JP4284409B2 - ケーブル接続装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ロボットアームの関節などに組み込んで使用される可撓性ケーブルのためのケーブル接続装置に関する。
従来、ロボットは、本体から一つ又は直列に複数個配置されたアームを備えており、アームの先端部分に設けられるエンドエフェクタとして溶接治具、加工治具や把持機構のような各種のアッタチメントを取り付けることで、搬送・組立・加工・分解等の多彩な操作を可能にしている。アームの端部やエンドエフェクタの取付け部分には、相対回転を可能にするために関節が設けられており、関節やエンドエフェクタは、その基端側と先端側との可動体間において相対回転動作を行うことができる構造に構成されている。各関節部分で回転機構の回転角度を適宜組み合わせることによって、エンドエフェクタが到達できる位置や姿勢を3次元的に選択・指定することができる。このようなエンドエフェクタには、通常、各種作業を行わせるための駆動機構やセンサが搭載されている。また、先端側に駆動機構やセンサを搭載して回転動作をする機構として、監視システムにおいて用いられる雲台機構がある。雲台機構においては、搭載したカメラ等のセンサの向きを回転機構によって広範囲に変更可能にすることができる。
回転機構の先に駆動機構やセンサが搭載されたロボット(或いはロボットアーム)や雲台機構においては、基部側と先端側との間で、各種作業に応じて、液体、気体、粉粒体等の物質を供給・回収し、駆動機構を駆動するための電力等のエネルギーを供給し、そのための制御信号を伝達し、あるいは先端側に設けられたセンサに対して基部側からのセンサ制御信号やセンサからの検出信号を伝送するといった要求を満たす必要がある。そうした物質の輸送、電力の伝送、各種信号の伝達は、通常、回転機構に備わる可動体間に張り渡された管、信号線や電力線等のケーブルを通じて行われる。
しかしながら、回転機構に張り渡されたケーブルは、回転機構の回転によって捩じり作用が働いて切れたり擦れて損傷することがある。単にケーブルを弛ませただけでは、弛みのスペースを確保する必要があると共に、周囲の器材とひっかかりを生じるおそれがある。また、螺旋状にケーブルを巻いておくことにより、螺旋状のケーブルの弛みによって回転機構の回転に対応する方法が提案されているが、弛みが均一にならず、部分的にキツく締まったり、擦れを生じるおそれがあり、これらはケーブルの損傷に繋がるという問題がある。
ロボットアームの長手方向の第1軸線回りに回転自在な第1手首部材の基端部外周に周方向に間隔を置いて取り付けた第1と第2のケーブルホルダに、ロボットアーム側から延びるケーブルを順に通してクランプして、ツールホルダ側に取り回し、第2ケーブルホルダを第1手首部材に対して第2軸線に平行な軸線回りと、この軸線に直交する第2手首部材の軸線回りとの2軸の回転自由度を持つように取り付けたケ−ブル支持装置が提案されている。このケーブル支持装置は、手首を迂回するように取り回すケーブルの弛みを可及的に小さくすることで、ロボットアームの手首に対してケーブルの絡みつきやワーク等に対するケーブルの干渉を防止することを図っている(特許文献1参照)。
特開2001−310289号公報([0009]〜[0013]、図1〜図2)
ロボットのジョイント回転体とともにロータリジョイントを構成するジョイント固定体に、作業用エアを導入するためのエア取入口、制御信号伝達用の電気配線を導入する信号線取入口、溶接用集電ケーブルを接続するケーブル取付部を設けることによって、手首が大きく回転しても、ジョイント回転体から出たエアホースなどが周辺機器と干渉したり相互に接触するのを防止し、ロボットの手首近傍にエアホース、制御信号線、溶接用集電ケーブルなどの弛みやひきつれ、垂れ下がりを防止することができるロボット手首用ロータリジョイント装置が提案されている(特許文献2参照)。
特開平5−293788号公報([0005]〜[0007]、図1、図5、図7)
しかしながら、回転機構の外側を迂回することで弛みを可及的に少なくする工夫を施したケーブルは、依然として、回転機構の外側でケーブルのためのスペースを必要としており、外部に露出されるケーブルには干渉や損傷の危険があると共に、省スペースにも限界がある。また、電気配線をフラットケーブルにて構成する場合においては、フラットケーブルは回転体側に設けられた環状収容空間内に多重に緩巻して収容されるので、ケーブル長さが必要であるのに対して十分な回動量が得られない等の問題がある。
相対移動する二つの部材間で電気的な接続を可能にするケーブルとして、複写機や、スキャナやプリンタ等のコンピュータとその周辺機器において見ることができるフレキシブルフラットケーブルが知られている。しかしながら、そうしたフレキシブルフラットケーブルは、二つの部材がする相対運動がフレキシブルフラットケーブルの長手方向に沿った直線運動である場合が殆どである。直線運動以外の部分において用いられるフレキシブルフラットケーブルもあるが、その場合には、相対移動量が少なく、ケーブルのひねりや座屈を本来考慮する必要がない程度のものが多い。二つの部材がする相対運動が相対回転である場合のフレキシブルフラットケーブルの適用例として、自動車のステアリングホイールと固定軸との間の電気的接続装置も提案されている。この場合のフレキシブルフラットケーブルは、内周面と外周面のように径方向に対向する同心円筒面を有する二つの部材間に適用され、一方の部材から両部材間に設けられている反転ローラで反転されて他方の部材に延びている(特許文献3参照)。フレキシブルフラットケーブルは、内外各円筒面に周方向に沿って敷設され、内外円筒面間においては反転ローラで反転させることで、各部材の相対回転時においても捩じれや座屈を起こすことなく接続させることができる。しかしながら、この電気的接続装置は、径方向に対向する同心円筒面を持つために、装置全体が径方向に嵩張ることが避けられない。
特開平11−54234号公報([0014]、図1)
そこで、可動体側の間で物質、エネルギー又は情報を輸送・伝達するため回転機構に組み込んで使用され、可撓性ケーブルを可動体の相対回転に追従して案内するケーブル接続装置において、相対回転可能な可動体の構造と可撓性ケーブルの形状との組合せに工夫を施して、可動体間で可撓性ケーブルに捩じりを生じさせることなく曲げのみを作用させて、可動体の回転量を十分大きく取ることを可能にする点で解決すべき課題がある。
この発明の目的は、本発明は、上記の問題に対処するために考案されたものであり、回転機構の回転に対応して小さなスペースでケーブルを安定的に支持して構造全体をコンパクトに構成し、しかも回転機構の回転によって切れたり擦れて損傷するような事態が生じることがないケーブル接続装置を提供することである。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明によるケーブル接続装置は、相対回転自在に配置された二つの可動体、及び前記可動体の間に張り渡され且つ前記可動体の相対回転に追従変形する一組の可撓性ケーブルを備え、前記両可動体は、共通軸の回りに相対回転自在であると共に回転面が互いに前記共通軸の軸線方向に対向配置されており、前記可撓性ケーブルは一方の前記回転面上に沿って延びる巻掛け部から他方の前記回転面上に沿って延びる巻掛け部に前記両巻掛け部に連なる屈曲部を経て反転案内されることから成り、前記可撓性ケーブルは、前記巻掛け部及び前記屈曲部を平面展開させた状態で円弧状を呈するフラットケーブルであり、前記両可動体は、各仮想頂点が同一位置又は僅かに異なる位置に置かれた円錐体であることから成り、前記両可動体の間には、前記可撓性ケーブルの前記屈曲部を内側から接触案内するため仮想頂点が前記可動体の前記仮想頂点と同じ位置又はその近傍を占める円錐案内コロが配置され、前記可撓性ケーブルは、前記屈曲部が前記回転面の周方向に互いに背反方向に配置された一組として構成され、前記円錐案内コロの自転軸を軸支する軸支部がブリッジによって互いに連結されていることを特徴とするものである。
上記課題を解決するため、請求項2に係る発明によるケーブル接続装置は、相対回転自在に配置された二つの可動体、及び前記可動体の間に張り渡され且つ前記可動体の相対回転に追従変形する一組の可撓性ケーブルを備え、前記両可動体は、共通軸の回りに相対回転自在であると共に回転面が互いに前記共通軸の軸線方向に対向配置されており、前記可撓性ケーブルは一方の前記回転面上に沿って延びる巻掛け部から他方の前記回転面上に沿って延びる巻掛け部に前記両巻掛け部に連なる屈曲部を経て反転案内されることから成り、前記可撓性ケーブルは、前記巻掛け部及び前記屈曲部を平面展開させた状態で円弧状を呈するフラットケーブルであり、前記両可動体のうち、一方の可動体が円錐体であって、他方の可動体が円板であり、前記円錐体の仮想頂点が前記円板の回転中心と同一位置又は僅かに異なる位置に置かれていることから成り、前記両可動体の間には、前記可撓性ケーブルの前記屈曲部を内側から接触案内するため仮想頂点が前記円錐体の前記仮想頂点と同じ位置又はその近傍を占める円錐案内コロが配置され、前記可撓性ケーブルは、前記屈曲部が前記回転面の周方向に互いに背反方向に配置された一組として構成され、前記円錐案内コロの自転軸を軸支する軸支部がブリッジによって互いに連結されていることを特徴とするものである。
請求項1及び請求項2のケーブル接続装置によれば、可撓性ケーブルの長さは不変であるので、両可動体が相対回転するとき、可撓性ケーブルは、一方の可動体の回転面上に沿って延びる巻掛け部が減少・増加するときには、その長さ変動分が屈曲部となって両可動体間に渡るときに反転され、他方の可動体の回転面上に沿って延びる巻掛け部が増加・減少する。可撓性ケーブルは、一方の巻掛け部から屈曲部を経てスムーズに反転して他方の巻掛け部に曲げのみによって変形しながら移動するので、両可動体が回転するときに捩れや座屈を生じることがない。また、可撓性ケーブルは、両可動体の各回転軸回りに備わる回転面で広がりが規定されるスペース内に収容された状態に維持されるので、装置が径方向外側に嵩張ることもない。両可動体は、最大、ケーブルの長さの2倍に相当する角度範囲に渡って相対回転可能であり、広い回動操作を確保することができる。
また、請求項1及び請求項2のケーブル接続装置において、平面展開させた状態での可撓性ケーブルの形状を円弧形状とすることで、屈曲部で折り返したときに、巻掛け部は互いに対向し、且つ回転面において両可動体の回転軸を中心にして弧状の形態を占めることができる。また、可撓性ケーブルをフラットケーブルとすることで、搬送又は伝送の多様性が確保されると共に、可動体の回転面に添った巻掛け部はケーブルの全面において回転面に接触し、安定して支持される。
請求項1のケーブル接続装置において、前記両可動体を、各仮想頂点が同一位置又は僅かに異なる位置に置かれた截頭円錐体としている。截頭円錐体の各仮想頂点は理論上は同一位置に置くとすることとされるが、実機においては、可撓性ケーブルの厚み等に対応するため僅かに異なる位置に置く方がスムーズにフィットする場合がある。両可動体を截頭円錐体とすることによって、両可動体間には外側がより開いた環状空間が得られ可撓性ケーブルの装着やメンテナンスにとって有利である。また、請求項2のケーブル接続装置において、両可動体が円錐体である場合及び片側の可動体が円板である場合には、一定長さの可撓性ケーブルは、一方の可動体に巻き掛けられる巻掛け部から、曲げのみによる変形をしながら屈曲部を経てスムーズに反転し、他方の可動体に巻き掛けられる巻掛け部に移動する。また、可撓性ケーブルは、両円錐体又は円錐体と円板との各回転軸回りに備わる回転面で広がりが規定されるスペース内に収容された状態に維持される。
請求項1又は請求項2記載のケーブル接続装置において、両円錐体の間において円錐案内コロを配置することで、可撓性ケーブルは、両巻掛け部間で円錐案内コロによって全面を滑ることなく接触し、スムーズに屈曲案内される。
このケーブル接続装置において、屈曲部が回転面の周方向に互いに背反方向に配置された一組とすることによって、両可動体が相対回転するときに、可動体及び可撓性ケーブルに対して力やトルクのバランスが取れ、可動体のスムーズな相対回転が可能となる。
前記のように一対の円錐案内コロの自転軸を軸支する軸支部がブリッジによって互いに連結されていることによって、前記案内コロの自転軸の動きがブリッジで互いに規制されるので、各円錐案内コロに案内される両可撓性ケーブルは互いにより安定した同期動作をし、両可動体の相対回転も一層安定する。
この発明によるケーブル接続装置は、上記のように、共通軸の回りに相対回転自在に配置され且つ回転面が互いに前記共通軸の軸線方向に対向配置された二つの可動体、及び前記可動体の間に張り渡され且つ前記可動体の相対回転に追従変形する可撓性ケーブルを備え、前記可撓性ケーブルは一方の前記回転面上に沿って延びる巻掛け部から他方の前記回転面上に沿って延びる巻掛け部に前記両巻掛け部に連なる屈曲部を経て反転案内されることから成っているので、二つの可動体間の小さなスペースに可撓性ケーブルを配置して、多数の配管・配線を安定的に支持することができる。したがって、可動体の回転によって可撓性ケーブルには捩れや座屈が生じず、切れたり擦れて損傷するような事態が生じることがないので、長期に渡って可撓性ケーブルを安定して案内支持することができる。更に、可撓性ケーブルは二つの可動体の径方向範囲内に収容されるので、径方向に嵩張ることなくコンパクトに構成したケーブル接続装置を得ることができる。
以下、添付した図面に基づいて、この発明によるケーブル接続装置の実施例を説明する。図1はこの発明によるケーブル接続装置の一実施例を示す平面図、図2は図1に示すケーブル接続装置の側面図、図3は図1に示すケーブル接続装置に用いられる可撓性ケーブルを展開して示す平面図である。
図1及び図2に示すケーブル接続装置1は、フラットで同一の扇形形状を有し、且つ対称に配置された一対の可撓性ケーブル(以下、単に「ケーブル」と略す)3,4、円錐形状を有する可動体21,22から成る回転機構20、及び同じく円錐形状の円錐案内コロ31、32を有する後述するテンション機構を備えている。ケーブル3,4は、それぞれ、一方の可動体(例えば21)から例えばスリット(図示せず)を通じて引き出されてスリット(図示せず)を通して他方の可動体(例えば22)へと接続されている。ケーブル接続装置1においては、ケーブル3,4を、回転機構20と円錐案内コロ31、32に沿わせた形で曲げているので、回転機構20の動作に対してケーブル3,4が弛んだり、擦れたり、過度の張力が加わったりすることなく、安定的に回転に追従させることができる。
各ケーブル3,4がそれぞれ図示の形態に変形される前のケーブル2は、図3に示すように、電力や信号を伝えるように樹脂と金属によって構成したフレキシブルなフラットケーブルであり、例えば、フレキシブルな樹脂9に同心円状に銅箔線10(10a,10b,10c,10d,・・・)をプリントすることにより構成された円弧帯状の形状を有している。円弧帯が展開される中心角は、360°に近い角度を有するのが好ましい。銅箔線10は同心円周に沿った配線を行うことを基本とし、それぞれの線10a,10b・・・が信号や電力を伝えることができる。また、図3に示されているように、電力容量や信号線数に応じて複数枚のフラットなケーブル2を重ねて用いることもできる。左右のケーブル3,4は、用途に応じて、エアや液体のような流体等の物質を輸送することができる管を備えることもでき、また、銅線に比べて大きな通信容量を有する光ファイバーを配線することもできる。
回転機構20は、例えば、ロボットアームの関節に用いられている回転機構であって、第1可動体21、第2可動体22、外筒23及び内筒24を備えている。第1可動体21と第2可動体22は、それぞれ共通軸25の回りに互いに相対回転可能であり、互いの仮想頂点が共通軸25の軸線26(図5参照)上の共通頂点27又は互いに僅かに異なる位置に置かれた円錐体(共通軸25が貫通するため、具体的には截頭円錐体)である。円錐体の各仮想頂点は理論上は同一位置に置くとされるが、実機においては、僅かに異なる位置に置く方が、可撓性ケーブルの厚み等に対応してスムーズにフィットすることがある。第1可動体21と第2可動体22は、それぞれの回転面としての円錐側面28,29を共通軸25の軸線26方向に向かい合わせた対向状態に配置されている。外筒23は第1可動体21と第2可動体22との外周縁部を繋ぐ位置に置かれた大径の円筒体であり、内筒24は第1可動体21と第2可動体22との外周縁部を繋ぐ位置に置かれた小径の円筒体である。外筒23及び内筒24は、それぞれ、第1可動体21及び第2可動体22の一方と一体構造として構成されている。外筒23及び内筒24は、いずれか一方の可動体21又は22と一体化しても良いが、他方の可動体とは一体化されておらず、隙間を密封する必要がある場合には、適当なパッキンが用いられる。両可動体21,22を円錐体とすることによって、外筒23を取り外したときには、両可動体21,22間には外側がより開いた環状空間36が得られケーブル2の装着やメンテナンスにとって有利である。
ケーブル2は、図3に示す展開状態から、縦軸線11を折り返し線として折り返すことで、図4に示すように収納形態に変形される。即ち、二つの円弧状を呈するケーブル2,2をそれぞれ折り返して曲げることで、折り返した両側で同等の円弧状となった右ケーブル3と左ケーブル4とが得られる。右ケーブル3のケーブル端部5及び左ケーブル4のケーブル端部7は、第1可動体21側に位置しており、右ケーブル3のケーブル端部6及び左ケーブル4のケーブル端部8は、第2可動体22側に位置している。右ケーブル3及び左ケーブル4を通して、電力や信号を第1可動体21側から第2可動体22側へと供給・伝達することができる。
左ケーブル3及び右ケーブル4は、それぞれ第1可動体21の円錐側面28に巻き掛けられている巻掛け部13,16と、第2可動体22の円錐側面29に巻き掛けられている巻掛け部14,17と、両巻掛け部13,16及び14,17を繋ぐ屈曲部15,18とから成っている。巻掛け部13,16から屈曲部15,18を経て繰り出される長さ分、又は巻き取られる長さ分は、それぞれ巻掛け部14,17に巻き取り、又は繰り出される。両可動体21,22が回転するときに、ケーブル3,4は、円錐側面28上の円弧状の巻掛け部13,16と円錐側面29上への円弧状の巻掛け部14,17との間において、曲げのみの変形をしながら屈曲部15,18を経てスムーズに反転して移動するので、ケーブル3,4には損傷の原因となる捩れや座屈を生じることがない。ケーブル3,4を、屈曲部15,18が円錐側面28,29の周方向に互いに背反方向に配置された一組とすることによって、両可動体21,22が相対回転するときに、可動体21,22及びケーブル3,4に対して力やトルクのバランスが取れ、可動体21,22のスムーズな相対回転が可能となる。
左右のケーブル3,4は、以下に記すテンション機構30を利用して回転機構20に沿って配置される。ケーブル3,4は、装置組立時には左右に対称に配置されている。テンション機構30は、第1可動体21と第2可動体22との間において回転自在に配置され且つ両可動体21,22の円錐側面を転動自在な円錐案内コロ31,32(以下、「円錐コロ31,32」と略す)と、両円錐コロ31,32の中心軸間を結合するブリッジ33とを備えている。
図5に示すように、円錐コロ31,32は、共通軸25との干渉を回避するため、いずれも第1可動体21と第2可動体22と仮想の共通頂点27の位置にそれぞれ仮想頂点を有する截頭円錐形の形状を有している。円錐コロ31,32についても、截頭円錐体の各仮想頂点は理論上は第1可動体21と第2可動体22の仮想共通頂点27と同一位置に置くとされるが、実機においては、僅かに異なる位置に置く方が、可撓性ケーブルの厚み等に対応してスムーズにフィットすることがある。ケーブル3及びケーブル4の屈曲部15,18は、円錐コロ31,32が内接するように円錐コロ31,32に巻掛けられる。両可動体21,22間に円錐コロ31,32を配置することで、ケーブル3,4は、それぞれ巻掛け部13,16間及び巻掛け部14,17間で円錐コロ31,32によって全面を滑ることなく接触して、スムーズに屈曲案内される。更に、ケーブル3,4を円錐コロ31,32で各円錐側面28,29との間で挟み込むことで、ケーブル3,4の巻掛け部13,14,16,17と屈曲部15,18との間で円錐側面28,29から浮き上がるのを防止してスムーズな移行が可能である。
ケーブル3,4の屈曲部15,18を内側から接触案内する円錐案内コロ31,32の自転軸を軸支する軸支部は、ブリッジ33で互いに連結されている。円錐案内コロ31,32の自転軸の位置がブリッジ33で互いに規制されるので、円錐案内コロ31,32に案内される両ケーブル3,4は互いにより安定した同期動作をする。その結果、両可動体21,22の相対回転も一層安定する。ブリッジ33には、外筒23や内筒24と接触しても滑らかに動作するように、適宜、ローラ33aを設けることができる。ケーブル3,4にはテンションが作用しているので、ローラ33aは、図示のように、少なくとも内筒24側に2個配設すれば十分である。
ケーブル3,4が巻き掛けられる可動体21,22及び案内コロ31,32の3つの円錐が共通の仮想頂点27を有しているため、回転機構20の回転に伴って、第1可動体21と第2可動体22とが相対回転するときに、円錐コロ31,32が相対回転の半分の速度で公転し、ケーブル3,4は、その回転に対応して、可動体21,22と円錐コロ31,32とに接した状態で屈曲変形し、捩れや座屈を起こすことなく滑らかに曲げ動作を行って一方の巻掛け部から他方の巻掛け部へと移動する。このとき、ケーブル3,4には、回転の障害となるような不要な弛みが生じない。
ケーブル3,4は、曲げることにより元の安定な形状に戻ろうとする力を発生し、両可動体21,22内ではこの戻り力が共通軸25回りの曲げ戻しトルクとして現れる。しかしながら、ケーブル3,4は左右に対称な組に配置しているため、左ケーブル3の発生する曲げ戻しトルクと右ケーブル4の発生する曲げ戻しトルクの方向が逆であって互いに打ち消し合うため、ケーブル3,4による不要なトルクが回転機構20の負荷となることが少ない。また、折返しの屈曲部15,18の曲率に十分な半径を確保すれば、ケーブル3,4が繰り返し動作をすることによって塑性変形や疲労を生じることが少ない。更に、テンション機構30によりケーブル3,4の折り返し用の屈曲部15,18間テンションが掛かるため、回転機構20の回転時にケーブル3,4に引っ掛かりの原因となる不要な弛みが生じない。円錐コロ31,32は、例えば潤滑性の良いPTFE材などで表面を構成し、ブリッジ33で接続した中心軸34との間に軸受35を設け、軸回りに回転自在とする。
図6は、この発明によるケーブル接続装置の別の実施例を示す斜視図である。図6に示すケーブル接続装置40においては、先の実施例に共通する構成要素及び部位には同じ符号が付されている。図6に示すケーブル接続装置40は、一方の可動体が円板41であって、他方の可動体が円錐体42であり、共に、共通軸25の回りに相対回転可能である。円板41及び円錐体42は、具体的には、共通軸25が存在しているためにそれぞれ円環形状と截頭円錐体形状を有している。円板41の回転面48と円錐体42の回転面49とは、共通軸25の軸線26の方向に互いに対向している。円錐体42の仮想の頂点と円板41の回転面48上の回転中心とは、理論上は仮想の共通頂点47に置くとされるが、実機においては、僅かに異なる位置に置く方が、ケーブル43の厚み等に対応してスムーズにフィットすることがある。ケーブル43の屈曲部55は、円錐コロ61が内接するように円錐コロ61に巻掛けられる。円板41及び円錐体42間に円錐コロ61を配置する(円錐コロ61の仮想の頂点は、理論上、共通頂点47に置かれる)ことで、ケーブル43は、それぞれ巻掛け部53,54間で円錐コロ61によって全面を滑ることなく接触し、スムーズに屈曲案内される。更に、ケーブル43を円錐コロ61で各回転面48,49との間で挟み込むことで、ケーブル43の巻掛け部53,54と屈曲部55との間で各回転面48,49から浮き上がるのを防止してスムーズな移行を可能にしている。なお、図示しないが、先の実施例と同様に、ケーブル43及び円錐コロ61とに対して対称的に、組みを構成するケーブルと円錐コロとを配置することができ、この場合、更に、両ケーブルにテンションを付与するテンション機構を配設することもできる。
本発明によるケーブル接続装置においては、実施の態様として、ロボットアームや監視カメラの雲台の関節に組み込まれるケーブル接続装置を挙げたが、これに限らず、あらゆる産業において、回転要素間においてエネルギー、物質、信号、情報等を輸送・伝送すべきケーブル接続装置に適用可能であることは言うまでもない。
この発明によるケーブル接続装置の一実施例を示す平面図である。 図1に示すケーブル接続装置の側面図である。 図1に示すケーブル接続装置に用いられる円弧状の可撓性ケーブルの平面図である。 図3に示す展開状態にある可撓性ケーブルを折り返すことで変形された収納形態を示す斜視図である。 図1に示すケーブル接続装置に用いられる可動体と円錐案内コロの配置関係を説明する斜視図である。 この発明によるケーブル接続装置の別の実施例を示す斜視図である。
符号の説明
40 ケーブル接続装置
2 可撓性ケーブル
3,43 右ケーブル 4 左ケーブル
5,6,7,8 ケーブル端部
9 樹脂 10 銅箔線
11 縦軸線
13,14,16,17,53,54 巻掛け部
15,18,55 屈曲部
20 回転機構
21,41 第1可動体 22,42 第2可動体
23 外筒 24 内筒
25 共通軸 26 軸線
27,47 仮想の共通頂点
28,29,48,49 円錐側面(回転面)
30 テンション機構
31,32 截頭円錐案内コロ 33 ブリッジ
33a ローラ 34 中心軸
35 軸受 36 環状空間

Claims (2)

  1. 相対回転自在に配置された二つの可動体、及び前記可動体の間に張り渡され且つ前記可動体の相対回転に追従変形する一組の可撓性ケーブルを備え、前記両可動体は、共通軸の回りに相対回転自在であると共に回転面が互いに前記共通軸の軸線方向に対向配置されており、前記可撓性ケーブルは一方の前記回転面上に沿って延びる巻掛け部から他方の前記回転面上に沿って延びる巻掛け部に前記両巻掛け部に連なる屈曲部を経て反転案内されることから成り、前記可撓性ケーブルは、前記巻掛け部及び前記屈曲部を平面展開させた状態で円弧状を呈するフラットケーブルであり、前記両可動体は、各仮想頂点が同一位置又は僅かに異なる位置に置かれた円錐体であることから成り、
    前記両可動体の間には、前記可撓性ケーブルの前記屈曲部を内側から接触案内するため仮想頂点が前記可動体の前記仮想頂点と同じ位置又はその近傍を占める円錐案内コロが配置され、前記可撓性ケーブルは、前記屈曲部が前記回転面の周方向に互いに背反方向に配置された一組として構成され、前記円錐案内コロの自転軸を軸支する軸支部がブリッジによって互いに連結されていることを特徴とするケーブル接続装置。
  2. 相対回転自在に配置された二つの可動体、及び前記可動体の間に張り渡され且つ前記可動体の相対回転に追従変形する一組の可撓性ケーブルを備え、前記両可動体は、共通軸の回りに相対回転自在であると共に回転面が互いに前記共通軸の軸線方向に対向配置されており、前記可撓性ケーブルは一方の前記回転面上に沿って延びる巻掛け部から他方の前記回転面上に沿って延びる巻掛け部に前記両巻掛け部に連なる屈曲部を経て反転案内されることから成り、前記可撓性ケーブルは、前記巻掛け部及び前記屈曲部を平面展開させた状態で円弧状を呈するフラットケーブルであり、
    前記両可動体のうち、一方の可動体が円錐体であって、他方の可動体が円板であり、前記円錐体の仮想頂点が前記円板の回転中心と同一位置又は僅かに異なる位置に置かれていることから成り、
    前記両可動体の間には、前記可撓性ケーブルの前記屈曲部を内側から接触案内するため仮想頂点が前記円錐体の前記仮想頂点と同じ位置又はその近傍を占める円錐案内コロが配置され、前記可撓性ケーブルは、前記屈曲部が前記回転面の周方向に互いに背反方向に配置された一組として構成され、前記円錐案内コロの自転軸を軸支する軸支部がブリッジによって互いに連結されていることを特徴とするケーブル接続装置。
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