JP4289766B2 - 光量調整装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオカメラやスチルカメラなどの光学機器に好適な、受光量を制御する光量調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数のレンズを組み合わせたレンズ鏡筒を用い、撮像素子やフィルム面に光線を結像させ、動画もしくは静止画を記録するビデオカメラやスチルカメラにおいては、レンズ鏡筒の光学系の途中に、撮像素子の受光量を制御する光量調整装置を組み込むのが普通である。特に動画を撮影したり、液晶ディスプレイ等に表示するビデオカメラやデジタル・スチルカメラにおいては、被写体の照度が変化するのに追従して、受光量が一定になるよう光量を連続的に制御する光量調整装置が必要である。
【0003】
近年になって、撮像素子の画素ピッチが縮小するようになると、絞りを小さくするときの解像度劣化が少なく、かつ受光量を連続して制御する光量調整装置が、開発されている。その一例として特開平11−64921号公報において、光量調整装置の1つであるレンズの絞り調整装置が開示されている。このような光量調整装置の一例を図12に示す。
【0004】
この図12において、撮像光学系レンズ121、122、123、124の光軸100上には、NDフィルタ駆動部103により光路に出し入れされるNDフィルタ(減光フィルタ)104と、絞り駆動部105により制御される絞り羽根106、107とが配置されている。なお、NDフィルタ104と絞り羽根106、107とは互いに独立して制御される。
【0005】
これら撮像光学系を通過した被写体像は撮像素子109上で結像される。撮像素子109からの信号は映像信号処理回路108において標準テレビジョン信号に変換され、図示しない外部の記録部やテレビジョンモニタ等に出力される。
【0006】
光量制御部110には、映像信号処理回路108から被写体の輝度信号が入力される。光量制御部110は撮像素子109に入射する光量が一定になるよう、NDフィルタ駆動部103と、絞り駆動部105に制御信号を出力する。
【0007】
次に、図13を用いて従来の光量調整装置の動作を説明する。図13においては、光軸100は紙面に直角な方向となる。被写体の照度が低いとき、図13(a)に示すように、NDフィルタ104は光路から待避し、絞り羽根106、107は光路を遮らないように全開状態となる。
【0008】
被写体の照度が高くなりはじめると、初めに絞り羽根106、107が駆動され、光路の断面積が減少する。図13(b)の位置に絞り羽根106、107が到達したあと、NDフィルタ104が図13(c)、(d)のように光路内に挿入され、やがて図13(e)のように光路を完全に覆う。この間、絞り羽根106、107は停止している。図13(d)のような状態では、小絞り領域115が形成され、回折現象により解像度が劣化するが、光路の全断面積に占める小絞り領域115の比率が低いので、解像度の劣化が抑えられる。
【0009】
さらに被写体照度が高くなると、絞り羽根106、107が駆動されて、図13(f)のように光路の断面積がさらに小さくなる。
以上のようにして、回折による解像度の劣化を低減しつつ、被写体照度の増減に対して撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができるのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような光量調整装置においては、図13(d)の状態から図13(e)の状態に至る間の光量の変化が少なく、かつ解像度が急激に回復するため、NDフィルタ104や絞り羽根106、107の動作が不安定になったり、オートフォーカスが誤動作しやすいという課題があった。
【0011】
図14は、NDフィルタ104の位置と透過率を考慮した光量Fナンバと、レンズの結像性能の指標であるMTF(Modulation Transfer Function)の関係を示す曲線111を示したものである。ここで、光量Fナンバは被写体の照度に相当する。図14は、図13の(a)〜(f)に相当する状態も記載している。図13(d)の状態では小絞り領域115が形成され、回折現象により解像度が劣化する。このためMTF値も(b)および(c)の状態に比べると低下している。一方、(e)の状態になると、NDフィルタ104が光路を完全に覆う。従って、MTF値は(b)の状態と同一となる。しかしながら、(d)から(e)の状態に変化する過程では、小絞り領域115の部分の透過率が変わるだけであるから、NDフィルタ104の移動量に対する光量Fナンバの変化量はわずかである。このため、微妙な被写体の照度の変化に対して、NDフィルタ104を大きく動かさなくてはならない。図14では曲線111が112に示すように急峻に立ち上がっている。すなわち、被写体照度の変化に対する敏感度が極めて高くなる。このように敏感度が高くなると、NDフィルタ104の動作が不安定になりハンチング現象を生じるという問題があった。
【0012】
また、(e)の状態から被写体照度が高くなった場合には、光量調整装置は、絞り羽根106、107を駆動して光量を調整しなくてはならない。このため、NDフィルタ104の動作が不安定になると、絞り羽根106、107の動作も不安定になり、やはりハンチング現象を生じるという問題があった。
【0013】
さらに、曲線111が112に示すように急峻に立ち上がっているために、オートフォーカス動作も不安定になる。映像信号処理回路108では、撮像素子109の出力からコントラストを検出して、フォーカス調整用レンズ124を光軸100に沿って移動させる。これによって、被写体までの距離が変わっても、撮像素子109上で正しく結像することができるのである。ところが図14に示すように、MTF値が112に示すように急峻に変化すると、実際には被写体までの距離が変化していなくても、コントラストが急激に変化することになる。映像信号処理回路108は、被写体までの距離が変わったときとコントラストが急激に変化するときとの区別ができないので、オートフォーカスが誤動作したり、動作が不安定になるという問題があった。
【0014】
本発明は、光量調整を行う際に、回折による解像度の劣化を低減しつつ、NDフィルタや絞り羽根が安定して動作し、オートフォーカス動作に支障を与えることがない光量調整装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明の光量調整装置は、撮像手段と、前記撮像手段へ入射する光路を遮る絞り羽根と、前記絞り羽根が形成する開口部の断面積を変えるために、前記絞り羽根を駆動する第1の駆動手段と、光路を通過する光の透過率を変える減光フィルタと、前記減光フィルタを光路に出し入れする第2の駆動手段とを有し、被写体照度が第1の照度範囲にある場合、被写体照度の変化に応じて、前記第2の駆動手段は、前記減光フィルタが前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う位置までの範囲において、前記減光フィルタを光路に出し入れし被写体照度が前記第1の照度範囲より高い第2の照度範囲にある場合、被写体照度の変化に応じて、前記第1の駆動手段は、前記絞り羽根を駆動することを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明の光量調整装置は、撮像手段と、前記撮像手段へ入射する光路を遮る絞り羽根と、前記絞り羽根が形成する開口部の断面積を変えるために、前記絞り羽根を駆動する第1の駆動手段と、光路を通過する光の透過率を変える減光フィルタと、前記減光フィルタを光路に出し入れする第2の駆動手段とを有し、被写体照度が高くなるに従い、前記減光フィルタが前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆うまで前記第2の駆動手段が前記減光フィルタを駆動する第1の駆動モードと、前記減光フィルタが前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う位置からさらに前記被写体照度が高くなるに従い、前記開口部の断面積が小さくなるように前記第1の駆動手段が前記絞り羽根を駆動する第2の駆動モードと、を有することを特徴とするものである。
【0017】
さらに、本発明の光量調整装置は、上記において、前記減光フィルタは、透過率が一定であることを特徴とするものである。
【0019】
また、本発明の光量調整装置は、撮像手段と、前記撮像手段へ入射する光路を遮る絞り羽根と、前記絞り羽根が形成する開口部の断面積を変えるために、前記絞り羽根を駆動する第1の駆動手段と、透過率が段階的に異なるn個の領域を有し、光路を通過する光の透過率を変える減光フィルタと(n>1)、前記減光フィルタを光路に出し入れする第2の駆動手段とを有し、被写体照度が第1の照度範囲にある場合、被写体照度の変化に応じて、前記第2の駆動手段は、前記減光フィルタのn番目の領域が前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う位置までの範囲において、前記減光フィルタを光路に出し入れし、被写体照度が前記第1の照度範囲より高い第2の照度範囲にある場合、被写体照度の変化に応じて、前記第1の駆動手段は、前記絞り羽根を駆動することを特徴とするものである。
【0020】
また、本発明の光量調整装置は、撮像手段と、前記撮像手段へ入射する光路を遮る絞り羽根と、前記絞り羽根が形成する開口部の断面積を変えるために、前記絞り羽根を駆動する第1の駆動手段と、透過率が段階的に異なるn個の領域を有し、光路を通過する光の透過率を変える減光フィルタと(n>1)、前記減光フィルタを光路に出し入れする第2の駆動手段とを有し、被写体照度が高くなるに従い、前記減光フィルタのn番目の領域が前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆うまで前記第2の駆動手段が前記減光フィルタを駆動する第1の駆動モードと、前記減光フィルタのn番目の領域が前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う位置からさらに前記被写体照度が高くなるに従い、前記開口部の断面積が小さくなるように前記第1の駆動手段が前記絞り羽根を駆動する第2の駆動モードと、を有することを特徴とするものである。
さらに、本発明の光量調整装置は、上記において、前記減光フィルタのn番目の領域は、透過率が最も低い領域であることを特徴とするものである。
【0021】
また、本発明の光量調整装置は、上記において、前記減光フィルタのn番目の領域が前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う位置において、前記開口部は、前記減光フィルタのn番目の領域と前記n番目の領域と隣り合ったn−1番目の領域にのみ覆われていることを特徴とするものである。
さらに、本発明の光量調整装置は、前記nは2であることを特徴とするものである。
【0022】
また、本発明の光量調整装置は、撮像手段と、前記撮像手段へ入射する光路を遮る円形の開口部を有する固定絞りと、光路の一部を遮るための、光路中に多角形の開口部を形成する絞り羽根と、前記絞り羽根が形成する開口部の断面積を変えるために前記絞り羽根を駆動する第1の駆動手段と、光路を通過する光の透過率を変える減光フィルタと、前記減光フィルタを待避位置から光路中に挿入する第2の駆動手段とを有し、被写体照度が第1の照度範囲にある場合、被写体照度の変化に応じて、前記第2の駆動手段は、前記減光フィルタが前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う位置までの範囲において、前記減光フィルタを光路に出し入れし、被写体照度が前記第1の照度範囲より高い第2の照度範囲にある場合、被写体照度の変化に応じて、前記第1の駆動手段は、前記絞り羽根を駆動することを特徴とするものである。
【0023】
また、本発明の光量調整装置は、撮像手段と、前記撮像手段へ入射する光路を遮る円形の開口部を有する固定絞りと、光路の一部を遮るための、光路中に多角形の開口部を形成する絞り羽根と、前記絞り羽根が形成する開口部の断面積を変えるために前記絞り羽根を駆動する第1の駆動手段と、光路を通過する光の透過率を変える減光フィルタと、前記減光フィルタを待避位置から光路中に挿入する第2の駆動手段とを有し、被写体照度が高くなるに従い、前記減光フィルタが前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆うまで前記第2の駆動手段が前記減光フィルタを駆動する第1の駆動モードと、前記減光フィルタが前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う位置からさらに前記被写体照度が高くなるに従い、前記開口部の断面積が小さくなるように前記第1の駆動手段が前記絞り羽根を駆動する第2の駆動モードと、を有することを特徴とするものである。
さらに、本発明の光量調整装置は、上記において、光路の中心と前記絞り羽根が形成する多角形の開口部の頂点とを結ぶ方向とほぼ同じ方向に、前記減光フィルタを挿入することを特徴とするものである。
【0024】
さらに、本発明の光量調整装置は、上記において、前記減光フィルタ又は前記減光フィルタのn番目の領域が前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う位置は、前記減光フィルタ又は前記減光フィルタのn番目の領域によって覆われていない前記開口部における回折現象による画像劣化が最大となる位置であることを特徴とするものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図11を用いて説明する。なお、先に従来例で示した構成部材に対しては、同一の符号を付して説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における光量調整装置の構成を示すブロック図である。図2は、実施の形態1における光量調整装置の主要構成部の斜視図である。図3は、実施の形態1における光量調整装置の一部正面図である。そして図4は、実施の形態1における光量調整装置の光量Fナンバに対するMTF値の変化を表すグラフである。
【0027】
図1において、撮像光学系レンズは、前部レンズ群121、ズームレンズ群122、補正用レンズ群123、フォーカスレンズ124で構成される。ズームレンズ群122が光軸100に沿って前後に移動することによって、変倍動作が行われ、フォーカスレンズ124が前後に移動することによって、焦点調整動作が行われる。
【0028】
光軸100上には、第1の駆動手段である絞り駆動部105により制御される絞り羽根106、107が配置される。また、絞り羽根106、107の前方には、第2の駆動手段であるNDフィルタ駆動部103により光路に出し入れされる減光フィルタであるNDフィルタ104が配置される。なお、NDフィルタ104と絞り羽根106、107とは互いに独立して制御される。
【0029】
絞り羽根106、107の位置は、絞り検出部132により検出され、光量制御部110に絞り位置信号として入力される。また、NDフィルタ104の位置は、NDフィルタ検出部131により検出され、光量制御部110にNDフィルタ位置信号として入力される。
【0030】
撮像光学系を通過した被写体像は撮像素子109上で結像される。撮像素子109からの信号は映像信号処理回路108において標準テレビジョン信号に変換され、図示しない外部の記録部やテレビジョンモニタ等に出力される。
【0031】
光量制御部110には、映像信号処理回路108から被写体の輝度信号が入力される。光量制御部110は、撮像素子109に入射する光量が一定になるように、絞り検出部132とNDフィルタ検出部131の出力を参照しながら、絞り駆動部105と、NDフィルタ駆動部103とに制御信号を出力する。
【0032】
図2において、基台1に取り付けた絞り駆動部を構成するメータ2には、ロータ3が圧入固定され、ロータ3の両側先端には、絞り羽根106、107が取り付けられている。
【0033】
メータ2に外部から電力が供給されると、ロータ3が回転し、基台1に設けたガイドピンに沿って、絞り羽根106が下方向に、絞り羽根107が上方向に移動する。また、ロータ3が先程とは逆方向に回転することによって、基台1に設けたガイドピンに沿って、絞り羽根106が上方向に、絞り羽根107が下方向にも移動する。この結果、メータ2に供給する電力を調整することによって、光軸100を中心とする光路の断面積が変化するので、撮像素子109に入射する光量を調整することができる。なお、メータ2の内部には、図示しないホール素子が取りつけられている。このホール素子が、メータ2のマグネットの回転による磁力の変化を検出することによって、絞り羽根106、107の位置を検出することができ、第1の検出手段である絞り検出部132を構成する。
【0034】
一方、NDフィルタ104は、ND駆動羽根6に接着固定される。レンズ鏡筒に固定したメータ4には、アーム5を圧入固定し、アーム5の先端にND駆動羽根6を取り付けることによって、アーム5の回転に応じてND駆動羽根6とNDフィルタ104が上下に移動する。
【0035】
メータ4に外部から電力が供給されると、アーム5が回転し、図示しないガイドピンに沿って、ND駆動羽根6が上方向に移動する。また、アーム5が先程とは逆方向に回転することによって、図示しないガイドピンに沿って、ND駆動羽根6が下方向に移動する。この結果、メータ4に供給する電力を調整することによって、NDフィルタ104を、待避位置から光路の中へ徐々に挿入することも、光路の中から待避位置へ引き抜くこともできる。NDフィルタ104は、例えば10%〜30%程度の透過率を有するので、撮像素子109に入射する光量を連続して調整することができる。なお、メータ4の内部には、図示しないホール素子が取りつけられている。このホール素子は、メータ4のマグネットの回転による磁力の変化を検出することによってNDフィルタ104の位置を検出することができ、第2の検出手段であるNDフィルタ検出部131を構成する。
【0036】
以上のように構成した光量調整装置について、図3を用いて動作を説明する。図3においては、光軸100は紙面に直角な方向となる。ここでは、説明を簡単にするために、被写体の照度が少しずつ上昇する場合のみの光量調整装置の動作について説明する。
【0037】
まず、被写体の照度が低いとき、図3(a)に示すように、NDフィルタ104は光路から待避し、絞り羽根106、107は光路を遮らないように全開状態となる。被写体の照度が高くなりはじめると、初めに絞り駆動部105は絞り羽根106、107を駆動し、光路の断面積が減少する。図3(b)の位置に絞り羽根106、107が到達すると、絞り駆動部105は絞り羽根106、107を駆動することを止める。この絞り羽根106、107の停止位置については、後に説明する。
【0038】
さらに、被写体照度が高くなると、NDフィルタ駆動部103によりNDフィルタ104が図3(c)のように光路内に挿入される。そして、NDフィルタ104が光路の一部を除いて光路を覆う位置、すなわち図3(d)の位置で、NDフィルタ104は停止する。この間、絞り羽根106、107は停止している。このNDフィルタ104の停止位置についても後に説明する。図3(d)のような状態では、NDフィルタと絞り羽根106の間に小絞り領域115が形成され、回折現象により解像度がわずかに劣化するが、光路の全断面積に占める小絞り領域115の比率が低いので、解像度の劣化を抑えることができる。
【0039】
さらに被写体照度が高くなると、絞り駆動部105は絞り羽根106、107を駆動して、図3(e)、(f)のように光路の断面積をさらに小さくする。
【0040】
本発明の光量調整装置について、図14と同じように、光量FナンバとMTF値の関係を示す曲線11を求めると、図4のようになる。ここで、光量FナンバとMTF値の関係は、実験または数値計算により求めることができる。例えば、所定のピッチで白黒のパターンが書き込まれた試験チャートを、照度を変えながら撮影すれば良い。あるいは、回折を考慮して点物体の像の広がりを求め、絞り羽根106、107とNDフィルタ104が形成する開口部の形状に対して、MTF値を数値計算しても良い。
【0041】
図4は、図3の(a)〜(f)に相当する状態も記載している。図3(d)の状態では小絞り領域115が形成され、回折現象により解像度が劣化する。このためMTF値も(b)および(c)の状態に比べると低下している。しかしながら、光路の全断面積に占める小絞り領域115の比率が低いので、解像度の劣化を抑えることができ、許容限度以上のMTF値を保つことができる。
【0042】
さらに被写体照度が高くなると、NDフィルタを停止したまま、絞り羽根106、107を駆動して、図3(e)のように光路の断面積を小さくする。(e)の状態では、停止しているNDフィルタ104が光路の全面を覆うので、小絞り領域115はなくなる。しかも(e)の状態は(b)の状態より絞り込んでいるので、MTF値は(b)よりも改善できる。さらに絞り羽根を絞り込むと、絞り羽根が形成する開口部自体が(f)のように小さくなるので、回折現象のためにMTF値は減少するようになる。
【0043】
以上のようにして、回折による解像度の劣化を低減しつつ、被写体照度の増減に対して撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。
【0044】
ここで、曲線11の(d)から(e)までの変化12に注目すると、比較的なだらかにMTF値が増加していることがわかる。(d)の状態においてNDフィルタ104は停止しているので、(d)から(e)への光量Fナンバの変化は、絞り羽根106、107を移動して、光路の断面積を減少させることによる。したがって、光量Fナンバに対する絞り羽根106、107の移動量の敏感度は、(a)から(b)の区間、あるいは(e)から(f)の区間と同じである。
【0045】
以上のように、本発明に係る光量調整装置は、被写体照度の上昇に応じて、光路の一部を除いて光路を覆う位置にNDフィルタ104を停止させ、さらに被写体照度が高くなった場合には、NDフィルタ104を停止させたまま、絞り羽根106、107を駆動して、撮像素子109に入射する光量を一定に保っているので、被写体照度のわずかな変化に対して、NDフィルタ104や絞り羽根106、107が敏感に反応することがない。また、MTF値の変化12が比較的なだらかであるため、オートフォーカス動作が支障なく実施できる。
【0046】
次に、絞り羽根106、107の停止位置について説明する。
NDフィルタ104が無い状態で、絞り羽根106、107だけを図4(a)の状態から図4(f)の状態まで絞った場合、光量Fナンバに対するMTF値の変化は、概ね次のようになる。絞り駆動部105は絞り羽根106、107を駆動して断面積を小さくすると、MTF値は(a)から(b)へと上昇する。さらに絞り込むと、(e)の状態のようにMTF値はピークをとり、その後は(f)のように低下する。このような特性を考慮すると、絞り羽根106、107の停止位置は、MTF値がピークとなる(e)の位置の近傍が望ましい。図3、図4に示した実施の形態では、(e)の位置よりも少し開放側に戻った位置(b)で絞り羽根106、107は停止している。このため、(d)の状態で小絞り領域115が形成されても、回折現象により解像度劣化を少なくすることができる。
【0047】
この望ましい位置で絞り羽根106、107を停止させるには、予めNDフィルタ104の無い状態での光量Fナンバに対するMTF値の変化を実験または数値計算により求めておき、MTF値がピークとなる位置の近傍での絞り検出部132の出力、具体的にはメータ2に内蔵したホール素子の出力電圧を、第1のリファレンス値として光量制御部110に記憶させる。そして光量制御部110は、絞り検出部132の出力と記憶している第1のリファレンス値を比較して、両者が一致したときに、絞り羽根106、107を停止させれば良い。
【0048】
以上のように、本発明に係る光量調整装置は、絞り羽根106、107の位置を検出する絞り検出部132の出力に応じて、絞り羽根106、107を停止させているので、NDフィルタ104を挿入した際の回折現象による解像度劣化を少なくすることができる。
【0049】
ところで、光量Fナンバに対するMTF値の変化は、ズーム倍率や焦点距離によっても変化する。そこで、n組のズーム倍率と焦点距離の組み合わせに対して、予めNDフィルタ104の無い状態での光量Fナンバに対するMTF値の変化を実験または数値計算により求めておき、MTF値がピークとなる位置の近傍での絞り検出部132の出力、具体的にはメータ2に内蔵したホール素子の出力電圧を、n個の第1のリファレンス値として光量制御部110に記憶させる。
【0050】
次に、NDフィルタ検出部131の出力、具体的にはメータ4に内蔵したホール素子の出力電圧と、絞り検出部132の出力、具体的にはメータ2に内蔵したホール素子の出力電圧との関係を求める。重要なのは、NDフィルタ104の絞り羽根106に対する相対的な位置であるため、NDフィルタ104が開口部の一部を除いて開口部を覆う状態におけるNDフィルタ検出部131の出力と、絞り検出部132の出力との差分量だけを、第2のリファレンス値として光量制御部110に記憶させる。そして光量制御部110は、ズーム倍率と焦点距離に対して最適な第1のリファレンス値を選択して、絞り検出部132の出力が選択した第1のリファレンス値と一致したときに、絞り羽根106、107を停止させる。さらにNDフィルタ104を光路内に挿入する際には、光量制御部110は、絞り検出部132の出力とNDフィルタ検出部131の出力との差分が第2のリファレンス値と一致したときに、NDフィルタ104を停止させる。このように絞り羽根106、107と、NDフィルタ104とを制御することによって、ズーム倍率や焦点距離が変わっても、常に回折現象による解像度劣化を最小限度に留めることができる。
【0051】
以上のように、本発明に係る光量調整装置は、絞り検出部132の出力と、NDフィルタ検出部131の出力が所定の関係になる位置においてNDフィルタ104を停止させるので、ズーム倍率や焦点距離が変わっても、NDフィルタ104を挿入した際の回折現象による解像度劣化を少なくすることができる。
【0052】
次に、NDフィルタ104の停止位置について説明する。
図5は、図3とは異なる位置にNDフィルタ104を停止させた場合の光量調整装置の動作を示している。図5の(a)〜(c)は、図3の(a)〜(c)と全く同じ状態であるが、(d)に示すNDフィルタ104の停止位置は、NDフィルタ104が光路の一部を除いて光路を覆う位置ではあるが、図3(d)の停止位置よりもNDフィルタ104の覆う面積が少なくなっている。
【0053】
このときの光量FナンバとMTF値の関係を示す曲線13を求めると、図6のようになる。図6は、図5の(a)〜(f)に相当する状態も記載している。図5(d)の状態では、小絞り領域115が形成されるが、回折現象は顕著ではないので、解像度の劣化量は少ない。しかしながら、NDフィルタが停止したままで、絞り羽根106、107が駆動され、図5(e)のように光路の断面積が小さくなっても、小絞り領域115は残存している。このときには光路の全断面積に占める小絞り領域115の比率が高くなるので、解像度は極端に劣化し、MTF値は図6(e)のように許容限度を下回ることになる。
【0054】
図6の結果から明らかなように、NDフィルタ104が停止する位置は、NDフィルタ104が光路の一部を除いて光路を覆う位置であって、しかも、NDフィルタ104の覆う面積が所定量以上となる位置である。すなわち、NDフィルタ104の停止位置を最適化しなければ、回折現象により解像度が劣化することになる。
【0055】
このNDフィルタ104の最適な停止位置は、以下のようになる。すなわち、図13、図14に示す従来の技術において、MTF値が最悪となる位置(d)の近傍が最適である。この位置よりNDフィルタ104が覆う面積が少なくなる位置でNDフィルタ104が停止すると、図5、図6に示すように回折現象により解像度が劣化する。逆に、この位置よりNDフィルタ104が覆う面積大きくなる位置でNDフィルタ104が停止すると、従来技術の課題である敏感度の問題が解決できなくなるからである。
【0056】
以上のように、本発明に係る光量調整装置は、回折現象による画像劣化が最大となる位置にNDフィルタ104を停止させているので、絞り羽根106、107を絞った際の回折現象による解像度劣化を防止することができる。
【0057】
なお、この実施の形態1では、被写体の照度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じように動作し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。したがって、本発明の光量調整装置は、被写体の照度が低い低照度の場合(図3(a)〜(b)に対応)、絞りばね106、107のみを駆動することによって、被写体の照度が低照度より高い中照度の場合(図3(b)〜(d)に対応)、NDフィルタ104のみを駆動することによって、さらに被写体の照度が中照度より高い高照度の場合(図3(d)〜(f)に対応)、絞り羽根106、107のみを駆動することによって、撮像素子109に入射する光量を一定に保つ。
【0058】
(実施の形態2)
図7は、実施の形態2における光量調整装置の構造を示す正面図である。実施の形態2においては、実施の形態1の説明と重複する部分についての説明を省略する。
【0059】
絞り羽根106には、第1の遮光板21を設け、ND駆動羽根6には、第2の遮光板23を設ける。第1の遮光板21と第2の遮光板23の間には、フォトセンサ22を設け、このフォトセンサ22を図示しない基台1に固定する。第1の遮光板21と第2の遮光板23は、フォトセンサ22の発光部と受光部との間に挿入され、受光部に届く光を遮光するように構成される。すなわち、第1の遮光板21、第2の遮光板23、フォトセンサ22は、絞り羽根106とNDフィルタ104の相対位置を検出する相対位置検出手段を構成する。
【0060】
この光量調整装置の動作について図7を用いて説明する。図7においては、光軸100は紙面に直角な方向となる。ここでは、説明を簡単にするために、被写体の照度が少しずつ上昇する場合のみの光量調整装置の動作について説明する。被写体の照度が低いとき、図7(a)に示すように、NDフィルタ104は光路から待避し、絞り羽根106、107は光路を遮らないように全開状態となる。
【0061】
被写体の照度が高くなりはじめると、初めに絞り駆動部105は絞り羽根106、107を駆動し、光路の断面積が減少する。このとき、第1の遮光板21は、フォトセンサ22の発光部と受光部との間に挿入されるが、受光部に届く光を概ね半分だけ遮光する。
【0062】
絞り羽根106、107が停止したあと、NDフィルタ駆動部103は、NDフィルタ104を光路内に挿入する。そして、NDフィルタ104が光路の一部を除いて光路を覆う位置、すなわち図7(b)の位置で、NDフィルタ駆動部103は、NDフィルタ104を停止させる。第2の遮光板23は、フォトセンサ22の発光部と受光部との間に挿入され、受光部に届く光を完全に遮光する。
【0063】
そこで、光量制御部110は、NDフィルタ104を光路内に挿入する際には、フォトセンサ22の出力が一定値以下になったときに、NDフィルタ104を停止させる。このようにNDフィルタ104を停止させることによって、絞り羽根106とNDフィルタ104の相対位置を一定に保つことができ、常に回折現象による解像度劣化を最小限度に留めることができる。なお、NDフィルタ104の停止位置は、実施の形態1において記載された最適な停止位置である。NDフィルタ104が最適な停止位置にあるときのフォトセンサ22の出力は、フォトセンサ22の発光部から出た光を完全に遮光したときの出力であるため、簡単な実験により求めることができる。
【0064】
なお、この実施の形態2では、被写体の照度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じように動作し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。例えば、被写体の照度が図4の(d)の状態から(c)の状態に変化する場合、光量制御部110は、NDフィルタ駆動部103によりNDフィルタ104を駆動する。さらに、被写体の照度が図4の(c)の状態から(b)の状態に変化する場合、光量制御部110は、フォトセンサ22の出力が一定値以上になったとき、NDフィルタ104を停止させる。それは、NDフィルタ104が光路内に挿入されていないとき、第2の遮光板23がフォトセンサ22の発光部と受光部との間に挿入されず、受光部に届く光を遮光しないために、フォトセンサ22の出力が一定値以上になるためである。
【0065】
以上のように、本発明に係る光量調整装置は、絞り羽根106とNDフィルタ104の相対位置を検出して、NDフィルタ104を停止させるので、回折現象による解像度劣化を少なくすることができる。
【0066】
(実施の形態3)
図8は、実施の形態3における光量調整装置の主要構成部の斜視図である。図9は、実施の形態3における光量調整装置の一部正面図である。実施の形態3においても、実施の形態1の説明と重複する部分の説明を省略する。
【0067】
より高輝度の被写体に対して解像度が劣化しないようにするためには、NDフィルタ104の透過率を低くする必要がある。ところが、NDフィルタ104の透過率を低くするほど、図3(d)の位置における回折による解像度劣化が激しくなる。このため、NDフィルタ104の透過率を低くすると、MTF値が許容限度を下回ることになる。
【0068】
そこで、図8に示す実施の形態3においては、NDフィルタ104を透過率の異なる第1の領域31と第2の領域32に分割している。第1の領域31の透過率としては、20〜40%が好ましく、第2の領域32の透過率は、第1の領域31よりも低い5〜15%程度が好ましい。
【0069】
以上のように構成した光量調整装置について、図9を用いて動作を説明する。図9においては、光軸100は紙面に直角な方向となる。ここでは、説明を簡単にするために、被写体の照度が少しずつ上昇する場合のみの光量調整装置の動作について説明する。被写体の照度が低いとき、図9(a)に示すように、NDフィルタ104は光路から待避し、絞り羽根106、107は光路を遮らないように全開状態となる。
【0070】
被写体の照度が高くなりはじめると、初めに絞り駆動部105は絞り羽根106、107を駆動し、光路の断面積が減少する。図9(b)の位置に絞り羽根106、107が到達したあと、NDフィルタ駆動部103は、NDフィルタ104を図9(c)のように光路内に挿入する。このとき、絞り羽根106とNDフィルタ104の第1の領域31との間に、小絞り領域33が生じる。このため、図9(c)において解像度はわずかに劣化するが、光路の全断面積に占める小絞り領域33の比率が低いことと、第1の領域31の透過率が比較的大きいために、解像度の劣化を極めて小さくすることができる。
【0071】
さらにNDフィルタ104を光路中に挿入すると、NDフィルタ104の第1の領域31と第2の領域32が開口部全面を覆うようになり、図9(d)の位置でNDフィルタ104を停止させる。このとき、絞り羽根106とNDフィルタ104の第2の領域32との間に、小絞り領域34が生じる。このため、図9(d)において解像度はわずかに劣化するが、光路の全断面積に占める小絞り領域34の比率が低いことと、第2の領域32の透過率と第1の領域31の透過率との差が小さいために、解像度の劣化を極めて小さくすることができる。
【0072】
さらに被写体照度が高くなると、絞り駆動部105は、絞り羽根106、107を駆動して、図9(e)、(f)のように光路の断面積をさらに小さくする。
【0073】
次に、NDフィルタ104の移動量と光量Fナンバの変化について説明する。図9(c)においては、小絞り領域33があるので、図9(c)の状態から図9(d)の状態までNDフィルタ104を移動させる区間は、従来の技術において説明した図13(d)から図13(e)までの移動区間と同じような状態に思える。ところが、従来の技術においてはNDフィルタ104の透過率が一定であったのに対して、図9(c)の状態においては、第1の領域31より透過率の低い第2の領域32が光路中に挿入されることになる。このため、NDフィルタ104の移動量に対する光量Fナンバの変化量は、図9(c)から図9(d)までの区間においても他の区間と大差ない。したがって、被写体照度のわずかな変化に対して、NDフィルタ104や絞り羽根106、107が敏感に反応することがない。またオートフォーカス動作も支障なく実施できる。
【0074】
一方、図9(d)の状態から、さらにNDフィルタ104を光路中に挿入した場合には、従来技術と同じ課題が生じる。図9(d)の状態からさらにNDフィルタ104を挿入すると、NDフィルタ104の第1の領域31の面積が減り、第2の領域32の面積が増えるだけであるから、従来の技術において説明した図13(d)から図13(e)までの移動区間と同じ状態となる。
【0075】
すなわち、NDフィルタ104を透過率の異なるn個(実施の形態3においてはn=2)の領域に分割した場合には、n番目の領域が光路の一部を除いて光路を覆う位置で、NDフィルタ104は停止する。さらに被写体照度が高くなると、光量制御部110は、図9(d)の状態でNDフィルタ104を停止させ、絞り羽根106、107を駆動させ、図9(e)、(f)のように光路の断面積をさらに小さくする。ここで、NDフィルタ104を光路に挿入する際に、被写体の照度に応じて、1番目の領域から順番に挿入され、最後にn番目の領域が挿入される。また、1番目の領域の透過率が最も高く、n番目の領域の透過率が最も低い。
【0076】
なお、この図9(d)におけるNDフィルタ104の停止位置は、実施の形態1と同様に、NDフィルタ104が光路の一部を除いて光路を覆う位置であって、しかも、NDフィルタ104の覆う面積が所定量以上となる位置である。このNDフィルタ104の最適な停止位置は、図13、図14に示す従来の技術において、MTF値が最悪となる位置(d)の近傍、つまり、回折現象による画像劣化が最大となる位置である。この位置は、実験または数値計算によってあらかじめ求められる位置である。
【0077】
以上のように、本発明に係る光量調整装置は、NDフィルタ104を透過率の異なるn個の領域に分割し、被写体照度の上昇に応じて、NDフィルタ104のn番目の領域を、開口部の一部を除いて開口部を覆う位置に停止させる。さらに被写体照度が高くなった場合には、光量調整装置は、NDフィルタ104を停止させたまま、絞り羽根106、107を駆動して、撮像素子109に入射する光量を一定に保っている。したがって、光量調整装置は、被写体照度のわずかな変化に対して、NDフィルタ104や絞り羽根106、107が敏感に反応することがなく、さらにオートフォーカス動作も支障なく実施できる。
【0078】
また、本発明に係る光量調整装置は、他の領域に比べてn番目の領域の透過率を最も低くしているので、高輝度の被写体でも回折による解像度劣化を伴わない画像の撮影が可能になる。
【0079】
なお、実施の形態3においては、1枚のNDフィルタ104に透過率の異なる2つの領域を設けたが、通常のNDフィルタを、ND駆動羽根6に複数枚重ねて張り付けて、透過率の異なる領域を設けても良い。また、透過率の異なる領域の数をn(n>2の整数)としても良い。なお印刷・蒸着などにより、1枚のNDフィルタに透過率の異なる領域を設けてもよい。
【0080】
なお、この実施の形態3では、被写体の照度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じように動作し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。したがって、本発明の光量調整装置は、被写体の照度が低い低照度の場合(図9(a)〜(b)に対応)、絞りばね106、107のみを駆動することによって、被写体の照度が低照度より高い中照度の場合(図9(b)〜(d)に対応)、NDフィルタ104のみを駆動することによって、さらに被写体の照度が中照度より高い高照度の場合(図9(d)〜(f)に対応)、絞り羽根106、107のみを駆動することによって、撮像素子109に入射する光量を一定に保つ。
【0081】
(実施の形態4)
図10は、実施の形態4における光量調整装置の構造を示す正面図である。実施の形態4においては、実施の形態3の説明と重複する部分についての説明を省略する。
【0082】
絞り羽根106には、第1の遮光板21を設け、NDフィルタ104には、第1の領域31と第2の領域32の境界位置に第2の遮光板35を設ける。第1の遮光板21と第2の遮光板35の間には、フォトセンサ23を設け、このフォトセンサ22を図示しない基台1に固定する。第1の遮光板21と第2の遮光板35は、フォトセンサ22の発光部と受光部との間に挿入され、受光部に届く光を遮光するように構成される。すなわち、第1の遮光板21、第2の遮光板35、フォトセンサ22は、NDフィルタ104の第1の領域31と第2の領域32の境界位置と、絞り羽根106との相対位置を検出する相対位置検出手段を構成する。
【0083】
この光量調整装置の動作について図10を用いて説明する。図10においては、光軸100は紙面に直角な方向となる。ここでは、説明を簡単にするために、被写体の照度が少しずつ上昇する場合のみの光量調整装置の動作について説明する。被写体の照度が低いとき、図10(a)に示すように、NDフィルタ104は光路から待避し、絞り羽根106、107は光路を遮らないように全開状態となる。
【0084】
被写体の照度が高くなりはじめると、初めに絞り駆動部105は絞り羽根106、107を駆動し、光路の断面積が減少する。このとき、第1の遮光板21は、フォトセンサ22の発光部と受光部との間に挿入されるが、受光部に届く光を概ね半分だけ遮光する。
【0085】
絞り羽根106、107が停止したあと、NDフィルタ駆動部103は、NDフィルタ104を光路内に挿入する。そして、NDフィルタ104の第2の領域32が光路の一部を除いて光路を覆う位置、すなわち図10(b)の位置で、NDフィルタ駆動部103は、NDフィルタを停止させる。第2の遮光板23は、フォトセンサ22の発光部と受光部との間に挿入され、受光部に届く光を完全に遮光する。
【0086】
そこで、光量制御部110は、NDフィルタ104を光路内に挿入する際には、フォトセンサ22の出力が一定値以下になったときに、NDフィルタ104を停止させる。このようにNDフィルタ104を停止させることによって、NDフィルタ104の第1の領域31と第2の領域32の境界位置と、絞り羽根106との相対位置を一定に保つことができ、常に回折現象による解像度劣化を最小限度に留めることができる。なお、NDフィルタ104の停止位置は、実施の形態1において記載された最適な停止位置である。NDフィルタ104が最適な停止位置にあるときのフォトセンサ22の出力は、フォトセンサ22の発光部から出た光を完全に遮光したときの出力であるため、簡単な実験により求めることができる。
【0087】
なお、この実施の形態4では、被写体の照度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じように動作し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。例えば、被写体の照度が図4の(d)の状態から(c)の状態に変化する場合、光量制御部110は、NDフィルタ駆動部103によりNDフィルタ104を駆動する。さらに、被写体の照度が図4の(c)の状態から(b)の状態に変化する場合、光量制御部110は、フォトセンサ22の出力が一定値以上になったとき、NDフィルタ104を停止させる。それは、NDフィルタ104が光路内に挿入されていないとき、第2の遮光板23がフォトセンサ22の発光部と受光部との間に挿入されず、受光部に届く光を遮光しないために、フォトセンサ22の出力が一定値以上になるためである。
【0088】
以上のように、本発明に係る光量調整装置は、NDフィルタ104のn番目の領域と隣り合った他の領域の境界と、絞り羽根106、107との相対位置を検出して、NDフィルタ104を停止させるので、回折現象による解像度劣化を少なくすることができる。
【0089】
(実施の形態5)
図11は、実施の形態5における光量調整装置の主要構成部の正面図である。実施の形態5においても、実施の形態1の説明と重複する部分の説明を省略する。
【0090】
実施の形態1〜4においては、光量調整装置は、2枚の絞り羽根106、107を駆動して、撮像素子109に入射する光量を一定に保っている。しかしながら、撮影した画像のボケ味を良くするためには、絞りの形状は円形であることが望ましい。そのため、この実施の形態5では、実施の形態1と異なり、光量調整装置が、絞り羽根106、107の代わりに、絞り羽根52、53、54を使用する。図11はこのような要望に対応した光量調整装置である。ここで、ボケ味とは、ピントが合っていない部分のボケ具合のことを示す。
【0091】
基台60には、光軸100を中心とする円形の固定絞り51が設けられる。3枚の絞り羽根52、53、54は、リング64、アーム63を介してメータ62により駆動され、概ね六角形の形を保ちながら、光路を遮るように構成する。メータ62、アーム63、リング64は、絞り駆動部105を構成する。
【0092】
この光量調整装置の動作について図11を用いて説明する。ここでは、説明を簡単にするために、被写体の照度が少しずつ上昇する場合のみについて説明する。被写体の照度が低いとき、図11(a)に示すように、NDフィルタ104は光路から待避し、絞り羽根52、53、54は光路を遮らないように全開状態となる。このとき、光路を通る光線は円形の固定絞り51によって遮られるので、良好なボケ味が得られる。
【0093】
被写体の照度が高くなりはじめると、図11(b)のように、初めにNDフィルタ駆動部103は、NDフィルタ104を固定絞り51の円形開口部に挿入する。このとき、光軸100と、絞り羽根52、53、54が形成する6角形の開口部の頂点61とを結ぶ直線に対してほぼ平行な方向に、NDフィルタ104が挿入される。そして、図11(c)に示すように、NDフィルタ104が固定絞り51の円形開口部の一部を除いて円形開口部を覆う位置において、NDフィルタ104は停止する。この図11(a)〜(c)の間は、NDフィルタ104が挿入されるものの、固定絞り51の円形開口部の効果があるので、良好なボケ味が得られる。
【0094】
さらに被写体照度が高くなると、NDフィルタ104を固定したまま、絞り駆動部105は、絞り羽根52、53、54を駆動し、図11(d)、(e)のように、概ね六角形の形を保ちながら、光路の断面積を減少させる。
【0095】
以上の動作中の図11(c)においては、固定絞り51と、NDフィルタ104との間に、小絞り領域55ができるが、光路の全断面積に占める小絞り領域33の比率が極めて小さいために、解像度の劣化を極めて小さくすることができる。
【0096】
なお、NDフィルタ104を図11(c)の状態から、固定絞り51の円形開口部内にさらに挿入し、円形開口部全面をNDフィルタ104が覆うように動作させると、従来技術で説明した課題、すなわちNDフィルタ104と絞り羽根52、53、54の動作が不安定になるという課題が生じる。
【0097】
しかしながら、実施の形態5においては、光量調整装置は、NDフィルタ104を図11(c)の位置に固定したまま、絞り羽根52、53、54を駆動させ、光路の断面積を減少させているので、NDフィルタ104と絞り羽根52、53、54の動作が安定し、オートフォーカス動作に支障を及ぼすことがない。
【0098】
なお、この図11(c)におけるNDフィルタ104の停止位置は、実施の形態1と同様に、NDフィルタ104が円形開口部の一部を除いて円形開口部を覆う位置であって、しかも、NDフィルタ104の覆う面積が所定量以上となる位置である。このNDフィルタ104の最適な停止位置は、図13、図14に示す従来の技術において、MTF値が最悪となる位置(d)の近傍、つまり、回折現象による画像劣化が最大となる位置である。この位置は、実験または数値計算によってあらかじめ求められる位置である。
【0099】
また、光量調整装置は、絞り羽根52、53、54を駆動させ、開口部の断面積を減少させるときには、小絞り領域55には、頂点61が含まれる。よって、図11(c)から(d)の状態に絞っていく間に、NDフィルタ104と絞り羽根52、53、54の間に、平行なスリット状の領域ができない。光軸100と、絞り羽根52、53、54が形成する6角形の開口部の頂点61とを結ぶ直線に対してほぼ平行な方向に、NDフィルタ104を挿入しているためである。例えば、NDフィルタ104の挿入方向を、図11(a)〜(c)の方向と直角な方向とすると、絞り羽根54とNDフィルタ104の間にスリット状の領域ができ、解像度が著しく劣化する。
【0100】
以上のように、本発明に係る光量調整装置は、NDフィルタ104が固定絞り51の円形開口部の一部を除いて円形開口部を覆う位置に、NDフィルタ104を停止させているので、被写体照度のわずかな変化に対して、NDフィルタ104や絞り羽根106、107が敏感に反応することがない。また、光量調整装置は、オートフォーカス動作も支障なく実施できる。しかも、円形固定絞り51を用いて得られる良好なボケ味を、より広い被写体照度範囲について利用することが可能である。
【0101】
また、本発明に係る光量調整装置は、光軸100と、絞り羽根52、53、54が形成する6角形の開口部の頂点61とを結ぶ直線に対してほぼ平行な方向に、NDフィルタ104を挿入しているので、スリット状の領域が形成されず、良好な解像度を保つことができる。
【0102】
なお、この実施の形態5では、被写体の照度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じように動作し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。したがって、本発明の光量調整装置は、被写体の照度が低い低照度場合(図11(a)〜(c)に対応)、NDフィルタ104のみを駆動することによって、被写体の照度が低照度より高い高照度の場合(図11(c)〜(e)に対応)、絞り羽根52、53、54のみを駆動することによって、撮像素子109に入射する光量を一定に保つ。
【0103】
なお、実施の形態1〜5において、光の透過率を変える減光フィルタとしてNDフィルタを使用する場合について説明したが、本発明はNDフィルタを使用する場合に限定されるわけではなく、光学的または電気的作用によって光を減衰させる機能を有するものであれば、その他のものを使用することも可能である。
【0104】
【発明の効果】
以上のように、本発明の光量調整装置によれば、撮像手段に入射する光量を一定に保つ際に、回折による解像度の劣化を低減しつつ、NDフィルタと、絞り羽根とが安定して動作し、オートフォーカス動作に支障を与えることがないという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態による光量調整装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の一実施の形態による光量調整装置の主要構成部の斜視図である。
【図3】 本発明の一実施の形態による光量調整装置の一部正面図である。
【図4】 本発明の一実施の形態による光量調整装置の光量Fナンバに対するMTF値の特性を表す図である。
【図5】 回折による解像度劣化を説明するための光量調整装置の一部正面図である。
【図6】 回折による解像度劣化を説明するための光量Fナンバに対するMTF値の特性を表す図である。
【図7】 本発明の一実施の形態による光量調整装置の主要構成部正面図である。
【図8】 本発明の一実施の形態による光量調整装置の主要構成部の斜視図である。
【図9】 本発明の一実施の形態による光量調整装置の一部正面図である。
【図10】 本発明の一実施の形態による光量調整装置を主要構成部正面図である。
【図11】 本発明の一実施の形態による光量調整装置を主要構成部正面図である。
【図12】 従来例の光量調整装置の構成を示すブロック図である。
【図13】 従来例の光量調整装置の一部正面図である。
【図14】 従来例の光量調整装置の光量Fナンバに対するMTF値の特性を表す図である。
【符号の説明】
1・・・・・基台
2・・・・・メータ
3・・・・・ロータ
4・・・・・メータ
5・・・・・アーム
6・・・・・ND駆動羽根
21・・・・・第1の遮光板
22・・・・・フォトセンサ
23・・・・・第2の遮光板
31・・・・・第1の領域
32・・・・・第2の領域
33、34・・・・・小絞り領域
35・・・・・第2の遮光板
51・・・・・固定絞り
52、53、54・・・・・絞り羽根
55・・・・・小絞り領域
60・・・・・基台
61・・・・・多角形の頂点
62・・・・・メータ
63・・・・・アーム
64・・・・・リング
100・・・・・光軸
103・・・・・NDフィルタ駆動部
104・・・・・NDフィルタ
105・・・・・絞り駆動部
106、107・・・・・絞り羽根
108・・・・・映像信号処理回路
109・・・・・撮像素子
110・・・・・光量制御部
115・・・・・小絞り領域
121・・・・・前部レンズ群
122・・・・・ズームレンズ群
123・・・・・補正用レンズ
124・・・・・フォーカスレンズ
131・・・・・NDフィルタ検出部
132・・・・・絞り検出部

Claims (12)

  1. 撮像手段と、
    前記撮像手段へ入射する光路を遮る絞り羽根と、
    前記絞り羽根が形成する開口部の断面積を変えるために、前記絞り羽根を駆動する第1の駆動手段と、
    光路を通過する光の透過率を変える減光フィルタと、
    前記減光フィルタを光路に出し入れする第2の駆動手段とを有し
    被写体照度が第1の照度範囲にある場合、被写体照度の変化に応じて、前記第2の駆動手段は、前記減光フィルタが前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う位置までの範囲において、前記減光フィルタを光路に出し入れし
    被写体照度が前記第1の照度範囲より高い第2の照度範囲にある場合、被写体照度の変化に応じて、前記第1の駆動手段は、前記絞り羽根を駆動する光量調整装置。
  2. 撮像手段と、
    前記撮像手段へ入射する光路を遮る絞り羽根と、
    前記絞り羽根が形成する開口部の断面積を変えるために、前記絞り羽根を駆動する第1の駆動手段と、
    光路を通過する光の透過率を変える減光フィルタと、
    前記減光フィルタを光路に出し入れする第2の駆動手段とを有し、
    被写体照度が高くなるに従い、前記減光フィルタが前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆うまで前記第2の駆動手段が前記減光フィルタを駆動する第1の駆動モードと、
    前記減光フィルタが前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う位置からさらに前記被写体照度が高くなるに従い、前記開口部の断面積が小さくなるように前記第1の駆動手段が前記絞り羽根を駆動する第2の駆動モードと、を有する光量調整装置。
  3. 前記減光フィルタは、透過率が一定であることを特徴とする請求項記載の光量調整装置。
  4. 撮像手段と、
    前記撮像手段へ入射する光路を遮る絞り羽根と、
    前記絞り羽根が形成する開口部の断面積を変えるために、前記絞り羽根を駆動する第1の駆動手段と、
    透過率が段階的に異なるn個の領域を有し、光路を通過する光の透過率を変える減光フィルタと(n>1)、
    前記減光フィルタを光路に出し入れする第2の駆動手段とを有し
    被写体照度が第1の照度範囲にある場合、被写体照度の変化に応じて、前記第2の駆動手段は、前記減光フィルタのn番目の領域が前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う位置までの範囲において、前記減光フィルタを光路に出し入れし、
    被写体照度が前記第1の照度範囲より高い第2の照度範囲にある場合、被写体照度の変化に応じて、前記第1の駆動手段は、前記絞り羽根を駆動する光量調整装置。
  5. 撮像手段と、
    前記撮像手段へ入射する光路を遮る絞り羽根と、
    前記絞り羽根が形成する開口部の断面積を変えるために、前記絞り羽根を駆動する第1の駆動手段と、
    透過率が段階的に異なるn個の領域を有し、光路を通過する光の透過率を変える減光フィルタと(n>1)、
    前記減光フィルタを光路に出し入れする第2の駆動手段とを有し、
    被写体照度が高くなるに従い、前記減光フィルタのn番目の領域が前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆うまで前記第2の駆動手段が前記減光フィルタを駆動する第1の駆動モードと、
    前記減光フィルタのn番目の領域が前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う位置からさらに前記被写体照度が高くなるに従い、前記開口部の断面積が小さくなるように前記第1の駆動手段が前記絞り羽根を駆動する第2の駆動モードと、を有する光量調整装置。
  6. 前記減光フィルタのn番目の領域は、透過率が最も低い領域であることを特徴とする請求項5記載の光量調整装置。
  7. 前記減光フィルタのn番目の領域が前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う位置において、前記開口部は、前記減光フィルタのn番目の領域と前記n番目の領域と隣り合ったn−1番目の領域にのみ覆われていることを特徴とする請求項5又は6に記載の光量調整装置。
  8. 前記nは2であることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の光量調整装置。
  9. 撮像手段と、
    前記撮像手段へ入射する光路を遮る円形の開口部を有する固定絞りと、
    光路の一部を遮るための、光路中に多角形の開口部を形成する絞り羽根と、
    前記絞り羽根が形成する開口部の断面積を変えるために前記絞り羽根を駆動する第1の駆動手段と、
    光路を通過する光の透過率を変える減光フィルタと、
    前記減光フィルタを待避位置から光路中に挿入する第2の駆動手段とを有し
    被写体照度が第1の照度範囲にある場合、被写体照度の変化に応じて、前記第2の駆動手段は、前記減光フィルタが前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う位置までの範囲において、前記減光フィルタを光路に出し入れし、
    被写体照度が前記第1の照度範囲より高い第2の照度範囲にある場合、被写体照度の変化に応じて、前記第1の駆動手段は、前記絞り羽根を駆動する光量調整装置。
  10. 撮像手段と、
    前記撮像手段へ入射する光路を遮る円形の開口部を有する固定絞りと、
    光路の一部を遮るための、光路中に多角形の開口部を形成する絞り羽根と、
    前記絞り羽根が形成する開口部の断面積を変えるために前記絞り羽根を駆動する第1の駆動手段と、
    光路を通過する光の透過率を変える減光フィルタと、
    前記減光フィルタを待避位置から光路中に挿入する第2の駆動手段とを有し、
    被写体照度が高くなるに従い、前記減光フィルタが前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆うまで前記第2の駆動手段が前記減光フィルタを駆動する第1の駆動モードと、
    前記減光フィルタが前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う位置からさらに前記被写体照度が高くなるに従い、前記開口部の断面積が小さくなるように前記第1の駆動手段が前記絞り羽根を駆動する第2の駆動モードと、を有する光量調整装置。
  11. 光路の中心と前記絞り羽根が形成する多角形の開口部の頂点とを結ぶ方向とほぼ同じ方向に、前記減光フィルタを挿入することを特徴とする請求項9又は10に記載の光量調整装置。
  12. 前記減光フィルタ又は前記減光フィルタのn番目の領域が前記開口部の一部を除いて前記開口部を覆う位置は、前記減光フィルタ又は前記減光フィルタのn番目の領域によって覆われていない前記開口部における回折現象による画像劣化が最大となる位置であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1つに記載の光量調整装置。
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