JP4200270B2 - 光量調整装置、レンズ鏡筒、撮像装置 - Google Patents

光量調整装置、レンズ鏡筒、撮像装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオカメラやスチルカメラなどの光学機器に好適な、受光量を制御する光量調整装置、その光量調整装置を有するレンズ鏡筒、およびその撮像装置を有する撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数のレンズを組み合わせたレンズ鏡筒を用い、撮像素子やフィルム面に光線を結像させ、動画もしくは静止画を記録するビデオカメラやスチルカメラにおいては、レンズ鏡筒の光学系の途中に、撮像素子の受光量を制御する光量調整装置を組み込むのが普通である。特に動画を撮影したり、液晶ディスプレイ等に表示するビデオカメラやデジタル・スチルカメラにおいては、被写体の照度が変化するのに追従して、受光量が一定になるよう光量を連続的に制御する光量調整装置が必要である。
【0003】
近年になって、撮像素子の画素ピッチが縮小するようになると、絞りを小さくするときの解像度劣化が少なく、かつ受光量を連続して制御する光量調整装置が必要となり、これに対応した光量調整装置が開発されている。その一例として特開平11−64921号公報において、光量調整装置の1つであるレンズの絞り調整装置が開示されている。このような光量調整装置の一例を図18に示す。
【0004】
この図18において、撮像光学系レンズ121、122、123、124の光軸100上には、絞り駆動部105により制御される絞り羽根106、107と、NDフィルタ駆動部103により光路に出し入れされるNDフィルタ(減光フィルタ)104とが配置されている。なお、NDフィルタ104と絞り羽根106、107とは互いに独立して制御される。
【0005】
これら撮像光学系を通過した被写体像は撮像素子109上に結像する。撮像素子109からの信号は映像信号処理回路108において標準テレビジョン信号などに変換し、図示しない外部の記録部やテレビジョンモニタ等に出力する。
【0006】
光量制御部110には、映像信号処理回路108から被写体の輝度信号を入力する。光量制御部110は撮像素子109に入射する光量が一定になるよう、NDフィルタ駆動部103と、絞り駆動部105に制御信号を出力する。
【0007】
光量調整装置の主要構成部の斜視図である図19において、基台1に取り付けた絞り駆動部を構成する第1メータ2には、ロータ3が圧入固定され、ロータ3の両側先端には、絞り羽根106、107が取り付けられている。絞り羽根106、107には、傾斜エッジ131、132が設けられ、光路を一部または全体を遮るために使用する。
【0008】
第1メータ2に外部から電力が供給されると、ロータ3が回転し、基台1に設けたガイドピンに沿って、絞り羽根106が下方向に、絞り羽根107が上方向に移動する。また、ロータ3が先程とは逆方向に回転することによって、基台1に設けたガイドピンに沿って、絞り羽根106が上方向に、絞り羽根107が下方向にも移動する。この結果、第1メータ2に供給する電力を調整することによって、撮像素子109に入射する光量を調整することができる。
【0009】
一方、ND駆動羽根6には、基台1に設けた円形開口部に対して十分に大きな開口部111が設けられており、これを覆うようにNDフィルタ104が接着固定される。レンズ鏡筒に固定した第2メータ4には、アーム5を圧入固定し、アーム5の先端にND駆動羽根6を取り付けることによって、アーム5の回転に応じてND駆動羽根6とNDフィルタ104が一体となって上下に移動する。
【0010】
第2メータ4に外部から電力が供給されると、アーム5が回転し、図示しないガイドピンに沿って、ND駆動羽根6が上方向に移動する。また、アーム5が先程とは逆方向に回転することによって、図示しないガイドピンに沿って、ND駆動羽根6が下方向に移動する。この結果、第2メータ4に供給する電力を調整することによって、NDフィルタ104を、待避位置から光路の中へ徐々に挿入することも、光路の中から待避位置へ引き抜くこともできる。NDフィルタ104は、例えば10%〜30%程度の透過率を有するので、撮像素子109に入射する光量を連続して調整することができる。
【0011】
以上のような構成の光量調整装置について、図20を用いて動作を説明する。図20においては、光軸100は紙面に直角な方向となる。被写体の照度が低いとき、図20(a)に示すように、NDフィルタ104は光路から待避し、絞り羽根106、107は光路を遮らないように全開状態となる。
【0012】
被写体の照度が高くなりはじめると、初めに絞り羽根106、107が駆動され、光路の断面積が減少する。図20(b)の位置に絞り羽根106、107が到達したあと、NDフィルタ104が図20(c)、(d)のように光路内に挿入され、やがて図20(e)のように光路を完全に覆う。この間、絞り羽根106、107は停止している。図20(d)のような状態では、小絞り領域115が形成され、回折現象により解像度が劣化するが、光路の全断面積に占める小絞り領域115の比率が低いので、全体的には解像度の劣化が抑えられる。
【0013】
さらに被写体照度が高くなると、絞り羽根106、107が駆動されて、図20(f)のように光路の断面積がさらに小さくなる。以上のようにして、回折による解像度の劣化を低減しつつ、被写体照度の増減に対して撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができるのである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような光量調整装置においては、絞り羽根106、107の傾斜エッジ131、132によって絞り開口形状が決定されるため、ボケ味が悪いという課題があった。
【0015】
ここでボケ味とは、主要被写体に対する背景あるいは前景のぼけ状態のことで、特開2002−40519にも紹介されているように、撮影時の絞り開口形状に強く依存する。一般的な画像の評価基準としては、主要被写体から背景あるいは前景に向かって全方向に一様にボケる状態が良いとされている。したがって絞り開口形状は円形に近い方が望ましい。
【0016】
しかし、図20に示した光量調整装置では、(b)〜(f)の範囲、すなわち被写体輝度が最も低い(a)の場合を除いて常に絞り開口形状が四角形となる。四角形の開口形状では、上下左右の方向と斜め方向とでボケ方が極端に異なり、一般的にボケ味が悪い。また、このように絞り開口形状が四角形となる状態で、背景に木漏れ日等の高輝度な部分が存在する被写体を撮影した場合、木漏れ日が絞りの開口形状と相似な四角形に近い形状にボケて結像する。特に高解像度の静止画撮影においては、このようなボケ方は不自然な画像と見なされる。
【0017】
近年、ビデオカメラやデジタルスチルカメラでは、記録できる静止画の画素数が多いほど、より高級な機種とみなされるようになっており、同一面積の撮像素子に、できるだけ多くの画素を形成するため、画素ピッチが縮小されるようになってきている。図18〜図20において説明した従来技術の光量調整装置は、このような背景の下、撮像素子の画素ピッチが縮小しても、小絞り状態における解像度劣化が少ない光量調整装置として開発されたものである。
【0018】
しかしながら高級仕様のビデオカメラやデジタルスチルカメラでは、高級仕様であるが故に、ボケ方も自然でなくてはならない。さらに動画撮影時には、連続的な光量調節機能も必須である。
【0019】
本発明は、このような市場ニーズに答えるべく、より好ましいぼけ味の画像撮影が可能な光量調整装置を提供することを目的とする。加えて、光量調整を行う際の回折による解像度の劣化が少なく、しかも動画撮影時に必要な連続的な光量調整機能をも兼ね備えた光量調整装置を提供することを目的とする。また、本発明は、上述の光量調整装置を有するレンズ鏡筒ならびに撮像装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明の第1の光量調整装置は、被写体像を結像する撮像光学系の光路中に設けられる光量調整装置であって、
光路の遮蔽面積を増減可能な複数の第1の絞り羽根と、
前記第1の絞り羽根を駆動する駆動手段とは異なる駆動手段により駆動され、光路に出し入れされることにより光路を通過する光の透過率を変更可能な減光フィルタと、
前記減光フィルタと一体的に動作し、光路の遮蔽面積を増減可能で、かつ、前記複数の第1の絞り羽根の開口部側のエッジの交点を遮蔽する第2の絞り羽根とを有し、
前記複数の第1の絞り羽根による光路の遮蔽面積の増減と、前記第2の絞り羽根による光路の遮蔽面積の増減および前記複数の第1の絞り羽根の開口部側のエッジの交点の遮蔽と、前記減光フィルタの光路への出し入れによる透過率の変化とを組み合わせることにより、光路を通過する光量を調整することを特徴とする。
【0021】
本発明の第2の光量調整装置は、第1の光量調整装置において、さらに、前記第1の絞り羽根を光路中に出し入れするための第1の駆動手段と、
前記第2の絞り羽根を光路中に出し入れするための第2の駆動手段とを有し、
被写体照度が第1の照度範囲にある場合、前記第1の絞り羽根を停止させ、被写体照度の変化に応じて、前記第2の駆動手段は、前記第2の絞り羽根を駆動して、前記第2の絞り羽根による光路の遮蔽面積を増減すると共に、
前記第2の絞り羽根と一体的に動作する前記減光フィルタによる透過率の変化により、光路を通過する光量を調整することを特徴とする。
【0022】
本発明の第3の光量調整装置は、第2の光量調整装置において、被写体照度が前記第1の照度範囲より高い第2の照度範囲にある場合、被写体照度の変化に応じて、前記第2の絞り羽根による光路の遮蔽面積を一定に保ちつつ、第2の絞り羽根と一体的に動作する減光フィルタによる透過率の変化により、光路を通過する光量を調整することを特徴とする。
【0023】
本発明の第4の光量調整装置は、第1の光量調整装置において、さらに、前記第1の絞り羽根を光路中に出し入れするための第1の駆動手段と、前記第2の絞り羽根を光路中に出し入れするための第2の駆動手段とを有し、
被写体照度が第1の照度範囲にある場合、前記第1の絞り羽根を停止させると共に、
前記減光フィルタによる透過率が、光路に直角な断面において一様となる複数の位置に前記第2の絞り羽根を停止させ、光路を通過する光量を調整することを特徴とする。
【0024】
本発明の第5の光量調整装置は、第4の光量調整装置において、被写体照度が前記第1の照度範囲より高い第2の照度範囲にある場合、前記第1の駆動手段は、前記第1の絞り羽根を駆動し、前記第2の駆動手段は、前記第2の絞り羽根を駆動し、前記減光フィルタによる透過率が、光路に直角な断面において一様であって、前記第1の絞り羽根および前記第2の絞り羽根による光路の遮蔽面積が前記第1の照度範囲における遮光面積よりも共に増加する位置に前記第1の絞り羽根および前記第2の絞り羽根を停止させることを特徴とする。
【0025】
本発明の第6の光量調整装置は、第1〜第5のいずれか1つの光量調整装置において、前記第1の絞り羽根の位置を検出する第1の検出手段を有し、前記第1の検出手段の出力に応じて前記第1の絞り羽根の位置決めを行うことを特徴とする。
【0026】
本発明の第7の光量調整装置は、第6の光量調整装置において、前記第2の絞り羽根の位置を検出する第2の検出手段を有し、前記第1の検出手段の出力と前記第2の検出手段の出力が、所定の関係になる位置において前記第2の絞り羽根を位置決めすることを特徴とする。
【0027】
本発明のレンズ鏡筒は、第1〜第7のいずれか1つの光量調整装置と、被写体像を結像する撮像光学系と、を有する。
【0028】
また、本発明の第1の撮像装置は、第1〜第7のいずれか1つに記載の光量調整装置と、 被写体像を結像する撮像光学系と、結像された被写体像を受光する撮像素子とを有する。
【0029】
本発明の第2の撮像装置は、第1の撮像装置において、使用者の静止画撮影指示に応じて、前記第1の絞り羽根で光路を全閉してメカシャッタ動作を行うことを特徴とする。
【0030】
本発明の第3の撮像装置は、第1の撮像装置において、使用者の静止画撮影指示に応じて、前記第1の絞り羽根と前記第2の絞り羽根で光路を全閉してメカシャッタ動作を行うことを特徴とする。また、本発明の第4の撮像装置は、第1の撮像装置において、使用者の静止画撮影指示に応じて、前記撮像素子が蓄積する露光時間を決定し、前記撮像素子の光蓄積時間を可変とすることを特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図17を用いて説明する。なお、先に従来例で示した構成部材に対しては、同一の符号を付して説明する。
【0032】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における光量調整装置を含む撮像装置の構成を示すブロック図である。図2は、実施の形態1における光量調整装置の主要構成部の斜視図である。
【0033】
図3は、実施の形態1における光量調整装置の一部正面図である。そして図4は、実施の形態1における光量調整装置と従来技術による光量調整装置の動作比較を表す一部正面図である。
【0034】
図1において、撮像光学系レンズは、前部レンズ群121、ズームレンズ群122、補正用レンズ群123、フォーカスレンズ群124で構成される。ズームレンズ群122が光軸100に沿って前後に移動することによって、変倍動作が行われ、フォーカスレンズ群124が前後に移動することによって、焦点調整動作が行われる。
【0035】
光軸100上には、第1の駆動手段である第1駆動部141により制御される第1の絞り羽根である絞り羽根151、152を配置する。また、絞り羽根151、152の前方には、第2の駆動手段である第2駆動部143により制御される第2の絞り羽根であるところの絞り羽根153を配置する。
【0036】
この絞り羽根153には、減光フィルタであるNDフィルタ154を接着固定しており、絞り羽根153と一体的に動作して、第2駆動部143により光路に出し入れできるようになっている。
【0037】
なお、絞り羽根153およびNDフィルタ154は、絞り羽根151、152と独立して制御する。
【0038】
絞り羽根151、152の位置は、第1検出部142により検出し、光量制御部110に第1絞り羽根位置信号として入力する。また、絞り羽根153およびNDフィルタ154の位置は、第2検出部144により検出し、光量制御部110に第2絞り羽根位置信号として入力する。
【0039】
撮像光学系を通過した被写体像は撮像素子109上に結像する。撮像素子109からの信号は映像信号処理回路108において標準テレビジョン信号などに変換し、図示しない外部の記録部やテレビジョンモニタ等に出力する。
【0040】
光量制御部110には、映像信号処理回路108から被写体の輝度信号を入力する。光量制御部110は、撮像素子109に入射する光量が一定になるように、第1検出部142と第2検出部144の出力を参照しながら、第1駆動部141と、第2駆動部143に制御信号を出力する。
【0041】
図2において、基台1に取り付けた絞り駆動部を構成する第1メータ2には、ロータ3が圧入固定され、ロータ3の両側先端には、絞り羽根151、152を取り付ける。絞り羽根151、152には、頂角が約120°となるV字型の傾斜エッジ161、162をそれぞれ設け、光路の一部または全体を遮るために使用する。
【0042】
第1メータ2に外部から電力を供給すると、ロータ3が回転し、基台1に設けたガイドピンに沿って、絞り羽根151が下方向に、絞り羽根152が上方向に移動する。
【0043】
また、ロータ3が先程とは逆方向に回転することによって、基台1に設けたガイドピンに沿って、絞り羽根151が上方向に、絞り羽根152が下方向に移動する。絞り羽根151、152がこのように移動すると、傾斜エッジ161、162が光路を遮る面積が変化する。
【0044】
この結果、第1メータ2に供給する電力を調整することによって、光軸100を中心として、光量調整装置を通過する光路の断面積が変化するので、撮像素子109に入射する光量を調整できる。
【0045】
なお、第1メータ2の内部には、図示しないホール素子を取りつけている。このホール素子が、第1メータ2のマグネットの回転による磁力の変化を検出して、絞り羽根151、152の位置を検出し、第1の検出手段である第1検出部142を構成する。
【0046】
一方、絞り羽根153には、頂角が例えば30°程度となるV字型の傾斜エッジ163を設け、その上部を除く大半の部分を覆う位置にNDフィルタ154を接着固定する。レンズ鏡筒に固定した第2メータ4には、アーム5を圧入固定し、アーム5の先端に絞り羽根153を取り付けることによって、アーム5の回転に応じて絞り羽根153とNDフィルタ154が一体となって上下に移動する。
【0047】
第2メータ4に外部から電力を供給すると、アーム5が回転し、図示しないガイドピンに沿って、絞り羽根153が上方向に移動する。また、アーム5が先程とは逆方向に回転することによって、図示しないガイドピンに沿って、絞り羽根153が下方向に移動する。
【0048】
この結果、第2メータ4に供給する電力を調整することによって、絞り羽根153とNDフィルタ154を、待避位置から光路の中へ徐々に挿入することも、光路の中から待避位置へ引き抜くこともできる。絞り羽根153が上下に移動すると傾斜エッジ163が光路を遮る面積が変化する。
【0049】
またNDフィルタ154は、例えば10%〜30%程度の透過率を有するので、絞り羽根153が上下に動くことによって、光路を通る光線の平均的な透過率が連続的に変化する。したがって、絞り羽根153の傾斜エッジ163が遮光する面積の増減と合わせて、撮像素子109に入射する光量を連続して調整できる。
【0050】
なお、第2メータ4の内部には、図示しないホール素子を取りつけている。このホール素子が、第2メータ4のマグネットの回転による磁力の変化を検出して、絞り羽根153の位置を検出し、第2の検出手段である第2検出部144を構成する。
【0051】
以上のように構成した光量調整装置について、図3を用いて動作を説明する。図3においては、光軸100は紙面に直角な方向となる。
【0052】
ここでは、説明を簡単にするために、被写体の照度が少しずつ上昇する場合について、光量調整装置の動作について説明する。
【0053】
まず、被写体の照度が低い時、図3(a)に示すように、絞り羽根153とNDフィルタ154は光路から待避し、絞り羽根151、152は光路を遮らないように全開状態となる。被写体の照度が高くなりはじめると、第1駆動部141は絞り羽根151、152を駆動し、絞り羽根151を下方向に移動させ、絞り羽根152を上方向に移動させる。これによって、傾斜エッジ161と162が光路を遮光する面積が増加する。同時に第2駆動部143は絞り羽根153を駆動して上方向に移動させる。
【0054】
すると、傾斜エッジ161と162よりも狭い頂角とした傾斜エッジ163が、傾斜エッジ161と162に挟まれた光路の一部分を遮光することになる。この結果、光量調整装置を通過する光路の断面積は、図3(b)、(c)のように減少する。同時に、NDフィルタ154も上方向に移動するので、光量調整装置を通過する光路の平均的な透過率も減少し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。
【0055】
さらに被写体照度が高くなると、絞り羽根151が下方向に移動し、絞り羽根152が上方向に移動すると共に、絞り羽根153が上方向に移動することによって、光量調整装置を通過する光路の断面積は、図3(d)、(e)に示すように減少し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。
【0056】
なお、図3(b)に示すように、NDフィルタ154が光路の全面を覆う直前の状態においては、NDフィルタ154と絞り羽根151の傾斜エッジ161の間に小絞り領域115が形成されるが、光路の全断面積に占める小絞り領域115の面積比率が小さいので、解像度の劣化を抑えることができる。
【0057】
そして、図3(c)に示すようにNDフィルタが光路の全面を覆った後は、絞り羽根151の傾斜エッジ161と、絞り羽根152の傾斜エッジ162と、絞り羽根153の傾斜エッジ163が遮光する面積が増加することによって、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができるので、小絞り領域が形成されることがなく、回折現象によって解像度が劣化することがないのである。
【0058】
しかも、傾斜エッジ163の頂角を30°程度と、傾斜エッジ161、162の頂角約120°に対して、十分に小さな角度としているので、開口部の形状を、図3(b)から(e)の間において、六角形の開口形状に保つことができる。従来技術における四角形の開口形状に比べて、より円形に近い六角形の絞り開口形状に保つことができるので、より自然なボケ味の映像を撮影することができるのである。
【0059】
ここで、絞り羽根151の動作ストロークについて、図4を用いて説明する。図4では、従来技術における絞り羽根106についても、比較のために記載している。図4(b)に示す従来技術における絞り羽根106では、2枚の絞り羽根106と107のみによって、絞りを構成する必要があるので、V字型の傾斜エッジの頂角S1は90°前後にする必要がある。
【0060】
これに対して、本実施の形態における絞り羽根151では、V字型の傾斜エッジ161の頂角S2を、約120°と大きくできる。このため、従来技術における絞り羽根106の全開状態から全閉状態に至るまでの動作ストロークH1に対して、本実施の形態における絞り羽根151の動作ストロークH2は、約82%程度の短いストロークに抑えることができる。このため、光量調整装置全体の高さも低くでき、より小型の光量調整装置を提供でき、したがってより小型のレンズ鏡筒を提供できるという特徴も有している。
【0061】
また、動作ストロークが短いため、絞り羽根151、152をメカシャッタ動作させた場合に、全開状態から全閉状態に至るまでのシャッタ時間を短くできるという特徴も有している。
【0062】
あるいは、同一のシャッタ時間で良いならば、絞り羽根151、152を駆動する第2メータ4を、出力は小さいが外径などのサイズが小さいものに変えることができるので、より小型の光量調整装置を提供でき、したがってより小型のレンズ鏡筒を提供できるという特徴も有している。
【0063】
次に、第1検出部142と第2検出部144および光量制御部110の動作について、さらに詳しく説明する。光量制御部110は、絞り羽根151、152の位置を検出する第1検出部142の出力と、絞り羽根153の位置を検出する第2検出部144の出力を参照しながら、被写体照度の変化に応じて第1駆動部141と第2駆動部143に制御信号を出力する。
【0064】
この際、第1検出部142の出力に対して、第2検出部144の出力が所定の関係になるように、制御信号を調整する。
【0065】
例えば、図3(c)の状態から被写体照度が高くなった図3(d)の状態に移る場合、絞り羽根151、152の移動量をΔHとすると、絞り羽根153の移動量は、ΔHの定数倍であるK1×ΔHとする。この定数K1の値は、傾斜エッジ161、162の頂角と、傾斜エッジ163の頂角の比率に応じて予め決定することができる。このように、絞り羽根151、152の移動量に対する絞り羽根153の移動量の比率をほぼ一定に保つと、光路の開口形状をほぼ相似形に保つことができる。
【0066】
したがって、開口形状を円形形状に近い互いに相似な六角形に保つことができるので、より自然なボケ味の映像を撮影できるのである。
【0067】
なお、この実施の形態1においては、傾斜エッジ161の頂角と、傾斜エッジ162の頂角を同一としたが、例えば傾斜エッジ161を110°、傾斜エッジ162を130°といったように、互いに異なる頂角としても良く、開口形状がより円形に近く、撮影画像のボケ具合が最も自然となる角度に設定すれば良い。
【0068】
なお、本実施の形態1では、被写体の照度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じように動作し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。
【0069】
以上のように、本実施の形態1の光量調整装置は、絞り羽根151、152の傾斜エッジ161、162による光路の遮蔽面積の増減と、絞り羽根153の傾斜エッジ163による光路の遮蔽面積の増減と、NDフィルタ154の出し入れによる光路を通る光線の平均的な透過率の連続的変化により、被写体の照度が低い低照度の場合(図3(a)〜(b)に対応)から被写体照度の高い場合(図3(d)〜(e)に対応)まで、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。
【0070】
しかも、光路の開口形状をほぼ相似形の六角形に保つことができる。よって、この光量調整装置を用いたレンズ鏡筒においては、より自然なボケ味を提供でき、同レンズ鏡筒を用いたビデオカメラやデジタルスチルカメラでは、高解像度の静止画撮影時などにおいても、より自然なボケ味の映像を撮影できるので、より高級仕様のビデオカメラやデジタルスチルカメラとして市場に提供できるのである。
【0071】
(実施の形態2)
図5は、実施の形態2における光量調整装置を含む撮像装置の主要構成部の斜視図である。図6は、実施の形態2における光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図である。そして図7は、実施の形態2における光量調整装置を含む撮像装置の動作比較を表す一部正面図である。実施の形態2においては、実施の形態1の説明と重複する部分についての説明を省略する。
【0072】
実施の形態2においては、絞り羽根151に、頂角が約108°となるV字型の傾斜エッジ161を設け、絞り羽根152には、絞り羽根152の移動方向とほぼ直角となる水平エッジ164を設けた。そして、絞り羽根153には、頂角が約36°となるV字型の傾斜エッジ163を設けている。
【0073】
以上のように構成した光量調整装置について、図6を用いて動作を説明する。図6においては、光軸100は紙面に直角な方向となる。ここでは、説明を簡単にするために、被写体の照度が少しずつ上昇する場合について、光量調整装置の動作について説明する。
【0074】
まず、被写体の照度が低い時、図6(a)に示すように、絞り羽根153とNDフィルタ154は光路から待避し、絞り羽根151、152は光路を遮らないように全開状態となる。被写体の照度が高くなりはじめると、第1駆動部141は絞り羽根151、152を駆動し、絞り羽根151を下方向に移動させ、絞り羽根152を上方向に移動させる。これによって、傾斜エッジ161と水平エッジ164が光路を遮光する面積が増加する。
【0075】
同時に第2駆動部143は絞り羽根153を駆動して上方向に移動させる。すると、傾斜エッジ163が、傾斜エッジ161と水平エッジ164に挟まれた光路の一部分を遮光することになる。
【0076】
この結果、光量調整装置を通過する光路の断面積は、図6(b)、(c)のように減少する。同時に、NDフィルタ154も上方向に移動するので、光量調整装置を通過する光路の平均的な透過率も減少し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。
【0077】
さらに被写体照度が高くなると、絞り羽根151が下方向に移動し、絞り羽根152が上方向に移動すると共に、絞り羽根153が上方向に移動することによって、光量調整装置を通過する光路の断面積は、図6(d)、(e)に示すように減少し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。
【0078】
なお、図6(b)に示すように、NDフィルタ154が光路の全面を覆う直前の状態においては、NDフィルタ154と絞り羽根151の傾斜エッジ161の間に小絞り領域115が形成されるが、光路の全断面積に占める小絞り領域115の面積比率が小さいので、解像度の劣化を抑えることができる。
【0079】
そして、図6(c)に示すようにNDフィルタが光路の全面を覆った後は、絞り羽根151の傾斜エッジ161と、絞り羽根152の水平エッジ164と、絞り羽根153の傾斜エッジ163が遮光する面積が増加することによって、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができるので、小絞り領域が形成されることがなく、回折現象によって解像度が劣化することがないのである。
【0080】
しかも、頂角を約108°とした傾斜エッジ161と水平エッジ164に加えて、頂角を36°とした傾斜エッジ163によって遮光しているので、図6(b)から(e)の間において、ほぼ正五角形の開口形状に保つことができる。従来技術における四角形の開口形状に比べて、より円形に近く、しかも1辺の長さが等しい正五角形の開口形状に保つことができるので、より自然なボケ味の映像を撮影することができるのである。
【0081】
ここで、絞り羽根151および絞り羽根152の動作ストロークについて、図7を用いて説明する。
【0082】
図7(a)は全開状態、図7(b)は全閉状態を示している。開口形状をほぼ正五角形に保つためには、絞り羽根151の動作ストロークH3に対して、絞り羽根152の動作ストロークH4を一定の割合に保つ必要がある。すなわち、H4=K2×H3としなくてはならない。K2の具体的な数値としては、本実施の形態においては、K2=0.81とすると、開口形状を正五角形に保つことができる。このためには、第1メータ2に圧入固定したロータ3の回転中心から、絞り羽根151を駆動するピンまでの距離L1と、絞り羽根152を駆動するピンまでの距離L2を、L2=K2×L1となる位置に設定すれば良い。
【0083】
なお、図4(b)に示した従来技術における絞り羽根106の動作ストロークH1との比較では、ストロークが長くなるH3においても約90%、ストロークが短くなるH4については約71%に抑えることができる。このため、光量調整装置全体の高さも低くでき、より小型の光量調整装置を提供でき、したがってより小型のレンズ鏡筒を提供できるという特徴も有している。
【0084】
また、動作ストロークが短いため、絞り羽根151、152をメカシャッタ動作させた場合に、全開状態から全閉状態に至るまでのシャッタ時間を短くできるという特徴も有している。
【0085】
あるいは、同一のシャッタ時間で良いならば、絞り羽根151、152を駆動する第2メータ4を、出力は小さいが外径などのサイズが小さいものに変えることができるので、より小型の光量調整装置を提供でき、したがってより小型のレンズ鏡筒を提供できるという特徴も有している。
【0086】
なお、本実施の形態2では、被写体の照度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じように動作し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。
【0087】
以上のように、本実施の形態2の光量調整装置は、絞り羽根151の傾斜エッジ161と、絞り羽根152の水平エッジ164による光路の遮蔽面積の増減と、絞り羽根153の傾斜エッジ163による光路の遮蔽面積の増減と、NDフィルタ154の出し入れによる光路を通る光線の平均的な透過率の連続的変化により、被写体の照度が低い低照度の場合(図6(a)〜(b)に対応)から被写体照度の高い場合(図6(d)〜(e)に対応)まで、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。
【0088】
しかも、光路の開口形状を一辺の長さがほぼ同一の正五角形に保つことができる。よって、この光量調整装置を用いたレンズ鏡筒においては、より自然なボケ味を提供でき、同レンズ鏡筒を用いたビデオカメラやデジタルスチルカメラでは、高解像度の静止画撮影時などにおいても、より自然なボケ味の映像を撮影できるので、より高級仕様のビデオカメラやデジタルスチルカメラとして市場に提供できるのである。
【0089】
(実施の形態3)
図8は、実施の形態3における光量調整装置を含む撮像装置の主要構成部の斜視図である。図9は、実施の形態3における光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図である。実施の形態3においては、実施の形態1の説明と重複する部分についての説明を省略する。
【0090】
実施の形態3においては、絞り羽根153に、頂角が約30°程度となる傾斜エッジ163に加えて、絞り羽根153の移動方向とほぼ平行となる垂直エッジ165を設けている。そして、垂直エッジ165で囲まれた部分を覆う位置に、NDフィルタ154を接着固定する。
【0091】
以上のように構成した光量調整装置について、図9を用いて動作を説明する。図9においては、光軸100は紙面に直角な方向となる。ここでは、説明を簡単にするために、被写体の照度が少しずつ上昇する場合について、光量調整装置の動作について説明する。
【0092】
まず、被写体の照度が低い低照度の場合について説明する。
【0093】
最も低照度となる場合には、図9(a)に示すように、絞り羽根153とNDフィルタ1
54は光路から待避し、絞り羽根151、152は光路を遮らないように全開状態となる。被写体の照度が高くなりはじめると、第1駆動部141は絞り羽根151、152を駆動し、絞り羽根151を下方向に移動させ、絞り羽根152を上方向に移動させる。これによって、傾斜エッジ161と162が光路を遮光する面積が増加する。同時に第2駆動部143は絞り羽根153を駆動して上方向に移動させる。
【0094】
すると、傾斜エッジ161、162よりも狭い頂角とした傾斜エッジ163が、傾斜エッジ161と162に挟まれた光路の一部分を遮光することになる。この結果、光量調整装置を通過する光路の断面積は、図9(b)、(c)のように減少し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。この区間における開口部の形状は、傾斜エッジ161、162と、傾斜エッジ163によって囲まれた形状となるので、概ね六角形に近い形状となる。この際、NDフィルタ154も上方向に移動するが、垂直エッジ165は光路内に進入していないので、これを覆うように接着固定したNDフィルタ154は、その先端部がわずかに光路内に進入するだけである。
【0095】
ここで、周辺光量比について説明する。周辺光量比とは、画面の中央部と、4隅との光量の比率を示す。一般にNDフィルタが無い場合には、絞り開口部の面積が大きいほど周辺光量比が劣化する。
【0096】
すなわち、被写体の照度が低い低照度の場合(図9(a)〜(b)に対応)に周辺光量比が悪化する傾向がある。その割合は、前部レンズ群121、ズームレンズ群122、補正用レンズ群123、フォーカスレンズ群124などの撮像光学系レンズの光学設計に依存している。より小型のビデオカメラやスチルカメラを提供するため、ひいてはレンズ鏡筒を小型化するためには、絞り開放となる図9(a)の状態においても、必要最低限度の周辺光量比が確保できない場合がある。
【0097】
このような撮像光学系において、絞り開放に近い状態でNDフィルタ154の一部分が光路内に挿入されると、さらに周辺光量比が劣化して、画面の一部分が極端に暗くなることがある。
【0098】
しかしながら、本実施の形態3においては、周辺光量比が問題となる低照度の場合(図9(a)〜(b)に対応)において、垂直エッジ165は光路内に進入していないので、これを覆うように接着固定したNDフィルタ154も、その先端部がわずかに光路内に進入するだけである。このため、NDフィルタによる周辺光量比の低下は無視できる程度に抑えることができる。
【0099】
さらに被写体照度が高くなると、絞り羽根151と絞り羽根152は停止して、絞り羽根153のみが上方向に移動する。すると、絞り羽根153の移動方向とほぼ平行となる垂直エッジ165が、傾斜エッジ161と162に挟まれた光路の一部分を遮光することになる。この結果、光量調整装置を通過する光路の断面積は、図9(d)、(e)のように減少する。
【0100】
この区間における開口部の形状は、停止した傾斜エッジ161、162と、傾斜エッジ163もしくは垂直エッジ165によって囲まれた形状となるので、概ね六角形に近い形状となる。同時に、NDフィルタ154も上方向に移動するので、光量調整装置を通過する光路の平均的な透過率も減少し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。
【0101】
そして、NDフィルタ154が光路の全面を覆う図9(e)の状態においては、一辺の長さがほぼ等しい正六角形の開口形状を提供することができる。
【0102】
図9(e)の状態から、さらに被写体照度が高くなった場合には、絞り羽根153は停止して、絞り羽根151、152を駆動し、絞り羽根151を下方向に移動させ、絞り羽根152を上方向に移動させる。
【0103】
これによって、傾斜エッジ161と傾斜エッジ162が光路を遮光する面積が増加する。やがて絞り羽根151と絞り羽根152が遮光する面積が十分に大きくなって図9(f)の状態になるまで、傾斜エッジ161、162と垂直エッジ165に囲まれた六角形の開口形状を保つことができる。
【0104】
なお、図9(d)に示すように、NDフィルタ154が光路の全面を覆う直前の状態においては、NDフィルタ154と絞り羽根151の傾斜エッジ161の間に小絞り領域115が形成されるが、図9(c)から(e)の状態に至るまで、絞り羽根151が停止しているため、光路の全断面積に占める小絞り領域115の面積比率が小さく、解像度の劣化を最小限度に抑えることができる。そして、図9(e)に示すようにNDフィルタが光路の全面を覆った後は、絞り羽根153は停止して、絞り羽根151の傾斜エッジ161と、絞り羽根152の傾斜エッジ162が遮光する面積が増加することによって、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができるので、小絞り領域が形成されることがなく、回折現象によって解像度が劣化することがないのである。
【0105】
しかも、頂角を約120°とした傾斜エッジ161、162に加えて、頂角を30°とした傾斜エッジ163と、垂直エッジ165によって遮光しているので、図9(b)から(f)に至る長い区間において、概ね六角形となる開口形状を保つことができる。従来技術における四角形の開口形状に比べて、より円形に近く、しかも図9(e)の状態においては、1辺の長さが等しい正六角形の開口形状を提供できるので、より自然なボケ味の映像を撮影することができるのである。
【0106】
なお、本実施の形態3では、被写体の照度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じように動作し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。
【0107】
以上のように、本実施の形態3の光量調整装置は、絞り羽根151、152の傾斜エッジ161、162による光路の遮蔽面積の増減と、絞り羽根153の傾斜エッジ163による光路の遮蔽面積の増減と、NDフィルタ154の出し入れによる光路を通る光線の平均的な透過率の連続的変化により、被写体の照度が低い低照度の場合(図9(a)〜(b)に対応)から被写体照度の高い場合(図9(e)〜(f)に対応)まで、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。しかも、光路の開口形状を広い照度範囲に渡ってほぼ六角形に保つことができる。
【0108】
さらに、低照度時にNDフィルタ154を光路内から待避しているので、周辺光量比の劣化が少ないという特徴がある。加えて、被写体照度が一定の範囲にある場合に絞り羽根151と152を停止し、絞り羽根153の傾斜エッジ163による光路の遮蔽面積の増減と、NDフィルタ154の出し入れによる光路を通る光線の平均的な透過率の連続的変化により光量を調整しているので、小絞りボケによる解像度劣化が少ないという特徴がある。
【0109】
よって、この光量調整装置を用いたレンズ鏡筒においては、より自然なボケ味を提供でき、同レンズ鏡筒を用いたビデオカメラやデジタルスチルカメラでは、高解像度の静止画撮影時などにおいても、より自然なボケ味の映像を撮影できるので、より高級仕様のビデオカメラやデジタルスチルカメラとして市場に提供できるのである。
【0110】
(実施の形態4)
図10は、実施の形態4における光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図である。実施の形態4においては、実施の形態3の説明と重複する部分についての説明を省略する。
【0111】
実施の形態4においては、実施の形態3と構成は同じであるので、その動作について図10を用いて説明する。図10においては、光軸100は紙面に直角な方向となる。ここでは、説明を簡単にするために、被写体の照度が少しずつ上昇する場合について、光量調整装置の動作について説明する。
【0112】
まず、被写体の照度が低い時、図10(a)に示すように、絞り羽根153とNDフィルタ154は光路から待避し、絞り羽根151、152は光路を遮らないように全開状態となる。被写体の照度が高くなりはじめると、第1駆動部141は絞り羽根151、152を駆動し、絞り羽根151を下方向に移動させ、絞り羽根152を上方向に移動させる。これによって、傾斜エッジ161と傾斜エッジ162が光路を遮光する面積が増加する。
【0113】
この結果、光量調整装置を通過する光路の断面積は、図10(b)のように減少する。同時に第2駆動部143は絞り羽根153を駆動して上方向に移動させる。ただし、絞り羽根153の傾斜エッジ163が、傾斜エッジ161と162に挟まれた光路の一部分を遮光することがない位置に移動させる。
【0114】
ここで、周辺光量比について再び説明する。より小型のビデオカメラやスチルカメラを提供するため、ひいてはレンズ鏡筒を小型化するために、撮像光学系レンズの光学設計によっては、絞り開放となる図10(a)の状態においても、必要最低限度の周辺光量比が確保できない場合がある。このような場合には、NDフィルタ154が無くても、絞り開口形状によって、上下に明るさが異なる場合がある。
【0115】
すなわち、開口形状が上下に対称な形状であることが求められる場合がある。本実施の形態4では、このような撮像光学系との組み合わせにおいても、周辺光量比が問題となる低照度の状態で、図10(a)および(b)に示すように上下対称の開口形状を提供することができ、NDフィルタ154が光路内に無いことと合わせて、さらに良好な周辺光量比を確保することができる。
【0116】
さらに被写体照度が高くなると、絞り羽根151と絞り羽根152は停止して、絞り羽根153のみが上方向に移動する。すると、傾斜エッジ161と162よりも狭い頂角とした傾斜エッジ163と、絞り羽根153の移動方向とほぼ平行となる垂直エッジ165が、傾斜エッジ161と162に挟まれた光路の一部分を遮光することになる。この結果、光量調整装置を通過する光路の断面積は、図10(c)、(d)のように減少する。
【0117】
この区間における開口部の形状は、傾斜エッジ161、162と、傾斜エッジ163も
しくは垂直エッジ165によって囲まれた形状となるので、概ね六角形に近い形状となる。同時に、NDフィルタ154も上方向に移動するので、光量調整装置を通過する光路の平均的な透過率も減少し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。
【0118】
そして、NDフィルタ154が光路の全面を覆う図10(e)の状態においては、一辺の長さがほぼ等しい正六角形の開口形状を提供することができる。
【0119】
図10(e)の状態から、さらに被写体照度が高くなった場合には、絞り羽根153は停止して、絞り羽根151、152を駆動し、絞り羽根151を下方向に移動させ、絞り羽根152を上方向に移動させる。これによって、傾斜エッジ161と傾斜エッジ162が光路を遮光する面積が増加する。やがて絞り羽根151と絞り羽根152が遮光する面積が十分に大きくなって図10(f)の状態になるまで、傾斜エッジ161、162と垂直エッジ165に囲まれた六角形の開口形状を保つことができる。
【0120】
なお、図10(d)に示すように、NDフィルタ154が光路の全面を覆う直前の状態においては、NDフィルタ154と絞り羽根151の傾斜エッジ161の間に小絞り領域115が形成されるが、図10(b)から(e)の状態に至るまで、絞り羽根151が停止しているため、光路の全断面積に占める小絞り領域115の面積比率が小さく、解像度の劣化を最小限度に抑えることができる。
【0121】
そして、図10(e)に示すようにNDフィルタが光路の全面を覆った後は、絞り羽根153は停止して、絞り羽根151の傾斜エッジ161と、絞り羽根152の傾斜エッジ162が遮光する面積が増加することによって、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができるので、小絞り領域が形成されることがなく、回折現象によって解像度が劣化することがないのである。
【0122】
しかも、頂角を約120°とした傾斜エッジ161、162に加えて、頂角を30°とした傾斜エッジ163と、垂直エッジ165によって遮光しているので、図10(c)から(f)に至る長い区間において、概ね六角形となる開口形状を保つことができる。従来技術における四角形の開口形状に比べて、より円形に近く、しかも図10(e)の状態においては、1辺の長さが等しい正六角形の開口形状を提供できるので、より自然なボケ味の映像を撮影することができるのである。
【0123】
なお、本実施の形態4では、被写体の照度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じように動作し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。
【0124】
以上のように、本実施の形態4の光量調整装置は、絞り羽根151、152の傾斜エッジ161、162による光路の遮蔽面積の増減と、絞り羽根153の傾斜エッジ163による光路の遮蔽面積の増減と、NDフィルタ154の出し入れによる光路を通る光線の平均的な透過率の連続的変化により、被写体の照度が低い低照度の場合(図10(a)〜(b)に対応)から被写体照度の高い場合(図10(e)〜(f)に対応)まで、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。しかも、実質的にボケ具合が顕著となる中〜高輝度の被写体撮影において、光路の開口形状をほぼ六角形に保つことができる。さらに、低照度時にNDフィルタ154を光路内から待避している上に、開口部の形状を上下対称としているので、周辺光量比の劣化が極めて少ないという特徴がある。
【0125】
加えて、被写体照度が一定の範囲にある場合に絞り羽根151と152を停止し、絞り羽根153の傾斜エッジ163による光路の遮蔽面積の増減と、NDフィルタ154の出し入れによる光路を通る光線の平均的な透過率の連続的変化により光量を調整しているので、小絞りボケによる解像度劣化が少ないという特徴がある。
【0126】
よって、この光量調整装置を用いたレンズ鏡筒においては、より自然なボケ味を提供でき、同レンズ鏡筒を用いたビデオカメラやデジタルスチルカメラでは、高解像度の静止画撮影時などにおいても、より自然なボケ味の映像を撮影できるので、より高級仕様のビデオカメラやデジタルスチルカメラとして市場に提供できるのである。
【0127】
(実施の形態5)
図11は、実施の形態5における光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図である。実施の形態5においては、実施の形態3の説明と重複する部分についての説明を省略する。
【0128】
実施の形態5においては、実施の形態3におけるNDフィルタ154を、図示しない透明電極に挟まれた液晶素子157としたものである。ここで、液晶素子157としては、偏光板を用いたTN(TwistedNematic)液晶やSTN(SuperTN)液晶であっても良い。
【0129】
以上のように構成した光量調整装置について、図11を用いて動作を説明する。図11においても、実施の形態3の説明と重複する部分についての説明を省略する。すなわち、図11(a)から(e)における動作は、実施の形態3と全く同じである。
【0130】
本実施の形態5では、図11(e)の状態から、さらに被写体照度が高くなった場合には、絞り羽根151、152および絞り羽根153の全てを停止する。そして、液晶素子157の透過率を変化させて、撮像素子109に入射する光量を一定に保つようにする。このように液晶素子157の透過率を変えることによって、開口形状を正六角形に保つことができ、より広い照度範囲について、より良好なボケ味の映像を撮影することが可能となる。
【0131】
実施の形態1〜4においては、光の透過率を変える減光フィルタとしてNDフィルタを使用する場合について説明したが、本実施の形態5に示すように、実施の形態1〜4はNDフィルタを使用する場合に限定されるわけではなく、光を減衰させる機能を有するものであれば、光学的または電気的作用によるものを使用することも可能である。
【0132】
例えば、高分子分散型液晶や強誘電液晶あるいはエレクトロクロミック素子やその他の素子を用いてもよい。これらの素子を用いれば、被写体照度が高い場合に絞り羽根151と152を停止し、絞り羽根153の傾斜エッジ163による光路の遮蔽面積を一定に保ったまま、電気的に透過率を可変とすることができる。よって、絞り形状を正六角形などの理想状態に近い形状に保ったまま、より高い照度の被写体を撮影する際にも、光量を適切に調整することが可能となり、より広い照度範囲について、良好なボケ味の撮影が可能になるのである。
【0133】
(実施の形態6)
図12は、実施の形態6における光量調整装置を含む撮像装置の主要構成部の斜視図である。図13は、実施の形態6における光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図である。実施の形態6においては、実施の形態1の説明と重複する部分についての説明を省略する。
【0134】
実施の形態6においては、絞り羽根153に、頂角が120°程度となる傾斜エッジ163と、絞り羽根153の移動方向とほぼ平行となる垂直エッジ165を設けている。そして、傾斜エッジ163と垂直エッジ165のほぼ全面を覆う位置に、透過率の異なる第1の領域155と第2の領域156からなるNDフィルタ154を接着固定する。第1の領域155の透過率としては、例えば20〜40%が好ましく、第2の領域156の透過率は、第1の領域155よりも低い5〜15%程度が好ましい。
【0135】
以上のように構成した光量調整装置について、図13を用いて動作を説明する。
【0136】
図13においては、光軸100は紙面に直角な方向となる。ここでは、説明を簡単にするために、被写体の照度が少しずつ上昇する場合について、光量調整装置の動作について説明する。
【0137】
まず、被写体の照度が低い低照度の場合について説明する。最も低照度となる場合には、図13(a)に示すように、絞り羽根153とNDフィルタ154は光路から待避し、絞り羽根151、152は光路を遮らないように全開状態となる。被写体の照度が高くなりはじめると、第1駆動部141は絞り羽根151、152を駆動し、絞り羽根151を下方向に移動させ、絞り羽根152を上方向に移動させる。
【0138】
これによって、傾斜エッジ161と傾斜エッジ162が光路を遮光する面積が増加する。この結果、光量調整装置を通過する光路の断面積は、図13(b)のように減少する。同時に第2駆動部143は絞り羽根153を駆動して上方向に移動させる。ただし、絞り羽根153の傾斜エッジ163が、傾斜エッジ161と162に挟まれた光路の一部分を遮光することがない位置に移動させる。
【0139】
さらに被写体照度が高くなると、絞り羽根151と絞り羽根152は停止して、絞り羽根153のみが上方向に移動する。すると傾斜エッジ163と垂直エッジ165が、傾斜エッジ161と162に挟まれた光路の一部分を遮光することになる。この結果、光量調整装置を通過する光路の断面積は、図13(c)のように減少する。この区間における開口部の形状は、傾斜エッジ161、162と、傾斜エッジ163もしくは垂直エッジ165によって囲まれた形状となるので、概ね六角形に近い形状となる。同時に、NDフィルタ154も上方向に移動するので、光量調整装置を通過する光路の平均的な透過率も減少し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。
【0140】
そして、NDフィルタ154の第1の領域155が光路の全面を覆う図13(d)の状態においては、一辺の長さがほぼ等しい正六角形の開口形状とすることができる。
【0141】
さらに被写体照度が高くなると、絞り羽根151と絞り羽根152は停止したまま、絞り羽根153のみが、さらに上方向に移動する。すると、図13(e)〜(f)に示すように、NDフィルタ154の第2の領域156が光路に進入するようになる。この区間における開口形状は、傾斜エッジ161、162が停止しており、加えて垂直エッジ165が絞り羽根153の移動方向に平行であるため、絞り羽根153が移動しても遮光面積が変化することがなく、正六角形の形状を保つことができる。すなわち、開口形状を正六角形に保ったまま、光量調整装置を通過する光路の平均的な透過率だけを変えることができるのである。
【0142】
なお、図13(c)に示すように、NDフィルタ154の第1の領域155が光路の全面を覆う直前の状態においては、第1の領域155と絞り羽根151の傾斜エッジ161の間に小絞り領域115が形成されるが、図13(c)から(f)の状態に至るまで、絞り羽根151が停止しているため、光路の全断面積に占める小絞り領域115の面積比率が小さく、解像度の劣化を最小限度に抑えることができる。
【0143】
同様に、図13(e)に示すように、NDフィルタ154の第2の領域156が光路の全面を覆う直前の状態においては、第2の領域156と絞り羽根151の傾斜エッジ161の間に小絞り領域115が形成されるが、図13(c)から(f)の状態に至るまで、絞り羽根151が停止しているため、光路の全断面積に占める小絞り領域115の面積比率が小さく、解像度の劣化を最小限度に抑えることができる。
【0144】
なお、本実施の形態6では、被写体の照度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じように動作し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。
【0145】
以上のように、本実施の形態6の光量調整装置は、絞り羽根151、152の傾斜エッジ161、162による光路の遮蔽面積の増減と、絞り羽根153の傾斜エッジ163による光路の遮蔽面積の増減と、NDフィルタ154の出し入れによる光路を通る光線の平均的な透過率の連続的変化により、被写体の照度が低い低照度の場合(図13(a)〜(b)に対応)から被写体照度の高い場合(図13(e)〜(f)に対応)まで、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。しかも、光路の開口形状を広い照度範囲に渡ってほぼ六角形に保つことができる。
【0146】
さらに、被写体照度が一定の範囲にある場合に絞り羽根151と152を停止しているので、低照度時における周辺光量比の劣化が少なく、小絞りボケによる解像度劣化を回避できるという特徴がある。加えて、被写体照度が高くなった場合においても、絞り羽根151と152を停止した上で、絞り羽根153による遮光面積を一定に保ったまま、NDフィルタ154の第2の領域156のみを光路中に進入させて、光路の透過率を変えることができるので、より高輝度な被写体に対しても、理想状態に近い一辺の長さがほぼ等しい正六角形の開口形状を提供することができる。
【0147】
よって、この光量調整装置を用いたレンズ鏡筒においては、より自然なボケ味を提供でき、同レンズ鏡筒を用いたビデオカメラやデジタルスチルカメラでは、高解像度の静止画撮影時などにおいても、より自然なボケ味の映像を撮影できるので、より高級仕様のビデオカメラやデジタルスチルカメラとして市場に提供できるのである。
【0148】
(実施の形態7)
図14は、実施の形態7における光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図である。実施の形態7においては、実施の形態6の説明と重複する部分についての説明を省略する。
【0149】
実施の形態7においては、実施の形態6と構成は同じであるので、その動作について図14を用いて説明する。図14においては、光軸100は紙面に直角な方向となる。ここでは、説明を簡単にするために、被写体の照度が少しずつ上昇する場合について、光量調整装置の動作について説明する。
【0150】
まず、被写体の照度が低い低照度の場合について説明する。最も低照度となる場合には、図14(a)に示すように、絞り羽根153とNDフィルタ154は光路から待避し、絞り羽根151、152は光路を遮らないように全開状態となる。
【0151】
被写体の照度が高くなりはじめると、第1駆動部141は絞り羽根151、152を駆動し、絞り羽根151を下方向に移動させ、絞り羽根152を上方向に移動させる。これによって、傾斜エッジ161と傾斜エッジ162が光路を遮光する面積が増加する。
【0152】
この結果、光量調整装置を通過する光路の断面積は、図14(b)のように減少する。同時に第2駆動部143は絞り羽根153を駆動して上方向に移動させる。
【0153】
ただし、絞り羽根153の傾斜エッジ163が、傾斜エッジ161と162に挟まれた光路の一部分を遮光することがない位置に移動させる。
【0154】
ここで、図14(b)における絞り羽根151、152の停止位置を、図13(b)のそれと比較すると、傾斜エッジ161と162に囲まれた光路は、図14(b)の方が小さくなっていることがわかる。
【0155】
ここで、被写界深度について説明する。写真撮影などにおいて、被写体にピントを合わせる時、被写体の前後にもピントの合ったと見なせる範囲ができる。その範囲を「被写界深度」という。一般に絞りが小さいほど被写界深度は深くなり、例え被写体の位置がずれていても、良好なピント状態での撮影を行うことができる。
【0156】
特に高級仕様のビデオカメラやデジタルスチルカメラにおいては、撮影者の使い勝手を向上させるために、色々な撮影モードを設けることが多い。例えば、動きのある被写体を撮影する場合に、ピント位置がずれても被写体がぼけることなく撮影できるようにするためには、被写界深度が深い方が良い。このような場合には、ぼけ味よりも被写界深度の方が優先されるので、できるだけ絞った状態で撮影することが望ましい。
【0157】
本実施の形態7は、このような要望に応えるものである。すなわち、最も低照度となる図14(a)の状態から、NDフィルタ154を光路の外に待避させたまま、絞り羽根151、152だけを駆動しているので、同じ照度の被写体で比較した場合、最も絞った状態での撮影が可能となる。言い換えれば、実施の形態6においては、まだ絞り量が十分ではない図13(b)の状態から、NDフィルタ154による透過率の減少により撮像素子109への入射光量を調整していたが、本実施の形態7においては、NDフィルタ154を全く用いることなく、絞り羽根151、152によってのみ光量の調整を行っているので、最も絞った状態、すなわち最も被写界深度の深い状態で撮影することができる。
【0158】
図14(b)の状態から、さらに被写体照度が高くなると、絞り羽根151と絞り羽根152は停止して、絞り羽根153のみが上方向に移動する。この際、図14(b)の状態において傾斜エッジ161と162によって形成された開口部の幅が十分に小さいので、絞り羽根153の傾斜エッジ163はもとより、垂直エッジ165も光路の一部を遮光することがない。しかし、NDフィルタ154も上方向に移動するので、光量調整装置を通過する光路の平均的な透過率が減少し、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。
【0159】
すなわち、図14(b)の状態において、十分な被写界深度が得られているので、これ以上絞り羽根151、152および絞り羽根153による遮光面積が増えない方が好ましい。さらに遮光面積が増えると、小絞りボケによって解像度が劣化する場合があるからである。このために、絞り羽根151、152を停止させる位置が重要となる。すなわち、実質的に絞り羽根153による遮光が行えない位置に、絞り羽根151、152を停止させれば良い。図14(b)の状態はこの条件を満たす位置である。
【0160】
なお、本実施の形態7では、被写体の照度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じように動作する。
【0161】
以上のように、本実施の形態7の光量調整装置は、絞り羽根151、152の傾斜エッジ161、162による光路の遮蔽面積の増減と、NDフィルタ154の出し入れによる光路を通る光線の平均的な透過率の連続的変化により、被写体の照度が低い低照度の場合(図14(a)〜(b)に対応)から被写体照度の高い場合(図14(e)〜(f)に対応)まで、撮像素子109に入射する光量を一定に保つことができる。
【0162】
しかも、絞り羽根153による光路の遮蔽が実質的に行えない位置に絞り羽根151、152を停止させ、被写体照度の変化に応じて絞り羽根153を駆動し、NDフィルタ154による光路の平均的な透過率の連続的な変化により、光路を通過する光量を調整できる。この結果、被写界深度が最も深い状態での撮影が可能になる。
【0163】
よって、この光量調整装置を用いたレンズ鏡筒においては、より被写界深度の深い状態での撮影が可能となる。本実施の形態7の構成は実施の形態6と同じであるので、実施の形態6で説明した動作を実施することも可能である。すなわち、より自然なボケ味を得られる第1の撮影モードと、被写界深度を優先した第2の撮影モードを、使用者が選択して使用することができ、より高級仕様のビデオカメラやデジタルスチルカメラとして市場に提供できるのである。
【0164】
(実施の形態8)
図15は、実施の形態8における光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図である。実施の形態8においては、実施の形態6の説明と重複する部分についての説明を省略する。
【0165】
実施の形態8においては、実施の形態6と構成は同じであるので、その動作について図15を用いて説明する。図15においては、光軸100は紙面に直角な方向となる。ここでは、説明を簡単にするために、被写体の照度が少しずつ上昇する場合について、光量調整装置の動作について説明する。
【0166】
初めに、動画撮影時と静止画撮影時における光量調整装置の働きの違いについて説明する。動画を撮影する際には、被写体の動きを滑らかに記録するため、例えば、1/60秒間隔のフレームに同期して、映像を連続して記録する必要がある。
【0167】
このため、被写体照度の変化に対して、光量調整装置が滑らかに追従する必要がある。また、撮像素子109の光蓄積時間は、通常1/60秒の固定時間として、被写体の滑らかな動きが動画として再生できるようになっている。
【0168】
これに対して静止画撮影時には、一瞬における映像を撮影すれば良い。このため動画撮影時とは異なり、被写体の動きや撮影者の手ぶれ等によって映像がぼける方が、好ましくない場合が多い。そのため静止画撮影時には、光量調整装置やシャッタ装置を用いてメカシャッタ動作を行うのが普通である。その動作は、以下のようになる。
【0169】
図示しないシャッタボタンを撮影者が押すと、被写体照度に応じて最適な絞り位置と、撮像素子109の露光時間が最適となるシャッタ時間を光量制御部110が計算する。そして、第1駆動部141と第2駆動部143が、絞り羽根151、152および絞り羽根153を駆動して、最適な絞り位置に固定する。
【0170】
そして、撮像素子109による光蓄積動作が開始し、やがて先に計算した所定のシャッタ時間になると、第1駆動部141が絞り羽根151、152を駆動して、これを全閉するメカシャッタ動作を行うのである。このようにして、撮像素子109による光蓄積動作が開始してから、絞り羽根151、152全閉状態に急激に動かすまでの時間を調整することにより、撮像素子109の露光時間を適切なものとすることができる。撮像素子109の出力は、撮像素子109に入射する光量と、その露光時間との積に比例する。したがって光量が変動しても、露光時間を適切に調整することによって、撮像素子109の出力を一定に保つことができる。
【0171】
動画撮影時においては、滑らかな被写体の動きを再生するために、露光時間を例えば1/60秒に固定していたため、常に撮像素子109に入射する光量を一定に保つ必要があったが、静止画撮影時にはメカシャッタ動作によって露光時間を調整しても良いのである。
【0172】
本実施の形態8は、このメカシャッタ動作を兼用することによって、さらに良好な画質、さらに良好なボケ具合を提供できるものである。以下、その動作について説明する。
【0173】
まず、被写体の照度が低い低照度の場合について説明する。最も低照度となる場合には、図15(a)に示すように、絞り羽根153とNDフィルタ154は光路から待避し、絞り羽根151、152は光路を遮らないように全開状態となる。被写体の照度が高くなりはじめても、絞り羽根151、152と絞り羽根153は停止して、メカシャッタ動作におけるシャッタ時間を短くすることによって、露光時間を調整する。メカシャッタ動作では、動画撮影時と同等となる1/60秒から、例えば、1/500秒程度までのシャッタ時間を調整できるので、この時間差に応じた被写体照度の変化に対して、絞り羽根151、152と絞り羽根153を動かさずに対応できるのである。
【0174】
さらに、被写体照度が高くなると、もはやシャッタ速度の調整だけでは被写体照度の変化に対応できなくなるので、絞り羽根151、152および絞り153を間欠動作させて、図15(b)に示す位置に停止させる。これによって、傾斜エッジ161と傾斜エッジ162が光路を遮光する面積が増加するので、撮像素子109に入射する光量を減じることができる。したがって、シャッタ速度を最も長い1/30秒に戻すことができる。
【0175】
さらに被写体照度が高くなってもメカシャッタ動作におけるシャッタ時間を短くすることによって、露光時間を調整する。同様にして被写体照度が高くなると、絞り羽根151、152および絞り羽根153を間欠動作させて、図15(c)および(d)に示す位置に停止させる。そして、各位置に絞り羽根を停止したまま、メカシャッタ動作におけるシャッタ時間を短くすることによって、露光時間を調整する。
【0176】
以上のように、本実施の形態8においては、絞り羽根151、152および絞り羽根153の間欠動作と、メカシャッタ動作を兼用させることによって、静止画撮影時における絞り形状を図15(a)〜(d)に示す状態のいずれかに固定することができる。ここで、図15(a)と(b)の絞り開口形状を見ると、NDフィルタ154が、開口部に全く出ていない状態であることがわかる。また図15(c)は、NDフィルタ154の第1の領域155が開口部全面を覆った状態であり、図15(d)はNDフィルタ154の第2の領域156が開口部全面を覆った状態に固定している。すなわち、NDフィルタ154による透過率が、光路に直角な断面において一様となる位置に絞り羽根153を停止させているのである。この結果、小絞り領域が発生しないため解像度が劣化することが全くない。加えて、絞り開口形状が上下左右に対称となる上に、NDフィルタ154による透過率も断面において一様となるので、優れたボケ味の画像を撮影することができる。
【0177】
なお、本実施の形態8では、被写体の照度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じように動作する。
【0178】
以上のように、本実施の形態8の光量調整装置は、絞り羽根151、152と絞り羽根153を間欠駆動すると共に、メカシャッタ動作を兼用することによって、被写体の照度が低い低照度の場合(図15(a)に対応)から被写体照度の高い場合(図15(d)に対応)まで、撮像素子109の出力を適切な状態に保つことができる。
【0179】
しかも、NDフィルタ154による透過率が、光路に直角な断面において一様となる複数の位置に絞り羽根153を停止させているので、小絞り領域が発生しないため解像度が劣化することが全くない。加えて、絞り開口形状が上下左右に対称となる上に、NDフィルタ154による透過率も断面において一様となるので、優れたボケ味の画像を撮影することができる。本実施の形態8の構成は実施の形態6と同じであるので、実施の形態6で説明した動作を実施することも可能である。
【0180】
すなわち、動画撮影時のように撮像素子109の光蓄積時間が固定時間となる場合には、実施の形態6の動作を行うことによって、被写体照度の変化に対して、光量調整装置を滑らかに追従させることも可能である。そして静止画撮影時には、本実施の形態8の動作を行うことによって、より解像度が高く、しかも優れたボケ味の画像の撮影を行うことができる。したがって、使用者の撮影目的に応じて2種類の動作状態を選択的に実施することが可能となるので、より高級仕様のビデオカメラやデジタルスチルカメラとして市場に提供できるのである。
【0181】
なお、実施の形態8においては、メカシャッタ動作によって撮像素子109の光蓄積時間を調整していたが、撮像素子109の周知の電子シャッタ動作によってこれを調整しても良い。この場合には、絞り羽根151、152を駆動する必要がないので、連続して静止画を撮影する際などに適した方法である。さらに、電子シャッタ動作とメカシャッタ動作を兼用しても良く、この場合にはスミアなどの画質劣化要素を排除することができ、より美しい静止画を撮影することができる。
【0182】
また、実施の形態8においては、メカシャッタ動作を絞り羽根151、152を用いて行ったが、シャッタ装置を別途設けても良い。この場合には、メカシャッタ動作に最適なシャッタ装置を用いるので、シャッタ時間をさらに短くすることができ、より広い照度の被写体に対応することができる。
【0183】
あるいは、絞り羽根151、152だけでなく、絞り羽根153も駆動して、3枚の絞り羽根を用いてメカシャッタ動作を行っても良い。この場合には、メカシャッタ動作中における絞り形状を、より円形に近い形状とできるので、さらにぼけ具合の良好な静止画を撮影することができる。
【0184】
(実施の形態9)
図16は、実施の形態9における光量調整装置を含む撮像装置の主要構成部の斜視図である。図17は、実施の形態9における光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図である。実施の形態9においては、実施の形態6の説明と重複する部分についての説明を省略する。実施の形態9においては、絞り羽根153に、垂直エッジ165よりもさらに幅の狭い第2垂直エッジ166を設けている。
【0185】
以上のように構成した光量調整装置について、図17を用いて動作を説明する。本実施の形態9においても、実施の形態8と同様に、メカシャッタ動作を兼用する。図17においては、光軸100は紙面に直角な方向となる。ここでは、説明を簡単にするために、被写体の照度が少しずつ上昇する場合について、光量調整装置の動作について説明する。
【0186】
まず被写体の照度が低い低照度の場合について説明する。最も低照度となる場合には、図17(a)に示すように、絞り羽根153とNDフィルタ154は光路から待避し、絞り羽根151、152は光路を遮らないように全開状態となる。被写体の照度が高くなりはじめても、絞り羽根151、152と絞り羽根153は停止して、メカシャッタ動作におけるシャッタ時間を短くすることによって、露光時間を調整する。メカシャッタ動作では、動画撮影時と同等となる1/60秒から、例えば、1/500秒程度までのシャッタ時間を調整できるので、この時間差に応じた被写体照度の変化に対して、絞り羽根151、152と絞り羽根153を動かさずに対応できるのである。
【0187】
さらに、被写体照度が高くなると、もはやシャッタ速度の調整だけでは被写体照度の変化に対応できなくなるので、絞り羽根151、152および絞り153を間欠動作させて、図17(b)に示す位置に停止させる。これによって、傾斜エッジ161と傾斜エッジ162が光路を遮光する面積が増加するので、撮像素子109に入射する光量を減じることができる。したがって、シャッタ速度を最も長い1/30秒に戻すことができる。
【0188】
さらに被写体照度が高くなってもメカシャッタ動作におけるシャッタ時間を短くすることによって、露光時間を調整する。同様にして被写体照度が高くなると、絞り羽根151、152および絞り羽根153を間欠動作させて、図17(c)および(d)に示す位置に停止させる。そして、各位置に絞り羽根を停止したまま、メカシャッタ動作におけるシャッタ時間を短くすることによって、露光時間を調整する。
【0189】
さらに本実施の形態9においては、垂直エッジ165よりもさらに幅の狭い第2垂直エッジ166を設けているので、被写体照度が高くなった場合には、絞り羽根151、152および絞り153を間欠動作させて、図17(e)に示す位置に停止させる。
【0190】
図17(e)に示す状態では、NDフィルタ154による透過率は図17(d)の状態と同じであるが、絞り開口部の形状は図17(d)と相似なほぼ正六角形であって、より開口部の面積を小さくすることができる。すなわち、より高照度の被写体に対しても、絞り開口形状が上下左右に対称となる上に、NDフィルタ154による透過率も断面において一様となるので、優れたボケ味の画像を撮影することができる。
【0191】
ここで、図17(a)、(b)、(c)および(d)における絞り開口部を、図15のそれと比較すると、開口形状などが全く同じであることがわかる。実施の形態9においては、絞り羽根153に、垂直エッジ165よりもさらに幅の狭い第2垂直エッジ166を設けているが、図17(a)〜(d)における動作状態においては、第2垂直エッジ166による影響は全くないことがわかる。すなわち、本実施の形態9では、実施の形態6と全く同じ動作を行うことができるようになっている なお、本実施の形態9では、被写体の照度が上昇する場合のみ説明したが、被写体の照度が低下する場合も、光量調整装置は被写体の照度に応じて同じように動作する。
【0192】
以上のように、本実施の形態9の光量調整装置は、絞り羽根151、152と絞り羽根153を間欠駆動すると共に、メカシャッタ動作を兼用することによって、被写体の照度が低い低照度の場合(図17(a)に対応)から被写体照度の極めて高い場合(図17(e)に対応)まで、撮像素子109の出力を適切な状態に保つことができる。
【0193】
しかも、NDフィルタ154による透過率が、光路に直角な断面において一様となる複数の位置に絞り羽根153を停止させているので、小絞り領域が発生しないため解像度が劣化することが全くない。
【0194】
加えて、絞り開口形状が上下左右に対称となる上に、NDフィルタ154による透過率も断面において一様となるので、優れたボケ味の画像を撮影することができる。さらに、NDフィルタ154による透過率が同じであって、絞り羽根151、152および絞り羽根153の遮光面積が異なる位置にこれらを停止させ、なおかつ、開口部の形状を相似形にすることができるので、さらに高照度の被写体に対しても適切な露光条件での撮影が可能になる。
【0195】
また、本実施の形態9の構成は実施の形態6とほぼ同じであるので、実施の形態6で説明した動作を実施することも可能である。すなわち、動画撮影時のように撮像素子109の光蓄積時間が固定時間となる場合には、実施の形態6の動作を行うことによって、被写体照度の変化に対して、光量調整装置を滑らかに追従させることも可能である。
【0196】
そして静止画撮影時には、本実施の形態9の動作を行うことによって、より解像度が高く、しかも優れたボケ味の画像の撮影を、より広範囲の被写体照度範囲に対して行うことができる。したがって、使用者の撮影目的に応じて2種類の動作状態を選択的に実施することが可能となるので、より高級仕様のビデオカメラやデジタルスチルカメラとして市場に提供できるのである。
【0197】
【発明の効果】
以上のように、本発明の光量調整装置および撮像装置によれば、好ましいぼけ味の画像撮影が可能であるという効果が得られる。また、光量調整を行う際の回折による解像度の劣化が少ないという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による光量調整装置を含む撮像装置の構成を示すブロック図
【図2】 本発明の実施の形態1による光量調整装置を含む撮像装置の主要構成部の斜視図
【図3】 本発明の実施の形態1による光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図であって、(a)は全開状態、(b)〜(e)になるに従って絞りを絞った状態を示す図
【図4】 (a)本発明の実施の形態1による光量調整装置を含む撮像装置を表す一部正面図
(b)従来技術による光量調整装置を含む撮像装置の動作比較を表す一部正面図
【図5】 本発明の実施の形態2による光量調整装置を含む撮像装置の主要構成部の斜視図
【図6】 本発明の実施の形態2による光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図であって、(a)は全開状態、(b)〜(e)になるに従って絞りを絞った状態を示す図
【図7】 (a)本発明の実施の形態2による光量調整装置を含む撮像装置の全開時の状態を示す一部正面図
(b)本発明の実施の形態2による光量調整装置を含む撮像装置の全閉時の状態を示す一部正面図
【図8】 本発明の実施の形態3による光量調整装置を含む撮像装置の主要構成部の斜視図
【図9】 本発明の実施の形態3による光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図であって、(a)は全開状態、(b)〜(f)になるに従って絞りを絞った状態を示す図
【図10】 本発明の実施の形態4による光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図であって、(a)は全開状態、(b)〜(f)になるに従って絞りを絞った状態を示す図
【図11】 本発明の実施の形態5による光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図であって、(a)は全開状態、(b)〜(f)になるに従って絞りを絞った状態を示す図
【図12】 本発明の実施の形態6による光量調整装置を含む撮像装置の主要構成部の斜視図
【図13】 本発明の実施の形態6による光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図であって、(a)は全開状態、(b)〜(f)になるに従って絞りを絞った状態を示す図
【図14】 本発明の実施の形態7による光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図であって、(a)は全開状態、(b)〜(f)になるに従って絞りを絞った状態を示す図
【図15】 本発明の実施の形態8による光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図であって、(a)は全開状態、(b)〜(d)になるに従って絞りを絞った状態を示す図
【図16】 本発明の実施の形態9による光量調整装置を含む撮像装置の主要構成部の斜視図
【図17】 本発明の実施の形態9による光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図であって、(a)は全開状態、(b)〜(e)になるに従って絞りを絞った状態を示す図
【図18】 従来例の光量調整装置を含む撮像装置の構成を示すブロック図
【図19】 従来例の光量調整装置を含む撮像装置の主要構成部の斜視図
【図20】 従来例の光量調整装置を含む撮像装置の一部正面図であって、(a)は全開状態、(b)〜(f)になるに従って絞りを絞った状態を示す図
【符号の説明】
1 基台
2 第1メータ
3 ロータ
4 第2メータ
5 アーム
100 光軸
108 映像信号処理回路
109 撮像素子
110 光量制御部
115 小絞り領域
121 前部レンズ群
122 ズームレンズ群
123 補正用レンズ群
124 フォーカスレンズ群
141 第1駆動部
142 第1検出部
143 第2駆動部
144 第2検出部
151、152、153 絞り羽根
154 NDフィルタ
155 第1の領域
156 第2の領域
157 液晶素子
161、162、163 傾斜エッジ
164 水平エッジ
165 垂直エッジ
166 第2垂直エッジ

Claims (12)

  1. 被写体像を結像する撮像光学系に設けられる光量調整装置であって、
    光路の遮蔽面積を増減可能な複数の第1の絞り羽根と、
    前記第1の絞り羽根を駆動する駆動手段とは異なる駆動手段により駆動され、光路に出し入れされることにより光路を通過する光の透過率を変更可能な減光フィルタと、
    前記減光フィルタと一体的に動作し、光路の遮蔽面積を増減可能で、かつ、前記複数の第1の絞り羽根の開口部側のエッジの交点を遮蔽する第2の絞り羽根とを有し、
    前記複数の第1の絞り羽根による光路の遮蔽面積の増減と、前記第2の絞り羽根による光路の遮蔽面積の増減および前記複数の第1の絞り羽根の開口部側のエッジの交点の遮蔽と、前記減光フィルタの光路への出し入れによる透過率の変化とを組み合わせることにより、光路を通過する光量を調整することを特徴とする光量調整装置。
  2. さらに、前記第1の絞り羽根を光路中に出し入れするための第1の駆動手段と、
    前記第2の絞り羽根を光路中に出し入れするための第2の駆動手段とを有し、
    被写体照度が第1の照度範囲にある場合、前記第1の絞り羽根を停止させ、被写体照度の変化に応じて、前記第2の駆動手段は、前記第2の絞り羽根を駆動して、前記第2の絞り羽根による光路の遮蔽面積を増減すると共に、
    前記第2の絞り羽根と一体的に動作する前記減光フィルタによる透過率の変化により、光路を通過する光量を調整することを特徴とする請求項1記載の光量調整装置。
  3. 被写体照度が前記第1の照度範囲より高い第2の照度範囲にある場合、被写体照度の変化に応じて、前記第2の絞り羽根による光路の遮蔽面積を一定に保ちつつ、第2の絞り羽根と一体的に動作する減光フィルタによる透過率の変化により、光路を通過する光量を調整することを特徴とする請求項2記載の光量調整装置。
  4. 前記第1の絞り羽根を光路中に出し入れするための第1の駆動手段と、
    前記第2の絞り羽根を光路中に出し入れするための第2の駆動手段とを有し、
    被写体照度が第1の照度範囲にある場合、前記第1の絞り羽根を停止させると共に、前記減光フィルタによる透過率が、光路に直角な断面において一様となる複数の位置に前記第2の絞り羽根を停止させ、光路を通過する光量を調整することを特徴とする請求項1記載の光量調整装置。
  5. 被写体照度が前記第1の照度範囲より高い第2の照度範囲にある場合、前記第1の駆動手段は、前記第1の絞り羽根を駆動し、前記第2の駆動手段は、前記第2
    の絞り羽根を駆動し、前記減光フィルタによる透過率が、光路に直角な断面において一様であって、前記第1の絞り羽根および前記第2の絞り羽根による光路の遮蔽面積が前記第1の照度範囲における遮光面積よりも共に増加する位置に前記第1の絞り羽根および前記第2の絞り羽根を停止させることを特徴とする請求項4記載の光量調整装置。
  6. 前記第1の絞り羽根の位置を検出する第1の検出手段を有し、前記第1の検出手段の出力に応じて前記第1の絞り羽根の位置決めを行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の光量調整装置。
  7. 前記第2の絞り羽根の位置を検出する第2の検出手段を有し、前記第1の検出手段の出力と前記第2の検出手段の出力が、所定の関係になる位置において前記第2の絞り羽根を位置決めすることを特徴とする請求項6記載の光量調整装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1つに記載の光量調整装置と、
    被写体像を結像する撮像光学系と、
    を有するレンズ鏡筒。
  9. 請求項1乃至7のいずれか1つに記載の光量調整装置と、
    被写体像を結像する撮像光学系と、
    結像された被写体像を受光する撮像素子とを有する撮像装置。
  10. 使用者の静止画撮影指示に応じて、前記第1の絞り羽根で光路を全閉してメカシャッタ動作を行うことを特徴とする請求項9記載の撮像装置。
  11. 使用者の静止画撮影指示に応じて、前記第1の絞り羽根と前記第2の絞り羽根で光路を全閉してメカシャッタ動作を行うことを特徴とする請求項9記載の撮像装置。
  12. 使用者の静止画撮影指示に応じて、前記撮像素子が蓄積する露光時間を決定し、前記撮像素子の光蓄積時間を可変とすることを特徴とする請求項9記載の撮像装置。
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