JP4285570B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動変速機のシフトレンジをアクチュエータによって切り替えるバイワイヤ方式のシフト切替装置が搭載された車両の制御装置に関する。
エンジン(内燃機関)を搭載した車両において、エンジンが発生するトルク及び回転速度を車両の走行状態に応じて適切に駆動輪に伝達する変速機として、エンジンと駆動輪との間の変速比を自動的に最適設定する自動変速機が知られている。
車両に搭載される自動変速機としては、例えば、クラッチ及びブレーキと遊星歯車装置とを用いてギヤ段を設定する遊星歯車式変速機や、変速比を無段階に調整するベルト式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)がある。
遊星歯車式の自動変速機が搭載された車両においては、車速とスロットル開度(またはアクセル開度)に応じた最適なギヤ段を得るための変速線(ギヤ段の切り替えライン)を有する変速マップがECU(Electronic Control Unit)等に記憶されており、車速及びスロットル開度に基づいて変速マップを参照して目標ギヤ段を算出し、その目標ギヤ段に基づいて、摩擦係合要素であるクラッチ、ブレーキ及びワンウェイクラッチなどを、所定の状態に係合または解放することによってギヤ段(変速段)を自動的に設定している。
また、ベルト式無段変速機は、プーリ溝(V溝)を備えたプライマリプーリ(入力側プーリ)とセカンダリプーリ(出力側プーリ)とにベルトを巻き掛け、一方のプーリのプーリ溝の溝幅を拡大すると同時に、他方のプーリのプーリ溝の溝幅を狭くすることにより、それぞれのプーリに対するベルトの巻き掛け半径(有効径)を連続的に変化させて変速比を無段階に設定するように構成されている。
このような自動変速機を制御する制御装置として、自動変速機のシフトレンジの位置をセンサによって電気的に検出し、この検出信号に基づいてシフト切替用の電動モータ等のアクチュエータを駆動して自動変速機のマニュアルバルブを切り替えることにより、P(パーキング)、R(リバース)、N(ニュートラル)、D(ドライブ)などのシフトポジションを切り替える、いわゆるバイワイヤ方式のシフト切替装置がある(例えば、特許文献1参照)。
そして、このようなバイワイヤ方式のシフト切替装置では、一般的なシフト切替装置つまり自動変速機のシフトレンジを運転者によるシフトレバー操作によって直接切り替える方式のシフト切替装置のように、シフトレバーとシフトレンジ切替機構とを機械的に接続する必要がないので、これらの各部を車両に搭載する際のレイアウト上に制限がなく、設計の自由度を高めることができる。また、車両への組み付け作業も簡単に行うことができるという利点がある。
バイワイヤ方式のシフト切替装置が搭載された車両において、シフト切替に異常が発生した際のフェールセーフ制御として下記の特許文献2に記載の技術がある。
この特許文献2に記載の技術では、シフトバイワイヤ式の制御を用いた自動変速機において、運転者のシフト選択スイッチ操作による変速レンジ位置(目標レンジ位置)と自動変速機の実レンジ位置とを比較し、両者が不一致となった場合に自動変速機に異常が発生したと判断する。そして、自動変速機が異常と判断した場合には、エンジンの出力軸から自動変速機を介して駆動輪へと至るまでの間の動力伝達経路を遮断することで、運転者が選択したシフト位置とは異なるシフトレンジ位置での車両移動を防止している。
なお、この特許文献2に記載の技術では、例えば、自動変速機の前進用の摩擦係合要素(クラッチ)または後進用の摩擦係合要素(クラッチ及びブレーキ)を解放することで動力伝達経路を遮断している。
特開2000−170905号公報 特開2004−125061号公報
ところで、バイワイヤ方式のシフト切替装置が搭載された車両においては、上記したように、シフト切替フェール(例えば目標レンジ位置と実レンジ位置とが不一致)が発生した際に動力伝達を遮断(以下、動力遮断ともいう)するフェールセーフ制御を行っているが、シフト切替フェールが発生したときの状況によっては動力遮断が遅れる場合がある。
例えば、自動変速機のクラッチやブレーキ等の摩擦係合要素(以下、摩擦係合要素を単に「クラッチ」という場合もある)を解放して動力伝達の遮断を行う場合、シフト切替フェール発生時の自動変速機の作動油が低温(例えば氷点下)であると、作動油の粘度が高くなり応答性が悪化するため、クラッチ解放(動力遮断)までに時間がかかってしまう。このようにクラッチ解放のタイムラグ(解放指示から実解放完了までの期間)が大きいと、シフト切替フェール発生時にクラッチ解放が間に合わず、車両移動(シフト切替要求とは異なる形態の車両移動)により運転者が違和感を感じるおそれがある。
この点を考慮して、自動変速機のクラッチを早期に解放する制御を実施すると、作動油が低油温以外の状況のときに、自動変速機の解放側のクラッチが通常制御よりも早く解放してしまい、正常時(シフト切替正常時)にショックが発生することが懸念される。具体的には、例えば、現在のシフトレンジがRレンジで、自動変速機の後進用のクラッチが係合している状態で、Rレンジ→Dレンジのシフト切替要求があった場合に、後進用のクラッチの解放(クラッチ抜け)が通常制御時よりも早いと、後進用のクラッチを完全に解放した状態(ニュートラル状態)で前進用のクラッチの係合が開始されるため、その前進用のクラッチ係合時にショック(ガレージショック)が発生する場合がある。また、Dレンジ→Rレンジのシフト切替要求があった場合にも、同様にガレージショックが発生する場合がある。
本発明はそのような実情を考慮してなされたもので、自動変速機のシフトレンジをアクチュエータによって切り替えるバイワイヤ方式のシフト切替装置が搭載された車両の制御装置において、シフト切替フェール時の動力伝達の遮断を適切なタイミングで行うことが可能な制御を実現することを目的とする。
本発明は、シフトレンジをアクチュエータによって切り替えるバイワイヤ方式のシフト切替装置が搭載された車両の制御装置を前提とし、この車両の制御装置に対し、前記車両の駆動源から駆動輪への動力伝達を遮断する油圧式の動力遮断手段と、前記動力遮断手段の作動油の油温を検出する油温検出手段と、前記シフト切替装置のフェール(以下、シフト切替フェールともいう)を検出するフェール検出手段とを設け、前記作動油の油温が予め設定された閾値よりも低い場合には、前記フェール検出結果に関わらず、前記動力伝達の遮断を行う。より具体的には、作動油の油温が前記閾値以上である場合には、前記フェール検出に基づいて前記動力伝達の遮断を行うようにする。
また、他の構成として、シフトレンジをアクチュエータによって切り替えるバイワイヤ方式のシフト切替装置が搭載された車両の制御装置に対し、前記車両の駆動源から駆動輪への動力伝達を遮断する油圧式の動力遮断手段と、前記動力遮断手段の作動油の油温を検出する油温検出手段と、前記シフト切替装置のフェールを検出するフェール検出手段とを設け、前記作動油の油温が予め設定された閾値よりも低い場合には、前記シフト切替異常の検出の前に前記動力伝達の遮断を行うという構成を挙げることができる。
これらの構成の車両の制御装置によれば、駆動源から駆動輪に動力が伝達されている状況でシフト切替要求があったときに、そのシフト切替要求時の作動油の油温が閾値未満(例えば氷点下)である場合、通常制御時よりも早いタイミングで前記動力伝達を遮断する(具体的には、シフト切替要求と同時に動力遮断する)ので、動力遮断の動作遅れが生じることがなくなる。これによって低油温時にシフト切替フェールが発生しても、動力伝達の遮断を適切なタイミングで行うことが可能になる。
次に、本発明のより具体的な構成について、車両に搭載された自動変速機の摩擦係合要素(クラッチ)を解放することにより前記動力伝達の遮断を行う場合を例にとって説明する。なお、この場合、自動変速機の作動油の油温を検出して制御を行う。
まず、自動変速機の現在のシフトレンジが、例えばリバースレンジ(Rレンジ)に設定されている状況で、シフト切替要求[Rレンジ→ドライブレンジ(Dレンジ)]があった場合、そのシフト切替要求時の油温が閾値未満(例えば氷点下)であるときには、シフト切替要求と同時に、自動変速機の解放側のクラッチを解放し、ニュートラル状態にして動力伝達を遮断する。このように作動油が低温であるときには、シフト切替要求と同時に自動変速機のクラッチ解放(油圧解放)を行うことにより、低油温時にシフト切替フェールが発生しても、車両の移動(後進)を防止することができ、運転者が違和感を感じるおそれがなくなる。
一方、作動油が低油温以外の状況(閾値以上)のときには、クラッチ解放の応答性が良いので、シフト切替フェールを検出した後にクラッチ解放(動力遮断)を行っても、クラッチ解放遅れが生じることがなく、車両の移動(後進)を防止することができる(フェール時の通常制御)。そして、作動油が低油温以外の状況でシフト切替装置が正常なときには、シフトレンジ切替[Rレンジ→Dレンジ]に適した通常制御で自動変速機の解放側のクラッチ(後進用のクラッチ)を解放することで、係合側のクラッチ(前進用のクラッチ)の係合時のショック(ガレージショック)を抑制することができる。
本発明によれば、自動変速機のシフトレンジをアクチュエータによって切り替えるバイワイヤ方式のシフト切替装置が搭載された車両の制御装置において、車両の駆動源から駆動輪への動力伝達を遮断するための作動油の温度状態に大きく左右されることなく、シフト切替フェール時の動力伝達の遮断を適切なタイミングで行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は車両に搭載されるバイワイヤ方式のシフト切替装置の概略構成を示すブロック図である。
この例のシフト切替装置1は、車両に搭載された自動変速機3のシフトレンジを切り替える装置であって、車両電源スイッチ11、Pスイッチ12、シフトスイッチ13、表示部14、メータ15、シフトレンジ切替機構100、このシフトレンジ切替機構100を駆動するモータ101、モータ101のロータの回転角を検出するエンコーダ103、NSW(非接触ニュートラルスイッチ)センサ104、及び、SBW_ECU(Shift by Wire_ECU)200などを備えている。シフト切替装置1は、電気制御により自動変速機3のシフトレンジを切り替えるシフトバイワイヤ装置として機能する。
車両電源スイッチ11は車両電源のON/OFFを切り替えるためのスイッチである。車両電源スイッチ11は、特に限定されるものではないが、例えばイグニッションスイッチである。車両電源スイッチ11が運転者などのユーザから受け付けた指示はSBW_ECU200に伝達される。そして、車両電源スイッチ11がONに操作されると、車両に搭載されたバッテリ(図示せず)から電力が供給されてシフト切替装置1が起動する。
Pスイッチ12は、シフトレンジをパーキング以外のレンジ(非Pレンジ)からパーキングレンジ(Pレンジ)へ切り替えるためのスイッチであって、スイッチの状態を運転者に示すためのインジケータ12a、及び、運転者からの指示を受け付ける入力部12bなどを備えており、運転者による入力部12bの操作(ON操作)により、シフトレンジをPレンジに入れる指示を入力することができる。この入力部12bの操作による指示(Pレンジに入れる指示)はSBW_ECU200に入力される。なお、入力部12bとしては、例えばモーメンタリスイッチを挙げることができる。
シフトスイッチ13は、運転者によって操作されるスイッチであって、このシフトスイッチ13の操作により、自動変速機3のシフトレンジを、Pレンジ、リバースレンジ(Rレンジ)、ニュートラルレンジ(Nレンジ)、ドライブレンジ(Dレンジ)に切り替えことができる。また、シフトレンジがPレンジに入っているときには、そのPレンジの解除を行うことができる。シフトスイッチ13が運転者によって操作されたときには、その操作情報がSBW_ECU200に入力される。
表示部14は運転者に対する指示や警告などを表示する。メータ15は車両の機器の状態やシフトレンジの状態などを表示する。これら表示部14及びメータ15の各表示はSBW_ECU200によって制御される。
NSWセンサ104は、後述するシフトレンジ切替機構100の出力軸105(図4参照)の回転角度に応じて出力信号(出力電圧)がリニアに変化する回転角度センサ(例えばポテンショメータ)によって構成されており、その出力信号によって現在の出力軸105の回転角度(後述するディテントレバー106の回転角度)を検出することができる。また、NSWセンサ104の出力信号からシフトレンジ位置を検出することができる。NSWセンサ104にて検出された回転角度はSBW_ECU200に入力される。
SBW_ECU200は、マイクロコンピュータを主体に構成された電子制御ユニットであって、CPU、ROM、RAM、及び、バックアップRAMなどを備えている。ROMは、シフト切替装置1のアクチュエータであるモータ101の駆動制御を含む各種制御のプログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPUは、ROMに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAMはCPUでの演算結果やセンサ等から入力されたデータなどを一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAMは不揮発性のメモリである。
そして、SBW_ECU200は、シフト切替装置1の動作を統括的に管理する。例えば、SBW_ECU200は、シフトレンジをPレンジと非Pレンジとの間で切り替えるために、レンジ切替機構100(図4)のモータ101を駆動制御するとともに、現在のシフトレンジの状態をインジケータ12aに表示する。具体的には、例えばシフトレンジが非Pレンジであるときに、運転者が入力部12bを操作(スイッチON)すると、SBW_ECU200は、シフトレンジをPレンジに切り替えるとともに、インジケータ12aに現在のシフトレンジがPレンジである旨を表示する。
さらに、SBW_ECU200は、運転者によるシフトスイッチ13の操作によって指示されたシフトレンジに応じて、自動変速機3のシフトレンジを切り替える制御(モータ101の駆動制御)を行なうとともに、現在のシフトレンジの状態をメータ15に表示する。さらに、SBW_ECU200は運転者に対する指示や警告などを表示部14に表示する。
SBW_ECU200は、ECT_ECU(Electronic Controlled automatic Transmission_ECU)300にデータ通信可能な状態で接続されており、後述するシフト位置情報及びクラッチ解放指示などをECT_ECU300に送信する。ECT_ECU300は、主に自動変速機3を制御するための電子制御ユニットである。ECT_ECU300も、CPU、ROM、RAM、及び、バックアップRAMなどを備えている。また、SBW_ECU200には油温センサ16が接続されている。油温センサ16は、自動変速機3のバルブボディに設置されており、当該自動変速機3の作動油(ATF)の油温を検出する。
次に、自動変速機3、シフトレンジ切替機構100、及び、シフト切替制御について説明する。
−自動変速機−
自動変速機3(トルクコンバータ2も含む)の概略構成を図2を参照して説明する。なお、この自動変速機3は中心線に対して略対称的に構成されており、図2では中心線の下半分が省略されている。
まず、自動変速機3の入力側にはトルクコンバータ2が設けられている。トルクコンバータ2は、入力軸側のポンプ羽根車21と、出力軸側のタービン羽根車22と、トルク増幅機能を発現するステータ23と、ワンウェイクラッチ24とを備え、ポンプ羽根車21とタービン羽根車22との間で流体を介して動力伝達を行う。
トルクコンバータ2には、入力側と出力側とを直結状態にするロックアップクラッチ25が設けられており、このロックアップクラッチ25を完全係合させることにより、ポンプ羽根車21とタービン羽根車22とが一体回転する。また、ロックアップクラッチ25を所定のスリップ状態で係合させることにより、駆動時には所定のスリップ量でタービン羽根車22がポンプ羽根車21に追随して回転する。トルクコンバータ2と自動変速機3とは回転軸によって接続される。
自動変速機3は、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置31、シングルピニオン型の第2遊星歯車装置32、及び、シングルピニオン型の第3遊星歯車装置33を備えた遊星歯車式の変速機である。自動変速機3の出力軸34から出力される動力は、プロペラシャフト、デファレンシャルギヤ及びドライブシャフト等を介して駆動輪に伝達される。
自動変速機3の第1遊星歯車装置31のサンギヤS1はクラッチC3を介して入力軸30に選択的に連結される。また、サンギヤS1は、ワンウェイクラッチF2及びブレーキB3を介してハウジングに選択的に連結され、逆方向(入力軸30の回転と反対方向)の回転が阻止される。第1遊星歯車装置31のキャリアCA1は、ブレーキB1を介してハウジングに選択的に連結されるとともに、そのブレーキB1と並列に設けられたワンウェイクラッチF1により、常に逆方向の回転が阻止される。第1遊星歯車装置31のリングギヤR1は、第2遊星歯車装置32のリングギヤR2と一体的に連結されており、ブレーキB2を介してハウジングに選択的に連結される。
第2遊星歯車装置32のサンギヤS2は、第3遊星歯車装置33のサンギヤS3と一体的に連結されており、クラッチC4を介して入力軸30に選択的に連結される。また、サンギヤS2は、ワンウェイクラッチF0及びクラッチC1を介して入力軸30に選択的に連結され、その入力軸30に対して相対的に逆方向へ回転することが阻止される。
第2遊星歯車装置32のキャリアCA2は、第3遊星歯車装置33のリングギヤR3と一体的に連結されており、クラッチC2を介して入力軸30に選択的に連結されるとともに、ブレーキB4を介してハウジングに選択的に連結される。また、キャリアCA2は、ブレーキB4と並列に設けられたワンウェイクラッチF3によって、常に逆方向の回転が阻止される。そして、第3遊星歯車装置33のキャリアCA3は出力軸34に一体的に連結されている。
以上の自動変速機3のクラッチC1〜C4、ブレーキB1〜B4、及び、ワンウェイクラッチF0〜F3の係合・解放状態を図3の作動表に示す。図3の作動表において「○」は「係合」を表し、「空欄」は「解放」を表している。また、「◎」は「エンジンブレーキ時の係合」を表し、「△」は「動力伝達に関係しない係合」を表している。
図3に示すように、この例の自動変速機3において、前進段(D)の1速(1st)では、クラッチC1が係合され、ワンウェイクラッチF0,F3が作動する。前進段の2速(2nd)では、クラッチC1及び第3ブレーキB3が係合され、ワンウェイクラッチF0,F1,F2が作動する。
前進段の3速(3速段:3rd)では、クラッチC1,C3が係合されるとともに、ブレーキB3が係合され、第1ワンウェイクラッチF0,F1が作動する。前進段の4速(4th)では、クラッチC1,C2,C3が係合されるとともに、ブレーキB3が係合され、ワンウェイクラッチF0が作動する。
前進段の5速(5th)では、クラッチC1,C2,C3が係合されるとともに、ブレーキB1,B3が係合される。前進段の6速(6th)では、クラッチC1,C2が係合されるとともに、ブレーキB1,B2,B3が係合される。
一方、後進段(Rev)では、クラッチC3が係合されるとともに、ブレーキB4が係合され、ワンウェイクラッチF1が作動する。
以上のように、この例の自動変速機3では、摩擦係合要素であるクラッチC1〜C4、ブレーキB1〜B4、及び、ワンウェイクラッチF0〜F3などが、所定の状態に係合または解放されることによってギヤ段(変速段)が設定される。クラッチC1〜C4、ブレーキB1〜B4の係合・解放は油圧制御回路301によって制御される。
油圧制御回路301には、シフト切替装置1によって駆動されるマニュアルバルブ302、リニアソレノイドバルブ及びオンオフソレノイドバルブ(図示せず)などが設けられており、それらソレノイドバルブの励磁・非励磁の制御、あるいは、シフト切替装置1によるマニュアルバルブ302の切替制御によって油圧制御回路301が切り替えられることにより、自動変速機3のクラッチC1〜C4、ブレーキB1〜B4の係合・解放を制御することができる。
油圧制御回路301のリニアソレノイドバルブ及びオンオフソレノイドバルブの励磁・非励磁は、ECT_ECU300からのソレノイド制御信号(指示油圧信号)によって制御される。
なお、ECT_ECU300は、トルクコンバータ2にロックアップクラッチ制御信号を出力する。このロックアップクラッチ制御信号に基づいてロックアップクラッチ25の係合圧が制御される。また、ECU100は、自動変速機3の油圧制御回路301にソレノイド制御信号(油圧指令信号)を出力する。このソレノイド制御信号に基づいて、油圧制御回路301のリニアソレノイドバルブやオンオフソレノイドバルブなどが制御され、所定の変速ギヤ段(1速〜6速)を構成するように、クラッチC1〜C4、ブレーキB1〜B4、及び、ワンウェイクラッチF0〜F3などが、所定の状態に係合または解放される。
さらに、ECT_ECU300は、SBW_ECU200からクラッチ解放指示が送信されたときには、自動変速機3の摩擦係合要素を解放してエンジンから駆動輪への動力伝達を遮断する。例えば、現在のシフトレンジが「Dレンジ」である場合、クラッチC1を解放して自動変速機3をニュートラル状態(動力伝達遮断状態)にする。また、現在のシフトレンジが「Rレンジ」である場合、クラッチC3及びブレーキB4を解放して自動変速機3をニュートラル状態(動力伝達遮断状態)にする。
−シフトレンジ切替機構−
次に、シフトレンジ切替機構100について図4を参照して説明する。
この例のシフトレンジ切替機構100は、自動変速機3のシフトレンジを、Pレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジに切り替える機構である。このシフトレンジ切替機構100の駆動源となるモータ101は、例えばスイッチトリラクタンスモータ(SRモータ)等の同期モータであって、減速機構102が設けられている。また、モータ101には、ロータの回転角を検出するエンコーダ103が設けられている。エンコーダ103は、例えば磁気式のロータリエンコーダにより構成されており、モータ101のロータの回転に同期してパルス信号をSBW_ECU200に出力する。
減速機構102の回転軸には出力軸105が嵌合連結されており、この出力軸105の回転角を検出するNSWセンサ104が設けられている。出力軸105には、自動変速機3の油圧制御回路301のマニュアルバルブ302を切り替えるためのディテントレバー106が固定されている。
ディテントレバー106には、マニュアルバルブ302のスプール弁303が連結されており、モータ101によって出力軸105と一体にディテントレバー106を回動させることで、マニュアルバルブ302の操作量(スプール弁303の位置)を切り替えて、自動変速機3のレンジを、Pレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジのいずれかに切り替える。
ディテントレバー106には、マニュアルバルブ302のスプール弁303を、Pレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジの各レンジに対応する位置に保持するための4個の凹部106aが形成されている。
ディテントレバー106の上方にディテントスプリング(板ばね)107が配置されている。ディテントスプリング107はマニュアルバルブ302に片持ち支持で固定されている。ディテントスプリング107の先端部にはローラ108が取り付けられている。ローラ108はディテントスプリング107の弾性力によってディテントレバー106に押圧されている。そして、ローラ108がディテントレバー106の目標シフトレンジの凹部106aに嵌まり込むことで、ディテントレバー106が目標シフトレンジの回転角度で保持されて、マニュアルバルブ302のスプール弁303の位置が目標シフトレンジの位置で保持されるようになっている。
一方、ディテントレバー106には、L字形のパーキングロッド109が固定されている。パーキングロッド109の先端部には円錐テーパ状のカム110が設けられており、このカム110の外周面(カム面)にロックレバー111が当接している。ロックレバー111はカム110の位置に応じて回転軸112を中心にして上下動し、その上下動によってロックレバー111のロック爪111aがパーキングギヤ113に係合し、または、パーキングギヤ113からロック爪111aが外れることにより、パーキングギヤ113の回転をロック/ロック解除するように構成されている。そして、パーキングギヤ113は、自動変速機3の出力軸34に設けられており、このパーキングギヤ113がロックレバー111によってロックされると、車両の駆動輪が回り止めされた状態(パーキング状態)に保持される。
以上のシフトレンジ切替機構100において、Pレンジでは、パーキングロッド109がロックレバー111に接近する方向に移動して、カム110の大径部分がロックレバー111を押し上げてロックレバー111のロック爪111aがパーキングギヤ113に嵌まり込んでパーキングギヤ113をロックした状態となり、これによって自動変速機3の出力軸(駆動輪)34がロックされた状態(パーキング状態)に保持される。
一方、Pレンジ以外のシフトレンジでは、パーキングロッド109がロックレバー111から離れる方向に移動し、この移動に伴って、ロックレバー111のカム110への接触部分が大径部分から小径部分に移動してロックレバー111が下降する。これによってロックレバー111のロック爪111aがパーキングギヤ113から外れてパーキングギヤ113のロックが解除され、自動変速機3の出力軸34が回転可能な状態(走行可能な状態)に保持される。
以上説明したシフト切替装置1が搭載された車両において、運転者がシフトスイッチ13を操作すると、SBW_ECU200は、シフトスイッチ13で選択されたシフトレンジに対応する目標回転角(エンコーダカウント値の目標値)を設定して、モータ101への通電を開始し、モータ101の検出回転角(エンコーダカウント値)が目標回転角と一致する位置で停止するようにモータ101をフィードバック制御(F/B制御)する。
さらに、SBW_ECU200は、NSWセンサ104の出力信号を読み込んで、その出力信号に基づいて現在の出力軸105の回転角(マニュアルバルブ302の操作量)、つまり、現在のレンジがPレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジのいずれであるかを判定して、この判定結果とシフト操作により選択されたシフトレンジ(目標シフトレンジ)とを照合してシフトレンジの切り替えが正常に行われたか否かを判断する。
−シフト切替制御−
次に、この例で実行するシフト切替制御(フェールセーフ制御も含む)について、図5のフローチャート及び図6のタイミングチャートを参照して説明する。図5の制御ルーチンはSBW_ECU200において所定時間毎に繰り返して実行される。
ステップST1において、NSWセンサ104の出力信号に基づいて現在のシフトレンジが「Dレンジ」または「Rレンジ」であるのか否かを判定する。その判定結果が肯定判定である場合(例えば現在のシフトレンジが「Rレンジ」である場合)、ステップST2に進む。ステップST1の判定結果が否定判定である場合はこのルーチンを一旦抜ける。
ステップST2では、シフトレンジの切替要求があるか否かを判定する。具体的には、シフトスイッチ13やPスイッチ12からの信号に基づいて運転者がシフトレンジの切替操作を行ったか否かを判定する。ステップST2の判定結果が否定判定である場合(シフト切替要求がない場合)はこのルーチンを一旦抜ける。ステップST2の判定結果が肯定判定である場合(シフト切替要求がある場合)はステップST3に進む。なお、シフトレンジの切替要求(例えばRレンジ→Dレンジ)があったときに、その要求されたシフトレンジ(例えばDレンジ)を、以下、「目標シフトレンジ」という。
ステップST3では、油温センサ16の出力信号に基づいて油温(自動変速機3の作動油の油温)を採取し、その採取した油温が閾値THO(例えば氷点)以上であるか否かを判定する。ステップST3の否定判定である場合つまり油温が低温である場合(油温<THO)は、シフト切替要求と同時に自動変速機3のクラッチを解放すべく、ECT_ECU300にクラッチ解放指示を送信する(ステップST11)。
ECT_ECU300は、SBW_ECU200からのクラッチ解放指示を受信した時点で、自動変速機3の指示油圧をクラッチ解放油圧(図6(a)参照)に設定して自動変速機3のクラッチ解放を実施する。例えば、現在のシフトレンジが「Rレンジ」である場合、シフト切替要求と同時に、自動変速機3のクラッチC3及びブレーキB4を解放し、自動変速機3をニュートラル状態にして動力伝達を遮断する。この動力伝達遮断後(クラッチ解放指示後)、シフト切替装置1の切替が正常(低温時・正常)である場合、モータ101の制御を実施する。
具体的には、ステップST12において、シフト切替装置1のシフト切替が正常であるか否かを判定し、その判定結果が肯定判定である場合はステップST13に進む。ステップST12の判定結果が否定判定である場合は、このルーチンを一旦抜ける。なお、シフト切替の正常/異常の判定(フェール検出)については後述する。
ステップST13ではレンジ切替機構100のモータ101のフィードバック制御(F/B制御)を実施する。具体的には、モータ101の検出回転角(エンコーダカウント値)が、上記目標シフトレンジに対応する目標回転角(エンコーダカウント値の目標値)に一致するようにモータ101をフィードバック制御する。そして、このモータ101のフィードバック制御を実施した後、NSWセンサ104の出力信号に基づいて、目標シフトレンジ位置への切り替えが完了した否かを判定し(ステップST14)、その判定結果が肯定判定となったときに、このルーチンを一旦抜ける。
なお、ステップST3において、油温センサ16の出力信号に基づく油温検出が不可である場合、シフト切替要求と同時に自動変速機3のクラッチを解放する。
一方、ステップST3の判定結果が肯定判定である場合(油温≧THO)、ステップST4に進む。ステップST4では、シフト切替装置1のシフト切替が正常であるか否かを判定し、その判定結果が肯定判定である場合はステップST5に進む。なお、シフト切替の正常/異常の判定(フェール検出)については後述する。
ステップST5ではレンジ切替機構100のモータ101のフィードバック制御(F/B制御)を実施する。具体的には、モータ101の検出回転角(エンコーダカウント値)が、上記目標シフトレンジに対応する目標回転角(エンコーダカウント値の目標値)に一致するようにモータ101をフィードバック制御する。このモータ101のフィードバック制御を実施した後、NSWセンサ104の出力信号に基づいて、目標シフトレンジ位置への切り替えが完了した否かを判定する(ステップST6)。その判定結果が肯定判定である場合、ECT_ECU300にクラッチ解放を指示する(ステップST7)。ECT_ECU300は、SBW_ECU200からのクラッチ解放指示に応じて自動変速機3のクラッチを解放する。例えば、現在のシフトレンジが「Rレンジ」である場合、自動変速機3のクラッチC3及びブレーキB3を解放する。また、ステップST2でのシフト切替要求が[Rレンジ→Dレンジ]である場合、自動変速機3のクラッチC3及びブレーキB3を解放するとともに、クラッチC1を係合する。
なお、シフト切替要求が[Rレンジ→Nレンジ]または[Rレンジ→Pレンジ]である場合、自動変速機3のクラッチC3及びブレーキB3を解放した後、ニュートラル状態を維持する。
−正常/異常の判定−
ここで、この例において、シフトレンジの切替要求(ステップST2が肯定判定)があった後、一定時間(正常時のモータ101の作動時間(切替時間)よりも長い時間)が経過しても、NSWセンサ104にて検出される実際のシフトレンジが目標シフトレンジに一致しない場合は、シフト切替装置1がフェールしていると判定する(フェール検出)。一方、シフトレンジの切替要求後、一定時間(正常時のモータ101の作動時間よりも長い時間)以内に実際のシフトレンジが目標シフトレンジに一致した場合には、シフト切替装置1が正常であると判定する。このような判定処理はステップST4とステップST12とで実行される。
ステップST4の判定結果が否定判定である場合(フェール検出の場合)はステップST8に進む。ステップST8では、ECT_ECU300にクラッチ解放を指示する。ECT_ECU300は、SBW_ECU200からのクラッチ解放指示に応じて自動変速機3のクラッチを解放する。例えば、現在のシフトレンジが「Rレンジ」である場合、自動変速機3のクラッチC3及びブレーキB3を解放し、自動変速機3をニュートラル状態にして動力伝達を遮断する。
ステップST12の判定結果が否定判定である場合(フェール検出の場合)は、シフト切替装置1の切り替えを実施せずに、このルーチンを一旦抜ける。なお、このステップST12と上記したステップST4とがフェール検出手段に相当する。
以上のように、この例のシフト切替制御によれば、自動変速機3の作動油が低温であると作動油の粘度が高くてクラッチ解放の応答性(クラッチ実油圧の応答性)が悪くなる点を考慮し、図6(a)に示すように、シフト切替要求時の油温が低温である場合、シフト切替フェールの検出結果に関係なく、シフト切替要求と同時にクラッチ解放指示を出して自動変速機3のクラッチを解放するので(ステップST3、ST11)、油温低温時のクラッチ解放遅れを解消することができ、車両移動を防止することができる。
一方、シフト切替装置1が正常時で作動油が低油温以外の状況のときには、図6(b)に示すように、シフト切替装置1のモータ101の作動が完了(目標シフトレンジへの切り替えが完了)した時点、つまり、通常制御のタイミングでクラッチ解放指示を出して自動変速機3のクラッチを解放するので(ステップST3〜ST7)、自動変速機3の解放側のクラッチが早く解放することがなくなる。これによって、例えば[Rレンジ→Dレンジ]や[Dレンジ→Rレンジ]のシフトレンジを切り替える際のガレージショックを抑制することができる。
また、図6(c)に示すように、作動油が低油温以外の状況のときにシフト切替フェールを検出した場合には、そのシフト切替フェールを検出した時点で、クラッチ解放指示を出して自動変速機3のクラッチを解放するので、シフト切替フェール時の動力伝達の遮断を適切なタイミングで行うことができる。すなわち、作動油が低油温以外の状況のときにはクラッチ解放の応答性が良いので、シフト切替フェールを検出した後にクラッチ解放(動力遮断)を行っても、クラッチ解放遅れが生じることがなく、車両の移動(後進)を防止することができる。
−他の実施形態−
以上の例では、シフト切替要求時の作動油の油温が閾値THO未満(氷点下)であるときには、シフト切替要求と同時に自動変速機3の解放側のクラッチを解放して動力遮断を行っているが、本発明はこれに限定されない。
例えば、図7に示すような解放遅延時間(シフト切替要求時からクラッチ解放指示までの時間)の算出用マップを実験・計算等によって作成してSBW_ECU200のROM等に記憶しておき、油温センサ16にて検出される油温に基づいて前記マップを参照して解放遅延時間を求め、その解放遅延時間に基づいてクラッチ解放のタイミングを設定するようにしてもよい。図7に示すマップにおいて、油温センサ16にて検出される油温がTHO2(例えば−20℃)未満である場合、解放遅延時間を0ms(シフト切替要求と同時)としている。また、THO2以上でTHO1(例えば0℃)未満の領域は、油温センサ16にて検出される油温に応じて油温が高いほど解放遅延時間が長くなるように設定されている。なお、検出油温が閾値THO1以上である場合は、通常制御時のタイミングでクラッチを解放する。
以上の例では、P,R,N,Dの各シフトレンジに切り替えるシフトレンジ切替機構に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られることなく、例えばP,R,N,Dに、セカンドレンジ(2)やローレンジ(L)が付加されたシフトレンジ切替機構などの他の任意のシフトレンジ切替機構にも適用可能である。また、ディテントレバー106に回動動作に連動してPレンジと非Pレンジの2つのレンジを選択的に切り替えるレンジ切替機構にも本発明は適用可能である。
以上の例では、出力軸105の回転角(ディテントレバー106の回転角)をNSWセンサ104で検出しているが、これに替えて、例えばマニュアルバルブ302のスプール弁303の操作量など、出力軸105と一体的に駆動される部品の操作量(回転角、移動量等)を検出するようにしてもよい。
以上の例では、車両に搭載された油圧式の自動変速機の摩擦係合要素を解放することにより前記動力伝達の遮断を行っているが、これに限られることなく、エンジンの出力軸から駆動輪へと至るまでの間の動力伝達経路に、油圧式の動力遮断手段(例えばクラッチ)を自動変速機とは個別に設け、その油圧式の動力遮断手段の作動によって上記動力伝達の遮断を行うようにしてもよい。
以上の例では、クラッチ及びブレーキと遊星歯車装置とを用いて変速比を設定する遊星歯車式変速機が搭載された車両の制御装置に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られることなく、ベルト式無段変速機(CVT)など無段変速機が搭載された車両の制御装置にも適用可能である。
本発明のシフト切替装置の制御系の構成を示すブロック図である。 自動変速機の一例を示す概略構成図及び制御系のブロック図を併記して示す図である。 図2に示す自動変速機の作動表である。 レンジ切替機構の概略構成を示す斜視図である。 シフト切替制御の一例を示すフローチャートである。 シフト切替制御の一例を示すタイミングチャートである。 自動変速機のクラッチの解放遅延時間を算出するマップの一例を示す図である。
符号の説明
1 シフト切替装置
11 車両電源スイッチ
12 Pスイッチ
13 シフトスイッチ
100 シフトレンジ切替機構
101 モータ(アクチュエータ)
103 エンコーダ
104 NSWセンサ
105 出力軸
106 ディテントレバー
107 ディテントスプリング
108 ローラ
200 SBW_ECU
3 自動変速機
C1,C3 クラッチ(動力遮断手段)
300 ECT_ECU
301 油圧制御回路
302 マニュアルバルブ

Claims (5)

  1. シフトレンジをアクチュエータによって切り替えるバイワイヤ方式のシフト切替装置が搭載された車両の制御装置であって、
    前記車両の駆動源から駆動輪への動力伝達を遮断する油圧式の動力遮断手段と、前記動力遮断手段の作動油の油温を検出する油温検出手段と、前記シフト切替装置のフェールを検出するフェール検出手段とを備え、前記作動油の油温が予め設定された閾値よりも低い場合には、前記フェール検出結果に関わらず、前記動力伝達の遮断を行うことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 請求項1記載の車両の制御装置において、
    前記作動油の油温が前記閾値以上である場合には、前記シフト切替装置のフェール検出に基づいて前記動力伝達の遮断を行うことを特徴とする車両の制御装置。
  3. シフトレンジをアクチュエータによって切り替えるバイワイヤ方式のシフト切替装置が搭載された車両の制御装置であって、
    前記車両の駆動源から駆動輪への動力伝達を遮断する油圧式の動力遮断手段と、前記動力遮断手段の作動油の油温を検出する油温検出手段と、前記シフト切替装置のフェールを検出するフェール検出手段とを備え、前記作動油の油温が予め設定された閾値よりも低い場合には、前記シフト切替装置のフェール検出の前に前記動力伝達の遮断を行うことを特徴とする車両の制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載の車両の制御装置において、
    前記車両に搭載された油圧式の自動変速機の摩擦係合要素を解放することにより前記動力伝達の遮断を行うことを特徴とする車両の制御装置。
  5. 請求項記載の車両の制御装置において、
    前記自動変速機の作動油の油温を検出する油温検出手段を備え、現在のシフトレンジがドライブレンジまたはリバースレンジのときに、シフト切替要求があったときの前記作動油の油温が予め設定された閾値よりも低い場合には、前記自動変速機の摩擦係合要素をシフト切替要求と同時に解放して前記動力伝達の遮断を行い、前記作動油の油温が前記閾値以上である場合は、前記シフト切替装置のフェールを検出した時点で前記自動変速機の摩擦係合要素を解放して前記動力伝達の遮断を行うことを特徴とする車両の制御装置。
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