JP4298368B2 - ミシンの潤滑液供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンの潤滑液供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、オイルタンクに貯留された潤滑オイルをポンプにより汲み上げて、ミシンの上軸や針棒などが動作する針棒機構部に供給するミシンの給油装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図5にミシンの潤滑液供給装置であるミシンの給油装置の一例を示す。
図5に示されるように、ミシン1111に備えられたミシンの給油装置100は、ミシンのベッド部1001に備えられたオイルタンク101に貯留された潤滑液である潤滑オイルを、縫い針92aを備えた針棒92の上下動と同期して回転駆動する下軸141の駆動に基づき動作するポンプ104により汲み上げて、送りチューブ133を通じてミシンの縦胴部1002に位置する分流部102へ送る。そして、分流部102へ到達した潤滑オイルの一部は、給油チューブ161内に配設され、その一端部162aが送りチューブ133内に突出している組紐162にしみ込み、毛細管現象によって組紐162を伝わり給油チューブ161を通じて、ミシンのアーム部1003に配置されている上軸91や針棒92などが動作する針棒機構部90にゆっくりと供給されるようになっている。
そして、分流部102において組紐162にしみ込まず、給油チューブ161内に送られなかった潤滑オイルは自然流下により、返しチューブ107を通じてオイルタンク101に戻る循環を行うようになっている。
【0004】
【特許文献1】
実用新案登録第2545249号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1の場合、給油チューブ161内に送られなかった潤滑オイルは自然流下により返しチューブ107を通じてオイルタンク101に戻る構造となっているため、潤滑オイルの種類や使用環境温度等により、潤滑オイルの粘度が変化することによって、潤滑オイルが返しチューブ107内をオイルタンク101に向かって流れる流速に変化が生ずる。そのため、例えば、潤滑オイルの粘度が高くなる低温下でミシン1111を使用する場合には、潤滑オイルが返しチューブ107内を低速で自然流下することとなる。
ここで、ポンプ101は、縫い針92aの上下動と同期して回転駆動する下軸141の駆動に基づき動作するため、ポンプ101の出力は下軸141(ミシン1111)の回転数に依存し、下軸141(ミシン1111)の回転数が上がるにつれてポンプ101の出力も増大し、返しチューブ107内を流下する潤滑オイルのペースより、送りチューブ133内に送られる潤滑オイルのペースが速くなることがある。
このような場合、送りチューブ133を介して送られる潤滑オイルが、分流部102などに対し過剰に供給されることになる。従って、送りチューブ133内や分流部102などにおいて過剰に供給された潤滑オイルが給油チューブ161に流れ込んだり、チューブと分流部102の継ぎ目などからミシン1111内に漏れるというトラブルが生ずることがあった。
【0006】
本発明の課題は、ポンプにより汲み上げる潤滑液が過剰に供給されて漏れるというトラブルの発生を防止するミシンの潤滑液供給装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、ミシンベッド(14)の下方に配設され、潤滑液を貯留する貯留槽(例えば、オイルタンク1)と、ミシンベッドの上方に配設され、潤滑液を一時的に貯留する分流部(例えば、分流タンク2)と、貯留槽から分流部へ、潤滑液を送給する送給経路(例えば、第1の送給チューブ31、第2の送給チューブ32、第3の送給チューブ33)と、送給経路に設けられ、縫い針の上下動と同期して回転駆動する駆動軸(例えば、下軸9)の駆動に従って貯留槽に貯留される潤滑液を分流部へ汲み上げるポンプ(4)と、ミシンの所定の給油個所に、分流部から毛細管現象を利用して潤滑液を供給する供給部(6)と、分流部から潤滑液を重力により自然流下させて貯留槽へ戻す返送経路(例えば、返送チューブ7)と、を備えるミシンの潤滑液供給装置(10)であって、送給経路における、貯留槽とポンプとの間に、潤滑液の流量を調節する流量調節部(5)を備え、前記ミシンベッドの一辺側の端部(14a)は、蝶着部材(88)により固定体(例えば、ミシンテーブル11)に蝶着されるとともに、前記貯留槽は、前記ミシンベッド下方で当該ミシンベッドに着設され、前記貯留槽と前記送給経路との接合部(例えば、送給口1a)は、前記蝶着部材の回動により前記ミシンベッドが傾けられ、前記ミシンベッドに着設された前記貯留槽が傾いた際に、前記貯留槽に貯留される潤滑液の液面よりも上側に位置するように設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項1記載の発明によれば、ミシンの潤滑液供給装置は、貯留槽に貯留される潤滑液を、縫い針の上下動と同期して回転駆動する駆動軸の駆動に従い動作するポンプが、潤滑液の流量を調節する流量調節部が備えられた送給経路を介して分流部へ汲み上げる。そして、分流部に一時的に貯留される潤滑液を、供給部が毛細管現象を利用して所定の給油個所に供給し、分流部に残った潤滑液は返送経路を自然流下し貯留槽へ戻る。
【0009】
つまり、縫い針の上下動と同期して回転駆動する駆動軸の駆動に従い動作し、駆動軸の回転数とともに出力が上下(増減)してしまうポンプであっても、その流量調節部において、潤滑液の流量を調節することにより、分流部へ汲み上げる潤滑液の流量を調節することができる。
よって、分流部から重力の作用により返送経路を自然流下し貯留槽へ戻る潤滑液の流速や流量に応じて、分流部へ汲み上げる潤滑液の流量を調節することができるので、分流部へ過剰に潤滑液を汲み上げることなく、分流部などにおいて、過剰な潤滑液が溢れたり漏れたりするトラブルを防止することができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のミシンの潤滑液供給装置において、流量調節部は、潤滑液が流入される流入口(5a)と、潤滑液が排出される排出口(5b)と、流入口と前記排出口とを結ぶ流路(5d)と、を有する枠体(51)と、流路内に進退自在に備えられる略円錐形状の調節部材(例えば、調節ねじ52)と、を備え、調節部材をその軸方向に進退させることにより、潤滑液の流量を調節することを特徴とする。
ここで、略円錐形状には、円錐台形状も含まれるものとする。
【0011】
請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の作用を奏するとともに、流量調節部の枠体の流路内に備えられる略円錐形状の調節部材を、その軸方向に進退させることにより、流路と調節部材との間の隙間を調節して、流路を流れる潤滑液の流量を好適に調節することができる。
つまり、この調節部材は略円錐形状であることにより、調節部材と流路の内面との間の距離や隙間を微調整することができるので、流路を流れる潤滑オイルの流量を微調節することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1から図4に基づいて説明する。
図1は、本発明にかかるミシンの潤滑液供給装置を示す説明図である。
図1に示されるように、ミシンの潤滑液供給装置10は、潤滑液である潤滑オイルを貯留する貯留槽としてのオイルタンク1と、潤滑オイルを一時的に貯留する分流部である分流タンク2と、オイルタンク1から分流タンク2へ潤滑オイルを送給する送給経路である送給チューブ3(第1の送給チューブ31、第2の送給チューブ32、第3の送給チューブ33)と、第2の送給チューブ32と第3の送給チューブ33との間に設けられるポンプ4と、第1の送給チューブ31と第2の送給チューブ32との間に設けられる流量調節部5と、分流タンク2から所定の給油個所に潤滑オイルを供給する供給部6と、分流タンク2から重力の作用により潤滑オイルを自然流下させてオイルタンク1へ戻す返送経路である返送チューブ7等を備えている。
なお、図1において、点線Aで囲われた範囲の部材(例えば、分流タンク2等)は、その範囲外の部材が備えられる面に対して、垂直方向に立設されるように備えられる。
また、図1において、点線Bで囲われた範囲の部材(分流タンク2、供給部6)は、ミシンベッド14の上方であるミシンの縦胴部12内に配置され(図3参照)、その他のもの(例えば、オイルタンク1等)は、ミシンベッド14の下方に配設されて、固定体であるミシンテーブル11内に配置される(図3参照)。
【0015】
オイルタンク1は、潤滑オイルを貯留する貯留槽であり、オイルタンク1内に潤滑オイルを注油する注油口18と、オイルタンク1に貯留される潤滑オイルの貯留量を示すフロート19aを有するオイルゲージ19を備えている。
【0016】
分流タンク2は、送給チューブ3(第1の送給チューブ31、第2の送給チューブ32、第3の送給チューブ33)を介して送給された潤滑オイルを一時的に貯留し、後述する供給部6の油芯62に潤滑オイルをしみ込ませるタンクである。その油芯62にしみ込まれなかった残りの潤滑オイルは、分流タンク2の返送口2aにつながれた返送チューブ7内を自然流下し、オイルゲージ19を介して、オイルタンク1に戻る。なお、返送チューブ7は、ミシンベッド14(図3参照)に対し垂直方向に備えられることが好ましい。
【0017】
ポンプ4は、図示しないミシンの駆動に伴い、図示しない縫い針の上下動と同期して回転する駆動軸である下軸41の回転駆動に従って駆動し、オイルタンク1から潤滑オイルを送給チューブ3を介して分流タンク2に汲み上げる、例えば、プランジャポンプである。
また、ポンプ4とオイルタンク1の間には、オイルフィルタ44が備えられたオイル濾過流路42が設けられている。
【0018】
流量調節部5は、オイルタンク1の送給口1aから第1の送給チューブ31を介して潤滑オイルが流入される流入口5aと、潤滑オイルを第2の送給チューブ32に排出する排出口5bと、流入口5aと排出口5bとを結ぶ空間である流路5dとが形成された枠体51と、流路5d内にその軸方向に進退自在に備えられる調節部材である調節ねじ52等を備えている。
流路5dは、その長手方向に垂直な方向の断面が円形状を有する空間であり、その流路5dには、略円錐台形状の調節ねじ52がその軸方向を流路5dの長手方向に沿って配置されている。
【0019】
図2に示されるように、流量調節部5において、調節ねじ52をその軸方向に進退させてその配置位置を調節することにより、調節ねじ52のテーパ面52aと、流路5dの内面51dとの間の距離を調節し、その隙間の程度を調節することができ、流路5dを流れる潤滑オイルの流量を調節することができる。つまり、隙間を広くすることにより流量を多くし、隙間を狭くすることにより流量を少なくすることができる。
この流量調節は、潤滑オイルの種類に応じた粘度や、ミシンの使用環境下の温度に応じて予め示されている目盛に合わすように、調節ねじ52を流路5d内で進退させ位置合わせすることにより行うことができる。
【0020】
特に、調節ねじ52は略円錐台形状であり、その表面にはテーパ形状を有するテーパ面52aが形成されているので、調節ねじ52と流路5dの内面51dとの間の距離や隙間を微調整できる。つまり、流量調節部5における流路5dを流れる潤滑オイルの流量を微調節することができる。
【0021】
また、流量調節部5には、図示しないミシンの釜側へ送給する潤滑オイルの流量を調節する釜流量調節部55も設けられている。釜流量調節部55は、ポンプ4から釜送給チューブ45を介して潤滑オイルが流入される釜流入口55aと、潤滑オイルを第1の釜送給チューブ58に排出する第1の釜排出口55bと、潤滑オイルを第2の釜送給チューブ59に排出する第2の釜排出口55cと、流入口55aと排出口55b、55cとを結ぶ空間である流路55dが形成された枠体51と、流路55d内にその軸方向に進退自在に備えられる調節ねじ53等により構成される。第1の釜排出口55bから排出された潤滑オイルは第1の釜送給チューブ58とリスタン8を介し、図示しない釜へ送給される。また、第2の釜排出口55cから排出された潤滑オイルは過剰な潤滑オイルとして第2の釜送給チューブ59を介し、オイルタンク1に戻される。
なお、釜流量調節部55における調節ねじ53による流量の調節は、調節ねじ52の場合と同様である。
【0022】
供給部6は、一端部61aが分流タンク2に接続された供給チューブ61と、供給チューブ61内に配設された油芯62等により構成されている。なお、油芯62は、綿などの繊維よりなる紐や縄様の部材であり、毛細管現象を利用して液体を吸い上げる組紐などである。
油芯62の一端部62aは分流タンク2内に挿入されており、分流タンク2内に一時的に貯留される潤滑オイルと接触する。そして、接触したことにより油芯62にしみ込んだ潤滑オイルは毛細管現象により、供給チューブ61の他端部61b(油芯62の他端部62b)側へゆっくりと供給される。そして、供給チューブ61の他端部61b側に設けられた図示しない噴霧器により潤滑オイルが、ミシンの所定の給油個所である針棒駆動機構部(図示省略)に噴霧されて供給される。
【0023】
なお、針棒駆動機構部(図示省略)は、ミシンの縦胴部12の先のアーム部13(図3参照)において、図示しない隔壁に覆われて備えられているので、針棒駆動機構部(図示省略)に噴霧された潤滑オイルは図示しない隔壁外へ飛散するようなことはなく、ミシンの他の個所を潤滑オイルで汚すことはない。従って、ミシンで縫製する縫製物に潤滑オイルが付着するトラブルは生じない。
【0024】
なお、針棒駆動機構部(図示省略)に噴霧された潤滑オイルのうち、過剰な分は、針棒駆動機構部(図示省略)の下部に集められるとともに、還流チューブ9を介してポンプ4に還流され、再びミシンの各部に供給されることとなる。
【0025】
このように、本発明のミシンの潤滑液供給装置10によれば、流量調節部5において、流路5dに備えられる調節ねじ52を、その軸方向に進退させてその配置位置を調節することにより、調節ねじ52のテーパ面52aと、流路5dの内面51dとの間の距離、隙間を調節し、流路5dを流れる潤滑オイルの流量を調節することができる。
よって、潤滑オイルを汲み上げるポンプ4の出力が増大したり、異なる粘度の潤滑オイルを用いても、その流量が流量調節部5により調節することができるので、過剰に分流タンク2に潤滑オイルを汲み上げることがなく、分流タンク2においてオイル漏れを起こすトラブルを防止することができる。
【0026】
例えば、粘度の高い種類の潤滑オイルを使用したり、潤滑オイルの粘度が高くなる低温下でミシンを使用する場合には、分流タンク2から返送チューブ7を流下する潤滑オイルの流速が遅くなるので、流量調節部5において、流路5dが狭くなるように調節ねじ52の配置位置を調節することで、流量調節部5の流路5dを流れる潤滑オイルの流量を減らす。また、ポンプ4の出力が過剰になると考えられる高速稼動時には流量を減らす。その結果、ポンプ4により分流タンク2に送給される潤滑オイルの供給量と、返送チューブ7を流下する潤滑オイルの流量とのバランスをとることができ、過剰に分流タンク2へ潤滑オイルが送給されることがなくなり、分流タンク2などで、潤滑オイル漏れを防止することができる。
また、粘度の低い種類の潤滑オイルを使用したり、潤滑オイルの粘度が低くなる高温下でミシンを使用する場合には、流路5dが広くなるように調節ねじ52の配置位置を調節することで、流量調節部5の流路5dを流れる潤滑オイルの流量を増やせばよい。
【0027】
また、図3、図4に示されるように、ミシン1000において、ミシンベッド14の一辺側の端部14aは、ミシンテーブル11に蝶着部材88により蝶着され、その蝶着部材88の回動軸を中心に、ミシンベッド14がミシンテーブル11に対して回動するように備えられている。
また、このようなミシン1000において、ミシンの潤滑液供給装置10は、図3に示されるように、オイルタンク1がミシンベッド14の下方であるその下面に着設され、また、分流タンク2がミシンベッド14の上方であるミシンの縦胴部12に配設されるように備えられている。
また、第1の送給チューブ31とオイルタンク1の接合部である送給口1aは、蝶着部材88の中心軸から離間したオイルタンク1の端部側に設けられている。
【0028】
そして、ミシンのミシンテーブル11の内部のメンテナンスを行うような場合に、図4に示されるように、ミシンベッド14を回動させて、傾けるように開けて、メンテナンス作業を行う。
ミシンベッド14を回動させることによっては、ミシンベッド14と一体に接合されたミシンの縦胴部12を傾け、倒すことになるので、縦胴部12に配設された分流タンク2も傾くことになる。分流タンク2が傾き、返送チューブ7が傾いた状態においては、返送チューブ7を潤滑オイルが流下しにくくなる。
つまり、分流タンク2が傾いた状態において、ミシン1000を駆動させてしまうことにより、下軸9の回転駆動に従い駆動するポンプ4が送給チューブ3を介して汲み上げてしまうと、汲み上げられる潤滑オイルの供給量が、返送チューブ7を流下する潤滑オイルの流量より多くなり、過剰に汲み上げられた潤滑オイルが分流タンク2などから漏れてしまうことになる。
【0029】
ここで、本発明にかかるミシンの潤滑液供給装置10において、第1の送給チューブ31とオイルタンク1の接合部である送給口1aは、蝶着部材88の中心軸から離間したオイルタンク1の端部側に設けられているので、蝶着部材88の回動によりミシンベッド14が傾けられ、ミシンベッド14に着設されたオイルタンク1が傾いた際に、送給口1aがオイルタンク1の上部側に位置することとなる。そして、オイルタンク1に貯留される潤滑オイルの油面(液面)よりも、その送給口1aが上側に位置することになる。
【0030】
よって、ミシンベッド14が傾けられたりすることにより、ミシンの潤滑液供給装置10が傾き、オイルタンク1や分流タンク2が傾いた状態において、誤った操作などにより、ミシン1000が駆動されて、その駆動に基づき、ポンプ4が潤滑オイルの送給を行おうとしても、送給口1aが潤滑オイルの油面よりも上側に位置するため、潤滑オイルは送給されない。従って、潤滑オイルが分流タンク2などから漏れるようなことは起こらない。
【0031】
このように、本発明のミシンの潤滑液供給装置10によれば、流量調節部5によって、流路5dを流れる潤滑オイルの流量を調節することにより、潤滑オイルを汲み上げるポンプ4の出力が一定であっても、分流タンク2に汲み上げる潤滑オイルの量を調節することができ、分流タンク2などにおいてオイル漏れを起こすトラブルを低減することができる。
また、ミシン1000が傾き、ミシンの潤滑液供給装置10が傾いた場合には、オイルポンプ1における送給口1aが潤滑オイルの油面よりも上側に位置するように、オイルポンプ1の端部側にその送給口1aを設けたことによって、ミシンの潤滑液供給装置10が傾いた状態では潤滑オイルが送給されないようにすることができ、オイル漏れのトラブルを低減することができる。
【0032】
なお、以上の実施の形態においては、流量調節部5において、略円錐形状の調節ねじ52を用い、流量調節部5における流路5dを流れる潤滑オイルの流量を微調節するとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、所望する流量調節ができる形状であれば、調節ねじの形状は任意であり、例えば、球面形状を有する調節ねじにより流路を流れる潤滑オイルの流量を調節してもよい。
【0033】
また、流量調節部5における流量調節は、予め示されている目盛に調節ねじ52の配置位置を合わせるように調節するとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、送給チューブ3内の圧力や、潤滑オイルの流速を検出した結果に応じて、調節ねじ52の進退を自動で行い、その配置位置を調節する機構を設けてもよい。
【0034】
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ミシンの潤滑液供給装置は、貯留槽に貯留される潤滑液を、縫い針の上下動と同期して回転駆動する駆動軸の駆動に従い動作するポンプが、潤滑液の流量を調節する流量調節部が備えられた送給経路を介して分流部へ汲み上げることができる
よって、縫い針の上下動と同期して回転駆動する駆動軸の駆動に従い動作し、駆動軸の回転数に従い出力が上下(増減)するポンプであっても、その流量調節部において、潤滑液の流量を調節することにより、分流部へ汲み上げる潤滑液の流量を調節することができる。従って、使用環境や潤滑液の粘度の違い、または、分流部から重力の作用により返送経路を自然流下し貯留槽へ戻る潤滑液の流速や流量に応じて、分流部へ汲み上げる潤滑液の流量を調節することができるので、分流部へ過剰に潤滑液を汲み上げることなく、分流部などにおいて、過剰な潤滑液が溢れたり漏れたりするトラブルを防止することができる。
【0036】
請求項2記載の発明によれば、流量調節部の枠体の流路内に備えられる略円錐形状の調節部材を、その軸方向に進退させることにより、流路と調節部材との間の隙間を調節して、流路を流れる潤滑液の流量を好適に調節することができる。よって、略円錐形状である調節部材により、調節部材と流路の内面との間の距離や隙間を微調整することができるので、流路を流れる潤滑オイルの流量を微調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるミシンの潤滑液供給装置を示す説明図である。
【図2】ミシンの潤滑液供給装置における流量調節部を示す説明図である。
【図3】ミシンの潤滑液供給装置が備えられたミシンを示す説明図である。
【図4】ミシンの潤滑液供給装置が備えられたミシンを示す説明図である。
【図5】従来のミシンの潤滑液供給装置を備えたミシンを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 オイルタンク(貯留槽)
1a 送給口(接合部)
2 分流タンク(分流部)
3 送給チューブ
31 第1の送給チューブ(送給経路)
32 第2の送給チューブ(送給経路)
33 第3の送給チューブ(送給経路)
4 ポンプ
41 下軸(駆動軸)
5 流量調節部
51 枠体
5a 流入口
5b 排出口
5d 流路
52 調節ねじ(調節部材)
6 供給部
61 供給チューブ
62 油芯
7 返送チューブ(返送経路)
10 ミシンの潤滑液供給装置
11 ミシンテーブル(固定体)
12 縦胴部
14 ミシンベッド
14a (ミシンベッドの一辺側の)端部
88 蝶着部材
1000 ミシン
Claims (2)
- ミシンベッドの下方に配設され、潤滑液を貯留する貯留槽と、
前記ミシンベッドの上方に配設され、潤滑液を一時的に貯留する分流部と、
前記貯留槽から前記分流部へ、前記潤滑液を送給する送給経路と、
前記送給経路に設けられ、縫い針の上下動と同期して回転駆動する駆動軸の駆動に従って前記貯留槽に貯留される前記潤滑液を前記分流部へ汲み上げるポンプと、
前記ミシンの所定の給油個所に、前記分流部から毛細管現象を利用して前記潤滑液を供給する供給部と、
前記分流部から前記潤滑液を重力により自然流下させて前記貯留槽へ戻す返送経路と、を備えるミシンの潤滑液供給装置であって、
前記送給経路における、前記貯留槽と前記ポンプとの間に、前記潤滑液の流量を調節する流量調節部を備え、
前記ミシンベッドの一辺側の端部は、蝶着部材により固定体に蝶着されるとともに、
前記貯留槽は、前記ミシンベッド下方で当該ミシンベッドに着設され、
前記貯留槽と前記送給経路との接合部は、前記蝶着部材の回動により前記ミシンベッドが傾けられ、前記ミシンベッドに着設された前記貯留槽が傾いた際に、前記貯留槽に貯留される潤滑液の液面よりも上側に位置するように設けられていることを特徴とするミシンの潤滑液供給装置。 - 前記流量調節部は、前記潤滑液が流入される流入口と、前記潤滑液が排出される排出口と、前記流入口と前記排出口とを結ぶ流路と、を有する枠体と、
前記流路内に進退自在に備えられる略円錐形状の調節部材と、を備え、
前記調節部材をその軸方向に進退させることにより、前記潤滑液の流量を調節することを特徴とする請求項1に記載のミシンの潤滑液供給装置。
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