JP4304270B2 - 壁面寸法測定方法 - Google Patents

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Description

この発明は、建築物の内壁・外壁などの壁面の形状・寸法を光学的に測定する方法に関する。
近年、住宅のユニット化が進み、建築物の内壁・外壁には、塗壁することなく、板張壁やサイジングボードと呼ばれるモジュール化されたパネル類を貼り付ける施工方法が実施されている。また、キッチンの内壁などには、耐火性能の向上とメンテナンス性能の向上をはかるために、専用のキッチンパネルを嵌め合わせる施工方法が実施されている。
これらのパネル類を壁面に嵌め合わせる施工の際には非常に面倒な手順を必要とする。建築物は、設計図に基づいて建造されているが、寸分の狂いもなく設計図のとおりに仕上げられていることは皆無である。現場で大工が組み立てる関係で、柱組の微妙な傾き、ゆがみ、梁の位置、桟の位置等が、設計図とは微妙に異なっているのが普通である。また、窓の位置等も若干ずれている場合があり、設計図のとおりにパネル材料を加工しても、パネル類を嵌め込んだときに隙間を生じたり嵌め込めないことがある。
内壁・外壁のパネル類の施工は、枠組みができ上がった後工程で行われる。設計図のとおり仕上がっていない枠組みにパネル類を嵌め込む際には、組上がった枠組みの寸法を測定し、その寸法に合わせてパネル材料を切断して嵌め込む方法しかない。したがって、施工現場では現合によりパネル材料の寸法を合わせ、その場で加工して嵌め込むという作業を繰り返して施工を行っている。
パネル材料を現場で切断して壁面に嵌め込む施工方法においては、現場廃材の発生が避けられない。また、サイディングボードは耐候性に優れた材質の板材であり、加工の際には特殊な工具が必要であり、耐火パネル等においては、切断時に多量の粉塵を発生する。そのために屋内の切断作業は許容されず、現合で寸法を決めて屋外へ搬出し、屋外で加工して、再度屋内に持ち込んで嵌め込んでいる。外壁についても、現合で合わせるには、外壁に沿って組み上げた足場の上に材料を持って上がり、寸法をけがき、それを下に降ろしてからけがき寸法に従って加工し、再度足場の上に持ち上げて嵌め込むという多大な労力を必要とする。
そこで、壁材の施工場所の寸法を測定する手法として下記特許文献に記載の「壁材の現場採寸支援システム」が提案されている。この手法においては、レーザー距離計と、モバイル端末とを利用するものである。
モバイル端末には、採寸ガイド表示手段、採寸結果入力手段、評価手段および評価結果表示手段を備えている。採寸ガイド表示手段は、建物のどの部分を、どういう順番で採寸すればよいかを指示するものであり、この採寸ガイド表示手段に表示される指示にしたがってレーザー距離計により採寸作業を行う。そして、この採寸結果を評価手段で評価し、評価結果表示手段で表示させ、切断データを出力させている。
特開2002−49656号公報
このような従来の壁材の現場採寸手法においては、採寸する各個所にレーザー距離計を順番に合わせて採寸を行っている。そのために、レーザー距離計を各採寸ごとに頻繁に移動させなければならない。また、レーザー距離計によって、壁面を構成する要素間の長さを測定する従来の採寸方法においては、被測定壁面の原形状を再現するために必要な採寸個所の測定が確実に行われていなければ、採寸結果から原状を再現することができなかった。そのために、設計者が予め必要な採寸個所を検討した上で指示し、その都度レーザー距離計を各採寸ごとに基準位置に合わせなければならないので、多大な労力を必要とする面倒な作業であった。そこで、この発明は、簡便な方法で壁面の採寸を誤りなく正確に実施するために考えられたものである。
この発明の壁面寸法測定方法は、被測定壁面の前に設置される装置本体と、この装置本体に回動自在に支持された回動体と、該回動体の回動軸線に対して偏向自在に支持されたレーザー距離計とを具備する測定装置を使用して、上記回動体の回動軸線と上記レーザー距離計の偏向軸線との交点を測定装置側の原点とし、上記レーザー距離計から放射されるレーザー・ビームが被測定壁面と直交する点を壁面側の原点とし、上記レーザー距離計により上記両原点間の測定した距離を基準距離とし、上記回動体の回動角度および上記レーザー距離計の偏向角度を調整して、レーザー・ビームを被測定壁面上の被測定個所へ指向させて得た、測定装置側の原点、壁面側の原点および被測定個所を頂点とする直角三角形のデータに基づいて、壁面側の原点を中心とする被測定個所の位置を極座標で得る方法である。
この発明の壁面寸法測定方法は、被測定壁面の前に設置される装置本体と、この装置本体に回動自在に支持された回動体と、この回動体の回動軸線に対して偏向自在に支持されたレーザー距離計と、上記回動体の上記装置本体に対する回動角度を検出する第1のエンコーダと、上記レーザー距離計から放射されるレーザー・ビームの上記回動体に対する偏向角度を検出する第2のエンコーダとを具備する測定装置を使用して、上記回動体の回動軸線とレーザー・ビームの偏向軸線との交点を測定装置側の原点とし、レーザー・ビームが被測定壁面と直交する点を壁面側の原点とし、上記レーザー距離計により上記両原点間の測定した距離を基準距離とし、上記回動体の回動角度および上記レーザー距離計の偏向角度を調整して、レーザー・ビームを被測定壁面上の被測定個所へ指向させて得た、測定装置側の原点、壁面側の原点および被測定個所を頂点とする直角三角形のデータに基づいて、壁面側の原点を中心とする被測定個所の位置を極座標で得る方法である。
この発明の他の壁面寸法測定方法は、被測定壁面の前に設置される装置本体と、この装置本体に回動自在に支持された回動体と、この回動体の回動軸線に対して偏向自在に支持されたレーザー・ビームを放射するレーザー光源と、このレーザー光源の偏向軸線から被測定壁面までの距離を測定する距離測定装置と、上記回動体の上記装置本体に対する回動角度を検出する第1のエンコーダと、上記レーザー光源から放射されるレーザー・ビームの上記回動体に対する偏向角度を検出する第2のエンコーダとを具備する測定装置を使用して、上記回動体の回動軸線とレーザー・ビームの偏向軸線との交点を測定装置側の原点とし、レーザー・ビームが被測定壁面と直交する点を壁面側の原点とし、上記距離測定装置により上記両原点間の測定した距離を基準距離とし、上記回動体の回動角度および上記レーザー・ビームの偏向角度を調整して、レーザー・ビームを被測定壁面上の被測定個所へ指向させて得た、測定装置側の原点、壁面側の原点および被測定個所を頂点とする直角三角形のデータに基づいて、壁面側の原点を中心とする被測定個所の位置を極座標で得る方法である。
この発明の壁面寸法測定方法によると、被測定壁面に触れることなく光学的に被測定壁面の採寸が可能である。
採寸に関する高度な知識を有していない作業者でも、この発明の装置を使用することによって、装置から的確な指示を受けながら短時間内に容易に被測定壁面の形状・寸法を測定することが可能となる。また、図面に基づく設計者からの採寸指示が不要になり、現場主導の採寸作業を実現することができる。
さらに、一定位置に設置した測定装置を操作するだけで、被測定壁面の形状の測定が可能であり、作業者が測定ごとに移動する手間が省けるので従来の作業にありがちな煩わしさから作業者は解放され、短時間内に容易に測定を行うことができる。
また、この発明の測定方法においては、測定装置側の原点、壁面側の原点および被測定個所を頂点とする直角三角形のデータに基づいて、壁面側の原点を中心とする被測定個所の位置を極座標で得ることができるので、複雑な演算処理を必要とせずに、多くの被測定箇所の極座標の算出が容易である。
また、この発明の測定方法により得られた測定データは、実際の現場の形状・寸法を正確に再現しているので、そのデータに基づいた材料のプレカット施工が可能になる。
(第1の実施形態)
この発明の壁面寸法測定方法において使用する測定装置Pは、図1および図2の斜視図に示すように、三脚7などによって水平に支持される装置本体1と、この装置本体1に対して回動軸11により回動自在に支持された回動体2と、この回動体2の回動軸線11aに対して偏向軸21により偏向自在に支持されたレーザー距離計3とを備えている。
装置本体1には、回動体2を回動させる粗調整用ツマミ12および微調整用ツマミ13が設けられており、回動体2には、レーザー距離計3を偏向させる粗調整用ツマミ22および微調整用ツマミ23が設けられている。さらに、装置本体1に対する回動体2の回動角度を検出する第1のロータリーエンコーダ14が設けられており、回動体2にはレーザー距離計3の偏向角度を検出する第2のロータリーエンコーダ24が設けられている。
そして、この回動体2の回動軸線11aとレーザー距離計3の偏向軸線21aとの交点が、測定装置側の原点Aをなすものである。
装置本体1には、装置本体1を水平に設定するための水準器15が固定されており、さらに、入出力データを表示する表示部16、キーボードなどの操作部17、装置を動作させる電池19、信号処理回路、データをパソコンPCなどの外部の機器に出力するコネクタ18などを備えている。
信号処理回路5は、図3に示すように、装置全体を制御するCPU50と、処理プログラムを格納したROM51と、データを一時的に格納するRAM52と、ロータリ・エンコーダ14、24から発生するパルスを計数するカウンタ54、55と、レーザー距離計3から出力された距離データを受信したりパソコンPCへデータを送出するSIO56などにより構成されている。
レーザー距離計3として、スイスのライカ ジオシステムズ社製のモジュール「DISTO pro4a」を組み込んだ株式会社村上技研産業より販売されている「レーザー距離センサ LDS−1」を使用することができる。このレーザー距離計は、出力データとして、目標物までの距離を示す「距離データ」と、受光した反射光線の強度を示す「反射強度データ」などがあり、コマンドにより何れか一つのデータを出力させるモードを選択することができる。
レーザー距離計3から放射されるレーザー・ビームbの指向方向は、2つのロータリ・エンコーダ14、24から出力されたデジタル・データにより収集することができる。そして、この収集した「回動角度データ」および「偏向角度データ」はRAM52に格納される。
壁面の測定に際して、データを収集すべき個所および収集の順番を作業者に指示しなければならない。収集もれや収集の順番を誤ると、切断に必要とする正確なデータを得ることはできない。そこで、図4に示すように、予め測定すべき壁面の形状を描画し、表示部16において、その描画された壁面の図形上に、収集すべき個所を表示するとともに、収集する順番を表示する。
測定すべき壁面の形状を描画する手法としては、例えば、(1)設計図をスキャナを読み込む、(2)設計図のCADデータを取り込む、(3)フリーハンドで概略の図形を描画する、(4)図5の斜視図に示すように、デジタル・カメラDCなどで撮影した写真をパソコンPCに取り込む、(5)予め登録された標準的な図形の中から選択して取り込む、などを上げることができる。
次に、このように構成された装置を使用して、壁面の寸法を測定する手法について説明する。
(準備手順)
測定すべき壁面9のほぼ中央正面に三脚7を用いて測定装置Pを設置し、コネクタ18を介してパソコンPCと接続して、装置本体1の回動軸線11aとレーザー距離計3の光軸とを一致させたのち、装置本体1の水準器15をみながら装置本体1を水平に設定する。この設定により、回動軸線11aおよびレーザー距離計3の光軸は水平になる。
図6(a)に示すように、レーザー距離計3よりレーザー・ビームbを放射させて、壁面9の装置本体1の正面を照射させる。このとき、壁面が垂直であれば、照射点sを通る壁面9上の垂直線とレーザー・ビームbとは直交する筈である。しかし、図6(a)に誇張して示すように、壁面9が垂直でない場合もあり得るので、レーザー距離計3のレーザー・ビームbを回動体2に対して所定角度(θ1)だけ偏向させて、回動体2を180°回転させることによりレーザー・ビームbを垂直方向に偏向させて壁面上の2点y1、y2を照射させる。
測定装置側の原点Aを頂点とし、レーザー・ビームbが照射した壁面上の2点y1、y2を底辺とする三角形について、2辺の長さL1、L2とこの2辺を挟む挟角θ2(2θ1)のデータを得ることができるので、この測定装置側の原点Aから底辺(壁面)に降ろした垂直線Rが底辺(壁面)と直交する点Vを、三角関数の余弦定理を用いて次の計算により求めることができる。
θ2=2θ1であり、辺y1、y2の長さをdとすると、
2 =L12+L22−2L1L2cosθ2 よりdが求まる。
dが求まると、∠Ay1y2を求めることにより∠VAy1を算出できる。
∠Ay1y2=cos-1{(d2+L12−L22)/2dL1} であり、
∠VAy1=90゜−∠Ay1y2 にて角度が求められる。
したがって、原点Aを通過し、辺Ay1と角度(90−∠Ay1y2)゜をなす直線が垂線Rとなる。
次に、回動体2を90°回転させてから、図6(b)に示すように、レーザー距離計3のレーザー・ビームbを左右に所定角度(θ1)づつ水平方向に偏向させて壁面上の2点x1、x2を照射させる。このとき、同様に、測定装置側の原点Aを頂点とし、レーザー・ビームが照射した壁面上の2点x1、x2を底辺とする三角形について、2辺の長さL3、L4とこの2辺を挟む挟角β2のデータを得ることができるので、この三角形の頂点から底辺(壁面)に降ろした垂直線が底辺(壁面)と直交する点Hを、三角関数の余弦定理を用いて計算により求めることができる。
そして、図6(c)に示すように、この計算で求めた点Vを通る水平線と点Hを通る垂直線との交点を壁面9側の原点Bに設定する。上記計算に基づいて、装置本体1の回動軸線11aとレーザー距離計3のレーザー・ビームbとを一致させた状態で、装置本体1の方位角および仰俯角を調整して、レーザー距離計3のレーザー・ビームbを壁面9側の原点Bに指向させる。なお、このような壁面9側の原点Bを意識することなく、上記計算により求めることができる角度∠SAVだけ装置本体1の仰俯角を調整し、角度∠SAHだけ方位角を調整すると、レーザー距離計3のレーザー・ビームbは壁面9に対して垂直に設定され、仮想の原点B'が設定される。そして、2つのロータリーエンコーダ14、24から出力される「回動角度データ」および「偏向角度データ」を“0”にリセットする。次に、測定装置P側の原点Aから壁面側の原点Bまでの距離をレーザー距離計3によって求め、この距離を基準距離Gとして設定する。
なお、装置本体1の回動軸線11aとレーザー距離計3のレーザー・ビームbとを一致させた状態で、レーザー距離計3のレーザー・ビームbが壁面9に対して垂直に設定されていることを、水準器や直角定規などにより確認できれば、以上で説明した準備手順を省略することができる。
(測定手順)
図7に示すように、レーザー距離計3を動作させてレーザー・ビームbを壁面9に照射させる。このレーザー・スポットsを見ながら、粗調整用ツマミ12、22および微調整用ツマミ13、23を回して、回動体2を回動させるとともにレーザー距離計3を偏向させて、レーザー・スポットsを複数の被測定個所(測定したい個所)に順次に一致させて、それらの「回動角度データ」および「偏向角度データ」を収集する。このとき、表示部16に複数の被測定個所および測定順序を表示させ、この表示された指示にしたがってデータを収集すると、収集もれや収集の順番を誤ることを回避することができる。
測定装置P側の原点A、壁面9側の原点B(仮想の原点B'を含む)、被測定個所を頂点とする直角三角形について、測定装置P側の原点Aと壁面9側の原点Bとの基準距離Gが既知であり、偏向角度θを収集することにより壁面9側の原点Bから被測定個所までの距離Lを得ることができる。また、壁面9側の原点Bからみた被測定個所の方向は、可動体2のロータリーエンコーダ14から出力される角度データにより得ることができる。したがって、各被測定個所の位置データを壁面9側の原点Bを中心とする極座標データとして収集することができる。
収集した極座標のデータを二次元座標のデータに変換することにより壁面9の形状および大きさを得ることができるので、これを表示部16で表示させると、図8に示すように、壁面9の形状を把握することができ、測定手順を誤っていないことを確認することができる。
例えば、図9(a)に示す形状の壁面9を閉じた図形とみなして、右回り方向にデータを収集する際に、手順を誤ると図9(b)に示す形状のデータを収集することになるので、これを表示部16で確認すればよいのである。そして、この二次元座標のデータに基づいてパネル材料を切断して壁面9に嵌め込めばよいのである。
図7に示すように、壁面9の中に窓9aが存在する場合には、壁面9の輪郭および窓9aの輪郭をそれぞれ閉じた図形とみなして、一筆書きの要領で被測定個所に順次にレーザー・スポットsを合わせて、壁面および窓の寸法・形状を極座標データとして収集することができる。このとき、収集する際に、手順を誤ると図9(b)に示すように表示されるので誤りを知ることができる。
以上で説明した実施形態においては、直角三角形の一辺の長さGと、この一辺を挟む両端の角度(θ、90°)に基づいて壁面上の一辺の長さを求めているが、レーザー距離計3によって得た二辺の長さと、この二辺に挟まれる角度(θ)に基づいて壁面上の一辺の長さを求めてもよいのである。
(第2の実施形態)
以上で説明した第1の実施形態においては、レーザー距離計3を使用しているが、高価なレーザー距離計を使用することなく、レーザー光源4と距離測定装置を使用して壁面寸法測定装置を構成することができる。
第2の実施形態で使用する測定装置Qは、図10の斜視図に示すように、三脚(図示せず)などによって水平に支持される装置本体1と、この装置本体1に対して回動軸11により回動自在に支持された回動体2と、この回動体2の回動軸線11aに対して偏向自在に支持されたレーザー光源4と、リールに巻き取られた引き出し可能なワイヤーまたはテープ61およびこのワイヤーまたはテープ61を引き出した長さを計測するエンコーダ62を備えている。その他、第1の実施形態と共通する部分には同一符号を付している。
第1の実施形態と同様に、装置本体1には、回動体2を回動させる粗調整用ツマミ12および微調整用ツマミ13が設けられており、回動体2には、レーザー光源4から放射されるレーザー・ビームbを偏向させる粗調整用ツマミ22および微調整用ツマミ23が設けられている。さらに、装置本体1に対する回動体2の回動角度を検出する第1のロータリーエンコーダ14が設けられており、回動体2にはレーザー・ビームbの偏向角度を検出する第2のロータリーエンコーダ24が設けられている。
さらに、装置本体1には、第1の実施形態と同様に、装置本体1を水平に設定するための水準器15が固定されており、入出力データを表示する表示部16、キーボードなどの操作部17、装置を動作させる電池19、データをパソコンなどの外部の機器に出力するコネクタ18などの他に、図3に示すような信号処理回路5を備えている。
(測定手順)
測定すべき壁面のほぼ中央正面に測定装置Qを設置してパソコンと接続し、装置本体1の回動軸線11aとレーザー・ビームbとを一致させたのち、装置本体1の水準器15をみながら三脚7を調整して装置本体1を水平に設定する。
レーザー光源4を動作させてレーザー・ビームbを壁面に照射させる。このとき、レーザー・ビームbが水平であって、壁面9が垂直であれば、レーザー・スポットsを通る垂直線はレーザー・ビームbと直交する筈である。
レーザー光源4を一定角度だけ偏向させてその角度に固定し、回動体2を回動させてレーザー・ビームbを回転させて垂直上下方向および水平左右方向に指向させる。レーザー・ビームbと壁面9と垂直であれば、中心となるレーザー・スポットsより上下左右にレーザー・ビームを指向させた4つの各レーザー・スポットs1〜s4までの距離は等しい筈である。
しかし、レーザー・ビームbと壁面9が垂直でない場合は、中心のレーザー・スポットsより上下左右の各レーザー・スポットs1〜s4までの距離は相違するので、三脚7により装置本体1を調整してレーザー・ビームbを壁面に垂直ならしめる。
そして、リールに巻き取られた引き出し可能なテープ61を引き出して、中心のレーザー・スポットsまでの距離Gを、エンコーダ62から出力されるデータに基づいて測定して収集する。
そして、レーザー・スポットsを見ながら、粗調整用ツマミ12、22および微調整用ツマミ13、23を回して、回動体2を回動させるとともにレーザー光源4を偏向させて、レーザー・スポットsを複数の被測定個所(測定したい個所)に順次に一致させて、それらの「回動角度データ」および「偏向角度データ」を収集する。
測定装置側の原点A、壁面側の原点B、被測定個所を頂点とする直角三角形について、測定装置Q側の原点Aから壁面9側の原点Bまでの基準距離Gが既知であり、偏向角度θを収集することにより壁面9側の原点Bから被測定個所までの距離Lを得ることができる。また、壁面9側の原点Bからみた被測定個所の方向は、可動体2のロータリーエンコーダ14から出力される角度データにより得ることができる。したがって、第1の実施形態と同様に、各被測定個所の位置データを壁面9側の原点Bを中心とする極座標データとして収集することができる。
収集した極座標のデータを二次元座標のデータに変換することにより壁面9の形状および大きさを得ることができるので、これを表示部16で表示させると、壁面9の形状を把握することができ、測定手順を誤っていないことを確認することができる。そして、この二次元座標のデータによってパネル材料を切断して壁面9に嵌め込めばよいのである。
壁面の仕上げ工程としてパネル類を壁面に嵌め合わせる施工に際して、既に施工された下地となる壁面に適合するようにパネル類の切断データを算出する壁面寸法測定装置として利用でき、複雑な形状の壁面でも容易かつ正確に測定することができる。
この発明の壁面寸法測定装置の第1の実施形態を示す斜視図、 この発明の壁面寸法測定装置をパソコンと接続した状態を示す全体の斜視図、 図1に示す装置を制御する信号処理回路のブロック図、 予め測定すべき壁面の形状を描画した図、 予め測定すべき壁面の形状をパソコンに取り込む状態を示す図、 測定装置側の原点から被測定壁面上に降ろした垂線が被測定壁面と交叉する原点を定める手法を説明する図、 被測定壁面上の被測定個所のデータを収集する状態を示す図、 収集したデータを図形として表示した状態を示す図、 被測定壁面の形状の一例を示す図(a)、誤って測定したときに表示される形状を示す図(b)、 この発明の壁面寸法測定装置の第2の実施形態を示す斜視図である。
符号の説明
A 測定装置側の原点
B 壁面側の原点
P 測定装置
1 装置本体
2 回動体
3 レーザー距離計
4 レーザー光源
5 信号処理回路
7 三脚
9 壁面
11 回動軸
12、22 粗調整用ツマミ
13、23 微調整用ツマミ
14、24 ロータリーエンコーダ
15 水準器
16 表示部
17 キーボードなどの操作部
18 コネクタ
21 偏向軸
61 テープ
62 エンコーダ

Claims (9)

  1. 被測定壁面の前に設置される装置本体と、該装置本体に回動自在に支持された回動体と、該回動体の回動軸線に対して偏向自在に支持されたレーザー距離計とを具備する測定装置を使用して、
    上記回動体の回動軸線と上記レーザー距離計の偏向軸線との交点を測定装置側の原点とし、上記レーザー距離計から放射されるレーザー・ビームが被測定壁面と直交する点を壁面側の原点とし、上記レーザー距離計により上記両原点間の測定した距離を基準距離とし、
    上記回動体の回動角度および上記レーザー距離計の偏向角度を調整して、レーザー・ビームを被測定壁面上の被測定個所へ指向させて得た、測定装置側の原点、壁面側の原点および被測定個所を頂点とする直角三角形のデータに基づいて、壁面側の原点を中心とする被測定個所の位置を極座標で得ることを特徴とする壁面寸法測定方法。
  2. 表示部に被測定壁面を描画した図形上に被測定個所および測定順序を表示させ、表示された指示にしたがってデータを収集することを特徴とする請求項に記載の壁面寸法測定方法。
  3. 収集したデータを被測定壁面の形状として表示部に表示させて確認することを特徴とする請求項に記載の壁面寸法測定方法。
  4. 被測定壁面の前に設置される装置本体と、
    該装置本体に回動自在に支持された回動体と、
    該回動体の回動軸線に対して偏向自在に支持されたレーザー距離計と、
    上記回動体の上記装置本体に対する回動角度を検出する第1のエンコーダと、
    上記レーザー距離計から放射されるレーザー・ビームの上記回動体に対する偏向角度を検出する第2のエンコーダと、
    を具備する測定装置を使用して、
    上記回動体の回動軸線とレーザー・ビームの偏向軸線との交点を測定装置側の原点とし、レーザー・ビームが被測定壁面と直交する点を壁面側の原点とし、上記レーザー距離計により上記両原点間の測定した距離を基準距離とし、
    上記回動体の回動角度および上記レーザー距離計の偏向角度を調整して、レーザー・ビームを被測定壁面上の被測定個所へ指向させて得た、測定装置側の原点、壁面側の原点および被測定個所を頂点とする直角三角形のデータに基づいて、壁面側の原点を中心とする被測定個所の位置を極座標で得ることを特徴とする壁面寸法測定方法。
  5. 表示部に被測定壁面を描画した図形上に被測定個所および測定順序を表示させ、表示された指示にしたがってデータを収集することを特徴とする請求項に記載の壁面寸法測定方法。
  6. 収集したデータを被測定壁面の形状として表示部に表示させて確認することを特徴とする請求項に記載の壁面寸法測定方法。
  7. 被測定壁面の前に設置される装置本体と、
    該装置本体に回動自在に支持された回動体と、
    該回動体の回動軸線に対して偏向自在に支持されたレーザー・ビームを放射するレーザー光源と、
    該レーザー光源の偏向軸線から被測定壁面までの距離を測定する距離測定装置と、
    上記回動体の上記装置本体に対する回動角度を検出する第1のエンコーダと、
    上記レーザー光源から放射される上記レーザー・ビームの上記回動体に対する偏向角度を検出する第2のエンコーダと、
    を具備する測定装置を使用して、
    上記回動体の回動軸線と上記レーザー・ビームの偏向軸線との交点を測定装置側の原点とし、レーザー・ビームが被測定壁面と直交する点を壁面側の原点とし、上記距離測定装置により上記両原点間の測定した距離を基準距離とし、
    上記回動体の回動角度および上記レーザー・ビームの偏向角度を調整して、レーザー・ビームを被測定壁面上の被測定個所へ指向させて得た、測定装置側の原点、壁面側の原点および被測定個所を頂点とする直角三角形のデータに基づいて、壁面側の原点を中心とする被測定個所の位置を極座標で得ることを特徴とする壁面寸法測定方法。
  8. 表示部に被測定壁面を描画した図形上に被測定個所および測定順序を表示させ、表示された指示にしたがってデータを収集することを特徴とする請求項に記載の壁面寸法測定方法。
  9. 収集したデータを被測定壁面の形状として表示部に表示させて確認することを特徴とする請求項に記載の壁面寸法測定方法。
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