JP4304313B2 - 面状弾性体による座面部を有するシート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通気性のある面状弾性体による座面部を有するシートの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、通気性のある面状弾性体から座面部を形成するシートは既に提案されている(USP5,013,089、同5,533,789、特表平8−507935号)。
【0003】
この面状弾性体による座面部を有するシートは通気性を座面部に付与できると共に、通常のシートとはデザイン的に様相を変られる。また、通常の座面部を構成するのに要するパッド部材やスプリング部材等を省け、更には軽量化を図れて面状弾性体の薄さによりスペース効率もよいところから好ましい。
【0004】
然し、そのシートは座面部を面状弾性体だけから形成するものであるため、車輌用のシート、特に、シートクッションを構成するときには振動等に伴って座者の体圧が座骨相当部分で集中することにより底突き感を与える虞れがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、面状弾性体による座面部のクッション性を生かし、底突き感等を与えることなく良好なクッション性を発揮できる面状弾性体による座面部を有するシートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1に係る面状弾性体による座面部を有するシートにおいては、略四辺形の枠体をシートフレームとし、通気性のある面状弾性体を該枠体の枠内に張設装備することにより座面部を形成する面状弾性体による座面部を有するもので、
面状弾性体が座者の体圧を受けて撓む負荷よりも大きな負荷のときに面状弾性体と共に撓み偏位可能なクッション部材を、面状弾性体との間に空間を保って面状弾性体の裏側に装備し、
枠体のシートフレームにおける対向する側辺に内側向きに設置され、クッション部材を掛渡し支持するクッション支持部材を設けることにより構成されている。
【0007】
本願の請求項2に係る面状弾性体による座面部を有するシートにおいては、クッション部材を座面部の略半ばから後部寄りに亘る下部側に備え付けることにより構成されている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して説明すると、図示実施の形態は図1で示すように車輌用シートにおいてシートクッションCを組み立てるのに適用されている。このシートクッションCは、略四辺形の枠体1をシートクッションフレームとし、座面部を形成する面状弾性体2と、土手部を形成するパッド部材3と、パッド部材3を被包する表皮材4と、面状弾性体5の下部側に配置されるクッション部材5とから組み立てられている。
【0009】
シートクッションフレーム1は図2で示すように金属製のパイプフレーム1aを基枠とし、このパイプフレーム1aの軸線を内部に埋め込むと共に、面状弾性体2の周端縁を内部に取り込んで面状弾性体2を周回りから所定の張力で張設支持する枠体1bをパイプフレーム1aと一体にインジェクション成形したもので構成されている。その枠体1bは、ポリエチレンテレフタレート,ポリプロピレン,ポリエチレン等の合成樹脂から形成することができる。
【0010】
面状弾性体2には、伸縮性,通気性を有する布地が用いられている。例えば、内装織物に使用される繊維状ヤーンからなる複数のストランドで交織された複数のエラストマーモノフィラメントで形成したもの、或いは1000〜4000デニールのエラストマーモノフィラメントを経糸または緯糸に織り込み或いは編み込んで伸縮性,通気性を付与した織物または編物を用いるようにできる。
【0011】
パッド部材3は発泡ウレタン等のクッションフォームでなり、シートクッションフレーム1の前面,側面または背面側に回る所定の横断面形状に発泡成形したものを用いることができる。このパッド部材3はシートクッションフレーム1の各辺毎に個別に形成し、また、シートクッションフレーム1の枠形状に合わせて全体を連続した一体ものに形成するようにもできる。
【0012】
表皮材4には、汎用の本革、合皮,ファブリック等のいずれでも用いることができる。その表皮材4は、内側が開放された横断面略C字形でシートクッションフレーム1の各辺に組み付けられるパッド部材3を外側より包み込めるよう全体を連続した一体ものに縫製することができる。
【0013】
クッション部材5としては、厚み圧縮による弾性を呈する発泡ウレタン等のフォーム材やポリエステル系の繊維からなる綿布を用いることができる。このクッション部材5はパン状のブラケットプレート6をクッション支持部材としてパイプフレーム1aの側辺間に掛渡し固定し、面状弾性体2と相対させてブラケットプレート6の内側に敷込み配置することにより面状弾性体2の下部側に備え付けることができる。
【0014】
そのクッション部材5を備える場合には、面状弾性体2が撓み偏位するのに伴って肉厚が圧縮されることによるクッション性を発揮できるため、底突き感のない安定した着座感が得られる。また、面状弾性体2とクッション部材5との間の空間Gを保つことにより着座時のクッション性として撓み量を適度に調節でき、通常の着座状態では座者の体圧を面状弾性体2で受け、負荷の大きな着座時はクッション部材5で設けるような二段階構造とすることができる。
【0015】
上述したクッション部材5の他に、図3で示すようにゴム伸縮による弾性を呈するゴム状弾性体をクッション部材5’として備え付けることもできる。このゴム状弾性体5’は、両端側をパイプフレーム1aより突出装着するクッション支持部材の受け片7に連結固定することにより面状弾性体2と共に撓み偏位できるよう面状弾性体2の下部側に備え付けることができる。
【0016】
そのゴム状弾性体5’を備える場合にも空間Gを保つとよく、面状弾性体2が撓み偏位するのに伴ってゴム伸縮することによるクッション性を発揮できて底突き感のない弾性に富んだ着座感が得られる。
【0017】
そのクッション部材5,5’は、シートクッションの場合は、図4で示すように座者の体圧が集中する座面部の略半ば辺から後部寄りに合わせて備え付ければよい。この場合には、座骨部分より集中的に作用する座者の体圧を面状弾性体2と共に安定よく受けて撓み偏位できるばかりでなく、座面部の前面側を通気性のある面状弾性体2で形成することによりフロアー側の空調を面状弾性体2による座面からも流通させることができる。
【0018】
その各部材からシートクッションCを組み立てるには、上述した構成の他に、表皮材4には図5で示すように複数個の抜き穴8a,8b…を所定の間隔毎に板面に設けたポリプロピレン,ポリエチレン等の樹脂プレート8を片端末に縫付け装備する。また、枠体1bには樹脂プレート8の抜き穴8a,8b…に嵌り合うカシメ止め用の突起9a,9b…を前面側に突出成形すればよい。
【0019】
その各部材中、面状弾性体2並びにクッション部材5は上述した如くシートクッションフレーム1に組付け装備することができる。表皮材4は樹脂プレート8を枠体1bの前面側にあてがって抜き穴8a,8b…と突起9a,9b…とを嵌め合わせ、各突起9a,9b…の突端側を超音波溶着,熱溶着或いは潰しカシメ等でカシメ止めることにより片端末を止着できる。
【0020】
その表皮材4の他端末はシートクッションフレーム1の底部側に巻き込んでタッカー止めし、或いは図5で示すように表皮材4の端末に縫着する樹脂プレート10を枠体1bの軸線に沿って設ける受け溝11に嵌込み固定することにより枠体1bに止着固定できる。また、パッド部材3は片端末が止着された表皮材4の内側に位置させるようシートクッションフレーム1に組み付けて表皮材4で包込み被着できる。
【0021】
これにより、シートクッションフレーム1をベースとし、シートクッションフレーム1の枠内に張設した面状弾性体2から適度な張力を有する座面部を形成すると共に、パッド部材3を包み込む表皮材4から面状弾性体2による座面部の面位置よりも***するホールド性の良好な土手部を形成し、更には、面状弾性体2による座面部のクッション性乃至は着座感をクッション部材5で高めることによりシートクッションCを簡単な構造で堅牢なものに組み立てることができる。
【0022】
そのシートクッションCは、図1で示すようにスライドレール12a,12bで摺動自在に立付け支持されるブラケットプレート13a,13bに取り付け、このブラケットプレート13a,13bを外装カバー14a,14bで覆うことにより通常のシートと同様に前後位置を調整可能に構成できる。また、シート全体はリクライニング機構15を片側のブラケップレート13bに備えることによりリクライニングシートとして構成することもできる。
【0023】
上述した実施の形態はシートクッションCに基づいて説明したが、その構成は枠体1’,面状弾性体2’,パッド部材3’,表皮材4’からシートバックBを組み立てる場合にも適用することができる。このシートバックBでは、クッション部材(図示せず)を枠体1’の背面下部寄りに取り付けることにより通気性を上部側に保つよう構成することができる。
【0024】
【発明の効果】
以上の如く、本願の請求項1に係る面状弾性体による座面部を有するシートに依れば、座者の体圧を受けて面状弾性体と共に撓み偏位可能なクッション部材を面状弾性体の裏側でシートフレームの側辺間に掛渡し装備するため、面状弾性体による座面部のクッション性に加えて、底突き感のない良好なクッション性をクッション部材で発揮するよう構成することができる。
【0025】
また、面状弾性体との間に空間を保ってクッション部材を備え付けることにより、着座時のクッション性として撓み量を適度に調節でき、通常の着座状態では座者の体圧を面状弾性体で受け、負荷の大きな着座時はクッション部材で設けるような二段階構造のクッション構造に構成できる。
【0026】
特に、クッション部材を掛渡し支持するクッション支持部材を枠体のシートフレームにおける対向する側辺に内側向きに設けたことから、クッション部材自体の撓み量を適度に調節でき、また、所定の空間を保っても幅を取らずに薄いシートとして構成することができる。
【0027】
本願の請求項2に係る面状弾性体による座面部を有するシートに依れば、クッション部材を座者の体圧集中部位に合わせて部分的に備え付けることにより、座者の体圧を受けて良好なクッション性を発揮できるばかりでなく、車内空調を面状弾性体による座面部からも図るよう構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る面状弾性体による座面部を有するシートの各部を展開させて示す説明図である。
【図2】 図1のシートのシートクッションを正面側より示す拡大断面図である。
【図3】 図2のシートクッションと別の実施の形態に係るシートクッションを正面側より示す拡大断面図である。
【図4】 図1のシートのシートクッションを示す平面図である。
【図5】 図1のシートのシートクッションを展開させて示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 枠体
2 面状弾性体
5,5’ クッション部材
6,7 クッション支持部材
Claims (2)
- 略四辺形の枠体をシートフレームとし、通気性のある面状弾性体を該枠体の枠内に張設装備することにより、座面部を形成する面状弾性体による座面部を有するシートにおいて、
面状弾性体が座者の体圧を受けて撓む負荷よりも大きな負荷のときに面状弾性体と共に撓み偏位可能なクッション部材を、上記面状弾性体との間に空間を保って面状弾性体の裏側に装備し、
前記枠体のシートフレームにおける対向する側辺に内側向きに設置され、前記クッション部材を掛渡し支持するクッション支持部材を設けたことを特徴とする面状弾性体による座面部を有するシート。 - 上記クッション部材を座者の体圧集中部位に合わせて部分的に備え付けたことを特徴とする請求項1に記載の面状弾性体による座面部を有するシート。
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