング周波に対応する電圧をコンデンサ46eに充電し、その充電電圧をスイッチング周波数を示す周波数検出信号S46として出力変更部61へ出力する。
出力変更部61中の加算器61bは、スイッチング周波数検出部46から与えられた周波数検出信号S46と直流電源61aから与えられた基準電圧との和を求め、誤差増幅器51の入力端子(−)へ出力する。
【0067】
ここで、直流電源61cは、加算器61bの出力信号に対して最低値を設定する。即ち、加算器61bの出力信号が低下し、直流電源61cの発生する電圧より低下しても、直流電源61cは、誤差増幅器51の入力端子(+)の電圧を直流電源61cの発生する電圧に固定する。
【0068】
一方、ツェナーダイオード61dは加算器61bの出力信号に上限値を設定する。即ち、加算器61bの出力信号が上昇したときに、ツェナーダイオード61dが降伏し、誤差増幅器51の入力端子(+)の電圧をツェナーダイオード61dの降伏電圧に固定する。
直流電源61c及びツェナーダイオード61dによって上限或いは下限が設定される加算器61bの出力信号が、出力変更部61の出力する電圧信号S61になる。
誤差増幅器51の入力端子(−)には、直流出力電圧Voを分圧した電圧信号が、接続点NCから入力されている。誤差増幅器51は、出力変更回路61から与えられた電圧信号S61と、接続点NCから与えられた電圧信号との差分を求め、帰還信号S51として乗算回路53へ与える。
乗算回路53には、抵抗41及び抵抗42で分圧された脈流電圧が入力されている。乗算回路53は、誤差増幅器51から与えられた帰還信号S51と、分圧された脈流電圧とを乗算し、この乗算結果の出力信号を比較器54の入力端子(−)に与える。乗算回路53の出力信号は、比較器54の判定用基準値となる。
【0069】
乗算回路53の出力信号は、NMOS34のスイッチング周波数に応じて変化する。従って、比較器54の出力信号が“H”に遷移するタイミングが、スイッチング周波数に依存して変化すると共に、ドライバ50のリセットされるタイミングが、変化する。これにより、NMOS34がオフするタイミングが、変化し、コイル33に蓄積されるエネルギーが変化して、直流出力電圧Voが変化するように制御される。
例えば、交流電源31から入力される入力電圧が高くなると、全波整流回路32が出力する脈流電圧のピーク値Vipeakも高くなる。脈流電圧が上昇することにより、抵抗36が発生する電圧が速く判定用基準値に到達する。これにより、比較器54の出力信号が“H”に遷移するタイミングが速まる。よって、NMOS34がオフするタイミングが速くなる。
【0070】
NMOS34がオフするタイミングが速くなって、NMOS34のスイッチング周波数が高くなると、それに比例してスイッチング周波数検出部46が出力する周波数検出信号S46が増加する。
【0071】
周波数検出信号S46が増加することにより、出力変更部61中の加算器61bの出力信号が増加する。周波数検出信号S46が増加しても、加算器61bの出力信号が上限値或いは下限値に固定される場合には、出力変更部61が出力する電圧信号S61が変化しない。上限値或いは下限値に固定されないときには、出力変更部61の出力する電圧信号S61が上昇する。
【0072】
電圧信号S61が変化して高くなると、誤差増幅器51の出力する帰還信号S51も増加する。帰還信号S51が増加すると、乗算回路53の出力信号のレベルが高くなる。
【0073】
乗算回路53の出力信号を判定用基準値として入力する比較器54では、出力信号が“H”に遷移するタイミングが遅れるようになる。これにより、ドライバ50がリセットされるタイミングが遅れ、NMOS34がオフされるタイミングが遅れる。従って、スイッチング電流が流れている時間が増加する。よって、コイル33に蓄えられるエネルギーが増加し、直流出力電圧Voが上昇する。出力変更部61の出力する電圧信号S61が変化しない場合には、乗算回路53の出力信号か変化せず、直流出力電圧Voが、変化しない。
【0074】
交流電源31から入力する入力電圧が低くなると、NMOS34のスイッチング周波数が一旦低下する。これにより、スイッチング周波数検出部46で出力する周波数検出信号S46が降下する。
【0075】
周波数検出信号S46が降下することにより、出力変更部61中の加算器61bの出力信号が低下する。周波数検出信号S46が降下しても、加算器61bの出力信号が上限値或いは下限値に固定される場合には、出力変更部61が出力する電圧信号S61が変化しない。上限値或いは下限値に固定されないときには、出力変更部61の出力する電圧信号S61が降下する。
【0076】
電圧信号S61が変化して低くなると、誤差増幅器51の出力する帰還信号S51も低下する。帰還信号S51が低下すると、乗算回路53の出力信号のレベルが低くなる。
【0077】
乗算回路53の出力信号を判定用基準値として入力する比較器54では、出力信号が“H”に遷移するタイミングが速くなる。これにより、ドライバ50がリセットされるタイミングが速まり、NMOS34がオフされるタイミングが速まる。従って、スイッチング電流が流れている時間が少なくなる。よって、コイル33に蓄えられるエネルギーが減少し、直流出力電圧Voが低下する。出力変更部61の出力する電圧信号S61が変化しない場合には、乗算回路53の出力信号が変化せず、直流出力電圧Voが、変化しない。
【0078】
従って、交流電源31から入力される入力電圧に応じて、全波整流回路32が出力する脈流電圧のピーク値が直線的に変化するが、直流主力電圧Voが、図7のように、上限値と下限値とを持つ。入力電圧が低いときには、直流出力電圧Voが低く、入力電圧が高ければ、直流出力電圧Voは高くなる。
【0079】
一方、直流出力電圧Voの供給を受ける負荷が重くなったときには、直流出力電圧Voが低下しようとし、誤差増幅器51の出力する帰還信号S51が増大する。これにより、乗算回路53の出力信号のレベルが上昇し、比較器54の出力信号が“H”に遷移するタイミングが、遅くなる。よって、NMOS34のスイッチング周波数が低下する。
スイッチング周波数が低くなると、スイッチング周波数検出部46の出力電圧が低くなり、出力変更部61の出力電圧も低くなる。そのため、誤差増幅器51の基準電圧が低くなるため、直流出力電圧Voも低くなる。出力変更部61の出力する電圧信号S61が変化しない場合には、乗算回路53の出力信号が変化せず、直流出力電圧Voが変化しない。
【0080】
逆に、直流出力電圧Voの供給を受ける負荷が軽くなったときは、直流出力電圧Voが増加しようとし、誤差増幅器51の出力する帰還信号S51が減少する。これにより、乗算回路53の出力信号のレベルが低下し、比較器54の出力信号が“H”に遷移するタイミングが、速くなる。よって、NMOS34のスイッチング周波数が高くなる。
スイッチング周波数が高くなると、スイッチング周波数検出部46の出力電圧が高くなり、出力変更部61の出力電圧も高くなる。そのため、誤差増幅器51の基準電圧が高くなるため、直流出力電圧Voも高くなる。出力変更部61の出力する電圧信号S61が変化しない場合には、乗算回路53の出力信号が変化せず、直流出力電圧Voが、変化しない。
【0081】
以上のように、本実施形態に係るスイッチング電源装置は、第1の実施形態に係るスイッチング電源装置と同様の(1),(2)の利点を有すると共に、さらに、次の(3)のような効果が期待できる。
【0082】
(3) 入出力条件の変化によって制御される直流出力電圧Voに上限値と下限値が設けられるので、不測の事態が発生しても、必要以上に直流出力電圧Voが変化することを防止できる。よって、スイッチング電源装置の信頼性を確保できるとともに、負荷に対する安全性も確保できる。
【0083】
[第3の実施形態]
図8は、本発明の第3の実施形態に係るスイッチング電源装置を示す構成図であり、第1の実施形態を示す図1中の要素と共通する要素には、共通の符合が付されている。図9は、図8中の出力変更部71の構成例を示す回路図である。図10は、図8のスイッチング電源装置の入出力特性を示す図である。
【0084】
このスイッチング電源装置は、前述の第1の実施形態のスイッチング電源装置中のスイッチング制御部40をスイッチング制御部70に変更したものである。スイッチング制御部70は、スイッチング制御部40の出力変更部52を出力変更部71に置換したものであり、他はスイッチング制御部40と同様の構成になっている。
【0085】
出力変更部71は、直流電源71aと、比較器71bとを備えている。
直流電源71aは、比較器71bの一方の入力端子(−)に接続されている。比較器71bの他方の入力端子(+)には、スイッチング周波数検出部46からスイッチング周波数に対応する周波数検出信号S46が与えられる。
【0086】
比較器71bの出力端子には、抵抗71cの一端が接続されている。抵抗71cの他端には、ダイオード71dのカソードが接続されている。ダイオード71dのアノードは、一端が直流電源71fに接続された抵抗71eと、誤差増幅器51の入力端子(+)とに接続されている。
【0087】
次に、このスイッチング電源装置の動作を、説明する。
交流電源31は、正弦波の交流電圧を発生し、全波整流回路32は、交流電圧を全波整流して脈流電圧に変換する。脈流電圧に対し、このスイッチング電源装置は、NMOS34を繰り返してオン、オフし、直流出力電圧Voをコンデンサ37に充電して負荷に供給する。直流出力電圧Voをコンデンサ37に充電する基本的動作は、第1及び第2の実施形態と同様である。
【0088】
スイッチング周波数検出部46は、ドライバ50の出力する制御信号S50に基づき、NMOS34のスイッチング周波に対応する電圧をコンデンサ46eに充電し、その充電電圧を、スイッチング周波数を示す周波数検出信号S46として出力変更部71へ出力する。
【0089】
出力変更部71中の比較器71bは、スイッチング周波数検出部46から与えられた周波数検出信号S46と直流電源71aから与えられた基準電圧とを比較する。信号S46が直流電源71aから与えられた基準電圧よりも高い場合には、比較器71bが“H”を出力するので、ダイオード71dがオフ状態になる。この場合には、抵抗71eは、直流電源71fが発生する電圧に対応する電圧を発生し、誤差増幅器51の入力端子(+)に与える。
【0090】
逆に、スイッチング周波数検出部46から与えられた周波数検出信号S46が低い場合には、比較器71bが“L”を出力する。この場合には、ダイオード71dがオン状態になる。これにより、誤差増幅器51の入力端子(+)の電圧が低下する。即ち、出力変更部71の出力する電圧信号S71は、NMOS34のスイッチング周波数に応じて2段階に変化する。
【0091】
出力変更部71の出力する電圧信号S71は、誤差増幅器51の入力端子(+)に入力される。誤差増幅器51は、電圧信号S71と、接続点NCから与えられた電圧信号との差分を求め、この差分を帰還信号S51として乗算回路53へ与える。
【0092】
乗算回路53は、誤差増幅器51から与えられた帰還信号S51と、抵抗41及び抵抗42で分圧された脈流電圧とを乗算し、乗算結果の出力信号を比較器54の入力端子(−)に与える。乗算回路53の出力信号は、比較器54の基準値になる。
【0093】
このスイッチング電源装置でも、入力電圧が変化したり、負荷の軽重が変わることによって、直流出力電圧Voが変化する。
例えば、入力電圧である交流電源31が発生する交流電圧が高くなると、全波整流回路32が出力する脈流電圧のピーク値Vipeakも高くなる。脈流電圧が上昇することにより、抵抗36に流れる電流の傾斜が大きくなる。これにより、比較器54の出力信号が“H”に遷移するタイミングが速まる。よって、NMOS34がオフするタイミングが速くなる。
【0094】
NMOS34がオフするタイミングが速くなって、NMOS34のスイッチング周波数が高くなると、それに比例してスイッチング周波数検出部46で出力する周波数検出信号S46が増加する。
【0095】
周波数検出信号S46が増加することにより、それまでオン状態であった出力変更部71中のダイオード71dがオフすると、出力変更部71が出力する電圧号S71が変化する。周波数検出信号S46が増加しても、ダイオード71dがオン状態のままのときには、出力変更部71が出力する電圧信号S71が変化しない。また、すでにダイオード71bがオフ状態になっており、周波数検出信号S46が増加しても、ダイオード71bがオン状態にならない場合には、出力変更部71の出力する電圧信号S71が変化しない。
【0096】
電圧信号S71が変化して高くなると、誤差増幅器51の出力する帰還信号S51も増加する。帰還信号S51が増加すると、乗算回路53の出力信号のレベルが高くなる。
【0097】
乗算回路53の出力信号を基準電圧として入力する比較器54では、出力信号が“H”に遷移するタイミングが遅れるようになる。これにより、ドライバ50がリセットされるタイミングが遅れ、NMOS34がオフされるタイミングが遅れる。よって、コイル33に蓄えられるエネルギーが増加し、直流出力電圧Voが上昇する。出力変更部71の出力する電圧信号S71が変化しない場合には、乗算回路53の出力信号が変化せず、直流出力電圧Voが変化しない。
【0098】
交流電源31からの入力電圧が低くなると、NMOS34のスイッチング周波数が一旦低下する。これにより、スイッチング周波数検出部46が出力する周波数検出信号S46が降下する。
【0099】
周波数検出信号S46が降下することにより、それまでオフ状態であった出力変更部71中のダイオード71dがオンすると、出力変更部71が出力する電圧号S71が変化する。周波数検出信号S46が降下しても、ダイオード71dがオフ状態のままのときには、出力変更部71が出力する電圧信号S71が変化しない。また、すでにダイオード71bがオン状態になっており、周波数検出信号S46が降下しても、ダイオード71bがオフ状態にならない場合には、出力変更部71の出力する電圧信号S71が変化しない。
【0100】
電圧信号S71が変化して低くなると、誤差増幅器51の出力する帰還信号S51も低下する。帰還信号S51が低下すると、乗算回路53の出力信号のレベルが低くなる。
【0101】
乗算回路53の出力信号を基準値として入力する比較器54では、出力信号が“H”に遷移するタイミングが速くなる。これにより、ドライバ50がリセットされるタイミングが速まり、NMOS34がオフされるタイミングが速まる。従って、スイッチング電流が流れている時間が少なくなる。よって、コイル33に蓄えられるエネルギーが減少し、直流出力電圧Voが低下する。出力変更部71の出力する電圧信号S71が変化しない場合には、乗算回路53の出力信号が変化せず、直流出力電圧Voが変化しない。
【0102】
従って、交流電源31から入力される入力電圧に応じて、全波整流回路32が出力する脈流電圧のピーク値が直線的に変化するが、直流主力電圧Voが、図10のように、段階的に変化する。入力電圧が低いときには、直流出力電圧Voが低く、入力電圧が高ければ、直流出力電圧Voは高くなる。
【0103】
一方、直流出力電圧Voの供給を受ける負荷が、重くなったときには、放電により、直流出力電圧Voが低下しようとし、誤差増幅器51の出力する帰還信号S51が増加する。これにより、乗算回路53の出力信号のレベルが上昇し、比較器54の出力信号“H”に遷移するタイミングが、遅くなる。よって、NMOS34のスイッチング周波数が低下する。
スイッチング周波数が低くなると、スイッチング周波数検出部46の出力電圧が低くなり、出力変更部71の出力電圧も低くなる。そのため、誤差増幅器51の基準電圧が低くなるため、直流出力電圧Voも低くなる。出力変更部71の出力する電圧信号S71が変化しない場合には、乗算回路53の出力信号が変化せず、直流出力電圧Voが変化しない。
【0104】
逆に、直流出力電圧Voの供給を受ける負荷が軽くなったときは、直流出力電圧Voが増加しようとし、誤差増幅器51の出力する電圧信号S51が減少する。これにより、乗算回路53の出力信号のレベルが低下し、比較器54の出力信号が“H”に遷移するタイミングが、速くなる。よって、NMOS34のスイッチング周波数が高くなる。
スイッチング周波数が高くなると、スイッチング周波数検出部46の出力電圧が高くなり、出力変更部71の出力電圧も高くなる。そのため、誤差増幅器51の基準電圧が高くなるため、直流出力電圧Voも高くなる。出力変更部71の出力する電圧信号S71が変化しない場合には、乗算回路53の出力信号が変化せず、直流出力電圧Voが変化しない。
【0105】
以上のように、本実施形態に係るスイッチング電源装置は、第1の実施形態に係るスイッチング電源装置と同様の(1)の利点を有すると共に、入力条件或いは出力条件の変化によって制御される直流出力電圧Voを、段階的に変化させることができる。
【0106】
[第4の実施形態]
図11は、本発明の第4の実施形態に係るスイッチング電源装置を示す構成図であり、第3の実施形態を示す図8と共通する要素には共通の符号が付されている。図12は、図11中の出力変更部81の構成例を示す回路図である。図13は、図11のスイッチング電源装置の入出力特性を示す図である。
【0107】
このスイッチング電源装置は、前述の第3の実施形態のスイッチング電源装置中のスイッチング制御部70をスイッチング制御部80に変更したものである。スイッチング制御部80は、スイッチング制御部70の出力変更部71を出力変更部81に置換したものであり、他はスイッチング制御部70と同様の構成になっている。
【0108】
出力変更部81は、直流電源81aと、比較器81bとを備えている。
直流電源81aは、比較器81bの一方の入力端子(−)に接続されている。比較器81bの他方の入力端子(+)には、スイッチング周波数検出部46からスイッチング周波数を示す周波数検出信号S46が与えられる。
比較器81bの出力端子には、抵抗81cの一端が接続されている。抵抗81cの他端には、ダイオード81dのカソードが接続されている。ダイオード81dのアノードは、一端が直流電源81fに接続された抵抗81eの他端と、誤差増幅器51の入力端子(+)とに接続されている。
【0109】
出力変更部81には、抵抗81gがさらに設けられている。抵抗81gは、比較器81bの入力端子(+)と、比較器81bの出力端子との間に接続されている。
【0110】
即ち、出力変更部81は、第3の実施形態の出力変更部71の比較器71bの入力端子(+)と出力端子との間に抵抗81gを接続したものと同様になっている。
【0111】
次に、このスイッチング電源装置の動作を説明する。
出力変更部81の抵抗81c、ダイオード81d,抵抗81e及び直流電源81fは、第3の実施形態の抵抗71c、ダイオード71d,抵抗71e及び直流電源71fと同様に動作し、出力変更部81が出力する電圧信号S81を2段階に設定する。これに対し、抵抗81gは、比較器81bの出力端子の電圧を比較器81bの入力端子(+)に与える。そのため、出力変更部81が出力する電圧信号S81は、ヒステリシスを持つようになる。スイッチング制御部80の他の動作は、第3の実施形態と同様である。よって、入力電圧の変化や負荷の軽重により、直流出力電圧Voが段階的に変化するが、図13のように、直流出力電圧Voがヒステリシスを持つことになる。
【0112】
以上のように、本実施形態のスイッチング電源装置では、出力変更部81に抵抗81gを設け、直流出力電圧Voがヒステリシスを持つようにしたので、直流出力電圧Voが変化した後に、その直流出力電圧Voがふらつくことを防止できる。
【0113】
[第5の実施形態]
図14は、本発明の第5の実施形態に係るスイッチング電源装置を示す構成図であり、第1の実施形態を示す図1中と共通する要素には、共通の符号が付されている。図15は、図14中の出力変更部91の構成例を示す回路図である。
【0114】
このスイッチング電源装置は、前述の第1の実施形態のスイッチング電源装置中のスイッチング制御部40をスイッチング制御部90に変更したものである。スイッチング制御部90のスイッチング制御部40と異なる点は、出力変更部52を出力変更部91に置換すると共に、誤差増幅器51の入力端子(−)に、出力変換部91の出力端子を接続したことである。
【0115】
誤差増幅器51の入力端子(+)は、直流電源51aと接続され、誤差増幅器51の入力端子(+)には、直流電源51aから直流電圧が入力される。抵抗43と抵抗44との接続点NCは、出力変更部91に接続され、直流出力電圧Voが分圧されて、出力変更部91に入力される。スイッチング制御部90の他の成は、スイッチング制御部40と同様である。
【0116】
出力変更部91は、ダイオード91aと、ダイオード91bと、加算器91cと、直流電源91dと、で構成されている。ダイオード91aは抵抗で構成してもよい。
ダイオード91aのアノードには、接続点NCの電圧が入力される。ダイオード91aのカソードは、出力変更部91の出力端子となり、誤差増幅器51の入力端子(−)に接続されている。加算器91cの一方の入力端子には、スイッチング周波数検出部46から周波数検出信号S46が入力され、加算器91cの他方の入力端子には、直流電源91dが接続されている。加算器91cの出力端子は、ダイオード91bのアノードに接続されている。ダイオード91bのカソードは、誤差増幅器51の入力端子(−)に接続されている。
【0117】
このスイッチング電源装置では、出力変更部91中の加算器91cの一方の入力端子に、NMOS34のスイッチング周波数を示す周波数検出信号S46が入力され、加算器91cの他方の入力端子に直流電源91dの発生する直流電圧が入力される。加算器91cの出力電圧と、直流出力電圧Voを分圧した分圧電圧とが、各ダイオード91a,91bをそれぞれ介して、誤差増幅器51の入力端子(−)に入力される。
通常、周波数検出信号S46と直流電源91dの発生する直流電圧との和を出力する加算器91cの出力電圧が、直流電源51aの電圧よりも高くなるようにしておく。このようにすると、周波数検出信号S46が増加すると、出力変更部が出力する電圧信号S91も同様に増加する。周波数検出信号S46が低下すると、電圧信号S91も同様に低下する。従って、第1の実施形態と同様に動作することになる。
ここで、直流出力電圧Voが何らかの原因により上昇し、その分圧電圧が直流電源51aの発生する電圧を越えると、その分圧電圧が誤差増幅器51に入力される。その結果、直流出力電圧Voの上昇が抑制されるように、NMOS34のスイッチングが制御される。
【0118】
以上のように、本実施形態のスイッチング電源装置は、第1の実施形態と同様に動作するので、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0119】
[第6の実施形態]
図16は、本発明の第6の実施形態に係るスイッチング電源装置を示す構成図であり、第1の実施形態を示す図1中と共通する要素には、共通の符号が付されている。
【0120】
このスイッチング電源装置は、前述の第1の実施形態のスイッチング電源装置中のスイッチング制御部40をスイッチング制御部100に変更したものである。スイッチング制御部100のスイッチング制御部40と異なる点は、出力変更部52を出力変更部101に変更したことであり、他の構成は、スイッチング制御部40と同様である。出力変更部101は、例えばマイクロコンピュータで構成されている。
【0121】
前述の第1の実施形態では、入出力条件に応じて直流出力電圧Voを直線的に変化させる構成であったが、直流出力電圧Voを所定の関数に沿って変化させてもよい。マイクロコンピュータで構成された出力変更部101は、スイッチング周波数検出部46が出力する周波数検出信号S46に基づき、所定の関数に沿った電圧信号S101を発生する。これにより、誤差増幅器51の出力信号もNMOS34のスイッチング周波数に応じて、所定の関数に基づいた変化をする。乗算回路53の出力信号も、NMOS34のスイッチング周波数に応じて、所定の関数に基づいた変化をする。従って、入出力条件が変化したときに、直流出力電圧Voが、所定の関数に基づいて変化することになる。
【0122】
以上のような本実施形態のスイッチング電源装置では、マイクロコンピュータで構成された出力変更部101を備えているので、入出力条件に基づき変化する直流出力電圧Voを、必ずしも直線的でない関数に基づいて変化させることができる。また、その関数を任意に変更できるようにすれば、スイッチング電源装置の自由度が増し、用途を拡げることが可能になる。
【0123】
[第7の実施形態]
図17は、本発明の第7の実施形態に係るスイッチング電源装置を示す構成図であり、第1の実施形態を示す図1中の要素と共通する要素には、共通の符号が付されている。図18は、図17のスイッチング電源装置の直流出力電圧を示す説明図である。
【0124】
このスイッチング電源装置は、前述の第1の実施形態のスイッチング電源装置中のスイッチング制御部40をスイッチング制御部110に変更したものである。スイッチング制御部110とスイッチング制御部40と異なる点は、タイマ(TS)を設けたことである。タイマ111は、スイッチング周波数検出部46が出力する周波数検出信号S46が変化したときに、出力変更部52で出力する電圧信号S52を一定時間保持させるものであり、出力変更部52と誤差増幅器51の入力端子(+)との間に、或いは周波数検出部46と出力変更部52の間に接続される(図17では、周波数検出部46と出力変更部52との間に接続されている)。出力変更部52と誤差増幅器51の入力端子(+)との間に接続された場合には、タイマ111は、出力変更部52の出力電圧を一定時間保持する。周波数検出部46と出力変更部52との間に接続された場合には、タイマ111は、周波数検出部46の出力する周波数検出信号S46を保持して出力変更部52に出力電圧を一定時間保持させる。
【0125】
このスイッチング電源装置では、入力条件或いは出力条件が変化して、NMOS34のスイッチング周波数が変化したときに、タイマ111は、そのスイッチング周波数が変化したことをスイッチング周波数検出部46で出力する周波数検出信号S46から検出し、その時点で出力変更部52が出力する電圧信号S52を一定時間保持させる。これにより、一定時間が経過するまでは、誤差増幅器51及び乗算回路53の出力信号が変化しない。即ち、直流出力電圧Voが変化しない。
【0126】
一定時間が経過した後には、タイマ111は、その時点の周波数検出信号S46に応じて出力変更部52が出力する電圧信号S52をそのまま誤差増幅器51へ出力させる。これにより、入出力条件に応じて直流出力電圧Voが変化する。例えば図18のように、交流電源31からの入力電圧が増加して全波整流回路32が出力する脈流電圧のピーク値が増加したときに、直流出力電圧Voの上昇が一定時間抑えられる。他の動作は、第1の実施形態に係るスイッチング電源装置と同様である。
【0127】
以上のように、本実施形態のスイッチング電源装置は、タイマ111を備えているので、例えば意図的に入力電圧を変化させる際に、タイマ111を使用することにより、直流出力電圧Voの変化を遅らせることができる。
【0128】
[第8の実施形態]
図19は、本発明の第8の実施形態に係るスイッチング電源装置を示す構成図であり、第1の実施形態の図1中の要素と共通する要素には共通の符号が付されている。図20は、図19中のスイッチング周波数検出部121の構成例を示す回路図である。
【0129】
このスイッチング電源装置は、前述の第1の実施形態のスイッチング電源装置中のスイッチング制御部40をスイッチング制御部120に変更したものである。スイッチング制御部120とスイッチング制御部40と異なる点は、スイッチング周波数検出部46をスイッチング周波数検出部121に置換したことである。スイッチング周波数検出部121には、抵抗41と抵抗42との接続点NBから、脈流電圧を分圧した電圧が入力される。スイッチング制御部120の他の構成は、スイッチング制御部40と同様である。
【0130】
スイッチング周波数検出部121には、スイッチング周波数検出部46と同様に、ドライバ50の出力端子に直列に接続された奇数段のインバータ46aと、2入力AND回路46bと、抵抗46cと、抵抗46dと、コンデンサ46eとを備えている。
【0131】
奇数段のインバータ46aのうちの最終段のインバータ46aの出力端子が、AND回路46bの一方の入力端子に接続されている。AND回路46bの他方の入力端子には、ドライバ50の出力端子が直接に接続されている。AND回路46bの出力端子が、抵抗46cの一端に接続されている。抵抗46cの他端が、抵抗46dの一端とコンデンサ46eの一方の電極とに接続されている。コンデンサ46eの他方の電極及び抵抗46dの他端は、接地されている。
【0132】
スイッチング周波数検出部121には、さらに、位相センサ121aと、スイッチ121bと、演算増幅器121cと、コンデンサ121dと、抵抗121eとが設けられている。位相センサ121aは、接続点NBから与えられた電圧に基づき、全波整流回路32が発生する脈流電圧の位相を検出し、所定の位相になったときに、スイッチ121bを一時的にオンさせる信号をスイッチ121bに与えるものである。スイッチ121bの一端は、抵抗46cとコンデンサ46eとの接続点に接続され、スイッチ121bの他端は、演算増幅器121cの入力端子(+)に接続されている。演算増幅器121cの出力端子が周波数検出部121の出力端子になり、出力変更部52に接続されている。演算増幅器121cの入力端子(−)は、一方の電極が接地されたコンデンサ121dの他方の電極に接続されると共に、演算増幅器121cの出力端子に接続されている。
【0133】
前述の第1の実施形態では、スイッチング周波数検出部46中のコンデンサ46eの容量が大きいものとし、コンデンサ46eには、AND回路46bが発生するパルスの電圧を平均化した電圧が充電されるものとしていた。即ち、スイッチング周波数検出部46は、NMOS34のスイッチング周波数の平均値に対応する電圧を、周波数検出信号S46として出力していた。ここで、コンデンサ46eの容量を小さくすることで、特定の時期の近傍でのスイッチング周波数を検出することができる。スイッチング周波数検出部121は、特定の時期におけるスイッチング周波数を検出する。以下に、スイッチング周波数検出部121の動作を説明する。
【0134】
奇数段のインバータ46aが、遅延素子となり、ドライバ50が“H”の制御信号S50を発生するごとに、AND回路46bが、ワンショットのパルスを発生する。抵抗46c及び抵抗46dは、ワンショットのパルスの電圧を分圧し、コンデンサ46eに充電する。コンデンサ46eには、各時刻の近傍のパルスの電圧が充電される。
【0135】
一方、位相センサ121aには、全波整流回路32の発生する脈流電圧が抵抗41及び抵抗42によって分圧されて入力される。位相センサ121aは、接続点NBから入力された電圧から、脈流電圧の位相を検出し、脈流電圧が事前に設定された位相になったときを検出し、そのタイミングで、スイッチ121bをオンさせる信号S121aを生成してスイッチ121bに与える。これにより、スイッチ121bが一定期間オンし、コンデンサ46eに充電されていた電圧が、演算増幅器121cに出力される。このコンデンサ46eに充電されていた電圧は、スイッチ121bがオンする直前の短時間の範囲のスイッチング周波数を示す信号である。
スイッチ121b、演算増幅器121c及びコンデンサ121dは、サンプルホールド回路として動作し、スイッチ121bを介して入力した電圧を一定に保つ。演算増幅器121cの出力信号が、周波数検出信号になる。
【0136】
位相センサ121aが信号S121bをスイッチ121bに与えるタイミングは、脈流電圧の各周期において、スイッチング周波数が最大になるタイミングにしてもよいし、スイッチング周波数が最小になるタイミングにしてもよい。
スイッチング電源装置のスイッチング周波数検出部121以外の部分は、第1の実施形態と同様である。
【0137】
以上のように、本実施形態のスイッチング電源装置は、位相センサ121aを設け、スイッチ121bをオン、オフさせるので、スイッチング周波数検出部121が出力する周波数検出信号の適正化が可能になり、直流出力電圧Voの変化も適正にできる。
【0138】
[第9の実施形態]
図21は、本発明の第9の実施形態に係るスイッチング電源装置を示す構成図であり、第1の実施形態を示す図1中の要素と共通する要素には、共通の符号が付されている。
【0139】
前述の第1〜第8の実施形態に係るスイッチング電源装置は、コイル33を用いた非絶縁形の力率改善回路であったが、本発明は、絶縁形の力率改善回路にも適用が可能である。
【0140】
図21のスイッチング電源装置は、変成器(以下、トランスという)131を備える絶縁型力率改善回路である。トランス131の一次巻線131aの一端は全波整流回路32の正極に接続されている。一次巻線131aの他端が、NMOS34のドレインに接続されている。一次巻線131aに電磁結合するトランス131の二次巻線131bの一端が、ダイオード35のアノードに接続されている。ダイオード35のカソードと二次巻線131bの他端との間に、コンデンサ37が接続されている。
【0141】
一次巻線131a及び二次巻線131bに電磁結合するトランス131の三次巻線131cの一端は、全波整流回路32の負極と共に接地されている。三次巻線131cの他端が、抵抗132を介して比較器48の入力端子(+)に接続されている。
【0142】
コンデンサ37とダイオード35のカソードとの接続点に抵抗43の一端が接続されている。抵抗43の他端が抵抗44の一端に接続され、抵抗44の他端が接地されている。他の構成は、第1の実施形態のスイッチング電源装置と同様であり、入出力条件に応じて直流出力電圧Voを可変にする。
【0143】
このスイッチング電源装置では、ドライバ50がセットされてNMOS34がオンしたときに、トランス131の一次巻線131aに電流が流れ、エネルギーが蓄えられる。ドライバ50がリセットされてNMOS34がオフすると、一次巻線131aに流れていた電流が遮断されるとともに、二次巻線131bからエネルギーが放出され、ダイオード35とコンデンサ37とが、エネルギーの整流と平滑化とを行い、直流出力電圧Voを生成する。トランス131の三次巻線131cは、第1の実施形態のコイル45と同様に機能する。図21のスイッチング電源装置の他の回路及び素子は、第1の実施形態と同様に動作する。
【0144】
以上のように、本実施形態のスイッチング電源装置は、非絶縁形の力率改善回路であるスイッチング電源装置にスイッチング周波数検出部46と出力変更部52とを設けたので、NMOS34のスイッチング周波数に基づき、直流出力電圧Voを可変にできる。よって、第1の実施形態と同様にスイッチング電流の低減が可能になり、効率を向上できる。
【0145】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。その変形例としては、次のようなものがある。
(i) 上記実施形態では、スイッチング周波数検出部46,121は、ドライバ50の出力端子Qに接続され、スイッチング周波数検出部46がドライバ50からの信号に基づきNMOS34のスイッチング周波数を検出しているが、これに限定されるものではない。
【0146】
例えば、比較器48の入力端子(+)、比較器48の出力端子、NMOS34のドレイン或いはソース上の信号から、スイッチング周波数を検出するようにしてもよい。
【0147】
(ii) 図22は、スイッチング周波数検出部の他の構成例を示す回路図である。
第1〜第9の実施形態で示したスイッチング周波数検出部46,121は、NMOS34がオンするごとに発生するワンショットパルスに基づき、NMOS34のスイッチング周波数を検出している。しかしながら、NMOS34がオン、オフする際に、オフしている期間は変動するのに対して、オンしている期間はほぼ一定である。よって、NMOS34がオフしている期間が、単位時間にどの程度あるかを評価することにより、NMOS34のスイッチング周波数を検出することが可能である。図22のスイッチング周波数検出部は、NMOS34がこのようにしてスイッチング周波数を検出する回路であり、第1から第9の実施形態に示したスイッチング周波数検出部46,121と置き換えることができる。
【0148】
図22のスイッチング周波数検出部は、インバータ141と、インバータ141の出力信号を分圧して分圧電圧を発生する抵抗142,143と、その分圧電圧を充電するコンデンサ144と、抵抗145と、演算増幅器146と、直流電源147と、抵抗148とを、備えている。抵抗145、演算増幅器146、直流電源147及び抵抗148は、引き算回路を形成し、コンデンサ144の充電電圧を直流電源147が発生する電圧から減算する機能を持つ。インバータ141が、例えば図1のドライバ50の出力端子Qに接続される。
【0149】
ドライバ50が出力する制御信号S50が“L”のとき、NMOS34は、オフしている。この状態では、インバータ141が“H”の出力信号を発生する。即ち、インバータ141は、NMOS34のオフ期間を抽出するオフ期間抽出回路として動作する。抵抗142,143は、インバータ141の出力信号を分圧するとともに、コンデンサ144に平滑化して充電する。コンデンサ144の充電電圧が、NMOS34のスイッチング周波数の逆数を示す信号となる。引き算回路は、直流電源147が発生する電圧からコンデンサ144の充電電圧を減算し、擬似的にNMOS34のスイッチング周波数に相当する信号を出力する。
【0150】
(iii) スイッチング周波数検出回路121の位相センサ121aは、抵抗41と抵抗42との接続点NBに接続され、接続点NB上の信号から、脈流電圧の位相を検出しているが、これに限定されず、例えば全波整流回路32の正極に接続され、この正極が出力する脈流電圧から位相を検出してもよい。
【0151】
(iv) 第8の実施形態では、第1の実施形態に示すスイッチング電源装置のスイッチング周波数検出部46をスイッチング周波数検出部121に変更したものであるが、第2〜7の実施形態のスイッチング電源装置及び第9の実施形態のスイッチング電源装置のスイッチング周波数検出部46も、スイッチング周波数検出部121に置き換えることができる。
【0152】
(v) 第7の実施形態では、第1の実施形態に示すスイッチング電源装置にタイマ111を設けたスイッチング電源装置を示したが、第2〜6の実施形態のスイッチング電源装置及び第8,9の実施形態のスイッチング電源装置にタイマ111を設けてもよい。
【0153】
(vi) 第4の実施形態では、第3の実施形態に示すスイッチング電源装置の出力変更部52を出力変更部71に変更し、直流出力電圧Voにヒステリシスを持たせたが、第1,2のスイッチング電源装置及び第5〜9の実施形態のスイッチング電源装置の出力変更部52,61,91,101についても、直流出力電圧Voが、ヒステリシスを持つようにしてもよい。
【0154】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、入力条件或いは出力条件が変化したときに、直流出力電圧が変更されるので、電力効率の低下が抑制可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るスイッチング電源装置を示す構成図である。
【図2】図1中のスイッチング周波数検出部の構成例を示す図である。
【図3】図1中の出力変更部を示す回路図である。
【図4】図1の入力電圧と出力直流電圧の関係を示す特性図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るスイッチング電源装置を示す構成図である。
【図6】図5中の出力変更部の構成例を示す回路図である。
【図7】図5のスイッチング電源装置の入出力特性を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係るスイッチング電源装置の構成図である。
【図9】図8中の出力変更部の構成例を示す回路図である。
【図10】図8のスイッチング電源装置の入出力特性を示す図である。
【図11】本発明の第4の実施形態に係るスイッチング電源装置を示す構成図である。
【図12】図11中の出力変更部の構成例を示す回路図である。
【図13】図11のスイッチング電源装置の入出力特性を示す図である。
【図14】本発明の第5の実施形態に係るスイッチング電源装置を示す構成図である。
【図15】図14中の出力変更部の構成例を示す回路図である。
【図16】本発明の第6の実施形態に係るスイッチング電源装置を示す構成図である。
【図17】本発明の第7の実施形態に係るスイッチング電源装置を示す構成図である。
【図18】図17のスイッチング電源装置の直流出力電圧を示す説明図である。
【図19】本発明の第8の実施形態に係るスイッチング電源装置を示す構成図である。
【図20】図20は、図19中のスイッチング周波数検出部の構成例を示す回路図である。
【図21】本発明の第9の実施形態に係るスイッチング電源装置を示す構成図である。
【図22】スイッチング周波数検出部の他の構成例を示す回路図である。
【図23】従来のスイッチング電源装置を示す構成図である。
【図24】図23のスイッチング電源装置の入出力特性を示す図である。
【符号の説明】
31 交流電源
32 全波整流回路
33 コイル
34 NMOS
35 ダイオード
37 コンデンサ
40,60,70,80,90,100,110,120
スイッチング制御部
46,121 スイッチング周波数検出部
52,61,71,81,91,101
出力変更部
111 タイマ

Claims (16)

  1. コイルと、
    交流を整流して脈流電圧を発生する整流回路に接続され、繰り返しオン、オフし、オンしているオン期間中に該脈流電圧に対応した傾斜の電流を前記コイルに流してエネルギーを蓄積し、オフしているオフ期間に該電流を遮断するスイッチング素子と、
    前記オン期間に前記コイルに蓄えられたエネルギーを、直流出力電圧に変換して負荷へ出力する出力回路と、
    前記コイルから前記エネルギーが放出されたことを検出して前記スイッチング素子をオンさせると共に該スイッチング素子のオン期間を設定する制御信号を生成する制御回路と、
    繰り返してオン、オフする前記スイッチング素子のスイッチング周波数を検出するスイッチング周波数検出部と、
    前記検出されたスイッチング周波数に応じて前記制御信号を変化させて前記直流出力電圧を変化させる出力変更部とを備え、
    前記制御回路は、前記出力回路が出力している直流出力電圧を反映させた帰還信号を生成する帰還回路と、前記帰還信号に基づき前記制御信号を発生する制御信号発生手段とを備え、
    前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数に応じて前記帰還信号を変化させて前記制御信号を変化させることを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数に応じ、該スイッチング周波数が低いときよりも該スイッチング周波数が高いときの方が前記直流出力電圧が高くなるように前記制御信号を変化させることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数の変化に応じて前記直流出力電圧を段階的に変化させることを特徴とする請求項1または2に記載のスイッチング電源装置。
  4. 前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数の変化に応じて前記直流出力電圧をなだらかに変化させることを特徴とする請求項1または2に記載のスイッチング電源装置。
  5. 前記直流出力電圧は、上限値及び下限値の両方、又は上限値或いは下限値のいずれか一方を有することを特徴とする請求項に記載のスイッチング電源装置。
  6. 前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数の変化に応じて前記直流出力電圧を所定の関数に沿って変化させることを特徴とする請求項1または2に記載のスイッチング電源装置。
  7. 前記出力変更部は、前記スイッチング周波数に応じて変化させる前記直流出力電圧にヒステリシスを持たせることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置。
  8. 前記出力変更部は、前記直流出力電圧を変化させるタイミングを一定時間遅らせるタイマ手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置。
  9. 前記スイッチング周波数検出部は
    、前記スイッチング素子がオンするごとに所定幅のパルスを発生するワンショットパルス発生回路と、
    前記ワンショットパルス発生回路が発生したパルスに基づき前記スイッチング周波数を検出して該スイッチング周波数を示す信号を生成する信号化回路と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置。
  10. 前記信号化回路は、前記ワンショットパルス発生回路が発生したパルスを平滑化することにより、前記スイッチング周波数を示す信号を生成することを特徴とする請求項に記載のスイッチング電源装置。
  11. 前記スイッチング周波数検出部は、前記スイッチング素子がオフしているオフ期間を抽出して出力信号に示すオフ期間抽出回路と、
    前記オフ期間抽出回路の出力信号に応じて前記オフ期間であることを示す信号を生成する信号化回路と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置。
  12. 前記信号化回路は、前記オフ期間抽出回路の出力信号を平滑化することにより、前記オフ期間であることを示す信号を生成することを特徴とする請求項11に記載のスイッチング電源装置。
  13. 前記スイッチング周波数検出部は、前記脈流電圧の各周期における前記スイッチング素子のスイッチング周波数の平均値を検出し、
    前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数の平均値に応じて前記制御信号を変化させて前記直流出力電圧を変化させることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置。
  14. 前記スイッチング周波数検出部は、前記脈流電圧の各周期における前記スイッチング素子のスイッチング周波数の最大値を検出し、
    前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数の最大値に応じて前記制御信号を変化させて前記直流出力電圧を変化させることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置。
  15. 前記スイッチング周波数検出部は、前記脈流電圧の各周期における前記スイッチング素子のスイッチング周波数の最小値を検出し、
    前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数の最小値に応じて前記制御信号を変化させて前記直流出力電圧を変化させることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置。
  16. 前記スイッチング周波数検出部は、前記脈流電圧の各周期における所定の位相での前記スイッチング素子のスイッチング周波数を検出し、
    前記出力変更部は、前記検出されたスイッチング周波数に応じて前記制御信号を変化させて前記直流出力電圧を変化させることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置。
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