JP2009116174A - ゴースト低減装置およびこれを備えた電子カメラ - Google Patents

ゴースト低減装置およびこれを備えた電子カメラ Download PDF

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Abstract

【課題】光学系に入射し、迷光となって、光学系によって形成される像に影響を及ぼす有害光を単純かつ小型な構成で低減可能とする。
【解決手段】 光学系内を後方に向かって進む光の光束を規制するための開口の寸法および形状の少なくともいずれかを変化させることが可能な可変開口遮光部100が光学系内に設けられる。可変開口遮光部100は、複数のセグメント108a−108dからなるEC素子を有していて、複数のセグメントの光透過率を独立して制御可能に構成され、複数のセグメントのうち、光透率がより低い状態に設定された1または複数のセグメントによって前記開口形状が形成される。この可変開口遮光部100が可変焦点光学系に組み込まれた場合、可変焦点光学系の変倍動作に応じて開口形状を変化可能に構成される。
【選択図】図1A

Description

本発明は、光学系に入射する有害光、あるいは光学系で発生する有害光を低減するためのゴースト低減装置、及びこのゴースト低減装置を備えた電子カメラに関する。
撮影レンズ等の光学系に入射した光は、レンズ表面やレンズ縁端部、あるいは鏡枠などのレンズ保持部材で反射されて迷光となる。このような光は有害光と称され、光学系によって形成される像に影響を及ぼす。この有害光は、画面内に不所望のゴースト像を形成したり、被写体像のコントラストを低下させたりする原因となるので除去することが望まれる。
特許文献1には、ゴースト像の発生を効果的に抑制する技術が開示されている。特許文献1では、ズームレンズ内の第一レンズ群の直後にフレアカッターを配置している。このフレアカッターには、虹彩絞り機構を用いて開口径可変となっている。さらに、このフレアカッターを可動レンズ群に対して光軸方向に移動可能に構成している。これにより、特許文献1では、ズームポジションに応じてゴースト像の発生を効果的に抑制している。
特開2000−9963号公報
しかし、ズームポジションの変化に応じてゴースト低減部材の開口径および光軸方向の位置の双方を機械的に制御するためには、ズームレンズ駆動機構の複雑化、大型化を免れない。
本発明は、ズームレンズ等の光学系全体としての構成の複雑化、大型化を招くことなく、ゴースト発生の原因となる有害光を効果的に抑制可能とすることを目的とする。
本発明は、有害光を低減するためのゴースト低減装置に適用される。前記ゴースト低減装置は、前記光学系内を後方に向かって進む光の光束を規制するための開口の寸法および形状の少なくともいずれかを変化させることが可能な可変開口遮光部を有する。前記可変開口遮光部は、複数のセグメントからなるEC素子を有していて、前記複数のセグメントの光透過率を独立して制御可能に構成される。そして、前記複数のセグメントのうち、光透過率がより高い状態に設定された1または複数のセグメントによって前記開口の寸法および形状が形成されることにより上述した課題を解決する。
本発明では、可変開口遮光部が複数のセグメントからなるEC素子を有している。この可変開口遮光部は、光学系内を後方に向かって進む光の光束を規制するための開口であって、寸法および形状の少なくともいずれかを変化させることが可能になっている。更に、複数のセグメントの光透過率は独立して制御可能に構成されている。そして、複数のセグメントのうち、光透過率がより高い状態に設定された1または複数のセグメントによって開口の寸法および形状が形成されるようにしている。これにより、本発明では、開口の寸法や形状を変化させるための複雑な機構を必要としない。また、本発明では、開口を大きく設定するような場合であっても、遮光部材を光路外に退避させるためのスペースも不要となる。そのため、本発明によれば、単純かつ小型の構成でゴースト像の発生を効果的に抑制することが可能となる。
図1Aは、可変開口遮光部100の概略的構成を示す図であり、図1Aの(a)は可変開口遮光部100の外観斜視図を、図1Aの(b)は正面図を示す。ここで、可変開口遮光部100は、本発明の実施の形態に係るゴースト低減装置を構成する要素である。可変開口遮光部100は、遮光部材として、エレクトロクロミック素子(EC素子)を有する。エレクトロクロミック素子では、遮光状態および透光状態を電気的に制御が可能となっている。よって、可変開口遮光部100は、機械的な可動部分を有していない。可変開口遮光部100は、対向しあう二枚の透明基板102、104と、透明電極の層と、エレクトロクロミック特性を有する物質の層(以下、エレクトロクロミック特性を有する物質の層を単に「EC層」と称する。)を有する。透明電極の層は、透明基板102、104の対向しあう内側面上にそれぞれ形成されている。よって、二つの透明電極の層も、対向しあう配置となっている。EC層は、対向しあう透明電極間に形成されている。なお、透明電極とEC層は図示を省略している。可変開口遮光部100は、可撓性プリント基板(FPC)106を介してEC素子ドライバに接続される。ある輪郭形状を有する一組の対向しあう透明電極と、その間に存在するEC層とによって一つのセグメントが形成される。これら一組の対向しあう透明電極に所定の極性、所定の電位の電圧を印加する。これにより、EC層で酸化・還元反応が生じ、EC層の透過率(光学的濃度)を変化させることができる。セグメントの形状は一組の対向しあう透明電極の輪郭形状によって画定される。
可変開口遮光部100は、光学系に組み込まれる。その際、可変開口遮光部100は、光学系の光軸に直交する平面と透明基板102、104とが略平行になるように配設される。光軸は、図1Aの(b)において紙面直交方向に延在しているものとし、符号Oにて示す。可変開口遮光部100は、複数のセグメント108a、108b、108c、および108dを有する。複数のセグメント108a、108b、108c、および108dの各々は、略矩形の枠形状を有する。これらのセグメント108aから108dは、光軸Oを中心として入れ子状に配列されている。これらのセグメント108aから108dそれぞれの形状は、相似関係を保つようにして大きさを変えたものとすることができる。なお、図1Aの(b)に示されるセグメントの形状および数は、例示に過ぎず、任意の形状およびセグメント数とすることが可能である。図1Bの(c)には、別の例として、可変開口遮光部100Aが示されている。可変開口遮光部100Aは、図1Aの(b)に示したのとは異なるセグメント形状を有する。なお、図1Bの(c)において、図1Aの(b)に示すものと同様の構成要素には同じ符号を付してその説明を省略する。図1Bの(c)において、セグメント108p、108q、108r、108sは大きさ(開口寸法)と幾何形状の双方が変化するようにセグメント形状が定められている。すなわち、可変開口遮光部100Aでは、周辺から中心に向かうに従って、枠形状が矩形から円形に変化している。
セグメント108aから108dならびにセグメント108pから108sは、それぞれの透過率を独立して制御可能に構成される。固定開口部110は、常に遮光状態となっている。図1Aの(b)に示す例においては、セグメント108aから108dをすべて透光状態とすることにより、可変開口遮光部100で設定される開口は最も大きくなる。このときの開口は、固定開口部110の開口形状で画定される。一方、セグメント108aから108dをすべて遮光状態とすることにより、可変開口遮光部100で設定される開口は最も小さくなる。このときの開口は、枠状の形状を有するセグメント108dの内側の輪郭で画定される。この状態からセグメント108d、セグメント108c、セグメント108b、セグメント108aと、順次遮光状態から透光状態に切り替えることにより可変開口遮光部100で設定される開口の大きさを増すことが可能となる。
また、図1Bの(c)に示す例においては、セグメント108pから108sをすべて透光状態とすることにより、可変開口遮光部100で設定される開口は最も大きくなる。このときの開口は、固定開口部110の開口形状で画定されて略矩形状の開口形状をなす。一方、セグメント108pから108sをすべて遮光状態とすることにより、可変開口遮光部100で設定される開口は最も小さくなる。このときの開口は、セグメント108sの内側の輪郭で画定されて略円形状の開口形状をなす。この状態からセグメント108s、セグメント108r、セグメント108q、セグメント108pと、順次遮光状態から透光状態に切り替えることにより可変開口遮光部100Aで設定される開口はその形状を変えながら大きさを増すことが可能となる。
図2は、ディジタルスチルカメラ(電子カメラ)の内部構成を概略的に示すブロック図である。このディジタルスチルカメラに、可変開口遮光部100(100A)が組み込まれている。ここで説明するディジタルスチルカメラは、撮影光学系として可変焦点光学系を有する。すなわち、ディジタルスチルカメラは複数のレンズ群を有していて、これら複数のレンズ群の一部または全部を、撮影光学系の光軸方向に沿って位置を変更することができる。これにより、光学系全体としての合成焦点距離が変更可能になっている。
ディジタルスチルカメラは、制御部200を有している。この制御部200には、ズームアップスイッチ202と、ズームダウンスイッチ204と、遮光設定スイッチ206および208と、EC素子ドライバ212と、モータドライバ218と、画像処理部222とが接続されている。そして、EC素子ドライバ212には、可変開口遮光部100、100Aが接続されている。また、モータドライバ218には、ズーム駆動モータ220が接続されている。また、画像処理部222には、撮像素子320およびビデオコントローラ214が接続されている。また、ビデオコントローラ214には、LCDモニタや有機ELディスプレイモニタ等の表示装置216が接続されている。
ズームアップスイッチ202またはズームダウンスイッチ204は、撮影者によって操作される。この操作に応じて、制御部200はモータドライバ218に制御信号を出力する。モータドライバ218は、制御部200から出力される制御信号に基づいてズーム駆動モータ220を駆動する。このようにして、撮影者の操作(ズームアップスイッチ202またはズームダウンスイッチ204の操作)に応じて、可変焦点光学系において変倍動作が電動で行われる。
上述した変倍動作を制御する際に、制御部200はEC素子ドライバ212を介して可変開口遮光部100、100Aの開口状態を制御する。すなわち、変倍動作によって、可変焦点光学系の焦点距離が設定される。そこで、制御部200は、開口を、この設定された焦点距離に適した状態となるように、EC素子ドライバ212に制御信号を出力する。この制御信号を受信したEC素子ドライバ212は、図1Aの(b)に示すセグメント108aから108d(あるいは、図1Bの(c)に示すセグメント108pから108s)のそれぞれについて、遮光状態および透光状態を独立して制御する。これにより、開口は最適な開口状態になる。ここで、最適な開口状態とは、可変開口遮光部100(あるいは、100A)の開口が、被写体像に「けられ」が生じることのない範囲で、形状あるいは寸法が最も小さくなっている状態のことを指す。また、この状態では有害光(ゴースト像)の発生が抑えられている。そして、このような状態となるように、セグメント108aから108d(あるいは、108pから108s)では、それぞれの遮光状態および透光状態が制御されている。可変焦点光学系の焦点距離の情報は、不図示のズームエンコーダから出力される。制御部200はこのズームエンコーダからの信号を受信することにより、可変焦点光学系の焦点距離を把握することが可能に構成されている。制御部200は、この焦点距離に対応するように可変開口遮光部100の開口状態を制御する。
制御部200は、画像処理部222に撮像制御信号を出力する。画像処理部222では、撮像制御信号の入力に伴って、撮像素子320から画像信号を受信する。ここで、撮像素子320としては、例えば、電荷結合素子(CCD)や相補形金属酸化膜半導体(CMOS)イメージセンサが用いられる。そして、画像処理部222は、画像信号に所定の画像処理を施して画像データを得た後、この画像データをビデオコントローラ214に出力する。ビデオコントローラ214は、画像処理部222から入力された画像データに基づく画像を表示装置216に表示する。なお、遮光設定スイッチ206、208については後で説明する。
図3は、可変焦点光学系の構成および光路を概略的に示す図である。図3A、図3B、および図3Cは、それぞれ、可変焦点光学系がワイドポジション、標準ポジション、テレポジションに位置する場合を示している。図3A、図3B、図3Cにはそれぞれ、撮像面の中心および周辺(撮像面対角方向画角の半角相当)に入射する光束の光路図が示されている。図3Aにおいて、可変焦点光学系は物体側から像側に向かって、第1レンズ群302、第2レンズ群304、第3レンズ群306を有しており、いわゆる3群ズームの構成を有している。ここで、可変開口遮光部100は、第1レンズ群302よりも物体側(最も物体側)に配置されている。また、可変開口遮光部100Aは、第1レンズ群302と第2レンズ群304の間に配置されている。可変開口遮光部100、第1レンズ群302、可変開口遮光部100A、第2レンズ群304、第3レンズ群306は、不図示のレンズ保持装置によって保持される。これらの要素のうち、可変開口遮光部100、可変開口遮光部100Aは第1レンズ群302と一体となって光軸方向に沿って移動可能に構成される。第1レンズ群302、第2レンズ群304、第3レンズ群306の光軸方向に沿う位置は、不図示のズームカム等によって制御されている。そして、このズームカム等が上述したズーム駆動モータ220によって駆動されて可変焦点光学系の変倍動作が行われる。可変焦点光学系の後方には赤外光カットフィルタ308、光学的ローパスフィルタ(OLPF)310、撮像素子320が配設される。符号312で示されるのは固定絞りであり、図3A、図3B、図3Cでは図示を省略しているが、固定絞り312の近傍で物体側の位置にレンズシャッタが配設される。図3Aから図3Cにおいて符号A1、A2、…、A6で示されるのは可変開口遮光部100、100Aで設定される開口の形状を概略的に示したものである。
図3Aから図3Cを参照して説明する。図3Aに示されるワイド(広角)ポジションでは、第1レンズ群302と第2レンズ群304とが比較的離れた位置にある。そのため、撮像面中央P0に入射する光束(軸上主光線)と撮像面対角P1に入射する光束(軸外主光線)とでなす角は比較的大きくなる。この場合、物体側から撮像面対角に向かって入射する光束は、光軸から離れた位置を通過する。すなわち、この光束は、第1レンズ群302を構成するレンズ314および316の面において、比較的大きい径方向の位置を通る。このため、可変開口遮光部100、100Aで設定される開口(図3Aでは符号A1およびA2を付して示してある)は比較的大きく設定される。
図3Bに示される標準ポジションにおいては、第1レンズ群302と第2レンズ群304とがワイドポジションにある場合に比して近づく。そのため、撮像面中央P0に入射する光束と撮像面対角に入射する光束P1とでなす角もワイドポジションにある場合に比して小さくなる。すなわち、物体側から撮像面対角に向かって入射する光束は、ワイドポジションにある場合に比してレンズ314および316の光軸寄りの位置を通るようになる。このため、可変開口遮光部100、100Aで設定される開口(図3Bでは符号A3およびA4を付して示してある)はワイド状態に比して小さく設定される。また、レンズ316の射出面と固定絞り312の位置が近づくので、開口のコーナー部分の半径を大きく設定することが可能となる。図1Bの(c)に示す可変開口遮光部100Aにおいて、セグメント108p、108qおよび108rを遮光状態に設定し、セグメント108sを透光状態に設定したときに図3Bにおいて符号A4を付して示されるような開口形状となる。
図3Cに示されるテレ(望遠)ポジションにおいては、第1レンズ群302と第2レンズ群304とが標準ポジションにある場合よりもさらに近づく。そのため、撮像面中央P0に入射する光束と撮像面対角P1に入射する光束とでなす角も標準状態にある場合に比してさらに小さくなる。すなわち、物体側から撮像面対角に向かって入射する光束は、標準状態にある場合に比してレンズ314および316のさらに光軸寄りの位置を通るようになる。このため、可変開口遮光部100、100Aで設定される開口(図3Cでは符号A5およびA6を付して示してある)はさらに小さく設定される。また、レンズ316の射出面と固定絞り312の位置がさらに近づくので、開口形状を略円形に設定することが可能となる。図2に示す可変開口遮光部100Aにおいて、セグメント108p、108q、108r、および108sのすべてを遮光状態に設定したときに図3Cにおいて符号A6を付して示されるような開口形状となる。
以上の説明から明らかなように、本実施の形態に係るゴースト低減装置では、可変開口遮光部100、100Aは、遮光部材がEC素子によって構成されている。よって、本実施の形態に係るゴースト低減装置は、機械的な部分を有していない。このため、可変焦点光学系の設定焦点(ズームポジション)に応じて絞り羽根を駆動したり、遮光部を光軸方向に沿って動かしたりする機構が不要となる。そのため、本実施の形態に係るゴースト低減装置では、可変焦点光学系の小型化および構成の単純化を達成することが可能となる。しかも、可変開口遮光部100、100Aは、開口形状を自由に変えられるので、より細かく有害光の除去ができる。
また、可変開口遮光部100、100Aで設定可能な開口形状は矩形、樽形、糸巻形、楕円形、長穴形状、あるいは円形等、任意の形状に設定することが可能である。また、開口形状を変える際に幾何形状を異なるものにすることも、幾何形状を一定として開口寸法を比例縮小または比例拡大することも可能である。このため、本実施の形態に係るゴースト低減装置では、本来の画像形成用の光束のみを結像面に導く一方、有害光を効果的に遮光するように開口形状を画定することが可能となる。その結果、本実施の形態に係るゴースト低減装置によれば、生成される画像の質を高めることが可能となる。
以上では可変開口遮光部100、100Aを、可変焦点光学系を構成するレンズエレメントとは別体に構成する例について説明した。しかしながら、例えば、レンズ314の入射面およびレンズ316の射出面上にEC素子を直接形成しても良い。このように、変開口遮光部100、100Aは、レンズと可変開口遮光部とを一体に形成するものであってもよい。
また、以上の説明では、開口形状を画定するために予め外形形状の定められたセグメントを用い、このセグメントの組み合わせによって可変開口遮光部100、100Aを構成している。しかしながら、セグメントの形状とその配列については、細かい矩形状のセグメントをグリッド状に配列したり、三角形状のセグメントを交互に配列したり、六角形状のセグメントをハニカム状に配列したり、あるいは複数種類の形状のセグメントを組み合わせて稠密に配列したりすることも可能である。図4は、正方形のセグメント108f(EC素子)をグリッド状に配列した例である。このように構成することで、開口形状を画定するための遮光部材を実現できる。図4において、図1Aの(b)に示されるものと同様の構成要素には同じ符号を付してその説明を省略する。図4においてセグメント108fの大きさおよび数については例示にすぎず、図4に示されるものよりも多くのセグメントが配設されるものであっても、少ないセグメントが配設されるものであってもよい。図4に示す例においては、透光状態にするセグメント、遮光状態にするセグメントを適宜選択することにより、例えば図5の(a)、(b)、(c)に示されるような開口形状を設定することが可能となる。図5の(a)、(b)、(c)それぞれにおいて、一番上に描かれている矩形が、全セグメントを透過状態にした場合(全開状態)の開口形状を示した図(概略的に示した図)である。また、上から二つ目、およびそれよりも下に示される開口形状では、全開状態の開口形状を二点鎖線で示し、変更後の開口形状を実線で示している。
図5の(a)、(b)には、グリッド状に配列されたセグメントの透光状態および遮光状態を制御することにより、図1Aの(b)および図1Bの(c)に示される開口形状と同様の形状が設定される例を示している。
図1Aの(b)、図1Bの(c)、そして図5の(a)および(b)では、開口形状を変化させる際に、光軸Oを基準として回転対称の形状を維持するように開口形状が定められている。しかしながら、図5(c)に示すように光軸Oを基準として非回転対称な形状(回転対称形状が維持されない状態)で開口形状を変化させることも可能である。以下、この例について説明をする。
ゴースト像等が発生しやすい撮影シーンとしては、例えば、逆光に近いシーンや、主要被写体のそばに主要被写体の輝度に比して高い輝度の物体や光源などが存在するシーンがある。このようなシーンを撮影する場合にはゴースト像等が発生しやすい。有害光によるゴースト像等は、ときに写真の芸術性を増す要因となることもある。しかしながら、有害光は、多くの場合は不所望のゴースト像を形成する。よって、有害光は可能な限り除去するのが好ましい。
一方、有害光を遮光するために可変開口遮光部100、100A、あるいは100Bの開口を狭めすぎると、画面周辺部に入射する光束がけられて周辺光量の低下を招いたり、画像の周辺部が欠けてしまったりすることもある。しかし、周辺光量の低下を招いたり、画像の周辺部が欠けてしまったりしてでもゴーストが低減ないし除去できればその方が望ましい場合もある。特にディジタル写真においては、レタッチの画像処理技術によって周辺光量低下を補正したり、画像が欠けた部分をトリミングしたりすることも可能である。
また、ビデオカメラのみならず、ディジタルスチルカメラにおいても、スルー画やライブビューを表示装置に表示することが行なわれている。このような表示方法では、撮像素子で捉えられた画像をほぼリアルタイムで表示可能である。そこで、例えば、図2に示されるブロック図において、可変開口遮光部100、100Aを可変開口遮光部100Bに置き換える。可変開口遮光部100Bとリアルタイムで表示を組み合わせることで、撮影者は、可変開口遮光部100Bの開口形状を変化させながら、表示装置216に表示される画像を見ることができる。このようにすることで、可変開口遮光部100Bの開口形状を変えた場合のゴースト低減効果や画像の周辺部における欠けなどを確認することが可能となる。ここで、可変開口遮光部100Bの開口形状を変える際に、撮影者は遮光設定スイッチ206、208を操作する。これらの遮光設定スイッチ206、208は、例えばディジタルスチルカメラの背面に配設することが可能である。その場合、ディジタルスチルカメラを背面から見たときに、遮光設定スイッチ206は水平方向に揺動操作可能に、遮光設定スイッチ208は垂直方向に揺動操作可能に構成することができる。撮影者は開口の上辺、下辺、左辺、右辺のうち、調節すべき辺を特定する操作をした後、遮光設定スイッチ206または208を操作して開口形状を調節する。このような構成を有することにより、撮影時の構図(縦構図、横構図)や、撮影シーン(例えば、撮影範囲内の高輝度光源の位置等)に応じて、ゴースト像の発生を効果的に抑制することが可能となる。
可変開口遮光部100Bにおける開口形状の操作のために、手動操作モードと自動設定モードの少なくとも1つを備えているのが好ましい。手動操作モードは、撮影者が上述のような設定を自身が行うモードである。また、自動設定モードは、可変焦点光学系の変倍動作に伴って開口の形状や寸法が自動的に設定されるモードである。いずれかのモードのみが備えられるものであっても、両方のモードが備えられるものであってもよい。
また、より効果的に有害光を除去するために、画像処理部222を利用することも可能である。撮像素子320からは、画像処理部222に画像信号が入力される。そこで、入力した画像信号を画像処理部222で自動的に解析する。この解析によって、ゴースト像の発生が認められる場合には、可変開口遮光部100Bで形成される開口の形状、寸法を制御すればよい。ディジタルスチルカメラは、この制御情報を画像処理部222から制御部200に出力するように構成されていてもよい。この場合、ゴースト低減を優先して画像周辺に多少の光量落ちや欠けを生じるのを許容するか、画面周辺部での光量落ちや欠けを生じないようにすることを優先するかを撮影者が予め選択可能とすることも可能である。
なお、可変開口遮光部100Bの開口を小さく設定しすぎると、画像周辺の光量が低下する現象が発生することがある。このような現象が認められる場合には、画像処理部222で、上記光量低下の影響を減ずるための補正(周辺光量低下補正)処理を行えば良い。あるいは、画像処理部222は、制御部200に対して露光量を補正する指令信号を出力し、光量低下の影響を減じるようにしてもよい。露光量を補正する指令信号を入力した制御部200は、不図示のシャッタを制御して絞りまたはシャッタ速度の設定を変更する。このようにして、得られる画像に露出オーバによる白飛びが顕著にならない範囲で露光量を増す補正をしてもよい。なお、露光量を補正する指令信号は、測光部(不図示)から出力しても良い。
以上に説明した例では、可変開口遮光部100、100A、および100Bの基板には、いずれも円形の輪郭形状を有する透明基板が用いられている。しかしながら、光学系を保持する鏡枠や鏡胴の構造等に応じて、基板は矩形や他の幾何形状を有していても良い。可変開口遮光部は、このような透明基板上にセグメントが形成されるものであってもよい。
以上では、本実施形態に係るゴースト低減装置が可変焦点光学系に組み込まれ、変倍動作に応じて可変開口遮光部の開口形状や寸法が変えられる例について説明した。しかしながら、単焦点の光学系にも適用可能である。例えば、フォーカシングレンズの繰り出し量に応じて可変開口遮光部の開口形状や寸法を変えることができる。特にマクロレンズや望遠レンズでは、フォーカシングに際してのレンズ移動量の大きい。そのため、このような光学系において、本実施形態に係るゴースト低減装置は効果を十分に発揮することができる。
また、以上では本発明に係るゴースト低減装置をディジタルスチルカメラに組み込む例を説明したが、ムービーカメラにも適用可能である。また、銀塩フイルムを用いるカメラにも適用可能である。さらに、撮影装置のみならず、望遠鏡、双眼鏡、あるいは顕微鏡などの光学系にも本発明に係るゴースト低減装置を組み込むことが可能である。
本発明に係るゴースト低減装置は、スチルまたはムービー撮影用の撮影レンズに利用可能である。又、ズーム式または倍率切り替え式の双眼鏡や望遠鏡、あるいは顕微鏡等の光学系にも利用可能である。さらに、ビデオプロジェクタ等に用いられる、ズーム式または倍率切り替え式の投影レンズ等にも利用可能である。
本発明の実施の形態に係るゴースト低減装置を構成する可変開口遮光部の外観を概略的に示す図であり、(a)はその斜視図を、(b)は平面図を示す図である。 可変開口遮光部を構成するセグメント形状の異なる例を説明する図である。 ゴースト低減装置をディジタルスチルカメラに組み込んだ場合の概略的構成例を示すブロック図である。 可変開口遮光部が組み込まれた可変焦点光学系のレンズ構成および光路を説明する図であり、可変焦点光学系がワイドポジションにある場合を示す図である。 可変開口遮光部が組み込まれた可変焦点光学系のレンズ構成および光路を説明する図であり、可変焦点光学系が標準ポジションにある場合を示す図である。 可変開口遮光部が組み込まれた可変焦点光学系のレンズ構成および光路を説明する図であり、可変焦点光学系がテレポジションにある場合を示す図である。 可変開口遮光部の開口形状を定めるEC素子のセグメント形状を矩形状として、それをグリッド状に配設した例を説明する図である。 図4に示す可変開口遮光部によって形成可能な開口の形状例を説明する図である。
符号の説明
100、100A、100B 可変開口遮光部
102、104 透明基板
106 FPC
108a − 108d、108f、108p − 108s セグメント
110 固定開口部
200 制御部
202 ズームアップスイッチ
204 ズームダウンスイッチ
206、208 遮光設定スイッチ
212 EC素子ドライバ
214 ビデオコントローラ
216 表示装置
222 画像処理部
302 第1レンズ群
304 第2レンズ群
306 第3レンズ群
308 赤外光カットフィルタ
310 OLPF
314、316 レンズ
320 撮像素子

Claims (7)

  1. 光学系内を後方に向かって進む光の光束を規制するための開口の寸法および形状の少なくともいずれかを変化させることが可能な可変開口遮光部を有し、
    前記可変開口遮光部は、複数のセグメントからなるEC素子を有していて、前記複数のセグメントの光透過率を独立して制御可能に構成され、前記複数のセグメントのうち、光透過率がより低い状態に設定された1または複数のセグメントによって前記開口の寸法および形状の少なくともいずれかが形成されることを特徴とするゴースト低減装置。
  2. 前記光学系は、1または複数のレンズ要素を有していて、それらのレンズ要素のうちの一部又は全部の、前記光学系の光軸に沿う位置の変化に応じて前記開口の寸法および形状の少なくともいずれかを変化可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載のゴースト低減装置。
  3. 前記光学系は、複数のレンズ群を有していて、当該複数のレンズ群の一部または全部を、前記光学系の光軸方向に沿って位置を変更することにより前記光学系全体としての合成焦点距離を変更可能な可変焦点光学系であり、前記複数のレンズ群の一部または全部の前記位置の変更に応じて前記開口の寸法および形状の少なくともいずれかを変化可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載のゴースト低減装置。
  4. 前記光学系が、撮影光学系であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のゴースト低減装置。
  5. 前記開口の寸法および形状の少なくともいずれかをユーザが変更可能とする開口変更操作部をさらに有することを特徴とする請求項1から4に記載のゴースト低減装置。
  6. 請求項5に記載のゴースト低減装置を有する電子カメラであって、
    前記光学系によって形成された被写体像を電気信号に変換するための撮像素子と、
    前記撮像素子から出力される電気信号に基づく画像を表示可能なモニタ装置とを有し、
    前記ユーザが前記モニタ表示装置に表示される画像を観察しながら前記開口変更操作部を操作して前記開口の寸法および形状の少なくともいずれかを変更可能に構成されることを特徴とする電子カメラ。
  7. 請求項5に記載のゴースト低減装置を有する電子カメラであって、
    前記光学系によって形成された被写体像を電気信号に変換するための撮像素子と、
    前記撮像素子から出力される電気信号に基づく画像を解析して前記有害光の有無を判定する画像解析部と、
    前記画像解析部で前記有害光が有ると判定されたときに、当該有害光が画像に及ぼす影響を低減するように前記開口の寸法および形状の少なくともいずれかを変更するように制御する開口制御部と
    を有することを特徴とする電子カメラ。
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