JP4304407B2 - 電磁負荷の駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁負荷の駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来技術として、例えば図5に示すインジェクタ駆動装置が知られている。この図5において、駆動回路(EDU:Electric Driver Unit)200のハイサイドにはCOM端子が設けられると共に、ローサイドにはINJ端子が設けられ、そのCOM端子とINJ端子との間にインジェクタ250が接続されている。また、この駆動回路200では、スイッチング素子201のオン/オフに伴い昇圧コイル202により電源電圧+Bが昇圧され、ダイオード203を介してコンデンサ204が充電される。そして、インジェクタ駆動時、すなわちスイッチング素子205のオン時には、その駆動当初にスイッチング素子207がオンされてコンデンサ204の充電電圧がインジェクタ250に供給される。これにより、インジェクタ250が開弁して燃料噴射が開始される。また、コンデンサ放電後は、スイッチング素子208がインジェクタ通電電流(抵抗206の検出値)に応じてオン/オフされる。これにより、スイッチング素子208を介して定電流がインジェクタ250に供給され、インジェクタ250が開弁状態で保持される。なお、符号209は、各スイッチング素子を駆動するための駆動用ICである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記駆動回路200では、ワイヤハーネスがエンジンボディに接触する等してCOM端子が地絡した場合、駆動回路200内部に過電流が流れ、トランジスタ等により構成されるスイッチング素子207,208が破損するという問題があった。すなわち、COM端子が地絡した場合には、図6に示すように、スイッチング素子207,208がオンとなる直後にCOM端子に流れ込む電流iとして、通常時(二点鎖線)よりも大きな過大電流が流れる。またこのとき、抵抗206により検出される電流値(インジェクタ通電電流)は0となるため、スイッチング素子208はオンしたまま保持される。そのため、開弁保持電流としても通電時よりも大きな電流が流れる。従って、スイッチング素子207,208に過電流が流れ、これらスイッチング素子207,208が破損してしまう。
【0004】
上記の対策のため、図7に示すように、電流制限回路300を設けることが検討されている。ところが、上記電流制限回路300では、COM端子に直列に配置した抵抗301の両端子間において電圧降下が発生する。そのため、インジェクタが低電圧駆動される場合など、電圧降下分が無視できない場合には、駆動回路として適正に機能できなくなるおそれがあった。近年では、エンジン始動時におけるバッテリ電圧の低下時にも支障無くインジェクタ駆動ができるよう、低電圧駆動のインジェクタの採用が検討されつつあるが、こうした要望にも十分に応えることができない。
【0005】
本発明は、上記問題に着目してなされたものであって、その目的とするところは、ハイサイドの端子(COM端子)の地絡を適正に検出し、ひいてはスイッチング素子の保護を図ることができる電磁負荷の駆動装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、エネルギ蓄積素子にエネルギが随時蓄積され、電磁負荷の駆動時に第1のスイッチング素子と共に第2のスイッチング素子がオンされると、エネルギ蓄積素子のエネルギがハイサイドの端子を介して電磁負荷に供給される。また、第2のスイッチング素子のオン以後、電磁負荷の通電電流に応じて第3のスイッチング素子が周期的にオン/オフされ、電源電圧による定電流がハイサイドの端子を介して電磁負荷に供給される。これにより、電磁負荷が所定の期間において継続的に駆動される。また、エネルギ蓄積素子のグランド側において同エネルギ蓄積素子のエネルギ放出時にグランドを介して還流される電流が検出され(電流検出手段)、該検出した電流に応じてハイサイドの端子の地絡が検出される(地絡検出手段)。
【0007】
要するに、前記ハイサイドの端子が地絡すると、電磁負荷が切り離された分、第2のスイッチング素子をオンした時に通常よりも大きな電流が流れる。この場合、エネルギ蓄積素子のエネルギ放出時にグランドを介して還流される電流が増加するため、その電流によりハイサイド端子の地絡が適正に検出できる。なお本発明の駆動装置では、電流制限回路を設けた従来技術とは異なり、電源経路での電圧降下が生じることはなく、低電圧駆動用の電磁負荷であっても好適に駆動できる。
【0008】
請求項2に記載の発明では、前記地絡検出手段によりハイサイドの端子の地絡が検出された時、第2及び第3のスイッチング素子に対する駆動信号の出力を停止し、電磁負荷に対するエネルギ供給動作を停止させる。これにより、第2のスイッチング素子や第3スイッチング素子に過大電流が流れることはなく、これら各スイッチング素子の保護を図ることができる。
【0009】
請求項3に記載の発明では、電磁負荷を駆動するためのオン信号が前記第1のスイッチング素子に入力される毎に前記地絡検出の結果をリセットし、新たに地絡検出を実施する。これにより、ハイサイド端子の地絡が一時的なものであったり、地絡が誤検出されたりする場合において、正常動作への復帰が可能となる。
【0010】
また、請求項4に記載の発明では、電源、昇圧コイル及びグランドの直列回路を周期的に断続させ、その際発生するエネルギを前記エネルギ蓄積素子に蓄積する。この場合、エネルギ蓄積素子が電源電圧よりも高い電圧に充電され、これを電磁負荷に対して放出することにより電磁負荷の応答性が向上する。
【0011】
上記請求項4の発明では、請求項5に記載したように、昇圧コイルに流れる電流を検出するための抵抗を用い、前記電流検出手段を構成すると良い。この場合、前記抵抗は、昇圧コイルによる昇圧動作をモニタするために必須の構成要素であり、既存の装置にも採用されている。従って、前記抵抗を電流検出手段として兼用することにより、新たな付加的構成を追加することなく本発明の駆動装置が実現できる。
【0012】
また本発明は、多気筒内燃機関の燃料噴射制御装置において、前記ハイサイドの端子が複数のインジェクタに共通に接続されるコモン端子である場合に好適に具体化できる(請求項6)。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態は、車載用4気筒ディーゼルエンジンのコモンレール式燃料噴射システムとして具体化されるものであり、同燃料噴射システムにおいてコモンレール内で蓄圧された高圧燃料は、インジェクタの駆動に伴いディーゼルエンジンの各気筒に対して噴射供給される。また本実施の形態では、排気エミッションの改善を目的として、1回の燃焼行程に際してパイロット噴射、メイン噴射等、複数回の燃料噴射動作を多段に行わせる多段噴射と、同時に2つのインジェクタを駆動させて各々燃料噴射を行わせる多重噴射とを実施することとしている。
【0014】
図1は、本実施の形態におけるインジェクタ駆動装置の電気的構成を示す回路図である。図1の装置は、エンジンの各気筒に対して燃料噴射を行うインジェクタ101,102,103,104と、これらインジェクタ101〜104を駆動する駆動回路(EDU)100と、この駆動回路100に接続されるECU(電子制御装置)150とを備える。ECU150は、CPU、各種メモリ等からなる周知のマイクロコンピュータを備え、エンジン回転数Ne、アクセル開度ACC、エンジン水温THWなど、各種センサにて検出されるエンジン運転情報に基づき気筒毎に噴射信号を生成して駆動回路100に出力する。
【0015】
インジェクタ101〜104は常閉式の電磁弁にて構成され、電磁負荷としてのソレノイド101a,102a,103a,104aを個々に備える。この場合、各ソレノイド101a〜104aが通電されると、図示しない弁体がリターンスプリングの付勢力に抗して開弁位置に移動し、燃料噴射が行われる。また、各ソレノイド101a〜104aの通電が遮断されると、弁体が元の閉弁位置に戻り、燃料噴射が停止される。
【0016】
本実施の形態では、全4気筒分のインジェクタ101〜104を2気筒ずつに分け、インジェクタ101と103を同じ噴射グループとして駆動回路100のコモン端子COM1に接続し、インジェクタ102と104を同じ噴射グループとして駆動回路100のコモン端子COM2に接続している。なお、同時に駆動されることがないインジェクタで各々の噴射グループを構成することとしている。
【0017】
インダクタL11は一端がバッテリ電源ライン(+B)に接続され、他端がトランジスタT00に接続されている。トランジスタT00のゲート端子には自励式の発振回路110が接続され、この発振回路110の出力に応じてトランジスタT00がオン/オフする。トランジスタT00とGNDとの間には電流検出抵抗R00が接続されている。
【0018】
インダクタL11とトランジスタT00との間には、トランジスタT13と逆流防止用のダイオードD13とを介してコンデンサC10の一端が接続されると共に、トランジスタT23と逆流防止用のダイオードD23とを介してコンデンサC20の一端が接続されている。これらコンデンサC10,C20の他端はトランジスタT00と電流検出抵抗R00との接続点に接続されている。この場合、上記インダクタL11、トランジスタT00、電流検出抵抗R00、発振回路110、トランジスタT13,T23、ダイオードD13,D23及びコンデンサC10,C20によりDC−DCコンバータ回路が構成されている。なお、コンデンサC10は、COM1側の噴射グループであるインジェクタ101,103専用のエネルギ蓄積コンデンサであり、コンデンサC20は、COM2側の噴射グループであるインジェクタ102,104専用のエネルギ蓄積コンデンサである。
【0019】
トランジスタT13,T23は駆動用IC120により駆動が制御され、トランジスタT13,T23がオンした状態でトランジスタT00がオン/オフされると、ダイオードD13,D23を通じてコンデンサC10,C20が充電される。これにより、各コンデンサC10,C20がバッテリ電圧+Bよりも高い電圧に充電される。かかる場合、電流検出抵抗R00により充電電流がモニタされつつ、駆動用IC120からの指示に従い発振回路110によりトランジスタT00がオン/オフされることで、コンデンサC10,C20が効率の良い周期で充電される。コンデンサC10,C20の充電電圧は例えば100Vである。
【0020】
駆動用IC120には、#1〜#4の入力端子が接続され、駆動用IC120はこの各端子を通じてECU150から第1気筒(#1)〜第4気筒(#4)の各噴射信号を取り込む。
【0021】
トランジスタT12,T22は、#1〜#4の噴射信号がオフ(論理Lレベル)からオン(論理Hレベル)に反転するタイミングで一時的にオンとなり、コンデンサC10,C20の蓄積エネルギをインジェクタ101〜104に供給するためのトランジスタである。より詳しくは、トランジスタT12はコンデンサC10とコモン端子COM1との間に設けられ、駆動用IC120によりトランジスタT12がオンされると、コンデンサC10の蓄積エネルギがCOM1側のインジェクタ101,103に供給される。また、トランジスタT22はコンデンサC20とコモン端子COM2との間に設けられ、駆動用IC120によりトランジスタT22がオンされると、コンデンサC20の蓄積エネルギがCOM2側のインジェクタ102,104に供給される。こうしたコンデンサC10,C20のエネルギ供給により、インジェクタ101〜104の駆動電流として大電流が流れ、それに伴いインジェクタ101〜104の開弁応答性が向上する。
【0022】
各インジェクタ101〜104のローサイドには、駆動回路100の端子INJ1,INJ2,INJ3,INJ4を介してトランジスタT10,T20,T30,T40が接続されており、駆動用IC120から#1〜#4の噴射信号が各々供給されると、その論理Hレベルの噴射信号により当該トランジスタT10〜T40がオンとなる。トランジスタT10,T30とトランジスタT20,T40とは、各々同一の噴射グループを構成するものであり、それら各トランジスタはグループ毎に電流検出抵抗R10,R20を介して接地されている。電流検出抵抗R10,R20によりインジェクタ101〜104に流れる駆動電流が検出され、その検出結果が駆動用IC120に取り込まれる。
【0023】
COM1,COM2端子はそれぞれ、ダイオードD11,D21とトランジスタT11,T21とを介してバッテリ電源ライン(+B)に接続されている。かかる場合、駆動用IC120は、インジェクタ101〜104に流れる駆動電流に応じてトランジスタT11,T21をオン/オフ制御する。これにより、+Bからインジェクタ101〜104に定電流が供給される。ダイオードD12,D22は定電流制御のための帰還ダイオードであり、トランジスタT11,T21のオフ時にインジェクタ101〜104に流れる電流はダイオードD12,D22を介して還流される。
【0024】
実際の動作に際しては、駆動指令である噴射信号の立ち上がりと同時に先ずトランジスタT12又はT22がオンされ、インジェクタ101〜104の駆動電流としてコンデンサC10,C20のエネルギ供給により大電流が流れた後、引き続き、トランジスタT11又はT21を通じて定電流が流れ、噴射信号の立ち下がりに伴い同駆動電流が遮断される。なお、ダイオードD11,D21は、コンデンサC10,C20のエネルギ供給に際し、高電位となるCOM1,COM2端子から+B側への回り込みを防止するためのダイオードである。
【0025】
また、駆動用IC120には、ハイサイド端子であるCOM1,COM2端子の地絡を検出するための地絡検出回路121が設けられている。この地絡検出回路121では、電流検出抵抗R00により検出される電圧値に基づき、COM1,COM2端子の地絡を検出し、これら何れかの端子が地絡していれば、トランジスタT11,T21,T12,T22に対して常時オフの信号を出力し、これらトランジスタの駆動を停止させる。その詳細な構成を図2を用いて説明する。
【0026】
図2では、前記抵抗R00の検出値が取り込まれ、抵抗122,123を介してコンパレータ124の反転入力端子(−端子)に入力される。また、同コンパレータ124の非反転入力端子(+端子)には、定電圧Vccを抵抗125,126により分圧した基準電圧Vrefが入力される。コンパレータ124の出力はフリップフロップ127のセット(S)端子に入力される。フリップフロップ127は、セット端子の入力がHレベルであれば、出力QをHレベルとする。また、フリップフロップ127のリセット(R)端子には、各気筒の駆動信号#1〜#4が入力され、フリップフロップ127は駆動信号#1〜#4がHレベルとなる度に、出力Qをリセットする。この場合、フリップフロップ127の出力QがHレベルであれば、トランジスタ128がオンし、各トランジスタT11,T21,T12,T22への出力がオフに固定される。また、フリップフロップ127の出力QがLレベルであれば、トランジスタ128がオフし、各トランジスタT11,T21,T12,T22は通常通り動作する。
【0027】
なお本実施の形態では、コンデンサC10,C20が本発明のエネルギ蓄積素子に、トランジスタT10〜T40が第1のスイッチング素子に、トランジスタT12,T22が第2のスイッチング素子に、トランジスタT11,T21が第3のスイッチング素子にそれぞれ相当する。また、電流検出抵抗R00が電流検出手段に、地絡検出回路121が地絡検出手段に相当する。
【0028】
次に、本実施の形態における基本動作を図3のタイムチャートを用いて説明する。但し図3では、第1気筒の動作を例に挙げ、多段噴射のうち一つの燃料噴射(例えばメイン噴射)の動作を代表して示す。
【0029】
図3の燃料噴射前(t1直前)において、コンデンサC10は満充電の状態にあり、t1のタイミングで#1の噴射信号がオンに立ち上げられると、トランジスタT10がオンすると共に、それと同時にトランジスタT12が比較的短い一定時間だけオンする。これにより、コンデンサC10の蓄積エネルギがソレノイド101aに供給されてソレノイド101aに大電流が流れ、インジェクタ101による燃料噴射が開始される。
【0030】
コンデンサC10のエネルギ供給後は、それに引き続いてトランジスタT11がオン/オフ制御され、ダイオードD11を介してソレノイド101aに定電流が供給される。すなわち、電流検出抵抗R10により検出した駆動電流(INJ1電流)に応じて駆動用IC120がトランジスタT11をオン/オフし、その駆動電流を所定値に保持する。これにより、インジェクタ101は開弁状態で保持される。
【0031】
その後、t2のタイミングで#1の噴射信号がオフされると、トランジスタT10がオフする。そして通電遮断後、インジェクタ101の駆動電流(INJ1電流)がリターンスプリングの付勢力に打ち負ける所定レベルまで減衰すると、インジェクタ101が閉弁し、同インジェクタ101による燃料噴射が終了される。
【0032】
また、燃料噴射の開始後、しばらく時間が経過すると、駆動用IC120の指示に従い発振回路110が動作し、その発振回路110からの信号にてトランジスタT00が周期的にオン/オフする。これにより、コンデンサC10が充電される。なおこのとき、トランジスタT13はオンとなっている。
【0033】
一方、電流検出抵抗R00の検出電流は、コンデンサC10の充電動作時にはトランジスタT00のオン/オフの状態に応じて推移する。また、燃料噴射開始のタイミング(t1のタイミング)では、コンデンサC10のエネルギ放出に伴い一時的に負側に変化する。この場合、地絡検出回路121では、コンパレータ124の入力電圧が図示の如く変化するが、それは基準電圧Vrefに達することはない。従って、コンパレータ124の出力がLレベルのまま保持され、フリップフロップ127の出力QがLレベルとなる。これにより、トランジスタ128がオフのまま保持され、インジェクタ駆動が何ら制約されることなく継続される。
【0034】
次いで、COM1端子が地絡した場合の動作について図4のタイムチャートを用いて説明する。
燃料噴射開始のタイミング(t11のタイミング)でトランジスタT12がオンになり、コンデンサC10のエネルギが放出される時、COM1端子が地絡していれば、電磁負荷としてのソレノイド101aが切り離されている分、COM1端子に流れ込む電流iとして通常よりも大きな電流が流れようとする。しかしこの場合、グランドを介して還流される電流が増加し、この電流が電流検出抵抗R00により検出される。そのため、地絡検出回路121では、コンパレータ124の入力電圧が図示の如く大きく変化し、基準電圧Vrefを下回る。従って、コンパレータ124の出力がHレベルに変化し、フリップフロップ127の出力QがHレベルとなる。これにより、トランジスタ128がオンし、トランジスタT11,T21,T12,T22への出力がオフされる。すなわち、インジェクタ駆動が中断される。
【0035】
なお、次回の燃料噴射時には、次気筒の噴射信号がオンとなることでフリップフロップ127がリセットされる。そして、新たに電流検出抵抗R00の検出電圧がコンパレータ124に取り込まれ、地絡検出が実施される。従って、COM1,COM2端子の地絡が一時的なものであったり、地絡が誤検出されたりする場合において、正常動作への復帰が可能となる。第1気筒以外の動作については説明を省略するが、勿論同様に動作する。
【0036】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下に示す効果が得られる。
コンデンサC10,C20のエネルギ放出時にグランドを介して還流される電流が検出され、該検出した電流に応じてCOM1,COM2端子の地絡が検出される。また、COM1,COM2端子の地絡が検出されると、COM1,COM2端子側のトランジスタT11,T21,T12,T22の出力がオフされる。従って、COM1,COM2端子の地絡が適正に検出できると共に、前記各トランジスタT11,T21,T12,T22の保護を図ることができる。
【0037】
DC−DCコンバータ回路に組み込まれる電流検出抵抗R00を用い、コンデンサC10のエネルギ放出時における電流検出を行うので、電流検出手段として新たな付加的構成を追加することなく上記駆動装置が実現できる。
【0038】
なお本発明は、上記以外に次の形態にて具体化できる。
上記実施の形態では、COM1,COM2端子の地絡を検出すると、トランジスタT11,T21,T12,T22を常時オフとしたが、それ以外に、地絡検出時には異常情報をECU150内に記憶したり、トランジスタオフ以外のフェイルセーフ処理を実施したりしても良い。
【0039】
また、地絡検出回路は、ECU150内でのソフトウエアにて実現するようにしても良い。
また、コモンレール式燃料噴射装置以外への適用も可能である。要は、電磁負荷を高応答で駆動させ、その後の定電流駆動させるような電磁負荷の駆動装置であれば任意に具体化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態におけるインジェクタ駆動装置の概要を示す回路図。
【図2】地絡検出回路の構成を示す回路図。
【図3】インジェクタ駆動装置の基本動作を示すタイムチャート。
【図4】COM1端子の地絡時における動作を示すタイムチャート。
【図5】従来技術におけるインジェクタ駆動装置を示す回路図。
【図6】COM端子の地絡時における動作を示すタイムチャート。
【図7】電流制限回路を示す回路図。
【符号の説明】
100…駆動回路、101〜104…インジェクタ、101a〜104a…電磁負荷としてのソレノイド、121…地絡検出手段としての地絡検出回路、COM1,COM2…ハイサイド端子としてのコモン端子、INJ1〜INJ4…ローサイド端子、C10,C20…エネルギ蓄積素子としてのコンデンサ、T10〜T40…第1のスイッチング素子としてのトランジスタ、T12,T22…第2のスイッチング素子としてのトランジスタ、T11,T21…第3のスイッチング素子としてのトランジスタ、R00…電流検出手段としての電流検出抵抗、L11…昇圧コイルとしてのインダクタ。
Claims (6)
- 電磁負荷を接続するハイサイド及びローサイドの端子を備え、ローサイドの端子には電磁負荷の通電をオン/オフするための第1のスイッチング素子を接続し、該第1のスイッチング素子をオンすることによりハイサイドの端子から電磁負荷に駆動用エネルギを供給する電磁負荷の駆動装置において、
電磁負荷に供給するためのエネルギを蓄積するエネルギ蓄積素子と、
前記エネルギ蓄積素子と前記ハイサイドの端子との間に設けられる第2のスイッチング素子と、
電源と前記ハイサイドの端子との間に設けられ、前記第2のスイッチング素子のオン以後、電磁負荷の通電電流に応じてオン/オフされる第3のスイッチング素子と、
前記エネルギ蓄積素子のグランド側の端子に接続されて、同エネルギ蓄積素子のエネルギ放出時にグランドを介して還流される電流を検出する電流検出手段と、
前記検出した電流に応じて前記ハイサイドの端子の地絡を検出する地絡検出手段と、
を備えることを特徴とする電磁負荷の駆動装置。 - 前記地絡検出手段により前記ハイサイドの端子の地絡が検出された時、前記第2及び第3のスイッチング素子に対する駆動信号の出力を停止する請求項1に記載の電磁負荷の駆動装置。
- 電磁負荷を駆動するためのオン信号が前記第1のスイッチング素子に入力される毎に前記地絡検出の結果をリセットし、新たに地絡検出を実施する請求項1又は2に記載の電磁負荷の駆動装置。
- 電源、昇圧コイル及びグランドの直列回路を周期的に断続させ、その際発生するエネルギを前記エネルギ蓄積素子に蓄積する請求項1〜3の何れか一項に記載の電磁負荷の駆動装置。
- 請求項4に記載の電磁負荷の駆動装置において、前記昇圧コイルに流れる電流を検出するための抵抗を用い、前記電流検出手段を構成する電磁負荷の駆動装置。
- 多気筒内燃機関の気筒毎に電磁駆動式のインジェクタが設けられ、該インジェクタにより燃料噴射を行う燃料噴射装置に適用され、前記ハイサイドの端子は、複数のインジェクタに共通に接続されるコモン端子である請求項1〜5の何れか一項に記載の電磁負荷の駆動装置。
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