JPH07329465A - 情報記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

情報記録媒体およびその製造方法

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JPH07329465A
JPH07329465A JP6122279A JP12227994A JPH07329465A JP H07329465 A JPH07329465 A JP H07329465A JP 6122279 A JP6122279 A JP 6122279A JP 12227994 A JP12227994 A JP 12227994A JP H07329465 A JPH07329465 A JP H07329465A
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magnetic pattern
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JP6122279A
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English (en)
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Masao Kuroiwa
政夫 黒岩
Shiyoutei Chiyou
松弟 張
Toru Endo
徹 遠藤
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は偽造・変造・改ざんなどの不正行為を
容易に判別可能とする、必要な部分に形成可能で、外部
から不可視である固有情報を有し、その読み取りが容易
である情報記録媒体を提供する。 【構成】基材2の一方に不規則な磁気パターン3を形成
するとともに、磁気パターン3を被覆する隠蔽層4を形
成することにより、識別又は固有情報として、情報或い
はランダム情報を表す磁気パターンが目視不可能に保持
され、かつ磁気センサーによる応答出力が得られ、この
出力波形の信号処理により、情報記録媒体1の真偽判定
を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クレジットカード・キ
ャッシュカードなどに用いられる偽造・改ざん防止技術
を有する情報記録媒体にかかり、とくに情報記録媒体毎
にランダムに形成される固有情報を付与してなる情報記
録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年普及しているクレジットカードに代
表されるカードは、現金による支払いがないため、現金
を携帯する必要がないという安全性と利便性を備えた手
段として普及している。そして、カードの使用に際し
て、上記のカードが正当なものであるか、またその利用
者が正当(正規のカード所有者)であるかの両方を判別
確認する必要である。そこで、このカードの利便性を悪
用すること、とくに前者のカードの正当性、すなわち偽
造・変造・改ざんなどの不正行為に対して、磁気記録に
高保磁力磁気記録、磁気シールドを採用;機械的に読み
取り可能なマーク(特殊波長光読み取り、磁気読み取
り)を形成;カード自体ではホログラム、特殊インキに
よるマークの形成などで、不正な行為を区別しており、
後者のカード所有者の正当性は、暗証番号・署名欄(サ
インパネルに記載の署名)の照合により確認している。
【0003】前者のカードの偽造・変造・改ざんなどの
不正行為、またその不正使用を防止するために、例えば
特表昭63−501250号公報に開示されるようなチ
ェック書類にステンレスファイバをランダムに分布さ
せ、これをマイクロ波によりチェックする技術がある。
これは書類中にランダムに分布した微細なステンレスフ
ァイバにマイクロ波を入射させ、応答マイクロ波束を一
定のルールにより決定されるデジタルマークを書類上に
記録するものである。そして書類の真正さを判断する場
合には、書類にマイクロ波を入射させ、その応答マイク
ロ波束に応じて決定されるデジタルマークを上述のデジ
タルマークと比較照合するものである。両者が一致する
場合を真正物と判断する。
【0004】また後者の利用者を確認することは、カー
ドは真正物であっても、不正に手に入れた第三者による
不正利用を未然に発見し、それを防止する上で必要なこ
とである。そこで現在はカードの裏面などに署名用のサ
インパネルを設け、このサインパネルにカード所有者の
氏名が直筆で署名されている。さらにこのサインパネル
は接着剤などでカード面に貼着されている。ところが一
部不正利用者はこのサインパネルの正規の所有者の署名
を消去したり、またサインパネル自体をカードから剥が
し、別の類似物をサインパネルとして貼着し別の署名を
しておくことで所有者に成り済まし、カードを不正に利
用することがある。現状ではサインパネルの真偽の確
認、署名の確認は人間の目視により行なわれるため、精
巧な偽造・変造・改ざんなどは、発見しずらく、とくに
署名の照合はサインパネルで行なわれるためサインパネ
ルが不正なものであれば、利用時に発見することは困難
である。
【0005】そのため前者のサインパネルの正規の所有
者の署名を消去に対しては、本出願人による特願平2−
249756号(特開平4−128086号公報参照)
において、署名の消去を困難とするサインパネルを提案
し、さらに特願平4−346982号、特願平4−34
6983号において、サインパネルに導電性ステンレス
ファイバを紙繊維に混ぜ込む方法或いは紙面に導電性ス
テンレスファイバを分散する方法により形成したサイン
パネルを有するカードを提案している。これによればサ
インパネル化することで、カードの生産工程の一部の変
更のみで対応できる利点を有するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のマ
イクロ波を用いるチェック手段に用いられる微細な導電
性ステンレスファイバは、基材に分散させる方式では読
み取りに必要な部分以外にも存在するため、無駄となる
問題や、その存在が明確に判るため、改ざんのおそれや
見栄えが悪くなるなど外観上の問題がある。また微細な
導電性ステンレスファイバは裁断などファイバに加工す
ることが難しい、また封入時に凝集しダマになりやくす
く、分散させることが難しいという問題がある。加えて
8μm程度の微細な導電性ステンレスファイバは読み取
りに用いるギガヘルツ帯のマイクロ波は制御が難しく、
外部ノイズの影響を受け易く、SN比が悪くなるため、
読み取り誤差が大きい。そのため読み取りデータと上述
のデジタルマークとの相関近似から同一性を判断するこ
とが困難であるから実用性に問題を有する。またマイク
ロ波の発信・受信装置も大型化、複雑化する問題もあ
る。
【0007】そこで、本発明は偽造・変造・改ざんなど
の不正行為を容易に判別可能とする、必要な部分に形成
可能で、外部から不可視である固有情報を有し、その読
み取りが容易である情報記録媒体を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされた請求項1に記載の発明は、熱可塑
性樹脂からなる基材の一方に不規則な磁気パターンを面
一に形成するとともに、前記磁気パターンを被覆する隠
蔽層を形成してなることを特徴とする情報記録媒体であ
る。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載の情報
記録媒体において、磁気パターンを構成する磁性材料が
保磁力60Oe以下の軟磁性材料であることを特徴とす
る情報記録媒体である。
【0010】請求項3の発明は、請求項2に記載の情報
記録媒体において、隠蔽層が非磁性金属薄膜からなるこ
とを特徴とする情報記録媒体である。
【0011】請求項4の発明は、請求項1に記載の情報
記録媒体において、隠蔽層が、着色顔料・金属粉末・金
属化合物粉末などから選択される隠蔽材料を主成分とす
る隠蔽性塗膜からなることを特徴とする情報記録媒体で
ある。
【0012】請求項5の発明は、基材上に相異なる不規
則な磁気パターンをオフセット印刷法、グラビア印刷
法、スクリーン印刷法などの印刷法により少なくとも2
回以上異なるピッチで印刷形成後、熱プレスによる面一
加工により、磁気パターン上に隠蔽層を形成してなるこ
とを特徴とする情報記録媒体の製造方法である。
【0013】請求項6の発明は、予め設定される相異な
る不規則なパターンに基づき、パターン形成手段により
磁気パターンを印字形成後、熱プレスによる面一加工に
より、磁気パターン上に隠蔽層を形成してなることを特
徴とする情報記録媒体の製造方法である。
【0014】請求項7の発明は、請求項6に記載の情報
記録媒体の製造方法において、パターン形成手段が、熱
転写手段、静電印刷手段、インクジェット手段の何れか
であることを特徴とする情報記録媒体の製造方法であ
る。
【0015】
【作用】本発明によれば、基材の一方に不規則な、すな
わちランダム状に磁気パターンを形成するとともに、磁
気パターンを被覆する隠蔽層を形成することにより、識
別又は固有情報として、情報或いはランダム情報を表す
磁気パターンを目視不可能に保持でき、かつ磁気センサ
ーによる応答出力が得られ、この出力波形の信号処理に
より、情報記録媒体の真偽判定が可能である。
【0016】また基材表面に面一状態で不規則な磁気パ
ターンを形成することにより、外観上から磁気パターン
の形状が見えず、隠蔽効果が向上する。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図面を用いて詳細に説明す
る。図1は第1の発明の情報記録媒体の平面図であり、
図2は図1の情報記録媒体のX−X線における断面図で
あり、図3は他の実施例の情報記録媒体の断面図であ
り、図4乃至図7は本発明の情報記録媒体の製造方法の
概要を説明する概略図である。
【0018】まず図1に示す情報記録媒体1は、図2の
断面図に示されるように基材2上に磁気パターン3が形
成され、さらに磁気パターン3上に隠蔽層3が積層され
ている。
【0019】本発明に用いられる基材2は熱可塑性樹脂
であり、具体的には硬質塩化ビニル、軟質塩化ビニル、
ポリカーボネート、アクリル、ポリエステル、ABS
(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹
脂)、セルロース、ポリプロピレン、ポリエチレンなど
であり、これらはフィルム状またはシート状で用いられ
る。熱可塑性樹脂であれば、熱プレス等の加工による熱
融着しやすく、またエンボスなどの後加工が施し易いと
いう特徴を有する。これらの基材は印刷加工などの目的
に応じて多層構成とすることができ、さらに基材の色も
白色、黒色、透明など任意の色相を用いることができ
る。
【0020】磁気パターン3は、不規則なパターン、す
なわち読み取られるパターンが情報記録媒体毎に異なる
ようにランダムに形成されており、少なくとも同じパタ
ーンは存在しないようにするものである。なお仮に類似
するパターンであっても、その出現を極めて低い確率に
抑えることが望ましく、その形成方法については以下に
詳細に記載される。そしてこの磁気パターン3は、基材
2上に形成されるパターン形状が情報記録媒体1の固有
情報を表しており、これを磁気的に検知することにより
固有情報を確認することができる。
【0021】この磁気パターン3を形成する磁性材料と
してはFe、Ni、Mn、Zn、Co、パーマロイ、セ
ンダスト、Mn−Znフェライト、Ni−Znフェライ
ト、Mnフェライト、Znフェライト、FeS、マグネ
タイト、γ−酸化鉄、Co被着γ−酸化鉄、バリウムフ
ェライト、ストロンチウムフェライト、二酸化クロムな
どの金属・合金、金属化合物の粉末をインキ化させたも
の、ファイバー状に形成したもの、粉末を樹脂などでフ
ァイバー状に形成したものがある。これらは形成手段に
応じて適宜選択される。磁性材料は保磁力が60Oe以
下の軟磁性材料を用いることが好ましく、保磁力が60
Oe以下の軟磁性材料であれば、300ガウス以下の弱
い外部バイアス磁場においても磁性材料が応答しパター
ンを読み取ることができ、さらに読み取りの際のバイア
ス磁場による残留磁化が極めて少ないため、マグネット
ビュアー、磁性流体等による磁気パターンの存在が確認
しにくい構成とすることができる。
【0022】また磁気パターン3は上述したように不規
則なパターンとして形成するものであるので、作製数量
や使用する磁性材料の形態を考慮して選択される。基材
2に磁気インキ、磁性材料を含む繊維状、或いはファイ
バー状に加工したものを溶媒に分散してなる溶液などで
設ける場合は、公知の印刷・塗布手段、転写手段、印字
手段等の印刷方式、金属類の磁性材料のみで設ける場合
は、公知の真空蒸着手段による蒸着方式と各種方法を用
いることができる。
【0023】磁気パターン3の形成位置は基材2の全面
に渡り形成してもよく、また特定の位置を設定して磁気
パターンを形成することも可能である。基材2上の他の
情報記録手段の形成位置や読み取り装置の構造などを考
慮し基材2上の任意の位置に形成することができる。こ
れらは上記形成方法により、容易に実施することができ
る。
【0024】隠蔽層4は、磁気パターン3の存在、その
色相が基材2側から目視不可能とするために設けられる
ものであり、隠蔽性があり、かつ磁気パターンの磁気読
み取りに影響を与えない非磁性体であることが必要であ
る。例えばアルミニウム、スズ、銅などの非磁性金属を
通常の真空蒸着法、スパッタリング等の物理的気相析出
法やCVD法のような化学的気相析出法により金属薄膜
として設けることができる。またアルミニウム、パーマ
ロイ、真鍮などの鱗片状の金属粉末を合成樹脂等の高分
子材料(バインダー)中に分散させた塗液を公知の塗布
・印刷手段により塗膜として設けることもできる。これ
らの金属は他に酸化物、窒化物、炭化物など金属化合物
でもよい。
【0025】また硫化亜鉛、酸化チタン、硫酸バリウム
など白色度の高い隠蔽性顔料を、或いは酸化鉄などの黒
色または茶褐色系の濃い色相を有する隠蔽性顔料を同様
にバインダー中に分散させた塗液を公知の印刷・コーテ
ィング手段により塗膜として設けることもできる。
【0026】隠蔽層4は、上記材料に限定されることな
く上記の条件を満たすものであり、基材2上に形成可能
であり、かつ磁気パターン3の磁気読み取りに影響を与
えないものであれば用いることができる。
【0027】さらに図3のように情報記録媒体1の磁気
パターン3、隠蔽層4を保護し、耐久性を向上させるこ
とを目的として、保護層5を設けてもよく、この保護層
5は、例えばニトロセルロース、ヒドロキシセルロー
ス、カルボキシメチルロース、ポリビニルアルコール、
スチレン−マレイン酸共重合体、ポリエステル樹脂、A
BS樹脂等を使用することができ、これらの素材を溶剤
に溶解または分散して塗布乾燥して成形することができ
る。この他に保護層の素材としては、例えば熱硬化型樹
脂、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂等の硬化型樹
脂を使用することもできる。これらを従来公知であるオ
フセット、グラビア、スクリーンなどの印刷法やグラビ
ア、リバースロール等のコーティング法により形成され
る。
【0028】なお、その厚さとしては、1〜5μm程度
が適当であるが、磁気パターン3の読み取りに支障がな
い範囲で任意に設けることができる。また読み取りヘッ
ドの円滑な走行を確保するするため、保護層5はワック
ス等の滑剤を含むものであってもよい。
【0029】このような情報記録媒体1の固有情報を表
す磁気パターン3は、磁気ヘッドなど磁気検知可能な磁
気センサー(図示しない)により読み取り、この読み取
り磁気出力波形(アナログ信号)をA−D変換によりデ
ジタル信号化、一定のルールによるコード化したのち、
他に設けられた情報記録手段、図1に図示されない磁気
記録手段である磁気ストライプにその情報記録媒体1の
固有情報として記録される。照合時には磁気パターン3
を同様に磁気ヘッドなど磁気センサーにより走査し下層
の磁気パターンを読み取り、この読み取り磁気出力波形
(アナログ信号)をA−D変換によりデジタル信号化、
一定のルールによるコード化した情報を、予め磁気スト
ライプ(図示されない)に記録されてなる固有情報と比
較照合され、一致又は極めて近似するものなのか、その
データの相関が演算され、その結果により真偽が判定さ
れるものである。この固有情報は上記したような情報記
録手段に記録しておくことができ、それらに限定される
ものではなく、とくに機械的に読み取り可能な情報記録
手段であればよい。
【0030】例えば、情報記録媒体1への固有情報の情
報記録手段として、磁気ストライプ以外の、他には磁気
バーコード、MICRなどの磁気記録手段、或いはバー
コード、二次元バーコードなどの光学的に読み取り可能
な光学記録手段、マイクロプロセッサやメモリなどから
なるIC記録手段を設けることできる。これら情報記録
手段を用いて上記してなる本発明の情報記録媒体1の真
偽判定に用いることができる。
【0031】次に、本発明の情報記録媒体1の製造方法
について、図4乃至図7を用いて具体的に説明する。磁
気パターン3はランダムに形成するものであるので、作
製数量や使用する磁性材料の状態を考慮して適宜選択さ
れる。
【0032】(実施例1)磁性材料を高分子樹脂溶液中
に分散してなる下記の組成からなるグラビア用磁性イン
キを作製した。 <グラビア用磁性インキ> ・Mn−Znフェライト(Fe2 3 、保磁力30O
e)磁性顔料 100部 ・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(積水化学工業社製
「エスレックA」)30部 ・ポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン社製「N230
4」不揮発分40%) 50部 ・MEK/トルエン(=1/1)
【0033】上記グラビア用磁性インキを用いてロール
状に巻き取られた連続した透明硬質塩化ビニル樹脂シー
ト11(住友ベークライト社製、100μm)上に、図
1の情報記録媒体1に示す不規則な島状パターン3aを
エンドレスに製版してなるシリンダー径22インチのグ
ラビア版(版深30μm)と、線幅及び間隔が不規則な
格子状パターン3bをエンドレスに製版してなるシリン
ダー径17インチのグラビア版(版深40μm)とを用
いて、それぞれシート全面に磁気パターン12を印刷形
成し、さらに図4に示すような熱ロール13による熱ロ
ールプレスにて面一加工を行なった。以下、図示しない
が、これをオーバーシートとし、また磁気パターンを形
成しないシート状の透明硬質塩化ビニル樹脂シートとし
て、シート状の白色硬質塩化ビニル樹脂(住友ベークラ
イト社製、560μm)の両側から重ね合せ、140
℃、50Kg、50分間のプレス条件で熱融着処理を行
ない、760μmの厚さの基材を形成した。さらにこの
基材の磁気パターン形成面側にAlペースト(東洋アル
ミニウム社製、「#2000」、不揮発分60%)10
0部をスクリーンメジウム(東洋インキ製造社製、「#
8000」、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体/アクリ
ル樹脂、不揮発分40%)100部中に分散させたシル
バー系スクリーンインキを用いて、乾燥後の膜厚が3μ
mとなるようにベタ状に印刷し隠蔽層を形成した。これ
を所定の大きさとし、図1に示す情報記録媒体1を作製
した。更に必要に応じて磁気パターンから読み取られる
固有情報を記録する上述のような情報記録手段を情報記
録媒体に形成することができる。
【0034】(実施例2)実施例1において、磁気パタ
ーンを印刷形成した後、図5に示すように平圧プレス1
4により面一加工を行ない、Alペーストインキからな
る隠蔽層の代わりに、500Åの厚さにAl蒸着層から
なる隠蔽層を設け、さらにオフセットインキからなる保
護層を2μmの厚さにオフセット印刷法により形成し
た。これを所定の大きさとし、情報記録媒体を作製し
た。更に必要に応じて磁気パターンから読み取られる固
有情報を記録する上述のような情報記録手段を情報記録
媒体に形成することができる。
【0035】(実施例3)磁性材料を高分子樹脂溶液中
に分散してなる下記の組成からなる磁性塗料を厚さ25
μmの透明PET(ポリエチレンテレフタレート)フィ
ルムに乾燥膜厚5μmとなるように塗布・乾燥し、磁性
転写リボンを作製した。 <磁性塗料> マグネタイト(Fe3 4 、60Oe) 100部 アクリル樹脂(ローム&ハース社製、「パラロイドA−30」) 50部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(UCC社製、「VAGH」) 50部 MEK/トルエン(=1/1) 100部
【0036】図6に示すサーマルヘッド15を用いて、
白色硬質塩化ビニル樹脂シート(三菱樹脂社製 760
μm)基材上に上記の磁性転写リボンにより情報記録媒
体毎に不規則、すなわちランダム状となるようなパター
ンで加熱押圧し、磁気バーコード16を熱転写により形
成した。さらに実施例1と同様に面一加工及び隠蔽層を
形成し、磁気バーコード16から読み取られる固有情報
を有する情報記録媒体とした。更に必要に応じて磁気パ
ターンから読み取られる固有情報を記録する上述のよう
な情報記録手段を情報記録媒体に形成することができ
る。
【0037】(実施例4)実施例3において、磁性転写
リボンを用いて白色硬質塩化ビニル樹脂シート上に熱転
写する代わりに、マグネタイト磁性粉(Fe3 4 、1
00Oe)と熱可塑性樹脂からなる磁性トナーを用いる
静電印刷法により白色硬質塩化ビニル樹脂シート上に情
報記録媒体毎に不規則となるようなパターンを形成しこ
れを熱定着した。さらに実施例1と同様に面一加工及び
隠蔽層を形成し、磁気パターンから読み取られる固有情
報を記録する情報記録手段を有する情報記録媒体とし
た。更に必要に応じて磁気パターンから読み取られる固
有情報を記録する上述のような情報記録手段を情報記録
媒体に形成することができる。
【0038】(実施例5)実施例4において、磁性転写
リボンを用いて白色硬質塩化ビニル樹脂シート上に熱転
写する代わりに、マグネタイト磁性粉(Fe3 4 、1
00Oe)100部を、ポリエステル樹脂(東洋紡社製
「バイロン103」)100部、トルエン/アセトン
/イソプロピルアルコール(IPA)(=2/1/1)
200部からなる高分子溶液に分散させてなるインキを
インキジェット法により図7に示すように印字ヘッド1
7を用いて白色硬質塩化ビニル樹脂シート上に情報記録
媒体毎に固有情報となる磁性文字18を印字形成した。
さらに実施例1と同様に面一加工及び隠蔽層を形成し、
磁性文字18からなる固有情報を有する情報記録媒体と
した。更に必要に応じて磁性文字18からなる固有情報
を記録する上述のような情報記録手段を情報記録媒体に
形成することができる。
【0039】情報記録媒体は基材上に上述の方法によ
り、磁気パターン3、或いはこれに相当する、不規則・
ランダム状に形成される固有情報を形成することがで
き、さらに上記した方法・材料以外によっても本発明の
特性を示すランダムな磁気パターンを形成することが可
能である。また磁気パターンは、情報記録媒体の少なく
とも一部に形成すればよく、基材上に磁気パターン、隠
蔽層を順次設ける構成の他に実施例1に示すように基材
の代わりにオーバーシート上に磁気パターンを形成し、
これにコアシートとなる基材に貼着する構成など、本発
明の外部からランダムな磁気パターンの存在を感知され
ない構成であれば、情報記録媒体は多層構成など何れの
構成をとることができる。
【0040】また情報記録媒体は、利用分野に応じて様
々な形態とすることができる。例えばクレジットカー
ド、キャッシュカード、プリペイドカードなどのカード
類や保証書、証券、証明書などの書類や商品タグ等の形
状に作製することが可能である。本発明の磁気パターン
は内面側に形成されるため、情報記録媒体の表面は、と
くに制限されることなく、利用分野に応じて任意に利用
することが可能である。
【0041】このように得られた情報記録媒体は、外見
からはランダム形成された磁気パターンが完全に隠蔽さ
れており目視不可能であり、さらに磁性流体などの磁気
現像剤、マグネットビュアーなどによっても磁気パター
ンの判別は困難である。また図示しない読み取り装置の
磁気センサーによるパターンの読み取りを行ない、読み
取られた情報からデータを作成し、予め磁気記録部など
他の各種記録手段に記録してなる同様にして得られたデ
ータを固有情報との相関を演算し、その結果から情報記
録媒体の真偽判定を行い、情報の一致或いは類似性が高
い場合に正当と判定する。
【0042】なお、情報記録媒体の記録手段に記録して
なる固有情報を改竄すると情報記録媒体に固有の磁気パ
ターンから作成されるデータとの情報の一致或いは類似
せず、極めて高い率で真正物ではないと判定することが
でき、不正を発見することが可能となる。
【0043】
【発明の効果】本発明の情報記録媒体によれば、基材上
に面一に形成したランダムな磁気パターンに隠蔽層を積
層することにより、磁気パターンが外部から目視不可能
となり、かつマグネットビュアーや磁性流体などの磁気
現像剤による磁気パターンの読み取りも不可能とするこ
とができ、しかも磁気センサーによれば磁気応答出力が
得られ、この出力波形を信号処理することにより得られ
た情報と予め記録されてなる固有情報との照合により情
報記録媒体の真偽判定が可能である。
【0044】以上より、本発明の情報記録媒体は、それ
自体に固有の判別情報を保持することができ、しかもそ
の存在を外部から知ることが困難であるなど、秘密保持
性を有し、またその改ざんが困難であるなど、極めてセ
キュティ性の高いものであり、さらに固有の判別情報を
他の記録手段に記録し、これらを読み取り照合すること
により、不正の有無を判別することが可能なすぐれた真
偽判定処理システムに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の情報記録媒体の平面図である。
【図2】図1の情報記録媒体のX−X線における断面図
である。
【図3】本発明の他の実施例の情報記録媒体の断面図で
ある。
【図4】本発明の情報記録媒体の製造方法の概要を説明
する概略図である。
【図5】本発明の情報記録媒体の製造方法の概要を説明
する概略図である。
【図6】本発明の情報記録媒体の製造方法の概要を説明
する概略図である。
【図7】本発明の情報記録媒体の製造方法の概要を説明
する概略図である。
【符号の説明】
1 情報記録媒体 2 基材 3、12 磁気パターン 3a 不規則な島状パターン 3b 線幅及び間隔が不規則な格子状パター
ン 4 隠蔽層 5 保護層 11 透明硬質塩化ビニル樹脂シート 13 熱ロール 14 平圧プレス 15 サーマルヘッド 16 磁気バーコード 17 印字ヘッド 18 磁性文字

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂からなる基材の一方に不規則
    な磁気パターンを面一に形成するとともに、前記磁気パ
    ターンを被覆する隠蔽層を形成してなることを特徴とす
    る情報記録媒体。
  2. 【請求項2】前記磁気パターンを構成する磁性材料が保
    磁力60Oe以下の軟磁性材料であることを特徴とする
    請求項1記載の情報記録媒体。
  3. 【請求項3】前記隠蔽層が非磁性金属薄膜からなること
    を特徴とする請求項1記載の情報記録媒体。
  4. 【請求項4】前記隠蔽層が、着色顔料・金属粉末・金属
    化合物粉末などから選択される隠蔽材料を主成分とする
    隠蔽性塗膜からなることを特徴とする請求項1記載の情
    報記録媒体。
  5. 【請求項5】基材上に相異なる不規則な磁気パターンを
    オフセット印刷法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法
    などの印刷法により少なくとも2回以上異なるピッチで
    印刷形成後、熱プレスによる面一加工により、前記磁気
    パターン上に隠蔽層を形成してなることを特徴とする情
    報記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】予め設定される相異なる不規則なパターン
    に基づき、パターン形成手段により磁気パターンを印字
    形成後、熱プレスによる面一加工により、前記磁気パタ
    ーン上に隠蔽層を形成してなることを特徴とする情報記
    録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】前記パターン形成手段が、熱転写手段、静
    電印刷手段、インクジェット手段の何れかであることを
    特徴とする請求項6記載の情報記録媒体の製造方法。
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