JP4306072B2 - 溶融加工可能な含フッ素重合体水性分散液 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶融加工可能な含フッ素重合体の水性分散液およびそれから得られる焼成皮膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の溶融加工可能な含フッ素重合体分散液には、分散安定性に優れる点から一般に界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルが常用されている。この溶融加工可能な含フッ素重合体は溶融粘度が低いために、界面活性剤の分解残留物が塗膜中に閉じ込められやすく、塗膜が着色する傾向があり好ましいものでなかった。
【0003】
また、この界面活性剤中には原料であるオクチルフェノールなどのアルキルフェノール類が未反応分として数百ppm含有されているが、このアルキルフェノール類は環境庁の「外因性内分泌攪乱化学物質問題に関する研究班」より公表されている環境ホルモン化学物質群にリストアップされており、河川等に流出した場合、環境汚染が懸念される。
【0004】
さらに、この界面活性剤は構造中にベンゼン環を含んでいるため、重合体水性分散液を塗布して得られる塗膜は焼成しても焼成中に熱分解しにくく、得られる皮膜中に残存し着色させる傾向がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はアルキルフェノール類の含有量が少ない溶融加工可能な含フッ素重合体水性分散液を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、溶融加工可能な含フッ素重合体の水性分散液であって、その水性分散液中のアルキルフェノールの含有量が0.1ppm以下であることを特徴とする溶融加工可能な含フッ素重合体水性分散液に関する。
【0007】
前記溶融加工可能な含フッ素重合体としては、テトラフルオロエチレン(TFE)とヘキサフルオロプロピレン(HFP)またはパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)の少なくとも1種との共重合体であることが好ましい。
【0008】
また本発明の水性分散液は、前記含フッ素重合体を30〜65重量%、およびポリオキシアルキルエーテル系界面活性剤を該含フッ素重合体100重量部あたり3〜20重量部含有することが好ましい。
【0009】
本発明はまた、前記水性分散液を塗布して得られる塗膜を焼成して得られる焼成皮膜にも関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の溶融加工可能な含フッ素重合体水性分散液は、アルキルフェノール類を0.1ppm以下、望ましくは全く含まない点を特徴とする。換言すれば、本発明の水性分散液の各成分はもとより、それらの各成分の製造原料としてもアルキルフェノール類を使用しないものである。
【0011】
本発明の主要成分である溶融加工可能な含フッ素重合体としては、TFEとHFPとの共重合体(FEP)、TFEとPAVEとの共重合体などがあげられる。PAVEとしてはパーフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)などがあげられ、これらの1種または2種以上を共重合してもよい。具体的には、TFE−PPVE共重合体(PFA)、TFE−PMVE−PPVE共重合体(MFA)などがあげられる。
【0012】
本発明の水性分散液は、たとえばつぎのようにして調製される。
【0013】
まず、重合開始剤、分散剤、重合安定剤が含まれる水性媒体中で前記単量体を乳化重合して平均粒径0.05〜0.5μmの含フッ素重合体粒子を15〜35重量%含む水性分散液を得る。重合開始剤としてはたとえば過硫酸アンモニウムなどが、分散剤としてはたとえば炭素数7〜10のパーフルオロカルボン酸などが、重合安定剤としてはたとえば高級パラフィンなどがあげられる。もちろん、これらの添加剤にはアルキルフェノール類が含まれていないものを使用する。
【0014】
この水性分散液はこのままでの使用できるが、含フッ素重合体の濃度を高め、かつ安定性を向上させるために、界面活性剤を添加して安定化させたのち、層分離濃縮法や膜分離濃縮法などにより重合体固形分濃度を40〜70重量%にまで濃縮し、ついで純水、アンモニア水とポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤を加えて30〜65重量%に希釈することが好ましい。
【0015】
使用する界面活性剤としては、式:
R−O−A−H
(式中、Rは直鎖状または分岐鎖状の炭素数5〜18、好ましくは10〜16のアルキル基、Aはオキシエチレン基を5〜20個およびオキシプロピレン基を0〜6個有するポリオキシアルキレン鎖である)で示されるポリオキシアルキレンアルキルエーテル系界面活性剤が好ましい。アルキル基Rとしてはデシル、ラウリル、トリデシル、セチル、ステアリルなどが例示でき、直鎖状でも分岐鎖状でもよい。特に、界面活性能が優れている点、水溶性である点、入手が容易である点などから、Rが炭素数10〜16のアルキル基で、ポリオキシアルキレン鎖が7〜15個のオキシエチレン基と0〜3個のオキシプロピレン基とからなるポリオキシアルキレンアルキルエーテル系界面活性剤が好ましい。この界面活性剤の製造原料は天然または合成した高級アルコールを使用してもよいが、アルキルフェノール類を全く含まないことが最低条件である。
【0016】
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系界面活性剤の添加量は、含フッ素重合体100重量部あたり3〜20重量部であることが好ましい。
【0017】
なお、希釈のために、純水や水溶性溶剤、アルキルフェノールを含まない炭化水素系の各種界面活性剤などを適宜添加してもよいし、レベリング剤としてフッ素系界面活性剤やシリコン系界面活性剤を加えたり、増粘剤、レオロジーコントロール剤、各種水溶性電解質を含む塩類などで粘度調整してもよい。
【0018】
また必要に応じ、防腐剤、染料や顔料などの着色剤、強度向上などのためにグラファイトや各種フィラー、その他公知の他成分を添加してもよい。
【0019】
【実施例】
つぎに本発明を実施例および比較例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0020】
実施例1
TFEとHFPを重合開始剤(過硫酸アンモニウム)、分散剤(パーフルオロカルボン酸アンモニウム)および重合安定剤(高級パラフィン)の存在下水性媒体中で乳化重合法により重合し、FEP(TFE/HFP=88.7/11.3モル比)粒子を30重量%含有する水性分散液を得た。これに、ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテル(ディスパノールTOC:日本油脂(株)製、アルキル基は分岐構造であり、オキシエチレン基含量は平均で8.5)をFEPに対して10重量%(重合体固形分重量基準)添加後、アンモニア水でpHを9〜10に調整し、55℃にて加熱後、静置する曇点濃縮法(層分離法)で固形分濃度約62.3重量%の濃縮液を得た。界面活性剤の含有量は重合体固形分重量に対して5.5重量%であった。
【0021】
この濃縮液に同じ界面活性剤(ディスパノールTOC)を0.5重量%(重合体固形分重量基準)と純水、アンモニア水を加え、固形分濃度60重量%のFEP水性分散液を得た。界面活性剤の含有量は重合体固形分重量に対し6.0重量%であった。
【0022】
この水性分散液を少量分取し水分を除去し、FEP粒子をアセトンで抽出処理後、抽出液中の界面活性剤などの成分を以下の分析条件で液体クロマトグラフィーにより分析したが、アルキルフェノール類は検出されなかった。
【0023】
分析条件
カラム:ASAHIPAC GS‐310
溶離液:アセトニトリル/水=50/50(容量比)
流:1.2ml/分
カラム温度:25〜28℃
検出器:UV230nm
検出限界:0.05ppm
サンプル:アセトニトリルで希釈
【0024】
同じく水性分散液を少量分取し水分を除去したのちガラス管に入れ、加熱(試料加熱温度:225℃10分間)し、気化した成分をヘリウムガスで吸収管(石英ウール)に捕集後、急速加熱して以下の分析条件でガスクロマトグラフィー質量分析計(GC/MS)により分析したが、アルキルフェノール類は検出されなかった。
【0025】
分析条件
カラム:UApyl
昇温条件:40℃で5分間保持、昇温速度10℃/分、320℃で5分間保持
イオン化:EI
スキャン条件:m/z10〜400、0.5秒/回
検出限界:0.05ppm
【0026】
ついで、前記水性分散液をアルミニウム板にドクターブレード(4mil)で塗装し、乾燥させてから380℃で15分間加熱した。塗膜をスガ試験機(株)製のカラーコンピューターで測色したところ、L値が38.1であり、着色が抑制されていた。
【0027】
実施例2
実施例1の界面活性剤をディスパノールTOCからポリオキシエチレンラウリルエーテル(エマルゲン109P:花王(株)製、アルキル鎖は直鎖状であり、オキシエチレン基は9個)に代えて同様の操作を行なった。得られた濃縮分散液の固形分濃度は、約64重量%であり、界面活性剤の含有量は重合体固形分重量基準で4.9重量%であった。この濃縮分散液に同一の界面活性剤エマルゲン109Pを1.1重量%(重合体固形分重量基準)と純水、アンモニア水を加えて固形分濃度60重量%のFEP水性分散液を得た。界面活性剤の含有量は重合体固形分重量基準で6.0重量%であった。
【0028】
この水性分散液を液体クロマトグラフィーおよびガスクロマトグラフィー質量分析計を使用し、実施例1と同じ条件で分析したが、アルキルフェノール類は検出されなかった。
【0029】
また、実施例と同様にしてFEP水性分散液をアルミニウム板にドクターブレード(4mil)で塗装し、乾燥させてから380℃で15分間加熱した。得られた塗膜をスガ試験機(株)製のカラーコンピューターで測色したところ、L値が39.2と着色が抑制されていた。
【0030】
実施例3
実施例1の界面活性剤をディスパノールTOCからポリオキシエチレンオキシプロピレントリデシルエーテル(アルキル鎖は分岐状であり、オキシエチレン基は10個、オキシプロピレン基は3個)に代えて同様の操作を行なった。得られた濃縮分散液の固形分濃度は、約65重量%であり、界面活性剤の含有量は重合体固形分重量基準で4.9重量%であった。この濃縮分散液に前記同じ界面活性剤ポリオキシエチレンオキシプロピレントリデシルエーテルを1.1重量%(重合体固形分重量基準)と純水、アンモニア水を加えて固形分濃度60重量%のFEP水性分散液を得た。界面活性剤の含有量は重合体固形分重量基準で6.0重量%であった。
【0031】
この水性分散液を液体クロマトグラフィーおよびガスクロマトグラフィー質量分析計を使用し、実施例1と同じ条件で分析したが、アルキルフェノール類は検出されなかった。
【0032】
また、実施例と同様にしてFEP水性分散液をアルミニウム板にドクターブレード(4mil)で塗装し、乾燥させてから380℃で15分間加熱した。得られた塗膜をスガ試験機(株)製のカラーコンピューターで測色したところ、L値が38.5と着色が抑制されていた。
【0033】
実施例4
TFEとPPVEを重合開始剤(過硫酸アンモニウム)、分散剤(パーフルオロカルボン酸アンモニウム)および重合安定剤(高級パラフィン)の存在下水性媒体中で乳化重合法により重合し、PFA(TFE/PPVE=98.7/1.3モル比)粒子を20重量%含有する水性分散液を得た。これに、ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテル(ディスパノールTOC:日本油脂(株)製、アルキル基は分岐構造であり、オキシエチレン基含量は平均で8.5)をPFA粒子に対して10重量%(重合体固形分重量基準)添加後、アンモニア水でpHを9〜10に調整し、55℃にて加熱後、静置する曇点濃縮法(層分離法)で固形分濃度約68重量%の濃縮液を得た。界面活性剤の含有量は重合体固形分重量に対して2.9重量%であった。
【0034】
この濃縮液に同じ界面活性剤(ディスパノールTOC)を3.1重量%(重合体固形分重量基準)と純水、アンモニア水を加え、固形分濃度60重量%のPFA水性分散液を得た。界面活性剤の含有量は重合体固形分重量に対し6.0重量%であった。
【0035】
この水性分散液を液体クロマトグラフィーおよびガスクロマトグラフィー質量分析計を使用し、実施例1と同じ条件で分析したが、アルキルフェノール類は検出されなかった。
【0036】
また、実施例と同様にしてPFA水性分散液をアルミニウム板にドクターブレード(4mil)で塗装し、乾燥させてから380℃で15分間加熱した。得られた塗膜をスガ試験機(株)製のカラーコンピューターで測色したところ、L値が43.1と着色が抑制されていた。
【0037】
実施例5
実施例4の界面活性剤をディスパノールTOCからポリオキシエチレンラウリルエーテル(エマルゲン109P:花王(株)製、アルキル鎖は直鎖状であり、オキシエチレン基は9個)に代えて同様の操作を行なった。得られた濃縮分散液の固形分濃度は、約67重量%であり、界面活性剤の含有量は重合体固形分重量基準で2.7重量%であった。この濃縮分散液に同一の界面活性剤エマルゲン109Pを3.3重量%(重合体固形分重量基準)と純水、アンモニア水を加えて固形分濃度60重量%のPFA水性分散液を得た。界面活性剤の含有量は重合体固形分重量基準で6.0重量%であった。
【0038】
この水性分散液を液体クロマトグラフィーおよびガスクロマトグラフィー質量分析計を使用し、実施例1と同じ条件で分析したが、アルキルフェノール類は検出されなかった。
【0039】
また、実施例と同様にしてPFA水性分散液をアルミニウム板にドクターブレード(4mil)で塗装し、乾燥させてから380℃で15分間加熱した。得られた塗膜をスガ試験機(株)製のカラーコンピューターで測色したところ、L値が43.5と着色が抑制されていた。
【0040】
実施例6
実施例4の界面活性剤をディスパノールTOCからポリオキシエチレンオキシプロピレントリデシルエーテル(アルキル鎖は分岐状であり、オキシエチレン基は10個、オキシプロピレン基は3個)に代えて同様の操作を行なった。得られた濃縮分散液の固形分濃度は、約67重量%であり、界面活性剤の含有量は重合体固形分重量基準で3.2重量%であった。この濃縮分散液に前記同じ界面活性剤ポリオキシエチレンオキシプロピレントリデシルエーテルを2.8重量%(重合体固形分重量基準)と純水、アンモニア水を加えて固形分濃度60重量%のPFA水性分散液を得た。界面活性剤の含有量は重合体固形分重量基準で6.0重量%であった。
【0041】
この水性分散液を液体クロマトグラフィーおよびガスクロマトグラフィー質量分析計を使用し、実施例1と同じ条件で分析したが、アルキルフェノール類は検出されなかった。
【0042】
また、実施例と同様にしてPFA水性分散液をアルミニウム板にドクターブレード(4mil)で塗装し、乾燥させてから380℃で15分間加熱した。得られた塗膜をスガ試験機(株)製のカラーコンピューターで測色したところ、L値が43.7と着色が抑制されていた。
【0043】
比較例1
実施例1の界面活性剤をディスパノールTOCからポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル(トライトンX−100:ユニオンカーバイド社製、オキシエチレン基は10個)に代えて同様の操作を行なった。得られた濃縮分散液の固形分濃度は、約65重量%であり、界面活性剤の含有量は重合体固形分重量基準で4.7重量%であった。この濃縮分散液に前記同じ界面活性剤トライトンX−100を1.3重量%(重合体固形分重量基準)と純水、アンモニア水を加えて固形分濃度60重量%のFEP水性分散液を得た。界面活性剤の含有量は重合体固形分重量基準で6.0重量%であった。
【0044】
この水性分散液を液体クロマトグラフィーにより、実施例1と同じ条件で分析したところ、アルキルフェノール類が9.8ppm検出された。
【0045】
また、実施例と同様にしてFEP水性分散液をアルミニウム板にドクターブレード(4mil)で塗装し、乾燥させてから380℃で15分間加熱した。得られた塗膜をスガ試験機(株)製のカラーコンピューターで測色したところ、L値が30.6と着色が生じていた。
【0046】
比較例2
実施例4の界面活性剤をディスパノールTOCからポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル(トライトンX−100:ユニオンカーバイド社製、オキシエチレン基は10個)に代えて同様の操作を行なった。得られた濃縮分散液の固形分濃度は、約65重量%であり、界面活性剤の含有量は重合体固形分重量基準で3.2重量%であった。この濃縮分散液に前記同じ界面活性剤トライトンX−100を2.8重量%(重合体固形分重量基準)と純水、アンモニア水を加えて固形分濃度60重量%のPFA水性分散液を得た。界面活性剤の含有量は重合体固形分重量基準で6.0重量%であった。
【0047】
この水性分散液を液体クロマトグラフィーにより、実施例1と同じ条件で分析したところ、アルキルフェノール類が10.5ppm検出された。
【0048】
また、実施例と同様にしてPFA水性分散液をアルミニウム板にドクターブレード(4mil)で塗装し、乾燥させてから380℃で15分間加熱した。得られた塗膜をスガ試験機(株)製のカラーコンピューターで測色したところ、L値が36.3と着色が生じていた。
【0049】
【発明の効果】
本発明の含フッ素重合体水性分散液は、界面活性剤として常用されているアルキルフェノール類の残留が少なく、焼成した場合炭化物が少なく透明性に優れた皮膜を与えることができ、たとえば複写機の定着ロール、食品加工用ロール、トレー、調理器具、フッ素樹脂工業用ベルトの外層皮膜や膜構築材間の接着用皮膜などに好適である。

Claims (2)

  1. 溶融加工可能な含フッ素重合体の水性分散液であって、
    該含フッ素重合体を30〜65重量%、および式:
    R−O−A−H
    (式中、Rは直鎖状または分岐鎖状の炭素数5〜18のアルキル基、Aはオキシエチレン基を5〜20個有するポリオキシエチレン鎖である)で示されるポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤を該含フッ素重合体100重量部あたり3〜20重量部含有し、かつその水性分散液中のアルキルフェノールの含有量が0.1ppm以下であることを特徴とする溶融加工可能な含フッ素重合体水性分散液。
  2. 前記含フッ素重合体が、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンまたはパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)の少なくとも1種との共重合体であることを特徴とする請求項1記載の水性分散液。
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