JP4296681B2 - 艶消し金属光沢面を持つ記録用シート及びラベル - Google Patents

艶消し金属光沢面を持つ記録用シート及びラベル Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録用シート及びラベルに関し、その中でも艶消しの金属箔に直接記録した印象を与える金属光沢感を持った記録用シート及びラベルに関するものであって、インクジェット記録方式や熱転写記録方式に適したものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、種々の作動原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙などの記録シートに付着させ、画像文字などの記録を行うものであるが、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターンの融通性が大きい、現像定着が不要等の特徴があり、漢字を含め各種図形およびカラー画像などの記録装置として急速に普及している。更に、多色インクジェット方式により形成される画像は、製版方式による多色印刷に比較して遜色のない記録を得ることが可能である。また、作成部数が少なくてすむ用途においては、安価であることからフルカラー画像記録分野にまで広く応用されるようになった。
【0003】
また、ハードコピーの一手段として、溶融型や昇華型の熱転写方式を利用する装置も普及している。溶融型の熱転写記録方式は、熱溶融性のインク層を形成した熱転写記録媒体をサーマルヘッド等で加熱することにより記録シートにインクを転写し、記録を行うものである。また、昇華型熱転写記録方式とは昇華型色素を含有するインク層を形成した熱転写記録媒体を加熱することにより、昇華型色素が記録シートに転写し、記録を行うものである。溶融型や昇華型の熱転写方式を利用する装置は軽量、安価かつコンパクトで騒音が無く、操作性保守性にも優れているなどの利点からコンピュータ、ワードプロセッサーなどの記録方式として広く利用されている。
【0004】
インクジェット記録方式、溶融型及び昇華型熱転写記録方式は年々応用範囲を広げ、従来製版方式で作成されていたポスターやラベル印刷の分野にまで使用されるようになってきた。
【0005】
ところで、ポスターやラベル等はいかに人目を引くかという効果に重点が置かれる。人目を引く手段としては、印刷面に光沢感をもたせた用紙を用いる手段があり、高光沢な用紙が種々開発されている。特に、アルミニウム箔に代表される金属箔のように金属光沢を持つ用紙、特に艶消しの金属光沢を持ち、高光沢な面はその特異的光沢感から人目を引くという効果の点で際だつものである。
【0006】
しかし、金属箔自体にインクジェットや、熱転写プリンターで記録することは不可能であった。金属箔を被記録面とした場合、インクジェット記録方式では、インクの溶媒を吸収する事が出来ず、また、溶融型や昇華型の熱転写記録方式ではインク又は染料の定着性が不十分であり、画像を形成することができない。
【0007】
そこで、特開平8−588227号公報には、インク遮断層である樹脂フィルムの片面に金属箔を、フィルムの反対面にインク受容層を設けたものが提案され、特開平11−327442号公報には、上質紙の表面に接着剤、金属箔、記録層を順次積層した記録用紙が提案されている。これらはいずれも金属の光沢面を、人目を引く点として利用したものである。このような金属の高光沢面は鏡の作用を有するため、光の当たる角度によっては非画像部のまぶしさのために、画像部が見えにくくなったり、極端な場合は光の全反射により何も見えなくなってしまうという欠点を有する。従って、これらの高光沢紙は室内での小さなものでしか使いにくいという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明が解決しようとする課題は、人目を引くと同時に記録した文字が判別しやすく、かつ、インクジェット記録方式や、溶融型又は昇華型熱転写記録方式のプリンターを用いて印刷が可能な記録用シート及びラベルを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の発明に至った。すなわち、第一の発明は少なくとも一方の面が艶消しの金属光沢を有する支持体の、艶消しの金属光沢を有する面側に、パール顔料と樹脂とを含有する記録層を設けた記録シートの発明である。
【0010】
すなわち、第二の発明は艶消しの金属面を有する支持体が、基材上に接着剤を介して金属薄膜を設けたものであり、支持体の艶消しの金属光沢を有する面側に、パール顔料と樹脂とを含有する記録層を設けた記録シートの発明である。
【0011】
すなわち、第三の発明は少なくとも一方の面が艶消しの金属光沢を有する支持体の、艶消しの金属光沢を有する面側にパール顔料を含む記録層を設け、前記記録層側とは反対の面側に接着層、剥離紙を順次設けたラベルの発明であり、また、艶消しの金属面を有する支持体が、基材上に接着剤を介して金属薄膜を設けたものであり、支持体の艶消しの金属光沢を有する面側に、パール顔料と樹脂とを含有する記録層を設け、記録層側とは反対の面側に接着層、剥離紙を順次設けたラベルの発明である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる支持体は少なくとも一方の面に艶消しの金属光沢感を持つシートである。艶消しの光沢感を有する支持体を用いた場合は記録層中のパール顔料の配合率を少なくすることができる。このようなシートは金属シートそのものでも良いが、取り扱いの安全性や記録後のシートを被着体に貼着したりあるいはとじ合わせたりすることを考慮すると金属より柔らかい基材上に金属箔や金属蒸着膜等の金属薄膜を設けたものが好ましい。このような金属箔や金属薄膜に用いる金属としてはアルミニウム、金、銀、銅、クロム、インジウム、錫等、加工適性があるものが好ましく用いられるが、特に制限はない。
【0013】
上記の支持体の基材としては、プリンターで搬送可能なシート状のものであれば色、厚さ等特に限定されず用いることができる。例えば、非塗工紙、塗工紙、微塗工紙など通常の天然パルプ紙や、合繊繊維あるいは合成樹脂フィルムを擬紙化したいわゆる合成紙、不織布、布、合成樹脂フィルム等をあげることができるが、耐水性、加工性に優れる合成紙を好ましく使用することができる。
【0014】
特に、結晶性ポリプロピレン系樹脂と高軟化点石油樹脂とからなる組成物を延伸成形した層と結晶性ポリプロピレン系樹脂に無機充填剤を配合した層を積層することにより得られる合成紙は表面平滑性、白色度が高く、均一な金属光沢面を得ることができるため、基材として好ましい。このような合成紙としては、例えば市販品として製品名 カルレ(チッソ株式会社製)を用いることができる。
【0015】
また、本発明の基材には接着剤の目止めや平滑性をあげるために各種アンカー処理を行ってもかまわない。
【0016】
本発明において、基材上に金属薄膜を設ける方法は、基材状に接着剤を介して金属箔を貼着する方法、基材上に直接金属を蒸着させる方法、あらかじめ合成樹脂フィルム上に設けた金属薄膜を基材上に転写して貼着する方法等がある。
【0017】
基材上に金属箔を貼着したり、直接蒸着する方法においては、金属薄膜貼着後の基材を、粗面を有するロールに通して金属薄膜面を粗面化して艶消し処理を行う方法が一般的である。この場合、支持体が粗面を有するロールを通過するときの圧力で支持体の厚みが変化したり接着剤がはみ出したり、支持体が破壊されたりするなど問題点が多い。
【0018】
そこで、本発明では合成樹脂フィルム上に金属薄膜を設け、接着剤を介して金属薄膜を基材上に貼り付けた後、合成樹脂フィルムを剥離する、いわゆる転写法により金属光沢をもつ支持体を得る。また、合成フィルム上に金属薄膜を設けた時点で薄膜の均一性を検査できるので結果として均一な艶消しの金属光沢を持つ支持体を得ることができる。
【0019】
また、あらかじめ合成樹脂フィルム表面を所望の艶消し面を得られる粗面とし、この粗面上に金属薄膜を設け、接着剤を介して金属薄膜を基材上に貼り付けた後、合成樹脂フィルムを剥離することで艶消しの金属光沢をもつ支持体を得る事ができる。この方法では、合成樹脂フィルムの表面を所望の粗面とすることが容易であることから、最終的に表面に現れる金属薄膜表面(艶消し面)の設計が容易となる利点がある。
【0020】
上記合成樹脂フィルムは、最終的に金属薄膜から剥離されるため、形成される金属薄膜に強い密着性を持たないものを用いることが好ましい。このような合成フィルムとしては2軸延伸ポリプロピレンフィルムが好適である。
【0021】
上記の合成樹脂フィルム上に金属薄膜を形成する手段としては、特に限定されるものではないが、特に真空蒸着法やスパッタ法のような物理的成膜法であることが好ましい。金属薄膜の厚みは格別限定されるものではないが、厚くしすぎると不経済であり、薄くしすぎると金属光沢が発現しない。具体的には20〜1000Åが好ましい。
【0022】
金属薄膜と基材を接着する接着剤としては基材と金属薄膜を強く接着するものであれば材質、厚み等特に限定されない。
【0023】
本発明の記録層はパール顔料を含有する層である。記録層中にパール顔料を含有することで、支持体のもつ艶消しの金属光沢を損なうことなくインク受容層を形成することができる。記録層中にパール顔料を含有しない場合、支持体の持つ光沢感は失われ、記録シートは灰色のシートになる。パール顔料を含有する記録層の場合に、支持体の持つ艶消しの金属光沢感が保持される理由は定かではないが、記録層中のパール顔料からの反射光の分布が艶消しの金属光沢を有する表面の反射光の分布と似ているためと推測される。本発明の記録層はパール顔料と樹脂を主成分とする。
【0024】
本発明でいうパール顔料とは真珠光沢を有する顔料のことをいう。パール顔料は一般に薄板状であり、顔料表面で規則的多重反射が生じることにより真珠のような光沢感を発現する。パール顔料としては例えば雲母粒子に酸化チタン等の金属酸化物を被覆したものをあげることができる。雲母粒子は天然雲母を粉砕、分級して調製しても良いし、人工的に合成しても良いが、発現する真珠光沢にくすみが無く、品質の安定した合成雲母が好ましく用いられる。
【0025】
本発明の記録層中において、パール顔料の配合量を増やすと記録適性が落ちる傾向がある。インクジェット記録方式の場合は、インク吸収性が落ちる傾向となり、溶融型熱転写記録方式の場合はインク定着性が悪くなる傾向に、昇華型熱転写方式の場合は染料の染着性が落ちる傾向がある。また、配合量を減らすと艶消しの金属光沢感が弱くなる傾向がある。このため、パール顔料は記録層中に5〜30重量%の比率で配合することが好ましく、特に7〜15重量%の比率で配合すると好ましい。
【0026】
また、本発明のパール顔料の粒度分布は必要とされる艶消しの金属光沢面の面感に応じて、適宜選択することができる。パール顔料の粒度分布を大きくし、粒子径の大きいパール顔料の含有量が多くなると、記録層はキラキラ感を持つ粗い面感となる。また、粒度分布を小さくし、粒子径の小さなパール顔料の含有量が多くなるとシルキーな、なめらかな面感になる。記録画像の見やすさの点から、本発明のパール顔料の粒度分布は5〜150μmであることが好ましく、より好ましくは15〜100μm、更に好ましくは10〜60μmである。パール顔料の厚みは0.1μm〜1μmであれば問題なく使用できる。
【0027】
本発明における記録層の樹脂は、記録特性があれば特に限定されるものではないが、各記録方式により記録特性が優れたものを選択することが好ましい。記録方式がインクジェット記録方式の場合、記録層の樹脂としては酸化澱粉、エーテル化澱粉、ポリビニルアルコール、カルボキシルメチルセルロース・ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆タンパク等の水溶性樹脂が好ましく用いられる。これらの樹脂は単独で使用しても混合で使用しても良く、また、記録層中に印字品質を損なわない程度に記録層を耐水化させる耐水化剤等を添加しても良い。
【0028】
溶融型熱転写記録方式の場合は熱転写記録媒体の熱溶融性インクと密着性の良い樹脂が選択されることが好ましい。例えばポリエステル樹脂、酢酸ビニル樹脂、スチレンブタジエン共重合樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン等が選択される。これらの樹脂は単独で使用しても混合で使用しても良い。
【0029】
昇華型熱転写記録方式の場合は昇華性染料に染着しやすい樹脂であればいずれも好適に使用できる。例えば、ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂等のエステル結合を有する樹脂、ポリウレタン等ウレタン結合を有する樹脂、ポリアミド等アミド結合を有する樹脂、その他ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂など極性が高い樹脂が使用できる。さらに、上記樹脂の、構成単位の内の1種以上を主成分とする共重合体、例えばスチレンブタジエン共重合体などとしても使用することができ、更に上記樹脂を単独、又は混合して使用することができる。
【0030】
本発明の記録層は、支持体からの反射光が透過できる程度透明であることが好ましく、記録層の透過率は85%以上であると好ましい。
【0031】
また、本発明の記録層中には、支持体の金属光沢の色調に合わせて、記録層中に着色顔料を配合することができる。着色顔料を配合することで、より金属に近い光沢感を付与することができる。さらに、記録層中には発明の効果を損なわない程度に防腐剤、消泡剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、各種顔料等各種助剤を添加することができる。
【0032】
本発明の記録層及び粘着層は従来公知の塗工方法で形成される。例えば、各種ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター等、各種装置をオンマシンあるいは、オフマシンで用いることができる。又塗工後には各種カレンダー装置等カレンダー処理を行っても良い。
【0033】
本発明の支持体においては記録層に対する密着性の向上等のために発明の効果を損なわない程度に表面処理を行ってもかまわない。例えば、支持体の記録層を設ける側にコロナ表面処理やプラズマ表面処理を行うことができる。また、支持体表面と記録層の両方に密着性の良い樹脂層(易接着層)を設けることもできる。
【0034】
本発明のラベルの粘着層は一般公知の粘着剤を支持体の記録層を形成した反対側の面に塗工あるいは転写して形成される。粘着剤としては、一般公知のものを利用でき、例えば、アクリル樹脂、天然及び合成ゴム、スチレン/ブタジエン共重合樹脂、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/エチレン共重合樹脂、澱粉、シリコーン化合物、ニカワ、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリウレタン等の樹脂を溶液、水溶液、エマルジョンの形で単独あるいは混合して用いることができる。
【0035】
粘着層にはさらに、防腐剤、消泡剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、各種顔料等各種助剤を添加することができる。また、前記粘着剤は再剥離性であっても良い。
【0036】
本発明のラベルで用いられる剥離紙は、剥離性を有するものであれば何ら制限されることなく、フィルムベース剥離紙、上質紙ベース剥離紙、ラミネートベース剥離紙等いかなるもの用いても良い。また、その厚み、色に関しても何ら制限されることはなく、その剥離剤もその使用用途に合っているものであればどのようなものを用いてもかまわない。
【0037】
一般にラベルにおいては型抜き加工(ダイカット)が施されるが、ラベルの支持体として合成樹脂フィルムに形成した金属薄膜を基材上に接着剤を介して転写したシートを用いることが好ましい。この場合、金属箔(厚さ数μm〜数10μm程度)を貼り合わせたシートを支持体として用いる場合と比較して、型抜きに使用する型にかかる負担が小さく、また、少ない押力で簡単にカットができる傾向にある。
【0038】
【実施例】
以下に、本発明の実施例をあげて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、実施例、及び比較例において「部」及び「%」は特に明示しない限り「重量部」、「重量%」を示す。
【0039】
支持体の作製
(支持体A:艶消しの金属光沢面を持つ支持体の作製)
一方の表面が粗面である厚さ25μmのポリプロピレンフィルムフィルムの粗面上に真空蒸着法により厚さ600Åとなるようにアルミ蒸着層を形成する。さらに、アルミ蒸着層上に、ポリエステルウレタン系主剤とポリイソシアネート系硬化剤からなるドライラミネート接着剤(ディックドライLX901/KW75;大日本インキ化学工業(株)製)を乾燥時の固形分で3g/m2となるように塗布し、合成紙(カルレ SNF100チッソ株式会社製)を互いに重ね合わせた状態で80℃の加熱金属ロールの間に挿入し、加熱および圧着する。その後適当な接着力を得るために、50℃に加熱した状態で、48時間貯蔵して接着剤層を硬化させた後、ポリプロピレンフィルムを剥離して艶消しの金属光沢を持つ支持体Aを得た。
【0040】
(支持体B:鏡面の金属光沢を持つ支持体の作製)
表面が平滑な面である厚さ25μmのポリプロピレンフィルムフィルムの平滑な面上に真空蒸着法により厚さ600Åとなるようにアルミ蒸着層を形成した以外は支持体Aと同様にして鏡面の金属光沢を持つ支持体Bを得た。
【0041】
記録層塗工液の調製
(インクジェット記録層用塗工液)
ポリビニルアルコール(PVA117、クラレ製)90部、パール顔料(イリオジン103 メルクジャパン社製、粒度分布10〜60μm)10部、青色顔料1部、黒色顔料1部、水450部、メタノール450部を用い、これをインクジェット記録層用塗工液とした。
(溶融型熱転写記録層用塗工液)
ポリエステルディスパージョン(バイロナールMD−1200、東洋紡社製)固形分で90部、パール顔料(イリオジン103)10部、青色顔料1部、黒色顔料1部、水200部、メタノール200部を用い、これを溶融型熱転写記録層用塗工液とした。
(昇華型熱転写記録層用塗工液)
ポリエステルディスパージョン(バイロナールMD−1200、東洋紡社製)固形分で90部、パール顔料(イリオジン103)10部、青色顔料1部、黒色顔料1部、水200部、メタノール200部を用い、これを昇華型熱転写記録記録層用塗工液とした。
【0042】
(実施例1)
支持体として艶消しの金属光沢を持つ支持体Aを用い、前記インクジェット記録層用塗工液をバーコーターにて塗布し、乾燥温度100℃のドライヤー中で乾燥してインクジェット記録用シートを作製した。乾燥後の記録層の塗工量は15g/m2であった。
【0043】
(実施例2)
支持体として艶消しの金属光沢を持つ支持体Aを用い、前記溶融型熱転写記録層用塗工液をバーコーターにて塗布し、乾燥温度100℃のドライヤー中で乾燥しして溶融型熱転写記録用シートを作製した。乾燥後の記録層塗工量は5g/m2であった。
【0044】
(実施例3)
支持体として艶消しの金属光沢を持つ支持体Aを用い、前記昇華型熱転写記録層用塗工液をバーコーターにて塗布し、乾燥温度100℃のドライヤー中で乾燥しして昇華型熱転写記録用シートを作製した。乾燥後の記録層の塗工量は5g/m2であった。
【0045】
(実施例4)
インクジェット記録層用塗工液において、青色顔料、及び黒色顔料を配合しなかった以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作製した。
【0046】
(比較例1)
インクジェット記録層用塗工液においてパール顔料を配合しない以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作製した。
【0047】
(比較例2)
支持体として鏡面の金属光沢を持つ支持体Bを用いた以外は比較例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作製した。
【0048】
(比較例3)
インクジェット記録用塗工液において、パール顔料の代わりにシリカ顔料(ファインシールX37B 徳山曹達社製)を10部用いた以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作製した。
【0049】
上記実施例1〜4、比較例1〜3で得られた記録シートを以下に示す各種方式のプリンターにて文字と線画からなる画像を記録した。
(インクジェットプリンター)EPSON社製 PM−770C
(溶融型熱転写プリンター)アルプス電気社製 MD−4000J
(昇華型熱転写プリンター)三菱電機社製 S3600−30
【0050】
記録画像の評価を表1にまとめる。
【表1】
Figure 0004296681
【0051】
表1から明らかなように実施例1〜4はのように本発明の記録シートは艶消しの金属光沢を有し、記録画像の視認性も優れていることがわかる。一方、記録層中にパール顔料が含まれていない比較例1は金属光沢感が発現せず、また、鏡面の金属光沢感を持つ比較例2は非画像部に背景や、光源が写り込み、記録した画像、特に文字が判別しづらいことがわかる。
【0052】
ラベルの製造
(実施例5)
実施例1〜3で作製した各記録シートの記録層が形成された面と反対側の面にコンマコーターで粘着剤(アロンタック HVC−3300 東亞合成化学工業社製)を、乾燥塗工量25g/m2となるように塗工し、シリコーン樹脂をを主成分とする剥離層を設けた厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを重ね合わせて本発明のラベルを作製した。
【0053】
(実施例6)
支持体として坪量140g/m2の上質紙に、溶融押出ダイにより接着剤樹脂として低密度ポリエチレンを厚み15μmでラミネートを行うと同時に、金属箔として厚み7μmのアルミニウム箔を艶消しの光沢を持つ面を外側にして圧着して接着し、金属貼り合わせ紙を得た。
この金属貼り合わせ紙を支持体とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用シートを作製し、実施例5と同様にしてラベルを作製した。
【0054】
(ラベルの評価)
A4版の大きさの中に20mm×50mmの四角の刃が10個付いたダイカット用の抜き型を用意し、実施例5、6で作製した本発明のラベルをカットした。
すべてのラベルにおいて、問題なく型抜きすることができたが、実施例6に関しては完全に型抜きできない部分が発生することがあった。
【0055】
【発明の効果】
本発明の記録シート及びラベルを用いることにより、他の印刷物とは異なった、人目を引く印字物を得ることができる。また、本発明の記録シート及びラベルは艶消しの光沢感を有するため、記録した画像が判別し易く、印字文字等が読みやすい。また、金属蒸着膜を合成紙に転写したシートを支持体として用いたラベルはダイカット性が優れる。

Claims (3)

  1. 少なくとも一方の面が艶消しの金属光沢を有する支持体の、艶消しの金属光沢を有する面側に、パール顔料と樹脂とを含有する記録層を設けた艶消し金属光沢面を持つ記録用シート。
  2. 前記支持体が、基材上に接着剤を介して金属薄膜を設けたものである請求項1に記載された艶消し金属光沢面を持つ記録用シート。
  3. 請求項1又は2に記載された艶消し金属光沢面を持つ記録用シートの記録層と反対の面側に、粘着層、剥離紙を順次設けたラベル。
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