JP4284718B2 - レーザ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
モード同期型のレーザ装置では,モード相互間の周波数間隔を揃えるとともにモード間の相互位相を一定に保つことによって,レーザ共振器内に存在する多数の縦モードの規則的な干渉が実現される。モード同期型のレーザ装置は,時間間隔が狭い高速の繰り返し光パルス(光パルス列)を生成できるため,高速化・大容量化が著しい近年の光通信用光源として有用である。
【0003】
従来,モード同期型のレーザ装置としては,例えば,S.Arahira et.al.,”Transform limited optical short pulse generation at high repetition rate over 40GHz from a monolithicpassive mode locked DBR laser diode”,IEEE Photon.Tchnol.Lett.vol.5,pp1362−1365(1993)に開示された受動モード同期型のレーザ装置があった。
【0004】
ここで,上記文献に記載されたレーザ装置について,図7を参照しながら略述する。なお,図7には,上記文献にかかる一のレーザ装置であるLD(Laser Diode;レーザダイオード)300の構成を模式的に示す。図7に示すように,従来のLD300は,第1端面300aと第2端面300bとに渡る光導波路310でレーザ光を生成する受動モード同期型のDBRレーザである。
【0005】
LD300において,光導波路310は,個々独立に電流注入が実施できる4の領域に分けられている。第1端面300a側から順に挙げると,DBR(Distributed Bragg Reflection;分布ブラッグ反射)領域310aと位相調整領域310bと活性領域310cと可飽和吸収領域310dとである。かかる構成を有するLD300においては,活性領域310cでの発光とDBR領域310aでの波長選択的な光の反射と可飽和吸収領域310dでの各モード間の位相関係の調整とによって,短パルス状のレーザ光の発振が実現される。
【0006】
かかるレーザ発振においては,位相調整領域310bへ注入する電流を調節することによって,共振動作のための光の位相調整が実現される。また,DBR領域310aへ注入する電流を調節することによって,DBR領域310aに形成された均一ブラッグ回折格子320aの格子周期を均一に伸張させ,発振波長の調整が実現される。さらに,活性領域310cへ注入するバイアス電流と可飽和吸収領域310dへ注入するバイアス電流とを制御することによって,モード同期動作が実現され,発振レーザパルス列のパルス周期が調整される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来のレーザ装置は,特にLD300のように光素子化をした場合に,共振器長に依存するモード同期動作の周波数調節が精度良く実施できず,所望の周期のレーザパルス列を得ることは困難であった。その一因としては,通常レーザ素子は劈開によって共振器長が決まるが,この劈開プロセスでは数十μm以下の精度での調整が難しいことが挙げられる。また,実効的な共振器長を決めるレーザ素子の光導波路の屈折率が発振閾値等によって容易に変化することも,他の一因として挙げられる。
【0008】
本発明は,従来のレーザ装置が有する上記問題点に鑑みてなされたものであり,レーザパルス列の周期を高精度に調整可能な,新規かつ改良されたレーザ装置を提供することを目的とする。さらに,本発明の他の目的は,発振されるレーザ光の波長を広い範囲で変化させることができる,新規かつ改良されたレーザ装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために,請求項1に記載の発明は,実効的な格子周期が実質的に均一な第1のブラッグ回折格子が形成された反射領域と,光が入出射される導波路端面と,少なくとも活性領域を有し反射領域と導波路端面とを相互に接続する中継領域とが,形成された光導波路と;実効的な格子周期が不均一な第2のブラッグ格子が形成され導波路端面に光を入出射する光ファイバと;を備える構成を採用する。
【0010】
かかる構成を有する請求項1に記載の発明においては,第2のブラッグ回折格子の実効的な格子周期が不均一であるために,反射領域での光の反射位置は波長依存性を示す。したがって,反射領域での反射位置と光ファイバでの反射位置との間に形成されレーザ共振器として機能する光の周回経路は,共振する光の波長によってその長さが変化する。結果として,請求項2に記載の発明によれば,共振器長の異なる複数のレーザ共振器の機能が一の光経路上で実現される。これによって,まず,レーザ光の発振条件の自由度が向上し,レーザ装置の優れた波長可変特性が実現される。
【0011】
かかる請求項1に記載の発明は,請求項2に記載の発明のように,中継領域は可飽和吸収領域をも有する構成を採用することによって,受動モード同期型のレーザ装置に適用することができる。かかる構成を有する請求項2に記載の発明においては,光強度が増加すると光吸収量が減少する可飽和吸収領域が設けられることによって,自己パルセーション(self pulsation)現象が起こり,受動モード同期型のレーザ短パルス発振が可能となる。
【0012】
モード同期型のレーザ発振では,レーザ装置での共振器長によってモード同期動作の周波数が決まる。したがって,請求項2に記載の発明によれば,一の光経路上に実質的に複数のレーザ共振器長が実現されているため,優れた発振波長の可変特性を持つことと相俟って,非常に大きなモード同期動作の周波数変化が実現される。結果として,所望の周期のレーザ光パルス列を生成することができるレーザ装置を提供することが可能となる。
【0013】
さらに,請求項2に記載の発明においては,周回光経路の一部が光ファイバ内に形成されている。一般に光ファイバは基板上に形成された光導波路よりも光の閉じ込め効果が高く伝搬損失が小さいため,請求項2に記載の発明では,光損失の低減とともに効果的な自己パルセーションが実現される。
【0014】
なお,上記請求項1又は2に記載の発明において,光導波路は,請求項3に記載の発明のように,半導体光素子に形成されている構成とすることが可能である。請求項3に記載の発明で採用されているかかる構成は,従来のレーザ装置に大幅な変更を加えなくても形成することができる。例を挙げるならば,従来から提案されているDBRレーザ素子を表面実装する際に,該DBRレーザ素子と接続される光ファイバの端部分に不均一な格子周期を持つブラッグ回折格子を形成することによって,形成することができる。
【0015】
また,上記課題を解決するために,請求項4に記載の発明は,実効的な格子周期が実質的に均一な第1のブラッグ回折格子が形成された第1の反射導波路と,実効的な格子周期が不均一な第2のブラッグ回折格子が形成された第2の反射導波路と,活性領域と可飽和吸収領域とを有し第1の反射導波路と第2の反射導波路とを相互に接続する中継導波路と,を備える構成を採用する。
【0016】
かかる構成を有する請求項4に記載の発明は,例えば,第1及び第2の反射導波路と中継導波路とを同一基板上に形成した場合に,所望のパルス間隔を持つパルス列の生成と発振波長の優れた可変性とが実現されたレーザ装置を光素子化することができる。したがって,他の光学素子との同一基板上への集積が可能となり,例えばコストの上昇や装置規模の拡大等を引き起こさずに,発振波長の可変機能とパルス列周期の可変機能との自由度が高いレーザ装置の光通信機器への適用が容易になる。
【0017】
ここで,第2のブラッグ回折格子は,請求項5に記載の発明のように,実効的な格子周期が一定の変化量で順次変化するものである構成とすることが好適である。かかる構成を有する請求項5に記載の発明においては,一定の変化量を適宜変化させることによってモード飛びが防止され,発振波長の連続的な波長チューニングが可能となるからである。
【0018】
なお,第2のブラッグ回折格子の実効的な格子周期の調整は,請求項6に記載の発明のように,さらに,発熱手段を備える構成を採用したり,請求項7に記載の発明のように,さらに,電流注入手段を備える構成を採用することによって,実現することができる。また,第1のブラッグ回折格子の実効的な格子周期の調整も,請求項8に記載の発明のように,さらに,発熱手段を備える構成や,請求項9に記載の発明のように,さらに,電流注入手段を備える構成を採用することによって,実現することができる。
【0019】
ここで,発熱手段を設けた場合にはTO効果(Thermo−Optic effect;熱光学効果)によって,電流注入手段を設けた場合にはEO効果(Electro−Optic effect;電気光学効果)によって,それぞれ導波路構造内のコアの屈折率を変化させ,実効的な格子周期を調整することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に,添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,以下の説明及び添付図面において,略同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一符号を付することにより,重複説明を省略する。
【0021】
(第1の実施の形態)
まず,第1の実施の形態について,図1〜図3を参照しながら説明する。ここで,図1は,本実施の形態にかかるレーザ装置の一例であるレーザ共振器100の概略構成を示す断面図であり,図2は,レーザ共振器100に適用されるDBRレーザ素子150の概略構成を示す平面図である。また,図3は,レーザ共振器100の発振動作についての説明図である。
【0022】
図1に示すように,本実施の形態にかかるレーザ共振器100は,主な構成要素として,半導体光素子に相当するDBRレーザ素子150と光ファイバに相当するグレーティングファイバ160とを備えている。DBRレーザ素子150について説明すると,DBRレーザ素子150には,無反射膜がコーティングされた第2端面150bと第2端面150bの対向面である第1端面150aとに渡り,積層導波路である光導波路110が形成されている。かかる光導波路110では,素子裏面150d側の層である下部クラッド層120d表面にコア層130と上部クラッド層120cとを順次積層する構成を採用することによって,コア層130への光閉じ込めが実現されている。
【0023】
DBRレーザ素子150において,かかる光導波路110には,3の領域が形成されている。3の領域の内で最も第1端面150a側に形成されているのは,反射領域に相当するDBR領域110aである。かかるDBR領域110aは,コア層130として光導波層130aが適用された受動導波路領域である。DBR領域110aにおいて,光導波層130aと下部クラッド層120dとの境界部分には,第1のブラッグ回折格子に相当する均一格子132が形成されており,かかる構成によって逆方向結合に基づくブラッグ反射による波長選択的な光の反射が実現される。なお,後述する抵抗膜180aに電流を流していない場合には,かかるDBR領域110aのブラッグ波長λはλ1である。
【0024】
3の領域の内で最も第2端面150b側に形成されているのは,中継領域の可飽和吸収領域に相当する可飽和吸収領域110cである。かかる可飽和吸収領域110cには,コア層130として可飽和吸収層130cが適用されており,光強度の増加とともに光吸収が減少する可飽和吸収特性が実現されている。レーザ共振器100では,かかる可飽和吸収領域110cの可飽和吸収特性によって自己パルセーション現象が起こり,レーザ光のパルス発振が実現される。
【0025】
さらに,DBR領域110aと可飽和吸収領域110cとの間に形成されているのは,中継領域の活性領域に相当する活性領域110bである。かかる活性領域110bには,コア層130として活性層130bが適用されており,発光機能と利得機能とが実現されている。
【0026】
なお,本実施の形態においては,例えば,下部クラッド層120dをp−InPから形成し上部クラッド層120cをn−InPから形成することが可能である。また,光導波層130aは,例えば,バンドギャップ波長が約1.2μm付近の組成からなる非活性材料から形成することが可能である。さらに,活性層130bは,例えば,バンドギャップ波長が約1.55μmの組成からなるInGaAsPから形成することが可能である。さらにまた,可飽和吸収層130cは,活性層130b同様に,例えば,バンドギャップ波長が約1.55μmの組成からなるInGaAsPから形成することが可能である。
【0027】
以上説明した光導波路110を有するDBRレーザ素子150には,素子裏面150d全面を覆うように共通電極140が設置されている。また,図2に示すように,DBRレーザ素子150には,素子表面150cの活性領域110b上に当たる部分を覆うように第1電極140bが設置されており,素子表面150cの可飽和吸収領域110c上に当たる部分を覆うように第2電極140cが設置されている。DBRレーザ素子150においては,かかる構成によって,活性層130bと可飽和吸収層130cとのそれぞれへの相互に独立な電流注入が可能となり,受動モード同期型のレーザ光パルス発振が可能となる。
【0028】
また,DBRレーザ素子150においては,素子表面150cのDBR領域110a上に当たる部分に,絶縁膜170aを介して発熱手段に相当する抵抗膜180aが設置されている。図1に示すように,かかる抵抗膜180aは,電流が流れると発熱して,絶縁膜170aと上部クラッド層120cとを介して光導波層130aを加熱し,TO効果によって光導波層130aの屈折率を変化させる。かかる屈折率変化の結果,DBR領域110aのブラッグ波長λは,λ1からλ2へと変化する。ここで,絶縁膜170aは,抵抗膜180aと素子表面150cとを電気的に隔離するためのものである。
【0029】
なお,本実施の形態において,共通電極140,第1電極140b及び第2電極140cは,例えば,Auから形成することができる。また,抵抗膜180aは,例えば,Ptから形成することができる。さらに,絶縁膜170aは,例えば,SiOから形成することができる。
【0030】
レーザ共振器100を形成する他の主構成要素であるグレーティングファイバ160について説明すると,グレーティングファイバ160には,第2ブラッグ回折格子に相当するチャープグレーティング(図示せず。)が形成されている。かかるチャープグレーティングは,その格子間隔がグレーティングファイバ160の進行方向に沿って連続的に変化するように形成されている。かかる構成によって,グレーティングファイバ160では,その進行方向に沿ってブラッグ波長がλ1からλ2(λ1<λ2)へ連続的に変化する特性が実現されている。
【0031】
本実施の形態にかかるレーザ共振器100は,以上説明したDBRレーザ素子150とグレーティングファイバ160とが光学レンズ190を介して相互にアラインメントされて形成される。かかるアラインメントでは,DBRレーザ素子150の第2端面150bとグレーティングファイバ160のブラッグ波長がλ1である位置側の端面160aとが相互に光学的に接続される。
【0032】
なお,本実施の形態においては,光学レンズ190の代わりに,例えば先球ファイバ等の他の光結合デバイスを適用することができる。また,グレーティングファイバ160のブラッグ波長がλ2である位置側の端面は,例えばレーザ光パルスの受光装置や伝送装置等の他の光学要素に接続することが可能である。
【0033】
以上説明した構成を有するレーザ共振器100の動作について,図3を参照しながら説明する。図3に示すように,DBR領域110aとグレーティングファイバ160とは,共に,ブラッグ反射による逆方向結合によって光を反射する機能を備えている。したがって,レーザ共振器100では,DBR領域110aでの光の反射位置とグレーティングファイバ160での光の反射位置との間に,可飽和吸収領域110cと活性領域110bとが介挿された周回光経路が形成される。結果として,周回光経路の往復伝搬による光波パワーの蓄積と可飽和吸収領域110cでの可飽和吸収動作によるモード同期とによって,活性領域110bで発生した光のうち所定の共振条件を満たす成分からレーザ光パルスが形成される。
【0034】
ここで,まず,抵抗膜180aに電流が流れていない場合を想定すると,上述のようにDBR領域110aのブラッグ波長λはλ1である。したがって,周回光経路は,DBR領域110aでの光の反射位置とグレーティングファイバ160のブラッグ波長がλ1の位置(図3中の点P)との間に形成される。結果として,レーザ共振器100に形成される共振器長は,La+Lb+L1で表され,レーザ共振器100のモード同期周波数fは,f1=c/2(naLa+nbLb+n1L1)で表される。
【0035】
なお,Laは,DBRレーザ素子150におけるDBR領域110aでの光の反射位置と第2端面150bとの実際の距離を示し,naは,同距離領域の平均的な屈折率を示す。また,Lbは,レーザ共振器100におけるDBRレーザ素子150の第2端面150bとグレーティングファイバ160の端面160aとの実際の距離を示し,nbは,同距離領域の平均的な屈折率を示す。さらに,L1は,グレーティングファイバ160における端面グレーティングファイバ160bとブラッグ波長がλ1の位置(点P)との実際の距離を示し,n1は,グレーティングファイバ160のコアの平均的な屈折率を示す。さらにまた,cは,光速を示す。
【0036】
次に,抵抗膜180aに電流が流れている場合を想定すると,DBR領域110aのブラッグ波長λはλ1からλ2へ変化する。したがって,周回光経路は,DBR領域110aでの光の反射位置とグレーティングファイバ160のブラッグ波長がλ2の位置(図3中の点Q)との間に形成される。結果として,レーザ共振器100に形成される共振器長は,La+Lb+L2で表され,レーザ共振器100のモード同期周波数fは,f2=c/2(naLa+nbLb+n1L2)で表される。なお,L2は,グレーティングファイバ160における端面160aとブラッグ波長がλ2の位置(点Q)との実際の距離を示す。
【0037】
レーザ共振器100において,端面160aとグレーティングファイバ160での光の反射位置との距離であるL1とL2とは,グレーティングファイバ160に形成されたチャープグレーティングの格子周期の変調量を大きくすることによって,大きな値を得ることができる。したがって,レーザ共振器100においては,外部から電流を抵抗膜180aに注入することによって,モード同期周波数を大きく変化させ,所望のパルス周波数のレーザ光パルス列が得られることが分かる。
【0038】
なお,レーザ共振器100においては,パルス周期を変調させるために抵抗膜180aに電流を流すと,同時に,パルス列を構成するレーザ光の波長をも調整することができる。すなわち,レーザ共振器100は,発振波長のチューニングを行うことができるのである。
【0039】
以上説明したように,本実施の形態によれば,抵抗膜に流す電流を調整することによって,モード同期周波数を変化させて,所望のパルス周波数を有するレーザ光パルスを生成することができる。また,損失の小さい光ファイバをレーザ共振器の一部に使用することによって,モード同期周波数を非常に大きく変化させることができる。なお,本実施の形態においては,発熱手段に相当する抵抗膜の代わりに電極を適用して,キャリア注入や電界印加等によるEO効果を利用して,DBR領域の屈折率変化を実現することも可能である。
【0040】
(第2の実施の形態)
次に,本発明の第2の実施の形態について,図4〜図6を参照しながら説明する。なお,図4は,本実施の形態にかかるレーザ装置の一例であるレーザ素子200の概略構成を示す断面図である。また,図5は,レーザ素子200の概略構成を示す平面図であり,図6は,レーザ素子200の発振動作についての説明図である。
【0041】
図4に示すように,本実施の形態にかかるレーザ素子200は,ワンチップ型のレーザ素子であり,図1に示す上記第1の実施の形態にかかるレーザ共振器100の機能と実質的に等価な機能が実現されている。詳細に説明すると,本実施の形態にかかるレーザ素子200には,相互に対向する第1端面200aと第2端面200bとに渡り光導波路210が形成されている。かかる光導波路210は,下部クラッド層220dとコア層230と上部クラッド層220cとが順次積層された積層構造で形成されており,第1DBR領域210aと活性領域210bと可飽和吸収領域210cと第2DBR領域210dとの4の領域に分かれている。
【0042】
光導波路210において,最も第1端面200a側に位置する第1DBR領域210aは,コア層230として光導波層230aを適用した受動導波路であり,第1の反射導波路に相当する。かかる第1DBR領域210aにおいて,光導波層230aと下部クラッド層220dとの境界部には,均一な格子周期で第1のブラッグ回折格子に相当する均一格子232aが形成されている。第1DBR領域210aでは,かかる均一格子232aが形成されているために,ブラッグ反射条件を満たす所定の波長の光が所定の位置で選択的に反射される。
【0043】
また,最も第2端面200b側に位置する第2DBR領域210dは,コア層230として光導波層230dが適用された受動導波路であり,第2の反射導波路に相当する。かかる第2DBR領域210dにおいて,光導波層230dと下部クラッド層220dとの境界部には,第2端面200bに近付くに連れて格子周期が短くなる不均一格子232dが形成されている。第2DBR領域210dでは,第2のブラッグ回折格子に相当するかかる不均一格子232dが形成されているために,波長毎に異なる位置において光がブラッグ反射される。
【0044】
さらに,光導波路210において,第1DBR領域210aと第2DBR領域210dとの間には,活性領域210bと可飽和吸収領域210cとから中継導波路に相当する領域が形成されている。第1DBR領域210a側に位置する活性領域210bは,コア層230として活性層230bが適用されており,活性領域に相当する。かかる活性領域210bでは,電流注入によって,活性層230bでの発光機能及び利得機能が実現される。一方,第2DBR領域210d側に位置する可飽和吸収領域210cは,コア層230として可飽和吸収層230cが適用されており,可飽和吸収領域に相当する。かかる可飽和吸収領域210cは,可飽和吸収特性を示す。したがって,光導波路210では,自己パルセーション現象が生じて,受動モード同期動作が実現される。
【0045】
なお,本実施の形態において,例えば,下部クラッド層220dをp−InPから形成し上部クラッド層220cをn−InPから形成することが可能である。また,光導波層230aと光導波層230dとは,例えば,バンドギャップ波長が約1.2μm付近の組成からなる非活性材料から形成することが可能である。さらに,活性層230bと可飽和吸収層230cとは,例えば,バンドギャップ波長が約1.55μmの組成からなるInGaAsPから形成することが可能である。
【0046】
レーザ素子200には,以上説明した光導波路210でのレーザ光パルス発振動作,発振波長の変調動作及び発振パルスのパルス変調動作を行うために,素子表面200cと素子裏面200dとに電極及び加熱膜が設置されている。より詳細に説明すると,レーザ素子200において,素子裏面200dには全面に共通電極240が設置されている。また,素子表面200cには,素子表面200cの活性領域210b上に当たる部分を覆うように第1電極240bが設置されており,素子表面200cの可飽和吸収領域210c上に当たる部分を覆うように第2電極240cが設置されている。
【0047】
さらに,図5に示すように,素子表面200cの第1DBR領域210a上に当たる部分には,第1絶縁膜270aを介して,発熱手段に相当する第1加熱膜280aが設置されている。かかる第1加熱膜280aは,その両端部に形成された電極パッド282aと電極パッド284aとに電位差を与えることによって,その発熱部に電流が流れてジュール熱が発生するようになっている。同様に,素子表面200cの第2DBR領域210d上に当たる部分には,第2絶縁膜270dを介して,発熱手段に相当する第2加熱膜280dが設置されている。かかる第2加熱膜280dも,第1加熱膜280a同様に,その両端部に形成された電極パッド282dと電極パッド284dとに電位差を与えることによって,その発熱部に電流が流れてジュール熱が発生するようになっている。ここで,第1絶縁膜270aと第2絶縁膜270dとは,第1加熱膜280a及び第2加熱膜280dと素子表面200cとを電気的に絶縁するためのものである。
【0048】
なお,本実施の形態において,共通電極240,第1電極240b及び第2電極240cは,例えば,Auから形成することができる。また,第1加熱膜280a及び第2加熱膜280dは,例えば,Ptから形成することができる。さらに,絶縁膜第1絶縁膜270aは,例えば,SiOから形成することができる。
【0049】
図4に示すように以上説明した構成を有するレーザ素子200は,図1に示す上記第1の実施の形態にかかるレーザ共振器100と原理的に同一な動作を実施することができる。すなわち,レーザ素子200では,第1DBR領域210aでの光の反射位置と第2DBR領域210dでの光の反射位置との間に活性領域210bと可飽和吸収領域210cとが介挿された周回光経路が形成されて,受動モード同期動作によるレーザ光パルス発振が行われる。さらに,第1加熱膜280aの発熱による第1DBR領域210aのブラッグ波長λを変化させることによって,周回光経路に規定される共振器長が調整され,発振パルスの周期変調が行われる。
【0050】
かかる動作において,本実施の形態にかかるレーザ素子200は,図1に示すレーザ共振器100と相違する特徴を有している。それは,発振パルス列の波長チューニングとパルス周期の変調とを制御可能なことである。以下,本実施の形態にかかるレーザ素子200のかかる動作の特徴について,図4と図6とを共に参照しながら説明する。
【0051】
図6においては,縦軸に光の波長が示してあり,横軸に光導波路210内の位置が示してある。図6中,第2DBR領域210dの実線は,不均一格子232dの格子周期の変化をそのまま表しているのではなく,光の損失や回折効率の結果で定まる第2DBR領域210dへの光の侵入長の波長依存性を示している。
【0052】
(1)第1の場合として,第1加熱膜280aと第2加熱膜280dとのどちらにも電流を流していない場合を考える。かかる場合,第1DBR領域210aのブラッグ波長は,位置と無関係にλcで一定であり,発振波長はλcである。他方,第2DBR領域210dのブラッグ波長は,第2端面第2端面200bに近付くに連れて長くなる特性を示す。図5中には,かかる第2DBR領域210dのブラッグ波長の特性の例として,位置の一次関数として表せるものを示してある。かかる場合,共振器長がLcであるとすると,モード同期周波数fはf=c/2nLcである。
【0053】
(2)次に,第2の場合として,第2加熱膜280dには電流を流さないが第1加熱膜280aに電流を流す場合を考える。かかる場合,第1DBR領域210aのブラッグ波長は,上記第1の場合でのλcよりも長いλdで一定となるため,発振波長は上記第1の場合よりも長いλdである。他方,第2DBR領域210dのブラッグ波長は,上記第1の場合と同様の特性のままである。結果として,共振器長は,上記第1の場合のLcより長いLdとなり,モード同期周波数fはf=c/2nLdとなる。
【0054】
(3)さらに,第3の場合として,第1加熱膜280aだけでなく第2加熱膜280dにも電流を流す場合を考える。かかる場合,第1DBR領域210aのブラッグ波長は,上記第2の場合と同様,λdで一定となるため,発振波長は上記第2の場合と同様λdである。しかし,第2DBR領域210dのブラッグ波長は,上記第1及び第2の場合の特性よりも長波長側にシフトする。結果として,共振器長は,上記第1の場合のLcよりは長いが第2の場合のLdよりは短いLdとなり,モード同期周波数fはf=c/2nLc’となる。
【0055】
以上の第1の場合〜第3の場合の考察から,本実施の形態にかかるレーザ素子200において,モード同期周波数fは,第1加熱膜280aに流す電流と第2加熱膜280dに流す電流との関係によって調整されることが分かる。これに対して,発振波長は,第1加熱膜280aに流す電流のみによって調整されることができる。
【0056】
したがって,レーザ素子200では,発振波長を固定した状態,すなわち第1加熱膜280aに流す電流を一定に保った状態でも,第2加熱膜280dに流す電流を調節することによって,モード同期周波数fを変調することができる。また,モード同期周波数を固定した状態でも,第1加熱膜280aに流す電流と第2加熱膜280dに流す電流との所定の関係を維持しておけば,発振波長を変化させることができる。
【0057】
以上説明したように,本実施の形態によれば,上記第1の実施の形態同様,所望のパルス周波数を有するレーザ光パルスを生成することができる。さらに,本実施の形態によれば,発振レーザ光パルスの波長とパルス周期とを実質的に独立に制御することが可能となる。なお,本実施の形態においても,発熱手段に相当する抵抗膜の代わりに電極を適用して,キャリア注入や電界印加等によるEO効果を利用して,DBR領域の屈折率変化を実現することも可能である。
【0058】
以上,本発明の好適な実施の形態について,添付図面を参照しながら説明したが,本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇において,当業者であれば,各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり,それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0059】
例えば,上記実施の形態においては,Auから成る電極及びPtから成る加熱膜及びSiOから成る絶縁膜を適用したレーザ装置を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されない。本発明は,他の様々な材料からなる電極及び加熱膜及び絶縁膜を適用したレーザ装置に対しても適用することができる。
【0060】
また,上記実施の形態においては,GaAs系及びInP系の半導体材料を適用したレーザ装置を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されない。本発明は,他の様々な材料,例えばLiNbO3やSi系等を適用したレーザ装置に対しても適用することができる。
【0061】
さらに,上記実施の形態においては,発熱手段として抵抗膜を適用したレーザ装置を例に挙げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されない。本発明は,他の様々な発熱手段を適用した半導体装置に対しても適用することができる。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば,光パルス生成装置として使用可能なレーザ装置において,ファセットミラーとして機能する均一周期ブラッグ回折格子を有するDBR反射鏡と周期変調ブラッグ回折格子を有するDBR反射鏡とを活性領域の両側に形成する構成によって,高い発振波長の可変能力及び高いパルス周期の可変能力を実現している。したがって,本発明を適用したレーザ装置を使用することによって,所望の周波数及び所望のパルス周期を持つレーザ光パルス列を得ることができる。すなわち,本発明によれば,高速化・大容量化の著しい光通信システムに適した搬送波等の発信源の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用可能なレーザ共振器の概略構成を示す断面図である。
【図2】 図1示すレーザ共振器に適用されるDBRレーザ素子の概略構成を示す平面図である。
【図3】 図1に示すレーザ共振器の発振動作についての説明図である。
【図4】 本発明を適用可能なレーザ素子の概略構成を示す断面図である。
【図5】 図4に示すレーザ素子の概略構成を示す平面図である。
【図6】 図4に示すレーザ素子の発振動作についての説明図である。
【図7】 従来のレーザ装置の概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
100 レーザ共振器
110,210 光導波路
110a,210a,210d DBR領域
110b,210b 活性領域
110c,210c 可飽和吸収領域
132,232a,232d ブラッグ回折格子
150 DBRレーザ素子
150b 第2端面
160 グレーティングファイバ
180a,280d 抵抗膜
200 レーザ素子

Claims (5)

  1. 実効的な格子周期が実質的に均一な第1のブラッグ回折格子が形成された第1の反射導波路と,
    実効的な格子周期が不均一な第2のブラッグ回折格子が形成された第2の反射導波路と,
    活性領域と可飽和吸収領域とを有し前記第1の反射導波路と前記第2の反射導波路とを相互に接続する中継導波路と,
    前記第2のブラッグ回折格子の実効的な格子周期を調整するための発熱手段と、
    を備えることを特徴とする,レーザ装置。
  2. 実効的な格子周期が実質的に均一な第1のブラッグ回折格子が形成された第1の反射導波路と,
    実効的な格子周期が不均一な第2のブラッグ回折格子が形成された第2の反射導波路と,
    活性領域と可飽和吸収領域とを有し前記第1の反射導波路と前記第2の反射導波路とを相互に接続する中継導波路と,
    前記第2のブラッグ回折格子の実効的な格子周期を調整するための電流注入手段と、
    を備えることを特徴とする,レーザ装置。
  3. 前記第2のブラッグ回折格子は,前記実効的な格子周期が一定の変化量で順次変化するものであることを特徴とする,請求項1又は2に記載のレーザ装置。
  4. さらに,前記第1のブラッグ回折格子の実効的な格子周期を調整するための発熱手段を備えることを特徴とする,請求項1,2又は3のいずれかに記載のレーザ装置。
  5. さらに,前記第1のブラッグ回折格子の実効的な格子周期を調整するための電流注入手段を備えることを特徴とする,請求項1,2,3又は4のいずれかに記載のレーザ装置。
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