JP4291772B2 - 液化物質を用いた固体含有水分の除去方法 - Google Patents

液化物質を用いた固体含有水分の除去方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4291772B2
JP4291772B2 JP2004508926A JP2004508926A JP4291772B2 JP 4291772 B2 JP4291772 B2 JP 4291772B2 JP 2004508926 A JP2004508926 A JP 2004508926A JP 2004508926 A JP2004508926 A JP 2004508926A JP 4291772 B2 JP4291772 B2 JP 4291772B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substance
moisture
water
liquefied
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004508926A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2003101579A1 (ja
Inventor
英輝 神田
裕三 白井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Research Institute of Electric Power Industry
Original Assignee
Central Research Institute of Electric Power Industry
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Central Research Institute of Electric Power Industry filed Critical Central Research Institute of Electric Power Industry
Publication of JPWO2003101579A1 publication Critical patent/JPWO2003101579A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4291772B2 publication Critical patent/JP4291772B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F26DRYING
    • F26BDRYING SOLID MATERIALS OR OBJECTS BY REMOVING LIQUID THEREFROM
    • F26B5/00Drying solid materials or objects by processes not involving the application of heat
    • F26B5/005Drying solid materials or objects by processes not involving the application of heat by dipping them into or mixing them with a chemical liquid, e.g. organic; chemical, e.g. organic, dewatering aids
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D11/00Solvent extraction
    • B01D11/02Solvent extraction of solids
    • B01D11/028Flow sheets
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D11/00Solvent extraction
    • B01D11/02Solvent extraction of solids
    • B01D11/0288Applications, solvents
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D11/00Solvent extraction
    • B01D11/02Solvent extraction of solids
    • B01D11/0292Treatment of the solvent
    • B01D11/0296Condensation of solvent vapours
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D12/00Displacing liquid, e.g. from wet solids or from dispersions of liquids or from solids in liquids, by means of another liquid
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10FDRYING OR WORKING-UP OF PEAT
    • C10F5/00Drying or de-watering peat

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Extraction Or Liquid Replacement (AREA)
  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水分を含有する固体からの脱水に関するものであり、さらに詳しくは、外気温度に近い操作温度で、少ない所要動力で、水分を含有する固体から脱水する方法並びにシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、水分含有固体の水分除去の方法としては、含有されている水分を蒸発させて取り除く方法があるが、近年、水の蒸発潜熱を使わない目的で、水分を蒸発させることなく、水の形態を液状に保持したまま脱水する溶剤置換法も試みられている。
水分を蒸発させて取り除く方法としては、例えば、特開平10−338653号のような乾燥不活性気体を用いた脱水法がある。この方法では水分の飽和蒸気圧と乾燥不活性気体中の水蒸気圧の差が脱水のドライビングフォースとなる。そして、乾燥不活性気体中に蒸発しうる水分量の理論最大値は、水分の飽和蒸気圧・水蒸気の密度・乾燥不活性気体の体積に比例すると推測されるが、室温付近では水分の飽和蒸気圧は101325Paより著しく低く、また、水蒸気の密度は液体状の水に比して極めて小さいため、この公報に記載されている不活性気体の脱水装置では、必然的に大容量の不活性気体による脱水処理が必要である。循環回数を増やすことで見掛けの容量を小さくすることは可能だが、気体の通算処理量はさほど軽減されない。この問題は、この公報に示されているような脱水対象が液体の場合に限らず、固体の場合にもあてはまる。
【0003】
この問題のうち、室温付近では水分の飽和蒸気圧が101325Paより著しく低い点を解決するため、脱水対象が100℃以上への加熱が可能な物質の場合、乾燥不活性気体を100℃以上に加熱し、水蒸気の飽和蒸気圧を101325Pa以上に増大させて、気体の量を減らす手法(熱風乾燥法)がとられる。しかしながら、熱風乾燥法によって固体中の水分を蒸発させる手法では、不活性気体を100℃以上に加熱するための熱源と、水分を蒸発させるための熱源が必要であり、少ないエネルギーで脱水を行うには、不活性気体中に蒸発した水蒸気が有する蒸発潜熱を効率的に回収することが重要になる。しかしながら、熱風乾燥法では固体から蒸発した水蒸気が不活性気体中に希釈されるので、水蒸気が有する蒸発潜熱の密度が著しく低下する(エントロピーが増大する)ため、これにともなう蒸発潜熱の回収効率の低下が熱力学的に避けられないという問題がある。
【0004】
これに対して、油中改質法(特開2000−290673号)では、水分含有固体として石炭を想定し、油中スラリー化した水分含有固体を150℃以上で加熱処理することで水分含有固体の水分を蒸発させる。操作温度では殆ど蒸発しない液体状の油を加熱媒体とすることで水だけが選択的に蒸発するため、水蒸気が希釈されることはなく、水蒸気が有する蒸発潜熱の密度は低下しない。このため、油中改質法では、水蒸気が有する蒸発潜熱を効率的に回収可能である。とりわけ、石炭の脱水に関しては、既存の方法のうち、油中改質法の所要エネルギーが最も小さいと考えられている〔財団法人エネルギー総合工学研究所 新エネルギーの展望 低品位炭の改質技術(1997)〕。しかしながら、油中改質法では、脱水後の固体とスラリーの油分とを分離するのに、遠心分離や加熱操作が必要であるため、何らかのエネルギーの投入が必要である。なお、このプロセス全体の所要エネルギーは2100kJ/kg−水である〔財団法人エネルギー総合工学研究所、新エネルギーの展望 低品位炭の改質技術(1997)p268の熱収支・物質収支に関する表5・29より算出〕。
【0005】
これに対して、水分含有固体として石炭を想定し、水の蒸発潜熱を使用しないという目的で、水分含有固体の水分を蒸発させることなく、水の形態を液状に保持したまま脱水する溶剤置換法〔K.Miura,K.Mae,R.Ashida,T.Tamaura and T.Ihara,The 7th China−Japan Symposium on Coal and C1 Chemistry Proceedings p351(2001)〕の試みがある。この溶剤置換法では、無極性溶剤と極性溶剤を用いる2つのケースがある。
【0006】
極性溶剤では、常温常圧でも水の溶解度が大きいため、昇温することなく水分含有固体の水分を溶解することができるが、完全混合した極性溶剤と水を分離する蒸留操作が必要になる。この蒸留操作に膨大な熱エネルギーが消費される。これは脱水エネルギーが蒸留エネルギーに置き換わったとみなすことができ、脱水エネルギーを低減する抜本策にはならない。
【0007】
一方、無極性溶剤は常温では殆ど水を溶解しないが、高圧下、無極性溶剤を蒸発させずに液体状態を保持したまま昇温すると水を微量ながら溶解する。この性質を応用し、高温高圧の無極性溶剤に水分含有固体の水分を溶解せさた後、無極性溶剤を常温に冷却して、無極性溶剤に溶けきれない水分を分離する。このようにして水分の蒸発を伴わずに脱水するため、所要エネルギーはこれまで以上に低減できる可能性があるが、水分含有固体と液状の有機溶剤との分離操作をしなくてはならず、この為のエネルギーが必要である。
【0008】
また、このプロセスでは溶剤の加熱と、冷却時に放出される熱の回収が必要である。溶剤の加熱管と冷却管を熱交換器で連結するかぎり、仮に熱損失を考慮しない理想的な溶剤の加熱であっても、熱交換器のアプローチ温度に相応する加熱側での昇温が不可欠である。この加熱エネルギーは、溶剤の量、熱交換アプローチ温度、溶剤の定圧モル熱容量の積となる。ここでアプローチ温度とは、熱交換器において冷却管(高温媒体)から加熱管(低温媒体)に熱を伝導するために、両管の間に設ける温度差のことである。
【0009】
上記の文献において無極性溶剤として想定されたテトラリンを用いた場合の所要エネルギーを、本発明者らが概算したところ、2284kJ/kg−水となった。この概算において、溶剤の定圧モル熱容量に実際の使用温度145〜150℃の値でなく25℃における小さな値を用いたこと、また、熱損失も考慮していないことから、実際の所要エネルギーはこれよりも更に大きい。このテトラリンを使用した方法は、熱交換のみでも、油中改質法のプロセス全体の所要エネルギー2100kJ/kg−水を超えていた。熱交換の他にも、プロセス内に溶剤を循環させるためのエネルギーも必要であり、この無極性溶剤を使用する方法でも、水分除去の所要エネルギーを低減することはできない。
【0010】
上記の従来の技術に述べたように、所要エネルギーの最も小さい油中改質法でも、水分含有固体から水分を蒸発させるため加熱をしなくてはならず、100℃を超える高温での脱水操作が必要になり、装置コスト、装置のランニングコストが大きいという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、外気温度に近い温度条件、即ち、おおよそ0℃〜50℃の範囲で脱水を行うとともに、脱水に使用する化学物質を効率的に回収することにより、装置コスト、ランニングコストを低減させた、所要エネルギーが少ない脱水方法、および本発明の方法を行うのに適し、さらに熱交換、仕事の回収に優れた、省エネルギーの水分除去システムを提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水分含有固体に、25℃、1気圧で気体である物質(以下、物質Dと称する)の液化物を接触させて、この物質Dの液化物に固体含有水分を溶解させて高含水の物質Dの液化物とすることによって固体の水分を除去するとともに、この高含水の物質Dの液化物中の物質Dを気化することによって、物質Dの気体と水分を分離し、分離した物質Dの気体を回収し、回収した気体を加圧、あるいは冷却、あるいは加圧と冷却の併用によって液化させ、再び水分含有固体の水分の除去に使用することを特徴とする液化物質を用いた固体含有水分の除去方法を提供するものである。
【0013】
更に、本発明は、25℃、1気圧で気体である物質(以下、物質Dと称する)と、この物質Dの気体を加圧する圧縮機と、この加圧された物質Dの気体を凝縮して液化物にする凝縮器と、物質Dの液化物が水分含有固体と接触し水分を溶解して脱水を行う脱水器と、水分を溶解した物質Dの液化物から物質Dを気化させる蒸発器と、気化した物質Dと水を分離する分離器、および気化した物質Dを膨張させる膨張機とが直列に連結され、この膨張機が前記の圧縮機に連結されて回路が形成され、この回路を物質Dが循環し、且つ、凝縮器と蒸発器が熱交換器で接続されているとともに、膨張機において外界に行う仕事が回収され、この仕事が圧縮機の動力の一部として投入されるように構成されていることを特徴とする水分含有固体の水分除去システムを提供するものである。ここで、分離器からは、分離器で分離された水から物質Dを脱気するための脱気塔が連結され、脱気塔が前記の回路に連結されて、脱気された物質Dが回収され前記回路に戻されるように構成されることが好ましい。
【0014】
ここで、25℃、1気圧で気体である物質としては、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ホルムアルデヒド、ケテン、アセトアルデヒドから選ばれる1種または2種以上の混合物であることが好ましい。また、物質Dの液化物と水分含有固体との接触は特に限定されるものではないが、向流接触させることが好ましく、更に水分含有固体と接触する物質Dの液化物の量も特に限定されないが理論量であることが固体からの水分以外の成分の抽出分を抑制する上で好ましい。この発明の水分除去方法は、水分を多く含む固体から外気温度に近い操作温度でかつ少ない所要動力で除去するのに好適であり、あらゆる水分含有固体に適用可能であるが、中でも水分含有固体が褐炭あるいは亜瀝青炭であることが好ましく、高品位炭並の燃焼性能と輸送コストを実現することを可能とする。更に、この発明によって脱水された褐炭あるいは亜瀝青炭は再湿潤が抑制されて再湿潤の抑制に重質油を添加するなどの対策が不要となる。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、脱水媒体として、水との相互溶解性の高い、大気圧下、外気温度に近い温度で気体である物質の液化物を用いたので、脱水後この液化物を蒸発させることにより容易に水分と分離することができ、従来の技術に比して、外気温度に近い操作温度で脱水ができる。しかも、水分の分離のために水分を蒸発させる必要がなく、水分の蒸発潜熱の回収が全く不要であり、省エネルギーでの脱水が可能となる。また、液化物ガスを効率的に回収しこれを循環して使用することができ、システムにおいて、熱交換器により蒸発潜熱が回収され有効利用でき、膨張による仕事を効率的に回収することができ、さらなる省エネルギーが達成できる。即ち、本システムによれば、液化ジメチルエーテルに石炭の水分を溶出させた後、温度と圧力を僅かに変化させることで、液化ジメチルエーテルと水分の混合液からジメチルエーテルだけを選択的に蒸発させ、水分とジメチルエーテルを容易に分離すると同時に、水分を蒸発させることなく石炭から除去した上で、蒸発したジメチルエーテルを液化してリサイクルすることができる。
【0016】
さらに、分離された排水を脱気処理することにより、液化物が簡単に取り除かれ、環境への負荷も軽減できた。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明では、水分を除去するために、水分を含有している固体に接触させる液体として、25℃、1気圧で気体である物質を液化したものを用いる。
【0018】
従来の水分除去法の一つである無極性溶剤を用いた溶剤置換法では、溶剤を昇温することで、水の溶解度が増大する性質が用いられているが、本発明では、溶剤置換法の省エネルギー化を図るため、溶剤の気液相転移現象を利用して、水の溶解度を著しく変化させることに特徴がある。即ち、常温で気体状態の物質を加圧或いは冷却して液体状態とし、これを置換溶剤として用いる。液化された溶剤に固体中の水分を溶解させた後、温度と圧力を僅かに変化させると、溶剤だけが選択的に蒸発し、水と溶剤の気体が容易に分離されるのである。
【0019】
したがって、本発明に使用される溶剤としては、水との相互溶解性が高く、液化された状態で水との相互溶解度が高い物質が望ましい。
【0020】
また、溶剤の沸点が常温より高いと、水と分離する際に溶剤を蒸発するために高温のエネルギー源が必要となり、脱水に要するエネルギーが増大することが予想されるので、好ましくない。少ない所要エネルギーでの脱水を可能にするには、溶剤の沸点が常温付近もしくはそれ以下が好ましい。そこで、本発明では、25℃、1気圧で気体である物質を液化して用いる。更に好ましいのは、0℃、1気圧で気体である物質である。25℃、1気圧で気体である物質としては、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ホルムアルデヒド、ケテン、アセトアルデヒドなどが挙げられる。これらは1種で用いても、または2種以上混合して用いてもよい。中でも好ましいのは毒性もなく扱い易いジメチルエーテル、ジメチルエーテルである。また、25℃、1気圧で気体である物質として、ブタン及びプロパンも挙げられる。これらは単独では水を溶解する能力はないが、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ホルムアルデヒド、ケテン、アセトアルデヒドなどから選ばれる1種または2種以上の混合物と混合させることができる。ブタン及びプロパンは、天然ガスなどの成分であることから、容易に入手可能であるし、液化ジメチルエーテルと沸点が近く容易に液化できる。しかも、液化ジメチルエーテルなどと混合して用いても、若干、脱水性能が落ちるだけで、既存方法と比べて十分に優位な性能を得られることから、液化ジメチルエーテルなどの使用量を減らすことができる。
【0021】
本発明の方法では、このような物質の液化物を、水分含有固体に接触させ、固体中の水分、即ち、固体の外表面、固体粒子間、場合によっては固体粒子の内側にある細孔に存在する水に接触させることにより、水分含有固体中の水分を液化物に溶解させて、水分含有固体の脱水をする。接触させる方法は、浸漬、固体に液化物を流すなど通常の脱水法で採られるどのような方法でもよい。
【0022】
高水分となった液化物は液化物だけを気化することによって、容易に液化物と水分を分離することができる。気化は、温度および/または圧力を上げることにより行うことができる。本発明に使用する液化物は、外気温に近い温度では気体の物質なので、気化操作をする際の圧力にもよるが、気化する為に加熱があまり必要なく、常温付近で気化することができる。気化する温度としては、使用する液化物にもよるが、0℃〜50℃が好ましい。気化時の液化物の圧力は、この温度により自ずから決まってくる。気化した液化物は回収し、液化して再び水分含有固体に接触させ水分除去に利用する。液化は、加圧、冷却、加圧と冷却の併用で行われ、使用する物質の沸点などから考慮して、適宜有利な条件が選択される。1気圧での沸点が0℃以下の物質の場合、加圧せず冷却のみで液化を行うと、液化物の温度が0℃以下となってしまい、脱水ができなくなるので、0℃より高い温度で液化する必要があり、加圧と冷却を組み合わせて液化を行う。また、1気圧での沸点が0℃を超える物質の場合は、沸点以上の温度で液化を行うことが好ましい。これは標準沸点以下では、物質Dの飽和蒸気圧が1気圧未満であり、これが原因で装置の内部圧力が1気圧未満となるため、装置の製造コストの増大や、ハンドリングが困難になるためである。液化物の温度は0℃〜50℃が好ましく、これから、圧力が決められる。以上のことから、本発明の方法では、圧力や温度を変えることにより、0℃〜50℃位の温度範囲で一連の脱水操作をすることができ、少ないエネルギーで脱水することができる。
【0023】
本発明の方法は、石炭を始めとしてどのような固体の水分除去にでも応用することができる。
【0024】
本発明の水分除去法では、脱水の媒体として液体を使用するので、液化物への水の飽和溶解度と、液化物中の水分濃度の差が脱水のドライビングフォースとなる。そして、液化物中に溶解しうる水分量の理論最大値は、水分の飽和溶解度・水の密度・液化物の体積に比例する。これを従来の技術の項で述べた、乾燥不活性気体中に蒸発しうる水分量の理論最大値と比較すると、水分の飽和溶解度は20℃近辺でおよそ6%であり、同温度での空気中の水蒸気の飽和蒸気圧分圧(およそ2%)に対して非常に高い。このような極めて高い混合比率は気体では不可能であるとともに、液体を脱水の媒体として用いる特色がここにある。また、水の密度は水蒸気の密度に対して非常に大きいので、少量の液化物での脱水が可能となる。
【0025】
また、乾燥不活性気体で脱水する場合、この気体中に混合した水蒸気は希釈されるため、蒸発潜熱の密度が小さくなり、蒸発潜熱を回収することが困難になる。大量の物質を脱水するプロセスの実用化においては、蒸発潜熱の効果的な回収こそが重要であり、気体を媒体として脱水する方法が用いられるのは小規模なプロセスに限られる。
【0026】
しかしながら、本発明のように、脱水の媒体として液体を用いると水分を蒸発させることなく除去可能となり,蒸発潜熱の回収自体が全く不要となる。また、外気温付近、常圧下では気体の物質なので、液化物と水分との分離が容易であり、省エネルギーでの脱水が可能である。
【0027】
本発明の水分除去方法を実践するのに適した脱水システムを以下に示す。図1は本発明の水分除去システムの一例の構成を示す概略図である。
【0028】
本例では、25℃、1気圧で気体である物質Dとしてジメチルエーテルを用い、水分含有固体として石炭を脱水する場合を想定しているが、本発明のシステムはこれに限定されるものではない。ジメチルエーテルは、1気圧における沸点がおよそ−25℃であり、0℃〜50℃の大気圧において気体状態である。このように、室温付近、大気圧下において、気体状態であるため、液体状態のジメチルエーテルを得るためには加圧下での操作が必要である。また、高効率なジメチルエーテルの製造方法、製造装置は、例えば特開平11−130714号、特開平10−195009号、特開平10−195008号、特開平10−182535号から特開平10−182527号、特開平09−309852号から特開平09−309850号、特開平09−286754号、特開平09−173863号、特開平09−173848号、特開平09−173845号などに開示されており、容易に得ることができる。
【0029】
ジメチルエーテル蒸気を加圧するための圧縮機1、1’、加圧された蒸気を液化するための凝縮器2、液化されたジメチルエーテルを水分含有固体中の水分と接触させ、水分を溶解することによって脱水を行う脱水器3、脱水して水分を含有した液化ジメチルエーテルからジメチルエーテルを気化させる蒸発器4がこの順序で連結されていて、凝縮器2と蒸発器4は熱交換器5で接続されている。蒸発器4の次にジメチルエーテル蒸気と水との分離器6、分離器6で分離されたジメチルエーテル蒸気を断熱膨張する膨張機7が配管により直列に連結され、膨張機7は更に圧縮機1に連結され、閉回路(循環路)を形成している。この回路を、ジメチルエーテルが、気体、液体の状態変化をしながら循環し、脱水と水との分離を繰り返している。尚、図1の4’は冷却器、4”は減圧弁であるが、これは、液化ジメチルエーテルを気化させる際の温度、圧力を調整するものであり、蒸発器の一部と考えられる。分離器6には、分離器6で分離された水に溶存するジメチルエーテルを脱気する脱気塔8が連結されている。脱気塔8では、保圧弁8’で脱気塔内部の圧力を下げ、ジメチルエーテルを気化させ回収している。脱気塔8は、前記の回路に連結され、回収されたジメチルエーテルは、図示していない配管により再び回路に戻される。
【0030】
膨張機7においては、ここで外界に行う仕事を回収してこの仕事をジメチルエーテルを加圧する圧縮機1の動力の一部として利用している。図1のシステムでは圧縮機を2段とし、第1圧縮機1と膨張機7を連結して膨張機7で行われた仕事を回収し第1圧縮機1の動力とし使用している。9は電動機であり、外部からの仕事の投入は第2圧縮機1’に対してのみ行われる。膨張機7において外界に行う仕事とは、ジメチルエーテルガスが体積膨張に伴って行うものを主に指すが、以下に示すような仕事も含まれる。蒸発器4を出たジメチルエーテルの過熱ガスには、過熱ガスの流れに巻き込まれた飛沫の混入があり得る。このため、膨張機7では、混入した飛沫の気化による仕事が得られる場合もある。本発明において、膨張機7にて行われる仕事とは、過熱ガスの体積膨張による仕事だけでなく、これをも含むものである。
【0031】
また、凝縮器2と蒸発器4は熱交換器5で接続されているので、液化ジメチルエーテルの蒸発潜熱が回収され有効利用されている。
【0032】
また、本発明のシステムには図1のように、冷却器10を設置してもよい。これは、使用する液化ガスの条件等により必要に応じて設置されるものであり、膨張機7から出た気体温度を圧縮機1の入口の最適温度に調整するものである。
【0033】
本システムには、水分含有固体としての石炭、水、液化ジメチルエーテルの3つが関与する。各物質に着目して、本システムのフローを記す。
【0034】
水分含有固体の石炭は、脱水器3に充填され、液化ジメチルエーテルによって脱水された後に容器から取り出される。図1においてフローが点線で示されている。
【0035】
図1においてフローが二重線で示されている水は、水分含有固体の水分として、脱水器3からシステムに供給される。まず、脱水器3で液化ジメチルエーテル中に溶出した後、液化ジメチルエーテル中に溶存する形態で蒸発器4に到達する。蒸発器4で大部分の液化ジメチルエーテルが気化し、液化ジメチルエーテル中に溶存していた水が分離される。気液分離器6でジメチルエーテル蒸気と水に分けられ、水は排水として残る。気液分離器6の内部の圧力は大気圧よりも高いので、気液分離器6で分離した水相にはジメチルエーテルガスが溶存する。この水をそのまま排出すると環境への負荷が大きく、さらにジメチルエーテルの損失量を大きくする。そこで、環境への負荷並びにジメチルエーテルの損失量を最小限にするため、脱ジメチルエーテル塔を設けてジメチルエーテルを回収する必要がある。脱ジメチルエーテル塔としては本実施形態の場合には脱気塔8が用いられ、その入口に保圧弁8’を設け、脱気塔8の内部の圧力を下げることで、ジメチルエーテルを回収するように構成されている。さらに、脱気塔8の下部に設けた加熱缶8aで水を加熱することでジメチルエーテルの回収率を向上することもできる。脱気された水は缶出液として排出されるが、この排水から分離されたジメチルエーテル蒸気は再び、脱水システムの回路内に戻し使用することができる。
【0036】
図1においてフローが実線で示されているジメチルエーテルガスは圧縮機1、1’で加圧されて過熱ガスになった後、凝縮器2で過冷却液になる。液化ジメチルエーテルの過冷却液は脱水器3に供給されて水分含有固体の水分を溶解し、蒸発器4へと向かう。蒸発器4で液化ジメチルエーテルは水と分離され再び過熱ガスとなる。この際、凝縮器2と蒸発器4は熱交換器5で連結されているので、液化ジメチルエーテルの蒸発潜熱が回収され有効利用される。蒸発器4を出たジメチルエーテルの過熱ガスは膨張機7にて仕事をし、圧縮機動力の一部として回収される。膨張機7を出たジメチルエーテルガスは再び圧縮機1へと送られ、システム内を循環する。
【0037】
図2に本発明のシステムの1例における、ジメチルエーテルを用いた場合の相状態、圧力、温度、飽和温度の設定例を示す。圧力と温度の設計を簡便化するため、水からのジメチルエーテルガスの脱気塔8を省略し、気液分離器6で水とジメチルエーテルとが完全に分離できると仮定した。また、脱水器3で処理された水分含有固体はジメチルエーテルを含まないと仮定した。
【0038】
まず、第1圧縮機1の入口での温度を起点として、温度、圧力条件を設定した。第1圧縮機入口(1)(丸括弧つきの数字(1)〜(9)は、図2を参照しての説明に関しては、図中の丸数字に対応する。以下同じ。)での温度が25℃で、飽和温度(b.p.15℃)より10℃過熱された時、圧力は0.44MPaとなる。過熱度が小さいほど第1圧縮機1での圧力が上がるため、圧縮機1の動力が減少するが、その反面、圧縮機入口(1)より前の段階で、外気によってジメチルエーテルガスが冷やされて凝縮する危険性が増す。また、ジメチルエーテルの熱容量比は1.11と小さいので、断熱圧縮時に温度が上昇しにくい。このため、第1圧縮機1及び第2圧縮機1’でのそれぞれの圧縮機出口(2)、(3)における過熱度は、圧縮機入口の過熱度よりも小さくなる。本システムにおいては、圧縮機入口の過熱度を決める際には、圧縮機出口における過熱度にも注意する必要がある。
【0039】
第2圧縮機1’の出口(3)の圧力は、蒸発器4の手前の冷却器4’に用いられる冷却水の温度から決まる。ここで、外気温を20℃とし、冷却水の温度が外気温に等しいとする。冷却器4’でのアプローチ温度を5℃とすると、冷却器4’の出口(蒸発器入口)(6)での液化ジメチルエーテルの温度は25℃となる。さらに凝縮器2と蒸発器4とのアプローチ温度を5℃とすると、凝縮器2の出口(4)での温度は30℃となる。脱水器3内でのジメチルエーテルが液体として安定に存在できるよう、凝縮器2の出口(脱水器3の入口及び脱水器3内)で5℃の過冷却度を設けると、凝縮器2の操作圧力(圧縮機出口の圧力)がきまる。この場合、飽和温度が35℃なので、凝縮器2の出口(4)および圧縮機1’の出口(凝縮器入口)(3)は0.78MPaとなる。また、断熱圧縮を仮定すると、第2圧縮機1’の出口(3)の温度は43℃となり、圧縮機出口でジメチルエーテルの飽和温度を上回ることを確認した。
【0040】
蒸発器4の飽和温度は30℃であるので、蒸発器4の入口(6)で30℃における飽和圧力まで減圧する必要がある。ここでの飽和圧力とは、水と液化ジメチルエーテルの混合液の飽和圧力であり、0.62MPaである。また、凝縮器2と蒸発器4の温度差ΔTが5℃であるので、蒸発器4の出口(膨張器入口)(7)の温度は38℃である。ここでの過熱度は8℃であるので、ジメチルエーテルガスを8℃加熱するのに要するエネルギーの範囲内での熱損失を第2圧縮機1’の出口以降、膨張機7の入口手前の範囲で許容できる。
【0041】
気液分離器6でジメチルエーテルガスを水から分離した後、膨張機7で断熱膨張する。膨張機7の出口(8)の圧力は、第1圧縮機1入口での圧力に等しい。断熱膨張によりジメチルエーテルガスは26℃に冷却される。第1圧縮機1の入口に比して1℃温度が高いため、冷却が必要である。膨張機7ではエネルギーが回収されて、第1圧縮機の動力として用いられる。膨張機7と第1圧縮機1における断熱効率を80%と仮定すると、第1圧縮機出口の温度は32℃、圧力は0.55MPaと定まる。
【0042】
さらに、すでに定めた温度圧力設定に従い、膨張機7と2つの圧縮機1,1’における断熱効率を様々に変えて、第2圧縮機1’における所要動力を計算する。
【0043】
まず、2つの圧縮機1,1’が必要とする仕事の合計は(2つの圧縮機1,1’が要する理論仕事)÷(断熱効率)である。一方、膨張機7が回収し、第1圧縮機1の動力として投入される仕事は、(膨張が行う理論仕事)×(断熱効率)である。従って、第2圧縮機1’に要する仕事は、(2つの圧縮機1,1’が要する理論仕事)÷(断熱効率)−膨張が行う理論仕事)×(断熱効率)である。更に、この仕事は動力の形で導入する必要があるので、その変換効率を0.35とすると、第2圧縮機1’が必要とする仕事)÷0.35が第2圧縮機1’が必要とする総エネルギーとなる。なお、この変換率は、油中改質法の動力推算で用いられた、水蒸気の潜熱回収のための圧縮動力の変換効率と同じ値である。
【0044】
ここでジメチルエーテルを理想気体と近似し、断熱圧縮を仮定すると、膨張機7の断熱効率と圧縮機1の断熱効率に対して、図3に示すような第2圧縮機1’に要する動力が得られる。
【0045】
圧縮機1と膨張機7の断熱効率がともに0.8の場合、本システムの所要動力は948kJ/kg−水となる。なお、この圧縮効率は、油中改質法の動力推算で用いられた水蒸気の潜熱回収のための圧縮機の圧縮効率〔財団法人エネルギー総合工学研究所 新エネルギーの展望 低品位炭の改質技術(1997)〕と同じである。
【0046】
この推算結果に示されるように、発明が解決しようとする課題である所要エネルギーの小さい脱水が達成できるということを理論的に確認できた。
【0047】
【実施例】
(実施例1)
また、本発明の水分除去方法に対応する以下の実験を行った。水分含有固体として、褐炭であるオーストラリア産ロイヤング炭を用いた。水分60%以上の極めて高い含水率を再現するため、純水中に浸したロイヤング炭をアスピレーターで減圧し、細孔内の空気を水で置換した後、このロイヤング炭を充分水切りし、試料炭を作製した。試料炭の湿潤重量は5.9gであった(乾燥重量1.8g、水分重量4.1g)。この後、予め−75℃に冷却した透明な容器に湿潤したロイヤング炭と液化ジメチルエーテル(以下、DMEと略称する)55.0g(純度99%以上)を封入し、該容器ごと恒温水槽内に沈めて30℃一定の温度条件下で1時間静置して、ロイヤング炭と液化DMEを接触させた。この後、大気圧下で容器内のDMEを気化したところ、容器の底部に、ロイヤング炭から水1.2gが分離されていた。図4にこの結果を示す。尚、分離された水分量は、処理前のロイヤング炭が含有する水分量の29wt%であった。このように、液化DMEを用いて、外気温に近い温度条件で、容易に水分を除去できることが確認できた。
【0048】
(実施例2)
更に、オーストラリア産のロイヤング褐炭(灰分0.3wt%と、水分53.2wt%、揮発成分27.1wt%、カーボン19.3wt%)と液化DMEを用いて、脱水現象、脱水炭の含水率、脱水性能、可燃分の析出現象、脱水炭の再湿潤特性について明らかにした。因みに、ロイヤング炭を瀝青炭並みに乾燥させるためには、図5に示す25℃におけるロイヤング炭への水蒸気の吸着等温線から明らかなように、湿度10%程度での乾燥が必要である。このように、ロイヤング炭は極めて脱水し難いものである。これは、褐炭には、褐炭粒子の外表面や粒子間に凝縮しているバルク水と、褐炭の細孔の内部の毛管凝縮水と表面吸着水が存在するためである。この内、バルク水は最も脱離し易い。続いて、毛管凝縮水では、毛管吸引力が強く働くため、水分を保持する力が強い。また、表面吸着水は、褐炭の細孔壁の表面に、直接的に吸着した水分であり、最も脱水し難い。
【0049】
1.実験方法
ロイヤング炭は、含水量を一定に調整して実験に供するため、底面に水を張った容器の上部に静置し、容器ごと恒温水槽に沈めることで、温度25℃相対湿度100%の雰囲気下でロイヤング炭を1日以上湿潤させた。湿潤したロイヤング炭の水分は、実験毎に多少異なったものの、52±2%の範囲内であった。尚、入手したロイヤング炭は粒径5mm以下の粒状の状態であり、実験には粒状のまま用いた。
【0050】
脱水実験は、含水量が一定に調整された粒径5mm以下の粒状のロイヤング炭を充填したカラムに、ステンレス容器に充填された液化DMEを、0.7〜0.9MPaの圧縮窒素で押し出して流通させてから、カラムの後段に配置した液化DMEを溜める空の密閉容器で液化DMEを回収することによって行った。カラムを通過する間にロイヤング炭の水分が液化DMEに溶解することにより脱水される。
【0051】
実験は室温下で行い、液化DMEの流通速度は10ml/minであった。実験に用いた液化DMEの純度は99%以上であった。なお、20℃における液化DMEの飽和蒸気圧は0.51MPa、20℃における液化DMEに対する水の飽和溶解度は6.7wt%であり、水1gの溶解に必要な最少量(以後、理論量と呼ぶ)のDMEは14.9gである。
【0052】
2.脱水現象
理論量の194wt%の液化DMEをカラムに流通する脱水実験を行って、脱水現象の特徴を明らかにした。
【0053】
液化DMEの通液の結果、得られた脱水炭の体積は、脱水前の約70%であった。また、脱水炭を107℃で加熱すると重量が減少し、更に蒸発した気体の成分を、ガスクロマトグラフィーで測定したところ多量のDMEが検出された。このことから、脱水炭には多量のDMEが吸着していることが明らかになった。しかしながら、この液化DMEはそれ自体が燃料であるため、石炭中に残留しても、石炭の燃焼時にはほとんど問題とはならない。
【0054】
ここで、カラムから出た液化DMEは茶褐色透明であり、ロイヤング炭の可燃分の一部を溶解していると考えられる。この液化DMEを蒸発させ、得られたDMEガスに含まれる不純物をガスクロマトグラフィーで測定したところ、DMEガス以外の不純物としては、微量の水蒸気と窒素だけが検出された。このことから、蒸発されたDMEに不純物の混入はほとんどなく、リサイクル可能であることが確認された。
【0055】
また、カラムから出た液化DMEを蒸発させた跡には、茶褐色に濁った排水と、褐炭の可燃分と思われる茶褐色固体(以後、析出物と呼ぶ)が析出した。析出物は、エタノールに可溶であるとともに可燃性であった。
【0056】
3.脱水炭の含水率および脱水前後の物質収支
また、上述の脱水実験により石炭から除去された水分、即ち排水重量は4.23gであった。ここで、脱水前のロイヤング炭が含有する水分の測定は、通常の水分測定方法では、107℃で脱水炭に吸着したDMEが蒸発し、脱水炭の水分のみを測定することが不可能である。そこで、同じ湿潤操作を経た同一ロットのロイヤング炭を用いて求めた水分(53.2%)を用いて計算した。計算より求まったロイヤング炭の脱水前の水分は4.43gであった。そこで、これらの差0.20gを、脱水炭の水分含有量とした。その結果、脱水炭の総重量4・BR>D74gに占める水分は4.3%であり、ロイヤング炭を瀝青炭並みに脱水可能であることが明らかになった。
【0057】
また、脱水炭と排水と析出物の重量の総和9.43gは、脱水前のロイヤング炭の湿潤重量より1.11g重いが、これは脱水炭に吸着したDMEである。このうち、脱水炭を107℃で1時間加熱したときの、重量減量は、0.59gであり、残りの0.52gが蒸発していないことから、吸着したDMEの約半分はロイヤング炭に強く結合したDMEであることが明らかになった。
【0058】
析出物の重量は、脱水前のロイヤング炭の乾燥重量の12wt%であり、排水を加熱して蒸発させたところ、濃度1500〜2000ppmに相当する茶褐色固体が析出した。
【0059】
4.脱水性能
次に、液化DMEの流通量を様々に変え、ロイヤング炭の脱水実験を行った。その結果を図6に示す。尚、縦軸の排水量は、脱水前のロイヤング炭の含有水分量で規格化しており、横軸の液化DME流通量は、理論量で規格化している。図中の破線は、液化DMEに褐炭水分が飽和溶解した場合の排水量である。
【0060】
図6に示されるのように、液化DMEの流通量が少なく、ロイヤング炭から脱水が進行していない場合、液化DMEに褐炭水分が飽和溶解し、液化DMEの流通量に対して、最大量の石炭水分が除去された。これは、ロイヤング炭の水分のうち、脱離し易いバルク水から液化DMEに溶解したためと考えられる。
【0061】
液化DMEの流通量を増加させると、ロイヤング炭の初期水分の約80%が除去されるまで、流通量に比例して排水量が増加した。ロイヤング炭の初期水分のうち約80%が除去されると、急激に脱水に必要な液化DMEの量が増大した。
これは、液化DMEが水分で飽和せずに、カラムから排出されるためであり、理論量の約6倍の液化DME(点線)を要した。これは、ロイヤング炭の細孔内部に毛管凝縮水や吸着水が残っており、これらの水と平衡な、液化DME中の水分濃度が低いためと考えられる。
【0062】
このように、ロイヤング炭のバルク水が多い脱水初期の段階では、液化DMEに飽和量の水分を溶解可能であるので、既に水分を多量に含む液化DMEを脱水に用いることが可能である。一方、ロイヤング炭の脱水が進み、毛管凝縮水や吸着水のみが残存する状態では、水分濃度が低い液化DMEを用いる必要がある。
このことから、向流接触方式の脱水器を採用すれば、液化DMEの流通量を理論量に留めつつ、瀝青炭並みに脱水することが可能であることを明らかにした。
【0063】
5.可燃分の析出現象
図6に、液化DMEの流通量と析出量との関係を併記する(●印)。縦軸の析出物の重量は、脱水前のロイヤング炭の乾燥重量(可燃分重量)で規格化されている。図6に示すように、脱水性能を上げるためには液化DMEの量を理論量よりも増やすことが望ましいが、その反面、析出物の重量はDMEの流通量に比例することから、ロイヤング炭の可燃分が減少することを防ぐために、理論量の液化DMEで脱水することが好ましい。このことからも、向流接触によるロイヤング炭と液化DMEとの接触が好ましい。
【0064】
6.脱水炭の再湿潤特性
脱水炭を温度25℃相対湿度80%の雰囲気下に24時間放置したところ、24時間後の脱水炭の水分は7.1%までしか増加しなかった。図2に示すように、脱水処理前のロイヤング炭を温度25℃相対湿度78%の雰囲気下に24時間放置すると、水分29%に湿潤したことから、脱水炭の再湿潤が抑制されていることが明らかになった。
【0065】
この理由としては、脱水炭が再湿潤するには、脱水炭の表面に吸着したDMEの分子集団の中に、水分子が溶けこむ必要がある点が考えられる。前述のように、液化DMEへの水分の飽和溶解度は約6.7wt%であり、飽和溶解度以上の水分が溶解しないため、脱水炭の再湿潤が抑制されていると考えられる。
【0066】
このように、既存の方法で再湿潤の抑制に重質油を添加するなどの対策が必要であるのに対して、本発明方法では、再湿潤抑制への特別な対策が不要である利点を有している。
【0067】
(産業上の利用可能性)
以上のように、本発明にかかる固体含有水分の除去方法は、水分を多く含む固体から低動力で水分を除去するのに適しており、特に褐炭や亜瀝青炭から石炭表面の官能基と強く結合している石炭中の水分を低動力で除去して、瀝青炭並の含有水分に脱水可能な技術として有用である。
【0068】
したがって、低灰分・低硫黄分の炭種でありながら、含有水分が多いため、輸送コストや燃焼性が悪くなり山元以外では利用されてこなかった褐炭や亜瀝青炭を、高品位炭並の燃焼性能と輸送コストを実現することが可能となる。このことは、石炭の採掘から発電後の処理までを総合的に判断すると、発電コストの低減に効果的である。勿論、本発明は、褐炭などの石炭以外の水分含有固体からの室温0.5MPa付近での低動力で極めて実現容易な条件で動作する高効率な脱水が期待できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明のシステムの一例の概略図である。
【図2】 図2は本発明のシステムの一例の温度圧力条件を示す概略図である。
【図3】 図3は膨張機の断熱効率と圧縮機の断熱効率に対する第2圧縮機に要す動力を示すグラフである。
【図4】 図4は脱水実験の結果を示す図である。
【図5】 図5はロイヤング炭の含水量と相対湿度との関係を示すグラフである。
【図6】 図6は流通させた液化ジメチルエーテルの量と除去水量並びに析出した褐炭の可燃分量との関係を示すグラフである。

Claims (11)

  1. 水分含有固体に、25℃、1気圧で気体である物質(以下、物質Dと称する)の液化物を接触させて、この物質Dの液化物に固体含有水分を溶解させて高含水の物質Dの液化物とすることによって固体の水分を除去し、
    この高含水の物質Dの液化物中の物質Dを気化することによって、物質Dの気体と水分を分離し、
    分離した物質Dの気体を回収し、
    回収した気体を加圧、あるいは冷却、あるいは加圧と冷却の併用によって液化させ、再び水分含有固体の水分の除去に使用する、固体含有水分の除去方法であって、
    前記方法が、前記気化の工程において外界に行われる仕事を回収し、この仕事を前記液化の工程の動力の一部として前記液化の工程に投入することをさらに含むことを特徴とする液化物質を用いた固体含有水分の除去方法。
  2. 25℃、1気圧で気体である物質がジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ホルムアルデヒド、ケテン、アセトアルデヒドから選ばれる1種または2種以上の混合物である請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 前記水分含有固体は褐炭あるいは亜瀝青炭である請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 前記物質Dの液化物と前記水分含有固体とが向流接触する請求の範囲第1項記載の方法。
  5. 前記水分含有固体と接触する物質Dの液化物が理論量である請求の範囲第1項記載の方法。
  6. 前記物質Dの液化物は0℃〜50℃の温度範囲で一連の脱水操作が行われる請求の範囲第1記載の方法。
  7. 請求の範囲第1項記載の固体含有水分の除去方法によって脱水された褐炭あるいは亜瀝青炭。
  8. 25℃、1気圧で気体である物質(以下、物質Dと称する)と、前記物質Dの気体を加圧する圧縮機と、この加圧された前記物質Dの気体を凝縮して液化物にする凝縮器と、前記物質Dの液化物が水分含有固体と接触し水分を溶解して脱水を行う脱水器と、水分を溶解した前記物質Dの液化物から前記物質Dを気化させる蒸発器と、気化した前記物質Dと水を分離する分離器、および気化した前記物質Dを膨張させる膨張機とが直列に連結され、この膨張機が前記圧縮機に連結されて回路が形成され、この回路を前記物質Dが循環し、且つ、前記凝縮器と前記蒸発器が熱交換器で接続されているとともに、前記膨張機において外界に行う仕事が回収され、この仕事が前記圧縮機の動力の一部として投入されるように構成されていることを特徴とする水分含有固体の水分除去システム。
  9. 前記分離器からは、前記分離器で分離された水から物質Dを脱気するための脱気塔が連結され、前記脱気塔が前記回路に連結されて、脱気された前記物質Dが回収され前記回路に戻されるように構成されている請求の範囲第8項記載の水分含有固体の水分除去システム。
  10. 前記脱水器は前記物質Dの液化物と前記水分含有固体とを向流接触させるものである請求の範囲第8項記載の水分含有固体の水分除去システム。
  11. 前記物質Dがジメチルエーテルを含む、請求の範囲第1項記載の方法。
JP2004508926A 2002-06-03 2003-06-03 液化物質を用いた固体含有水分の除去方法 Expired - Lifetime JP4291772B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002161575 2002-06-03
JP2002161575 2002-06-03
PCT/JP2003/006989 WO2003101579A1 (fr) 2002-06-03 2003-06-03 Procede servant a retirer l'eau contenue dans un solide au moyen d'un materiau liquide

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2003101579A1 JPWO2003101579A1 (ja) 2005-09-29
JP4291772B2 true JP4291772B2 (ja) 2009-07-08

Family

ID=29706581

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004508926A Expired - Lifetime JP4291772B2 (ja) 2002-06-03 2003-06-03 液化物質を用いた固体含有水分の除去方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US7537700B2 (ja)
EP (1) EP1524019B1 (ja)
JP (1) JP4291772B2 (ja)
CN (1) CN100350996C (ja)
AU (2) AU2003241902B2 (ja)
CA (1) CA2487641C (ja)
WO (1) WO2003101579A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10197331B2 (en) 2015-01-26 2019-02-05 Hitachi, Ltd. Solid-liquid separation system

Families Citing this family (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7537700B2 (en) 2002-06-03 2009-05-26 Central Research Institute Of Electric Power Industry Method for removing water contained in solid using liquid material
JP4601396B2 (ja) * 2004-11-05 2010-12-22 財団法人電力中央研究所 液化物質を用いた固体含有水分の除去方法およびシステム
JP2007083122A (ja) 2005-09-20 2007-04-05 Central Res Inst Of Electric Power Ind 液化物を用いた含水物質の脱水方法
CN101405064B (zh) * 2006-03-24 2012-04-04 财团法人电力中央研究所 使用液化物的含冰物质的除冰方法
WO2008093706A1 (ja) * 2007-01-31 2008-08-07 Central Research Institute Of Electric Power Industry 含水物質の処理方法
WO2008111483A1 (ja) * 2007-03-09 2008-09-18 Central Research Institute Of Electric Power Industry 含水物質の処理システム
AU2011213789B8 (en) * 2007-08-16 2013-01-24 Central Research Institute Of Electric Power Industry Dewatering system for water containing material and method of dewatering the same
JP5731733B2 (ja) * 2008-06-04 2015-06-10 一般財団法人電力中央研究所 汚泥の処理方法
JP5319371B2 (ja) * 2009-04-08 2013-10-16 一般財団法人電力中央研究所 油分抽出方法、及び油性材料の製造方法
JP5314558B2 (ja) * 2009-10-05 2013-10-16 日本エア・リキード株式会社 有機溶剤中の水分除去装置および除去方法
IT1396896B1 (it) * 2009-12-16 2012-12-20 Garella Dispositivo e procedimento di estrazione solido-liquido ad alta efficienza
CN102091440B (zh) * 2010-12-14 2012-09-26 山东科技大学 一种除去油中溶解水的脱水材料及其制备方法
CN102600704B (zh) * 2012-03-22 2013-12-25 南京航空航天大学 一种机械蒸汽再压缩低温空气干燥装置及方法
US9029615B2 (en) 2012-09-05 2015-05-12 Dynasep Inc. Energy efficient method and apparatus for the extraction of lower alcohols from dilute aqueous solution
US9630894B2 (en) 2012-09-05 2017-04-25 Dynasep Inc. Energy efficient method and apparatus for the extraction of biomolecules from dilute aqueous solution
JP2014113578A (ja) * 2012-12-12 2014-06-26 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 水分含有油の脱水処理装置及び方法、風力発電装置
JP6238544B2 (ja) * 2013-03-29 2017-11-29 株式会社クボタ 有機汚泥の脱水方法
RU2641752C2 (ru) * 2013-08-02 2018-01-22 Хитачи, Лтд. Устройство для разделения твердых веществ и жидкостей и способ их разделения
US10436389B2 (en) * 2014-06-23 2019-10-08 Eminent Technologies, Llc Processing system
CN105457331A (zh) * 2014-09-04 2016-04-06 通用电气公司 从含溶质物质提取溶质的装置和方法
WO2016117100A1 (ja) 2015-01-23 2016-07-28 株式会社日立製作所 固液分離装置
WO2016121012A1 (ja) 2015-01-28 2016-08-04 株式会社日立製作所 固液分離装置
CN104645662B (zh) * 2015-03-12 2016-08-17 浙江天草生物科技股份有限公司 换热加强型植物提取罐
CN106546067B (zh) * 2015-09-18 2022-08-19 海南椰国食品有限公司 细菌纤维素凝胶膜置换低温一体式干燥方法
US9777235B2 (en) 2016-04-04 2017-10-03 Allard Services Limited Fuel oil compositions and processes
AU2017246680B2 (en) 2016-04-04 2021-02-04 Arq Ip Limited Solid-liquid crude oil compositions and fractionation processes thereof
JP7013211B2 (ja) 2017-11-13 2022-01-31 株式会社日立製作所 抽出装置およびその方法
JP7174539B2 (ja) 2018-05-31 2022-11-17 株式会社日立製作所 抽出装置
WO2022132843A1 (en) * 2020-12-16 2022-06-23 The Regents Of The University Of California Pretreating Metal Oxide Catalysts for Alkane Dehydrogenation
US11840462B2 (en) 2021-01-04 2023-12-12 Massachusetts Institute Of Technology Switchable system for high-salinity brine desalination and fractional precipitation
WO2024081760A1 (en) * 2022-10-12 2024-04-18 Battelle Energy Alliance, Llc Systems and methods for removing aqueous liquids from a solid porous material via solvent displacement

Family Cites Families (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE450659C (de) 1924-06-26 1927-10-13 Fritz Caspari Dr Verfahren zur Trocknung von wasserhaltigen Massenguetern aller Art mit Hilfe des Extraktionsverfahrens
US3367501A (en) * 1965-04-14 1968-02-06 Head Wrightson & Co Ltd Dry-cleaning of large or small coal or other particulate materials containing components of different specific gravities
US3454095A (en) * 1968-01-08 1969-07-08 Mobil Oil Corp Oil recovery method using steam stimulation of subterranean formation
US4185395A (en) * 1977-03-12 1980-01-29 Kobe Steel, Limited Method for thermal dehydration of brown coal
JPS55145506A (en) 1979-05-01 1980-11-13 Electric Power Dev Co Ltd Treatment for dehydration of coal-water slurry
JPS5667394A (en) 1979-11-06 1981-06-06 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd Dehydrating treatment of coal-water slurry
US4498289A (en) * 1982-12-27 1985-02-12 Ian Osgerby Carbon dioxide power cycle
JPS6146202A (ja) 1984-08-09 1986-03-06 Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd 難乾燥性物質または熱感受性物質の乾燥方法
US4733478A (en) * 1985-10-07 1988-03-29 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Method of dewatering brown coal
US4811494A (en) * 1987-01-07 1989-03-14 Frank Miller Removal of water from carbonaceous solids by use of methyl formate
IN172903B (ja) * 1990-05-08 1994-01-01 Lever Hindustan Ltd
US5379902A (en) * 1993-11-09 1995-01-10 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Method for simultaneous use of a single additive for coal flotation, dewatering, and reconstitution
US5458786A (en) * 1994-04-18 1995-10-17 The Center For Innovative Technology Method for dewatering fine coal
JPH08173704A (ja) 1994-12-28 1996-07-09 Nihon Dennetsu Kk 脱水方法
JPH09173845A (ja) 1995-12-28 1997-07-08 Nkk Corp ジメチルエーテルの製造用触媒及びその製造方法ならびにジメチルエーテルの製造方法
JPH09173848A (ja) 1995-12-28 1997-07-08 Nkk Corp ジメチルエーテル製造用触媒およびその製造方法ならびにジメチルエーテルの製造方法
JPH09173863A (ja) 1995-12-28 1997-07-08 Nkk Corp ジメチルエーテル製造用触媒およびその製造方法並びにジメチルエーテルの製造方法
JP3421900B2 (ja) 1996-04-23 2003-06-30 ジェイエフイーホールディングス株式会社 ジメチルエーテルの製造装置
JP3865148B2 (ja) 1996-05-21 2007-01-10 ジェイエフイーホールディングス株式会社 ジメチルエーテル合成用反応装置
JP3421902B2 (ja) 1996-05-22 2003-06-30 ジェイエフイーホールディングス株式会社 ジメチルエーテルの製造方法
US6051421A (en) * 1996-09-09 2000-04-18 Air Liquide America Corporation Continuous processing apparatus and method for cleaning articles with liquified compressed gaseous solvents
JPH10182535A (ja) 1996-12-26 1998-07-07 Nkk Corp ジメチルエーテルの製造方法
JPH10195009A (ja) 1996-12-30 1998-07-28 Nkk Corp ジメチルエーテル製造装置
JPH10338653A (ja) 1997-06-06 1998-12-22 Jiyunsei Kagaku Kk 液体の脱水方法
JP3484663B2 (ja) 1997-10-24 2004-01-06 ジェイエフイーホールディングス株式会社 ジメチルエーテルの製造方法
US6098306A (en) * 1998-10-27 2000-08-08 Cri Recycling Services, Inc. Cleaning apparatus with electromagnetic drying
JP2000290673A (ja) 1999-04-09 2000-10-17 Kobe Steel Ltd 改質低品位炭及びその製造方法並びに石炭−水スラリー
US6526675B1 (en) * 1999-06-07 2003-03-04 Roe-Hoan Yoon Methods of using natural products as dewatering aids for fine particles
US6855260B1 (en) * 1999-06-07 2005-02-15 Roe-Hoan Yoon Methods of enhancing fine particle dewatering
GB0027047D0 (en) 2000-11-06 2000-12-20 Ici Plc Process for reducing the concentration of undesired compounds in a composition
JP3807540B2 (ja) 2000-11-14 2006-08-09 株式会社ジェイテクト 水置換方法及び装置
US7537700B2 (en) 2002-06-03 2009-05-26 Central Research Institute Of Electric Power Industry Method for removing water contained in solid using liquid material
JP2006523294A (ja) * 2003-01-22 2006-10-12 ヴァスト・パワー・システムズ・インコーポレーテッド 反応装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10197331B2 (en) 2015-01-26 2019-02-05 Hitachi, Ltd. Solid-liquid separation system

Also Published As

Publication number Publication date
EP1524019B1 (en) 2013-10-23
CA2487641A1 (en) 2003-12-11
US20050210701A1 (en) 2005-09-29
CN1658937A (zh) 2005-08-24
AU2003241902A1 (en) 2003-12-19
US7537700B2 (en) 2009-05-26
CA2487641C (en) 2009-08-04
AU2003241902B2 (en) 2008-08-28
WO2003101579A1 (fr) 2003-12-11
EP1524019A4 (en) 2006-09-20
AU2008250084A1 (en) 2008-12-18
EP1524019A1 (en) 2005-04-20
JPWO2003101579A1 (ja) 2005-09-29
CN100350996C (zh) 2007-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4291772B2 (ja) 液化物質を用いた固体含有水分の除去方法
JP6629431B2 (ja) 有機ランキンサイクルに基づく、ガス処理プラント廃熱の電力への変換
JP4971356B2 (ja) 燃焼ガスから二酸化炭素を捕集する方法およびシステム
CN101606033B (zh) 生产液化天然气的***和方法
RU2554697C2 (ru) Криогенное отделение со2 с использованием охлаждающей системы
US5860294A (en) Recondensation of gaseous hydrocarbons
JP5607884B2 (ja) 含水物質の処理方法
CN101052852A (zh) 用来液化二氧化碳的方法和装置
JP7074428B2 (ja) 固液分離システム及び固液分離方法
CN102438726B (zh) 处理原料天然气以得到处理的天然气和c5+碳氢化合物馏分的方法和相关设备
WO2016108731A1 (en) Method of complex extraction of valuable impurities from helium-rich hydrocarbon natural gas with high nitrogen content
JP6568114B2 (ja) 固液分離装置
US20150273386A1 (en) Method and Apparatus for Removing Absorbable Gases from Pressurized Industrial Gases Contaminated with Absorbable Gases, without Supplying Cooling Energy
JP6568109B2 (ja) 固液分離装置
JP4542517B2 (ja) 液化物を用いた含油物質の脱油方法
JP2023553031A (ja) 資源効率の良い二酸化炭素捕捉のためのシステムおよび方法
RU2400282C2 (ru) Новый способ обезвоживания спирта и устройство для его осуществления
US9511323B2 (en) Dehydration of gases with liquid desiccant
JP4734406B2 (ja) 液化物を用いた氷含有物質の氷除去方法
RU2691341C1 (ru) Способ очистки природного газа от примесей
JPH06304453A (ja) 低温冷媒を使用した浸透気化膜分離装置
RU2820185C2 (ru) Способ дегидратации углеводородного газа
JP2009286959A (ja) 固形燃料の製造方法および製造装置
JP6708363B2 (ja) 含水材料の脱水方法
JPS59145462A (ja) 少なくとも2つの吸収工程を含む吸収サイクルを用いた冷気および(または)熱の生成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060306

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20061016

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20061106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090317

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090403

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120410

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130410

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130410

Year of fee payment: 4

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140410

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250