JP4296310B2 - 偽造防止用紙、その真偽判別方法並びに真偽判別装置 - Google Patents

偽造防止用紙、その真偽判別方法並びに真偽判別装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、銀行券、各種諸証券、株券、切符や定期券等の通行券、有料道路等の回数券、各種チケット、その他有価証券などに使用される印刷用紙に関して、目視によって磁気が付与されていることを第三者が識別不可能であると共に任意の磁気特性検出装置を用いることによって、磁気的に真偽を判別できるセキュリティ性に優れた偽造防止用紙及び上記偽造防止用紙を利用したセキュリティ・ドキュメント、並びにその真偽判別方法及び真偽判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
銀行券、株券、或いはその他の有価証券は金銭的価値を有するため、偽造防止、改竄防止をする必要があり、そのためには様々な手段が行われてきた。例えば、銀行券の場合、印刷を複雑にしたり、紙自体に透かし模様を入れるなどの手法が採用されている。しかし、目視または光学的に真偽判別するものは、偽造者が、判定の場所や方法を推測することができるという欠点が存在している。そこで、近年、真偽判別手段として、電気的或いは磁気的な信号を発する機能性インキを印刷することによって、機械的に判別する方法及びその方法に利用される印刷物及び基材等が提案されている。
【0003】
特に、磁気的な信号を利用するものとして、バーコード等の特定の磁気パターンを磁気インキによって形成して、そのセキュリティ性を向上させることが行われている。この磁気パターンは、通常スクリーン印刷等の印刷によって付与されているが、最近、更に、そのセキュリティ性を向上させるために、磁気パターンを目視で認識できないようにするために、その上に着色隠蔽層を設けることが行われるようになった。それらの例として、特開平5-208576号公報に、支持体上に形成された磁気パターン層及び前記磁気パターン層を隠蔽する着色隠蔽層からなる磁気媒体が提案されている。
【0004】
また、特開平1-269227号公報、特開平2-98498号公報、特開平3-252901号公報には、磁性パターンの所定の位置に磁気特性の異なるパターンを形成することで真偽判別に利用している提案が示されている。
【0005】
更に、特開平7-61179号公報には、磁性パターンに磁気特性と赤外線領域での反射率の違いを組み合わせ、且つその磁性パターンのダミーパターンを形成することで目視不可能にした磁気媒体も提案されている。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の磁性を利用したセキュリティ・ドキュメントは、磁気パターン層が容易に第三者に認識されるため、より一層のセキュリティを向上させる目的で、磁気パターン層に隠蔽層を設ける必要があり、磁気パターンの付与方法の制限又は製造コストの面で問題があった。
【0007】
すなわち、これらの支持体例えば用紙上に形成された所定の磁気パターンは、使用される磁性材料粉体としてγ-FeO、FeO、Co含有酸化鉄、CrO、メタル粉、Baフェライト等が代表例として挙げられるが、これらは可視光域に強い吸収を持ち、磁気パターン自体が黒色若しくは灰色を呈するため、偽造者が、容易に磁気的判定の場所や方法を推測することができるという欠点が存在する。そのため、一般的に流通している磁性材料を利用することで、本物と類似の磁気特性を付与することができ、偽造防止としては効果が小さい。
【0008】
また、これに対して、形成された磁気パターンを隠蔽するような着色隠蔽層またはダミーパターンを設けても、偽造者は、大まかに磁気パターンが隠蔽されている場所を推測することができ、更に、支持体に磁気パターンを形成する手段及びその磁気パターンをカムフラージュする工程が煩雑且つ複雑であれば、その分製造コストが嵩み、たとえいかに高いセキュリティシステムでも、実用的でない場合が生じる。そのため、簡便で且つローコストであることが重要である。
【0009】
更に、磁気的特性を利用して機械読み取りによる真偽判別を行うためには、信号のS/N比を良くするために、外部ノイズの相対比を小さくすることが必要になる。そのため、支持体上に形成される磁気パターンに十分な磁気強度を付与するためには、比較的厚盛りのパターンを形成する必要があり、磁気パターンの付与方法に制限が存在してしまう。
【0010】
本発明の目的は、前記の如き従来の欠点を解消すべくなされたものである。つまり、従来の磁気パターンは、用紙基材上に印刷等によって付与する方法であるが、本発明では、その用紙を抄造する過程において、着色磁性粉体をパルプ、色材料等を含むパルプスラリー全体又はその一部分に混抄した用紙であり、このことによって、用紙中に磁気情報を埋め込むことができ、更に、相対的に磁性粉体の低配合割合で従来の印刷によって付与された磁気パターンに匹敵する磁気力を得ることが可能になる。
【0011】
また、黒色及び黒灰色以外の色彩を示す着色磁性粉体を使用するため、用紙に対して、磁性粉体が非視認性を示し、第三者が磁性付与部分を特定できない偽造防止効果の高い用紙を提供することを目的としている。また、本発明の偽造防止用紙は、機械的に光学特性及び磁気特性を検知することにより、真偽判別が可能なセキュリティ・ドキュメントとしても利用できる。
【0012】
すなわち、本発明の偽造防止用紙は、セキュリティ性が高く、比較的製造工程が簡単で、外観上でも偽造防止用磁気パターンの構成が第三者に解読され難い偽造防止及び真偽判別用紙であり、加えて、その真偽判別方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、着色磁性材料を銀行券等のセキュリティ・ドキュメントの印刷基材すなわち用紙等の製造工程において、少なくとも一部分に所定の配合比率で均一に分散させ混抄することによって得られる固有の磁気特性を持つ偽造防止用紙であり、且つ、上記偽造防止用紙が黒色及び灰色系以外の色彩を呈することを特徴としており、上記偽造防止用紙に磁性が付与されていることを第三者が目視で認識することを不可能にしている。更に、第三者が目視不可能にしている磁性信号を真偽判別の一手段として利用する方法に関するものであり、詳細を以下に説明する。
【0014】
黒色及び黒灰色以外の色彩を呈する着色磁性粉体を、用紙製造工程において、パルプスラリーに均一に分散させて混抄された用紙であって、上記着色磁性粉体が上記用紙の呈する色に対して非視認性を示すと共に、上記用紙が真偽判別に利用可能な固有の磁気特性を有することを特徴とする偽造防止用紙である。
【0015】
黒色及び黒灰色以外の色彩を呈する着色磁性粉体を、用紙製造工程において、パルプスラリーの少なくとも一部分に均一に分散させて混抄された用紙であって、上記着色磁性粉体が上記用紙の呈する色に対して非視認性を示すことによって、上記着色磁性粉体が混抄された部分と上記着色磁性粉体が混抄されていない部分の色彩の差が目視によって認識不可能であると共に、上記用紙の少なくとも一部分が真偽判別に利用可能な固有の磁気特性を有すること特徴とする偽造防止用紙である。
【0016】
黒色及び黒灰色以外の色彩を呈する着色磁性粉体を、用紙製造工程において、パルプスラリーのそれぞれの部分において、上記着色磁性粉体の配合濃度をそれぞれ異にして均一に分散させて混抄された用紙であって、上記着色磁性粉体が上記用紙の呈する色に対して非視認性を示すことによって、上記着色磁性粉体の配合濃度を異にして混抄されたそれぞれの部分同士の色彩の差が目視によって認識不可能であると共に、上記用紙のそれぞれの部分が真偽判別に利用可能な固有の磁気特性を有することを特徴とする偽造防止用紙である。
【0017】
上記偽造防止用紙が黒色及び黒灰色系以外の色彩を呈することを特徴とする偽造防止用紙である。
【0018】
上記偽造防止用紙の光学特性は、可視光域において分光反射率が380nmから480nmの領域で30%以上を示し、480nmから780nmの領域で40%以上を示すことを特徴とする偽造防止用紙である。
【0019】
上記着色磁性粉体が、無彩色、有彩色又は金属光沢を示す核磁性粉体の表面を有機材料又は無機材料によってコーティングすることによって得られることを特徴とする偽造防止用紙である。
【0020】
上記着色磁性粉体が、黒色及び黒灰色を示す核磁性粉体の表面を有機材料又は無機材料によってコーティングすることによって得られることを特徴とする偽造防止用紙である。
【0021】
上記着色磁性粉体は、上記核磁性粉体に対する相対分光反射率が380nm〜480nmで1.5倍以上を示し、480nm〜780nmで2倍以上を示すことを特徴とする偽造防止用紙である。
【0022】
パルプスラリーにおける上記着色磁性粉体の配合比率が、対絶対乾燥パルプ比で0.01〜10重量%であることを特徴とする偽造防止用紙である。
【0023】
上記着色磁性粉体の粒径が0.1〜10μmであり、比重が1〜10g/cmであることを特徴とする偽造防止用紙である。
【0024】
上記偽造防止用紙の真偽判別方法であって、上記用紙に配合された非視認性の上記磁性粉体に由来する固有の磁気特性を検出することにより、真偽を判別することを特徴とする偽造防止用紙の真偽判別方法である。
【0025】
上記真偽判別方法において、上記偽造防止用紙が有する固有の磁気特性と上記偽造防止用紙が有する固有の可視光域の光学的な反射率、吸収及び透過率の少なくとも一つ以上を組み合わせて、真偽判別に利用することを特徴とする偽造防止用紙の真偽判別方法である。
【0026】
上記固有の磁気特性は、保磁力、残留磁化、透磁率、最大透磁率、透磁率の微分値、磁気モーメント、磁束変化であり、これらの固有の磁気特性のうち、少なくとも一つを利用すること特徴とする偽造防止用紙の真偽判別方法である。
【0027】
上記固有の磁気特性を検出する方法として、直流バイアスによる磁気センサー、交流バイアスによる磁気センサー又は磁気抵抗素子による磁気センサーを利用することを特徴とする偽造防止用紙の真偽判別方法である。
【0028】
上記偽造防止用紙の真偽判別装置であって、上記偽造防止用紙に配合された非視認性の上記着色磁性粉体に由来する固有の磁気特性を検出するために、磁気センサーを、上記偽造防止用紙に接触または接近させ、上記偽造防止用紙に配合された非視認性の上記着色磁性粉体に由来する固有の磁気特性を検出し、予め記憶させておいた真の磁性情報と比較照合し、上記偽造防止用紙が有する上記着色磁性粉体に由来する固有の磁気特性と予め記憶させておいた真の磁性情報が一致するときのみを真正と判断する判定回路を構成することを特徴とする偽造防止用紙の真偽判別装置である。
【0029】
上記偽造防止用紙の真偽判別装置であって、上記偽造防止用紙に配合された非視認性の上記着色磁性粉体に由来する固有の磁気特性を検出するために、磁気センサーを、上記偽造防止用紙に接触または接近させ、上記偽造防止用紙に配合された非視認性の上記着色磁性粉体に由来する固有の磁気特性を検出し、予め記憶させておいた真の磁性情報と比較照合し、且つ、上記偽造防止用紙が呈する色彩を光電変換素子を用いて得られた電気的な信号をアンプを通して増幅することで得られた電圧値を、予め記憶させておいた真の電圧値と比較照合させ、上記偽造防止用紙が有する上記着色磁性粉体に由来する固有の磁気特性と予め記憶させておいた真の磁性情報が一致し、且つ上記偽造防止用紙が呈する色彩から得られる電圧値と予め記憶させておいた真の電圧値が一致するときのみを真正と判断するような判定回路を構成することを特徴とする偽造防止用紙の真偽判別装置である。
【0030】
上記検出する固有の磁気特性として、保磁力、残留磁化、透磁率、最大透磁率、透磁率の微分値、磁気モーメント及び磁束変化の少なくとも一つを利用することを特徴とする偽造防止用紙の真偽判別装置である。
【0031】
上記固有の磁気特性を検出する方法として、直流バイアスによる磁気センサー、交流バイアスによる磁気センサー又は磁気抵抗素子による磁気センサーを利用することを特徴とする偽造防止用紙の真偽判別装置である。
【0032】
【発明の実施の形態】
すなわち、本発明における偽造防止用紙は、最終用紙製品の少なくとも一部分に不可視の磁気特性を付与するために、製紙工程で着色磁性粉体を任意の対絶対乾燥パルプ比で混抄して得られる黒色及び黒灰色以外の色調を示す着色用紙であり、固有の磁気特性を付与していることを目視によって認識することを不可能にしていることを特徴としており、且つ、得られた上記偽造防止用紙の磁気特性を磁気センサー等の機械的な手法によって検知することで、上記偽造防止用紙を利用したセキュリティ・ドキュメントの真偽判別方法の一手段に利用することを特徴としている。
【0033】
本発明で言う偽造防止用紙とは、銀行券、株券、商品券、小切手・手形用紙及びその他の有価証券、重要書類、プリペードカード、クレジットカード、各種交通手段の搭乗券、通行券、回数券、旅券、身分証明書等の金銭的価値を有するもの、或いは、身分を証明・保証する等の重要な用途のドキュメントやカードであり、真正を証明する必要性のあるものを言い、紙製または紙を主体として構成されるものである。
【0034】
本発明の偽造防止用紙を製造するために利用されるパルプは、通常の印刷紙、情報記録紙等に使用されるパルプであれば特に制限は無い。化学パルプ(NBKP、LBKP等)、機械パルプ(GP、CGP、RGP、TMP等)、脱墨古紙パルプ(DIP)、木材パルプ、非木材パルプの何れでも良く、これらが混合して配合されたものであっても良い。また、必要に応じて、合成繊維、無機繊維などが混合されても良い。
【0035】
更に、本発明の偽造防止用紙は、上記各種パルプ、合成繊維及び無機繊維以外に、用途に応じて、各種添加剤を配合しても良い。
【0036】
また、本発明の偽造防止用紙は、上記材料から成る単層または複数層の紙で、表面または紙層間に合成樹脂が積層されても良い。更には、必要に応じて印刷が施されたり、片面または両面が感熱記録、熱転写記録、静電記録、磁気記録等の情報記録紙であっても構わない。
【0037】
本発明で利用する磁性粉体とは、γ-FeO、FeO、Co含有酸化鉄、CrO、鉄等のメタル粉、Baフェライト等の磁性材料粉体を核として、蒸着、スパッタリング、ゾル−ゲル法、コーティング法、メッキ法等の表面処理を施すことによって、上記磁性粉体を任意材料によって被覆することで、黒色及び黒灰色以外の所定の有彩色或いは無彩色を示す材料であれば特に限定されるものではない。
【0038】
(実施例1)
抄造工程において、パルプスラリー状態の時点でLBKPパルプ100重量部に対して、薄褐色磁性粉体を外割で2.5%配合し、手抄法によって、用紙中に均一に上記薄褐色磁性粉体及び任意の色材料、例えば日本ピグメント(株)製のパーマネントカーミンFBと大日本インキ化学(株)製のピグメントイエローGの微量を分散した米坪約85g/mの本実施例における偽造防止用紙の原紙を作製した。この原紙の色彩は、一般的な有価証券等に利用されている薄クリーム色の着色用紙に類似した色彩を呈していた。
【0039】
なお、本実施例で使用した薄褐色磁性粉体は、粒子径約1μmの磁性を有する球状鉄粉にSiO、TiOなどを被覆することで、黒色を示す上記粒子径約1μmの球状鉄粉に対する相対分光反射率が380nm〜480nmで1.5〜2倍を示し、480nm〜780nmでは2〜2.5倍を示すものである。
【0040】
なお、比較のために、上記原紙と色彩が同程度になるように、LBKPパルプ100重量部に対して、任意の色材料、例えば日本ピグメント(株)製のパーマネントカーミンFBと大日本インキ化学(株)製のピグメントイエローGを微量配合した第1の比較原紙及びLBKPパルプ100重量部に対して、黒色を呈するキクチカラー(株)製の粒子径約1μmのFeO、すなわち四酸化三鉄を外割で2.5%配合した第2の比較原紙を手抄法によって作製した。
【0041】
更に、上記作製した偽造防止用紙の原紙、第1の比較原紙及び第2の比較原紙を熱乾燥した後、カレンダー処理することによって、本実施例における偽造防止用紙(1)、第1の比較用紙(2)及び第2の比較用紙(3)を作製した。
【0042】
図2は、本実施例によって得られた偽造防止用紙(1)の可視光域での分光反射率曲線(4)を示したものである。また、図3及び図4は、上記第1の比較用紙(2)及び第2の比較用紙(3)の可視光域での分光反射率曲線(5)及び(6)を示したものである。
【0043】
また、図5、図6及び図7は、本実施例によって得られた上記偽造防止用紙(1)、上記第1の比較用紙(2)及び第2の比較用紙(3)の表面を、接触式の磁気検知ヘッドによって30mm掃引させたときのそれぞれの磁気モーメント測定値(7)、(8)及び(9)を示す。
【0044】
図2と図3を比較すると、偽造防止用紙(1)と第1の比較用紙(2)とは、可視光域での分光反射率が同程度を示していることが確認できる。すなわち、偽造防止用紙(1)と第1の比較用紙(2)とでは、抄造工程において、上記薄褐色磁性粉体が混抄の有無に関わらず可視光域での分光反射率の違いは無く、本実施例における偽造防止用紙(1)は、磁性を有していない上記第1の比較用紙(2)と同程度の分光反射率曲線を示している。したがって、上記薄褐色磁性粉体と上記偽造防止用紙(1)は、同系等の色彩を示していることが分かり、上記偽造防止用紙(1)中の上記薄褐色磁性粉体を視認することができない。しかし、図5と図6の磁気モーメント測定結果を比較すると明らかに、上記偽造防止用紙(1)に磁気モーメント信号を検知することができ、且つ、S/N比が良好であることが確認される。
【0045】
また、図2と図4を比較すると、上記四酸化三鉄粉を混抄した第2の比較用紙(3)では、分光反射率が全体的に低下して、用紙の色彩が灰色を呈してしまい、第三者に用紙の中に機能性材料、例えば導電性材料或いは磁性材料が混抄されていることを容易に推測させてしまう。更に、図5と図7を比較すると、上記偽造防止用紙(1)と上記第2の比較用紙(3)のどちらにも磁気モーメントを検出することが可能になるが、上記四酸化三鉄粉を混抄した第2の比較用紙(3)では、上記四酸化三鉄粉の分散状態が悪く、凝集してしまう傾向があり、磁気モーメントの検出値に斑が生じる。
【0046】
したがって、上記偽造防止用紙を利用して作製されたセキュリティ・ドキュメントは、磁性が付与されていることを視認することは不可能であり、且つ、その磁気特性を検出する検出ヘッドを具備した装置によって、機械的にその磁気特性を検知することができるため、上記セキュリティ・ドキュメントの真偽判別に利用することができる。
【0047】
図8に、磁気モーメントを検出する磁気ヘッドを具備した真偽判別装置の概略ブロック図を示した。すなわち、この装置は、上記偽造防止用紙(1)を用紙搬送用モータ(10)によって装置内に挿入することによって、上記偽造防止用紙(1)に磁気ヘッド(11)が接触する構造となっており、上記用紙に配合された非視認性の上記薄褐色磁性粉体に由来する固有の磁気特性を検出し、更に、上記固有の磁気特性を電気信号に変換した後、この電気信号をアンプ(12)によって増幅させ、予め記憶させておいた真の磁性情報(Vrefm)と比較照合し、且つ、上記偽造防止用紙が呈する色彩を光電変換素子(13)を用いて検出し、得られた電気的な信号をアンプ(14)を通して増幅することで得られた電圧値を、予め記憶させておいた真の電圧値(Vrefc)と比較照合させ、判定回路(15)において、上記偽造防止用紙(1)が有する上記薄褐色磁性粉体に由来する固有の磁気特性と予め記憶させておいた真の磁性情報(Vrefm)が一致し、且つ上記偽造防止用紙が呈する色彩から得られる電圧値と予め記憶させておいた真の電圧値(Vrefc)が一致するときのみを真正と判断する回路とし、CPU(16)によって、真正と判断された場合は判定表示部(17)において、OK表示を呈し、偽物と判断された場合は、判定表示部(17)において、NG表示を呈すると共に、用紙搬送用モータ(10)によって、この装置外へ排出するような構成を成している。
【0048】
(実施例2)
抄造工程において、パルプスラリー状態の時点でLBKPパルプ100重量部に対して任意の色材料、例えば日本ピグメント(株)製のパーマネントカーミンFBと大日本インキ化学(株)製のピグメントイエローGの微量を均一に分散し、且つ、実施例1で使用した上記薄褐色磁性粉体をパルプスラリー状態の時点で、一部分に半径10mm円状に、単位面積当たりの重量部が対絶対乾燥パルプ量の外割で2.5%となるように、均一に分散させ混抄させることによって、米坪約85g/mの本実施例における偽造防止用紙(18)の原紙を手抄法によって作製した。
【0049】
更に、上記作製した偽造防止用紙(18)の原紙を熱乾燥した後、カレンダー処理することによって本実施例における偽造防止用紙(18)を作製した。この偽造防止用紙(18)の色彩は、一般的な有価証券等に利用されている薄クリーム色の着色用紙に類似した色彩を呈し、且つ、上記薄褐色磁性粉体が含まれている部分は目視では不可視であった。
【0050】
図9は、本実施例で得られた上記偽造防止用紙(18)の外観図である。また、図10は、図9で示される上記偽造防止用紙(18)の上記薄褐色磁性粉体付与部分(19)と付与していない部分(20)の可視光域でのそれぞれの分光反射率曲線(21)及び(22)の比較を示したものである。
【0051】
更に、図11に本実施例で得られた上記偽造防止用紙(18)の表面A-A'を接触式の磁気検知ヘッドによって30mm掃引させたときの磁気モーメント測定値(23)を示す。
【0052】
図10を見ると上記薄褐色磁性粉体付与部分(19)と付与していない部分(20)の可視光域での分光反射率が同程度を示し、色差ΔEが0.5以下であり、一見しただけでは、上記薄褐色磁性粉体付与部分(19)と付与していない部分(20)の見分けは不可能である。しかし、図11の磁気モーメント測定結果を見ると明らかに、上記偽造防止用紙(18)の一部分に磁気モーメント信号を検知することができ、且つ、S/N比が良好であることが確認される。
【0053】
すなわち、本実施例2における上記偽造防止用紙(18)において、上記薄褐色磁性粉体の混抄の有無に関わらず可視光域での分光反射率の違いは無く、磁性を付与していない部分(20)と磁性を付与している上記薄褐色磁性粉体付与部分(19)は、同程度の分光反射率曲線を示している。すなわち、上記薄褐色磁性粉体と本実施例における上記偽造防止用紙(18)は、同系等の色彩を示していることが分かり、上記偽造防止用紙(18)中の上記薄褐色磁性粉体を視認することができない。しかし、磁気モーメント測定することによって明らかに、上記偽造防止用紙(18)の一部分に磁気モーメント信号を検知することができ、且つ、S/N比が良好であることが確認される。
【0054】
したがって、本実施例で得られた上記偽造防止用紙を利用して作製されたセキュリティ・ドキュメントは、磁気特性を検出する検出ヘッドを具備した装置によって、機械的にその磁気特性を上記セキュリティ・ドキュメントの所定の箇所に検知することができ、上記セキュリティ・ドキュメントの真偽判別に利用することができる。
【0055】
すなわち、上記図8に示した実施例1における真偽判別装置を応用することによって、実施例1と同様に、上記偽造防止用紙(18)の磁気特性及び光学特性を検出し、且つ、照合して、最終的に真偽判別を行うことができる。
【0056】
【発明の効果】
従来までは、セキュリティ・ドキュメントの真偽判別を磁気的に判定する場合は、用紙基材上に暗濃色の磁性インキによって、厚盛りの任意パターンを形成する必要があった。しかし、本発明による固有の磁気特性を有する黒色及び黒灰色を呈する磁性粉体の表面を任意の材料によって被覆することで得られた上記白色或いは薄褐色化した磁性材料を用紙抄造工程中に分散及び混抄することで得られた偽造防止用紙は、磁気パターンの上に別の隠蔽層を設けたり、ダミーパターンを追加することなく、第三者が一見しただけでは、上記セキュリティ・ドキュメントに磁性が付与されていることを認識することを不可能にしている。
【0057】
また、上記着色磁性粉体を用紙抄造工程中に分散及び混抄することで得られる偽造防止用紙では、用紙中に上記着色磁性粉体が均一に分散されていることによって、微量の添加量でも用紙基材の厚みに依存して、機械読み取りに十分な磁気信号を発することが可能になり、黒色または暗濃色の磁性インキ等によって厚盛りの磁気パターンを形成する必要が無くなった。
【0058】
更に、用紙抄造工程中に分散及び混抄することで得られる偽造防止用紙は、混抄される上記着色磁性粉体が微量で済むため用紙基材の物理的強度に与える影響も小さいため、新たに紙力増強剤等を添加する必要性が少なく、セキュリティ・ドキュメントの流通時に対する強度を重大課題として懸念する必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1による偽造防止用紙、第1の比較用紙及び第2の比較用紙を示す。
【図2】実施例1による偽造防止用紙の可視光域での分光反射率曲線を示す。
【図3】第1の比較用紙の可視光域での分光反射率曲線を示す。
【図4】第2の比較用紙の可視光域での分光反射率曲線を示す。
【図5】実施例1による偽造防止用紙表面の磁気モーメント測定値を示す。
【図6】第1の比較用紙表面の磁気モーメント測定値を示す。
【図7】第2の比較用紙表面の磁気モーメント測定値を示す。
【図8】本発明の実施例における偽造防止用紙用の真偽判別装置の概略ブロック図を示す。
【図9】実施例2による偽造防止用紙を示す。
【図10】実施例2による偽造防止用紙の磁性粉体付与部分と付与していない部分の可視光域でのそれぞれの分光反射率曲線を示す。
【図11】実施例2による偽造防止用紙表面の磁気モーメント測定値を示す。
【符号の説明】
1 本発明の実施例1における偽造防止用紙
2 第1の比較用紙
3 第2の比較用紙
4 実施例1における偽造防止用紙の可視光域での分光反射率曲線
5 第1の比較用紙の可視光域での分光反射率曲線
6 第2の比較用紙の可視光域での分光反射率曲線
7 実施例1における偽造防止用紙表面の磁気モーメント測定結果
8 第1の比較用紙表面の磁気モーメント測定結果
9 第2の比較用紙表面の磁気モーメント測定結果
10 真偽判別装置の搬送用モータ
11 真偽判別装置の磁気ヘッド
12 真偽判別装置のアンプ
13 真偽判別装置の光電変換素子
14 真偽判別装置のアンプ
15 真偽判別装置の判定回路
16 真偽判別装置のCPU
17 真偽判別装置の判定表示部
18 本発明の実施例2における偽造防止用紙
19 実施例2における偽造防止用紙上の磁性粉体付与部分
20 実施例2における偽造防止用紙上の磁性粉体未付与部分
21 実施例2における偽造防止用紙上の磁性粉体付与部分の可視光域での分光反射率曲線
22 実施例2における偽造防止用紙上の磁性粉体未付与部分の可視光域での分光反射率曲線
23 実施例2における偽造防止用紙表面A-A'の磁気モーメント測定結果
A 実施例2による偽造防止用紙の表面形状測定開始点
A' 実施例2による偽造防止用紙の表面形状測定終了点
Vrefm 予め記憶させていた真の磁性情報
Vrefc 予め記憶させていた真の電圧値

Claims (7)

  1. 無彩色、有彩色又は金属光沢を示す核磁性粉体の表面を、有機材料又は無機材料によってコーティングし、もしくは、黒色及び黒灰色を示す核磁性粉体の表面を有機材料又は無機材料によってコーティングすることで、粒径が0.1〜10μmで、かつ、比重が1〜10g/cm である、黒色及び黒灰色以外の色彩を呈する着色磁性粉体を、用紙製造工程において、パルプスラリーに均一に分散させて混抄された用紙であって、上記着色磁性粉体は、上記用紙の呈する色に対して非視認性を示すと共に、上記用紙が真偽判別に利用可能な固有の磁気特性を有することを特徴とする偽造防止用紙。
  2. 無彩色、有彩色又は金属光沢を示す核磁性粉体の表面を、有機材料又は無機材料によってコーティングし、もしくは、黒色及び黒灰色を示す核磁性粉体の表面を有機材料又は無機材料によってコーティングすることで、粒径が0.1〜10μmで、かつ、比重が1〜10g/cm である、黒色及び黒灰色以外の色彩を呈する着色磁性粉体を、用紙製造工程において、パルプスラリーの少なくとも一部分に均一に分散させて混抄された用紙であって、上記着色磁性粉体が上記用紙の呈する色に対して非視認性を示すことによって、上記着色磁性粉体が混抄された部分と上記着色磁性粉体が混抄されていない部分の色彩の差が目視によって認識不可能であると共に、上記用紙の少なくとも一部分が真偽判別に利用可能な固有の磁気特性を有すること特徴とする偽造防止用紙。
  3. 無彩色、有彩色又は金属光沢を示す核磁性粉体の表面を、有機材料又は無機材料によってコーティングし、もしくは、黒色及び黒灰色を示す核磁性粉体の表面を有機材料又は無機材料によってコーティングすることで、粒径が0.1〜10μmで、かつ、比重が1〜10g/cm である、黒色及び黒灰色以外の色彩を呈する着色磁性粉体を、用紙製造工程において、パルプスラリーのそれぞれの部分において上記着色磁性粉体の配合濃度をそれぞれ異にして均一に分散させて混抄された用紙であって、上記着色磁性粉体が上記用紙の呈する色に対して非視認性を示すことによって、上記着色磁性粉体の配合濃度を異にして混抄されたそれぞれの部分同士の色彩の差が目視によって認識不可能であると共に、上記用紙のそれぞれの部分が真偽判別に利用可能な固有の磁気特性を有することを特徴とする偽造防止用紙。
  4. 上記偽造防止用紙が黒色及び黒灰色系以外の色彩を呈することを特徴とする請求項1、2又は3記載の偽造防止用紙。
  5. 上記偽造防止用紙の光学特性は、可視光域において分光反射率が380nmから480nmの領域で30%以上を示し、480nmから780nmの領域で40%以上を示すことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の偽造防止用紙。
  6. 上記着色磁性粉体は、上記核磁性粉体に対する相対分光反射率が380nm〜480nmで1.5倍以上を示し、480nm〜780nmで2倍以上を示すことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の偽造防止用紙。
  7. パルプスラリーにおける上記着色磁性粉体の配合比率が、対絶対乾燥パルプ比で0.01〜10重量%であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の偽造防止用紙。
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