JP4304743B2 - 補助電源なしでオンオフ制御を可能にするスイッチング電源装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はスイッチング電源装置に関し、特に外部信号によってスイッチング電源の発振を停止させる回路に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、スイッチング電源の発振を外部信号によって停止する回路としては図３に示したように、フォトカプラを介して絶縁された信号を発振停止回路に送る方法がとられていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
フォトカプラのＬＥＤに電流を流すことによって発振の開始または停止を決めるが、いずれの場合もＬＥＤに電流を供給する補助電源が必要になる。例えば、ＬＥＤに電流を流すことによって発振を開始するという場合は、発振停止中でも補助電源がいつでもＬＥＤに電流を供給できる状態になっていなければならない。ＬＥＤに電流を流すことによって発振を停止する場合も補助電源が必要である。
【０００４】
本発明は、補助電源なしに、発振の停止を絶縁された外部から可能にする回路を提供することを目的としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
互いに絶縁された１次巻線と２次巻線を持つトランスにおいて、１次巻線のインダクタンスは２次巻線がオープンのときとショートのときとでは異なる。よって、交流電流を１次巻線に加えたときの１次巻線両端の電圧は２次巻線がオープンのときとショートのときとで異なる。
【０００６】
１次巻線の両端の電圧を整流平滑した直流電圧も、２次巻線がオープンのときとショートのときで異なるので、これを利用し、発振を停止させることができる。
【０００７】
【作用】
トランスの２次巻線をショートさせると、１次巻線両端のインダクタンスは１次巻線と２次巻線のカップリングからはずれた漏れインダクタンスになり、１次巻線両端の交流電圧はインダクタンスの低下に比例して下がる。
【０００８】
１次巻線両端の交流電圧を整流平滑して得られる直流電圧も１次巻線のインダクタンスに比例するので、この電圧をスイッチング素子の発振の開始と停止の信号として利用できる。
【０００９】
１次巻線に加える交流電流は、請求項１記載の発明においては、交流発生回路によって作り出す。
【００１０】
請求項２記載の発明において、１次巻線に加える交流電流は交流電源からインピーダンス素子を介して得る。インピーダンス素子として、交流に対してインピーダンスを有するものであれば、抵抗、インダクタ、コンデンサ、及びそれらの組合せを用いることができる。
【００１１】
【実施例】
図１は請求項１記載の発明の実施例に係るスイッチング電源装置を示す回路図である。
【００１２】
図１に示した回路において、スイッチ４がオープンのときはトランス３の１次巻線３１両端の電圧が高いので、コンデンサ６に高い電圧が充電される。スイッチ４がショートのときは低い電圧が充電される。発振停止回路１はコンデンサ６の電圧の差を読みとって発振制御回路１１の発振の開始または停止を行う。
【００１３】
図２は請求項２記載の発明の実施例に係るスイッチング電源装置を示す回路図である。
【００１４】
図２において、トランス３の１次巻線３１には交流電源よりコンデンサ１６と抵抗１７を介して交流電流が供給される。より具体的にいえば、交流電源より供給される電流はコンデンサ１６を一方方向に流れるのでコンデンサ１６を充電し、次にコンデンサ１６の電荷は抵抗１７と１次巻線３１を流れて放電する。スイッチ回路４がオープンのときは、１次巻線３１のインピーダンスが高いので、交流電源８のコンデンサ１６が接続されている電極が正電圧のときは、コンデンサ１６を流れる電流は大部分がダイオード５を流れてコンデンサ６を充電する。また、交流電源８のコンデンサ１６が接続されている電極が負電圧のときは、コンデンサ１６の電荷は、抵抗１７と１次巻線３１の合成されたインピーダンスに応じて放電する。コンデンサ６の電圧は、発振停止回路１が吸い込む電流とコンデンサ１６を介して供給される電流のバランスの取れるところで一定になる。抵抗１７の値が小さい程コンデンサ１６の放電が深くなるので、コンデンサ１６を介してコンデンサ６に流れる電流が増えてコンデンサ６の電圧は高くなる。
一方、スイッチ回路４がショートのときは、１次巻線３１のインピーダンスが低くなり、コンデンサ１６を流れる電流は大部分が１次巻線３１を流れ、コンデンサ６に流れる電流が小さく、コンデンサ６の電圧は低いままである。
【００１５】
図１及び図２に示したいずれの回路も直流電圧を出力する一石コンバータを応用した回路例であるが、本発明の原理は多石コンバータを応用した回路にも、また、交流電圧を出力するインバータの回路にも用いることができる。
【００１６】
【発明の効果】
図３に示した従来方式に比べ、補助電源装置を必要としない分のコストが削減でき、経済的効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図１】請求項１記載の発明に係るスイッチング電源装置を示す回路図である。
【図２】請求項２記載の発明に係るスイッチング電源装置を示す回路図である。
【図３】従来方式の一例を示す回路図である。
【符号の説明】
１ 発振停止回路
２ 交流発生回路
３ トランス
４ スイッチ回路
５ ダイオード
６ コンデンサ
７ 直流電源
８ 交流電源
９ 負荷回路
１０ スイッチ素子
１１ 発振制御回路
１２ トランス
１３ ダイオード
１４ コンデンサ
１５ ブリッジ整流器
１６ コンデンサ
１７ 抵抗
１８ フォトカプラ
１９ 補助電源装置
３１ トランスの１次巻線
３２ トランスの２次巻線
Claims (2)
- 直流電源の電気エネルギーを前記直流電源と電気的に絶縁されている負荷回路に供給するために、前記直流電源と前記負荷回路の間に挿入されているスイッチング電源装置において、前記スイッチング電源装置のスイッチング素子の発振を外部信号によって停止できる発振停止回路と、前記直流電源より電力の供給を受けて交流信号を発生する交流発生回路と、前記交流発生回路の出力をその１次巻線に入力し、その２次巻線から絶縁された交流信号を出力するトランスと、前記トランスの１次巻線の両端の電圧を整流平滑する整流平滑回路を付加し、前記トランスの２次巻線にスイッチ回路を接続し、前記発振停止回路の外部信号入力端子を前記整流平滑回路の出力に接続し、これによって補助電源なしでオンオフ制御を可能にするスイッチング電源装置。
- 交流電源の電気エネルギーを前記交流電源と電気的に絶縁されている負荷回路に供給するために、前記交流電源と前記負荷回路の間に挿入されているスイッチング電源装置において、前記スイッチング電源装置のスイッチング素子の発振を外部信号によって停止できる発振停止回路と、前記交流電源の電圧をインビーダンス素子を介してその１次巻線に入力し、その２次巻線から絶縁された交流信号を出力するトランスと、前記トランスの１次巻線の両端の電圧を整流平滑する整流平滑回路を付加し、前記トランスの２次巻線にスイッチ回路を接続し、前記発振停止回路の外部信号入力端子を前記整流平滑回路の出力端子に接続し、これによって補助電源なしでオンオフ制御を可能にするスイッチング電源装置。
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|---|---|---|---|
| JP33188198A JP4304743B2 (ja) | 1998-10-16 | 1998-10-16 | 補助電源なしでオンオフ制御を可能にするスイッチング電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33188198A JP4304743B2 (ja) | 1998-10-16 | 1998-10-16 | 補助電源なしでオンオフ制御を可能にするスイッチング電源装置 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000125549A JP2000125549A (ja) | 2000-04-28 |
| JP4304743B2 true JP4304743B2 (ja) | 2009-07-29 |
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ID=18248675
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33188198A Expired - Fee Related JP4304743B2 (ja) | 1998-10-16 | 1998-10-16 | 補助電源なしでオンオフ制御を可能にするスイッチング電源装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4304743B2 (ja) |
-
1998
- 1998-10-16 JP JP33188198A patent/JP4304743B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2000125549A (ja) | 2000-04-28 |
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